JP2003155201A - 積層体、袋状体及び布地 - Google Patents
積層体、袋状体及び布地Info
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Abstract
れ、安全で環境に悪影響を及ぼすことのない積層体等を
提供する。 【構成】 積層体1は、合成樹脂フィルム11にイオン
交換可能な金属を蒸着させて蒸着被膜12を成膜し、成
膜した合成樹脂フィルム同士を蒸着被膜12が内側にな
るように、接着剤13により接着してサンドイッチ状構
造体を製造し、該サンドイッチ状構造体を紛体状に粉砕
又は糸状に切断して形成される。なお、イオン交換可能
な金属とは、具体的には、銀、銅、亜鉛等の金属のこと
である。
Description
ビ・防虫・藻の繁殖防止に資する積層体、袋状体、布地
に関する。
槽の水は、その生命保持のために必須の物質であるた
め、従来からその浄化やその安全な保存には、さまざま
な技術が試みられ、実用化されている。
換性のある金属のイオンをゼオライトのような多孔性を
有するセラミックスに担持させたもの(以下、多孔体と
略す。)や、繊維や砂などにイオン交換性のある金属を
メッキしたもの(以下、メッキ物と略す。)などが、従
来から使用されている。
防ぐためには、有機リン酸系、塩素系などの化学合成物
質(以下、化学物質と略す)が、従来から使用されてい
る。
体、メッキ物、化学物質には、次のような問題点があっ
た。
せた金属イオンが酸化したり、塩化したり、セラミック
スから離脱するため、浄化能力が持続しないとの問題点
があり、金属イオンを錯体化して酸化や塩化を防げば、
浄化能力の持続性はある程度向上するものの、その浄化
能力は低下するとの問題点があった。
ッキされた金属膜の露出が大きいため、酸化・塩化など
により、金属膜の浄化効果が短い時間で失われ易いとの
問題点があり、メッキする金属膜をより厚くしても、金
属膜が刺激により削げ落ち易くなったり、製品コストが
上昇するなどの問題点もあった。
などの毒性があるとの指摘もあり、人体への危険性や環
境に悪影響を及ぼすとの問題点があった。
長期間継続して保持され、安全で環境に悪影響を及ぼす
ことのない積層体、袋状体、布地を提供することを目的
とする。
かる積層体は、合成樹脂フィルムにイオン交換可能な金
属を蒸着させて蒸着被膜を成膜し、成膜した合成樹脂フ
ィルム同士を蒸着被膜が内側になるように接着してサン
ドイッチ状構造体を製造し、該サンドイッチ状構造体を
紛体状に粉砕又は糸状に切断して形成されたことを特徴
とする。なお、イオン交換可能な金属とは、具体的に
は、銀、銅、亜鉛等の金属のことである。
面を合成樹脂フィルムで覆うことにより、上記金属の露
出部分が減少し、上記金属の酸化・塩化を防止すること
ができるため、長期間にわたって水の浄化能力、防カビ
力、防虫力、藻の増殖抑制能力を維持することができ
る。また、合成樹脂フィルムに金属を蒸着しているた
め、使用する金属の量が少なく、低コストで製造でき
る。さらに、上記金属は、太古の昔から食器などに利用
されているため、安全性が高く、環境に悪影響を与える
こともない。
着被膜が成膜されている面とは反対側の面に、接着層が
設けられていてもよい。
融点樹脂からなる接着層を設けることにより、布地に容
易に接着することができる。
を、天然繊維及び(又は)合成繊維からなる袋に内包し
てなることを特徴とする。
いるため、長期間にわたって浄化力を保持することがで
きる。
付着している及び(又は)原糸の一部として含まれてい
ることを特徴とする。
又は原糸の一部として含まれているため、長期間にわた
って浄化力を保持することができる。
一の実施の形態について説明する。
を模式的に示す図であり、この図に示すように、積層体
1は、合成樹脂フィルム11によって、イオン交換可能
な金属からなる蒸着被膜12を挟み込んだサンドイッチ
状構造のものであり、次に示すような手順によって形成
される。
な金属を真空蒸着法やイオン蒸着法等により蒸着し、蒸
着被膜12を成膜する。つぎに、蒸着被膜12が成膜さ
れた合成樹脂フィルム11同士を、蒸着被膜が内側にな
るように接着剤13によって接着して、イオン交換可能
な金属を合成樹脂フィルム11で挟んだサンドイッチ状
構造体を製造する。最後に、サンドイッチ状構造体をシ
ュレッダーや凍結粉砕などによって、粉状に粉砕しする
ことにより、積層体1が製造される。なお、粉状に粉砕
するほか、縦方向に切断してもよく、粉砕や切断の際に
は、金属被膜の露出を大きくするため、断面がジグザグ
状になるよう粉砕・切断することが好ましい。
エステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリオレフィン系等から作られたフィルムであり、
なかでも切断時の摩擦熱や加工・細工のため耐熱性に優
れているため、ポリエステルフィルムが好ましい。ま
た、合成樹脂フィルムの厚さは、約4〜25μmであ
り、入手し易さの点から、なかでも約9〜12μmが好
ましい。
は、銀、銅、亜鉛等の金属であり、なかでも、錆が発生
しにくく、審美性、安全性、機能の高さから、銀の使用
が最適である。蒸着被膜12の厚さは、約20〜100
nm程度であり、製品コストと水の浄化能力との観点か
らすると、50〜60nm程度が好ましい。
ン系接着剤、ポリエステル系接着剤やアクリル系接着剤
が考えられるが、経済性・ホルマリンによる環境汚染・
加工性等の観点から、ポリエステル系の接着剤が好まし
い。
01〜1mm、もう一辺が0.01〜52mmの略四角
形又は糸状のものが考えられるが、現状の切断技術から
すると、0.15mm〜1mm×0.15〜38mmの
ものが好ましい。
層した接着性積層体2の構造を模式的に示すものであ
る。
成する合成樹脂よりも、融点の低い合成樹脂によって構
成されており、融点の低い合成樹脂としては、ポリプロ
ピレン、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系が考
えられるが、合成樹脂フィルム11よりも、融点が20
〜40℃低いものであればよく、なかでもポリエステル
系が好ましい。
であるサンドイッチ状構造体を粉砕・切断する前に上記
融点の低い合成樹脂をコーティング又は上記融点の低い
合成樹脂からなるフィルムを接着することにより、形成
される。なお、接着層21の厚さは、できるだけ薄いほ
うがよく、0.5〜2μm程度の厚さが最適である。
的に示す図である。この図に示すように、袋状体3は、
袋31の内部に積層体1が内包されているものである。
また、袋31は、天然繊維、合成繊維又はその混合繊維
からなる織物、編物、不織布から製造することができる
が、耐久性・加工性・透視性等の観点から、合成繊維の
不織布またはオーガンジイのような織物が好ましい。な
お、上記袋状体3の形状は、2枚の布を張り合わせただ
けの扁平状のものであったが、この他にも、例えば、テ
トラパックのような立体的なものでもよい。
に示す図であり、この図に示すように、布地4は原布4
1の表面に接着性積層体2を貼り付けたものである。具
体的には、例えば、水に適当な混合度になるように接着
性積層体2を混入し、偏平ノズルから原布41の表面に
必要量を噴出して、均等に接着性積層体2を仮装着させ
たのち、残存水分を乾燥させ、熱プレスを加えることに
より、接着性積層体2の接着層21が融解して接着剤と
なり、接着性積層体2が原布41に貼りつけられること
により、布地4が製造される。なお、原布41は熱可塑
性を持たない布地であってもよいが、接着性の点から、
熱可塑性がある布地の方が好ましい。
に接着剤を塗布し、積層体1を原布41に振り掛けて全
面を覆い隠したのち、上から積層体1を熱プレスにより
加熱圧着し、積層体1をバキュームなどにより吸い取っ
て製造することもできる。しかし、積層体の断面をでき
るだけ多く露出させ、積層体1の布からの滑落をできる
だけ防ぎ、装着加工方法を簡便にするためには、接着性
積層体2を使用する上記の方法の方が、より好ましい。
式的に示す図であり、この図に示すように、布地5は、
糸状に切断した積層体51を不織布の製造段階において
混入させたものである。具体的には、例えば、ポリエス
テルまたはナイロン短繊維を原料とするニードルパンチ
方式の不織布を製造する際に、前記短繊維と同程度の長
さに糸状に切断した積層体1を、短繊維91〜98%:
積層体9〜2%の割合で混合し、通常の方法で製造すれ
ばよい。
を製造して、各種試験を行い、この発明をさらに詳細に
説明する。
社製)に銀イオンをイオン蒸着法により蒸着して、厚さ
50nmの蒸着被膜を成膜する。つぎに、ポリエステル
系接着剤によって、前記蒸着皮膜を持つポリエステルフ
ィルム同士をその蒸着被膜が内側になるように接着し
て、サンドイッチ状構造体を製造する。最後に、前記サ
ンドイッチ状構造体を0.15mm×0.15mm又は
0.5mm×0.5mmに粉砕して積層体とし、以下の
各種試験に供した。
m)を、寒天培地に重量比で1〜20%になるように寒
天溶液に均等に混入して、黒コウジカビを接種し、当該
寒天溶液をシャーレに入れて固まらせたのち、室温35
℃で7日間放置して、黒コウジカビの増殖を観察した。
その結果、積層体を混入しなかった実験対照と比べて、
積層体を加えたものには黒コウジカビの増殖が抑制され
ていた。このことから、(1)で製造した積層体は優れ
たカビ増殖抑止効果があることが確認された。
に分注し、その中のいくつかに、(1)で製造した積層
体(0.5mm×0.5mm)15gを詰めた袋状体を
入れ、室温下に放置してその変化を観察した。その結
果、袋状体を入れたPETボトルの水と袋状体を入なか
ったPETボトルの水との間に、時間の経過とともに透
明度に明かな差異が見られた。また、積層体のサイズを
小さくすることによって、より少量の積層体により同様
の効果が得られることも確認された。そして、これら結
果から、袋状体が、上水道水、プール水、魚介類の養殖
用淡水・海水の浄化や藻類の増殖抑制に有効であること
が確認された。
ポリエステル不織布製の袋に15g詰め、廻りを熱プレ
スで接着せ、袋状体を作成した。作成した袋状体を入浴
後の150リットル入りの湯船に入れて3日間放置した
ところ、ぬめり感が無く、湯船中の水の透明性も確保で
きていた。その後、その袋を再使用しても同様の効果が
見られた。そして、これら結果から、袋状体が、生活廃
水の浄化や藻類の増殖抑制に有効であることが確認され
た。
状体は、優れた防カビ能力、水の浄化力、藻類の繁殖抑
制能力を備えていることが、確認された。
るわけではなく、特許請求の範囲に記載されている発明
の技術的範囲内で様々な変更を加えることができる。
えて、天井材・床下材・敷物・壁紙・家具用の生地・シ
ーツ等に使用することができ、これらの製品に安全で且
つ持続する防カビ機能を提供することもできる。
可能な金属の両側面を合成樹脂フィルムで覆うことによ
り、上記金属の露出部分が減少し、上記金属の酸化・塩
化を防止することができるため、長期間にわたって水の
浄化能力、防カビ力、防虫力、藻の増殖抑制能力を維持
することができた。
る接着層を設けることにより、積層体を糸や布地に接着
し易くすることができた。
は、積層体をその表面や内部に含んでいるため、長期間
にわたって水の浄化能力、防カビ力、防虫力、藻の増殖
抑制能力を維持することができた。
る。
である。
る。
る。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 合成樹脂フィルムにイオン交換可能な金
属を蒸着させて蒸着被膜を成膜し、成膜した合成樹脂フ
ィルム同士を蒸着被膜が内側になるように接着してサン
ドイッチ状構造体を製造し、該サンドイッチ状構造体を
紛体状に粉砕又は糸状に切断して形成されたことを特徴
とする積層体。 - 【請求項2】 合成樹脂フィルムの蒸着被膜が成膜され
ている面とは反対側の面に、接着層が設けられているこ
とを特徴とする請求の範囲第1項に記載の積層体。 - 【請求項3】 請求項1及び(又は)請求項2に記載の
積層体を、天然繊維及び(又は)合成繊維からなる袋に
内包してなることを特徴とする袋状体。 - 【請求項4】 請求項1及び(又は)請求項2に記載の
積層体が、原糸に付着している及び(又は)原糸の一部
として含まれていることを特徴とする布地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001352243A JP2003155201A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 積層体、袋状体及び布地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001352243A JP2003155201A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 積層体、袋状体及び布地 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003155201A true JP2003155201A (ja) | 2003-05-27 |
Family
ID=19164449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001352243A Pending JP2003155201A (ja) | 2001-11-16 | 2001-11-16 | 積層体、袋状体及び布地 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003155201A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005078022A1 (ja) * | 2004-02-18 | 2005-08-25 | Nippon Wishborn Corporation | 樹脂組成物、それを用いた家具、家庭電化製品、成形品 |
-
2001
- 2001-11-16 JP JP2001352243A patent/JP2003155201A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005078022A1 (ja) * | 2004-02-18 | 2005-08-25 | Nippon Wishborn Corporation | 樹脂組成物、それを用いた家具、家庭電化製品、成形品 |
KR100709599B1 (ko) * | 2004-02-18 | 2007-04-20 | 니홍 우이슈본 가부시키가이샤 | 수지 조성물, 그것을 이용한 가구, 가전 제품, 성형품 |
US7521489B2 (en) | 2004-02-18 | 2009-04-21 | Myu-Func. Corporation | Resin composition comprising antibacterial metal and utilizing the same, furniture, electrical household appliance and molding |
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Legal Events
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