JP2003162972A - 曲面試料分析装置 - Google Patents

曲面試料分析装置

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JP2003162972A
JP2003162972A JP2001360880A JP2001360880A JP2003162972A JP 2003162972 A JP2003162972 A JP 2003162972A JP 2001360880 A JP2001360880 A JP 2001360880A JP 2001360880 A JP2001360880 A JP 2001360880A JP 2003162972 A JP2003162972 A JP 2003162972A
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Masayuki Otsuki
正行 大槻
Hidemi Ohashi
秀実 大橋
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意局面を有する試料表面にプローブの焦点
を追従させることができるようにする。 【解決手段】 プローブの焦点に曲面を追従させて試料
表面の分析を行う曲面試料分析装置であって、試料表面
の複数の点の高さを計測する高さ計測手段8〜12と、
計測手段により計測された各点の集合から領域分割を行
って試料表面の各分割領域でそれぞれ傾斜を求める傾斜
演算手段16と、傾斜演算手段により求められた各領域
の傾斜に追従させて試料2のステージ14を駆動する試
料ステージ駆動手段13とを備え、面分析の領域内で複
数点のZ軸の値を入力し、ドロネー図から区間分割し
て、試料2の凹凸に忠実な多角形に分割し、直線の集合
として測定を行い、試料2の凹凸にしたがって面分析を
実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プローブの焦点に
曲面を追従させて試料表面の分析を行う曲面試料分析装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】EPMA(電子プローブマイクロアナラ
イザ)では、2次元的なX線画像を得る手段として、ビ
ームスキャンによる手法と、ステージスキャンによる手
法がある。前者は、2次電子像や反射電子像の観察と同
時にWDS(波長分散型X線分光器)やEDS(エネル
ギー分散型X線分光器)を用いてX線を収集している。
WDSを用いたステージマップの特徴は、高波長分解能
と定量精度のよさゆえに、2次元的な化学組成像を精度
良く求められることである。これは、他の装置に見られ
ない特徴で、EPMAが広く使用されている理由の1つ
である。ただし、WDSでは、分析に当たって試料高さ
を分光器の集光位置に厳密に合わせることが重要であ
り、試料のZ軸の高さを光学顕微鏡等で数ミクロンの精
度で合わせ込む必要がある。このZ軸フォーカスがずれ
るとX線強度が下がってしまい、精度の良い分析ができ
なくなるという弱点がある。このため単純にX,Y軸の
スキャンのみでは、凹凸の情報が元素情報に混ざり、正
しくない情報を与えてしまうことがある。
【0003】これを補正するための手法として様々な手
法が提案されている。例えばスキャン領域の4隅から曲
線を近似するときは、分析領域設定の時に分析領域の4
隅にステージを移動させ、光学顕微鏡を観察しながら、
ジョイスティックを操作して、試料の焦点合わせを行っ
ている。この4隅のZ軸座標から曲面を仮定し、スキャ
ン中に連続的にZ軸を補正することにより、Z軸の焦点
ずれを補正する。
【0004】また、ビームスキャンによる手法では、顕
微鏡の最低倍率(40倍程度)より広い範囲を測定する
ことはできない。さらに、低倍でX線像を収集すると、
画面の端の方ではX線分光の範囲を外れてX線強度が下
がってしまう等の問題が発生する。
【0005】一方ステージスキャンでは、数cm程度に
及ぶ広領域のX線画像を得ることができる。この時、ス
テージは一定スピードで移動しており、電子ビームはス
キャンすることなく真下に照射し続けている。そのた
め、ビーム直下の微小部分のX線強度が広領域にわたっ
て測定できるというメリットがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】EPMAで分析を行う
には、平滑な表面を持つ試料を用いることが原則であっ
たが、最近では例えば金属疲労の破断面のような凹凸試
料をそのまま分析したいという要求が増えてきている。
凹凸試料での面分析は、スキャン中に如何に測定面に追
従させてX線を測定するかが重要な技術となってきてい
る。そのために、上記のようにスキャン領域の4隅の値
から曲面を近似したり、ガイドネットマップの手法で分
析領域を幾つかの区間に分割して測定したり、自動追従
型のオートフォーカス装置(TAF:Tracing Auto
Focus Device)等を用いたりしている。
【0007】しかし、上記の手法においては、それぞれ
に以下のような欠点を有しいずれにも問題がある。例え
ば前者の4隅による近似では、凹凸を持つような試料を
うまく補正できず、一定の傾きの試料以外には適用でき
ない。また、ガイドネットマップの手法では、複雑な形
状のマップには適用できない。TAFでは、段差や急な
傾斜があるとフォーカス点を見失いかえってフォーカス
のずれたマップが収集されてしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するものであって、任意曲面を有する試料表面にプロ
ーブの焦点を追従させることができるようにするもので
ある。
【0009】そのために本発明は、プローブの焦点に曲
面を追従させて試料表面の分析を行う曲面試料分析装置
であって、試料表面の複数の点の高さを計測する高さ計
測手段と、前記計測手段により計測された各点の集合か
ら領域分割を行って試料表面の各分割領域でそれぞれ傾
斜を求める傾斜演算手段と、前記傾斜演算手段により求
められた各領域の傾斜に追従させて試料のステージを駆
動する試料ステージ駆動手段とを備えたことを特徴とす
るものである。
【0010】前記傾斜演算手段は、三角形の領域に分割
してそれぞれの傾斜を求め、前記試料ステージ駆動手段
は、傾斜が急な分析面の走査を線分析モードから点分析
モードに切り換え、前記高さ計測手段として光学顕微鏡
を備えた電子プローブマイクロアナライザであることを
特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る任意曲面追
従型電子プローブマイクロアナライザの実施の形態を示
す図であり、1は電子線、2は試料、3は特性X線、4
はWDS、5は分光結晶、6は検出器、7はWDS測定
系、8は光学顕微鏡照明、9aは入射光、9bは反射
光、10は光学顕微鏡、11はセンサ、12は自動焦点
装置、13はステージ駆動機構、14はステージ、15
はコントローラ、16は測定制御装置を示す。
【0012】図1において、電子線1を試料2に照射す
ると、試料2から特性X線3が発生してWDS4に入射
する。WDS4においては、特性X線3が分光結晶5で
分光され、検出器6で検出され、WDS測定系7(増幅
器、タイマ、カウンタ等で構成)で計測される。
【0013】一方、自動焦点装置12は、光学顕微鏡照
明8により入射光9aを試料2に照射し、その反射光9
bを光学顕微鏡10を通してセンサ11に導き、試料2
の任意の複数の点での高さを計測することにより、後述
の面分割演算により各点の集合から領域分割を行って試
料表面の各分割領域でそれぞれ傾斜を求める。ステージ
駆動機構13は、自動焦点装置12により計測し求めら
れた各領域毎の傾斜、つまり曲面に沿ってステージ14
を駆動するものであり、分析点の入力時などにはコント
ローラ13からの手動操作によっても駆動させる。
【0014】測定制御装置16は、ステージ駆動機構1
3及び自動焦点装置12を制御して試料2の任意の複数
の点での高さを計測を行い、複数の分割された領域で試
料2の傾斜を求め、その曲面に沿ってステージ駆動機構
13を制御してステージ14をZ方向に追従させながら
XY方向に移動させるとともに、WDS測定系7を駆動
してマップ収集を行う。
【0015】ステージマップでは、試料2がステージ1
4により2次元的に連続的に駆動される。WDS測定系
7でサンプリング時間毎に計数のオン/オフを繰り返
し、連続的にX線を計測する。各計測値は、マップ画像
のピクセルと呼ばれる1つのデータを構成し、これらの
X線データを2次元的に表示することによりマップ画像
が作成される。
【0016】このマップ画像を作成するために、凹凸の
ある試料2の面分析を行うに当たって、本発明は、測定
前に試料2の分析領域内外の複数点でZ軸座標を計測す
ることにより、細かく凹凸情報を取得する。これは光学
顕微鏡10を用いて自動焦点装置12で行う。そして、
計測した各点の集合から領域分割を行って試料表面の複
数の分割領域でそれぞれ傾斜を求め、各傾斜から走査線
に沿った高さに応じ最適な走査条件を求めて任意曲面の
分析を行う。このような平面上に与えられた任意の点を
使って区間分割する手法として、後述するようにドロネ
ー図(Delaunay図)が知られており、また、ドロネー図
を書くための補助線を与える手法としてボロノイ図(Vor
onoi図)が知られている。
【0017】図2は分析領域決定処理の流れを説明する
ための図、図3は入力ウインドウの例を示す図、図4は
3次元表示の例を示す図、図5は通常のステージマップ
のスキャン動作の例を示す図、図6は分割領域内でのス
キャン動作を説明するための図、図7は段差がある時の
分析動作を説明するための図である。
【0018】分析領域決定処理では、まず、図2に示す
ように通常通りに面分析の測定領域など面分析条件を設
定する(ステップS11)。例えば測定のピクセル数、
ピクセル長さ、サンプリング時間を設定し、測定領域の
大きさを決める。その後、実際の試料上で測定領域がど
こに当たるかをコントローラのジョイスティック等を用
いて設定する。勿論先に試料上のどの範囲を測定したい
かをまず決定し、その後ピクセル数、ピクセル長さ等を
決めてもよい。
【0019】試料に凹凸があるときは、試料上の任意の
点を指定し、その点のZ軸フォーカスを光学顕微鏡等で
決定し入力する(ステップS12)。この操作を試料曲
面のほぼ代表できる点が入力されるまで繰り返す(ステ
ップS13)。したがって、もし、試料形状が単純な傾
きを持つ平面であるなら、入力座標は少なくてすむが、
複雑な形状の時には、それなりの点を設定する必要があ
る。
【0020】十分な数の座標点が指定できたと判断する
と、入力終了となり、これにより平面状の複数の座標点
に従ってボロノイ図を作成し、それに従ってドロネー図
を作成して試料を複数領域に分割する(ステップS1
4)。それぞれの点では、Z軸フォーカスが設定されて
いるから、例えば図6に示すようにそれらの座標点を使
って各面の傾きが計算できる(ステップS15)。一般
にドロネー多角形は3角形で構成されるので、面の傾き
は、3頂点から矛盾なく決定できる。
【0021】座標入力中の操作ウインドウの1例を示し
たのが図3であり、入力座標と後述手法により分割され
た三角形の面による3次元表示の例を示したのが図4で
ある。このように分割された多角形を3次元表示により
立体的に見せることにより,ユーザに試料に関する情報
を具体的に与えることが可能である。この際、Z軸方向
の拡大率を大きくして強調することにより、試料の特徴
を捕まえやすくすることができる。
【0022】次に傾き計算された各面に沿って面分析の
各ラインのスキャン領域を決定する(ステップS1
6)。すなわち、面分析の測定は区間分割された多数の
線分析の集合となる。ただし、面の傾きが急であった
り、段差になっている領域では線分析として実行できな
い。なぜなら、水平方向のスキャンスピードは、水平方
向のスキャンスピード=ピクセル長さ/サンプリング時
間で決定されるが、任意曲面マップでは、Z軸方向にも
スキャンする必要がある。すなわち、 Z軸方向のスキャンスピード=Z軸方向の傾き×ピクセ
ル長さ/サンプリング時間 で決定されるので、傾きが大きいとスキャンスピードが
大きくなり、実際にはスキャンできないスピードにな
る。このような場合には、線分析ではなく点分析の各点
にスキャン条件をブレークダウンする必要がある。すな
わち、実際の測定では、Z軸方向の傾きから線分析か点
分析かを判断し、線分析のときにはその区間をスキャン
し(ステップS18、S19)、点分析のときにはスキ
ャンを諦め分析点に移動、X線計測を繰り返す(ステッ
プS17)。
【0023】次に、通常マップと、任意曲面マップの測
定動作の違いについて述べる。面分析中は、図5に示す
ようにステージが軸方向に一定スピードでスキャンす
る。各ラインに着目すると、面分析は、一定間隔で実行
される線分析の集合体であるともいえる。
【0024】区間分割された1つの領域でのスキャン状
態を示したのが図6であり、点線はマップ分析の1ライ
ン、実線は領域内のラインをそれぞれ示す。領域との交
点の座標は、領域の各頂点の座標から計算され、この2
点間を結ぶ線分としてスキャンが設定される。即ち、面
分析の1本のラインは、区間分割された多数の直線の集
合として表現される。但し領域の端の方では区間が非常
に狭くなるので、ある一定以下の領域は、隣の領域に融
合させ、線分割から無視する。これを面分析の全領域に
わたって実行する。実際の分析では、この分割された線
分毎に測定を行う。
【0025】このように任意の数の入力座標から多角形
分割を行うために、場合によっては分割領域が非常に狭
くなる場合、予め最小の分割区間を決めておき、それ以
下のときは分割領域を統合することにより、測定の効果
を落とすことなく、かつ近似曲線を大きく崩すことなく
分析を行うことが可能となる。また、入力点から多数の
多角形分割が行われたとしても、実際上の各面のZ軸の
差がほとんど生じないケースも考えられる。このような
時は、予め最小の傾きを定義しておき、Z軸の差がそれ
以下のときは分割を無視することにより、全体の分析精
度を失うことなく、測定のスピードアップを図ることが
できる。
【0026】試料によっては段差のある試料もある。こ
の時は面の傾斜が急になり、Z軸方向のスピードリミッ
トを越えるためにステージがスキャンできないことがあ
る。このような場合に備え、ある傾斜以上の時は点分析
に切り換えて測定を行う。傾きが大きいため、ステージ
がスキャンできない場合を示したのが図7である。これ
は例えば段差のある試料の境目等を想定している。この
領域では、連続スキャンはできないため、点分析の座標
で測定を代表させる。即ち、ステージの絶対位置移動を
行い、各点でX線をサンプリングする。これによりどの
ように急な傾斜であっても測定が可能となる。
【0027】図8は多角形分割の例を説明するための図
である。平面上に与えられた任意の点を用いて多角形分
割するには、計算幾何学の知識が重要である(例えば杉
原厚吉著、計算幾何プログラミング、岩波書店、199
8参照)。即ち、平面上の任意の互いに異なる点を勢力
図に分割するにはボロノイ図が知られている。ボロノイ
図は次のように定義されている。平面上に指定されたn
個の互いに異なる点P 1 、P2 、……、Pn の集合をS
とおく、2点P,Qの距離をd(P,Q)で表す。平面
状の点Pで、Sに属する点のうち最も近いものがPi
あるという性質をもつもの全て集めてできる領域をR
(S;Pi )とおく。即ち R(S;Pi )={P|d(P,Pi )<d(P,
j ), j≠i} となり、平面全体は、これらn個の領域R(S;
1 )、R(S;P2 )、……、R(S;Pn )とそれ
らの境界に分割される。この分割図形をSに対するボロ
ノイ図という。
【0028】例えば図8に示す点a、b、c、dの集合
の例でみる。ここで破線は、それぞれの点から等距離の
線であり、例えば破線abは、点a、bから等距離の線
である。点aに近いものでできる領域は、図8(A)に
示す破線ab、acを境界として分割される。破線ad
は、破線ab、acの外側となり、領域を分割する境界
から除かれる。つまり、点aでは、点b、cが近いもの
となる。同様に、点bに近いものでできる領域は、図8
(B)に示す破線ab、bc、bdを境界として分割さ
れ、点cに近いものでできる領域は、図8(C)に示す
破線ac、bc、cdを境界として分割され、点dに近
いものでできる領域は、図8(D)に示す破線bd、c
dを境界として分割される。
【0029】ここにさらに図8(E)に示すように点e
が加わると、点eに近いものでできる領域は、破線a
e、be、ce、deを境界として分割される。点bに
近いものでできる領域は、図8(B)に示す破線ab、
beを境界として分割され、点eが加わったことにより
分割線が変わる。点eが図8(F)に示すように点e′
にずれると、点e′に近いものでできる領域は、破線b
e′、de′を境界として分割されて破線ae′、c
e′は分割線とはならない。また、点bに近いものでで
きる領域は、破線ab、bc、bdを境界として分割線
は変わらず、さらにbe′の境界が加わる(図示省
略)。これらの破線を境界として分割される図形がボロ
ノイ図である。
【0030】ボロノイ図の各辺の両側の点を線分で結ぶ
ことによりもう1つの図形が得られる。これをSに対す
るドロネー図と呼び、ドロネー図に現れる多角形をドロ
ネー多角形と呼ぶ。図8においては、実線と点線で構成
されている図形がドロネー図であり、3角形の領域で分
割されている。一般にドロネー多角形は、退化がないと
すると3角形で構成されることが知られている。これに
より面分析領域が複数の領域に区間分割されるので、分
割された各面の傾きを各点のX,Y及びZ軸の値から求
め、その面の傾斜に従って面分析を線分析に分割する。
即ち、面分析を多数の線分析の集合として実行する。こ
れにより、試料の凹凸の影響を受けない面分析が実行で
きる。
【0031】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上
記実施の形態では、電子プローブマイクロアナライザで
説明したが、試料又はプローブを移動しながら試料表面
を任意局面に沿って走査し表面分析を行う他の分析装置
にも曲面試料分析装置として同様に適用可能であること
は言うまでもない。
【0032】また、ドロネー図を作成した後、各領域内
を直線線分に分割したが、これを各領域の交点を結ぶス
プライン曲線で代表させてもよい。これにより、測定は
曲面に沿って実行される。さらに、任意曲面マップを任
意形状マップと組み合わせて実行してもよい。この場合
には、まず任意形状マップで測定領域を設定する。任意
形状の操作ウインドウの例を図9に示す。その後、測定
領域内を上記方法で区間分割することにより、無駄な部
分の測定をすることなく、効率よく凹凸試料の面分析が
実行できる。
【0033】上記実施の形態では、1回のスキャンで全
面をスキャンする手法を考えているが、任意形状のマッ
プの手法と組み合わせ測定領域のオン/オフを切り換え
て複数回測定し、後で合成して1つのマップにすること
も考えられる。任意形状マップでは、指定領域を測定し
ていたが、指定領域のオン/オフを切り換えることによ
り、複数回で測定を行うようにしてもよい。これは電気
基板のように基板面と部品実装面が複数層になってい
て、基板面と部品面の高さがほぼ決まっているような試
料の測定には有効である。即ち、測定前に、基板面と部
品実装面を領域指定する。実際の測定では、例えばまず
基板面のみの領域の測定をオンにして測定を行う。その
後、今度は部品面の領域をオンにして測定を行う。測定
後2つのマップを合成し1つのマップにする。これによ
り急激な斜面を持つ試料で、Z軸の急激な変動による付
加をかけることなく測定が可能になる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、プローブの焦点に曲面を追従させて試料表面
の分析を行う曲面試料分析装置であって、試料表面の複
数の点の高さを計測する高さ計測手段と、計測手段によ
り計測された各点の集合から領域分割を行って試料表面
の各分割領域でそれぞれ傾斜を求める傾斜演算手段と、
傾斜演算手段により求められた各領域の傾斜に追従させ
て試料のステージを駆動する試料ステージ駆動手段とを
備えるので、面分析の領域内で複数点のZ軸の値を入力
し、ドロネー図から区間分割して、試料の凹凸に忠実な
多角形に分割し、直線の集合として測定を行うことがで
き、試料の凹凸にしたがって面分析を実行することがで
きる。また、入力座標を3次元的に表示することによ
り、試料の特徴をよりよく把握することができる。ま
た、直線の代わりにスプライン曲線のような曲線に沿っ
て分析を行うこともできる。
【0035】さらに、傾斜が急な分析面の走査を線分析
モードから点分析モードに切り換えることにより、どの
ような急激な斜面でも分析でき、また、分割された複数
領域の傾きの差が小さいときは、1つの領域に融合する
ことにより、領域の端のように区間が非常に狭いとき
も、隣の領域と融合することにより、測定の精度を落と
すことなく効率をあげることができる。任意形状マップ
と組み合わせることにより、目的部分のみ凹凸試料が測
定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る任意曲面追従型電子プローブマ
イクロアナライザの実施の形態を示す図である。
【図2】 分析領域決定処理の流れを説明するための図
である。
【図3】 入力ウインドウの例を示す図である。
【図4】 3次元表示の例を示す図である。
【図5】 通常のステージマップのスキャン動作の例を
示す図である。
【図6】 分割領域内でのスキャン動作を説明するため
の図である。
【図7】 段差がある時の分析動作を説明するための図
である。
【図8】 多角形分割の例を説明するための図である。
【図9】 任意形状の操作ウインドウの例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…電子線、2…試料、3…特性X線、4…WDS、5
…分光結晶、6…検出器、7…WDS測定系、8…光学
顕微鏡照明、9a…入射光、9b…反射光、10…光学
顕微鏡、11…センサ、12…自動焦点装置、13…ス
テージ駆動機構、14…ステージ、15…コントロー
ラ、16…測定制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G001 AA03 BA05 CA01 EA01 GA08 HA09 JA07 MA10 PA14 5C001 AA03 AA04 CC05 5C033 PP02 PP03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブの焦点に曲面を追従させて試料
    表面の分析を行う曲面試料分析装置であって、試料表面
    の複数の点の高さを計測する高さ計測手段と、前記計測
    手段により計測された各点の集合から領域分割を行って
    試料表面の各分割領域でそれぞれ傾斜を求める傾斜演算
    手段と、前記傾斜演算手段により求められた各領域の傾
    斜に追従させて試料のステージを駆動する試料ステージ
    駆動手段とを備えたことを特徴とする曲面試料分析装
    置。
  2. 【請求項2】 前記傾斜演算手段は、三角形の領域に分
    割してそれぞれの傾斜を求めることを特徴とする請求項
    1記載の曲面試料分析装置。
  3. 【請求項3】 前記試料ステージ駆動手段は、傾斜が急
    な分析面の走査を線分析モードから点分析モードに切り
    換えることを特徴とする請求項1記載の曲面試料分析装
    置。
  4. 【請求項4】 前記高さ計測手段として光学顕微鏡を備
    えた電子プローブマイクロアナライザであることを特徴
    とする曲面試料分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106556591A (zh) * 2016-12-01 2017-04-05 青海聚能钛业股份有限公司 一种电子束冷床单次熔炼tc4钛合金铸锭化学成分检验方法

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