JP2003143111A - マルチキャリヤcdma受信装置 - Google Patents

マルチキャリヤcdma受信装置

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JP2003143111A
JP2003143111A JP2001330712A JP2001330712A JP2003143111A JP 2003143111 A JP2003143111 A JP 2003143111A JP 2001330712 A JP2001330712 A JP 2001330712A JP 2001330712 A JP2001330712 A JP 2001330712A JP 2003143111 A JP2003143111 A JP 2003143111A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 他局ユーザ干渉を少ないパイロットシンボル
数で抑圧でき、装置規模が小さいマルチキャリヤCDM
A受信装置を提供する。 【解決手段】 受信信号は、多重分離部11においてデ
ータ信号とパイロット信号とに分離される。データ信号
は、ガードインターバル除去部12、直並列変換部14
を経て、離散フーリエ変換部15で、サブキャリヤの複
素振幅に変換され、乗算器161〜16Lにおいて、拡散
符号のチップ1〜Lに応じた重みベクトルwを乗算さ
れ、加算器17で加算合成され、QPSK復調器18で
レベル判定されて受信データとなる。チャネル推定部1
3において、パイロットシンボルのインパルス応答を求
め、離散フーリエ変換部20、重みベクトル計算部21
において、相関行列Rと相関ベクトルvを算出し、w=
-1vを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送信データのシン
ボルに拡散符号の各チップの値を乗算し、直交する複数
のサブキャリヤを変調することにより、複数のサブキャ
リヤに送信データを拡散させるマルチキャリヤ符号分割
多元接続(MC-CDMA:Multi carrier−CodeDivision Mul
tiple Access)受信装置に関するものである。特に、移
動通信基地局における上り回線の受信装置に好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】第3世代移動体通信の試験サービスが始
まり、移動体通信におけるマルチメディア通信がいよい
よ現実のものとなっている。このような状況の中、次の
第4世代移動体通信システムに関する検討が始まってお
り、インターネットやマルチメディア通信が固定通信と
同様に快適にできるように、より大容量の伝送が求めら
れている。第4世代移動体通信システムの多元接続方式
として、IMT-2000で用いられている直接拡散符号分割多
元接続(DS-CDMA)方式や、周波数軸上に拡散符号の各
チップを割り当てるマルチキャリヤ符号分割多元接続
(MC-CDMA)方式の検討が盛んに行われている。MC-CDMA
は、例えば、S.Haraand R.Prasad、“Overview of mult
icarrier CDMA”IEEE Communications Magazine、vol.3
5、no.12、pp.126-133、Dec.1997で知られている。そこ
では、現状のWebブラウジング等を想定して、上り回
線よりも下り回線の容量を大きくする非対称伝送が考え
られている。特にMC-CDMAシステムは、基地局から移動
局への下り回線においてDS-CDMAシステムよりも大容量
の通信が可能であるとの報告がなされており、第4世代
移動体通信システムの候補として期待されている。
【0003】しかしながら、将来の通信では、個人が好
きなときに好きな場所で自由に映像等の情報を発信する
ような利用方法が増えるものと考えられる。したがっ
て、このような状況では、下り回線ほどではないにして
も、上り回線の容量の拡大が必要となる。上り回線で
は、移動局(ユーザ)ごとに、移動局から基地局までの
伝搬路が異なるため、ユーザごとに割り当てられた拡散
符号の直交関係が崩れる。また、各移動局は基地局に対
してランダムにアクセスするので、符号同期に関して
は、非同期システムとなる。したがって、上り回線で
は、MC-CDMAよりも、非同期システムを構築しやすいDS-
CDMA、または、マルチキャリヤの各送信データ系列を直
接拡散するDS-CDMAシステムが有望視されている。
【0004】ところが、最近、上り回線でもMC-CDMAを
用いる検討が始まっている。複数シンボルを並列送信す
ることによりシンボル長を長くすれば、時間軸上の余裕
度が大きい準同期システムを実現できる。上り回線では
マルチユーザ受信となるので、上述したように各ユーザ
の拡散符号の直交性が崩れ、他局ユーザの干渉(マルチ
ユーザ干渉)が生じ、特性が大きく劣化する。このよう
な中で、他局の情報を用いずに自局の情報のみを用いて
単一ユーザ受信を行うと、マルチユーザ干渉を除去する
ことができないので、受信性能を向上させることができ
ない。
【0005】そこで、他局からの受信信号のレプリカを
作成して他局からの受信信号を除去するキャンセラ技術
を用いることにより、他局の干渉を抑圧してシステム容
量を増大させることができる。しかし、マルチステージ
構成をとるので処理遅延が問題となる。これに対し、拡
散符号のチップ合成を行う際に重み付けを行って、マル
チユーザ干渉を除去するMMSE(Minimum Mean Square Er
ror:最小平均2乗誤差)合成を用いれば、システム容
量を増大させることができる。MMSE合成によってチップ
合成をすると、シングルステージで構成できるため、大
きな処理遅延が生じないという利点がある。ただし、MM
SE合成において良好な特性を得るには、重みベクトルを
収束させる必要がある。
【0006】MMSE合成を実現するアルゴリズムとして
は、適応等化器のタップ利得更新アルゴリズムとしても
知られている、LMS(Least MeanSquare)法、SMI(Samp
le Matrix Inversion)、RLS(Recursive Least Squar
e)法を用いることができる。LMS法は、簡易な構成で実
現できる特長を有しているが、重みベクトルの収束に多
くの時間を必要とする。SMI法は、サンプル値を用いた
直接解法であって、重みベクトルの収束に拡散符号長の
2倍程度の時間を必要とし、高速な収束が可能である
が、逆行列演算を必要とするため装置規模が増大する。
RLS法も拡散符号長の2倍程度の時間で収束するが、SMI
よりも装置規模の増大を抑えることが可能である。
【0007】このように、LMS法では非常に大きな収束
時間が必要であり、RLS法を用いても、拡散符号長の2
倍程度の収束時間が必要となり、この収束時間の間、パ
イロット信号を送信することが必要となる。今後、パケ
ット伝送を想定した場合や、多重数の増加に伴い拡散符
号長を長くした場合には、少ないパイロットシンボル数
で特性の改善を図る必要がある。しかし、上述したRLS
法などのアルゴリズムでは、パイロットシンボル数が少
ないと正しい重みベクトルを出力できず、特性の改善を
図ることはできない。
【0008】符号間の直交性が保たれなくなるのは、受
信信号がユーザごとに独立な伝搬路の周波数選択性フェ
ージングによって歪められているからである。そこで、
直接拡散によるパイロット信号を重畳することにより、
伝搬路の特性を推定する方法が、例えば、原晋介、“マ
ルチキャリヤCDMAの適用可能性”、2001年電子情報通信
学会総合大会(基礎・境界)SB-4-1、2001年3月、pp.7
79-780で提案されている。この提案は、時間領域で直接
拡散されたパイロット信号を用いて、伝搬路のインパル
ス応答を推定し、そのフーリエ変換から周波数応答を計
算し、この周波数応答と拡散符号との積から、受信信号
の相関行列と歪められた拡散符号行列とを推定するとい
うものである。
【0009】ここで、インパルス応答の推定方法は、例
えば、今村大地、原晋介、森永規彦、“パイロット信号
を用いたOFDMにおける副搬送波再生法“、電子情報通信
学会論文誌B、Vol.J82-B、No.3、1999年3月、pp.393-4
01等で知られている。OFDM(Orthogonal Frequency Div
ision Multiplexing)において、シンボル系列の中に、
ガードインターバルを設けた直接拡散パイロット信号を
一定間隔で挿入し、直接拡散パイロット信号をマッチド
フィルタに入力して伝搬路のインパルス応答を推定して
いる。しかし、上述した直接拡散によるパイロット信号
を重畳することにより伝搬路を推定する方法では、デー
タ伝送用のMC-CDMA系と、インパルス応答推定用のDS-CD
MA系という2系統の送受信装置が必要となるため、送受
信装置の規模が増大するという問題が生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、マルチユーザ干
渉を、少ないパイロットシンボル数で抑圧してシステム
容量を増大させることができ、かつ、装置規模が小さい
マルチキャリヤCDMA受信装置を提供することを目的とす
るものである。さらに、重みベクトルを更新することに
より重みベクトルの精度を向上させたマルチキャリヤCD
MA受信装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、データシンボルにパイロットシン
ボルが時間多重された送信シンボル系列のシンボルに、
拡散符号の各チップの値を乗算し、乗算値のそれぞれに
よって複数の直交するサブキャリヤを変調し、ガードイ
ンターバルを挿入したものである、マルチキャリヤCD
MA信号を受信するマルチキャリヤCDMA受信装置で
あって、前記マルチキャリヤCDMA信号を受信して、
パイロットシンボル区間を抽出し、該パイロットシンボ
ル区間の前記マルチキャリヤCDMA信号と、全てのユ
ーザのパイロットシンボル情報に基づいて、前記全ての
ユーザの各送信装置からの伝搬路のインパルス応答推定
値を出力するインパルス応答推定手段と、希望ユーザの
前記送信装置からの前記伝搬路のインパルス応答推定値
を離散フーリエ変換したベクトルと、前記希望ユーザの
拡散符号ベクトル情報に応じて、前記希望ユーザの相関
ベクトルを生成する相関ベクトル生成手段と、前記全て
のユーザの各送信装置からの伝搬路のインパルス応答推
定値を離散フーリエ変換したベクトルと、前記インパル
ス応答推定手段が前記全てのユーザの各送信装置からの
伝搬路のインパルス応答推定値を出力する際に、インパ
ルス応答の推定値から取り除いた干渉雑音成分と、全て
のユーザの拡散符号ベクトル情報に応じて、前記受信さ
れたマルチキャリヤCDMA信号の相関行列を生成する
相関行列生成手段と、前記相関ベクトルおよび前記相関
行列に基づいて、前記希望ユーザに対する重みベクトル
を生成する重みベクトル生成手段と、前記受信されたマ
ルチキャリヤCDMA信号のデータシンボル区間を離散
フーリエ変換したベクトルと前記重みベクトルを共役転
置したものとを乗算し、前記希望ユーザの前記送信装置
から送信されたデータシンボルを合成する合成信号生成
手段を有するものである。したがって、マルチユーザ干
渉を、少ないパイロットシンボル数で抑圧してシステム
容量を増大することができ、かつ、装置規模を小さくす
ることができる。
【0012】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置において、
前記相関ベクトル生成手段は、前記希望ユーザの送信装
置からの前記伝搬路のインパルス応答推定値を離散フー
リエ変換したベクトルと、前記希望ユーザの拡散符号ベ
クトル情報とをベクトル要素ごとに乗算するものであ
り、前記相関行列生成手段は、前記全てのユーザについ
て、前記各送信装置からの伝搬路のインパルス応答推定
値を離散フーリエ変換したベクトルと各拡散符号ベクト
ル情報とをベクトル要素ごとに乗算したベクトルと該ベ
クトルを共役転置したものとを乗算した行列を、全ての
ユーザについて加算し、さらに、前記干渉雑音成分を前
記全てのユーザについて平均化した値に単位行列を乗算
した行列を加算するものである。したがって、相関ベク
トル生成手段および相関行列生成手段を容易に実現する
ことができる。特に、相関行列生成手段について、干渉
成分と雑音成分とを分離して計算する。その結果、重み
ベクトルの推定精度が向上する。
【0013】請求項3に記載の発明においては、請求項
1に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置において、
前記インパルス応答推定手段は、前記パイロットシンボ
ルの複数シンボルに対して算出された前記インパルス応
答推定値を平均化して出力するものである。したがっ
て、インパルス応答の推定精度が向上する。その結果、
重みベクトルの推定精度が向上する。
【0014】請求項4に記載の発明においては、請求項
1から3までのいずれか1項に記載のマルチキャリヤC
DMA受信装置において、前記インパルス応答推定手段
は、ガードインターバル内のパスであって、かつ、最大
電力パスに応じて設定された閾値を超えるパスのみに基
づいて、前記インパルス応答推定値を出力するものであ
る。したがって、インパルス応答の推定精度が向上す
る。その結果、重みベクトルの推定精度が向上する。
【0015】請求項5に記載の発明においては、請求項
1から4までのいずれか1項に記載のマルチキャリヤC
DMA受信装置において、前記重みベクトル生成手段が
生成した前記重みベクトルを初期値として、最小2乗平
均誤差型適応アルゴリズムを用いて前記重みベクトルを
逐次更新する重みベクトル更新手段を有するものであ
る。したがって、逐次更新されるにつれて、重みベクト
ルの推定精度が向上する。また、重みベクトルを伝搬路
特性の変動に追従させることができる。
【0016】請求項6に記載の発明においては、マルチ
キャリヤCDMA受信装置において、請求項1から4ま
でのいずれか1項に記載のマルチキャリヤCDMA受信
装置と、重みベクトル更新手段を有し、前記重みベクト
ル更新手段は、前記請求項1から4までのいずれか1項
に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置に対して、前
記希望ユーザに対する重みベクトルを出力させ、かつ、
初期値として前記希望ユーザに対する重みベクトルを用
いて、前記パイロットシンボル区間の前記マルチキャリ
ヤCDMA信号に対して、最小2乗平均誤差型適応アル
ゴリズムにより前記重みベクトルを逐次更新して、前記
請求項1から4までのいずれか1項に記載のマルチキャ
リヤCDMA受信装置内の前記合成信号生成手段に更新
された前記重みベクトルを与えて、前記希望ユーザの前
記データシンボルを合成させるものである。したがっ
て、重みベクトルの推定精度を向上させることができ
る。
【0017】請求項7に記載の発明においては、データ
シンボルにパイロットシンボルが時間多重された送信シ
ンボル系列のシンボルに、拡散符号の各チップの値を乗
算し、乗算値のそれぞれによって複数の直交するサブキ
ャリヤを変調し、ガードインターバルを挿入したもので
ある、マルチキャリヤCDMA信号を受信するマルチキ
ャリヤCDMA受信装置であって、前記マルチキャリヤ
CDMA信号を受信して、パイロットシンボル区間を抽
出し、該パイロットシンボル区間の前記マルチキャリヤ
CDMA信号と、全てのユーザのパイロットシンボル情
報に基づいて、前記全てのユーザの各送信装置からの伝
搬路のインパルス応答推定値を出力するインパルス応答
推定手段と、希望ユーザの前記送信装置からの前記伝搬
路のインパルス応答推定値を離散フーリエ変換したベク
トルと、前記希望ユーザの拡散符号ベクトル情報に応じ
て、前記希望ユーザの相関ベクトルを生成する相関ベク
トル生成手段と、前記全てのユーザの各送信装置からの
伝搬路のインパルス応答推定値を離散フーリエ変換した
ベクトルと、前記インパルス応答推定手段が前記全ての
ユーザの各送信装置からの伝搬路のインパルス応答推定
値を出力する際に、インパルス応答の推定値から取り除
いた干渉雑音成分と、前記全てのユーザの拡散符号ベク
トル情報に応じて、受信されたマルチキャリヤCDMA
信号の相関行列を生成する相関行列生成手段と、前記相
関ベクトルおよび前記相関行列に基づいて、前記希望ユ
ーザに対する重みベクトルを生成する重みベクトル生成
手段と、前記受信されたマルチキャリヤCDMA信号の
データシンボル区間の始めから少なくとも1シンボルま
でを離散フーリエ変換したベクトルと前記重みベクトル
を共役転置したものとを乗算し、前記希望ユーザの前記
送信装置から送信された少なくとも前記1シンボルまで
のデータシンボルを合成する合成信号生成手段を有する
ものである。したがって、受信されたマルチキャリヤC
DMA信号のデータシンボル区間の始めから少なくとも
1シンボルまでのデータ信号に対するマルチユーザ干渉
を、少ないパイロットシンボル数で抑圧してシステム容
量を増大することができ、かつ、装置規模を小さくする
ことができる。
【0018】請求項8に記載の発明においては、マルチ
キャリヤCDMA受信装置において、マルチキャリヤC
DMA受信装置において、請求項7に記載のマルチキャ
リヤCDMA受信装置と、重みベクトル更新手段を有
し、前記重みベクトル更新手段は、前記請求項7に記載
のマルチキャリヤCDMA受信装置に対して、前記全て
のユーザの内、少なくとも前記希望ユーザの、前記デー
タシンボル区間の始めから少なくとも1シンボルまでの
データシンボルを仮判定データシンボルとして合成さ
せ、前記パイロットシンボル区間および前記データシン
ボル区間の始めから少なくとも1シンボルまでの前記マ
ルチキャリヤCDMA信号と、少なくとも前記希望ユー
ザの、パイロットシンボル情報および前記仮判定データ
シンボルに基づいて、少なくとも前記希望ユーザの前記
重みベクトルを更新して、前記請求項7に記載のマルチ
キャリヤCDMA受信装置内の前記合成信号生成手段
に、更新された前記重みベクトルを与えて、少なくとも
前記希望ユーザの前記データシンボルを合成させるもの
である。したがって、パイロット信号およびデータシン
ボル区間の始めから少なくとも1シンボルまでのデータ
信号によって、重みベクトルを更新することにより、重
みベクトルの精度を向上させることができる。重みベク
トルの更新は、伝搬路のインパルス応答推定を実行した
り、従来の最小2乗平均誤差型適応アルゴリズムを実行
したりして実現することができる。
【0019】請求項9に記載の発明においては、請求項
8に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置において、
前記重みベクトル更新手段は、更新動作を複数回繰り返
すものである。したがって、重みベクトルの推定精度を
さらに向上させることができる。例えば、請求項7に記
載のマルチキャリヤCDMA受信装置を、複数回、再使
用したり、従来の最小2乗平均誤差型適応アルゴリズム
を1回ないし複数回、使用したり、さらに、両者を混在
させて使用したりすることができる。
【0020】請求項10に記載の発明においては、請求
項9に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置におい
て、前記請求項7に記載のマルチキャリヤCDMA受信
装置は、前記重みベクトル更新手段が前記更新動作をす
る毎に、前記仮判定データシンボルとして合成する前記
データシンボルの個数を逐次増加させるものである。し
たがって、更新動作に要する処理遅延を抑制しながら、
重みベクトルの精度を、更新回数に応じて向上させるこ
とができる。
【0021】請求項11に記載の発明においては、マル
チキャリヤCDMA受信装置において、請求項7に記載
のマルチキャリヤCDMA受信装置と、重みベクトル更
新手段を有し、前記重みベクトル更新手段は、前記請求
項7に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置に対し
て、前記全てのユーザのそれぞれを前記希望ユーザとし
て、前記全てのユーザの、前記データシンボル区間の始
めから少なくとも1シンボルまでのデータシンボルを仮
判定データシンボルとして合成させ、前記全てのユーザ
の、前記パイロットシンボル情報および前記仮判定デー
タシンボルの情報を、新たなパイロットシンボル情報と
見なし、かつ、前記パイロットシンボル区間および前記
データシンボル区間の始めから少なくとも1シンボルま
でを新たなパイロットシンボル区間と見なして、前記請
求項7に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置に対し
て、前記重みベクトルを更新させて、前記希望ユーザの
前記データシンボルを合成させるものである。したがっ
て、パイロット信号およびデータ信号によって重みベク
トルを更新する処理を、請求項7に記載のマルチキャリ
ヤCDMA受信装置を再動作させることによって、効率
よく実行することができる。
【0022】請求項12に記載の発明においては、マル
チキャリヤCDMA受信装置において、請求項7に記載
のマルチキャリヤCDMA受信装置と、重みベクトル更
新手段を有し、前記重みベクトル更新手段は、前記請求
項7に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置に対し
て、前記希望ユーザの、前記データシンボル区間の始め
から少なくとも1シンボルまでを仮判定データシンボル
として合成させるとともに、前記希望ユーザに対する重
みベクトルを出力させ、前記希望ユーザの、前記パイロ
ットシンボル情報および前記仮判定データシンボルの情
報を新たなパイロットシンボル情報と見なし、かつ、初
期値として前記希望ユーザに対する重みベクトルを用い
て、前記パイロットシンボル区間および前記データシン
ボル区間の始めから少なくとも1シンボルまでの前記マ
ルチキャリヤCDMA信号に対して、最小2乗平均誤差
型適応アルゴリズムにより前記重みベクトルを逐次更新
して、前記請求項7に記載のマルチキャリヤCDMA受
信装置内の前記合成信号生成手段に更新された前記重み
ベクトルを与えて、前記希望ユーザの前記データシンボ
ルを合成させるものである。したがって、パイロット信
号およびデータ信号によって重みベクトルを更新する処
理に、従来の最小2乗平均誤差型適応アルゴリズムを利
用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のマルチキャリヤ
CDMA受信装置とともに用いるマルチキャリヤCDM
A送信装置のブロック構成図である。図中、1は多重化
部(マルチプレクサ)、2はQPSK(4相位相変調:
Quadrature Phase Shift Keying)変調器、3は分岐回
路、41〜4Lは乗算器、5は逆離散フーリエ変換部(I
DFT:InverseDiscrete Fourier Transform)、6は
並直列変換器、7はガードインターバル挿入部である。
データ(1シンボル分を単位として構成される)とパイ
ロット(1シンボル分を単位とする既知のデータで構成
される)とは、多重化部1で時間多重される。
【0024】時間多重された信号は、QPSK変調器2
において、QPSK変調されることにより、狭帯域の複
素ベースバンド信号(同相および直交信号)で表される
シンボルが生成される。q番目のシンボルデータをd(q)
と表す。この複素ベースバンド信号は、分岐回路3にお
いて、サブキャリヤ数だけ出力され、それぞれのサブキ
ャリヤの乗算器41〜4Lにおいて、拡散符号の各チップ
の値と乗算されて、サブキャリヤの複素振幅となる。な
お、変調方式は、QPSKに限られるものではない。
【0025】図2は、データシンボルとパイロットシン
ボルとを時間多重したマルチキャリヤCDMA方式のフ
レーム構成図である。データおよびパイロットは、多重
化部1において、1シンボル分を単位として多重化され
ているので、QPSK変調器2において、パイロットシ
ンボルとデータシンボルが生成されている。この例は、
1または複数のパイロットシンボルと、それに続く複数
のデータシンボルとによって1フレームを構成してい
る。パケット伝送を前提とした場合は、この1フレーム
をパケット単位として1回の送信がなされる。連続伝送
を前提とした場合には、複数フレームが繰り返されて送
信される。このパイロットシンボルを用いて伝搬路の推
定を行い、マルチユーザ干渉を除去する。パイロットシ
ンボル数が少ないほど、ヘッダ部の負荷が小さくなるた
め伝送効率が良くなる。
【0026】チップ長Lの拡散符号を拡散符号ベクトル
Cとして表し、次式の通りとする。
【数1】 ここで、[・]Tは転置行列を表す。拡散符号は、ユー
ザごとに異なる符号を用いる。拡散符号のチップ数(拡
散符号ベクトルの要素数)は、サブキャリヤのチャネル
数に等しい。サブキャリヤの周波数は、OFDMと同様に、
直交配置されたものである。図1に示した逆離散フーリ
エ変換部5は、各サブキャリヤの複素振幅を入力して、
逆離散フーリエ変換して、時間軸上の波形信号を出力す
る。並列デジタル信号で出力されるので、並直列変換器
6で直列デジタル信号に変換して出力する。ガードイン
ターバル挿入部7において、ガードインターバルΔを挿
入して、マルチキャリヤCDMA方式の送信信号が生成
される。
【0027】なお、図1に示した構成では、QPSK変
調信号を、同時に1シンボルしか送信していない。しか
し、1シンボル長を長くして準同期を容易にするために
は、QPSK変調器2を複数個設けて、多重化データを
分配する。加えて、数倍長いチップ数の拡散符号と数倍
のサブキャリヤ数を使用することにより、1シンボル長
において複数のQPSK変調器から出力される複数のシ
ンボルを同時に送信する。このような場合も含む概念で
表現するため、本明細書では、1シンボル区間における
送信信号波形の全体を改めて1シンボル波形とみなすこ
とにより、1シンボル区間において1シンボルが送信さ
れるとする。しかし、この場合でも、既知のパイロット
シンボルを用いてパイロットシンボル区間を構成する。
【0028】図3は、マルチキャリヤCDMA方式の送
信信号波形を示す波形図である。サブキャリヤは、OFDM
と同様に直交に配置されているため、送信波形はOFDMの
それと同様になる。ガードインターバルは、遅延波によ
る符号間干渉を除去するために挿入される。図示のガー
ドインターバルは、逆離散フーリエ変換された原送信信
号波形の終わり部分をコピーして、原送信信号波形の前
の部分に挿入したものである。受信装置において、図示
の送信信号波形を直接波とし、遅延波がガードインター
バルの長さΔ以内の遅延時間で到来するものとすれば、
このような遅延波によるシンボル間干渉の影響を抑える
ことが可能となる。すなわち、受信側では、1シンボル
区間よりもガードインターバルの長さΔだけ短い区間
(原送信信号波形と同じ長さである)を切り出して利用
すれば、切り出された波形に含まれる遅延波は、この切
り出された波形に含まれる直接波を単に遅延させただけ
の波形であるから、遅延波による干渉は生じない。
【0029】なお、受信装置側で、一番目に到来した波
形を利用するとは限らない場合に、この波形に先行する
到来波による符号間干渉が生じる。この場合は、周知の
ように、原送信信号波形の始めの部分(長さΔ)をコピ
ーしたものを、そのまま原送信信号波形の後ろの部分に
挿入することにより、後ろの部分にもガードインターバ
ルを挿入する。受信側では、1シンボル区間よりもガー
ドインターバルの合計長さ(2Δ)だけ短い区間を切り
出して利用する。以上の構成によって、周波数領域で送
信データが拡散された送信信号波形が生成される。この
送信信号波形は、メインキャリアを用いて無線周波数帯
に変換されて送信される。
【0030】送信信号x(q)は、時間領域で次式で表
される。
【数2】 ここで、Fは離散フーリエ変換、F-1は逆離散フーリエ
変換を表す。時間軸上のL個のサンプル点x1 ,x2,x
3 ,……,xLは、1シンボル期間のうち、ガードインタ
ーバルを除いた区間(すなわち、ガードインターバルを
挿入する前の原送信信号波形)を等分したサンプル点1
〜Lにおける送信信号の複素振幅である。
【0031】離散フーリエ変換Fは、次式の行列で表さ
れる。
【数3】 L個のサンプル点に対応して、サブキャリヤの周波数
は、サンプル時間をTsとするとベースバンドでは、-(L/
2-1)/(LTs),-(L/2-2)/(LTs) ,-(L/2-3)/(LTs) ,……,0,
1/(LTs) ,2/(LTs) ,3/(LTs) ,……,(L/2)/(LTs)とな
る。
【0032】図4は、本発明のマルチキャリヤCDMA
受信装置のブロック構成図である。図中、11は多重分
離部(デマルチプレクサ)、12はガードインターバル
除去部、13はチャネル推定部、14は直並列変換部、
15は離散フーリエ変換(DFT)部、161〜16L
乗算器、17は加算器、18はQPSK復調器、19は
離散フーリエ変換(DFT)部、20は重みベクトル計
算部である。受信信号は、多重分離部11において、同
期タイミングに基づいて、データ信号区間とパイロット
信号区間とに分離する。ガードインターバル除去部12
は、受信信号中のガードインターバルを除去した上で、
直並列変換部14で並列信号に変換して、離散フーリエ
変換(DFT)部15に出力される。
【0033】希望するある単一のユーザの移動局から基
地局までの伝搬路の特性は、次式に示す伝搬遅延プロフ
ァイルh(t)で表される。
【数4】 ここで、alは伝搬ベクトルaのl(Lの小文字)番目のパ
スの成分、Tsはサンプル時間、またδ(t)はディラック
のデルタ関数である。したがって、l番目のパスの遅延
時間は、(l-1)Tsとなる。
【0034】受信信号y(q)(時間領域)は、送信信号x
(q)が伝搬路で変動を受けたものであるから、式(2),
(4)を用いて次式で表される。ただし、ガードインター
バルが除去された後の受信信号である。
【数5】 ここで、x(q;l)は、送信信号x(q)が(l-1)Ts
だけ遅延した信号、nは干渉雑音成分を表す。
【0035】上述した式における、遅延した信号の特徴
を補足説明する。図2に示したように、ガードインター
バルにおいて、送信信号波形は、原送信信号波形の後ろ
の部分をコピーした信号である。したがって、ガードイ
ンターバルの最後から逆順にサンプル点の複素振幅を示
すと、xL ,xL-1 ,xL-2 ,xL-3,……となる。全ての
遅延した信号x(q;1),x(q;2),……が、ガード
インターバルの長さΔ内に収まると仮定すると、遅延し
た信号は、ガードインターバルにおけるサンプル点の複
素振幅の特徴から、離散フーリエ変換を行う区間におい
て、直接波x(q;1)を巡回シフトしたものとなる。た
だし、基地局に実際に到来する遅延した信号としては、
l=1〜LまでのL波が常に全て存在するわけではない。
例えば、2番目に到来する遅延した信号がないときは、
a2=0となる。
【0036】離散フーリエ変換(DFT)部15は、離
散フーリエ変換を行い、直交する複数のサブキャリヤの
複素振幅を、離散フーリエ変換された受信信号として出
力する。離散フーリエ変換された受信信号、すなわち、
周波数領域の受信信号Y(q)は、次式で与えられる。
【数6】 ここで、Jl-1は対角行列の各要素を(l-1)乗した対角
行列である。丸印を付した記号「×」は2つのベクトル
の要素ごとに乗算をしたものを各要素とするベクトルを
生成する演算である。なお、上述した式(6)内の変形に
おいて、次式の関係が成り立つことを用いた。
【数7】
【0037】各サブキャリヤに対応した乗算器161
16Lにおいて、重みベクトル計算部21から出力され
る重みが乗算される。この重みは、希望する単一ユーザ
に割り当てられて送信時に使用された拡散符号のチップ
1〜Lの値に重み付けが施されたものである。全ての乗
算器161〜16Lの出力は、加算器17において加算合
成され、複素ベースバンド信号で表されるQPSK変調
されたシンボルとなり、QPSK復調器18において、
同相成分、直交成分をレベル判定され、復調されて、受
信データが出力される。
【0038】MC-CDMA受信信号のベクトルYに対して、
適切な重みベクトル
【数8】 に基づき、サブキャリヤ間信号合成を行う。加算器17
から出力される最終的な合成出力は次式で表される。
【数9】 ここで、[・]は行列の各要素の複素共役を要素とし
た行列を転置(共役転置)した行列(エルミート行列)
を示す。
【0039】この重みベクトルwは、信号電力が大きく
干渉雑音電力が小さくなるように決定されることが望ま
しい。このような要求を満たす方法として、従来技術で
触れたMMSE合成基準を用いる。重みベクトルwは、次式
によって求める。
【数10】 ここで、Rは相関行列、vは相関ベクトルと呼ばれるも
のである。また、R-1はRの逆行列、E[・]はアンサ
ンブル平均、(・)*は複素共役を表している。相関行
列Rは、受信信号を離散フーリエ変換した受信信号ベク
トルY(q)の要素(サブキャリヤの複素振幅)の相互
間における相関値のアンサンブル平均である。希望ユー
ザの移動局からの到来波だけでなく、全ユーザの移動局
からの到来波を含めた相関のアンサンブル平均となる。
一方、相関ベクトルvは、受信信号を離散フーリエ変換
した受信信号ベクトルY(q)と希望するユーザの移動
局の送信シンボルデータd(q)との相関のアンサンブル平
均である。
【0040】上述した(9)式における、Rの第1番目の
関係式にしたがって、離散フーリエ変換された受信信号
Y(q)に関する第1の相関式のアンサンブル平均をと
り、かつ、vの第1番目の関係式にしたがって、離散フ
ーリエ変換した受信信号Y(q)に関する第2の相関式
のアンサンブル平均をとることにより、重みベクトルw
を求めることができる。しかし、本発明のマルチキャリ
ヤCDMA受信装置では、パイロットシンボルのインパ
ルス応答に基づいて伝搬ベクトルaを求めてから、上述
した(9)式における、R,vの第2番目の関係式にした
がって、相関行列Rと相関ベクトルvを算出する方法を
とる。図4に示したチャネル推定部13、離散フーリエ
変換部19、重みベクトル計算部20で実現されるので
あるが、その処理の詳細は、図5を参照して説明する。
【0041】図5は、パイロット信号から重みベクトル
を算出するための処理を示すフローチャートである。図
6は、インパルス応答の推定方法を説明する模式図であ
る。S31において、パイロット信号を用いてインパル
ス応答の推定値から伝搬ベクトルaを推定する。なお、
全てのユーザの移動局からの伝搬路の伝搬ベクトルを推
定する。しかし、以下の数式を用いた説明では、説明を
簡単にするため、途中まで、希望ユーザの移動局からの
伝搬路の伝搬ベクトルで代表させ、これをaとして説明
する。最終的には、ユーザk=1〜Kについて、同様な方法
で伝搬ベクトルakを計算する。
【0042】パイロット信号のサンプルqにおいて、既
知の送信信号X(q)と受信信号y(q)の相関φs(q)
は、サンプル差をsとして、
【数11】 なお、式(10)内の変換において次式の関係を用いた。
【数12】
【0043】式(10)において、x(q;s)とnとは無相
関であるので、x(q;s)nは、シンボルごとに異な
る値をとる。したがって、φs(q)のシンボル値qにつ
いてのアンサンブル平均をとることにより、x(q;
s)nが消えて、伝搬係数asが求まる。図6に示すよう
に、sの値を1サンプルずつシフトして、インパルス応答
の遅延した信号x(q;s)について、相関演算を行うこ
とにより、伝搬ベクトルa={a 1,a2 ,……,aL }を
推定できる。全ての遅延した信号がガードインターバル
内に収まると仮定すると、ガードインターバルの区間に
おいてだけ、インパルス応答を計算すればよい。なお、
相関演算は、マッチドフィルタを用いて行うことができ
る。
【0044】次のS32においては、インパルス応答の
補正を行うことにより特性改善をする。図7は、インパ
ルス応答の補正方法を説明する模式図である。図7
(a)において、太い矢印がインパルス応答の電力値を
表している。まず、主要な遅延した信号(遅延パスとし
て表される)が、全てガードインターバル内に入るよう
にシステム設計を行うので、ガードインターバル外の遅
延パスは、全て干渉雑音(干渉または雑音)とみなして
カットする。次に、電力が最大のパス(図示の例では、
直接波に相当する直接パス)よりもTh[dB]以上低いパス
(図示の例では2番目のパス)も干渉雑音とみなしてカ
ットする。図7では、カットされたパスには、X印を付
している。以上の操作により、図7(a)で示したイン
パルス応答は、図7(b)で示したインパルス応答に補
正される。
【0045】再び図5に戻って説明を続ける。これより
以下の説明では、ユーザkごとの伝搬ベクトルakを用い
て説明する。S33において、希望ユーザ(k=1とす
る)を含む全てのユーザの伝搬路について、それぞれ伝
搬路の推定結果であるインパルス応答akをフーリエ変
換してFakを得る。S34において、式(9)の相関ベク
トルvの第2行目の式にしたがって、Fa1と拡散符号
ベクトルC1(ユーザk=1に割り当てられた拡散符号)と
から相関ベクトルvを算出する。一方、S35において
は、全ユーザ(k=1〜K)について、上述したS32にお
けるインパルス応答の補正処理でカットしたパスの電力
から雑音電力PNを推定する。
【0046】雑音電力PNの推定について詳述する。希
望ユーザ以外の他ユーザの移動局からの受信信号は、希
望ユーザの移動局からの受信信号とは、必ずしもシンボ
ル同期がとれていない。そのため、希望ユーザの移動局
からの受信信号の、1シンボル内において、他ユーザの
移動局からの受信信号は、隣接する2つのシンボルを部
分的に含んでいる状態となり得る。しかし、ここでは計
算を簡単にするため、他ユーザも希望ユーザと同じタイ
ミングでシンボルを伝送するものとする。基地局が下り
回線で供給する下りパイロット信号に同期して、移動局
が送信信号を送信することとし、かつ、移動局が基地局
から所定の距離内にあるようにシステム設計しており、
他ユーザの移動局からの受信信号を、ガードインターバ
ル内に収めることができるので、離散フーリエ変換する
範囲内では、他ユーザも希望ユーザと同じタイミングで
シンボルを伝送しているに等しい。
【0047】上述した式(9)のRの2行目の式におい
て、Fnnの項には、他のユーザとの干渉成分と
雑音成分とが混じっているので、評価が難しい。そこ
で、式(9)を参考にして、他ユーザの伝搬ベクトルも考
慮した相関行列を、次式の通りとする。
【数13】 ここで、akはユーザkの伝搬ベクトル、Ckはユーザkの
拡散符号ベクトル、P Nは雑音電力、Iは単位行列を表
す。PNは、図5のS32において、各ユーザkについて
伝搬ベクトルakを求める際に、カットしたパスの総電
力を求めて、この総電力を全てのユーザkについて平均
した値を雑音電力PNとする。上述した式によって、マ
ルチユーザ干渉と雑音とを、完全ではないが、ほぼ分離
して評価した上で、相関行列Rが得られる。S36にお
いては、相関行列Rの計算を行う。S37において、重
みベクトルを計算する。全てのユーザkのフーリエ変換
された伝搬路の推定結果(伝搬ベクトルak)と、全て
のユーザkに割り当てられた拡散符号ベクトルCkの情報
(レプリカ)と、雑音電力PNの推定値とに基づいて、
式(9)に示した希望ユーザ(k=1)の重みベクトルwを計
算する。
【0048】最後に、図8〜図10を参照して、本発明
のマルチキャリヤCDMA受信装置を計算機シミュレーショ
ンした結果を説明する。図8は、単局ユーザのみで他局
ユーザが存在しない(マルチユーザ干渉がない)場合に
おいて、インパルス応答推定値の補正を行わないときの
BER(ビット誤り率)特性を示す線図である。Eb/No(1
ビットあたりの信号エネルギー/片側雑音電力スペクト
ル密度)に対するBERを、パイロットシンボル数(q0
をパラメータとして示している。拡散符号ベクトルCに
は符号長(チップ数)32の直交ゴールド符号を用いてい
る。干渉移動局はなく、付加的白色ガウス雑音(AWGN)
伝送路とする。このとき、ビット誤り率特性は、パイロ
ットシンボル数(q0)が少ないほど特性が劣化してお
り、これはインパルス応答推定値の推定誤差が原因と考
えられる。
【0049】図9は、単局ユーザのみで他局ユーザが存
在しない(マルチユーザ干渉がない)場合において、イ
ンパルス応答推定値の補正を行ったときのBER(ビット
誤り率)特性を示す線図である。図中、比較のため、イ
ンパルス応答推定値の補正を行わないときのBER特性を
一部、図8からコピーして黒のプロットで示している。
伝搬路等の条件は図8の場合と同様である。図7に示し
たインパルス応答推定値の補正を行うことでビット誤り
率特性が改善されることがわかる。なお、ここではスレ
ッショルドThを6dBとしたが、この値は伝搬路によって
最適な値を選択する必要がある。
【0050】図10は、多元接続を行うために他局ユー
ザが存在する(マルチユーザ干渉がある)場合におけ
る、ユーザ数に対する平均SINR(信号対干渉雑音比)特
性を示す線図である。Eb/No=30[dB]、パイロットシン
ボル数q0=8、伝搬路は2波モデルとし、フェージング変
動は十分遅く、1フレーム(パイロットとデータシンボ
ルのセット)内の伝搬ベクトルakは一定であるとす
る。また、簡単化のため同期システムで評価した。比較
対象として、単一ユーザ受信で用いられるフェージング
補償方式を用いた場合と、収束が速いことで知られるRL
SアルゴリズムによるMMSE合成方式を用いた場合につい
ても図示している。
【0051】単一ユーザ受信のフェージング補償方式で
は、他局の伝搬路特性等を考慮していないため、2ユー
ザ多重でSINRが急激に低下している。また、RLSではパ
イロットシンボル数が足りないため、重みベクトルが収
束せず、多重数が多いときのSINRの低下が大きくなって
いる。一方、本発明の方式は、多重数の増加に伴ってSI
NRが低下するものの急激な劣化はみられず、比較した2
つの方式よりも良い特性が得られていることがわかる。
【0052】上述した説明では、インパルス応答による
伝搬ベクトルを用いて重みベクトルを算出している。し
かし、このようにして算出された重みベクトルを初期値
として、従来の重みベクトル算出用のMMSE型適応アルゴ
リズムを用いて重みベクトルを逐次更新させてもよい。
逐次更新されるにつれて、重みベクトルの推定精度が向
上し、また、重みベクトルを伝搬路変動に追従させるこ
とができる。
【0053】その際、同じ1フレームの最初のパイロッ
トシンボルからこのフレームの最後のデータシンボルま
で、先に算出された重みベクトルを初期値として、MMSE
型適応アルゴリズムを用いて重みベクトルを逐次更新さ
せる。あるいは、同じ1フレームのデータシンボルの最
初からの最後までを、先に算出された重みベクトルを初
期値として、MMSE型適応アルゴリズムを用いて重みベク
トルを逐次更新させる。いずれの場合も、データシンボ
ル区間では、この重みベクトルを用いて次々に合成され
たデータシンボルを、送信されたデータシンボルの仮判
定データシンボルとして、MMSE型適応アルゴリズムを適
用する。あるいは、先に算出された重みベクトルを初期
値として、同じ1フレームのパイロットシンボル区間に
おいてMMSE型適応アルゴリズムを用いて重みベクトルを
逐次更新させてもよい。更新された所定値の重みベクト
ルを用いて、同じ1フレームのデータシンボル区間にお
いて、送信されたデータシンボルを合成してもよい。
【0054】この他、1フレーム内のパイロットシンボ
ル区間において生成された重みベクトルを用いて合成さ
れたデータシンボルを、仮判定されたデータシンボルと
して、パイロットシンボルとともに新たにパイロットシ
ンボルと見なすことができる。したがって、再びインパ
ルス応答推定に基づいて重みベクトルを更新することに
より、送信されたデータシンボルを合成できる。また、
新たなパイロットシンボル区間において、従来のMMSE型
適応アルゴリズムにより重みベクトルを逐次更新させ、
更新された重みベクトルを用いて送信されたデータシン
ボルを合成できる。以下、仮判定したデータシンボルを
用いて重みベクトルの精度を向上させる実施の形態につ
いて説明する。
【0055】図11は、本発明のマルチキャリヤCDM
A受信装置の、他の実施の形態を示すブロック構成図で
ある。図中、図4と同様な部分には同じ符号を付して説
明を省略する。41はチャネル推定部、42はデータシ
ンボルレプリカ生成部である。データシンボルレプリカ
生成部42は、QPSK復調された受信データを送信さ
れたデータであると仮定して、まず、送信されたデータ
シンボルを仮判定する。この仮判定データシンボルの情
報に基づいて、この仮判定データシンボルの送信信号
(波形)、すなわち、データシンボルレプリカを生成す
る。
【0056】チャネル推定部41は、データシンボルレ
プリカ生成部42が出力するデータシンボルレプリカ
を、希望ユーザのデータシンボルレプリカとして入力す
る。同時に、他の全てのユーザの各受信装置からも、上
述した希望ユーザの受信装置と同様に、受信データを送
信されたデータと仮判定して、各ユーザの仮判定データ
シンボルの情報に基づいて生成されたデータシンボルレ
プリカを入力する。希望ユーザおよび他ユーザからなる
全てのユーザの各データシンボルレプリカは、図4にお
いて使用していた全ユーザの各パイロットシンボルレプ
リカと同様な既知のものとなる。
【0057】したがって、各ユーザの、パイロットシン
ボルレプリカとデータシンボルレプリカとを合わせた1
フレーム中のシンボルのレプリカは、図4において使用
した各ユーザのパイロットシンボルのレプリカと同様に
用いることができる。その結果、チャネル推定部41
は、データシンボル区間の受信信号も入力し、パイロッ
トシンボル区間に加えてデータシンボル区間において、
チャネル推定を行うことができる。ここで、データシン
ボル区間の全てのデータシンボルについて仮判定するこ
とは必須でない。データシンボル区間の始めから少なく
とも1シンボルまでのデータシンボルについて仮判定す
れば、既知のシンボルを増加させて、より長い期間にわ
たって重みベクトルの計算を行うことができるので、重
みベクトルの精度が向上する。ただし、希望ユーザだけ
でなく、他ユーザの仮判定データシンボルも必要となる
場合がある。しかし、基地局における上り回線受信のよ
うに、「マルチユーザ受信」においては、他ユーザの仮
判定データを利用することが簡単にできるので、処理量
は増加するものの特に問題はない。
【0058】なお、データシンボルレプリカ生成部42
について説明を補足しておく。受信データを仮判定デー
タとして、これに基づいて、データシンボルレプリカを
受信装置側で生成する。この機能を実現するブロックを
データシンボルレプリカ生成部42としている。より具
体的には、図1の送信装置構成と同様に、仮判定データ
をQPSK変調して仮判定データシンボルを生成し、分
岐、拡散符号の乗算、逆拡散フーリエ変換、並直列変
換、ガードインターバル挿入を行う。したがって、あた
かも、図11に示した受信装置の内部に送信装置を併せ
持つことになり、装置規模が複雑になる。しかし、QP
SKシンボルでは送信信号(データシンボルレプリカ)
が4パターンしかないので、メモリ空間に4パターンの
送信信号を保存しておき、仮判定したデータシンボルの
情報に対応するパターンに応じて、メモリ空間から送信
信号を読み出せば、上述した逆拡散フーリエ変換等の複
雑な処理が不要になる。
【0059】以下の説明では、ある1フレームについ
て、そのデータシンボル区間の始めから所定のデータシ
ンボル(少なくとも1シンボル)までを仮判定する。こ
れをパイロットシンボルとともに用いて、同じ1フレー
ムのパイロットシンボル区間およびデータシンボル区間
の始めから所定のデータシンボルまで、に対して重みベ
クトルを更新する計算を行い、この更新された重みベク
トルを用いて、同じフレームの全データシンボル区間に
おいて、送信されたデータシンボルを再び合成する。た
だし、処理遅延が生じるため、1フレーム長のパケット
データである場合や、ファイル転送等に適する。ここ
で、上述した「所定のデータシンボル」とは、1シンボ
ルでもよいし、データシンボル区間の全データシンボル
でもよい。なお、図11では、図4と対比するため、パ
イロットシンボルのレプリカとデータシンボルのレプリ
カを別々に生成するものとして図示している。しかし、
1フレーム中のパイロットシンボルとデータシンボル区
間の始めから所定のデータシンボルまでを合わせたもの
に対して、レプリカを一括生成してもよい。
【0060】図12は、仮判定データシンボルを用いて
行う重みベクトルの第1の更新方法を説明する模式図で
ある。図11に示した受信機構成に対応する。ステップ
(S1)では、1フレーム中のパイロットシンボル区間
において、図6と同様の処理を行う。ただし、希望ユー
ザだけでなく、全ユーザk(k =1〜K)の受信信号につい
てそれぞれ行う。すなわち、全ユーザkのパイロットシ
ンボルのレプリカを用いて、全ユーザkの重みベクトル
(以後、これをwkと表記する)をそれぞれ計算する。
【0061】ステップ(S2)では、全ユーザk(k=1〜
K)の受信信号と全ユーザkの重みベクトルwkを用い
て、全ユーザkのデータシンボルをそれぞれ仮判定す
る。すなわち、パイロットシンボルを用いて求めた全ユ
ーザkの重みベクトルwkによって全ユーザのデータシン
ボルを仮判定する。処理区間は、データシンボル区間の
始めから所定のデータシンボルまでである。なお、既に
説明したように、データシンボル区間の全てのデータシ
ンボルでもよい。1フレーム中のデータシンボル区間の
始めから所定のデータシンボルまでにおいて、データシ
ンボルをパイロットシンボルと同じと見なすことができ
る。全ユーザkに関して、既知のパイロットシンボルと
仮判定されたデータシンボルを基にして、1フレーム中
の送信信号(パイロットシンボル区間およびデータシン
ボル区間の始めから所定のデータシンボルまで)につい
て、レプリカ(時間軸信号)を再構成する。
【0062】ステップ(S3)では、受信信号(パイロ
ットシンボル区間およびデータシンボル区間の始めから
所定のデータシンボルまで)と、既に得られている全ユ
ーザkの[パイロットシンボル+仮判定データシンボ
ル]のレプリカを新たなパイロットシンボルと見なした
ものを用いて、再びインパルス応答値を推定し、希望ユ
ーザの重みベクトルwを計算し直す。ステップ(S4)
において、データシンボル区間において、受信信号と希
望ユーザの重みベクトルwとを用いて、希望ユーザのデ
ータシンボルを合成(判定)する。
【0063】図13は、仮判定データシンボルを用いて
行う重みベクトルの第2の更新方法を説明する模式図で
ある。基本的には、図11に示した受信機構成をとる
が、重みベクトルを更新するための構成は異なる。イン
パルス応答の推定に関しては、図12に示した上半分の
説明図と同様であるので説明を省略する。先に説明した
図12においては、ステップ(S3)において、重みベ
クトルを更新する再計算を、インパルス応答の推定で行
っていたのに対し、この第2の更新方法では、従来のMM
SE(最小2乗平均誤差)型適応アルゴリズムによって更
新させるというものである。この更新計算の相違によっ
て、仮判定データシンボルの生成までのステップ(S
1),(S2)の処理が変更され、希望ユーザのデータ
シンボルだけを仮判定すればよい。また、仮判定データ
シンボルの情報が得られればよく、そのレプリカは必要
としない。ステップ(S4)については同じである。フ
レーム内のシンボル数が十分多い場合に、この重みベク
トルの逐次更新によるMMSE型適応アルゴリズムが有効で
ある。
【0064】ステップ(S11)では、1フレーム中の
パイロットシンボル区間において、図6と同様の処理を
行う。全ユーザのパイロットシンボルのレプリカを用い
て、希望ユーザの重みベクトルwを計算する。ステップ
(S12)では、1フレーム中のデータシンボル区間の
始めから所定のシンボル(少なくとも1シンボル、デー
タシンボル区間の全てのデータシンボルでもよい)まで
において、受信信号と希望ユーザの重みベクトルwを用
いて、希望ユーザのデータシンボルを仮判定する。希望
ユーザに関して、既知のパイロットシンボルと仮判定さ
れたデータシンボルとを基にして、1フレーム中の送信
シンボル(パイロットシンボルおよび仮判定データシン
ボル)情報を再構成する。
【0065】ステップ(S13)において、1フレーム
中の受信信号の、それぞれのパイロット信号およびデー
タ信号について、希望ユーザの重みベクトルwをMMSE型
適応アルゴリズムにより計算し直す。具体的には、ステ
ップ(S11)のパイロットシンボル区間において得ら
れた重みベクトルwを初期値とし、受信信号(パイロッ
トシンボル区間およびデータシンボル区間の始めから所
定のデータシンボルまで)と、ステップ(S12)で得
られた希望ユーザの[パイロットシンボル+仮判定デー
タシンボル]情報をパイロットシンボル情報と見なした
ものを用いて、希望ユーザの重みベクトルwを計算し直
すことによって、重みベクトルの精度を向上させる。
【0066】MMSE型適応アルゴリズムでは、既に説明し
たように、(9)式における、Rの第1番目の関係式にし
たがって、離散フーリエ変換された受信信号Y(q)に
関する第1の相関式のアンサンブル平均をとる。一方、
vの第1番目の関係式にしたがって、離散フーリエ変換
した受信信号Y(q)に関する第2の相関式のアンサン
ブル平均をとる。ここで、d*(q)に、上述した希望ユー
ザの送信シンボル(パイロットシンボル+仮判定データ
シンボル)の値が代入される。その結果、最終的には、
1フレームの終了時に、(9)式のw=R-1vにより、重
みベクトルwが更新される。ステップ(S4)について
は、図12と同様に、データシンボル区間において、希
望ユーザのデータシンボルを判定する。なお、この更新
方法において、(S12)を省略して仮判定データシン
ボル数を0とすれば、既に説明したような、先に算出さ
れた重みベクトルを初期値として、同じ1フレームのパ
イロットシンボル区間においてMMSE型適応アルゴリズム
を用いて重みベクトルを逐次更新させ、更新された所定
値の重みベクトルを用いて、同じ1フレームのデータシ
ンボル区間において、送信されたデータシンボルを合成
する場合に一致する。
【0067】先に図12を参照して説明した重みベクト
ルの更新方法では、「パイロット信号による伝搬路の推
定→仮判定→パイロット信号とデータ信号による伝搬路
の推定→判定」というように、伝搬路の推定とデータの
判定を繰り返している。したがって、受信における処理
時間の遅延を許すならば、すなわち、電話のようなリア
ルタイム通信ではなく、パケット通信や、静止画像等の
ファイル転送であれば、伝搬路の推定を繰り返し行うこ
とにより、重みベクトルの精度、すなわち、送信された
データシンボルの推定精度を上げることが可能である。
【0068】図14は、仮判定データシンボルを用いて
行う重みベクトルの第3の更新方法を説明する模式図で
ある。図中、図12と同じ処理を行うステップについて
は、同じステップ番号を付している。図12のステップ
(S2)とステップ(S3)との間に、パイロット信号
とデータ信号とによる伝搬路の推定を行うステップ(S
21),(S22)を挿入することにより、全ユーザk
(k=1〜K)について、データシンボルの仮判定を2回
行っている。
【0069】同様にして、「パイロット信号による伝搬
路の推定→仮判定→パイロット信号とデータ信号とによ
る伝搬路の推定→仮判定→パイロットとデータ信号によ
る伝搬路の推定→仮判定→・・・」とし、繰り返し回数
を1またはそれ以上として、複数回行うこともできる。
繰り返しのいずれの過程においても、データシンボル区
間の始めからの所定のデータシンボル、すなわち、仮判
定データシンボルは、最初の1シンボルだけでもよい
し、データシンボル区間の全てのデータシンボルでもよ
い。更新毎に仮判定データシンボルの数を変化させても
よい。例えば、重みベクトルの更新動作をする毎に、仮
判定データシンボルの個数を逐次増加させる。より具体
的には、仮判定データを最初はデータシンボル区間の最
初のiシンボル(iは正整数)までとし、次回は、これを
2iシンボルまでとし、更新回数が1回増える毎に、仮
判定データの数を+iずつ増加させる。
【0070】仮判定データシンボルの数が多くなるほ
ど、理論的には伝搬路推定の精度が向上する。しかし、
仮判定データシンボルの数が多くなるほど、送信データ
シンボルの仮判定誤りの影響が大きくなるし、また、処
理に要する時間が長くなってしまう。したがって、この
ように、徐々に仮判定データシンボルの数を増やすこと
により、更新動作に要する処理遅延を抑制しながら、重
みベクトルの精度を、更新回数に応じて向上させること
ができる。なお、重みベクトルの更新時における重みベ
クトルの計算方法は、本発明のようなインパルス応答に
よる伝搬路の推定と、従来のMMSE型適応アルゴリズムと
を、交互に使用したり、混在させたりすることが可能で
ある。このほか、重みベクトルを計算できる方法が他に
あれば、他の計算方法を用いてもよい。ただし、計算に
使用するのに必要な情報やデータ等については、それぞ
れによって異なる。
【0071】図15は、仮判定データシンボルを用いて
行う重みベクトルの第4の更新方法を説明する模式図で
ある。インパルス応答による伝搬路の推定と、従来のMM
SE型適応アルゴリズムの両者を使用した例である。図
中、図12,図14と同じ処理を行うステップについて
は、同じステップ番号を付している。図12のステップ
(S2)とステップ(S3)との間に、従来のMMSE型適
応アルゴリズムを用い、全ユーザk(k=1〜K)に関し
て、パイロット信号とデータ信号とによる伝搬路の推定
を行うステップ(S31),(S22)を挿入すること
により、データシンボルの仮判定を2回行っている。こ
の例においても、仮判定データシンボルは、最初の1シ
ンボルだけでもよいし、データシンボル区間の全てのデ
ータシンボルでもよいし、更新する毎に仮判定データシ
ンボルの数を変化させてもよい。
【0072】上述した説明では、1フレームを単位とし
て、重みベクトルの計算と、送信されたデータシンボル
の合成処理を実行するものを説明した。しかし、伝搬路
特性の変動など、周囲環境の変化が影響を及ぼさない限
りにおいて、以前の1ないし数フレームにおける伝搬路
推定データを、以後のフレームにおいても用いてアンサ
ンブル平均を行ったり、以前の1ないし数フレームにお
ける重みベクトルを初期値として重みベクトルを更新し
たりしてもよい。
【0073】
【発明の効果】上述した説明から明らかように、本発明
によれば、データ伝送用の送受信装置にパイロット信号
を挿入し、受信したパイロット信号を時間軸上で処理し
てインパルス応答値を求めるようにしたため、インパル
ス応答推定用のDS-CDMA系の送受信設備が不要であるの
で、装置規模が小さくなるという効果がある。上り回線
にマルチキャリヤCDMAを用いる場合のように他局ユ
ーザの干渉がある場合でも、この干渉除去が可能であ
り、また、従来のRLS法によるMMSE合成では重みベクト
ルが収束せずSINR等の向上が図れないような、少ないパ
イロットシンボル数でもMMSE合成が可能となるという効
果がある。さらに、仮判定データシンボルを用いれば、
重みベクトルを更新して重みベクトルの精度が向上する
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチキャリヤCDMA受信装置とと
もに用いるマルチキャリヤCDMA送信装置のブロック
構成図である。
【図2】データシンボルとパイロットシンボルを時間多
重したマルチキャリヤCDMA方式のフレーム構成図で
ある。
【図3】マルチキャリヤCDMA方式の送信信号波形を
示す波形図である。
【図4】本発明のマルチキャリヤCDMA受信装置のブ
ロック構成図である。
【図5】パイロット信号から重みベクトルを算出するた
めの処理を示すフローチャートである。
【図6】インパルス応答の推定方法を説明する模式図で
ある。
【図7】インパルス応答の補正方法を説明する模式図で
ある。
【図8】単局ユーザのみで他局ユーザが存在しない場合
において、インパルス応答の補正を行わないときのBER
(ビット誤り率)特性を示す線図である。
【図9】単局ユーザのみで他局ユーザが存在しない場合
において、インパルス応答値の補正を行ったときのBER
(ビット誤り率)特性を示す線図である。
【図10】多元接続を行うために他局ユーザが存在する
場合における、ユーザ数に対する平均SINR(信号対干渉
雑音比)特性を示す線図である。
【図11】本発明のマルチキャリヤCDMA受信装置
の、他の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図12】図11に示した受信機構成に対応し、仮判定
データシンボルを用いて行う重みベクトルの第1の更新
方法を説明する模式図である。
【図13】仮判定データシンボルを用いて行う重みベク
トルの第2の更新方法を説明する模式図である。
【図14】仮判定データシンボルを用いて行う重みベク
トルの第3の更新方法を説明する模式図である。
【図15】仮判定データシンボルを用いて行う重みベク
トルの第4の更新方法を説明する模式図である。
【符号の説明】
1…多重化部、2…QPSK変調器、3…分岐回路、4
1〜4L…乗算器、5…逆離散フーリエ変換部、6…並直
列変換器、7…ガードインターバル挿入部、11…多重
分離部、12…ガードインターバル除去部、13…チャ
ネル推定部、14…直並列変換部、15…離散フーリエ
変換部、161〜16L…乗算器、17…加算器、18…
QPSK復調器、19…離散フーリエ変換部、20…重
みベクトル計算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 千裕 神奈川県横須賀市光の丘3番4号 株式会 社ワイ・アール・ピー移動通信基盤技術研 究所内 Fターム(参考) 5K022 EE01 EE31

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データシンボルにパイロットシンボルが
    時間多重された送信シンボル系列のシンボルに、拡散符
    号の各チップの値を乗算し、乗算値のそれぞれによって
    複数の直交するサブキャリヤを変調し、ガードインター
    バルを挿入したものである、マルチキャリヤCDMA信
    号を受信するマルチキャリヤCDMA受信装置であっ
    て、 前記マルチキャリヤCDMA信号を受信して、パイロッ
    トシンボル区間を抽出し、該パイロットシンボル区間の
    前記マルチキャリヤCDMA信号と、全てのユーザのパ
    イロットシンボル情報に基づいて、前記全てのユーザの
    各送信装置からの伝搬路のインパルス応答推定値を出力
    するインパルス応答推定手段と、 希望ユーザの前記送信装置からの前記伝搬路のインパル
    ス応答推定値を離散フーリエ変換したベクトルと、前記
    希望ユーザの拡散符号ベクトル情報に応じて、前記希望
    ユーザの相関ベクトルを生成する相関ベクトル生成手段
    と、 前記全てのユーザの各送信装置からの伝搬路のインパル
    ス応答推定値を離散フーリエ変換したベクトルと、前記
    インパルス応答推定手段が前記全てのユーザの各送信装
    置からの伝搬路のインパルス応答推定値を出力する際
    に、インパルス応答の推定値から取り除いた干渉雑音成
    分と、全てのユーザの拡散符号ベクトル情報に応じて、
    前記受信されたマルチキャリヤCDMA信号の相関行列
    を生成する相関行列生成手段と、 前記相関ベクトルおよび前記相関行列に基づいて、前記
    希望ユーザに対する重みベクトルを生成する重みベクト
    ル生成手段と、 前記受信されたマルチキャリヤCDMA信号のデータシ
    ンボル区間を離散フーリエ変換したベクトルと前記重み
    ベクトルを共役転置したものとを乗算し、前記希望ユー
    ザの前記送信装置から送信されたデータシンボルを合成
    する合成信号生成手段、 を有することを特徴とするマルチキャリヤCDMA受信
    装置。
  2. 【請求項2】 前記相関ベクトル生成手段は、前記希望
    ユーザの送信装置からの前記伝搬路のインパルス応答推
    定値を離散フーリエ変換したベクトルと、前記希望ユー
    ザの拡散符号ベクトル情報とをベクトル要素ごとに乗算
    するものであり、 前記相関行列生成手段は、前記全てのユーザについて、
    前記各送信装置からの伝搬路のインパルス応答推定値を
    離散フーリエ変換したベクトルと各拡散符号ベクトル情
    報とをベクトル要素ごとに乗算したベクトルと該ベクト
    ルを共役転置したものとを乗算した行列を、全てのユー
    ザについて加算し、さらに、前記干渉雑音成分を前記全
    てのユーザについて平均化した値に単位行列を乗算した
    行列を加算するものである、 ことを特徴とする請求項1に記載のマルチキャリヤCD
    MA受信装置。
  3. 【請求項3】 前記インパルス応答推定手段は、前記パ
    イロットシンボルの複数シンボルに対して算出された前
    記インパルス応答推定値を平均化して出力する、 ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチキャ
    リヤCDMA受信装置。
  4. 【請求項4】 前記インパルス応答推定手段は、ガード
    インターバル内のパスであって、かつ、最大電力パスに
    応じて設定された閾値を超えるパスのみに基づいて、前
    記インパルス応答推定値を出力する、 ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に
    記載のマルチキャリヤCDMA受信装置。
  5. 【請求項5】 前記重みベクトル生成手段が生成した前
    記重みベクトルを初期値として、最小2乗平均誤差型適
    応アルゴリズムを用いて前記重みベクトルを逐次更新す
    る重みベクトル更新手段、 を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれ
    か1項に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から4までのいずれか1項に記
    載のマルチキャリヤCDMA受信装置と、重みベクトル
    更新手段を有し、 前記重みベクトル更新手段は、前記請求項1から4まで
    のいずれか1項に記載のマルチキャリヤCDMA受信装
    置に対して、前記希望ユーザに対する重みベクトルを出
    力させ、かつ、初期値として前記希望ユーザに対する重
    みベクトルを用いて、前記パイロットシンボル区間の前
    記マルチキャリヤCDMA信号に対して、最小2乗平均
    誤差型適応アルゴリズムにより前記重みベクトルを逐次
    更新して、前記請求項1から4までのいずれか1項に記
    載のマルチキャリヤCDMA受信装置内の前記合成信号
    生成手段に更新された前記重みベクトルを与えて、前記
    希望ユーザの前記データシンボルを合成させるものであ
    る、 ことを特徴とするマルチキャリヤCDMA受信装置。
  7. 【請求項7】 データシンボルにパイロットシンボルが
    時間多重された送信シンボル系列のシンボルに、拡散符
    号の各チップの値を乗算し、乗算値のそれぞれによって
    複数の直交するサブキャリヤを変調し、ガードインター
    バルを挿入したものである、マルチキャリヤCDMA信
    号を受信するマルチキャリヤCDMA受信装置であっ
    て、 前記マルチキャリヤCDMA信号を受信して、パイロッ
    トシンボル区間を抽出し、該パイロットシンボル区間の
    前記マルチキャリヤCDMA信号と、全てのユーザのパ
    イロットシンボル情報に基づいて、前記全てのユーザの
    各送信装置からの伝搬路のインパルス応答推定値を出力
    するインパルス応答推定手段と、 希望ユーザの前記送信装置からの前記伝搬路のインパル
    ス応答推定値を離散フーリエ変換したベクトルと、前記
    希望ユーザの拡散符号ベクトル情報に応じて、前記希望
    ユーザの相関ベクトルを生成する相関ベクトル生成手段
    と、 前記全てのユーザの各送信装置からの伝搬路のインパル
    ス応答推定値を離散フーリエ変換したベクトルと、前記
    インパルス応答推定手段が前記全てのユーザの各送信装
    置からの伝搬路のインパルス応答推定値を出力する際
    に、インパルス応答の推定値から取り除いた干渉雑音成
    分と、前記全てのユーザの拡散符号ベクトル情報に応じ
    て、受信されたマルチキャリヤCDMA信号の相関行列
    を生成する相関行列生成手段と、 前記相関ベクトルおよび前記相関行列に基づいて、前記
    希望ユーザに対する重みベクトルを生成する重みベクト
    ル生成手段と、 前記受信されたマルチキャリヤCDMA信号のデータシ
    ンボル区間の始めから少なくとも1シンボルまでを離散
    フーリエ変換したベクトルと前記重みベクトルを共役転
    置したものとを乗算し、前記希望ユーザの前記送信装置
    から送信された少なくとも前記1シンボルまでのデータ
    シンボルを合成する合成信号生成手段、 を有することを特徴とするマルチキャリヤCDMA受信
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のマルチキャリヤCDM
    A受信装置と、重みベクトル更新手段を有し、 前記重みベクトル更新手段は、前記請求項7に記載のマ
    ルチキャリヤCDMA受信装置に対して、前記全てのユ
    ーザの内、少なくとも前記希望ユーザの、前記データシ
    ンボル区間の始めから少なくとも1シンボルまでのデー
    タシンボルを仮判定データシンボルとして合成させ、前
    記パイロットシンボル区間および前記データシンボル区
    間の始めから少なくとも1シンボルまでの前記マルチキ
    ャリヤCDMA信号と、少なくとも前記希望ユーザの、
    パイロットシンボル情報および前記仮判定データシンボ
    ルに基づいて、少なくとも前記希望ユーザの前記重みベ
    クトルを更新して、前記請求項7に記載のマルチキャリ
    ヤCDMA受信装置内の前記合成信号生成手段に、更新
    された前記重みベクトルを与えて、少なくとも前記希望
    ユーザの前記データシンボルを合成させるものである、 ことを特徴とするマルチキャリヤCDMA受信装置。
  9. 【請求項9】 前記重みベクトル更新手段は、更新動作
    を複数回繰り返すものである、 ことを特徴とする請求項8に記載のマルチキャリヤCD
    MA受信装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項7に記載のマルチキャリヤ
    CDMA受信装置は、前記重みベクトル更新手段が前記
    更新動作をする毎に、前記仮判定データシンボルとして
    合成する前記データシンボルの個数を逐次増加させるも
    のである、 ことを特徴とする請求項9に記載のマルチキャリヤCD
    MA受信装置。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載のマルチキャリヤCD
    MA受信装置と、重みベクトル更新手段を有し、 前記重みベクトル更新手段は、前記請求項7に記載のマ
    ルチキャリヤCDMA受信装置に対して、前記全てのユ
    ーザのそれぞれを前記希望ユーザとして、前記全てのユ
    ーザの、前記データシンボル区間の始めから少なくとも
    1シンボルまでのデータシンボルを仮判定データシンボ
    ルとして合成させ、前記全てのユーザの、前記パイロッ
    トシンボル情報および前記仮判定データシンボルの情報
    を、新たなパイロットシンボル情報と見なし、かつ、前
    記パイロットシンボル区間および前記データシンボル区
    間の始めから少なくとも1シンボルまでを新たなパイロ
    ットシンボル区間と見なして、前記請求項7に記載のマ
    ルチキャリヤCDMA受信装置に対して、前記重みベク
    トルを更新させて、前記希望ユーザの前記データシンボ
    ルを合成させる、 ことを特徴とするマルチキャリヤCDMA受信装置。
  12. 【請求項12】 請求項7に記載のマルチキャリヤCD
    MA受信装置と、重みベクトル更新手段を有し、 前記重みベクトル更新手段は、前記請求項7に記載のマ
    ルチキャリヤCDMA受信装置に対して、前記希望ユー
    ザの、前記データシンボル区間の始めから少なくとも1
    シンボルまでを仮判定データシンボルとして合成させる
    とともに、前記希望ユーザに対する重みベクトルを出力
    させ、前記希望ユーザの、前記パイロットシンボル情報
    および前記仮判定データシンボルの情報を新たなパイロ
    ットシンボル情報と見なし、かつ、初期値として前記希
    望ユーザに対する重みベクトルを用いて、前記パイロッ
    トシンボル区間および前記データシンボル区間の始めか
    ら少なくとも1シンボルまでの前記マルチキャリヤCD
    MA信号に対して、最小2乗平均誤差型適応アルゴリズ
    ムにより前記重みベクトルを逐次更新して、前記請求項
    7に記載のマルチキャリヤCDMA受信装置内の前記合
    成信号生成手段に更新された前記重みベクトルを与え
    て、前記希望ユーザの前記データシンボルを合成させる
    ものである、 ことを特徴とするマルチキャリヤCDMA受信装置。
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