JP2003160382A - 高熱伝導性炭素繊維強化複合材料およびその製造方法 - Google Patents

高熱伝導性炭素繊維強化複合材料およびその製造方法

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JP2003160382A JP2001359107A JP2001359107A JP2003160382A JP 2003160382 A JP2003160382 A JP 2003160382A JP 2001359107 A JP2001359107 A JP 2001359107A JP 2001359107 A JP2001359107 A JP 2001359107A JP 2003160382 A JP2003160382 A JP 2003160382A
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Chihiro Ikeda
千尋 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱拡散能力の高い炭素繊維強化複合材料およ
びそれを高率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 高い熱伝導性を有する強化繊維2の層の
一部を面外方向に向けさせ、強化繊維2の層が複合材料
の表面に露出するような構造とし、それを効率よく製造
するために製造過程でシート状のプリプレグを突起物1
0の上に積層一体化するかまたはシート状のプリプレグ
積層する成形金型の表面に凸凹を設けるようにした。ま
た、成型用金型の表面に少なくとも1個の凹凸を設け、
この成型用金型上に高い熱伝導性を有する長繊維の炭素
繊維とマトリックス材とを積層して炭素繊維強化複合材
料を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば宇宙用望
遠鏡の構造用パイプのような、温度変化の激しい環境条
件にさらされる機器や構造物に用いる複合材料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の炭素繊維強化複合材料について図
6を用いて説明する。図6は従来の炭素繊維強化複合材
料の断面図である。従来の炭素繊維強化複合材料はマト
リックス材1の中に炭素繊維からなる強化繊維2が層状
に積層されているものであり、このような材料で部材を
造った場合、炭素繊維の有する高い剛性により、応力は
殆ど強化繊維2に伝わることになるが、強化繊維2は高
い強度を有しているので、部材として非常に高い強度を
有することができる。また炭素繊維強化複合材料の強度
を密度で除した比強度は金属材料等と比較して格段に大
きく、従ってこのような材料で造られた部材は非常に軽
量でもあり、宇宙・航空機用の材料として使用されてい
る。
【0003】次に、このような炭素繊維強化複合材料
(以下「複合材料」という)を用いて製造されたパイプ
の例について説明する。図7は従来のパイプの一例を示
す断面図である。図7において強化繊維2の層はパイプ
に対して同心円状に配置され、強化繊維2のそれぞれの
層間にマトリックス材1が配置され一体化されている。
また、図8は従来の複合材料パイプを使用した実施例で
ある。従来のパイプ5は図6のようにパイプ5の両端を
他の機器や構造物6と溶接や接着剤などを用いて結合す
るかあるいは図9のようにパイプ5の両端の取付け部品
7を介して他の機器や構造物6と結合してトラス構造等
を形成することにより構造材として利用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図6を用いて説明す
る。図6に示すように、複合材料では、その層面に平行
に高い熱伝導性を有する炭素繊維よりなる強化繊維の長
手方向(図6の矢印3で示す層面平行方向)が配置され
ているため高い熱伝導性を有するが、層が積み重なって
いる水平方向(図6の矢印4で示す水平方向:面外方
向)には熱伝導性が低い。これは、炭素繊維の持つ特性
として長手方向には高い熱伝導性を有するが、それと直
角の方向に対しては熱伝導性が低いとともに、炭素繊維
の層間には熱伝導率が極めて低いマトリックス材1が存
在していることに起因する。従って、複合材料表面に対
して局所的に入熱があった場合、熱伝導に寄与する部分
は表面に近い層に限られ、その結果、高い熱伝導率を有
する炭素繊維よりなる強化繊維2を用いているにもかか
わらず、複合材料として熱抵抗が大きなものとなり熱拡
散能力が充分に得られないことがある。このため例えば
図9の複合材料パイプの例などでは、大きな熱入力に対
してパイプ5あるいはパイプ5および取付け部品7が均
一な温度分布とならず、パイプ5あるいはパイプ5およ
び取付け部品7が局所的に温度変化を生じ、局所的な寸
法変化あるいは熱変形を生じることとなる。この結果、
従来の複合材料からなるパイプ等は、温度環境条件の変
化あるいは大きな熱入力にさらされる機器あるいは厳し
い寸法制御が要求される機器には使用できないという問
題点があった。
【0005】また、従来のパイプでは、温度環境の変化
あるいは熱入力を受けた場合、パイプ5あるいはパイプ
5および取付け部品7に温度変化を生じ、寸法変化が生
じるという問題点があった。そのため、例えば屋外で使
用される光学機器を保持する構造用パイプに用いた場
合、太陽光の照射の有無に伴う温度分布に応じて構造が
変形し、光学機器の指向方向が変化し、この結果、光学
性能が劣化するという問題が生じるおそれがあった。従
って、上述したように、従来の複合材料は寸法安定度の
要求される機器には使用できないという問題点があっ
た。
【0006】このような問題点の起こる理由について、
複合材料の製造方法の点から説明する。従来の炭素繊維
強化複合材料は、予め未硬化のマトリックス材を強化繊
維に含浸させたプリプレグと呼ばれる薄いシート状の材
料として供給される。従来の複合材料の成形方法は図1
0に示すように、このプリプレグ8を成形型9の上に何
層も積層したものを、加圧した状態で、例えば加熱する
ことでマトリックス材1を硬化させ一体化するというも
のである。このため何層もの強化繊維2がマトリックス
材1を介して重なりあった構造なり、複合材料の表面に
はマトリックス材が存在する一方、複合材の内部に熱伝
導性の高い強化繊維2が積層されているため、熱伝導性
に対して前述したような問題が生じるのである。
【0007】以上のような問題点を解決するために、例
えば特開2001−181063に記載されているよう
な炭素繊維よりなる強化繊維層の間にマトリックス材を
含浸させ高温にさらしマトリックス材を炭化させるとい
うことを繰り返しおこなった炭素繊維強化炭素材料を用
いたり、あるいは特開平9−207236に記載されて
いるような強化繊維として3次元織物を使用することが
実用化されているが、製造コストが極めて高くなった
り、製作期間が極めて長くなるなどの問題点があり、な
かな実用にならなかった。
【0008】この発明はかかる課題を解決するためにな
されたものであり、温度環境条件の変化に対して大きな
熱拡散能力を有する高熱伝導複合材料、あるいは複合材
料製パイプを容易に実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の発明の炭素繊維強
化複合材料は、高い熱伝導率を有する長繊維の炭素繊維
とマトリックス材との積層構造を含む炭素繊維強化複合
材料であって、前記炭素繊維が前記炭素繊維強化複合材
料の少なくとも1個所で面外方向に配向されているもの
である。
【0010】従って、炭素繊維層の少なくとも1個所が
面外方向を向いているので、炭素繊維強化複合材料にお
いて炭素繊維の少なくとも一部が表面に露出している
か、または、薄いマトリックス材の層を介して極めて表
面に近いところに配置されることとなる。このため、炭
素繊維が露出または近傍に存在するその付近の表面から
熱が入ってきた場合、熱伝導率の悪い炭素繊維間のマト
リックス材を介さないで直接、または、薄いマトリック
ス材を介して複合材料の内部に伝え、拡散させることが
できる。また、一部炭素繊維を面外方向に配向すること
により、複合材料表面に露出または近傍に存在する、熱
伝導に寄与する炭素繊維の断面積も大きくすることがで
きるため、熱輸送能力が向上し、その結果局所的な温度
変化を生じにくくすることができる。また、これは複合
材料を成形する際に、繊維層の一部を面外を向かせるだ
けで実現できるため、コスト的でも従来の複合材料と変
わらずに実現することができる。
【0011】また、本願発明のパイプは、上述の炭素繊
維強化材料からなる複合材料製パイプである。
【0012】従って、パイプは高い熱伝導率を有する炭
素繊維が、面外方向すなわち径方向に向かって一部配向
しているため、炭素繊維の一部がパイプの表面に露出
し、または、その表面付近に存在し、その露出部分また
は表面近傍部分に熱が入ってきた場合、熱伝導率の悪い
炭素繊維間のマトリックス材を介さないで直接、または
マトリックス材を介してパイプの内部に熱を伝えること
ができる。このため、この熱はパイプ内部までまですぐ
に伝わり、その結果パイプの断面積で熱伝導に寄与する
面積を大きくすることができるため、熱輸送能力が向上
し、従って局所的な温度変化を生じにくくすることがで
きる。これは複合材料を成形する際に繊維層の一部を面
外に向かせるだけで実現できるので、コスト的にも従来
の複合材料パイプと変わらずに実現することができる。
【0013】また、本願発明の炭素繊維強化複合材料の
製造方法は、高い熱伝導性を有する長繊維の炭素繊維と
マトリックス材との積層構造の層間に少なくとも1部に
突起部を挿入して、炭素繊維強化複合材料を製造するも
のである。
【0014】これにより、平面状に織られた高い熱伝導
率を有する長繊維の炭素繊維織物を強化繊維として複合
材料を成形するときに、マトリックス材と強化繊維との
積層構造の層間の少なくとも一部に突起物を配置し、そ
の上にマトリックス材と強化繊維とを積層したものを加
熱硬化し、一体化させることにより強化繊維層の一部を
面外方向に向かせることができる。
【0015】また、本願発明の他の炭素繊維強化複合材
料の製造方法は、成型用金型の表面に少なくとも1個の
凹凸を設け、前記成型用金型上に高い熱伝導性を有する
長繊維の炭素繊維とマトリックス材とを積層して炭素繊
維強化複合材料を製造するものである。
【0016】上記製造方法により、平面状に織られた高
い熱伝導率を有する長繊維の炭素繊維織物を強化繊維と
して複合材料を成形するときに、マトリックス材と強化
繊維とを積層するための成形金型の表面に凸凹を設けて
おいて、その上にマトリックス材と強化繊維とからなる
プリプレグを積層したものを加熱硬化し、凸凹形状を複
合材料に転写することにより強化繊維層の一部を面外に
向かせることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明に
よる炭素繊維強化複合材料複合材料を示す断面図であ
る。高い熱伝導性を有する炭素繊維からなる強化繊維2
が極めて熱伝導性の低いマトリックス材1を挟んで層状
に重なって一体化された構造となっている。層内に突起
物10を存在させることにより強化繊維2の層は部分的
に層の面外方向に曲げられ外側に向き、表面に露出して
いる。このような構成にすることで、強化繊維が面外方
向にに曲げられ、例えば強化繊維が表面に露出している
場合には、この露出した部分からの入熱に対しては極め
て熱伝導性の悪いマトリックス材1を介さずに、直接に
高い熱伝導性を有する強化繊維2に熱を伝えることがで
きる。更に、伝わった熱は、周囲に分散され、入熱のな
い部分に伝えられ外部に放出される他、強化繊維2の層
をヒートシンク(図示せず)に接続しておけば、そこに
伝えられ放散される。このため、例えば強化繊維2が面
外に曲げれている部分に、放熱が必要な機器が配置され
た場合、それから生じる熱を効率的に放散させることが
可能になる。このため温度変化を小さく押さえることが
できる。
【0018】突起物10は、高い熱伝導性を有する炭素
繊維強化複合材料あるいは銅やアルミニウムのような金
属材料または窒化アルミやSiCのような高い熱伝導性
を有するセラミックなどからなる。
【0019】露出した強化繊維層の上に、更に高い熱伝
導率を有する炭素繊維からなる炭素繊維強化複合材料の
層を設けておけば、複合材料表面の面内における熱伝導
性が向上することに加え、引張りおよび圧縮応力に対す
る強度上昇が望めるため、必要に応じて複合部材内部へ
の熱拡散性能をある程度犠牲にしても、そのような構成
としてもよい。
【0020】実施の形態2.図2において、マトリック
ス材1は極めて低い熱伝導性を有し、強化繊維2は高い
熱伝導性を有する炭素繊維からなる層であり、更に複合
材料パイプ15の外周面および内周面には外側表皮11
および内側表皮12が設けられている。同心円状に積層
されている強化繊維2の層の少なくとも一部分は、同心
円状から複合材料の外周方向に向かってうねり、又は複
合材料外周表面に露出している。このため、外側表皮1
1に部分的に入熱があった場合、外側表皮11の面内か
ら強化繊維2を介して熱が複合材料パイプ15の内部に
伝えられ拡散するほか、強化繊維2が露出している部分
では、高い熱伝導性を有する外側表皮11を介して直接
複合材料パイプ15の内部に伝わり、パイプ長手方向
(図面記載の紙面に対して直角方向)および周方向に効
率よく熱が伝えられ、周囲にすばやく拡散される。この
ため複合材料パイプ15の入熱部分の温度変化が極めて
小さく、従って熱変形も極めて小さくすることができる
ため寸法安定性に優れた複合材料パイプを得ることがで
きる。
【0021】実施の形態3.図3(a)〜図3(c)に
は、高い熱伝導性を有する長繊維の炭素繊維を用い、薄
いシート状に繊維層を積層し成形する工程において少な
くとも1個所において強化繊維2をシートの面外方向に
向かせることにより面外方向の熱伝導性を高めた繊維強
化複合材料の成形方法の例が示されている。炭素繊維か
らなる強化繊維2およびマトリックス材1は、予め未硬
化のマトリックス材1を強化繊維2に含浸させたプリプ
レグと呼ばれる薄いシート状の材料として供給される。
図3(a)に示すように、成形金型19の上にプリプレ
グ8を所定量積層し、その上に突起物10を設けてお
き、さらにその上にプリプレグ8を積層したもの全体を
真空パックし、オートクレーブ等により加熱することで
マトリックス材1を硬化させ、突起物10とプリプレグ
8とを一体化させる。硬化後、図3(b)に示すよう
に、成形金型9と接している面と反対の面を機械加工す
ることで、部分的に高い熱伝導性を有する炭素繊維から
なる強化繊維2の層を部分的に外上面に露出させること
ができる。成形金型19は機械加工の前あるいは後で取
り除く。
【0022】高い曲げ強度が要求されるような場合は、
図3(c)に示すように、露出した強化繊維2の層の上
に、さらにプリプレグ18を積層し、加熱一体化するこ
とによって、引張りおよび圧縮応力に対して有効とな
る。なお、熱拡散性能をある程度犠牲にしてもよい場合
には、そのような構成としてもよい。
【0023】図4(a)、図4(b)には、本発明にお
けるパイプの成形例が示されている。炭素繊維からなる
強化繊維は、予め未硬化のマトリックス材が含浸させら
れたプリプレグ8と呼ばれる薄いシート状の材料として
提供される。そして、複合材料は、このプリプレグ8を
成形型の上に何層も積層し、加圧した状態で加熱するこ
とによってマトリックス材を硬化させ一体化させること
によって得られる。このため、複合材料は、何層もの強
化繊維の層がマトリックス材を介して重なりあった構造
となっている。図4(a)に示すように、パイプ形成用
の成形金型29の上にプリプレグ8を所定量積層し、そ
の上に突起物10を設けておき、さらにその上にプリプ
レグ8を積層したもの全体を真空パックし、オートクレ
ーブ等により加熱することでマトリックス材を硬化さ
せ、一体化させる。硬化後、図4(b)に示すように、
パイプ形成用の成形金型29と接している面と反対の面
を機械加工することで、積層されたプリプレグ8のうね
りの部分を加工し高い熱伝導性を有する炭素繊維からな
る強化繊維の層を外周に露出させることができる。そし
て、成形金型29を機械加工の前または後で引き抜くこ
とで、パイプを形成することができる。
【0024】突起物10は高い熱伝導性を有する炭素繊
維からなる複合材料、あるいは銅やアルミニウムのよう
な金属材料または窒化アルミやSiCのような高い熱伝
導性を有するセラミックであってもよい。また突起物1
0は必ずしもパイプの長手方向にパイプの両端間の距離
と同じ長さで配置されている必要はなく、所定の間隔又
は不特定の間隔で配置されていてもよく、プリプレグ8
がうねるように積層可能であればよい。また突起物10
は必ずしもパイプの周方向に対して周期的に入っている
必要もない。
【0025】またプリプレグを積層し、加圧した状態で
加熱硬化する例を示したが、金型上で強化繊維に直接、
液状のマトリックス材を塗布含浸させ硬化一体化させ
る、いわゆるウェットプロセスによってもよい。
【0026】高い曲げ強度が要求されるような場合は、
図4(b)に示す露出した強化繊維の層の上に、さらに
プリプレグを積層し、加熱一体化すると、表面の面内の
熱伝導性が向上するほか、引張りおよび圧縮応力に対す
る強度も増すので、ある程度、部材内部への熱伝導性を
犠牲にしてそのような構成としてもよい。図2における
外側表皮11がそれにあたる。
【0027】実施の形態4.本発明の請求項4の実施例
を図5(a)、図5(b)で説明する。図5(a)に示
すように、成形金型39の表面に少なくとも1個以上の
凸凹13が設けられており、プリプレグ8を、この成形
金型39の表面上に積層し硬化させると、凸凹13が転
写された状態でプリプレグ8が硬化する。この凸凹13
によって強化繊維2を部分的に面外方向を向かせること
ができる。硬化した後、表面を機械加工することで、表
面に部分的に強化繊維2の断面が露出する。
【0028】またプリプレグ8を積層し、加圧した状態
で加熱硬化する例を示したが、金型上で強化繊維に直
接、液状のマトリックス材を塗布含浸させ硬化一体化さ
せる、いわゆるウェットプロセスによってもよい。
【0029】
【発明の効果】第1の発明によれば、宇宙環境のような
温度環境、環境条件の変化の激しい環境下においても温
度分布が均一で寸法制御性、寸法安定性の良いあるいは
寸法が変化しない機器や構造物を実現でき、さらに発熱
する機器を搭載した場合でも効率的に熱を放散できるた
め機器の温度上昇による破損を防ぐことができるという
効果がある。
【0030】第2の発明によれば、宇宙環境のような温
度環境、環境条件の変化の激しい環境下においても温度
分布が均一で寸法制御性、寸法安定性の良いあるいは寸
法が変化しない機器や構造物を実現できるという効果が
ある。
【0031】第3の発明によれば、熱伝導性がよい繊維
強化複合材料を製造することができ、この複合材料を用
いることにより、宇宙環境のような温度環境、環境条件
の変化の激しい環境下においても温度分布が均一で寸法
制御性、寸法安定性の良いあるいは寸法が変化しない機
器や構造物を実現できる。
【0032】第4の発明によれば、熱伝導性がよい繊維
強化複合材料を製造することができ、この複合材料を用
いることにより、宇宙環境のような温度環境、環境条件
の変化の激しい環境下においても温度分布が均一で寸法
制御性、寸法安定性の良いあるいは寸法が変化しない機
器や構造物を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す、炭素繊維強
化複合材料を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す、炭素繊維強
化複合材料製パイプを示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態3を示す、炭素繊維強
化複合材料の成形方法を示した断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態3を示す、炭素繊維強
化複合材料製パイプの成形方法を示した断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態4を示す、炭素繊維強
化複合材料の成形方法を示した断面図である。
【図6】 従来の炭素繊維強化複合材料を示す断面図で
ある。
【図7】 従来の炭素繊維強化複合材料製パイプを示す
断面図である。
【図8】 従来の炭素繊維強化複合材料製パイプの使用
例を示す模式図である。
【図9】 従来の炭素繊維強化複合材料製パイプの使用
例を示す模式図である。
【図10】 従来の炭素繊維強化複合材料の成形方法を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 マトリックス材、2 強化繊維、3 熱伝導の高い
方向、4 熱伝導の低い方向、5,15 複合材料パイ
プ、6 他の機器および構造物、7 取付け部分、8,
18 プリプレグ、9,19,29,39 成形金型、
10 突起物、11 外側表皮、12 内側表皮、13
凸凹。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 23:00 C04B 35/80 K B29C 67/14 J Fターム(参考) 4F204 AD02 AD03 AD04 AD16 AD24 AE10 AG03 AG05 AG08 FA01 FB01 FB11 FB22 FF01 FF05 4F205 AB18 AD16 AE10 AF01 AG03 AG08 HA09 HA14 HA22 HA37 HA45 HB01 HB29 HC17 HK31 HT13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高い熱伝導性を有する長繊維の炭素繊維
    とマトリックス材との積層構造を含む炭素繊維強化複合
    材料であって、前記炭素繊維が前記炭素繊維強化複合材
    料の少なくとも1個所で面外方向に配向されていること
    を特徴とした炭素繊維強化複合材料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の炭素繊維強化複合材料
    からなるパイプ。
  3. 【請求項3】 高い熱伝導性を有する長繊維の炭素繊維
    とマトリックス材との積層構造の層間に少なくとも1部
    に突起物を挿入して炭素繊維強化複合材料を製造するこ
    とを特徴とする炭素繊維強化複合材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 成形用金型の表面に少なくとも1個の凸
    凹を設け、前記成型用金型上に高い熱伝導性を有する長
    繊維の炭素繊維とマトリックス材とを積層して炭素繊維
    強化複合材料を製造することを特徴とする炭素繊維強化
    複合材料の製造方法。
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