JP2003167216A - 3d映像表示装置及び3d映像表示装置用の偏光メガネ - Google Patents

3d映像表示装置及び3d映像表示装置用の偏光メガネ

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JP2003167216A
JP2003167216A JP2001366805A JP2001366805A JP2003167216A JP 2003167216 A JP2003167216 A JP 2003167216A JP 2001366805 A JP2001366805 A JP 2001366805A JP 2001366805 A JP2001366805 A JP 2001366805A JP 2003167216 A JP2003167216 A JP 2003167216A
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image display
eye
polarizing plate
display unit
lens
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Application number
JP2001366805A
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English (en)
Inventor
Takeshi Aizawa
毅 相澤
Masaki Saikawa
正樹 斎川
Satoshi Nakamura
智 中村
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Arisawa Mfg Co Ltd
Original Assignee
Arisawa Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全ての波長域の光が映像表示部から発せられ
た所期の比率で観察者に到達でき、よって観察者が色彩
良好な立体映像を認識し得る装置を提供するものであ
る。 【解決手段】 映像表示部1の前方に偏光板2が設けら
れ、この偏光板2の前方には右目用映像表示部aと左目
用映像表示部bとが混在した3D映像表示部3が設けら
れた3D映像表示体Sと、右目用映像を透過し左目用映
像を遮断する偏光板付右目用レンズ4a及び左目用映像
を透過し右目用映像を遮断する偏光板付左目用レンズ4
bで構成された偏光メガネTとから成る3D映像表示装
置であって、前記映像表示部1,前記偏光板2,前記3
D映像表示部3,前記偏光板付右目用レンズ4a若しく
は前記偏光板付左目用レンズ4bいずれか1つ以上に波
長500乃至700nmの光の透過率を低減せしめる光
透過率低減機構が設けられているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3D映像を現出さ
せる為の3D映像表示装置及び3D映像表示装置用の偏
光メガネに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
3D映像表示装置は、図1に図示したように、映像表示
部31の前方に透過軸方向が図示した矢印の直線偏光板32
を設け、この直線偏光板32の前方に右目用映像を表示す
る右目用映像表示部a(光学的主軸方向が図示した矢印
の1/2波長板。この1/2波長板は、特定の波長域の
光の振動方向を90゜回転させる性質を有する。)と左
目用映像(右目用映像を構成する光の振動方向に対し9
0゜直交する方向に振動する光により構成された映像)
を表示する左目用映像表示部b(例えば右目用映像表示
部aと同屈析率の適宜な透光樹脂)とが交互に並設され
た3D映像表示部33を設けた3D映像表示体と、観察者
がかけるものであって、この右目用映像を透過し左目用
映像を遮断する偏光板付右目用レンズ(透過軸方向は図
示した矢印)と左目用映像を透過し右目用映像を遮断す
る偏光板付左目用レンズ34b(透過軸方向は図示した矢
印)で構成された偏光メガネとから成り、この偏光メガ
ネを観察者がかけ、前記3D映像表示体33からの映像を
みると、該映像は立体映像として認識されるものであ
る。
【0003】ところで、上記3D映像表示装置の映像を
見ると、映像全体がやや黄色味がかった映像となってい
る。これは映像表示部31から発せられた映像が観察者に
到達するまでの間、特に青の波長域の光が大きく減衰
し、よって、緑の波長域の光及び赤の波長域の光が強い
映像、即ち、黄色味がかった映像になってしまうからで
ある。
【0004】尚、青の波長域の光が多きく減衰するの
は、青の波長域の光が緑の波長域の光や赤の波長域の光
より直進性が高く、よって、1/2波長板を通過する際
に一部の青の波長域の光が完全な1/2波長とはなら
ず、結局、この一部の青の波長域の光が偏光メガネの偏
光板を通過できなくなるからではないかと推測される。
【0005】従って、例えば、青の波長域の光を正確な
1/2波長とする為、1/2波長板の代わりに光の振動
方向を90゜より大きく回転させる波長板を採用するこ
とも考えられるが、この場合、青の波長域以外の光が偏
光メガネの偏光板を通過できず、映像が青色味がかった
映像になってしまう。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するもので、
全ての波長域の光が映像表示部から発せられた所期の比
率で観察者に到達でき、よって観察者が色彩良好な立体
映像を認識し得る3D映像表示装置及び3D映像表示装
置用の偏光メガネを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0008】映像表示部1の前方に偏光板2が設けら
れ、この偏光板2の前方には光学的主軸方向が前記偏光
板2の透過軸方向に対して所定角度であり位相差機能を
有する右目用映像表示部aと位相差機能を有しない左目
用映像表示部bとが混在した3D映像表示部3が設けら
れた3D映像表示体Sと、右目用映像表示部aからの右
目用映像を透過し左目用映像表示部bからの左目用映像
を遮断する偏光板付右目用レンズ4a及び左目用映像表
示部bからの左目用映像を透過し右目用映像表示部aか
らの右目用映像を遮断する偏光板付左目用レンズ4bで
構成された偏光メガネTとから成る3D映像表示装置で
あって、前記映像表示部1,前記偏光板2,前記3D映
像表示部3,前記偏光板付右目用レンズ4a若しくは前
記偏光板付左目用レンズ4bのいずれか1つ以上に波長
500乃至700nmの光の透過率を低減せしめる光透
過率低減機構が設けられていることを特徴とする3D映
像表示装置に係るものである。
【0009】また、映像表示部1の前方に偏光板2が設
けられ、この偏光板2の前方には位相差機能を有しない
右目用映像表示部aと光学的主軸方向が前記偏光板2の
透過軸方向に対して所定角度であり位相差機能を有する
左目用映像表示部bとが混在した3D映像表示部3が設
けられた3D映像表示体Sと、右目用映像表示部aから
の右目用映像を透過し左目用映像表示部bからの左目用
映像を遮断する偏光板付右目用レンズ4a及び左目用映
像表示部bからの左目用映像を透過し右目用映像表示部
aからの右目用映像を遮断する偏光板付左目用レンズ4
bで構成された偏光メガネTとから成る3D映像表示装
置であって、前記映像表示部1,前記偏光板2,前記3
D映像表示部3,前記偏光板付右目用レンズ4a若しく
は前記偏光板付左目用レンズ4bのいずれか1つ以上に
波長500乃至700nmの光の透過率を低減せしめる
光透過率低減機構が設けられていることを特徴とする3
D映像表示装置に係るものである。
【0010】また、請求項1に記載の3D映像表示装置
において、位相差機能を有する右目用映像表示部a及び
位相差機能部材5として、夫々1/2波長板を採用した
ことを特徴とする3D映像表示装置に係るものである。
【0011】また、請求項2記載の3D映像表示装置に
おいて、位相差機能を有する左目用映像表示部b及び位
相差機能部材5として、夫々1/2波長板を採用したこ
とを特徴とする3D映像表示装置に係るものである。
【0012】また、請求項1〜4いずれか1項に記載の
3D映像表示装置において、光透過率低減機構は、波長
500乃至700nmの光を吸収し得る着色剤を映像表
示部1,前記偏光板2,前記3D映像表示部3,前記偏
光板付右目用レンズ4a若しくは前記偏光板付左目用レ
ンズ4bに混合せしめることで形成されていることを特
徴とする3D映像表示装置に係るものである。
【0013】また、請求項1〜4いずれか1項に記載の
3D映像表示装置において、光透過率低減機構は、波長
500乃至700nmの光を吸収し得る着色フィルム10
を映像表示部1,前記偏光板2,前記3D映像表示部
3,前記偏光板付右目用レンズ4a若しくは前記偏光板
付左目用レンズ4bに積層せしめることで形成されてい
ることを特徴とする3D映像表示装置に係るものであ
る。
【0014】また、請求項1〜6いずれか1項に記載の
3D映像表示装置において、光透過率低減機構は、波長
500乃至700nmの光の透過率を30乃至50%低
減せしめるように構成されていることを特徴とする3D
映像表示装置に係るものである。
【0015】また、請求項1〜7いずれか1項に記載の
3D映像表示装置において、3D映像表示部3として所
定巾の右目用映像表示部aと所定巾の左目用映像表示部
bとが交互に並設された3D映像表示部3を採用したこ
とを特徴とする3D映像表示装置に係るものである。
【0016】また、映像表示部1の前方に偏光板2が設
けられ、この偏光板2の前方には光学的主軸方向が前記
偏光板2の透過軸方向に対して所定角度であり位相差機
能を有する右目用映像表示部aと位相差機能を有しない
左目用映像表示部bとが混在した3D映像表示部3が設
けられた3D映像表示体Sに組み合わせられる3D映像
表示装置用の偏光メガネTであって、右目用映像表示部
aからの右目用映像を透過し左目用映像表示部bからの
左目用映像を遮断する偏光板付右目用レンズ4a及び左
目用映像表示部bからの左目用映像を透過し右目用映像
表示部aからの右目用映像を遮断する偏光板付左目用レ
ンズ4bで構成され、偏光板付右目用レンズ4a及び偏
光板付左目用レンズ4bには波長500乃至700nm
の光の透過率を低減せしめる光透過率低減機構が設けら
れていることを特徴とする3D映像表示装置用の偏光メ
ガネに係るものである。
【0017】また、映像表示部1の前方に偏光板2が設
けられ、この偏光板2の前方には位相差機能を有しない
右目用映像表示部aと光学的主軸方向が前記偏光板2の
透過軸方向に対して所定角度であり位相差機能を有する
左目用映像表示部bとが混在した3D映像表示部3が設
けられた3D映像表示体Sに組み合わせられる3D映像
表示装置用の偏光メガネTであって、右目用映像表示部
aからの右目用映像を透過し左目用映像表示部bからの
左目用映像を遮断する偏光板付右目用レンズ4a及び左
目用映像表示部bからの左目用映像を透過し右目用映像
表示部aからの右目用映像を遮断する偏光板付左目用レ
ンズ4bで構成され、偏光板付右目用レンズ4a及び偏
光板付左目用レンズ4bには波長500乃至700nm
の光の透過率を低減せしめる光透過率低減機構が設けら
れていることを特徴とする3D映像表示装置用の偏光メ
ガネに係るものである。
【0018】
【発明の作用及び効果】映像表示部1から発せられた光
が観察者に到達するまでの間に、波長500乃至700
nmの光、即ち、緑の波長域の光や赤の波長域の光の透
過率が低減せしめられるから、該緑の波長域の光や赤の
波長域の光と青の波長域の光の透過率が略均一となり、
よって、前記映像表示部1から発せられた光は全ての波
長域において所期の比率で観察者に到達し、観察者は色
彩良好な立体映像を認識することができる。
【0019】
【発明の実施の態様】図2は本発明の一実施例を図示し
たものであり、以下に詳述する。
【0020】本実施例は、映像表示部1の前方に偏光板
2が設けられ、この偏光板2の前方には光学的主軸方向
が前記偏光板2の透過軸方向に対して所定角度であり位
相差機能を有する右目用映像表示部aと位相差機能を有
しない左目用映像表示部bとが混在した3D映像表示部
3が設けられた3D映像表示体Sと、右目用映像表示部
aからの右目用映像を透過し左目用映像表示部bからの
左目用映像を遮断する偏光板付右目用レンズ4a及び左
目用映像表示部bからの左目用映像を透過し右目用映像
表示部aからの右目用映像を遮断する偏光板付左目用レ
ンズ4bで構成された偏光メガネTとから成る3D映像
表示装置であって、前記偏光板付右目用レンズ4a及び
前記偏光板付左目用レンズ4bに波長500乃至700
nmの光の透過率を低減せしめる光透過率低減機構が設
けられているものである。
【0021】符号1は映像表示部(ディスプレイ)であ
り、また、偏光板2は透過軸方向が図2に図示した矢印
方向の直線偏光板であり、更に、3D映像表示部3は帯
状の右目用映像表示部a、左目用映像表示部bが交互に
並設されたものである。
【0022】映像表示部1からはコンピュータ等の制御
装置により右目用映像及び左目用映像が発信されるよう
に構成されている。
【0023】3D映像表示部3は、具体的には、位相差
機能(特定の波長域の光の振動方向を回転し得る機能)
を有し光学的主軸方向(延伸方向)が図2に図示した矢
印方向の公知の1/2波長板を、本実施例の場合、右目
用映像表示部aに設け、それ以外の部分にはこの1/2
波長板を設けず、左目用映像表示部bとしたものであ
る。従って、この右目用映像表示部aから出射する右目
用映像は、偏光板2の透過軸方向と直交する方向に振動
する楕円偏光となり、また、この左目用映像表示部bか
ら出射する左目用映像は、偏光板2の透過軸方向と同方
向に振動する直線偏光となる(図2中のP参照)。
【0024】尚、公知の1/2波長板とは、特定の波長
域の光の振動方向を90゜回転させる性質を有するもの
であり、この場合、前記偏光板2の透過軸に対して±4
5゜(図2の場合は−45゜の傾斜)に傾斜する光学的
主軸を有するものである。
【0025】また、図2の偏光メガネTは、偏光板付左
目用レンズ4bと偏光板付右目用レンズ4aとから成り
(両レンズの透過軸方向は図示したとおり、ともに偏光
板2の透過軸方向と直交する方向)、更に、左目用レン
ズ4bにして3D映像表示体S側には位相差機能部材5
としての前記同様の1/2波長板(ただし、光学的主軸
方向は図2に図示した矢印方向、即ち、右目用映像表示
部aに用いた1/2波長板と直交する方向)が貼り合わ
されている。
【0026】尚、右目用映像表示部aに光学的主軸方向
が図2において上下方向の1/2波長板を使用する場合
(偏光板2の透過軸に対して+45゜傾斜の1/2波長
板を使用する場合)、位相差機能部材5は光学的主軸方
向が図2において、左右方向のものを採用する(この場
合、偏光メガネTの両レンズの透過軸方向は図2に図示
した方向と同じ)。即ち、3D映像表示部3の1/2波
長板と位相差機能部材5との光学的主軸方向は互いに直
交するように設定する。
【0027】本実施例に係る3D映像表示装置において
は、右目用レンズ4aにおいては、右目用映像表示部a
から出射する右目用映像はそのまま右目用レンズ4aを
透過し、左目用映像表示部bから出射する左目用映像は
そのまま右目用レンズ4aにおいて完全遮断され理想状
態となる。
【0028】また、左目用レンズ4bにおいては、右目
用映像表示部aから出射する右目用映像は1/2波長板
を透過して左目用レンズ4bに入射する。この1/2波
長板を透過すると右目用映像は楕円偏光から直線偏光板
2の振動方向と同じ方向に振動する直線偏光となる為
(図2中のP参照)、左目用レンズ4bにおいて完全に
遮断され(図2においては、図1と異なり、この「完全
な遮断」を表現する為、「メガネを通して見た映像」の
「右」の部分をまっ黒に表示している。)、また左目用
映像表示部bから出射する左目用映像も1/2波長板を
透過して左目用レンズ4bに入射する。この1/2波長
板を透過すると左目用映像は直線偏光板2の振動方向と
直交する方向に振動する楕円偏光となる為(図2中のQ
参照)、左目用レンズ4bを透過する。
【0029】従って、本実施例においては、クロストー
クが防止され、鮮明な立体映像が認識でき、立体感が弱
まることはない。
【0030】図2は右目用映像表示部aに1/2波長板
を採用した場合であるが、左目用映像表示部bに1/2
波長板を採用してもよく、この場合には左目用レンズ4
bではなく、右目用レンズ4aに1/2波長板を貼り合
わせる。尚、この場合も左目用レンズ4b及び右目用レ
ンズ4aの透過軸方向はともに、図2の場合と同じ方向
である。
【0031】前記光透過率低減機構は、具体的には、着
色剤が混合された着色フィルム10を前記偏光板付右目用
レンズ4a及び前記偏光板付左目用レンズ4bに夫々積
層することにより設けられている。尚、着色剤は波長5
00乃至700nmの光を吸収し得る特性を有するも
の、例えば、紫(マゼンダ)の染料を採用する。また、
フィルムは、例えばポリビニールアルコールフィルム
(PVAフィルム)を採用する。
【0032】また、本実施例では、着色フィルム10は偏
光板付右目用レンズ4aや偏光板付左目用レンズ4bを
構成する偏光板に積層されている。尚、偏光板付左目用
レンズ4bでは、偏光板の一面(3D映像表示体S側の
面)には位相差機能部材5が設けられている為、本実施
例では、偏光板の他面(3D映像表示体Sと反対側の
面)に前記着色フィルム10を積層する構成が採用されて
いる。
【0033】また、着色フィルム10による波長500乃
至700nmの光の透過率の低減割合は、30乃至50
%に設定する。尚、この低減割合は、一枚の着色フィル
ム10によって発揮するように構成しても良いし、複数枚
の着色フィルム10を積層することによって発揮するよう
に構成しても良い。
【0034】3D映像表示部3の具体例について説明す
る。
【0035】本実施例の3D映像表示部3は、複屈析性
を有しない透明な支持材(例えば厚さ1mm程度のガラ
ス板やセルロースアセテートブチレート(CAB)板
等)上に接着剤(例えば紫外線硬化性樹脂)を介して可
視光領域において位相差機能を有する部材(1/2波長
板。例えば、ポリカーボネートフィルム(PCフィル
ム)若しくはポリビニルアルコールフィルムなど)を貼
り合わせ、この位相差機能を有する部材の所定部分を超
硬刃(ノコ刃)等により切削除去して該部材に一側から
他側に延設される複数の平行な凹溝を並設形成し、この
凹溝を適宜な合成樹脂、例えば無色透明にして前記位相
差機能を有する部材と屈折率が略同一の紫外線硬化型樹
脂により埋めたものである。
【0036】また、凹溝の巾及び凹溝同志のピッチは、
組み合わせられるディスプレイの右目用映像を発信する
部分及び左目用映像を発信する部分のピッチ(画素ピッ
チ)に対応している。
【0037】従って、この3D映像表示部3は、前記紫
外線硬化型樹脂を埋めた部分が、通過する映像の偏光の
振動方向を回転させない部位、また、残余の部分が、通
過する映像の偏光の振動方向を90°回転させる部位と
なる。
【0038】本実施例は上述のように構成したから、映
像表示部1から発せられた映像光が観察者に到達するま
での間に、光透過率低減機構によって、波長500乃至
700nmの光、即ち、緑の波長域の光や赤の波長域の
光の透過率が低減せしめられ、このことにより該緑の波
長域の光や赤の波長域の光と青の波長域の光の透過率と
が略同じとなり、よって、前記映像表示部1から発せら
れた映像光は全ての波長域において同等の透過率で観察
者に到達し、観察者が映像表示部1から発せられた映像
光を所期の色彩の良好な立体映像として認識できる実用
性に秀れた3D映像表示装置となる。
【0039】また、光透過率低減機構を偏光メガネTに
設けたから、3D映像表示部3等を通過した後に最終的
に観察者に達する映像光の色彩を良好にすることがで
き、よって、観察者が確実に色彩良好な立体映像を認識
でき、この点においても実用性に秀れることになる。
【0040】また、光透過率低減機構は、特定波長の光
を吸収する着色フィルム10を偏光メガネTを構成する右
目用レンズ4aの偏光板や左目用レンズ4bの偏光板に
積層するだけの簡単な方法によって形成することがで
き、この点において生産性にも秀れることになる。
【0041】また、この光透過率低減機構は、映像光を
右目用映像としたり左目用映像としたりする為の偏光を
損なったりしないから、観察者は良好な立体映像を認識
でき、この点においても実用性に秀れることになる。
【0042】ところで、前記従来の3D映像表示装置に
おいては、上述のように、右目用レンズ34aにおいて
は、右目用映像が透過し左目用映像は遮断され、また、
左目用レンズ34bにおいては、左目用映像のみが透過し
右目用映像が遮断されることが理想であるが、実際は、
右目用映像表示部aから出射される右目用映像は、直線
偏光板32の透過軸方向と直交する方向に振動を有する偏
光になってはいるが、ほとんどが楕円偏光となっている
為、左目用レンズ34bにおいて完全に遮断されず(この
ことを表現する為、図において左目用レンズ34bのメガ
ネを通してみた映像の「右」の部分を薄い黒で表示して
いる。)、わずかに透過してクロストークが生じ(右目
用レンズ34aにおいては上記した理想状態)、これが原
因で鮮明な立体映像が認識できず、観察者が認識する立
体感が弱くなるという問題点がある。
【0043】しかし、本実施例によれば、図2に基づい
て説明すると、右目用映像表示部aからの右目用映像は
偏光板2の透過軸方向と直交する方向に振動する楕円偏
光となっており、また、左目用映像表示部bからの左目
用映像は偏光板2の透過軸方向と同方向に振動する直線
偏光となっている(図2中のQ参照)。
【0044】この右目用映像及び左目用映像は、右目用
レンズ4aにおいては右目用映像は透過し、左目用映像
は完全に遮断される。しかし、左目用レンズ4bにおい
ては右目用映像は、位相差機能部材5を通過することに
より偏光板2の透過軸方向と同じ方向に振動する直線偏
光となるから完全に遮断され(図2中のP参照)、左目
用映像は位相差機能部材5を通過することにより偏光板
2の透過軸方向と直交する方向に振動する楕円偏光とな
るから透過する(図2中のP参照)。従って、左目用レ
ンズ4bにおいては、従来の3D映像装置のようにクロ
ストークが生じない。
【0045】即ち、本実施例は、左目用レンズ4bに設
けた1/2波長板により、左目用レンズ4bにおいて右
目用映像が完全に遮断され、従って、観察者が二重像の
生じない高品位の立体画像を認識し得ることになる実用
性に秀れた3D映像表示装置ともなる。
【0046】以下、本実施例の効果を確認した実験結果
について説明する。
【0047】図3は、偏光板付右目用レンズ4a及び偏
光板付左目用レンズ4bに波長500乃至700nmの
光の透過率を低減せしめる着色フィルム10を積層するこ
とで各波長の光透過率がどのように変化するか、実験し
た結果を図示したものである。
【0048】縦軸は光透過率(%)、横軸は波長(n
m)を示す。
【0049】着色フィルム10一枚が発揮する波長500
乃至700nmの光の透過率の低減率は10%である。
【0050】Xは、着色フィルムの積層枚数である。即
ち、数値が大きい程、波長500乃至700nmの光の
透過率が低減せしめられることになる。
【0051】図3から明らかなように、着色フィルム10
の積層により、光透過率は全波長域で略均一となり、観
察者が色彩良好な立体映像を認識できることが確認され
た。
【0052】また、この実験で使用した3D映像表示体
Sでは、青の波長域(波長450nm以下)の光透過率
が50%程度しかなく、しかも該青の波長域の光透過率
も前記着色フィルム10の積層によって若干減少するか
ら、この減少した青の波長域の光透過率に合わせる為、
着色フィルム10を3乃至4枚程度積層して緑や赤の波長
域の光透過率を60%程度低減せしめた方が良いことも
確認された。
【0053】更に、実際に、複数の観察者に本実施例に
係る3D映像表示装置と、図1の従来例とを見せた場
合、全員が本実施例に係る3D映像表示装置の方が色彩
が自然で、しかも、立体感が強い旨の評価をした。
【0054】尚、本実施例は、偏光板付右目用レンズ4
a及び偏光板付左目用レンズ4bに着色フィルム10を積
層することによって波長500乃至700nmの光の透
過率を低減せしめる構成を採用したが、例えば、この着
色フィルム10を映像表示部1,偏光板2,3D映像表示
部3等に設けても良く、要は、映像表示部1から観察者
の目の間に着色フィルム10が存在していれば、同様の効
果が得られる。また、着色フィルム10を使用せず、例え
ば、偏光メガネTを構成する偏光板に着色剤を混合する
など、3D映像表示装置において右目用映像や左目用映
像が通過する部位を着色する構成を採用しても同様の効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来からある3D映像表示装置の説明図であ
る。
【図2】本実施例の3D映像表示装置の説明図である。
【図3】光透過率の実験結果を示す説明図である。
【符号の説明】
1 映像表示部 2 偏光板 3 3D映像表示部 4a 右目用レンズ 4b 左目用レンズ 5 位相差機能部材 10 着色フィルム a 右目用映像表示部 b 左目用映像表示部 S 3D映像表示体 T 偏光メガネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 智 新潟県上越市南本町1丁目5番5号 株式 会社有沢製作所内 Fターム(参考) 5C061 AA02 AA25 AB17 AB20 AB24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像表示部の前方に偏光板が設けられ、
    この偏光板の前方には光学的主軸方向が前記偏光板の透
    過軸方向に対して所定角度であり位相差機能を有する右
    目用映像表示部と位相差機能を有しない左目用映像表示
    部とが混在した3D映像表示部が設けられた3D映像表
    示体と、右目用映像表示部からの右目用映像を透過し左
    目用映像表示部からの左目用映像を遮断する偏光板付右
    目用レンズ及び左目用映像表示部からの左目用映像を透
    過し右目用映像表示部からの右目用映像を遮断する偏光
    板付左目用レンズで構成された偏光メガネとから成る3
    D映像表示装置であって、前記映像表示部,前記偏光
    板,前記3D映像表示部,前記偏光板付右目用レンズ若
    しくは前記偏光板付左目用レンズのいずれか1つ以上に
    波長500乃至700nmの光の透過率を低減せしめる
    光透過率低減機構が設けられていることを特徴とする3
    D映像表示装置。
  2. 【請求項2】 映像表示部の前方に偏光板が設けられ、
    この偏光板の前方には位相差機能を有しない右目用映像
    表示部と光学的主軸方向が前記偏光板の透過軸方向に対
    して所定角度であり位相差機能を有する左目用映像表示
    部とが混在した3D映像表示部が設けられた3D映像表
    示体と、右目用映像表示部からの右目用映像を透過し左
    目用映像表示部からの左目用映像を遮断する偏光板付右
    目用レンズ及び左目用映像表示部からの左目用映像を透
    過し右目用映像表示部からの右目用映像を遮断する偏光
    板付左目用レンズで構成された偏光メガネとから成る3
    D映像表示装置であって、前記映像表示部,前記偏光
    板,前記3D映像表示部,前記偏光板付右目用レンズ若
    しくは前記偏光板付左目用レンズのいずれか1つ以上に
    波長500乃至700nmの光の透過率を低減せしめる
    光透過率低減機構が設けられていることを特徴とする3
    D映像表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の3D映像表示装置にお
    いて、位相差機能を有する右目用映像表示部及び位相差
    機能部材として、夫々1/2波長板を採用したことを特
    徴とする3D映像表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の3D映像表示装置におい
    て、位相差機能を有する左目用映像表示部及び位相差機
    能部材として、夫々1/2波長板を採用したことを特徴
    とする3D映像表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか1項に記載の3D
    映像表示装置において、光透過率低減機構は、波長50
    0乃至700nmの光を吸収し得る着色剤を映像表示
    部,前記偏光板,前記3D映像表示部,前記偏光板付右
    目用レンズ若しくは前記偏光板付左目用レンズに混合せ
    しめることで形成されていることを特徴とする3D映像
    表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4いずれか1項に記載の3D
    映像表示装置において、光透過率低減機構は、波長50
    0乃至700nmの光を吸収し得る着色フィルムを映像
    表示部,前記偏光板,前記3D映像表示部,前記偏光板
    付右目用レンズ若しくは前記偏光板付左目用レンズに積
    層せしめることで形成されていることを特徴とする3D
    映像表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項に記載の3D
    映像表示装置において、光透過率低減機構は、波長50
    0乃至700nmの光の透過率を30乃至50%低減せ
    しめるように構成されていることを特徴とする3D映像
    表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いずれか1項に記載の3D
    映像表示装置において、3D映像表示部として所定巾の
    右目用映像表示部と所定巾の左目用映像表示部とが交互
    に並設された3D映像表示部を採用したことを特徴とす
    る3D映像表示装置。
  9. 【請求項9】 映像表示部の前方に偏光板が設けられ、
    この偏光板の前方には光学的主軸方向が前記偏光板の透
    過軸方向に対して所定角度であり位相差機能を有する右
    目用映像表示部と位相差機能を有しない左目用映像表示
    部とが混在した3D映像表示部が設けられた3D映像表
    示体に組み合わせられる3D映像表示装置用の偏光メガ
    ネであって、右目用映像表示部からの右目用映像を透過
    し左目用映像表示部からの左目用映像を遮断する偏光板
    付右目用レンズ及び左目用映像表示部からの左目用映像
    を透過し右目用映像表示部からの右目用映像を遮断する
    偏光板付左目用レンズで構成され、偏光板付右目用レン
    ズ及び偏光板付左目用レンズには波長500乃至700
    nmの光の透過率を低減せしめる光透過率低減機構が設
    けられていることを特徴とする3D映像表示装置用の偏
    光メガネ。
  10. 【請求項10】 映像表示部の前方に偏光板が設けら
    れ、この偏光板の前方には位相差機能を有しない右目用
    映像表示部と光学的主軸方向が前記偏光板の透過軸方向
    に対して所定角度であり位相差機能を有する左目用映像
    表示部とが混在した3D映像表示部が設けられた3D映
    像表示体に組み合わせられる3D映像表示装置用の偏光
    メガネであって、右目用映像表示部からの右目用映像を
    透過し左目用映像表示部からの左目用映像を遮断する偏
    光板付右目用レンズ及び左目用映像表示部からの左目用
    映像を透過し右目用映像表示部からの右目用映像を遮断
    する偏光板付左目用レンズで構成され、偏光板付右目用
    レンズ及び偏光板付左目用レンズには波長500乃至7
    00nmの光の透過率を低減せしめる光透過率低減機構
    が設けられていることを特徴とする3D映像表示装置用
    の偏光メガネ。
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