JP2003163984A - ソーナードームの補強構造 - Google Patents
ソーナードームの補強構造Info
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Abstract
の耐久性に優れた紡錘形のソーナードームの補強構造を
提供する。 【解決手段】長手方向に平行に配列した有機繊維コ−ド
3からなる1層の補強層と、周方向に対して各々±1〜
40°の等角度で傾斜する平行に配列した有機繊維コ−
ド4、5からなる2層の補強層とにより補強されたゴム
層、または周方向に平行に配列した有機繊維コ−ド6
からなる1層の補強層と、周方向に対して各々±40〜
80°の等角度で傾斜する平行に配列した2層の有機繊
維コ−ド7、8からなる補強層とにより補強されたゴム
層、によりソーナードームを形成する。
Description
の補強構造に係わり、更に詳しくは高周波数帯域用の水
中送受波器を保護するための耐久性に優れた紡錘形のソ
ーナードームの補強構造に関するものである。
波器を取り付けて音波を発信し、目標とする対象物から
の反射音や対象物が発生する音波を受信して分析する水
中送受波器は、航行中における流木等の障害物の衝撃や
航走により発生する雑音等を抑制するためにソーナード
ーム(保護容器)に密封されて収納されている。
ーナードームの概略図を示すもので、図示しない船底に
取り付けられた水中送受波器1は航行中の水中における
抵抗を少なくするために紡錘形に形成されたゴム製また
は樹脂製のソーナードーム2により収納されている。
における障害物の衝撃等による影響を受けないように、
更には内圧の封入に充分耐え得るように、その構成材料
には充分な強度が要求され、高周波数帯域のソーナード
ーム2にあっては音響透過性能との関係で繊維材料によ
り補強されたゴム又は樹脂が使用されている。
紡錘形のソーナードーム2は、水中における音響透過損
失レベルを出来る限り低く抑えるために、ゴム材料とし
てクロロプレンゴムが、また補強繊維材料としてはポリ
−p−フェニレンテレフタルアミド繊維が好ましく使用
され、その補強構造は長手方向に平行に配列した有機繊
維コ−ドからなる1層の補強層と、これに直交する2層
の周方向に平行に配列した有機繊維コ−ドからなる補強
層で構成されてきた。
ム形状であるために、これを斜面から見た場合には前記
各補強コ−ドは図6に示すようにそれぞれが長手方向X
及び周方向Yに平行に配列されている。
錘形のソーナードームの補強構造では、長手方向に配列
された有機繊維コ−ドにかかる張力の負担が大きくな
り、ソーナードームの耐圧強度が上げ難いという欠陥が
あった。
コ−ドを使用することにより音響透過損失レベルを維持
しながら、これらの有機繊維コ−ドの配置角度を工夫す
ることにより、耐圧性能を高め耐久性に優れた高周波数
帯域用のソーナードームの補強構造を提供することにあ
る。
成するため、この発明のソーナードームの補強構造は、
長手方向に平行に配列した有機繊維コ−ドから成る少な
くとも1層以上の補強層と、周方向に対して各々±1〜
40°の等角度で傾斜する平行に配列した有機繊維コ−
ドから成る少なくとも2層以上の偶数層から成る補強層
とにより補強されたゴム層からなることを要旨とするも
のである。
繊維コ−ドの周方向となす角度は、±5〜35°が好ま
しい。
構造は、周方向に平行に配列した有機繊維コ−ドからな
る1層以上の補強層と、周方向に対して各々±40〜8
0°の等角度で傾斜する平行に配列した有機繊維コ−ド
から成る2層以上の偶数層から成る補強層とにより補強
されたゴム層からなることを要旨とするものである。
繊維コ−ドの周方向となす角度は、±45°〜65°が
好ましい。
コ−ドにかかる張力分担を平均化することができ、保護
容器の耐圧性能を高めて耐久性を向上させることができ
る。
明の実施形態を説明する。
同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
ーナードーム(保護容器)を補強する有機繊維コ−ド
(以下、コードとも言う)の配置方向を説明するための
コ−ドの一部を省略して示した平面図で、ソーナードー
ム2は、長手方向に平行に配列した有機繊維コ−ド3
と、周方向に対して各々±α°の等角度で傾斜する平行
に配列した有機繊維コ−ド4、5からなる2層の補強層
により補強される。
5〜35°とする。これにより、各有機繊維コ−ド3,
4,5にかかる張力を平均化することを可能にし、保護
容器2の耐圧性能を向上し耐久性を向上させることがで
きる。
れず、40°超では、従来技術より大きな張力を発生
し、または形状保持性が悪化する。
ゴム材料で被覆し、これらを積層し、更にその上下面に
ゴム材料を被覆してソーナードーム2を形成する。
損失レベルを出来る限り低く抑えるためにクロロプレン
ゴムが好ましく、補強繊維材料としては、同様な観点よ
りポリ−p−フェニレンテレフタルアミド繊維が好まし
く使用される。
たゴム層全体の厚さは、航行中に受ける衝撃等に耐える
と共に音響透過損失レベルを抑制する観点から3〜15
mm、好ましくは5〜10mmに調整する。
するコ−ドの配置方向を説明するための他の実施形態を
示す図1と同様な平面図で、ソーナードーム2は、周方
向に平行に配列した有機繊維コ−ド6と、周方向に対し
て各々±β°の等角度で傾斜する平行に配列した有機繊
維コ−ド7、8からなる2層の補強層により補強され
る。
は45〜65°とする。これにより、各有機繊維コ−ド
6,7,8にかかる張力を平均化することを可能とし、
保護容器2の耐圧性能を向上することができる。
な張力発生となり、80°超では従来技術より大きな張
力発生となる。
異なる点は、補強層としての各コ−ドの配置角度が異な
ることであり、その他の構成は図1の実施形態と同様で
あるため重複する説明は省略する。
ポン社製ケブラ−:ポリ−p−フェニレンテレフタルア
ミド繊維)1500d/2を、0.5mm厚のクロロプ
レンゴムからなるゴムシ−ト上に平行に5cm当たり2
5本となるように引き揃えて並べ、その上側に0.5m
m厚のクロロプレンゴムを被せて有機繊維コ−ドを埋設
した補強層を設定した。
うように1層配置し、その上下面にそれぞれ周方向に対
してコ−ド方向の傾斜角度(α)が各々±20°、30
°、40°、50°になるように配置して、更にその上
下面にクロロプレンゴムを被せて全体の厚さが8mmに
なる4種の保護容器を設計した。
時における、長手方向のコ−ドと周方向に傾斜するコ−
ドとに働く張力を傾斜角度αとの関係で計算し、これを
従来の補強構造(長手方向1層、周方向2層)における
コードの最大張力を1.0としてこれと対比させて、前
者の張力の比率を「−○−」で、後者の張力の比率を
「−□−」でそれぞれ図3の縦軸に示した。
における保護容器の変形量を従来の補強構造を有する保
護容器の変形量を1.0としてこれと対比させてその変
形量の比率を「−△−」で縦軸に示した。
張力を約2割以上低減することが可能となり、全体とし
て傾斜角度αが1〜40°で張力の低減が認められるこ
とを確認した。
割減少し、全体として傾斜角度αが1〜45°で変形量
が減少することを確認した。
向に向かうように1層配置し、その上下面にそれぞれ周
方向に対してコ−ド方向の傾斜角度(β)が各々±3
0、40°、50°、60°、70°になるように配置
して、更にその上下面にクロロプレンゴムを被せて全体
の厚さが8mmとなる5種の保護容器を設計した。
時における、周方向のコ−ドと周方向に傾斜するコ−ド
に働く張力を傾斜角度βとの関係で計算し、これを従来
の補強構造(長手方向1層、周方向2層)におけるコー
ドの最大張力を1.0としてこれと対比させて、前者の
張力の比率を「−○−」で、後者の張力の比率を「−□
−」でそれぞれ図4の縦軸に示した。
における保護容器の変形量を従来の補強構造を有する保
護容器の変形量を1.0としてこれと対比させてその変
形量の比率を「−△−」で縦軸に示した。
張力を約2割以上低減することが可能となり、全体とし
て傾斜角度βが40〜70°で張力の低減が認められる
ことを確認した。
割減少し、全体として傾斜角度βが35〜70°で変形
量が減少することを確認した。
2の構造は、長手方向に平行に配列した1層の有機繊維
コ−ド3と、周方向に対して各々±α°の等角度で傾斜
する平行に配列した有機繊維コ−ド4、5からなる2層
の補強層により補強されたものについて説明したが、複
数層の有機繊維コ−ド3と、2層以上の偶数層の有機繊
維コ−ド4、5で補強した場合についても適用は可能で
ある。
維コ−ド6と、周方向に対して各々±β°の等角度で傾
斜する平行に配列した有機繊維コ−ド7、8からなる2
層の補強層により補強されたものについて、複数層の有
機繊維コ−ド6と、2層以上の偶数層の有機繊維コ−ド
7、8で補強した場合についても適用は可能である。
複数層の補強コ−ドを使用することにより音響透過損失
レベルを維持しながら、これらのコ−ドの配置角度のみ
を工夫することにより、各コ−ドにかかる張力を平均化
することができた。
能を高めることができ、この結果、ソーナードームの耐
久性を向上させることが可能となった。
を補強するコ−ドの配置方向を説明するためのコ−ドの
一部を省略して示した平面図である。
を補強するコ−ドの配置方向を説明するためのコ−ドの
一部を省略して示した平面図である。
発明のソーナードームの特性を説明するためのグラフで
ある。
発明のソーナードームの特性を説明するためのグラフで
ある。
ードームの概要を説明するための説明図である。
ドの配置方向を説明するための斜面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】長手方向に平行に配列した有機繊維コ−ド
からなる少なくとも1層以上の補強層と、周方向に対し
て各々±1〜40°の等角度で傾斜する平行に配列した
有機繊維コ−ドから成る少なくとも2層以上の偶数層か
ら成る補強層とにより補強されたゴム層からなるソーナ
ードームの補強構造。 - 【請求項2】 前記周方向に傾斜する平行に配列した有
機繊維コ−ドの周方向となす角度が±5〜35°である
請求項1に記載のソーナードームの補強構造。 - 【請求項3】周方向に平行に配列した有機繊維コ−ドか
らなる1層以上の補強層と、周方向に対して各々±40
〜80°の等角度で傾斜する平行に配列した有機繊維コ
−ドから成る2層以上の偶数層から成る補強層とにより
補強されたゴム層からなるソーナードームの補強構造。 - 【請求項4】前記周方向に傾斜する平行に配列した有機
繊維コ−ドの周方向となす角度が±45°〜65°であ
る請求項3に記載のソーナードームの補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001359807A JP3811640B2 (ja) | 2001-11-26 | 2001-11-26 | ソーナードームの補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003163984A true JP2003163984A (ja) | 2003-06-06 |
JP3811640B2 JP3811640B2 (ja) | 2006-08-23 |
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JP (1) | JP3811640B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011116282A (ja) * | 2009-12-04 | 2011-06-16 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 整流覆及びその製造方法 |
CN104505075A (zh) * | 2014-10-16 | 2015-04-08 | 周益明 | 一种高频宽带复合材料水声换能器及其制作方法 |
-
2001
- 2001-11-26 JP JP2001359807A patent/JP3811640B2/ja not_active Expired - Fee Related
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