JP2003158038A - 積層電子部品の製法 - Google Patents

積層電子部品の製法

Info

Publication number
JP2003158038A
JP2003158038A JP2001355326A JP2001355326A JP2003158038A JP 2003158038 A JP2003158038 A JP 2003158038A JP 2001355326 A JP2001355326 A JP 2001355326A JP 2001355326 A JP2001355326 A JP 2001355326A JP 2003158038 A JP2003158038 A JP 2003158038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated
laminated portion
internal electrodes
surface side
via hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001355326A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Murakami
健二 村上
Atsushi Otsuka
淳 大塚
Manabu Sato
学 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2001355326A priority Critical patent/JP2003158038A/ja
Publication of JP2003158038A publication Critical patent/JP2003158038A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ビアホールを精度よく形成するとともに、キ
ャリアテープの剥離時に薄層シートのビア近傍部分の破
れが生じにくい製造方法を提供する。 【解決手段】 次の〜の工程、すなわち、第1の
ベース部となるシート1上に、シート5と内部電極6と
を所定数交互に積層して積層部7を形成する工程と(図
1で符号11はキャリアテープを示す)、積層部7を
貫通するビアホール4を、該積層部7の主面側及び該主
面側の対向面側とから穿孔して、該積層部7の内部にお
いて連通するように形成する工程と、そのビアホール
4中に導電物を充填してビア電極13を形成する工程
と、上記積層部7上に第2のベース部となるシート1
4を圧着して、最終的に必要とする所定数のシートと所
定数の内部電極とを交互に積層してなる積層体12を作
製する工程と、を含む製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、積層電子部品の
製造方法に関し、例えば積層コンデンサ、積層インダク
タ、積層コンデンサ内蔵基板、積層モジュール基板、等
の積層電子部品に好適な製造方法に関する。特には、積
層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタ、
積層セラミックコンデンサ内蔵基板、積層セラミックモ
ジュール基板、等の積層セラミック電子部品に好適な製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば積層セラミックコンデンサ
など、セラミック層で隔てられた内部電極同士をそのセ
ラミック層を貫通するビア電極にて接続した積層セラミ
ック電子部品を製造するには、ベース部となるセラミッ
クグリーンシート上に所定数のセラミックグリーンシー
トと所定数の内部電極を交互に順次圧着していくととも
に、内部電極を2系統で接続するビア電極を形成して積
層セラミックグリーン体を作製し、この積層セラミック
グリーン体を焼成して積層セラミック電子部品としてい
る。
【0003】一部の積層セラミックコンデンサなどのよ
うに、ビアホールが複数の誘電体層(シート)にわたっ
て連結された積層セラミック電子部品は、工程数削減の
ため、ビアホール形成前のシートを積層した積層体から
連結するビアホールを一括形成させることで作製される
場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】今日、例えば積層セラ
ミックコンデンサに求められる高容量化は、上述のよう
にセラミックグリーンシートの積層数の増大につなが
る。シートの積層数が増して厚みの大きい積層部に、ビ
アホール形成のための孔あけを、例えばレーザー加工
(又はドリル加工、もしくはパンチング加工等も含め
て)等で行う場合、シート積層部の主面側から反対側の
対向面側に向かって穿孔する際に、孔長(孔深さ)が大
きくなると孔(ビアホール)の全長にわたって正確な直
径及び方向のビアホールを形成することは容易でない。
【0005】例えばレーザー加工で長いビアホールを形
成する場合、長時間レーザー光を当て続けることによ
り、孔の入口側は奥部側より長くかつより大きな熱エネ
ルギーを受けるため、孔の奥部より入口側の方が直径が
多くなりがちで、いわばテーパー状の孔になりやすい。
このようにビアホールの径が不均一であると、隣り合う
ビアホールが接して互いに干渉する場合もあり得るの
で、これを考慮するとビアホール間隔を広めに設定する
ことになるが、そうすると積層部品の小型化の障害とな
る。
【0006】セラミックグリーンシートからキャリアテ
ープが剥がされた後、ビアホールに充填されている導電
物(ビア電極を構成する)は、セラミックグリーンシー
ト積層体の表面からキャリアテープの厚さほど突き出す
かたちとなる。用いられるセラミックグリーンシート
が、例えば25μm以下の薄いシートである場合、セラ
ミックグリーンシートからキャリアテープが剥がされる
際に、この突き出し部が障害となり、ビアホール周囲部
でセラミックグリーンシートがキャリアテープから剥離
できず、破れることがある。このセラミックグリーンシ
ートの破れは、セラミックグリーンシートを介して対抗
する配線パターン層の接触(ショート)などの不良を生
じさせる。
【0007】今日、例えば積層セラミックコンデンサに
求められる高容量化・小型化(薄型化)を実現するため
には、高容量化のためにセラミックグリーンシートの積
層数は多くなり、薄型化のために積層シートは薄くする
必要がある。セラミックグリーンシートが薄くなるほ
ど、上述のセラミックグリーンシートの破れの問題は顕
著となる。これを防ぐためには、キャリアテープの剥離
をゆっくり慎重に行う必要があり、これが製造効率の低
下を招きやすく、ひいては製造のコストダウンを図る上
での障害となる。
【0008】この発明の課題は、高容量化・薄型化が求
められる積層セラミックコンデンサ等のセラミック積層
電子部品の製造において、セラミックグリーンシートの
多層化及び薄型化に拘わらず、ビアホールを容易にかつ
高精度に形成することにある。また、別の課題はキャリ
アテープの剥離時に薄層シートのビア近傍部分の破れが
生じにくい手法を提供し、品質の向上及びコストの低減
を図ることにある。
【0009】なお、樹脂シートと内部電極とを交互に、
例えば接着剤で固めて複数積層する積層樹脂電子部品
(いわゆる樹脂パッケージ)においても、コンデンサ層
を形成する際に積層シートの薄肉化が求められ、樹脂シ
ートに破れが生じやすいので、この発明の課題及び適用
範囲は、積層セラミック部品に限らず積層樹脂部品など
のセラミック以外の積層電子部品の製造方法も包含す
る。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】この発明
は、所定数の絶縁層となるシートと所定数の内部電極と
を交互に積層した積層部と、所定の内部電極間を接続す
るためのビア電極と、を少なくとも有する積層体からな
る積層電子部品の製造方法であって、シートと内部電極
とを所定数交互に積層して積層部を形成する工程と、そ
の積層部を貫通するビアホールを、該積層部の主面側及
び該主面側の対向面側とから穿孔して、該積層部の内部
において連通するように形成する工程と、そのビアホー
ル中に導電物を充填してビア電極を形成する工程と、を
含む。
【0011】より具体的には、所定数の絶縁層となるシ
ートと所定数の内部電極とを交互に積層した積層部と、
その積層部を支持するベース部と、所定の内部電極間を
接続するためのビア電極と、を少なくとも有する積層体
からなる積層電子部品の製造方法であって、図1に概念
を例示するように次の〜の工程を含む。すなわち、 第1のベース部となるシート1上に、シート5と内部
電極6とを所定数交互に積層して積層部7を形成する工
程と(図1で符号11はキャリアテープを示す)、 積層部7を貫通するビアホール4を、該積層部7の主
面側及び該主面側の対向面側とから穿孔して、該積層部
7の内部において連通するように形成する工程と、 そのビアホール4中に導電物を充填してビア電極13
を形成する工程と、 上記積層部7上に第2のベース部となるシート14を
圧着して、最終的に必要とする所定数のシートと所定数
の内部電極とを交互に積層してなる積層体12を作製す
る工程と、を含むことを特徴とする。
【0012】セラミック製の積層電子部品の製造に関し
て、この発明は、所定数の絶縁層となるセラミックグリ
ーンシートと所定数の内部電極とを交互に積層した積層
部と、その積層部を支持するベース部と、所定の内部電
極間を接続するためのビア電極と、を少なくとも有する
積層体からなるセラミック製の積層電子部品の製造方法
であって、上記図1に例示されるように、次の〜の
工程を含む。すなわち、 第1のベース部となるセラミックグリーンシート1上
に、セラミックグリーンシート5と内部電極6とを所定
数交互に積層して積層部7を形成する工程と、 積層部7を貫通するビアホール4を、該積層部7の主
面側及び該主面側の対向面側とから穿孔して、該積層部
7の内部において連通するように形成する工程と、 そのビアホール4中に導電物を充填してビア電極13
を形成する工程と、 積層部7上に第2のベース部となるセラミックグリー
ンシート14を圧着して、最終的に必要とする所定数の
セラミックグリーンシートと所定数の内部電極とを交互
に積層してなる積層体12を作製する工程と、を含むこ
とを特徴とする。
【0013】第1、第2のベース部を必須要件あるいは
任意要件として、セラミックグリーンシート等のシート
の多段積層等により、積層部の厚さが多い場合でも、上
述のように、積層部7を貫通するビアホール4を、積層
部7の主面側及び該主面側の対向面側とから穿孔して、
積層部7の内部において連通するように形成することに
より、それぞれの孔加工において形成すべき孔長を短く
できる。より具体的には、例えばレーザー加工により積
層部7の積層方向の両側から反対向きに穿孔して互いに
中間で連通するように形成することにより、ビアホール
の形成における入口側に長時間の加工負荷(レーザー熱
等)が作用することを回避でき、テーパー状等になって
しまう加工誤差が少なく、より孔径が一定したビアホー
ルを形成することができる。これにより、隣り合うビア
ホールひいてはビア電極の間隔をより小さくして、高密
度・高集積でコンパクトな積層部品を提供することが可
能となる。
【0014】また、上記のように、積層部7を貫通する
ビアホール4を形成し、これに導電物を充填してビア電
極13を形成し、さらに第2のベース部となるシート1
4でその貫通するビア電極13の一方の側の蓋をするよ
うにすれば、積層部を形成する一般に薄い薄層シートに
ビア導体が充填された状態で、薄層シート5からキャリ
アテープを剥離しなければならない状況を回避できる。
そして、ビア導体充填後にキャリアテープを剥離すると
すれば、それは充分な厚さを有する第1又は第2のシー
ト部において剥がされるから、キャリアテープの剥離に
対する強度・剛性が大きく、ビア導体近傍のシート部分
の破れ(又は欠け)等を解消ないし抑制することができ
る。このことが例えば積層コンデンサ等の積層電子部品
の品質を高めることにつながる。
【0015】なお、前記ビア電極上に、金属バンプ又は
金属バンプのためのパッドを形成して、この積層電子部
品が実装される機器側との電気的な接続を図るようにす
ることにより、構造的には従来の積層電子部品と同様の
ものとすることができ、汎用性も保たれる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の
積層電子部品の製造方法として、既にその概念を説明し
たが、図2以降を参照しつつ、より具体的に、例えば積
層セラミックコンデンサのための製造方法の実施例を示
す。
【0017】図2において、例えばチタン酸バリウム等
のセラミック原料粉末を主成分とし、これに有機バイン
ダー等の必要な添加剤を加えて混練することによりセラ
ミックスラリーを作製する。次にそのセラッミクスラリ
ーを、樹脂フィルム等からなるキャリアテープ(バック
テープ)11上に、公知のドクターブレード法等により
塗布し、これを乾燥させることにより、セラミックグリ
ーンシート1を作製する。
【0018】このセラミックグリーンシート1は、別の
電極ラミネート(積層)用の複数のセラミックグリーン
シートを積層しやすくする第1のベース部となるもの
で、このセラミックグリーンシート1の厚さt1は、積
層用のセラミックグリーンシートの厚さt3(図3参
照)より大きくされ(例えば2〜5倍程度の厚み)、ベ
ース部として一定の強度・剛性が確保される。
【0019】また、図3の(1)に示すように、積層用
のセラミックグリーンシート5(薄層シート)を用意す
る。これは上述と同様のキャリアテープ(キャリアフィ
ルム)11に、上述と同様なセラミックスラリーを、ベ
ース用のシートより薄く塗布後に乾燥して、薄い(厚さ
t3の)積層用のセラミックグリーンシート5とする。
【0020】さらに図3の(2)に示すように、セラミ
ックグリーンシート5のキャリアテープ11とは反対側
のシート面に、例えば銀、銀パラジウム、パラジウム、
ニッケル等の金属粉末を含有して所定の流動性を有する
粘度に調整された電極ペーストを、例えばスクリーン印
刷により所定のパターンで塗布することにより所定パタ
ーンの内部電極6を形成する。
【0021】そして、(3)のように、同様にして順
次、積層用のセラミックグリーンシート5を作成すると
ともに、内部電極6を所定のパターンでセラミックグリ
ーンシート5上に印刷する。なお、内部電極6の形成パ
ターンとしては、後述のビア電極の第1のグループに接
する第1のパターンと、後述のビア電極の第2のグルー
プに接する第2のパターンとを含み、ビア電極の2グル
ープの一方が正極用で他方が負極用となる。
【0022】そして、図4のように、キャリアテープ1
1とは反対側のシート面にそれぞれ内部電極6が形成さ
れた積層用のセラミックグリーンシート5を、第1のベ
ース部となるセラミックグリーンシート1上に例えば
〜のように複数枚積層する。より詳しくは、第1のベ
ース部となるセラミックグリーンシート1のキャリアテ
ープ11とは反対側のシート面に、積層用のセラミック
グリーンシート5の片面に形成された内部電極6が対面
するように、セラミックグリーンシート5を圧着する
()。次にその圧着されたセラミックグリーンシート
5の、キャリアテープ11を剥がした露出面に次のセラ
ミックグリーンシート5を、自身の片面に形成された内
部電極6が対面するようにして圧着する()。
【0023】以下同様にして、〜のセラミックグリ
ーンシート5を、キャリアテープ11を順次剥がしつ
つ、各内部電極6を交互に挟み込んでラミネートするよ
うに順次圧着していき、所定厚さの積層部7を形成す
る。
【0024】さらに、図5に示すように、その積層部7
を貫通するビアホール4を形成する。具体的には、金
型、数値制御のパンチング手段、精密ドリリング装置あ
るいはレーザー加工機等のビア形成手段により、所定の
パターンで複数のビアホール4が互いに平行に形成され
る。これらのビアホール4は積層部7の主面側と該主面
側の対向面側とからそれぞれ穿孔して、積層部7の内部
において連通するように形成する。ここで主面側が、例
えば第1のベースシート1とは反対側の、キャリアテー
プ11が剥離された薄層シート5のシート面とすれば、
主面側の対向面側は、第1のベースシート1の積層部7
とは反対側のシート面となる。これとは逆に、主面側を
第1のベースシート1側、対向面側をこの反対面である
薄層シート5の端部シート面とみることもできる。
【0025】いずれにせよ、ビアホール4は積層部7の
積層方向両側からそれぞれ形成され、その穴加工が終了
した状態では、積層部7を積層方向に貫通する形態のビ
アホール4が生じる。ビアホール4の形成方法として
は、好適には例えばレーザー加工機を使用したレーザー
加工(例えば炭酸ガスレーザー等)により行うことがで
きる。レーザー加工であれば、レーザー光による加熱で
ビアホール形成部の全部又は一部を蒸発させて穿孔でき
る。またレーザー光の投光位置及び投光角度を精度良く
規定することにより、積層部7の上記双方の側から相前
後して、2段階等の工程に分けて同心的なビアホール4
を容易に、かつ精度高く形成できる。また別の手法とし
て、積層体7の主面側及び対向面側(一般には積層方向
の両側)から、同時にかつ互いに逆向きのレーザー光に
よりビアホールを穿孔していき、中間(積層部7の内
部)でそれらが互いに連通するようにしてもよい。
【0026】図11は、主にレーザー加工を用いた積層
部7(セラミックグリーン積層体ブロック)に、積層方
向両側等の主面側及び対向面側からそれぞれ穿孔を行
う、幾つかの代表的な例を示すものである。(a)の例
では、まず第1段階で、レーザー装置L1により積層部
7の主面側(又は対向面側)から、積層部7の中間(内
部)まで孔あけを行ってビアホール部4aを形成する。
次に、別のレーザー装置L2で、積層部7の反対側から
ビアホール部4bを穿孔して、最終的に積層部7の内部
でビアホール部4aと連通させることにより、積層部7
を貫通するビアホール4とする。
【0027】(b)の例では、ひとつのレーザー装置L
1により、まず積層部7の一方の面側から途中までビア
ホール部4aを穿孔し、次に積層部7を反転させて、反
対側の面から同軸状にレーザー装置L1でビアホール部
4bを穿孔して、これらビアホール部4a、4bを連通
させて1本のビアホール4とする。また(c)の例で
は、互いに対向する位置関係でレーザー装置L1とL2が
設けられる。まずレーザー装置L1で一方の側からビア
ホール部4aを途中まで穿孔し(このとき反対側のレー
ザー装置L2は休止状態にある)、次にレーザー装置L
2により反対側からビアホール部4bを穿孔し(このと
きはレーザー装置L1が休止)、これらをつなげて貫通
形態のビアホール4とする。(d)の例では、互いに対
向して設けられたレーザー装置L1とl2が同時に、かつ
途中で互いに出会うように、同軸上でそれぞれビアホー
ル部4a及び4bを穿孔していき、それらが所定の時期
に積層部7の内部で互いに連通して、貫通状のビアホー
ル4となる。
【0028】そして、上記のビアホール4には、図6に
示すように、所定の導電物が充填されることにより、ビ
ア電極13が形成される。例えば銀、銀パラジウム、パ
ラジウム、ニッケル等の金属粉末を含有して所定の流動
性を有する粘度に調整された導電性ペーストを、例えば
穴埋め印刷によりビアホール4に充填することにより、
第1のベースシート1及び積層部7(薄層シート5の
群)を貫通する複数本のビア電極13が形成される。
【0029】さらに、これらのビア電極13の一方の端
を塞いで絶縁する(蓋をする)ために、図7に示すよう
な、第2のベース部としてのセラミックグリーンシート
14(以下、第2のベースシートとも称する)を用意す
る。これはキャリアテープ(キャリアフィルム)11
に、前述と同様のセラミックスラリーを厚く塗布した後
に乾燥して、第1のベースシート1と同程度の厚さを有
するセラミックグリーンシート14としたものである。
【0030】そして、図8に示すように、上記第2のベ
ースシート14を上述の積層部7に対しさらに積層す
る。より詳しくは、第2のベースシート14の、キャリ
アテープ11とは反対側のシート面を、積層部7の第1
のベースシート1とは反対側の端部シート面に密着する
ように加圧する。このとき、積層部7の当該シート面か
らはキャリアテープ11が予め剥離されている。この第
2のベースシート14と、予め積層されている積層部7
との合体によって、一つの積層体(積層グリーン体)1
2となる。
【0031】このような積層体(積層グリーン体)12
において、第1のベースシート1側及び第2のベースシ
ート14側の各キャリアテープ11は、適宜の段階で剥
がされるが、この場合のキャリアテープ11の剥離は、
ビア電極13が形成された後の薄層シート5のシート面
では生じない。そして、第1のベース部1のシート面か
らキャリアテープ11が剥がされるとしても、その第1
のベース部1は薄層シート5に比べて剥離に対する強度
・剛性が大きいため、キャリアテープ11の剥離によっ
ても、ビア導体(ビア電極13)近傍のシート部分がキ
ャリアテープ11側に持っていかれることが防止又は抑
制され、少なくとも薄層シート5の欠けの心配は解消さ
れる。
【0032】なお、第1のベース部1及び薄層シート5
の積層における圧着面に、内部電極が形成されるように
してもよい。その場合は、該当するシート面に銀、銀パ
ラジウム、パラジウム、ニッケル等の金属粉末を含有し
て所定の流動性を有する粘度に調整された電極ペースト
(導電ペースト)を、例えばスクリーン印刷等の適宜の
塗布ないし付着手段により所定のパターンで塗布ないし
付着させることにより、内部電極を形成することもでき
る。その後積層することにより、内部電極が1層分増え
る。そのためコンデンサの容量増大に寄与するが、一方
のシート面と他方の内部電極(シート面から盛り上がっ
て形成される)との隙間を消滅させるに充分な加圧力が
必要となり、また圧着性を高めるために圧着面に事前処
理等する場合もあって、工程コストや最終製品の反り解
消等の点では必ずしも有利とは言えないから、上記第1
のベース部1及び薄層シート5の圧着面は、内部電極が
存在しないシート面とすることが可能である。
【0033】さらに図9に示すように、第1のベース部
1側のキャリアテープ11を剥がして、ビア電極13を
第1のベース部(セラミックグリーンシート)1側に露
出させ、この露出するビア電極13に対し、後の金属バ
ンプの形成のための実装パッド31を、所定の導電ペー
スト、例えば前述のビア電極や内部電極と同様な導電ペ
ーストを用いてスクリーン印刷等により印刷する。
【0034】このような積層体(積層グリーン体)12
を必要に応じて所定のグリーンチップの形状に切断した
後、これを所定の温度と雰囲気中で脱脂・焼成し、積層
セラミックコンデンサの積層焼成体40(図10)を作
製する。また焼成後には、その積層焼成体40のパッド
31上に、必要な金属バンプ32、例えばハンダバンプ
を形成し、積層セラミックコンデンサチップ(部品)と
する。なお、説明を簡単にするために、図10の積層焼
成体40は図9の積層グリーン体15をそのまま焼成し
た形態で描いてある。
【0035】以上はすべて積層セラミックコンデンサを
製造する場合を例にとったが、コンデンサ以外に、積層
セラミックインダクタ等の他の積層セラミック電子部品
の製造にこの発明を適用することもできる。さらには、
セラミックに限らず、例えば樹脂製で内部電極を複数段
にラミネートする積層電子部品にも本発明を適用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を概念的に説明する工程図。
【図2】図1のに対応して、第1のベース部の具体例
を示す断面図。
【図3】図1のに対応して、薄層シートにおける内部
電極の付加を示す断面図。
【図4】図1のに対応する工程の具体例を示す断面
図。
【図5】図1のに対応する工程の具体例を示す断面
図。
【図6】図1のに対応する工程の具体例を示す断面
図。
【図7】図1のに対応して、第2のベース部の具体例
を示す断面図。
【図8】図1のに対応する工程の具体例を示す断面
図。
【図9】図8の積層体に金属バンプの形成のための実装
パッドを形成する例を示す断面図。
【図10】焼成後の積層焼成体の実装パッド上に、必要
な金属バンプを形成する例を示す断面図。
【図11】図1のに対応する工程の、代表的な例を概
念的に示す工程図。
【符号の説明】
1 第1のベース部となるセラミックグリーンシート 4 ビアホール 5 薄層シートであるセラミックグリーンシート 6 内部電極 7 積層部 11 キャリアテープ 12 積層体 13 ビア電極 14 第2のベース部となるセラミックグリーンシート 31 実装パッド 32 金属バンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 H N X (72)発明者 佐藤 学 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 5E001 AB03 AE02 AF03 AH01 AH09 AJ01 AJ02 5E082 AA01 EE04 EE35 FF05 FG04 FG26 FG46 JJ03 JJ15 LL03 MM05 MM22 5E346 AA12 AA43 BB16 BB20 CC16 CC21 CC37 CC39 DD34 EE21 EE29 FF05 FF10 FF18 GG15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定数の絶縁層となるシートと所定数の
    内部電極とを交互に積層した積層部と、所定の内部電極
    間を接続するためのビア電極と、を少なくとも有する積
    層体からなる積層電子部品の製造方法であって、 シートと内部電極とを所定数交互に積層して積層部を形
    成する工程と、前記積層部を貫通するビアホールを、該
    積層部の主面側及び該主面側の対向面側とから穿孔し
    て、該積層部の内部において連通するように形成する工
    程と、 前記ビアホール中に導電物を充填してビア電極を形成す
    る工程と、 を含むことを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 所定数の絶縁層となるシートと所定数の
    内部電極とを交互に積層した積層部と、その積層部を支
    持するベース部と、所定の内部電極間を接続するための
    ビア電極と、を少なくとも有する積層体からなる積層電
    子部品の製造方法であって、 第1のベース部となるシート上に、シートと内部電極と
    を所定数交互に積層して積層部を形成する工程と、 前記積層部を貫通するビアホールを、該積層部の主面側
    及び該主面側の対向面側とから穿孔して、該積層部の内
    部において連通するように形成する工程と、 前記ビアホール中に導電物を充填してビア電極を形成す
    る工程と、 前記積層部上に第2のベース部となるシートを圧着し
    て、最終的に必要とする所定数のシートと所定数の内部
    電極とを交互に積層してなる積層体を作製する工程と、 を含むことを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 所定数の絶縁層となるセラミックグリー
    ンシートと所定数の内部電極とを交互に積層した積層部
    と、その積層部を支持するベース部と、所定の内部電極
    間を接続するためのビア電極と、を少なくとも有する積
    層体からなるセラミック製の積層電子部品の製造方法で
    あって、 第1のベース部となるセラミックグリーンシート上に、
    セラミックグリーンシートと内部電極とを所定数交互に
    積層して積層部を形成する工程と、前記積層部を貫通す
    るビアホールを、該積層部の主面側及び該主面側の対向
    面側とから穿孔して、該積層部の内部において連通する
    ように形成する工程と、 前記ビアホール中に導電物を充填してビア電極を形成す
    る工程と、 前記積層部上に第2のベース部となるセラミックグリー
    ンシートを圧着して、最終的に必要とする所定数のセラ
    ミックグリーンシートと所定数の内部電極とを交互に積
    層してなる積層体を作製する工程と、 を含むことを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記積層部を貫通するビアホールを、レ
    ーザー加工によりその積層部の積層方向の両側から反対
    向きに穿孔して互いに中間で連通するように形成するこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の積層電子部品の製造方法。
JP2001355326A 2001-11-20 2001-11-20 積層電子部品の製法 Pending JP2003158038A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001355326A JP2003158038A (ja) 2001-11-20 2001-11-20 積層電子部品の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001355326A JP2003158038A (ja) 2001-11-20 2001-11-20 積層電子部品の製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003158038A true JP2003158038A (ja) 2003-05-30

Family

ID=19167049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001355326A Pending JP2003158038A (ja) 2001-11-20 2001-11-20 積層電子部品の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003158038A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006332330A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法および積層セラミック電子部品
JP2007173626A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Ngk Spark Plug Co Ltd コンデンサの製造方法及びコンデンサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006332330A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法および積層セラミック電子部品
JP2007173626A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Ngk Spark Plug Co Ltd コンデンサの製造方法及びコンデンサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3531573B2 (ja) 積層型セラミック電子部品およびその製造方法ならびに電子装置
JP5188256B2 (ja) キャパシタ部品の製造方法
US8510936B2 (en) Manufacturing method of package carrier
JPH10335823A (ja) 積層セラミック回路基板及びその製造方法
JP2857552B2 (ja) 積層電子部品及びその製造方法
JP2003158038A (ja) 積層電子部品の製法
JP4370663B2 (ja) 積層型セラミック電子部品およびその製造方法ならびに電子装置
JP4551040B2 (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2004056115A (ja) 多層配線基板
JP2003158030A (ja) 積層電子部品の製法
JP2002359141A (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2000068149A (ja) 積層電子部品及びその製造方法
JP2001160681A (ja) 多層セラミック基板およびその製造方法
JP2003158037A (ja) 積層電子部品の製法
JP2003158033A (ja) 積層電子部品の製法
JP2002368426A (ja) 積層型セラミック電子部品およびその製造方法ならびに電子装置
JP2002359146A (ja) 積層電子部品の製造方法
JP2008072151A (ja) 回路基板
JP2003158032A (ja) 積層電子部品の製法
JPH02239697A (ja) 回路基板の製造方法
KR20090112937A (ko) 다층 세라믹 기판의 제조 방법
JP2009158641A (ja) 部品内蔵モジュールの製造方法
JPH0221157B2 (ja)
JP2002026527A (ja) 積層配線基板及びその製造方法
JPS6175596A (ja) スルホール多層回路基板の製造方法