JP2003161403A - 流動層の制御方法と制御装置 - Google Patents

流動層の制御方法と制御装置

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JP2003161403A
JP2003161403A JP2001357365A JP2001357365A JP2003161403A JP 2003161403 A JP2003161403 A JP 2003161403A JP 2001357365 A JP2001357365 A JP 2001357365A JP 2001357365 A JP2001357365 A JP 2001357365A JP 2003161403 A JP2003161403 A JP 2003161403A
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bed
pressure loss
furnace
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Nobuyuki Hokari
信幸 穂刈
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動層装置の層圧損を計測し、層高計算、流
動状態監視の為の入力として使用する場合の、層圧損計
測値に含まれる層内構造物の影響を排除して装置運転、
制御、監視の誤動作を防ぐ。 【解決手段】 計測した層圧損値dPnから、層密度dPn
/Lを求め、計測区間における流動層の相対面積比と前
記層密度の相関関係を求める。求めた相関関係に基づい
て換算層圧損dPanを計算し、換算層圧損を層高計算、
流動状態監視などの、運転制御用計算ブロックの入力と
して使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動層装置に係
り、特に流動層の層圧損計測に関する。
【0002】
【従来の技術】流動層は、粒子を積んだ層に空気等の流
体を吹き込み、層全体を流動化した状態である。この流
動層中に燃料を供給し燃焼させる流動層燃焼器や、流動
層中で化学反応をさせる流動層反応器などの流動層装置
が利用されている。流動層燃焼器は、燃料や反応物質の
滞留時間が長く、また熱容量の大きな流動層により発生
熱を高効率で利用できるなどの特徴から、発電システ
ム、廃棄物処理プラント、あるいは化学プラントなどに
利用されている。
【0003】流動層装置では、流動層が健全な流動状態
にあることを監視したり、流動層の量、すなわち流動層
高を計測するために、流動層の層圧損を計測して利用し
ている。層圧損の計測、利用としては、層圧損から層高
を計測し、層高制御に利用する方法(特開昭59-225209
号公報等)や、また層圧損の変動より流動状態を測定す
る技術(特開平4-43203号公報)などがある。
【0004】図3に、流動層装置の層圧損計測方法と装
置の一例を示した。図中、流動層装置として、流動層2
中で燃料を燃焼させ、流動層2中に配置された伝熱管3
で発生した熱を回収する火炉1を示した。火炉1には流
動層2の圧損を複数箇所で計測する層圧損計4が設置さ
れている。流動層中に配置された伝熱管3の密度は一様
ではなく、最下段の層圧損計4(検出値dPo)の圧力検
出位置よりも下方の区画(dPo区間)には伝熱管3は配
置されておらず、流動層の上部に近い部分ほど伝熱管3
の密度が大きくなっている。層圧損計4で計測された圧
損値は、計測、制御用計算機内で、流動層の層高を計算
する層高計算ブロックや、層圧損から層密度を計算し流
動状態を監視する流動状態監視ブロックヘ入力される。
【0005】流動層の圧損は、層全体が完全に流動して
いる状態、すなわち流動用空気(あるいは他の流動用流
体)の速度が最低流動化速度を超えた状態ならば、高さ
に比例した値を示す。実験室規模装置などのように流動
層内に構造物が無い場合の流動層の高さ方向圧損分布を
図4に示した。高さに対して層圧損が比例関係にあれ
ば、(1)式が成り立つ。 DP:L=dP0−1:(L+L)= dP0−2:(L+L+L)=…・・ =dP 0−5 :Hf(1) 但し、 dP0−n:各計測点で計測した層圧損値 Ln :層圧損計測点間高さ dP0−5 :層上計測点で計測した全層圧損 Hf :層高 したがって、下記(2)式で層高を計算できる。 Hf=(dP0−5/dP)・L (2) また、単位高さ当たりの流動層圧損は、その流動層の密
度ρ(kg/m3)を示している。
【0006】 ρ(kg/m3)=dP(mmAq)/L(m)=101.97×dP(kPa)/L(m) (3) したがって、図4に示したように高さと層圧損が比例関
係であれば、図5に示すように高さ方向に層密度は一定
であることを示している。この状態は流動層中で粒子の
偏り、流動停滞、等が無く、層全体が健全に流動してい
ることを示しており、流動状態の監視に利用できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した層圧損計測
と、圧損値を利用した計算、監視などの方法について、
産業用に使用される実際の流動層装置では以下のような
問題がある。産業用の流動層装置、すなわち発電用流動
層ボイラや流動層化学反応器では、発生させた熱の回
収、装置の冷却、あるいは装置構造支持、等の目的で流
動層内に様々な構造物が設置されている。先に図3に示
した流動層装置では熱回収用の伝熱管3が流動層中に配
置されている。このように、流動層内に構造物(層内構
造物)が一定以上密に配置された流動層装置では、健全
に流動している状態でも、高さと層圧損の関係が、比例
関係にならない場合がある。
【0008】図3に示したように、層内構造物が層圧損
計測区間毎に様々な密度で設置されている場合の、層内
高さと層圧損の関係の一例を、図6に示した。先に図4
に示した層内構造物が無い場合の直線関係と異なり、図
3の装置では各計測点で高さ当たりの層圧損値が異な
り、直線関係となっていない。同じ高さあたりの層圧損
値は、構造物が無いdP0区間より層内構造物がある層上
部で小さくなり、また構造物が疎な部分より密な部分で
圧損値が小さくなる。層圧損を層密度に換算して、図7
に示した。層内構造物がある図3の流動層は、層内構造
物が密に配置された圧損計測区間ほど層密度が小さくな
っている。
【0009】層内に構造物がある場合、流れに対する抵
抗物があるにも関わらず、層圧損および層密度が小さく
なるのは、層内構造物下部に流動用流体が停滞すること
が原因となっている。空気による流動層内に構造物があ
る場合の状態を図8に示した。層内構造物3の間隙は、
流動層粒子や流動用空気が流れるのに抵抗にならない程
度に充分な距離がある。しかし、層内構造物3の下部に
は、上昇してきた空気の気泡6がぶつかり一定時間滞留
する空気溜まり7が形成される。この空気溜まり7によ
り、層内構造物付近では空気流量は変わらずに滞留時間
が延びた状態になる。その結果、層内構造物の上下の流
動層では空気溜まりの体積分だけ、空隙率が大きくな
る。これにより、構造物付近の流動層の密度、および圧
損値が小さくなる。
【0010】上記のように、層内構造物により計測区間
毎に層密度が異なる実際の流動層装置では、高さ−圧損
の比例関係を利用した層高計算方法を適用すれば、計算
した層高は現実の層高より低い値を示す。また、層密度
が高さ方向に一定という前提で、流動状態監視をすれ
ば、健全な流動状態を、流動停滞が発生したように誤警
報する。このように、層内高さと層圧損の比例関係を前
提とした、計測、制御、監視方法は誤動作する可能性が
高かった。
【0011】本発明の課題は、正確な層高計算や流動状
態監視を可能とし、流動層装置の運転、制御、監視が誤
動作無く実施できるようにするにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めには、計測した層圧損値を補正して層密度や層高の計
算に使用する必要がある。
【0013】ある流動層装置で、層内構造物があるため
に流動層部分の面積が異なる複数の区間で計測した層圧
損より層密度を計算し、計測区間内で最も面積が狭い部
分の流動層の相対面積比(100―構造物面積率;%)に対
してプロットした結果を図9に示した。構造物面積率と
は、流動層装置のある高さ方向位置での水平断面におけ
る、装置全断面積に占める層内構造物の断面積の割合の
ことである。
【0014】図9では、プロットした複数の点で示され
る流動層部分の面積率と層密度の関係を、直線Aで平均
的に示してある。すなわち、この流動層装置では、プロ
ットした結果から、流動層部分の面積率と層密度の関係
を、下記(4)式で示される直線Aで近似できる。 ρ=a ・Af十b (4) ρ :層密度 Af : 流動層部分の面積率((ΣWni/W)×10
0) a、b:前記直線Aの横軸、縦軸との交点から求まる係数 ある区間で計測した層圧損値を、(4)式に従って区間
内の流動層部分の面積によって補正し、構造物および空
気溜まりが無い場合、すなわち流動層の相対面積比100
%での層圧損に換算すれば、高さと層圧損の関係が比例
関係となり、層高計算や層密度分布の監視が、正確にで
きるようになる。
【0015】流動層装置、特に流動層燃焼器(ボイラ)
等では、層内構造物はほとんど伝熱管で構成されるた
め、流動層部分の面積率は、伝熱管長手方向に垂直な面
での伝熱管の間隙長さで表現できる。したがって(4)
式は火炉水平断面において次式のようにも書き表すこと
が出来る。 ρ=a・{1−(ΣWi)/W)}+b=a・(ΣWj/W)+b (5) ρ:層密度 Wi :伝熱管外径 Wj :伝熱管間隙長さ W :炉幅 a、b:係数 流動層装置の種類によって、層内構造物の形状が管状、
水平板状など様々に異なり、配置や密度も異なるため、
空気溜まりのでき方も異なり、図9の例のように流動層
面積率と層密度(層圧損)の関係は直線になるとは限ら
ない。また、圧損計測区間の間隔により、計測区間の流
動層面積率は平均を取った方がよい場合と、最も流動層
部分が狭い箇所で代表した方がよい場合がある。このよ
うに、構造物の密度と層密度(層圧損)の関係は、装置
固有のものとなるため、層圧損値補正に用いる式は、モ
デル、あるいは実機データより作成する。
【0016】補正式が決まれば、各計測区間の層圧損計
測値は、該当する区間の構造物密度、構造物間隙長さ、
あるいは流動層部分の面積率等から補正でき、この補正
された換算層圧損値を入力として、層高計算、あるいは
流動状態監視に使用する。
【0017】すなわち、上記目的を達成する本発明の具
体的な手段は次の通りである。
【0018】本発明の第1の手段は、構造物を内蔵した
流動層中で燃料燃焼あるいは化学反応を行う流動層装置
の前記流動層の層圧損を計測し、得られた計測値を入力
値として、該流動層装置の運転、制御あるいは監視に必
要なデータを算出する流動層装置の制御方法において、
前記構造物の流動層における相対的な大きさを入力とし
て補正因子を計算し、この補正因子を用いて前記層圧損
の計測値を前記構造物がない場合の層圧損値である換算
層圧損値を求め、この換算層圧損値を前記入力値として
用いることを特徴とする。
【0019】本発明の第2の手段は、前記第1の手段に
おいて、前記構造物の相対的な大きさは、 a.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
平面での断面における、前記構造物間の水平方向の間隙
の合計長さ(ΣWij)もしくは流動層部分の合計長
さ、 b.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
平面での断面における、前記構造物の水平方向の間隙の
合計長さ(ΣWij)の前記炉あるいは反応容器の水平
方向全幅Wに対する比(ΣWij/W)、 c.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
断面での流動層部分面積s、 d.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
断面での、流動層部分面積sの前記炉あるいは反応容器
の面積Sに対する比(s/S)、 e.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
いた流動層部分体積v、 f.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
いた流動層部分体積vの前記体積Vに対する比(v/
V)、 のいずれかであることを特徴とする。
【0020】本発明の第3の手段は、前記第1または第
2の手段において、換算層圧損値を用いて流動層の層高
を算出することを特徴とする。
【0021】本発明の第4の手段は、前記第1〜3のう
ちのいずれかの手段において、換算層圧損値が予め設定
された範囲を外れた場合に警報出力することを特徴とす
る。
【0022】本発明の第5の手段は、構造物を内蔵した
流動層中で燃料燃焼あるいは化学反応を行う流動層装置
の前記流動層の層圧損を計測する計測手段と、得られた
計測値を入力値として、該流動層装置の運転、制御ある
いは監視に必要なデータを算出する演算手段とを有して
なる流動層装置の制御装置において、前記構造物の流動
層における相対的な大きさを入力として補正因子を計算
し、この補正因子を用いて前記層圧損の計測値を前記構
造物がない場合の層圧損値である換算層圧損値を求める
換算層圧損値算出手段を備え、前記演算手段は、この換
算層圧損値を前記入力値として用いることを特徴とす
る。
【0023】本発明の第6の手段は、前記第5の手段に
おいて、前記換算層圧損値算出手段は、入力とする前記
構造物の相対的な大きさとして、 a.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
平面での断面における、前記構造物間の水平方向の間隙
の合計長さ(ΣWij)もしくは流動層部分の合計長
さ、 b.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
平面での断面における、前記構造物の水平方向の間隙の
合計長さ(ΣWij)の前記炉あるいは反応容器の水平
方向全幅Wに対する比(ΣWij/W)、 c.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
断面での流動層部分面積s、 d.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
断面での、流動層部分面積sの前記炉あるいは反応容器
の面積Sに対する比(s/S)、 e.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
いた流動層部分体積v、 f.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
いた流動層部分体積vの前記体積Vに対する比(v/
V)、 のいずれかを用いるように構成されていることを特徴と
する。
【0024】本発明の第7の手段は、前記第5または第
6の手段において、前記演算手段は、換算層圧損値を入
力値として流動層の層高を算出するように構成されてい
ることを特徴とする。
【0025】本発明の第8の手段は、前記第5〜7のい
ずれかの手段において、前記演算手段は、換算層圧損値
が予め設定された範囲を外れた場合に警報出力するよう
に構成されていることを特徴とする。
【0026】本発明では、上記の手段により、以下の作
用が得られる。
【0027】前節に示したとおり、流動層で計測した層
圧損値を、計測区間の構造物配置状態により計算した補
正因子を用いて換算層圧損値に補正する。換算層圧損
は、流動層中の構造物と空気溜まりの影響を排除した値
となるため、構造物がない流動層と同じく層の高さに対
し比例関係が成り立つ。したがって、この換算層圧損値
を層高計算に使用すれば、装置内の流動層高を正確に計
算することができ、また、層高さと換算層圧損が比例関
係にあることを確認すれば、流動層の流動状態健全性を
監視できる。
【0028】以上の効果により、層内に構造物を持つ流
動層装置の、運転、制御、監視の誤動作を防ぎ、正確な
操作が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0030】図1に本発明の第1の実施の形態に係る流
動層装置を示した。本実施の形態の流動層装置は、火炉
1内に、下部より供給される空気5により流動化される
流動層を備え、この流動層2における燃焼により熱を発
生し、流動層2内に配置された伝熱管(層内構造物)3
により熱回収する流動層ボイラである。火炉1の壁面に
は、流動層2の層高計算と流動状態監視を目的として、
高さ方向に6区間(区間0〜区間5)の層圧損(dP
dP)を計測する層圧損計4が設置されている。各圧損
計測区間(区間0〜区間5)の高さはL〜Lとなって
いる。各計測区間の層内構造物、すなわち伝熱管3の密
度(間隙長さ)は区間によって異なり、例えば区間1と
区間4の構造物間隔はW11〜W15とW41〜W49となってい
る。
【0031】層内構造物が火炉奥行き方向に水平に走る
伝熱管3のため、火炉の炉幅Wに対する構造物間隙長さ
の総和(ΣWni)の比(ΣWni/W)は、流動層部分
の面積率とほぼ等しい。層圧損計4で計測した層圧損値
(dP〜dP)は流動層装置の制御装置の一部をなす計
測・制御用計算機に入力され、補正処理される。計測さ
れた層圧損値dPnに対し、計測区間nでの層内構造物間隙
長さの総和ΣWniと炉幅Wをパラメータとする関数F
(W、ΣWni)を用い、換算層圧損値算出手段Xによっ
て補正因子が計算される。区間nの層圧損値dPnに補正因
子を乗じて換算層圧損dPanが計算される。区間0〜5に対
しそれぞれの換算層圧損dPanが計算され、全層圧損dPa
0−5は、下記(6)式で示される。 dPa0−5=ΣdPan (6) これらの換算層圧損値が層高計算ブロックに入力され、
(2)式により正確な層高Hfが計算される。また、換算
層圧損dPanを計測区間高さLnで除した区間内層密度ρn
が流動状態監視ブロックヘ入力され、n=0〜5でρnが等
しい値を取っていることを確認することにより、流動健
全性が監視される。
【0032】換算層圧損値が予め設定された範囲を外れ
た場合には、流動状態監視ブロックが警報出力するよう
に構成する。
【0033】図2に本発明の第2の実施の形態に係る流
動層装置を示した。本実施の形態の流動層装置は、火炉
1、流動層2、伝熱管(層内構造物)3の構成は、図1
に示す第1の実施の形態と同様である。層内構造物の配
置、間隙長さWniも前記第1の実施の形態と同じであ
る。本実施の形態では、層圧損計4が区間毎ではなく、
区間累積の形で層圧損を計測するようになっており、図
3と同様の計測方法になっている。各区間の構造物密度
により層圧損値を換算する場合、長い区間ほど区間内の
どの部分の構造物密度(配置寸法)を補正に反映するか
が難しくなる。そこで、累積計測している層圧損値d
P、dP0−1〜dP0−5より、区間毎の層圧損dP〜d
Pを計算し、補正計算に用いる。区間毎の層圧損dPn
は、前記第1の実施の形態と同様に、区間内構造物間隙
長さWniと炉幅Wをパラメータとして計算した補正因
子により、換算層圧損dPanに補正される。以下、層高計
算、および流動状態監視に、換算層圧損dPanを使用する
構成は、前記第1の実施の形態と同様である。
【0034】上記各実施の形態では、補正因子の計算に
用いる各区間の構造物密度、つまり、流動層内構造物の
相対的な大きさを、区間内構造物間隙長さWniと炉幅
Wの比で表したが、それ以外に下記a〜fのいずれかの
値を用いても同様に、補正因子を計算できる。 a.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
平面での断面における、前記構造物間の水平方向の間隙
の合計長さ(ΣWni)もしくは流動層部分の合計長
さ、 b.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
平面での断面における、前記構造物の水平方向の間隙の
合計長さ(ΣWni)の前記炉あるいは反応容器の水平
方向全幅Wに対する比(ΣWni/W)、 c.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
断面での流動層部分面積s、 d.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
断面での、流動層部分面積sの前記炉あるいは反応容器
の面積Sに対する比(s/S)、 e.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
いた流動層部分体積v、 f.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
いた流動層部分体積vの前記体積Vに対する比(v/
V)。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
層内に構造物を持つ流動層装置においても、計測した層
圧損値を構造物が無い場合に相当する換算層圧損に補正
して、層高計算や流動状態監視などに使用できる。換算
層圧損の使用により、層高さ−層圧損の関係は比例関係
となり、正確な層高計算や流動状態監視が可能になり、
流動層装置の運転、制御、監視が誤動作無く実施できる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図と演算
ブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す断面図と演算
ブロック図である。
【図3】従来技術による流動層装置の一例を示す断面図
と演算ブロック図である。
【図4】層内構造物を持たない流動層の層内高さと層圧
損の関係を示す概念図である。
【図5】層内構造物を持たない流動層の層内高さと層密
度の関係を示す概念図である。
【図6】層内構造物を持つ流動層の層内高さと層圧損の
関係を示す概念図である。
【図7】層内構造物を持つ流動層の層内高さと層密度の
関係を示す概念図である。
【図8】層内構造物による層密度変化を説明する概念図
である。
【図9】層内構造物により流動層部分面積率が変化する
場合の流動層部分面積率と層密度の関係の例を示す概念
図である。
【符号の説明】
1 火炉 2 流動層 3 層内構造物(伝熱管) 4 層圧損計 5 空気 6 気泡 7 空気溜まり

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物を内蔵した流動層中で燃料燃焼あ
    るいは化学反応を行う流動層装置の前記流動層の層圧損
    を計測し、得られた計測値を入力値として、該流動層装
    置の運転、制御あるいは監視に必要なデータを算出する
    方法において、前記構造物の流動層における相対的な大
    きさを入力として補正因子を計算し、この補正因子を用
    いて前記層圧損の計測値を前記構造物がない場合の層圧
    損値である換算層圧損値を求め、この換算層圧損値を前
    記入力値として用いることを特徴とする流動層装置の制
    御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の流動層装置の制御方法
    において、前記構造物の相対的な大きさは、 a.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
    平面での断面における、前記構造物間の水平方向の間隙
    の合計長さ(ΣWni)もしくは流動層部分の合計長
    さ、 b.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
    平面での断面における、前記構造物の水平方向の間隙の
    合計長さ(ΣWni)の前記炉あるいは反応容器の水平
    方向全幅Wに対する比(ΣWni/W)、 c.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
    断面での流動層部分面積s、 d.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
    断面での、流動層部分面積sの前記炉あるいは反応容器
    の面積Sに対する比(s/S)、 e.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
    いた流動層部分体積v、 f.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
    いた流動層部分体積vの前記体積Vに対する比(v/
    V)、のいずれかであることを特徴とする流動層装置の
    制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の流動層装置の
    制御方法において、換算層圧損値を用いて流動層の層高
    を算出することを特徴とする流動層装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のうちのいずれか1項に記
    載の流動層装置の制御方法において、換算層圧損値が予
    め設定された範囲を外れた場合に警報出力することを特
    徴とする流動層装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 構造物を内蔵した流動層中で燃料燃焼あ
    るいは化学反応を行う流動層装置の前記流動層の層圧損
    を計測する計測手段と、得られた計測値を入力値とし
    て、該流動層装置の運転、制御あるいは監視に必要なデ
    ータを算出する演算手段とを有してなる流動層装置の制
    御装置において、前記構造物の流動層における相対的な
    大きさを入力として補正因子を計算し、この補正因子を
    用いて前記層圧損の計測値を前記構造物がない場合の層
    圧損値である換算層圧損値を求める換算層圧損値算出手
    段を備え、前記演算手段は、この換算層圧損値を前記入
    力値として用いることを特徴とする流動層装置の制御装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の流動層装置の制御装置
    において、前記換算層圧損値算出手段は、入力とする前
    記構造物の相対的な大きさとして、 a.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
    平面での断面における、前記構造物間の水平方向の間隙
    の合計長さ(ΣWni)もしくは流動層部分の合計長
    さ、 b.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の流動層中に設置された構造物の長手方向に垂直な
    平面での断面における、前記構造物の水平方向の間隙の
    合計長さ(ΣWni)の前記炉あるいは反応容器の水平
    方向全幅Wに対する比(ΣWni/W)、 c.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
    断面での流動層部分面積s、 d.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の流動層中に設置された構造物の位置における水平
    断面での、流動層部分面積sの前記炉あるいは反応容器
    の面積Sに対する比(s/S)、 e.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
    いた流動層部分体積v、 f.流動層を備えた炉あるいは反応容器の、層圧損計測
    区間の体積Vから該区間に設置された構造物の体積を除
    いた流動層部分体積vの前記体積Vに対する比(v/
    V)、のいずれかを用いるように構成されていることを
    特徴とする流動層装置の制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の流動層装置の
    制御装置において、前記演算手段は、換算層圧損値を入
    力値として流動層の層高を算出するように構成されてい
    ることを特徴とする流動層装置の制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のうちのいずれか1項に記
    載の流動層装置の制御装置において、前記演算手段は、
    換算層圧損値が予め設定された範囲を外れた場合に警報
    出力するように構成されていることを特徴とする流動層
    装置の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064541A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Chugoku Electric Power Co Inc:The 加圧流動床ボイラにおける流動媒体の層密度最適化方法および層密度最適化システム

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