JP2003161115A - ガスタービンによる排熱回収システム - Google Patents
ガスタービンによる排熱回収システムInfo
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Abstract
ンによる排熱回収システムを提供する。 【解決手段】排気ガスを熱源とするアンモニア吸収サイ
クルにて得られたアンモニア蒸気をガスタービン21に
導き発電機を回転させることにより排熱を回収するシス
テムであって、再生器3にて発生されたアンモニア蒸気
を凝縮させるのに凝縮器の替わりに高圧吸収器4を用い
るとともに、ガスタービン21から排出される低圧のア
ンモニア蒸気を低圧吸収器2に導き、そしてこの低圧吸
収器2にて得られた濃アンモニア水溶液の一部を高圧吸
収器4に導き再生器3から移送されるアンモニア蒸気を
吸収させてさらに濃度が高いアンモニア水溶液となし、
この高濃度アンモニア蒸気を排ガス熱交換器1に供給し
て、ガスタービン21に供給するアンモニア蒸気を発生
させるようにしたもの。
Description
作動流体とするガスタービンによる排熱回収システムに
関するものである。
動流体とするガスタービン(アンモニア蒸気タービンと
もいう)を使用して、排気ガスの持つ熱エネルギーを動
力として回収する排熱回収システムが提案されている。
イクルを使用するもので、図3に示すように、アンモニ
ア水溶液[例えば、70%濃度(アンモニア濃度、以
下、同じ)]および排気ガス(例えば、500℃)を導
き排気ガスの熱によりアンモニア水溶液を蒸発させる排
ガス熱交換器(蒸発器に相当)(EG)51と、この排
ガス熱交換器51にて発生したアンモニア蒸気(例え
ば、温度が300℃,圧力が3.0MPa)をアンモニ
ア蒸気移送管61を介して導き例えば発電機(図示せ
ず)を回転させるガスタービン(T)71と、このガス
タービン71から排出された低圧のアンモニア蒸気をア
ンモニア蒸気移送管62を介して導き吸収液であるアン
モニア水溶液に吸収させる吸収器(蒸気圧力は、例えば
0.49MPa)(A)52と、この吸収器52でアン
モニア蒸気を吸収して濃度が濃くなった濃アンモニア水
溶液(例えば、54.4%)を濃アンモニア水移送管6
3を介して導き加熱する再生器(蒸気圧力が、例えば
1.52MPa)(R)53と、この再生器53での加
熱により発生したアンモニア蒸気(例えば、97.8
%)をアンモニア蒸気移送管64を介して導き凝縮させ
る凝縮器(C)54と、この凝縮器54にて凝縮された
アンモニア液を排ガス熱交換器51に移送するアンモニ
ア液移送管65と、上記再生器53にてアンモニア蒸気
が分離されて濃度が薄くなった稀アンモニア水溶液(例
えば、45.6%)を吸収器52に移送する稀アンモニ
ア水移送管66と、吸収器52におけるアンモニア水溶
液の濃度調整を行うために上記アンモニア液移送管65
内のアンモニア液の一部を吸収器52に供給するための
調整用アンモニア液移送管67と、同じく排ガス熱交換
器51に導くアンモニア液の濃度調整(例えば、70
%)を行うために濃アンモニア水移送管63内の濃アン
モニア水溶液をアンモニア液移送管65内に供給するた
めの調整用アンモニア水移送管68とから構成されたも
のであり、またアンモニア蒸気移送管62と濃アンモニ
ア水移送管63との間、および稀アンモニア水移送管6
6と濃アンモニア水移送管63との間には、それぞれ熱
交換器(HV)(HL)81,82が設けられ、さらに
濃アンモニア水移送管63およびアンモニア液移送管6
5にはそれぞれポンプ83,84が設けられている。
に排気ガスを供給するための排ガス供給配管、92は再
生器53の熱源として加熱水(例えば、90℃)を供給
する加熱水供給配管、93は吸収器52および凝縮器5
3に冷却水(例えば、30℃)を供給するための冷却水
供給配管である。
ガスおよび70%程度の高濃度アンモニア水溶液が排ガ
ス熱交換器51に供給されて、排気ガスの有する熱によ
り、温度が300℃で圧力が3.0MPaのアンモニア
蒸気が発生される。
モニア蒸気は作動流体としてガスタービン71に供給さ
れて、発電機を回転させることにより電力が取り出さ
れ、排気ガスの熱エネルギーが回収される。
のアンモニア蒸気は、吸収器52に導かれてアンモニア
水溶液に吸収された後、再生器53および凝縮器54を
経てアンモニア液となり、さらに吸収器52からのアン
モニア水溶液が混合されて70%の高濃度アンモニア水
溶液に調整され、そして排ガス熱交換器51に供給され
て、吸収サイクルが繰り返し行われる。
出し得るエネルギーすなわち仕事量は、ガスタービン7
1での入口圧と出口圧との差圧に依存しており、より具
体的にいえば、背圧である吸収器52内の圧力に依存し
ている。
おけるデューリング線図から分かるように、排ガス熱交
換器(EG)51の出口圧力は3.0MPaで、吸収器
(A)52内の圧力は0.49MPaであり、したがっ
てガスタービン(T)71での仕事量は、その差圧分
2.51MPaに相当する。
の構成によると、ガスタービン71にて取り出すことが
できる仕事量は、ガスタービンの入口圧と出口圧との差
に依存しており、すなわち吸収器52内での蒸気圧力に
依存しているが、ガスタービン71でのさらなる仕事効
率の向上が望まれている。
上を図り得るガスタービンによる排熱回収システムを提
供することを目的とする。
に、本発明のガスタービンによる排熱回収システムは、
アンモニア水溶液および排気ガスを導き排気ガスの熱に
よりアンモニア水溶液を加熱してアンモニア蒸気を発生
させる排ガス熱交換器と、この排ガス熱交換器にて発生
したアンモニア蒸気を導き動力を得るガスタービンと、
このガスタービンから排出された低圧のアンモニア蒸気
を導きアンモニア水溶液に吸収させる低圧吸収器と、こ
の低圧吸収器でアンモニア蒸気を吸収して濃度が濃くな
った濃アンモニア水溶液を導き加熱してアンモニア蒸気
を分離させる再生器と、この再生器にて分離されたアン
モニア蒸気および上記低圧吸収器内の濃アンモニア水溶
液を導き当該濃アンモニア水溶液にさらにアンモニア蒸
気を吸収させる高圧吸収器とから構成し、且つ上記高圧
吸収器にて濃度が高くなった高濃アンモニア水溶液を上
記排ガス熱交換器に移送するとともに、上記再生器にて
アンモニア蒸気が分離されて濃度が薄くなった稀アンモ
ニア水溶液を上記低圧吸収器に移送させるように構成し
たものであり、また上記排熱回収システムにおける再生
器から高圧吸収器に導くアンモニア蒸気の一部をガスタ
ービンの中間段に供給させるようにしたものである。
凝縮器の替わりに、高圧吸収器を用いて蒸発器に相当す
る排ガス熱交換器に供給する高濃度のアンモニア水溶液
を得るようにしたので、再生器での蒸気圧力を低くする
ことができ、したがって濃度が薄い稀アンモニア水溶液
が得られるため、低圧吸収器内の蒸気圧力を低くするこ
とができる。すなわち、ガスタービンの背圧が下がり、
ガスタービンでの仕事量を増やすことことができる。
蒸気の一部をガスタービンの中間段に供給して仕事をさ
せるようにしたので、例えば全て凝縮器にて凝縮させて
いた場合に比べて、エネルギーの回収効率の向上を図る
ことができる。
ガスタービンによる排熱回収システムを、図1および図
2に基づき説明する。
サイクル(カリーナ発電サイクルに基づくもの)を用い
て、例えばディーゼルエンジンからの排気ガスによりア
ンモニア蒸気(アンモニアガス)を発生させるととも
に、このアンモニア蒸気にてガスタービン(アンモニア
蒸気タービンともいう)を駆動して動力を得ることによ
り、排熱の持つ熱エネルギーを回収するようにしたもの
である。
すように、濃度の高いアンモニア水溶液[例えば、50
%程度(アンモニア濃度、以下、同じ)]および高温
(例えば、500℃程度)の排気ガスを導き排気ガスの
持つ熱によりアンモニア水溶液を蒸発させる排ガス熱交
換器(カリーナ発電サイクルにおける蒸発器に相当)
(EG)1と、この排ガス熱交換器1にて発生したアン
モニア蒸気(例えば、300℃,3.0MPa程度)を
アンモニア蒸気移送管11を介して導き、動力回収機器
例えば発電機(図示せず)を回転させるガスタービン
(T)21と、このガスタービン21から排出された低
圧のアンモニア蒸気を低圧アンモニア蒸気移送管12を
介して導き、吸収液であるアンモニア水溶液に吸収させ
る低圧吸収器(蒸気圧力が、例えば0.12MPa程
度)(LA)2と、この低圧吸収器2でアンモニア蒸気
を吸収して濃度が濃くなった濃アンモニア水溶液(例え
ば、27.7%程度)を、途中に溶液ポンプ31を有す
る第1濃アンモニア水移送管13を介して導くとともに
高温(例えば、90℃程度)の加熱水により加熱してア
ンモニア蒸気を発生させる再生器(蒸気圧力が、例えば
0.44MPa程度)(R)3と、この再生器3で発生
したアンモニア蒸気(例えば、87.4%程度)をアン
モニア蒸気移送管14を介して導くとともに、上記低圧
吸収器2内の濃アンモニア水溶液を、即ち第1濃アンモ
ニア水移送管13内の濃アンモニア水溶液を第2濃アン
モニア水移送管15を介して導き、当該濃アンモニア水
溶液にさらにアンモニア蒸気を吸収させる高圧吸収器
(HA)4と、途中に溶液ポンプ32を有するとともに
この高圧吸収器4にてさらに濃くなった高濃アンモニア
水溶液(例えば、50%程度)を排ガス熱交換器1に移
送する高濃アンモニア水移送管16と、上記再生器3に
てアンモニア蒸気が分離されて濃度が薄くなった稀アン
モニア水溶液(例えば、21.5%程度)を上記低圧吸
収器2に供給するための稀アンモニア水移送管17と、
上記再生器3にて発生したアンモニア蒸気を、即ちアン
モニア蒸気移送管14内のアンモニア蒸気を上記ガスタ
ービン21の中間段に供給するためのアンモニア蒸気供
給管18とから構成されており、また低圧アンモニア蒸
気移送管12と第1濃アンモニア水移送管13との間、
および稀アンモニア水移送管17と第1濃アンモニア水
移送管13との間には、それぞれ熱回収のために、第1
熱交換器(HV)33および第2熱交換器(HL)34
が設けられている。
排ガスを供給するための排ガス供給配管、42は再生器
3の熱源として高温の加熱水を供給する加熱水供給配
管、43は低圧吸収器2および高圧吸収器4に冷却水
(例えば、30℃程度)を供給するための冷却水供給配
管である。
について説明する。500℃程度の高温の排気ガスおよ
びアンモニア濃度が50%と高い高濃アンモニア水溶液
が排ガス熱交換器1に供給され、ここで、排気ガスの有
する熱により、温度が300℃程度で圧力が3.0MP
a程度の高圧のアンモニア蒸気が発生される。
ニア蒸気は、アンモニア蒸気移送管11を介してガスタ
ービン21に作動流体として供給され、発電機を回転さ
せて電力が取り出される。即ち、排気ガスの熱エネルギ
ーが回収される。
のアンモニア蒸気は、低圧アンモニア蒸気移送管12を
介して蒸気圧力が0.12MPa程度にされた低圧吸収
器2に導かれ、ここでアンモニア水溶液に吸収される。
収し、濃度が27.7%程度になった濃アンモニア水溶
液は、第1濃アンモニア水移送管13を介して再生器3
に供給され、ここで、90℃の加熱水により加熱され
て、濃度が87.4%程度のアンモニア蒸気が発生され
る。なお、この再生器3内での蒸気圧力は、0.44M
Pa程度である。
ニア蒸気の一部は、アンモニア蒸気移送管14およびア
ンモニア蒸気供給管18を介して、ガスタービン21の
途中即ち中間段に供給されてガスタービン21の駆動に
供される。
りについては、アンモニア蒸気移送管14を介して高圧
吸収器4に供給され、ここで、第2濃アンモニア水移送
管15を介して溶液ポンプ31により低圧吸収器2から
供給される濃度が27.7%程度の濃アンモニア水溶液
に吸収されて、50%程度と濃度がより高い高濃度アン
モニア水溶液となり、この高濃度アンモニア水溶液が高
濃度アンモニア水移送管16を介して排ガス熱交換器1
に供給されて、アンモニア蒸気による吸収サイクルが行
われる。
された濃度が21.5%程度の稀アンモニア水溶液は、
低圧吸収器2に移送される。ここで、図2に吸収サイク
ルにおけるデューリング線図を示しておく。この図2か
ら分かるように、排ガス熱交換器(EG)1の出口圧力
は3.0MPaで、低圧吸収器(LA)2内の蒸気圧力
は0.12MPaであり、したがってガスタービン
(T)21での仕事量に相当する差圧分は、2.88M
Paとなり、従来の2.51MPaに比べてかなり増え
ている。
縮器の替わりに、高圧吸収器を用いて排ガス熱交換器
(蒸発器に相当する)に供給する高濃度のアンモニア水
溶液を得るようにしたので、再生器3での蒸気圧力を
0.44MPa程度と低くすることができ、したがって
従来と同じ温度(90℃)の加熱水でも、より濃度が薄
い稀アンモニア水溶液を得ることができる。すなわち、
図2のデューリング線図に示すように、低圧吸収器2内
の蒸気圧力を、0.49MPaから0.12MPaに、
かなり下げることができるので、ガスタービン21の背
圧が下がり、ガスタービン21での仕事量が増加する。
ア蒸気の一部をガスタービン21の中間段に供給して仕
事をさせるようしたので、例えば従来のように全て凝縮
器に移送して凝縮させていた場合に比べて、すなわち、
全て凝縮させるとともに、濃度調整用としてその一部を
吸収器に戻していた分を、ガスタービンにおける仕事と
して取り出すようにしたので、エネルギーの回収効率の
向上を図ることができる。
は、伝熱面積)を同一として、上記構成に係る排熱回収
システムと従来例に係る排熱回収システムとを比較する
と、約1.6倍の発電量が得られる。
ィーゼルエンジンからの排気ガスの熱回収を行うものと
して説明したが、このものに限定されるものではなく、
種々の施設から排出される排気ガスを使用することがで
きる。
[排ガス熱交換器(蒸発器)と再生器の熱源として廃熱
を用いて、吸収器でより高温の出力流体を得る場合]の
廃熱源がある場合に、適用することができる。
の構成によると、吸収サイクルにおける凝縮器の替わり
に、高圧吸収器を用いて蒸発器に相当する排ガス熱交換
器に供給する高濃度のアンモニア水溶液を得るようにし
たので、再生器での蒸気圧力を低くすることができ、し
たがって濃度が薄い稀アンモニア水溶液が得られるた
め、低圧吸収器内の蒸気圧力を従来の場合よりも低くす
ることができる。すなわち、ガスタービンの背圧を下げ
ることができるので、ガスタービンでの仕事効率の向上
を図ることができる。
蒸気の一部をガスタービンの中間段に供給して仕事をさ
せるようにしたので、例えば従来のように全て凝縮器に
移送して凝縮させていた場合に比べて、エネルギーの回
収効率の向上を図ることができる。
概略構成を示す図である。
リング線図を示す。
す図である。
デューリング線図を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】アンモニア水溶液および排気ガスを導き排
気ガスの熱によりアンモニア水溶液を加熱してアンモニ
ア蒸気を発生させる排ガス熱交換器と、この排ガス熱交
換器にて発生したアンモニア蒸気を導き動力を得るガス
タービンと、このガスタービンから排出された低圧のア
ンモニア蒸気を導きアンモニア水溶液に吸収させる低圧
吸収器と、この低圧吸収器でアンモニア蒸気を吸収して
濃度が濃くなった濃アンモニア水溶液を導き加熱してア
ンモニア蒸気を分離させる再生器と、この再生器にて分
離されたアンモニア蒸気および上記低圧吸収器内の濃ア
ンモニア水溶液を導き当該濃アンモニア水溶液にさらに
アンモニア蒸気を吸収させる高圧吸収器とから構成し、 且つ上記高圧吸収器にて濃度が高くなった高濃アンモニ
ア水溶液を上記排ガス熱交換器に移送するとともに、上
記再生器にてアンモニア蒸気が分離されて濃度が薄くな
った稀アンモニア水溶液を上記低圧吸収器に移送させる
ように構成したことを特徴とするガスタービンによる排
熱回収システム。 - 【請求項2】再生器から高圧吸収器に導くアンモニア蒸
気の一部をガスタービンの中間段に供給させるように構
成したことを特徴とする請求項1に記載のガスタービン
による排熱回収システム。
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JP2001363501A JP3973412B2 (ja) | 2001-11-29 | 2001-11-29 | ガスタービンによる排熱回収システム |
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JP2010516941A (ja) * | 2007-01-25 | 2010-05-20 | シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ | 発電所での二酸化炭素放出量を減少させる方法 |
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CN102505980B (zh) * | 2011-11-02 | 2014-02-12 | 天津大学 | 发动机余热分类回收系统 |
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- 2001-11-29 JP JP2001363501A patent/JP3973412B2/ja not_active Expired - Fee Related
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