JP2003166645A - メタルガスケット - Google Patents

メタルガスケット

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JP2003166645A
JP2003166645A JP2001368349A JP2001368349A JP2003166645A JP 2003166645 A JP2003166645 A JP 2003166645A JP 2001368349 A JP2001368349 A JP 2001368349A JP 2001368349 A JP2001368349 A JP 2001368349A JP 2003166645 A JP2003166645 A JP 2003166645A
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metal plate
stopper
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JP2001368349A
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Ichiro Naito
一郎 内藤
Hirokazu Hasegawa
浩和 長谷川
Kenji Okinaga
憲司 沖永
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Nippon Reinz Co Ltd
Original Assignee
Nippon Reinz Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストッパビード10によりシール用ビード9
のへたり防止を図る構造で、これら両ビード10、9の
設置スペースの節減を図り、設計の自由度を向上させ
る。又、この様な構造を、低コストで実現する。 【解決手段】 上記シール用ビード9の幅方向中間部に
上記ストッパビード10を形成する。従来の様に、これ
ら両ビード9、10を面方向にずらせて設ける構造の場
合に比べて設置スペースが少なくて済み、上記課題を解
決できる。又、高分子樹脂を使用する構造に比べて、低
コストで優れた耐久性を有する構造を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るメタルガスケット
は、例えばメタルシリンダヘッドガスケットとして、自
動車用エンジンのシリンダブロックの端面(一般的には
上面)とシリンダヘッドの端面(一般的には下面)との
間に挟持し、両面間の気密及び液密を保持するのに利用
する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンを構成するシリンダヘ
ッド下面とシリンダブロック上面との間にはシリンダヘ
ッドガスケットを挟持して、シリンダ内で発生する高圧
の燃焼ガス、或はシリンダブロックとシリンダヘッドと
の間を流通する冷却水や潤滑油が外部に漏洩するのを防
止している。この様なシリンダヘッドガスケットとし
て、優れた耐熱性を有するメタルシリンダヘッドガスケ
ットが広く使用されている。図6は、この様なメタルシ
リンダヘッドガスケットの1例を示している。
【0003】このメタルシリンダヘッドガスケット1
は、例えば亜鉛メッキ鋼板やステンレス鋼板等の1枚乃
至は複数枚の、弾性を有する薄肉の金属板2により構成
される。この金属板2には、シリンダ頂部の開口形状に
合わせた円形のボア孔3、3と、シリンダヘッドをシリ
ンダブロックに固定する為のボルトを挿通する挿通孔
4、4と、冷却水や潤滑油等の流体を通す為の透孔5、
5とを穿設している。尚、図6には、簡略化の為にこれ
ら各透孔5、5を、互いに大きさが等しい単なる円孔と
して描いているが、実際の場合にこれら各透孔5、5
は、長円形等各種形状のものがあり、大きさも異なるも
のがある。又、上記メタルシリンダヘッドガスケット1
を構成する金属板2の一部で上記各ボア孔3、3及び透
孔5、5の周囲には、これら各ボア孔3、3及び透孔
5、5の全周を囲むシール用ビード(突条)6a、6b
を形成している。
【0004】上述の様に構成されるメタルシリンダヘッ
ドガスケット1は、シリンダヘッドの下面とシリンダブ
ロックの上面との間に挟持した状態で使用される。即
ち、このメタルシリンダヘッドガスケット1を、上記シ
リンダブロックの上面と上記シリンダヘッドの下面との
間に挟み、挿通孔4、4に挿通したボルトを緊締する事
により、このシリンダヘッドを上記シリンダブロックに
対して固定する。これにより、メタルシリンダヘッドガ
スケット1は、上記シリンダブロックの上面と上記シリ
ンダヘッドの下面との間で強く挟持され、上記各シール
用ビード6a、6bが、上記シリンダブロックの上面と
上記シリンダヘッドの下面との間で弾性的に圧縮される
(押し潰される)為、前記各ボア孔3、3及び透孔5、
5等の各流体孔の周囲部分のシール性を十分に高くす
る。
【0005】前述の様に構成され、上述の様に使用され
るメタルシリンダヘッドガスケット1によるシール効果
を良好に維持する為には、使用に伴って上記各シール用
ビード6a、6bの弾性が低減乃至は喪失しない(へた
らない)様にする必要がある。一方、金属板を変形させ
て成るシール用ビード6a、6bは、完全に押し潰す
と、早期に弾性が低減乃至は喪失する(へたる)事が知
られている。例えば、上記メタルシリンダヘッドガスケ
ット1の場合、それぞれが平坦面である上記シリンダブ
ロックの上面と上記シリンダヘッドの下面との間で完全
に押し潰すと、上記シール用ビード6a、6bが早期に
へたる。この為に従来から、この様なシール用ビード6
a、6bの近傍にストッパ構造を設けて、これら各シー
ル用ビード6a、6bが完全に押し潰されない様にする
事が行なわれている。
【0006】この様なストッパ構造としては、従来から
例えば金属板を折り返したものや、基板に金属製のシム
板を溶接したもの等が用いられていた。但し、シリンダ
ヘッドとシリンダブロックとは、図6に示したメタルシ
リンダガスケット1の挿通孔4、4の設置位置でボルト
締結されており、これら各ボルト締結位置から離れるに
従って締結力は低下する。この為、上記シリンダヘッド
とシリンダブロックとの間隔は、上記各ボルトからの位
置によって変化する事になり、前記各ボア孔3、3の全
周で均一に締め付け力が作用しなくなる。この様に、上
記各ボルトによる締め付け力が上記各ボア孔3、3の周
縁部に関して不均一になる場合、上述の様な金属製のシ
ム板では剛性が高過ぎて、上記各ボア孔3、3の周方向
の締め付け力の相違に十分に対応できない。この様な場
合には、締め付け力の相違に応じて、上記各ボア孔3、
3の周方向に関して上記シム板の厚さを変える事も考え
られるが、金属製のシム板の厚さを周方向に変化させる
事は難しい。
【0007】この様な問題を解決するものとして、エポ
キシ樹脂等の硬質の高分子樹脂をストッパとして利用す
る方法がある。これは、上述した様な金属板製のシム板
を硬質の高分子樹脂に代えたものであるが、この硬質の
高分子樹脂は、剛性が或る程度高くストッパとしての機
能を発揮できると共に、若干の圧縮変形が可能である
為、締め付け荷重の違いに応じて或る程度の厚さが調整
される。この為、上記金属板製のシム板に比べてシリン
ダヘッドとシリンダブロック間の間隔の違いに対応し易
く、相手面に馴染み易いという利点がある。
【0008】上述の様に、硬質の高分子樹脂によるスト
ッパは、上記各ボア孔3、3の周縁部の面圧を周方向に
関して均一に近くできるストッパとして優れているが、
高分子樹脂と基板との接合が十分に強くないと、剥離す
る可能性がある。特に、長期間に亙る運転により、熱や
激しい振動等が加わる事で、上記高分子樹脂が劣化して
剥離や割れが生じる可能性がある。この様な事情に鑑み
て、硬質の高分子樹脂と基板の接合を強化する構造とし
て、実用新案登録第2519612号公報に記載された
構造が知られている。この従来構造は、図7〜8に示す
様に、耐熱性及び耐圧縮を有する材料製の肉盛部8を被
覆する基板の一部でこの肉盛部8を設けるべき部位に、
ピッチの細かい副ビード7の様な係止部を形成する事に
より、上記肉盛部8を構成する材料と基板の接合強度を
高めたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図7〜8に示した従来
技術の場合、副ビード7によりシール用ビート6aのへ
たり防止効果を得られる反面、これら両ビード7、6a
の設置スペースが嵩む事が避けられない。即ち、従来構
造の場合には、これら両ビード7、6aを面方向にずら
せた状態で設けていた。この為、これら両ビード7、6
aが、メタルシリンダヘッドガスケットの面方向に関し
て互いに独立したスペースを占め、その分、このメタル
シリンダヘッドガスケットの設計の自由度が低くなる。
この様な事情は、排気系の継手部分等、他の部分に組み
込むメタルガスケットの場合も同様である。しかも、副
ビード7の谷部を実質的に完全に耐熱性及び耐圧縮性を
有する樹脂で埋める構造の為、結果的に剛性が極めて高
いストッパとなり、相手面との馴染み性が十分に得られ
ない可能性がある。更には、耐熱性及び耐圧縮性を有す
る材料を別途被覆する為、コストが嵩む事も避けられな
い。本発明は、この様な事情に鑑み、シール用ビード及
びストッパビードが占めるスペースを低減して、メタル
ガスケットの設計の自由度を向上させるべく発明したも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のメタルガスケッ
トのうち、請求項1に記載したメタルガスケットは、前
述の図7に示した従来のメタルガスケットと同様に、少
なくとも1枚の金属板から成る。そして、流体を通過さ
せる為の通孔と、シール用ビードと、ストッパビードと
を備える。このうちのシール用ビードは、上記通孔に隣
接する部分を、この金属板の厚さ方向に膨出させる事に
より形成されている。又、上記ストッパビードは、上記
金属板の一部を見かけの厚さが大きくなる方向に、上記
シール用ビードの自由状態での高さ寸法よりも小さな高
さ寸法に、且つこのシール用ビードよりも圧縮方向に対
する剛性を高い形状に形成して成る。特に、請求項1に
記載したメタルガスケットに於いては、上記シール用ビ
ードは、上記金属板の一部を厚さ方向片側に膨出させた
ものである。そして、上記ストッパビードは、上記金属
板の一部で上記シール用ビードの幅方向中間部に形成さ
れている。
【0011】又、請求項2に記載したメタルガスケット
は、前述の図8に示した従来のメタルガスケットと同様
に、少なくとも第一、第二の2枚の金属板から成る。そ
して、流体を通過させる為の通孔と、シール用ビード
と、ストッパビードとを備える。このうちのシール用ビ
ードは、上記第一の金属板の一部で上記通孔に隣接する
部分を、この第一の金属板の厚さ方向片側に膨出させる
事により形成されている。又、上記ストッパビードは、
上記第二の金属板の一部を見かけの厚さが大きくなる方
向に、上記シール用ビードの自由状態での高さ寸法より
も小さな高さ寸法に、且つこのシール用ビードよりも圧
縮方向に対する剛性を高い形状に形成して成る。特に、
請求項2に記載したメタルガスケットに於いては、上記
ストッパビードは、上記第一、第二の金属板同士を重ね
合わせた状態で、上記シール用ビードの幅方向中間部に
位置する部分に形成されている。尚、この場合に於ける
上記ストッパビードの位置は、上記シール用ビードの幅
方向中間部であれば、必ずしも幅方向中央部である必要
はない。
【0012】
【作用】上述の様に構成する本発明のメタルガスケット
は何れも、ストッパビードがシール用ビードの中間部に
存在する構造となる為、これらシール用ビード及びスト
ッパビードが占めるスペースを低減して、メタルガスケ
ットの設計の自由度を向上させる事ができる。又、上記
ストッパピードは、上記シール用ビードに比べて剛性が
高い為、ストッパとしての作用を十分発揮する事ができ
る。しかも上記ストッパビードは、上記シール用ビード
に比べると変形量は小さいものの、弾性変形できる為、
相手面との馴染み性を、前述の図7〜8に示した様な硬
質の高分子樹脂を用いたストッパと同等以上に確保でき
る。更に、請求項1に記載したメタルガスケットの場
合、上記ストッパビードは、上記シールビードと一体化
している為、このストッバビード部分に特にシール層を
被覆しなくても、このストッパビードを設置した部分の
シール性を確保する事が可能である。勿論、このストッ
パビードの表面に、適宜ゴム系或は高分子樹脂系のシー
ル材を塗布しても良い。但し、高分子樹脂製のシール材
を使用する場合には、ストッパビードの弾性変形を抑制
しない様にすべく、或る程度柔軟性を有するシール材を
使用する。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1に対応する、本
発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特
徴は、1枚の金属板から成るメタルガスケット11で、
シール用ビード9とストッパビード10との配列状態を
工夫する事により、このシール用ビード9のへたり防止
を図れる構造で、これら両ビード9、10の設置スペー
スを節減する点にある。その他の部分の構成及び作用
は、前述の図6に示したメタルシリンダヘッドガスケッ
トを含め、従来から知られている各種メタルガスケット
と同様であるから、重複する図示並びに説明を省略し、
以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
【0014】上記メタルガスケット11を構成する金属
板12の一部で、ボア孔3或は透孔5(図6参照)等、
その内側に流体が流通する通孔に隣接する部分を、上記
金属板12の厚さ方向片側(図1の上方)に膨出させる
事により、上記シール用ビード9を形成している。この
為に本例の場合には、上記金属板12の一部に、互いに
傾斜方向が逆である1対の傾斜部13a、13bを、上
記通孔の径方向に関して互いに間隔をあけて(円形の場
合には互いに同心に)配置し、これら両傾斜部13a、
13b同士の間に連続部14を設けている。そして、こ
の連続部14の中間部に、上記ストッパビード10を形
成している。
【0015】このストッパビード10は、上記金属板1
2の一部を見かけの厚さが大きくなる方向に、上記シー
ル用ビード9の自由状態での高さ寸法Hよりも小さな高
さ寸法h(H>h)に、且つこのシール用ビード9より
も圧縮方向に対する剛性を高い形状に形成して成る。こ
の為に本例の場合には、上記ストッパビード10の断面
形状を、ピッチが細かい波形に形成している。尚、図示
の場合、このストッパビード10を、上記シールビード
9の凹部内に収まる様に形成しているが、このストッパ
ビード10の全部又は一部が、上記シールビード9の凹
部外に(図1の上方に)突出する様に形成しても良い。
後述する他の実施の形態の場合も同様である。
【0016】上述の様な本例のメタルガスケット11
を、シリンダブロックの上面とシリンダヘッドの下面と
の間等、シールすべき2面間で挟持した場合には、上記
ストッパビード10がこれら2面同士の間で突っ張り、
これら2面同士の間隔が過度に縮まる事を防止する。
又、この状態で上記シール用ビード9が、上記2面に弾
性的に当接して、これら2面間のシール性を確保する。
即ち、上記シール用ビード9を構成する上記1対の傾斜
部13a、13bが、上記金属板12の他の部分と面一
になる方向に弾性的に押し潰され、これら各傾斜部13
a、13bの内外両周縁部のうちの一方の周縁部が上記
2面のうちの一方の面に、他方の周縁部が他方の面に、
それぞれ弾性的に押し付けられる。
【0017】この様に上記2面同士の間のシール性は、
上記シール用ビード9をこれら2面同士の間で押し潰す
事により図るが、この場合でも、上記ストッパビード1
0の働きにより、上記2面同士の間隔が、上記シール用
ビード9を完全に押し潰すまで縮まる事はない。この
為、このシール用ビード9のへたりを防止して、このシ
ール用ビード9によるシール性確保を、長期間に亙って
維持できる。しかも、本例のメタルガスケット11の場
合には、上記ストッパビード10を上記シール用ビード
9の幅方向中間部に設置している為、これら両ビード1
0、9の設置スペースを節減できる。
【0018】次に、図2は、請求項2に対応する、本発
明の実施の形態の第2例を示している。本例のメタルガ
スケット11aの場合には、上述した第1例のメタルガ
スケット11(図1)とは異なり、2枚の金属板12
a、12bを重ね合わせて成る。そして、一方(図2の
上方)の金属板12aの一部で、ボア孔3或は透孔5
(図6参照)等、その内側に流体が流通する通孔に隣接
する部分を上記一方の金属板12aの厚さ方向(図2の
上下方向)に膨出させる事により、シール用ビード9a
を形成している。このシール用ビード9aも、上述した
第1例のシール用ビード9(図1)と同様に、上記金属
板12aの一部に、互いに傾斜方向が逆である1対の傾
斜部13a、13bを、上記通孔の径方向に関して互い
に間隔をあけて配置し、これら両傾斜部13a、13b
同士の間に連続部14を設けて成る。
【0019】これに対して、他方(図2の下方)の金属
板12bの一部に、ストッパビード10aを形成してい
る。このストッパビード10aは、上記金属板12bの
一部を見かけの厚さが大きくなる方向に、上記シール用
ビード9aの自由状態での高さ寸法Hよりも小さな高さ
寸法h(H>h)に、且つこのシール用ビード9aより
も圧縮方向に対する剛性を高い形状に形成して成る。こ
の為に本例の場合には、上記ストッパビード10aの断
面形状を、ピッチが細かい波形に形成している。特に、
本例の構造の場合には、上記2枚の金属板12a、12
bを重ね合わせた状態で、上記ストッパビード10aが
上記シール用ビード9aの連続部14の幅方向中間部に
位置する様に、これら両ビード10a、9aの形成位置
を規制している。
【0020】この様な本例の構造の場合も、上記シール
用ビード9aを2面同士の間で押し潰す事により、これ
ら2面同士の間のシール性確保を図ると同時に、上記ス
トッパビード10aによりこれら2面同士の間隔が過度
に縮まる事を阻止して上記シール用ビード9aのへたり
を防止し、このシール用ビード9aによるシール性確保
を、長期間に亙って維持する。又、上記ストッパビード
10aを上記シール用ビード9aの幅方向中間部に配置
している為、これら両ビード10a、9aの設置スペー
スを節減できる。
【0021】次に、図3〜4は、上述した第2例の構造
をメタルシリンダヘッドガスケットに適用した場合で、
隣り合うボア孔3、3同士の間部分に於ける、シール用
ビード9a及びストッパビード10aの配置状態を示し
ている。隣り合うボア孔3、3の周囲に、それぞれ各ボ
ア孔3、3を囲む状態で設けたシール用ビード9a、9
aは、これら両ボア孔3、3同士の間で合流して合流部
15となっている。又、これら各シール用ビード9a、
9a毎に、面方向に重畳する状態で設けられたストッパ
ビード10a、10aに関しても、上記両ボア孔3、3
同士の間で合流している。この場合に於いて、これら両
ストッパビード10a、10aを構成するそれぞれ複数
の波形部分のうち、最も外径側の波形部分が合流して1
本の波形となっている。
【0022】この様なメタルシリンダヘッドガスケット
を、シリンダブロックの上面とシリンダヘッドガスケッ
トの下面との間に挟持する場合で、このシリンダブロッ
クの上面の一部で隣り合うシリンダ孔16、16同士の
間にスリット17が存在する事がある。この様な場合に
は、図3に示す様に、上記シール用ビード9aを形成し
た金属板12aを上記シリンダブロックの上面に対向さ
せる。この様な配置にすれば、上記スリット17を跨ぐ
状態で上記シール用ビード9aが形成されている場合で
あっても、このスリット17の両側にストッパビード1
0aの小さいビードとシール用ビード9aとが重なる事
になり、シール性の確保を図る事ができる。上記ストッ
パビード10a、10aにより上記シール用ビード9a
のへたりを防止する点、これら両ビードの設置スペース
の節減を図れる点は、前述の図2に示した第2例の通り
である。
【0023】次に、図5は、本発明の実施の形態の第3
例を示している。上述した各例が、シール用ビード9、
9aとして、互いに傾斜方向が異なる1対の傾斜部13
a、13b同士を連続部14により連続させた形状のも
のを使用しているのに対して、本例の場合には、円弧状
の断面形状を有するシール用ビード9b、9bを使用し
ている。シール用ビードの断面形状が異なる以外の構造
及び作用は、上述の図3〜4に示した構造と同様である
から、重複する説明は省略する。
【0024】尚、上述の実施の形態は、本発明のメタル
ガスケットをシリンダヘッドガスケットとして使用する
場合に就いて説明したが、本発明のメタルガスケット
は、他にも、エンジンのシリンダヘッドの側面とエキゾ
ーストマニホールドの基端面との間に設置するガスケッ
トとしても利用できる。図9に示す様にエキゾーストマ
ニホールド18の取付フランジ部19は、低温時には同
図(A)に示す様に平坦であるが、温度上昇に伴って同
図(B)に示す様に、凸に湾曲する。そこで、低温時に
も温度上昇時にも、上記取付フランジ19の全長に亙っ
て良好なシール性を確保できる様にする為、同図(C)
に示す様に、長さ方向両端部にストッパビード10、1
0を備えたメタルガスケットを使用する。この様なメタ
ルガスケットを上記取付フランジ部19と上記シリンダ
ヘッドの側面との間に挟持して、この取付フランジ部1
9を弾性変形させ、低温時から凸に湾曲させておく事に
より、低温時から高温時に至るまで、十分なシール性を
確保できる。
【0025】又、図10(A)に示す様な船外機用エン
ジンのガスケットの如く、ボルトにより締め付け力に大
きな偏りが生じる構造の場合に、本発明は有効である。
この様な構造に本発明を適用する場合には、図10
(A)の破線α部分に対向する部分の断面形状が同図
(B)の様なメタルガスケットを使用する。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成し作用
する為、シール用ビードとストッパビードとの設置スペ
ースの節減を図れ、長期間に亙って良好なシール性を発
揮できるメタルガスケットの設計の自由度の向上を図れ
る。又、製造作業が容易で、優れた性能を有するメタル
ガスケットを比較的低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、部分略断
面図。
【図2】同第2例を示す、部分略断面図。
【図3】第2例の構造の使用状態の1例を示す、図4の
A−A断面図。
【図4】メタルシリンダヘッドガスケットを取り出して
図3の下方から見た略底面図。
【図5】本発明の実施の形態の第3例を示す、部分略断
面図。
【図6】本発明の対象となるメタルシリンダヘッドガス
ケットの1例を示す、略平面図。
【図7】従来構造の第1例を示す、図6の拡大B−B断
面に相当する図。
【図8】同第2例を示す、図7と同様の図。
【図9】本発明をエキゾーストマニホールドのシール部
分に適用する場合を示す模式図。
【図10】同じく船外機のシール部分に適用する場合の
模式図。
【符号の説明】
1 メタルシリンダヘッドガスケット 2、2a 金属板 3 ボア孔 4 挿通孔 5 透孔 6a、6b シール用ビード 7 副ビード 8 肉盛部 9、9a、9b シール用ビード 10、10a ストッパビード 11、11a メタルガスケット 12、12a、12b 金属板 13a、13b 傾斜部 14 連結部 15 合流部 16 シリンダ孔 17 スリット 18 エキゾーストマニホールド 19 取付フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖永 憲司 神奈川県大和市深見西1丁目5番2号 日 本ラインツ株式会社内 Fターム(参考) 3J040 BA01 EA05 EA17 EA27 FA01 HA17

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1枚の金属板から成り、流体
    を通過させる為の通孔と、この通孔に隣接する部分をこ
    の金属板の厚さ方向に膨出させる事により形成されたシ
    ール用ビードと、この金属板の一部を見かけの厚さが大
    きくなる方向に、このシール用ビードの自由状態での高
    さ寸法よりも小さな高さ寸法に、且つこのシール用ビー
    ドよりも圧縮方向に対する剛性を高い形状に形成して成
    るストッパビードとを備えたメタルガスケットに於い
    て、上記シール用ビードは、上記金属板の一部を厚さ方
    向片側に膨出させたものであり、上記ストッパビード
    は、この金属板の一部で上記シール用ビードの幅方向中
    間部に形成されている事を特徴とするメタルガスケッ
    ト。
  2. 【請求項2】 少なくとも第一、第二の2枚の金属板か
    ら成り、流体を通過させる為の通孔と、第一の金属板の
    一部でこの通孔に隣接する部分をこの第一の金属板の厚
    さ方向片側に膨出させる事により形成されたシール用ビ
    ードと、上記第二の金属板の一部を見かけの厚さが大き
    くなる方向に、このシール用ビードの自由状態での高さ
    寸法よりも小さな高さ寸法に、且つこのシール用ビード
    よりも圧縮方向に対する剛性を高い形状に形成して成る
    ストッパビードとを備えたメタルガスケットに於いて、
    このストッパビードは、上記第一、第二の金属板同士を
    重ね合わせた状態で、上記シール用ビードの幅方向中間
    部に位置する部分に形成されている事を特徴とするメタ
    ルガスケット。
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