JP2003160832A - 密度傾斜型傾斜機能材料及びその製造方法 - Google Patents

密度傾斜型傾斜機能材料及びその製造方法

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JP2003160832A JP2001402140A JP2001402140A JP2003160832A JP 2003160832 A JP2003160832 A JP 2003160832A JP 2001402140 A JP2001402140 A JP 2001402140A JP 2001402140 A JP2001402140 A JP 2001402140A JP 2003160832 A JP2003160832 A JP 2003160832A
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義見 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リング形状の複合材料において、リング外周部
から内周部にかけて強化相の体積分率が傾斜的に増加す
ると同時に密度が位置ごとに傾斜的に増加した傾斜機能
材料及びその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】互いに固相あるいは液相同士の場合には初
晶に相当する組成の物質に比してマトリックスに相当す
る物質の密度が大きく、かつ、初晶が固相でマトリック
スが液相状態にあった場合には初晶の密度が溶融マトリ
ックスに比べて大きい合金を溶解し、溶融マトリックス
の密度に比して大きい密度を有する固相初晶を晶出さ
せ、溶解中に遠心力を印加することにより固相初晶をリ
ング外周部に移動させた後、残存した溶融マトリックス
を凝固させ、リング外周部に初晶がリング内周部に強化
相を傾斜的に変化させ、同時に密度に変化を生じさせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リング形状の複合
材料において外周部から内周部に至る強化相の体積分率
が増大し、外周部から内周部に至る密度が増大している
ことを特徴とする傾斜機能材料及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】材料を構成する金属やセラミックスなど
の要素を連続的に制御する技術を材料の複素化といい、
これによって得られる機能の傾斜した材料を傾斜機能材
料という。宇宙往還機は大気中を超高速で飛行するた
め,機体表面が2000Kもの高温にさらされる。金属
材料単体では上記の条件には対応できないので、ある面
にセラミックスを配して耐熱性、耐酸化性を与え、他方
の液体水素で冷却する面には熱伝導度の高い金属材料を
配することが考えられる。しかし、両者を単にはり合わ
せただけでは、界面に温度差による応力がかかり、材料
が破壊する。そこで材料の厚さ方向に組成の分布、組織
などをセラミックスから金属まで連続的に制御し、熱膨
張率を整合させて熱応力を緩和させる傾斜機能材料が考
案された。
【0003】傾斜機能材料は耐熱性のみならず電気絶縁
性、高靭性、耐触性などを備えた一般の民生材料分野に
も適用範囲を広げ、プラズマ溶射積層形成法や粒子配列
焼結技術など、材料製造法の開発も進められている。傾
斜機能材料を製造するためには、材料設計に応じ、組成
分布と組織とを自由に制御できる技術が要求される。こ
のような傾斜機能材料に関する従来技術の一つであり、
安価な製造設備、低い製造コストで大型形状の製品を製
造できる方法が遠心力法である。(特開2001−80
972、特開2001−115224、特開2001−
152263、特開2001−252753、特願20
00−256486、特願2000−305527)
【0004】ここで、遠心力法とは、セラミックス粒子
あるいは第二相粒子を含む金属溶湯に遠心力を印加し、
主として金属溶湯と分散粒子との密度差に起因する遠心
力の差により生じる移動速度差を用いて組成傾斜を制御
しようとする傾斜機能材料製造法をさす。また、製造さ
れた傾斜機能材料の形状はリング状あるいはチューブ状
である。以後、チューブ状を含み一括してリング状と呼
ぶ。
【0005】
【発明が解決するための課題】遠心力法を用いた傾斜機
能材料の製造では、主に遠心力印加場での初晶粒子の移
動を利用していた。その一例として、Al−AlTi
系があげられる。AlTiの密度は3.4g/cm
であり、液相Alの密度2.4g/cmより大きいた
め、この系では遠心力印加のもと、初晶AlTiが優
先的にリング外周部に移動し、初晶ALTiの量がリ
ング外周部で多いリング形状の傾斜機能材料が製造され
る。その結果、リング外周部の密度が大きく、内周部に
かけて密度が小さくなっていた。ここで初晶とは、合金
を冷却したとき液相から初めて晶出してくる結晶であ
る。
【0006】また、Cu−Fe系の場合は、液相に比し
て密度の小さいFe粒子が初晶となり、初晶Feが優先
的にリング内周部に移動し、初晶Feの量がリング内周
部で多いリング形状の傾斜機能材料が製造される。その
結果、リング外周部の密度が大きく、内周部にかけて密
度が小さくなっていた。いずれの場合においても、密度
の大きい相がリング外周部に移動、密度の小さな相がリ
ング内周部に移動するため、リング形状の傾斜機能材料
において、常にリング外周部の密度が大きく、内周部に
かけて密度が小さくなっていた。
【0007】このように、既存の傾斜機能材料では、リ
ング外周部の密度が大きく、内周部にかけて密度が小さ
くなっており、この逆のタイプの傾斜機能材料の製造は
不可能であった。しかし、種々の設計においてはリング
外周部の密度が小さく、内周部にかけて密度が大きくな
るタイプの傾斜機能材料の利用も見込まれ、この開発が
望まれていた。本発明はかかる事情に鑑みなされたもの
で、凝固における密度変化を利用することにより、リン
グ外周部の密度が小さく、内周部にかけて密度が大きく
なるリング形状の傾斜機能材料を提供する。
【0008】
【発明を解決するための手段】通常、液相に比べて固相
の密度は大きい。凝固に伴う密度変化が合金の濃度変化
に伴う密度変化に比べて大きい場合もある。本発明はこ
の原理を適応し、溶融マトリックスに比して密度の大き
い初晶粒子が晶出した系に遠心力法を適用する。ここ
で、溶融マトリックスは凝固後、初晶に比して大きい密
度を有する系を選択する。すなわち、互いに固相あるい
は液相の場合、初晶に相当する組成の物質に比してマト
リックスに相当する物質の密度は大きいものの、初晶が
固相、マトリックスが液相状態にあった場合、初晶の密
度が逆転して大きくなる系を選択する。
【0009】この時、初晶粒子は溶融マトリックスに比
して密度が大きいため、遠心力印加のもと、リング外周
部へと優先的に移動する。その後、残存した溶融マトリ
ックスが固相へと変態するが、この時、相変態にともな
い密度が増加し、初晶に比して大きな密度を有するよう
になる。結果として、リング外周部の密度が小さく、内
周部にかけて密度が大きくなるリング形状の傾斜機能材
料が得られる。
【0010】即ち、本発明は、次のとおりのものであ
る。1.複合材料において、強化相の体積分率と密度が
位置ごとに傾斜的に変化していることを特徴とする傾斜
機能材料。2.複合材料において、強化相の体積分率と
密度が位置ごとに傾斜的に変化しており、さらにリング
外周部から内周部に至る強化相の体積分率が増大し、外
周部から内周部に至る密度が増大していることを同時に
満足することを特徴とするリング形状の傾斜機能材料。
3.Al−AlCu系複合材料において、強化相の体
積分率と密度が位置ごとに傾斜的に変化しており、また
リング外周部から内周部に至る強化相の体積分率が増大
し、外周部から内周部に至る密度が増大しており、さら
にAlCu金属間化合物強化相の体積分率と組織が位
置ごとに傾斜的に変化し、外周部から内周部に至る密度
が増大していることを同時に満足することを特徴とする
亜共晶Al−Cu合金を用いたリング形状の傾斜機能材
料。4.合金を溶解し、溶解中に遠心力を印加すること
により、マトリックス中の強化相の体積分率と密度とを
位置ごとに傾斜的に変化させることを特徴とする傾斜機
能材料の製造方法。5.互いに固相あるいは液相同士の
場合には初晶に相当する組成の物質に比してマトリック
スに相当する物質の密度が大きく、かつ、初晶が固相で
マトリックスが液相状態にあった場合には初晶の密度が
溶融マトリックスに比べて大きい合金を溶解し、溶融マ
トリックスの密度に比して大きい密度を有する固相初晶
を晶出させ、溶解中に遠心力を印加することにより固相
初晶をリング外周部に移動させた後、残存した溶融マト
リックスを凝固させ、強化相を晶出あるいは析出させる
ことによりリング外周部に初晶をリング内周部に強化相
を傾斜的に変化させ、同時に密度を変化させることを特
徴とする傾斜機能材料の製造方法。6.溶融マトリック
スの密度が初晶Alの密度に比べて小さい範囲の濃度を
有する亜共晶Al−Cu合金を溶解し、溶融亜共晶Al
−Cuマトリックスの密度に比して大きい密度を有する
初晶Alを晶出させ、溶解中に遠心力を印加することに
より初晶Alをリング外周部に移動させた後、残存した
溶融Al−Cuマトリックスを凝固させ、リング外周部
に初晶Alをリング内周部にAlCu金属間化合物を
傾斜的に変化させ、同時に密度を変化させることを特徴
とする特徴とする傾斜機能材料の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて具体的に説明する。本発明で使用した傾斜機
能材料の母材は亜共晶Al−3mass%Cu合金であ
る。ここで、Al−Cu系平衡状態図を図4に示す。亜
共晶Al−3mass%Cu合金を液相一相から冷却し
たとき、凝固開始時における初晶Alの濃度は0.5%
以下であり、また、凝固終了直前の溶融Al−Cu合金
の濃度は20%程度である。また、室温での組織はAl
とAlCuとの組織になる。
【0012】ここで、溶融Al−3mass%Cu合金
の密度に比べて初晶Al固相の密度は大きい。これに対
して、初晶Al固相の密度に比べて固相のAl+Al
Cu組織の密度は大きい。したがって、この系を利用す
れば、上記条件が満足される。
【0013】この亜共晶Al−3mass%Cu合金を
液相一相の温度範囲まで加熱し、溶解した。そして、重
力倍数G=120の条件下で遠心力法により傾斜機能材
料を製造した。ここで、重力倍数Gとは遠心力を重力で
規格化したものである。
【0014】製造した傾斜機能材料を走査型電子顕微鏡
で観察した。その一例を図2に示す。ここで、(a)は
リング外周部、(b)はリング内周部の組織を示す。黒
いコントラストを有する組織がAl、白いコントラスト
を有する組織がAlCu金属間化合物である。
【0015】図2のようにリング外周部から内周部にか
けて組織が変化しているのがわかる。すなわち、図2
(a)に示すようにリング外周部において多くの初晶A
lの存在が確認できた。これに対して、図2(b)に示
すリング内周部にかけて、AlCu金属間化合物の体
積分率が増大していることがわかった。
【0016】したがって、製造した材料において、組成
傾斜が形成されているものと考えられる。このことを明
らかにするため、リング各位置におけるCu濃度をEP
MAにより測定した。その結果を図1に示す。ここで、
横軸は材料の規格化した位置を表しており、0.0がリ
ング内周部を、1.0がリング外周部を示す。図1に示
すようにリング外周部からリング内周部にかけてCu濃
度が増大しており、AlCu金属間化合物の体積分率
が位置によって変化していることが確認できた。このよ
うに、リング外周部においてAlリッチ、リング内周部
にかけてAlCu金属間化合物リッチの傾斜機能材料
の製造が可能となった。
【0017】Alの密度にくらべてAlCu金属間化
合物の密度は大きいため、この材料の密度は外周部から
内周部にかけて増大している。このように、凝固におけ
る密度変化を利用することにより、外周部から内周部に
至る密度が増大しているリング形状の傾斜機能材料を製
造することが可能となった。
【0018】次に、製造した材料の機械的性質の傾斜を
調査する目的で、リングを5分割した各領域におけるブ
リネル硬さを測定した。ここで、ブリネル硬さとは直径
5mmまたは10mmの鋼球を試料に押しこんだとき、
荷重とくぼみの表面積との比から定義される硬さであ
る。図3に製造した傾斜機能材料におけるブリネル硬さ
分布を示す。
【0019】製造した傾斜機能材料の硬さは、同様の手
法で製造した純アルミニウムの測定値に比べて大きく、
硬いAlCu金属間化合物を分散させることにより機
械的性質の向上が認められる。
【0020】また、傾斜機能材料において、リング外周
部からリング内周部にかけて硬さは増大しており、機械
的性質が傾斜していることがわかる。これは内周部にか
けて硬いAlCu金属間化合物が多く分布しているた
めである。このように、凝固における密度変化を利用す
ることにより、外周部から内周部に至る硬さが増加して
いるリング形状の傾斜機能材料を製造することが可能と
なった。
【0021】このように、得られた傾斜機能材料は優れ
た機械的性質を示し、また、機械的性質の傾斜も認めら
れた。したがって、必要な部位を必要な量だけ強化する
ことができ、材料設計の要求とする機械的性質を与える
ことが可能となった。
【0022】また、本発明の適応合金は亜共晶Al−C
u合金に限られるものではなく、互いに固相あるいは
液相同士の場合、初晶に相当する組成の物質に比してマ
トリックスに相当する物質の密度が大きい、初晶が固
相、マトリックスが液相状態にあった場合、初晶の密度
が溶融マトリックスに比べて大きい、という両者を満た
す系において適応可能であり、例えば、Al−Ni系合
金、Al−Fe系合金などに適応できる。さらに、金属
間化合物を形成しない系でも適応でる。加えて、2元系
合金に限定されず、3元系以上でも同様の傾斜機能材料
が製造可能となる顕著な効果が得られた。
【0023】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明により、合
金を溶解し、溶解中に遠心力を印加することにより、マ
トリックス中の強化相の体積分率と密度とを位置ごとに
傾斜的に変化させる傾斜機能材料の製造方法(請求項
4)、互いに固相あるいは液相同士の場合には初晶に相
当する組成の物質に比してマトリックスに相当する物質
の密度が大きく、かつ、初晶が固相でマトリックスが液
相状態にあった場合には初晶の密度が溶融マトリックス
に比べて大きい合金を溶解し、溶融マトリックスの密度
に比して大きい密度を有する固相初晶を晶出させ、溶解
中に遠心力を印加することにより固相初晶をリング外周
部に移動させた後、残存した溶融マトリックスを凝固さ
せ、強化相を晶出あるいは析出させることによりリング
外周部に初晶がリング内周部に強化相を傾斜的に変化さ
せ、同時に密度を変化させる傾斜機能材料の製造方法
(請求項5)、および溶融マトリックスの密度が初晶A
lの密度に比べて小さい範囲の濃度を有する亜共晶Al
−Cu合金を溶解し、溶融亜共晶Al−Cuマトリック
スの密度に比して大きい密度を有する初晶Alを晶出さ
せ、溶解中に遠心力を印加することにより初晶Alをリ
ング外周部に移動させた後、残存した溶融Al−Cuマ
トリックスを凝固させ、リング外周部に初晶Alをリン
グ内周部にAlCu金属間化合物を傾斜的に変化さ
せ、同時に密度を変化させる傾斜機能材料の製造方法
(請求項6)が提供できる。
【0024】遠心力法で得られるリング形状の傾斜機能
材料において、既存材料では全てリング内周部から外周
部にかけて密度が大きくなるタイプのものであった。し
かし、種々の設計においてはリング外周部の密度が小さ
く、内周部にかけて密度が大きくなるタイプの傾斜機能
材料の利用も見込まれ、材料の補完という観点からも開
発が望まれていた。本発明では、凝固における密度変化
を利用することにより、リング外周部の密度が小さく、
内周部にかけて密度が大きくなるリング形状の傾斜機能
材料を提供することが可能となった。
【0025】発明で得られたリング形状の傾斜機能材料
は高機能を有し、リサイクリングが容易である。また、
必要な部位を必要な量だけ強化することができ、資源の
有効利用が可能となった。さらに、密度を傾斜化させる
ことにより軽量かつ強度を有する材料を提供することが
可能となった。
【0026】発明された製造方法は生産性が高く、省エ
ネルギーで歩留まり良く、かつ装置の制約少なく大量生
産が可能で、大型の製品も製造可能であり、省資源を実
現する。したがって、様々な分野において工業的応用が
考えられる。例えば、この材料はエンジンなどのあらゆ
る回転あるいは移動する機械部品の他、車両構造材料、
宇宙構造材料、航空機材料、医療用材料、プラント配管
パイプ材料などへの適応が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造した傾斜機能材料におけるCu濃度の位置
による変化を示す図である。
【図2】製造した傾斜機能材料の組織を示す図である。
【図3】製造した傾斜機能材料における硬さ分布を示す
図である。
【図4】Al−Cu系平衡状態図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 21/04 B22D 21/04 A 27/08 27/08 27/20 27/20 Z C22C 1/02 501 C22C 1/02 501Z 503 503J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合材料において、強化相の体積分率と密
    度が位置ごとに傾斜的に変化していることを特徴とする
    傾斜機能材料。
  2. 【請求項2】複合材料において、強化相の体積分率と密
    度が位置ごとに傾斜的に変化しており、さらにリング外
    周部から内周部に至る強化相の体積分率が増大し、外周
    部から内周部に至る密度が増大していることを同時に満
    足することを特徴とするリング形状の傾斜機能材料。
  3. 【請求項3】Al−AlCu系複合材料において、強
    化相の体積分率と密度が位置ごとに傾斜的に変化してお
    り、またリング外周部から内周部に至る強化相の体積分
    率が増大し、外周部から内周部に至る密度が増大してお
    り、さらにAlCu金属間化合物強化相の体積分率と
    組織が位置ごとに傾斜的に変化し、外周部から内周部に
    至る密度が増大していることを同時に満足することを特
    徴とする亜共晶Al−Cu合金を用いたリング形状の傾
    斜機能材料。
  4. 【請求項4】合金を溶解し、溶解中に遠心力を印加する
    ことにより、マトリックス中の強化相の体積分率と密度
    とを位置ごとに傾斜的に変化させることを特徴とする傾
    斜機能材料の製造方法。
  5. 【請求項5】互いに固相あるいは液相同士の場合には初
    晶に相当する組成の物質に比してマトリックスに相当す
    る物質の密度が大きく、かつ、初晶が固相でマトリック
    スが液相状態にあった場合には初晶の密度が溶融マトリ
    ックスに比べて大きい合金を溶解し、溶融マトリックス
    の密度に比して大きい密度を有する固相初晶を晶出さ
    せ、溶解中に遠心力を印加することにより固相初晶をリ
    ング外周部に移動させた後、残存した溶融マトリックス
    を凝固させ、強化相を晶出あるいは析出させることによ
    りリング外周部に初晶をリング内周部に強化相を傾斜的
    に変化させ、同時に密度を変化させることを特徴とする
    傾斜機能材料の製造方法。
  6. 【請求項6】溶融マトリックスの密度が初晶Alの密度
    に比べて小さい範囲の濃度を有する亜共晶Al−Cu合
    金を溶解し、溶融亜共晶Al−Cuマトリックスの密度
    に比して大きい密度を有する初晶Alを晶出させ、溶解
    中に遠心力を印加することにより初晶Alをリング外周
    部に移動させた後、残存した溶融Al−Cuマトリック
    スを凝固させ、リング外周部に初晶Alをリング内周部
    にAlCu金属間化合物を傾斜的に変化させ、同時に
    密度を変化させることを特徴とする傾斜機能材料の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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