JP2003168460A - 燃料電池システムとその制御方法 - Google Patents
燃料電池システムとその制御方法Info
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract
供する。 【解決手段】 水素リッチの改質ガスを生成する改質器
(1)と、改質ガスと酸化剤とを用いて発電する燃料電
池スタック(7)と、燃料電池スタックから排出される
ガスを燃焼する燃焼器(10)と、燃焼器からの燃焼ガ
スの熱を用いて改質用燃料と水を気化する気化器(1
2)と、気化した改質用燃料と水蒸気を改質器に供給す
る流路(3、16)と、この流路途中に設置され、前記
燃料電池スタックの負荷変動に応じて気化器下流の流路
内の圧力を変化させる圧力制御装置(15)とを備え
る。
Description
ム、特にシステムの効率を向上する燃料電池システムに
関する。
を生成する化学反応を利用し、化学エネルギを電気エネ
ルギに変換するエネルギシステムである。燃料としては
純水素が理想的ではあるが、インフラの整備の観点から
炭化水素の部分酸化反応または炭化水素と水の水蒸気改
質反応、あるいはこれら2つの反応を組み合わせた反応
(いわゆるオートサーマル反応)を用いて、水素を生成
し、燃料として用いることが現実的である。
の気体状態のものと、ガソリンやメタノール等の液体状
態のものが選択できるが、気体のものに比べてエネルギ
密度が高く、可搬型の燃料電池システムを前提とした場
合には、液化炭化水素系燃料が適当である。
水素リッチの改質ガスを生成する改質反応を生じさせる
ためには液状の炭化水素を一度、気化する必要があり、
また水の水蒸気改質反応を行う際にも水を気化する必要
がある。しかしながら、液化炭化水素等液体に気化潜熱
を供給して気体にすることは、エネルギ効率から考える
とシステムとしての効率を低下させる要因である。この
効率の低下を抑制するために、燃料電池システムからの
廃熱、排エネルギを利用して液体を気化させる技術が種
々検討されている。
に用いられる水蒸気を生成するに当たり、水を予め燃料
電池の廃熱で加熱したのち電気ヒータで加熱すること
で、電気ヒータの負荷を低減し、効率を向上する構成が
開示されている。またこの構成では、改質器が必要とす
る水蒸気量となるように水蒸気圧によって電気ヒータを
制御している。
池から排出される熱を利用して空気を加熱し、加熱され
た空気中に水を噴霧して水の気化潜熱を得るよう構成さ
れている。さらに水が気化することで体積膨張し、この
時のエネルギによって膨張タービンを駆動し、エネルギ
を回収し、効率を向上している。
電池の廃熱と熱交換することで水が気化する構成であっ
て、熱交換器の気化ラインを減圧にして燃料電池の廃熱
回収を促進することが開示されている。
8−250142号公報に記載の技術では、燃料電池の
廃熱だけでは水を気化することはできず、構成として電
気ヒータを設置することが必須の要件となり、水蒸気圧
によって電気ヒータの運転制御を行ったとして電気ヒー
タが燃料電池システムの効率を低下させることになる。
では、気化される水の量は微量であり、改質に必要な水
蒸気量を賄うことができない。これは燃料電池の廃熱で
昇温される空気のエネルギは、空気の比熱×温度差で示
されるが、このエネルギに比して水の気化潜熱が非常に
大きいためである。また体積膨張を利用して膨張タービ
ンを駆動し、エネルギ回収をすることにしているが、膨
張タービンの出口圧力を大気圧とすると、入口圧力は加
圧状態であることが必要となる。圧力が上がれば、水は
凝縮するため、空気を加熱する、空気中に水噴霧す
る(水蒸気が生成される、気体温度が下がる、気体体積
が増加する)、膨張タービンを駆動する、という3つ
の条件を満たす構成は成立しない。
術では、熱交換器の熱供給源は燃料電池の冷却水であ
り、生成される水蒸気の温度は冷却水温度以上にはなら
ない。例えば、冷却水としてエチレングリコール系の冷
媒を使用した場合は、150℃程度が上限となる。また
減圧装置としてコンプレッサを使用すると、水蒸気がコ
ンプレッサの出口で凝縮する恐れがある。
システムの効率を低下させることなく、安定して水蒸気
を供給する燃料電池システムを提供するものである。
チの改質ガスを生成する改質器と、改質ガスと酸化剤と
を用いて発電する燃料電池スタックと、燃料電池スタッ
クから排出されるガスを燃焼する燃焼器と、燃焼器から
の燃焼ガスの熱を用いて改質用燃料と水を気化する気化
器と、気化した改質用燃料と水蒸気を改質器に供給する
流路と、この流路途中に設置され、前記燃料電池スタッ
クの負荷変動に応じて気化器下流の流路内の圧力を変化
させる圧力制御装置とを備える。
気化器は、熱交換型蒸発器とする。
て、前記圧力制御装置は、減圧ポンプまたはコンプレッ
サとする。
て、前記圧力制御装置は、燃焼ガスのエネルギを用いて
気化器下流の流路の圧力を低下させるポンプとする。
の発明において、前記気化器で気化した改質燃料と水蒸
気に燃焼ガスの熱量を供給する加熱器を備える。
の発明において、前記気化器で生じた凝縮水を貯留する
ドレインタンクを設ける。
成する改質器と、改質ガスと酸化剤とを用いて発電する
燃料電池スタックと、燃料電池スタックから排出される
ガスを燃焼する燃焼器と、燃焼器からの燃焼ガスの熱を
用いて改質用燃料と水を気化する気化器と、気化した改
質用燃料と水蒸気を改質器に供給する流路とを備える燃
料電池システムにおいて、前記供給流路の途中に設置さ
れる圧力制御装置を用いて前記燃料電池スタックの負荷
変動に応じて気化器下流の流路内の圧力を変化させる。
いて気化器で気化した改質用燃料と水蒸気を改質器に供
給する流路の圧力を変化させる圧力制御装置を設置し、
燃料電池スタックの負荷変動に応じて流路内の圧力を変
化するようにしたので、燃料電池スタックが高負荷のと
きには流路内の圧力を減圧させて、改質用燃料と水の気
化を気化温度を低下させて効率的に促進するようにし、
また気化に必要な熱を燃焼ガスの熱との熱交換によって
得ることで、気化燃料と水蒸気が凝縮することを抑制
し、安定して気化燃料と水蒸気を改質器へ供給できると
ともに、燃料電池スタックの負荷変動に対する応答性を
向上できる。
発器としたので、効率よく燃焼ガスの熱を改質用燃料と
水の気化のために消費させることができる。
ポンプまたはコンプレッサとしたので、効率よく気化器
下流の流路内の圧力を変化させることができる。
ガスのエネルギを用いて気化器下流の流路の圧力を低下
させるポンプとしたので、外部動力を用いることなく、
気化器下流の流路内の圧力を変化させることができるの
で、更にシステムの効率を向上できる。
燃料と水蒸気に燃焼ガスの熱量を供給する加熱器を備え
たので、気化した改質燃料と水蒸気が加圧されたときの
凝縮を抑制することができる。
を貯留するドレインタンクを設けたので、ドレインタン
ク内の凝縮水を燃料電池の高分子電解質膜の水分補給に
用いる等によりシステムの水収支を向上することができ
る。
の構成の一例を示す。
供給される空気と、蒸気供給ライン3から供給される気
化した燃料(例えば、炭化水素)と水蒸気とが供給さ
れ、改質器1は改質ガスを生成し、下流の一酸化炭素除
去器(以下、CO除去器という。)4に供給する。CO
除去器4は改質ガス中の一酸化炭素濃度を燃料電池が被
毒しないレベルまで低減し、改質ガス供給ライン5から
燃料電池スタック7に改質ガスを供給する。また燃料電
池スタック7には外部から第2空気供給ライン6から空
気が供給されて、改質ガスと空気を用いて燃料電池スタ
ック7が発電を行う。
ガスと排空気はそれぞれ、排空気ライン8、排改質ガス
ライン9を通じて燃焼器10に導入されて燃焼する。こ
の燃焼ガスは燃焼ガスライン11を介して気化器12に
送られ、気化器12では燃焼ガスの熱を用いて液体供給
ライン13から供給される改質用燃料としての液化炭化
水素や水を気化する。気化器12は例えば、熱交換型の
蒸発器が適当である。このような気化器12を用いるこ
とで、燃焼ガスの温度は、気化された炭化水素あるいは
水の気化温度程度まで低下され、外部に排出される。な
お、液体供給ライン13にはライン中の液体の流量を制
御する制御バルブ14が設置される。
プ、コンプレッサ等の圧力制御装置15によって気化器
12と圧力制御弁15を接続する減圧気化ライン16内
が低圧化される。したがって後述するように気化器12
での燃料と水の気化温度が低下することになり、効率よ
く気化を促進できる。
ら改質器1に連通する蒸気供給ライン3を経由して改質
器1に供給され、改質ガスを生成するために用いられ
る。
ック7の運転負荷変動に応じて制御バルブ14と圧力制
御装置15と図示しないが第1と第2空気供給ライン
2、7から供給される空気量を調整するための制御弁を
制御する制御装置17が設置される。
ン16を低圧に維持することで、気化器12での熱交換
効率を高め、燃料と水の気化を促進し、エネルギ回収率
を向上し、システムのエネルギ効率を向上できる。水の
場合を例として詳しく説明すると、大気圧下においては
水は100℃で気化するが、気化温度は圧力が低圧なほ
ど低温となり、例えば612Pa下では、気化温度は0
℃となる。ここで熱交換型の気化器を用いると、気化器
12から排出される燃焼ガスの温度は略気化温度と一致
するため減圧気化ライン16の圧力が612Paとする
と、燃焼ガス温度は略0℃となる。したがって、燃焼ガ
スの気化器12への流入温度を300℃とすると、燃焼
ガスの流入温度と気化器12からの水蒸気の流出温度の
差は300℃となり、大気圧下での温度差200℃(燃
焼ガス温度300℃−大気圧下での気化温度100℃)
より大きくすることができる。したがって燃焼ガス温度
が同じでも減圧気化ライン16を低圧にすることで気化
を一層促進することができる。またこの温度差は言い換
えると、燃焼ガスの燃焼エネルギの回収率を表してお
り、温度差が大きいほどエネルギ回収率がよいことを意
味し、燃料電池システムの熱効率が向上できることを示
している。
転負荷に応じて制御バルブ14と圧力制御装置15を制
御する。具体的には燃料電池スタック7の運転負荷が下
がる場合には、スタック7に供給される気化燃料量と水
蒸気量を減少させるように制御する必要がある。この方
法として減圧気化ライン16内の圧力を一時的に高める
ように圧力制御装置15を制御する。減圧気化ライン1
6内の圧力を高めることにより、前述のしたように気化
温度が高まり、気化が抑制されることになり、改質器1
へ供給される気化燃料や水蒸気量が減少させることがで
きる。一方、燃料電池スタック7の負荷が増加するとき
には減圧気化ライン16内の圧力を低圧にすればよいこ
とはいうまでもない。また圧力制御とすることで流量制
御より迅速に応答することが可能となり、燃料電池スタ
ック7の運転負荷応答性を向上することができる。
気化する気化器の下流の流路内の圧力を低下する圧力制
御装置を備える一方、気化器に燃料電池スタックから排
出されるガスを燃焼した燃焼ガスを導入することで、気
化温度を低下させて効率よく気化することができるとと
もに、高温の燃焼ガスと熱交換することにより気化した
燃料等が凝縮しにくく、安定的に気化燃料等を改質器に
供給できる効果がある。更に圧力制御装置15は、燃料
電池スタック7の負荷に応じて流路内の圧力を変化させ
ることで、燃料電池スタック7の負荷の変動に対する応
答性を向上することができる。
7が実施する制御内容を説明するためのものである。
力を検出し、続くステップ2で燃料電池スタック7の運
転負荷の変動を判定する。燃料電池スタック7の出力
は、例えばスタック7の出力を検出する電圧計を設置
し、この電圧計の出力を制御装置17に入力することで
得られる。
いときにはステップ3に進み、燃料電池スタック7に供
給される改質ガスと空気の流量を維持する。運転負荷が
減少状態にあるときにはステップ4に進み、上昇状態に
あるときにはステップ5に進む。
時にはステップ4に進み、圧力制御装置15の運転を低
負荷状態または停止する。つまり圧力制御装置を例え
ば、停止することで減圧気化ライン16の圧力は大気圧
となり、気化する燃料及び水の量を低下させる。
度を絞りまたは閉じる。ステップ7では、蒸気供給ライ
ン4の流量に応じて第1空気供給ライン2の空気流量を
減少させる。更にステップ8で、第2空気供給ライン6
の空気流量を改質ガス供給ライン5の流量に応じて減少
させる。
加する時にはステップ5に進み、圧力制御装置15の運
転を高負荷状態とし、減圧気化ライン16内の圧力を低
圧化する。続くステップ9で燃料制御バルブ14の開度
を大きくする。ステップ10では、蒸気供給ライン3の
流量に応じて第1空気供給ライン2の空気流量を増加さ
せる。更にステップ11で、第2空気供給ライン6の空
気流量を改質ガス供給ライン5の流量に応じて増加させ
る。
態に対して圧力制御装置15の代わりに排気作動ポンプ
(ターボチャージャ、膨張タービン等)18を設置した
構成である。つまり、排気作動ポンプ18の一方のター
ビンが燃焼ガスによって駆動されることで、他方のター
ビンが駆動し、減圧気化ライン16内を低圧にする構成
である。このような構成とすることで、減圧気化ライン
16を低圧にするための外部エネルギ源を必要とせず、
システムの効率を向上できる。なお、排気作動ポンプ1
8のタービンが燃焼ガスによって駆動されているとは、
排改質ガスと排酸素を燃焼器10で燃焼することで、ガ
ス中の水分が気化することによる体積膨張、および粗反
応によるモル数の増加によってタービンが駆動されるこ
とである。
態に対して減圧気化ライン16の途中に加熱手段19を
設置した構成であって、減圧気化ライン16中の気体を
燃焼ガスの熱によって加熱する構成である。このような
構成とすることで、減圧ライン中の気化した炭化水素や
水蒸気を昇温することで、圧力制御装置15を経て蒸気
供給ライン3で加圧されても蒸気が凝縮せず、減圧気化
ライン16と蒸気供給ライン3との差圧を大きくできる
という効果がある。
態に対して、燃焼ガスライン11の気化器12下流に、
気化器12での熱交換で燃焼ガスが低温となり、凝縮し
て生じた水分を貯留するドレインタンク20を設置した
構成である。凝縮によって生じた水分を燃料電池システ
ムの改質用や燃料電池の高分子電解質膜の水分補給用と
して用いることで、システムの水収支を改善することが
できる。
ものではなく、本発明の技術的思想の範囲内でさまざま
な変更がなしうることは明白である。
めの図である。
フローチャートである。
の図である。
の図である。
の図である。
Claims (7)
- 【請求項1】水素リッチの改質ガスを生成する改質器
と、 改質ガスと酸化剤とを用いて発電する燃料電池スタック
と、 燃料電池スタックから排出されるガスを燃焼する燃焼器
と、 燃焼器からの燃焼ガスの熱を用いて改質用燃料と水を気
化する気化器と、 気化した改質用燃料と水蒸気を改質器に供給する流路
と、 この流路途中に設置され、前記燃料電池スタックの負荷
変動に応じて気化器下流の流路内の圧力を変化させる圧
力制御装置とを備えたことを特徴とする燃料電池システ
ム。 - 【請求項2】前記気化器は、熱交換型蒸発器であること
を特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 【請求項3】前記圧力制御装置は、減圧ポンプまたはコ
ンプレッサであることを特徴とする請求項1または2に
記載の燃料電池システム。 - 【請求項4】前記圧力制御装置は、燃焼ガスのエネルギ
を用いて気化器下流の流路の圧力を低下させるポンプで
あることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電
池システム。 - 【請求項5】前記気化器で気化した改質燃料と水蒸気に
燃焼ガスの熱量を供給する加熱器を備えたことを特徴と
する請求項1から4のいずれか一つに記載の燃料電池シ
ステム。 - 【請求項6】前記気化器で生じた凝縮水を貯留するドレ
インタンクを設けたことを特徴とする請求項1から5の
いずれか一つに記載の燃料電池システム。 - 【請求項7】水素リッチの改質ガスを生成する改質器
と、 改質ガスと酸化剤とを用いて発電する燃料電池スタック
と、 燃料電池スタックから排出されるガスを燃焼する燃焼器
と、 燃焼器からの燃焼ガスの熱を用いて改質用燃料と水を気
化する気化器と、 気化した改質用燃料と水蒸気を改質器に供給する流路と
を備える燃料電池システムにおいて、 前記供給流路の途中に設置される圧力制御装置を用いて
前記燃料電池スタックの負荷変動に応じて気化器下流の
流路内の圧力を変化させることを特徴とする燃料電池シ
ステムの制御方法。
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JP2001368341A JP3918537B2 (ja) | 2001-12-03 | 2001-12-03 | 燃料電池システムとその制御方法 |
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