JP2003162309A - 加工物の製造方法、製造装置及び製造用プログラム - Google Patents

加工物の製造方法、製造装置及び製造用プログラム

Info

Publication number
JP2003162309A
JP2003162309A JP2001357758A JP2001357758A JP2003162309A JP 2003162309 A JP2003162309 A JP 2003162309A JP 2001357758 A JP2001357758 A JP 2001357758A JP 2001357758 A JP2001357758 A JP 2001357758A JP 2003162309 A JP2003162309 A JP 2003162309A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
manufacturing
data
result data
inspection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001357758A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Morisawa
利浩 森澤
Shinji Sawa
沢  真司
Yoshio Iwata
義雄 岩田
Masahiro Nakajima
理博 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2001357758A priority Critical patent/JP2003162309A/ja
Publication of JP2003162309A publication Critical patent/JP2003162309A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/80Management or planning

Landscapes

  • General Factory Administration (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】プロセス制御モデルの選択・修正で多品種生産
の円滑実施を可能にするとともに、プロセス間及び製造
設備間を制御して加工物の品質向上を可能にする。 【解決手段】対象の加工物や加工工程の処理実績デー
タ、検査結果データまたは機器管理データと、同じプロ
セスフロー上の他の加工工程における該諸データとの因
果関係から、プロセス制御モデルを定義し、該定義した
プロセス制御モデルと、対象の加工工程及び他の加工工
程における加工物の処理実績データ等並びに使用設備の
加工物処理実績データ等とに基づき、対象の加工工程に
おける製造パラメータを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体のよ
うな薄膜製品(加工物)の製造ラインまたはショップに
おけるプロセスフロー技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば工場等の現場における生産
ラインなどにおいては、製造設備を安定に運転するため
には、プロセス及び製造設備の運用などの検討結果に基
づく実験によって製造パラメータを選定後、該選定した
製造パラメータの値を計算によりその値を決定し、その
後、該決定した製造パラメータの値を、例えば、ホスト
コンピュータによりオンラインで製造設備に指示信号と
して送信し該製造設備を運転して加工作業を行うように
していた。さらに、加工による製品の品質を安定させる
ためには、検査結果の観測と制御を行っていた。これら
の一連の作業は、一般に、製品性能を向上させるように
開発・改善された工程毎に実施していた。また、本発明
に関連する公報記載の従来技術としては、例えば、特開
2001−143980号公報、特開2000−252
179号公報、特開2000−259222号公報、特
開平7−191737号公報、特開2000−1241
4号公報に記載されたものがある。特開2001−14
3980号公報には、半導体処理技術として、各工程の
製造仕様や管理値という検査結果の管理限界を定義し、
製造パラメータや検査結果データを収集して、製造仕様
や管理値に対して統計的な分析を行い、製造パラメータ
や検査結果データが管理限界を外れた場合には、MES
(製造実行システム)を通して、レシピなどの製造パラ
メータ値の補正と製造装置の停止を行う技術が記載され
ている。特開2000−252179号公報には、半導
体プロセス安定化支援システムとして、製造パラメータ
値データと検査結果データを収集し、製造パラメータと
検査結果の因果関係を求め、製造パラメータを選定し、
検査結果データに応じて最適な製造パラメータ値を決定
し、着工を実施する技術が記載されている。特開200
0−259222号公報には、機器監視・予防保全シス
テムとして、複数の検査結果データ(センサデータ)よ
り、製造装置の劣化診断と劣化速度の予測を行い、該予
測結果から製造装置の予防保全の実施や計画を立てる技
術が記載されている。特開平7−191737号公報に
は、工場制御装置及び制御方法として、プロセスモデル
を選定し、製造パラメータを算出し、プロセスを実施
し、結果に基づきプロセスを調整する工場制御技術が記
載されている。特開2000−12414号公報には、
半導体装置製造用生産システムとして、半導体品種に対
しては、プロセスフローとそのプロセスの製造パラメー
タ、作業条件またはレシピを定義し、ロットに対して
は、プロセスフローのみを定義することで、ロットの作
業条件を決定する技術が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プロセスフロー(一連
のプロセス)にわたって処理を施す製品製造において
は、ある加工工程での処理内容がそれ以降の工程での検
査結果に影響を与える。すなわち、ある加工工程での設
備や消耗品の変更や、製造パラメータ値の変更などによ
って、それ以降の加工工程における検査結果に影響が出
る。製造パラメータ値の変更は、その加工工程での検査
結果が製造仕様や管理値を満たすように、加工工程毎に
実施されるため、それ以降の加工工程における処理結果
の変動要因を、前工程に遡って分析することは困難であ
る。このため、プロセスフローにわたっての一連の加工
工程での製造パラメータ値及び検査結果を管理するシス
テムが必要となる。該システムでは、各加工工程での処
理内容を明瞭にするため、製造パラメータ値の算出方法
などプロセス制御内容が、モデルとして定義されていな
ければならない。また、プロセス制御の入出力や設備の
状態量といった加工工程のパラメータが、ロットやウェ
ハの処理実績毎に蓄積されていなければならない。また
検査結果とレシピなどの設備への設定値の関係を分析
し、ある加工工程でのレシピなどの設備への設定値と他
の加工工程でのレシピなどの設備への設定値や処理結果
との関係を見出し、ある加工工程での検査結果に応じて
他の加工工程でのレシピなどの設備への設定値を修正す
る必要がある。かかる一連の作業を早期に完了し、早急
にプロセスの安定化を図るためには、プロセスの検討の
段階から最終的なプロセス制御方法までのプロセス制御
の内容を、プロセスフロー(一連のプロセス)にわたっ
て一貫的かつ一元的に管理できるようにし、システム開
発に関連する工数を低減しなければならない。また、プ
ロセス実施時においても、加工される加工物の品種の変
更や、加工工程で利用する備品の変更などに応じてプロ
セス制御内容を修正する必要がある。このとき、検査結
果に大きな影響を与える、設備や消耗品やレシピなどの
製造パラメータを抽出することが、最適なプロセス制御
内容を決定する上で特に重要である。また、プロセス制
御モデルとしては、内容がわかり易いものであって、し
かも、設定した内容ですぐにプロセスを実施できるよう
に定義されたものでなければならない。また、この一連
のプロセス制御内容の決定に至る過程を支援するために
はプロセスの評価も必要である。
【0004】特開2001−143980号公報に記載
されている半導体処理技術では、製造パラメータや検査
結果データを収集して、製造仕様や管理限界を外れた場
合に、レシピなどの製造パラメータ値の補正が必要とな
るが、複数のプロセスにわたって、装置やウェハの状態
変化を表すモデルを持たないため、収集したデータに基
づく製造パラメータの決定ができない。特開2000−
252179号公報に記載されている半導体プロセス安
定化支援システムでは、製造パラメータ値データと検査
結果データを収集し、製造パラメータと検査結果の因果
関係を求め、最適な製造パラメータ値を決定する方法が
示されているが、これらの因果関係を表すデータは統計
的なパラメータとして表現されているのみであり、プロ
セスフローにわたってのパラメータの関係を、製品の品
種と工程別にプロセス制御モデルとして表現することが
できない。このため、多品種加工物に対し、製造パラメ
ータと検査結果データ等の因果関係を管理して加工内容
を迅速に変更することは難しい。特開2000−259
222号公報に記載されている機器監視・予防保全シス
テムでは、複数の検査結果データ(センサデータ)よ
り、製造装置の劣化診断と劣化速度の予測を行うとして
いるが、プロセスフロー及びプロセス制御モデルとして
製造パラメータや加工内容を表現しないため、異品種製
品の加工による装置劣化への影響の分析が難しい。特開
平7−191737号公報に記載されている工場制御装
置及び制御方法では、プロセスモデルを選択・調整し、
製造設備及びプロセスを制御する方法を示しているが、
プロセスフローにわたって、プロセス制御モデルの製造
パラメータと検査結果データの関係の分析技術は示され
ておらず、製造設備間やプロセス間での制御が難しい。
特開2000−12414号公報に記載されている半導
体装置製造用生産システムでは、プロセスフローに基づ
いて、ロット個別の、プロセスフロー、各プロセスの製
造パラメータまたは作業条件の変更は可能であるが、プ
ロセス自体をプロセス制御要素としてモデル化していな
いため、プロセスフローにわたり、プロセス間の製造パ
ラメータの関係をモデル化できない。このため、プロセ
ス間の製造パラメータの制御が難しい。
【0005】本発明の課題点は、かかる従来技術の状況
に鑑み、(1)各プロセスを一貫的かつ一元的に管理、
制御できるようにすること、(2)異品種製品の加工に
おいても、装置の状態変化の影響を調整できるようにし
て加工内容の迅速変更を可能とし、多品種生産にも対応
できるようにすること、(3)各プロセス間の製造パラ
メータや検査結果データの関係を分析可能とし、設備間
やプロセス間でのプロセス制御を可能とすること、等で
ある。本発明の目的は、かかる課題点を解決できる技術
の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題点を解決するた
めに、本発明では、(1)設備群制御システムにより各
製造装置及び検査装置に運転内容や加工タイミングが指
示される。製造や検査が実施された場合には、その処理
内容を処理実績データ及び検査結果データとして、また
設備や備品の使用時間などの機器管理データとして、デ
ータベースに蓄積する。(2)プロセスフロー中の複数
の製造設備及び検査設備に関する処理の流れと処理内容
をまとめて定義するプロセス制御モデルを備える。
(3)加工にあたり、対象の加工物と加工工程に対し、
同じプロセスフローにおける別の加工工程の処理実績デ
ータ、検査結果データ、機器管理データを取得し、それ
らのプロセス間の因果関係を分散分析や回帰分析などに
より求め、その対象の加工物と加工工程のプロセス制御
モデル、もしくは同じプロセスフローにおける別の加工
工程のプロセス制御モデルを修正もしくは選定し直す
か、または該プロセス制御モデルの製造パラメータを決
定する。これにより、加工工程間や設備間の制御を可能
とする。また、加工物と加工工程を比較により、多品種
間におけるプロセス制御モデルの差別化も可能とする。
(4)加工物がこれから加工される加工工程に関連す
る、プロセスフロー上の他の加工工程での、その加工物
の処理実績データ、検査結果データ、機器管理データを
取得するとともに、その加工物がこれから加工される加
工工程もしくは設備での過去の別の加工物の処理実績デ
ータ、検査実績データ、機器管理データを取得し、その
加工物と加工工程のプロセス制御モデルにより、製造パ
ラメータを決定する。これにより、加工工程間や設備間
の制御を可能とする。(5)加工工程間の製造パラメー
タと検査結果データとの因果関係を求めるとき、変動の
関係や相関により、プロセスフロー上の各加工工程での
製造パラメータの設定範囲を求め、ある加工工程での製
造パラメータの設定範囲に対する他の加工工程での検査
結果データの変動範囲を推定し、検査結果データの管理
値と比較する。これにより、不良の出易い加工工程の特
定を可能とする。(6)複数の加工工程での製造パラメ
ータに対する処理実績データ、検査結果データ、機器管
理データを分散分析し、各製造パラメータの変動の大き
さを検定し、検査結果などを制御しにくい製造パラメー
タを抽出する。これにより、不良の出易い加工工程の特
定を可能とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例につき、図
面を用いて説明する。図1〜図7は、本発明の実施例構
成とその説明の図である。図1は、加工物の製造方法の
フローチャート例、図2は、図1の方法を実施するため
の製造システムの構成例、図3はプロセス制御モデルの
変更も含む加工物の製造方法のフローチャート例、図4
はプロセス制御モデルの変更についての説明図、図5は
製造パラメータを求める手順例を示す図、図6はRun
−to−Run(各加工工程での設備が繰り返し運転さ
れながら、複数の加工物が各加工工程を順に加工進行さ
れる方式)による加工における加工物と加工工程の関係
の説明図、図7は、対象の加工工程の設備に対し、プロ
セス制御モデルを介して加工情報をフィードバック及び
フィードフォワードする仕組みの説明図である。
【0008】図2の製造システムにおいて、201はプ
ロセスフローやプロセス制御モデルを設定するプロセス
フロー・プロセス制御モデル設定システム、202はデ
ータ集計システム、203は設備群制御システム、20
4は加工指示システム、205はプロセス条件算出シス
テム、206はプロセス制御モデル評価プログラム、2
11はプロセス制御モデル、212はプロセスフロー、
221は処理実績データ、222は検査結果データ、2
23は機器管理データ、231は製造設備コントロー
ラ、232は検査設備コントローラである。製造ライン
または製造ショップ内にある各種製造設備、検査設備
は、製造設備コントローラ231、検査設備コントロー
ラ232により制御される。製造設備コントローラ23
1及び検査設備コントローラ232はネットワークを介
して設備群制御システム203と接続されている。設備
群制御システム203が、該設備群制御システム203
に設定されたレシピに従い、各コントローラに指示を出
し、製造設備や検査設備を自動運転する。設備が設備群
制御システム203とネットワークを介して接続されて
いなかったり、遠隔操作が不可能であったり等の場合
は、作業者は加工指示システム204の指示により直接
に設備を運転することになる。設備群制御システム20
3、加工指示システム204、製造設備コントローラ2
31、及び検査設備コントローラ232は、ネットワー
クを介してデータ集計システム202と接続されてお
り、製造設備及び検査設備での処理内容をデータベース
へ格納する。格納されるデータは、製造設備でプロセス
処理されたロットの情報、ウェハの情報、プロセス処理
での製造パラメータもしくはレシピを表す処理実績デー
タ221、検査設備で検査が行われたロットの情報、ウ
ェハの情報、ウェハ部位についての情報、検査結果情報
及び検査処理での運転パラメータもしくはレシピを表す
検査結果データ222、製造設備及び検査設備で使用さ
れる備品の使用履歴や設備別のロット、ウェハの加工履
歴を表す機器管理データ223より構成される。プロセ
スフロー・プロセス制御モデル設定システム201は、
プロセス制御モデル211及びプロセスフロー212を
設定する。データ集計システム202は、加工物や加工
工程(プロセスと同じ意味)に関連する処理実績データ
221や、検査結果データ222や、機器管理データ2
23を取得し集計する。
【0009】図1において、(1)分析対象データの取
得:対象の加工物及び対象の加工工程に関連する処理実
績データ、検査結果データまたは機器管理データを取得
する(ステップ101)。(2)工程間の因果関係抽出
及びプロセス制御モデルの定義:上記取得したデータ
と、上記対象の加工工程に先行するプロセスフロー上の
他の加工工程における処理実績データ、検査結果データ
または機器管理データとの因果関係を抽出し、プロセス
制御モデルを定義する(ステップ102)。(3)製造
パラメータ決定用データの取得:上記対象の加工工程と
上記他の加工工程における、加工物の処理実績データ、
検査結果データまたは機器管理データ、並びに、使用設
備の加工物処理実績データ、加工物検査結果データまた
は機器管理データを取得する(ステップ103)。
(4)加工実施:上記(3)で取得したデータに基づ
き、対象の加工物及び対象の加工工程におけるプロセス
制御モデルより、製造パラメータ、作業条件またはレシ
ピを決定し、プロセスフロー上の製造設備または検査設
備を運転する(ステップ104)。
【0010】図3はプロセス制御モデルを変更する場合
の加工物の製造方法の説明図である。図3において、
(1)製造設備または検査設備から加工物の処理実績デ
ータ、検査結果データまたは機器管理データを収集し、
該製造設備または検査設備におけるプロセスフローとプ
ロセス制御モデルとを定義する(ステップ301)。
(2)該定義したプロセスフロー及びプロセス制御モデ
ルの関連データを記憶(格納)する(ステップ30
2)。(3)対象となる第1の加工物と第1の加工工程
とを指定する(ステップ303)。(4)該指定に基づ
き、加工物別及び加工工程別のプロセスフローとプロセ
ス制御モデルとを検索する(ステップ304)。(5)
該検索結果に基づき、上記第1の加工物及び上記第1の
加工工程と同じプロセスフロー上の他の第2の加工工程
における処理実績データ、検査実績データまたは機器管
理データを取得する(ステップ305)。(6)上記第
1の加工物及び第1の加工工程のプロセス制御モデル、
または上記他の第2の加工工程のプロセス制御モデルを
修正もしくは選定し直すか、または、製造パラメータ、
作業条件もしくはレシピを決定する(ステップ30
6)。(7)第2の加工物の加工を行う第3の加工工程
と同じプロセスフロー上の他の第4の加工工程における
該第2の加工物の処理実績データ、検査実績データまた
は機器管理データを取得する(ステップ307)。
(8)上記第3の加工工程で使用する設備によりこれま
でに処理した別の第3の加工物の処理実績データ、検査
実績データまたは機器管理データを取得する(ステップ
308)。(9)上記(7)及び(8)で取得したデー
タに基づき、上記第2の加工物の、上記第3の加工工程
におけるプロセス制御モデルにより、製造パラメータ、
作業条件またはレシピを決定する(ステップ309)。
(10)決定された製造パラメータ、作業条件またはレ
シピを、加工制御系または指示系に送信する(ステップ
310)。(11)加工制御系または指示系からの制御
信号に基づき、プロセスフロー上の製造設備または検査
設備を運転する。
【0011】上記ステップ301、ステップ302はプ
ロセス制御モデルの定義と登録の手順である。上記プロ
セス制御モデルは、新たに加工物を加工するために、加
工処理実績データ、検査結データ、機器管理データよ
り、製造設備や検査設備を運転するための製造パラメー
タを算出するアルゴリズムを意味する。該プロセス制御
モデルの簡単なものは、数式として表現可能である。ま
た、該プロセス制御モデルは、1つの加工工程における
処理実績データ、検査結果データ、機器管理データより
製造パラメータを算出するだけでなく、複数の加工工程
における処理実績データ、検査結果データ、機器管理デ
ータより製造パラメータを算出することも可能である。
以下、1つの加工工程での処理実績データ、検査結果デ
ータ、機器管理データを利用したプロセス制御モデルの
例を示す。CMP(Chemical Mechanical Polishing
(化学的機械的研磨))加工工程のプロセス制御では、
研磨時間を操作することにより、研磨後の膜厚を制御す
る。製造設備に設定する製造パラメータは研磨時間であ
り、推定研磨時間として次のように算出することで、R
un−to−Run制御を実施できる。すなわち、 推定研磨レート=基準研磨レート+w×((研磨前膜厚[-1]−研磨後膜厚 [−1])÷研磨時間[−1]) …(数1) 推定研磨時間=(研磨前膜厚[0]−基準研磨後膜厚)÷推定研磨レート …(数2) 上記数1において、研磨前膜厚[−1]は、前回の加工
において計測された研磨前の膜厚である。研磨後膜厚
[−1]は、前回の加工において計測された研磨後の膜
厚である。研磨時間[−1]は、前回の加工において研
磨を行ったときの研磨時間である。従って、((研磨前
膜厚[−1]−研磨後膜厚[−1])÷研磨時間[−
1])は、前回の加工における実際の研磨レートを示
す。推定研磨レートは、基準研磨レートに実際の研磨レ
ートに、重み付け係数wをかけたものを加算して得られ
る。推定研磨時間は、計測されたこれから加工される研
磨前の膜厚(研磨前膜厚[0])から、目標とする基準
研磨後膜厚を減算し、この研磨量を推定研磨レートで割
り算することで求めることができる。この推定研磨時間
を製造パラメータとして、装置に送信することでRun
−to−RunによるCMP装置を運転することができ
る。研磨前膜厚、研磨後膜厚、基準研磨レートは、処理
実績データ221、検査結果データ222、機器管理デ
ータ223として本システム構成において取得可能であ
る。wは補正係数として、プロセス制御モデル登録時に
設定されるパラメータである。
【0012】以下、いくつかの加工工程での処理実績デ
ータ、検査結果データ、機器管理データを利用したプロ
セス制御モデルの例につき説明する。ここで、例えば、
ウェハのプロセスフローにおいて、CMP加工工程の前
が、CVD(Chemical VaporDeposition(化学的気相成
長))加工工程、膜厚測定工程、CMP加工工程の順の
プロセスフローであったとする。上記CVD加工工程に
おけるプロセス制御では、デポ(薄膜堆積)時間を操作
することによりデポ後の膜厚を制御する。1台のCVD
装置には複数のチャンバが備えられ、チャンバ毎にデポ
レート(単位時間当たりの薄膜堆積量)が異なってい
る。そのため、チャンバ毎にCMP加工工程での研磨時
間の補正を行うように制御する。チャンバ毎のデポレー
トの差がCVD加工工程において管理されている場合、
機器管理データとして蓄積されているチャンバ別デポレ
ートを参照して、チャンバ別の薄膜堆積補正量を求め、
CMP加工工程で加工毎に研磨レートを推定し、新たに
加工するウェハの研磨時間を決定する。この場合、加工
工程間でのプロセス制御モデルは次のようになる。すな
わち、 [CVD加工工程] チャンバ別薄膜堆積補正量[−1]=(基準デポレート−チャンバ別デポレー ト[−1])×デポ時間[−1] …(数3) [CMP加工工程] 研磨レート推定値[0]=(研磨前膜厚[基準]+チャンバ別薄膜堆積補正量 [−1]−研磨後膜厚[−1])/研磨時間[−1] …(数4) 研磨時間[0]=(基準研磨前膜厚+チャンバ別薄膜堆積補正量[0]−基準 研磨後膜厚)/研磨レート推定値[0] …(数5) 上記ステップ302では、以上のように定義されたプロ
セス制御モデルを、プロセスフロー上の各プロセスに対
応付けてデータベース(プロセス制御モデルデータベー
ス211、プロセスフローデータベース212)へ格納
する。また、上記ステップ303〜306では、定義し
たプロセス制御モデルの検証を行い、製造パラメータ算
出のための処理実績データ、検査結果データ、機器管理
データの選定が適正か否かの判断や、制御性の高い製造
パラメータの選定を行う。
【0013】図4はプロセス制御モデルの変更について
の説明図である。プロセス制御モデルの変更は、プロセ
スフロー上のある工程に対して、先に処理を行われる工
程のプロセス制御モデルの変更と後に処理を行われる工
程のプロセス制御モデルの変更の2通りが考えられる。
【0014】図2において、プロセスフロー401上の
工程Cの処理実績データ、検査結果データ、機器管理デ
ータxを取得し、このデータが工程Cの管理値に対して
改善が必要と判断されたとする。データxと工程Bのプ
ロセス制御モデルに関連があるものとして、先行処理が
行われる工程Bのプロセス制御モデルを変更するものと
する。工程Bのプロセス制御モデルは3種類のモデル
(モデルB−1、モデルB−2、モデルB−3)に分類
されており、データxの値に応じて選択される。CMP
加工工程とそれに先行するCVD加工工程の関係は、C
MP加工結果である研磨後膜厚が、CMP加工工程での
Run−to−Run制御を実施しても不良となる場
合、その程度に応じて、CVDでの製造パラメータ(例
えばデポ時間)を調整したり、製造パラメータを変更
(例えばデポ時間ではなくチャンバ内圧力を調整)した
り、加工を行うチャンバを限定したりする。
【0015】また、データxと後に処理が行われる加工
工程Dのプロセス制御モデルと関連がある場合、データ
xの値に応じて加工工程Dでの加工結果に違いが発生す
る。工程Dのプロセス制御モデルは3種類(モデルD−
1、モデルD−2、モデルD−3)に分類されており、
データxの値に応じて選択される。CVD加工工程とそ
の後に処理を行われるCMP加工工程の関係は、CVD
加工結果としての研磨前膜厚(膜表面の凹凸状態)に応
じて、CMP加工工程での製造パラメータ(研磨時間)
を調整したり、新たに製造パラメータを追加したり(研
磨時間の他、研磨圧力も製造パラメータにする)、研磨
ヘッドやパッドなどの使用する備品を限定したりする。
プロセス制御モデルの変更にあたっては、まず加工結果
を制御するために、制御性の良い製造パラメータを見出
し、加工結果に対して適切に製造パラメータを算出する
プロセス制御モデルを作成する必要がある。このため
に、製造パラメータの実績、すなわち処理実績データの
値に対する、検査結果データ、機器管理データの変動量
を分析しておき、検査結果データ、機器管理データの調
整に有効な製造パラメータを求めて、検査結果データ、
機器管理データに対応して製造パラメータを算出するプ
ロセス制御モデルを決定する。
【0016】図5は、検査結果データ、機器管理データ
に対して制御性の良い製造パラメータを求める手順例を
示す図である。本例では、分散分析に基づき、製造パラ
メータに対する検査結果データ、機器管理データの変動
を分析する。図5において、まず、(1)分散分析に必
要なデータを整理するために、加工物の品種、加工工
程、製造設備、検査設備、備品、加工方法のいずれかを
指定して、処理実績データ、検査結果データ、機器管理
データを検索する(ステップ501)。次に、(2)分
散分析の対象とする要因を選定するために、得られたデ
ータの項目を取得する。これには、加工物を加工するプ
ロセスフローの全プロセスにわたって、ステップ501
で取得したデータの製造パラメータ、検査結果データ、
機器管理データの項目の一覧を作成すればよい(ステッ
プ502)。処理実績データは製造設備運転のために設
定した製造パラメータの値であるので、その項目は製造
パラメータと同じである。続いて、(3)分散分析のた
めに水準を設定する(ステップ503)。製造設備、検
査設備、備品、加工方法は種類毎に水準とすればよい。
例えば、同一の品種、工程を3台の製造設備で加工する
場合の水準数は3であり、特に水準値を決める必要はな
い。また、品種や工程の違いによる検査結果データ、機
器管理データの変動を分析するためには、分析の対象と
する品種や工程の数を水準数とすればよい。製造パラメ
ータの水準を決めるには、処理実績データの分布を調
べ、水準数を決める。例えば、3通りに設定値が定まっ
ている場合は、その3つの値を水準値として水準数を3
とすればよい。(4)数値データの場合には、分布の形
に応じて水準数と区間幅を決める必要があるため、水準
の区間幅を決め、水準分けする(ステップ504)。例
えば、処理実績データが正規分布となっている場合、平
均±1σ区間に全体の2/3のデータが存在するので、
3水準として水準値を平均−1σ、平均、平均+1σに
取ればよい。一様分布の場合は、2水準として、全区間
を2分割し、分割した区間の中央値をそれぞれ水準値と
すればよい。次に、(5)要因とその水準毎に検査結
果、機器管理データを並べて分散分析用のデータを構成
する(ステップ505)。分散分析の対象とする検査結
果データ、機器管理データに対して、プロセスフロー上
でその検査結果データ、機器管理データが取得される加
工工程よりも前の加工工程の製造パラメータを要因とし
て列挙する。各要因に対して決められた水準を満たすサ
ンプルを検索して、検査結果データ、機器管理データを
取得する。例えば、CMP加工工程において、研磨後膜
厚を分散分析の対象としたとき、CVD加工工程のチャ
ンバ(水準3、A1〜A3チャンバ)、研磨時間(水準
3、B1:例えば170秒、B2:例えば180秒、B
3:例えば190秒)、研磨装置(水準3,C1〜C
3)を要因(水準)となった場合、L(3)の直交表
を構成すればよい。そこで、A1B1C1、A1B1C
2、…の各水準に対して、その水準値となっている処理
実績データの組み合わせを満たすロットやウェハを検索
し、該当するロットやウェハの検査結果データである研
磨後膜厚を検索すれば、直交表に対するデータを揃える
ことができる。(6)分散分析を実施し、製造パラメー
タに対する検査結果、もしくは機器管理データの変動の
大きさを表す統計検定量を求める。製造パラメータに対
する検査結果データ、機器管理データの変動の大きさに
基づき、製造パラメータを選定して、プロセス制御モデ
ルを作成する。まず、製造パラメータに対して、検査結
果データ、機器管理データの変動が有意であるかどうか
判定する(ステップ506)。通常の分散分析では統計
検定量をF分布と比較することで有意性を判定する。
(7)製造パラメータによる検査結果、機器管理データ
の変動が有意である場合(ステップ507)、(8)こ
の製造パラメータを用いてプロセス制御モデルを作成す
る(ステップ508)。フィードバック制御としてモデ
ル化する場合は、分散分析で対象とした検査結果デー
タ、機器管理データを入力として、それらの目標値との
差分をとり、製造パラメータに補正をかけるようにす
る。また、フィードフォワード制御としてモデル化する
場合は、分散分析で対象とした検査結果データ、機器管
理データの目標値を狙い、プロセスフロー上で先行処理
が行われる加工工程での処理実績データ、検査結果デー
タ、機器管理データを入力として、製造パラメータを算
出する。(9)分散分析における要因の水準に対するデ
ータの変動を調べ、製造パラメータの設定範囲より検査
結果データ、機器管理データの区間を推定する。推定し
た区間を管理値と比較し、管理値における検査結果、機
器管理データの収まり易さ、すなわち不良の出易さを判
断する(ステップ509)。例えば、処理実績データの
分布がわかっている場合、製造パラメータより検査結果
データ、機器管理データを推定して、検査結果データ、
機器管理データの分布を求めることにより、工程能力指
数Cp,Cpkなどを算出できる。また、検査結果、機
器管理データを推定した区間を限定することで、製造パ
ラメータの設定可能な範囲を決定できる。製造パラメー
タによる検査結果データ、機器管理データの変動が有意
でない場合、検査結果データ、機器管理データは、製造
パラメータにより制御が困難であると判断する(ステッ
プ510)。対象としている検査結果データ、機器管理
データの変動が、全ての製造パラメータに対して有意で
ないときは、該検査結果データ、機器管理データは制御
が困難であり、ランダムな不良が出易い加工工程である
と判断される。
【0017】図6は、上記図3のステップ307〜31
0におけるRun−to−Runによる加工手順の説明
図である。Run−to−Runでは、加工物の加工を
行う毎に、プロセス制御モデルにより製造パラメータを
決定し、装置への指示を行う。図6において、601〜
605はプロセスフローに沿って並ぶ加工工程、611
〜615は加工順に並ぶ加工物、621は、加工物#1
と加工物#2が工程Cにおいて加工されたときの結果デ
ータ、622は、これから工程Cにおいて加工される加
工物#3、623は、該加工物#3が、工程Cに先行し
た工程A及び工程Bで加工されたときの結果データであ
る。加工物#3(符号613)は、工程A(符号60
1)、工程B(符号602)を経て、これから工程C
(符号603)で加工される状態にある。すなわち、図
で、加工物の横方向の並びは、プロセスフローにおい
て、先の工程で加工された結果とこれから加工される加
工物となっている。また、工程C(符号603)におい
ては、加工物#1(符号611)、加工物#2(符号61
2)が過去に加工されており、加工物#3(符号613)
がこれから加工される加工物である。すなわち、図で、
工程に対する加工物の縦方向の並びは、過去に加工され
た加工物の結果とこれから加工される加工物の並びとな
っている。本加工手順では、工程C(符号603)にお
いて、これから加工される加工物が加工物622である
とき、プロセスフローにおける先行工程で加工物#3
(符号613)が加工された結果623と、工程C(符号
603)において過去に加工された加工物の結果621
とを用いて、これから加工される加工物622の製造パ
ラメータを決定する。
【0018】図7は、上記図6の加工手順を示すブロッ
ク図である。図7において、701は工程A、702は
工程A'、703は工程B、704は工程B'、705は
工程C、721は工程Aにおける加工物の処理実績デー
タ、検査結果データ及び機器管理データ、722は工程
Bにおける加工物の処理実績データ、検査結果データ及
び機器管理データ、712はプロセス制御モデル、71
3は1回前のデータに変換するための演算子、723は
工程Cにおける加工物の処理実績データ、検査結果デー
タ及び機器管理データ、724は製造パラメータであ
る。加工対象の加工工程C(符号705)と関連あるプ
ロセスフロー上の加工工程と、そのパラメータとを抽出
し(711)、その結果、工程A’(符号702)と工
程B’(符号704)は工程C(符号705)と無関係
であり、工程A(符号701)と工程B(符号703)
が工程C(符号705)と関連しているものとする。工
程A(符号701)、工程B(符号703)における加
工物の処理実績データ、検査結果データ及び機器管理デ
ータ721、722をフィードフォワードし、工程C
(符号705)においてこれまでに加工された加工物の
処理実績データ、検査結果データ及び機器管理データ7
23をフィードバックし、プロセス制御モデル712に
より製造パラメータ724を算出し、これに従い工程C
(符号705)において加工物を加工する。この手順を
ステップ毎に述べる。まず、(1)ある設備において加
工物が加工される時、その加工物と加工工程に関連する
他の加工工程での、その加工物の処理実データ、検査実
績データ、機器管理データを取得する(図3のステップ
307相当)。次に、(2)使用する設備において、こ
れまでに処理を行った加工物の処理実績データ、検査結
果データ、機器管理データを取得する(図3のステップ
308相当)。(3)上記(1)、(2)で取得したデ
ータを用い、これから加工される加工物、加工工程のプ
ロセス制御モデルにより、製造パラメータを算出する。
このとき、加工指示システム204(図2)により作業
者が装置を直接に運転する場合は、作業条件とし、また
製造設備コントローラ231にて予め定められた運転条
件設定の書式でデータを送信しなければならない場合
は、レシピとしてデータを算出する(図3のステップ3
09相当)。(4)決定した製造パラメータ、作業条
件、レシピを設備群制御システム203(図2)や加工
指示システム204(図2)を含む加工制御系、指示系
に送信し(図3のステップ310相当)、設備を運転し
て加工物を加工する。
【0019】上記実施例によれば、加工物の品種や加工
工程が異なるなど、プロセスフローが異なっていたとし
ても、分析対象となる製造パラメータが同じで、該製造
パラメータと関連して処理実績データ、検査結果デー
タ、機器管理データなどを取得できれば、Run−to
−Runの加工を実現できる。また、加工に使う設備が
異なっていたとしても、その設備の差を分析し、分析結
果をプロセス制御モデルとしておけば、やはりRun−
to−Runの加工が可能である。各種の加工物の加工
工程を一連のプロセスにわたるプロセスフローの各プロ
セスと位置付けて、装置や加工物の状態変化をとらえ、
製造パラメータを決定するプロセス制御モデルとして表
現することで、容易に加工工程を一貫的かつ一元的に管
理、制御することができる。また、加工時に製造パラメ
ータと検査結果との因果関係を求めてプロセス制御モデ
ルの選択・修正ができるため、多品種生産を円滑に実施
することができる。またプロセスフローの各プロセス間
及び製造設備間の製造パラメータと検査結果に対して因
果関係を分析することで、プロセス間及び製造設備間の
制御を実施できるので、加工工程全体にわたり加工物の
品質を向上させることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、各種の加工物の加工工
程を、一貫的かつ一元的に管理、制御することができ
る。プロセス制御モデルの選択・修正ができ、多品種生
産を円滑実施できる。プロセス間及び製造設備間の制御
を実施でき、加工工程全体にわたり加工物の品質向上を
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての製造方法のフローチャ
ート例を示す図である。
【図2】図1の方法を実施するための製造システムの構
成例を示す図である。
【図3】プロセス制御モデルの変更も含めた製造方法の
フローチャート例を示す図である。
【図4】プロセス制御モデルの変更についての説明図で
ある。
【図5】製造パラメータを求める手順例を示す図であ
る。
【図6】Run−to−Runによる加工における加工
物と加工工程の関係の説明図である。
【図7】図6の加工手順を示すブロック図である。
【符号の説明】
201…プロセスフロー・プロセス制御モデル設定シス
テム、 202…データ集計システム、 203…設備
群制御システム、 204…着工指示システム、 20
5…プロセス条件算出システム、 206…プロセス制
御モデル評価プログラム、 211…プロセス制御モデ
ルデータベース、 212…プロセスフローデータベー
ス、 221…処理実績データ、 222…検査結果デ
ータ、223…機器管理データ、 231…製造設備コ
ントローラ、 232…検査設備コントローラ、 40
1…プロセスフロー、 402,721、722、72
3…処理実績、検査結果、機器管理データ、 601、
701… 工程A、 602、703…工程B、 60
3、705…工程C、 604…工程D、 605…工
程E、 611…加工物#1、 612…加工物#2、
613…加工物#3、 614…加工物#4、 61
5…加工物#5、 622…工程Cにおいて、これから
着工する加工物、 623…プロセスフローにおいて、
加工物#3が工程Cまでの工程で加工された結果、 7
02…工程A’、 704…工程B’、 712…プロ
セス制御モデル、 713…1回前のデータに変換する
演算子、 724…製造パラメータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 義雄 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 (72)発明者 中島 理博 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 3C100 AA65 BB11 BB15 BB27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロセスフローによる加工物の製造方法で
    あって、 対象の加工物及び対象の加工工程に関連する処理実績デ
    ータ、検査結果データまたは機器管理データを取得する
    第1のステップと、 上記取得したデータと、上記対象の加工工程に先行する
    プロセスフロー上の他の加工工程における処理実績デー
    タ、検査結果データまたは機器管理データとの因果関係
    を抽出し、プロセス制御モデルを定義する第2のステッ
    プと、 該定義されたプロセス制御モデルと、上記対象の加工工
    程と上記他の加工工程における、加工物の処理実績デー
    タ、検査結果データまたは機器管理データ、並びに、使
    用設備の加工物処理実績データ、加工物検査結果データ
    または機器管理データに基づき、対象の加工工程におけ
    る製造パラメータ、作業条件またはレシピを決定する第
    3のステップと、 を経て、プロセスフロー上の製造設備または検査設備が
    運転されることを特徴とする加工物の製造方法。
  2. 【請求項2】プロセスフローによる加工物の製造方法で
    あって、 製造設備または検査設備から加工物の処理実績データ、
    検査結果データまたは機器管理データを収集し、該製造
    設備または検査設備におけるプロセスフローとプロセス
    制御モデルとを定義する第1のステップと、 該定義したプロセスフロー及びプロセス制御モデルの関
    連データを記憶する第2のステップと、 対象となる第1の加工物と第1の加工工程とを指定する
    第3のステップと、 該指定に基づき、加工物別及び加工工程別のプロセスフ
    ローとプロセス制御モデルとを検索する第4のステップ
    と、 該検索結果に基づき、上記第1の加工物及び上記第1の
    加工工程と同じプロセスフロー上の他の第2の加工工程
    における処理実績データ、検査実績データまたは機器管
    理データを取得する第5のステップと、 上記第1の加工物及び第1の加工工程のプロセス制御モ
    デル、または上記他の第2の加工工程のプロセス制御モ
    デルを修正もしくは選定し直すか、または、製造パラメ
    ータ、作業条件もしくはレシピを決定する第6のステッ
    プと、 第2の加工物の加工を行う第3の加工工程と同じプロセ
    スフロー上の他の第4の加工工程における該第2の加工
    物の処理実績データ、検査実績データまたは機器管理デ
    ータを取得する第7のステップと、 上記第3の加工工程で使用する設備によりこれまでに処
    理した別の第3の加工物の処理実績データ、検査実績デ
    ータまたは機器管理データを取得する第8のステップ
    と、 上記第7のステップ及び第8のステップで取得したデー
    タに基づき、上記第2の加工物の、上記第3の加工工程
    におけるプロセス制御モデルにより、製造パラメータ、
    作業条件またはレシピを決定する第9のステップと、 決定された製造パラメータ、作業条件またはレシピを加
    工制御系または指示系に送信する第10のステップと、 を経て、プロセスフロー上の製造設備または検査設備が
    運転されることを特徴とする加工物の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の加工物の製造方法におい
    て、上記第6のステップでは、上記製造パラメータ、作
    業条件またはレシピは水準別に分類されてプロセス制御
    モデルとして定義されており、上記第5のステップでの
    処理実績データ、検査実績データまたは機器管理データ
    に応じて、指定された第1の加工工程と関連する他の加
    工工程が後続する工程である場合、該他の加工工程にお
    いて上記第3のステップで指定された第1の加工物の結
    果を反映して、後続する加工工程での加工結果が適正と
    なるように、プロセス制御モデルを選択し直し、指定さ
    れた第1の加工工程と関連する他の加工工程が先行する
    工程である場合、先行する工程において、上記第3のス
    テップで指定された第1の加工工程の加工結果が適正と
    なるように、プロセス制御モデルを選択し直す加工物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の加工物の製造方法におい
    て、上記第6のステップでは、プロセスフロー上のプロ
    セス制御モデルの製造パラメータ、作業条件またはレシ
    ピの値を水準別に分類し、該製造パラメータ、作業条件
    またはレシピに対する処理実績データ、検査結果データ
    または機器管理データのばらつきを分析し、新たな製造
    パラメータ、作業条件またはレシピを抽出し、プロセス
    フロー上の加工工程を関連付けし、ある加工工程での処
    理実績データ、検査結果データまたは機器管理データに
    応じ、他の加工工程での製造パラメータ、作業条件また
    はレシピを決定可能なようにプロセス制御モデルを定義
    する加工物の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の加工物の製造方法におい
    て、上記第4のステップでは、プロセスフロー上のプロ
    セス制御モデルの製造パラメータ、作業条件またはレシ
    ピに対する処理実績データ、検査結果データまたは機器
    管理データを、プロセスフロー、加工物の品種、加工工
    程、製造設備、検査設備、または備品を指定して検索す
    る加工物の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の加工物の製造方法におい
    て、上記第9のステップでは、処理実績データ、検査結
    果データまたは機器管理データの管理値に対し、プロセ
    スフロー上の各加工工程にわたる製造パラメータ、作業
    条件またはレシピの設定範囲を限定する加工物の製造方
    法。
  7. 【請求項7】請求項4に記載の加工物の製造方法におい
    て、上記第9のステップでは、プロセスフロー上の各加
    工工程にわたる製造パラメータ、作業条件またはレシピ
    の設定許容値に対する処理実績データ、検査結果データ
    または機器管理データの出力される値の範囲を推定し、
    処理実績データ、検査結果データまたは機器管理データ
    の管理値と比較することにより、不良の出易い加工工程
    を検出する加工物の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項4に記載の加工物の製造方法におい
    て、上記第6のステップでは、プロセスフロー上のプロ
    セス制御モデルの製造パラメータ、作業条件またはレシ
    ピの値を水準別に分類し、該製造パラメータ、作業条件
    またはレシピに対する処理実績データ、検査結果データ
    または機器管理データのばらつきを分析することで、プ
    ロセスフロー上の各加工工程にわたって製造パラメー
    タ、作業条件またはレシピにより制御できない処理実績
    データ、検査結果データまたは機器管理データを抽出
    し、不良の出易い加工工程を検出する加工物の製造方
    法。
  9. 【請求項9】プロセスフローによる加工物の製造装置で
    あって、 製造設備または検査設備から加工物の処理実績データ、
    検査結果データまたは機器管理データを収集し、該製造
    設備または検査設備におけるプロセスフローとプロセス
    制御モデルとを定義する第1の手段と、 該定義したプロセスフロー及びプロセス制御モデルの関
    連データを記憶する第2の手段と、 対象となる第1の加工物と第1の加工工程とを指定する
    第3の手段と、 該指定に基づき、加工物別及び加工工程別のプロセスフ
    ローとプロセス制御モデルとを検索する第4の手段と、 該検索結果に基づき、上記第1の加工物及び上記第1の
    加工工程と同じプロセスフロー上の他の第2の加工工程
    における処理実績データ、検査実績データまたは機器管
    理データを取得する第5の手段と、 上記第1の加工物及び第1の加工工程のプロセス制御モ
    デル、または上記他の第2の加工工程のプロセス制御モ
    デルを修正もしくは選定し直すか、または、製造パラメ
    ータ、作業条件もしくはレシピを決定する第6の手段
    と、 第2の加工物の加工を行う第3の加工工程と同じプロセ
    スフロー上の他の第4の加工工程における該第2の加工
    物の処理実績データ、検査実績データまたは機器管理デ
    ータを取得する第7の手段と、 上記第3の加工工程で使用する設備によりこれまでに処
    理した別の第3の加工物の処理実績データ、検査実績デ
    ータまたは機器管理データを取得する第8の手段と、 上記第7のステップ及び第8のステップで取得したデー
    タに基づき、上記第2の加工物の、上記第3の加工工程
    におけるプロセス制御モデルにより、製造パラメータ、
    作業条件またはレシピを決定する第9の手段と、 決定された製造パラメータ、作業条件またはレシピを加
    工制御系または指示系に送信する第10の手段と、 を備え、プロセスフロー上の製造設備または検査設備が
    運転されることを特徴とする加工物の製造装置。
  10. 【請求項10】加工物の製造用プログラムであって、コ
    ンピュータに製造設備または検査設備から加工物の過去
    の処理実績データ、検査結果データまたは機器管理デー
    タを収集し、該製造設備または検査設備における加工物
    のプロセスフローと、該処理内容を表すプロセス制御モ
    デルとを定義する第1の手順と、 該定義したプロセスフロー及びプロセス制御モデルの関
    連データを記憶する第2の手順と、 加工物と加工工程とを指定する第3の手順と、 該指定に基づき、加工物及び加工工程別のプロセスフロ
    ーとプロセス制御モデルとを検索する第4の手順と、 該検索結果に基づき、指定された加工物と加工工程の処
    理実績データ、検査実績データまたは機器管理データを
    取得する第5の手順と、 指定された加工工程と関連する他の加工工程での製造パ
    ラメータ、作業条件またはレシピを決定する第6の手順
    と、 決定された製造パラメータ、作業条件またはレシピを、
    加工制御系または指示系に送信する第7の手順と、 を実行させることを特徴とする製造用プログラム。
JP2001357758A 2001-11-22 2001-11-22 加工物の製造方法、製造装置及び製造用プログラム Pending JP2003162309A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001357758A JP2003162309A (ja) 2001-11-22 2001-11-22 加工物の製造方法、製造装置及び製造用プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001357758A JP2003162309A (ja) 2001-11-22 2001-11-22 加工物の製造方法、製造装置及び製造用プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003162309A true JP2003162309A (ja) 2003-06-06

Family

ID=19169053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001357758A Pending JP2003162309A (ja) 2001-11-22 2001-11-22 加工物の製造方法、製造装置及び製造用プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003162309A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006092060A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Yokogawa Electric Corp ネットワークベース制御システム
CN104766157A (zh) * 2015-03-06 2015-07-08 米库玻璃纤维增强塑料泰州有限责任公司 基于容器识别的人工称量投料mes流程管控方法
KR101621089B1 (ko) 2008-05-02 2016-05-13 제너럴 일렉트릭 캄파니 제조 프로세스 시스템 및 제조 프로세스 제어 시스템
JP2017194730A (ja) * 2016-04-18 2017-10-26 株式会社日立製作所 意思決定支援システムおよび意思決定支援方法
WO2019229852A1 (ja) * 2018-05-29 2019-12-05 日本電気株式会社 制御計画装置、制御計画方法、およびプログラム記録媒体
JP2020095440A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 株式会社日立製作所 情報処理装置、生産指示支援方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006092060A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Yokogawa Electric Corp ネットワークベース制御システム
KR101621089B1 (ko) 2008-05-02 2016-05-13 제너럴 일렉트릭 캄파니 제조 프로세스 시스템 및 제조 프로세스 제어 시스템
CN104766157A (zh) * 2015-03-06 2015-07-08 米库玻璃纤维增强塑料泰州有限责任公司 基于容器识别的人工称量投料mes流程管控方法
JP2017194730A (ja) * 2016-04-18 2017-10-26 株式会社日立製作所 意思決定支援システムおよび意思決定支援方法
WO2019229852A1 (ja) * 2018-05-29 2019-12-05 日本電気株式会社 制御計画装置、制御計画方法、およびプログラム記録媒体
JPWO2019229852A1 (ja) * 2018-05-29 2021-06-10 日本電気株式会社 制御計画装置、制御計画方法、およびプログラム
JP2020095440A (ja) * 2018-12-12 2020-06-18 株式会社日立製作所 情報処理装置、生産指示支援方法
JP7171407B2 (ja) 2018-12-12 2022-11-15 株式会社日立製作所 情報処理装置、生産指示支援方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI625615B (zh) 預測模型建立方法及其相關預測方法與電腦程式產品
CN108500736B (zh) 工具状态推定装置以及机床
KR101019459B1 (ko) 결함 진단을 위한 분류된 결함 시그니처들
Chang et al. Virtual metrology technique for semiconductor manufacturing
US7702413B2 (en) Semiconductor device manufacturing system and method for manufacturing semiconductor devices including calculating oxide film thickness using real time simulator
US6845340B2 (en) System and method for machining data management
TW201834784A (zh) 刀具磨耗監測與預測方法
US20130173332A1 (en) Architecture for root cause analysis, prediction, and modeling and methods therefor
JP2009267159A (ja) 半導体ウェーハの製造装置及び方法
JP6756676B2 (ja) 製造システム
TW201415003A (zh) 用於原位測量之光學量測
US11609188B2 (en) Processing condition determination system and processing condition searching method
JP2023510463A (ja) 加工プロセスおよび/または加工結果を監視および/または予測するための方法
US6853870B2 (en) Semiconductor processing process control system and its control method
JP2003162309A (ja) 加工物の製造方法、製造装置及び製造用プログラム
US20190244843A1 (en) Data processing method, data processing apparatus, data processing system, and recording medium having recorded therein data processing program
JP2008177534A (ja) 半導体製造装置の管理方法、および半導体製造装置の管理システム
US6732007B1 (en) Method and apparatus for implementing dynamic qualification recipes
JP2009076772A (ja) 工程監視方法
US20230376002A1 (en) Machine learning device, cleaning prediction device, and cleaning system
JP2008250910A (ja) データマイニング方法及び工程管理方法
US20130030760A1 (en) Architecture for analysis and prediction of integrated tool-related and material-related data and methods therefor
JP2010267947A (ja) プロセスパラメータ選択装置、プロセスパラメータ選択方法、プロセスパラメータ選択プログラム、プログラム記録媒体、および、上記プロセスパラメータ選択装置を含む製造工程管理装置
JP2002312014A (ja) 加工物の製造方法、製造装置及び製造用プログラム
US6868353B1 (en) Method and apparatus for determining wafer quality profiles