JP2003165984A - 燃料添加剤 - Google Patents

燃料添加剤

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JP2003165984A JP2002337620A JP2002337620A JP2003165984A JP 2003165984 A JP2003165984 A JP 2003165984A JP 2002337620 A JP2002337620 A JP 2002337620A JP 2002337620 A JP2002337620 A JP 2002337620A JP 2003165984 A JP2003165984 A JP 2003165984A
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ジャクソン グラハム
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ドライデン タック ロバート
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    • C10L1/10Liquid carbonaceous fuels containing additives
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温操作性を燃料油の曇点以下に下げるのに
適した、燃料添加剤を提供することを目的とする。 【解決手段】 a) 70℃において1.4550を越える屈折率
および40℃未満の融点を持つ少なくとも1種のワックス
と、少なくとも1種の以下の成分:b) 少なくとも1種の
成長阻害剤、c) 少なくとも1種の極性窒素化合物、d)
少なくとも1種の核生成剤、e) 少なくとも1種のくし形
ポリマー、およびf) 少なくとも1種のアルキルフェノー
ル−ホルムアルデヒド縮合物を含むことを特徴とする、
燃料添加剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料添加剤に関す
る。特に、本発明は、低温操作性を燃料油の曇点以下に
下げるのに適した、燃料添加剤に関するものである。
【0002】
【従来技術】燃料添加剤は、燃料油の低温操作性を更に
改良する(reducing)ものとして公知である。しかし、公
知の燃料添加剤は、−25℃以下の曇点を有する燃料油
の、低温操作性を改善する上で役立たない。カナダおよ
び多くのUSAの北部州における、冬季ディーゼル燃料油
は、−50〜−15℃なる範囲内の曇点を持つ。−50℃なる
曇点を持つ灯油を、該燃料油に添加して、その曇点を下
げる必要がある。燃料油の低温品質に対する灯油の必要
性は、冬季月間中著しく高まり、精油所の需要を満たす
能力は窮迫させられる。CFPP(低温フィルタ目詰まり点
テスト(cold filter plugging point test);J. Inst.
Pet. Vol. 52 (510), 1966, 6月, pp. 173−285参照の
こと)は、燃料の低温流動操作性を測定するために、欧
州で広く利用されているテストである。北米では、この
テストは、LTFT(低温濾過性テスト(low temperature f
ilterability test; ASTM D 4539))により置き換えら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、燃料油の低温操作性を改善する(lowering (またはr
educing))ための、改良された燃料添加剤を提供するこ
とにある。本発明の更なる目的は、−20℃以下の曇点を
持つ燃料油用の、低温流動性添加物を提供することにあ
る。本発明の更に別の目的は、−20℃以下の曇点を持つ
燃料油、好ましくはディーゼル燃料油中の一部又は全部
の灯油と交換するのに利用できる、燃料添加剤を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明により、 a) 70℃において1.4550を越える屈折率および40℃未満
の融点を持つ少なくとも1種のワックスと、少なくとも1
種の以下の成分: b) 少なくとも1種の成長阻害剤、 c) 少なくとも1種の極性窒素化合物、 d) 少なくとも1種の核生成剤、 e) 少なくとも1種のくし形ポリマー、および f) 少なくとも1種のアルキルフェノール−ホルムアルデ
ヒド縮合物 を含む燃料添加剤を提供する。
【0005】本発明の燃料添加剤は、好ましくは、 a) 70℃において1.4550を越える屈折率および40℃未満
の融点を持つ少なくとも1種のワックス、 b) 少なくとも1種の成長阻害剤、および d) 少なくとも1種の核生成剤 を含む。
【0006】本発明の燃料添加剤は、また好ましくは、 a) 70℃において1.4550を越える屈折率および40℃未満
の融点を持つ少なくとも1種のワックス、 c) 少なくとも1種の極性窒素化合物、および d) 少なくとも1種の核生成剤 を含む。
【0007】本発明の燃料添加剤は、また好ましくは、 a) 70℃において1.4550を越える屈折率および40℃未満
の融点を持つ少なくとも1種のワックス、 b) 少なくとも1種の成長阻害剤、 c) 少なくとも1種の極性窒素化合物、および d) 少なくとも1種の核生成剤 を含む。
【0008】更に、本発明の燃料添加剤は、好ましく
は、 a) 70℃において1.4550を越える屈折率および40℃未満
の融点を持つ少なくとも1種のワックス、 c) 少なくとも1種の極性窒素化合物、 d) 少なくとも1種の核生成剤、および e) 少なくとも1種のくし形ポリマー を含む。
【0009】本発明は、また上に定義した燃料添加剤と
燃料油とを含む、燃料油組成物をも提供する。本発明
は、また燃料油の曇点を低下する方法をも提供し、この
方法は、上に定義した燃料添加剤を、該燃料油に添加す
る工程を含む。
【0010】如何なる燃料油も利用できるが、本発明者
等は、本発明による燃料添加剤が、−15℃以下、好まし
くは−20℃以下、およびより好ましくは−25℃以下の曇
点をもつ燃料油において特に有効であることを見出して
いる。本発明は、更に−15℃以下、好ましくは−20℃以
下、およびより好ましくは−25℃以下の曇点をもつ燃料
油中、一部又は全部の灯油と交換するための、上に定義
した燃料添加剤の使用にも関連する。本発明は、更に相
溶性の溶剤との混合物として、上に定義した燃料添加剤
を含む、燃料添加剤濃縮物をも提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】a) ワックス ワックスは、従来、これらが大きな、様々な数の炭化水
素成分を含んでいるという観点から、その全体的な物性
およびこのような厳密に同族的な炭化水素分子を分離す
る困難さに照らして、規定されている。1975年に刊行さ
れたH. ベネット(Bennett)による、「工業用ワックス(In
dustrial Waxes)」は、種々の型の石油ワックスを開示し
ており、また融点および屈折率特性が、様々な起源から
入手できる種々のワックスを分類する上で、有用である
ことを示している。このワックスは、40℃未満の融点を
持つ必要がある。好ましくは、このワックスは、10〜40
℃なる範囲内の融点を持つ。より好ましくは、このワッ
クスは、15〜35℃なる範囲内の融点を持つ。この融点
は、DSC、即ち示差走査熱量法を、2−5℃/分なる加熱/
冷却速度にて利用して測定する。DSCテストについて
は、実施例に更に詳細に示した。
【0012】このワックスは、70℃において1.4550を越
える屈折率を持つ必要がある。好ましくは、このワック
スは、1.4600を越える、より好ましくは1.4650を越える
屈折率を持つ。好ましくは、このワックスは、1.475未
満の屈折率を持つ。この屈折率は、標準的なテスト法:
ASTM D1747−94に従って測定され、この測定法におい
て、該測定点における温度は70℃に設定される。このワ
ックスは、好ましくは非直鎖パラフィンワックスであ
る。ここで使用する用語「非直鎖パラフィンワックス(no
n-normal paraffinic wax)」とは、該ワックス全質量を
基準として、40質量%未満のn-アルカンを含むワックス
を意味する。好ましくは、この非直鎖パラフィンワック
スは、35質量%未満、より好ましくは30質量%未満およ
びより一層好ましくは20質量%未満のn-アルカンを含
む。最も好ましくは、この非直鎖パラフィンワックス
は、10質量%未満のn-アルカンを含む。
【0013】このワックスは、典型的にワックス含有留
分の適当な分離および分別によって得られ、またワック
ス供給業者から入手できる。要求される屈折率および融
点を持つ単一のワックスを、本発明の燃料添加剤中で使
用することができる。1種以上のワックスの混合物であ
って、その少なくとも1種が要求される屈折率および融
点を持つものを、使用することも可能である。該ワック
スは、好ましくは10〜10,000 ppm、より好ましくは50〜
5,000 ppmおよび最も好ましくは100〜1,000 ppmなる範
囲内の量で、該燃料油中に存在する。
【0014】b) 成長阻害剤(Growth Arrestor) この成長阻害剤は、成長防止剤(growth inhibitor)と
しても知られる。この成長阻害剤は、好ましくはエチレ
ンと不飽和エステルとのコポリマーである。エチレンと
不飽和エステルとのコポリマーは、1以上の酸素原子お
よび/またはカルボニル基によって中断された、ヒドロ
カルビル側鎖によって、セグメントに分割されたポリメ
チレン骨格をもつ。より具体的には、このコポリマー
は、エチレン由来の単位に加えて、式:-CR1R2-CHR3-
で示される単位を含む、エチレンコポリマーを含むこと
ができる。ここで、R2は水素原子またはメチル基を表
し、R1は-OOCR4または-COOR4基(ここで、R4は水素原子
またはC1〜C28、好ましくはC1〜C16、より好ましくはC1
〜C9の直鎖または分枝鎖アルキル基を表す)であり、ま
たR3は水素原子または-COOR4または-OOCR4基を表す。
【0015】この成長阻害剤は、エチレンと、エチレン
系の不飽和エステルとのコポリマー、またはその誘導体
を含むことができる。その一例としては、エチレンと、
不飽和カルボン酸のエステルとのコポリマー、例えばエ
チレン−アクリレート(例えば、エチレン−2−エチル
ヘキシルアクリレート)コポリマーがあげられるが、該
エステルは、好ましくは不飽和アルコールと飽和カルボ
ン酸とのエステル、例えばGB-A-1,263,152に記載されて
いるものである。エチレン−ビニルエステルコポリマー
は、好ましくはエチレン−ビニルアセテート、エチレン
−ビニルプロピオネート、エチレン−ビニルヘキサノエ
ート、エチレン−ビニル2−エチルヘキサノエート、ま
たはエチレン−ビニルオクタノエートコポリマーから選
択される。ネオ酸ビニルエステルも有用である。好まし
くは、これらコポリマーは、1〜25モル%、好ましくは5
〜20モル%のビニルエステル、より好ましくは5〜18モ
ル%のビニルエステルを含む。これらは、また2種のコ
ポリマーの混合物の状態、例えばUS-A-3,961,916および
EP-A-113,581に記載されているものであり得る。このコ
ポリマーの、気相浸透圧法により測定した数平均分子量
は、好ましくは1,000〜10,000なる範囲、より好ましく
は1,000〜5,000なる範囲にある。望ましくは、これらコ
ポリマーは、更なるコモノマーから誘導でき、例えばこ
れらはターポリマーまたはテトラポリマーもしくはより
高次のポリマーであり得、例えば該更なるコモノマー
は、イソブチレンまたはジイソブチレンもしくは上記式
の種々の単位を生じる他のエステルであり、また上記エ
ステルのモル%は、全エステルに関連する。
【0016】また、これらコポリマーは、更に、上記コ
ポリマーを製造するための、重合工程で使用できる、連
鎖移動剤および/または分子量調節剤(例えば、アセト
アルデヒドまたはプロピオンアルデヒド)を少量含むこ
とができる。これらコポリマーは、コモノマーを直接重
合することによって製造できる。このようなコポリマー
は、また種々のエチレン系不飽和エステルコポリマーを
製造するために、エチレン系不飽和エステルコポリマー
のエステル交換または加水分解および再エステル化によ
って作ることもできる。例えば、エチレン−ビニルヘキ
サノエートおよびエチレン−ビニルオクタノエートコポ
リマーは、例えばエチレン−ビニルアセテートコポリマ
ーから、このような方法で作ることができる。好ましい
コポリマーは、エチレン−ビニルアセテートまたはエチ
レン−ビニルプロピオネートコポリマー、もしくはエチ
レン−ビニル2−エチルヘキサノエートまたはエチレン
−ビニルオクタノエートコ−またはターポリマー、例え
ばエチレン−ビニルアセテート−ビニル2−エチルヘキ
サノエートターポリマーである。
【0017】これらコポリマーは、例えばメチレン基10
0個あたり、15以下、好ましくは10以下、より好ましく
は6以下、最も好ましくは2〜5の、コモノマーエステル
上のメチル基および末端メチル基以外の、核磁気共鳴ス
ペクトル法により測定した、メチル末端を持つ側鎖分枝
を持つことができる。これらコポリマーは、1−6、好ま
しくは2−4の多分散性を持つことができ、この多分散性
は、ポリスチレン標準物質を用いて、ゲル浸透クロマト
グラフィー(GPC)によって測定した、重量平均分子量
と数平均分子量との比である。この成長阻害剤は、また
エチレンと、炭素鎖長3〜8の1-アルカンとのコポリマ
ー、または水添ポリブタジエンであり得る。この成長阻
害剤は、好ましくは該燃料油中に、5〜5,000 ppm、好ま
しくは10〜1,000 ppm および最も好ましくは20〜500 pp
m なる範囲の量で存在する。
【0018】c) 極性窒素化合物 この極性窒素化合物は、ワックス沈降防止用添加剤(WA
SA)としても知られている。極性窒素化合物は、1以
上、好ましくは2以上のヒドロカルビル置換アミノまた
はイミノ置換基をもつ、油溶性の極性窒素化合物を含
み、該ヒドロカルビル基は1価であり、8〜40個の炭素原
子を含み、また該置換基は、場合によりこれらを由来と
するカチオン状態にある。該油溶性の極性窒素化合物
は、イオン性または非イオン性の何れであってもよく、
また燃料油中でワックス結晶成長調節剤として機能でき
る。好ましくは、該ヒドロカルビル基は、線状または僅
かに線状のものであり、即ちこの基は1個の単鎖(1−4
個の炭素原子)ヒドロカルビル分枝を持つことができ
る。該置換基がアミノ基である場合、これは同一または
異なる、1を越える該ヒドロカルビル基を持つことがで
きる。
【0019】用語「ヒドロカルビル」とは、分子の残りの
部分に直接結合している1個の炭素原子を持ち、炭化水
素または炭化水素特性が支配的な基を意味する。そのよ
うな例としては、炭化水素基を含み、該炭化水素基は、
脂肪族基(例えば、アルキルまたはアルケニル基)、脂
環式基(例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニ
ル基)、芳香族基、脂環式基置換芳香族基、芳香族基置
換脂肪族および脂環式基があげられる。脂肪族基は、有
利には飽和脂肪族基である。これらの基は、非炭化水素
置換基を含むことができるが、その存在が、該基の支配
的な炭化水素特性を変更しないことを条件とする。この
ような非炭化水素置換基の例としては、ケト、ハロ、ヒ
ドロキシ、ニトロ、シアノ、アルコキシおよびアシル基
があげられる。該ヒドロカルビル基が置換されている場
合、単一(モノ)置換が好ましい。
【0020】置換ヒドロカルビル基の例としては、2−
ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロ
キシブチル、2−ケトプロピル、エトキシエチル、およ
びプロポキシプロピル基があげられる。これらの基は、
また炭素以外の原子を、それ以外は炭素原子で構成され
る鎖または環中に含むことができる。適当なヘテロ原子
としては、例えば窒素、硫黄および好ましくは酸素原子
があげられる。さらに特に、該または各アミノまたはイ
ミノ置換基は、中間的な結合基、例えば-CO-、-C
O2 (-)、-SO3 (-)またはヒドロカルビレン等を介して、所
定の部分に結合している。該結合基がアニオン性である
場合、該置換基は、アミン塩の基におけるように、カチ
オン性基の一部である。該極性窒素化合物が1を越える
アミノまたはイミノ置換基を持つ場合、各置換基に対す
る該結合基は、同一でも異なっていてもよい。
【0021】適当なアミノ置換基は、長鎖C12−C40、好
ましくはC12−C24アルキル、1級、2級、3級または4級ア
ミノ置換基である。好ましくは、該アミノ置換基は、ジ
アルキルアミノ置換基である(これは、上に示したよう
に、そのアミン塩の形状にあってもよく、3級または4級
アミンは、アミン塩のみを形成し得る)。該アルキル基
は同一でも異なっていてもよい。好ましくは、該アミノ
置換基は、ドデシルアミノ、テトラデシルアミノ、ココ
アミノ、および水添タロウアミノ基を含む。2級アミノ
置換基の例としては、ジオクタデシルアミノおよびメチ
ルベヘニルアミノ基があげられる。天然産のアミンを由
来とするもの等の、アミノ置換基の混合物も存在し得
る。好ましいアミノ置換基は、2級水添タロウアミノ置
換基であり、そのアルキル基は、水添獣脂を由来とする
ものであり、また典型的には質量基準で、約4%のC14
31%のC16および59%のC18 n-アルキル基で構成され
る。適当なイミノ置換基は、長鎖C12−C40、好ましくは
C12−C24アルキルイミノ置換基である。
【0022】上記の「部分」は、モノマー(環式または非
環式)もしくはポリマー型の何れであってもよい。非環
式である場合、該部分は、無水物またはスピロビスラク
トン等の、環式プリカーサから得られるものであり得
る。該環式環系(cyclic ring system)は、単環式、ヘ
テロ環式または縮合多環式アセンブリー、あるいは2以
上のこのような環式アセンブリーが、相互に結合した系
を含むことができ、ここで該環式アセンブリーは、同一
でも異なっていてもよい。2以上のこのような環式アセ
ンブリーが存在する場合、該置換基は同一または異なる
アセンブリー上、好ましくは同一のアセンブリー上に存
在し得る。好ましくは、該または各環式アセンブリー
は、芳香族環、より好ましくはベンゼン環である。最も
好ましくは、該環式環系は、該置換基がオルト位または
メタ位にあることが好ましい場合には、単一のベンゼン
環であり、このベンゼン環は、場合により更に置換され
ていてもよい。
【0023】該環式アセンブリー(1または複数)中の
環を構成する原子は、好ましくは炭素原子であるが、例
えば1またはそれ以上の環構成原子N、SまたはOを含む
ことができ、ここで該化合物はヘテロ環式化合物であ
る。このような多環式アセンブリーの例としては、環が
「エンド−オン」式に結合した多環式芳香族環、例えばジ
フェニル、ヘテロ環式基または脂環式基があげられる。
極性窒素化合物の例を以下に記載する。 (i) 例えば1〜4個のカルボン酸基を持つ、モノ−または
ポリ−カルボン酸のアミン塩および/またはアミド。こ
れは、例えば少なくとも1モル割合のヒドロカルビル置
換アミンと、1モル割合の該酸またはその無水物とを反
応させることによって、製造できる。
【0024】アミドが生成される場合、該結合基は、-C
O-であり、アミン塩が生成される場合、該結合基は-CO2
(-)である。該部分は、環式または非環式何れであって
もよい。環式部分の例としては、該酸がシクロヘキサン
1,2-ジカルボン酸;シクロヘキサン1,2-ジカルボン酸;
シクロペンタン1,2-ジカルボン酸;およびナフタレンジ
カルボン酸であるようなものがあげられる。一般に、こ
のような酸は、該環式部分に5〜13個の炭素原子を含
む。好ましいこのような環式酸は、ベンゼンジカルボン
酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、およびテレフタル
酸、およびベンゼンテトラカルボン酸、例えばピロメリ
ト酸であり、フタル酸が特に好ましい。US-A-4,211,534
号およびEP-A-272,889号は、このような部分を含む極性
窒素化合物を開示している。
【0025】非環式部分の例としては、US-A-4,147,520
号に記載されているように、該酸が長鎖アルキルまたは
アルキレン置換ジカルボン酸、例えばコハク酸であるよ
うな部分があげられる。非環式部分の他の例としては、
該酸が窒素原子含有酸、例えばエチレンジアミンテトラ
酢酸およびニトリロ三酢酸であるような部分があげられ
る。該部分の更なる例としては、DE-A-392,699号に記載
されているように、ジアルキルスピロビスラクトンをア
ミンと反応させた場合に得られる部分があげられる。 (ii) 以下の式(I)で示される化合物、またはその塩: B-(A-NR1R2)z (I) ここで、Bは芳香族系を表し、Aはヒドロカルビル基であ
り、R1およびR2は同一または異なっており、各々独立に
炭素原子数10−40の脂肪族ヒドロカルビル基であるが、
但しR1およびR2の一方は水素原子を表すことができ、z
は少なくとも1であり、該芳香族系は、該環系を活性化
する基である、少なくとも一つの置換基、または活性化
基の誘導体である。
【0026】本明細書において、用語「ヒドロカルビル」
とは、水素原子と炭素原子とで構成され、炭素原子(1
または複数)によって分子の残りの部分と結合してお
り、かつ特に述べない限りにおいて、脂環式基を含む脂
肪族、芳香族またはこれらの組み合わせであり得る、有
機部分を意味する。これは置換または無置換のアルキ
ル、アリールまたはアルカリルであり得、また場合によ
り不飽和またはヘテロ原子、例えばO、NまたはSを含む
ことができるが、但しこのようなヘテロ原子は、この基
の本質的なヒドロカルビル特性を変更するのに不十分で
あることを条件とする。Aが脂肪族ヒドロカルビル基で
あることが好ましく、またより好ましくはAはメチレン
基である。
【0027】用語「芳香族系」とは、芳香族単環式、ヘテ
ロ環式または縮合多環式アセンブリー、あるいは2以上
のこのような環式アセンブリーが、相互に結合している
系を含むことを意味し、また該環式アセンブリーは、同
一であっても異なっていてもよい。2以上の環式アセン
ブリーが存在し、zが2以上である場合、存在する該
基:-(A-NR1R2)は、同一であっても異なっていてもよ
い。この芳香族系は、ベンゼン環を基本とする環である
ことが好ましい。この芳香族系内の環構成原子は、好ま
しくは炭素原子であるが、例えば該系内に1以上のN、S
またはO等のヘテロ原子を含むことができ、この場合、
該化合物はヘテロ環式化合物である。
【0028】このような多環式アセンブリーの例として
は、以下に列挙するものがあげられる: (a) 縮合ベンゼン構造、例えばナフタレン、アントラセ
ン、フェナントレン、およびピレン、(b) 該環の何れも
ベンゼンではない、あるいは該環の全てがベンゼンとい
うわけではない、縮合環構造、例えばアズレン、インデ
ン、ヒドロインデン、フルオレン、およびジフェニレ
ン、(c) 「エンド−オン」状態で結合した環、例えばジフ
ェニル、(d) ヘテロ環式化合物、例えばキノリン、イン
ドール、2:3 ジヒドロインドール、ベンゾフラン、クマ
リン、イソクマリン、ベンゾチオフェン、カルバゾール
およびチオジフェニルアミン、および(e) 環が1以上の
二価の基によって結合されている、ビス芳香族系、例え
ばビスフェノールAまたはフルオレセイン。
【0029】用語「活性化基」とは、該芳香族系を置換反
応、例えば求電子置換、求核置換反応またはマンニッヒ
反応に対して活性化する、置換脂肪族ヒドロカルビル基
以外の、任意の基を意味する。この活性化基は、例えば
インドール等のヘテロ環式化合物におけるように、該芳
香族系内にある官能性基等の、非置換基であり得る。該
活性化基は、-(A-NR1R2)基で置換された該芳香族系の、
少なくとも環内にまたは該環各々の上に位置する。この
活性化基が、該芳香族系におけるのとは逆に、該環系上
に存在する基であることが好ましい。望ましくは、該活
性化基(1または複数)は、求電子置換またはマンニッ
ヒ反応、最も好ましくはマンニッヒ反応に対して、該芳
香族系を活性化する。該活性化基が、それ自身に対して
オルト位またはパラ位において、該芳香族系を活性化す
ることが好ましい。好ましい該活性化基はヒドロキシル
基である。好ましい活性化された芳香族系は、ヒドロキ
シ芳香族系である。用語「活性化基の誘導体」とは、該活
性化基の反応によって生成し得る任意の基を意味する。
例えば、該活性化基がヒドロキシル基である場合、誘導
体の一つは、該ヒドロキシル基と、例えば無水酢酸との
反応により生成される基、-O-C(O)-CH3である。該芳香
族系内またはその上には、1を越える活性化基または活
性化基の誘導体が存在し得る。これらは同一のまたは異
なる環内またはその上に存在し得る。また、該芳香族系
内またはその上に存在する、活性化基または活性化基の
誘導体以外の、他の置換基が存在してもかまわない。
【0030】本発明において、R1およびR2を構成する各
脂肪族ヒドロカルビル基は、例えばアルキルまたはアル
キレン基もしくはモノ−またはポリ−アルコキシアルキ
ル基またはO、NまたはS等のヘテロ原子を含む、脂肪族
ヒドロカルビル基であり得る。好ましくは、各脂肪族ヒ
ドロカルビル基は、直鎖アルキル基である。各脂肪族ヒ
ドロカルビル基内の炭素原子数は、好ましくは12−24、
最も好ましくは16−22である。好ましくは、例えばz=1
である場合、該芳香族系は、また以下の一般式(II)で
示される置換基を持つ:
【0031】
【化1】
【0032】ここで、W=0または1であり、QはAを表し、
またR1およびR2は上記定義通りである。W=0でありかつ
上記一般式(II)で示される更なる置換基が僅かに一つ
存在することが好ましい。該一般式(II)で示される更
なる置換基は、またzが2以上である場合には、該芳香族
系内に存在してもよい。該環系内に一般式(II)で示さ
れる更なる置換基が存在しない場合、zは2以上であるこ
とが好ましい。最も好ましい一般式(I)の化合物は、
以下の一般式(III)で表すことのできる化合物であ
る:
【0033】
【化2】
【0034】ここで、Xは水素原子またはヒドロカルビ
ル基、もしくはヒドロカルビル基以外の基、または以下
の一般式(IV)で示される基を表す:
【0035】
【化3】
【0036】ここで、Yは二価の基であり、a=1、2、3、
4または5、b=1、2、3または4、c=0、1または2、d=0、
1、2、3または4、およびe=0、1、2、3または4であり、
またR3、R4、R7およびR8は、水素原子またはヒドロカル
ビル基であり、R1およびR2は夫々独立に、C10−C40脂肪
族ヒドロカルビル基である。Dはヒドロキシル基または
ヒドロキシル基の誘導体を表す。Dがヒドロキシル基の
誘導体である場合、これは-O-C(O)-CH3であることが好
ましい。該C10−C40脂肪族ヒドロカルビル基は、直鎖ま
たは分岐鎖であり得る。該鎖は直鎖であることが好まし
い。Xが式(IV)で示される基以外の基である場合、好
ましくはa=1または2およびb=1、2、3または4、最も好ま
しくはa=1または2およびb=1、2または3である。Xが式
(IV)の基であり、c=0である場合、好ましくはa=1、2
または3、b=1、2または3、d=0、1、2または3、e=0、1、
2または3であり、最も好ましくはa=1、b=1、d=1およびe
=1である。
【0037】Xが式(IV)の基であり、c=1である場合、
a=1、2または3、b=1、2または3、d=0、1、2または3、e=
0、1、2または3であり、最も好ましくはa=1または2、b=
1または2、d=0、1または2およびe=0、1または2である。
上記式(III)および(IV)両者において、該ベンゼン
環は、縮合多環式環系等の大きな環系の一部であり得、
あるいはヘテロ環式環またはベンゼン以外の芳香族環で
あってもよい。c=1である場合、式(III)および(IV)
は、二価の基Yによって結合される以外に、c=0である場
合と同様に、直接結合することもできる。c=2である場
合、該二価の基Yは、同一でも異なっていてもよい。
【0038】好ましくは、R3、R4、R7およびR8は、水素
原子である。該脂肪族ヒドロカルビル基R1およびR2は同
一でも異なっていてもよく、また好ましくは独立にC10
−C40アルキル基である。望ましくは、該アルキル基
は、独立にC12−C24アルキル基、および最も好ましくは
C16−C22アルキル基である。1個以上のR1またはR2が存
在する場合、これらは、同一または異なる脂肪族ヒドロ
カルビル基であり得る。アルキル基の好ましい組み合わ
せは、R1/R2がC16/C18、C20/C22、C18/C18またはC2 2/C
22であるようなものである。該脂肪族ヒドロカルビル基
は、またO、NまたはS等のヘテロ原子を含むこともでき
る。該脂肪族ヒドロカルビル基中にヘテロ原子が存在し
ないことが好ましく、また該基が直鎖であるか、あるい
は低度に分岐した基であることが好ましい。該二価の基
Yは、置換または無置換の脂肪族基、例えばメチレン、-
C(CH3)2-、-CH(Ph)-、以下の式(V)で示される基また
は同様な基であり得る:
【0039】
【化4】
【0040】Yは、また-C(O)-、S(O)-、S(O)2-、-O-、-
S-、-C(O)-O-、および-C(O)-O-R11-O-C(O)-等の基であ
り得、ここでR11は上で定義した如きヒドロカルビル基
である。2つの二価の基が存在する場合、即ちc=2の場
合、同一または異なるものであり得、例えばフルオレセ
インにおけるように、式Vで示される基と-O-との組み合
わせであり得る。該二価の基Yは、また芳香族基であり
得る。該二価の基Yは、また活性化された環式環であっ
て、該環式環内に置換基:-(A-NR1R2)をもつ環を含むこ
ともできる。一般式(III)で示される化合物は、また1
以上の一般式(II)の基で置換されていてもよい。Xが
式IVで示される式以外の基であり、かつb=1である場
合、一般式(II)で示される基の少なくとも一つが、式
(III)で示される化合物中に存在することが好まし
い。式(III)で示される化合物は、またヒドロカルビ
ル基以外の基、例えばNO2またはCN基で置換されていて
もよい。
【0041】上で定義した式(I)で示される化合物に
おいて、該活性化基は、ヒドロキシル基であることが好
ましい。このヒドロキシル芳香族系は、以下において活
性化化合物という。この化合物は、マンニッヒ縮合条件
下で、ホルムアルデヒドまたはアルデヒドと、独立にC
10−C40脂肪族ヒドロカルビル基を含む二級アミンとを
反応させることによって調製される。これら反応試薬
は、等モルまたは実質的に等モルの割合で使用できる。
該活性化化合物対二級アミンの該モル比は、等モル量以
下、例えば1:2、1:3または1:4以上であり得る。この活
性化化合物対二級アミンのモル比は、1:2または実質的
に1:2であることが好ましく、また最終製品においてこ
のモル比の達成を可能とするに十分なホルムアルデヒド
が存在することが好ましい。
【0042】この反応は、溶媒、例えばトルエン中で、
あるいは溶媒を使用すること無しに、80〜120℃なる温
度にて、実施することができる。該アルデヒドは、マン
ニッヒ反応条件下で、活性化化合物およびC10−C40脂肪
族ヒドロカルビル基含有二級アミンと反応する任意のア
ルデヒドであり得る。この方法において、ホルムアルデ
ヒドを使用することが好ましい。該ホルムアルデヒド
は、その公知の形状の何れかで使用でき、ホルマリン等
の水溶液の状態で、パラホルムアルデヒドあるいはトリ
オキサンとして使用できる。
【0043】適当なヒドロキシ芳香族化合物は、例えば
置換フェノール、例えば2−、3−または4−ヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−、3−または4−ヒドロキシ安息香
酸および1−または2−ナフトール;ジヒドロキシ化合
物、例えばレゾルシノール、カテコール、ヒドロキノ
ン、2,2'−ビフェノール、4,4'−ビフェノール、フルオ
レセイン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'−チオジフェノ
ール、またはジヒドロキシ安息香酸、例えば2,4−また
は3,5−ジヒドロキシ安息香酸;またはトリフェノール
系化合物、例えば1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタンを含む。該ヒドロキシ芳香族化合物は、1
種以上の以下の置換基で置換されていてもよい:ヒドロ
カルビル基以外の基、例えば-NO2またはCN;あるいはヒ
ドロカルビル基、例えば-CHO、-COOR、-COR、-COOR;あ
るいは脂肪族ヒドロカルビル基、例えばアルキル基。
【0044】該置換基(1または複数)は、該ヒドロキ
シル基(1または複数)に対して、オルト、メタまたは
パラ、もしくはこれら位置の任意の組み合わせ位置に存
在し得る。該ヒドロキシ芳香族化合物が、置換フェノー
ルである場合、該置換はオルトまたはパラ位であること
が好ましい。幾つかのパラ置換基を持つフェノールは、
より柔和な反応条件下で、かつ無置換フェノールを使用
した場合よりも一層容易に、C10−C40脂肪族ヒドロカル
ビル基を持つ二級アミンから誘導される、ビスジアルキ
ルアミノメチルマンニッヒ反応生成物を与えることが分
かっている。幾つかの場合には、オルト位の置換が、よ
り柔和な条件下で容易な反応をもたらすが、このような
置換基の幾つか、例えば該ヒドロキシル基と水素結合で
きる置換基は、不利である。オルト置換に適したもの
は、シアノ基である。同一環中に2つ以上のヒドロキシ
ル基が存在する、カテコール等のジヒドロキシ化合物で
は、置換の何れか一つは、これらヒドロキシル基の一つ
に対して、オルト位にあり、他方に対してメタ位にある
ことが理解されよう。
【0045】該アミンは、直鎖および/または分岐鎖C10
−C40、好ましくはC12−C24および最も好ましくはC16
C22の脂肪族ヒドロカルビル基を含む、任意の二級アミ
ンであり得る。好ましい二級アミンは、直鎖または低度
に分岐したものである。適当な二級アミンの例として
は、簡単な二級アミン、例えばN,N-ジヘキサデシルアミ
ン、N,N-ジオクタデシルアミン、N,N-ジエイコシルアミ
ン、N,N-ジドコシルアミン、N,N-ジセチルアミン、N,N-
ジステアリルアミン、N,N-ジアラキジルアミン、N,N-ジ
ベヘニルアミン、N,N-ジ水添タロウアミン、および以下
の官能基:ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル、
ドコシル、セチル、ステアリル、アラキジル、ベヘニル
または水添タロウもしくはココナッツオイルの脂肪酸か
ら誘導される官能基の任意の2つを含む混合物を含有す
る、混合二級アミンがあげられる。
【0046】一般式(II)で示される更なる置換基は、
上記反応中に、存在するカルボン酸基を含む活性化化合
物と、上記反応に関与し、また存在する該カルボン酸基
を中和する、対応する量のアミンと反応することによ
り、該芳香族系上に見出すことができる。あるいはま
た、該反応において使用したものと同一または異なるア
ミンであり得るアミンを、所定量で添加することによっ
て、該反応後に該カルボン酸基を中和することができ
る。該活性化基を、その誘導体に転化する更なる反応段
階、例えばヒドロキシル基を、例えば無水酢酸との反応
により、酢酸エステルに転化する段階があってもよい。
【0047】(iii) 長鎖一級または二級アミンとカルボ
ン酸含有ポリマーとの縮合物 その具体例としては、GB-A-2,121,807号、FR-A-2,592,3
87号およびDE-A-3,941,561号に記載されているようなポ
リマー;またUS-A-4,639,256号に記載されているような
テロマー酸とアルカノールアミンとのエステル;および
US-A-4,631,071号に記載されているような、分岐カルボ
ン酸エステル、エポキシドおよびモノ−カルボン酸ポリ
エステルを含む、アミンの反応生成物があげられる。EP
0,283,292号は、アミド含有ポリマーを開示し、またEP
0,343,981号はアミン塩含有ポリマーを開示している。
該極性窒素化合物は、エステル官能基等の、他の官能基
を含むこともできることに注意すべきである。該極性窒
素化合物は、該燃料油中に、5〜5,000 ppm、好ましくは
10〜1,000 ppmおよび最も好ましくは20〜500 ppmなる量
で存在することが好ましい。
【0048】d) 核生成剤 核生成剤は、ポリオキシアルキレン化合物であることが
好ましい。その例としては、ポリオキシアルキレンエス
テル、エーテル、エステル/エーテルおよびこれらの混
合物、特にEP-A-61,895号およびU.S.P. 4,491,455号に
記載されているように、少なくとも一つの、好ましくは
少なくとも2つの、C10−C30直鎖アルキル基および1以
上の、5,000まで、好ましくは200〜5,000なる範囲の分
子量をもつ、ポリオキシアルキレングリコール基を含む
ものがあげられる。該ポリオキシアルキレングリコール
におけるアルキレン基は、1〜4個の炭素原子を含む。好
ましいグリコールは、約100〜5,000、好ましくは約200
〜2,000なる範囲の分子量を持つ、実質的に鎖状のポリ
エチレングリコール(PEG)およびポリプロピレングリ
コール(PPG)である。エステルも好ましく、炭素原子
数10〜30の脂肪酸が、該グリコールと反応させてエステ
ル誘導体を得るのに有用であり、C18〜C 24脂肪酸、特に
ステアリン酸およびベヘン酸を使用することが好まし
い。これらエステルは、またポリエトキシル化脂肪酸、
ポリエトキシル化アルコールまたはポリオールのエステ
ル化により製造できる。
【0049】ポリオキシアルキレンジエステル、ジエー
テル、エステル/エーテルおよびこれらの混合物は、少
量のモノエーテルおよびモノエステル(これらは、この
製造工程中にしばしば生成する)も、存在する可能性が
ある場合には、添加剤として適している。特に、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポ
リエチレン/ポリプロピレングリコール混合物の、ステ
アリン酸またはベヘン酸ジエステルが好ましい。この一
般的なカテゴリーにおける、他の化合物の例としては、
日本国特許公開第2-51477号および同第3-34790号、およ
びEP-A-117,108およびEP-A-326,356に記載されているも
の、およびEP-A-356,256に記載されているような環状エ
ステル化エトキシル化物があげられる。他の適当なエス
テルは、以下のような反応により得られるものである:
【0050】(i) 炭素原子数10〜40の脂肪族モノカルボ
ン酸と、(ii) アルコキシル化前に、アルコールの炭素
原子数が18を越え、かつアルコキシル化度がアルコール
1モル当たり、アルキレンオキシド5〜30モルである、ア
ルコキシル化脂肪族一価アルコールとの反応。該エステ
ルは、単一の酸試薬(i)と単一のアルコール試薬(ii)か
ら、あるいは酸(i)またはアルコール(ii)または両者の
混合物から製造できる。後者の場合において、エステル
生成物の混合物が生成され、これらは必要ならば分離す
ること無しに、あるいは分離して、使用前に別々の生成
物とすることができる。
【0051】これら材料は、またポリオールの脂肪酸エ
ステルのアルコキシル化によって調製できる(例えば、
ICIのユニケマ(Uniqema)から入手できる、商品名ツイー
ン(TWEEN) 65の、エトキシル化ソルビタントリステアレ
ート)。該脂肪族一価アルコールのアルコキシル化の程
度は、アルコール1モル当たり好ましくは10〜25モル、
より好ましくは15〜25モルである。このアルコキシル化
は、好ましくはエトキシル化であるが、プロポキシル化
またはブトキシル化も首尾よく利用できる。混合アルコ
キシル化、例えばエチレンおよびプロピレンオキシド単
位の混合物も、使用可能である。
【0052】該酸試薬(i)は、好ましくは18〜30、より
好ましくは16〜24、例えば18〜22個の炭素原子を持つ。
この酸は、好ましくは飽和脂肪酸、より好ましくはアル
カン酸である。炭素原子数16〜30のアルカン酸が、特に
有用である。n-アルカン酸が好ましい。このような酸
は、ベヘン酸およびアラキジン酸を含み、ベヘン酸が好
ましい。酸混合物を使用する場合、該酸混合物中の炭素
原子の平均数は、上で指定した範囲内に存在することが
好ましく、また好ましくは、該混合物中の個々の酸は、
炭素数が8を越えて(およびより好ましくは、4を越え
て)異なっていてはならない。
【0053】該アルコール試薬(ii)は、アルコキシル化
前に、好ましくは炭素原子数28以下およびより好ましく
は26以下(より良好には24以下)の脂肪族一価アルコー
ルから導かれる。上記の18〜22なる範囲は、良好なワッ
クス結晶調節を達成するために、特に有利である。該脂
肪族アルコールは、好ましくは飽和脂肪族アルコール、
特にアルカノール(即ち、アルキルアルコール)であ
る。16〜28および特に18〜26、例えば18〜22個の炭素原
子を持つアルカノールが好ましい。n-アルカノールが最
も好ましく、特に16〜24個の炭素原子および好ましくは
18〜22個の炭素原子を持つものが好ましい。
【0054】該アルコール試薬(ii)がアルコールの混合
物である場合、この混合物は、様々な低度にアルコキシ
ル化された単一の脂肪族アルコール、または同一のまた
は種々の低度にアルコキシル化された、脂肪族アルコー
ルの混合物を含むことができる。脂肪族アルコールの混
合物を使用する場合、アルコキシル化前の平均炭素原子
数は、16以上および好ましくは上に挙げた好ましい範囲
内にあるべきである。好ましくは、該混合物中の個々の
アルコールは、炭素原子数4を超えて異なっていてはな
らない。
【0055】該エステル化は、当分野で公知の通常の技
術によって行うことができる。従って、例えば1モル当
量の該アルコキシル化アルコールを、1モル当量の酸に
より、トルエン中、110−120℃にて、1質量%のp-トル
エンスルホン酸触媒の存在下で、エステル化が完了する
まで、共沸することによってエステル化される。ここ
で、該エステル化の完了は、赤外線分光法および/また
はヒドロキシル価および酸価の減少により判定する。該
脂肪族アルコールのアルコキシル化は、また周知の技術
によって行われる。即ち、例えば適当なアルコールを、
(必要ならば)約70℃にて溶融し、1質量%のカリウム
エトキシドのエタノール溶液を添加し、その後この混合
物を撹拌処理し、エタノールの留出が停止するまで、窒
素気流下で100℃に加熱し、引き続きこの混合物を、150
℃に加熱して、カリウム塩の生成を完了する。次いで、
この反応器をその質量が、所定のアルキレンオキシド質
量(所定のアルコキシル化度から算出)に増大するま
で、アルキレンオキシドで加圧する。この生成物を、最
終的に90℃まで冷却し、該カリウムを中和する(例え
ば、当量の乳酸の添加によって)。
【0056】該酸(i)がアルカン酸であり、かつ該アル
コキシル化アルコール(ii)が1モルのC18−C22アルカノ
ールと、15〜25モルのエチレンオキシドから形成された
ものである、化合物は、低温流動性および濾過性改良剤
として特に有効であり、優れたワックス結晶改良特性を
与えることが分かった。このような態様において、該酸
(i)は、好ましくは炭素原子数18〜22のn-アルカン酸で
あり、また該アルカノールは、好ましくは16〜22、より
好ましくは18〜22個の炭素原子を持つ。このような構造
上の特徴の組み合わせは、改善されたワックス結晶調節
性を与える上で、特に有利であることが分かった。該核
生成剤は、好ましくは該燃料油中に、5〜1,000 ppm、好
ましくは10〜500ppmおよび最も好ましくは10〜200 ppm
なる範囲の量で存在する。
【0057】e) くし形ポリマー くし形ポリマーは、N.A.プラテ(Plate)&V.P.シバエフ
(Shibaev), J. Poly. Sci., Macromolecular Revs., 19
74, 8: 117-253の、「くし状ポリマー:構造および特性
(Comb-Like Polymers. Structure and Properties)」と
題する文献において論じられている。一般に、くし形ポ
リマーは、場合により1以上の酸素原子および/または
カルボニル基で分離され、6〜30、例えば10〜30個の炭
素原子を持つ、ヒドロカルビル分岐等の長鎖分枝が、ポ
リマー骨格から懸垂している分子からなり、該分岐は、
直接または間接的に該骨格に結合している。間接的な結
合の例は、介在する原子または基による結合を含み、こ
の結合は共有結合および/または塩におけるようなイオ
ン結合を含むことができる。一般に、くし形ポリマー
は、このような長鎖分岐を含む単位を、最低のモル割合
で含むことにより区別される。
【0058】有利には、このくし形ポリマーは、少なく
とも6個、例えば少なくとも8個および好ましくは少な
くとも10個の、例えば炭素、窒素および酸素から選択さ
れる原子を、直鎖または少量の分岐、例えば単一のメチ
ル分岐を含む鎖中に含む単位を、少なくとも25、好まし
くは少なくとも40、より好ましくは少なくとも50モル%
含む、ホモポリマーまたはコポリマーである。好ましい
くし形ポリマーの例としては、以下の一般式を持つ単位
を含むポリマーを挙げることができる: -(CDE-CHG)m-(CJK-CHL)n- ここで、DはR11、COOR10、OCOR10、R11COOR10またはOR
10であり、EはH、DまたはR11であり、GはHまたはDであ
り、JはH、R11、R11COOR10または置換または無置換のア
リールまたはヘテロ環式基であり、KはH、COOR11、OCOR
11、OR11またはCOOHであり、LはH、R11、COOR11、OCOR
11または置換または無置換のアリールであり、R10は炭
素原子数10以上のヒドロカルビル基を表し、またR11はR
11COOR10部分におけるヒドロカルビレン(二価)基ある
いはヒドロカルビル(一価)基を表す。
【0059】また、mおよびnはモル比を表し、その和は
1であり、mは有限数であって、1まで(1を含む)で
あり、nは0乃至1未満であり、好ましくはmは1.0〜0.4
なる範囲にあり、nは0〜0.6なる範囲にある。R10は有利
には、10〜30、好ましくは10〜24、より好ましくは10〜
18個の炭素原子を持つヒドロカルビル基を表す。好まし
くは、R10は直鎖または僅かに分岐したアルキル基であ
り、R11は有利には、1〜30個の炭素原子、一価の場合に
は好ましくは6以上、より好ましくは10以上、好ましく
は24まで、より好ましくは18個までの炭素原子を持つ、
ヒドロカルビル基を表す。好ましくは、一価の場合、R
11は直鎖または僅かに分岐したアルキル基である。R11
が二価である場合、これは、好ましくはメチレンまたは
エチレン基である。「僅かに分岐した」とは、単一のメチ
ル分岐を持つことを意味する。
【0060】該くし形ポリマーは、望ましい場合または
必要ならば、他のモノマー由来の単位を含むことがで
き、その例はCO、ビニルアセテートおよびエチレンであ
る。2種以上の異なるくし形ポリマーを含むことも、本
発明の範囲内にある。該くし形ポリマーは、例えば無水
マレイン酸またはフマル酸と、他のエチレン性不飽和モ
ノマー、例えばα−オレフィンまたは不飽和エステル、
例えばEP-A-214,786に記載されているようなビニルアセ
テート等とのコポリマーであり得る。等モル量のコモノ
マーを使用することが好ましいが、本質的ではなく、2:
1〜1:2なる範囲のモル割合が適当である。例えば、無水
マレイン酸と共重合可能なオレフィンの例としては、1-
デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセ
ン、1-オクタデセン、およびスチレンがあげられる。く
し形ポリマーの他の例としては、メタクリレートおよび
アクリレートがあげられる。
【0061】該コポリマーは、任意の適当な技術により
エステル化することができ、また無水マレイン酸または
フマル酸が少なくとも50%エステル化されることが好ま
しいが、本質的ではない。使用可能なアルコールの例と
しては、n-デカン-1-オール、n-ドデカン-1-オール、n-
テトラデカン-1-オール、n-ヘキサデカン-1-オール、お
よびn-オクタデカン-1-オールがあげられる。これらア
ルコールは、また鎖当たり1個までのメチル分岐を持つ
ことができ、例えばEP-A-213,879に記載されているよう
な、1-メチルペンタデカン-1-オール、2-メチルトリデ
カン-1-オールを含む。このアルコールは、n-および単
一のメチル分岐を持つアルコールの混合物であり得る。
例えば市販品として入手できるようなアルコール混合物
よりも、純粋なアルコールを使用することが好ましく、
混合物を使用する場合、該アルキル基内の炭素原子数
は、該アルコール混合物におけるアルキル基中の炭素原
子の平均数であり、1-または2-位に分岐を含むアルコー
ルを使用する場合、該アルキル基内の炭素原子数は、該
アルコールにおけるアルキル基の、直鎖骨格セグメント
内の炭素原子数であると考えられる。
【0062】該コポリマーは、また一級または二級アミ
ン、例えばモノ−またはジ−水添タロウアミンと反応さ
せることができる。該くし形ポリマーは、本質的にフマ
レートまたはイタコネートポリマーおよびコポリマー、
例えば欧州特許出願153,176、153,177、156,577および2
25,688並びにWO 91/16407に記載されているコポリマー
であり得る。
【0063】特に好ましいフマレートくし形ポリマー
は、アルキルフマレートとビニルアセテートとのコポリ
マーであって、そのアルキル基が12〜20個の炭素原子を
持つものであり、より具体的には該アルキル基が14個の
炭素原子と持つか、C12/C14アルキル基の混合物であ
り、例えばフマル酸とビニルアセテートとの等モル量混
合物を溶液共重合し、得られたコポリマーと該アルコー
ルまたはその混合物、好ましくは直鎖アルコールとを反
応させることにより作られるポリマーである。該混合物
を使用する場合、これは、有利には1:1質量比の直鎖C12
およびC14アルコール混合物である。更に、該C12エステ
ルと混合C12/C14エステルとの混合物を有利に使用でき
る。このような混合物において、C12対C12/C14の比は、
有利には質量基準で1:1〜4:1、好ましくは2:1〜7:2およ
び最も好ましくは約3:1である。特に好ましいフマレー
トくし形ポリマーは、例えば気相浸透圧法(VPO)で測
定した数平均分子量1,000〜100,000、好ましくは1,000
〜50,000を持つ。
【0064】他の適当なくし形ポリマーは、α−オレフ
ィンのポリマーおよびコポリマーおよびスチレンと無水
マレイン酸とのエステル化されたコポリマー、およびEP
-A-282,342に記載されたような、スチレンとフマル酸と
のエステル化されたコポリマーであり、2以上のくし形
ポリマーの混合物を、本発明に従って使用でき、また上
記のようにこのような使用も有利であり得る。くし形ポ
リマーの他の例としては、炭化水素ポリマー、例えばエ
チレンと、少なくとも1種のα−オレフィン、好ましく
は多くとも20個の炭素原子を持つα−オレフィン、例え
ばn-オクテン-1、イソオクテン-1、n-デセン-1およびn-
ドデセン-1、n-テトラデセン-1およびn-ヘキサデセン-1
(例えば、WO 93/19106に記載されているもの)とのコ
ポリマーがあげられる。
【0065】好ましくはこのようなコポリマーの、ポリ
スチレン標準物質に対して、ゲル浸透クロマトグラフィ
ーにより測定した数平均分子量は、例えば30,000まであ
るいは40,000までである。該炭化水素コポリマーは、当
分野において公知の方法、例えばチーグラー型の触媒を
使用して調製できる。このような炭化水素ポリマーは、
例えばアイソタクチシティー75%以上を持つことができ
る。該くし形ポリマーは、該燃料油中に、5〜5,000 pp
m、好ましくは10〜1,000 ppmおよび最も好ましくは20〜
500 ppmなる範囲の量で存在し得る。
【0066】f) アルキルフェノール−ホルムアルデヒ
ド縮合物 適当なアルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合物
は、EP 0,311,452号およびEP 0,851,776号に記載されて
いる。該アルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合物
は、以下の物質間の縮合反応により得ることができる: (i) 少なくとも1種のアルデヒドまたはケトンまたはそ
の反応性等価物、および(ii) 式:-XR1で示される少な
くとも一つの置換基および更に少なくとも一つの置換
基:-R2を持つ1以上の芳香族部分を含む、少なくとも一
つの化合物。ここで、Xは酸素または硫黄原子を表し、R
1は水素原子または少なくとも一つのヒドロカルビル基
を持つ部分であり、およびR2は直鎖または分岐した、好
ましくは炭素原子数4〜40、より好ましくは8〜30および
最も好ましくは8〜18の、ヒドロカルビル基を表す。該
アルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合物は、該燃
料油中に、5〜5,000ppm、好ましくは10〜1,000 ppmおよ
び最も好ましくは20〜500 ppmなる範囲の量で存在し得
る。
【0067】補助添加物 更に、本発明の燃料添加剤は、1種以上の、当分野で公
知の他の補助添加物、例えば洗浄剤、酸化防止剤、腐食
防止剤、曇り防止剤、解乳化剤、金属不活化剤、消泡
剤、セタン改良剤、補助溶剤、包装相溶化剤(package c
ompatibilizers)、潤滑性添加剤および帯電防止添加剤
を含むことができる。燃料油組成物 該燃料油は、石油を主成分とする燃料油等の炭化水素系
燃料油、例えば灯油または留出物燃料油、または中間留
分燃料油、即ち、より軽い灯油およびジェット燃料画分
とより重い燃料油画分との間の画分として原油の精製中
に得られる燃料油であり得る。
【0068】このような留出物燃料油は、一般に約100
〜約500℃なる範囲、例えば150〜約400℃なる範囲にて
沸騰し、例えば360℃を越える比較的高い最終沸点を持
つ燃料油である。ASTM-D86中間留分は、ある温度範囲に
わたるある範囲の炭化水素留分を含む。これらは、また
流動点、曇点およびCFPP、並びにその初留点(IBP)お
よび沸騰終点(FBP)によって特徴付けられる。この燃
料油は、大気圧留分または減圧留分、または分解軽油
(cracked gas oil)または直留と熱的および/または接
触的に分解した留分とを任意の割合で含むブレンドを含
むことができる。最も一般的な石油留出物燃料は、灯
油、ジェット燃料、ディーゼル燃料、加熱油(heating o
ils)および/または重質(heavy)燃料油であり、ディー
ゼル燃料および加熱油が好ましい。該ディーゼル燃料お
よび加熱油は、大気圧直留であり得、また少量の、例え
ば35質量%までの減圧軽油または分解軽油またはこれら
両者を含むことができる。
【0069】加熱油は、未使用の留出物、例えば軽油、
ナフサ等、および分解留出物、例えば接触サイクルスト
ックのブレンドから作ることができる。ディーゼル燃料
に関する代表的な仕様は、最低引火点38℃および90%蒸
留点282〜380℃ (ASTM表示D-396およびD-975を参照) を
含む。また、該燃料油は、動物または植物油(即ち、
「バイオ燃料(biofuel)」、または1種以上の動物または植
物油と組み合わせた、上記の鉱物油であってもよい。油
の例としては、菜種油、コエンドロ油、大豆油、綿実
油、ヒマワリ油、ヒマシ油、オリーブ油、ピーナッツ
油、コーン油、アーモンド油、パームカーネル(palm ke
rnel)油、ココナッツ油、カラシナ種子油、牛脂および
魚油があげられる。グリセロールでエステル化された脂
肪酸の混合物である菜種油が、大量に入手でき、しかも
菜種から圧搾により、簡単な方法で得ることができるの
で好ましい。
【0070】これらの誘導体の例としては、該植物また
は動物油脂肪酸のアルキルエステル、例えばメチルエス
テルがあげられる。このようなエステルは、エステル交
換によって製造できる。脂肪酸の低級アルキルエステル
として、例えば市販の混合物として、以下のもの、即ち
炭素原子数12〜22の脂肪酸、例えばラウリン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸およ
びリノール酸の、エチル、プロピル、ブチルおよび特に
メチルエステルを考慮することができる。
【0071】本発明者は、この燃料添加剤が、−15℃以
下、好ましくは−20℃以下およびより好ましくは−25℃
以下の曇点を持つ燃料油中で、好ましくはディーゼル燃
料油中で、低温流動性改良剤として特に有効であること
を見出した。本発明の燃料添加剤は、また360℃未満の
最終沸点を有する燃料油において、特に有効である。本
発明の燃料添加剤の、該燃料油における濃度は、例えば
燃料油の単位質量当たり、1〜10,000 ppmなる燃料添加
剤(活性成分)、例えば10〜5,000 ppm、例えば燃料油
の単位質量当たり25〜2,500 ppm(活性成分)、好まし
くは50〜1,500 ppm、より好ましくは200〜1,200 ppmな
る範囲内にある。
【0072】添加物の濃縮物 本発明の燃料添加剤の濃縮物は、相溶性の溶剤との混合
物として、上に定義した本発明の燃料添加剤を含む。本
発明の燃料添加剤組成物は、濃縮物の形状をとることが
できる。液状担体との混合物として(例えば、溶液また
は分散液)該燃料添加剤を含む濃縮物は、留出物燃料等
の多量の油中に、該添加剤を配合する手段として有利で
あり、その配合は、当分野において公知の方法で行うこ
とができる。この濃縮物は、また必要により他の添加物
を含むことができ、また好ましくは3〜90質量%、より
好ましくは10〜80質量%、最も好ましくは20〜75質量%
なる範囲の該添加物を、好ましくは油に溶解した溶液と
して含むことができる。
【0073】担体液体の例としては、炭化水素溶媒、例
えばナフサ、灯油、ディーゼルおよびヒーター油等の石
油留分、ソルベッソ(SOLVESSO)なる商品名で市販されて
いるもの等の芳香族画分等といった芳香族炭化水素、ア
ルコールおよび/またはエステル、およびヘキサンおよ
びペンタン並びにイソパラフィン等のパラフィン系炭化
水素を含む有機溶媒があげられる。この担体液体は、勿
論該燃料添加剤および該燃料油との相溶性を考慮して選
択する必要がある。本発明の燃料添加剤は、当分野にお
いて公知の他の方法によって、多量の油に配合すること
ができる。補助添加物が必要な場合には、本発明の添加
物と同時に、またはこれとは異なる時点において、該多
量の油に配合することができる。
【0074】
【実施例】以下本発明を、例示のみの目的で与えられ
る、以下の実施例によって説明する。 実施例1:融点測定のための示差熱分析(DSC)法 このDSC法は、サンプルを、同様にして冷却および加熱
される、基準サンプル(即ち、空の容器)と同一温度に
維持するのに必要な熱量を測定する。このDSCテスト法
は、示差走査型熱量計で、小さな封止したアルミニウム
製容器内の、ワックスサンプル(3−15 mg)を、その融点
以上の温度まで加熱する操作を含む。次に、このワック
スを、5℃/分の速度で、その融点よりも十分に低い温度
まで冷却する。最後に、このワックスサンプルを、引き
続き5℃/分の速度で、その融点以上の温度まで再度加熱
する。
【0075】温度対熱の流れのプロットを作成する。あ
らゆる相変化、例えば溶融点または凝固点は、熱の流れ
におけるより急激な変化として、容易に同定できる。組
成に依存して、幾つかのワックスは、鮮明な融点を持た
ず、従って溶融終点を正確に定めることが困難であり得
る。このような場合には、該曲線の急勾配部分から接線
を引き、これと延長されたベースラインとの交点が存在
する点をマークし、これをその融点とすることが有用で
ある。 実施例2 種々の型のワックス(表1参照)を、典型的な補助添加
剤との組み合わせでテストして、LTFT法によって決定さ
れるような、その低温流動性改良剤としての有効性を決
定した。得られた結果を以下の表3に示す。これらワッ
クスを使用して、夫々ブレンドA(以下の表2の処方参
照)を製造した。これら成分全てを、50℃にて混合し
て、均一な溶液を得た。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】これら結果は、低融点および高屈折率の組
み合わせを持つ、A1−3およびB1−2等のワックスが、最
良の結果を与えることを示している。低融点または高屈
折率の何れかを単独でもつワックスは、このような良好
な性能を与えない。低融点を持つワックス使用の更なる
利点は、該添加剤濃縮物の取扱い性を改善することにあ
る。貧弱な取扱い性は、該添加物ブレンドの用途を著し
く制限する恐れがある。表4は、これらワックス各々を
使用したブレンドBの流動点および外観を示す。ブレン
ドBは、75%のブレンドAと25%の芳香族溶剤(ソルベッソ1
50)を含む。
【0080】
【表4】
【0081】低融点のワックスは、低流動点を持ち、か
つ周囲温度にて流体である添加物ブレンドを与えること
が理解できる。36℃を越える融点を持つワックスは、周
囲温度にてゲル化する添加物ブレンドを生成する。多く
の市販ワックスは、40℃を超える融点を持ち、40℃にお
いてさえゲル化する添加物ブレンドを生成する。 実施例3 他のPEGエステルブレンドを、燃料AにおけるLTFT性能に
ついて比較した。結果を表5に示す。これら種々のブレ
ンドで使用した成分は、表6に示した。
【0082】
【表5】
【0083】これらの同様なパッケージは、該PEGエス
テル群における代替品が、有効な核生成剤でもあること
を示す。
【0084】
【表6】
【0085】実施例4 また、ワックスA1(該マイクロフィルトレート)を含有
する添加物ブレンドAを、他の燃料においてもテスト
し、既存の市販品として入手できるLTFT添加物と比較し
た。得られた結果を、以下の表7に示す。
【0086】
【表7】
【0087】これら燃料の目標とするLTFTは、−36℃以
下で合格であった。既存の市販LTFT添加物は、これら燃
料において有効ではない。R541は、EVA(EVA核生成剤と
EVA阻害剤との組み合わせ)と、WASA(表6参照)とのブ
レンドである。R533は、EVAと、水添ポリブタジエンMDF
Iと、WASA(表6参照)とのブレンドである。R541および
R533は、エトキシル化ジ−エステルもワックスも含まな
い。カナダ2は、カナダ1と灯油との46:54なる比でのブ
レンドである。カナダ3は、カナダ1とは異なる精油所由
来のものである。これら実施例において使用した燃料の
諸特性を、以下の表8に与える:
【0088】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10L 1/22 C10L 1/22 C (72)発明者 グラハム ジャクソン イギリス バークシャー アールジー4 7エヌイー バークシャー リーディング ケイヴァーシャム キッドモア ロード 270エイ (72)発明者 ロバート ドライデン タック イギリス オックスフォードシャー オー エックス14 1エックスビー アービング ドン アレクサンダー クローズ 42 Fターム(参考) 4H013 CB01 CB02 CC01 CC02 CD05 CE03

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a) 70℃において1.4550を越える屈折率
    および40℃未満の融点を持つ少なくとも1種のワックス
    と、 少なくとも1種の以下の成分: b) 少なくとも1種の成長阻害剤、 c) 少なくとも1種の極性窒素化合物、 d) 少なくとも1種の核生成剤、 e) 少なくとも1種のくし形ポリマー、および f) 少なくとも1種のアルキルフェノール−ホルムアルデ
    ヒド縮合物、 を含む、燃料添加剤。
  2. 【請求項2】 a) 70℃において1.4550を越える屈折率
    および40℃未満の融点を持つ少なくとも1種のワック
    ス、 b) 少なくとも1種の成長阻害剤、 c) 少なくとも1種の極性窒素化合物、および d) 少なくとも1種の核生成剤、 を含む、請求項1記載の燃料添加剤。
  3. 【請求項3】 前記ワックスが、1.4600を越える、好ま
    しくは1.4650を越える屈折率を持つ、請求項1又は2に
    記載の燃料添加剤。
  4. 【請求項4】 前記ワックスが、1.4750未満の屈折率を
    持つ、請求項1〜3の何れか1項に記載の燃料添加剤。
  5. 【請求項5】 前記ワックスが、10〜40℃、好ましくは
    20〜35℃なる範囲内の融点を持つ、請求項1〜4の何れ
    か1項に記載の燃料添加剤。
  6. 【請求項6】 前記成長阻害剤が、エチレンと1種以上
    の不飽和エステルとのコポリマー、好ましくはエチレン
    −ビニルアセテート、エチレン−ビニルプロピオネー
    ト、エチレン−ビニル2−エチルヘキサノエート、エチ
    レン−ビニル2−エチルヘキサノエート−ビニルアセテ
    ートおよびエチレン−2−エチルヘキシルアクリレート
    から選択される、請求項1〜5の何れか1項に記載の燃
    料添加剤。
  7. 【請求項7】 前記成長阻害剤が、エチレンと炭素原子
    数3〜8の1-アルケンとのコポリマーまたは水添ポリブタ
    ジエンである、請求項1〜6の何れか1項に記載の燃料
    添加剤。
  8. 【請求項8】 前記極性窒素化合物が、モノまたはジ−
    ドデシルアミノ、モノまたはジ−テトラデシルアミノ、
    モノまたはジ−ココアミノおよびモノまたはジ−水添タ
    ロウアミンから選択される、1種以上のアミノ置換基を
    有する、請求項1〜7の何れか1項に記載の燃料添加
    剤。
  9. 【請求項9】 前記核生成剤が、ポリオキシアルキレン
    化合物、好ましくはポリオキシアルキレンエステル、エ
    ーテル、エステル/エーテルまたはこれらの混合物であ
    る、請求項1〜8の何れか1項に記載の燃料添加剤。
  10. 【請求項10】 前記核生成剤が、ポリエチレングリコ
    ール、ポリプロピレングリコールまたはポリエチレン/
    プロピレングリコール混合物、またはエトキシル化ポリ
    オールの、ステアリン酸またはベヘン酸エステルであ
    る、請求項9記載の燃料添加剤。
  11. 【請求項11】 前記核生成剤が、ステアリン酸または
    ベヘン酸と、ポリオール、好ましくは3〜8個のヒドロキ
    シル基を持つポリオールとの、エトキシル化エステルで
    ある、請求項1〜10の何れか1項に記載の燃料添加
    剤。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11の何れか1項に記載の
    燃料添加剤と燃料油とを含む、燃料油組成物。
  13. 【請求項13】 前記燃料油が、−15℃以下、好ましく
    は−20℃以下、およびより好ましくは−25℃以下の曇点
    をもつ、請求項12記載の燃料油組成物。
  14. 【請求項14】 燃料油の低温操作性を改善する方法で
    あって、該燃料油に、請求項1〜11の何れか1項に記
    載の燃料添加剤を添加する工程を含む、上記方法。
  15. 【請求項15】 前記燃料油が、−15℃以下、好ましく
    は−20℃以下、およびより好ましくは−25℃以下の曇点
    をもつ、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 −15℃以下、好ましくは−20℃以下、
    およびより好ましくは−25℃以下の曇点をもつ燃料油中
    の一部又は全部の灯油と交換するための、請求項1〜1
    1の何れか1項に記載の燃料添加剤の使用。
  17. 【請求項17】 相溶性溶剤との混合物として、請求項
    1〜11の何れか1項に記載の燃料添加剤を含む、燃料
    添加剤濃縮物。
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