JP2003153694A - 新規gタンパク質共役型レセプタータンパク質およびそのdna - Google Patents

新規gタンパク質共役型レセプタータンパク質およびそのdna

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JP2003153694A JP2001363773A JP2001363773A JP2003153694A JP 2003153694 A JP2003153694 A JP 2003153694A JP 2001363773 A JP2001363773 A JP 2001363773A JP 2001363773 A JP2001363773 A JP 2001363773A JP 2003153694 A JP2003153694 A JP 2003153694A
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receptor protein
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Yasuko Terao
寧子 寺尾
Yasushi Shintani
靖 新谷
Mihoko Harada
美穂子 原田
Yukio Shimomura
行生 下村
Masaaki Mori
森  正明
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アゴニスト/アンタゴニストのスクリーニン
グ等に有用な新規タンパク質の提供。 【解決手段】 ラットおよびマウス由来のタンパク質ま
たはその塩、該タンパク質をコードするDNA、該タン
パク質に対するリガンドの決定方法、リガンドと該タン
パク質との結合性を変化させる化合物のスクリーニング
方法/スクリーニング用キット、該スクリーニングで得
られる化合物またはその塩など。 【効果】 本発明のタンパク質またはそれをコードする
DNAは、(1)本発明のタンパク質に対するリガンド
の決定、(2)本発明のタンパク質の機能不全に関連す
る疾患の予防および/または治療剤、(3)本発明のタ
ンパク質とリガンドとの結合性を変化させる化合物(ア
ゴニスト、アンタゴニストなど)のスクリーニングなど
に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラット全脳由来の
新規Gタンパク質共役型レセプタータンパク質もしくは
マウス全脳由来の新規Gタンパク質共役型レセプタータ
ンパク質またはそれらの塩および該タンパク質をコード
するポリヌクレオチド等に関する。
【0002】
【従来の技術】多くのホルモンや神経伝達物質などの生
理活性物質は、細胞膜に存在する特異的なレセプタータ
ンパク質を通じて生体の機能を調節している。これらの
レセプタータンパク質のうち多くは共役しているguanin
e nucleotide-binding protein(以下、Gタンパク質と
略称する場合がある)の活性化を通じて細胞内のシグナ
ル伝達を行ない、また、7個の膜貫通領域を有する共通
した構造をもっていることから、Gタンパク質共役型レ
セプタータンパク質あるいは7回膜貫通型レセプタータ
ンパク質(7TMR)と総称される。Gタンパク質共役
型レセプタータンパク質は生体の細胞や臓器の各機能細
胞表面に存在し、それら細胞や臓器の機能を調節する分
子、例えばホルモン、神経伝達物質および生理活性物質
等の標的として生理的に重要な役割を担っている。レセ
プターは生理活性物質との結合を介してシグナルを細胞
内に伝達し、このシグナルにより細胞の賦活や抑制とい
った種々の反応が惹起される。各種生体の細胞や臓器の
内の複雑な機能を調節する物質と、その特異的レセプタ
ータンパク質、特にはGタンパク質共役型レセプタータ
ンパク質との関係を明らかにすることは、各種生体の細
胞や臓器の機能を解明し、それら機能と密接に関連した
医薬品開発に非常に重要な手段を提供することとなる。
【0003】例えば、生体の種々の器官では、多くのホ
ルモン、ホルモン様物質、神経伝達物質あるいは生理活
性物質による調節のもとで生理的な機能の調節が行なわ
れている。特に、生理活性物質は生体内の様々な部位に
存在し、それぞれに対応するレセプタータンパク質を通
してその生理機能の調節を行っている。生体内には未知
のホルモンや神経伝達物質その他の生理活性物質も多
く、それらのレセプタータンパク質の構造に関しても、
これまで報告されていないものが多い。さらに、既知の
レセプタータンパク質においてもサブタイプが存在する
かどうかについても分かっていないものが多い。生体に
おける複雑な機能を調節する物質と、その特異的レセプ
タータンパク質との関係を明らかにすることは、医薬品
開発に非常に重要な手段である。また、レセプタータン
パク質に対するアゴニスト、アンタゴニストを効率よく
スクリーニングし、医薬品を開発するためには、生体内
で発現しているレセプタータンパク質の遺伝子の機能を
解明し、それらを適当な発現系で発現させることが必要
であった。近年、生体内で発現している遺伝子を解析す
る手段として、cDNAの配列をランダムに解析する研
究が活発に行なわれており、このようにして得られたc
DNAの断片配列がExpressed Sequence Tag(EST)
としてデータベースに登録され、公開されている。しか
し、多くのESTは配列情報のみであり、その機能を推
定することは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、Gタンパク質共
役型レセプターと生理活性物質(すなわち、リガンド)
との結合を阻害する物質や、結合して生理活性物質(す
なわち、リガンド)と同様なシグナル伝達を引き起こす
物質は、これらレセプターの特異的なアンタゴニストま
たはアゴニストとして、生体機能を調節する医薬品とし
て活用されてきた。従って、このように生体内での生理
発現において重要であるばかりでなく、医薬品開発の標
的ともなりうるGタンパク質共役型レセプタータンパク
質を新規に見出し、その遺伝子(例えばcDNA)をク
ローニングすることは、新規Gタンパク質共役型レセプ
タータンパク質の特異的リガンドや、アゴニスト、アン
タゴニストを見出す際に、非常に重要な手段となる。し
かし、Gタンパク質共役型レセプターはその全てが見出
されているわけではなく、現時点でもなお、未知のGタ
ンパク質共役型レセプター、また対応するリガンドが同
定されていない、いわゆるオーファンレセプターが多数
存在しており、新たなGタンパク質共役型レセプターの
探索および機能解明が切望されている。Gタンパク質共
役型レセプターは、そのシグナル伝達作用を指標とす
る、新たな生理活性物質(すなわち、リガンド)の探
索、また、該レセプターに対するアゴニストまたはアン
タゴニストの探索に有用である。一方、生理的なリガン
ドが見出されなくても、該レセプターの不活化実験(ノ
ックアウト動物)から該レセプターの生理作用を解析す
ることにより、該レセプターに対するアゴニストまたは
アンタゴニストを作製することも可能である。これら該
レセプターに対するリガンド、アゴニストまたはアンタ
ゴニストなどは、Gタンパク質共役型レセプターの機能
不全に関連する疾患の予防/治療薬や診断薬として活用
することが期待できる。さらにまた、Gタンパク質共役
型レセプターの遺伝子変異に基づく、生体での該レセプ
ターの機能の低下または昂進が、何らかの疾患の原因と
なっている場合も多い。この場合には、該レセプターに
対するアンタゴニストやアゴニストの投与だけでなく、
該レセプター遺伝子の生体内(またはある特定の臓器)
への導入や、該レセプター遺伝子に対するアンチセンス
核酸の導入による、遺伝子治療に応用することもでき
る。この場合には該レセプターの塩基配列は遺伝子上の
欠失や変異の有無を調べるために必要不可欠な情報であ
り、該レセプターの遺伝子は、該レセプターの機能不全
に関与する疾患の予防/治療薬や診断薬に応用すること
もできる。本発明は、上記のように有用な新規Gタンパ
ク質共役型レセプタータンパク質を提供するものであ
る。すなわち、新規Gタンパク質共役型レセプタータン
パク質もしくはその部分ペプチドまたはそれらの塩、該
Gタンパク質共役型レセプタータンパク質またはその部
分ペプチドをコードするポリヌクレオチド(DNA、R
NAおよびそれらの誘導体)を含有するポリヌクレオチ
ド(DNA、RNAおよびそれらの誘導体)、該ポリヌ
クレオチドを含有する組換えベクター、該組換えベクタ
ーを保持する形質転換体、該Gタンパク質共役型レセプ
タータンパク質またはその塩の製造法、該Gタンパク質
共役型レセプタータンパク質もしくはその部分ペプチド
またはそれらの塩に対する抗体、該Gタンパク質共役型
レセプタータンパク質の発現量を変化させる化合物、該
Gタンパク質共役型レセプターに対するリガンドの決定
方法、リガンドと該Gタンパク質共役型レセプタータン
パク質との結合性を変化させる化合物(アンタゴニス
ト、アゴニスト)またはその塩のスクリーニング方法、
該スクリーニング用キット、該スクリーニング方法もし
くはスクリーニングキットを用いて得られうるリガンド
と該Gタンパク質共役型レセプタータンパク質との結合
性を変化させる化合物(アンタゴニスト、アゴニスト)
またはその塩、およびリガンドと該Gタンパク質共役型
レセプタータンパク質との結合性を変化させる化合物
(アンタゴニスト、アゴニスト)もしくは該Gタンパク
質共役型レセプタータンパク質の発現量を変化させる化
合物またはその塩を含有してなる医薬などを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ラット全脳由来の新規なGタンパク質共
役型レセプタータンパク質をコードするcDNAを単離
し、その全塩基配列を解析することに成功した。そし
て、この塩基配列をアミノ酸配列に翻訳したところ、第
1〜第7膜貫通領域が疎水性プロット上で確認され、こ
れらのcDNAにコードされるタンパク質が7回膜貫通
型のGタンパク質共役型レセプタータンパク質であるこ
とを確認した。本発明者らは、これらの知見に基づい
て、さらに研究を重ねた結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、(1)配列番号:1
または配列番号:138で表されるアミノ酸配列と同一
もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有することを
特徴とするGタンパク質共役型レセプタータンパク質ま
たはその塩、(2)配列番号:1で表されるアミノ酸配
列を含有することを特徴とする上記(1)記載のGタン
パク質共役型レセプタータンパク質、(3)配列番号:
138で表されるアミノ酸配列を含有することを特徴と
する上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータ
ンパク質、(4)上記(1)記載のGタンパク質共役型
レセプタータンパク質の部分ペプチドまたはその塩、
(5)上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプター
タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポ
リヌクレオチド、(6)DNAである上記(5)記載の
ポリヌクレオチド、(7)配列番号:2または配列番
号:139で表される塩基配列を含有する上記(6)記
載のDNA、(8)上記(5)記載のポリヌクレオチド
を含有する組換えベクター、(9)上記(8)記載の組
換えベクターで形質転換させた形質転換体、(10)上
記(9)記載の形質転換体を培養し、上記(1)記載の
Gタンパク質共役型レセプタータンパク質を生成せしめ
ることを特徴とする上記(1)記載のGタンパク質共役
型レセプタータンパク質またはその塩の製造法、(1
1)上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータ
ンパク質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドまたは
それらの塩に対する抗体、(12)上記(1)記載のG
タンパク質共役型レセプタータンパク質のシグナル伝達
を不活性化する中和抗体である上記(11)記載の抗
体、(13)上記(11)記載の抗体を含有してなる診
断薬、(14)上記(1)記載のGタンパク質共役型レ
セプタータンパク質もしくは上記(4)記載の部分ペプ
チドまたはそれらの塩を用いることにより得られうる上
記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク
質またはその塩に対するリガンド、(15)上記(1
4)記載のGタンパク質共役型レセプターのリガンドを
含有してなる医薬、(16)上記(1)記載のGタンパ
ク質共役型レセプタータンパク質もしくは上記(4)記
載の部分ペプチドまたはそれらの塩を用いることを特徴
とする上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプター
タンパク質またはその塩に対するリガンドの決定方法、
(17)上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタ
ータンパク質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドま
たはそれらの塩を用いることを特徴とするリガンドと上
記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク
質またはその塩との結合性を変化させる化合物またはそ
の塩のスクリーニング方法、(18)上記(1)記載の
Gタンパク質共役型レセプタータンパク質もしくは上記
(4)記載の部分ペプチドまたはそれらの塩を含有する
ことを特徴とするリガンドと上記(1)記載のGタンパ
ク質共役型レセプタータンパク質またはその塩との結合
性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング用
キット、(19)上記(17)記載のスクリーニング方
法または上記(18)記載のスクリーニング用キットを
用いて得られうるリガンドと上記(1)記載のGタンパ
ク質共役型レセプタータンパク質またはその塩との結合
性を変化させる化合物またはその塩、(20)上記(1
7)記載のスクリーニング方法または上記(18)記載
のスクリーニング用キットを用いて得られうるリガンド
と上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータン
パク質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩を含有してなる医薬、(21)上記(5)記載
のポリヌクレオチドとハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズするポリヌクレオチド、(22)上記
(5)記載のポリヌクレオチドと相補的な塩基配列また
はその一部を含有してなるポリヌクレオチド、(23)
上記(5)記載のポリヌクレオチドまたはその一部を用
いることを特徴とする上記(1)記載のGタンパク質共
役型レセプタータンパク質のmRNAの定量方法、(2
4)上記(11)記載の抗体を用いることを特徴とする
上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータンパ
ク質の定量方法、(25)上記(23)または上記(2
4)記載の定量方法を用いることを特徴とする上記
(1)記載のGタンパク質共役型レセプターの機能が関
連する疾患の診断方法、(26)上記(23)記載の定
量方法を用いることを特徴とする上記(1)記載のGタ
ンパク質共役型レセプタータンパク質の発現量を変化さ
せる化合物またはその塩のスクリーニング方法、(2
7)上記(24)記載の定量方法を用いることを特徴と
する細胞膜における上記(1)記載のGタンパク質共役
型レセプタータンパク質量を変化させる化合物またはそ
の塩のスクリーニング方法、(28)上記(26)記載
のスクリーニング方法を用いて得られうる上記(1)記
載のGタンパク質共役型レセプタータンパク質の発現量
を変化させる化合物またはその塩、(29)上記(2
7)記載のスクリーニング方法を用いて得られうる細胞
膜における上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプ
タータンパク質量を変化させる化合物またはその塩、
(30)(i)上記(1)記載のGタンパク質共役型レ
セプタータンパク質もしくはその塩または上記(4)記
載の部分ペプチドもしくはその塩と、リガンドとを接触
させた場合と、(ii)上記(1)記載のGタンパク質共
役型レセプタータンパク質もしくはその塩または上記
(4)記載の部分ペプチドもしくはその塩と、リガンド
および試験化合物とを接触させた場合との比較を行なう
ことを特徴とする上記(17)記載のスクリーニング方
法、(31)リガンドが、配列番号:8で表されるアミ
ノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するポリペプチドである上記(30)記載のスクリー
ニング方法、(32)リガンドが、配列番号:8で表さ
れるアミノ酸配列を含有するポリペプチドである上記
(30)記載のスクリーニング方法、(33)リガンド
が、配列番号:8で表されるアミノ酸配列を有するポリ
ペプチドである上記(30)記載のスクリーニング方
法、(34)リガンドが、配列番号:9で表されるアミ
ノ酸配列を有するポリペプチドである上記(30)記載
のスクリーニング方法、(35)肥満の診断薬である上
記(13)記載の診断薬、(36)抗肥満薬である上記
(15)または上記(20)記載の医薬、(37)食欲
増進剤である上記(15)または上記(20)記載の医
薬、(38)プロラクチン産生抑制剤である上記(1
5)または上記(20)記載の医薬、(39)哺乳動物
に対し、上記(19)記載の、リガンドと請求項1記載
のGタンパク質共役型レセプタータンパク質またはその
塩との結合性を変化させる化合物またはその塩の有効量
を投与することを特徴とする肥満の予防・治療方法、
(40)哺乳動物に対し、上記(19)記載の、リガン
ドと請求項1記載のGタンパク質共役型レセプタータン
パク質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩の有効量を投与することを特徴とする食欲増進
方法、(41)哺乳動物に対し、上記(19)記載の、
リガンドと請求項1記載のGタンパク質共役型レセプタ
ータンパク質またはその塩との結合性を変化させる化合
物またはその塩の有効量を投与することを特徴とするプ
ロラクチン産生抑制方法、(42)抗肥満薬を製造する
ための、上記(19)記載の、リガンドと請求項1記載
のGタンパク質共役型レセプタータンパク質またはその
塩との結合性を変化させる化合物またはその塩の使用、
(43)食欲増進剤を製造するための、上記(19)記
載の、リガンドと請求項1記載のGタンパク質共役型レ
セプタータンパク質またはその塩との結合性を変化させ
る化合物またはその塩の使用、(44)プロラクチン産
生抑制剤を製造するための、上記(19)記載の、リガ
ンドと請求項1記載のGタンパク質共役型レセプタータ
ンパク質またはその塩との結合性を変化させる化合物ま
たはその塩の使用、(45)外来性の、上記(1)記載
のGタンパク質共役型レセプタータンパク質をコードす
るDNAまたはその変異DNAを有する非ヒトトランス
ジェニック動物、(46)非ヒト動物がゲッ歯動物であ
る上記(45)記載の動物、(47)ゲッ歯動物がマウ
スまたはラットである上記(46)記載の動物、(4
8)外来性の、上記(1のGタンパク質共役型レセプタ
ータンパク質をコードするDNAまたはその変異DNA
を含有し、非ヒト動物において発現しうる組換えベクタ
ー、(49)上記(1)記載のGタンパク質共役型レセ
プタータンパク質をコードするDNAが不活性化された
非ヒト哺乳動物胚幹細胞、(50)非ヒト哺乳動物がゲ
ッ歯動物である上記(49)記載の胚幹細胞、(51)
ゲッ歯動物がマウスである上記(50)記載の胚幹細
胞、(52)上記(1)記載のGタンパク質共役型レセ
プタータンパク質をコードするDNAが不活性化された
該DNA発現不全非ヒト哺乳動物、(53)非ヒト哺乳
動物がゲッ歯動物である上記(52)記載の非ヒト哺乳
動物、(54)ゲッ歯動物がマウスである上記(53)
記載の非ヒト哺乳動物等に関する。
【0007】さらには、(55)タンパク質が、(1)
(i)配列番号:1で表されるアミノ酸配列、配列番
号:1で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜1
0個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミ
ノ酸が欠失したアミノ酸配列、(ii)配列番号:1で表
されるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、
1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さら
に好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が付加した
アミノ酸配列、(iii)配列番号:1で表されるアミノ
酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個
程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましく
は数個(1〜5個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換
されたアミノ酸配列、または(iv)それらを組み合わせ
たアミノ酸配列を含有するタンパク質または(2)
(i)配列番号:138で表されるアミノ酸配列、配列
番号:1で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜1
0個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミ
ノ酸が欠失したアミノ酸配列、(ii)配列番号:138
で表されるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が付加
したアミノ酸配列、(iii)配列番号:138で表され
るアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1
〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに
好ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が他のアミノ
酸で置換されたアミノ酸配列、または(iv)それらを組
み合わせたアミノ酸配列を含有するタンパク質である上
記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク
質またはその塩、(56)上記(1)記載のGタンパク
質共役型レセプタータンパク質もしくはその塩または上
記(4)記載の部分ペプチドもしくはその塩と、試験化
合物とを接触させることを特徴とする上記(16)記載
のリガンドの決定方法、(57)リガンドが、例えば、
アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、コレシ
ストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニン、ニ
ューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプレッシ
ン、オキシトシン、PACAP(例、PACAP27,
PACAP38)、セクレチン、グルカゴン、カルシト
ニン、アドレノメジュリン、ソマトスタチン、GHR
H、CRF、ACTH、GRP、PTH、VIP(バソ
アクティブ インテスティナル ポリペプチド)、ソマ
トスタチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジ
キニン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッド
ペプチド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プ
ロスタグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アド
レナリン、ケモカインスーパーファミリー(例、IL−
8,GROα,GROβ,GROγ,NAP−2,EN
A−78,GCP−2,PF4,IP−10,Mig,
PBSF/SDF−1などのCXCケモカインサブファ
ミリー;MCAF/MCP−1,MCP−2,MCP−
3,MCP−4,eotaxin,RANTES,MI
P−1α、MIP−1β,HCC−1,MIP−3α/
LARC、MIP−3β/ELC,I−309,TAR
C,MIPF−1,MIPF−2/eotaxin−
2,MDC,DC−CK1/PARC,SLCなどのC
Cケモカインサブファミリー;lymphotacti
nなどのCケモカインサブファミリー;fractal
kineなどのCX3Cケモカインサブファミリー
等)、エンドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミ
ン、ニューロテンシン、TRH、パンクレアティックポ
リペプタイド、ガラニン、リゾホスファチジン酸(LP
A)、スフィンゴシン1−リン酸または配列番号:8で
表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するポリペプチドである上記(56)
記載のリガンドの決定方法、
【0008】(58)(i)標識したリガンドを上記
(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク質
もしくはその塩または上記(4)記載の部分ペプチドも
しくはその塩に接触させた場合と、(ii)標識したリガ
ンドおよび試験化合物を上記(1)記載のGタンパク質
共役型レセプタータンパク質もしくはその塩または上記
(4)記載の部分ペプチドもしくはその塩に接触させた
場合における、標識したリガンドの上記(1)記載のG
タンパク質共役型レセプタータンパク質もしくはその塩
または上記(4)記載の部分ペプチドもしくはその塩に
対する結合量を測定し、比較することを特徴とするリガ
ンドと上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプター
タンパク質またはその塩との結合性を変化させる化合物
またはその塩のスクリーニング方法、(59)(i)標
識したリガンドを上記(1)記載のGタンパク質共役型
レセプタータンパク質を含有する細胞に接触させた場合
と、(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を上記
(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク質
を含有する細胞に接触させた場合における、標識したリ
ガンドの該細胞に対する結合量を測定し、比較すること
を特徴とするリガンドと上記(1)記載のGタンパク質
共役型レセプタータンパク質またはその塩との結合性を
変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、
(60)(i)標識したリガンドを上記(1)記載のG
タンパク質共役型レセプタータンパク質を含有する細胞
の膜画分に接触させた場合と、(ii)標識したリガンド
および試験化合物を上記(1)記載のGタンパク質共役
型レセプタータンパク質を含有する細胞の膜画分に接触
させた場合における、標識したリガンドの該細胞の膜画
分に対する結合量を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプ
タータンパク質またはその塩との結合性を変化させる化
合物またはその塩のスクリーニング方法、
【0009】(61)(i)標識したリガンドを上記
(9)記載の形質転換体を培養することによって該形質
転換体の細胞膜に発現したGタンパク質共役型レセプタ
ータンパク質に接触させた場合と、(ii)標識したリガ
ンドおよび試験化合物を上記(9)記載の形質転換体を
培養することによって該形質転換体の細胞膜に発現した
Gタンパク質共役型レセプタータンパク質に接触させた
場合における、標識したリガンドの該Gタンパク質共役
型レセプタータンパク質に対する結合量を測定し、比較
することを特徴とするリガンドと上記(1)記載のGタ
ンパク質共役型レセプタータンパク質またはその塩との
結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニン
グ方法、(62)(i)上記(1)記載のGタンパク質
共役型レセプタータンパク質またはその塩を活性化する
化合物を上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタ
ータンパク質を含有する細胞に接触させた場合と、(i
i)上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータ
ンパク質またはその塩を活性化する化合物および試験化
合物を上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプター
タンパク質を含有する細胞に接触させた場合における、
Gタンパク質共役型レセプタータンパク質を介した細胞
刺激活性を測定し、比較することを特徴とするリガンド
と上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータン
パク質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法、(63)上記(1)記
載のGタンパク質共役型レセプタータンパク質またはそ
の塩を活性化する化合物を上記(9)記載の形質転換体
を培養することによって該形質転換体の細胞膜に発現し
たGタンパク質共役型レセプタータンパク質に接触させ
た場合と、上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプ
タータンパク質またはその塩を活性化する化合物および
試験化合物を上記(9)記載の形質転換体を培養するこ
とによって該形質転換体の細胞膜に発現したGタンパク
質共役型レセプタータンパク質に接触させた場合におけ
る、Gタンパク質共役型レセプタータンパク質を介する
細胞刺激活性を測定し、比較することを特徴とするリガ
ンドと上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプター
タンパク質またはその塩との結合性を変化させる化合物
またはその塩のスクリーニング方法、
【0010】(64)上記(1)記載のGタンパク質共
役型レセプタータンパク質を活性化する化合物が、アン
ギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、コレシスト
キニン、グルタミン、セロトニン、メラトニン、ニュー
ロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプレッシン、
オキシトシン、PACAP(例、PACAP27,PA
CAP38)、セクレチン、グルカゴン、カルシトニ
ン、アドレノメジュリン、ソマトスタチン、GHRH、
CRF、ACTH、GRP、PTH、VIP(バソアク
ティブ インテスティナル ポリペプチド)、ソマトス
タチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニ
ン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペプ
チド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロス
タグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナ
リン、ケモカインスーパーファミリー(例、IL−8,
GROα,GROβ,GROγ,NAP−2,ENA−
78,GCP−2,PF4,IP−10,Mig,PB
SF/SDF−1などのCXCケモカインサブファミリ
ー;MCAF/MCP−1,MCP−2,MCP−3,
MCP−4,eotaxin,RANTES,MIP−
1α、MIP−1β,HCC−1,MIP−3α/LA
RC、MIP−3β/ELC,I−309,TARC,
MIPF−1,MIPF−2/eotaxin−2,M
DC,DC−CK1/PARC,SLCなどのCCケモ
カインサブファミリー;lymphotactinなど
のCケモカインサブファミリー;fractalkin
eなどのCX3Cケモカインサブファミリー等)、エン
ドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロ
テンシン、TRH、パンクレアティックポリペプタイ
ド、ガラニン、リゾホスファチジン酸(LPA)、スフ
ィンゴシン1−リン酸または配列番号:8で表されるア
ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するポリペプチドである上記(62)または(6
3)記載のスクリーニング方法、(65)上記(30)
〜(34)または上記(58)〜(64)記載のスクリ
ーニング方法で得られうるリガンドと上記(1)記載の
Gタンパク質共役型レセプタータンパク質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩、(66)
上記(30)〜(34)または上記(58)〜(64)
記載のスクリーニング方法で得られうるリガンドと上記
(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク質
またはその塩との結合性を変化させる化合物またはその
塩を含有することを特徴とする医薬、
【0011】(67)上記(1)記載のGタンパク質共
役型レセプタータンパク質を含有する細胞を含有するこ
とを特徴とする上記(18)記載のスクリーニング用キ
ット、(68)上記(1)記載のGタンパク質共役型レ
セプタータンパク質を含有する細胞の膜画分を含有する
ことを特徴とする上記(18)記載のスクリーニング用
キット、(69)上記(9)記載の形質転換体を培養す
ることによって該形質転換体の細胞膜に発現したGタン
パク質共役型レセプタータンパク質を含有することを特
徴とする上記(18)記載のスクリーニング用キット、
(70)上記(67)〜(69)記載のスクリーニング
用キットを用いて得られうる、リガンドと上記(1)記
載のGタンパク質共役型レセプタータンパク質またはそ
の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩、(7
1)上記(67)〜(69)記載のスクリーニング用キ
ットを用いて得られうる、リガンドと上記(1)記載の
Gタンパク質共役型レセプタータンパク質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩を含有する
ことを特徴とする医薬、(72)上記(11)記載の抗
体と、上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプター
タンパク質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドまた
はその塩とを接触させることを特徴とする上記(1)の
Gタンパク質共役型レセプタータンパク質もしくは上記
(4)記載の部分ペプチドまたはその塩の定量法、(7
3)上記(11)記載の抗体と、被検液および標識化さ
れた上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータ
ンパク質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドまたは
その塩とを競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化
された上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプター
タンパク質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドまた
はその塩の割合を測定することを特徴とする被検液中の
上記(1)記載のGタンパク質共役型レセプタータンパ
ク質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドまたはその
塩の定量法、および(74)被検液と担体上に不溶化し
た上記(11)記載の抗体および標識化された上記(1
1)記載の抗体とを同時あるいは連続的に反応させたの
ち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定することを特徴
とする被検液中の上記(1)記載のGタンパク質共役型
レセプタータンパク質もしくは上記(4)記載の部分ペ
プチドまたはその塩の定量法等を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のGタンパク質共役型レセ
プタータンパク質(以下、レセプタータンパク質と略記
する場合がある)は、配列番号:1で表されるアミノ酸
配列(図1および図2)と同一もしくは実質的に同一の
アミノ酸配列を含有するレセプタータンパク質、または
配列番号:138で表されるアミノ酸配列と同一もしく
は実質的に同一のアミノ酸配列を含有するレセプタータ
ンパク質である。本発明のレセプタータンパク質は、例
えば、ヒトやその他の哺乳動物(例えば、モルモット、
ラット、マウス、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルな
ど)のあらゆる細胞(例えば、脾細胞、神経細胞、グリ
ア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ラ
ンゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊
維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞
(例、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキ
ラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単
球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細
胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、ま
たはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン細胞な
ど)や血球系の細胞、またはそれらの細胞が存在するあ
らゆる組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭
核、大脳基底球、海馬、視床、視床下部、視床下核、大
脳皮質、延髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、
尾状核、脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎
臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮
膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心
臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、末梢血球、前立腺、
睾丸、精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など
に由来するタンパク質であってもよく、また合成タンパ
ク質であってもよい。
【0013】配列番号:1で表されるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番
号:1で表されるアミノ酸配列と85%以上、好ましく
は約90%以上、より好ましくは約95%以上の相同性
を有するアミノ酸配列などが挙げられる。本発明の配列
番号:1で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するタンパク質としては、例えば、配列
番号:1で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有し、配列番号:1で表されるアミノ酸配
列を有するタンパク質と実質的に同質の活性を有するタ
ンパク質などが好ましい。配列番号:138で表される
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、
例えば、配列番号:138で表されるアミノ酸配列と8
6%以上、好ましくは約90%以上、より好ましくは約
95%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げら
れる。本発明の配列番号:138で表されるアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質
としては、例えば、配列番号:138で表されるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番
号:138で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質
と実質的に同質の活性を有するタンパク質などが好まし
い。実質的に同質の活性としては、例えば、リガンド結
合活性、シグナル情報伝達作用などが挙げられる。実質
的に同質とは、それらの活性が性質的に同質であること
を示す。したがって、リガンド結合活性やシグナル情報
伝達作用などの活性が同等(例、約0.01〜100
倍、好ましくは約0.5〜20倍、より好ましくは約
0.5〜2倍)であることが好ましいが、これらの活性
の程度やタンパク質の分子量などの量的要素は異なって
いてもよい。リガンド結合活性やシグナル情報伝達作用
などの活性の測定は、公知の方法に準じて行なうことが
できるが、例えば、後に記載するリガンドの決定方法や
スクリーニング方法に従って測定することができる。
【0014】また、本発明のレセプタータンパク質とし
ては、(1)(i)配列番号:1で表されるアミノ酸配
列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程
度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは
数個(1〜5個))のアミノ酸が欠失したアミノ酸配
列、(ii)配列番号:1で表されるアミノ酸配列に1ま
たは2個以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ま
しくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5
個))のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、(iii)配
列番号:1で表されるアミノ酸配列中の1または2個以
上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜
10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))のア
ミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、また
は(iv)それらを組み合わせたアミノ酸配列を含有する
タンパク質、(2)(i)配列番号:138で表される
アミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜
30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好
ましくは数個(1〜5個))のアミノ酸が欠失したアミ
ノ酸配列、(ii)配列番号:138で表されるアミノ酸
配列に1または2個以上(好ましくは、1〜30個程
度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは
数個(1〜5個))のアミノ酸が付加したアミノ酸配
列、(iii)配列番号:138で表されるアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、
より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個
(1〜5個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換された
アミノ酸配列、または(iv)それらを組み合わせたアミ
ノ酸配列を含有するタンパク質なども用いられる。
【0015】本明細書におけるレセプタータンパク質お
よびポリペプチドは、ペプチド標記の慣例に従って、左
端がN末端(アミノ末端)、右端がC末端(カルボキシ
ル末端)である。配列番号:1で表されるアミノ酸配列
を含有するレセプタータンパク質をはじめとする、本発
明のレセプタータンパク質は、C末端がカルボキシル基
(−COOH)、カルボキシレート(−COO-)、ア
ミド(−CONH2)またはエステル(−COOR)の
いずれであってもよい。ここでエステルにおけるRとし
ては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピルもしくはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、例
えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8
クロアルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなど
のC6-12アリール基、例えば、ベンジル、フェネチルな
どのフェニル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチル
メチルなどのα−ナフチル−C1-2アルキル基などのC
7-14アラルキル基のほか、経口用エステルとして汎用さ
れるピバロイルオキシメチル基などが用いられる。本発
明のレセプタータンパク質がC末端以外にカルボキシル
基(またはカルボキシレート)を有している場合、カル
ボキシル基がアミド化またはエステル化されているもの
も本発明のレセプタータンパク質に含まれる。この場合
のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステル
などが用いられる。さらに、本発明のレセプタータンパ
ク質には、上記したタンパク質において、N末端のメチ
オニン残基のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、
アセチルなどのC2-6アルカノイル基などのC1-6アシル
基など)で保護されているもの、N端側が生体内で切断
され生成したグルタミル基がピログルタミン酸化したも
の、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例えば、−O
H、−SH、アミノ基、イミダゾール基、インドール
基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホル
ミル基、アセチルなどのC2-6アルカノイル基などのC
1-6アシル基など)で保護されているもの、あるいは糖
鎖が結合したいわゆる糖タンパク質などの複合タンパク
質なども含まれる。本発明のレセプタータンパク質の具
体例としては、例えば、配列番号:1で表されるアミノ
酸配列を含有するレセプタータンパク質、配列番号:1
38で表されるアミノ酸配列を含有するレセプタータン
パク質などが用いられる。
【0016】本発明のレセプタータンパク質の部分ペプ
チド(以下、部分ペプチドと略記する場合がある)とし
ては、上記した本発明のレセプタータンパク質の部分ペ
プチドであれば何れのものであってもよいが、例えば、
本発明のレセプタータンパク質分子のうち、細胞膜の外
に露出している部位であって、実質的に同質のレセプタ
ー結合活性を有するものなどが用いられる。具体的に
は、配列番号:1または配列番号:138で表されるア
ミノ酸配列を有するレセプタータンパク質の部分ペプチ
ドとしては、疎水性プロット解析において細胞外領域
(親水性(Hydrophilic)部位)であると分
析された部分を含むペプチドである。また、疎水性(H
ydrophobic)部位を一部に含むペプチドも同
様に用いることができる。個々のドメインを個別に含む
ペプチドも用い得るが、複数のドメインを同時に含む部
分のペプチドでもよい。本発明の部分ペプチドのアミノ
酸の数は、上記した本発明のレセプタータンパク質の構
成アミノ酸配列のうち少なくとも20個以上、好ましく
は50個以上、より好ましくは100個以上のアミノ酸
配列を有するペプチドなどが好ましい。ここで、「実質
的に同質の活性」とは、上記と同意義を示す。「実質的
に同質の活性」の測定は上記と同様に行なうことができ
る。
【0017】また、本発明の部分ペプチドは、(i)上
記アミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1
〜10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5個))の
アミノ酸が欠失し、(ii)上記アミノ酸配列に1また
は2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好まし
くは1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1〜5
個))のアミノ酸が付加し、または(iii)上記アミ
ノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜10
個程度、より好ましくは数個、さらに好ましくは1〜5
個程度)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されていても
よい。より具体的には、本発明の部分ペプチドとして
は、配列番号:1で表されるアミノ酸配列中、(i)N
末端から第1番目(Met)〜第85番目(Asp)の
アミノ酸残基からなる部分アミノ酸配列もしくはその一
部、または(ii)N末端から第222番目(Cys)〜
第329番目(Ala)のアミノ酸残基からなる部分ア
ミノ酸配列もしくはその一部を含有するペプチドが挙げ
られる。また、本発明の部分ペプチドはC末端がカルボ
キシル基(−COOH)、カルボキシレート(−COO
-)、アミド(−CONH2)またはエステル(−COO
R)であってもよい(Rは上記と同意義を示す)。本発
明の部分ペプチドがC末端以外にカルボキシル基(また
はカルボキシレート)を有している場合、カルボキシル
基がアミド化またはエステル化されているものも本発明
の部分ペプチドに含まれる。この場合のエステルとして
は、例えば上記したC末端のエステルなどが用いられ
る。さらに、本発明の部分ペプチドには、上記した本発
明のレセプタータンパク質と同様に、N末端のメチオニ
ン残基のアミノ基が保護基で保護されているもの、N端
側が生体内で切断され生成したGlnがピログルタミン
酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適
当な保護基で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合
したいわゆる糖ペプチドなどの複合ペプチドなども含ま
れる。本発明のレセプタータンパク質またはその部分ペ
プチドの塩としては、酸または塩基との生理学的に許容
される塩が挙げられ、とりわけ生理学的に許容される酸
付加塩が好ましい。この様な塩としては、例えば、無機
酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との
塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン
酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン
酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸)との塩などが用いられる。
【0018】配列番号:8で表わされるアミノ酸配列と
同一または実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペ
プチド(以下、本発明で用いられるポリペプチドと略記
することがある)は、ヒトや温血動物(例えば、モルモ
ット、ラット、マウス、ニワトリ、ウサギ、ブタ、ヒツ
ジ、ウシ、サルなど)の細胞(例えば、網膜細胞、肝細
胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄
細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細
胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細
胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細
胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中
球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟
骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細
胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹
細胞もしくは癌細胞など)もしくはそれらの細胞が存在
するあらゆる組織、例えば、脳、脳の各部位(例、網
膜、嗅球、扁桃核、大脳基底球、海馬、視床、視床下
部、大脳皮質、延髄、小脳)、脊髄、下垂体、胃、膵
臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副
腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血
管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、前立腺、睾
丸、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など、または
血球系の細胞もしくはその培養細胞(例えば、MEL,
M1,CTLL−2,HT−2,WEHI−3,HL−
60,JOSK−1,K562,ML−1,MOLT−
3,MOLT−4,MOLT−10,CCRF−CE
M,TALL−1,Jurkat,CCRT−HSB−
2,KE−37,SKW−3,HUT−78,HUT−
102,H9,U937,THP−1,HEL,JK−
1,CMK,KO−812,MEG−01など)に由来
するポリペプチドであってもよく、合成ポリペプチドで
あってもよい。
【0019】配列番号:8で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:8で
表わされるアミノ酸配列と約90%以上、好ましくは約
95%以上、より好ましくは約98%以上の相同性を有
するアミノ酸配列などがあげられる。特に、配列番号:
8で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸
配列としては、上記のアミノ酸配列の他、(i) 配列
番号:8で表されるアミノ酸配列中の1〜5個(好まし
くは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個、より好まし
くは、1個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、(i
i) 配列番号:8で表されるアミノ酸配列に1〜5個
(好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個、よ
り好ましくは、1個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配
列、(iii) 配列番号:8で表されるアミノ酸配列
に1〜5個(好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1
〜2個、より好ましくは、1個)のアミノ酸が挿入され
たアミノ酸配列、(iv) 配列番号:8で表されるア
ミノ酸配列中の1〜5個(好ましくは1〜3個、さらに
好ましくは1〜2個、より好ましくは、1個)のアミノ
酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、(v)
上記(i)〜(iv)を組み合わせたアミノ酸配列など
があげられる。配列番号:8で表わされるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドと
しては、例えば、前記の配列番号:8で表わされるアミ
ノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列
番号:8で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプ
チドと実質的に同質の活性を有するポリペプチドなどが
好ましい。
【0020】実質的に同質の活性としては、例えば、本
発明で用いられるポリペプチドの有する活性(例えば、
後述の疾患の予防・治療活性、レセプターとの結合活
性、レセプター発現細胞に対する細胞刺激活性(例え
ば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内C
2+遊離、細胞内cAMP産生促進・抑制、細胞内cG
MP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、
細胞内タンパク質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下、GTPγS結合活性などを促進する活性
等))などがあげられる。実質的に同質とは、それらの
活性が性質的に(例、生理化学的に、または薬理学的
に)同質であることを示す。
【0021】配列番号:8で表されるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列の具体例としては、例えば、
配列番号:14、配列番号:9、配列番号:128、配
列番号:129、配列番号:130、配列番号:13
1、配列番号:24、配列番号:25、配列番号:5
6、配列番号:57、配列番号:73、配列番号:7
4、配列番号:91、配列番号:92、配列番号:9
5、配列番号:96、配列番号:97、配列番号:9
8、配列番号:99、配列番号:100、配列番号:1
01、配列番号:102、配列番号:103、配列番
号:104、配列番号:105、配列番号:106、配
列番号:107、配列番号:108、配列番号:10
9、配列番号:110、配列番号:111、配列番号:
112または配列番号:113で表されるアミノ酸配列
などがあげられる。本発明で用いられるポリペプチドの
具体例としては、例えば、配列番号:8で表わされるア
ミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番号:14で表
されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番号:
9で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列
番号:128で表されるアミノ酸配列を有するポリペプ
チド、配列番号:129で表されるアミノ酸配列を有す
るポリペプチド、配列番号:130で表されるアミノ酸
配列を有するポリペプチド、配列番号:131で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番号:24
で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番
号:25で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチ
ド、配列番号:56で表されるアミノ酸配列を有するポ
リペプチド、配列番号:57で表されるアミノ酸配列を
有するポリペプチド、配列番号:73で表されるアミノ
酸配列を有するポリペプチド、配列番号:74で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番号:91
で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番
号:92で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチ
ド、配列番号:95で表されるアミノ酸配列を有するポ
リペプチド、配列番号:96で表されるアミノ酸配列を
有するポリペプチド、配列番号:97で表されるアミノ
酸配列を有するポリペプチド、配列番号:98で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番号:99
で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番
号:100で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチ
ド、配列番号:101で表されるアミノ酸配列を有する
ポリペプチド、配列番号:102で表されるアミノ酸配
列を有するポリペプチド、配列番号:103で表される
アミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番号:104
で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番
号:105で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチ
ド、配列番号:106で表されるアミノ酸配列を有する
ポリペプチド、配列番号:107で表されるアミノ酸配
列を有するポリペプチド、配列番号:108で表される
アミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番号:109
で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、配列番
号:110で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチ
ド、配列番号:111で表されるアミノ酸配列を有する
ポリペプチド、配列番号:112で表されるアミノ酸配
列を有するポリペプチドおよび配列番号:113で表さ
れるアミノ酸配列を有するポリペプチドなどの本発明の
レセプタータンパク質と特異的に結合する能力を有する
ポリペプチドがあげられる。該ポリペプチドは、さら
に、ヒトGPR8および(または)GPR7とも特異的
に結合する能力を有していてもよく、好ましくはヒトG
PR8およびGPR7とも特異的に結合する能力を有す
る。
【0022】また、本発明で用いられるポリペプチド
は、本発明のタンパク質との結合活性、該タンパク質発
現細胞に対する細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊
離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内c
AMP産生促進・抑制、細胞内cGMP生成、イノシト
ールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内タンパク質の
リン酸化、c−fosの活性化、pHの低下、GTPγ
S結合活性などを促進する活性等)等を有するポリペプ
チドのみならず、該結合活性または細胞刺激活性を有す
るポリペプチドの前駆体ポリペプチドをも包含する意味
で用いられる。該結合活性または細胞刺激活性を有する
ポリペプチドの前駆体ポリペプチドの具体例としては、
例えば、配列番号:23で表されるアミノ酸配列と同一
もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有することを
特徴とするポリペプチド等があげられる。より、具体的
には、配列番号:23で表わされるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:23で表
わされるアミノ酸配列と約80%以上、好ましくは約9
0%以上、より好ましくは約95%以上の相同性を有す
るアミノ酸配列などがあげられる。
【0023】特に、配列番号:23で表わされるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列としては、上記の
アミノ酸配列の他、(i) 配列番号:23で表される
アミノ酸配列中の1〜15個(好ましくは1〜10個、
さらに好ましくは1〜5個、より好ましくは、1〜3
個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、(ii) 配
列番号:23で表されるアミノ酸配列に1〜100個
(好ましくは1〜50個、さらに好ましくは1〜5個、
より好ましくは、1〜3個)のアミノ酸が付加したアミ
ノ酸配列、(iii) 配列番号:23で表されるアミ
ノ酸配列に1〜15個(好ましくは1〜10個、さらに
好ましくは1〜5個、より好ましくは、1〜3個)のア
ミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、(iv) 配列番
号:23で表されるアミノ酸配列中の1〜15個(好ま
しくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個、より好
ましくは、1〜3個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換
されたアミノ酸配列、(v) 上記(i)〜(iv)を
組み合わせたアミノ酸配列などがあげられる。配列番
号:23で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列の具体例としては、例えば、配列番号:42、
配列番号:55、配列番号:72または配列番号:90
で表されるアミノ酸配列などがあげられる。上記前駆体
ポリペプチドの具体例としては、例えば、配列番号:2
3で表わされるアミノ酸配列を有するポリペプチド、配
列番号:42で表されるアミノ酸配列を有するポリペプ
チド、配列番号:55で表されるアミノ酸配列を有する
ポリペプチド、配列番号:72で表されるアミノ酸配列
を有するポリペプチドおよび配列番号:90で表される
アミノ酸配列を有するポリペプチドなどがあげられる。
本発明で用いられるポリペプチドがC末端以外にカルボ
キシル基(またはカルボキシレート)を有している場
合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化されて
いるものも本発明で用いられるポリペプチドに含まれ
る。この場合のエステルとしては、例えば上記したC末
端のエステルなどが用いられる。
【0024】本発明で用いられるポリペプチドの塩とし
ては、酸または塩基との生理学的に許容される塩が挙げ
られ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩などが用いられる。本発明で用いられるポリ
ペプチドは、例えば、食欲(摂食)増進作用および(ま
たは)プロラクチン産生促進作用を有する。
【0025】本発明のレセプタータンパク質またはその
塩は、上記したヒトやその他の哺乳動物の細胞または組
織から公知のレセプタータンパク質の精製方法によって
製造することもできるし、後に記載する本発明のレセプ
タータンパク質をコードするDNAを含有する形質転換
体を培養することによっても製造することができる。ま
た、後に記載するタンパク質合成法またはこれに準じて
製造することもできる。ヒトやその他の哺乳動物の組織
または細胞から製造する場合、ヒトやその他の哺乳動物
の組織または細胞をホモジナイズした後、酸などで抽出
を行ない、得られた抽出液を逆相クロマトグラフィー、
イオン交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィ
ーを組み合わせることにより精製単離することができ
る。本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分ペ
プチドまたはそれらの塩またはそれらのアミド体の合成
には、通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることが
できる。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチ
ル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン
樹脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジル
アルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹
脂、PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニル
アセトアミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4
−(2’,4’−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチ
ル)フェノキシ樹脂、4−(2’,4’−ジメトキシフ
ェニル−Fmocアミノエチル)フェノキシ樹脂などを
挙げることができる。このような樹脂を用い、α−アミ
ノ基と側鎖官能基を適当に保護したアミノ酸を、目的と
するタンパク質またはペプチドのアミノ酸配列通りに、
公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合させる。反応
の最後に樹脂からタンパク質またはペプチドを切り出す
と同時に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中で分
子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的のタンパ
ク質もしくはペプチドまたはそれらのアミド体を取得す
る。上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、タンパク
質合成に使用できる各種活性化試薬を用いることができ
るが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイミド
類としては、DCC、N,N’−ジイソプロピルカルボ
ジイミド、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプ
ロリル)カルボジイミドなどが用いられる。これらによ
る活性化にはラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt、
HOOBt)とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加す
るか、または、対称酸無水物またはHOBtエステルあ
るいはHOOBtエステルとしてあらかじめ保護アミノ
酸の活性化を行なった後に樹脂に添加することができ
る。
【0026】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応に使用しう
ることが知られている溶媒から適宜選択されうる。例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチル
アセトアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド
類、塩化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化
水素類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジ
ン,ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、アセトニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル
類、酢酸メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいは
これらの適宜の混合物などが用いられる。反応温度はタ
ンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られてい
る範囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範
囲から適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は
通常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応
を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基
の脱離を行うことなく縮合反応を繰り返すことにより十
分な縮合を行なうことができる。反応を繰り返しても十
分な縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセチ
ルイミダゾールを用いて未反応アミノ酸をアセチル化す
ることができる。
【0027】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、ターシャリーペンチルオキシカルボニ
ル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベン
ジルオキシカルボニル、Cl−Z、Br−Z、アダマン
チルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロ
イル、ホルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジ
フェニルホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられ
る。カルボキシル基は、例えば、アルキルエステル化
(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ターシ
ャリーブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチル、シクロオクチル、2−アダマンチルなどの
直鎖状、分枝状もしくは環状アルキルエステル化)、ア
ラルキルエステル化(例えば、ベンジルエステル、4−
ニトロベンジルエステル、4−メトキシベンジルエステ
ル、4−クロロベンジルエステル、ベンズヒドリルエス
テル化)、フェナシルエステル化、ベンジルオキシカル
ボニルヒドラジド化、ターシャリーブトキシカルボニル
ヒドラジド化、トリチルヒドラジド化などによって保護
することができる。セリンの水酸基は、例えば、エステ
ル化またはエーテル化によって保護することができる。
このエステル化に適する基としては、例えば、アセチル
基などの低級アルカノイル基、ベンゾイル基などのアロ
イル基、ベンジルオキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基などの炭酸から誘導される基などが用いられる。
また、エーテル化に適する基としては、例えば、ベンジ
ル基、テトラヒドロピラニル基、t−ブチル基などであ
る。チロシンのフェノール性水酸基の保護基としては、
例えば、Bzl、Cl2−Bzl、2−ニトロベンジ
ル、Br−Z、ターシャリーブチルなどが用いられる。
ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、例えば、
Tos、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼ
ンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、Bu
m、Boc、Trt、Fmocなどが用いられる。
【0028】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5−トリクロロフェノール、2,4−ジニ
トロフェノール、シアノメチルアルコール、パラニトロ
フェノール、HONB、N−ヒドロキシスクシミド、N
−ヒドロキシフタルイミド、HOBt)とのエステル〕
などが用いられる。原料のアミノ基の活性化されたもの
としては、例えば、対応するリン酸アミドが用いられ
る。保護基の除去(脱離)方法としては、例えば、Pd
−黒あるいはPd−炭素などの触媒の存在下での水素気
流中での接触還元や、また、無水フッ化水素、メタンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオ
ロ酢酸あるいはこれらの混合液などによる酸処理や、ジ
イソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリ
ジン、ピペラジンなどによる塩基処理、また液体アンモ
ニア中ナトリウムによる還元なども用いられる。上記酸
処理による脱離反応は、一般に約−20℃〜40℃の温
度で行なわれるが、酸処理においては、例えば、アニソ
ール、フェノール、チオアニソール、メタクレゾール、
パラクレゾール、ジメチルスルフィド、1,4−ブタン
ジチオール、1,2−エタンジチオールなどのようなカ
チオン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒスチジンの
イミダゾール保護基として用いられる2,4−ジニトロ
フェニル基はチオフェノール処理により除去され、トリ
プトファンのインドール保護基として用いられるホルミ
ル基は上記の1,2−エタンジチオール、1,4−ブタ
ンジチオールなどの存在下の酸処理による脱保護以外
に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニアなどによる
アルカリ処理によっても除去される。
【0029】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。タンパク質のアミド体を得る別の
方法としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸
のα−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミ
ノ基側にペプチド(タンパク質)鎖を所望の鎖長まで延
ばした後、該ペプチド鎖のN末端のα−アミノ基の保護
基のみを除いたタンパク質とC末端のカルボキシル基の
保護基のみを除去したタンパク質とを製造し、この両タ
ンパク質を上記したような混合溶媒中で縮合させる。縮
合反応の詳細については上記と同様である。縮合により
得られた保護タンパク質を精製した後、上記方法により
すべての保護基を除去し、所望の粗タンパク質を得るこ
とができる。この粗タンパク質は既知の各種精製手段を
駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥することで所望の
タンパク質のアミド体を得ることができる。タンパク質
のエステル体を得るには、例えば、カルボキシ末端アミ
ノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコール類と縮合
しアミノ酸エステルとした後、タンパク質のアミド体と
同様にして、所望のタンパク質のエステル体を得ること
ができる。
【0030】本発明のタンパク質の部分ペプチドまたは
その塩は、公知のペプチドの合成法に従って、あるいは
本発明のタンパク質を適当なペプチダーゼで切断するこ
とによって製造することができる。ペプチドの合成法と
しては、例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによ
っても良い。すなわち、本発明のタンパク質を構成し得
る部分ペプチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合さ
せ、生成物が保護基を有する場合は保護基を脱離するこ
とにより目的のペプチドを製造することができる。公知
の縮合方法や保護基の脱離としては、例えば、以下の
(i)〜(v)に記載された方法が挙げられる。 (i)M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド シ
ンセシス (Peptide Synthesis), Interscience Publish
ers, New York (1966年) (ii)SchroederおよびLuebke、ザ ペプチド(The Pepti
de), Academic Press,New York (1965年) (iii)泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善
(株) (1975年) (iv)矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、
タンパク質の化学IV、205、(1977年) (v)矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド
合成 広川書店 また、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出・蒸留
・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー
・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを精
製単離することができる。上記方法で得られる部分ペプ
チドが遊離体である場合は、公知の方法によって適当な
塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合
は、公知の方法によって遊離体に変換することができ
る。本発明で用いられるポリペプチドも、上記の方法に
準じて製造できる。
【0031】本発明のレセプタータンパク質をコードす
るポリヌクレオチドとしては、上記した本発明のレセプ
タータンパク質をコードする塩基配列(DNAまたはR
NA、好ましくはDNA)を含有するものであればいか
なるものであってもよい。該ポリヌクレオチドとして
は、本発明のレセプタータンパク質をコードするDN
A、mRNA等のRNAであり、二本鎖であっても、一
本鎖であってもよい。二本鎖の場合は、二本鎖DNA、
二本鎖RNAまたはDNA:RNAのハイブリッドでも
よい。一本鎖の場合は、センス鎖(すなわち、コード
鎖)であっても、アンチセンス鎖(すなわち、非コード
鎖)であってもよい。本発明のレセプタータンパク質を
コードするポリヌクレオチドを用いて、例えば、公知の
実験医学増刊「新PCRとその応用」15(7)、19
97記載の方法またはそれに準じた方法により、本発明
のレセプタータンパク質のmRNAを定量することがで
きる。本発明のレセプタータンパク質をコードするDN
Aとしては、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、上記した細胞・組織由来のcDNA、上記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バク
テリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミド
などいずれであってもよい。また、上記した細胞・組織
よりtotalRNAまたはmRNA画分を調製したも
のを用いて直接Reverse Transcriptase Polymerase Cha
in Reaction(以下、RT−PCR法と略称する)によ
って増幅することもできる。具体的には、本発明のレセ
プタータンパク質をコードするDNAとしては、例え
ば、(1)配列番号:2で表される塩基配列を含有する
DNA、または配列番号:2で表される塩基配列を有す
るDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズするDNAを有し、本発明のレセプタータンパク質
と実質的に同質の活性(例、リガンド結合活性、シグナ
ル情報伝達作用など)を有するレセプタータンパク質を
コードするDNA、または(2)配列番号:139で表
される塩基配列を含有するDNA、または配列番号:1
39で表される塩基配列を含有するDNAとハイストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAを有
し、本発明のレセプタータンパク質と実質的に同質の活
性(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用な
ど)を有するレセプタータンパク質をコードするDNA
であれば何れのものでもよい。配列番号:2または配列
番号:139で表される塩基配列を含有するDNAとハ
イストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDN
Aとしては、例えば、配列番号:2または配列番号:1
39で表される塩基配列と85%以上、好ましくは約9
0%以上、より好ましくは約95%以上の相同性を有す
る塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
【0032】ハイブリダイゼーションは、公知の方法あ
るいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・クロ
ーニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook e
t al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載
の方法などに従って行なうことができる。また、市販の
ライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載
の方法に従って行なうことができる。より好ましくは、
ハイストリンジェントな条件に従って行なうことができ
る。該ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナト
リウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜2
0mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60〜
65℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19m
Mで温度が約65℃の場合が最も好ましい。より具体的
には、配列番号:1で表されるアミノ酸配列を含有する
レセプタータンパク質をコードするDNAとしては、配
列番号:2で表される塩基配列を含有するDNAなど
が、配列番号:138で表されるアミノ酸配列を含有す
るレセプタータンパク質をコードするDNAとしては、
配列番号:139で表される塩基配列を含有するDNA
などが用いられる。本発明のレセプタータンパク質をコ
ードするDNAの塩基配列の一部、または該DNAと相
補的な塩基配列の一部を含有してなるポリヌクレオチド
とは、下記の本発明の部分ペプチドをコードするDNA
を包含するだけではなく、RNAをも包含する意味で用
いられる。本発明に従えば、Gタンパク質共役型レセプ
タータンパク質遺伝子の複製または発現を阻害すること
のできるアンチセンス・ポリヌクレオチド(核酸)を、
クローン化した、あるいは決定されたGタンパク質共役
型レセプタータンパク質をコードするDNAの塩基配列
情報に基づき設計し、合成しうる。そうしたポリヌクレ
オチド(核酸)は、Gタンパク質共役型レセプタータン
パク質遺伝子のRNAとハイブリダイズすることがで
き、該RNAの合成または機能を阻害することができる
か、あるいはGタンパク質共役型レセプタータンパク質
関連RNAとの相互作用を介してGタンパク質共役型レ
セプタータンパク質遺伝子の発現を調節・制御すること
ができる。Gタンパク質共役型レセプタータンパク質関
連RNAの選択された配列に相補的なポリヌクレオチ
ド、およびGタンパク質共役型レセプタータンパク質関
連RNAと特異的にハイブリダイズすることができるポ
リヌクレオチドは、生体内および生体外でGタンパク質
共役型レセプタータンパク質遺伝子の発現を調節・制御
するのに有用であり、また病気などの治療または診断に
有用である。用語「対応する」とは、遺伝子を含めたヌ
クレオチド、塩基配列または核酸の特定の配列に相同性
を有するあるいは相補的であることを意味する。ヌクレ
オチド、塩基配列または核酸とペプチド(タンパク質)
との間で「対応する」とは、ヌクレオチド(核酸)の配
列またはその相補体から誘導される指令にあるペプチド
(タンパク質)のアミノ酸を通常指している。Gタンパ
ク質共役型レセプタータンパク質遺伝子の5’端ヘアピ
ンループ、5’端6−ベースペア・リピート、5’端非
翻訳領域、ポリペプチド翻訳開始コドン、タンパク質コ
ード領域、ORF翻訳開始コドン、3’端非翻訳領域、
3’端パリンドローム領域、および3’端ヘアピンルー
プは好ましい対象領域として選択しうるが、Gタンパク
質共役型レセプタータンパク質遺伝子内の如何なる領域
も対象として選択しうる。
【0033】目的核酸と、対象領域の少なくとも一部に
相補的なポリヌクレオチドとの関係、すなわち対象物と
ハイブリダイズすることができるポリヌクレオチドとの
関係は、「アンチセンス」であるということができる。
アンチセンス・ポリヌクレオチドは、2−デオキシ−D
−リボースを含有しているポリデオキシヌクレオチド、
D−リボースを含有しているポリヌクレオチド、プリン
またはピリミジン塩基のN−グリコシドであるその他の
タイプのポリヌクレオチド、あるいは非ヌクレオチド骨
格を有するその他のポリマー(例えば、市販のタンパク
質核酸および合成配列特異的な核酸ポリマー)または特
殊な結合を含有するその他のポリマー(但し、該ポリマ
ーはDNAやRNA中に見出されるような塩基のペアリ
ングや塩基の付着を許容する配置をもつヌクレオチドを
含有する)などが挙げられる。それらは、二本鎖DN
A、一本鎖DNA、二本鎖RNA、一本鎖RNA、さら
にDNA:RNAハイブリッドであることができ、さら
に非修飾ポリヌクレオチド(または非修飾オリゴヌクレ
オチド)、さらには公知の修飾の付加されたもの、例え
ば当該分野で知られた標識のあるもの、キャップの付い
たもの、メチル化されたもの、1個以上の天然のヌクレ
オチドを類縁物で置換したもの、分子内ヌクレオチド修
飾のされたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチルホ
スホネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデー
ト、カルバメートなど)を持つもの、電荷を有する結合
または硫黄含有結合(例えば、ホスホロチオエート、ホ
スホロジチオエートなど)を持つもの、例えばタンパク
質(ヌクレアーゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキ
シン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジンな
ど)や糖(例えば、モノサッカライドなど)などの側鎖
基を有しているもの、インターカレート化合物(例え
ば、アクリジン、ソラレンなど)を持つもの、キレート
化合物(例えば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、
酸化性の金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含
有するもの、修飾された結合を持つもの(例えば、αア
ノマー型の核酸など)であってもよい。ここで「ヌクレ
オシド」、「ヌクレオチド」および「核酸」とは、プリ
ンおよびピリミジン塩基を含有するのみでなく、修飾さ
れたその他の複素環型塩基をもつようなものを含んでい
て良い。こうした修飾物は、メチル化されたプリンおよ
びピリミジン、アシル化されたプリンおよびピリミジ
ン、あるいはその他の複素環を含むものであってよい。
修飾されたヌクレオチドおよび修飾されたヌクレオチド
はまた糖部分が修飾されていてよく、例えば、1個以上
の水酸基がハロゲンとか、脂肪族基などで置換されてい
たり、あるいはエーテル、アミンなどの官能基に変換さ
れていてよい。
【0034】本発明のアンチセンス・ポリヌクレオチド
(核酸)は、RNA、DNA、あるいは修飾された核酸
(RNA、DNA)である。修飾された核酸の具体例と
しては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート誘導体、そ
してポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレオシドアミ
ドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、それに限定さ
れるものではない。本発明のアンチセンス核酸は次のよ
うな方針で好ましく設計されうる。すなわち、細胞内で
のアンチセンス核酸をより安定なものにする、アンチセ
ンス核酸の細胞透過性をより高める、目標とするセンス
鎖に対する親和性をより大きなものにする、そしてもし
毒性があるならアンチセンス核酸の毒性をより小さなも
のにする。こうした修飾は当該分野で数多く知られてお
り、例えば J. Kawakami et al.,Pharm Tech Japan, Vo
l. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395, 1992; S. T. Cr
ooke et al. ed., Antisense Research and Applicatio
ns, CRC Press, 1993 などに開示がある。本発明のアン
チセンス核酸は、変化せしめられたり、修飾された糖、
塩基、結合を含有していて良く、リポゾーム、ミクロス
フェアのような特殊な形態で供与されたり、遺伝子治療
により適用されたり、付加された形態で与えられること
ができうる。こうして付加形態で用いられるものとして
は、リン酸基骨格の電荷を中和するように働くポリリジ
ンのようなポリカチオン体、細胞膜との相互作用を高め
たり、核酸の取込みを増大せしめるような脂質(例え
ば、ホスホリピド、コレステロールなど)といった疎水
性のものが挙げられる。付加するに好ましい脂質として
は、コレステロールやその誘導体(例えば、コレステリ
ルクロロホルメート、コール酸など)が挙げられる。こ
うしたものは、核酸の3’端あるいは5’端に付着させ
ることができ、塩基、糖、分子内ヌクレオシド結合を介
して付着させることができうる。その他の基としては、
核酸の3’端あるいは5’端に特異的に配置されたキャ
ップ用の基で、エキソヌクレアーゼ、RNaseなどの
ヌクレアーゼによる分解を阻止するためのものが挙げら
れる。こうしたキャップ用の基としては、ポリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコールなどのグリコー
ルをはじめとした当該分野で知られた水酸基の保護基が
挙げられるが、それに限定されるものではない。アンチ
センス核酸の阻害活性は、本発明の形質転換体、本発明
の生体内や生体外の遺伝子発現系、あるいはGタンパク
質共役型レセプタータンパク質の生体内や生体外の翻訳
系を用いて調べることができる。該核酸は公知の各種の
方法で細胞に適用できる。
【0035】本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、上記した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、上記した細胞・組織由来のcDNA、上記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バク
テリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミド
などいずれであってもよい。また、上記した細胞・組織
よりmRNA画分を調製したものを用いて直接RT−P
CR法によって増幅することもできる。具体的には、本
発明の部分ペプチドをコードするDNAとしては、例え
ば、(1)配列番号:2または配列番号:139で表さ
れる塩基配列を含有するDNAの部分塩基配列を有する
DNA、または(2)配列番号:2または配列番号:1
39で表される塩基配列を含有するDNAとハイストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAを有
し、本発明のタンパク質ペプチドと実質的に同質の活性
(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用など)
を有するタンパク質をコードするDNAの部分塩基配列
を有するDNAなどが用いられる。配列番号:2または
配列番号:139で表される塩基配列を含有するDNA
とハイストリンジェントな条件でハイブリダイズするD
NAとしては、例えば、配列番号:2で表される塩基配
列と85%以上、好ましくは約90%以上、より好まし
くは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有する
DNAなどが用いられる。より具体的には、本発明の部
分ペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:1
で表されるアミノ酸配列中、(i)N末端から第1番目
(Met)〜第85番目(Asp)のアミノ酸残基から
なる部分アミノ酸配列をコードする塩基配列(例、配列
番号:2で表される塩基配列中、5’末端から第1番目
〜第255番目の塩基配列)もしくはその一部、または
(ii)N末端から第222番目(Cys)〜第329番
目(Ala)のアミノ酸残基からなる部分アミノ酸配列
をコードする塩基配列(例、配列番号:2で表される塩
基配列中、5’末端から第664番目〜第987番目の
塩基配列)もしくはその一部を含有するペプチドをコー
ドするDNAが挙げられる。
【0036】本発明で用いられるポリペプチドをコード
するDNAとしては、例えば(i)配列番号:126、
配列番号:127、配列番号:26、配列番号:27、
配列番号:28、配列番号:29、配列番号:30、配
列番号:31、配列番号:58、配列番号:59、配列
番号:75、配列番号:76、配列番号:93、配列番
号:94、配列番号:114、配列番号:115、配列
番号:116、配列番号:117、配列番号:118、
配列番号:119、配列番号:120、配列番号:12
1、配列番号:122、配列番号:123、配列番号:
124または配列番号:125で表わされる塩基配列を
含有するDNA、または(ii)配列番号:126、配列
番号:127、配列番号:26、配列番号:27、配列
番号:28、配列番号:29、配列番号:30、配列番
号:31、配列番号:58、配列番号:59、配列番
号:75、配列番号:76、配列番号:93、配列番
号:94、配列番号:114、配列番号:115、配列
番号:116、配列番号:117、配列番号:118、
配列番号:119、配列番号:120、配列番号:12
1、配列番号:122、配列番号:123、配列番号:
124または配列番号:125で表わされる塩基配列と
ハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩
基配列を含有し、本発明で用いられるポリペプチドと実
質的に同質の活性を有するポリペプチドをコードするD
NA、(iii)配列番号:22、配列番号:41、配列
番号:54、配列番号:71または配列番号:89で表
わされる塩基配列を含有するDNA、または(iv)配列
番号:22、配列番号:41、配列番号:54、配列番
号:71または配列番号:89で表わされる塩基配列と
ハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩
基配列を含有するDNAなどであれば何れのものでもよ
い。
【0037】配列番号:126、配列番号:127、配
列番号:26、配列番号:27、配列番号:28、配列
番号:29、配列番号:30、配列番号:31、配列番
号:58、配列番号:59、配列番号:75、配列番
号:76、配列番号:93、配列番号:94、配列番
号:114、配列番号:115、配列番号:116、配
列番号:117、配列番号:118、配列番号:11
9、配列番号:120、配列番号:121、配列番号:
122、配列番号:123、配列番号:124または配
列番号:125、または配列番号:22、配列番号:4
1、配列番号:54、配列番号:71または配列番号:
89で表わされる塩基配列とハイストリンジェントな条
件下でハイブリダイズできる塩基配列を含有するDNA
としては、例えば、それぞれ配列番号:126、配列番
号:127、配列番号:26、配列番号:27、配列番
号:28、配列番号:29、配列番号:30、配列番
号:31、配列番号:58、配列番号:59、配列番
号:75、配列番号:76、配列番号:93、配列番
号:94、配列番号:114、配列番号:115、配列
番号:116、配列番号:117、配列番号:118、
配列番号:119、配列番号:120、配列番号:12
1、配列番号:122、配列番号:123、配列番号:
124または配列番号:125、または配列番号:2
2、配列番号:41、配列番号:54、配列番号:71
または配列番号:89で表わされる塩基配列と約70%
以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90
%以上、さらに好ましくは約95%以上の相同性を有す
る塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
【0038】ハイブリダイゼーションは、公知の方法あ
るいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・クロ
ーニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook et
al.,Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の
方法などに従って行なうことができる。また、市販のラ
イブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の
方法に従って行なうことができる。より好ましくは、ハ
イストリンジェントな条件に従って行なうことができ
る。ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナトリ
ウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜20
mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60〜6
5℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19mM
で温度が約65℃の場合が最も好ましい。
【0039】より具体的には、(i) 配列番号:8で表わ
されるアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードす
るDNAとしては、配列番号:126で表わされる塩基
配列を含有するDNAなどが用いられ、(ii) 配列番
号:9で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプチ
ドをコードするDNAとしては、配列番号:127で表
わされる塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、(i
ii) 配列番号:128で表わされるアミノ酸配列を含有
するポリペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号:26で表わされる塩基配列を含有するDNAなどが
用いられ、(iv) 配列番号:129で表わされるアミノ
酸配列を含有するポリペプチドをコードするDNAとし
ては、配列番号:27で表わされる塩基配列を含有する
DNAなどが用いられ、(v) 配列番号:130で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードする
DNAとしては、配列番号:28で表わされる塩基配列
を含有するDNAなどが用いられ、(vi) 配列番号:1
31で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプチド
をコードするDNAとしては、配列番号:29で表わさ
れる塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、(vii)
配列番号:24で表わされるアミノ酸配列を含有するポ
リペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:3
0で表わされる塩基配列を含有するDNAなどが用いら
れ、(viii) 配列番号:25で表わされるアミノ酸配列
を含有するポリペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:31で表わされる塩基配列を含有するDNA
などが用いられ、(ix) 配列番号:56で表わされるア
ミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードするDNA
としては、配列番号:58で表わされる塩基配列を含有
するDNAなどが用いられ、(x) 配列番号:57で表わ
されるアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードす
るDNAとしては、配列番号:59で表わされる塩基配
列を含有するDNAなどが用いられ、(xi) 配列番号:
73で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプチド
をコードするDNAとしては、配列番号:75で表わさ
れる塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、(xii)
配列番号:74で表わされるアミノ酸配列を含有するポ
リペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:7
6で表わされる塩基配列を含有するDNAなどが用いら
れ、(xiii) 配列番号:91で表わされるアミノ酸配列
を含有するポリペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:93で表わされる塩基配列を含有するDNA
などが用いられ、(xiv) 配列番号:92で表わされるア
ミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードするDNA
としては、配列番号:94で表わされる塩基配列を含有
するDNAなどが用いられ、(xv) 配列番号:95で表
わされるアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコード
するDNAとしては、配列番号:126で表わされる塩
基配列を含有するDNAなどが用いられ、(xvi) 配列番
号:96で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプ
チドをコードするDNAとしては、配列番号:114で
表わされる塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、
(xvii) 配列番号:97で表わされるアミノ酸配列を含
有するポリペプチドをコードするDNAとしては、配列
番号:115で表わされる塩基配列を含有するDNAな
どが用いられ、(xviii) 配列番号:98で表わされるア
ミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードするDNA
としては、配列番号:116で表わされる塩基配列を含
有するDNAなどが用いられ、(xix) 配列番号:99で
表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコー
ドするDNAとしては、配列番号:117で表わされる
塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、(xx) 配列
番号:100で表わされるアミノ酸配列を含有するポリ
ペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:11
8で表わされる塩基配列を含有するDNAなどが用いら
れ、(xxi) 配列番号:101で表わされるアミノ酸配列
を含有するポリペプチドをコードするDNAとしては、
配列番号:119で表わされる塩基配列を含有するDN
Aなどが用いられ、(xxii) 配列番号:102で表わさ
れるアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードする
DNAとしては、配列番号:120で表わされる塩基配
列を含有するDNAなどが用いられ、(xxiii) 配列番
号:103で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペ
プチドをコードするDNAとしては、配列番号:58で
表わされる塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、
(xxiv) 配列番号:104で表わされるアミノ酸配列を
含有するポリペプチドをコードするDNAとしては、配
列番号:75で表わされる塩基配列を含有するDNAな
どが用いられ、(xxv) 配列番号:105で表わされるア
ミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードするDNA
としては、配列番号:126で表わされる塩基配列を含
有するDNAなどが用いられ、(xxvi) 配列番号:10
6で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプチドを
コードするDNAとしては、配列番号:126で表わさ
れる塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、(xxvi
i) 配列番号:107で表わされるアミノ酸配列を含有
するポリペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号:121で表わされる塩基配列を含有するDNAなど
が用いられ、(xxviii) 配列番号:108で表わされる
アミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードするDN
Aとしては、配列番号:122で表わされる塩基配列を
含有するDNAなどが用いられ、(xxix) 配列番号:1
09で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプチド
をコードするDNAとしては、配列番号:123で表わ
される塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、(xx
x) 配列番号:110で表わされるアミノ酸配列を含有
するポリペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号:124で表わされる塩基配列を含有するDNAなど
が用いられ、(xxxi) 配列番号:14で表わされるアミ
ノ酸配列を含有するポリペプチドをコードするDNAと
しては、配列番号:125で表わされる塩基配列を含有
するDNAなどが用いられ、(xxxii) 配列番号:111
で表わされるアミノ酸配列を含有するポリペプチドをコ
ードするDNAとしては、配列番号:121で表わされ
る塩基配列を含有するDNAなどが用いられ、(xxxiii)
配列番号:112で表わされるアミノ酸配列を含有す
るポリペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号:126で表わされる塩基配列を含有するDNAなど
が用いられ、(xxxiv) 配列番号:113で表わされるア
ミノ酸配列を含有するポリペプチドをコードするDNA
としては、配列番号:121で表わされる塩基配列を含
有するDNAなどが用いられる。上記レセプタータンパ
ク質またはポリペプチドをコードするDNAは、公知の
方法で標識化されていてもよく、具体的にはアイソトー
プラベル化されたもの、蛍光標識されたもの(例えば、
フルオレセインなどによる蛍光標識)、ビオチン化され
たものまたは酵素標識されたものなどがあげられる。
【0040】本発明のレセプタータンパク質またはその
部分ペプチド(以下、本発明のレセプタータンパク質と
略記する場合がある)を完全にコードするDNAのクロ
ーニングの手段としては、本発明のペプチドをコードす
るDNAの塩基配列の部分塩基配列を有する合成DNA
プライマーを用いてPCR法によって増幅するか、また
は適当なベクターに組み込んだDNAを本発明のレセプ
タータンパク質の一部あるいは全領域をコードするDN
A断片もしくは合成DNAを用いて標識したものとのハ
イブリダイゼーションによって選別することができる。
ハイブリダイゼーションの方法は、例えば、モレキュラ
ー・クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sa
mbrook et al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 198
9)に記載の方法などに従って行なうことができる。ま
た、市販のライブラリーを使用する場合、添付の使用説
明書に記載の方法に従って行なうことができる。
【0041】DNAの塩基配列の変換は、PCRや公知
のキット、例えば、MutanTM−super Exp
ress Km(宝酒造(株))、MutanTM−K
(宝酒造(株))等を用いて、ODA−LA PCR法
やGapped duplex法やKunkel法等の
公知の方法あるいはそれらに準じる方法に従って行なう
ことができる。クローン化されたレセプタータンパク質
をコードするDNAは目的によりそのまま、または所望
により制限酵素で消化したり、リンカーを付加したりし
て使用することができる。該DNAはその5’末端側に
翻訳開始コドンとしてのATGを有し、また3’末端側
には翻訳終止コドンとしてのTAA、TGAまたはTA
Gを有していてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳
終止コドンは、適当な合成DNAアダプターを用いて付
加することもできる。本発明のレセプタータンパク質の
発現ベクターは、例えば、(イ)本発明のレセプタータ
ンパク質をコードするDNAを含有するDNA(例えば
cDNA)から目的とするDNA断片を切り出し、
(ロ)該DNA断片を適当な発現ベクター中のプロモー
ターの下流に連結することにより製造することができ
る。
【0042】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pCR4、pCR2.1、pBR322、pB
R325、pUC12、pUC13)、枯草菌由来のプ
ラスミド(例、pUB110、pTP5、pC19
4)、酵母由来プラスミド(例、pSH19、pSH1
5)、λファージなどのバクテリオファージ、レトロウ
イルス、ワクシニアウイルス、バキュロウイルスなどの
動物ウイルスなどの他、pA1−11、pXT1、pR
c/CMV、pRc/RSV、pcDNAI/Neoな
どが用いられる。本発明で用いられるプロモーターとし
ては、遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロ
モーターであればいかなるものでもよい。例えば、動物
細胞を宿主として用いる場合は、SRαプロモーター、
SV40プロモーター、LTRプロモーター、CMVプ
ロモーター、HSV−TKプロモーターなどが挙げられ
る。これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロモ
ーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモ
ーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、
lppプロモーターなどが、宿主がバチルス属菌である
場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモータ
ー、penPプロモーターなど、宿主が酵母である場合
は、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GA
Pプロモーター、ADHプロモーターなどが好ましい。
宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘドリンプロモータ
ー、P10プロモーターなどが好ましい。発現ベクター
には、以上の他に、所望によりエンハンサー、スプライ
シングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、
SV40複製オリジン(以下、SV40oriと略称す
る場合がある)などを含有しているものを用いることが
できる。選択マーカーとしては、例えば、ジヒドロ葉酸
還元酵素(以下、dhfrと略称する場合がある)遺伝
子〔メソトレキセート(MTX)耐性〕、アンピシリン
耐性遺伝子(以下、Amprと略称する場合がある)、
ネオマイシン耐性遺伝子(以下、Neorと略称する場
合がある、G418耐性)等が挙げられる。特に、CH
O(dhfr-)細胞を用いてdhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含
まない培地によっても選択できる。また、必要に応じ
て、宿主に合ったシグナル配列を、本発明のレセプター
タンパク質のN端末側に付加する。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA
・シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌である場合
は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シ
グナル配列などが、宿主が酵母である場合は、MFα・
シグナル配列、SUC2・シグナル配列など、宿主が動
物細胞である場合には、インシュリン・シグナル配列、
α−インターフェロン・シグナル配列、抗体分子・シグ
ナル配列などがそれぞれ利用できる。このようにして構
築された本発明のレセプタータンパク質をコードするD
NAを含有するベクターを用いて、形質転換体を製造す
ることができる。宿主としては、例えば、エシェリヒア
属菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞
などが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例として
は、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・
DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエス
エー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,160
(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・
リサーチ(Nucleic Acids Research),9巻,309
(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y),120巻,517(1978)〕,HB101〔ジ
ャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,41
巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティックス
(Genetics),39巻,440(1954)〕,DH5α
〔Inoue,H.,Nojima,H.and Okayama,H.,Gene,96,23-28
(1990)〕,DH10B〔プロシージングズ・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ
・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),
87巻,4645−4649(1990)〕などが用いら
れる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・ズブ
チルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,2
4巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナル
・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemistr
y),95巻,87(1984)〕などが用いられる。酵
母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
-,NA87−11A,DKD−5D、20B−1
2、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア・パストリス(Pichia pastoris)などが用いられ
る。
【0043】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、ヨトウガの幼虫由来株化細胞(Spod
optera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia n
iの中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来の
High FiveTM 細胞、Mamestra brassicae由来の細胞また
はEstigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイ
ルスがBmNPVの場合は、カイコ由来株化細胞(Bomb
yx mori N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細
胞としては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、S
f21細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In
Vivo),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫
としては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前
田ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(19
85)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS
−7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO
(以下、CHO細胞と略記)、dhfr遺伝子欠損チャ
イニーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
-)細胞と略記)、マウスL細胞,マウスAtT−2
0、マウスミエローマ細胞、ラットGH3、ヒトFL細
胞などが用いられる。エシェリヒア属菌を形質転換する
には、例えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユ
ーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,
2110(1972)やジーン(Gene),17巻,107
(1982)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレキ
ュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mole
cular & General Genetics),168巻,111(19
79)などに記載の方法に従って行なうことができる。
酵母を形質転換するには、例えば、メッソズ・イン・エ
ンザイモロジー(Methods in Enzymology),194
巻,182−187(1991)、プロシージングズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
イズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA),75巻,1929(1978)などに記載の
方法に従って行なうことができる。昆虫細胞または昆虫
を形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジー
(Bio/Technology), 6, 47-55(1988)などに記載の方法
に従って行なうことができる。動物細胞を形質転換する
には、例えば、細胞工学別冊8新細胞工学実験プロトコ
ール.263−267(1995)(秀潤社発行)、ヴ
ィロロジー(Virology),52巻,456(1973)に
記載の方法に従って行なうことができる。このようにし
て、Gタンパク質共役型レセプタータンパク質をコード
するDNAを含有する発現ベクターで形質転換された形
質転換体が得られる。宿主がエシェリヒア属菌、バチル
ス属菌である形質転換体を培養する際、培養に使用され
る培地としては液体培地が適当であり、その中には該形
質転換体の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他
が含有せしめられる。炭素源としては、例えば、グルコ
ース、デキストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源
としては、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コー
ンスチープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、
大豆粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、
無機物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水
素ナトリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。ま
た、酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子などを添加
してもよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。エシェ
リヒア属菌を培養する際の培地としては、例えば、グル
コース、カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー(Mille
r),ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・イン・モ
レキュラー・ジェネティックス(Journal of Experimen
ts in Molecular Genetics),431−433,Cold S
pring Harbor Laboratory, New York1972〕が好ま
しい。ここに必要によりプロモーターを効率よく働かせ
るために、例えば、3β−インドリルアクリル酸のよう
な薬剤を加えることができる。宿主がエシェリヒア属菌
の場合、培養は通常約15〜43℃で約3〜24時間行
ない、必要により、通気や撹拌を加えることもできる。
宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜40℃
で約6〜24時間行ない、必要により通気や撹拌を加え
ることもできる。宿主が酵母である形質転換体を培養す
る際、培地としては、例えば、バークホールダー(Burk
holder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシージン
グズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイ
エンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA),77巻,4505(1980)〕や0.
5%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitter, G. A.
ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),81巻,5330
(1984)〕が挙げられる。培地のpHは約5〜8に
調整するのが好ましい。培養は通常約20℃〜35℃で
約24〜72時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加
える。
【0044】宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換
体を培養する際、培地としては、Grace's Insect Mediu
m(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(196
2))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加え
たものなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.
4に調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3
〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿
主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地とし
ては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地〔サイエンス(Science),122巻,501(19
52)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),
8巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地
〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・ア
ソシエーション(The Journal of the American Medica
l Association)199巻,519(1967)〕,19
9培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フ
ォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding o
fthe Society for the Biological Medicine),73
巻,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8
であるのが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約
15〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加え
る。以上のようにして、形質転換体の細胞内、細胞膜ま
たは細胞外に本発明のGタンパク質共役型レセプタータ
ンパク質を生成せしめることができる。
【0045】上記培養物から本発明のレセプタータンパ
ク質を分離精製するには、例えば、下記の方法により行
なうことができる。本発明のレセプタータンパク質を培
養菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、培養後、
公知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩
衝液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/または凍結
融解などによって菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠
心分離やろ過によりレセプタータンパク質の粗抽出液を
得る方法などが適宜用いられる。緩衝液の中に尿素や塩
酸グアニジンなどのタンパク質変性剤や、トリトンX−
100TMなどの界面活性剤が含まれていてもよい。培養
液中にレセプタータンパク質が分泌される場合には、培
養終了後、公知の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分
離し、上清を集める。このようにして得られた培養上
清、あるいは抽出液中に含まれるレセプタータンパク質
の精製は、公知の分離・精製法を適切に組み合わせて行
なうことができる。これらの公知の分離、精製法として
は、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用する方法、透
析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSDS−ポリア
クリルアミドゲル電気泳動法などの主として分子量の差
を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーなどの
荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマトグラ
フィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相高速液
体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方
法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法
などが用いられる。このようにして得られるレセプター
タンパク質が遊離体で得られた場合には、公知の方法あ
るいはそれに準じる方法によって塩に変換することがで
き、逆に塩で得られた場合には公知の方法あるいはそれ
に準じる方法により、遊離体または他の塩に変換するこ
とができる。なお、組換え体が産生するレセプタータン
パク質を、精製前または精製後に適当なタンパク質修飾
酵素を作用させることにより、任意に修飾を加えたり、
ポリペプチドを部分的に除去することもできる。タンパ
ク質修飾酵素としては、例えば、トリプシン、キモトリ
プシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、プロテインキ
ナーゼ、グリコシダーゼなどが用いられる。このように
して生成する本発明のレセプタータンパク質またはその
塩の活性は、標識したリガンドとの結合実験および特異
抗体を用いたエンザイムイムノアッセイなどにより測定
することができる。
【0046】本発明のレセプタータンパク質もしくはそ
の部分ペプチドまたはその塩に対する抗体は、本発明の
レセプタータンパク質もしくはその部分ペプチドまたは
その塩を認識し得る抗体であれば、ポリクローナル抗
体、モノクローナル抗体の何れであってもよい。本発明
のレセプタータンパク質もしくはその部分ペプチドまた
はその塩(以下、本発明のレセプタータンパク質等と略
記する場合がある)に対する抗体は、本発明のレセプタ
ータンパク質等を抗原として用い、公知の抗体または抗
血清の製造法に従って製造することができる。
【0047】〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクローナル抗体産生細胞の作製 本発明のレセプタータンパク質等は、哺乳動物に対して
投与により抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担
体、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産生
能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完全
フロイントアジュバントを投与してもよい。投与は通常
2〜6週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行なわれる。
用いられる哺乳動物としては、例えば、サル、ウサギ、
イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギが挙
げられるが、マウスおよびラットが好ましく用いられ
る。モノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗
原を免疫された温血動物、例えば、マウスから抗体価の
認められた個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓ま
たはリンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞
を骨髄腫細胞と融合させることにより、モノクローナル
抗体産生ハイブリドーマを調製することができる。抗血
清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標識化レセプタ
ータンパク質等と抗血清とを反応させたのち、抗体に結
合した標識剤の活性を測定することにより行なうことが
できる。融合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミ
ルスタインの方法〔ネイチャー(Nature)、256巻、
495頁(1975年)〕に従い実施することができ
る。融合促進剤としては、例えば、ポリエチレングリコ
ール(PEG)やセンダイウィルスなどが挙げられる
が、好ましくはPEGが用いられる。骨髄腫細胞として
は、例えば、NS−1、P3U1、SP2/0などが挙
げられるが、P3U1が好ましく用いられる。用いられ
る抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細胞数との好ま
しい比率は1:1〜20:1程度であり、PEG(好ま
しくは、PEG1000〜PEG6000)が10〜8
0%程度の濃度で添加され、約20〜40℃、好ましく
は約30〜37℃で約1〜10分間インキュベートする
ことにより効率よく細胞融合を実施できる。
【0048】モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、レセプタータンパク質等の抗原を直接あるいは担体
とともに吸着させた固相(例、マイクロプレート)にハ
イブリドーマ培養上清を添加し、次に放射性物質や酵素
などで標識した抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用い
られる細胞がマウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗
体が用いられる)またはプロテインAを加え、固相に結
合したモノクローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロ
ブリン抗体またはプロテインAを吸着させた固相にハイ
ブリドーマ培養上清を添加し、放射性物質や酵素などで
標識したレセプタータンパク質等を加え、固相に結合し
たモノクローナル抗体を検出する方法などが挙げられ
る。モノクローナル抗体の選別は、公知あるいはそれに
準じる方法に従って行なうことができるが、通常はHA
T(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)を添
加した動物細胞用培地などで行なうことができる。選別
および育種用培地としては、ハイブリドーマが生育でき
るものならばどのような培地を用いても良い。例えば、
1〜20%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含
むRPMI1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含
むGIT培地(和光純薬工業(株))またはハイブリド
ーマ培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬
(株))などを用いることができる。培養温度は、通常
20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
【0049】(b)モノクローナル抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、通常のポリクローナ
ル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリンの分離精製法
〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気
泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着
法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相またはプロテ
インAあるいはプロテインGなどの活性吸着剤により抗
体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精
製法〕に従って行なうことができる。
【0050】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、公知あるいはそれに準じる方法に
したがって製造することができる。例えば、免疫抗原
(本発明のタンパク質等の抗原)とキャリアータンパク
質との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製
造法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から
本発明のレセプタータンパク質等に対する抗体含有物を
採取して、抗体の分離精製を行なうことにより製造でき
る。哺乳動物を免疫するために用いられる免疫抗原とキ
ャリアータンパク質との複合体に関し、キャリアータン
パク質の種類およびキャリアーとハプテンとの混合比
は、キャリアーに架橋させて免疫したハプテンに対して
抗体が効率良くできれば、どの様なものをどの様な比率
で架橋させてもよいが、例えば、ウシ血清アルブミン、
ウシサイログロブリン、キーホール・リンペット・ヘモ
シアニン等を重量比でハプテン1に対し、約0.1〜2
0、好ましくは約1〜5の割合でカプルさせる方法が用
いられる。また、ハプテンとキャリアーのカプリングに
は、種々の縮合剤を用いることができるが、グルタルア
ルデヒドやカルボジイミド、マレイミド活性エステル、
チオール基、ジチオビリジル基を含有する活性エステル
試薬等が用いられる。縮合生成物は、温血動物に対し
て、抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希
釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産生能を高
めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フロイ
ントアジュバントを投与してもよい。投与は、通常約2
〜6週毎に1回ずつ、計約3〜10回程度行なうことが
できる。ポリクローナル抗体は、上記の方法で免疫され
た哺乳動物の血液、腹水など、好ましくは血液から採取
することができる。抗血清中のポリクローナル抗体価の
測定は、上記の血清中の抗体価の測定と同様にして測定
できる。ポリクローナル抗体の分離精製は、上記のモノ
クローナル抗体の分離精製と同様の免疫グロブリンの分
離精製法に従って行なうことができる。
【0051】本発明のレセプタータンパク質またはその
塩、その部分ペプチドまたはその塩、および該レセプタ
ータンパク質またはその部分ペプチドをコードするDN
Aは、例えば、(1)本発明のGタンパク質共役型レセ
プタータンパク質に対するリガンド(アゴニスト)の決
定、(2)本発明のGタンパク質共役型レセプタータン
パク質の機能不全に関連する疾患の予防および/または
治療剤、(3)遺伝子診断剤、(4)本発明のレセプタ
ータンパク質またはその部分ペプチドの発現量を変化さ
せる化合物のスクリーニング方法、(5)本発明のレセ
プタータンパク質またはその部分ペプチドの発現量を変
化させる化合物を含有する各種疾病の予防および/また
は治療剤、(6)本発明のGタンパク質共役型レセプタ
ータンパク質に対するリガンドの定量法、(7)本発明
のGタンパク質共役型レセプタータンパク質とリガンド
との結合性を変化させる化合物(アゴニスト、アンタゴ
ニストなど)のスクリーニング方法、(8)本発明のG
タンパク質共役型レセプタータンパク質とリガンドとの
結合性を変化させる化合物(アゴニスト、アンタゴニス
ト)を含有する各種疾病の予防および/または治療剤、
(9)本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分
ペプチドまたはその塩の定量、(10)細胞膜における
本発明のレセプタータンパク質またはその部分ペプチド
の量を変化させる化合物のスクリーニング方法、(1
1)細胞膜における本発明のレセプタータンパク質また
はその部分ペプチドの量を変化させる化合物を含有する
各種疾病の予防および/または治療剤、(12)本発明
のレセプタータンパク質もしくはその部分ペプチドまた
はその塩に対する抗体による中和、(13)本発明のD
NAを有する非ヒト動物、(14)本発明のDNAが不
活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞および本発明のD
NA発現不全非ヒト哺乳動物などに用いることができ
る。特に、本発明の組換え型Gタンパク質共役型レセプ
タータンパク質の発現系を用いたレセプター結合アッセ
イ系を用いることによって、ヒトやその他の哺乳動物に
特異的なGタンパク質共役型レセプターに対するリガン
ドの結合性を変化させる化合物(例、アゴニスト、アン
タゴニストなど)をスクリーニングすることができ、該
アゴニストまたはアンタゴニストを各種疾病の予防・治
療剤などとして使用することができる。本発明のレセプ
タータンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩(以
下、本発明のレセプタータンパク質等と略記する場合が
ある)、本発明のレセプタータンパク質またはその部分
ペプチドをコードするDNA(以下、本発明のDNAと
略記する場合がある)および本発明のレセプタータンパ
ク質等に対する抗体(以下、本発明の抗体と略記する場
合がある)の用途について、以下に具体的に説明する。
【0052】(1)本発明のGタンパク質共役型レセプ
タータンパク質に対するリガンド(アゴニスト)の決定 本発明のレセプタータンパク質もしくはその塩または本
発明の部分ペプチドもしくはその塩は、本発明のレセプ
タータンパク質またはその塩に対するリガンド(アゴニ
スト)を探索し、または決定するための試薬として有用
である。すなわち、本発明は、本発明のレセプタータン
パク質もしくはその塩または本発明の部分ペプチドもし
くはその塩と、試験化合物とを接触させることを特徴と
する本発明のレセプタータンパク質に対するリガンドの
決定方法を提供する。試験化合物としては、公知物質
(例えば、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイ
ド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラ
トニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バ
ソプレッシン、オキシトシン、PACAP(例、PAC
AP27,PACAP38)、セクレチン、グルカゴ
ン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマトスタチ
ン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PTH、V
IP(バソアクティブ インテスティナル アンド リ
レイテッド ポリペプチド)、ソマトスタチン、ドーパ
ミン、モチリン、アミリン、ブラジキニン、CGRP
(カルシトニンジーンリレーティッドペプチド)、ロイ
コトリエン、パンクレアスタチン、プロスタグランジ
ン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナリン、ケモ
カインスーパーファミリー(例、IL−8,GROα,
GROβ,GROγ,NAP−2,ENA−78,GC
P−2,PF4,IP−10,Mig,PBSF/SD
F−1などのCXCケモカインサブファミリー;MCA
F/MCP−1,MCP−2,MCP−3,MCP−
4,eotaxin,RANTES,MIP−1α、M
IP−1β,HCC−1,MIP−3α/LARC、M
IP−3β/ELC,I−309,TARC,MIPF
−1,MIPF−2/eotaxin−2,MDC,D
C−CK1/PARC,SLCなどのCCケモカインサ
ブファミリー;lymphotactinなどのCケモ
カインサブファミリー;fractalkineなどの
CX3Cケモカインサブファミリー等)、エンドセリ
ン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテンシ
ン、TRH、パンクレアティックポリペプタイド、ガラ
ニン、リゾホスファチジン酸(LPA)、スフィンゴシ
ン1−リン酸など)の他に、例えば、前記の配列番号:
8で表されるアミノ酸配列を含有するポリペプチド、配
列番号:140、配列番号:143、配列番号:14
6、配列番号:152または配列番号:155で表わさ
れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するペプチドなども用いられる。さらに、
ヒトまたは哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ブタ、
ウシ、ヒツジ、サルなど)の組織抽出物、細胞培養上清
などが用いられる。中でも、本発明で用いられるポリペ
プチド(好ましくは、配列番号:8で表されるアミノ酸
配列を含有するポリペプチドなど)などが好ましく用い
られる。例えば、該組織抽出物、細胞培養上清などを本
発明のレセプタータンパク質に添加し、細胞刺激活性な
どを測定しながら分画し、最終的に単一のリガンドを得
ることができる。配列番号:140で表わされるアミノ
酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列の具体
例としては、配列番号:140、配列番号:141また
は配列番号:142で表わされるアミノ酸配列が挙げら
れる。配列番号:143で表わされるアミノ酸配列と同
一または実質的に同一のアミノ酸配列の具体例として
は、配列番号:143、配列番号:144または配列番
号:145で表わされるアミノ酸配列が挙げられる。配
列番号:146で表わされるアミノ酸配列と同一または
実質的に同一のアミノ酸配列の具体例としては、配列番
号:146、配列番号:147、配列番号:148、配
列番号:149、配列番号:150または配列番号:1
51で表わされるアミノ酸配列が挙げられる。配列番
号:152で表わされるアミノ酸配列と同一または実質
的に同一のアミノ酸配列の具体例としては、配列番号:
152、配列番号:153または配列番号:154で表
わされるアミノ酸配列が挙げられる。 配列番号:15
5で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一
のアミノ酸配列の具体例としては、配列番号:155、
配列番号:156または配列番号:157で表わされる
アミノ酸配列が挙げられる。
【0053】具体的には、本発明のリガンド決定方法
は、本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分ペ
プチドもしくはその塩を用いるか、または組換え型レセ
プタータンパク質の発現系を構築し、該発現系を用いた
レセプター結合アッセイ系を用いることによって、本発
明のレセプタータンパク質に結合して細胞刺激活性(例
えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内
Ca2+遊離、細胞内cAMP産生促進・抑制、細胞内c
GMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内タンパク質のリン酸化、c−fos活性化、
pHの低下などを促進する活性または抑制する活性)を
有する化合物(例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプ
チド性化合物、合成化合物、発酵生産物など)またはそ
の塩を決定する方法である。本発明のリガンド決定方法
においては、本発明のレセプタータンパク質またはその
部分ペプチドと試験化合物とを接触させた場合の、例え
ば、該レセプタータンパク質または該部分ペプチドに対
する試験化合物の結合量や、細胞刺激活性などを測定す
ることを特徴とする。
【0054】より具体的には、本発明は、(i)標識し
た試験化合物を、本発明のレセプタータンパク質もしく
はその塩または本発明の部分ペプチドもしくはその塩に
接触させた場合における、標識した試験化合物の該タン
パク質もしくはその塩、または該部分ペプチドもしくは
その塩に対する結合量を測定することを特徴とする本発
明のレセプタータンパク質またはその塩に対するリガン
ドの決定方法、(ii)標識した試験化合物を、本発明の
レセプタータンパク質を含有する細胞または該細胞の膜
画分に接触させた場合における、標識した試験化合物の
該細胞または該膜画分に対する結合量を測定することを
特徴とする本発明のレセプタータンパク質またはその塩
に対するリガンドの決定方法、(iii)標識した試験化
合物を、本発明のレセプタータンパク質をコードするD
NAを含有する形質転換体を培養することによって細胞
膜上に発現したレセプタータンパク質に接触させた場合
における、標識した試験化合物の該レセプタータンパク
質またはその塩に対する結合量を測定することを特徴と
する本発明のレセプタータンパク質に対するリガンドの
決定方法、
【0055】(iv)試験化合物を、本発明のレセプター
タンパク質を含有する細胞に接触させた場合における、
レセプタータンパク質を介した細胞刺激活性(例えば、
アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
遊離、細胞内cAMP産生促進・抑制、細胞内cGMP
生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞
内タンパク質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの
低下などを促進する活性または抑制する活性など)を測
定することを特徴とする本発明のレセプタータンパク質
またはその塩に対するリガンドの決定方法、および
(v)試験化合物を、本発明のレセプタータンパク質を
コードするDNAを含有する形質転換体を培養すること
によって細胞膜上に発現したレセプタータンパク質に接
触させた場合における、レセプタータンパク質を介する
細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコ
リン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP産生促進
・抑制、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産
生、細胞膜電位変動、細胞内タンパク質のリン酸化、c
−fosの活性化、pHの低下などを促進する活性また
は抑制する活性など)を測定することを特徴とする本発
明のレセプタータンパク質またはその塩に対するリガン
ドの決定方法を提供する。特に、上記(i)〜(iii)の
試験を行ない、試験化合物が本発明のレセプタータンパ
ク質に結合することを確認した後に、上記(iv)〜
(v)の試験を行なうことが好ましい。
【0056】まず、リガンド決定方法に用いるレセプタ
ータンパク質としては、上記した本発明のレセプタータ
ンパク質または本発明の部分ペプチドを含有するもので
あれば何れのものであってもよいが、動物細胞を用いて
大量発現させたレセプタータンパク質が適している。本
発明のレセプタータンパク質を製造するには、上記の発
現方法が用いられるが、該レセプタータンパク質をコー
ドするDNAを哺乳動物細胞や昆虫細胞で発現すること
により行なうことが好ましい。目的とするタンパク質部
分をコードするDNA断片には、通常、相補DNAが用
いられるが、必ずしもこれに制約されるものではない。
例えば、遺伝子断片や合成DNAを用いてもよい。本発
明のレセプタータンパク質をコードするDNA断片を宿
主動物細胞に導入し、それらを効率よく発現させるため
には、該DNA断片を昆虫を宿主とするバキュロウイル
スに属する核多角体病ウイルス(nuclear polyhedrosis
virus;NPV)のポリヘドリンプロモーター、SV4
0由来のプロモーター、レトロウイルスのプロモータ
ー、メタロチオネインプロモーター、ヒトヒートショッ
クプロモーター、サイトメガロウイルスプロモーター、
SRαプロモーターなどの下流に組み込むのが好まし
い。発現したレセプターの量と質の検査は公知の方法で
行うことができる。例えば、文献〔Nambi,P.ら、ザ・
ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.
Biol. Chem.),267巻,19555〜19559
頁,1992年〕に記載の方法に従って行うことができ
る。
【0057】したがって、本発明のリガンド決定方法に
おいて、本発明のレセプタータンパク質もしくはその部
分ペプチドまたはその塩を含有するものとしては、公知
の方法に従って精製したレセプタータンパク質もしくは
その部分ペプチドまたはその塩であってもよいし、該レ
セプタータンパク質を含有する細胞またはその細胞膜画
分を用いてもよい。本発明のリガンド決定方法におい
て、本発明のレセプタータンパク質を含有する細胞を用
いる場合、該細胞をグルタルアルデヒド、ホルマリンな
どで固定化してもよい。固定化方法は公知の方法に従っ
て行なうことができる。本発明のレセプタータンパク質
を含有する細胞としては、本発明のレセプタータンパク
質を発現した宿主細胞をいうが、該宿主細胞としては、
大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞などが用い
られる。細胞膜画分としては、細胞を破砕した後、公知
の方法で得られる細胞膜が多く含まれる画分のことをい
う。細胞の破砕方法としては、Potter−Elvehjem型ホモ
ジナイザーで細胞を押し潰す方法、ワーリングブレンダ
ーやポリトロン(Kinematica社製)による破砕、超音波
による破砕、フレンチプレスなどで加圧しながら細胞を
細いノズルから噴出させることによる破砕などが挙げら
れる。細胞膜の分画には、分画遠心分離法や密度勾配遠
心分離法などの遠心力による分画法が主として用いられ
る。例えば、細胞破砕液を低速(500rpm〜300
0rpm)で短時間(通常、約1分〜10分)遠心し、
上清をさらに高速(15000rpm〜30000rp
m)で通常30分〜2時間遠心し、得られる沈澱を膜画
分とする。該膜画分中には、発現したレセプタータンパ
ク質と細胞由来のリン脂質や膜タンパク質などの膜成分
が多く含まれる。
【0058】該レセプタータンパク質を含有する細胞や
その膜画分中のレセプタータンパク質の量は、1細胞当
たり103〜108分子であるのが好ましく、105〜1
7分子であるのが好適である。なお、発現量が多いほ
ど膜画分当たりのリガンド結合活性(比活性)が高くな
り、高感度なスクリーニング系の構築が可能になるばか
りでなく、同一ロットで大量の試料を測定できるように
なる。本発明のレセプタータンパク質またはその塩に対
するリガンドを決定する上記の(i)〜(iii)の方法を
実施するためには、適当なレセプタータンパク質画分
と、標識した試験化合物が必要である。レセプタータン
パク質画分としては、天然型のレセプタータンパク質画
分か、またはそれと同等の活性を有する組換え型レセプ
ター画分などが望ましい。ここで、同等の活性とは、同
等のリガンド結合活性、シグナル情報伝達作用などを示
す。標識した試験化合物としては、〔3H〕、
125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識したアンギ
オテンシン、ボンベシン、カナビノイド、コレシストキ
ニン、グルタミン、セロトニン、メラトニン、ニューロ
ペプチドY、オピオイド、プリン、バソプレッシン、オ
キシトシン、PACAP(例、PACAP27,PAC
AP38)、セクレチン、グルカゴン、カルシトニン、
アドレノメジュリン、ソマトスタチン、GHRH、CR
F、ACTH、GRP、PTH、VIP(バソアクティ
ブ インテスティナル アンド リイテッド ポリペプ
チド)、ソマトスタチン、ドーパミン、モチリン、アミ
リン、ブラジキニン、CGRP(カルシトニンジーンリ
レーティッドペプチド)、ロイコトリエン、パンクレア
スタチン、プロスタグランジン、トロンボキサン、アデ
ノシン、アドレナリン、ケモカインスーパーファミリー
(例、IL−8,GROα,GROβ,GROγ,NA
P−2,ENA−78,GCP−2,PF4,IP−1
0,Mig,PBSF/SDF−1などのCXCケモカ
インサブファミリー;MCAF/MCP−1,MCP−
2,MCP−3,MCP−4,eotaxin,RAN
TES,MIP−1α、MIP−1β,HCC−1,M
IP−3α/LARC、MIP−3β/ELC,I−3
09,TARC,MIPF−1,MIPF−2/eot
axin−2,MDC,DC−CK1/PARC,SL
CなどのCCケモカインサブファミリー;lympho
tactinなどのCケモカインサブファミリー;fr
actalkineなどのCX3Cケモカインサブファ
ミリー等)、エンドセリン、エンテロガストリン、ヒス
タミン、ニューロテンシン、TRH、パンクレアティッ
クポリペプタイド、ガラニン、リゾホスファチジン酸
(LPA)、スフィンゴシン1−リン酸、本発明で用い
られるポリペプチドなどが好適である。中でも前記の配
列番号:8で表されるアミノ酸配列を含有するポリペプ
チドが好ましい。さらには、配列番号:140、配列番
号:143、配列番号:146、配列番号:152また
は配列番号:155で表わされるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するペプチド
なども用いられる。
【0059】具体的には、本発明のレセプタータンパク
質またはその塩に対するリガンドの決定方法を行なうに
は、まず本発明のレセプタータンパク質を含有する細胞
または細胞の膜画分を、決定方法に適したバッファーに
懸濁することによりレセプター標品を調製する。バッフ
ァーには、pH4〜10(望ましくはpH6〜8)のリ
ン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどのリガン
ドとレセプタータンパク質との結合を阻害しないバッフ
ァーであればいずれでもよい。また、非特異的結合を低
減させる目的で、CHAPS、Tween−80TM(花
王−アトラス社)、ジギトニン、デオキシコレートなど
の界面活性剤やウシ血清アルブミンやゼラチンなどの各
種タンパク質をバッファーに加えることもできる。さら
に、プロテアーゼによるリセプターやリガンドの分解を
抑える目的でPMSF、ロイペプチン、E−64(ペプ
チド研究所製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害
剤を添加することもできる。0.01ml〜10mlの
該レセプター溶液に、一定量(5000cpm〜500
000cpm)の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35
S〕などで標識した試験化合物を共存させる。非特異的
結合量(NSB)を知るために大過剰の未標識の試験化
合物を加えた反応チューブも用意する。反応は約0℃〜
50℃、望ましくは約4℃〜37℃で、約20分〜24
時間、望ましくは約30分〜3時間行なう。反応後、ガ
ラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄し
た後、ガラス繊維濾紙に残存する放射活性を液体シンチ
レーションカウンターあるいはγ−カウンターで計測す
る。全結合量(B)から非特異的結合量(NSB)を引
いたカウント(B−NSB)が0cpmを越える試験化
合物を本発明のレセプタータンパク質またはその塩に対
するリガンド(アゴニスト)として選択することができ
る。
【0060】本発明のレセプタータンパク質またはその
塩に対するリガンドを決定する上記の(iv)〜(v)の
方法を実施するためには、該レセプタータンパク質を介
する細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチ
ルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP産生
促進・抑制、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸
産生、細胞膜電位変動、細胞内タンパク質のリン酸化、
c−fosの活性化、pHの低下などを促進する活性ま
たは抑制する活性など)を公知の方法または市販の測定
用キットを用いて測定することができる。具体的には、
まず、レセプタータンパク質を含有する細胞をマルチウ
ェルプレート等に培養する。リガンド決定を行なうにあ
たっては前もって新鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さ
ない適当なバッファーに交換し、試験化合物などを添加
して一定時間インキュベートした後、細胞を抽出あるい
は上清液を回収して、生成した産物をそれぞれの方法に
従って定量する。細胞刺激活性の指標とする物質(例え
ば、アラキドン酸など)の生成が、細胞が含有する分解
酵素によって検定困難な場合は、該分解酵素に対する阻
害剤を添加してアッセイを行なってもよい。また、cA
MP産生抑制などの活性については、フォルスコリンな
どで細胞の基礎的産生量を増大させておいた細胞に対す
る産生抑制作用として検出することができる。
【0061】本発明のレセプタータンパク質またはその
塩に結合するリガンド決定用キットは、本発明のレセプ
タータンパク質もしくはその塩、本発明の部分ペプチド
もしくはその塩、本発明のレセプタータンパク質を含有
する細胞、または本発明のレセプタータンパク質を含有
する細胞の膜画分などを含有するものである。本発明の
リガンド決定用キットの例としては、次のものが挙げら
れる。 1.リガンド決定用試薬 (i)測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 (ii)Gタンパク質共役型レセプタータンパク質標品 本発明のレセプタータンパク質を発現させたCHO細胞
を、12穴プレートに5×105個/穴で継代し、37
℃、5%CO2、95%airで2日間培養したもの。 (iii)標識試験化合物 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識した化合物、または適当な方法で標識化したもの 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。水に難
溶性を示す試験化合物については、ジメチルホルムアミ
ド、DMSO、メタノール等に溶解する。 (iv)非標識試験化合物 標識化合物と同じものを100〜1000倍濃い濃度に
調製する。
【0062】2.測定法 (i)12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の
レセプタータンパク質発現CHO細胞を、測定用緩衝液
1mlで2回洗浄した後、490μlの測定用緩衝液を
各穴に加える。 (ii)標識試験化合物を5μl加え、室温にて1時間反
応させる。非特異的結合量を知るためには非標識試験化
合物を5μl加えておく。 (iii)反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回
洗浄する。細胞に結合した標識試験化合物を0.2N
NaOH−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレ
ーターA(和光純薬製)と混合する。 (iv)液体シンチレーションカウンター(ベックマン社
製)を用いて放射活性を測定する。
【0063】本発明のレセプタータンパク質またはその
塩に結合することができるリガンドとしては、例えば、
脳、大腸、小腸、膵臓、卵巣、胃、心臓、肝臓、精巣、
胎盤、肺、脊髄、脾臓、胸腺、腎臓、十二指腸、副腎、
前立腺、下垂体、子宮などに特異的に存在する物質など
が挙げられ、具体的には、アンギオテンシン、ボンベシ
ン、カナビノイド、コレシストキニン、グルタミン、セ
ロトニン、メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイ
ド、プリン、バソプレッシン、オキシトシン、PACA
P(例、PACAP27,PACAP38)、セクレチ
ン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、
ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、GR
P、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティナ
ル アンドリレイテッド ポリペプチド)、ソマトスタ
チン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニ
ン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペプ
チド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロス
タグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナ
リン、ケモカインスーパーファミリー(例、IL−8,
GROα,GROβ,GROγ,NAP−2,ENA−
78,GCP−2,PF4,IP−10,Mig,PB
SF/SDF−1などのCXCケモカインサブファミリ
ー;MCAF/MCP−1,MCP−2,MCP−3,
MCP−4,eotaxin,RANTES,MIP−
1α、MIP−1β,HCC−1,MIP−3α/LA
RC、MIP−3β/ELC,I−309,TARC,
MIPF−1,MIPF−2/eotaxin−2,M
DC,DC−CK1/PARC,SLCなどのCCケモ
カインサブファミリー;lymphotactinなど
のCケモカインサブファミリー;fractalkin
eなどのCX3Cケモカインサブファミリー等)、エン
ドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロ
テンシン、TRH、パンクレアティックポリペプタイ
ド、ガラニン、リゾホスファチジン酸(LPA)、スフ
ィンゴシン1−リン酸などが用いられる。本発明のレセ
プタータンパク質またはその塩に結合することができる
リガンドとしての具体例としては、本発明で用いられる
ポリペプチド(好ましくは、前記の配列番号:8で表さ
れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
配列を含有するポリペプチドなど)が挙げられる。配列
番号:8で表されるアミノ酸配列と同一または実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するポリペプチドとしては、
配列番号:8で表されるアミノ酸配列を有するポリペプ
チド、配列番号:9で表されるアミノ酸配列を有するポ
リペプチドなどが挙げられる。配列番号:8で表される
アミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するポリペプチドは、例えば食欲(摂食)増進作
用等および(または)プロラクチン産生促進作用を有す
る。配列番号:8で表されるアミノ酸配列を含有するポ
リペプチドは、上記したヒトや哺乳動物の細胞または組
織から公知のタンパク質の精製方法によって製造するこ
ともできるし、後述の参考例12および13に記載する
方法またはこれに準じた方法により製造することもでき
る。本発明のレセプタータンパク質またはその塩に結合
することができるリガンドとしての具体例として、前記
の配列番号:140、配列番号:143、配列番号:1
46、配列番号:152または配列番号:155で表わ
されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するペプチドなども挙げられる。該ペプ
チドは、上記したヒトや哺乳動物の細胞または組織から
公知のタンパク質の精製方法によって製造することがで
きる。
【0064】(2)本発明のGタンパク質共役型レセプ
タータンパク質の機能不全に関連する疾患の予防および
/または治療剤 上記(1)の方法において、本発明のレセプタータンパ
ク質に対するリガンドが明らかになれば、該リガンドが
有する作用に応じて、(i)本発明のレセプタータンパ
ク質または(ii)該レセプタータンパク質をコードする
DNAを、本発明のレセプタータンパク質の機能不全に
関連する疾患の予防および/または治療剤などの医薬と
して使用することができる。例えば、生体内において本
発明のレセプタータンパク質が減少しているためにリガ
ンドの生理作用が期待できない(該レセプタータンパク
質の欠乏症)患者がいる場合に、(i)本発明のレセプ
タータンパク質を該患者に投与し該レセプタータンパク
質の量を補充したり、(ii)(イ)本発明のレセプター
タンパク質をコードするDNAを該患者に投与し発現さ
せることによって、あるいは(ロ)対象となる細胞に本
発明のレセプタータンパク質をコードするDNAを挿入
し発現させた後に、該細胞を該患者に移植することなど
によって、患者の体内におけるレセプタータンパク質の
量を増加させ、リガンドの作用を充分に発揮させること
ができる。すなわち、本発明のレセプタータンパク質を
コードするDNAは、安全で低毒性な本発明のレセプタ
ータンパク質の機能不全に関連する疾患の予防および/
または治療剤として有用である。本発明のレセプタータ
ンパク質のひとつである配列番号:1で表されるアミノ
酸配列を有するレセプタータンパク質は、Gタンパク質
共役型レセプタータンパク質であるヒトGPR7〔ゲノ
ミクス(Genomics),28巻,84−91頁,1995
年〕およびヒトGPR8〔ゲノミクス(Genomics),2
8巻,84−91頁,1995年〕にアミノ酸配列レベ
ルで、それぞれ84.8%および58.1%の相同性
が、配列番号:138で表されるアミノ酸配列を有する
レセプタータンパク質は、Gタンパク質共役型レセプタ
ータンパク質であるヒトGPR7〔ゲノミクス(Genomi
cs),28巻,84−91頁,1995年〕にアミノ酸
配列レベルで、85.1%の相同性が認められる新規7
回膜貫通型レセプタータンパク質である。
【0065】本発明のレセプタータンパク質または該レ
セプタータンパク質をコードするDNAは、中枢疾患
(例えば、アルツハイマー病、痴呆、摂食障害など)、
内分泌疾患〔例えば、高血圧症、性腺機能異常、甲状腺
機能異常、下垂体機能異常、下垂体ホルモン分泌不全
(例、プロラクチン分泌不全(例、卵巣機能低下症、精
嚢発育不全、更年期障害、甲状腺機能低下等))な
ど〕、代謝疾患(例えば、糖尿病、脂質代謝異常、高脂
血症など)、癌(例えば、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立
腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸
癌など)、心疾患(例えば、狭心症、心筋梗塞など)な
どの予防および/または治療に有用である。また、拒食
症の予防・治療、食欲(摂食)の増進、肥満症〔例、悪
性肥満細胞症(malignant mastocytosis)、外因性肥満
(exogenous obesity)、過インシュリン性肥満症(hype
rinsulinar obesity)、過血漿性肥満(hyperplasmic ob
esity)、下垂体性肥満(hypophyseal adiposity)、減血
漿性肥満症(hypoplasmic obesity)、甲状腺機能低下肥
満症(hypothyroid obesity)、視床下部性肥満(hypoth
alamic obesity)、症候性肥満症(symptomatic obesit
y)、小児肥満(infantile obesity)、上半身肥満(uppe
r body obesity)、食事性肥満症(alimentary obesit
y)、性機能低下性肥満(hypogonadal obesity)、全身性
肥満細胞症(systemic mastocytosis)、単純性肥満(si
mple obesity)、中心性肥満(central obesity)な
ど〕、摂食亢進症(hyperphagia)などの予防および/
または治療にも有用である。本発明のレセプタータンパ
ク質を上記予防・治療剤として使用する場合は、常套手
段に従って製剤化することができる。一方、本発明のレ
セプタータンパク質をコードするDNA(以下、本発明
のDNAと略記する場合がある)を上記予防・治療剤と
して使用する場合は、本発明のDNAを単独あるいはレ
トロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデ
ノウイルスアソシエーテッドウイルスベクターなどの適
当なベクターに挿入した後、常套手段に従って実施する
ことができる。本発明のDNAは、そのままで、あるい
は摂取促進のための補助剤とともに、遺伝子銃やハイド
ロゲルカテーテルのようなカテーテルによって投与でき
る。
【0066】例えば、(i)本発明のレセプタータンパ
ク質または(ii)該レセプタータンパク質をコードする
DNAは、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル
剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤などとして経口
的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得
る液との無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射剤の形
で非経口的に使用できる。例えば、(i)本発明のレセ
プタータンパク質または(ii)該レセプタータンパク質
をコードするDNAを生理学的に認められる公知の担
体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合
剤などとともに一般に認められた製剤実施に要求される
単位用量形態で混和することによって製造することがで
きる。これら製剤における有効成分量は指示された範囲
の適当な用量が得られるようにするものである。
【0067】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、上記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性液
としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶
解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール
などと併用してもよい。
【0068】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調製された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトやその他の哺乳
動物(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブ
タ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与するこ
とができる。本発明のレセプタータンパク質の投与量
は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法などにより差
異はあるが、経口投与の場合、一般的に例えば、肥満症
患者(60kgとして)においては、一日につき約0.
1mg〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、
より好ましくは約1.0〜20mgである。非経口的に
投与する場合は、その1回投与量は投与対象、対象臓
器、症状、投与方法などによっても異なるが、例えば、
注射剤の形では通常例えば、肥満症患者(60kgとし
て)においては、一日につき約0.01〜30mg程
度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましく
は約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与するの
が好都合である。他の動物の場合も、60kg当たりに
換算した量を投与することができる。本発明のDNAの
投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法などに
より差異はあるが、経口投与の場合、一般的に例えば、
肥満症患者(60kgとして)においては、一日につき
約0.1mg〜100mg、好ましくは約1.0〜50
mg、より好ましくは約1.0〜20mgである。非経
口的に投与する場合は、その1回投与量は投与対象、対
象臓器、症状、投与方法などによっても異なるが、例え
ば、注射剤の形では通常例えば、肥満症患者(60kg
として)においては、一日につき約0.01〜30mg
程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好まし
くは約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与する
のが好都合である。他の動物の場合も、60kg当たり
に換算した量を投与することができる。
【0069】(3)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、プローブとして使用することによ
り、ヒトまたはその他の哺乳動物(例えば、ラット、マ
ウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル
など)における本発明のレセプタータンパク質またはそ
の部分ペプチドをコードするDNAまたはmRNAの異
常(遺伝子異常)を検出することができるので、例え
ば、該DNAまたはmRNAの損傷、突然変異あるいは
発現低下や、該DNAまたはmRNAの増加あるいは発
現過多などの遺伝子診断剤として有用である。本発明の
DNAを用いる上記の遺伝子診断は、例えば、公知のノ
ーザンハイブリダイゼーションやPCR−SSCP法
(ゲノミックス(Genomics),第5巻,874〜879
頁(1989年)、プロシージングズ・オブ・ザ・ナシ
ョナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ユ
ーエスエー(Proceedings of theNational Academy of
Sciences of the United States of America),第86
巻,2766〜2770頁(1989年))などにより
実施することができる。
【0070】(4)本発明のレセプタータンパク質また
はその部分ペプチドの発現量を変化させる化合物のスク
リーニング方法 本発明のDNAは、プローブとして用いることにより、
本発明のレセプタータンパク質またはその部分ペプチド
の発現量を変化させる化合物のスクリーニングに用いる
ことができる。すなわち、本発明は、例えば、(i)非
ヒト哺乳動物の(a)血液、(b)特定の臓器、(c)臓
器から単離した組織もしくは細胞、または(ii)形質
転換体等に含まれる本発明のレセプタータンパク質また
はその部分ペプチドのmRNA量を測定することによ
る、本発明のレセプタータンパク質またはその部分ペプ
チドの発現量を変化させる化合物のスクリーニング方法
を提供する。
【0071】本発明のレセプタータンパク質またはその
部分ペプチドのmRNA量の測定は具体的には以下のよ
うにして行なう。 (i)正常あるいは疾患モデル非ヒト哺乳動物(例え
ば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネ
コ、イヌ、サルなど、より具体的には痴呆ラット、肥満
マウス、動脈硬化ウサギ、担癌マウスなど)に対して、
薬剤(例えば、抗痴呆薬、血圧低下薬、抗癌剤、抗肥満
薬など)あるいは物理的ストレス(例えば、浸水ストレ
ス、電気ショック、明暗、低温など)などを与え、一定
時間経過した後に、血液、あるいは特定の臓器(例え
ば、脳、肺、大腸など)、または臓器から単離した組
織、あるいは細胞を得る。得られた細胞に含まれる本発
明のレセプタータンパク質またはその部分ペプチドのm
RNAは、例えば、通常の方法により細胞等からmRN
Aを抽出し、例えば、TaqManPCRなどの手法を
用いることにより定量することができ、公知の手段によ
りノーザンブロットを行うことにより解析することもで
きる。 (ii)本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分
ペプチドを発現する形質転換体を上記の方法に従い作製
し、該形質転換体に含まれる本発明のレセプタータンパ
ク質またはその部分ペプチドのmRNAを同様にして定
量、解析することができる。
【0072】本発明のレセプタータンパク質またはその
部分ペプチドの発現量を変化させる化合物のスクリーニ
ングは、(i)正常あるいは疾患モデル非ヒト哺乳動物
に対して、薬剤あるいは物理的ストレスなどを与える一
定時間前(30分前〜24時間前、好ましくは30分前
〜12時間前、より好ましくは1時間前〜6時間前)も
しくは一定時間後(30分後〜3日後、好ましくは1時
間後〜2日後、より好ましくは1時間後〜24時間
後)、または薬剤あるいは物理的ストレスと同時に被検
化合物を投与し、投与後一定時間経過後(30分後〜3
日後、好ましくは1時間後〜2日後、より好ましくは1
時間後〜24時間後)、細胞に含まれる本発明のレセプ
タータンパク質またはその部分ペプチドのmRNA量を
定量、解析することにより行なうことができ、(ii)形
質転換体を常法に従い培養する際に被検化合物を培地中
に混合させ、一定時間培養後(1日後〜7日後、好まし
くは1日後〜3日後、より好ましくは2日後〜3日
後)、該形質転換体に含まれる本発明のレセプタータン
パク質またはその部分ペプチドのmRNA量を定量、解
析することにより行なうことができる。
【0073】本発明のスクリーニング方法を用いて得ら
れる化合物またはその塩は、本発明のレセプタータンパ
ク質またはその部分ペプチドの発現量を変化させる作用
を有する化合物であり、具体的には、(イ)本発明のレ
セプタータンパク質またはその部分ペプチドの発現量を
増加させることにより、Gタンパク質共役型レセプター
を介する細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、ア
セチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP
産生促進・抑制、細胞内cGMP生成、イノシトールリ
ン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内タンパク質のリン酸
化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進する活
性または抑制する活性など)を増強させる化合物、
(ロ)本発明のレセプタータンパク質またはその部分ペ
プチドの発現量を減少させることにより、該細胞刺激活
性を減弱させる化合物である。該化合物としては、ペプ
チド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、
発酵生産物などが挙げられ、これら化合物は新規な化合
物であってもよいし、公知の化合物であってもよい。該
細胞刺激活性を増強させる化合物は、本発明のレセプタ
ータンパク質等の生理活性を増強するための安全で低毒
性な医薬として有用である。該細胞刺激活性を減弱させ
る化合物は、本発明のレセプタータンパク質等の生理活
性を減少させるための安全で低毒性な医薬として有用で
ある。
【0074】本発明のスクリーニング方法を用いて得ら
れる化合物またはその塩を医薬組成物として使用する場
合、常套手段に従って実施することができる。例えば、
上記した本発明のレセプタータンパク質を含有する医薬
と同様にして、錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイ
クロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁液剤などとすること
ができる。このようにして得られる製剤は安全で低毒性
であるので、例えば、ヒトやその他の哺乳動物(例え
ば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネ
コ、イヌ、サルなど)に対して投与することができる。
該化合物またはその塩の投与量は、投与対象、対象臓
器、症状、投与方法などにより差異はあるが、経口投与
の場合、一般的に、例えば、肥満症患者(60kgとし
て)においては、一日につき約0.1〜100mg、好
ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0
〜20mgである。非経口的に投与する場合は、その1
回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法などに
よっても異なるが、例えば、注射剤の形では通常例え
ば、肥満症患者(60kgとして)においては、一日に
つき約0.01〜30mg程度、好ましくは約0.1〜
20mg程度、より好ましくは約0.1〜10mg程度
を静脈注射により投与するのが好都合である。他の動物
の場合も、60kg当たりに換算した量を投与すること
ができる。
【0075】(5)本発明のレセプタータンパク質また
はその部分ペプチドの発現量を変化させる化合物を含有
する各種疾病の予防および/または治療剤 本発明のレセプタータンパク質は上記のとおり、種々の
組織(例えば、脳、大腸、小腸、膵臓、卵巣、胃、心
臓、肝臓、精巣、胎盤、肺、脊髄、脾臓、胸腺、腎臓、
十二指腸、副腎、前立腺、下垂体、子宮など)で、何ら
かの重要な役割を果たしていると考えられる。したがっ
て、本発明のレセプタータンパク質またはその部分ペプ
チドの発現量を変化させる化合物は、本発明のレセプタ
ータンパク質の機能不全に関連する疾患の予防および/
または治療剤として用いることができる。該化合物を本
発明のレセプタータンパク質の機能不全に関連する疾患
の予防および/または治療剤として使用する場合は、常
套手段に従って製剤化することができる。例えば、該化
合物は、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、
エリキシル剤、マイクロカプセル剤などとして経口的
に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得る
液との無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射剤の形で
非経口的に使用できる。例えば、該化合物を生理学的に
認められる公知の担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防
腐剤、安定剤、結合剤などとともに一般に認められた製
剤実施に要求される単位用量形態で混和することによっ
て製造することができる。これら製剤における有効成分
量は指示された範囲の適当な用量が得られるようにする
ものである。
【0076】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、上記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性液
としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶
解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール
などと併用してもよい。
【0077】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調製された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトやその他の哺乳
動物(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブ
タ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与するこ
とができる。該化合物またはその塩の投与量は、投与対
象、対象臓器、症状、投与方法などにより差異はある
が、経口投与の場合、一般的に例えば、肥満症患者(6
0kgとして)においては、一日につき約0.1〜10
0mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましく
は約1.0〜20mgである。非経口的に投与する場合
は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与
方法などによっても異なるが、例えば、注射剤の形では
通常例えば、肥満症患者(60kgとして)において
は、一日につき約0.01〜30mg程度、好ましくは
約0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜1
0mg程度を静脈注射により投与するのが好都合であ
る。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を
投与することができる。
【0078】(6)本発明のGタンパク質共役型レセプ
タータンパク質に対するリガンドの定量法 本発明のレセプタータンパク質等は、リガンドに対して
結合性を有しているので、生体内におけるリガンド濃度
を感度良く定量することができる。本発明の定量法は、
例えば、競合法と組み合わせることによって用いること
ができる。すなわち、被検体を本発明のレセプタータン
パク質等と接触させることによって被検体中のリガンド
濃度を測定することができる。具体的には、例えば、以
下の(i)または(ii)などに記載の方法あるいはそれ
に準じる方法に従って用いることができる。 (i)入江寛編「ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭
和49年発行) (ii)入江寛編「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、
昭和54年発行)
【0079】(7)本発明のGタンパク質共役型レセプ
タータンパク質とリガンドとの結合性を変化させる化合
物(アゴニスト、アンタゴニストなど)のスクリーニン
グ方法 本発明のレセプタータンパク質等を用いるか、または組
換え型レセプタータンパク質等の発現系を構築し、該発
現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用いることに
よって、リガンドと本発明のレセプタータンパク質等と
の結合性を変化させる化合物(例えば、ペプチド、タン
パク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物
など)またはその塩を効率よくスクリーニングすること
ができる。このような化合物には、(イ)Gタンパク質
共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、アラ
キドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
離、細胞内cAMP産生促進・抑制、細胞内cGMP生
成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内
タンパク質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低
下などを促進する活性または抑制する活性など)を有す
る化合物(いわゆる、本発明のレセプタータンパク質に
対するアゴニスト)、(ロ)該細胞刺激活性を有しない
化合物(いわゆる、本発明のレセプタータンパク質に対
するアンタゴニスト)、(ハ)リガンドと本発明のGタ
ンパク質共役型レセプタータンパク質との結合力を増強
する化合物、あるいは(ニ)リガンドと本発明のGタン
パク質共役型レセプタータンパク質との結合力を減少さ
せる化合物などが含まれる(なお、上記(イ)の化合物
は、上記したリガンド決定方法によってスクリーニング
することが好ましい)。すなわち、本発明は、(i)本
発明のレセプタータンパク質もしくはその部分ペプチド
またはその塩と、リガンドとを接触させた場合と(ii)
本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分ペプチ
ドまたはその塩と、リガンドおよび試験化合物とを接触
させた場合との比較を行なうことを特徴とするリガンド
と本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分ペプ
チドまたはその塩との結合性を変化させる化合物または
その塩のスクリーニング方法を提供する。該リガンドの
具体例としては、本発明で用いられるポリペプチド(好
ましくは、前記の配列番号:8で表されるアミノ酸配列
と同一または実質的同一のアミノ酸配列を含有するポリ
ペプチドなど)が挙げられる。また、前記の配列番号:
140、配列番号:143、配列番号:146、配列番
号:152または配列番号:155で表わされるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含
有するペプチドなども挙げられる。配列番号:8で表さ
れるアミノ酸配列と同一または実質的同一のアミノ酸配
列を含有するポリペプチドとしては、配列番号:8で表
されるアミノ酸を有するポリペプチド、配列番号:9で
表されるアミノ酸配列を有するポリペプチドなどが挙げ
られる。本発明のスクリーニング方法においては、
(i)と(ii)の場合における、例えば、該レセプター
タンパク質等に対するリガンドの結合量、細胞刺激活性
などを測定して、比較することを特徴とする。
【0080】より具体的には、本発明は、(i)標識し
たリガンドを、本発明のレセプタータンパク質等に接触
させた場合と、標識したリガンドおよび試験化合物を本
発明のレセプタータンパク質等に接触させた場合におけ
る、標識したリガンドの該レセプタータンパク質等に対
する結合量を測定し、比較することを特徴とするリガン
ドと本発明のレセプタータンパク質等との結合性を変化
させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、(i
i)標識したリガンドを、本発明のレセプタータンパク
質等を含有する細胞または該細胞の膜画分に接触させた
場合と、標識したリガンドおよび試験化合物を本発明の
レセプタータンパク質等を含有する細胞または該細胞の
膜画分に接触させた場合における、標識したリガンドの
該細胞または該膜画分に対する結合量を測定し、比較す
ることを特徴とするリガンドと本発明のレセプタータン
パク質等との結合性を変化させる化合物またはその塩の
スクリーニング方法、(iii)標識したリガンドを、本
発明のDNAを含有する形質転換体を培養することによ
って細胞膜上に発現したレセプタータンパク質等に接触
させた場合と、標識したリガンドおよび試験化合物を本
発明のDNAを含有する形質転換体を培養することによ
って細胞膜上に発現した本発明のレセプタータンパク質
等に接触させた場合における、標識したリガンドの該レ
セプタータンパク質等に対する結合量を測定し、比較す
ることを特徴とするリガンドと本発明のレセプタータン
パク質等との結合性を変化させる化合物またはその塩の
スクリーニング方法、
【0081】(iv)本発明のレセプタータンパク質等を
活性化する化合物(例えば、本発明のレセプタータンパ
ク質等に対するリガンドなど)を本発明のレセプタータ
ンパク質等を含有する細胞に接触させた場合と、本発明
のレセプタータンパク質等を活性化する化合物および試
験化合物を本発明のレセプタータンパク質等を含有する
細胞に接触させた場合における、レセプターを介した細
胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリ
ン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP産生促進・
抑制、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、
細胞膜電位変動、細胞内タンパク質のリン酸化、c−f
osの活性化、pHの低下などを促進する活性または抑
制する活性など)を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと本発明のレセプタータンパク質等との結合性
を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方
法、および(v)本発明のレセプタータンパク質等を活
性化する化合物(例えば、本発明のレセプタータンパク
質等に対するリガンドなど)を本発明のDNAを含有す
る形質転換体を培養することによって細胞膜上に発現し
た本発明のレセプタータンパク質等に接触させた場合
と、本発明のレセプタータンパク質等を活性化する化合
物および試験化合物を本発明のDNAを含有する形質転
換体を培養することによって細胞膜上に発現した本発明
のレセプタータンパク質等に接触させた場合における、
レセプターを介する細胞刺激活性(例えば、アラキドン
酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞
内cAMP産生促進・抑制、細胞内cGMP生成、イノ
シトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内タンパク
質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを
促進する活性または抑制する活性など)を測定し、比較
することを特徴とするリガンドと本発明のレセプタータ
ンパク質等との結合性を変化させる化合物またはその塩
のスクリーニング方法を提供する。
【0082】本発明のレセプタータンパク質等が得られ
る以前は、Gタンパク質共役型レセプターアゴニストま
たはアンタゴニストをスクリーニングする場合、まずラ
ットなどのGタンパク質共役型レセプタータンパク質を
含む細胞、組織またはその細胞膜画分を用いて候補化合
物を得て(一次スクリーニング)、その後に該候補化合
物が実際にヒトのGタンパク質共役型レセプタータンパ
ク質とリガンドとの結合を阻害するか否かを確認する試
験(二次スクリーニング)が必要であった。細胞、組織
または細胞膜画分をそのまま用いれば他のレセプタータ
ンパク質も混在するために、目的とするレセプタータン
パク質に対するアゴニストまたはアンタゴニストを実際
にスクリーニングすることは困難であった。しかしなが
ら、例えば、本発明のラット由来レセプタータンパク質
を用いることによって、一次スクリーニングの必要がな
くなり、リガンドとGタンパク質共役型レセプタータン
パク質との結合を阻害する化合物を効率良くスクリーニ
ングすることができる。さらに、スクリーニングされた
化合物がアゴニストかアンタゴニストかを簡便に評価す
ることができる。本発明のスクリーニング方法の具体的
な説明を以下にする。まず、本発明のスクリーニング方
法に用いる本発明のレセプタータンパク質等としては、
上記した本発明のレセプタータンパク質等を含有するも
のであれば何れのものであってもよいが、本発明のレセ
プタータンパク質等を含有する哺乳動物の臓器の細胞膜
画分が好適である。しかし、特にヒト由来の臓器は入手
が極めて困難なことから、スクリーニングに用いられる
ものとしては、組換え体を用いて大量発現させたヒト由
来のレセプタータンパク質等などが適している。
【0083】本発明のレセプタータンパク質等を製造す
るには、上記の方法が用いられるが、本発明のDNAを
哺乳細胞や昆虫細胞で発現することにより行なうことが
好ましい。目的とするタンパク質部分をコードするDN
A断片には相補DNA(cDNA)が用いられるが、必
ずしもこれに制約されるものではない。例えば、遺伝子
断片や合成DNAを用いてもよい。本発明のレセプター
タンパク質をコードするDNA断片を宿主動物細胞に導
入し、それらを効率よく発現させるためには、該DNA
断片を昆虫を宿主とするバキュロウイルスに属する核多
角体病ウイルス(nuclear polyhedrosis virus;NP
V)のポリヘドリンプロモーター、SV40由来のプロ
モーター、レトロウイルスのプロモーター、メタロチオ
ネインプロモーター、ヒトヒートショックプロモータ
ー、サイトメガロウイルスプロモーター、SRαプロモ
ーターなどの下流に組み込むのが好ましい。発現したレ
セプターの量と質の検査は公知の方法で行うことができ
る。例えば、文献〔Nambi,P.ら、ザ・ジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. Che
m.), 267巻, 19555〜19559頁, 1992年〕に記載の方法
に従って行なうことができる。したがって、本発明のス
クリーニング方法において、本発明のレセプタータンパ
ク質等を含有するものとしては、公知の方法に従って精
製したレセプタータンパク質等であってもよいし、該レ
セプタータンパク質等を含有する細胞を用いてもよく、
また該レセプタータンパク質等を含有する細胞の膜画分
を用いてもよい。
【0084】本発明のスクリーニング方法において、本
発明のレセプタータンパク質等を含有する細胞を用いる
場合、該細胞をグルタルアルデヒド、ホルマリンなどで
固定化してもよい。固定化方法は公知の方法に従って行
なうことができる。本発明のレセプタータンパク質等を
含有する細胞としては、該レセプタータンパク質等を発
現した宿主細胞をいうが、該宿主細胞としては、大腸
菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞などが好まし
い。細胞膜画分としては、細胞を破砕した後、公知の方
法で得られる細胞膜が多く含まれる画分のことをいう。
細胞の破砕方法としては、Potter−Elvehjem型ホモジナ
イザーで細胞を押し潰す方法、ワーリングブレンダーや
ポリトロン(Kinematica社製)による破砕、超音波によ
る破砕、フレンチプレスなどで加圧しながら細胞を細い
ノズルから噴出させることによる破砕などが挙げられ
る。細胞膜の分画には、分画遠心分離法や密度勾配遠心
分離法などの遠心力による分画法が主として用いられ
る。例えば、細胞破砕液を低速(500rpm〜300
0rpm)で短時間(通常、約1分〜10分)遠心し、
上清をさらに高速(15000rpm〜30000rp
m)で通常30分〜2時間遠心し、得られる沈澱を膜画
分とする。該膜画分中には、発現したレセプタータンパ
ク質等と細胞由来のリン脂質や膜タンパク質などの膜成
分が多く含まれる。該レセプタータンパク質等を含有す
る細胞や膜画分中のレセプタータンパク質の量は、1細
胞当たり103〜108分子であるのが好ましく、105
〜107分子であるのが好適である。なお、発現量が多
いほど膜画分当たりのリガンド結合活性(比活性)が高
くなり、高感度なスクリーニング系の構築が可能になる
ばかりでなく、同一ロットで大量の試料を測定できるよ
うになる。
【0085】リガンドと本発明のレセプタータンパク質
等との結合性を変化させる化合物をスクリーニングする
上記の(i)〜(iii)を実施するためには、例えば、適
当なレセプタータンパク質画分と、標識したリガンドが
必要である。レセプタータンパク質画分としては、天然
型のレセプタータンパク質画分か、またはそれと同等の
活性を有する組換え型レセプタータンパク質画分などが
望ましい。ここで、同等の活性とは、同等のリガンド結
合活性、シグナル情報伝達作用などを示す。標識したリ
ガンドとしては、標識したリガンド、標識したリガンド
アナログ化合物などが用いられる。例えば〔3H〕、〔
125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識されたリガン
ドなどが用いられる。具体的には、リガンドと本発明の
レセプタータンパク質等との結合性を変化させる化合物
のスクリーニングを行なうには、まず本発明のレセプタ
ータンパク質等を含有する細胞または細胞の膜画分を、
スクリーニングに適したバッファーに懸濁することによ
りレセプタータンパク質標品を調製する。バッファーに
は、pH4〜10(望ましくはpH6〜8)のリン酸バ
ッファー、トリス−塩酸バッファーなどのリガンドとレ
セプタータンパク質との結合を阻害しないバッファーで
あればいずれでもよい。また、非特異的結合を低減させ
る目的で、CHAPS、Tween−80TM(花王−アトラ
ス社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性
剤をバッファーに加えることもできる。さらに、プロテ
アーゼによるレセプターやリガンドの分解を抑える目的
でPMSF、ロイペプチン、E−64(ペプチド研究所
製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加す
ることもできる。0.01ml〜10mlの該レセプタ
ー溶液に、一定量(5000cpm〜500000cp
m)の標識したリガンドを添加し、同時に10-4M〜1
-1 0Mの試験化合物を共存させる。非特異的結合量
(NSB)を知るために大過剰の未標識のリガンドを加
えた反応チューブも用意する。反応は約0℃から50
℃、望ましくは約4℃から37℃で、約20分から24
時間、望ましくは約30分から3時間行う。反応後、ガ
ラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄し
た後、ガラス繊維濾紙に残存する放射活性を液体シンチ
レーションカウンターまたはγ−カウンターで計測す
る。拮抗する物質がない場合のカウント(B0)から非
特異的結合量(NSB)を引いたカウント(B0−NS
B)を100%とした時、特異的結合量(B−NSB)
が、例えば、50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能
力のある候補物質として選択することができる。
【0086】リガンドと本発明のレセプタータンパク質
等との結合性を変化させる化合物スクリーニングする上
記の(iv)〜(v)の方法を実施するためには、例え
ば、レセプタータンパク質を介する細胞刺激活性(例え
ば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内C
2+遊離、細胞内cAMP産生促進・抑制、細胞内cG
MP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、
細胞内タンパク質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下などを促進する活性または抑制する活性など)
を公知の方法または市販の測定用キットを用いて測定す
ることができる。具体的には、まず、本発明のレセプタ
ータンパク質等を含有する細胞をマルチウェルプレート
等に培養する。スクリーニングを行なうにあたっては前
もって新鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さない適当な
バッファーに交換し、試験化合物などを添加して一定時
間インキュベートした後、細胞を抽出あるいは上清液を
回収して、生成した産物をそれぞれの方法に従って定量
する。細胞刺激活性の指標とする物質(例えば、アラキ
ドン酸など)の生成が、細胞が含有する分解酵素によっ
て検定困難な場合は、該分解酵素に対する阻害剤を添加
してアッセイを行なってもよい。また、cAMP産生抑
制などの活性については、フォルスコリンなどで細胞の
基礎的産生量を増大させておいた細胞に対する産生抑制
作用として検出することができる。細胞刺激活性を測定
してスクリーニングを行なうには、適当なレセプタータ
ンパク質を発現した細胞が必要である。本発明のレセプ
タータンパク質等を発現した細胞としては、天然型の本
発明のレセプタータンパク質等を有する細胞株、上記の
組換え型レセプタータンパク質等を発現した細胞株など
が望ましい。試験化合物としては、例えば、ペプチド、
タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生
産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが
用いられ、これら化合物は新規な化合物であってもよい
し、公知の化合物であってもよい。
【0087】リガンドと本発明のレセプタータンパク質
等との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリ
ーニング用キットは、本発明のレセプタータンパク質
等、本発明のレセプタータンパク質等を含有する細胞、
または本発明のレセプタータンパク質等を含有する細胞
の膜画分を含有するものなどである。本発明のスクリー
ニング用キットの例としては、次のものが挙げられる。 1.スクリーニング用試薬 (i)測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 (ii)Gタンパク質共役型レセプター標品 本発明のレセプタータンパク質を発現させたCHO細胞
を、12穴プレートに5×105個/穴で継代し、37
℃、5%CO2、95%airで2日間培養したもの。 (iii)標識リガンド 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識したリガンド水溶液の状態のものを4℃あるいは−
20℃にて保存し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希
釈する。 (iv)リガンド標準液 リガンドを0.1%ウシ血清アルブミン(シグマ社製)
を含むPBSで1mMとなるように溶解し、−20℃で
保存する。
【0088】2.測定法 (i)12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の
レセプタータンパク質発現CHO細胞を、測定用緩衝液
1mlで2回洗浄した後、490μlの測定用緩衝液を
各穴に加える。 (ii)10-3〜10-10Mの試験化合物溶液を5μl加
えた後、標識リガンドを5μl加え、室温にて1時間反
応させる。非特異的結合量を知るためには試験化合物の
代わりに10-3Mのリガンドを5μl加えておく。 (iii)反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回
洗浄する。細胞に結合した標識リガンドを0.2N N
aOH−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレー
ターA(和光純薬製)と混合する。 (iv)液体シンチレーションカウンター(ベックマン社
製)を用いて放射活性を測定し、Percent Maximum Bind
ing(PMB)を次の式で求める。 PMB=[(B−NSB)/(B0−NSB)]×10
0 PMB:Percent Maximum Binding B :検体を加えた時の値 NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量) B0 :最大結合量
【0089】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、リガンドと本発明のレセプタータンパク質等との結
合性を変化させる作用を有する化合物であり、具体的に
は、(イ)Gタンパク質共役型レセプターを介して細胞
刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン
遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP産生促進・抑
制、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細
胞膜電位変動、細胞内タンパク質のリン酸化、c−fo
sの活性化、pHの低下などを促進する活性または抑制
する活性など)を有する化合物(いわゆる、本発明のレ
セプタータンパク質に対するアゴニスト)、(ロ)該細
胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明のレセ
プタータンパク質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リ
ガンドと本発明のGタンパク質共役型レセプタータンパ
ク質との結合力を増強する化合物、あるいは(ニ)リガ
ンドと本発明のGタンパク質共役型レセプタータンパク
質との結合力を減少させる化合物である。該化合物とし
ては、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合
成化合物、発酵生産物などが挙げられ、これら化合物は
新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であって
もよい。本発明のスクリーニング方法またはスクリーニ
ング用キットを用いて得られる、リガンドと本発明のレ
セプタータンパク質等との結合性を変化させる作用を有
する化合物は、リガンドと本発明のレセプタータンパク
質等との結合性を調節することができるので、安全で低
毒性な医薬として有用である。該医薬としては、例え
ば、拒食症の予防・治療薬;食欲(摂食)増進剤;下垂
体ホルモン分泌不全〔例、プロラクチン分泌不全(例、
卵巣機能低下症、精嚢発育不全、更年期障害、甲状腺機
能低下等)〕の予防・治療薬;肥満症〔例、悪性肥満細
胞症(malignant mastocytosis)、外因性肥満 (exoge
nous obesity)、過インシュリン性肥満症(hyperinsul
inar obesity)、過血漿性肥満(hyperplasmic obesit
y)、下垂体性肥満(hypophyseal adiposity)、減血漿
性肥満症(hypoplasmic obesity)、甲状腺機能低下肥
満症(hypothyroid obesity)、視床下部性肥満(hypot
halamic obesity)、症候性肥満症(symptomatic obesi
ty)、小児肥満(infantile obesity)、上半身肥満(u
pper body obesity)、食事性肥満症(alimentaryobesi
ty)、性機能低下性肥満(hypogonadal obesity)、全
身性肥満細胞症(systemic mastocytosis)、単純性肥
満(simple obesity)、中心性肥満(centralobesity)
など〕、摂食亢進症(hyperphagia)などの予防・治療
薬;下垂体腺腫瘍、間脳腫瘍、月経異常、自己免疫疾
患、プロラクチノーマ、不妊症、インポテンス、無月経
症、乳汁漏症、末端肥大症、キアリ・フロンメル症候
群、アルゴンツ・デル・カスティロ症候群、フォーベス
・アルブライト症候群、リンパ腫、シーハン症候群、精
子形成異常などの安全で低毒性な予防・治療剤(プロラ
クチン産生抑制剤)などが挙げられる。好ましくは肥満
症、摂食亢進症などの安全で低毒性な予防・治療薬や食
欲増進剤などが挙げられる。なかでも、本発明のレセプ
タータンパク質等に対するアゴニストは、本発明のレセ
プタータンパク質等に対するリガンドが有する生理活性
と同様の作用を有しているので、該リガンド活性に応じ
て安全で低毒性な医薬として有用である。該医薬として
は、例えば、拒食症の予防・治療薬、食欲(摂食)増進
剤、下垂体ホルモン分泌不全〔例、プロラクチン分泌不
全(例、卵巣機能低下症、精嚢発育不全、更年期障害、
甲状腺機能低下等)〕の予防・治療薬などが挙げられ
る。一方、本発明のレセプタータンパク質等に対するア
ンタゴニストは、本発明のレセプタータンパク質等に対
するリガンドが有する生理活性を抑制することができる
ので、該リガンド活性を抑制する安全で低毒性な医薬と
して有用である。該医薬としては、例えば、肥満症
〔例、悪性肥満細胞症(malignant mastocytosis)、外
因性肥満 (exogenous obesity)、過インシュリン性肥
満症(hyperinsulinar obesity)、過血漿性肥満(hyper
plasmic obesity)、下垂体性肥満(hypophyseal adipos
ity)、減血漿性肥満症(hypoplasmic obesity)、甲状腺
機能低下肥満症(hypothyroid obesity)、視床下部性肥
満(hypothalamic obesity)、症候性肥満症(symptomat
ic obesity)、小児肥満(infantile obesity)、上半身
肥満(upper body obesity)、食事性肥満症(alimentar
y obesity)、性機能低下性肥満(hypogonadal obesit
y)、全身性肥満細胞症(systemic mastocytosis)、単純
性肥満(simple obesity)、中心性肥満(central obesi
ty)など〕、摂食亢進症(hyperphagia)などの予防・
治療薬、、下垂体腺腫瘍、間脳腫瘍、月経異常、自己免
疫疾患、プロラクチノーマ、不妊症、インポテンス、無
月経症、乳汁漏症、末端肥大症、キアリ・フロンメル症
候群、アルゴンツ・デル・カスティロ症候群、フォーベ
ス・アルブライト症候群、リンパ腫、シーハン症候群、
精子形成異常などの安全で低毒性な予防・治療剤(プロ
ラクチン産生抑制剤)、好ましくは肥満症、摂食亢進症
などの安全で低毒性な予防・治療薬などが挙げられる。
リガンドと本発明のGタンパク質共役型レセプタータン
パク質との結合力を増強する化合物は、本発明のレセプ
タータンパク質等に対するリガンドが有する生理活性を
増強するための安全で低毒性な医薬として有用である。
リガンドと本発明のGタンパク質共役型レセプタータン
パク質との結合力を減少させる化合物は、本発明のレセ
プタータンパク質等に対するリガンドが有する生理活性
を減少させるための安全で低毒性な医薬として有用であ
る。
【0090】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
を上記の医薬組成物として使用する場合、常套手段に従
って実施することができる。例えば、上記した本発明の
レセプタータンパク質を含有する医薬と同様にして、錠
剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤、
無菌性溶液、懸濁液剤などとすることができる。このよ
うにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例え
ば、ヒトや哺乳動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与
することができる。該化合物またはその塩の投与量は、
投与対象、対象臓器、症状、投与方法などにより差異は
あるが、経口投与の場合、一般的に例えば、肥満症患者
(60kgとして)においては、一日につき約0.1〜
100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ま
しくは約1.0〜20mgである。非経口的に投与する
場合は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、
投与方法などによっても異なるが、例えば、注射剤の形
では通常例えば、肥満症患者(60kgとして)におい
ては、一日につき約0.01〜30mg程度、好ましく
は約0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜
10mg程度を静脈注射により投与するのが好都合であ
る。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を
投与することができる。
【0091】(8)本発明のGタンパク質共役型レセプ
タータンパク質とリガンドとの結合性を変化させる化合
物(アゴニスト、アンタゴニスト)を含有する各種疾病
の予防および/または治療剤 本発明のレセプタータンパク質は上記のとおり、例えば
中枢機能、循環機能、消化機能、心機能など生体内で何
らかの重要な役割を果たしていると考えられる。従っ
て、本発明のレセプタータンパク質とリガンドとの結合
性を変化させる化合物(アゴニスト、アンタゴニスト)
や本発明のレセプタータンパク質に対するリガンドは、
本発明のレセプタータンパク質の機能不全に関連する疾
患の予防および/または治療剤として用いることができ
る。該化合物やリガンドを本発明のレセプタータンパク
質の機能不全に関連する疾患の予防および/または治療
剤として使用する場合は、常套手段に従って製剤化する
ことができる。例えば、該化合物やリガンドは、必要に
応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、
マイクロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水も
しくはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶
液、または懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用
できる。例えば、該化合物を生理学的に認められる公知
の担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、
結合剤などとともに一般に認められた製剤実施に要求さ
れる単位用量形態で混和することによって製造すること
ができる。これら製剤における有効成分量は指示された
範囲の適当な用量が得られるようにするものである。
【0092】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、上記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性液
としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶
解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール
などと併用してもよい。
【0093】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調製された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。さらに、上記予防・治療剤は適
当な薬剤と組み合わせて例えば本発明のレセプタータン
パク質が高発現している臓器や組織を特異的なターゲッ
トとしたDDS製剤として使用することもできる。この
ようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例
えば、ヒトやその他の哺乳動物(例えば、ラット、マウ
ス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルな
ど)に対して投与することができる。該化合物またはそ
の塩の投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法
などにより差異はあるが、経口投与の場合、一般的に例
えば、肥満症患者(60kgとして)においては、一日
につき約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜5
0mg、より好ましくは約1.0〜20mgである。非
経口的に投与する場合は、その1回投与量は投与対象、
対象臓器、症状、投与方法などによっても異なるが、例
えば、注射剤の形では通常例えば、肥満症患者(60k
gとして)においては、一日につき約0.01〜30m
g程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ま
しくは約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与す
るのが好都合である。他の動物の場合も、60kg当た
りに換算した量を投与することができる。
【0094】(9)本発明のレセプタータンパク質もし
くはその部分ペプチドまたはそれらの塩の定量 本発明の抗体は、本発明のレセプタータンパク質等を特
異的に認識することができるので、被検液中の本発明の
レセプタータンパク質等の定量、特にサンドイッチ免疫
測定法による定量などに使用することができる。すなわ
ち、本発明は、例えば、(i)本発明の抗体と、被検液
および標識化レセプタータンパク質等とを競合的に反応
させ、該抗体に結合した標識化レセプタータンパク質等
の割合を測定することを特徴とする被検液中の本発明の
レセプタータンパク質等の定量法、(ii)被検液と担体
上に不溶化した本発明の抗体および標識化された本発明
の抗体とを同時あるいは連続的に反応させたのち、不溶
化担体上の標識剤の活性を測定することを特徴とする被
検液中の本発明のレセプタータンパク質等の定量法を提
供する。上記(ii)においては、一方の抗体が本発明の
レセプタータンパク質等のN端部を認識する抗体で、他
方の抗体が本発明のレセプタータンパク質等のC端部に
反応する抗体であることが好ましい。
【0095】本発明のレセプタータンパク質等に対する
モノクローナル抗体(以下、本発明のモノクローナル抗
体と称する場合がある)を用いて本発明のレセプタータ
ンパク質等の測定を行なえるほか、組織染色等による検
出を行なうこともできる。これらの目的には、抗体分子
そのものを用いてもよく、また、抗体分子のF(a
b')2、Fab'、あるいはFab画分を用いてもよい。
本発明のレセプタータンパク質等に対する抗体を用いる
測定法は、特に制限されるべきものではなく、被測定液
中の抗原量(例えば、レセプタータンパク質量)に対応
した抗体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的
または物理的手段により検出し、これを既知量の抗原を
含む標準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定
法であれば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、
ネフロメトリー、競合法、イムノメトリック法およびサ
ンドイッチ法が好適に用いられるが、感度、特異性の点
で、後に記載するサンドイッチ法を用いるのが特に好ま
しい。標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤とし
ては、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光
物質などが用いられる。放射性同位元素としては、例え
ば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが
用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大きな
ものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−
グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキ
シダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光
物質としては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッ
センイソチオシアネートなどが用いられる。発光物質と
しては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシ
フェリン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体
あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン系
を用いることもできる。
【0096】抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物
理吸着を用いてもよく、また通常、タンパク質あるいは
酵素等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を
用いる方法でもよい。担体としては、例えば、アガロー
ス、デキストラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポ
リスチレン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹
脂、あるいはガラス等が用いられる。サンドイッチ法に
おいては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検
液を反応させ(1次反応)、さらに標識化した本発明の
モノクローナル抗体を反応させ(2次反応)た後、不溶
化担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中
の本発明のレセプタータンパク質量を定量することがで
きる。1次反応と2次反応は逆の順序に行なっても、ま
た、同時に行なってもよいし時間をずらして行なっても
よい。標識化剤および不溶化の方法は上記のそれらに準
じることができる。また、サンドイッチ法による免疫測
定法において、固相用抗体あるいは標識用抗体に用いら
れる抗体は必ずしも1種類である必要はなく、測定感度
を向上させる等の目的で2種類以上の抗体の混合物を用
いてもよい。本発明のサンドイッチ法によるレセプター
タンパク質等の測定法においては、1次反応と2次反応
に用いられる本発明のモノクローナル抗体はレセプター
タンパク質等の結合する部位が相異なる抗体が好ましく
用いられる。すなわち、1次反応および2次反応に用い
られる抗体は、例えば、2次反応で用いられる抗体が、
レセプタータンパク質のC端部を認識する場合、1次反
応で用いられる抗体は、好ましくはC端部以外、例えば
N端部を認識する抗体が用いられる。
【0097】本発明のモノクローナル抗体をサンドイッ
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリーなどに用いることがで
きる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体
に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原と
(F)と抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し(B
/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被検液
中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として可溶
性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコール、
上記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、およ
び、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、
第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相化抗
体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリック
法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識
化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離する
か、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗体と
を反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗体
を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次
に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量を
定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは
溶液中で抗原抗体反応の結果、生じた不溶性の沈降物の
量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の
沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用す
るレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
【0098】これら個々の免疫学的測定法を本発明の測
定方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明のレセプタータンパク質またはその塩の測定系を構築
すればよい。これらの一般的な技術手段の詳細について
は、総説、成書などを参照することができる〔例えば、
入江 寛編「ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和4
9年発行)、入江 寛編「続ラジオイムノアッセイ」
(講談社、昭和54年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫
測定法」(医学書院、昭和53年発行)、石川栄治ら編
「酵素免疫測定法」(第2版)(医学書院、昭和57年
発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第3版)
(医学書院、昭和62年発行)、「メソッズ・イン・エ
ンジモノジー(Methods in ENZYMOLOGY)」 Vol. 70(Imm
unochemical Techniques(Part A))、 同書 Vol. 73(Imm
unochemical Techniques(Part B))、 同書 Vol. 74(Imm
unochemical Techniques(PartC))、 同書 Vol. 84(Immu
nochemical Techniques(Part D:Selected Immunoassay
s))、 同書 Vol. 92(Immunochemical Techniques(Part
E:Monoclonal Antibodies and General Immunoassay Me
thods))、 同書 Vol. 121(Immunochemical Techniques
(Part I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antibo
dies))(以上、アカデミックプレス社発行)など参照〕。
以上のように、本発明の抗体を用いることによって、本
発明のレセプタータンパク質またはその塩を感度良く定
量することができる。さらに、本発明の抗体を用いて、
生体内での本発明のレセプタータンパク質またその塩を
定量することによって、本発明のレセプタータンパク質
の機能不全に関連する各種疾患の診断をすることができ
る。また、本発明の抗体は、体液や組織などの被検体中
に存在する本発明のレセプタータンパク質等を特異的に
検出するために使用することができる。また、本発明の
レセプタータンパク質等を精製するために使用する抗体
カラムの作製、精製時の各分画中の本発明のレセプター
タンパク質等の検出、被検細胞内における本発明のレセ
プタータンパク質の挙動の分析などのために使用するこ
とができる。
【0099】(10)細胞膜における本発明のレセプタ
ータンパク質またはその部分ペプチドの量を変化させる
化合物のスクリーニング方法 本発明の抗体は、本発明のレセプタータンパク質もしく
はその部分ペプチドまたはそれらの塩を特異的に認識す
ることができるので、細胞膜における本発明のレセプタ
ータンパク質またはその部分ペプチドの量を変化させる
化合物のスクリーニングに用いることができる。すなわ
ち本発明は、例えば、(i)非ヒト哺乳動物の(a)血
液、(b)特定の臓器、(c)臓器から単離した組織もし
くは細胞等を破壊した後、細胞膜画分を単離し、細胞膜
画分に含まれる本発明のレセプタータンパク質またはそ
の部分ペプチドを定量することによる、細胞膜における
本発明のレセプタータンパク質またはその部分ペプチド
の量を変化させる化合物のスクリーニング方法、(ii)
本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分ペプチ
ドを発現する形質転換体等を破砕した後、細胞膜画分を
単離し、細胞膜画分に含まれる本発明のレセプタータン
パク質またはその部分ペプチドを定量することによる、
細胞膜における本発明のレセプタータンパク質またはそ
の部分ペプチドの量を変化させる化合物のスクリーニン
グ方法、(iii)非ヒト哺乳動物の(a)血液、(b)特
定の臓器、(c)臓器から単離した組織もしくは細胞等
を切片とした後、免疫染色法を用いることにより、細胞
表層での該レセプタータンパク質の染色度合いを定量化
することにより、細胞膜上の該タンパク質を確認するこ
とによる、細胞膜における本発明のレセプタータンパク
質またはその部分ペプチドの量を変化させる化合物のス
クリーニング方法を提供する。(iv)本発明のレセプタ
ータンパク質もしくはその部分ペプチドを発現する形質
転換体等を切片とした後、免疫染色法を用いることによ
り、細胞表層での該レセプタータンパク質の染色度合い
を定量化することにより、細胞膜上の該タンパク質を確
認することによる、細胞膜における本発明のレセプター
タンパク質またはその部分ペプチドの量を変化させる化
合物のスクリーニング方法を提供する。
【0100】細胞膜画分に含まれる本発明のレセプター
タンパク質またはその部分ペプチドの定量は具体的には
以下のようにして行なう。 (i)正常あるいは疾患モデル非ヒト哺乳動物(例え
ば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネ
コ、イヌ、サルなど、より具体的には痴呆ラット、肥満
マウス、動脈硬化ウサギ、担癌マウスなど)に対して、
薬剤(例えば、抗痴呆薬、血圧低下薬、抗癌剤、抗肥満
薬など)あるいは物理的ストレス(例えば、浸水ストレ
ス、電気ショック、明暗、低温など)などを与え、一定
時間経過した後に、血液、あるいは特定の臓器(例え
ば、脳、肺、大腸など)、または臓器から単離した組
織、あるいは細胞を得る。得られた臓器、組織または細
胞等を、例えば、適当な緩衝液(例えば、トリス塩酸緩
衝液、リン酸緩衝液、ヘペス緩衝液など)等に懸濁し、
臓器、組織あるいは細胞を破壊し、界面活性剤(例え
ば、トリトンX100TM、ツイーン20TMなど)などを
用い、さらに遠心分離や濾過、カラム分画などの手法を
用いて細胞膜画分を得る。
【0101】細胞膜画分としては、細胞を破砕した後、
公知の方法で得られる細胞膜が多く含まれる画分のこと
をいう。細胞の破砕方法としては、Potter−Elvehjem型
ホモジナイザーで細胞を押し潰す方法、ワーリングブレ
ンダーやポリトロン(Kinematica社製)による破砕、超
音波による破砕、フレンチプレスなどで加圧しながら細
胞を細いノズルから噴出させることによる破砕などが挙
げられる。細胞膜の分画には、分画遠心分離法や密度勾
配遠心分離法などの遠心力による分画法が主として用い
られる。例えば、細胞破砕液を低速(500rpm〜3
000rpm)で短時間(通常、約1分〜10分)遠心
し、上清をさらに高速(15000rpm〜30000
rpm)で通常30分〜2時間遠心し、得られる沈澱を
膜画分とする。該膜画分中には、発現したレセプタータ
ンパク質等と細胞由来のリン脂質や膜タンパク質などの
膜成分が多く含まれる。細胞膜画分に含まれる本発明の
レセプタータンパク質またはその部分ペプチドは、例え
ば、本発明の抗体を用いたサンドイッチ免疫測定法、ウ
エスタンブロット解析などにより定量することができ
る。かかるサンドイッチ免疫測定法は上記の方法と同様
にして行なうことができ、ウエスタンブロットは公知の
手段により行なうことができる。
【0102】(ii)本発明のレセプタータンパク質もし
くはその部分ペプチドを発現する形質転換体を上記の方
法に従い作製し、細胞膜画分に含まれる本発明のレセプ
タータンパク質またはその部分ペプチドを定量すること
ができる。 細胞膜における本発明のレセプタータンパク質またはそ
の部分ペプチドの量を変化させる化合物のスクリーニン
グは、 (i)正常あるいは疾患モデル非ヒト哺乳動物に対し
て、薬剤あるいは物理的ストレスなどを与える一定時間
前(30分前〜24時間前、好ましくは30分前〜12
時間前、より好ましくは1時間前〜6時間前)もしくは
一定時間後(30分後〜3日後、好ましくは1時間後〜
2日後、より好ましくは1時間後〜24時間後)、また
は薬剤あるいは物理的ストレスと同時に被検化合物を投
与し、投与後一定時間経過後(30分後〜3日後、好ま
しくは1時間後〜2日後、より好ましくは1時間後〜2
4時間後)、細胞膜における本発明のレセプタータンパ
ク質またはその部分ペプチドの量を定量することにより
行なうことができ、 (ii)形質転換体を常法に従い培養する際に被検化合物
を培地中に混合させ、一定時間培養後(1日後〜7日
後、好ましくは1日後〜3日後、より好ましくは2日後
〜3日後)、細胞膜における本発明のレセプタータンパ
ク質またはその部分ペプチドの量を定量することにより
行なうことができる。
【0103】細胞膜画分に含まれる本発明のレセプター
タンパク質またはその部分ペプチドの確認は具体的には
以下のようにして行なう。 (iii)正常あるいは疾患モデル非ヒト哺乳動物(例え
ば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネ
コ、イヌ、サルなど、より具体的には痴呆ラット、肥満
マウス、動脈硬化ウサギ、担癌マウスなど)に対して、
薬剤(例えば、抗痴呆薬、血圧低下薬、抗癌剤、抗肥満
薬など)あるいは物理的ストレス(例えば、浸水ストレ
ス、電気ショック、明暗、低温など)などを与え、一定
時間経過した後に、血液、あるいは特定の臓器(例え
ば、脳、大腸、小腸、膵臓、卵巣、胃、心臓、肝臓、精
巣、胎盤、肺、脊髄、脾臓、胸腺、腎臓、十二指腸、副
腎、前立腺、下垂体、子宮など)または臓器から単離し
た組織、あるいは細胞を得る。得られた臓器、組織また
は細胞等を、常法に従い組織切片とし、本発明の抗体を
用いて免疫染色を行う。細胞表層での該レセプタータン
パク質の染色度合いを定量化することにより、細胞膜上
の該タンパク質を確認することにより、定量的または定
性的に、細胞膜における本発明のレセプタータンパク質
またはその部分ペプチドの量を確認することができる。 (iv)本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分
ペプチドを発現する形質転換体等を用いて同様の手段を
とることにより確認することもできる。
【0104】本発明のスクリーニング方法を用いて得ら
れる化合物またはその塩は、細胞膜における本発明のレ
セプタータンパク質またはその部分ペプチドの量を変化
させる作用を有する化合物であり、具体的には、(イ)
細胞膜における本発明のレセプタータンパク質またはそ
の部分ペプチドの量を増加させることにより、Gタンパ
ク質共役型レセプターを介する細胞刺激活性(例えば、
アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
遊離、細胞内cAMP産生促進・抑制、細胞内cGMP
生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞
内タンパク質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの
低下などを促進する活性または抑制する活性など)を増
強させる化合物、(ロ)細胞膜における本発明のレセプ
タータンパク質またはその部分ペプチドの量を減少させ
ることにより、該細胞刺激活性を減弱させる化合物であ
る。該化合物としては、ペプチド、タンパク質、非ペプ
チド性化合物、合成化合物、発酵生産物などが挙げら
れ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公
知の化合物であってもよい。該細胞刺激活性を増強させ
る化合物は、本発明のレセプタータンパク質等の生理活
性を増強するための安全で低毒性な医薬として有用であ
る。該細胞刺激活性を減弱させる化合物は、本発明のレ
セプタータンパク質等の生理活性を減少させるための安
全で低毒性な医薬として有用である。
【0105】本発明のスクリーニング方法を用いて得ら
れる化合物またはその塩を医薬組成物として使用する場
合、常套手段に従って実施することができる。例えば、
上記した本発明のレセプタータンパク質を含有する医薬
と同様にして、錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイ
クロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁液剤などとすること
ができる。このようにして得られる製剤は安全で低毒性
であるので、例えば、ヒトやその他の哺乳動物(例え
ば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネ
コ、イヌ、サルなど)に対して投与することができる。
該化合物またはその塩の投与量は、投与対象、対象臓
器、症状、投与方法などにより差異はあるが、経口投与
の場合、一般的に例えば、肥満症患者(60kgとし
て)においては、一日につき約0.1〜100mg、好
ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0
〜20mgである。非経口的に投与する場合は、その1
回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法などに
よっても異なるが、例えば、注射剤の形では通常例え
ば、肥満症患者(60kgとして)においては、一日に
つき約0.01〜30mg程度、好ましくは約0.1〜
20mg程度、より好ましくは約0.1〜10mg程度
を静脈注射により投与するのが好都合である。他の動物
の場合も、60kg当たりに換算した量を投与すること
ができる。
【0106】(11)細胞膜における本発明のレセプタ
ータンパク質またはその部分ペプチドの量を変化させる
化合物を含有する各種疾病の予防および/または治療剤 本発明のレセプタータンパク質は上記のとおり、種々の
組織(例えば、脳、大腸、小腸、膵臓、卵巣、胃、心
臓、肝臓、精巣、胎盤、肺、脊髄、脾臓、胸腺、腎臓、
十二指腸、副腎、前立腺、下垂体、子宮など)で何らか
の重要な役割を果たしていると考えられる。したがっ
て、細胞膜における本発明のレセプタータンパク質また
はその部分ペプチドの量を変化させる化合物は、本発明
のレセプタータンパク質の機能不全に関連する疾患の予
防および/または治療剤として用いることができる。該
化合物を本発明のレセプタータンパク質の機能不全に関
連する疾患の予防および/または治療剤として使用する
場合は、常套手段に従って製剤化することができる。例
えば、該化合物は、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カ
プセル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤などとし
て経口的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学的に許
容し得る液との無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射
剤の形で非経口的に使用できる。例えば、該化合物を生
理学的に認められる公知の担体、香味剤、賦形剤、ベヒ
クル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに一般に認め
られた製剤実施に要求される単位用量形態で混和するこ
とによって製造することができる。これら製剤における
有効成分量は指示された範囲の適当な用量が得られるよ
うにするものである。
【0107】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、上記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性液
としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶
解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール
などと併用してもよい。
【0108】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調製された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトやその他の哺乳
動物(例えば、ラット、マウス、ウサギ、ヒツジ、ブ
タ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与するこ
とができる。該化合物またはその塩の投与量は、投与対
象、対象臓器、症状、投与方法などにより差異はある
が、経口投与の場合、一般的に例えば、肥満症患者(6
0kgとして)においては、一日につき約0.1〜10
0mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましく
は約1.0〜20mgである。非経口的に投与する場合
は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与
方法などによっても異なるが、例えば、注射剤の形では
通常例えば、肥満症患者(60kgとして)において
は、一日につき約0.01〜30mg程度、好ましくは
約0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜1
0mg程度を静脈注射により投与するのが好都合であ
る。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を
投与することができる。
【0109】(12)本発明のレセプタータンパク質、
その部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗体による
中和 本発明のレセプタータンパク質もしくはその部分ペプチ
ドまたはその塩に対する抗体の、それらレセプタータン
パク質などに対する中和活性とは、すなわち、該レセプ
タータンパク質の関与するシグナル伝達機能を不活性化
する活性を意味する。従って、該抗体が中和活性を有す
る場合は、該レセプタータンパク質の関与するシグナル
伝達、例えば、該レセプタータンパク質を介する細胞刺
激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊
離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP産生促進・抑
制、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細
胞膜電位変動、細胞内タンパク質のリン酸化、c−fo
sの活性化、pHの低下などを促進する活性または抑制
する活性など)を不活性化することができる。したがっ
て、該レセプタータンパク質の過剰発現などに起因する
疾患の予防および/または治療に用いることができる。
【0110】(13)本発明のGタンパク質共役型レセ
プタータンパク質をコードするDNAを有する動物 本発明のDNAを用いて、本発明のレセプタータンパク
質等を発現するトランスジェニック動物を作出すること
ができる。動物としては、哺乳動物(例えば、ラット、
マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サ
ルなど)など(以下、動物と略記する場合がある)が挙
げられるが、特に、マウス、ウサギなどが好適である。
本発明のDNAを対象動物に導入するにあたり、該DN
Aを動物細胞で発現させうるプロモーターの下流に結合
した遺伝子コンストラクトとして用いるのが一般に有利
である。例えば、ウサギ由来の本発明のDNAを導入す
る場合、これと相同性が高い動物由来の本発明のDNA
を動物細胞で発現させうる各種プロモーターの下流に結
合した遺伝子コンストラクトを、例えば、ウサギ受精卵
へマイクロインジェクションすることによって本発明の
レセプタータンパク質等を高産生するDNA導入動物を
作出できる。このプロモーターとしては、例えば、ウイ
ルス由来プロモーター、メタロチオネイン等のユビキア
スな発現プロモーターも使用しうるが、好ましくは脳、
肺、胃、心臓、腎臓などで特異的に発現する遺伝子のプ
ロモーターが用いられる。
【0111】受精卵細胞段階における本発明のDNAの
導入は、対象動物の胚芽細胞および体細胞の全てに存在
するように確保される。DNA導入後の作出動物の胚芽
細胞において本発明のレセプタータンパク質等が存在す
ることは、作出動物の子孫が全てその胚芽細胞および体
細胞の全てに本発明のレセプタータンパク質等の遺伝子
(DNA)を有することを意味する。遺伝子を受け継い
だこの種の動物の子孫はその胚芽細胞および体細胞の全
てに本発明のレセプタータンパク質等を有する。本発明
のDNA導入動物は、交配により遺伝子を安定に保持す
ることを確認して、該DNA保有動物として通常の飼育
環境で飼育継代を行うことができる。さらに、目的DN
Aを保有する雌雄の動物を交配することにより、導入遺
伝子を相同染色体の両方に持つホモザイゴート動物を取
得し、この雌雄の動物を交配することによりすべての子
孫が該DNAを有するように繁殖継代することができ
る。本発明のDNAが導入された動物は、本発明のレセ
プタータンパク質等が高発現させられているので、本発
明のレセプタータンパク質等に対するアゴニストまたは
アンタゴニストのスクリーニング用の動物などとして有
用である。本発明のDNA導入動物を、組織培養のため
の細胞源として使用することもできる。例えば、本発明
のDNA導入マウスの組織中のDNAもしくはRNAを
直接分析するか、あるいは遺伝子により発現された本発
明のレセプタータンパク質が存在する組織を分析するこ
とにより、本発明のレセプタータンパク質等について分
析することができる。本発明のレセプタータンパク質等
を有する組織の細胞を標準組織培養技術により培養し、
これらを使用して、例えば、脳や末梢組織由来のような
一般に培養困難な組織からの細胞の機能を研究すること
ができる。また、その細胞を用いることにより、例え
ば、各種組織の機能を高めるような医薬の選択も可能で
ある。また、高発現細胞株があれば、そこから、本発明
のレセプタータンパク質等を単離精製することも可能で
ある。
【0112】(14)ノックアウト動物 本発明は、本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳
動物胚幹細胞および本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳
動物を提供する。すなわち、本発明は、 1)本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚
幹細胞、 2)該DNAがレポーター遺伝子(例、大腸菌由来のβ
−ガラクトシダーゼ遺伝子)を導入することにより不活
性化された第1)項記載の胚幹細胞、 3)ネオマイシン耐性である第1)項記載の胚幹細胞、 4)非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第1)項記載の
胚幹細胞、 5)ゲッ歯動物がマウスである第4)項記載の胚幹細
胞、 6)本発明のDNAが不活性化された該DNA発現不全
非ヒト哺乳動物、 7)該DNAがレポーター遺伝子(例、大腸菌由来のβ
−ガラクトシダーゼ遺伝子)を導入することにより不活
性化され、該レポーター遺伝子が本発明のDNAに対す
るプロモーターの制御下で発現しうる第6)項記載の非
ヒト哺乳動物、 8)非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第6)項記載の
非ヒト哺乳動物、 9)ゲッ歯動物がマウスである第8)項記載の非ヒト哺
乳動物、および 10)第7)項記載の動物に、試験化合物を投与し、レ
ポーター遺伝子の発現を検出することを特徴とする本発
明のDNAに対するプロモーター活性を促進または阻害
する化合物またはその塩のスクリーニング方法などを提
供する。本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳動
物胚幹細胞とは、該非ヒト哺乳動物が有する本発明のD
NAに人為的に変異を加えることにより、DNAの発現
能を抑制するか、もしくは該DNAがコードしている本
発明のレセプタータンパク質の活性を実質的に喪失させ
ることにより、DNAが実質的に本発明のレセプタータ
ンパク質の発現能を有さない(以下、本発明のノックア
ウトDNAと称することがある)非ヒト哺乳動物の胚幹
細胞(以下、ES細胞と略記する)をいう。非ヒト哺乳
動物としては、前記と同様のものが用いられる。本発明
のDNAに人為的に変異を加える方法としては、例え
ば、遺伝子工学的手法により該DNA配列の一部又は全
部の削除、他DNAを挿入または置換させることによっ
て行なうことができる。これらの変異により、例えば、
コドンの読み取り枠をずらしたり、プロモーターあるい
はエクソンの機能を破壊することにより本発明のノック
アウトDNAを作製すればよい。
【0113】本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺
乳動物胚幹細胞(以下、本発明のDNA不活性化ES細
胞または本発明のノックアウトES細胞と略記する)の
具体例としては、例えば、目的とする非ヒト哺乳動物が
有する本発明のDNAを単離し、そのエクソン部分にネ
オマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子を
代表とする薬剤耐性遺伝子、あるいはlacZ(β−ガ
ラクトシダーゼ遺伝子)、cat(クロラムフェニコー
ルアセチルトランスフェラーゼ遺伝子)を代表とするレ
ポーター遺伝子等を挿入することによりエクソンの機能
を破壊するか、あるいはエクソン間のイントロン部分に
遺伝子の転写を終結させるDNA配列(例えば、polyA
付加シグナルなど)を挿入し、完全なmRNAを合成で
きなくすることによって、結果的に遺伝子を破壊するよ
うに構築したDNA配列を有するDNA鎖(以下、ター
ゲッティングベクターと略記する)を、例えば相同組換
え法により該動物の染色体に導入し、得られたES細胞
について本発明のDNA上あるいはその近傍のDNA配
列をプローブとしたサザンハイブリダイゼーション解析
あるいはターゲッティングベクター上のDNA配列とタ
ーゲッティングベクター作製に使用した本発明のDNA
以外の近傍領域のDNA配列をプライマーとしたPCR
法により解析し、本発明のノックアウトES細胞を選別
することにより得ることができる。また、相同組換え法
等により本発明のDNAを不活化させる元のES細胞と
しては、例えば、前述のような既に樹立されたものを用
いてもよく、また公知のEvansとKaufmanの方法に準じて
新しく樹立したものでもよい。例えば、マウスのES細
胞の場合、現在、一般的には129系のES細胞が使用
されているが、免疫学的背景がはっきりしていないの
で、これに代わる純系で免疫学的に遺伝的背景が明らか
なES細胞を取得するなどの目的で例えば、C57BL
/6マウスやC57BL/6の採卵数の少なさをDBA
/2との交雑により改善したBDF1マウス(C57B
L/6とDBA/2とのF1)を用いて樹立したものな
ども良好に用いうる。BDF1マウスは、採卵数が多
く、かつ、卵が丈夫であるという利点に加えて、C57
BL/6マウスを背景に持つので、これを用いて得られ
たES細胞は病態モデルマウスを作出したとき、C57
BL/6マウスとバッククロスすることでその遺伝的背
景をC57BL/6マウスに代えることが可能である点
で有利に用い得る。また、ES細胞を樹立する場合、一
般には受精後3.5日目の胚盤胞を使用するが、これ以
外に8細胞期胚を採卵し胚盤胞まで培養して用いること
により効率よく多数の初期胚を取得することができる。
また、雌雄いずれのES細胞を用いてもよいが、通常雄
のES細胞の方が生殖系列キメラを作出するのに都合が
良い。また、煩雑な培養の手間を削減するためにもでき
るだけ早く雌雄の判別を行なうことが望ましい。
【0114】ES細胞の雌雄の判定方法としては、例え
ば、PCR法によりY染色体上の性決定領域の遺伝子を
増幅、検出する方法が、その1例としてあげることがで
きる。この方法を使用すれば、従来、核型分析をするの
に約106個の細胞数を要していたのに対して、1コロ
ニー程度のES細胞数(約50個)で済むので、培養初
期におけるES細胞の第一次セレクションを雌雄の判別
で行なうことが可能であり、早期に雄細胞の選定を可能
にしたことにより培養初期の手間は大幅に削減できる。
また、第二次セレクションとしては、例えば、G−バン
ディング法による染色体数の確認等により行うことがで
きる。得られるES細胞の染色体数は正常数の100%
が望ましいが、樹立の際の物理的操作等の関係上困難な
場合は、ES細胞の遺伝子をノックアウトした後、正常
細胞(例えば、マウスでは染色体数が2n=40である
細胞)に再びクローニングすることが望ましい。このよ
うにして得られた胚幹細胞株は、通常その増殖性は大変
良いが、個体発生できる能力を失いやすいので、注意深
く継代培養することが必要である。例えば、STO繊維
芽細胞のような適当なフィーダー細胞上でLIF(1−
10000U/ml)存在下に炭酸ガス培養器内(好ましく
は、5%炭酸ガス、95%空気または5%酸素、5%炭
酸ガス、90%空気)で約37℃で培養するなどの方法
で培養し、継代時には、例えば、トリプシン/EDTA
溶液(通常0.001−0.5%トリプシン/0.1−5
mM EDTA、好ましくは約0.1%トリプシン/1m
M EDTA)処理により単細胞化し、新たに用意した
フィーダー細胞上に播種する方法などがとられる。この
ような継代は、通常1−3日毎に行なうが、この際に細
胞の観察を行い、形態的に異常な細胞が見受けられた場
合はその培養細胞は放棄することが望まれる。ES細胞
は、適当な条件により、高密度に至るまで単層培養する
か、または細胞集塊を形成するまで浮遊培養することに
より、頭頂筋、内臓筋、心筋などの種々のタイプの細胞
に分化させることが可能であり〔M. J. Evans及びM. H.
Kaufman, ネイチャー(Nature)第292巻、154頁、1981
年;G. R. Martin プロシーディングス・オブ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.)第78巻、7634頁、1
981年;T. C. Doetschmanら、ジャーナル・オブ・エン
ブリオロジー・アンド・エクスペリメンタル・モルフォ
ロジー、第87巻、27頁、1985年〕、本発明のES細胞を
分化させて得られる本発明のDNA発現不全細胞は、イ
ンビトロにおける本発明のレセプタータンパク質の細胞
生物学的検討において有用である。
【0115】本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物
は、該動物のmRNA量を公知方法を用いて測定して間
接的にその発現量を比較することにより、正常動物と区
別することが可能である。該非ヒト哺乳動物としては、
前記と同様のものが用いられる。本発明のDNA発現不
全非ヒト哺乳動物は、例えば、前述のようにして作製し
たターゲッティングベクターをマウス胚幹細胞またはマ
ウス卵細胞に導入し、導入によりターゲッティングベク
ターの本発明のDNAが不活性化されたDNA配列が遺
伝子相同組換えにより、マウス胚幹細胞またはマウス卵
細胞の染色体上の本発明のDNAと入れ換わる相同組換
えをさせることにより、本発明のDNAをノックアウト
させることができる。本発明のDNAがノックアウトさ
れた細胞は、本発明のDNA上またはその近傍のDNA
配列をプローブとしたサザンハイブリダイゼーション解
析またはターゲッティングベクター上のDNA配列と、
ターゲッティングベクターに使用したマウス由来の本発
明のDNA以外の近傍領域のDNA配列とをプライマー
としたPCR法による解析で判定することができる。非
ヒト哺乳動物胚幹細胞を用いた場合は、遺伝子相同組換
えにより、本発明のDNAが不活性化された細胞株をク
ローニングし、その細胞を適当な時期、例えば、8細胞
期の非ヒト哺乳動物胚または胚盤胞に注入し、作製した
キメラ胚を偽妊娠させた該非ヒト哺乳動物の子宮に移植
する。作出された動物は正常な本発明のDNA座をもつ
細胞と人為的に変異した本発明のDNA座をもつ細胞と
の両者から構成されるキメラ動物である。該キメラ動物
の生殖細胞の一部が変異した本発明のDNA座をもつ場
合、このようなキメラ個体と正常個体を交配することに
より得られた個体群より、全ての組織が人為的に変異を
加えた本発明のDNA座をもつ細胞で構成された個体
を、例えば、コートカラーの判定等により選別すること
により得られる。このようにして得られた個体は、通
常、本発明のレセプタータンパク質のヘテロ発現不全個
体であり、本発明のレセプタータンパク質のヘテロ発現
不全個体同志を交配し、それらの産仔から本発明のレセ
プタータンパク質のホモ発現不全個体を得ることができ
る。
【0116】卵細胞を使用する場合は、例えば、卵細胞
核内にマイクロインジェクション法でDNA溶液を注入
することによりターゲッティングベクターを染色体内に
導入したトランスジェニック非ヒト哺乳動物を得ること
ができ、これらのトランスジェニック非ヒト哺乳動物に
比べて、遺伝子相同組換えにより本発明のDNA座に変
異のあるものを選択することにより得られる。このよう
にして本発明のDNAがノックアウトされている個体
は、交配により得られた動物個体も該DNAがノックア
ウトされていることを確認して通常の飼育環境で飼育継
代を行なうことができる。さらに、生殖系列の取得およ
び保持についても常法に従えばよい。すなわち、該不活
化DNAの保有する雌雄の動物を交配することにより、
該不活化DNAを相同染色体の両方に持つホモザイゴー
ト動物を取得しうる。得られたホモザイゴート動物は、
母親動物に対して、正常個体1,ホモザイゴート複数に
なるような状態で飼育することにより効率的に得ること
ができる。ヘテロザイゴート動物の雌雄を交配すること
により、該不活化DNAを有するホモザイゴートおよび
ヘテロザイゴート動物を繁殖継代する。本発明のDNA
が不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞は、本発明の
DNA発現不全非ヒト哺乳動物を作出する上で、非常に
有用である。また、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳
動物は、本発明のレセプタータンパク質により誘導され
得る種々の生物活性を欠失するため、本発明のレセプタ
ータンパク質の生物活性の不活性化を原因とする疾病の
モデルとなり得るので、これらの疾病の原因究明及び治
療法の検討に有用である。
【0117】(14a)本発明のDNAの欠損や損傷な
どに起因する疾病に対して治療・予防効果を有する化合
物のスクリーニング方法 本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物は、本発明のD
NAの欠損や損傷などに起因する疾病に対して治療・予
防効果を有する化合物のスクリーニングに用いることが
できる。すなわち、本発明は、本発明のDNA発現不全
非ヒト哺乳動物に試験化合物を投与し、該動物の変化を
観察・測定することを特徴とする、本発明のDNAの欠
損や損傷などに起因する疾病に対して治療・予防効果を
有する化合物またはその塩のスクリーニング方法を提供
する。該スクリーニング方法において用いられる本発明
のDNA発現不全非ヒト哺乳動物としては、前記と同様
のものがあげられる。試験化合物としては、例えば、ペ
プチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合
物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽
出液、血漿などがあげられ、これら化合物は新規な化合
物であってもよいし、公知の化合物であってもよい。具
体的には、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物を、
試験化合物で処理し、無処理の対照動物と比較し、該動
物の各器官、組織、疾病の症状などの変化を指標として
試験化合物の治療・予防効果を試験することができる。
試験動物を試験化合物で処理する方法としては、例え
ば、経口投与、静脈注射などが用いられ、試験動物の症
状、試験化合物の性質などにあわせて適宜選択すること
ができる。また、試験化合物の投与量は、投与方法、試
験化合物の性質などにあわせて適宜選択することができ
る。
【0118】例えば、中枢疾患(例えば、アルツハイマ
ー病、痴呆、摂食障害など)、内分泌疾患〔例えば、高
血圧症、性腺機能異常、甲状腺機能異常、下垂体機能異
常、下垂体ホルモン分泌不全(例、プロラクチン分泌不
全(例、卵巣機能低下症、精嚢発育不全、更年期障害、
甲状腺機能低下等))など〕、代謝疾患(例えば、糖尿
病、脂質代謝異常、高脂血症など)、癌(例えば、非小
細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、乳癌、子
宮頸部癌、結腸癌、直腸癌など)、心疾患(例えば、狭
心症、心筋梗塞など)、拒食症、肥満症、摂食亢進症等
に対して治療・予防効果を有する化合物をスクリーニン
グする場合、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物に
糖負荷処置を行ない、糖負荷処置前または処置後に試験
化合物を投与し、該動物の血糖値および体重変化などを
経時的に測定する。
【0119】該スクリーニング方法において、試験動物
に試験化合物を投与した場合、該試験動物の血糖値が約
10%以上、好ましくは約30%以上、より好ましくは
約50%以上低下した場合、該試験化合物を上記の疾患
に対して治療・予防効果を有する化合物として選択する
ことができる。該スクリーニング方法を用いて得られる
化合物は、上記した試験化合物から選ばれた化合物であ
り、本発明のレセプタータンパク質の欠損や損傷などに
よって引き起こされる疾患に対して治療・予防効果を有
するので、該疾患に対する安全で低毒性な治療・予防剤
などの医薬として使用することができる。さらに、上記
スクリーニングで得られた化合物から誘導される化合物
も同様に用いることができる。該スクリーニング方法で
得られた化合物は塩を形成していてもよく、該化合物の
塩としては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有
機酸など)や塩基(例、アルカリ金属など)などとの塩
が用いられ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が
好ましい。この様な塩としては、例えば、無機酸(例え
ば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸など)との塩、あ
るいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フ
マル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リ
ンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸など)との塩などが用いられる。該スクリー
ニング方法で得られた化合物またはその塩を含有する医
薬は、前記した本発明のレセプタータンパク質を含有す
る医薬と同様にして製造することができる。このように
して得られる製剤は、安全で低毒性であるので、例え
ば、ヒトまたはその他の哺乳動物(例えば、ラット、マ
ウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウ
マ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することがで
きる。該化合物またはその塩の投与量は、対象疾患、投
与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例えば、
該化合物を経口投与する場合、一般的に成人(体重60
kgとして)の拒食症患者においては、一日につき該化
合物を約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜5
0mg、より好ましくは約1.0〜20mg投与する。
非経口的に投与する場合は、該化合物の1回投与量は投
与対象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、該
化合物を注射剤の形で通常成人(60kgとして)の拒
食症患者に投与する場合、一日につき該化合物を約0.
01〜30mg程度、好ましくは約0.1〜20mg程
度、より好ましくは約0.1〜10mg程度を静脈注射
により投与するのが好都合である。他の動物の場合も、
60kg当たりに換算した量を投与することができる。
【0120】(14b)本発明のDNAに対するプロモ
ーターの活性を促進または阻害する化合物をスクリーニ
ング方法 本発明は、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物に、
試験化合物を投与し、レポーター遺伝子の発現を検出す
ることを特徴とする本発明のDNAに対するプロモータ
ーの活性を促進または阻害する化合物またはその塩のス
クリーニング方法を提供する。上記スクリーニング方法
において、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物とし
ては、前記した本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物
の中でも、本発明のDNAがレポーター遺伝子を導入す
ることにより不活性化され、該レポーター遺伝子が本発
明のDNAに対するプロモーターの制御下で発現しうる
ものが用いられる。試験化合物としては、前記と同様の
ものがあげられる。レポーター遺伝子としては、前記と
同様のものが用いられ、β−ガラクトシダーゼ遺伝子
(lacZ)、可溶性アルカリフォスファターゼ遺伝子
またはルシフェラーゼ遺伝子などが好適である。本発明
のDNAをレポーター遺伝子で置換された本発明のDN
A発現不全非ヒト哺乳動物では、レポーター遺伝子が本
発明のDNAに対するプロモーターの支配下に存在する
ので、レポーター遺伝子がコードする物質の発現をトレ
ースすることにより、プロモーターの活性を検出するこ
とができる。例えば、本発明のレセプタータンパク質を
コードするDNA領域の一部を大腸菌由来のβ−ガラク
トシダーゼ遺伝子(lacZ)で置換している場合、本
来、本発明のレセプタータンパク質の発現する組織で、
本発明のレセプタータンパク質の代わりにβ−ガラクト
シダーゼが発現する。従って、例えば、5−ブロモ−4
−クロロ−3−インドリル−β−ガラクトピラノシド
(X−gal)のようなβ−ガラクトシダーゼの基質と
なる試薬を用いて染色することにより、簡便に本発明の
レセプタータンパク質の動物生体内における発現状態を
観察することができる。具体的には、本発明のレセプタ
ータンパク質欠損マウスまたはその組織切片をグルタル
アルデヒドなどで固定し、リン酸緩衝生理食塩液(PB
S)で洗浄後、X−galを含む染色液で、室温または
37℃付近で、約30分ないし1時間反応させた後、組
織標本を1mM EDTA/PBS溶液で洗浄すること
によって、β−ガラクトシダーゼ反応を停止させ、呈色
を観察すればよい。また、常法に従い、lacZをコー
ドするmRNAを検出してもよい。上記スクリーニング
方法を用いて得られる化合物またはその塩は、上記した
試験化合物から選ばれた化合物であり、本発明のDNA
に対するプロモーター活性を促進または阻害する化合物
である。該スクリーニング方法で得られた化合物は塩を
形成していてもよく、該化合物の塩としては、生理学的
に許容される酸(例、無機酸など)や塩基(例、有機酸
など)などとの塩が用いられ、とりわけ生理学的に許容
される酸付加塩が好ましい。この様な塩としては、例え
ば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸
など)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、
プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石
酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸など)との塩などが用いら
れる。
【0121】本発明のDNAに対するプロモーター活性
を促進する化合物またはその塩は、本発明のレセプター
タンパク質の発現を促進し、該タンパク質の機能を促進
することができるので、例えば、中枢疾患(例えば、ア
ルツハイマー病、痴呆、摂食障害など)、内分泌疾患
〔例えば、高血圧症、性腺機能異常、甲状腺機能異常、
下垂体機能異常、下垂体ホルモン分泌不全(例、プロラ
クチン分泌不全(例、卵巣機能低下症、精嚢発育不全、
更年期障害、甲状腺機能低下等))など〕、代謝疾患
(例えば、糖尿病、脂質代謝異常、高脂血症など)、癌
(例えば、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、胃癌、膀
胱癌、乳癌、子宮頸部癌、結腸癌、直腸癌など)、心疾
患(例えば、狭心症、心筋梗塞など)、拒食症、肥満
症、摂食亢進症等の疾病(好ましくは拒食症、肥満症
等)に対する安全で低毒性な治療・予防剤などの医薬と
して有用である。また、本発明のDNAに対するプロモ
ーター活性を阻害する化合物またはその塩は、本発明の
レセプタータンパク質の発現を阻害し、該タンパク質の
機能を阻害することができるので、例えば肥満症[例、
悪性肥満細胞症(malignant mastocytosis)、外因性肥満
(exogenous obesity)、過インシュリン性肥満症(hyper
insulinar obesity)、過血漿性肥満(hyperplasmic obes
ity)、下垂体性肥満(hypophyseal adiposity)、減血漿
性肥満症(hypoplasmic obesity)、甲状腺機能低下肥満
症(hypothyroid obesity)、視床下部性肥満(hypothalam
ic obesity)、症候性肥満症(symptomatic obesity)、小
児肥満 (infantile obesity)、上半身肥満(upper body
obesity)、食事性肥満症 (alimentary obesity)、性機
能低下性肥満(hypogonadal obesity)、全身性肥満細胞
症(systemic mastocytosis)、単純性肥満(simple obesi
ty)、中心性肥満(central obesity)など]、摂食亢進症
(hyperphagia)、下垂体腺腫瘍、間脳腫瘍、月経異常、
自己免疫疾患、プロラクチノーマ、不妊症、インポテン
ス、無月経症、乳汁漏症、末端肥大症、キアリ・フロン
メル症候群、アルゴンツ・デル・カスティロ症候群、フ
ォーベス・アルブライト症候群、リンパ腫、シーハン症
候群、精子形成異常などの予防・治療剤(プロラクチン
産生抑制剤)などの予防・治療剤、好ましくは肥満症、
摂食亢進症などの予防・治療剤などの医薬として有用で
ある。さらに、上記スクリーニングで得られた化合物か
ら誘導される化合物も同様に用いることができる。
【0122】該スクリーニング方法で得られた化合物ま
たはその塩を含有する医薬は、前記した本発明のレセプ
タータンパク質またはその塩を含有する医薬と同様にし
て製造することができる。このようにして得られる製剤
は、安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまたはその
他の哺乳動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、
ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル
など)に対して投与することができる。該化合物または
その塩の投与量は、対象疾患、投与対象、投与ルートな
どにより差異はあるが、例えば、本発明のDNAに対す
るプロモーター活性を促進する化合物を経口投与する場
合、一般的に成人(体重60kgとして)の拒食症患者
においては、一日につき該化合物を約0.1〜100m
g、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約
1.0〜20mg投与する。非経口的に投与する場合
は、該化合物の1回投与量は投与対象、対象疾患などに
よっても異なるが、例えば、本発明のDNAに対するプ
ロモーター活性を促進する化合物を注射剤の形で通常成
人(60kgとして)の拒食症患者に投与する場合、一
日につき該化合物を約0.01〜30mg程度、好まし
くは約0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1
〜10mg程度を静脈注射により投与するのが好都合で
ある。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量
を投与することができる。一方、例えば、本発明のDN
Aに対するプロモーター活性を阻害する化合物を経口投
与する場合、一般的に成人(体重60kgとして)の肥
満症患者においては、一日につき該化合物を約0.1〜
100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好ま
しくは約1.0〜20mg投与する。非経口的に投与す
る場合は、該化合物の1回投与量は投与対象、対象疾患
などによっても異なるが、例えば、本発明のDNAに対
するプロモーター活性を阻害する化合物を注射剤の形で
通常成人(60kgとして)の肥満症患者に投与する場
合、一日につき該化合物を約0.01〜30mg程度、
好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましくは約
0.1〜10mg程度を静脈注射により投与するのが好
都合である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算
した量を投与することができる。このように、本発明の
DNA発現不全非ヒト哺乳動物は、本発明のDNAに対
するプロモーターの活性を促進または阻害する化合物ま
たはその塩をスクリーニングする上で極めて有用であ
り、本発明のDNA発現不全に起因する各種疾患の原因
究明または予防・治療薬の開発に大きく貢献することが
できる。また、本発明のレセプタータンパク質のプロモ
ーター領域を含有するDNAを使って、その下流に種々
のタンパクをコードする遺伝子を連結し、これを動物の
卵細胞に注入していわゆるトランスジェニック動物(遺
伝子導入動物)を作成すれば、特異的にそのポリペプチ
ドを合成させ、その生体での作用を検討することも可能
となる。さらに上記プロモーター部分に適当なレポータ
遺伝子を結合させ、これが発現するような細胞株を樹立
すれば、本発明のレセプタータンパク質そのものの体内
での産生能力を特異的に促進もしくは抑制する作用を持
つ低分子化合物の探索系として使用できる。
【0123】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commission on Biochemical Nomenclatureによる略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン I :イノシン R :アデニン(A)またはグアニン(G) Y :チミン(T)またはシトシン(C) M :アデニン(A)またはシトシン(C) K :グアニン(G)またはチミン(T) S :グアニン(G)またはシトシン(C) W :アデニン(A)またはチミン(T) B :グアニン(G)、グアニン(G)またはチミン(T) D :アデニン(A)、グアニン(G)またはチミン(T) V :アデニン(A)、グアニン(G)またはシトシン(C) N :アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)もしく はチミン(T)または不明もしくは他の塩基 RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム BHA :ベンズヒドリルアミン pMBHA :p−メチルベンズヒドリルアミン DCM :ジクロロメタン TFA :トリフルオロ酢酸 DIEA :ジイソプロピルエチルアミン Gly又はG :グリシン Ala又はA :アラニン Val又はV :バリン Leu又はL :ロイシン Ile又はI :イソロイシン Ser又はS :セリン Thr又はT :スレオニン Cys又はC :システイン Met又はM :メチオニン Glu又はE :グルタミン酸 Asp又はD :アスパラギン酸 Lys又はK :リジン Arg又はR :アルギニン His又はH :ヒスチジン Phe又はF :フェニルアラニン Tyr又はY :チロシン Trp又はW :トリプトファン Pro又はP :プロリン Asn又はN :アスパラギン Gln又はQ :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸 Tyr(I) :3−ヨードチロシン * :終止コドンに対応する Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド基
【0124】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェノール Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ キシイミド DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド DMF :N,N−ジメチルホルムアミド Pbf : 2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾ フラン−5−スルホニル Clt :2−クロロトリチル But :t−ブチル Met(O) :メチオニンスルフォキシド
【0125】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明のラット由来新規Gタンパク質
共役型レセプタータンパク質TGR26のアミノ酸配列
を示す。 〔配列番号:2〕本発明のラット由来新規Gタンパク質
共役型レセプタータンパク質TGR26をコードするc
DNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:3〕以下の実施例1におけるPCR反応で
使用したプライマー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:4〕以下の実施例1におけるPCR反応で
使用したプライマー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕以下の実施例3におけるTGR26発
現CHO細胞のTGR26レセプター遺伝子発現量を測
定するのに使用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕以下の実施例3におけるTGR26発
現CHO細胞のTGR26レセプター遺伝子発現量を測
定するのに使用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕以下の実施例3におけるTGR26発
現CHO細胞のTGR26レセプター遺伝子発現量を測
定するのに使用したプローブの塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕GPR8に対するリガンドペプチドの
ヒトホモログのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:9〕GPR8に対するリガンドペプチドの
ヒトホモログのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:10〕ヒトGPR8タンパク質をコードす
るcDNAのスクリーニングに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:11〕ヒトGPR8タンパク質をコードす
るcDNAのスクリーニングに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:12〕5’側に制限酵素Cla Iの認識
する塩基配列が付加され、また3’側に制限酵素Spe
Iの認識する塩基配列が付加されたヒトGPR8タン
パク質cDNAの全塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕GPR8発現CHO細胞株の各クロ
ーンにおけるGPR8レセプタータンパク質mRNAの
発現量を測定するために使用したriboprobeの
配列を示す。 〔配列番号:14〕ブタ視床下部から精製されたGPR
8に対するリガンドペプチドのアミノ末端アミノ酸配列
解析の結果から得られたアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:15〕相補鎖がGPR8リガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質の一部をコードして
いると推定されるEST配列(アクセッション番号:A
W007531)を示す。 〔配列番号:16〕相補鎖がGPR8リガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質の一部をコードして
いると推定されるEST配列(アクセッション番号:A
I500303)を示す。 〔配列番号:17〕相補鎖がGPR8リガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質の一部をコードして
いると推定されるEST配列(アクセッション番号:A
I990964 )を示す。 〔配列番号:18〕相補鎖がGPR8リガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質の一部をコードして
いると推定されるEST配列(アクセッション番号:A
A744804)を示す。 〔配列番号:19〕GPR8リガンドペプチドのラット
ホモログの前駆体タンパク質の一部をコードしていると
推定されるEST配列(アクセッション番号:H315
98)を示す。 〔配列番号:20〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質の一部をコードする
cDNAのスクリーニングに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:21〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質の一部をコードする
cDNAのスクリーニングに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:22〕ヒト脳由来cDNAから増幅された
GPR8に対するリガンドペプチドのヒトホモログの前
駆体タンパク質の一部をコードするDNA配列を示す。 〔配列番号:23〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質の一部のアミノ酸配
列を示す。 〔配列番号:24〕後述の参考例20で合成されたヒト
GPRリガンド(1−25)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:25〕後述の参考例21で合成されたヒト
GPRリガンド(1−24)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:26〕配列番号:128で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:27〕配列番号:129で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:28〕配列番号:130で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:29〕配列番号:131で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:30〕配列番号:24で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:31〕配列番号:25で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:32〕ヒトGPR8タンパク質の全アミノ
酸配列を示す。 〔配列番号:33〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:34〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:35〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側DNA配列を示す。 〔配列番号:36〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの3’下流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:37〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの3’下流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:38〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの3’下流側DNA配列を示す。 〔配列番号:39〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:40〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:41〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの配列を示す。 〔配列番号:42〕GPR8に対するリガンドペプチド
のヒトホモログの前駆体タンパク質のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:43〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:44〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:45〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側DNA配列を示す。 〔配列番号:46〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:47〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:48〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの5’上流側DNA配列を示す。 〔配列番号:49〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの3’下流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:50〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの3’下流側配列を得るのに使用した合成DNAを示
す。
【0126】〔配列番号:51〕GPR8に対するリガ
ンドペプチドのブタホモログの前駆体タンパク質をコー
ドするcDNAの3’下流側DNA配列を示す。 〔配列番号:52〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:53〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:54〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質をコードするcDN
Aの配列を示す。 〔配列番号:55〕GPR8に対するリガンドペプチド
のブタホモログの前駆体タンパク質のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:56〕配列番号:55から推定されたGP
R8に対するリガンドペプチドのブタホモログのアミノ
酸配列を示す。 〔配列番号:57〕配列番号:55から推定されたGP
R8に対するリガンドペプチドのブタホモログのアミノ
酸配列を示す。 〔配列番号:58〕配列番号:56で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:59〕配列番号:57で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:60〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質の一部をコードす
るcDNAを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:61〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質の一部をコードす
るcDNAを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:62〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質の一部をコードす
るcDNAの配列を示す。 〔配列番号:63〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを
示す。 〔配列番号:64〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを
示す。 〔配列番号:65〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの5’上流側DNA配列を示す。 〔配列番号:66〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの3’下流側配列を得るのに使用した合成DNAを
示す。 〔配列番号:67〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの3’下流側配列を得るのに使用した合成DNAを
示す。 〔配列番号:68〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの3’下流側DNA配列を示す。 〔配列番号:69〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:70〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:71〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの配列を示す。 〔配列番号:72〕GPR8に対するリガンドペプチド
のラットホモログの前駆体タンパク質のアミノ酸配列を
示す。 〔配列番号:73〕配列番号:72から推定されたGP
R8に対するリガンドペプチドのラットホモログのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:74〕配列番号:72から推定されたGP
R8に対するリガンドペプチドのラットホモログのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:75〕配列番号:73で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:76〕配列番号:74で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:77〕GPR8リガンドペプチドのマウス
ホモログの前駆体タンパク質の一部をコードしていると
推定されるマウスゲノム断片配列を示す。 〔配列番号:78〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質の一部をコードす
るcDNAのスクリーニングに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:79〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質の一部をコードす
るcDNAのスクリーニングに使用した合成DNAを示
す。 〔配列番号:80〕マウス精巣由来cDNAから増幅さ
れたGPR8に対するリガンドペプチドのヒトホモログ
の前駆体タンパク質の一部をコードするDNA配列を示
す。 〔配列番号:81〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを
示す。 〔配列番号:82〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの5’上流側配列を得るのに使用した合成DNAを
示す。 〔配列番号:83〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの5’上流側DNA配列を示す。 〔配列番号:84〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの3’下流側配列を得るのに使用した合成DNAを
示す。 〔配列番号:85〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの3’下流側配列を得るのに使用した合成DNAを
示す。 〔配列番号:86〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの3’下流側DNA配列を示す。 〔配列番号:87〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:88〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAを得るのに使用した合成DNAを示す。 〔配列番号:89〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質をコードするcD
NAの配列を示す。 〔配列番号:90〕GPR8に対するリガンドペプチド
のマウスホモログの前駆体タンパク質のアミノ酸配列を
示す。 〔配列番号:91〕配列番号:90から推定されたGP
R8に対するリガンドペプチドのマウスホモログのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:92〕配列番号:90から推定されたGP
R8に対するリガンドペプチドのマウスホモログのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:93〕配列番号:91で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:94〕配列番号:92で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:95〕後述の参考例40で合成されたヒト
GPR8リガンド(1−23)酸化体のアミノ酸配列を
示す。 〔配列番号:96〕後述の参考例41で合成されたヒト
GPR8リガンド(1−22)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:97〕後述の参考例42で合成されたヒト
GPR8リガンド(1−21)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:98〕後述の参考例43で合成されたヒト
GPR8リガンド(1−20)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:99〕後述の参考例44で合成されたヒト
GPR8リガンド(1−19)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:100〕後述の参考例45で合成されたヒ
トGPR8リガンド(1−18)のアミノ酸配列を示
す。
【0127】〔配列番号:101〕後述の参考例46で
合成されたヒトGPR8リガンド(1−17)のアミノ
酸配列を示す。 〔配列番号:102〕後述の参考例47で合成されたヒ
トGPR8リガンド(1−16)のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:103〕後述の参考例50で合成さブタG
PR8リガンド(1−23)酸化体のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:104〕後述の参考例51で合成されたラ
ットまたはマウスGPR8リガンド(1−23)酸化体
のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:105〕後述の参考例12で合成されたF
moc化ヒトGPR8リガンド(1−23)のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:106〕後述の参考例52で合成された
[Nα−Acetyl−Trp1]−ヒトGPR8リガ
ンド(1−23)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:107〕後述の参考例53で合成されたヒ
トGPR8リガンド(2−23)のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:108〕後述の参考例54で合成されたヒ
トGPR8リガンド(4−23)のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:109〕後述の参考例55で合成されたヒ
トGPR8リガンド(9−23)のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:110〕後述の参考例56で合成されたヒ
トGPR8リガンド(15−23)のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:111〕後述の参考例57で合成された
[N−Acetyl−Tyr2]−ヒトGPR8リガン
ド(2−23)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:112〕後述の参考例58で合成された
[D−Trp1]−ヒトGPR8リガンド(1−23)
のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:113〕後述の参考例59で合成された
[N−3−Indolepropanoyl−Ty
2]−ヒトGPR8リガンド(2−23)のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:114〕配列番号:96で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:115〕配列番号:97で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:116〕配列番号:98で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:117〕配列番号:99で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:118〕配列番号:100で表されるアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:119〕配列番号:101で表されるアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:120〕配列番号:102で表されるアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:121〕配列番号:107で表されるアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:122〕配列番号:108で表されるアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:123〕配列番号:109で表されるアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:124〕配列番号:110で表されるアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:125〕配列番号:14で表されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:126〕配列番号:8で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:127〕配列番号:9で表されるアミノ酸
配列をコードする塩基配列を示す。 〔配列番号:128〕後述の参考例16で合成されたヒ
トGPRリガンド(1−29)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:129〕後述の参考例17で合成されたヒ
トGPRリガンド(1−28)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:130〕後述の参考例18で合成されたヒ
トGPRリガンド(1−27)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:131〕後述の参考例19で合成されたヒ
トGPRリガンド(1−26)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:132〕以下の実施例10におけるPCR
反応で使用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:133〕以下の実施例10におけるPCR
反応で使用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:134〕以下の実施例10で得られたマウ
スTGR26をコードするDNAの5’上流端部分の塩
基配列を示す。 〔配列番号:135〕以下の実施例11におけるPCR
反応で使用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:136〕以下の実施例11におけるPCR
反応で使用したプライマーの塩基配列を示す。 〔配列番号:137〕以下の実施例11で得られたマウ
スTGR26をコードするcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:138〕本発明のマウス由来新規Gタンパ
ク質共役型レセプタータンパク質TGR26のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:139〕本発明のマウス由来新規Gタンパ
ク質共役型レセプタータンパク質TGR26をコードす
るcDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:140〕ヒト型GPR7リガンドAのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:141〕マウス型GPR7リガンドAのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:142〕ラット型GPR7リガンドAのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:143〕ヒト型GPR7リガンドBのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:144〕マウス型GPR7リガンドBのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:145〕ラット型GPR7リガンドBのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:146〕ヒト型GPR7リガンドCのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:147〕ヒト型GPR7リガンドDのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:148〕マウス型GPR7リガンドCのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:149〕マウス型GPR7リガンドDのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:150〕ラット型GPR7リガンドCのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:151〕ラット型GPR7リガンドDのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:152〕ヒト型GPR7リガンドEのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:153〕マウス型GPR7リガンドEのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:154〕ラット型GPR7リガンドEのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:155〕ヒト型GPR7リガンドFのアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:156〕マウス型GPR7リガンドFのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:157〕ラット型GPR7リガンドFのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:158〕ヒト型GPR7リガンドAをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:159〕マウス型GPR7リガンドAをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:160〕ラット型GPR7リガンドAをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:161〕ヒト型GPR7リガンドBをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:162〕マウス型GPR7リガンドBをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:163〕ラット型GPR7リガンドBをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:164〕ヒト型GPR7リガンドCをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:165〕ヒト型GPR7リガンドDをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:166〕マウス型GPR7リガンドCをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:167〕マウス型GPR7リガンドDをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:168〕ラット型GPR7リガンドCをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:169〕ラット型GPR7リガンドDをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:170〕ヒト型GPR7リガンドEをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:171〕マウス型GPR7リガンドEをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:172〕ラット型GPR7リガンドEをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:173〕ヒト型GPR7リガンドFをコー
ドするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:174〕マウス型GPR7リガンドFをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:175〕ラット型GPR7リガンドFをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:176〕分泌シグナルを含むヒト型GPR
7リガンド前駆体のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:177〕分泌シグナルを含むマウス型GP
R7リガンド前駆体のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:178〕分泌シグナルを含むラット型GP
R7リガンド前駆体のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:179〕参考例61で得られた、分泌シグ
ナルを含むヒト型GPR7リガンド前駆体をコードする
DNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:180〕参考例62で得られた、分泌シグ
ナルを含むマウス型GPR7リガンド前駆体をコードす
るDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:181〕参考例63で得られた、分泌シグ
ナルを含むラット型GPR7リガンド前駆体をコードす
るDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:182〕ヒトGPR7のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:183〕ヒトGPR7をコードするDNA
の塩基配列を示す。 〔配列番号:184〕参考例61で使用した合成DNA
を示す。 〔配列番号:185〕参考例61で使用した合成DNA
を示す。 〔配列番号:186〕参考例62で使用した合成DNA
を示す。 〔配列番号:187〕参考例62で使用した合成DNA
を示す。 〔配列番号:188〕参考例63で使用した合成DNA
を示す。 〔配列番号:189〕参考例63で使用した合成DNA
を示す。 〔配列番号:190〕参考例60で用いたプライマーの
塩基配列を示す。 〔配列番号:191〕参考例60で用いたプライマーの
塩基配列を示す。
【0128】後述の実施例1で得られた形質転換体 大
腸菌(Escherichia coli)DH10B
/pAK−rGPR7は、2000年10月31日から
大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17番85号(郵便
番号532−8686)、財団法人・発酵研究所(IF
O)に受託番号IFO 16496として、2000年
11月13日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中
央第6(郵便番号305−8566)、独立行政法人産
業技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧通商産業
省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIBH))に
受託番号FERM BP−7365としてそれぞれ寄託
されている。後述の実施例11で得られた形質転換体
大腸菌(Escherichiacoli)TOP10
/pCR2.1−TOPO Mouse GPR7は、2
001年9月20日から大阪府大阪市淀川区十三本町2
丁目17番85号(郵便番号532−8686)、財団
法人・発酵研究所(IFO)に受託番号IFO 167
04として、2001年10月15日から茨城県つくば
市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305−856
6)、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託セ
ンターに受託番号FERM BP−7775としてそれ
ぞれ寄託されている。後述の参考例3で得られた形質転
換体 大腸菌(Escherichia coli)D
H5α/pAKKO−GPR8は、大阪府大阪市淀川区
十三本町2丁目17番85号(郵便番号532−868
6)、財団法人発酵研究所(IFO)に2001年2月
27日から寄託番号IFO 16564として、茨城県
つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305
−8566)、独立行政法人産業技術総合研究所 特許
生物寄託センターに2001年4月11日から受託番号
FERM BP−7540として、それぞれ寄託されて
いる。後述の参考例25で得られた形質転換体 大腸菌
(Escherichiacoli)TOP10/pC
R2.1−TOPO Human GPR8 Ligan
d Precursorは、大阪府大阪市淀川区十三本
町2丁目17番85号(郵便番号532−8686)、
財団法人発酵研究所(IFO)に2001年2月27日
から寄託番号IFO 16568として、茨城県つくば
市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−85
66)、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄
託センターに2001年4月11日から受託番号FER
M BP−7544として、それぞれ寄託されている。
後述の参考例29で得られた形質転換体 大腸菌(Es
cherichiacoli)TOP10/pCR2.
1−TOPO Porcine GPR8 Ligand
Precursorは、大阪府大阪市淀川区十三本町2
丁目17番85号(郵便番号532−8686)、財団
法人発酵研究所(IFO)に2001年2月27日から
寄託番号IFO 16565として、茨城県つくば市東
1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−856
6)、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託
センターに2001年4月11日から受託番号FERM
BP−7541として、それぞれ寄託されている。後述
の参考例33で得られた形質転換体 大腸菌(Esch
erichiacoli)TOP10/pCR2.1−
TOPO Rat GPR8 Ligand Precur
sorは、大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17番8
5号(郵便番号532−8686)、財団法人発酵研究
所(IFO)に2001年2月27日から寄託番号IF
O 16567として、茨城県つくば市東1丁目1番地
1 中央第6(郵便番号305−8566)、独立行政
法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに200
1年4月11日から受託番号FERM BP−7543
として、それぞれ寄託されている。後述の参考例38で
得られた形質転換体 大腸菌(Escherichia
coli)TOP10/pCR2.1−TOPO Mo
use GPR8 Ligand Precursor
は、大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17番85号
(郵便番号532−8686)、財団法人発酵研究所
(IFO)に2001年2月27日から寄託番号IFO
16566として、茨城県つくば市東1丁目1番地1
中央第6(郵便番号305−8566)、独立行政法
人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに200
1年4月11日から受託番号FERM BP−7542
として、それぞれ寄託されている。後述の参考例61で
得られた形質転換体 大腸菌(Escherichia
coli)JM109/pTAhGPR7−1は、Es
cherichia coli JM109/pTAhG
PR7L−1として、2001年6月27日から茨城県
つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305
−8566)の独立行政法人産業技術総合研究所 特許
生物寄託センターに寄託番号FERMBP−7640と
して、2001年6月19日から大阪府大阪市淀川区十
三本町2丁目17番85号(郵便番号532−868
6)の財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IF
O 16644として寄託されている。後述の参考例6
2で得られた形質転換体 大腸菌(Escherich
iacoli)JM109/pTAmGPR7−1は、
Escherichia coli JM109/pTA
mGPR7L−1として、2001年6月27日から茨
城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号3
05−8566)の独立行政法人産業技術総合研究所
特許生物寄託センターに寄託番号FERMBP−764
1として、2001年6月19日から大阪府大阪市淀川
区十三本町2丁目17番85号(郵便番号532−86
86)の財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号I
FO 16656として寄託されている。後述の参考例
63で得られた形質転換体 大腸菌(Escheric
hiacoli)JM109/pTArGPR7−1
は、Escherichia coli JM109/p
TArGPR7L−1として、2001年6月27日か
ら茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番
号305−8566)の独立行政法人産業技術総合研究
所 特許生物寄託センターに寄託番号FERMBP−7
642として、2001年6月19日から大阪府大阪市
淀川区十三本町2丁目17番85号(郵便番号532−
8686)の財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番
号IFO 16657として寄託されている。
【0129】
【実施例】以下に実施例および参考例を示して、本発明
をより詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を限定
するものではない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作
法は、モレキュラー・クローニング(Molecular clonin
g)に記載されている方法に従った。 実施例1 ラット全脳由来Gタンパク質共役型レセプタータンパク
質をコードするcDNAのクローニングと塩基配列の決
定 ラット全脳cDNA(CLONTECH)を鋳型とし、
ヒトGPR8をコードするDNAの塩基配列を元に設計
した2個のプライマー、プライマー1(配列番号:3)
およびプライマー2(配列番号:4)を用いてPCR反
応を行った。該反応における反応液の組成は、上記cD
NAを10分の1量鋳型として使用し、Advanta
ge−2 cDNA Polymerase Mix(C
LONTECH)1/50量、プライマー3 0.2μ
M、プライマー2 0.2μM 、dNTPs 200μ
M、および酵素に添付のバッファーを加え、25μlの
液量とした。PCR反応は、(i)94℃・2分の後、
(ii)94℃・20秒、72℃・2分のサイクルを3
回、(iii)94℃・20秒、66℃・20秒、68℃
・2分のサイクルを3回、(iv)94℃・20秒、60
℃・20秒、68℃・2分のサイクルを36回繰り返
し、最後に68℃・7分の伸長反応を行った。該PCR
反応後の反応産物を、TAクローニングキット(Inv
itrogen)の処方に従い、プラスミドベクターp
CR2.1−TOPO(Invitrogen)へサブ
クローニングした。これを大腸菌DH5αに導入し、ア
ンピシリンを含むLB寒天培地中で、cDNAを持つク
ローンを選択した。個々のクローンの配列を解析した結
果、新規Gタンパク質共役型レセプタータンパク質をコ
ードするcDNAの塩基配列(配列番号:2)を得た。
このDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列(配列
番号:1)を含有する新規Gタンパク質共役型レセプタ
ータンパク質をTGR26と命名した〔図1,図2〕。
配列番号:1で表されるアミノ酸配列は、既知のヒトG
タンパク質共役型レセプタータンパク質であるGPR7
〔ゲノミクス(Genomics),28巻,84−91頁,1
995年〕との間に84.8%の相同性を有していた。
TGR26をコードするDNAを挿入したプラスミドを
有する前述した形質転換体から1クローンを選択し、ア
ンピシリンを含むLB培地で振とう培養し、プラスミド
を得た。これを制限酵素ClaIおよびSpeIで処理
し、TGR26をコードするインサート部分を切り出し
た。同様に制限酵素ClaIおよびSpeIで処理した
pAKKO−1.11HおよびLigation Ex
press Kit(CLONTECH)を用いて連結
し、大腸菌DH10Bにエレクトロポーレーション法に
て導入した。得られたクローンについては、有する発現
細胞構築用プラスミドの構造を、制限酵素処理および配
列解析で確認したうえ、大腸菌(Escherichi
a coli)DH10B/pAK−rGPR7と命名
した。TGR26の疎水性プロット図を〔図3〕に示
す。
【0130】実施例2 TGR26発現CHO細胞の作製 実施例1に記載の発現プラスミドpAK−rGPR7で
形質転換したEscherichia coli DH
5α(東洋紡)を培養後、Plasmid Midi
Kit(キアゲン)を用いてpAK−rGPR7プラス
ミドDNAを調製した。これをCellPhect T
ransfection Kit(アマシャムファルマ
シアバイオテク)を用いて、添付のプロトコールに従っ
てCHOdhfr-細胞に導入した。5μgのDNAを
リン酸カルシウムとの共沈懸濁液とし、48時間前に3
x105個のCHO dhfr-細胞を播種した直径6c
mシャーレ2枚に添加した。10%ウシ胎児血清を含む
MEMα培地で1日間培養した後、継代し、選択培地で
ある10%透析ウシ胎児血清を含む核酸不含MEMα培
地で培養した。選択培地中に増殖してくるTGR26発
現CHO細胞である形質転換細胞のコロニー44クロー
ンを選択した。
【0131】実施例3 TaqMan PCR法を用いたTGR26発現CHO
細胞株のTGR26発現量の定量 実施例2で得たTGR26発現CHO細胞株44クロー
ンを、各25cm2フラスコに培養し、RNeasy
Mini Kits(キアゲン)を用いてtotal
RNAを調製した後、RNase−free DNas
e Set(キアゲン)を用いてDNase処理をし
た。得られたtotal RNA 4μgをランダムプラ
イマー(宝酒造)500pmolを含む溶液12μlと
して70℃で10分間処理した後氷冷し、さらに1xF
irst Strand Buffer、10 mM
DTT、500μM dA/dC/dG/dTTPおよ
び200 units SUPERSCRIPT II
(ギブコ)を添加し、混合液20μlを、30℃・10
分、42℃・60分、51℃・30分、70℃・15分
で処理することにより逆転写反応を行なった。得られた
total RNA5ng相当の逆転写産物、または後
に述べるようにして作製した10から1x107コピー
の標準cDNA、1xUniversal PCR M
asterMix(PEバイオシステムズ)、配列番
号:5で表されるプライマーおよび配列番号:6で表さ
れるプライマー各100nM、および配列番号:7(Fa
m-tcctctgctg gacaccgtac cacctga-Tamra;配列中、Fam
は6-carboxy-fluoresceinを、Tamraは6-carboxy-tetram
ethyl-rhodamineを、それぞれ示す。)で表されるTaq
Manプローブ 100nMを含む反応混合液25μl
についてABI PRISM 7700 Sequen
ce Detector(PEバイオシステムズ)を用
いてPCRを行なった。PCRは、50℃・2分、95
℃・10分で処理後、95℃・15秒、60℃・60秒
のサイクルを40回繰り返すことにより行なった。標準
cDNAは、100pgのTGR26発現プラスミドD
NA(pAK−rGPR7)、配列番号:5で表される
プライマーおよび配列番号:6で表されるプライマー各
500nM、1xPCR Gold Buffer、
2.5mMMgCl2、200μM dA/dC/dG
/dTTPおよび20unitsAmpliTaq G
old(PEバイオシステムズ)を含む反応混合液20
0μlを、GeneAmp PCR System 9
700(PEバイオシステムズ)を用いて、95℃・1
0分で処理後、95℃・10秒、63℃・15秒、72
℃・10秒のサイクルを40回繰り返す条件のPCRを
行なって増幅して調製した。QIAquick PCR
Purification Kit(キアゲン)を用
いて精製した合成cDNAの260nmの吸光度を測定
して濃度を算出し、さらに標準cDNAの正確なコピー
数を算出した後、1mM EDTAを含む10mM T
ris−HCl(pH8.0)溶液で希釈し、1x10
8コピー/μlの濃度の標準cDNA溶液を調製した。
また、TaqMan PCR用プローブおよびプライマ
ーはPrimer Express(Version
1.0)(PEバイオシステムズ)により設計した。発
現量はABI PRISM 7700 SDSソフトウ
ェアによって算出した。リポーターの蛍光強度が設定さ
れた値に達した瞬間のサイクル数を縦軸にとり、標準c
DNAの初期濃度の対数値を横軸にとり、標準曲線を作
成した。標準曲線より各逆転写産物の初期濃度を算出
し、各クローンのtotal RNA当たりのTGR2
6遺伝子発現量を求めた。その結果、TGR26発現C
HO細胞株クローン番号18および28が高い発現量を
示すことがわかった。以後の実験にはこれら2つのクロ
ーンの発現細胞を用いた。
【0132】実施例4 TGR26発現CHO細胞を用いた細胞内cAMP産生
量の測定 実施例3で作製したTGR26発現CHO細胞を24穴
プレートに5x104cell/wellで播種し、4
8時間培養した。細胞を0.2mM 3−イソブチル−
メチルキサンチン、0.05% BSA(ウシ血清アル
ブミン)および20mM HEPESを含むMEMαバ
ッファー(pH7.4)で洗浄した〔以下、0.2mM
3−イソブチル−メチルキサンチン、0.05% B
SAおよび20mM HEPESを含むMEMαバッフ
ァー(pH7.4)を、反応用バッファーと呼ぶ〕。そ
の後、0.5mlの反応用バッファーを加えて30分間
培養器で保温した。反応用バッファーを除き、新たに
0.25mlの反応用バッファーを細胞に加えた後、適
当な濃度のDMSO溶液とした試料と2μMフォルスコ
リンを含む0.25mlの反応用バッファーを細胞に加
え、37℃で30分間反応させた。100μlの20%
過塩素酸を加えて反応を停止させ、次に氷上で1時間置
くことにより細胞内cAMPを抽出した。抽出液中のc
AMP量は、cAMP EIAキット(アマシャムファ
ルマシアバイオテク)を用いて測定した。
【0133】実施例5 TGR26発現CHO細胞膜画分を用いて測定した23
残基または30残基のGPR8リガンドペプチドヒトホ
モログの細胞内cAMP産生抑制活性 参考例12で得られた配列番号:8で表される23残基
のGPR8リガンドペプチドヒトホモログ(以下、hG
PR8L(1−23)と記載することがある)または参
考例13で得られた配列番号:9で表される30残基の
GPR8リガンドペプチドヒトホモログ(以下、hGP
R8L(1−30)と記載することがある)を、種々の
濃度で実施例4に記載した方法でTGR26発現CHO
細胞膜画分に投与し、細胞内cAMP産生抑制活性を測
定した。結果を〔図4〕に示す。これより明らかに、h
GPR8L(1−23)およびhGPR8L(1−3
0)は濃度依存的にTGR26発現CHO細胞細胞内c
AMPの産生を抑制した。図中、cAMP合成抑制活性
は、フォルスコリンを含む反応用バッファーを添加した
ときの細胞内cAMP量から反応用バッファーを添加し
たときの細胞内cAMP量を減じた量を100%とし
て、hGPR8L(1−23)またはhGPR8L(1
−30)を加えたときの細胞内cAMP量から反応用バ
ッファーを添加したときの細胞内cAMP量を減じた量
を%として表わした。これより、hGPR8L(1−2
3)またはhGPR8L(1−30)が、TGR26に
対するリガンドであることが明らかとなった。hGPR
8L(1−23)のブタ、ラットおよびマウスのホモロ
グ(配列番号:56、配列番号:73および配列番号:
91)およびhGPR8L(1−30)のブタ、ラット
およびマウスのホモログ(配列番号:57、配列番号:
74および配列番号:92)を用いても、上記と同様
に、濃度依存的にTGR26発現CHO細胞細胞内cA
MPの産生抑制を確認できる。
【0134】実施例6 TGR26発現CHO細胞の膜画分を用いたGTPγS
結合活性の測定 TGR26発現CHO細胞膜画分に対する[35S]−g
uanosine 5’−(γ−thio)triph
osphate(GTPγS)の結合促進活性を以下の
方法により測定した。 1)膜画分の調整法 1x108個のTGR26発現CHO細胞に10mlの
ホモジネートバッファー(10mM NaHCO3、5
mM EDTA、0.5mM PMSF(フェニルメチ
ルスルホニルフルオライド)、1μg/ml ペプスタ
チン、4μg/ml E−64、20μg/ml ロイ
ペプチン)を添加し、ポリトロン(12,000rp
m、1分間)を用いて破砕した。細胞破砕液を遠心
(1,000g、15分間)して上清を得た。次にこの
上清を超遠心分離(Beckman type 30ロ
ーター、30,000rpm、1時間)し、得られた沈
殿物をTGR26発現CHO細胞膜画分とした。 2)GTPγS結合活性の測定 TGR26発現CHO細胞膜画分を膜希釈緩衝液(50
mM トリス塩酸緩衝液(pH7.4)、5 mM M
gCl2、150mM NaCl、1μM GDP、
0.1% BSA)で希釈して、タンパク質濃度30μ
g/mlのアッセイ用細胞膜画分溶液を調製した。アッ
セイ用膜画分溶液200μlに、50nM濃度の
35S]−guanosine 5’−(γ−thi
o)triphosphate(NEN社)を2μlと
適当な濃度のDMSO溶液とした試料2μlとを添加
し、この混合液を25℃で一時間保温した。混合液をフ
ィルター濾過し、さらにフィルターを洗浄用バッファー
(50mM トリス塩酸緩衝液(pH7.4)、5mM
MgCl2、1mM EDTA、0.1% BSA)
1.5mlで2回洗浄した後、フィルターの放射活性を
液体シンチレーションカウンターで測定した。
【0135】実施例7 TGR26発現CHO細胞膜画分を用いて測定した23
残基または30残基のGPR8リガンドペプチドヒトホ
モログのGTPγS結合促進活性 hGPR8L(1−23)またはhGPR8L(1−3
0)を種々の濃度で、実施例6に記載した方法に従い、
TGR26発現CHO細胞膜画分と混合し、GTPγS
結合促進活性を測定した。結果を〔図5〕に示す。これ
より明らかに、hGPR8L(1−23)およびhGP
R8L(1−30)は濃度依存的にTGR26発現CH
O細胞膜画分のGTPγS結合を促進した。hGPR8
L(1−23)のブタ、ラットおよびマウスのホモログ
(配列番号:56、配列番号:73および配列番号:9
1)およびhGPR8L(1−30)のブタ、ラットお
よびマウスのホモログ(配列番号:57、配列番号:7
4および配列番号:92)を用いても、上記と同様に、
濃度依存的にTGR26発現CHO細胞膜画分のGTP
γS結合促進を確認できる。
【0136】実施例8 [125I−Tyr10]−hGPR8L(1−23)を用
いたレセプター結合実験 参考例15に記載した方法により作製した[125I−T
yr10]−hGPR8L(1−23)および実施例6に
記載したTGR26発現CHO細胞から調製した細胞膜
画分を用いて以下のようにしてレセプター結合実験を行
なった。TGR26発現CHO細胞から調製した細胞膜
画分を、アッセイ用バッファー(25 mM Tris-HCl、5 mM
EDTA、0.05% CHAPS(3−[(3−コラミドプロピル)ジメ
チルアンモニオ]-1-プロパン硫酸)、0.1% BSA、0.5 m
M PMSF、1μg/ml ペプスタチン、20μg/ml ロイペプチ
ン、4μg/ml E-64、pH 7.4)で各種濃度に希釈後、ポリ
プロピレン製試験管(Falcon 2053)に200μlずつ
分注した。最大結合量を測定するために2μlのDMS
Oと7nMの[125I−Tyr10]−hGPR8L(1
−23) 2μlを膜画分溶液に添加した。また、非特
異的結合を測定するために100μM hGPR8L
(1−23)のDMSO溶液2μlと7nMの[125
−Tyr10]−hGPR8L(1−23) 2μlを膜
画分溶液に添加した。25℃で75分間反応させた後、
ポリエチレンイミン処理したワットマングラスフィルタ
ー(GF−F)を用いて反応液を吸引ろ過しさらにフィ
ルターを洗浄用バッファー(25 mM Tris-HCl、5 mM EDT
A、0.05% CHAPS、0.1% BSA、pH 7.4)1.5 mlで2回洗浄
した。ろ過後、γ−カウンターを用いてろ紙上に残った
放射活性を測定し、最大結合量から非特異的結合量を引
いて特異的結合量を見積もった。膜画分の濃度を変化さ
せると膜画分の濃度に依存した[125I−Tyr10]−
hGPR8L(1−23)の特異的な結合が認められ
た。膜画分濃度を3μg/mlに設定してhGPR8L
(1−23)およびhGPR8L(1−30)による[
125I−Tyr10]−hGPR8L(1−23)のTG
R26発現細胞膜画分への特異的結合に対する結合阻害
を調べた。阻害率から50%阻害濃度(IC 50値)を算
出したところ、hGPR8L(1−23)のIC50値は
0.12nMであった。また、hGPR8L(1−3
0)のIC50値は0.028nMであった。これより、
hGPR8L(1−23)およびhGPR8L(1−3
0)がTGR26発現細胞膜画分に対して高い親和性を
有することが示された。このことは、hGPR8L(1
−23)およびhGPR8L(1−30)がTGR26
レセプターの高親和性リガンドであることを意味するも
のである。〔図7〕に種々の濃度におけるhGPR8L
(1−23)およびhGPR8L(1−30)の結合阻
害を示す。hGPR8L(1−23)のラットおよびマ
ウスのホモログ(配列番号:73および配列番号:9
1)およびhGPR8L(1−30)のブタ、ラットお
よびマウスのホモログ(配列番号:57、配列番号:7
4および配列番号:92)を用いても、上記と同様に、
125I−Tyr10]−hGPR8L(1−23)のT
GR26発現細胞膜画分への特異的結合に対する結合阻
害を確認できる。
【0137】実施例9 TGR26発現CHO細胞膜画分および[125I−Ty
10]−hGPR8L(1−23)を用いて測定したG
PR8リガンドペプチドのヒトおよびブタホモログの誘
導体のレセプター結合活性 参考例で得られたGPR8リガンドペプチドのヒトおよ
びブタホモログの誘導体のレセプター結合活性を、実施
例8に記載した方法でTGR26発現CHO細胞膜画分
および[125I−Tyr10]−hGPR8L(1−2
3)を用いて測定した。測定した誘導体の配列番号とレ
セプター結合活性を表1に示す。レセプター結合活性
は、50%結合阻害濃度(IC50値)で示した。
【0138】
【表1】
【0139】実施例10 マウスTGR26をコードするcDNAの5’上流端の
クローニング 5’RACE PCRクローニングによりマウスTGR26をコ
ードするcDNAの5’上流塩基配列を明らかにした。
5’RACE PCRクローニングは、参考例35に記載のマウ
ス脳cDNAを鋳型としてSMARTTM RACE cDNA Amplific
ation Kitに添付のUniversal Primer Mixと配列番号:
132の合成プライマーでPCR反応を行ない、次にこ
のPCR反応液を鋳型としてキットに添付のNested Uni
versal Primerと配列番号:133の合成プライマーで
PCR反応を行なうことにより達成された。配列番号:
132および配列番号:133のプライマーは、Genban
kに登録のマウスGPR7 cDNA断片配列(Accessio
n:U23807)を基に設計した。PCRの反応液組成と反応
条件は以下のとおりである。反応液はマウス脳cDNA
1μl、Universal Primer Mix 2μl、配列番号:1
32の合成DNAプライマー0.2μM、0.8mM dNTP
s、Advantage-GC 2ポリメラーゼ(CLONTECH) 0.4μl
および酵素に付属のバッファーで総反応量を20μlと
し、サーマルサイクラー(PEバイオシステムズ)を用
い、96℃・120秒の加熱の後、96℃・30秒、68℃・120秒
のサイクルを30回繰り返し、さらに72℃で10分間保温し
た。次に、キットに添付のTricine-EDTABufferで50倍
希釈したPCR反応液0.5μl、Nested Universal P
rimer0.5μM、配列番号:133の合成DNAプラ
イマー0.5μM、0.8mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリ
メラーゼ(CLONTECH)0.4μlおよび酵素に付属のバッ
ファーで総反応量を20μlとし、サーマルサイクラー
(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・120秒の加熱
の後、96℃・30秒、60℃・30秒、72℃・60秒のサイクル
を30回繰り返し、さらに72℃で10分間保温した。増幅し
たDNAを1.5%のアガロースゲル電気泳動により分離し
た後、約450塩基長のDNAをカミソリで切り出し、
DNAをQIAquick Gel Extraction Kit(キアゲン)を
用いて回収した。このDNAをTOPO TA Cloning Kit (I
nvitrogen)のプロトコールに従ってpCR2.1-TOPOベクタ
ーへクローニングした。これをエシェリヒア・コリ(Esc
herichia coli) TOP10 competent cell(Invitrogen)
に導入して形質転換した後、cDNA挿入断片を持つク
ローンをアンピシリンおよびX−galを含むLB寒天
培地で選択し、白色を呈するクローンのみを滅菌したつ
ま楊枝を用いて分離し、形質転換体を得た。個々のクロ
ーンをアンピシリンを含むLB培地で一晩培養し、QIAw
ell 8 Plasmid Kit (キアゲン)を用いてプラスミドD
NAを調整した。塩基配列の決定のための反応はBigDye
Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit(P
Eバイオシステムズ)を用いて行ない、蛍光式自動シー
ケンサーを用いて解読し、配列番号:134で表される
塩基配列を得た。
【0140】実施例11 マウスTGR26をコードするcDNAのクローニング マウス脳cDNAを鋳型として配列番号:135の合成
プライマーと配列番号:136の合成プライマーを用い
たPCR法によりマウスTGR26 DNAの増幅を行
なった。反応液の組成は、マウス脳cDNA 1μl、
合成プライマー各0.2μM、0.8 mM dNTPs、Advantag
e cDNA Polymerase Mix (CLONTECH) 0.4μlおよび
酵素に付属のバッファーで、総反応量を20μlとし
た。サーマルサイクラー (Applied Biosystems社) を用
い、96℃で2分の加熱した後、96℃で30秒、64
℃で30秒、72℃で1分の加熱サイクルを30回繰り
返し、最後に72℃で10分間保温した。PCR反応液
中の約1100塩基長の増幅DNA断片を、TOPO TA Cl
oning Kit (Invitrogen) のプロトコールに従い、pCR
2.1-TOPOへクローニングした。これをエシェリヒア・コ
リ(Escherichia coli)TOP10 competent cell(Invitr
ogen)に導入して形質転換した後、cDNA挿入断片を
持つクローンをアンピシリンおよびX−galを含むL
B寒天培地で選択し、白色を呈するクローンのみを滅菌
したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体を得た。個々
のクローンをアンピシリンを含むLB培地で一晩培養
し、QIAwell 8 Plasmid Kit(キアゲン)を用いてプラ
スミドDNAを調整した。塩基配列の決定のための反応
はBigDye Terminator Cycle Sequencing Ready Reactio
n Kit (PEバイオシステムズ)を用いて行ない、蛍光式
自動シーケンサーを用いて解読し、配列番号:137で
表される塩基配列を得た。配列番号:137で表される
塩基配列をアミノ酸配列に翻訳したものをマウスTGR
26アミノ酸配列とし、配列番号:138として示す。
配列番号:138をラット由来のTGR26のアミノ酸
配列(配列番号:1)と比較したところ、96.0%の
アミノ酸の一致が認められた。配列番号:137で表さ
れる塩基配列を有するDNAを含むプラスミドで形質転
換した大腸菌を、大腸菌(Escherichia c
oli)TOP10/pCR2.1−TOPOマウスG
PR7と命名した。
【0141】参考例1 ヒト脳由来cDNAを用いたPCR法によるヒトGPR
8cDNAの増幅 ヒト脳由来poly(A)+RNA(CLONTEC
H)を鋳型として、ランダムプライマーを用いて逆転写
反応を行なった。逆転写は、RNA PCR ver
2.1キット試薬(宝酒造)を使用した。次にこの逆転
写生成物を鋳型として用い、配列番号:10および配列
番号:11で表される合成プライマーを用いてPCR法
による増幅を行なった。合成プライマーはレセプタータ
ンパク質に翻訳される領域の遺伝子が増幅されるように
構築したが、その際に遺伝子の5’側に制限酵素Cla
Iの認識する塩基配列が付加され、3’側に制限酵素S
peIの認識する塩基配列が付加されるように、5’側
および3’側にそれぞれの制限酵素の認識配列を付加し
た。反応液の組成は、cDNA鋳型5μl,合成DNA
プライマー各0.4μM、0.8mM dNTPs、p
fuポリメラーゼ(ストラタジーン)0.5μlおよび
酵素に付属のバッファーで、総反応量は50μlとし
た。増幅のためのサイクルはサーマルサイクラー(PE
バイオシステムズバイオシステムズ)を用い、94℃・
60秒の加熱の後、94℃・60秒、65℃・60秒、
72℃・150秒のサイクルを35回繰り返した。増幅
産物の確認は、0.8%アガロースゲル電気泳動の後、
エチジウムブロマイド染色によって行なった。
【0142】参考例2 PCR産物のプラスミドベクターへのサブクローニング
および挿入cDNA部分の塩基配列の解読による増幅c
DNA配列の確認 参考例1で行なったPCR反応液を0.8%の低融点ア
ガロースゲル電気泳動により分離し、バンドの部分をか
みそりで切り出した後、細片化、フェノール抽出、フェ
ノール・クロロホルム抽出、エタノール沈殿の操作を行
なってDNAを回収した。PCR−ScriptTM
mp SK(+)クローニングキット(ストラタジー
ン)の処方に従い、回収したDNAをプラスミドベクタ
ーpCR−Script Amp SK(+)へサブク
ローニングした。これをエシェリヒア・コリ(Escheric
hia coli)DH5αcompetent cell(東
洋紡)に導入して形質転換した後、cDNA挿入断片を
持つクローンをアンピシリン、IPTGおよびX−ga
lを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するクローン
のみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体
E.coli DH5α/GPR8を得た。個々のクロ
ーンをアンピシリンを含むLB培地で一晩培養し、QI
Awell 8 Plasmid Kit(キアゲン)を
用いてプラスミドDNAを調製した。調製したDNAの
一部に対して制限酵素Cla IおよびSpe Iによる
切断を行ない、挿入されているレセプターcDNA断片
の大きさを確認した。塩基配列の決定のための反応は D
yeDeoxyTerminator Cycle Sequence Kit(PEバイオシ
ステムズPEバイオシステムズ)を用いて行ない、蛍光
式自動シーケンサーを用いて解読した(配列番号:1
2)。
【0143】参考例3 GPR8発現CHO細胞の作製 参考例2で配列が確認されたヒト脳由来のGPR8の全
長アミノ酸配列をコードし5’側にClaI認識配列を
付加し、また3’側にSpeI認識配列を付加した遺伝
子が導入されたプラスミドによって形質転換されたE.
coliのクローンからPlasmid Midi K
it(キアゲン)を用いてプラスミドDNAを調製し、
これを制限酵素ClaIおよびSpeIで消化してイン
サートDNAを切り出した。インサートDNAは電気泳
動後、アガロースゲルからカミソリで切り出し、次に細
片化、フェノール抽出、フェノール・クロロホルム抽
出、エタノール沈殿の操作により回収された。このイン
サートDNAをCla IおよびSpe Iで切断した動
物細胞発現用ベクタープラスミドpAKKO−111H
(Hinuma, S. et al. Biochim. Biophys. Acta, Vol. 1
219, pp. 251-259 (1994))記載のpAKKO1.11
Hと同一のベクタープラスミド)に加え、T4ライゲー
ス(宝酒造)を用いてライゲーションを行ない、タンパ
ク質発現用プラスミドpAKKO−GPR8を構築し
た。pAKKO−GPR8で形質転換したE.coli
DH5α(東洋紡)を培養後、Plasmid Mi
di Kit(キアゲン)を用いてpAKKO−GPR
8プラスミドDNAを調製した。これをCellPhe
ct Transfection Kit(アマシャム
ファルマシアバイオテク)を用いて、添付のプロトコー
ルに従ってCHO dhfr-細胞に導入した。4.5μ
gの DNAをリン酸カルシウムとの共沈懸濁液とし、
24時間前に5x105または1x106個のCHO d
hfr-細胞を播種した直径6cmシャーレに添加し
た。10%ウシ胎児血清を含むMEMα培地で1日間培
養した後、継代し、選択培地である10%透析ウシ胎児
血清を含む核酸不含MEMα培地で培養した。選択培地
中に増殖してくるGPR8発現CHO細胞である形質転
換細胞のコロニー47クローンを選択した。
【0144】参考例4 全長ヒトGPR8タンパク質mRNAの発現量の高いC
HO/GPR8細胞株の選択 参考例3で樹立されたCHO/GPR8細胞株47クロ
ーンの全長GPR8タンパク質mRNAの発現量をCy
tostar T Plate(アマシャムファルマシア
バイオテク)を用い、添付のプロトコールに従って以下
のように測定した。CHO/GPR8細胞株の各クロー
ンをCytostar T Plateに1well当た
り2.5x104個ずつ播種して24時間培養した後、
10%ホルマリンによって細胞を固定した。各well
に0.25% Triton X−100を添加して細
胞の透過性をあげた後、35Sラベルした配列番号:13
のリボプローブ(riboprobe)を加えてハイブ
リダイズさせた。20μg/mlのRNase Aを各
wellに加えて遊離のリボプローブを消化し、プレー
トをよく洗浄した後、ハイブリダイズしたリボプローブ
の放射活性をTopcounterで測定した。放射活
性の高い細胞株は、mRNA発現量が高い。mRNA発
現量の高い3クローン(#17,#41および#46)
を以下に実験に用いたが、特にクローン番号17を用い
た。
【0145】参考例5 GPR8発現CHO細胞を用いた細胞内cAMP産生量
の測定 参考例4で作製したCHO/GPR8細胞およびmoc
k CHO細胞を24穴プレートに5x104cell
/wellで播種し、48時間培養した。細胞を0.2
mM 3−イソブチル−メチルキサンチンと0.05%
BSAと20mM HEPSを含むハンクスバッファ
ー(pH7.4)で洗浄した(以下、0.2mM 3−
イソブチル−メチルキサンチンと0.05% BSAと
20mMHEPSを含むハンクスバッファー(pH7.
4)を、反応用バッファーと呼ぶ)。その後0.5ml
の反応用バッファーを加えて30分間培養器で保温し
た。反応用バッファーを除き、新たに0.25mlの反
応用バッファーを細胞に加えた後、試料と2μMフォル
スコリンを含む0.25mlの反応用バッファーを細胞
に加え、37℃で24分間反応させた。100μlの2
0%過塩素酸を加えて反応を停止させ、次に氷上で1時
間置くことにより細胞内cAMPを抽出した。抽出液中
のcAMP量は、cAMP EIAキット(アマシャム
ファルマシアバイオテク)を用いて測定した。
【0146】参考例6 GPR8発現CHO細胞の膜画分を用いたGTPγS結
合活性の測定 GPR8発現CHO細胞膜画分に対する[35S]−Gu
anosine 5’−(γ−thio)tripho
sphateの結合促進活性を以下の方法により測定し
た。最初に膜画分の調整法を記載する。1x108個の
CHO/GPR8細胞に10mlのホモジネートバッフ
ァー(10mM NaHCO3,5mMEDTA,0.5
mM PMSF,1μg/ml pepstatin,4
μg/ml E−64,20μg/ml leupept
in)添加し、ポリトロン(12,000rpm、1分
間)を用いて破砕した。細胞破砕液を遠心(1,000
g,15分間)して上清を得た。次にこの上清を超遠心
分離(Beckmantype 30ローター、30,
000rpm,1時間)し、得られた沈殿物をGPR8
発現CHO細胞膜画分とした。GTPγS結合活性の測
定は以下の通りである。GPR8発現CHO細胞膜画分
を膜希釈緩衝液(50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.
4),5mM MgCl2,150mM NaCl,1μ
M GDP)で希釈して、タンパク質濃度30mg/m
lのアッセイ用細胞膜画分溶液を調製した。アッセイ用
膜画分溶液200μlに、51.5nM濃度の[35S]
−Guanosine 5’−(γ−thio)tri
phosphate(NEN)を2μlと試料を添加
し、この混合液を25℃で一時間保温した。混合液をフ
ィルター濾過し、さらにフィルターを洗浄用バッファー
(50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4),5mM
MgCl2,1mM EDTA,0.1% BSA)
1.5mlで2回洗浄した後、フィルターの放射活性を
液体シンチレーションカウンターで測定した。
【0147】参考例7 ブタ視床下部抽出物に含まれ、CHO/GPR8細胞株
に対して特異的にcAMP産生抑制およびGTPγS結
合促進を示す活性の検出 ブタ視床下部抽出物の高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)フラクションを以下に述べる方法で調製した。
東京芝浦臓器(株)より購入した、処理当日に屠殺して
摘出後は氷冷保存したブタ視床下部500g(30頭
分)を細かく切断し、直ぐに沸騰した蒸留水2.0リッ
トルに投じて10分間煮沸した。煮沸後、直ちに氷冷
し、120mlの酢酸を加えて終濃度1.0Mとし、ポ
リトロン(20,000rpm、6分間)を用いて破砕
した。破砕液を遠心(8,000rpm、30分)して
上清を取り、沈殿には1.0M酢酸2.0リットルを加
えて再度ポリトロンによって破砕し、一晩攪拌した後、
遠心(8,000rpm、30分)して上清を得た。上
清に2倍量の冷アセトンを4℃でゆっくり滴下した後、
1回目の遠心によって得た上清については一晩攪拌し、
2回目の遠心によって得た上清については4時間攪拌し
た。アセトンを加えた抽出液は遠心(8,000rp
m、30分)して沈殿を除き、得られた上清からエバポ
レーターによって減圧下にアセトンを溜去した。アセト
ンを除いた抽出液に等量のジエチルエーテルを加え、分
液ロートを使って脂質を含むエーテル層を分離して水層
を回収した。エーテル脱脂した抽出液はエバポレーター
によって減圧下に濃縮してエーテルを完全に除去した。
濃縮液をガラス繊維濾紙(アドバンテック、DP70
(90mmφ))で濾過し、濾液をガラス製カラム(3
0φx240mm)に充填したC18(ワイエムシー、
YMCgel ODS−AM 120−S50)カラムに
添加した。カラムを1.0M酢酸400mlで洗浄後、
0.1%トリフルオロ酢酸を含む60%アセトニトリル
500mlで溶出した。溶出液を減圧下に濃縮して溶媒
を溜去した後、濃縮液を凍結乾燥した。凍結乾燥品約
0.5gを30mlの0.1%トリフルオロ酢酸を含む
10%アセトニトリルに溶解し、10mlずつをC18
カラム(トーソー、TSKgel ODS−80TS
(21.5φx300mm))を用いた10%から60
%の0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリルの
濃度勾配溶出法によるHPLCにかけた。HPLCは3
回行なった。溶出液は60分画に分取し、3回分の溶出
液をまとめた。各分画を減圧下に濃縮・乾固し、残渣を
0.5mlのジメチルスルフオキシド(DMSO)で溶
解した。上記によって得られたHPLCフラクションの
DMSO溶液を参考例5に示した方法によってCHO/
GPR8細胞に投与し、細胞内cAMP産生量の測定を
行なった結果、分画番号30に顕著なcAMP産生抑制
活性が認められた。また同様な試料についてGPR8発
現CHO細胞用いてGTPγS結合促進活性を調べたと
ころ、やはり分画番号30付近に顕著な活性が確認され
た。これらの活性は他のレセプター発現細胞では認めら
れなかったことからブタ視床下部抽出物にGPR8特異
的なリガンド活性物質が存在することが示された。
【0148】参考例8 ブタ視床下部抽出物中のGPR8発現CHO細胞に対し
て特異的に細胞内cAMP産生抑制活性を示す活性物質
のプロナーゼによる失活 参考例7でGPR8発現CHO細胞に対して細胞内cA
MP産生抑制活性を示したHPLC分画30をタンパク
質分解酵素であるプロナーゼ(Sigma,prote
ase Type XIV(P5147))で処理し、
活性物質がタンパク質性であるかを調べた。上記視床下
部抽出物HPLC分画(#30)2μlを0.2M酢酸
アンモニウム200μlに加え、これにプロナーゼ3μ
gを添加して37℃で2時間インキュベートした後、沸
騰水中で10分間加熱してプロナーゼを失活させた。こ
れにBSA 0.05mgおよびCHAPS 0.05
mgを含む蒸留水2mlを加えてから凍結乾燥した。プ
ロナーゼそのものあるいは加熱および凍結乾燥の影響を
調べるため、プロナーゼのみ、HPLC分画のみおよび
プロナーゼのみを加熱処理した後にHPLC分画を加え
たものについても同様に処理して凍結乾燥した。凍結乾
燥した各試料を参考例5に示す方法によってGPR8発
現CHO細胞に添加して細胞内cAMP産生抑制活性を
測定した。ブタ視床下部抽出物中のGPR8発現CHO
細胞に対する細胞内cAMP産生抑制活性を示す活性物
質はプロナーゼによって完全に失活したことからこの物
質がタンパク質もしくはペプチドであることが示され
た。
【0149】参考例9 ブタ視床下部からのGPR8発現CHO細胞膜画分に対
して特異的にGTPγS結合促進活性を示す活性物質の
精製 GPR8に特異的なリガンド活性を示す物質をGPR8
発現CHO細胞膜画分に対するGTPγS結合促進活性
を指標としてブタ視床下部から精製した代表例を以下に
具体的に述べる。参考例7に述べた方法と全く同一の方
法により、ブタ視床下部500g(30頭分)を1.0
M酢酸で抽出し、アセトン沈殿およびエーテル脱脂をし
た後、C18(ワイエムシー、YMCgel ODS−
AM 120−S50)カラムに吸着させ、0.1%ト
リフルオロ酢酸を含む60%アセトニトリルで溶出し
た。溶出液を濃縮し、凍結乾燥した後、C18カラム
(トーソー、TSKgel ODS−80TS(21.
5φx300mm))を用いたHPLCによって活性分
画を得た。活性は分画番号30に回収された。これを以
下の方法によってさらに精製した。この分画を10%ア
セトニトリルを含む10mMギ酸アンモニウム10ml
に溶解し、陽イオン交換カラム(トーソー、TSKge
l SP−5PW(20mmφx150mm))に添加
した後、10%アセトニトリルを含む10mMから2.
0Mのギ酸アンモニウムの濃度勾配によってカラムを溶
出した。活性はギ酸アンモニウム0.8M付近に回収さ
れた。活性分画を凍結乾燥し、0.1%トリフルオロ酢
酸を含む10%アセトニトリル1.0mlに溶解し、C
Nカラム(野村化学、Develosil CN−UG
−5(4.6mmφx250mm))に添加した後、
0.1%トリフルオロ酢酸を含む21%から26%のア
セトニトリルの濃度勾配によって溶出した。活性はアセ
トニトリル22.1%付近に出現した。活性分画を凍結
乾燥し、0.1mlのDMSOで溶解し、さらに0.4
mlの0.1%トリフルオロ酢酸を含む10%アセトニ
トリルを加えてODSカラム(和光純薬、Wakosi
l−II 3C18HG(2.0mmφx150m
m))に添加した後、0.1%トリフルオ酢酸を含む2
2.5%から32.5%のアセトニトリルの濃度勾配に
よって溶出した。活性はアセトニトリル26.5%付近
に単一ピークとして出現した。
【0150】参考例10 ブタ視床下部から精製されたGPR8発現CHO細胞膜
画分に対して特異的にGTPγS結合促進活性を示す活
性物質のアミノ末端アミノ酸配列の解析およびGPR8
リガンドのヒトおよびラットホモログペプチドの前駆体
タンパク質の一部をコードしていると推定されるEST
配列 参考例9で精製されたGPR8発現CHO細胞膜画分に
対して特異的にGTPγS結合促進活性を示す活性物質
のアミノ末端アミノ酸配列解析を行なった。本活性物質
は参考例8に示すようにタンパク質またはペプチドであ
ることが推定されていたので、活性ピークを含む溶出液
を用いてパーキンエルマー社Procise 494 Protein Sequ
encerによってアミノ末端アミノ酸配列分析を行なっ
た。その結果、アミノ末端から17残基までに配列番
号:14に示す配列が得られた。この配列はリガンドペ
プチドの一部であると考えられた。この配列に基づいて
遺伝子データベースの検索を行なったところ、そのもの
もしくはその相補鎖がこのペプチドの前駆体タンパク質
の一部をコードしていると推定される幾つかのEST配
列が見出された。それらのアクセッション番号、cDN
Aの由来、配列の長さおよび配列番号は次の通りであ
る。AW007531 (anaplastic oligodendroglioma、438 ba
se、配列番号:15)、AI500303 (anaplasticoligodend
roglioma、 264 base、配列番号:16)、AI990964 (co
lonic mucosafrom patient of Crohn's disease、424 b
ase、配列番号:17)、AA744804 (germinal center B
cell、375 base、配列番号:18)、H31598 (PC12 cell
s、260base、配列番号:19)。初めの4つはヒト由来
であり、最後の1つはラット由来である。これらのES
TのDNA配列はブタ視床下部より単離した活性ペプチ
ドの配列に相当するアミノ酸配列をコードする領域では
極めてよく一致してしており、また翻訳されたアミノ酸
配列はブタ視床下部より単離され明らかとなったペプチ
ドの配列とは5残基目のThrがValであること以外
はほぼ一致した。以上からこれらのESTはGPR8の
リガンドペプチドのヒトおよびラットホモログの前駆体
タンパク質の一部をコードしているものと推定した。
【0151】参考例11 GPR8リガンドペプチド前駆体の一部をコードするヒ
トcDNAの増幅と増幅cDNA配列の解読 参考例10に述べたGPR8リガンドペプチドの前駆体
タンパク質の一部をコードすると推定されたEST配列
に基づいてプライマーを設計し、ヒト脳由来cDNAよ
りPCRによってGPR8リガンドペプチド前駆体の一
部をコードするcDNAを増幅した。ヒト脳由来pol
y(A)+RNA(CLONTECH)を鋳型として、
ランダムプライマーを用いて逆転写反応を行なった。逆
転写反応には、RNaseH活性を欠失させたMMLV
由来の逆転写酵素であるReverTra Ace(東
洋紡)を使用した。続いて参考例10に述べたEST配
列に基づいて設計した配列番号:20および配列番号:
21の合成DNAプライマーを用いてPCR法による増
幅を行なった。反応液の組成は、cDNA鋳型2μl、
合成DNAプライマー各0.5μM、1.6mM dN
TPs、LA Taq(宝酒造)0.2μlおよび酵素
に付属のバッファーで、総反応量は20μlとした。増
幅のためのサイクルはサーマルサイクラー(PEバイオ
システムズ)を用い、96℃・120秒の加熱の後、9
6℃・30秒、72℃・45秒のサイクルを4回、96
℃・30秒、70℃・45秒のサイクルを4回、96℃
・30秒、68℃・45秒のサイクルを4回、96℃・
30秒、64℃・30秒、72℃・45秒のサイクルを
5回、96℃・30秒、60℃・30秒、72℃・45
秒のサイクルを20回繰り返し、最後に72℃で10分
間保温した。増幅産物の確認は、3%アガロースゲル電
気泳動の後、エチジウムブロマイド染色によって行なっ
た。PCR反応液を3%の低融点アガロースゲル電気泳
動により分離し、バンドの部分をかみそりで切り出した
後、QIAquick Gel Extraction
Kit(キアゲン)を用いてDNAを回収した。TOP
O TAクローニングキット(Invitrogen)
の処方に従い、回収したDNAをプラスミドベクターp
CR2.1−TOPOへサブクローニングした。これを
Escherichia coli TOP10(Inv
itrogen)に導入して形質転換した後、cDNA
挿入断片を持つクローンをアンピシリンおよびX−ga
lを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するクローン
のみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体を
得た。個々のクローンをアンピシリンを含むLB培地で
一晩培養し、QIAwell 8 Plasmid Ki
t(キアゲン)を用いてプラスミドDNAを調製した。
塩基配列の決定のための反応は DyeDeoxyTerminator Cy
cle Sequence Kit(PEバイオシステムズ)を用いて行
ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読し、配列番
号:22に示すDNA配列を得た。このこの配列から翻
訳されるGPR8リガンドぺプチド前駆体タンパク質の
一部(配列番号:23)には予想どおりブタ視床下部よ
り単離されて配列が明らかになった活性ペプチドに相当
するペプチド配列が存在した。さらに、そのC末側には
通常の生理活性ペプチドが切り出されると考えられるA
rg−Argの配列(Seidah, N. G. et al.、Ann. N.
Y. Acad. Sci.、839巻、9-24頁、1998年)が2ヶ所存在
した。このことから、GPR8のリガンドペプチドのヒ
トホモログのアミノ酸配列は配列番号:8および配列番
号:9のいずれかもしくは両方であると推定された。
【0152】参考例12 hGPR8L(1−23):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-
Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Le
u-Leu-Met-Gly-Leu(配列番号:8)およびFmoc化hG
PR8L(1−23):Fmoc-Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala
-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-L
eu-Leu-Met-Gly-Leu(配列番号:105)の製造 市販の2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Leuを導入したFmoc-Leu-O-Clt resin(0.76mmol/
g) 0.25mmolを出発原料とし、ペプチド合成機ABI 433A
を用い、Fmoc/ DCC/ HOBt法により、Fmoc-Gly, Fmoc-Me
t, Fmoc-Leu, Fmoc-Leu, Fmoc-Gly, Fmoc-Ala, Fmoc-Al
a, Fmoc-Arg(Pbf), Fmoc-Gly, Fmoc-Val,Fmoc-Thr(B
ut), Fmoc-His(Trt), Fmoc-Tyr(But), Fmoc-Arg(Pbf),
Fmoc-Pro, Fmoc-Ser(But), Fmoc-Ala, Fmoc-Val, Fmoc-
His(Trt), Fmoc-Lys(Boc), Fmoc-Tyr(But), Fmoc-Trp(B
oc) の順に縮合を行い、Fmoc-Trp(Boc)-Tyr(But)-Lys(B
oc)-His(Trt)-Val-Ala-Ser(But)-Pro-Arg(Pbf)-Tyr(B
ut)-His(Trt)-Thr(But)-Val-Gly-Arg(Pbf)-Ala-Ala-Gly
-Leu-Leu-Met-Gly-Leu-O-Clt resin 830 mgを得た。こ
の樹脂150mgにTFA / thioanisole / m-cresol / triiso
propylsilane / ethanedithiol (85 / 5 / 5 / 2.5 /
2.5) 5 mlを加え、室温にて2時間振盪した後樹脂をろ
去し、溶媒を濃縮後エーテルを加え、粗Fmoc-Trp-Tyr-L
ys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg
-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leuを沈殿として得た。
これをYMC D-ODS-5-ST S-5 120Aカラム(20 x 150mm)を
用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含
有アセトニトリルによるA/B: 72/28〜52/48への直線型
濃度勾配溶出(60分)を行い、目的物を含む分画を集め凍
結乾燥し白色粉末9.7mgを得た。得られた Fmoc-Trp-Tyr
-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-A
rg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu 5 mg に 20% di
ethylamine / DMF 1 mLを加え室温にて 2 時間撹拌し
た。溶媒を留去後 YMC D-ODS-5-ST S-5 120A カラム(20
x 150mm)を用いた分取HPLCで、A液: 0.1%TFA-水、B液:
0.1%TFA含有アセトニトリルによるA/B: 74/26〜64/36
への直線型濃度勾配溶出(60分)を行い、目的物を含む分
画を集め凍結乾燥し白色粉末1.2mgを得た。 質量分析による(M+H)+ 2583.6 (計算値2583.4) HPLC溶出時間 20.4 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜30 / 70へ 直線
型濃度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0153】参考例13 hGPR8L(1−30):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-
Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Le
u-Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg-Ser-Pro-Tyr-Leu-Trp(配
列番号:9)の製造 市販の2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Trp(Boc) を導入したFmoc-Trp(Boc)-O-Clt resi
n(0.64mmol/g) 0.25mmol を出発原料として参考例12
と同様に配列順通りにアミノ酸を縮合、最後のTrpを導
入後樹脂から切り出す前にFmoc基を樹脂上で除去したの
ち、TFA / thioanisole / m-cresol / triisopropylsil
ane / ethanedithiol (85 / 5 / 5 / 2.5 / 2.5)で処
理し樹脂からの切り出しと側鎖保護基の除去を同時に行
った。 粗ペプチドを参考例12と同様の方法で精製しT
rp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val
-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg-S
er-Pro-Tyr-Leu-Trpを得た。 質量分析による(M+H)+ 3543.4 (計算値3544.2) HPLC溶出時間 21.5 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0154】参考例14 GPR8リガンドの摂食行動に対する作用 Wistar雄性ラット(9週令)の側脳室(AP:
8.1,L:1.8,H:7.1mm)にペントバルビ
タール麻酔下でガイドカニューレ(AG−8)を挿入し
た。その後、1週間以上回復させてから実験を行った。
回復期間中、毎日ハンドリングを行い、脳室内投与時の
ストレスを軽減させた。摂食実験は15:00から開始
した。ラットに無麻酔、無拘束下でマイクロインジェク
ションカニューレを取り付け、PBSに溶解させた参考
例12で得たペプチド(配列番号:8で表されるアミノ
酸配列からなるペプチド)またはPBSのみを5μl/
minで2分間投与した。投与終了後から1分後にマイ
クロインジェクションカニューレを取り外し、あらかじ
め重量を計測しておいた餌(固形飼料 CE2:日本ク
レア)を自由に摂食させた。投与開始から時間を計測
し、30、60および120分後に餌を計量して摂食量
を求めた。結果を〔図6〕に示す。
【0155】参考例15 ラクトパーオキシダーゼ法を用いた[125I−Tyr2
−hGPR8L(1−23)および[125I−Ty
10]−hGPR8L(1−23)の作製 DMSO 5μlに溶かしたhGPR8L(1−23)
1nmolを0.1M塩化ニッケル5μlと混合し、
0.1 M HEPES(pH7)に溶かした0.001
% 過酸化水素水 10μl、0.1M HEPES (p
H7)に溶かしたラクトパーオキシダーゼ(シグマ社)
10μg/mlを10μlおよび[125I] NaI3
7MBq(NENライフサイエンスプロダクツ社)10
μlを混合後、室温で60分反応し、以下の条件でHP
LC分取した。用いたカラムは、ODS−80TM
(4.6mmx15cm)(トーソー社)、溶出液Aと
して10% アセトニトリル/0.1% TFA、溶出
液Bとして60% アセトニトリル/0.1% TFA
を用い、0−0(2min)、0−30(3mi
n)、30−38(5min)、38−43(55mi
n)%B/A+Bのグラディエント溶出法を行なった。
流速は1mL/min、カラム温度は25℃、検出は2
20nmの吸光度を用いて行った。hGPR8L(1−
23)には、チロシン残基が2つ存在するので、ヨード
化によって、[125I−Tyr2]−hGPR8L(1−
23)および[125I−Tyr10]−hGPR8L(1
−23)が生成する。このHPLC条件では、hGPR
8L(1−23)が24分、[125I−Tyr2]−hG
PR8L(1−23)が30分、[125I−Tyr10
−hGPR8L(1−23)が32分付近に溶出した。
【0156】参考例16 ヒトGPR8 ligand (1-29):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg-Ser-Pro-Tyr-Leu(配列番
号:128)の製造 参考例12の樹脂を用い参考例13と同様に配列順にア
ミノ酸を縮合したのち樹脂からの切り出しと精製を行い
Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Va
l-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg-
Ser-Pro-Tyr-Leuを得る。 参考例17 ヒトGPR8 ligand (1-28):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg-Ser-Pro-Tyr(配列番号:1
29)の製造 市販 2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Tyr(But) を導入したのち参考例13と同様に配
列順にアミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行
いTrp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-
Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Ar
g-Ser-Pro-Tyrを得る。
【0157】参考例18 ヒトGPR8 ligand (1-27):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg-Ser-Pro(配列番号:13
0)の製造 市販 2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Proを導入したのち参考例13と同様に配列順に
アミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行いTrp-
Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gl
y-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg-Ser-
Proを得る。 参考例19 ヒトGPR8 ligand (1-26):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg-Ser(配列番号:131)の
製造 市販 2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Ser(But)を導入したのち参考例13と同様に配
列順にアミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行
いTrp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-
Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Ar
g-Serを得る。
【0158】参考例20 ヒトGPR8 ligand (1-25):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Arg(配列番号:24)の製造 市販 2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Arg(Pbf)を導入したのち参考例13と同様に配
列順にアミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行
いTrp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-
Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu-Arg-Ar
gを得る。 参考例21 ヒトGPR8 ligand (1-24):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met-Gly-Leu-Arg(配列番号:25)の製造 市販 2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Arg(Pbf)を導入したのち参考例13と同様に配
列順にアミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行
いTrp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-
Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu-Argを
得る。
【0159】参考例22 ヒトGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAの5’上流端のクローニング 参考例11に記載したGPR8のリガンドペプチドのヒトホ
モログ(以下、ヒトGPR8リガンドと記載することがあ
る)の前駆体タンパク質の一部をコードするヒトcDN
A配列(配列番号:22)を基に作製したプライマーで
ヒト視床下部cDNAを鋳型とした5’ RACE PCRを行な
い、ヒトGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAの5’上流塩基配列を明らかにした。5’RACE PCR
クローニングは、ヒト視床下部Marathon-Ready cDNA
(CLONTECH)を鋳型としてキットに添付のAP1プライマー
と配列番号:33の合成プライマーでPCR反応を行な
い、次にこのPCR反応液を鋳型としてキットに添付の
AP2プライマーと配列番号:34の合成プライマーでP
CR反応を行なうことにより達成された。PCR の反
応液組成と反応条件は以下のとおりである。反応液はヒ
ト視床下部cDNA4μl、AP1プライマー0.5μ
M、配列番号:33の合成DNAプライマー0.5μ
M、0.4 mM dNTPs、LATaqポリメラーゼ(宝酒造)0.
2μlおよび酵素に付属のGC(I)バッファーで総反応
量を20μlとし、サーマルサイクラー(PEバイオシ
ステムズ)を用い、96℃・120秒の加熱の後、96
℃・30秒、68℃・240秒のサイクルを30回繰り
返し、さらに72℃で10分間保温した。次に、キット
に添付のTricine-EDTA Bufferで50倍希釈したPCR
反応液2μl、AP2プライマー0.5μM、配列番号:
34の合成DNAプライマー0.5μM、0.4 mM dNTP
s、LATaqポリメラーゼ(宝酒造)0.2μlおよび酵素
に付属のGC(I)バッファーで総反応量を20μlと
し、サーマルサイクラー(PEバイオシステムズ)を用
い、96℃・120秒の加熱の後、96℃・30秒、7
2℃・180秒のサイクルを4回、次に96℃・30
秒、70℃・180秒のサイクルを4回、次に96℃・
30秒、68℃・180秒のサイクルを17回、最後に
72℃で10分間保温した。増幅したDNAを1.2%のア
ガロースゲル電気泳動により分離した後、約1,200塩基
長のDNAをカミソリで切り出し、DNAをQIAquick G
el Extraction Kit(キアゲン)を用いて回収した。こ
のDNAを、TOPO TA Cloning Kit (Invitrogen)のプロ
トコールに従ってpCR2.1-TOPOベクターへクローニング
した。これをエシェリヒア コリ(Escherichia coli) TO
P10 competent cell(Invitrogen)に導入して形質転換
した後、cDNA挿入断片を持つクローンをアンピシリ
ンおよびX-galを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈す
るクローンのみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形
質転換体を得た。個々のクローンをアンピシリンを含む
LB培地で一晩培養し、QIAwell 8 PlasmidKit (キアゲ
ン)を用いてプラスミドDNAを調整した。塩基配列の
決定のための反応はBigDye Terminator Cycle Sequenci
ng Ready Reaction Kit (PEバイオシステムズ)を用い
て行ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読し、配
列番号:35に示すDNA配列を得た。
【0160】参考例23 ヒト脳cDNAの作製 ヒト脳cDNAは、MarathonTM cDNA Amplification K
it (CLONTECH)を用いてヒト脳poly A(+) RNA (CLONTEC
H)から作製した。RACE PCRに供されるcDNAは1st s
trand cDNA合成を除き、キットに添付のプロトコールに
従って作製した。1st strand cDNAは、キットに添付の
逆転写酵素AMVの代わりに逆転写酵素MMLV (-RNAse H)
(RevTraAce,東洋紡)を用いて、1μgのヒト脳poly A
(+) RNAから合成した。
【0161】参考例24 ヒトGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAの3’下流端のクローニング 参考例11に記載のヒトGPR8リガンド前駆体タンパ
ク質の一部をコードするヒトcDNA配列(配列番号:
22)を基に作製したプライマーでヒト脳cDNAを鋳
型とした3’ RACE PCRを行ない、ヒトGPR8リガンド
をコードするcDNAの3’下流塩基配列を明らかにし
た。3’RACE PCR クローニングは、ヒト脳 cDNAを
鋳型としてキットに添付のAP1プライマーと配列番号:
36の合成プライマーでPCR反応を行ない、次にこの
PCR反応液を鋳型としてキットに添付のAP2プライマ
ーと配列番号:37の合成プライマーでPCR反応を行
なうことにより達成された。PCR の反応液組成と反
応条件は以下のとおりである。反応液はキットに添付の
Tricine-EDTA Bufferで50倍希釈したヒト脳cDNA
1μl、AP1プライマー0.5μM、配列番号:36の
合成DNAプライマー0.5μM、0.4 mM dNTPs、LATa
qポリメラーゼ(宝酒造)0.2μlおよび酵素に付属
のGC(I)バッファーで総反応量を20μlとし、サー
マルサイクラー(PEバイオシステムズ)を用い、96
℃・120秒の加熱の後、96℃・30秒、68℃・2
40秒のサイクルを30回繰り返し、さらに72℃で1
0分間保温した。次に、キットに添付のTricine-EDTA B
ufferで50倍希釈したPCR反応液1μl、AP2プライ
マー0.5μM、配列番号:37の合成DNAプライマ
ー0.5μM、0.4 mM dNTPs、LATaqポリメラーゼ(宝
酒造)0.2μlおよび酵素に付属のGC(I)バッファ
ーで総反応量を20μlとし、サーマルサイクラー(P
Eバイオシステムズ)を用い、96℃・120秒の加熱
の後、96℃・30秒、72℃・180秒のサイクルを
4回、次に96℃・30秒、70℃・180秒のサイク
ルを4回、次に96℃・30秒、68℃・180秒のサ
イクルを17回、最後に72℃で10分間保温した。増
幅したDNAを1.5%のアガロースゲル電気泳動により分
離した後、約600塩基長のDNAをカミソリで切り出
し、DNAをQIAquick Gel Extraction Kit(キアゲ
ン)を用いて回収した。このDNAを、TOPO TA Clonin
g Kit (Invitrogen)のプロトコールに従ってpCR2.1-TOP
Oベクターへクローニングした。これをエシェリヒア
コリ(Escherichia coli) TOP10 competent cell(Invit
rogen)に導入して形質転換した後、cDNA挿入断片
を持つクローンをアンピシリンおよびX-galを含むLB寒
天培地で選択し、白色を呈するクローンのみを滅菌した
つま楊枝を用いて分離し、形質転換体を得た。個々のク
ローンをアンピシリンを含むLB培地で一晩培養し、QIAw
ell 8 Plasmid Kit (キアゲン)を用いてプラスミドD
NAを調整した。塩基配列の決定のための反応はBigDye
Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit
(PEバイオシステムズ)を用いて行ない、蛍光式自動シ
ーケンサーを用いて解読し、配列番号:38に示すDN
A配列を得た。
【0162】参考例25 ヒトGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAのクローニングヒト視床下部cDNAを鋳型とし
て、ヒトGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードす
るcDNAの5’上流塩基配列を基に作製したプライマ
ーとヒトGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードす
るcDNAの3’下流塩基配列を基に作製したプライマ
ーでPCR増幅を行なうことにより、ヒトGPR8リガ
ンド前駆体タンパク質をコードするcDNAをクローニ
ングした。PCRの反応液組成と反応条件は以下のとお
りである。反応液は、ヒト視床下部Marathon-Ready cDN
A (CLONTECH) 1μl、配列番号:39の合成DNAプライ
マー0.5μM、配列番号:40の合成DNAプライマ
ー0.5μM、0.4 mM dNTPs、2.5 mM MgCl2、5%DMSO、
LATaqポリメラーゼ(宝酒造)0.2μlおよび酵素に付
属のバッファーで総反応量を20μlとし、サーマルサ
イクラー(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・6
0秒の加熱の後、96℃・30秒、64℃・30秒、7
2℃・120秒のサイクルを35回、最後に72℃で1
0分間保温した。増幅したDNAを1.5%のアガロースゲ
ル電気泳動により分離した後、約700塩基長のDNAを
カミソリで切り出し、DNAをQIAquick Gel Extractio
n Kit(キアゲン)を用いて回収した。このDNAを、T
OPO TA Cloning Kit (Invitrogen)のプロトコールに従
ってpCR2.1-TOPOベクターへクローニングした。これを
エシェリヒア・コリ(Escherichia coli) TOP10 compete
nt cell(Invitrogen)に導入して形質転換した後、c
DNA挿入断片を持つクローンをアンピシリンおよびX-
galを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するクローン
のみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体を
得た。個々のクローンをアンピシリンを含むLB培地で一
晩培養し、QIAwell 8 Plasmid Kit(キアゲン)を用い
てプラスミドDNAを調整した。塩基配列の決定のため
の反応はBigDye Terminator Cycle Sequencing Ready R
eaction Kit (PEバイオシステムズ)を用いて行ない、
蛍光式自動シーケンサーを用いて解読し、配列番号:4
1に示すDNA配列を得た。この配列(配列番号:4
1)はヒトGPR8リガンド前駆体タンパク質をコード
するため、このDNAを含むプラスミドで形質転換した
大腸菌をTOP10/pCR2.1-TOPOヒトGPR8リガンド前駆体(E
scherichia coli TOP10/pCR2.1-TOPO Human GPR8 Ligan
d Precursor)と命名した。配列番号:41に示すDN
A配列には、参考例11に記載したヒトGPR8リガン
ドペプチドのアミノ酸配列をコードするようなフレーム
が存在するが、その5’上流側にはタンパク質翻訳の開
始コドンであると予想されるATGが存在しない。しか
し、これまでに幾つかのタンパク質でATG以外のコドン
を開始コドンとすることが予想されている例が報告され
ている(ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(H. Prats et
al.、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、86巻、1836-1840
頁、1989年、R. Z. FlorkiewiczおよびA. Sommer、Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA、86巻、3978-3981頁、1989
年)、マウスレチノイン酸レセプターβ4(S. Nagpal e
t al.、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、89巻、2718頁、1
992年)、ヒトホスホリボシルピロリン酸合成酵素(M.
Taira et al.、J. Biol. Chem.、265巻、16491-16497
頁、1990年)、ショウジョウバエコリンアセチル転移酵
素(H. Sugihara et al.、J.Biol. Chem.、265巻、2171
4-21719頁、1990年))。これらの例ではATGに代わ
りLeuをコードするCTGが開始コドンとして仮定さ
れていることが多い。ヒトGPR8リガンド前駆体タン
パク質においても同様であると考え、後述のブタあるい
はラットのGPR8リガンドホモログの前駆体タンパク
質との比較からこれらの前駆体タンパク質における開始
コドンと予想されるATGにほぼ対応する位置に存在す
るCTGコドンを開始コドンと仮定し、前駆体タンパク
質の配列を推定した。この仮想的ヒトGPR8リガンド
前駆体タンパク質のアミノ酸配列を配列番号:42に示
した。 参考例26 ブタ脊髄cDNAの作製 ブタ脊髄cDNAは、MarathonTM cDNA Amplification
Kit (CLONTECH)を用いてブタ脊髄poly A(+) RNAから作
製した。ブタ脊髄poly A(+) RNAは、ブタ脊髄から以下
のように調製した。ブタ脊髄を、ISOGEN(日本ジーン)
中にてポリトロンホモゲナイザーで完全に破砕し、この
破砕溶液からISOGEN溶液を用いたtotalRNA調製法に従っ
てブタ脊髄total RNAを得た。次に、ブタ脊髄total RNA
からmRNA Purification Kit(Amersham Pharmacia Biot
ech)に添付のoligo dT celluloseカラムを用いた クロ
マトグラフィーを2回行なうことにより、7μgのブタ
脊髄poly A(+) RNAを得た。RACE PCRに供したcDNA
は1st strand cDNA合成を除き、キットに添付のプロト
コールに従って作製した。1st strand cDNAは、キット
に添付の逆転写酵素AMVの代わりに逆転写酵素MMLV (-RN
Ase H)(RevTraAce,東洋紡)を用いて、1μgのブタ脊
髄poly A(+) RNAから合成した。
【0163】参考例27 ブタGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAの5’上流端のクローニング 1回目の5’RACE PCR クローニングと、そのPCR増幅
DNAの塩基配列を利用した2回目の5’RACE PCR ク
ローニングにより、GPR8のリガンドペプチドのブタ
ホモログ(以下、ブタGPR8リガンドと記載すること
がある)の前駆体タンパク質をコードするcDNAの
5’上流塩基配列を明らかにした。1回目の5’RACE PCR
クローニングは、上記ブタ脊髄cDNAを鋳型として
キットに添付のAP1プライマーと配列番号:43の合成
プライマーでPCR反応を行ない、次にこのPCR反応
液を鋳型としてキットに添付のAP2プライマーと配列番
号:44の合成プライマーでPCR反応を行なうことに
より達成された。PCR の反応液組成と反応条件は以
下のとおりである。反応液はキットに添付のTricine-ED
TA Bufferで50倍希釈したブタ脊髄cDNA 4μl、
AP1プライマー0.5μM、配列番号:43の合成DN
Aプライマー0.5μM、0.4 mM dNTPs、LATaqポリメ
ラーゼ(宝酒造)0.2μlおよび酵素に付属のGC
(I)バッファーで総反応量を20μlとし、サーマル
サイクラー(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・
120秒の加熱の後、96℃・30秒、68℃・180
秒のサイクルを30回繰り返し、さらに72℃で10分
間保温した。次に、キットに添付のTricine-EDTA Buffe
rで100倍希釈したPCR反応液1μl、AP2プライマ
ー0.5μM、配列番号:44の合成DNAプライマー
0.5μM、0.4 mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリメラー
ゼ(CLONTECH) 0.2μlおよび酵素に付属のバッファ
ーで総反応量を20μlとし、サーマルサイクラー(P
Eバイオシステムズ)を用い、96℃・60秒の加熱の
後、96℃・30秒、72℃・180秒のサイクルを3
回、次に96℃・30秒、70℃・180秒のサイクル
を3回、次に96℃・30秒、68℃・180秒のサイ
クルを4回、次に96℃・30秒、64℃・30秒、7
2℃・180秒のサイクルを15回繰り返し、最後に7
2℃で10分間保温した。増幅したDNAを1.2%のアガ
ロースゲル電気泳動により分離した後、約300塩基長の
DNAをカミソリで切り出し、DNAをQIAquick GelEx
traction Kit(キアゲン)を用いて回収した。このDN
Aを、TOPO TA Cloning Kit (Invitrogen)のプロトコー
ルに従ってpCR2.1-TOPOベクターへクローニングした。
これをエシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10
F’ competent cell(Invitrogen)に導入して形質転換
した後、cDNA挿入断片を持つクローンをアンピシリ
ン、IPTGおよびX-galを含むLB寒天培地で選択し、白色
を呈するクローンのみを滅菌したつま楊枝を用いて分離
し、形質転換体を得た。個々のクローンをアンピシリン
を含むLB培地で一晩培養し、QIAwell 8 Plasmid Kit
(キアゲン)を用いてプラスミドDNAを調整した。塩
基配列の決定のための反応はBigDye Terminator Cycle
Sequencing Ready Reaction Kit (PEバイオシステム
ズ)を用いて行ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて
解読し、配列番号:45に示すDNA配列を得た。2回
目の5’RACE PCR クローニングは、ブタ脊髄cDNAを
鋳型としてキットに添付のAP1プライマーと配列番号:
46の合成プライマーでPCR反応を行ない、次にこの
PCR反応液を鋳型としてキットに添付のAP2プライマ
ーと配列番号:47の合成プライマーでPCR反応を行
なうことにより達成された。PCRの反応液組成と反応
条件は以下のとおりである。反応液は、キットに添付の
Tricine-EDTA Bufferで50倍希釈したブタ脊髄cDN
A 1μl、AP1プライマー0.5μM、配列番号:46
の合成DNAプライマー0.5μM、0.4 mM dNTPs、Ad
vantage-GC 2ポリメラーゼ(CLONTECH) 0.2μlおよ
び酵素に付属のバッファーで総反応量を20μlとし、
サーマルサイクラー(PEバイオシステムズ)を用い、
96℃・60秒の加熱の後、96℃・30秒、72℃・
180秒のサイクルを5回、次に96℃・30秒、70
℃・180秒のサイクルを5回、次に96℃・30秒、
68℃・180秒のサイクルを20回繰り返し、最後に
72℃で10分間保温した。次に、キットに添付のTric
ine-EDTA Bufferで100倍希釈したPCR反応液1μ
l、AP2プライマー0.5μM、配列番号:47の合成
DNAプライマー0.5μM、0.4 mM dNTPs、Advantag
e-GC 2ポリメラーゼ(CLONTECH) 0.2μlおよび酵素
に付属のバッファーで総反応量を20μlとし、サーマ
ルサイクラー(PEバイオシステムズ)を用い、96℃
・60秒の加熱の後、96℃・30秒、68℃・180
秒のサイクルを31回繰り返し、最後に72℃で10分
間保温した。増幅したDNAを2.0%のアガロースゲル電
気泳動により分離した後、約200塩基長のDNAをカミ
ソリで切り出し、DNAをQIAquick Gel Extraction Ki
t(キアゲン)を用いて回収した。このDNAを、TOPO
TA Cloning Kit (Invitrogen)のプロトコールに従ってp
CR2.1-TOPOベクターへクローニングした。これをエシェ
リヒア コリ(Escherichia coli) TOP10F’ competent c
ell(Invitrogen)に導入して形質転換した後、cDN
A挿入断片を持つクローンをアンピシリン、IPTGおよび
X-galを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するクロー
ンのみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体
を得た。個々のクローンをアンピシリンを含むLB培地で
一晩培養し、QIAwell 8 Plasmid Kit (キアゲン)を用
いてプラスミドDNAを調整した。塩基配列の決定のた
めの反応はBigDye Terminator Cycle Sequencing Ready
Reaction Kit(PEバイオシステムズ)を用いて行な
い、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読し、配列番
号:48に示すDNA配列を得た。
【0164】参考例28 ブタGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAの3’下流端のクローニング ブタGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAの5’上流端の塩基配列を基に作製したプライマ
ーを用いた3’RACE PCRクローニングにより、ブタGP
R8リガンドペプチドの前駆体タンパク質をコードする
cDNAの3’下流塩基配列を明らかにした。3’RACE P
CR クローニングは、ブタ脊髄cDNAを鋳型としてキ
ットに添付のAP1プライマーと配列番号:49の合成プ
ライマーでPCR反応を行ない、次にこのPCR反応液
を鋳型としてキットに添付のAP2プライマーと配列番
号:50の合成プライマーでPCR反応を行なうことに
より達成された。PCRの反応液組成と反応条件は以下
のとおりである。反応液は、キットに添付のTricine-ED
TA Bufferで50倍希釈したブタ脊髄cDNA 1μl、
AP1プライマー0.5μM、配列番号:49の合成DN
Aプライマー0.5μM、0.4 mM dNTPs、Advantage-GC
2ポリメラーゼ(CLONTECH) 0.2μlおよび酵素に付
属のバッファーで総反応量を20μlとし、サーマルサ
イクラー(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・6
0秒の加熱の後、96℃・30秒、72℃・120秒の
サイクルを5回、次に96℃・30秒、70℃・120
秒のサイクルを5回、次に96℃・30秒、68℃・1
20秒のサイクルを20回繰り返し、最後に72℃で1
0分間保温した。次に、キットに添付のTricine-EDTA B
ufferで100倍希釈したPCR反応液1μl、AP2プラ
イマー0.5μM、配列番号:50の合成DNAプライ
マー0.5μM、0.4 mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリメ
ラーゼ(CLONTECH) 0.2μlおよび酵素に付属のバッ
ファーで総反応量を20μlとし、サーマルサイクラー
(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・120秒の
加熱の後、96℃・30秒、68℃・120秒のサイク
ルを31回繰り返し、最後に72℃で10分間保温し
た。増幅したDNAを2.0%のアガロースゲル電気泳動に
より分離した後、約650塩基長のDNAをカミソリで切
り出し、DNAをQIAquick Gel Extraction Kit(キア
ゲン)を用いて回収した。このDNAを、TOPO TA Clon
ing Kit (Invitrogen)のプロトコールに従ってpCR2.1-T
OPOベクターへクローニングした。これをエシェリヒア
コリ(Escherichia coli) TOP10F’ competent cell(In
vitrogen)に導入して形質転換した後、cDNA挿入断
片を持つクローンをアンピシリンおよびX-gal、IPTGを
含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するクローンのみを
滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体を得た。
個々のクローンをアンピシリンを含むLB培地で一晩培養
し、QIAwell8 Plasmid Kit (キアゲン)を用いてプラ
スミドDNAを調整した。塩基配列の決定のための反応
はBigDye Terminator Cycle Sequencing Ready Reactio
n Kit(PEバイオシステムズ)を用いて行ない、蛍光式
自動シーケンサーを用いて解読し、配列番号:51に示
すDNA配列を得た。
【0165】参考例29 ブタGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAのクローニングブタ脊髄cDNAを鋳型として、
ブタGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAの5’上流塩基配列を基に作製したプライマーと
ブタGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするc
DNAの3’下流塩基配列を基に作製したプライマーで
PCR増幅を行なうことにより、ブタGPR8リガンド
前駆体タンパク質をコードするcDNAをクローニング
した。PCRの反応液組成と反応条件は以下のとおりで
ある。反応液は、キットに添付のTricine-EDTA Buffer
で50倍希釈したブタ脊髄cDNA 1μl、配列番
号:52の合成DNAプライマー0.5μM、配列番
号:53の合成DNAプライマー0.5μM、0.4 mMdN
TPs、Advantage 2ポリメラーゼ(CLONTECH) 0.2μl
および酵素に付属のバッファーで総反応量を20μlと
し、サーマルサイクラー(PEバイオシステムズ)を用
い、96℃・60秒の加熱の後、96℃・30秒、72
℃・75秒のサイクルを4回、次に96℃・30秒、7
0℃・75秒のサイクルを4回、次に96℃・30秒、
68℃・75秒のサイクルを4回、次に96℃・30
秒、64℃・30秒、72℃・45秒のサイクルを5
回、次に96℃・30秒、60℃・30秒、72℃・4
5秒のサイクルを20回繰り返し、最後に72℃で10
分間保温した。増幅したDNAを1.2%のアガロースゲル
電気泳動により分離した後、約600塩基長のDNAをカ
ミソリで切り出し、DNAをQIAquick Gel Extraction
Kit(キアゲン)を用いて回収した。このDNAを、TOP
O TA Cloning Kit (Invitrogen)のプロトコールに従っ
てpCR2.1-TOPOベクターへクローニングした。これをエ
シェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10 competent
cell(Invitrogen)に導入して形質転換した後、cDN
A挿入断片を持つクローンをアンピシリンおよびX-gal
を含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するクローンのみ
を滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体を得
た。個々のクローンをアンピシリンを含むLB培地で一晩
培養し、QIAwell 8 Plasmid Kit (キアゲン)を用いて
プラスミドDNAを調整した。塩基配列の決定のための
反応はBigDye Terminator CycleSequencing Ready Reac
tion Kit(PEバイオシステムズ)を用いて行ない、蛍光
式自動シーケンサーを用いて解読し、配列番号:54に
示すDNA配列を得た。この配列(配列番号:54)は
ブタGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするためこ
のDNAを含むプラスミドで形質転換した大腸菌をTOP1
0/pCR2.1-TOPOブタGPR8リガンド前駆体(Escherichia c
oli TOP10/pCR2.1-TOPO Porcine GPR8 Ligand Precurso
r)と命名した。配列番号:54のDNA配列がコード
するブタGPR8リガンド前駆体タンパク質のアミノ酸
配列を配列番号:55に示した。この前駆体タンパク質
のアミノ酸配列には参考例10に記載のGPR8発現細
胞膜画分に対するGTPγS結合活性を指標にブタ視床
下部より単離されたGPR8リガンドペプチドのアミノ
酸配列分析によって明らかにされたアミノ末端から17
残基までの配列が存在した。さらにその配列のカルボキ
シ末端側にはGPR8リガンドペプチドのヒトホモログ前駆
体タンパク質の場合と同様に、通常の生理活性ペプチド
が切り出されると考えられるArg-Argの配列(Seidah,
N. G. et al.、Ann. N. Y. Acad. Sci.、839巻、9-24
頁、1998年)が2ヶ所存在した。このことから、GPR8リ
ガンドペプチドのブタホモログのアミノ酸配列は配列番
号:56および57のいずれかもしくは両方であると推
定された。
【0166】参考例30 ラットGPR8リガンド前駆体タンパク質の一部をコー
ドするcDNA断片のクローニング 参考例10に記載したように、GPR8発現細胞膜画分
に対するGTPγS結合活性を指標にブタ視床下部から精製
したペプチドのアミノ末端から17アミノ酸配列(配列
番号:14)に基づいてデータベース検索を行なったと
ころ、配列番号:19の塩基配列に合致するラットES
T塩基配列(アクセッション番号:H31598)が見出され
た。このDNA配列は15アミノ酸の配列がブタ視床下
部から精製したペプチドのアミノ酸配列(配列番号:1
4)と同一となる翻訳枠を持っていた。このH31598は、
ラットPC12細胞から作製したcDNAライブラリー由来
のEST配列であり、未確定な7塩基を含む260塩基
からなる。このH31598はGPR8リガンドのラットホモ
ログペプチド(以下、ラットGPR8リガンドと記載す
ることがある)の前駆体タンパク質の一部をコードして
いると推定されたのでその正確な塩基配列を決定するた
め、H31598の5’塩基配列と3’塩基配列を基に作製した
それぞれのプライマーでラット脳Marathon-Ready cDNA
(CLONTECH)を鋳型としたPCRクローニングを行なっ
た。PCRの反応液組成と反応条件は以下のとおりであ
る。ラット脳Marathon cDNA (CLONTECH) 2μl、配列
番号:60の合成DNAプライマー0.5μM、配列番
号:61の合成DNAプライマー0.5μM、0.4 mM d
NTPs、Advantage-GC 2ポリメラーゼ(CLONTECH) 0.2
μlおよび酵素に付属のバッファーで総反応量を20μl
とし、サーマルサイクラー(PEバイオシステムズ)を
用い、96℃・60秒の加熱の後、次に96℃・30
秒、60℃・30秒、72℃・60秒のサイクルを35
回繰り返し、最後に72℃で10分間保温した。増幅し
たDNAを4.0%のアガロースゲル電気泳動により分離し
た後、約250塩基長のDNAをカミソリで切り出し、D
NAをQIAquickGel Extraction Kit(キアゲン)を用い
て回収した。このDNAを、TOPO TA Cloning Kit (Inv
itrogen)のプロトコールに従ってpCR2.1-TOPOベクター
へクローニングした。これをエシェリヒア コリ(Escher
ichia coli) TOP10 competent cell(Invitrogen)に導
入して形質転換した後、cDNA挿入断片を持つクロー
ンをアンピシリンおよびX-galを含むLB寒天培地で選択
し、白色を呈するクローンのみを滅菌したつま楊枝を用
いて分離し、形質転換体を得た。個々のクローンをアン
ピシリンを含むLB培地で一晩培養し、QIAwell 8 Plasmi
d Kit (キアゲン)を用いてプラスミドDNAを調整し
た。塩基配列の決定のための反応はBigDye Terminator
Cycle Sequencing Ready Reaction Kit (PEバイオシ
ステムズ)を用いて行ない、蛍光式自動シーケンサーを
用いて解読し、配列番号:62に示すDNA配列を得
た。PCRクローニングしたDNAの塩基配列(配列番
号:62)とH31598の塩基配列との比較により、1塩基
欠失の読み誤りがH31598の塩基配列にあることが明らか
になった。
【0167】参考例31 ラットGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードする
cDNAの5’上流端のクローニング 5’RACE PCR クローニングによりラットGPR8リガン
ド前駆体タンパク質をコードするcDNAの5’上流塩
基配列を明らかにした。5’RACE PCR クローニングは、
ラット脳Marathon-Ready cDNA (CLONTECH)を鋳型として
キットに添付のAP1プライマーと配列番号:63の合成
プライマーでPCR反応を行ない、次にこのPCR反応
液を鋳型としてキットに添付のAP2プライマーと配列番
号:64の合成プライマーでPCR反応を行なうことに
より達成された。PCR の反応液組成と反応条件は以
下のとおりである。 反応液はラット脳Marathon cDNA
2μl、AP1プライマー0.5μM、配列番号:63の
合成DNAプライマー0.5μM、0.4 mM dNTPs、LATa
qポリメラーゼ(宝酒造)0.2μlおよび酵素に付属
のGC(I)バッファーで総反応量を20μlとし、サー
マルサイクラー(PEバイオシステムズ)を用い、96
℃・60秒の加熱の後、96℃・30秒、68℃・12
0秒のサイクルを30回繰り返し、さらに72℃で10
分間保温した。次に、キットに添付のTricine-EDTA Buf
ferで200倍希釈したPCR反応液2μl、AP2プライ
マー0.5μM、配列番号:64の合成DNAプライマ
ー0.5μM、0.4 mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリメラ
ーゼ(CLONTECH) 0.2μlおよび酵素に付属のバッフ
ァーで総反応量を20μlとし、サーマルサイクラー
(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・60秒の加
熱の後、96℃・30秒、68℃・120秒のサイクル
を31回、最後に72℃で10分間保温した。増幅した
DNAを1.2%のアガロースゲル電気泳動により分離した
後、約600塩基長のDNAをカミソリで切り出し、DN
AをQIAquick Gel Extraction Kit(キアゲン)を用い
て回収した。このDNAを、TOPO TA Cloning Kit (Inv
itrogen)のプロトコールに従ってpCR2.1-TOPOベクター
へクローニングした。これをエシェリヒア コリ(Escher
ichia coli) TOP10 competent cell(Invitrogen)に導
入して形質転換した後、cDNA挿入断片を持つクロー
ンをアンピシリンおよびX-galを含むLB寒天培地で選択
し、白色を呈するクローンのみを滅菌したつま楊枝を用
いて分離し、形質転換体を得た。個々のクローンをアン
ピシリンを含むLB培地で一晩培養し、QIAwell 8 Plasmi
d Kit (キアゲン)を用いてプラスミドDNAを調整し
た。塩基配列の決定のための反応はBigDye Terminator
Cycle Sequencing Ready Reaction Kit (PEバイオシ
ステムズ)を用いて行ない、蛍光式自動シーケンサーを
用いて解読し、配列番号:65に示すDNA配列を得
た。
【0168】参考例32 ラットGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードする
cDNAの3’下流端のクローニング ラットGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードする
cDNAの5’上流端の塩基配列を基に作製したプライ
マーおよびラットGPR8リガンド前駆体タンパク質の
一部をコードするcDNA断片配列を基に作製したプラ
イマーを用いた3’RACE PCRクローニングにより、ラッ
トGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードするcD
NAの3’下流塩基配列を明らかにした。3’RACE PCR
クローニングは、ラット脳Marathon-Ready cDNA (CLONT
ECH)を鋳型としてキットに添付のAP1プライマーと配列
番号:66の合成プライマーでPCR反応を行ない、次
にこのPCR反応液を鋳型としてキットに添付のAP2プ
ライマーと配列番号:67の合成プライマーでPCR反
応を行なうことにより達成された。PCRの反応液組成
と反応条件は以下のとおりである。反応液は、ラット脳
Marathon-Ready cDNA 2μl、AP1プライマー0.5μ
M、配列番号:66の合成DNAプライマー0.5μ
M、0.4 mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリメラーゼ(CLONT
ECH) 0.4μlおよび酵素に付属のバッファーで総反
応量を20μlとし、サーマルサイクラー(PEバイオ
システムズ)を用い、96℃・60秒の加熱の後、96
℃・30秒、68℃・180秒のサイクルを30回繰り
返し、最後に72℃で10分間保温した。次に、キット
に添付のTricine-EDTA Bufferで200倍希釈したPC
R反応液2μl、AP2プライマー0.5μM、配列番号:
67の合成DNAプライマー0.5μM、0.4 mM dNTP
s、Advantage-GC 2ポリメラーゼ(CLONTECH) 0.4μl
および酵素に付属のバッファーで総反応量を20μlと
し、サーマルサイクラー(PEバイオシステムズ)を用
い、96℃・60秒の加熱の後、96℃・30秒、68
℃・180秒のサイクルを30回繰り返し、最後に72
℃で10分間保温した。増幅したDNAを1.2%のアガロ
ースゲル電気泳動により分離した後、約600塩基長のD
NAをカミソリで切り出し、DNAをQIAquick Gel Ext
ractionKit(キアゲン)を用いて回収した。このDNA
を、TOPO TA Cloning Kit (Invitrogen)のプロトコール
に従ってpCR2.1-TOPOベクターへクローニングした。こ
れをエシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10 com
petent cell(Invitrogen)に導入して形質転換した
後、cDNA挿入断片を持つクローンをアンピシリンお
よびX-galを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するク
ローンのみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転
換体を得た。個々のクローンをアンピシリンを含むLB培
地で一晩培養し、QIAwell 8 Plasmid Kit (キアゲン)
を用いてプラスミドDNAを調整した。塩基配列の決定
のための反応はBigDye Terminator Cycle Sequencing R
eady Reaction Kit (PEバイオシステムズ)を用いて行
ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読し、配列番
号:68に示すDNA配列を得た。
【0169】参考例33 ラットGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードする
cDNAのクローニング ラット脳cDNAを鋳型として、ラットGPR8リガン
ド前駆体タンパク質をコードするcDNAの5’上流塩
基配列を基にしたプライマーとラットGPR8リガンド
前駆体タンパク質をコードするcDNAの3’下流塩基
配列を基にしたプライマーでPCR増幅を行なうことに
より、ラットGPR8リガンド前駆体タンパク質をコー
ドするcDNAをクローニングした。PCRの反応液組
成と反応条件は以下のとおりである。反応液は、ラット
脳Marathon-Ready cDNA 1μl、配列番号:69の合成
DNAプライマー0.5μM、配列番号:70の合成DN
Aプライマー0.5μM、0.4 mM dNTPs、Advantage 2
ポリメラーゼ(CLONTECH) 0.4μlおよび酵素に付属
のバッファーで総反応量を20μlとし、サーマルサイ
クラー(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・60
秒の加熱の後、96℃・30秒、60℃・30秒、72
℃・60秒のサイクルを35回繰り返し、最後に72℃
で10分間保温した。増幅したDNAを1.2%のアガロー
スゲル電気泳動により分離した後、約750塩基長のDN
Aをカミソリで切り出し、DNAをQIAquick Gel Extra
ction Kit(キアゲン)を用いて回収した。このDNA
を、TOPO TA Cloning Kit (Invitrogen)のプロトコール
に従ってpCR2.1-TOPOベクターへクローニングした。こ
れをエシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10 com
petent cell(Invitrogen)に導入して形質転換した
後、cDNA挿入断片を持つクローンをアンピシリンお
よびX-galを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するク
ローンのみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転
換体を得た。個々のクローンをアンピシリンを含むLB培
地で一晩培養し、QIAwell 8 Plasmid Kit(キアゲン)
を用いてプラスミドDNAを調整した。塩基配列の決定
のための反応はBigDye Terminator Cycle Sequencing R
eady Reaction Kit(PEバイオシステムズ)を用いて行
ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読し、配列番
号:71に示すDNA配列を得た。この配列(配列番
号:71)は、ラットGPR8リガンド前駆体タンパク質を
コードするためこのDNAを含むプラスミドで形質転換
した大腸菌をTOP10/pCR2.1-TOPOラットGPR8リガンド前
駆体(Escherichia coli TOP10/pCR2.1-TOPO Rat GPR8
Ligand Precursor)と命名した。配列番号:71のDN
A配列がコードするラットGPR8リガンド前駆体タン
パク質のアミノ酸配列を配列番号:72に示した。この
前駆体タンパク質のアミノ酸配列には参考例10に記載
のGPR8発現細胞膜画分に対するGTPγS結合活性
を指標にブタ視床下部より単離されたGPR8リガンド
ペプチドのアミノ酸配列分析によって明らかにされたア
ミノ末端から17残基までの配列と5残基目および17
残基目のアミノ酸のみが異なる類似した配列が存在し
た。さらにその配列のカルボキシ末端側にはGPR8リ
ガンドペプチドのヒトあるいはブタホモログ前駆体タン
パク質の場合と同様に、通常の生理活性ペプチドが切り
出されると考えられるArg-Argの配列(Seidah, N. G. e
t al.、Ann. N. Y. Acad. Sci.、839巻、9-24頁、1998
年)が2ヶ所存在した。これらのことから、GPR8リ
ガンドペプチドのラットホモログのアミノ酸配列は配列
番号:73および74のいずれかもしくは両方であると
推定された。
【0170】参考例34 マウスGPR8リガンド前駆体タンパク質の一部をコー
ドするcDNA断片のクローニング 配列番号:58の23アミノ酸残基のブタGPR8リガンド
ペプチドをコードする塩基配列に基づいてデータベース
検索を行なった。マウスゲノムデータベースに対して検
索を行なった結果、配列番号:58の塩基配列に類似し
た塩基配列を含む配列番号:77のマウスゲノム断片配
列が見出された。この配列はGPR8リガンドペプチド
のマウスホモログ(以下、マウスGPR8リガンドと記
載することがある)の前駆体タンパク質の一部をコード
するゲノム断片配列であることが予想された。マウス精
巣cDNAを鋳型として、このマウスゲノム断片配列を
基に作製したプライマーでPCR増幅を行ない、増幅D
NAの塩基配列を決定した。PCRの反応液組成と反応
条件は以下のとおりである。マウス精巣cDNA (CLON
TECH)1μl、配列番号:78の合成DNAプライマー
0.5μM、配列番号:79の合成DNAプライマー
0.5μM、0.4 mM dNTPs、LATaqポリメラーゼ(宝酒
造)0.2μlおよび酵素に付属のGC(I)バッファー
で総反応量を20μlとし、サーマルサイクラー(PE
バイオシステムズ)を用い、96℃・120秒の加熱の
後、96℃・30秒、68℃・120秒のサイクルを1
0回繰り返し、次に96℃・30秒、64℃・30秒、
72℃・120秒のサイクルを25回繰り返し、最後に
72℃で10分間保温した。増幅したDNAを1.5%のア
ガロースゲル電気泳動により分離した後、約350塩基長
のDNAをカミソリで切り出し、DNAをQIAquick Gel
Extraction Kit(キアゲン)を用いて回収した。この
DNAを、TOPO TA Cloning Kit (Invitrogen)のプロト
コールに従ってpCR2.1-TOPOベクターへクローニングし
た。これをエシェリヒア・コリ(Escherichia coli) TOP
10 competent cell(Invitrogen)に導入して形質転換
した後、cDNA挿入断片を持つクローンをアンピシリ
ンおよびX-galを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈す
るクローンのみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形
質転換体を得た。個々のクローンをアンピシリンを含む
LB培地で一晩培養し、QIAwell 8 PlasmidKit (キアゲ
ン)を用いてプラスミドDNAを調整した。塩基配列の
決定のための反応はBigDye Terminator Cycle Sequenci
ng Ready Reaction Kit (PEバイオシステムズ)を用い
て行ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読した
(配列番号:80)。ここに得られたPCRクローニン
グしたcDNAの塩基配列(配列番号:80)は、配列
番号:78および配列番号:79のプライマーに用いた
2つの塩基配列に挟まれたマウスゲノム断片塩基配列に
完全に一致した。
【0171】参考例35 マウスGPR8リガンド前駆体タンパク質の一部をコー
ドするcDNA断片のクローニング 配列番号:58の23アミノ酸残基のブタGPR8リガ
ンドペプチドをコードする塩基配列に基づいてデータベ
ース検索を行なった。セレラ社マウスゲノムデータベー
スに対して検索を行なった結果、配列番号:58の塩基
配列に類似した塩基配列を含む配列番号:77のマウス
ゲノム断片配列が見出された。この配列はGPR8リガ
ンドペプチドのマウスホモログ(以下、マウスGPR8
リガンドと記載することがある)の前駆体タンパク質の
一部をコードするゲノム断片配列であることが予想され
た。マウス精巣cDNAを鋳型として、このマウスゲノ
ム断片配列を基に作製したプライマーでPCR増幅を行
ない、増幅DNAの塩基配列を決定した。PCRの反応
液組成と反応条件は以下のとおりである。マウス精巣c
DNA (CLONTECH)1μl、配列番号:78の合成DN
Aプライマー0.5μM、配列番号:79の合成DNA
プライマー0.5μM、0.4 mM dNTPs、LATaqポリメラ
ーゼ(宝酒造)0.2μlおよび酵素に付属のGC(I)
バッファーで総反応量を20μlとし、サーマルサイク
ラー(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・120
秒の加熱の後、96℃・30秒、68℃・120秒のサ
イクルを10回繰り返し、次に96℃・30秒、64℃
・30秒、72℃・120秒のサイクルを25回繰り返
し、最後に72℃で10分間保温した。増幅したDNA
を1.5%のアガロースゲル電気泳動により分離した後、約
350塩基長のDNAをカミソリで切り出し、DNAをQIA
quick Gel Extraction Kit(キアゲン)を用いて回収し
た。このDNAを、TOPO TA Cloning Kit (Invitrogen)
のプロトコールに従ってpCR2.1-TOPOベクターへクロー
ニングした。これをエシェリヒア・コリ(Escherichia c
oli) TOP10 competent cell(Invitrogen)に導入して
形質転換した後、cDNA挿入断片を持つクローンをア
ンピシリンおよびX-galを含むLB寒天培地で選択し、白
色を呈するクローンのみを滅菌したつま楊枝を用いて分
離し、形質転換体を得た。個々のクローンをアンピシリ
ンを含むLB培地で一晩培養し、QIAwell 8 PlasmidKit
(キアゲン)を用いてプラスミドDNAを調整した。塩
基配列の決定のための反応はBigDye Terminator Cycle
Sequencing Ready Reaction Kit (PEバイオシステム
ズ)を用いて行ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて
解読した(配列番号:80)。ここに得られたPCRク
ローニングしたcDNAの塩基配列(配列番号:80)
は、配列番号:78および配列番号:79のプライマー
に用いた2つの塩基配列に挟まれたマウスゲノム断片塩
基配列に完全に一致した。
【0172】参考例36 マウス脳cDNAの作製 マウス脳cDNAは、SMARTTM RACE cDNA Amplificatio
n Kit (CLONTECH)を用いてマウス脳poly A(+) RNA (CLO
NTECH)から、キットに添付のプロトコールに従って作製
した。合成した1st strand cDNA溶液を、キットに添付
のTricine-EDTABufferで10倍に希釈し、この溶液をRA
CE PCR反応に供した。
【0173】参考例37 マウスGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードする
cDNAの5’上流端のクローニング 5’RACE PCR クローニングにより、マウスGPR8リガ
ンド前駆体タンパク質をコードするcDNAの5’上流
塩基配列を明らかにした。5’RACE PCR クローニング
は、マウス脳cDNAを鋳型としてSMARTTM RACE cDNA
Amplification Kitに添付のUniversal Primer Mixと配
列番号:81の合成プライマーでPCR反応を行ない、
次にこのPCR反応液を鋳型としてキットに添付のNest
ed Universal Primerと配列番号:82の合成プライマ
ーでPCR反応を行なうことにより達成された。PCR
の反応液組成と反応条件は以下のとおりである。 反応
液はマウス脳cDNA 1μl、Universal Primer Mix
2μl、配列番号:81の合成DNAプライマー0.2
μM、0.8 mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリメラーゼ(CLO
NTECH) 0.4μlおよび酵素に付属のバッファーで総
反応量を20μlとし、サーマルサイクラー(PEバイ
オシステムズ)を用い、96℃・120秒の加熱の後、
96℃・30秒、68℃・120秒のサイクルを30回
繰り返し、さらに72℃で10分間保温した。次に、キ
ットに添付のTricine-EDTA Bufferで50倍希釈したP
CR反応液0.5μl、Nested Universal Primer 0.
5μM、配列番号:82の合成DNAプライマー0.5
μM、0.8 mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリメラーゼ(CLO
NTECH) 0.4μlおよび酵素に付属のバッファーで総
反応量を20μlとし、サーマルサイクラー(PEバイ
オシステムズ)を用い、96℃・120秒の加熱の後、
96℃・30秒、60℃・30秒、72℃・120秒の
サイクルを30回繰り返し、さらに72℃で10分間保
温した。増幅したDNAを1.5%のアガロースゲル電気泳
動により分離した後、約300塩基長のDNAをカミソリ
で切り出し、DNAをQIAquick Gel Extraction Kit
(キアゲン)を用いて回収した。このDNAを、TOPO T
A Cloning Kit (Invitrogen)のプロトコールに従ってpC
R2.1-TOPOベクターへクローニングした。これをエシェ
リヒアコリ(Escherichia coli) TOP10 competent cell
(Invitrogen)に導入して形質転換した後、cDNA挿
入断片を持つクローンをアンピシリンおよびX-galを含
むLB寒天培地で選択し、白色を呈するクローンのみを滅
菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体を得た。個
々のクローンをアンピシリンを含むLB培地で一晩培養
し、QIAwell 8 Plasmid Kit (キアゲン)を用いてプラ
スミドDNAを調整した。塩基配列の決定のための反応
はBigDye Terminator Cycle Sequencing Ready Reactio
n Kit (PEバイオシステムズ)を用いて行ない、蛍光式
自動シーケンサーを用いて解読し、配列番号:83に示
すDNA配列を得た。
【0174】参考例38 マウスGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードする
cDNAの3’下流端のクローニング 3’RACE PCRクローニングにより、マウスGPR8リガ
ンド前駆体タンパク質をコードするcDNAの3’下流
塩基配列を明らかにした。3’RACE PCR クローニング
は、マウス脳cDNAを鋳型としてSMARTTM RACE cDNA
Amplification Kitに添付のUniversal Primer Mixと配
列番号:84の合成プライマーでPCR反応を行ない、
次にこのPCR反応液を鋳型としてキットに添付のNest
ed Universal Primerと配列番号:85の合成プライマ
ーでPCR反応を行なうことにより達成された。PCR
の反応液組成と反応条件は以下のとおりである。反応液
は、マウス脳cDNA 1μl、Universal Primer Mix
2μl、配列番号:84の合成DNAプライマー0.5
μM、0.8 mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリメラーゼ(CLO
NTECH) 0.4μlおよび酵素に付属のバッファーで総
反応量を20μlとし、サーマルサイクラー(PEバイ
オシステムズ)を用い、96℃・120秒の加熱の後、96
℃・30秒、68℃・120秒のサイクルを30回繰り
返し、最後に72℃で10分間保温した。次に、キット
に添付のTricine-EDTA Bufferで50倍希釈したPCR
反応液0.5μl、Nested Universal Primer 0.5μ
M、配列番号:85の合成DNAプライマー0.5μ
M、0.8 mM dNTPs、Advantage-GC 2ポリメラーゼ(CLONT
ECH) 0.4μlおよび酵素に付属のバッファーで総反
応量を20μlとし、サーマルサイクラー(PEバイオ
システムズ)を用い、96℃・120秒の加熱の後、9
6℃・30秒、64℃・30秒、72℃・120秒のサ
イクルを30回繰り返し、最後に72℃で10分間保温
した。増幅したDNAを1.5%のアガロースゲル電気泳動
により分離した後、約700塩基長のDNAをカミソリで
切り出し、DNAをQIAquick Gel Extraction Kit(キ
アゲン)を用いて回収した。このDNAを、TOPO TA Cl
oning Kit (Invitrogen)のプロトコールに従ってpCR2.1
-TOPOベクターへクローニングした。これをエシェリヒ
ア・コリ(Escherichia coli) TOP10 competent cell(I
nvitrogen)に導入して形質転換した後、cDNA挿入
断片を持つクローンをアンピシリンおよびX-galを含むL
B寒天培地で選択し、白色を呈するクローンのみを滅菌
したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体を得た。個々
のクローンをアンピシリンを含むLB培地で一晩培養し、
QIAwell 8 Plasmid Kit (キアゲン)を用いてプラスミ
ドDNAを調整した。塩基配列の決定のための反応はBi
gDye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Ki
t (PEバイオシステムズ)を用いて行ない、蛍光式自動
シーケンサーを用いて解読し、配列番号:86に示すD
NA配列を得た。
【0175】参考例39 マウスGPR8リガンド前駆体タンパク質をコードする
cDNAのクローニング マウス脳cDNAを鋳型として、マウスGPR8リガン
ド前駆体タンパク質をコードするcDNAの5’上流塩
基配列を基にしたプライマーとマウスGPR8リガンド
前駆体タンパク質をコードするcDNAの3’下流塩基
配列を基にしたプライマーでPCR増幅を行なうことに
より、マウスGPR8リガンド前駆体タンパク質をコー
ドするcDNAをクローニングした。PCRの反応液組
成と反応条件は以下のとおりである。反応液は、マウス
脳cDNA 0.5μl、配列番号:87の合成DNAプラ
イマー0.5μM、配列番号:88の合成DNAプライ
マー0.5μM、1.6 mM dNTPs、LATaqポリメラーゼ
(宝酒造)0.2μlおよび酵素に付属のGC(I)バッ
ファーで総反応量を20μlとし、サーマルサイクラー
(PEバイオシステムズ)を用い、96℃・120秒の
加熱の後、96℃・30秒、64℃・30秒、72℃・
120秒のサイクルを40回繰り返し、最後に72℃で
10分間保温した。増幅したDNAを1.5%のアガロース
ゲル電気泳動により分離した後、約700塩基長のDNA
をカミソリで切り出し、DNAをQIAquick Gel Extract
ion Kit(キアゲン)を用いて回収した。このDNA
を、TOPO TACloning Kit (Invitrogen)のプロトコール
に従ってpCR2.1-TOPOベクターへクローニングした。こ
れをエシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10 com
petentcell(Invitrogen)に導入して形質転換した後、
cDNA挿入断片を持つクローンをアンピシリンおよび
X-galを含むLB寒天培地で選択し、白色を呈するクロー
ンのみを滅菌したつま楊枝を用いて分離し、形質転換体
を得た。個々のクローンをアンピシリンを含むLB培地で
一晩培養し、QIAwell 8 Plasmid Kit (キアゲン)を用
いてプラスミドDNAを調整した。塩基配列の決定のた
めの反応はBigDye Terminator Cycle Sequencing Ready
Reaction Kit (PEバイオシステムズ)を用いて行な
い、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読し、配列番
号:89に示すDNA配列を得た。この配列(配列番
号:89)は、マウスGPR8リガンド前駆体タンパク
質をコードするため、このDNAを含むプラスミドで形
質転換した大腸菌をTOP10/pCR2.1-TOPOマウスGPR8リガ
ンド前駆体(Escherichia coli TOP10/pCR2.1-TOPO Mou
se GPR8 Ligand Precursor)と命名した。配列番号:8
9に示すDNA配列には、参考例10に記載のGPR8
発現細胞膜画分に対するGTPγS結合活性を指標にブ
タ視床下部より単離されたGPR8リガンドペプチドの
アミノ酸配列分析によって明らかにされたアミノ末端か
ら17残基までの配列と5残基目および17残基目のア
ミノ酸のみが異なる類似したアミノ酸配列をコードする
ようなフレームが存在する。しかし、ヒトGPR8リガ
ンド前駆体の場合と同様に、その5’上流側にはタンパ
ク質翻訳の開始コドンであると予想されるATGが存在
しない。しかし、ヒトGPR8リガンド前駆体タンパク
質において推測されたように、ブタあるいはラットのG
PR8リガンドホモログの前駆体タンパク質との比較か
らこれらの前駆体タンパク質における開始コドンと予想
されるATGにほぼ対応する位置に存在するCTGコドン
を開始コドンと仮定し、マウスGPR8リガンド前駆体
タンパク質の配列を推定した。この仮想的マウスGPR
8リガンド前駆体タンパク質のアミノ酸配列を配列番
号:90に示した。マウスGPR8リガンドのアミノ酸
配列と予想される配列のカルボキシ末端側にはGPR8
リガンドペプチドのヒト、ブタあるいはラットホモログ
前駆体タンパク質の場合と同様に、通常の生理活性ペプ
チドが切り出されると考えられるArg-Argの配列(Seida
h, N. G. et al.、Ann. N. Y. Acad. Sci.、839巻、9-2
4頁、1998年)が2ヶ所存在した。これらのことから、
GPR8リガンドペプチドのマウスホモログのアミノ酸
配列は配列番号:91および92のいずれかもしくは両
方であると推定された。なお、配列番号:91の23残
基型マウスGPR8リガンドのアミノ酸配列は、23残
基型ラットGPR8リガンドのアミノ酸配列(配列番
号:73)と一致している。
【0176】参考例40 ヒトGPR8 ligand (1-23)酸化体:Trp-Tyr-Lys-His-Val-
Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gl
y-Leu-Leu-Met(O)-Gly-Leu(配列番号:95)の製造 参考例12の化合物0.45 mg を 50% 酢酸水 0.5 mlに溶
解後、0.3% 過酸化水素水 0.05 mlを加え、室温にて8時
間放置した。減圧濃縮後SepPakにより精製し、白色粉末
0.443 mgを得た。 質量分析による(M+H)+:2599.2 (計算値2599.4) HPLC溶出時間:19.1 分 溶出条件 カラム:Wakosil-II 5C18HG (4.6 x 100 mm) 溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、A/B: 100/0〜0/70へ直線型濃度勾配溶出
(35分) 流速:1.0 ml/分
【0177】参考例41 ヒトGPR8 ligand (1-22):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met-Gly(配列番号:96)の製造 市販 2-chlorotrityl resin (Clt resin、1.33 mmol/g)
にFmoc-Gly を導入したのち参考例13と同様に配列順
にアミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行ない
目的物を得た。 参考例42 ヒトGPR8 ligand (1-21):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met(配列番号:97)の製造 市販の2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Met を導入したのち参考例13と同様に配列順
にアミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行ない
目的物を得た。
【0178】参考例43 ヒトGPR8 ligand (1-20):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu(配列番号:98)の製造 市販の2-chlorotrityl resin (Clt resin、1.33mmol/g)
にFmoc-Leuを導入したのち参考例13と同様に配列順に
アミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行ない目
的物を得た。 質量分析によるM+ :2282.8 (計算値2282.6) HPLC溶出時間:17.2 分 溶出条件 カラム:Wakosil-II 5C18HG (4.6 x 100 mm) 溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、A/B: 100/0〜0/70へ直線型濃度勾配溶出
(35分) 流速:1.0 ml/分
【0179】参考例44 ヒトGPR8 ligand (1-19):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu
(配列番号:99)の製造市販2-chlorotrityl resin
(Clt resin、1.33mmol/g)にFmoc-Leuを導入したのち参
考例13と同様に配列順にアミノ酸の縮合と樹脂からの
切り出し、精製を行ない目的物を得た。 質量分析によるM+ :2169.6 (計算値2169.5) HPLC溶出時間:16.4 分 溶出条件 カラム:Wakosil-II 5C18HG (4.6 x 100 mm) 溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、A/B: 100/0〜0/70へ直線型濃度勾配溶出
(35分) 流速:1.0 ml/分
【0180】参考例45 ヒトGPR8 ligand (1-18):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly(配
列番号:100)の製造 市販の2-chlorotrityl resin (Clt resin、1.33mmol/g)
にFmoc-Glyを導入したのち参考例13と同様に配列順に
アミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行ない目
的物を得た。 質量分析によるM+ :2056.8 (計算値2056.3) HPLC溶出時間:14.2 分 溶出条件 カラム:Wakosil-II 5C18HG (4.6 x 100 mm) 溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、A/B: 100/0〜0/70へ直線型濃度勾配溶出
(35分) 流速:1.0 ml/分
【0181】参考例46 ヒトGPR8 ligand (1-17):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala(配列番
号:101)の製造 市販の2-chlorotrityl resin (Clt resin、1.33mmol/g)
にFmoc-Alaを導入したのち参考例13と同様に配列順に
アミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行ない目
的物を得た。 参考例47 ヒトGPR8 ligand (1-16):Trp-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala(配列番号:
102)の製造 市販の2-chlorotrityl resin (Clt resin、1.33mmol/g)
にFmoc-Alaを導入したのち参考例13と同様に配列順に
アミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行ない目
的物を得た。
【0182】参考例48 ブタGPR8 ligand (1-23):Trp-Tyr-Lys-His-Thr-Ala-Se
r-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-
Leu-Met-Gly-Leu(配列番号:56)の製造 市販の2-chlorotrityl resin (Clt resin,1.33mmol/g)
にFmoc-Leuを導入したのち参考例13と同様に配列順に
アミノ酸の縮合と樹脂からの切り出し、精製を行ない目
的物を得た。 質量分析による(M+H)+:2585.2 (計算値2585.4) HPLC溶出時間:20.2 分 溶出条件 カラム:Wakosil-II 5C18HG (4.6 x 100 mm) 溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、A/B: 100/0〜0/70へ直線型濃度勾配溶出
(35分) 流速:1.0 ml/分
【0183】参考例49 ラット/マウスGPR8 ligand (1-23):Trp-Tyr-Lys-His-
Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Se
r-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leuの製造(配列番号:73お
よび配列番号:91) 参考例48と同様に配列順にアミノ酸の縮合と樹脂から
の切り出し、精製を行ない目的物を得ることができる。 参考例50 ブタGPR8 ligand (1-23)酸化体:Trp-Tyr-Lys-His-Thr-
Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gl
y-Leu-Leu-Met(O)-Gly-Leu(配列番号:103)の製造 参考例48の化合物を用い参考例40と同様に酸化して
目的物を得た。 質量分析による(M+H)+:2601.3 (計算値2601.4) HPLC溶出時間:18.9 分 溶出条件 カラム:Wakosil-II 5C18HG (4.6 x 100 mm) 溶離液:A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、A/B: 100/0〜0/70へ直線型濃度勾配溶出
(35分) 流速:1.0 ml/分
【0184】参考例51 ラット/マウスGPR8 ligand (1-23)酸化体:Trp-Tyr-Ly
s-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-
Ala-Ser-Gly-Leu-Leu-Met(O)-Gly-Leu(配列番号:10
4)の製造 参考例49の化合物を用い参考例40と同様に酸化して
目的物を得ることができる。 参考例52 [Nα-Acetyl-Trp1]-ヒトGPR8 ligand (1-23):Ac-Trp-T
yr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly
-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu(配列番号:1
06)の製造 参考例12で調製した樹脂のFmoc基を除去、無水酢酸で
アセチル化した後、TFA / thioanisole / m-cresol / t
riisopropylsilane / ethanedithiol (85 / 5/ 5 / 2.
5 / 2.5)で処理し樹脂からの切り出しと側鎖保護基の除
去を同時に行った。 粗ペプチドを参考例12と同様の
方法で精製し目的物を得た。 質量分析による (M+H)+ 2626.12625.8 (計算値2627.1
2626.1) HPLC溶出時間 21.4 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0185】参考例53 ヒトGPR8 ligand (2-23): Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-P
ro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu
-Met-Gly-Leu(配列番号:107)の製造 参考例12と同様に所望のアミノ酸配列を樹脂に導入し
た。最後のTyrを導入後樹脂から切り出す前にFmoc基を
樹脂上で除去したのち、 TFA / thioanisole /m-cresol
/ triisopropylsilane / ethanedithiol (85 / 5 / 5
/ 2.5 / 2.5)で処理し樹脂からの切り出しと側鎖保護
基の除去を同時に行った。粗ペプチドを参考例12と同
様の方法で精製し目的物を得た。 質量分析による(M+H)+ 2397.1 (計算値2397.3) HPLC溶出時間 19.9 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0186】参考例54 ヒトGPR8 ligand (4-23): His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-T
yr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly
-Leu(配列番号:108)の製造 参考例12と同様に所望のアミノ酸配列を樹脂に導入し
た。最後のHisを導入後樹脂から切り出す前にFmoc基を
樹脂上で除去したのち、 TFA / thioanisole /m-cresol
/ triisopropylsilane / ethanedithiol (85 / 5 / 5
/ 2.5 / 2.5)で処理し樹脂からの切り出しと側鎖保護
基の除去を同時に行った。粗ペプチドを参考例12と同
様の方法で精製し目的物を得た。 質量分析による(M+H)+ 2106.0 (計算値2106.1) HPLC溶出時間 20.0 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0187】参考例55 ヒトGPR8 ligand (9-23): Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-A
rg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu(配列番号:10
9)の製造 参考例12と同様に所望のアミノ酸配列を樹脂に導入し
た。最後のArgを導入後樹脂から切り出す前にFmoc基を
樹脂上で除去したのち、 TFA / thioanisole /m-cresol
/ triisopropylsilane / ethanedithiol (85 / 5 / 5
/ 2.5 / 2.5)で処理し樹脂からの切り出しと側鎖保護
基の除去を同時に行った。粗ペプチドを参考例12と同
様の方法で精製し目的物を得た。 質量分析による(M+H)+ 1615.0 (計算値1614.9) HPLC溶出時間 20.2 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0188】参考例56 ヒトGPR8 ligand (15-23): Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-
Met-Gly-Leu(配列番号:110)の製造 参考例12と同様に所望のアミノ酸配列を樹脂に導入し
た。最後のArgを導入後樹脂から切り出す前にFmoc基を
樹脂上で除去したのち、 TFA / thioanisole /m-cresol
/ triisopropylsilane / ethanedithiol (85 / 5 / 5
/ 2.5 / 2.5)で処理し樹脂からの切り出しと側鎖保護
基の除去を同時に行った。粗ペプチドを参考例12と同
様の方法で精製し目的物を得た。 質量分析による(M+H)+ 901.4 (計算値901.5) HPLC溶出時間 20.2 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0189】参考例57 [N-Acetyl-Tyr2]-ヒトGPR8 ligand (2-23):Ac-Tyr-Lys
-His-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-A
la-Ala-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu(配列番号:111)
の製造 参考例53で調製した樹脂を無水酢酸でアセチル化した
後、参考例53と同様に処理、精製し目的物を得た。 質量分析による(M+H)+ 2439.3 (計算値2439.3) HPLC溶出時間 20.2 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0190】参考例58 [D-Trp1]-ヒトGPR8 ligand (1-23):D-Trp-Tyr-Lys-His
-Val-Ala-Ser-Pro-Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-A
la-Gly-Leu-Leu-Met-Gly-Leu(配列番号:112)の製
造 参考例12のFmoc-Trp(Boc)の代りにFmoc-D-Trp(Boc)を
用い同様に目的物を得た。 質量分析による(M+H)+ 2583.4 (計算値2583.4) HPLC溶出時間 20.6 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0191】参考例59 [N-3-Indolepropanoyl-Tyr2]-ヒトGPR8 ligand (2-2
3):3-Indolepropanoyl-Tyr-Lys-His-Val-Ala-Ser-Pro-
Arg-Tyr-His-Thr-Val-Gly-Arg-Ala-Ala-Gly-Leu-Leu-Me
t-Gly-Leu(配列番号:113)の製造 参考例12のFmoc-Trp(Boc)の代りに3-Indolepropionic
acidを用い所望の樹脂を得、これをTFA / thioanisole
/ m-cresol / triisopropylsilane / ethanedithiol
(85 / 5 / 5 / 2.5 / 2.5)で処理し樹脂からの切り出し
と側鎖保護基の除去を同時に行った。粗ペプチドを参考
例12と同様の方法で精製し目的物を得た。 質量分析による(M+H)+ 2568.4 (計算値2568.4) HPLC溶出時間 21.7 分 溶出条件 カラム Wakosil-II 5C18 HG (4.6 x 100mm) 溶離液 A液: 0.1%TFA-水、B液: 0.1%TFA含有アセトニ
トリルを用い、 A/B: 100/ 0 〜 30 / 70へ 直線型濃
度勾配溶出(35分) 流速 1.0ml/分
【0192】参考例60 1)ヒト染色体DNAを用いたPCR法によるヒトGP
R7DNAの増幅 ヒト染色体DNAを鋳型として、2種の合成プライマー
(配列番号:190および配列番号:191)を用いた
PCR法によるDNA増幅を行なった。合成プライマー
はレセプタータンパク質に翻訳される領域の遺伝子が増
幅されるように構築したが、その際に遺伝子の5’側に
制限酵素Cla Iの認識する塩基配列が付加され、3’側に
制限酵素Spe Iの認識する塩基配列が付加されるよう
に、5’側および3’側にそれぞれの制限酵素の認識配列
を付加した。反応液の組成は、ヒト染色体DNA(宝酒
造)0.5μg、合成DNAプライマー各1μM、0.8
mM dNTPs、1 mM MgCl2、KODポリメラーゼ(東洋紡)1μ
lおよび酵素に付属のバッファーで、総反応量は50μ
lとした。増幅のためのサイクルはサーマルサイクラー
(宝酒造)を用い、94℃・60秒の加熱の後、98℃
・15秒、65℃・2秒、74℃・30秒のサイクルを
35回繰り返した。増幅産物の確認は、0.8%アガロース
ゲル電気泳動の後、エチジウムブロマイド染色によって
行なった。
【0193】2)PCR産物のプラスミドベクターへの
サブクローニングおよび挿入DNA部分の塩基配列の解
読による増幅DNA配列の確認 上記1)で行なったPCR反応液を0.8%の低融点ア
ガロースゲル電気泳動により分離し、バンドの部分をか
みそりで切り出した後、細片化、フェノール抽出、フェ
ノール・クロロホルム抽出、エタノール沈殿の操作を行
なってDNAを回収した。pCR-ScriptTM Amp SK(+)クロ
ーニングキット(ストラタジーン)の処方に従い、回収
したDNAをプラスミドベクターpCR-Script Amp SK(+)
へサブクローニングした。これをエシェリヒア・コリ(E
scherichia coli) DH5αcompetent cell(東洋紡)に導
入して形質転換した後、DNA挿入断片を持つクローン
をアンピシリン、IPTGおよびX-galを含むLB寒天培地で
選択し、白色を呈するクローンのみを滅菌したつま楊枝
を用いて分離し、形質転換体E. coli DH5α/GPR7を得
た。個々のクローンをアンピシリンを含むLB培地で一晩
培養し、QIAwell 8 Plasmid Kit (キアゲン)を用いて
プラスミドDNAを調整した。調整したDNAの一部に
対して制限酵素Cla IおよびSpe Iによる切断を行ない、
挿入されているレセプターDNA断片の大きさを確認し
た。塩基配列の決定のための反応はDyeDeoxyTerminator
Cycle Sequence Kit (Applied Biosystems社)を用いて
行ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読した(配
列番号:183)。配列番号:183で表わされる塩基
配列を有するDNAを保持するpCR-Script Amp SK(+)プ
ラスミドを、pCR-ScriptヒトGPR7と命名した。配列番
号:183で表わされる塩基配列を有するDNAがコー
ドするヒトGPR7のアミノ酸配列を配列番号:182
に示した。ここで配列を決定したヒトGPR7のDNA
配列はO’Dowdらの報告(O’Dowd, B. F. et al.、Genom
ics、28巻、84-91頁、1995年)にあるDNA配列とは2塩
基が異なっていた。これらは配列番号:183の893
番目および894番目に当たり、O’Dowdらの報告では
それぞれCおよびGであるが、本参考例ではGおよびC
であった。これにより、翻訳されるアミノ酸配列におい
て配列番号:182の296番目のアミノ酸が、O’Dow
dらの報告のThrが本実施例ではSerとなる。
【0194】参考例61 ヒト全脳cDNAからのPCR法によるGPR7リガン
ド前駆体遺伝子の取得と発現プラスミドの構築 クローンテック社より購入したヒト全脳cDNAを鋳型
として、以下の2種類の合成DNAを用いて、PCRに
よる増幅を行った。 GSF1: 5’-GTCGACATGGCCCGGTCCGCGACACTGGCGGCC-3’(配列番号:184) GSR2: 5’-GCTAGCAGCGGTGCCAGGAGAGGTCCGGGCTCA-3’(配列番号:185) PCRの反応液はcDNA溶液1μl、0.5μl GSF
1(10μM)、0.5μl GSR2(10μM)、2.5
μl 添付の10 x 反応液、2.5μl dNTP(10m
M)、0.5μl KlenTaq(クローンテック)、17.
5μl大塚蒸留水を加えて合計25μlにした。反応液
を、ThermalCycler9600を用いてPCR反応にかけた。
PCRの条件は95℃・2分の変性の後、98℃・10
秒、60℃・20秒、72℃・20秒のサイクルを35
回繰り返した。PCR産物の一部を用いて電気泳動で約
400bpのPCR産物の増幅を確認した後、PCR産
物をQIAGENPCR purification Kitを用いて精製し、直接
配列決定を行ったところ図8で示す配列がえられた。図
8のDNA配列から予測されるアミノ酸配列は図9に示
すものであった。次に、ゲルから回収したPCR産物を
TAクローニングキット(Invitrogen社)を用いて大腸菌
JM109にサブクローニングし、大腸菌JM109/pTAhGPR7-1
を取得した。サブクローニングで得られた大腸菌からプ
ラスミドpTAhGPR7-1をプラスミド抽出機(クラボウ社)
を用いて抽出し、挿入断片の塩基配列を決定し、その配
列が図8と同じヒト型GPR7リガンドcDNAである
ことを確認した。次にそのプラスミドから制限酵素Sal1
IおよびNheIによって消化後約0.4kbのヒト型GPR7
リガンドcDNA断片を得た。さらに、動物細胞用の発
現ベクターであるpAKKO-111Hはマルチクローニングサイ
ト部分の制限酵素サイトSalIおよびNheIによって消化
後、電気泳動を行い、ベクター部分を回収した。以上の
操作によって調製したヒト型GPR7リガンドcDNA
断片および発現ベクターをライゲーションによって連結
し、大腸菌JM109を形質転換してE.coli JM109/pAK-S64
を得た。形質転換体E.coli JM109/pAK-S64を培養し、プ
ラスミドpAK-S64のDNAを大量に調製した。
【0195】参考例62 マウス全脳cDNAからのPCR法によるGPR7リガ
ンド前駆体遺伝子の取得 マウス全脳cDNAを鋳型として、以下の2種類の合成
DNAを用いて、PCRによる増幅を行った。 MFSAL1: 5’-GTCGACAGCTCCATGGCCCGGTGTAGGACGCTG-3’(配列番号:186) MRNHE1: 5’-GCTAGCTCAGGTGCTCTGGCAATCAGTCTCGTG-3’(配列番号:187) PCRの反応液はcDNA溶液1μl、0.5μl MFS
AL1(10 μM)、0.5μl MRNHE1(10 μM)、2.5
μl 添付の10 x 反応液、2.5μl dNTP(10m
M)、0.5μl KlenTaq(クローンテック)、17.
5μl大塚蒸留水を加えて合計25μlにした。反応液
を、ThermalCycler9600を用いてPCR反応にかけた。
PCRの条件は95℃・2分の変性の後、98℃・10
秒、60℃・20秒、72℃・20秒のサイクルを35
回繰り返した。PCR産物の一部を用いて電気泳動で約
400bpのPCR産物の増幅を確認した後、PCR産
物をQuiagen PCR purification Kitを用いて精製し、直
接配列決定を行ったところ図10で示す配列がえられ
た。図10のDNA配列から予測されるアミノ酸配列は
図11に示すものであった。次に、ゲルから回収したP
CR産物をTAクローニングキット(Invitrogen)を用い
て大腸菌JM109にサブクローニングし、大腸菌JM109/pTA
mGPR7-1を取得した。サブクローニングで得られた大腸
菌からプラスミドpTAmGPR7-1をプラスミド抽出機(クラ
ボウ)を用いて抽出し、挿入断片の塩基配列を決定し、
その配列が図10と同じマウス型GPR7リガンドcD
NAであることを確認した。
【0196】参考例63 ラット全脳cDNAからのPCR法によるGPR7リガ
ンド前駆体遺伝子の取得 ラット全脳cDNAを鋳型として、以下の2種類の合成
DNAを用いて、PCRによる増幅を行った。 RF: 5’-CACGGCTCCATGGTCCGGTGTAGGACG-3’(配列番号:188) RR: 5’-CAGCGTCGAGGTTTGGGTTGGGGTTCA-3’(配列番号:189) PCRの反応液はcDNA溶液1μl、0.5μl RF
(10μM)、0.5μl RR(10μM)、2.5μ
l 添付の10 x 反応液、2.5μl dNTP(10m
M)、0.5μl KlenTaq(CLONTECH)、1
7.5μl大塚蒸留水を加えて合計25μlにした。反
応液を、ThermalCycler9600を用いてPCR反応にかけ
た。PCRの条件は95℃・2分の変性の後、98℃・
10秒、60℃・20秒、72℃・20秒のサイクルを
35回繰り返した。PCR産物の一部を用いて電気泳動
で約400bpのPCR産物の増幅を確認した後、PC
R産物をQuiagen PCR purification Kitを用いて精製
し、直接配列決定を行ったところ図12で示す配列がえ
られた。図12のDNA配列から予測されるアミノ酸配
列は図13に示すものであった。次に、ゲルから回収し
たPCR産物をTAクローニングキット(Invitrogen)を
用いて大腸菌JM109にサブクローニングし、大腸菌JM109
/pTArGPR7-1を取得した。サブクローニングで得られた
大腸菌からプラスミドpTArGPR7-1をプラスミド抽出機
(クラボウ)を用いて抽出し、挿入断片の塩基配列を決
定し、その配列が図12と同じラット型GPR7リガン
ドcDNAであることを確認した。
【0197】参考例64 GPR7発現プラスミドおよびレポータープラスミドの
チャイニーズハムスターオバリー(CHO)細胞での一
過的な発現 上記参考例で得たヒト型GPR7のDNAを、公知の方
法により動物細胞用発現プラスミドpAKKO-111Hに挿入
したプラスミドを用いて大腸菌JM109を形質転換した。
得られたコロニーを単離・培養後、QUIAGEN Plasmid Ma
xi Kit(キアゲン)を用いてGPR7発現プラスミドD
NAの調製を行なった。また、cAMPレスポンスエレ
メント(CRE)の下流にレポーターとしてルシフェラー
ゼ遺伝子が連結されたpCRE-Luc(CLONTECH)の
プラスミドDNAを同様の方法で調製した。GPR7発
現プラスミドおよびpCRE-Lucはレセプター遺伝子を挿入
していない発現ベクターを導入したCHO細胞に一過性
に発現させた。CHO細胞は96-ウェルプレート(コ
ーニングコースター)に40,000細胞/ウェル、培養液量
100μlで播種し、37℃で一晩培養した。プレート
上での培養にはDMEM(Dulbecco’s modified Eagle’s
medium, GibcoBRL)に10%のウシ胎児血清のみを添加し
た培地を用いた。各プラスミドは240ng/μlの濃
度に希釈し、GPR7の発現プラスミド9μlとpCRE-L
uc 1μlの割合で240μlのOpti-MEM-I(GibcoBR
L)に添加した。これを、同じく240μlのOpti-MEM-
Iに10μlのリポフェクトアミン2000(GibcoBRL社)
を添加したものと等量混合して、リポフェクトアミン20
00に添付のマニュアル記載の方法に従って、リポソーム
とプラスミドDNAの複合体を形成させた。これを25
μl/ウェルずつCHO細胞の培養液に添加し、その4
時間後に培養液をアッセイバッファー(0.1%のウシ血清
アルブミンを添加したDMEM)に交換して無血清化し、3
7℃で一晩培養した。
【0198】参考例65 リガンド遺伝子のCHO細胞での発現 上記参考例で作製したヒト型リガンドcDNAを挿入し
た動物細胞用発現プラスミドpAK−S64を上記と同
様の方法でCHO細胞に一過性に発現させた。ただし細
胞は6-ウェルプレート(ファルコン)に600,000細胞/
ウェルで播種し、一晩培養の後、リガンド遺伝子プラス
ミドを導入した。240ng/μlの濃度に希釈したプ
ラスミドを10μlと240μlのOpti-MEM-Iに添加
し、これを、同じく240μlのOpti-MEM-Iに10μl
のリポフェクトアミン2000を添加したものと等量混合し
て、リポフェクトアミン2000に添付のマニュアル記載の
方法に従ってリポソームとプラスミドDNAの複合体を
形成させた。これを500μl/ウェルずつCHO細胞
の培養液に添加し、その4時間後に培養液をアッセイバ
ッファーに交換し、無血清化をおこなった。培地交換の
18時間後に各ウェルの培地を回収しリガンドペプチド
を含むCHO細胞培養上清を得た。
【0199】参考例66 1)S64発現細胞上清によるGPR7を一過性に発現
させたCHO細胞でのルシフェラーゼ活性の抑制の検出 参考例64の方法に従いGPR7を一過性に発現させた
CHO細胞の培養液に、参考例65で調製したpAK−
S64発現培養上清および終濃度2μMとなるようにホ
ルスコリンを添加した。またリガンド遺伝子を挿入して
いない空の発現ベクター(pAKKO-111H)を参考例65の方
法で一過性に発現させたCHO細胞の培養上清も同様に
添加した。その際発現上清はアッセイバッファーにて2
倍、4倍、8倍、16倍に希釈した。上清を添加してか
ら4時間37℃でインキュベーションを行ない、レセプ
ターを介したリガンドのアゴニスト活性によって惹起さ
れる細胞内シグナル伝達に由来するレポーター(ルシフ
ェラーゼ)遺伝子の転写・翻訳の促進あるいは抑制を誘
導した。インキュベーション終了後に各ウェルのアッセ
イバッファーを除去し、PicaGene LT2.0 (東洋イン
キ)発光基質を50μlずつ加えた。細胞が溶解し、基
質と充分に混合した後、各ウェルのレポーター遺伝子の
発現誘導量に由来する発光量をプレートリーダー(ARVO
sxマルチラベルカウンター、PerkinElmer)を用いて測
定した。その結果、pAK−S64の培養上清を添加し
た際にのみレポーター遺伝子の発現抑制がルシフェラー
ゼ活性の低下として検出された(図15)。さらに、こ
の抑制の程度はpAK−S64の培養上清の濃度依存的
であった。このことはpAK−S64に挿入されたプラ
スミドによって発現した産物が、GPR7を介した細胞
内のシグナルを伝達した、すなわちGPR7のリガンド
として作用したことを示している。
【0200】2)S64発現細胞上清によるTGR26
を一過性に発現させたCHO細胞でのルシフェラーゼ活
性の抑制の検出 参考例63で得たTGR26 DNAを、公知の方法に
より動物細胞用発現プラスミドpAKKO−111Hに
挿入したプラスミドを用いて、参考例64と同様の方法
でTGR26発現プラスミドDNAの調製を行なった。
これを、参考例64に示した方法でCHO細胞にルシフ
ェラーゼ遺伝子とともに一過性に発現させた。この細胞
に、参考例65で調製したpAK−S64発現培養上
清、空の発現ベクターのみを発現させた細胞の培養上清
および終濃度2μMとなるようにホルスコリンを添加
し、上記1)と同様の方法でリガンド活性の検出を試み
た。その結果pAK−S64の上清は、ホルスコリンに
よって上昇したルシフェラーゼ活性を濃度依存的に低下
させた(図16)。
【0201】
【発明の効果】本発明のGタンパク質共役型レセプター
タンパク質もしくはその部分ペプチドまたはその塩、該
レセプタータンパク質またはその部分ペプチドをコード
するポリヌクレオチド(例えば、DNA、RNAおよび
それらの誘導体)は、リガンド(アゴニスト)の決
定、抗体および抗血清の入手、組換え型レセプター
タンパク質の発現系の構築、同発現系を用いたレセプ
ター結合アッセイ系の開発と医薬品候補化合物のスクリ
ーニング、構造的に類似したリガンド・レセプターと
の比較にもとづいたドラッグデザインの実施、遺伝子
診断におけるプローブやPCRプライマーの作成のため
の試薬、トランスジェニック動物の作製または遺伝
子予防・治療剤等の医薬等として用いることができる。
【0202】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Novel G Protein-Coupled Receptor and its DNA <130> P01-0255 <150> JP 2000-364801 <151> 2000-11-30 <150> JP 2001-087482 <151> 2001-03-26 <150> JP 2001-145434 <151> 2001-05-15 <150> JP 2001-270838 <151> 2001-09-06 <160> 191 <210> 1 <211> 329 <212> PRT <213> Rat <400> 1 Met His Asn Leu Ser Leu Phe Glu Pro Gly Arg Gly Asn Val Ser Cys 5 10 15 Gly Gly Pro Phe Leu Gly Cys Pro Asn Glu Ser Asn Pro Ala Pro Leu 20 25 30 Pro Leu Pro Gln Pro Leu Ala Val Ala Val Pro Val Val Tyr Gly Val 35 40 45 Ile Cys Ala Val Gly Leu Ala Gly Asn Ser Ala Val Leu Tyr Val Leu 50 55 60 Leu Arg Thr Pro Arg Met Lys Thr Val Thr Asn Val Phe Ile Leu Asn 65 70 75 80 Leu Ala Ile Ala Asp Glu Leu Phe Thr Leu Val Leu Pro Ile Asn Ile 85 90 95 Ala Asp Phe Leu Leu Arg Arg Trp Pro Phe Gly Glu Val Met Cys Lys 100 105 110 Leu Ile Val Ala Val Asp Gln Tyr Asn Thr Phe Ser Ser Leu Tyr Phe 115 120 125 Leu Ala Val Met Ser Ala Asp Arg Tyr Leu Val Val Leu Ala Thr Ala 130 135 140 Glu Ser Arg Arg Val Ser Gly Arg Thr Tyr Gly Ala Ala Arg Ala Val 145 150 155 160 Ser Leu Ala Val Trp Ala Leu Val Thr Leu Val Val Leu Pro Phe Ala 165 170 175 Val Phe Ala Arg Leu Asp Glu Glu Gln Gly Arg Arg Gln Cys Val Leu 180 185 190 Val Phe Pro Gln Pro Glu Ala Phe Trp Trp Arg Ala Ser Arg Leu Tyr 195 200 205 Thr Leu Val Leu Gly Phe Ala Ile Pro Val Ser Thr Ile Cys Ala Leu 210 215 220 Tyr Ile Thr Leu Leu Cys Arg Leu Arg Ala Ile Gln Leu Asp Ser His 225 230 235 240 Ala Lys Ala Leu Asp Arg Ala Lys Lys Arg Val Thr Leu Leu Val Val 245 250 255 Ala Ile Leu Ala Val Cys Leu Leu Cys Trp Thr Pro Tyr His Leu Ser 260 265 270 Thr Ile Val Ala Leu Thr Thr Asp Leu Pro Gln Thr Pro Leu Val Ile 275 280 285 Gly Ile Ser Tyr Phe Ile Thr Ser Leu Ser Tyr Ala Asn Ser Cys Leu 290 295 300 Asn Pro Phe Leu Tyr Ala Phe Leu Asp Asp Ser Phe Arg Arg Ser Leu 305 310 315 320 Arg Gln Leu Val Ser Cys Arg Thr Ala 325 329 <210> 2 <211> 987 <212> DNA <213> Rat <400> 2 atgcacaact tgtcgctctt cgagcctggc aggggcaatg tgtcttgcgg cggcccattt 60 ttgggctgtc ctaacgagtc gaacccagcg cctctgccac tgccgcagcc tctggcggta 120 gcagtgcctg tggtctacgg ggtgatctgc gcggtgggac tggcgggcaa ctccgcggtg 180 ctgtacgtac tgctgcgcac gccgcgcatg aagactgtta ccaacgtgtt cattctcaac 240 ctggctatcg cggacgagct cttcaccctc gtgctgccca tcaacatcgc ggacttcctg 300 ctgaggcgct ggcccttcgg ggaagtcatg tgcaagctca tcgtggctgt cgaccagtac 360 aacactttct ctagcctcta cttcctcgcc gtcatgagcg cagaccgcta cctggttgtc 420 ctggccacag ccgagtcgcg ccgggtgtcc gggcgcactt atggtgcagc gcgggctgtc 480 agtctggcgg tgtgggcgct ggtgacattg gtcgtgctgc cttttgcggt attcgcccgg 540 ctggacgaag agcagggtcg gcgtcagtgc gtgctggtct tcccgcagcc tgaggccttc 600 tggtggcgcg ccagccgtct gtacactcta gtgttgggct tcgccatccc ggtgtccacc 660 atctgcgccc tctatatcac cctgttgtgc cgactgcgtg ctatccagct agacagccac 720 gccaaggccc tggaccgtgc caagaagcgc gtgaccttgt tggtggtggc gattctggct 780 gtgtgcctcc tctgctggac accgtaccac ctgagcacca tagtggcgct caccaccgac 840 ctcccgcaaa caccgttggt catcggcatc tcttacttca tcaccagtct gagctatgcc 900 aacagctgcc tcaacccttt cctctatgcc ttcctggacg acagcttccg caggagcctg 960 cggcagctgg tgtcatgccg cacagcc 987 <210> 3 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 3 actgatatgc acaacttgtc gctcttcg 28 <210> 4 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 4 actagttcag gctgtgcggc atgacacc 28 <210> 5 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 5 gttggtggtg gcgattctg 19 <210> 6 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 6 tggtgagcgc cactatggt 19 <210> 7 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Probe <400> 7 tcctctgctg gacaccgtac cacctga 27 <210> 8 <211> 23 <212> PRT <213> Human <400> 8 Trp Tyr Lys His Val Ala Ser Pro Arg Tyr His Thr Val Gly Arg Ala 1 5 10 15 Ala Gly Leu Leu Met Gly Leu 20 23 <210> 9 <211> 30 <212> PRT <213> Human <400> 9 Trp Tyr Lys His Val Ala Ser Pro Arg Tyr His Thr Val Gly Arg Ala 1 5 10 15 Ala Gly Leu Leu Met Gly Leu Arg Arg Ser Pro Tyr Leu Trp 20 25 30 <210> 10 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 10 atcgattaca atgcaggccg ctgggcaccc ag 32 <210> 11 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 11 actagtgccc ttcagcaccg caatatgctg cg 32 <210> 12 <211> 1023 <212> DNA <213> Human <400> 12 atcgattaca atgcaggccg ctgggcaccc agagcccctt gacagcaggg gctccttctc 60 cctccccacg atgggtgcca acgtctctca ggacaatggc actggccaca atgccacctt 120 ctccgagcca ctgccgttcc tctatgtgct cctgcccgcc gtgtactccg ggatctgtgc 180 tgtggggctg actggcaaca cggccgtcat ccttgtaatc ctaagggcgc ccaagatgaa 240 gacggtgacc aacgtgttca tcctgaacct ggccgtcgcc gacgggctct tcacgctggt 300 actgcccgtc aacatcgcgg agcacctgct gcagtactgg cccttcgggg agctgctctg 360 caagctggtg ctggccgtcg accactacaa catcttctcc agcatctact tcctagccgt 420 gatgagcgtg gaccgatacc tggtggtgct ggccaccgtg aggtcccgcc acatgccctg 480 gcgcacctac cggggggcga aggtcgccag cctgtgtgtc tggctgggcg tcacggtcct 540 ggttctgccc ttcttctctt tcgctggcgt ctacagcaac gagctgcagg tcccaagctg 600 tgggctgagc ttcccgtggc ccgagcaggt ctggttcaag gccagccgtg tctacacgtt 660 ggtcctgggc ttcgtgctgc ccgtgtgcac catctgtgtg ctctacacag acctcctgcg 720 caggctgcgg gccgtgcggc tccgctctgg agccaaggct ctaggcaagg ccaggcggaa 780 ggtgaccgtc ctggtcctcg tcgtgctggc cgtgtgcctc ctctgctgga cgcccttcca 840 cctggcctct gtcgtggccc tgaccacgga cctgccccag accccactgg tcatcagtat 900 gtcctacgtc atcaccagcc tcagctacgc caactcgtgc ctgaacccct tcctctacgc 960 ctttctagat gacaacttcc ggaagaactt ccgcagcata ttgcggtgct gaagggcact 1020 agt 1023 <210> 13 <211> 687 <212> RNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Riboprobe <400> 13 caaaagcugg agcuccaccg cgguggcggc cgcucuagcc cacuagugcc cuucagcacc 60 gcaauaugcu gcggaaguuc uuccggaagu ugucaucuag aaaggcguag aggaaggggu 120 ucaggcacga guuggcguag cugaggcugg ugaugacgua ggacauacug augaccagug 180 gggucugggg cagguccgug gucagggcca cgacagaggc cagguggaag ggcguccagc 240 agaggaggca cacggccagc acgacgagga ccaggacggu caccuuccgc cuggccuugc 300 cuagagccuu ggcuccagag cggagccgca cggcccgcag ccugcgcagg aggucugugu 360 agagcacaca gauggugcac acgggcagca cgaagcccag gaccaacgug uagacacggc 420 uggccuugaa ccagaccugc ucgggccacg ggaagcucag cccacagcuu gggaccugca 480 gcucguugcu guagacgcca gcgaaagaga agaagggcag aaccaggacc gugacgccca 540 gccagacaca caggcuggcg accuucgccc cccgguaggu gcgccagggc auguggcggg 600 accucacggu ggccagcacc accagguauc gguccacgcu caucacggcu aggaaguaga 660 ugcuggagaa gauguuguag uggucga 687 <210> 14 <211> 17 <212> PRT <213> Porcine <400> 14 Trp Tyr Lys His Thr Ala Ser Pro Arg Tyr His Thr Val Gly Arg Ala 1 5 10 15 Ala 17 <210> 15 <211> 438 <212> DNA <213> Human <400> 15 gccccatgag caggccagcg gcgcggccca ccgtgtggta gcggggactc gccacgtgct 60 tgtaccacgc gccggagggc agcggcagca ggagcagaag cagcagcagt gccagccgcg 120 gccggctcgc gggagccccc cgctcccctg ggcgccacgc cagggcgctc gcgtcgacgg 180 ccgcccggcg gggcgggcca cgaaccggct cggctggggt tgggcgcgca gtggagttgg 240 gacgcccagg taccggagcg caggaggctg gaggcgagcc gtgggtcccc tgcaggccca 300 gctataaccg ctcggtggcc ccgcctcgtt ccgccccctc agtaccgctg ggctccccag 360 atggggggag ggacggaggg aggagaggga accctggcag ctggcggngg acgtgggtac 420 ttgagcacct cactgagt 438 <210> 16 <211> 264 <212> DNA <213> Human <400> 16 gatagggtga gcgacgcagc cccatgagca ggccagcggc gcggcccacc gtgtggtagc 60 ggggactcgc cacgtgcttg taccacgcgc cggagggcag cggcagcagg agcagaagca 120 gcagcagtgc cagccgcggc cggctcgcgg gagccccccg ctcccctggg cgccacgcca 180 gggcgctcgc gtcgacggcc gcccggcggg gcgggccacg aaccggctcg gctgggtttg 240 ggcgcgcagt ggagttggga cgcc 264 <210> 17 <211> 424 <212> DNA <213> Human <400> 17 gatagggtga gcgacgcagc cccatgagca ggccagcggc gcggcccacc gtgtggtagc 60 ggggactcgc cacgtgcttg taccacgcgc cggagggcag cggcagcagg agcagaagca 120 gcagcagtgc cagccgcggc cggctcgcgg gagccccccg ctcccctggg cgccacgcca 180 gggcgctcgc gtcgacggcc gcccggcggg gcgggccacg aaccggctcg gctgggtttg 240 ggcgcgcagt ggagttggga cgcccaggta ccggagcgca ggaggctgga ggcgagccgt 300 gggtcccctg caggcccagc tataaccgct cggtggcccc gcctcgttcc gccccctcag 360 taccgctggg ctccccagat ggggggaggg acggagggag gagagggaac cctggcagct 420 ggcg 424 <210> 18 <211> 375 <212> DNA <213> Human <400> 18 gcgcctcacc gtgtggtagc ggggactcgc cacgtgcttg taccacgcgc cggaggcagc 60 ggcacgagga gcagaagcag cagcagtgcc agccgcggcc ggctcgcggg agccccccgc 120 tcccctgggc gccacgcagg gctacagcgt cgacggccgc ccgcggggcc atcgcaaccg 180 gctcggctgg gtttgggcgc gcagtggagt tgggacgccc aggtaccgga gcgcaggagg 240 ctggaggcga gccgtgggtc ccctgcaggc ccagctataa ccgctcggtg gccccgcctc 300 gttccgcccc ctcagtaccg ctgggctccc cagaatgggg gagggacgga gggaggagag 360 ggaaccctgg cagct 375 <210> 19 <211> 260 <212> DNA <213> Human <400> 19 cnacgttctc ggggacataa accctgttct tgtcctaacc cgccaagggg ccatggactt 60 nagcgcgctg gcgtcgagca gagaagtacg gggccctggg ccggggctcc ggtgaaccgg 120 cccctgctac cgctactgct gcttctnctc ttgctacctc tgcccgccag cgcctggtac 180 aagcacgtng cgagccctcg ctatcacaca gtnggtcgtg cctccgggct gctcatnggg 240 ctgcgccgnt cgtcctacct 260 <210> 20 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 20 aactccactg cgcgcccaaa ccca 24 <210> 21 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial 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ctgcagcaaa tcatctttgc cgatcctgtc aggctcgacg 360 accgtctcaa gaaccgatgg cgcccccgtg cttgacctaa gcaggagcac agcttgtagc 420 tccagtcagg tctcgttgtc tggtcaataa aatcactctg attcccaaaa aaaaaaaaaa 480 aaaaaaaaaa aaaaaaa 497 <210> 69 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 69 ggggcggggc cattgagaag c 21 <210> 70 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 70 tgaccagaca acgagacctg a 21 <210> 71 <211> 684 <212> DNA <213> Rat <400> 71 tgtagtcgca ccaactgact agtctcttcc atcctccgga gctccgacgt tctcggggac 60 ataaaccctg ttcttgtcct aacccgccaa ggggccatgg acttgagcgc gctggcgtcg 120 agcagagaag tacggggccc tgggcccggg gctccggtga accggcccct gctaccgcta 180 ctgctgcttc tgctcttgct acctctgccc gccagcgcct ggtacaagca cgtggcgagc 240 cctcgctatc acacagtggg tcgtgcctcc gggctgctca tggggctgcg ccgctcgccc 300 tacctgtggc gccgtgcctt gggtggggcc gctggaccgc tcgtggggct cccgggacag 360 atggcccgca gcgctctcct gcttccttcc cccgggcagg agctgtggga ggtacgaagc 420 aggagttcac cggcaggact tcccgtgcat gcaacccgga gtctgcggga cctggaggga 480 gccggccaac ctgagcagtc gctaagcttt cagtcctgga cttcagcaga gcccgctgct 540 agagccttcg gtgagacgct tcgtgcccag ccatggttcc tgcagcaaat catctttgcc 600 gatcctgtca ggctcgacga ccgtctcaag aaccgatggc gcccccgtgc ttgacctaag 660 caggagcaca gcttgtagct ccag 684 <210> 72 <211> 185 <212> PRT <213> Rat <400> 72 Met Asp Leu Ser Ala Leu Ala Ser Ser Arg Glu Val Arg Gly Pro Gly 1 5 10 15 Pro Gly Ala Pro Val Asn Arg Pro Leu Leu Pro Leu Leu Leu Leu Leu 20 25 30 Leu Leu Leu Pro Leu Pro Ala Ser Ala Trp Tyr Lys His Val Ala Ser 35 40 45 Pro Arg Tyr His Thr Val Gly Arg Ala Ser Gly Leu Leu Met Gly Leu 50 55 60 Arg Arg Ser Pro Tyr Leu Trp Arg Arg Ala Leu Gly Gly Ala Ala Gly 65 70 75 80 Pro Leu Val Gly Leu Pro Gly Gln Met Ala Arg Ser Ala Leu Leu Leu 85 90 95 Pro Ser Pro Gly Gln Glu Leu Trp Glu Val Arg Ser Arg Ser Ser Pro 100 105 110 Ala Gly Leu Pro Val His Ala Thr Arg Ser Leu Arg Asp Leu Glu Gly 115 120 125 Ala Gle Gln Pro Glu Gln Ser Leu Ser Phe Gln Ser Trp Thr Ser Ala 130 135 140 Glu Pro Ala Ala Arg Ala Phe Gly Glu Thr Leu Arg Ala Gln Pro Trp 145 150 155 160 Phe Leu Gln Gln Ile Ile Phe Ala Asp Pro Val Arg Leu Asp Asp Arg 165 170 175 Leu Lys Asn Arg Trp Arg Pro Arg Ala 180 185 <210> 73 <211> 23 <212> PRT <213> Rat <400> 73 Trp Tyr Lys His Val Ala Ser Pro Arg Tyr His Thr Val Gly Arg Ala 1 5 10 15 Ser Gly Leu Leu Met Gly Leu 20 23 <210> 74 <211> 30 <212> PRT <213> Rat <400> 74 Trp Tyr Lys His Val Ala Ser Pro Arg Tyr His Thr Val Gly Arg Ala 1 5 10 15 Ser Gly Leu Leu Met Gly Leu Arg Arg Ser Pro Tyr Leu Trp 20 25 30 <210> 75 <211> 69 <212> DNA <213> Rat <400> 75 tggtacaagc acgtggcgag ccctcgctat cacacagtgg gtcgtgcctc cgggctgctc 60 atggggctg 69 <210> 76 <211> 90 <212> DNA <213> Rat <400> 76 tggtacaagc acgtggcgag ccctcgctat cacacagtgg gtcgtgcctc cgggctgctc 60 atggggctgc gccgctcgcc ctacctgtgg 90 <210> 77 <211> 529 <212> DNA <213> Mouse <400> 77 acgtgctcgt tctcggagac ataaacccag ttcttgtcct aaccctccaa ggggcaattg 60 acgtgagcgc gctggcgtct aacagagaag tacggggccc tgggcccggg actcccagga 120 accggcccct gctgcccctg ctgctgcttc tgctcttgct accgctgccc gccagcgcct 180 ggtataagca cgtggcgagt ccccgctatc acacagtggg tcgtgcctcc gggctgctca 240 tggggctgcg ccgctcgccc taccagtggc gccgtgccct gggcggggct gctggacccc 300 tctcccggct cccaggaccg gtcgcccgcg gcgctctcct gcttccttcc tcagggcagg 360 agctgtggga ggtacgaagc aggagctcac ctgcagggct tcccgtccat gcaccctgga 420 gtccgcggga cctggaggga gtccgccaac cggagcagtc gctaagcctt cactcctgga 480 tgtcagagga gcccgctgat aggtaagtag gaaagagagg aggcgggcg 529 <210> 78 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 78 acccagttct tgtcctaacc ctcc 24 <210> 79 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 79 cctgcttcgt acctcccaca gctc 24 <210> 80 <211> 311 <212> DNA <213> Mouse <400> 80 aaggggcaat tgacgtgagc gcgctggcgt ctaacagaga agtacggggc cctgggcccg 60 ggactcccag gaaccggccc ctgctgcccc tgctgctgct tctgctcttg ctaccgctgc 120 ccgccagcgc ctggtataag cacgtggcga gtccccgcta tcacacagtg ggtcgtgcct 180 ccgggctgct catggggctg cgccgctcgc cctaccagtg gcgccgtgcc ctgggcgggg 240 ctgctggacc cctctcccgg ctcccaggac cggtcgcccg cggcgctctc ctgcttcctt 300 cctcagggca g 311 <210> 81 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 81 catgagcagc ccggaggcac gacc 24 <210> 82 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 82 gtgatagcgg ggactcgcca cgtg 24 <210> 83 <211> 237 <212> DNA <213> Mouse <400> 83 aaaggctgta gtcgcaccaa ctgactggtc tccatcctct ggagctccga cgtgctcgtt 60 ctcggagaca taaacccagt tcttgtccta accctccaag gggcaattga cgtgagcgcg 120 ctggcgtcta acagagaagt acggggccct gggcccggga ctcccaggaa ccggcccctg 180 ctgcccctgc tgctgcttct gctcttgcta ccgctgcccg ccagcgcctg gtataag 237 <210> 84 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 84 acccagttct tgtcctaacc ctcc 24 <210> 85 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 85 gggcaattga cgtgagcgcg ctgg 24 <210> 86 <211> 598 <212> DNA <213> Mouse <400> 86 cgtctaacag agaagtacgg ggccctgggc ccgggactcc caggaaccgg cccctgctgc 60 ccctgctgct gcttctgctc ttgctaccgc tgcccgccag cgcctggtat aagcacgtgg 120 cgagtccccg ctatcacaca gtgggtcgtg cctccgggct gctcatgggg ctgcgccgct 180 cgccctacca gtggcgccgt gccctgggcg gggctgctgg acccctctcc cggctcccag 240 gaccggtcgc ccgcggcgct ctcctgcttc cttcctcagg gcaggagctg tgggaggtac 300 gaagcaggag ctcacctgca gggcttcccg tccatgcacc ctggagtccg cgggacctgg 360 agggagtccg ccaaccggag cagtcgctaa gccttcactc ctggatctca gaggagcccg 420 ctgctagagc cttcggagag acgcttcgtg cccagccatg gttcctgcag caagtcatct 480 ttgccgatcc tgtcaggccc aagaaccgat ggcgccccca tgcttgacct aggcaggagc 540 acagcttgaa gctccagtca ggcctcgtgt ttctggtcaa taaaaccaac ctgattcc 598 <210> 87 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 87 aaaggctgta gtcgcaccaa c 21 <210> 88 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 88 accagaaaca cgaggcctga c 21 <210> 89 <211> 659 <212> DNA <213> Mouse <400> 89 tgactggtct ccatcctctg gagctccgac gtgctcgttc tcggagacat aaacccagtt 60 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Ser Phe His Arg Phe Pro 35 40 45 Ser Thr Arg Arg Ser Glu Ser Pro Ala Leu Arg Val Gly Thr Val Pro 50 55 60 Leu Arg Asn Leu Glu Met Arg Pro Ser Val Arg Ser Leu Ala Leu Cys 65 70 75 80 Val Lys Asp Val Thr Pro Asn Leu Gln Ser Cys Gln Arg Gln Leu Asn 85 90 95 Ser Arg Gly Thr Phe Gln Cys Lys Ala Asp Val Phe Leu Ser Leu His 100 105 110 Lys Ala Glu Cys Gln Ser Ala 115 119 <210> 179 <211> 375 <212> DNA <213> Human <400> 179 atggcccggt ccgcgacact ggcggccgcc gccctggcgc tgtgcctgct gctggcgccg 60 cctggcctcg cgtggtacaa gccagcggcg gggcacagct cctactcggt gggccgcgcc 120 gcggggctgc tgtccggcct ccgcaggtcc ccgtacgcgc ggcgctccca gccctacaga 180 ggggcggaac ccccgggcgg ggccggcgcc tccccggagc tgcaactgca ccccaggctg 240 cggagcctcg ctgtgtgcgt ccaggacgtc gccccaaacc tgcagaggtg cgagcggctc 300 cccgacggcc gcgggaccta ccagtgcaag gcgaacgtct tcctgtccct gcgcgcagcc 360 gactgcctcg ccgcc 375 <210> 180 <211> 357 <212> DNA <213> Mouse <400> 180 atggcccggt gtaggacgct ggtggccgct gccctggcgc tgctcctgcc gccagccctc 60 gcgtggtaca agcccgcggc gggaccccac cactactcgg tgggccgcgc ctcggggcta 120 ctgtcgagtt tccacaggtt cccgtccacg cgacgctccg agtctccagc actccgggtg 180 ggaaccggac ctctgcgcaa tttagagatg cgccccagcg taaggagcct tgccctgtgt 240 gtcaaagatg tgaccccgaa cctgcagagc tgccagcggc aactcaacag ccgagggact 300 ttccagtgta aagcggacgt cttcttgtcg ctgcacgaga ctgattgcca gagcacc 357 <210> 181 <211> 357 <212> DNA <213> Rat <400> 181 atggtccggt gtaggacgct ggtggccgcc gccctggcgc tgctcctgac gccagccctc 60 gcgtggtaca agcccgcggc gggatcccac cactactcgg tgggccgcgc tgcggggcta 120 ctgtcgagtt tccacaggtt cccatccacg cgacgttccg agtctccagc actccgggtg 180 ggaaccgtac ctctgcgcaa cttggagatg cgcccaagcg taagaagcct tgccctgtgt 240 gtcaaagatg tgaccccgaa cctgcagagc tgccagcggc aactcaacag ccgagggact 300 ttccagtgta aggcggacgt cttcttgtcg ctgcacaagg ctgaatgcca aagcgcc 357 <210> 182 <211> 328 <212> PRT <213> Human <400> 182 Met Asp Asn Ala Ser Phe Ser Glu Pro Trp Pro Ala Asn Ala Ser Gly 1 5 10 15 Pro Asp Pro Ala Leu Ser Cys Ser Asn Ala Ser Thr Leu Ala Pro Leu 20 25 30 Pro Ala Pro Leu Ala Val Ala Val Pro Val Val Tyr Ala Val Ile Cys 35 40 45 Ala Val Gly Leu Ala Gly Asn Ser Ala Val Leu Tyr Val Leu Leu Arg 50 55 60 Ala Pro Arg Met Lys Thr Val Thr Asn Leu Phe Ile Leu Asn Leu Ala 65 70 75 80 Ile Ala Asp Glu Leu Phe Thr Leu Val Leu Pro Ile Asn Ile Ala Asp 85 90 95 Phe Leu Leu Arg Gln Trp Pro Phe Gly Glu Leu Met Cys Lys Leu Ile 100 105 110 Val Ala Ile Asp Gln Tyr Asn Thr Phe Ser Ser Leu Tyr Phe Leu Thr 115 120 125 Val Met Ser Ala Asp Arg Tyr Leu Val Val Leu Ala Thr Ala Glu Ser 130 135 140 Arg Arg Val Ala Gly Arg Thr Tyr Ser Ala Ala Arg Ala Val Ser Leu 145 150 155 160 Ala Val Trp Gly Ile Val Thr Leu Val Val Leu Pro Phe Ala Val Phe 165 170 175 Ala Arg Leu Asp Asp Glu Gln Gly Arg Arg Gln Cys Val Leu Val Phe 180 185 190 Pro Gln Pro Glu Ala Phe Trp Trp Arg Ala Ser Arg Leu Tyr Thr Leu 195 200 205 Val Leu Gly Phe Ala Ile Pro Val Ser Thr Ile Cys Val Leu Tyr Thr 210 215 220 Thr Leu Leu Cys Arg Leu His Ala Met Arg Leu Asp Ser His Ala Lys 225 230 235 240 Ala Leu Glu Arg Ala Lys Lys Arg Val Thr Phe Leu Val Val Ala Ile 245 250 255 Leu Ala Val Cys Leu Leu Cys Trp Thr Pro Tyr His Leu Ser Thr Val 260 265 270 Val Ala Leu Thr Thr Asp Leu Pro Gln Thr Pro Leu Val Ile Ala Ile 275 280 285 Ser Tyr Phe Ile Thr Ser Leu Ser Tyr Ala Asn Ser Cys Leu Asn Pro 290 295 300 Phe Leu Tyr Ala Phe Leu Asp Ala Ser Phe Arg Arg Asn Leu Arg Gln 305 310 315 320 Leu Ile Thr Cys Arg Ala Ala Ala 325 328 <210> 183 <211> 1000 <212> DNA <213> Human <400> 183 atcgatatgg acaacgcctc gttctcggag ccctggcccg ccaacgcatc gggcccggac 60 ccggcgctga gctgctccaa cgcgtcgact ctggcgccgc tgccggcgcc gctggcggtg 120 gctgtaccag ttgtctacgc ggtgatctgc gccgtgggtc tggcgggcaa ctccgccgtg 180 ctgtacgtgt tgctgcgggc gccccgcatg aagaccgtca ccaacctgtt catcctcaac 240 ctggccatcg ccgacgagct cttcacgctg gtgctgccca tcaacatcgc cgacttcctg 300 ctgcggcagt ggcccttcgg ggagctcatg tgcaagctca tcgtggctat cgaccagtac 360 aacaccttct ccagcctcta cttcctcacc gtcatgagcg ccgaccgcta cctggtggtg 420 ttggccactg cggagtcgcg ccgggtggcc ggccgcacct acagcgccgc gcgcgcggtg 480 agcctggccg tgtgggggat cgtcacactc gtcgtgctgc ccttcgcagt cttcgcccgg 540 ctagacgacg agcagggccg gcgccagtgc gtgctagtct ttccgcagcc cgaggccttc 600 tggtggcgcg cgagccgcct ctacacgctc gtgctgggct tcgccatccc cgtgtccacc 660 atctgtgtcc tctataccac cctgctgtgc cggctgcatg ccatgcggct ggacagccac 720 gccaaggccc tggagcgcgc caagaagcgg gtgaccttcc tggtggtggc aatcctggcg 780 gtgtgcctcc tctgctggac gccctaccac ctgagcaccg tggtggcgct caccaccgac 840 ctcccgcaga cgccgctggt catcgctatc tcctacttca tcaccagcct gagctacgcc 900 aacagctgcc tcaacccctt cctctacgcc ttcctggacg ccagcttccg caggaacctc 960 cgccagctga taacttgccg cgcggcagcc tgacactagt 1000 <210> 184 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 184 gtcgacatgg cccggtccgc gacactggcg gcc 33 <210> 185 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 185 gctagcagcg gtgccaggag aggtccgggc tca 33 <210> 186 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 186 gtcgacagct ccatggcccg gtgtaggacg ctg 33 <210> 187 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 187 gctagctcag gtgctctggc aatcagtctc gtg 33 <210> 188 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 188 cacggctcca tggtccggtg taggacg 27 <210> 189 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 189 cagcgtcgag gtttgggttg gggttca 27 <210> 190 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 190 atcgatatgg acaacgcctc gttctcggag cc 32 <210> 191 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 191 actagtgtca ggctgccgcg cggcaagtta tc 32
【図面の簡単な説明】
【図1】TGR26をコードするDNAの塩基配列およ
びTGR26のアミノ酸配列を示す図である(図2につ
づく)。
【図2】TGR26をコードするDNAの塩基配列およ
びTGR26のアミノ酸配列を示す図である(図1のつ
づき)。
【図3】TGR26の疎水性プロット図である。
【図4】hGPR8L(1−23)およびhGPR8L
(1−30)のCHO/TGR26細胞に対するcAM
P産生抑制活性を示す図である。図中、−○−は、hG
PR8L(1−23)を投与した場合を、−△−は、h
GPR8L(1−30)を投与した場合を示す。
【図5】hGPR8L(1−23)およびhGPR8L
(1−30)のCHO/TGR26細胞膜画分に対する
GTPγS結合促進活性を示す図である。図中、−○−
は、hGPR8L(1−23)を投与した場合を、−△
−は、hGPR8L(1−30)を混合した場合を示
す。
【図6】GPR8リガンドペプチドの摂食量に対する作
用を示す。各値は平均値±SEMを示す(n=10)。
【図7】[125I]で標識した23残基のヒトGPR8
リガンドのTGR26発現CHO細胞から調製した細胞
膜画分への結合に対する種々の濃度のhGPR8L(1
−23)およびhGPR8L(1−30)の結合阻害活
性を示す図を示す。図中、−○−は、hGPR8L(1
−23)を投与した場合を、−△−は、hGPR8L
(1−30)を投与した場合を示す。
【図8】ヒト型GPR7リガンド前駆体HのDNA配列
を示す。
【図9】ヒト型GPR7リガンド前駆体Hのアミノ酸配
列を示す。
【図10】マウス型GPR7リガンド前駆体HのDNA
配列を示す。
【図11】マウス型GPR7リガンド前駆体Hのアミノ
酸配列を示す。
【図12】ラット型GPR7リガンド前駆体HのDNA
配列を示す。
【図13】ラット型GPR7リガンド前駆体Hのアミノ
酸配列を示す。
【図14】ヒト型、ラット型およびマウス型GPR7リ
ガンド前駆体Hの比較図を示す。一致するアミノ酸はボ
ックスで囲む。また矢印は分泌シグナルの予想される切
断部位を示す。
【図15】リガンド発現ベクターpAK−S64および
空の発現ベクター(pAKKO−111H)を発現させ
たCHO細胞の培養上清を、GPR7cDNAを挿入し
た発現プラスミドを一過性に発現させたCHO細胞の培
地にホルスコリン(FSK)とともに添加し、リガンド
刺激によるルシフェラーゼ活性の抑制を検出した結果を
示す。
【図16】S64を一過性に発現させたCHO細胞の培
養上清を、TGR26を一過性に発現させたCHO細胞
の培地にFSKと共に添加した際のルシフェラーゼ活性
の抑制を検出した結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 A61P 3/06 4C084 A61P 3/04 3/10 4C086 3/06 5/00 4H045 3/10 5/06 5/00 5/14 5/06 9/10 5/14 15/00 9/10 25/00 101 15/00 25/18 25/00 101 35/00 25/18 43/00 111 35/00 C07K 14/705 43/00 111 16/28 C07K 14/705 C12N 1/15 16/28 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/68 Z 5/10 G01N 33/15 Z C12P 21/02 33/50 Z C12Q 1/68 33/53 D G01N 33/15 M 33/50 33/566 33/53 C12N 15/00 ZNAA 5/00 A 33/566 B A61K 37/02 (31)優先権主張番号 特願2001−270838(P2001−270838) (32)優先日 平成13年9月6日(2001.9.6) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 原田 美穂子 茨城県つくば市東2丁目14番地5 仕黒マ ンション201号 (72)発明者 下村 行生 茨城県つくば市松代3丁目12番地1 武田 松代レジデンス410号 (72)発明者 森 正明 茨城県つくば市春日3丁目8番地5 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA29 AA40 BB20 CA25 CB01 CB17 CB26 DA12 DA13 DA14 DA36 DA77 FB02 FB03 FB04 FB07 4B024 AA01 BA63 CA04 CA09 CA12 DA02 HA17 4B063 QA01 QQ08 QQ43 QQ53 QR32 QR36 QR77 QS25 QS34 QX02 QX07 4B064 AG20 CA19 CC24 DA01 4B065 AA91X AA91Y AA93Y AB01 CA24 CA44 4C084 AA02 AA06 AA07 AA13 AA17 BA01 BA08 BA22 BA23 MA01 NA14 ZA022 ZA162 ZA402 ZA422 ZA702 ZB262 ZC022 ZC042 ZC062 ZC212 ZC332 ZC352 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA16 ZA40 ZA42 ZA70 ZB26 ZC02 ZC04 ZC06 ZC21 ZC33 ZC35 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA45 EA21 FA74

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1または配列番号:138で
    表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
    ミノ酸配列を含有することを特徴とするGタンパク質共
    役型レセプタータンパク質またはその塩。
  2. 【請求項2】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列を
    含有することを特徴とする請求項1記載のGタンパク質
    共役型レセプタータンパク質。
  3. 【請求項3】 配列番号:138で表されるアミノ酸配
    列を含有することを特徴とする請求項1記載のGタンパ
    ク質共役型レセプタータンパク質。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のGタンパク質共役型レセ
    プタータンパク質の部分ペプチドまたはその塩。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のGタンパク質共役型レセ
    プタータンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有
    するポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 DNAである請求項5記載のポリヌクレ
    オチド。
  7. 【請求項7】 配列番号:2または配列番号:139で
    表される塩基配列を含有する請求項6記載のDNA。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のポリヌクレオチドを含有
    する組換えベクター。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の組換えベクターで形質転
    換させた形質転換体。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の形質転換体を培養し、
    請求項1記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク
    質を生成せしめることを特徴とする請求項1記載のGタ
    ンパク質共役型レセプタータンパク質またはその塩の製
    造法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のGタンパク質共役型レ
    セプタータンパク質もしくは請求項4記載の部分ペプチ
    ドまたはそれらの塩に対する抗体。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のGタンパク質共役型レ
    セプタータンパク質のシグナル伝達を不活性化する中和
    抗体である請求項11記載の抗体。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の抗体を含有してなる
    診断薬。
  14. 【請求項14】 請求項1記載のGタンパク質共役型レ
    セプタータンパク質もしくは請求項4記載の部分ペプチ
    ドまたはそれらの塩を用いることにより得られうる請求
    項1記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク質ま
    たはその塩に対するリガンド。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のGタンパク質共役型
    レセプターのリガンドを含有してなる医薬。
  16. 【請求項16】 請求項1記載のGタンパク質共役型レ
    セプタータンパク質もしくは請求項4記載の部分ペプチ
    ドまたはそれらの塩を用いることを特徴とする請求項1
    記載のGタンパク質共役型レセプタータンパク質または
    その塩に対するリガンドの決定方法。
  17. 【請求項17】 請求項1記載のGタンパク質共役型レ
    セプタータンパク質もしくは請求項4記載の部分ペプチ
    ドまたはそれらの塩を用いることを特徴とするリガンド
    と請求項1記載のGタンパク質共役型レセプタータンパ
    ク質またはその塩との結合性を変化させる化合物または
    その塩のスクリーニング方法。
  18. 【請求項18】 請求項1記載のGタンパク質共役型レ
    セプタータンパク質もしくは請求項4記載の部分ペプチ
    ドまたはそれらの塩を含有することを特徴とするリガン
    ドと請求項1記載のGタンパク質共役型レセプタータン
    パク質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
    はその塩のスクリーニング用キット。
  19. 【請求項19】 請求項17記載のスクリーニング方法
    または請求項18記載のスクリーニング用キットを用い
    て得られうるリガンドと請求項1記載のGタンパク質共
    役型レセプタータンパク質またはその塩との結合性を変
    化させる化合物またはその塩。
  20. 【請求項20】 請求項17記載のスクリーニング方法
    または請求項18記載のスクリーニング用キットを用い
    て得られうるリガンドと請求項1記載のGタンパク質共
    役型レセプタータンパク質またはその塩との結合性を変
    化させる化合物またはその塩を含有してなる医薬。
  21. 【請求項21】 請求項5記載のポリヌクレオチドとハ
    イストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリ
    ヌクレオチド。
  22. 【請求項22】 請求項5記載のポリヌクレオチドと相
    補的な塩基配列またはその一部を含有してなるポリヌク
    レオチド。
  23. 【請求項23】 請求項5記載のポリヌクレオチドまた
    はその一部を用いることを特徴とする請求項1記載のG
    タンパク質共役型レセプタータンパク質のmRNAの定
    量方法。
  24. 【請求項24】 請求項11記載の抗体を用いることを
    特徴とする請求項1記載のGタンパク質共役型レセプタ
    ータンパク質の定量方法。
  25. 【請求項25】 請求項23または請求項24記載の定
    量方法を用いることを特徴とする請求項1記載のGタン
    パク質共役型レセプターの機能が関連する疾患の診断方
    法。
  26. 【請求項26】 請求項23記載の定量方法を用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載のGタンパク質共役型レセ
    プタータンパク質の発現量を変化させる化合物またはそ
    の塩のスクリーニング方法。
  27. 【請求項27】 請求項24記載の定量方法を用いるこ
    とを特徴とする細胞膜における請求項1記載のGタンパ
    ク質共役型レセプタータンパク質量を変化させる化合物
    またはその塩のスクリーニング方法。
  28. 【請求項28】 請求項26記載のスクリーニング方法
    を用いて得られうる請求項1記載のGタンパク質共役型
    レセプタータンパク質の発現量を変化させる化合物また
    はその塩。
  29. 【請求項29】 請求項27記載のスクリーニング方法
    を用いて得られうる細胞膜における請求項1記載のGタ
    ンパク質共役型レセプタータンパク質量を変化させる化
    合物またはその塩。
  30. 【請求項30】(i)請求項1記載のGタンパク質共役
    型レセプタータンパク質もしくはその塩または請求項4
    記載の部分ペプチドもしくはその塩と、リガンドとを接
    触させた場合と、(ii)請求項1記載のGタンパク質共
    役型レセプタータンパク質もしくはその塩または請求項
    4記載の部分ペプチドもしくはその塩と、リガンドおよ
    び試験化合物とを接触させた場合との比較を行なうこと
    を特徴とする請求項17記載のスクリーニング方法。
  31. 【請求項31】リガンドが、配列番号:8で表されるア
    ミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を
    含有するポリペプチドである請求項30記載のスクリー
    ニング方法。
  32. 【請求項32】リガンドが、配列番号:8で表されるア
    ミノ酸配列を含有するポリペプチドである請求項30記
    載のスクリーニング方法。
  33. 【請求項33】リガンドが、配列番号:8で表されるア
    ミノ酸配列を有するポリペプチドである請求項30記載
    のスクリーニング方法。
  34. 【請求項34】リガンドが、配列番号:9で表されるア
    ミノ酸配列を有するポリペプチドである請求項30記載
    のスクリーニング方法。
  35. 【請求項35】肥満の診断薬である請求項13記載の診
    断薬。
  36. 【請求項36】抗肥満薬である請求項15または請求項
    20記載の医薬。
  37. 【請求項37】食欲増進剤である請求項15または請求
    項20記載の医薬。
  38. 【請求項38】プロラクチン産生抑制剤である請求項1
    5または請求項20記載の医薬。
  39. 【請求項39】哺乳動物に対し、請求項19記載の、リ
    ガンドと請求項1記載のGタンパク質共役型レセプター
    タンパク質またはその塩との結合性を変化させる化合物
    またはその塩の有効量を投与することを特徴とする肥満
    の予防・治療方法。
  40. 【請求項40】哺乳動物に対し、請求項19記載の、リ
    ガンドと請求項1記載のGタンパク質共役型レセプター
    タンパク質またはその塩との結合性を変化させる化合物
    またはその塩の有効量を投与することを特徴とする食欲
    増進方法。
  41. 【請求項41】哺乳動物に対し、請求項19記載の、リ
    ガンドと請求項1記載のGタンパク質共役型レセプター
    タンパク質またはその塩との結合性を変化させる化合物
    またはその塩の有効量を投与することを特徴とするプロ
    ラクチン産生抑制方法。
  42. 【請求項42】抗肥満薬を製造するための、請求項19
    記載の、リガンドと請求項1記載のGタンパク質共役型
    レセプタータンパク質またはその塩との結合性を変化さ
    せる化合物またはその塩の使用。
  43. 【請求項43】食欲増進剤を製造するための、請求項1
    9記載の、リガンドと請求項1記載のGタンパク質共役
    型レセプタータンパク質またはその塩との結合性を変化
    させる化合物またはその塩の使用。
  44. 【請求項44】プロラクチン産生抑制剤を製造するため
    の、請求項19記載の、リガンドと請求項1記載のGタ
    ンパク質共役型レセプタータンパク質またはその塩との
    結合性を変化させる化合物またはその塩の使用。
  45. 【請求項45】外来性の、請求項1記載のGタンパク質
    共役型レセプタータンパク質をコードするDNAまたは
    その変異DNAを有する非ヒトトランスジェニック動
    物。
  46. 【請求項46】非ヒト動物がゲッ歯動物である請求項4
    5記載の動物。
  47. 【請求項47】ゲッ歯動物がマウスまたはラットである
    請求項46記載の動物。
  48. 【請求項48】外来性の、請求項1のGタンパク質共役
    型レセプタータンパク質をコードするDNAまたはその
    変異DNAを含有し、非ヒト動物において発現しうる組
    換えベクター。
  49. 【請求項49】請求項1記載のGタンパク質共役型レセ
    プタータンパク質をコードするDNAが不活性化された
    非ヒト哺乳動物胚幹細胞。
  50. 【請求項50】非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である請求
    項49記載の胚幹細胞。
  51. 【請求項51】ゲッ歯動物がマウスである請求項50記
    載の胚幹細胞。
  52. 【請求項52】請求項1記載のGタンパク質共役型レセ
    プタータンパク質をコードするDNAが不活性化された
    該DNA発現不全非ヒト哺乳動物。
  53. 【請求項53】非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である請求
    項52記載の非ヒト哺乳動物。
  54. 【請求項54】ゲッ歯動物がマウスである請求項53記
    載の非ヒト哺乳動物。
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