JP2003159737A - 生分解性プラスチック製品の押出成形機 - Google Patents

生分解性プラスチック製品の押出成形機

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JP2003159737A
JP2003159737A JP2001402236A JP2001402236A JP2003159737A JP 2003159737 A JP2003159737 A JP 2003159737A JP 2001402236 A JP2001402236 A JP 2001402236A JP 2001402236 A JP2001402236 A JP 2001402236A JP 2003159737 A JP2003159737 A JP 2003159737A
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hopper
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screw
biodegradable
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JP2001402236A
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Masashi Ito
正志 伊藤
Shigeshi Ito
栄芝 伊藤
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Fuji Keiki KK
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Fuji Keiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 澱粉を主原料とする生分解性原料を安定した
供給を以って溶融混練並びに成形ができ、且成形不能時
にも短時且簡便に生産復旧のなしえる生分解性プラスチ
ック製品の押出成形機を提供する。 【構成】 使用するスクリューのL/D比が10以下で
且ホッパーが剛性細目ネットにより形成され而もホッパ
ー前部位から先端までのバレル及びシリンダーが支承軸
により開口分割可能に支承されており、更にバレル先端
近傍のシリンダー外面には冷却媒体が流動される冷却ジ
ャケットが設けられた生分解性プラスチック製品の押出
成形機の構成、並びにスクリューの略中央部位に相当す
る位置には、シリンダー及びバレルを貫通して蒸気排孔
が設けられ且該蒸気排孔に吸気ポンプが連結される構
成、並びにホッパー前部位にはシリンダー及びバレルを
貫通して注水管が設けられ、且該注水管には注水ポンプ
が連結された構成及びホッパー前段にフィーダーが配設
された構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生分解性製品特には澱粉
を主原料とする生分解性プラスチック製品の押出成形に
は極めて好適な生分解性プラスチック製品の押出成形機
に関するものである。
【0002】
【従来技術】合成樹脂製品の拡大普及は高耐久性を初め
優れた加工性及びコスト的安価さ等により産業活動の飛
躍的拡大を担ってきたものであるが、反面実用使用後の
多量の廃棄に際して埋設廃棄の不能や廃棄場所の限界、
更には焼却廃棄に際してのダイオキシンや有害ガス或い
は煤煙の発生等により現状においては環境汚染や環境破
壊の根源とされるに至っており、これら合成樹脂製品の
生分解性素材への転換が地球的規模において緊急且最先
の課題とされるに至っている。
【0003】これがため従来からの合成樹脂素材に代え
て生分解性素材、とりわけ天然や植物に由来するアミロ
ースやアミロペクチンを含む馬鈴薯澱粉を初め小麦や
米、甘藷、タピオカ等の澱粉等自然環境下において微生
物類や水、光線及び温度等により容易に分解しえる素材
所謂生分解性素材による製品開発がなされ、既に多数の
先願発明がなされている。ところでこれら多数の先願発
明は生分解性プラスチック製品並びにその製造方法につ
いてのものであって因みにこれら先願発明を抜粋してみ
ると、特開平5−331315号においては未糊化粒子
澱粉と生分解性を有し、融点が45〜130℃である脂
肪族ポリエステルをその未糊化粒子澱粉に対して1〜4
5重量%の水分の存在下で溶融混練し押出機で成形品と
する糊化澱粉を含む生分解性プラスチックの製造方法が
開示されており、特開平9−71677号においてはト
ウモロコシの「ぬか」を主成分とする原材料に、全水分
含量が9〜15重量%となるよう水を加えて押出機で溶
融・混練し、ダイから大気に吐出して膨化させる生分解
性緩衝材の製造方法が開示されている。更に特開平11
−228736号においては、アセチルセルロース40
〜90重量部水分含量1〜8重量%の澱粉10〜20重
量部、炭酸カルシウム或いはタルク5〜25重量部を夫
々含有する生分解性プラスチック成形材料を、押出成形
して良好なペレット状成形材料を製造する生分解性プラ
スチック成形材料の製造方法等が開示されている。
【0004】然るにこれら先願発明を含めて澱粉を主原
料に用いて生分解性製品、特には繊維状物、フィルム状
物、板状若しくは線状物、或いは発泡緩衝物等長尺状の
成形物を製造する場合には主として押出成形機を用いた
成形手段が採用されるものであるが、澱粉は水蒸気吸着
法による表面積は略280〜300m/gにも及ぶた
め、大気中の湿気を短時に吸湿しその粒径が増大するば
かりか、水分率が30〜60%では澱粉粒内に糊化未糊
化部分が発現し、更に水分率60%以上であれば60℃
以上で糊化が発生し、且糊度曲線においても略60乃至
70℃で粘度(BU値)20程度のものが粘度が馬鈴薯
澱粉では略粘度(BU値)が2800、コンスターチで
は略粘度(BU値)が700、タピオカ澱粉では略粘度
(BU値)が950程度にまで増粘する挙動を有する。
【0005】してみれば澱粉を主原料として生分解性プ
ラスチック製品の製造に際して押出成形手段を採用する
場合においては、ホッパーへの生分解性原料の供給に際
して大気の吸湿及び水分率の高い澱粉の加熱溶融混練時
に発生する水蒸気の逆流と吸湿増加に伴うホッパー部で
のブロッキングの発生と原材料の供給不能を初め、スク
リュー圧力の増大と成形温度の変動による粘度の急変及
び流動異常と炭化の発生等による連続生産の不能等に対
処しえる技術的手段が施されぬ限り、前記先願発明の製
造方法は到底実用使用に供しえない。かかる危険につい
ては先願発明特開平11−228736号においても裏
付けがなされている事実である。
【0006】他方現状における押出成形機は単軸スクリ
ューのものでも、可成り精緻な温度管理や内部圧力を計
測しえるものが開発されており、更に混練性を高め且過
剰な内部圧力を発生させることなく押出し可能な二軸ス
クリューのものも上市されてなるが、これら押出成形機
は極めて大型で且高価であるばかりか、仮令これら押出
機を使用しても澱粉を主原料とする生分解性製品の安定
した生産には多くの問題が内在している。反面生分解性
製品が最も要請される市場としては、大量に使用され且
廃棄される包装材や包装容器或いは梱包資材であるが、
既にこれら包装材や包装容器或いは梱包資材は合成樹脂
素材でも最も安価で生産性に優れるポリエチレンやポリ
プロピレンフィルム材やシート材或いはスチレンフィル
ム材や発泡シート材で占められており、従ってこれら製
品を生分解性素材により代替させるためには生分解性原
料の更なるコストダウンとともに、澱粉を主原料とする
生分解性プラスチック製品を低コストで且高い生産性を
以って生産しえる押出成形機が不可欠とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】発明者等はかかる実情
に鑑み鋭意研究を重ねた結果本発明に至ったものであっ
て本発明は小型軽量で安価なうえ、澱粉を主原料とする
生分解性原料でも安定した供給と溶融混練並びに成形が
でき、而も炭化等の発生に際しても短時且簡便に生産復
旧しえる生分解性プラスチック製品の押出成形機を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が採用した技術的手段は、駆動モーターに減
速機を介して所要の回転数及び出力となす駆動部と、該
駆動部に連結されるスクリュー及びこのスクリューを内
包するシリンダーの外面適宜位置には加熱手段が施され
たバレルと、該バレルのスクリュー後部位の位置にホッ
パーが設けられ且バレルの先端にはブレカー及び該ブレ
カーを介して適宜の成形用ダイが取付けられる押出成形
機において、スクリューのL/D比が最大でも10以下
で且ホッパーが剛性細目ネットで形成されてなり、且ホ
ッパーの前部位から先端までのバレル及びシリンダーが
支承軸により開口分割可能に支承されてなり、而もバレ
ル先端近傍のシリンダー外面には冷却媒体が流動される
冷却ジャケットが設けられてなる構成の生分解性プラス
チック製品の押出成形機に存するものであり、更にはス
クリューの略中央部位に相当する位置には、シリンダー
及びバレルを貫通して蒸気排孔が設けられ或いはこの蒸
気排孔に吸気ポンプを連結させてなる構成、並びにホッ
パー前部位に、注水ポンプに連結されシリンダー内に注
水させる注水管が設けられてなる構成、及びホッパーの
前段に生分解性原料素材を適宜割合で配合混練しチップ
状、塊状若しくは粒状となしたるうえホッパー内に供給
するフィーダーが配設された構成の生分解性プラスチッ
ク製品の押出成形機に存する。
【0009】
【作用】本発明は上述の如き技術手段を採用してなるた
め次の如き作用を有する。即ち使用するスクリューのL
/D比が最大でも10以下と著しく短いため、押出成形
機全体が極めて小型目軽量化され、且スクリューとシリ
ンダー内での溶融混練容量も少ないため溶融混練負荷が
少なく、駆動モーターも小型低出力のものでも使用でき
る。そして生分解性原料を供給するホッパーが剛性細目
ネットにより形成されるため、大気中の湿気特には溶融
混練に伴う生分解性原料中からの発生蒸気の逆流に際し
てもホッパー外に容易に透出逸散せしめられるばかり
か、該蒸気の付着により粘性化が惹起されても、ホッパ
ー内壁面と生分解性原料との接触抵抗が極めて少なくな
ることからブロッキングが阻止され供給がスムースにな
される。
【0010】更に澱粉を主原料とする生分解性原料は、
加熱により給水、膨潤、崩壊、分散の過程を辿る糊化現
象を示し且この糊化過程での粘度変化は極めて狭い温度
域でなされ、反面生分解性プラスチック製品の成形に係
るダイ部分は略130乃至260℃好ましくは200乃
至230℃の高温度で成形がなされるため、該高温度が
ブレーカーを経てバレルやシリンダーに伝導され、且内
部圧力による発熱等によりシリンダー温度の変動による
増粘やシリンダー先端の過剰高温による炭化発生等が招
来されるものの、バレル先端近傍のシリンダー外面に冷
却媒体が流動される冷却ジャケットが設けられることに
より、シリンダー内の適正温度の維持が図られ連続安定
した生分解性プラスチック製品の成形がなされる。
【0011】加えてホッパー前部位から先端までのバレ
ル及びシリンダーが支承軸により開口分割可能に支承さ
れてなるため、炭化の発生や粘度異常に伴う成形不能等
の発生時には、バレル及びシリンダーが容易に開口分割
でき、炭化や目詰り或いは閉塞部分を簡便に除去し短時
に復旧しえる。而も発泡製品の成形の如く多量の水分含
有を必要とする場合には、ホッパー前部に注水管が設け
られてなるため適宜に注水がなしえ、且溶融混練に際し
て多量の蒸気発生がなされても、スクリューの略中央部
位に相当する位置には、シリンダー及びバレルを貫通し
て蒸気排孔が設けられてなるから、逆流蒸気は該蒸気排
孔より外部に排出され且この蒸気排孔に吸気ポンプが連
結されることにより確実に発生蒸気が除去され、而も一
般生分解性プラスチック製品では気泡混入もない良好な
成形品が形成しえる。
【0012】そしてホッパー前部位には供給される生分
解性原料に所要の割合量の注水をなす注水管が注水ポン
プと連結されて設けられてなるため、注水量の多少によ
り発生蒸気量が増減され広範な発泡倍率の発泡成形品が
形成しえ、且ホッパーの前段にフィーダーが設けられる
ことにより、予め生分解性原料素材相互が分散混練され
るため本発明の如くL/D比が10以下と著しく短いス
クリューによっても溶融混練が十分になされ、高い生産
性と高品質の生分解性プラスチック製品が成形される。
【0013】
【実施例】以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明
すれば図1は本発明の全体見取図、図2はバレル部分の
説明図であって、駆動部1は駆動モーター1Aを所要の
回転数及び出力を以ってスクリュー2を回転しえるよう
減速機1Bが介在されてなるもので、スクリュー2を回
転させる回転数や出力はスクリュー2のL/D比や使用
する生分解性原料特性、所望する吐出量、成形温度等に
より具体的に決定される。
【0014】駆動部1に連結されるスクリュー2は、本
発明における目的が押出成形機全体の小型軽量化と且安
価さ、及び成形温度の僅かな変動による粘度変化から招
来される成形不能事態や過剰温度に伴う炭化の発生等に
際して、短時間内の復旧を実現するうえから、該スクリ
ュー2のL/D比は最大でも10以下望ましくは5乃至
7程度のものが使用される。更にスクリュー2のタイプ
としては該スクリュー2の長さが一般的合成樹脂成形品
に用いられるスクリュー長の略1/2乃至1/6と著し
く短いため、スクリュー全体が圧縮部で形成され若しく
は供給部と計量部の割合が大きな所謂急圧縮タイプのも
のが望まれ、且圧縮比C/Rも生分解性原料の素材組成
によっても異るが、澱粉原料としてコンスターチを略5
0乃至80重量%の組成からなる生分解性原料の場合で
は、概ね2.7乃至3.7程度が望まれる。そして通常
の生分解性プラスチック製品の生産ではスクリュー分径
としては略36乃至90mm程度が使用される。
【0015】かかるスクリュー2はシリンダー3に内包
されてなり、且このシリンダー3の外側はバレル4によ
り該スクリュー2及びシリンダー3が保護されている。
図3はシリンダー3先端部の説明図であって、スクリュ
ー2を内包するシリンダー3の外表面には、生分解性原
料を該スクリュー2により溶融混練させるための所望の
加熱を図るうえから適宜の加熱手段が施されてなるもの
で該加熱手段の一般的なものとしては電熱ヒーター3A
が用いられ、且この電熱ヒーター3Aの電熱容量や取付
け間隔については、スクリュー2の分径や吐出量或いは
使用する生分解性原料の素材や組成等を考慮し決定され
る。
【0016】更にバレル先端近傍のシリンダー3には本
発明の特徴的技術の一つである冷却媒体がその内部を流
動しえる冷却ジャケット5が取付けられている。この冷
却ジャケット5は生分解性プラスチック製品の成形に際
しては、成形用ダイ10が略130乃至260℃好まし
くは200乃至230℃程度の高温度に設定されて成形
がなされるものであるから、当然にかかる高温度がブレ
ーカー9を介してシリンダー3の先端部分に伝導され
て、特にシリンダー3先端やブレーカー9内の生分解性
原料が高温化し、溶融混練粘度の著しい変動や炭化分解
の発生等による成形不良や成形不能の招来を防止するた
めのものであって、その内部に冷却媒体が流動しえる流
動路5Aが形成されたジャケット体5Bの一側端には、
冷却媒体を循環させるための循環パイプ5Cが連結され
ている。
【0017】他方バレル4の後端部位には、スクリュー
2に生分解性原料を安定して供給させるホッパー6が設
けられている。このホッパー6はスクリュー2の長さが
比較的短く且発泡生分解性プラスチック製品の成形等に
おける生分解性原料に水分を略10乃至15重量%以上
含有させる場合においては、溶融混練に際して加熱に伴
う蒸気の発生が伴い、この蒸気が逆流し該ホッパー6内
を流通して逸散されることによりホッパー6内壁面に濡
れを生じ、該ホッパー6内壁面と生分解性原料との接触
抵抗が大きくなること及び生分解性原料は吸湿性が高
く、大気中の吸湿はもとより蒸気との接触により吸水に
伴う粘性が増大すること等とが相俟って、生分解性原料
の詰り所謂ブロッキングが生じ安定した供給が不能とな
る。これがため従来においても生分解性原料は予め粒径
が略3乃至5mm程度のコンパウドとなしたものを、或
いは前段に設けたフィーダーにより同程度の粒径とした
チップ状、塊状若しくは粒状のものを使用しているもの
の、依然としてブロッキングは頻発する。そこで本発明
においては剛性を有し且逆流する蒸気を容易に透出逸散
せしむること、及びホッパー6内壁面と生分解性原料と
の接触抵抗を著しく減少せしめてブロッキング防止を図
るうえから、該ホッパー6を剛性細目ネット6Aを用い
て形成させる手段を採用している。かかる場合に剛性を
有する素材としては耐水耐腐蝕性並びに滑性にも優れる
ことが望まれることから、通常はステンレス網が好適で
あり、且生分解性原料を抵抗なく落下供給させるうえか
ら、その網目合は生分解性原料粒径の略1/3乃至1/
10程度に形成されたものが良好である。
【0018】更にかかる溶融混練に際して発生する蒸気
の逆流を防止すること、及び他方において未発泡の生分
解性プラスチック製品の成形に際して、該発生蒸気を原
因とする気泡の混入を防止するため、本発明においては
図4の如くスクリュー2の略中央部位に相当するバレル
4の位置には、シリンダー3及びバレル4を貫通して蒸
気排孔7を形成する手段が用いられてなるもので、該蒸
気排孔7がスクリュー2の略中央部位に設けられこと
は、溶融混練が十分になされぬ状態の部位において設け
ることが発生蒸気を排出させやすい理由によるものであ
って、スクリュー2の長さや加熱条件、生分解性原料の
特質によってはかかる形成位置を適宜に移動させること
も考慮される。そして該蒸気排孔7は発生蒸気を実質的
に排出できる程度の成可く孔径の小さなものが望まし
く、通常においてはせいぜい2乃至12mmφ好ましく
は5乃至10mmφ程度が好適である。
【0019】発生蒸気を一段と積極的に排出させる必要
がある場合には、該蒸気排孔7に連結して吸気ポンプ8
を設けることが望まれるもので、該吸気ポンプ8は特段
の制約はなくスクリュー2及びシリンダー3内で発生す
る蒸気を確実に吸気排出できるものであれば十分に使用
に供しえる。当然にスクリューの先端には溶融混練を高
めるための内部圧力を付与せしめるブレーカー9が装着
され、且該ブレーカー9を介して所要の製品成形用のダ
イ10が適宜クランプ11等により連結される。反面本
発明は生分解性発泡成形品の生産にも好適で、発泡成形
品の発泡に際しては生分解性原料の含有水分が発泡倍率
に大きく関与するものの、生分解性原料に多量の水分を
含有させることは、特に澱粉においては吸水膨潤による
糊化が進み、取扱性はもとより供給も不能となる。これ
がためホッパー6の前部位に所要割合量の注水が可能な
ように注水管11がバレル4及びシリンダー3を貫通し
て形成させ、且該注水管11には注水を確実に図るため
の注水ポンプ11Aを連結させる手段が提案される。
【0020】加えて本発明の特徴的技術は、図5に示す
如くホッパー6の前部位よりその先端部までのバレル4
及びシリンダー3が開口分割されるよう、支承軸30に
より支承されてなることにある。このバレル4及びシリ
ンダー3の開口分割は、生分解性プラスチック製品の成
形に伴う溶融混練に際しての加熱条件の変動による生分
解性原料の著しい粘性変化や炭化分解等による成形不良
や成形不能事態が発生した場合にも、目詰まり部分や炭
化分解部分を除去し速やかな生産復旧を図るうえからは
不可欠の手段であって、該手段の実現には使用するスク
リュー2のL/D比が最大でも10以下と短いものを用
いることにより可能となる。この開口分割手段は支承軸
30に可動自在に軸着された多数本の支持アーム31が
延出されたうえ、その端縁が交互に開口分割されるシリ
ンダー及びバレル32A、32Bと連結されてなるもの
で、開口分割された状態においては支承軸30よりそれ
ぞれ開口分割されたシリンダー及びバレル32A及び3
2Bとの開口角度としては、少なくとも90度望ましく
は180度に開口されることが目詰りや炭化分解に際し
ての除去作業上好都合である。
【0021】当然に開口分割されたシリンダー及びバレ
ル32A及び32Bを閉口接合させて復旧再生産をなす
場合には、特に開口された相互のシリンダー3が間隙を
生ぜぬよう精微な閉口接合をなすことが望まれるため、
分割された相互のシリンダー3の接合面に嵌合凹部33
A並びに嵌合凸部33Bを設け、更には閉口接合に際し
て接合状態を調整させるうえから、開口分割されるシリ
ンダー及びバレル32A、32Bの接合面端縁に外方に
突出し且螺着ビス34等により接合状態を調整させる接
合調整リブ35を設けることが提案される。無論シリン
ダー及びバレル32A及び32Bの開口分割に際しては
かかる手段に限定されることはなく、例えば支承軸30
をバレル4の側面に形成させて、シリンダー及びバレル
32A及び32Bを上下方向に開口分割させることも採
用できる。
【0022】スクリュー2の先端には溶融混練を高める
うえからブレーカー9が設けられたうえ適宜の成形吐出
形状を有するダイ10が装着されるもので、該ダイ10
は成形される生分解性プラスチック製品に所望される性
能によっても異るが通常230乃至260℃の成形温度
が使用されるため、該ダイ10の該周面には加熱用ヒー
ター10Aが装着される。そしてシリンダー3先端とダ
イ10とは、相互に形成されてなる装着凹溝34内に嵌
入される相互のクランプ36を螺着締縮させることによ
り一体的に装着される。ホッパー6の前段に設けられる
フィーダーには特段の制約はなく、一般的二軸押出成形
機等で使用されるもので十分使用できる。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上述べたように、使用するス
クリューのL/D比が最大でも10以下と著しく短いた
め押出成形機全体が極めて小型軽量化され、且つ駆動モ
ーターも小型小出力のものが使用しえ而も溶融混練のた
めの温度も低温度であるから加熱電力も僅かである等装
置コストの安価さに加えて維持コストも極めて安価なも
のとなる。そして吸水率が高く大気中の湿気はもとよ
り、溶融混練時に発生し逆流する蒸気の吸湿等により粘
性を帯び易い澱粉を主原料とするチップ状、塊状若しく
は粒状の生分解性原料の使用に際しても、ホッパーが剛
性細目ネットにより形成されてなるため逆流蒸気が該細
目ネットより外部に逸散され、吸湿の抑制とともにホッ
パー内壁面の接触抵抗が極めて小さくなりホッパーにお
ける生分解性原料のブロッキングが防止され安定した供
給がなされる。更にスクリューに供給された生分解性原
料は、僅かな加熱とスクリューによる加圧発熱により容
易に溶融混練が図られるとともに、ダイにおける成形の
ための高温度も先端近傍のシリンダー外面に冷却ジャケ
ットが設けられてなることにより、シリンダーやスクリ
ューへの熱伝導が遮断されシリンダーやスクリュー部分
における粘度の急激な変化や炭化の発生が阻止され、長
時間に亘る連続生産がなしえる。更に発泡成形品等の形
成に際して含有水分率の高い生分解性原料を使用する場
合でも、ホッパー前部位に注水管が設けられてなるから
水分調整が自在になしえ、且スクリューの略中央部位に
バレル及びシリンダーを貫通して蒸気排孔が形成された
本発明を用いることにより、多量の蒸気発生に際しても
ホッパーへの逆流が抑制されるばかりか、該蒸気排孔に
吸気ポンプを連結されることにより発生蒸気の逆流阻止
はもとより、一般的成形品内への気泡混入も防止され
る。加えて連続生産において溶融混練時の急激な粘度変
化、或いは炭化分解等により押出成形不能事態が発生し
た場合にもバレル及びスクリューを簡便に開口分割し、
粘度変化による目詰り部分や炭化分解発生部分の確認と
除去がなしえるから短時間内で復旧再生産が図れる等、
澱粉を主原料とする生分解性プラスチック製品の押出成
形には極めて優れた特長を具備した押出成形機といえ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体見取図である。
【図2】バレル部分の説明図である。
【図3】シリンダー先端部の説明図である。
【図4】蒸気排孔の説明図である。
【図5】バレル及びシリンダー開口分割説明図である。
【図6】バレル及びダイの装着説明図である。
【符号の簡単な説明】
1 駆動部 1A 駆動モーター 1B 減速機 2 スクリュー 3 シリンダー 3A 電熱ヒーター 4 バレル 5 冷却ジャケット 5A 流動路 5B ジャケット本体 5C 循環パイプ 6 ホッパー 6A 剛性細目ネット 7 蒸気排孔 8 吸気ポンプ 9 ブレーカー 10 ダイ 11 注水管 11A 注水ポンプ 12 フィーダー 30 支承軸 32A シリンダー及びバレル 32B シリンダー及びバレル 33A 嵌合凹部 33B 嵌合凸部 34 螺着ビス 35 接合調整リブ 36 クランプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モーターに減速機を介して所要の回
    転数及び出力となす駆動部と、該駆動部に連結されるス
    クリュー及びこのスクリューを内包するシリンダーの外
    面適宜位置には加熱手段が施されたバレルと、該バレル
    のスクリュー後部位の位置には生分解性原料供給のホッ
    パーが設けられ、且バレル先端にはブレーカー及び該ブ
    レーカーを介して適宜の成形用ダイが取付けられる押出
    成形機において、使用するスクリューのL/D比が10
    以下で且ホッパーが剛性細目ネットで形成されてなると
    ともに、ホッパー前部位から先端までのバレル及びシリ
    ンダーが支承軸により開口分割可能に支承されてなり、
    而もバレル先端近傍のシリンダー外面には冷却媒体が流
    動される冷却ジャケットが設けてなることを特徴とする
    生分解性プラスチック製品の押出成形機。
  2. 【請求項2】 スクリューの略中央部位に相当する位置
    にはシリンダー及びバレルを貫通して蒸気排孔が設けら
    れてなる請求項1記載の生分解性プラスチック製品の押
    出成形機。
  3. 【請求項3】 蒸気排孔に吸気ポンプが連結されてなる
    請求項2記載の生分解性プラスチック製品の押出成形
    機。
  4. 【請求項4】 ホッパー前部位に、注水ポンプに連結さ
    れシリンダー内に注水させる注水管が設けられてなる請
    求項1乃至請求項3記載の生分解性プラスチック製品の
    押出成形機。
  5. 【請求項5】 ホッパーの前部に生分解性原料素材を適
    宜割合で配合混練しチップ状、塊状若しくは粒状となし
    たるうえホッパー内に生分解性原料を供給するフィーダ
    ーが配設されてなる請求項1乃至請求項4記載の生分解
    性プラスチック製品の押出成形機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014525358A (ja) * 2011-08-29 2014-09-29 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 実験室用押出機

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