【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、象牙質知覚過敏に
対し、優れた予防・治癒効果を発揮する予防・治療剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】象牙質知覚過敏症とは、歯のエナメル質
又はセメント質が消失して象牙質が露出し、この象牙質
に温度的、化学的、機械的などの外来刺激が与えられる
ことによって、一過性の非常に不快な痛みを生じるもの
である。この原因は、象牙細管を通じて神経が刺激され
るためと考えられており、予防策としては、乳酸アルミ
ニウムを用いて象牙細管を封鎖させたり、硝酸カリウム
によって神経を鈍麻させるといった方法がなされてい
る。象牙細管を封鎖させるものとしては、特開昭61−
36212号公報、特開平5−117157号公報、特
開平6−116153号公報、神経を鈍麻させるものと
しては、米国特許第3863006号公報、特開平8−
175943号公報などに記載の提案がある。その他、
ホルムアルデヒド、フッ化物、塩化亜鉛、クエン酸塩、
ストロンチウム塩等とその組み合わせによる公知技術も
知られている。
【0003】このように象牙質知覚過敏の予防あるいは
治療を目的とした口腔用組成物もいくつか提案されてい
るが、従来のこの種の口腔用組成物は、その殆どが外来
刺激に対する効果であり、即ち刺激に対しての予防・治
療技術であり、象牙細管の露出、細管径の拡大等を防ぐ
といった象牙質知覚過敏症の根本を解決する直接的予防
法ではない。
【0004】また、象牙質知覚過敏を発症すると、例え
ば甘味や酸味の強い果物を食べた時、冷たい水を飲んだ
時、歯磨をした時などに痛みを感じるため、日常の食生
活や口腔衛生の維持に多くの悪影響を与えるものであ
る。しかしながら、これらの痛みの低減、除去を目的と
して前述したような方法が提案されているが、それらの
方法を用いても、痛みの低減、除去には通常1ヶ月以上
の期間を要し、発症者の苦痛を伴っているのが現状であ
る。
【0005】更に、象牙質知覚過敏に対する有効成分と
して広く使用されている硝酸カリウムは薬剤の苦味が強
く、使用に非常に不快感を伴ったり、その効果持続も短
い。一方、乳酸アルミニウムを比較的多量に配合する場
合、予防・治療剤の性状安定性が悪くなり、また、使用
感にも問題を生じ、味も悪いなど、使用感も優れないも
のが大部分である。
【0006】従って、予防・治療剤中に安定に配合で
き、使用感の優れた、短期間で痛みを低減・除去でき
る、より優れた知覚過敏症の予防、治療効果を有する象
牙質知覚過敏予防・治療剤が強く望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、象牙細管の露出・開口、細管径の
拡大などを防ぎ、象牙質知覚過敏症を根本から予防し、
剤の安定性にも優れ、使用感もよい象牙質知覚過敏予防
・治療剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、ヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又はその塩を有
効成分として配合することにより、象牙細管の露出・開
口、細管径の拡大などを防いで、象牙質知覚過敏症を根
本から予防する上、更には、製剤への配合安定性にも優
れ、使用感もよい象牙質知覚過敏予防・治療剤が得られ
ることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】なお、ヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又
はその塩を歯磨等の口腔用組成物に配合することは知ら
れている(特開平7−82126号公報、特開平10−
316548号公報)が、これはヒドロキシ−2−ピリ
ドン誘導体又はその塩を歯垢抑制の有効成分として配合
しているもので、ヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又は
その塩を知覚過敏症に対する予防、治療の有効成分とし
て用いた例はなく、このことは本発明者らによる新知見
である。
【0010】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の象牙質知覚過敏予防・治療剤は、象牙質知覚過
敏予防・治療の有効成分として、ヒドロキシ−2−ピリ
ドン誘導体又はその塩を配合したものである。
【0011】本発明において、ヒドロキシ−2−ピリド
ン誘導体又はその塩は下記一般式(1)で示される。
【化1】
【0012】上記式(1)において、R1,R2はそれぞ
れ水素原子又は水酸基であり、かつR1,R2の少なくと
も一つは水酸基である。また、R3,R4,R5はそれぞ
れ水素原子又は一価の有機基であり、一価の有機基とし
てはアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ビ
シクロアルキル基、シクロアルキル−アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基、アリールアルケニル基、アリー
ルオキシアルキル基、アリールメルカプトアルキル基、
ベンズヒドリル基、フェニルスルホニルアルキル基、フ
リル基、フリルアルケニル基等を挙げることができる
が、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のア
ルケニル基、炭素数3〜18のシクロアルキル基やシク
ロアルキル−アルキル基、ベンジル基が好ましい。
【0013】なお、上記式(1)のヒドロキシ−2−ピ
リドン誘導体は、1−ヒドロキシ−2−ピリドンあるい
は3−ヒドロキシ−2−ピリドン骨格を有するが、各々
互変異性体が存在する。1−ヒドロキシ−2−ピリドン
骨格の場合は、2−ヒドロキシピリジンN−オキシド骨
格等が異性体として存在し、3−ヒドロキシ−2−ピリ
ドン骨格の場合は、2,3−ジヒドロキシピリジン骨格
等が存在する。本発明にはこれらの異性体も含む。
【0014】更に、上記ヒドロキシ−2−ピリドン誘導
体は、適当な塩基を用いた塩として使用することも可能
である。塩の形態としてはナトリウム、カリウム、マグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、銅、ア
ルミニウム、ランタン、鉄、錫等の一価又は多価の金属
塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン
ヒドロキシルアミン類との塩、アルギニン、リジン等の
塩基性アミノ酸との塩、又は塩基性アミノ酸を含む塩基
性ペプチドや塩基性蛋白質との塩等が広く利用可能であ
り、薬学的に許容できる範囲から適宜選択できる。
【0015】本発明の象牙質知覚過敏予防・治療剤は、
上記式(1)のヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又はそ
の塩を適当な担体に分散したものである。担体は、有効
成分を効率よく適用部位に到達させるために用いる。担
体は液状、軟膏状、固体状のいずれでもよいが、固体状
の場合は唾液により口腔内で崩壊もしくは溶解する基剤
が望ましい。本発明に好適に用いることができる液状、
軟膏状、固体状の各基剤を例示すると、次の通りであ
る。
液状基剤:水、プロピレングリコール、エタノール、グ
リセリン、非イオン界面活性剤等
軟膏状基剤:カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、プロピレン
グリコール、流動パラフィン、白色ワセリン、非イオン
界面活性剤等
固体状基剤:デンプン類、カルメロース、結晶セルロー
ス、糖アルコール等
【0016】上記式(1)のヒドロキシ−2−ピリドン
誘導体又はその塩の配合量は、効能上・配合上の理由に
より予防・治療剤全体の0.0005〜15%(質量百
分率、以下同様)、より好ましくは0.01〜10%、
特には0.1〜1%とするのがよい。
【0017】本発明の予防・治療剤は、塗布剤、軟膏剤
として歯牙に適用することが最も有効であるが、練歯
磨、液状歯磨等の歯磨類、洗口剤等として調製すること
もできる。また、公知の歯牙用貼付基剤と併用して、歯
牙表面での有効成分の滞留時間を延ばして予防・治療効
果を高めることもできる。なお、投与量は、適宜選定さ
れ、特に制限されないが、例えば式(1)のヒドロキシ
−2−ピリドン誘導体又はその塩を上記量で含む塗布
剤、軟膏剤等を適用する場合、その0.5〜2g程度を
1日1〜10回、特に2〜8回程度適用するような量で
ある。
【0018】
【発明の効果】本発明の象牙質知覚過敏予防・治療剤
は、有効成分として配合されたピロクトンオラミン等の
ヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又はその塩が、象牙細
管の露出・開口、細管径の拡大などを防ぎ、象牙質知覚
過敏症の予防・治療効果を有する。かつ、有効成分の配
合安定性にも優れ、使用感も良好である。そして、予防
・治療剤は、単に象牙質知覚過敏症の外来刺激に対する
過敏症状を緩和するだけでなく、象牙質知覚過敏症の発
現を根本から有効に予防・治療することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、下記の例において%は質量百分率
を示す。
【0020】[実施例、比較例]表1に示す薬剤を用い
て、Pashleyらの方法に従い、象牙細管の液の通
過性抑制効果を評価した。なお、各種薬剤は、5%プロ
ピレングリコール、1%ラウリル硫酸ナトリウム、0.
21%フッ化ナトリウムを含む水溶液で、pHは6.5
に調整した。
【0021】試験方法:ヒトの歯根から象牙質ブロック
を切り出し、研磨を行って薄切標本を作製し、サンプル
とした。このサンプルを各薬剤1:3水希釈液で3分間
処置し、水で濯いだあと、pH5.5の乳酸脱灰液に約
12時間浸漬した。更に同様の薬剤処置を行い、Clo
stridium histolyticum由来のコ
ラゲナーゼ溶液(pH6.5)に12時間浸漬した。こ
の一連の操作を2回(2日間)繰り返し、人工知覚過敏
モデルを作製した。この後、水でよく濯ぎ、生理食塩水
を流し、試料を通過する単位時間当たりの生理食塩水の
量を測定して、コントロール薬剤(薬剤無配合)に対す
る、各薬剤の通過性抑制効果を下記式より算出した。結
果を表1に示す。
【0022】
【数1】
*通過量:10分間に通過する生理食塩水量(μl)
【0023】
【表1】【0024】表1の結果から、ピロクトンオラミンは、
他の薬剤に比べ著しく液透過を抑制しており、象牙細管
の開口・拡大を大きく抑制していることが確認された。
【0025】以下、本発明に係る象牙質知覚過敏予防・
治療剤の処方例を示す。
[処方例1]口腔用塗布剤
プロピレングリコール 30.0%
グリセリン 10.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
香料 0.5
ピロクトンオラミン 5.0 水 残
計 100.0%
【0026】
[処方例2]口腔用軟膏
ピロクトンオラミン 0.3%
セタノール 5.0
プロピレングリコール 15.0
白色ワセリン 55.0
セスキオレイン酸ソルビタン 5.0
ミツロウ 3.0
香料 1.0 水 残
計 100.0%Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a prophylactic / therapeutic agent which exerts an excellent preventive / healing effect on hypersensitivity to dentin. 2. Description of the Related Art Dentin hypersensitivity is a phenomenon in which the enamel or cementum of a tooth disappears and dentin is exposed, and any external stimulus, such as thermal, chemical, or mechanical, is applied to the dentine. When given, it can cause transient, very unpleasant pain. It is thought that this is because nerves are stimulated through the dentinal tubules. As preventive measures, methods such as blocking the dentinal tubules using aluminum lactate and dulling the nerves with potassium nitrate have been adopted. Japanese Patent Application Laid-Open No. SHO 61-61 discloses a technique for blocking ivory tubules.
JP-A-36212, JP-A-5-117157, JP-A-6-116153, and U.S. Pat.
There is a proposal described in 175943 and the like. Others
Formaldehyde, fluoride, zinc chloride, citrate,
Known techniques using strontium salts and the like and combinations thereof are also known. As described above, several oral compositions for the purpose of preventing or treating dentin hypersensitivity have been proposed, but most of the conventional oral compositions of this type have an effect on foreign stimuli. Yes, that is, it is a technique for preventing and treating irritation, and is not a direct prevention method for solving the root of dentin hypersensitivity, such as preventing exposure of dentinal tubules and expansion of tubule diameter. [0004] In addition, when hypersensitivity to dentin develops, pain is felt when, for example, eating sweet or sour fruits, drinking cold water, or brushing teeth. Has many negative effects on the maintenance of However, although the above-mentioned methods have been proposed for the purpose of reducing and eliminating these pains, even if these methods are used, it usually takes a period of one month or more to reduce and eliminate the pain. At present, it is accompanied by the pain of the elderly. [0005] Further, potassium nitrate, which is widely used as an active ingredient for hypersensitivity to dentin, has a strong bitter taste of the drug, is extremely uncomfortable to use, and has a short duration of effect. On the other hand, if aluminum lactate is added in a relatively large amount, the stability of the prophylactic / therapeutic agent deteriorates, and a problem also occurs in the feeling of use. is there. Accordingly, it is possible to stably mix in a prophylactic / therapeutic agent, to have excellent feeling in use, to reduce and eliminate pain in a short period of time, and to prevent dentin hypersensitivity, which has a better prevention and treatment effect of hypersensitivity. -Therapeutic agents are strongly desired. SUMMARY OF THE INVENTION [0007] The present invention has been made in view of the above circumstances, and prevents exposure and opening of dentinal tubules, enlargement of tubule diameter, etc., and fundamentally prevents dentin hypersensitivity. And
An object of the present invention is to provide a dentin hypersensitivity preventive / therapeutic agent which is excellent in the stability of the agent and has a good feeling in use. Means for Solving the Problems and Embodiments of the Invention The present inventors have conducted intensive studies to achieve the above object, and as a result, have found that a hydroxy-2-pyridone derivative or a salt thereof is used as an active ingredient. Prevents dentine hypersensitivity by preventing exposure and opening of dentinal tubules and enlargement of tubule diameter by blending. The inventors have found that a good dentin hypersensitivity preventive / therapeutic agent can be obtained, and have accomplished the present invention. It is known that a hydroxy-2-pyridone derivative or a salt thereof is incorporated into an oral composition such as a dentifrice (JP-A-7-82126, JP-A-10-82126).
No. 316548), which contains a hydroxy-2-pyridone derivative or a salt thereof as an active ingredient for inhibiting plaque, and uses the hydroxy-2-pyridone derivative or a salt thereof for the prevention and treatment of hyperesthesia. There is no example of using it as an active ingredient, which is a new finding by the present inventors. Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The preventive / therapeutic agent for dentin hypersensitivity of the present invention comprises a hydroxy-2-pyridone derivative or a salt thereof as an active ingredient for preventing / treating dentin hypersensitivity. In the present invention, the hydroxy-2-pyridone derivative or a salt thereof is represented by the following general formula (1). Embedded image In the above formula (1), R 1 and R 2 are each a hydrogen atom or a hydroxyl group, and at least one of R 1 and R 2 is a hydroxyl group. R 3 , R 4 , and R 5 are each a hydrogen atom or a monovalent organic group, and examples of the monovalent organic group include an alkyl group, an alkenyl group, a cycloalkyl group, a bicycloalkyl group, a cycloalkyl-alkyl group, Aryl group, aralkyl group, arylalkenyl group, aryloxyalkyl group, arylmercaptoalkyl group,
Examples thereof include a benzhydryl group, a phenylsulfonylalkyl group, a furyl group, and a furylalkenyl group. Examples thereof include an alkyl group having 1 to 18 carbon atoms, an alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms, and a cycloalkyl group having 3 to 18 carbon atoms. A cycloalkyl-alkyl group and a benzyl group are preferred. The hydroxy-2-pyridone derivative of the above formula (1) has a 1-hydroxy-2-pyridone or 3-hydroxy-2-pyridone skeleton, and each has a tautomer. In the case of a 1-hydroxy-2-pyridone skeleton, a 2-hydroxypyridine N-oxide skeleton or the like exists as an isomer, and in the case of a 3-hydroxy-2-pyridone skeleton, a 2,3-dihydroxypyridine skeleton or the like exists. I do. The present invention includes these isomers. Further, the above hydroxy-2-pyridone derivative can be used as a salt using an appropriate base. Examples of the salt form include sodium, potassium, magnesium, calcium, strontium, zinc, copper, aluminum, lanthanum, iron, tin and other monovalent or polyvalent metal salts, ammonium salts, monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, Salts with ethylenediaminehydroxylamines, salts with basic amino acids such as arginine and lysine, or salts with basic peptides and basic proteins containing basic amino acids are widely available and pharmaceutically acceptable Can be selected as appropriate. The preventive / therapeutic agent for dentin hypersensitivity of the present invention comprises:
The hydroxy-2-pyridone derivative of the above formula (1) or a salt thereof is dispersed in a suitable carrier. The carrier is used to allow the active ingredient to efficiently reach the application site. The carrier may be liquid, ointment, or solid. In the case of the solid, a base that disintegrates or dissolves in the oral cavity with saliva is desirable. A liquid that can be suitably used in the present invention,
Examples of ointment and solid bases are as follows. Liquid base: ointment base such as water, propylene glycol, ethanol, glycerin, nonionic surfactant: carboxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, sodium alginate, propylene glycol, liquid paraffin, white petrolatum, nonionic surfactant, etc. Base: starch, carmellose, crystalline cellulose, sugar alcohol, etc. The compounding amount of the hydroxy-2-pyridone derivative of the above formula (1) or a salt thereof is determined by the total amount of the preventive / therapeutic agent for reasons of efficacy and formulation. 0.0005 to 15% (mass percentage, the same applies hereinafter), more preferably 0.01 to 10%,
In particular, the content is preferably 0.1 to 1%. The prophylactic / therapeutic agent of the present invention is most effective when applied to teeth as a liniment or ointment, but it can also be prepared as toothpastes such as toothpaste and liquid toothpaste, mouthwashes and the like. . Further, in combination with a known tooth patch, the residence time of the active ingredient on the tooth surface can be extended to enhance the preventive and therapeutic effects. The dosage is appropriately selected and is not particularly limited. For example, when a coating agent, an ointment, or the like containing the hydroxy-2-pyridone derivative of the formula (1) or a salt thereof in the above amount is applied, the dose may be 0.5. The amount is such that about 2 g is applied 1 to 10 times a day, particularly about 2 to 8 times a day. The prophylactic / therapeutic agent for dentin hypersensitivity according to the present invention is characterized in that a hydroxy-2-pyridone derivative such as pyrocton olamine or a salt thereof formulated as an active ingredient is used for exposing and opening dentin tubules. In addition, it has an effect of preventing and treating dentin hypersensitivity by preventing the expansion of the capillary diameter. In addition, the blending stability of the active ingredient is excellent, and the usability is good. And the preventive / therapeutic agent can not only relieve the hypersensitivity symptom to the external stimulus of the dentine hypersensitivity but also can effectively prevent and treat the onset of the dentine hypersensitivity from the fundamental. EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to the following Examples. In the following examples,% indicates mass percentage. [Examples and Comparative Examples] The drugs shown in Table 1 were used to evaluate the effect of suppressing the passage of liquid through dentinal tubules according to the method of Pashley et al. In addition, various chemical | medical agents are 5% propylene glycol, 1% sodium lauryl sulfate, 0.1%.
Aqueous solution containing 21% sodium fluoride, pH 6.5
Was adjusted to Test method: A dentin block was cut out from a human tooth root and polished to prepare a sliced specimen, which was used as a sample. This sample was treated with a 1: 3 aqueous dilution of each drug for 3 minutes, rinsed with water, and then immersed in a lactic acid demineralized solution having a pH of 5.5 for about 12 hours. Further, the same drug treatment is performed, and Clo is performed.
It was immersed in a collagenase solution (pH 6.5) derived from stridium histolyticum for 12 hours. This series of operations was repeated twice (two days) to produce an artificial hyperesthesia model. After that, rinse well with water, pour physiological saline, measure the amount of physiological saline per unit time passing through the sample, and determine the inhibitory effect of each drug on the control drug (without drug). It was calculated from the equation. Table 1 shows the results. ## EQU1 ## * Amount of passage: Amount of physiological saline passing in 10 minutes (μl) From the results in Table 1, pyroctone olamine is
Liquid permeation was significantly suppressed compared to other drugs, and it was confirmed that the opening and enlargement of dentinal tubules were significantly suppressed. The following describes the prevention of dentin hypersensitivity according to the present invention.
The prescription example of a therapeutic agent is shown. [Formulation Example 1] Oral coating agent propylene glycol 30.0% glycerin 10.0 polyoxyethylene hydrogenated castor oil 1.0 fragrance 0.5 pyrocton olamine 5.0 water balance 100.0% Formulation example 2] oral ointment pyrocton olamine 0.3% cetanol 5.0 propylene glycol 15.0 white petrolatum 55.0 sorbitan sesquioleate 5.0 beeswax 3.0 fragrance 1.0 water balance 100.0 %
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(72)発明者 柴▲崎▼ 顕一郎
東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ
ン株式会社内
Fターム(参考) 4C083 AA082 AC012 AC072 AC122
AC432 AC442 AC851 AC852
CC41 DD22 DD23 EE38
4C086 AA01 AA02 BC17 MA01 MA04
MA16 MA28 MA57 NA14 ZA67
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(72) Inventor Kenichiro Shiba
Rio, 1-3-7, Honjo, Sumida-ku, Tokyo
Incorporated
F-term (reference) 4C083 AA082 AC012 AC072 AC122
AC432 AC442 AC851 AC852
CC41 DD22 DD23 EE38
4C086 AA01 AA02 BC17 MA01 MA04
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