JP2003149082A - 光ファイバの帯域測定方法 - Google Patents

光ファイバの帯域測定方法

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JP2003149082A JP2001344400A JP2001344400A JP2003149082A JP 2003149082 A JP2003149082 A JP 2003149082A JP 2001344400 A JP2001344400 A JP 2001344400A JP 2001344400 A JP2001344400 A JP 2001344400A JP 2003149082 A JP2003149082 A JP 2003149082A
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Kikue Irie
菊枝 入江
Tomoya Yoshimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送損失測定用の装置を利用して、生産現場
で容易に行うことができる光ファイバの帯域測定方法を
提供すること。 【解決手段】 光ファイバFの一端面に、入射角Θを変
化させながら光を入射させて、前記光ファイバの入射角
毎の伝送損失値を測定するステップと、前記入射光の入
射角毎の光量分布を測定するステップと、前記入射角毎
の伝送損失値と入射角毎の光量分布とに基づいて、前記
光ファイバの他端面からの出射光の光量を入射角毎に求
めるステップと、前記光ファイバの伝搬遅延時間を入射
角毎に算出するステップと、前記出射光の光量を、当該
出射光の伝播遅延時間に応じて、並べ換えて出射光のパ
ルス波形を生成するステップと、前記パルス波形をフー
リエ変換して、前記光ファイバの周波数特性を算出する
ステップと、前記周波数特性から前記光ファイバの帯域
を算出するステップとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの帯域
測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの帯域を測定する方法として
は、周波数掃引法、パルス法等が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの測定方法で
は、トラッキングジェネレータ、掃引発生器、シンセサ
イザ、スペクラムアナライザ、光サンプリングオシロス
コープ、オシロスコープ等の高価な装置を組み合わせて
使用することが必要であり、さらに、広帯域なレーザダ
イオードおよび検出器も必要である。
【0004】これらの装置は、高価かつ取扱いが煩雑で
あることに加え、取り扱いに特殊な技術が必要である。
このため、プラスチック光ファイバ(POF)等の光フ
ァイバの生産現場では、生産された光ファイバの帯域測
定が必要とされているにもかかわらず、これらの装置を
生産現場に設置して、生産した光ファイバの帯域測定を
行うことが困難であった。
【0005】一方、POF等の光ファイバの生産におい
ては、生産されたPOF等の光ファイバの伝送損失測定
を行うことが品質管理上の必須事項であるため、伝送損
失測定を行う装置は、POFの生産現場に必ず設置され
ており、例えば、入射角度毎に伝送損失を測定する限定
モード励振伝送損失測定方法が行われている。
【0006】本発明は上記実状に鑑みなされたものであ
り、伝送損失測定用の装置を利用して、生産現場で容易
に行うことができる光ファイバの帯域測定方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、光ファ
イバの一端面に、入射角を変化させながら光を入射させ
て、前記光ファイバの入射角毎の伝送損失値を測定する
ステップと、前記入射光の入射角毎の光量分布を測定す
るステップと、前記入射角毎の伝送損失値と入射角毎の
光量分布とに基づいて、前記光ファイバの他端面からの
出射光の光量を入射角毎に求めるステップと、前記光フ
ァイバの伝搬遅延時間を入射角毎に算出するステップ
と、前記出射光の光量を、当該出射光の伝播遅延時間に
応じて、並べ換えて出射光のパルス波形を生成するステ
ップと、前記パルス波形をフーリエ変換して、前記光フ
ァイバの周波数特性を算出するステップと、前記周波数
特性から前記光ファイバの帯域を算出するステップと、
を備えていることを特徴とする光ファイバの帯域測定方
法が提供される。
【0008】このような構成によれば、高価かつ取扱い
が煩雑な装置等を用いることなく、光ファイバの帯域測
定を行うことができる。
【0009】伝送損失測定が、限定モード励振伝送損失
測定であるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を詳細に説明する。まず、図1に沿っ
て、本発明の好ましい実施形態の帯域測定方法に使用さ
れる帯域測定装置1の構成を説明する。上述したよう
に、本発明の帯域測定方法は、伝送損失測定方法用の装
置を利用して行うものである。そして、帯域測定装置1
は、限定モード励振伝送損失測定法を行う伝送損失測定
装置としても使用可能である。
【0011】帯域測定装置1は、図1に示されているよ
うに、リニアレール2上に取付けられた、レーザ光源4
とレンズ6、8とを備えている。レーザ光源4は、波長
543nmまたは633nm、ビーム拡がり1m radの
He−Neレーザである。レンズ6、8は、それぞれ、
開口数が0.4、0.1であり、レーザ光源4からのレ
ーザ光が、レンズ8から25cm離れた位置で、ビーム
径150μmの平行光線となるように、レーザ光源4か
らのレーザ光の光路p上に配置されている。ここで、ビ
ーム径とは、ガウス分布しているレーザ光のパワーが
(1/e)2となる幅である。ここでeは自然対数の底
である。リニアレール2は、xyzの三軸方向と、回転
(Θ)方向の精密な位置合わせを可能にするステージ1
0に取付けられている。このステージ10の位置合わせ
精度は、直線方向1μm、回転方向0.002度であ
る。
【0012】帯域測定が行われる光ファイバFは、その
一端面が、ファイバ軸に対して垂直に切断されて鏡面研
磨され、一端面の中心点Oが、ステージ10上に位置す
るように帯域測定装置1に取付けられる。この結果、帯
域測定装置1では、レンズ8からの平行光線を、ファイ
バFの一端面の中心Oに位置精度20μm以内の精度で
入射させ、さらに、光ファイバFの一端面に垂直な法線
方向を0度とし、その法線を含む平面内で、法線と任意
の角Θをもって、レーザ光源2からの平行光線を測定用
の光ファイバFの一端面に入射させることができるよう
に構成されている。
【0013】帯域測定装置1は、光ファイバFの他端か
ら出射した光が導かれる積分球12を備えている。積分
球12には、光ファイバFからの直接光が入射しない位
置にシリコンフォトダイオード14が取付けられてい
る。シリコンフォトダイオード14には、電流計16が
接続され、この電流計16は、さらに、パソコン18に
接続されている。パソコン18は、電流計16の出力を
処理すると共に、ステージ10等の帯域測定装置1の構
成要素の作動を制御している。
【0014】次に、帯域測定装置1を用いて行う本発明
の好ましい実施形態の帯域測定方法を説明する。説明を
容易にするため、入射光が軸対称で光ファイバFの端面
の中心Oに入射する場合、即ち、光ファイバF内での伝
搬光がメリディオナル光線となる場合を例に説明する。
【0015】本実施形態では、限定モード励振伝送損失
測定を行う。限定モード励振伝送損失とは、全モード励
振伝送損失(あらゆる入射角度の光が存在するときの損
失)に比べて少ないモード数となるようにし、且つ、そ
の入射角を特定の角度付近に制限した場合の伝送損失の
ことである。この限定モード励振伝送損失測定方法は、
ファイバを伝搬できるモード数全体に比べて、かなり少
ないモード数で光をファイバに入射させ、出射端面での
出射光量を測定する。この方法では、入射光の平行性が
悪いと入射角度に分布が生じ限定モードで測定すること
ができないので、入射光として平行光を使用する。
【0016】まず、帯域測定装置1にセットした光ファ
イバFの一端面の中心Oに、レーザ光源2からの平行光
線を、入射角Θを変化させながら入射させ、他端面から
出射する光の光量を入射角毎に測定する。次に、他端面
(出射端面)から一定長の光ファイバをカットし、再
度、レーザ光源2からの平行光線を入射角を変化させな
がら入射させ、他端面から出射する光の光量を入射角毎
に測定する。測定された光量に基づいて、入射角毎の伝
送損失を算出する。
【0017】限定モード励振伝送損失測定では、所定長
の光ファイバの出射光量をΘの関数として測定し、通常
のカットバック法と同様の計算式に従って、伝送損失を
Θの関数α(θn)として求める。
【0018】即ち、ある長さのファイバを通ってきた光
量をI(Θ)、このファイバを長さlだけ切断して残っ
た短いファイバを通って来た光量をI0(Θ)とする
と、伝送損失α(Θ)は以下のように算出される。この
ようにして測定された限定モード励振伝送損失を限定モ
ード損失と呼ぶ。
【0019】 α(Θ)=(10/l)log{I0(Θ)/I(Θ)}……(1) 3層構造の光ファイバfを例とし、限定モード損失の測
定を具体的に説明する。図2、図3は、光ファイバf内
を通るメリディオナル光線m1、m2の軌跡を示してい
る。図2、図3に示されているように、光ファイバf
は、内側から第1層21、第2層22、第3層23を有
し、第1層21および第2層22がコアであり、第3層
23がクラッド層である。第1層21、第2層22およ
び第3層23の屈折率n1、n2、n3は、n1>n2>n3
の関係である。
【0020】光ファイバfへの入射角Θが0度からΘ1C
までの光線m1は、第1層21と第2層22の境界面で
全反射して光ファイバf中を伝わる(図2)。ここで、
ΘICは、第1層21と第2層22の境界面での臨界角で
あり、Θ1C=arcsin(n1 2−n2 21/2である。
【0021】また、光ファイバfへの入射角ΘがΘ1C
らΘ2Cでの光線m2、第1層21から第2層22に入射
し、第2層22とクラッド層(第3層23)との境界面
で全反射して光ファイバf中を伝わる(図3)。ここ
で、Θ2Cは、第2層22と第3層23の境界面での臨界
角であり、Θ2C=arcsin(n1 2−n3 21/2である。
【0022】図4は、3層構造の光ファイバの限定モー
ド損失データの一例を示すグラフである。横軸は入射光
線の入射角を、縦軸は伝送損失を表している。図4の例
では、入射角が0度からΘ1Cの間は、第1層21と第2
層22の境界面で全反射して光ファイバf中を伝わる光
線m1の伝送損失を示し、この伝送損失は、ほぼ一定で
ある。また、Θ1CからΘ2Cの間は、第2層22と第3層
23との境界面で全反射して光ファイバfを伝わる光線
2の伝送損失を示し、この伝送損失は、0度からΘ1C
の間よりも大きな伝送損失となっている。これは、第2
層目における損失が、第1層目の材料における損失より
大きいことを示している。
【0023】限定モード損失を測定する際のカットバッ
ク長は、測定試料の光ファイバ自身の透明度と構造不整
等に関わる伝送損失のレベル等の諸条件を考慮して適当
な値が設定される。式(1)においてI(Θ)を測定す
るためのファイバ長は、入射モードを50%以上保って
いる長さを選ぶのが好ましく、伝送損失が100dB/
km以上2000dB/km以下の光ファイバでは、3
mから50m程度が好ましく、伝送損失が10dB/k
mから100dB/kmの光ファイバでは、50mから
500m程度が好ましい。また、I0(Θ)を測定する
ためのファイバ長は、入射モードが拡がりすぎない長
さ、2m程度が好ましい。
【0024】この限定モード損失の測定とは別に、入射
角θ0、θ1、θ2、……θn毎に、入射光パターン(光量
分布)P(θ0)、P(θ1)、P(θ2)……P(θn
を実測する。この入射光パターンは、実測したものでは
なく、仮定したものであってもよい。
【0025】例えば、I(θ0)を測定するために用い
た光ファイバからの出射光のパターンを測定して入射光
パターンと仮定することも可能である。入射光パターン
を仮定するとき、入射光は適当な離散的な値と仮定す
る。たとえば、図5に示されているように、平面S0
で平行に導かれた光が、平面S0に置かれた集光レンズ
によって光ファイバ端面の中心に集光される場合を考
え、平面S0内の光を小さな面積85に区切って、その
中心の光で代表させる。
【0026】次いで、実測した入射角毎の限定モード損
失と、実測(または仮定)した入射光の光量分布(入射
光パターン)とから、例えば下記の(A)に基づいて、
入射角(θ)毎の出射光量P’(θ0)、P’(θ1)、
P’(θ2)……P’(θn)を算出する。 P’(θn)=P(θn)・10-(10α(θ)/l)……式(A) 角度θで入射した光の伝搬遅延時間δt(θ)を別途、
算出する。光ファイバでは、一端面に或る角度θで入射
した光線が他端面まで達する伝搬時間を、屈折率分布に
基づいて幾何学的に算出できるので、光ファイバFに角
度θで入射した光(図6(b))の伝搬遅延時間δt
(θ)を、角度θで入射したの光(図6(a))の伝搬
時間t(θ)と、入射角0度の光線の伝搬時間t(θ)
との差をとることによって算出する。
【0027】例えば、長さLの3層構造の光ファイバに
入射角θで入射したビームの伝達遅延時間δt(θ)
は、例えば、次式(2)、(3)で表される。
【0028】 δt(θ)=L/c(A2−n1)……式(2) A2=(n11cosβ2+n22sinβ1)/(d1cosβ1sinβ2+d2sinβ1cos β2) ……式(3) d1は第1層の半径、d2は第2層の厚さ、β1は第1層
中の伝搬角、β2は第2層中の伝搬角、cは真空中での
光速である(図2、図3)。
【0029】次いで、入射角毎の出射光量を縦軸とし、
伝搬遅延時間を横軸にとった、出射光のパルス波形を合
成する。パルス波形は、上記計算により算出された、入
射角(θ)毎の出射光量P’(θ0)、P’(θ1)、
P’(θ2)……P’(θn)を、伝搬遅延時間に応じた
位置に並べ変えて配置していくことによって生成され
る。
【0030】まず、グラフの横軸δtを適当な間隔dに
区切る(図7)。光ファイバfに入射角0で入射した光
θ0(図8)の伝搬遅延時間δt0は、0であるので、図
7のグラフの時間0からdに該当する部分に、入射角0
(θ0)で入射した光の出射光量P’(θ0)を配置す
る。また、光ファイバFに入射角θ1で入射した光(図
8)の伝搬遅延時間はδt1はdより小さいので、図7
のグラフの時間0からdに該当する部分に配置された入
射角0(θ0)の入射光の出射光量P’(θ0)の上に、
入射角θ1で入射した光の出射光量P’(θ1)を配置す
る。
【0031】さらに、光ファイバFに入射角θ2で入射
した光(図8)の伝搬遅延時間はδt2はd以上2d未
満の範囲にあるので、図7のグラフの時間dから2dに
該当する部分に、入射角θ2で入射した光の出射光量
P’(θ2)を配置する。この手順を全入射光に対して
行い、入射角θ毎の出射光量をこのθに対応する伝搬遅
延時間から特定されるグラフ上の位置に並べ換えて配置
する、棒グラフの積み上げ(積み重ねヒストグラム)を
行うことにより、図9に示されているような、光ファイ
バfから出射する波形パルスが得られる。
【0032】このパルス波形を、パソコン等で、例え
ば、「プレマイコン・シリーズ1 BASIC」刀根薫
著 倍風館 の「21講 高速フーリエ変換」に記載さ
れているような高速フーリエ変換(FFT)することに
より、測定対象の光ファイバFの周波数特性を得て、光
量が、所定値、例えば−3dBとなる周波数を、光ファ
イバFの帯域とする(図10)。
【0033】上記測定では、メリディオナル光線のみを
扱ったが、周波数掃引法またはパルス法によって周波数
特性および帯域を測定するときには、メリディオナル光
線のみで測定を行う場合が多い。従って、上述した方法
による測定結果の帯域は、周波数掃引法、または、パル
ス法で測定した帯域と良い一致を示す。なお、光線が光
ファイバの中心を通らないスキュー光線を含む場合で
も、上述した方法を適用できる。
【0034】
【実施例】実験例 上記実施形態の方法によって、3層構造の光ファイバに
対して行った帯域について説明する。この光ファイバで
は、第1層目として直径960μm、屈折率1.491
のポリメチルメタクリレート(PMMA)、第2層目と
して厚さ10μm、屈折率1.465のフッ素化メタク
リレート、第3層目(クラッド層)として厚さ10μ
m、屈折率1.405のフッ化ビニリデンポリマが用い
られている。
【0035】まず、この光ファイバの限定モード損失α
(θn)を実測する。図11は、この光ファイバの限定
モード損失の測定データである。入射光の平行度は0.
01度以下であった。一方、これとは別に、入射角
(θ)毎に入射光パターンP(θ n)を実測する。これ
ら実測した限定モード損失と、入射角(θ)毎に入射毎
の入射光パターンP(θn)から、入射角(θ)毎の出
射光量P’(θn)を算出した。
【0036】算出された入射角毎の出射光量P’
(θn)と、式(2)、(3)によって算出した本実験
例の光ファイバの伝達遅延時間とに基づいて、光ファイ
バを50m通過したときの出射光のパルス波形を生成し
た。このパルス波形の生成の処理は、パソコンによって
行われ、上述したように、入射角θ毎の出射光量をこの
θに対応する伝搬遅延時間に応じたグラフ上の位置に並
べ換えて配置する棒グラフの積み上げ(積み重ねヒスト
グラム)を行うことにより生成した。
【0037】パルス波形生成(ヒストグラム作成)のた
めに、横軸の伝搬遅延時間を50psecに分割した。シュ
ミレーション時の光入射角は、臨界角θcまでの光線に
ついて、tan(θc)を10000個に分け、それぞれの
光線に図12に示される、励振NA0.3の光源の光量
分布の測定値に基づいた重み付けを行った。ここで、ta
n(θc)を10000個に分けるとは、図5の平面s0
内において、例えばy方向に対して等間隔に10000
個に分けることに相当する。
【0038】次いで、このようにして生成したパルス波
形をパソコンでフーリエ変換することによって、周波数
特性を求め、光量が−3dBとなる周波数を帯域とす
る。この例では、190MHzであった。これは後述す
るパルス法を用いた比較実験例の測定結果と良く一致す
るものである。
【0039】比較実験例 実験例で帯域測定した光ファイバを、公知のパルス法で
帯域測定した。使用した帯域測定装置は、約半値幅10
0psのパルスを出力できるように調整された波長650
nmのレーザダイオードを光源としている。光検出は、
浜松ホトニクス社製の光サンプリングオシロスコープを
用い、光ファイバへの入射光はNA0.3の対物レンズ
で導く。この装置で、実験例で帯域測定した光ファイバ
50mの帯域測定を行ったところ、192MHzという
結果を得た。
【0040】このように上記実施形態の方法によれば、
従来のパルス法による測定結果に良く一致する結果が、
簡単な構成で得られることが分かる。
【0041】本発明は、上記実施形態に限定されず特許
請求の範囲に記載した範囲内で種々の変更、変形が可能
である。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、伝送損
失測定用の装置を利用して、生産現場で容易に行うこと
ができる光ファイバの帯域測定方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施形態の帯域測定方法に
使用される帯域測定装置1の構成を示す概略的な図面で
ある。
【図2】 光ファイバ内を通るメリディオナル光線の軌
跡を示す図面である。
【図3】 光ファイバ内を通るメリディオナル光線の軌
跡を示す図面である。
【図4】 3層構造の光ファイバの限定モード損失デー
タの一例を示すグラフである。
【図5】
【図6】 入射角θに応じたファイバ内での光路変化を
説明する図面である。
【図7】 パルス波形を生成するステップを説明する図
面である。
【図8】 光ファイバへの入射光と出射光と示す図面で
ある。
【図9】 生成されたパルス波形の一例を示す図面であ
る。
【図10】 算出された周波数特性から帯域を算出する
過程を示すグラフである。
【図11】 実験例の光ファイバの限定モード損失の測
定データを示すグラフである。
【図12】 実験例の光ファイバへの入射光の強度分布
を示すグラフである。
【符号の説明】
1:帯域測定装置 2:リニアレール 4:レーザ光源 6、8:レンズ 10:ステージ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバの一端面に、入射角を変化さ
    せながら光を入射させて、前記光ファイバの入射角毎の
    伝送損失値を測定するステップと、 前記入射光の入射角毎の光量分布を測定するステップ
    と、 前記入射角毎の伝送損失値と入射角毎の光量分布とに基
    づいて、前記光ファイバの他端面からの出射光の光量を
    入射角毎に求めるステップと、 前記光ファイバの伝搬遅延時間を入射角毎に算出するス
    テップと、 前記出射光の光量を、当該出射光の伝播遅延時間に応じ
    て、並べ換えて出射光のパルス波形を生成するステップ
    と、 前記パルス波形をフーリエ変換して、前記光ファイバの
    周波数特性を算出するステップと、 前記周波数特性から前記光ファイバの帯域を算出するス
    テップと、 を備えていることを特徴とする光ファイバの帯域測定方
    法。
  2. 【請求項2】 前記伝送損失測定が、限定モード励振伝
    送損失測定である、請求項1に記載の光ファイバの帯域
    測定方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007133172A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 定常モード励振装置

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