JP2003155208A - シロアリ忌避剤 - Google Patents

シロアリ忌避剤

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JP2003155208A
JP2003155208A JP2001352448A JP2001352448A JP2003155208A JP 2003155208 A JP2003155208 A JP 2003155208A JP 2001352448 A JP2001352448 A JP 2001352448A JP 2001352448 A JP2001352448 A JP 2001352448A JP 2003155208 A JP2003155208 A JP 2003155208A
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Japan
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oil
termite
hiba
wood
water
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JP2001352448A
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Masahiro Azuma
東  昌弘
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KISEITEKKU KK
Takeda Corp
Original Assignee
KISEITEKKU KK
Takeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者や住人に安全で、環境汚染もなく、確
実に防除効果を発揮するシロアリ忌避剤を提供するこ
と。 【解決手段】 ヒバ材のすべての耐蟻成分を集め、ヒバ
材中の成分組成に調整したうえで水性化した非接触型シ
ロアリ忌避剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シロアリ忌避剤
に関し、より詳細には、優れた耐蟻性能を示すヒバ材中
の耐蟻組成と同一の有効成分組成を有する調合油を調整
し、それを水性化することによる、新規のシロアリ忌避
剤を提供することに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】対象とな
るシロアリは、本邦に最も広く分布し床下を食害するヤ
マトシロアリ、温暖な南西部に分布し床下のみならず軒
先の野地板をも侵すイエシロアリがある。ほかに、沖縄
方面ではダイコクシロアリ、アメリカカンザイシロアリ
も対象となる。
【0003】これらの各種シロアリは、土中から家屋床
下に侵入し、主に土台や束、大引きなどを食害するが、
基礎コンクリート、コンクリートブロック、電線や断熱
材などの樹脂部分、畳や家具などの調度品にも食害を及
ぼし、建造物に甚大な被害を与えている。
【0004】木材のシロアリや害虫類、腐朽菌などに対
する耐久性を向上させるため、過去においては砒素化合
物や重金属系殺虫剤が用いられた。こららは殺蟻効力は
強いが、人体に対する毒性も強く、長期に残留して環境
破壊も起こすため、使用が禁止されたり、自粛される方
向にある。現在はこれらに代わってピレスロイド系、有
機リン系、有機塩素系およびカーバメート系などの合成
農薬が使用されている。しかし依然として毒性に対する
懸念は解消していない。
【0005】他の問題は、これらの薬剤の多くはシロア
リに対して接触毒物であり、散布薬剤の行き届かない床
下の隅の部分や閉鎖部分に生息する白蟻を駆除できない
難点のあることである。
【0006】近年、環境破壊を起こさず、比較的安全性
の高い防蟻剤として天然系材料による薬剤が提案されて
いる。その一例としてヒバ油が使われるケースもある。
【0007】更にヒバ油について記述すれば、油性であ
るヒバ油を木部に塗布する方法と、水溶成分を含むヒバ
水を土壌散布する方法がある。前者は、効能はある程度
期待できるが、ヒバ油臭が強くコストの制約もあり、一
般には普及していない。ヒバ水を使用する後者は、有効
成分濃度が低いため、もっぱら土壌に用いられるだけで
木部には使用されない。
【0008】[発明の目的]本発明は、上記の実状に鑑
みてなされたものであり、その目的は、人に対する安全
性が高く作業者や住人に健康被害や嫌悪を及ぼさない、
分解や廃棄が容易で環境破壊を起こさず、薬剤が直接接
触しなくてもシロアリを駆除できる天然成分忌避剤を提
供することである。
【0009】更に具体的にはヒバ材中の防蟻性成分を広
用して、米栂(ベイツガ)などシロアリ被害の出やすい
他種樹木の耐朽性向上をはかり、少なくともヒバ材と同
等の耐蟻性を付与しようとする場合、ヒバ材中のすべて
の耐蟻成分を1剤に調製して使用する事と、その成分が
バランス良く含まれて、広範囲の害虫や菌類に有効に作
用する事が大切である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のシロアリ
忌避剤は、国産汎用樹木のうちで最も耐久性に優れるヒ
バ材から抽出した有効成分のすべてを活用して、確実な
効用の一液性忌避剤を提供するものである。すなわち、
青森ヒバ(和名ヒノキアスナロ)主幹部の材から抽出さ
れるツヨプセンなどの油性オイル(中性油)、ヒノキチ
オールなどの水溶性成分(酸性)オイルおよび樹皮抽出
物からなるヒバ材耐蟻性成分を調合した、水性シロアリ
忌避剤である。
【0011】請求項2記載のシロアリ忌避剤は、各種物
性からなる有効成分を天然存在比で調整することによ
り、多種の害虫や微生物に広範な忌避効果を発揮できる
汎用忌避剤を提供するものである。すなわち、請求項1
に記載の水性シロアリ忌避剤において、ツヨプセンなど
の中性油が5.4〜8.0%、ヒノキチオールなどの酸
性油分が0.1〜3.0%、樹皮抽出物が0.5〜1.
0%、及び水分が94.0〜88.0%であるシロアリ
忌避剤である。
【0012】
【発明の実施の形態】ヒバ材中性油 ヒバ材主幹部の製材廃材である端材や、背板部を粉砕し
たチップや鋸屑(のこくず)を蒸留釜へ仕込み、底部よ
り生蒸気を導入して水蒸気蒸留すると、釜頂部から水蒸
気と共に精油が留出してくる。凝縮液化後、浮上した油
部をカセイソーダ処理する事により、浮上油としてヒバ
材中性油が得られる。この主成分はツヨプセンであり、
弱い防蟻性がある。
【0013】ヒバ材水溶成分抽出物 上記の方法で、ヒバ材中性油を分離した際の下層(アル
カリ水層)を、硫酸にてpH1.0以下の酸性にする
と、ヒバ材水溶成分(酸性油)が得られる。また酸性油
は、水蒸気蒸留により釜から出た大量の水(ヒバ水)
を、特定の樹脂(例えば(株)オルガノ製XAD−20
00など)を充填したカラムを通す事により、効果的に
回収できる(特開平5−345899号)(特開平6−
227994号)。この酸性油中には、耐蟻効力が非常
に強い、ヒノキチオールをはじめとするトロポロン類が
高濃度で含まれている。
【0014】樹皮抽出物 ヒバ材樹皮(内皮、外皮)を微粉砕し、熱水又は有機溶
剤を用いて処理すると、耐蟻性成分が抽出されてくる。
濃縮すると抽出物は半固形シロップ状となり、この中に
はタンニン類、サポニン類、及びフラボノイド、フェノ
ール類が含まれていると推測されるが、耐蟻性を発揮し
ている成分が何かは特定されていない。
【0015】剤型 ヒバ材中の耐蟻成分である油性のヒバ中性油と、水溶性
の酸性油分及び樹皮抽出物を均一組成の1液剤で使用す
るには、有機溶剤中に3成分を溶解した油性タイプにす
る方法と、水中に有効成分を均一に分散させた水性タイ
プにする方法がある。油性タイプの剤は、溶剤の揮発に
よるVOC発生の懸念があり、床下の作業環境を良好に
保つ観点からも水性タイプがより望ましい。
【0016】水中での分散状態を起こすには、機械的攪
拌や添加物を加えて両者の比重差をなくす物理的な方法
と、乳化剤の添加によって液界面の張力を小さくする化
学的方法があるが、忌避剤を保管する際の乳化分散状態
の維持、現場で使用する際の利便性の観点から、安全性
の高い天然油系の乳化剤の少量使用が望ましい。
【0017】耐蟻成分の配合割合 ヒバ材中の耐蟻成分であるヒバ中性油、ヒバ材水溶成分
及び樹皮抽出物の配合割合は、複数種のシロアリやその
他害虫に対して有効に防虫効果を発揮し、腐朽菌やカビ
類をも広範囲に抑制するうえで重要な因子である。
【0018】数多く想定しうる配合割合のうちで、現に
自然界において抜群の耐朽性を持つヒバ材の防護システ
ムを模した配合割合を再現して使用する事は、十分に理
に適った合理的な判断である。この視点から、その割合
は、中性油分5.4〜8.0(wt)%、酸性油分0.
1〜3.0、樹皮抽出物0.5〜1.0、水94〜88
%が妥当である。
【0019】この中で、殺蟻効力の中心をなすのがヒノ
キチオールであり、いかなる配合割合の場合にもヒノキ
チオールを0.1wt%以上含む事が、確実なシロアリ
防除効果を維持するうえで必須である。
【0020】
【実施例】本発明の1実施例を以下に説明するが、本発
明はこれによって限定されるものではない。
【0021】調製例1.耐蟻成分の調製 ヒバ材中性油7.0部、ヒバ材水溶成分1.5部(ヒノ
キチオール含量20%)、及びヒバ樹皮抽出物0.5部
の以上3成分を混合して、ヒノキチオール純分0.3部
を含む調合油9部を得た。
【0022】調製例2.乳化物の調製 調製例1で得た調合油9部に対して水91部を加え、植
物性乳化剤3部を加えつつホモジナイザーで激しく攪拌
して、乳化物103部を得た。ヒノキチオール濃度は
0.29wt%となる。
【0023】調製例3.防蟻処理木片の作成 防蟻剤未塗布の米栂(ベイツガ)材を切断し、3×5×
10cmの試験木片を作成した。木口面はポリエステル
樹脂を塗布してシールした。試験木片に対し調製例2で
作製した乳化物2.4gを数回の重ね塗りで均一に塗布
した。塗布量は400g/mに相当する。別に、比較
用に同寸法のヒバ材試験木片、コントロール用に米栂材
試験木片各1ヶを作製した。
【0024】防蟻試験 (社)日本木材保存協会規格第11号・木材防蟻剤の防
蟻効力試験法(1)に準拠して、調製例3で作製した試
験木片の防蟻試験を行なった。試験木片3ヶは、イエシ
ロアリ営巣中に木口面を下にして立てて3週間放置し
た。試験結果は表1に示す。
【0025】表1.米栂材に対する防蟻剤試験結果 防蟻剤塗布材 シロアリの食痕を認めず 未処理材 全面に縦方向に無数の食痕発生 ヒバ材 シロアリの食痕を認めず

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】青森ヒバ(和名ヒノキアスナロ)主幹部の
    材から抽出されるツヨプセンなどの油性オイル(中性
    油)、ヒノキチオールなどの水溶性成分(酸性)オイル
    および樹皮抽出物からなるヒバ材耐蟻性成分を調合した
    水性シロアリ忌避剤。
  2. 【請求項2】ツヨプセンなどの中性油が5.4〜8.0
    %、 ヒノキチオールなどの酸性油分が0.1〜3.0%、 樹皮抽出物が0.5〜1.0%、及び水分が94.0〜
    88.0%である請求項1に記載の水性シロアリ忌避
    剤。
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