JP2003161946A - 液晶表示装置製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置製造方法及び液晶表示装置

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JP2003161946A
JP2003161946A JP2001361132A JP2001361132A JP2003161946A JP 2003161946 A JP2003161946 A JP 2003161946A JP 2001361132 A JP2001361132 A JP 2001361132A JP 2001361132 A JP2001361132 A JP 2001361132A JP 2003161946 A JP2003161946 A JP 2003161946A
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JP2001361132A
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English (en)
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Yasutoshi Tasaka
泰俊 田坂
Hideshi Yoshida
秀史 吉田
Hideo Senda
秀雄 千田
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Display Technologies Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向膜の理想的な配向分割を可能にする液晶
表示装置製造方法、及び配向膜の配向が安定していて良
好な表示を可能とする液晶表示装置の提供。 【解決手段】 基板51上の配向膜52に光学マスク5
3を通し紫外線を照射して配向膜52の配向分割を行う
に際し、特定の入射角の紫外線56を透過するように最
適化した金属−誘電体多層膜55を遮光パターン面に設
けた光学マスク53を使用するようにする。また、ポリ
アミック酸とポリイミドとの混合物から形成した配向膜
であって、該混合物全体に占めるポリイミドの混合割合
が5%以下、且つポリアミック酸中に含まれるジアミン
全体に対する垂直配向性を示すジアミンの割合が70%
以下である配向膜を有する液晶表示装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネルを
用いた液晶表示装置、及び液晶表示装置の製造方法に関
する。より詳しく言えば、本発明の液晶表示装置は垂直
配向型の液晶パネルを用いるものであり、本発明の製造
方法は液晶分子を電圧無印加状態で配向膜表面に対し垂
直方向に配向させて液晶表示装置を製造するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、現在、CRTに置き換
わる勢いで発展を遂げている。液晶表示装置には、CR
Tに比較すると薄型化が可能などの利点がある反面、視
角が狭いという欠点もある。例えば、従来のTN型表示
モードを用いたTFT液晶表示装置においては、その表
示が斜め方向ではコントラストが低下し、表示の明暗が
反転するといった問題が生じていた。
【0003】そのため、視角改善を目的とした種々の検
討がなされてきた。その一つとして、液晶分子を配向膜
表面(基板表面)に対し、電圧無印加状態で垂直方向に
配向させる方法がある。この技術によれば、TN方式に
よるよりも高いコントラストを得ることができる。
【0004】通常、垂直配向を用いる場合、配向膜に対
してプレチルト角を与える必要がある。液晶分子は、こ
のプレチルト角に応じて、基板表面に対しほぼ垂直方向
に配向される。プレチルト角は、一般に、基板に対する
法線方向から1〜5°程度傾斜している。
【0005】実際に液晶パネルを構成する場合、配向膜
が形成された2枚の基板を間隔をあけて組み合わせるこ
とによりセルを構成するが、2枚の基板の配向膜に与え
られたプレチルト角の方向は、お互いに逆の方向になる
ようにする。このようにして、一つの画素内に複数の配
向規制方向を設けた配向分割を行うことにより、視角特
性を上げることができる。この配向方法はホメオトロピ
ック配向と呼ばれる。
【0006】次に、セル中に負の誘電異方性を持つ液晶
を注入する。2枚の基板にそれぞれ設けられた電極に電
圧をかけると、液晶分子がプレチルト角に対応する一方
向に傾斜する。これにより、黒表示から白表示を実現す
る。
【0007】配向膜にプレチルト角を与える方法として
は、次に挙げるような方法が知られている。一つは、配
向膜の表面に回転するラビング布を接触させ、擦ること
によるラビング法、もう一つは、配向膜表面に対し斜め
方向から紫外線を照射することによる光配向法である。
ラビング法は、これまで広く用いられてきた方法である
が、ラビング布と配向膜との接触による方法であるた
め、静電破壊や汚染の原因になりかねないといった問題
がある。光配向法は、そのような問題がなく、従ってラ
ビング法よりも有利であると言える。
【0008】光配向法では、液晶として負の誘電率異方
性を有する液晶を用い、配向膜として垂直配向性を有す
る配向膜を用いる。図1(a)に示したように、基板1
上に設けた配向膜2に紫外線3を斜め方向から入射角θ
で照射する。配向膜2の表面には、その高分子材料の骨
格からアルキル側鎖5、5’が、図中に模式的に示した
ようにランダムな方向に向いて伸び出しており、それら
のうちの紫外線入射角θと異なる方向に伸び出している
アルキル側鎖5’は紫外線の作用で切断されて配向膜表
面から取り除かれ、紫外線照射方向と平行なもの5だけ
が配向膜2の表面に残る(図1(b)参照)。次いで、
基板1をもう1枚の基板(図示せず)と間隔をあけて組
み合わせ、それらの間に液晶材料を注入すると、液晶分
子7は、アルキル側鎖5により規制される方向に配向さ
れる。
【0009】特開平9−68790号公報には、所定パ
ターンの遮光膜を備えた透明基板の表面あるいは裏面
に、入射角度により光の透過率が異なる層を設けた光学
マスクが記載されている。この透過率の角度依存性を有
する層は、屈折率の異なる複数の材料の積層膜として形
成され、それらの材料として、Si34、SiO2、H
fO2、Al23、ITO(インジウム・ティン・オキ
サイド)が挙げられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】1つの画素内に複数の
配向規制方向を設けた配向分割を、光配向法により実現
するためには、以下のような問題がある。光配向法で
は、紫外線を斜め方向から照射することにより、液晶分
子は、照射した紫外線の照射方向に向かって傾斜配向す
る。配向分割を行う場合、少なくとも2つの方向から紫
外線を照射する工程が必要となる。
【0011】1つの画素内に2つの配向方向を得るため
には、紫外線照射は部分的に行う必要がある。そのた
め、所望の方向へ所望のパターンで紫外線を照射するた
めのマスクが必要となる。これにより、マスクの開口部
を透過した紫外線のみが、配向膜の所定の領域のみに斜
め方向から照射される。次に、先に紫外線が照射されな
かった部分に紫外線が照射されるようにマスクの位置を
調整し、先の照射方向と反対の斜め方向から紫外線の照
射を行う。これにより、一画素内に2方向の配向規制部
分を作製することができる。
【0012】しかしこの場合、マスク開口部のスリット
幅と、マスクと配向膜との間隔が最適化されないと、1
回の露光ごとにマスクの位置合わせが必要となり、工数
が増加、スループットの面において不利となる。また、
位置合わせを行わなかった場合、2回の照射後には、紫
外線が2方向から照射されて重なってしまった部分が生
じたり、逆に全く照射されない部分が生じてしまい、露
光過剰の部分、あるいはプレチルト角の全く得られない
部分が生じ、表示品質や応答特性に影響を及ぼしてしま
う。
【0013】また、それぞれの配向方向について1回ず
つの露光が必要となるため、(1)ランプが一つである
場合、紫外線照射方向を変更する光学手段を変えて2回
の紫外線照射を行うことが必要となり、工数の増加とな
る、(2)あらかじめ2つのランプを使用し、それぞれ
に1方向の指向性を持たせた場合、おのおののランプで
の紫外線照射は1回で済むが、ランプ1つに対してそれ
ぞれ光学系が必要になるため、装置としては複雑な構造
になってしまう、といった問題がある。このような問題
を解決する手段として、次のような方法が考えられる。
【0014】光学マスクのスリットの幅を画素ピッチの
2分の1とする。また、光学マスクのスリットの幅を
a、この光学マスクのパターン面と基板上に設けられた
配向膜との間隔をd、配向膜上に入射される紫外線の角
度をθとすると、下式の関係を満たすようにする。ここ
で、式中のnは、光学マスクのスリットが照射する対象
の画素が、光学マスクのスリットと位置を合わせた画素
からn個離れていることを表す。
【0015】
【数1】
【0016】この方法を用いた場合、マスクのスリット
を画素の中心部に位置合わせすると、スリットを透過し
た紫外線は、位置合わせを行った画素とはn個分隣の画
素を照射することになる。ところが、画素ピッチ2aが
小さくなり、n個隣接する画素に紫外線を照射するよう
な設定にした場合、光学マスクと照射対象基板の距離d
が長くなる。実際、ランプ側の紫外線の平行度を完全に
することは非常に難しく、これにより照射しなければな
らないスリット幅aよりも大きな幅で照射されてしま
う。このため、重複して紫外線が露光されてしまう領域
が増加してしまうため、片方のみに紫外線を照射する領
域が狭くなってしまい、満足な配向分割を実現すること
ができない。
【0017】更に、別の問題も生じる。紫外線を照射対
象基板に照射する際、光学マスクを固定するマスクホル
ダへも紫外線が照射される。例えば、露光照度が12W
/cm2と高い照度である場合、マスクホルダの温度は
70℃以上の高温まで上昇する。これによりマスクホル
ダ自体が熱膨張を起こし、固定しているマスクの寸法自
体が伸長してしまう。これによって、(1)照射対象基
板自体の位置ズレ、(2)照射時の照射位置のズレ、な
どが発生してしまい、所望の部分に紫外線を照射するこ
とが極めて難しくなる。
【0018】一方、紫外線により配向させたパネルにお
いて液晶注入後にパネルを観察してみると、液晶が注入
された道筋に沿うように配向が筋状に乱れていることが
あり(流動配向の発生)、この乱れにより表示品質が低
下してしまうという問題もある。
【0019】これらの問題の解決を目指してなされた本
発明は、マスクと照射対象基板との間隔が開いても、画
素内における異方向からの重複露光領域の範囲を狭くす
ることができ、それにより理想的な配向分割を可能にす
る液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とす
る。また、配向膜の安定な配向を可能とし、それにより
良好な表示を可能とする液晶表示装置を提供することを
目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、その第1の側
面において、照射対象基板に照射される紫外光の平行度
を高めることより、マスクと照射対象基板との間隔が開
いても画素内における異方向からの重複露光領域の範囲
を狭くすることができるようにする。このために、光学
マスクの遮光パターン面(通常照射対象基板側に向けら
れる面であり、一般に透明基板と、パターン化した例え
ばクロムなどの遮光材料の膜とから構成される光学マス
クにおいて、パターン化した遮光材料膜を備えた方の
面)から、所望の波長(配向膜の光配向のためには、一
般に254nm付近が望ましい)の紫外光を、特定の出
射角で出射させるようにする。具体的には、光学マスク
の遮光材料膜面側に、金属−誘電体多層膜を設けるよう
にする。例えば、紫外線の入射角度を45°とした場合
は、所定波長(例えば254nm)の光が多層膜により
45°以外の角度で出射されないようにする。
【0021】すなわち、本願のこの第1の側面における
発明は、液晶を挟持する少なくとも一方が透明の1対の
基板を有し、各基板上に電極が設けられ、電極上に液晶
分子の配向方向を規制する配向膜が設けられた液晶表示
装置を製造する方法であり、光学マスクを通して紫外線
を照射することにより該配向膜に液晶分子の配向規制力
を与え、且つ該配向膜の紫外線照射を異なる方向から別
々に、選択的に行い、それにより配向膜の配向分割を行
うことを含む液晶表示装置の製造方法であって、遮光パ
ターン面に金属−誘電体多層膜が設けられた光学マスク
を使用し、該多層膜は、特定の入射角の紫外線を透過す
るように最適化されていることを特徴とする、液晶表示
装置の製造方法である。
【0022】本発明は、第2の側面において、紫外線照
射時のマスクホルダの熱膨張を抑制して、照射対象基板
の所望の部分に紫外線を精度よく照射できるようにす
る。このために、マスクホルダの部分に紫外線が直接照
射されないように遮光するようにする。詳しく言えば、
紫外線が斜め方向から照射された場合でもマスクホルダ
に紫外線が当たらないようにし、且つマスクの照射領域
の部分には紫外線が必ず照射されるようにし、具体的に
は、光学マスクを固定するホルダ部分のみを遮光するよ
うにする。
【0023】すなわち、本願のこの第2の側面における
発明は、液晶を挟持する少なくとも一方が透明の1対の
基板を有し、各基板上に電極が設けられ、電極上に液晶
分子の配向方向を規制する配向膜が設けられた液晶表示
装置を製造する方法であり、ホルダに固定された光学マ
スクを通して紫外線を照射することにより該配向膜に液
晶分子の配向規制力を与え、そして該配向膜の紫外線照
射を異なる方向から別々に、且つ選択的に行い、それに
より該配向膜の配向分割を行うことを含む液晶表示装置
の製造方法であって、光学マスクを固定するホルダとし
て、その紫外線被照射面を紫外線から遮光するようにし
たものを使用することを特徴とする、液晶表示装置の製
造方法である。
【0024】本発明は、第3の側面において、液晶注入
後の表示パネルにおいて液晶が注入された道筋に沿う配
向の乱れのない安定した配向膜を備え、それにより良好
な表示を可能とする液晶表示装置を提供する。具体的に
いえば、本発明のこの側面の液晶表示装置は、液晶を挟
持する少なくとも一方が透明の1対の基板を有し、各基
板上に電極が設けられ、電極上に、紫外線の照射により
液晶分子の配向方向を規制する液晶分子の配向規制力を
与えられた配向膜が位置している液晶表示装置であっ
て、該配向膜がポリアミック酸とポリイミドとの混合物
から形成されており、該混合物全体に占める該ポリイミ
ドの混合割合が5%以下であり、且つ該ポリアミック酸
中に含まれるジアミン全体に対する垂直配向性を示すジ
アミンの割合が70%以下であることを特徴とする液晶
表示装置である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明では、液晶を挟持する1対
の基板を使用し、これらの基板は、少なくとも一方が透
明であればよい。また、基板上に設けられる電極は、そ
の基板が透明の場合、透明な電極として形成される。透
明でない基板上に透明な電極を設けることも、本発明の
範囲内である。各電極上には、液晶分子の配向方向を規
制する配向膜が形成されている。一方、液晶材料として
は、分子が垂直方向に配向するのに有利なように、負の
誘電率異方性を有するものを使用する。
【0026】本発明の第1の側面である液晶表示装置の
製造方法においては、光学マスクを通して紫外線を照射
することにより配向膜に液晶分子の配向規制力を与え、
且つ該配向膜の紫外線照射を異なる方向から別々に、選
択的に行い、それにより配向膜の配向分割を行う。液晶
分子の配向規制力は、どちらか一方の配向膜のみに与え
てもよく、あるいは両方の配向膜に与えてもよい。
【0027】ここで、図2(a)と図2(b)を参照し
て、光学マスクを使って行う配向膜の露光の従来例を説
明する。これらの図に示したように、基板21上に設け
た電極(図示せず)上に形成した配向膜22に対し、ク
ロムなどで形成した遮光膜24を備えた光学マスク23
を通して、斜め方向から紫外線26を照射する。図2
(a)は、露光対象の配向膜22に対して最初にマスク
23の位置合わせをした状態を示しており、この場合、
配向膜22と遮光膜24との間隔は、マスク23のスリ
ット25を通して照射される紫外線の幅aの半分である
a/2になっている。スリット25を通過して配向膜2
2に照射される紫外線は、完全に平行であれば幅aのま
ま配向膜22に到達するが、回折現象のため、実際には
aより少し広い幅a1の光として到達する。とは言え、
配向膜22と遮光膜24が近接しているのでa≒a1
なるため、このときの露光領域は、本来露光されるべき
でない隣の露光領域と重複するには及ばず、重複したと
しても実質的な影響はない。
【0028】このことを、図3(a)を参照して説明す
る。液晶パネルを構成する一方の基板上には、画素電極
(図示せず)とともにデータバスライン31とゲートバ
スライン32が形成されており、紫外線は、本来はそれ
らに囲まれた幅aの領域A1、A1’、……(これらの各
領域が液晶パネルの各画素に相当している)に照射され
るべきであるが、上述のとおり回折現象のためそれより
も広い幅a1の領域に照射される(このときの照射領域
を右斜め下向きの斜線で示す)。次に、隣の領域A2
2’……の露光のために、マスク23(図2(a))
をそのままにして反対の斜め方向から紫外線を照射(こ
のときの照射領域を左斜め下向きの斜線で示す)する
と、紫外線はやはり幅a1の領域に照射されることにな
る。その結果、最初の照射領域A1、A1’、……と次の
照射領域A2、A2’……の間に、露光重複領域Dができ
ることになるが、この領域Dは両方の領域間のデータバ
スライン上に位置しているため、データバスライン31
とゲートバスライン32に隠されない有効画素領域(照
射領域A1、A1’、……、A2、A2’……に相当)の配
向膜が重複して露光するには至らない。もう一方の基板
には、データバスライン31及びゲートバスライン32
に対応する位置にブラックマトリクスが存在するので、
こちらの基板に関しても、配向膜の重複露光は実際上問
題にならない。
【0029】図2(b)は、露光対象の配向膜22に対
してマスク23の位置合わせをした画素列から1つ隣接
した画素列に紫外線照射するところを示しており、この
場合、配向膜22と遮光膜24との間隔は5a/2にな
っており、配向膜22に照射される紫外線は、回折現象
のため、図2(a)の場合よりも更に広がった幅a2
光として配向膜22に到達する。位置合わせをした画素
列から更に遠い画素列の露光時には、回折現象により広
がって配向膜22に到達する照射紫外線の幅は更に広が
ることになる。
【0030】こうして配向膜22に到達する照射紫外線
の幅が更に広がってanとなった場合を、図3(a)と
同様の平面図の図3(b)に示す。この場合には、隣り
合う照射領域A1、A1’、……とA2、A2’……の間に
できる露光重複領域D’の幅がデータバスライン31の
幅を超えて有効画素領域の一部に及ぶことになり、この
部分において満足な配向が得られないことになる。
【0031】本発明によれば、特定の入射角の紫外線を
透過するように最適化された金属−誘電体多層膜を遮光
パターン面に備えた光学マスクを使用して配向膜の配向
分割を行うことにより、露光重複領域が有効画素領域の
一部に及ぶのを回避することができる。一例を挙げる
と、波長254nm付近の紫外線を45°の入射角で照
射して配向膜の配向分割をしようとする場合、金属−誘
電体多層膜の金属層材料としてアルミニウム(Al)
を、そして誘電体層材料としてPbF2とNa3AlF6
を使用し、屈折率の高い方の誘電体であるPbF2(屈
折率nH=2.0)をHで表し、屈折率の低い方のNa3
AlF6(屈折率n=1.36)をLで表して、次の
構造の多層膜を使用することができる。 H/L/H/L/H/L/H/1.76L/Al/1.76L/H/L/H/L/H/L/H
【0032】ここで、各誘電体層H及びLの厚さはとも
に光学膜厚であり、すなわち入射角をθとしたとき透過
波長254nmの4分の1である63.5nmにcos
θを乗じた63.5×cosθ(nm)の膜厚であり、
中央のAl層の両隣のL層(Na3AlF6層)はその
1.76倍の膜厚である。中間のAl層の膜厚d(n
m)は、紫外線のマスクへの入射角度をθとすれば、次
式 d=40×cosθ なる関係を満たすように選ばれ、すなわち入射角θ=4
5°とすれば、d=28nmである。このように設計さ
れた金属−誘電体多層膜は、入射角45°の光に対し、
図4に示したような透過スペクトルを持っており、波長
254nm付近に鋭いピークを持つ。
【0033】そしてこのような多層膜を光学マスクの遮
光パターン面(一般にクロム膜面)側に設けることによ
り、254nmの紫外線が、45°の特定の方向からの
み出射することができるようになるため、隣接する画素
を照射する必要がある場合でも、照射対象基板に対して
平行度の高い紫外線を照射することができる。これによ
り、画素ピッチが狭く精細度が高い場合においても、良
好な配向分割パネルを作製することができる。
【0034】これを、図5(a)及び(b)を参照して
説明することにする。ここで使用する光学マスク53
は、遮光膜54に重ねて、例えば上述の多層構造の金属
−誘電体多層膜55を備えており、このマスクを通し
て、基板51上に設けた電極(図示せず)上に形成した
配向膜52に斜め方向から紫外線56を照射する。図5
(a)は、露光対象の配向膜52に対して最初にマスク
53の位置合わせをした状態を示しており、配向膜52
と金属−誘電体多層膜55との間隔は、マスク53のス
リット57を通して照射される紫外線の幅aの半分のa
/2になっている。スリット57を通過して配向膜52
に照射される紫外線は、平行度の高い状態で幅aを保っ
たまま配向膜52に到達する。この場合には、従来例の
説明で参照した図2(a)の場合とそれほどの差は生じ
ない(図2(a)ではa≒a1であるため)。
【0035】次に、図5(b)に示したように、露光対
象の配向膜52に対してマスク53の位置合わせをした
画素列から1つ隣接した画素列に紫外線照射すると、金
属−誘電体多層膜55により平行度の高い透過光が得ら
れるため、紫外線は幅aを保ったまま配向膜52に到達
することができる。このようにして、マスクの位置合わ
せをした画素列以外の画素列に紫外線照射する場合にお
いても、先に説明した図3(a)に示したような有効画
素領域の重複露光なしに配向分割した配向膜が得られ
る。
【0036】光学マスクへの紫外線の入射角度θは、配
向膜に好適なプレチルト角を与えることができるように
選ばれ、一般には20〜60°の範囲内の角度が用いら
れる。
【0037】本発明のもう一つの側面の液晶表示装置製
造方法では、光学マスクを固定するホルダとして、その
紫外線照射面を紫外線から遮光するようにしたものを使
用する。
【0038】図6(a)の側面図と図6(b)の上面図
に、本発明において使用する光学マスクのホルダ61を
示す。このホルダ61の紫外線被照射面61aは、部材
62により、紫外線から遮光されるようにしてある。こ
の紫外線遮光部材62は、照射紫外線を透過しない材料
(例えば、金属クロムなど)で製作すればよく、そして
紫外線照射により発生した熱をホルダ61へ伝えないよ
う、好ましくはホルダ61から間隔をあけて配置するよ
うにする。ホルダ61の紫外線被照射面61aの反対側
の面は、通常のように、マスク65を吸着作用等により
保持する。配向膜の配向分割時には、ホルダ61に保持
したマスク65の下方に、配向膜(図示せず)を設けた
基板67を配置する。図中の68は、基板67を載置す
る定板を示している。
【0039】本発明の第3の側面によれば、液晶表示装
置の配向膜として、ポリアミック酸とポリイミドとの混
合物から形成したものを使用し、この混合物全体に占め
るポリイミドの混合割合が5%以下、且つポリアミック
酸中に含まれるジアミン全体に対する垂直配向性を示す
ジアミンの割合が70%以下であるようにする。
【0040】一般に、ポリアミック酸は紫外線に対して
強く、逆にポリイミドは弱い。このことは図7に示され
ている。この図のグラフは、基板上にポリアミック酸
(PAA)及びポリイミド(PI)をそれぞれ単独に塗
布して配向膜を形成したとき及びそれらを混合して塗布
して配向膜を形成したときに、紫外線の照射量と配向膜
のプレチルト角との関係を検討した結果である。ポリア
ミック酸(PAA)は紫外線照射量が高くなってもプレ
チルト角がほとんど変わらないが、ポリイミド(PI)
は大きく低下する。この両者を混合する(PAA+P
I)と、紫外線照射を開始してからある時間までに、一
方のポリマー(ポリイミド)はほとんど液晶分子をラン
ダム水平配向させる状態に達するのに対して、他方のポ
リマー(ポリアミック酸)は液晶分子の配向状態をほと
んど元の状態に保つ。すなわち、ある時間経過後、ポリ
アミック酸とポリイミドの混合割合に対応したプレチル
ト角が紫外線照射量に依存することなく安定に維持され
ることになる。
【0041】用いるポリアミック酸とポリイミドの種類
により、ポリイミドの添加量を多くする必要が出てくる
ときがある。しかし、あまりポリイミドの添加量が多い
と、紫外線に弱いポリイミドが配向膜表面に多く集まる
ことになり、紫外線を照射したときに分解するアルキル
鎖が多いことになる。そうすると、液晶を注入した場合
に紫外線照射時に分解した短いアルキル鎖が液晶注入時
の流れに負けてしまい、液晶の注入方向に沿った配向、
すなわち流動配向が観察されるようになる。すなわち、
液晶の注入方向と紫外線の照射方向が同一方向である
と、紫外線照射により配向した配向膜が液晶の注入によ
り押し戻される結果、液晶の配向に乱れが生じる。この
ことを避けるためには、ポリイミドの添加量を少なく抑
えることが必要となる。より具体的には、配向膜全体に
対するポリイミドの割合が5%以下であることが望まし
い。
【0042】また、ポリアミック酸中のジアミン成分に
は垂直配向性を有するものとそうでないものの2種類が
含まれている。垂直配向性を有するジアミン成分の割合
が多くなると、ポリアミック酸は紫外線に対してより強
くなる。すなわち紫外線を照射した時のプレチルト角の
変化がより小さくなる。しかし、垂直配向性を有するジ
アミンはそうでないジアミンに比べて重合しにくいとい
う特性を有している。重合しにくくなると配向膜の分子
量が小さくなり、液晶を注入した時に配向膜の分子鎖が
動きやすくなり、流動配向の原因となる。よって、流動
配向を避けるためにはポリアミック酸中の垂直配向性を
有するジアミンの割合はあまり多くしないほうがよい。
より具体的には、ジアミン全体に対する垂直配向性ジア
ミンの割合は70%以下であることが望ましい。
【0043】ポリイミドにも垂直配向性を有するジアミ
ンとそうでないジアミンが含まれているが、上記のよう
にポリイミドの混合割合が5%以下という少ない条件で
あれば、重合したときの配向膜の分子量はポリアミック
酸で決まってくるので、ポリイミドの垂直配向性ジアミ
ンの割合は多くてもかまわない。
【0044】紫外線を照射することで配向膜にプレチル
ト角を与える際には、配向性が向上するように、通常は
偏光した紫外線が使用されるが、本発明により、ポリア
ミック酸とポリイミドとの混合物から形成した配向膜で
あって、混合物全体に占めるポリイミドの混合割合が5
%以下、且つポリアミック酸中に含まれるジアミン全体
に対する垂直配向性を示すジアミンの割合が70%以下
である配向膜を使用する場合には、無偏光の紫外線によ
っても十分な配向性が得られる。これは、配向膜材料の
ポリアミック酸中に含まれる垂直配向性を示すジアミン
が特定の割合に定められていることによるものと思われ
る。
【0045】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に説明するこ
とにする。言うまでもなく、本発明はこれらの実施例に
いささかも限定されるものではない。
【0046】〔実施例1〕データバスライン方向に伸び
た画素ピッチ(画素の長手方向)の幅が200μm、ゲ
ートバスライン方向に伸びた画素ピッチの幅が70μm
となるように、幅5μmのデータバスラインとゲートバ
スラインを形成し、それらから3μmずつ離れた位置に
ITOから形成した画素電極を備え、そして各画素に薄
膜トランジスタ(TFT)素子を設けたTFT基板を用
意する。対向基板として、幅11μmのブラックマトリ
クスを、画素と同じ200×70μmピッチで設け、そ
して透明の対向電極を全面に設けたものを用意する。T
FT基板と対向基板の各電極上には、配向膜が形成され
ている。
【0047】一方、45°の入射角で照射される波長2
54nmの紫外線を選択的に透過する光学マスクとし
て、ゲートバスライン方向に伸びたスリットを備えたも
のを用意する。スリット幅は、長手方向の画素ピッチ幅
の半分の100μmであり、それそれが200μmピッ
チで配列してある。この光学マスクには、スリットが設
けられているクロム膜面側に、金属−誘電体多層膜が設
けられている。この金属−誘電体多層膜は、高屈折率で
あってHで表されるPbF2層と、低屈折率でありLで
表されるNa3AlF6層と、Alで表されるアルミニウ
ム層を、次の構造の多層膜となるように積層したもので
ある。 H/L/H/L/H/L/H/1.76L/Al/1.76L/H/L/H/L/H/L/H
【0048】各誘電体層H及びLの厚さはともに光学膜
厚であり、すなわち入射角θ=45°のとき、Hは透過
波長254nmの4分の1にcos45°を乗じて得ら
れる45nmの膜厚であり、中央のAl層の両隣のL層
(Na3AlF6層)はその1.76倍の膜厚であり、そ
してAl層の膜厚は28nmである。
【0049】次に、光学マスクとTFT基板の位置合わ
せを行う。マスクのスリットの中心部を、TFT基板側
に設けられた画素電極の中心部に合わせる。そして、マ
スク表面とTFT基板の配向膜表面との間隔を50μm
に設定する。続いて、光学マスクに、配向膜表面に対し
45°の角度で、第1回目の紫外線を照射する。この場
合、光学マスクのスリットを透過した紫外線は、位置合
わせを行った直下の画素電極の中心部から半分の領域
(100μm幅)を、配向膜表面に対し45°の角度で
照射する。
【0050】次に、光学マスクとTFT基板との位置合
わせを行わずに、光学マスクに対し、配向膜表面に対し
45°の角度で、第1回目とは逆の方向から、第2回目
の紫外線照射を行う。ここでは、光学マスクのスリット
を透過した紫外線は、位置合わせを行った直下の画素電
極のうちの第1回目の紫外線照射では照射されなかった
部分である、中心部から半分の領域(100μm幅)
を、配向膜表面に対し第1回目とは逆の方向から45°
の角度で照射する。こうして、TFT基板側の配向膜
を、所定のプレチルト角を付与して配向分割する。
【0051】対向基板側の配向膜も同様の紫外線照射を
行って配向分割するか、または紫外線の照射を行わずに
垂直配向のままとし、対向基板とTFT基板を間隙をあ
けて貼り合わせてセルを作製する。貼り合わせの際に
は、対向基板側のブラックマトリクスの端の部分と、T
FT基板側の画素電極の端の部分の位置を合わせるよう
にする。また、対向基板側の配向膜に紫外線照射する場
合には、対向基板側のプレチルト方向とTFT基板側の
プレチルト方向は、貼りあわせた際にお互いに反対の方
向になるようにする。
【0052】貼り合わせを行ったセル中に、負の誘電異
方性を持つ液晶を注入し、液晶パネルを作製する。
【0053】紫外線照射した配向膜には、マスクのクロ
ム膜面上に金属−誘電体多層膜が存在することにより平
行度の高い紫外線が照射されているため、露光重複領域
はなく、確実な配向分割が実現できる。また、マスクを
保持するホルダに対して直接紫外線が当たらないように
遮光するようにすれば、ホルダの熱上昇に伴う紫外線照
射精度は更に向上する。
【0054】〔実施例2〕配向膜材料として、ポリアミ
ック酸PAA−AとポリイミドPI−Aとの混合物を用
いた。ここで、ポリアミック酸PAA−Aに含まれるジ
アミン成分のうち、垂直配向性を有するジアミンはジア
ミン全体の15%である。また、PAA−A:PI−A
=99:1(すなわちPI−Aの割合が1%)とした。
【0055】2枚の基板に上記混合物をスピナーでそれ
ぞれ塗布した後、180℃で1時間ベークして配向膜を
形成した。次に、片側基板のみに45°方向から無偏光
の紫外線を照射した。一方の基板(紫外線を照射した方
でもそうでなくてもよい)に熱硬化性シール剤を塗布
し、もう一方の基板に4μmのスペーサを散布して両基
板を貼りあわせた。真空パック後、熱硬化を行い、空セ
ルを作製した。この空セルにおいては、それへの液晶の
注入方向が配向膜への紫外線照射方向(すなわち液晶配
向方向)と同一になるようにした。この空セルに負の誘
電率異方性を有する液晶を真空中にて注入して液晶表示
パネルを作製した。
【0056】続いて、液晶の注入方向が配向膜への紫外
線照射方向(液晶配向方向)と逆方向になるようにした
ことを除いて、同様の空セルを作製し、それに負の誘電
率異方性を有する液晶を真空中にて注入して液晶表示パ
ネルを作製した。
【0057】このようにして作製した2つの液晶表示パ
ネルの表示を見たところ、紫外線の照射方向(すなわち
液晶の配向方向)と液晶の注入方向とが同一方向のもの
でも逆方向のものでも液晶の配向には異常が見られず、
良好な配向が得られた。
【0058】〔実施例3〕配向膜材料として、ポリアミ
ック酸PAA−BとポリイミドPI−Bとの混合物を用
いた。ここで、ポリアミック酸PAA−Bに含まれるジ
アミン成分のうち、垂直配向性を有するジアミンはジア
ミン全体の50%である。また、PAA−B:PI−B
=95:5(すなわちPI−Bの割合が5%)とした。
【0059】実施例2と同様にして、紫外線の照射方向
と液晶の注入方向とが同一方向及び逆方向となるパネル
を作製した。このようにして作製した液晶表示パネルの
表示を見たところ、紫外線の照射方向(すなわち液晶の
配向方向)と液晶の注入方向とが同一方向の場合にはわ
ずかに、とは言え実用上問題となるほどではない流動配
向が見られた。紫外線照射方向(液晶の配向方向)と液
晶注入方向とが逆方向の場合には、液晶の配向には全く
異常が見られず、良好な配向が得られた。
【0060】〔実施例4〕配向膜材料として、ポリアミ
ック酸PAA−CとポリイミドPI−Cとの混合物を用
いた。ここで、ポリアミック酸PAA−Cに含まれるジ
アミン成分のうち、垂直配向性を有するジアミンはジア
ミン全体の70%である。また、PAA−C:PI−C
=97:3(すなわちPI−Cの割合が3%)とした。
【0061】実施例2と同様にして、紫外線の照射方向
と液晶の注入方向とが同一方向及び逆方向となるパネル
を作製した。このようにして作製した液晶表示パネルの
表示を見たところ、紫外線の照射方向(すなわち液晶の
配向方向)と液晶の注入方向とが同一方向の場合にはわ
ずかに、とは言え実用上問題となるほどではない流動配
向が見られた。紫外線照射方向(液晶の配向方向)と液
晶注入方向とが逆方向の場合には、液晶の配向には全く
異常が見られず、良好な配向が得られた。
【0062】〔比較例〕配向膜材料として、ポリアミッ
ク酸PAA−DとポリイミドPI−Dとの混合物を用い
た。ここで、ポリアミック酸PAA−Dに含まれるジア
ミン成分のうち、垂直配向性を有するジアミンはジアミ
ン全体の100%である。また、PAA−D:PI−D
=9:1(すなわちPI−Dの割合が10%)とした。
【0063】実施例2と同様にして、紫外線の照射方向
と液晶の注入方向とが同一方向及び逆方向となるパネル
を作製した。このようにして作製した液晶表示パネルの
表示を見たところ、紫外線の照射方向(すなわち液晶の
配向方向)と液晶の注入方向とが同一方向の場合にも逆
方向の場合にも流動配向が見られ、同一方向の場合の流
動配向が特に甚だしかった。
【0064】以上のように、ポリアミック酸に含まれる
ジアミン成分のうち、垂直配向性を有するジアミンがジ
アミン全体の70%を超え、ポリイミドの割合が5%を
超えると、紫外線の照射方向と液晶の注入方向とが同一
方向のときにも逆方向のときにも流動配向が出始める。
すなわち紫外線により配向した配向膜の鎖が液晶の注入
により動いてしまい、そのために流動配向が出てきてし
まう。しかし、本発明の条件であれば紫外線の照射方向
と液晶の注入方向とが同一であっても、実用上問題とな
るほどの流動配向は観察されなかった。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、マスクと基板の間隔が
開いても、照射対象である基板への照射紫外光の平行度
が高くなるため、画素内における重複露光領域の範囲を
狭くすることができ、理想的な配向分割を行うことがで
きる。また、液晶注入時に発生する流動配向のない、良
好な液晶配向の液晶表示パネルの利用が可能になり、品
質向上に対する寄与が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】紫外線照射による液晶配向の原理を説明する図
である。
【図2】紫外線による配向膜露光の従来例を説明する図
である。
【図3】紫外線による配向膜露光の従来例における配向
膜の露光重複を説明する図である。
【図4】本発明による金属−誘電体多層膜の透過スペク
トルを示す図である。
【図5】本発明における紫外線での配向膜露光を説明す
る図である。
【図6】本発明による遮光部材を併用した光学マスクを
説明する図である。
【図7】ポリアミック酸単独、ポリイミド単独、及びそ
れらの混合物から形成した配向膜における紫外線照射量
に対するプレチルト角の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1…基板 2…配向膜 3…紫外線 5、5’…アルキル側鎖 7…液晶分子 21、51…基板 22、52…配向膜 23、53…光学マスク 24、54…遮光膜 25、57…スリット 26、56…紫外線 31…データバスライン 32…ゲートバスライン 55…金属−誘電体多層膜 61…ホルダ 61a…ホルダの紫外線被照射面 62…紫外線遮光部材 65…マスク 67…基板
フロントページの続き (72)発明者 吉田 秀史 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 千田 秀雄 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H090 HA14 HB08Y HB13Y HC11 HC13 MA01 MB12 MB14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶を挟持する少なくとも一方が透明の
    1対の基板を有し、各基板上に液晶分子の配向方向を規
    制する配向膜が設けられた液晶表示装置を製造する方法
    であり、光学マスクを通して紫外線を照射することによ
    り該配向膜に液晶分子の配向規制力を与え、且つ該配向
    膜の紫外線照射を異なる方向から、選択的に行い、それ
    により配向膜の配向分割を行うことを含む液晶表示装置
    の製造方法であって、遮光パターン面に金属−誘電体多
    層膜が設けられた光学マスクを使用し、該多層膜は、特
    定の入射角の紫外線を透過するように最適化されている
    ことを特徴とする液晶表示装置製造方法。
  2. 【請求項2】 前記金属−誘電体多層膜を構成する金属
    がアルミニウムであり、誘電体がPbF2とNa3AlF
    6である、請求項1記載の液晶表示装置製造方法。
  3. 【請求項3】 前記金属−誘電体多層膜が中間のアルミ
    ニウム層とその両側の誘電体層からなり、各誘電体層に
    おいて前記PbF2とNa3AlF6が交互に積層されて
    いる、請求項2記載の液晶表示装置製造方法。
  4. 【請求項4】 前記中間のアルミニウム層の膜厚d(n
    m)が、紫外線の入射角度をθとした場合に、 d=40×cosθ なる関係を満足する、請求項3記載の液晶表示装置製造
    方法。
  5. 【請求項5】 紫外線を45°の入射角で前記光学マス
    クに照射し、前記金属−誘電体多層膜として、アルミニ
    ウム層をAl、光学膜厚のPbF2層をH、光学膜厚の
    Na3AlF6層をLで表して、 H/L/H/L/H/L/H/1.76L/Al/1.76L/H/L/H/L/H/L/H の構造の多層膜を使用する、請求項4記載の液晶表示装
    置製造方法。
  6. 【請求項6】 紫外線を前記光学マスクに対し20〜6
    0°の入射角で照射する、請求項1記載の液晶表示装置
    製造方法。
  7. 【請求項7】 液晶を挟持する少なくとも一方が透明の
    1対の基板を有し、各基板上に液晶分子の配向方向を規
    制する配向膜が設けられた液晶表示装置を製造する方法
    であり、ホルダに固定された光学マスクを通して紫外線
    を照射することにより該配向膜に液晶分子の配向規制力
    を与え、そして該配向膜の紫外線照射を異なる方向か
    ら、選択的に行い、それにより該配向膜の配向分割を行
    うことを含む液晶表示装置の製造方法であって、光学マ
    スクを固定するホルダとして、その紫外線被照射面を紫
    外線から遮光するようにしたものを使用することを特徴
    とする液晶表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 液晶を挟持する少なくとも一方が透明の
    1対の基板を有し、各基板上に、紫外線の照射により液
    晶分子の配向方向を規制する液晶分子の配向規制力を与
    えられた配向膜が位置している液晶表示装置であって、
    該配向膜がポリアミック酸とポリイミドとの混合物から
    形成されており、該混合物全体に占める該ポリイミドの
    混合割合が5%以下であり、且つ該ポリアミック酸中に
    含まれるジアミン全体に対する垂直配向性を示すジアミ
    ンの割合が70%以下であることを特徴とする液晶表示
    装置。
  9. 【請求項9】 前記液晶が負の誘電率異方性を有する、
    請求項8記載の液晶表示装置。
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