JP2003165221A - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents

インクジェット式記録ヘッド

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JP2003165221A
JP2003165221A JP2001369167A JP2001369167A JP2003165221A JP 2003165221 A JP2003165221 A JP 2003165221A JP 2001369167 A JP2001369167 A JP 2001369167A JP 2001369167 A JP2001369167 A JP 2001369167A JP 2003165221 A JP2003165221 A JP 2003165221A
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recording head
space
jet recording
thin film
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JP2001369167A
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Akihisa Wanibe
晃久 鰐部
Nobuaki Okazawa
宣昭 岡沢
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】流路ユニットをヘッドケースに接着するに当た
り、異常な接着剤の流出を防止しうるインクジェット式
記録ヘッドを提供する。 【解決手段】ノズル開口8と上記ノズル開口8に連通す
る圧力発生室7および上記圧力発生室7に供給するイン
クを貯留するインク貯留室9と圧力発生室7およびイン
ク貯留室9の開口を塞ぐ封止板5とを有する流路ユニッ
ト1と、上記流路ユニット1が接着剤17を用いて貼着
されるヘッドケース2と、上記ヘッドケース2の空間1
6に収容されて圧力発生室7に圧力変動を与える圧力発
生素子とを備えたインクジェット式記録ヘッドHであっ
て、上記封止板5に余剰の接着剤17Dを収容する収容
空間19が形成されている。こうすることによって、余
剰の接着剤17Dを収容空間19内に収容し、ヘッドケ
ース2の接着面18と封止板5との間からの余剰接着剤
の異常流出を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動子の伸縮
等によりノズル開口からインク滴を吐出させて、画像や
文字を記録用紙に記録するインクジェット式記録ヘッド
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録ヘッド(以下「記
録ヘッド」という)は、一般に、図9および図10に示
すように、多数のノズル開口8と圧力発生室7が形成さ
れた流路ユニット1と、この流路ユニット1が貼着され
るとともに、圧力発生素子である圧電振動子6が収容さ
れるヘッドケース2とを備えている。
【0003】上記流路ユニット1は、ノズル開口8が紙
面と垂直方向に列設されたノズルプレート3と、上記各
ノズル開口8に連通する圧力発生室7が列設された流路
基板4と、上記各圧力発生室7の下部開口を塞ぐ封止板
5とが積層されて構成されている。上記流路基板4に
は、各圧力発生室7とインク供給路10を介して連通
し、各圧力発生室7に供給されるインクを貯留するイン
ク貯留室9が形成されている。この例では、ノズル開口
8および圧力発生室7の列は2列設けられている。
【0004】上記ヘッドケース2は、合成樹脂製で、上
下に貫通する空間16に圧電振動子6が収容されるよう
になっている。上記空間16は、ノズル開口8が列設さ
れる方向に延び、ノズル開口8の列に対応して2つ設け
られている。上記圧電振動子6は、後端側がヘッドケー
ス2に取り付けられた固定基板11に固着されるととも
に、先端面が封止板5下面の島部5Cに固着されてい
る。封止板5は、ポリフェニレンサルファイドフィルム
(以下「PPSフィルム」という)製の樹脂製薄膜5A
と金属製薄膜5Bとが接着によって積層された構成とさ
れ、金属製薄膜5Bの存在しない箇所がダンパ用凹部1
2や空間16に対応している。そして、上記島部5C
は、空間16の箇所に金属製薄膜5Bが複数個独立した
状態で配列され、各島部5Cに圧電振動子6が固着され
ている。
【0005】そして、駆動回路(図示せず)で発生させ
た駆動信号をフレキシブル回路板13を介して圧電振動
子6に入力することにより、圧電振動子6を長手方向に
伸縮させる。この圧電振動子6の伸縮により、封止板5
の島部5Cを振動させて圧力発生室7内の圧力を変化さ
せ、圧力発生室7内のインクをノズル開口8からインク
滴として吐出させるようになっている。図9および図1
0において、15はインクカートリッジ(図示せず)か
らインク貯留室9にインクを補給するインク補給管であ
る。
【0006】一方、上記ヘッドケース2のインク貯留室
9に対応する部分には、樹脂製薄膜5Aを介して吐出時
のインク貯留室9内の圧力変動を逃がすダンパ用凹部1
2が形成されている。このダンパ用凹部12は、外部と
連通しない独立空間として存在させると、ダンパ用凹部
12内の空気がPPSフィルム製の樹脂製薄膜5Aを透
過してインク内に溶出し、ダンパ用凹部12内の気圧が
下がって樹脂製薄膜5Aの張力が高くなって十分なダン
パ効果を得られなくなりやすい。そこで、上記ダンパ用
凹部12の奥面からヘッドケース2の反対側面に向かっ
て貫通してダンパ用凹部12を外部に連通させる外部連
通路14を穿設することにより、上述したようなダンパ
用凹部12内の圧力低下を防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、流路ユニッ
ト1はヘッドケース2に対して、接着剤を用いて接着さ
れている。この接着は、金属製薄膜5Bをヘッドケース
2の平坦な接着面に対して行なっているのであるが、接
着剤の塗布量が何らかの原因で過多になったり、温度条
件によって接着剤の粘性が基準値内におさまっていなか
ったりすると、接着剤が接着面の領域から所定量以上に
はみ出るという、異常流出現象が発生する。
【0008】上記の異常流出現象を、図11にしたがっ
て説明する。接着剤は符号17で示されており、ヘッド
ケース2の接着面と金属製薄膜5Bとの間の接着剤17
は正常な層厚の部分17Aであるが、異常流出部17B
は図示のように、金属製薄膜5Bがヘッドケース2から
突き出した部分の上面にあふれ出ている。このあふれ出
た量が著しく多くなると、最悪の場合としてその一部が
樹脂製薄膜5Aの面上に流れ出ることとなり、これが原
因で樹脂製薄膜5Aの運動特性に変調を来し、圧力発生
室7におけるインク圧力が低下して、正常なインク吐出
に支障が生じ、ひいては印字品質に影響するおそれがあ
る。
【0009】上記異常流出部17Bを受止めるために、
金属製薄膜5Bに2点鎖線図示のような拡張部17Cを
設けることが考えられるが、このように拡張すると金属
製薄膜5Bの片持ち的な張り出し長さL1が長くなるの
で、その部分のたわみ量が大きくなって、結局は、他の
圧力発生室7側へ金属製薄膜5Bの変位が伝達される、
いわゆるクロストーク現象が発生するおそれがあり、吐
出特性を狂わせる要因となる。
【0010】上記異常流出部17Bの問題を解消するた
めに、ヘッドケース2の接着面側を加工して余剰接着剤
の収容凹部を形成する方法も考えられるが、このような
形状にすると、ヘッドケース2の接着面積が縮小される
とともに、ヘッドケース2の接着面の形状が複雑にな
り、成形しにくくなる。また、接着面の表面仕上げ加工
の際に、上記収容凹部やダンパ用凹部12等の角部分が
欠けたりして、正常な接着面が確保しにくくなるという
問題がある。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、流路ユニットをヘッドケースに接着するに当た
り、異常な接着剤の流出を防止しうるインクジェット式
記録ヘッドの提供をその目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のインクジェット式記録ヘッドは、ノズル開
口と上記ノズル開口に連通する圧力発生室および上記圧
力発生室に供給するインクを貯留するインク貯留室と上
記圧力発生室およびインク貯留室の開口を塞ぐ封止板と
を有する流路ユニットと、上記流路ユニットが接着剤を
用いて貼着されるヘッドケースと、上記ヘッドケースの
空間に収容されて上記圧力発生室に圧力変動を与える圧
力発生素子とを備えたインクジェット式記録ヘッドであ
って、上記封止板に余剰の接着剤を収容する収容空間が
形成されていることを要旨とする。
【0013】すなわち、本発明のインクジェット式記録
ヘッドは、上記封止板に余剰の接着剤を収容する収容空
間が形成されている。
【0014】したがって、塗布量が過多になってその接
着部分に余剰の接着剤が出たときには、その余剰接着剤
は上記収容空間内に押し込まれるようにして流入するの
で、封止板とヘッドケース接着面との間から異常に流出
することがない。万一、流出することがあってもその量
は極めて少なく、従来技術の説明で述べたような上記樹
脂製薄膜面への付着といった最悪の事態は回避できる。
また、このように封止板側で余剰接着剤を収容できるの
で、ヘッドケースには特別な加工等を施す必要がなく、
ヘッドケースの製造工程の簡素化や原価低減に有効であ
る。
【0015】さらに、図11に示したような拡張部を設
ける必要がなく、むしろ、この拡張部に相当する封止板
の突出長さを著しく短くできるので、それにともなって
ヘッドケース側の寸法を拡大し、ヘッドケースの接着面
の面積を少しでも大きくするのに有効である。
【0016】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記収容空間が、上記封止板のヘッドケースと対
面する面に形成されている場合には、収容空間が、封止
板のヘッドケースと対面する面とヘッドケースの接着面
との間の余剰接着剤を、収容できる箇所に配置されてい
ることから、その接着箇所に生じた余剰接着剤は直ちに
収容空間へ流入する。したがって、封止板とヘッドケー
ス接着面との間から異常に流出することがなく、万一、
流出することがあってもその量は極めて少なく、従来技
術の説明で述べたような上記樹脂製薄膜面への付着とい
った事態は回避できる。
【0017】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記封止板が、樹脂製薄膜と金属製薄膜とが積層
されて構成され、上記金属製薄膜に上記収容空間が形成
されている場合には、金属製薄膜に対しては種々な形状
を加工しやすいことから、必要な空間形状の収容空間を
容易に求めることができる。
【0018】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記ヘッドケースのインク貯留室に対応する部分
に上記封止板を介してインク貯留室内の圧力変動を逃が
すダンパ用凹部を備え、上記収容空間が、圧力発生素子
が収容される空間と上記ダンパ用凹部との間に設けられ
ている場合には、圧力発生素子が収容される空間と上記
ダンパ用凹部との間のヘッドケース接着面には、何の凹
部加工も必要がないことから、圧力発生素子が収容され
る空間と上記ダンパ用凹部との間のヘッドケース接着面
を可及的に大きく確保することができ、安定した接着強
度が得られる。
【0019】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記収容空間が、複数列設されている場合には、
複数列設された収容空間内に余剰の接着剤が流入するこ
とから、圧力発生素子が収容される空間と上記ダンパ用
凹部との間のヘッドケース接着面を可及的に大きく確保
しつつ、複数の収容空間によって余剰の接着剤を十分に
収容することができる。
【0020】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記収容空間が、複数列設された圧力発生素子に
対応して複数列設されている場合には、圧力発生素子に
対応した近い箇所の収容空間内に、余剰の接着剤が流入
することから、圧力発生素子の近傍においては接着面と
封止板との間からの接着剤流出量が少なくなる。したが
って、圧力発生素子の往復方向の出力が接着剤の流出に
よって何ら影響を受けることがなく、インク加圧作動を
正常に果たすことができる。
【0021】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記収容空間が、細長い溝状空間である場合に
は、細長い溝構造部に余剰接着剤を収容することから、
細長い溝形状の特質を生かして、接着箇所に適応した向
きに溝状空間を配置することにより、接着剤の種々な余
剰態様に合致させた余剰接着剤の収容ができる。
【0022】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記溝状空間が、その長手方向が圧力発生素子の
列設方向と略直交する方向に伸びている場合には、上記
圧力発生素子が収容される空間と上記ダンパ用凹部との
間隔方向に溝状空間の長手方向を配置することから、溝
状空間の間におけるヘッドケース側の平面が上記間隔の
全幅にわたって確保でき、接着面積を大きくすることが
可能となる。すなわち、ヘッドケース接着面と封止板と
の間から流出してくる接着剤の異常流出量がほとんどな
くなるので、封止板でこの異常流出接着剤を受止める必
要がなくなり、これにともなって上記のヘッドケース接
着面の寸法を大きく設定でき、結果的には接着面積の拡
大が可能となる。
【0023】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記封止板が、上記金属製薄膜が存在しないこと
により、インクの圧力変動で往復変位をする膜振動部が
上記樹脂製薄膜の一部に形成され、上記膜振動部の周辺
近傍に相当する箇所の封止板に上記収容空間が配置され
ている場合には、膜振動部の周辺近傍において余剰接着
剤の収容が果たされることから、たとえ余剰接着剤が接
着面と封止板との間から流出したとしても、その量は実
害のないレベルであるため、上記膜振動部の挙動に実質
的に悪影響が及ばない。
【0024】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記収容空間が、大容積空間に連通されている場
合には、収容空間が大容積空間に連通していることか
ら、接着部分で加圧された余剰接着剤が収容空間内へ流
入して、この流入体積分に応じて収容空間の内圧が上昇
しようとしても、上記大容積空間が緩衝的機能を果たす
ので、収容空間の内圧上昇はわずかな値となる。したが
って、収容空間内への余剰接着剤の流入が円滑に果たさ
れ、前述のような異常流出部が形成されることがない。
【0025】補足説明をすれば、もし、収容空間が完全
な密閉空間であれば、余剰接着剤が収容空間内に流入し
始めると、収容空間内での流入接着剤の容積拡大により
収容空間の内圧が上昇して行き、内圧が一定値以上にな
ると余剰接着剤はもうそれ以上収容空間内へ流入しなく
なり、その反作用で余剰接着剤がヘッドケースと封止板
との間から流出して、異常流出部が形成されることとな
るのである。
【0026】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記大容積空間が、上記ダンパ用凹部である場合
には、ダンパ機能を果たすために大きな容積としてある
容積部分を活用することから、上述のようにして、収容
空間内への正常な余剰接着剤の流入がなされる。
【0027】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記収容空間が、大気に連通されている場合に
は、収容空間内に余剰接着剤が流入しても、その内圧が
上昇しないことから、収容空間内への余剰接着剤の受入
がより一層円滑になされ、上記異常流出部の形成を回避
するのに有効である。
【0028】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記収容空間が、上記金属製薄膜にエッチング処
理を施して設けられている場合には、高い精度の形状や
寸法が追求できるエッチング手法であることから、収容
空間を最適の箇所に精密に形成できて、より効果的な余
剰接着剤の収容が実行される。
【0029】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記封止板の樹脂製薄膜がポリフェニレンサルフ
ァイドフィルムである場合には、このフィルム自体の水
蒸気透過特性や膜振動に対する耐久性等が優れているこ
とから、余剰接着剤がポリフェニレンサルファイドフィ
ルムに付着するようなことがなく、このフィルムの利点
を如何なく発揮させることができる。
【0030】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記圧力発生素子が圧電振動子である場合には、
圧力発生室として圧電振動子を用いたタイプの記録ヘッ
ドにおいて、余剰接着剤を的確に処理し、本タイプの記
録ヘッドを有効に機能させることができる。
【0031】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記圧電振動子が縦振動モードの圧電振動子であ
る場合には、縦振動モードの圧電振動子を用いたタイプ
の記録ヘッドでは、封止板の樹脂製薄膜としてポリフェ
ニレンサルファイドフィルムのような水蒸気を透過させ
やすい樹脂フィルムが多く用いられることから、このよ
うなフィルムの特性が余剰接着剤によって阻害されない
ようにして、縦振動モードの圧電振動子でポリフェニレ
ンサルファイドフィルム等を有効に活用することができ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】つぎに,本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0033】図1から図8は、本発明のインクジェット
式記録ヘッド実施の形態を示す図である。これらの図は
基本的には図9から図11に示すものと同様であり、以
下、同様の部分は同じ符号を用いて説明する。
【0034】インクジェット式記録ヘッド(以下「記録
ヘッド」という)全体は符号Hで示され、多数のノズル
開口8と圧力発生室7が形成された流路ユニット1と、
この流路ユニット1が貼着されるとともに、圧力発生素
子である圧電振動子6が収容されるヘッドケース2とを
備えている。
【0035】上記流路ユニット1は、ノズル開口8が紙
面と垂直方向に列設されたノズルプレート3と、上記各
ノズル開口8に連通する圧力発生室7が列設された流路
基板4と、上記各圧力発生室7の下部開口を塞ぐ封止板
5とが積層されて構成されている。上記流路基板4に
は、各圧力発生室7とインク供給路10を介して連通
し、各圧力発生室7に供給されるインクを貯留するイン
ク貯留室9が形成されている。この例では、ノズル開口
8および圧力発生室7の列は2列設けられている。
【0036】上記ヘッドケース2は、熱硬化性樹脂や熱
可塑性脂製が成形されてなり、上下に貫通する空間16
に圧電振動子6が収容されるようになっている。上記空
間16は、ノズル開口8が列設される方向に延び、ノズ
ル開口8の列に対応して2つ設けられている。上記圧電
振動子6は、後端側がヘッドケース2に取り付けられた
固定基板11に固着されるとともに、先端面が封止板5
下面の島部5Cに固着されている。封止板5は、ポリフ
ェニレンサルファイドフィルム(以下「PPSフィル
ム」という)製の樹脂製薄膜5Aと金属製薄膜5Bとが
接着によって積層された構成とされ、金属製薄膜5Bが
存在しない箇所がダンパ用凹部12や空間16に対応し
ている。そして、上記島部5Cは、空間16の箇所に金
属製薄膜5Bが複数個独立した状態で配列され、各島部
5Cに圧電振動子6が固着されている。
【0037】上記ヘッドケース2の接着面18は、図1
や図2に示したヘッドケース2の下面が接着面18に相
当しており、平面度の高い面仕上げがなされている。
【0038】そして、駆動回路(図示せず)で発生させ
た駆動信号をフレキシブル回路板13を介して圧電振動
子6に入力することにより、圧電振動子6を長手方向に
伸縮させる。この圧電振動子6の伸縮により、封止板5
の島部5Cを振動させて圧力発生室7内の圧力を変化さ
せ、圧力発生室7内のインクをノズル開口8からインク
滴として吐出させるようになっている。図1において、
15はインクカートリッジ(図示せず)からインク貯留
室9にインクを補給するインク補給管である。
【0039】一方、上記ヘッドケース2のインク貯留室
9に対応する部分には、樹脂製薄膜5Aを介して吐出時
のインク貯留室9内の圧力変動を逃がすダンパ用凹部1
2が形成されている。このダンパ用凹部12は、外部と
連通しない独立空間として存在させると、ダンパ用凹部
12内の空気がPPSフィルム製の樹脂製薄膜5Aを透
過してインク内に溶出し、ダンパ用凹部12内の気圧が
下がって樹脂製薄膜5Aの張力が高くなって十分なダン
パ効果を得られなくなりやすい。そこで、上記ダンパ用
凹部12の奥面からヘッドケース2の反対側面に向かっ
て貫通してダンパ用凹部12を外部に連通させる外部連
通路14を穿設することにより、上述したようなダンパ
用凹部12内の圧力低下を防止している。
【0040】第1の実施の形態は、上記封止板5に余剰
の接着剤17Dを収容する収容空間19が形成されてい
るものである。上記収容空間19の設け方や形状等は後
述の実施の形態で述べるが、収容空間19の形状として
は、その配置箇所の事情が許す限り、円形凹部,長方形
凹部,溝型凹部など種々な形状が採用できる。
【0041】何らかの原因で、接着剤17の塗布量が過
多になって、ヘッドケース2の接着面18と封止板5と
の接着部分に余剰の接着剤17Dが出たときには、その
余剰の接着剤17Dは上記収容空間19内に押し込まれ
るようにして流入するので、封止板5とヘッドケースの
接着面18との間から異常に流出することがない。万
一、流出することがあってもその量は図2に示したよう
に極めて少なく、従来技術の説明で述べたような上記樹
脂製薄膜面5Aへの付着といった最悪の事態は全く心配
がない。また、このように封止板5側で余剰の接着剤1
7Dを収容できるので、ヘッドケース2の接着面18側
には凹部等の特別な加工等を施す必要がなく、ヘッドケ
ースの製造工程の簡素化や原価低減に有効である。
【0042】第2の実施の形態は、上記収容空間19
が、上記封止板5のヘッドケース2と対面する面に形成
されている場合である。それ以外は、上記実施の形態と
同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0043】このように収容空間19の配置箇所が設定
されていることによって、余剰の接着剤17Dが確実に
収容空間19内に流入される。それ以外は、上記実施の
形態と同様の作用効果を奏する。
【0044】第3の実施の形態は、上記封止板5は、樹
脂製薄膜5Aと金属製薄膜5Bとが積層されて構成さ
れ、上記金属製薄膜5Bに上記収容空間19が形成され
ている場合である。上記積層状態は、図3に拡大して図
示してある。それ以外は、上記各実施の形態と同様であ
り、同様の部分には同じ符号を付している。
【0045】金属製薄膜5Bに対しては種々な形状を加
工しやすいことから、必要な空間形状の上記収容空間1
9を容易に求めることができる。また、金属製薄膜5B
はその性格上、寸法や形状を正確に求めることができる
ので、上記接着面18からの突出長さL2を最小限にす
ることができる。このことは逆に言うと、図2の接着面
18の左右長さを極力大きく設定できることを意味して
おり、結果として接着面18の面積を拡大できることと
なる。さらに、突出長さL2は図11に示した張り出し
長さL1よりもはるかに短くなるので、前述のクロスト
ーク現象が回避される。それ以外は、上記各実施の形態
と同様の作用効果を奏する。
【0046】第4の実施の形態は、上記ヘッドケース2
のインク貯留室9に対応する部分に上記樹脂製薄膜5A
を介してインク貯留室内9の圧力変動を逃がすダンパ用
凹部12を備え、上記収容空間19が、圧電振動子6が
収容される空間16と上記ダンパ用凹部12との間に設
けられている場合である。それ以外は、上記各実施の形
態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付してい
る。
【0047】圧電振動子6が収容される空間16と上記
ダンパ用凹部12との間のヘッドケース2の接着面18
には、何の凹部加工も必要がないことから、圧電振動子
6が収容される空間16と上記ダンパ用凹部12との間
のヘッドケースの接着面18を可及的に大きく確保する
ことができ、安定した接着強度が得られる。それ以外
は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0048】第5の実施の形態は、上記収容空間19
が、複数列設されている場合である。それ以外は、上記
各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を
付している。
【0049】複数列設された収容空間19内に余剰の接
着剤17Dが流入するので、圧電振動子6が収容される
空間と上記ダンパ用凹部12との間のヘッドケースの接
着面18を可及的に大きく確保しつつ、複数の収容空間
19によって余剰の接着剤17Dを十分に収容すること
ができる。
【0050】第6の実施の形態は、上記収容空間19
が、複数列設された圧電振動子6に対応して複数列設さ
れている場合である。すなわち、図4や図5に示したよ
うに金属製薄膜5Bに設けられた島部5Cの真横に対応
させて、収容空間19が配置されている。それ以外は、
上記各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符
号を付している。
【0051】圧電振動子6に対応した近い箇所の収容空
間19内に、余剰の接着剤17Dが流入するので、圧電
振動子6の近傍においては接着面18と金属製薄膜5B
との間からの接着剤流出量が少なくなる。したがって、
圧電振動子6の往復方向の出力が接着剤の流出によって
何ら影響を受けることがなく、インク加圧作動を正常に
果たすことができる。それ以外は、上記各実施の形態と
同様の作用効果を奏する。
【0052】第7の実施の形態は、上記収容空間19
が、細長い溝状空間19Aの場合である。溝状空間19
Aは、金属製薄膜5Bに細長く設けられた空間であり、
接着面18の態様により、溝状空間19Aの長手方向が
設定されている。例えば、図4のダンパ用凹部12の右
側には、ダンパ用凹部12の長手方向に沿った状態で配
置されている。なお、図示の溝状空間19Aは、直線的
にまっすぐな形状であるが、これを円弧状やその他の屈
曲形状にしてもよい。それ以外は、上記各実施の形態と
同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0053】細長い溝構造部に余剰の接着剤17Dを収
容することから、細長い溝形状の特質を生かして、接着
箇所に適応した向きに溝状空間19Aを配置することに
より、接着剤の種々な余剰態様に合致させた余剰接着剤
の収容ができる。例えば、図4に示したように、ダンパ
用凹部12を包囲した形態の溝状空間19Aの配置をす
ることにより、樹脂製薄膜5Aに対する余剰接着剤によ
る悪影響を最小化し、樹脂製薄膜5Aの往復振動を正常
に行なうことが可能となる。それ以外は、上記各実施の
形態と同様の作用効果を奏する。
【0054】第8の実施の形態は、上記溝状空間19A
が、その長手方向が圧電振動子6の列設方向と略直交す
る方向に伸びている場合である。図4および図5に示し
たように、細長く延びている空間16内に、多数の圧電
振動子6が1列に、すなわち図4の上下方向に配列され
ている。この列設方向に対して溝状空間19Aの長手方
向が略直交した位置関係とされている。溝状空間19A
はその長手方向が、空間16とダンパ用凹部12との間
の細長い接着面18を横断した向きに設定してある。そ
れ以外は、上記各実施の形態と同様であり、同様の部分
には同じ符号を付している。
【0055】上記圧電振動子6が収容される空間16と
上記ダンパ用凹部12との間隔方向に溝状空間19Aを
配置するので、複数本の溝状空間19Aの間におけるヘ
ッドケース2側の接着面積を大きくすることが可能とな
る。すなわち、ヘッドケースの接着面18と金属製薄膜
5Bとの間から流出してくる接着剤の異常流出量がほと
んどなくなるので、金属製薄膜5Bでこの異常流出接着
剤を受止める必要がなくなり、これにともなってヘッド
ケース2の接着面18の寸法を大きく設定でき、結果的
には接着面積の拡大が可能となる。
【0056】図6は、上述の接着面積が拡大されること
を示す部分的な平面図であり、より大きく確保された接
着面18の幅が符号L3で示されている。それ以外は、
上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0057】第9の実施の形態は、上記封止板5には、
上記金属製薄膜5Bが除去されていることにより、イン
クの圧力変動で往復変位をする膜振動部20が上記樹脂
製薄膜5Aの一部に形成され、上記膜振動部20の周辺
近傍に相当する箇所の金属製薄膜5Bに上記収容空間1
9が配置されている場合である。この膜振動部20は、
ダンパ用凹部12に対応した部分と空間16に対応した
部分の2つである。前者は、ダンパ機能を果たすための
膜振動であり、後者は、圧電振動子6の往復動出力にと
もなう膜振動である。それ以外は、上記各実施の形態と
同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0058】膜振動部20の周辺近傍において余剰の接
着剤17Dの収容が果たされることから、たとえ余剰接
着剤が接着面18と金属製薄膜5Bとの間から流出した
としても、その量は実害のないレベルであるため、上記
膜振動部20の挙動に実質的に悪影響が及ばない。それ
以外は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0059】第10および第11の実施の形態は、上記
収容空間19が、大容積空間21に連通されていて、さ
らには、上記大容積空間21がダンパ用凹部12で構成
されている場合である。上記連通は、図7と図8に示し
たように、連通部19Bの形成によって実行される。こ
の連通は、溝状空間19Aとダンパ用凹部12とを連通
部19Bで接続することにより、成立される。それ以外
は、上記各実施の形態と同様であり、同様の部分には同
じ符号を付している。
【0060】接着部分で加圧された余剰接着剤が収容空
間19内へ流入して、この流入体積分に応じて収容空間
19の内圧が上昇しようとしても、ダンパ用凹部12が
緩衝的機能を果たすので、収容空間19の内圧上昇はわ
ずかな値となる。したがって、収容空間19内への余剰
接着剤の流入が円滑に果たされ、前述のような異常流出
部が形成されることがない。
【0061】補足説明をすれば、もし、収容空間19が
完全な密閉空間であれば、余剰接着剤が収容空間19内
に流入し始めると、収容空間19内での流入接着剤の体
積拡大により収容空間の内圧が上昇して行き、内圧が一
定値以上になると余剰接着剤はもうそれ以上収容空間1
9内へ流入しなくなり、その反作用で余剰接着剤がヘッ
ドケースの接着面18と金属製薄膜5Bとの間から流出
して、異常流出部17Bが形成されることとなるのであ
る。それ以外は、上記各実施の形態と同様の作用効果を
奏する。
【0062】第12の実施の形態は、上記収容空間19
が、大気に連通されている場合である。図7や図8から
明らかなように、収容空間19はダンパ用凹部12に連
通され、さらにダンパ用凹部12は外部連通路14をへ
て大気に連通している。それ以外は、上記各実施の形態
と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0063】上記収容空間19内に余剰接着剤が流入し
ても、その内圧が上昇しないことから、収容空間19内
への余剰接着剤の受入がより一層円滑になされ、上記異
常流出部の形成を回避するのに有効である。それ以外
は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0064】第13の実施の形態は、上記収容空間19
が、上記金属製薄膜5Bにエッチング処理を施して設け
られている場合である。収容空間19の配置箇所,個
数,形状等に応じて、エッチング処理が金属製薄膜5B
に対して施される。それ以外は、上記各実施の形態と同
様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0065】高い精度の形状や寸法が追求できるエッチ
ング手法の特質を生かして、収容空間19を最適の箇所
に精密に形成できて、より効果的な余剰接着剤の収容が
実行される。それ以外は、上記各実施の形態と同様の作
用効果を奏する。
【0066】第14の実施の形態は、上記封止板5の樹
脂製薄膜5Aがポリフェニレンサルファイドフィルムと
された場合である。それ以外は、上記各実施の形態と同
様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0067】上記ポリフェニレンサルファイドフィルム
自体の水蒸気透過特性や膜振動に対する耐久性等が優れ
ているので、余剰接着剤がこのフィルムに付着するよう
なことがなく、このフィルムの利点を如何なく発揮させ
ることができる。それ以外は、上記各実施の形態と同様
の作用効果を奏する。
【0068】第15の実施の形態は、上記圧力発生素子
が圧電振動子6とされた場合である。それ以外は、上記
各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を
付している。
【0069】上記圧力発生室7として圧電振動子6を用
いたタイプの記録ヘッドにおいて、余剰接着剤を的確に
処理し、本タイプの記録ヘッドを有効に機能させること
ができる。それ以外は、上記各実施の形態と同様の作用
効果を奏する。
【0070】第16の実施の形態は、上記圧電振動子6
が縦振動モードの圧電振動子6とされた場合である。そ
れ以外は、上記各実施の形態と同様であり、同様の部分
には同じ符号を付している。
【0071】縦振動モードの圧電振動子6を用いたタイ
プの記録ヘッドでは、封止板の樹脂製薄膜5Aとしてポ
リフェニレンサルファイドフィルムのような水蒸気を透
過させやすい樹脂フィルムが多く用いられることから、
このようなフィルムの特性が余剰接着剤によって阻害さ
れないようにして、縦振動モードの圧電振動子6でポリ
フェニレンサルファイドフィルム等を有効に活用するこ
とができる。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明のインクジェット
式記録ヘッドによれば、塗布量が過多になってその接着
部分に余剰の接着剤が出たときには、その余剰接着剤は
上記収容空間内に押し込まれるようにして流入するの
で、封止板とヘッドケース接着面との間から異常に流出
することがない。万一、流出することがあってもその量
は極めて少なく、従来技術の説明で述べたような上記樹
脂製薄膜面への付着といった最悪の事態は回避できる。
また、このように封止板側で余剰接着剤を収容できるの
で、ヘッドケースには特別な加工等を施す必要がなく、
ヘッドケースの製造工程の簡素化や原価低減に有効であ
る。
【0073】さらに、封止板の一部を延長させた拡張部
(図11参照)を設ける必要がなく、むしろ、この拡張
部に相当する封止板の突出長さを著しく短くできるの
で、それにともなってヘッドケース側の寸法を拡大し、
ヘッドケースの接着面の面積を少しでも大きくするのに
有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるインクジェット式記録ヘッドの
断面図である。
【図2】収容空間の要部を示す断面図である。
【図3】封止板に収容空間が形成された状態を示す断面
図である。
【図4】金属製薄膜とヘッドケースとの関係を示す平面
図である。
【図5】図4の〔5〕−〔5〕断面図である。
【図6】接着面の箇所を部分的に示す平面図である。
【図7】他の収容空間の形状を示す部分的な平面図であ
る。
【図8】図7の〔8〕−〔8〕断面図である。
【図9】従来のインクジェット式記録ヘッドの分解状態
を示す斜視図である。
【図10】上記インクジェット式記録ヘッドの断面図で
ある。
【図11】従来の接着剤の流出状態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
H インクジェット式記録ヘッド 1 流路ユニット 2 ヘッドケース 3 ノズルプレート 4 流路基板 5 封止板 5A 樹脂製薄膜 5B 金属製薄膜 5C 島部 6 圧電振動子 7 圧力発生室 8 ノズル開口 9 インク貯留室 10 インク供給路 11 固定基板 12 ダンパ用凹部 13 フレキシブル回路板 14 外部連通路 15 インク補給管 16 空間 17 接着剤 17A 正常な層厚の部分 17B 異常流出部 17C 拡張部 17D 余剰の接着剤 18 接着面 19 収容空間 19A 溝状空間 19B 連通部 20 膜振動部 21 大容積空間

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル開口と上記ノズル開口に連通する
    圧力発生室および上記圧力発生室に供給するインクを貯
    留するインク貯留室と上記圧力発生室およびインク貯留
    室の開口を塞ぐ封止板とを有する流路ユニットと、上記
    流路ユニットが接着剤を用いて貼着されるヘッドケース
    と、上記ヘッドケースの空間に収容されて上記圧力発生
    室に圧力変動を与える圧力発生素子とを備えたインクジ
    ェット式記録ヘッドであって、上記封止板に余剰の接着
    剤を収容する収容空間が形成されていることを特徴とす
    るインクジェット式記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記収容空間は、上記封止板のヘッドケ
    ースと対面する面に形成されている請求項1記載のイン
    クジェット式記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記封止板は、樹脂製薄膜と金属製薄膜
    とが積層されて構成され、上記金属製薄膜に上記収容空
    間が形成されている請求項1または2記載のインクジェ
    ット式記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 上記ヘッドケースのインク貯留室に対応
    する部分に上記封止板を介してインク貯留室内の圧力変
    動を逃がすダンパ用凹部を備え、上記収容空間は、圧力
    発生素子が収容される空間と上記ダンパ用凹部との間に
    設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載のイ
    ンクジェット式記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 上記収容空間は、複数列設されている請
    求項4記載のインクジェット式記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 上記収容空間は、複数列設された圧力発
    生素子に対応して設けられている請求項5記載のインク
    ジェット式記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 上記収容空間が、細長い溝状空間である
    請求項6記載のインクジェット式記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 上記溝状空間は、その長手方向が圧力発
    生素子の列設方向と略直交する方向に伸びている請求項
    7記載のインクジェット式記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 上記封止板には、上記金属製薄膜が存在
    しないことにより、インクの圧力変動で往復変位をする
    膜振動部が上記樹脂製薄膜の一部に形成され、上記膜振
    動部の周辺近傍に相当する箇所の封止板に上記収容空間
    が配置されている請求項3〜8のいずれか一項に記載の
    インクジェット式記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 上記収容空間が、大容積空間に連通さ
    れている請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクジ
    ェット式記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 上記大容積空間が、上記ダンパ用凹部
    である請求項10記載のインクジェット式記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 上記収容空間が、大気に連通されてい
    る請求項1〜11のいずれか一項に記載のインクジェッ
    ト式記録ヘッド。
  13. 【請求項13】 上記収容空間は、上記金属製薄膜にエ
    ッチング処理を施して設けられている請求項3〜12の
    いずれか一項に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  14. 【請求項14】 上記封止板の樹脂製薄膜がポリフェニ
    レンサルファイドフィルムである請求項3〜13のいず
    れか一項に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  15. 【請求項15】 上記圧力発生素子が圧電振動子である
    請求項1〜14のいずれか一項に記載のインクジェット
    式記録ヘッド。
  16. 【請求項16】 上記圧電振動子が縦振動モードの圧電
    振動子である請求項15記載のインクジェット式記録ヘ
    ッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012061714A (ja) * 2010-09-16 2012-03-29 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2020011453A (ja) * 2018-07-19 2020-01-23 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置

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