JP2003140167A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置及び電子機器

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JP2003140167A
JP2003140167A JP2001334614A JP2001334614A JP2003140167A JP 2003140167 A JP2003140167 A JP 2003140167A JP 2001334614 A JP2001334614 A JP 2001334614A JP 2001334614 A JP2001334614 A JP 2001334614A JP 2003140167 A JP2003140167 A JP 2003140167A
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electro
optical device
film
pixel electrode
scanning line
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JP2001334614A
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Hisaki Kurashina
久樹 倉科
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液晶装置等の電気光学装置において、液晶等
の電気光学物質における横電界による動作不良を低減
し、高コントラストで明るく高品位の画像表示を行える
ようにする。 【解決手段】 電気光学装置は、TFTアレイ基板10
上に画素電極9aを備え、対向基板20上に対向電極2
1を備える。TFTアレイ基板上で薄膜トランジスタ3
0に接続されたデータ線6a〜6fは、走査線3aの上
側を走査線に交差して延びる本線部と、該本線部から走
査線に沿って張り出した張り出し部とを含む。TFTア
レイ基板上における画素電極の下地表面には、データ線
の張り出し部の存在に応じて、走査線を挟んで相隣接す
る画素電極の間隙となる領域に凸部402が形成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置等の電気
光学装置の技術分野に属し、特に列方向又は行方向に相
隣接する画素電極に印加される電圧の極性が逆となるよ
うに画素行毎又は画素列毎に駆動電圧極性を周期的に反
転させる反転駆動方式を採用する薄膜トランジスタ(Th
in Film Transistor:以下適宜、TFTと称す)による
アクティブマトリクス駆動型の液晶装置等の電気光学装
置及びそのような電気光学装置を具備してなる投射型表
示装置等の電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】一般にこの種の電気光学装置では、直流電
圧印加による電気光学物質の劣化防止、表示画像におけ
るクロストークやフリッカの防止などのために、各画素
電極に印加される電圧極性を所定規則で反転させる反転
駆動方式が採用されている。
【0003】このうち一のフレーム又はフィールドの画
像信号に対応する表示を行う間は、奇数行に配列された
画素電極を対向電極の電位を基準として正極性の電位で
駆動すると共に偶数行に配列された画素電極を対向電極
の電位を基準として負極性の電位で駆動し、これに続く
次のフレーム又はフィールドの画像信号に対応する表示
を行う間は、逆に偶数行に配列された画素電極を正極性
の電位で駆動すると共に奇数行に配列された画素電極を
負極性の電位で駆動する(即ち、同一行の画素電極を同
一極性の電位により駆動しつつ、係る電位極性を行毎に
フレーム又はフィールド周期で反転させる)1H反転駆
動方式が、制御が比較的容易であり高品位の画像表示を
可能ならしめる反転駆動方式として用いられている。
【0004】また、同一列の画素電極を同一極性の電位
により駆動しつつ、係る電圧極性を列毎にフレーム又は
フィールド周期で反転させる1S反転駆動方式も、制御
が比較的容易であり高品位の画像表示を可能ならしめる
反転駆動方式として用いられている。
【0005】更に、列方向及び行方向の両方向に相隣接
する画素電極間で、各画素電極に印加される電圧極性を
反転させるドット反転駆動方式も開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た1H反転駆動方式、1S反転駆動方式、ドット反転駆
動方式等のように、TFTアレイ基板上において相隣接
する画素電極の電圧(即ち、1H反転駆動方式では列方
向に相隣接する画素電極に印加される電圧、1S反転駆
動方式では行方向に相隣接する画素電極に印加される電
圧、ドット反転駆動方式では行及び列方向に相隣接する
画素電極に印加される電圧)が逆極性にある場合には、
相隣接する画素電極間に生じる横電界(即ち、基板面に
平行な電界或いは基板面に平行な成分を含む斜めの電
界)が発生するという問題点が生じる。相対向する画素
電極と対向電極との間の縦電界(即ち、基板面に垂直な
方向の電界)の印加が想定されている電気光学物質に対
して、このような横電界が印加されると、液晶の配向不
良の如き電気光学物質の動作不良が生じ、この部分にお
ける光抜け等が発生してコントラスト比が低下してしま
うという問題が生じる。
【0007】これに対し、横電界が生じる領域を遮光膜
により覆い隠すことは可能であるが、これでは横電界が
生じる領域の広さに応じて画素の開口領域が狭くなって
しまうという問題点が生じる。特に、画素ピッチの微細
化により相隣接する画素電極間の距離が縮まるのに伴っ
て、このような横電界は大きくなるため、これらの問題
は電気光学装置の高精細化が進む程深刻化してしまう。
【0008】本発明は上述した問題点に鑑みなされたも
のであり、液晶等の電気光学物質における横電界による
動作不良を確実に低減可能であり高コントラストで明る
く高品位の画像表示を行う液晶装置等の電気光学装置及
びそのような電気光学装置を具備してなる電子機器を提
供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電気光学装置は
上記課題を解決するために、一対の第1及び第2基板間
に電気光学物質が挟持されてなり、前記第1基板上に、
第1の周期で反転駆動されるための第1の画素電極群及
び該第1の周期と相補の第2の周期で反転駆動されるた
めの第2の画素電極群を含むと共に平面配列された複数
の画素電極と、該画素電極に接続された薄膜トランジス
タと、該薄膜トランジスタに接続された走査線と、前記
薄膜トランジスタに接続されており且つ前記走査線の上
側を前記走査線に交差して延びる本線部及び該本線部か
ら前記走査線に沿って張り出した張り出し部を含むデー
タ線とを備え、前記第2基板上に前記複数の画素電極に
対向する対向電極を備え、前記第1基板上における前記
画素電極の下地表面には、前記張り出し部の存在に応じ
て平面的に見て前記走査線を挟んで相隣接する画素電極
の間隙となる領域に凸部が形成されている。
【0010】本発明の電気光学装置によれば、第1の周
期で反転駆動されるための第1の画素電極群と、第1の
周期と相補の第2の周期で反転駆動されるための第2の
画素電極群とを含む複数の画素電極が第1基板上に平面
配列されており、(i)反転駆動時に各時刻において相互
に逆極性の駆動電圧で駆動される相隣接する画素電極と
(ii)反転駆動時に各時刻において相互に同一極性の駆動
電圧で駆動される相隣接する画素電極との両者が存在し
ている。このような両者は、例えば前述の1H反転駆動
方式などの反転駆動方式を採るマトリクス駆動型の液晶
装置等の電気光学装置であれば存在する。従って、異な
る画素電極群に属する相隣接する画素電極(即ち、逆極
性の電位が印加される相隣接する画素電極)の間には、
横電界が生じる。
【0011】ここで本発明では特に、データ線は、走査
線の上側を走査線に交差して延びる本線部から走査線に
沿って張り出した張り出し部を含む。そして、画素電極
の下地表面には、この張り出し部の存在に応じて平面的
に見て走査線を挟んで相隣接する画素電極の間隙となる
領域に凸部が形成されている。即ち、画素電極の下地表
面は、積極的に所定高さ且つ所定形状の凸部が形成され
た表面となる。
【0012】この結果、第1に、各画素電極の縁部がこ
の凸部上に位置するように形成すれば、各画素電極と対
向電極との間に生じる縦電界を、相隣接する画素電極
(特に、異なる画素電極群に属する画素電極)の間に生
じる横電界と比べて、相対的に強められる。即ち、一般
に電界は電極間の距離が短くなるにつれて強くなるの
で、凸部の高さの分だけ、画素電極の縁部が対向電極に
近づき、両者間に生じる縦電界が強められるのである。
第2に、各画素電極の縁部がこの凸部上に位置するか否
かに拘わらず、相隣接する画素電極(特に、異なる画素
電極群に属する画素電極)の間に生じる横電界が凸部の
存在により凸部の誘電率に応じて弱められると共に横電
界が通過する電気光学物質の体積を(凸部で部分的に置
き換えることにより)減ずることによっても、当該横電
界の電気光学物質に対する作用を低減できる。従って、
反転駆動方式に伴う横電界による液晶の配向不良等の電
気光学物質の動作不良を低減できる。この際、上述のよ
うに画素電極の縁部は、凸部上に位置してもよいし位置
していなくてもよく、更に凸部の傾斜した或いは略垂直
な側面の途中に位置していてもよい。
【0013】また、データ線の下方に位置する他の配線
や素子の存在を利用して、画素電極の縁の高さを調節す
る(多数存在する各膜における若干のパターンずれが組
み合わされるので、最終的に形成される最上層における
凹凸の高さや形状を設計通りにすることが基本的に困難
である)技術と比べて、凸部の高さや形状を遥かに精度
良く制御可能である。このため、最終的に横電界による
液晶の配向不良等の電気光学物質の動作不良を確実に低
減でき、装置信頼性を向上できる。
【0014】加えて、電気光学物質の動作不良個所を隠
すための遮光膜も小さくできるので、光抜け等の画像不
良を起こさずに各画素の開口率を高めることも可能とな
る。
【0015】以上の結果、液晶等の電気光学物質におけ
る横電界による動作不良を、データ線の張り出し部に応
じた凸部の形成によって確実に低減可能であり、高コン
トラストで明るい高品位の画像表示を行う液晶装置等の
電気光学装置を比較的容易に製造できる。
【0016】尚、本発明は、透過型及び反射型等の他、
各種形式の電気光学装置に適用可能である。
【0017】本発明の電気光学装置の一態様では、前記
張り出し部は、平面的に見て前記本線部から前記走査線
に沿って両側に張り出している。
【0018】この態様によれば、データ線における走査
線と交差する個所からは、張り出し部が十字状に張り出
しており、その存在に応じて走査線の上側にある画素電
極の下地表面は、凸部が形成された表面となり、液晶等
の電気光学物質における横電界による動作不良を低減で
きる。
【0019】この態様では、相隣接する本線部から張り
出していると共に相対向する二つの張り出し部の先端
は、所定距離を隔てて相互に係合する平面形状を有する
ように構成してもよい。
【0020】このように構成すれば、相隣接する本線部
から張り出している二つの張り出し部の先端間の隙間に
対応して生じ得る、凸部における沈み込みを低減可能或
いは殆ど無くすことが可能となる。
【0021】或いは本発明の電気光学装置の他の態様で
は、前記張り出し部は、平面的に見て前記本線部から前
記走査線に沿って片側に張り出している。
【0022】この態様によれば、データ線における走査
線と交差する個所からは、張り出し部が片側に張り出し
ており、好ましくは隣接するデータ線の付近にまで張り
出している。そして、係る張り出し部の存在に応じて、
走査線の上側にある画素電極の下地表面は、凸部が形成
された表面となり、液晶等の電気光学物質における横電
界による動作不良を低減できる。
【0023】或いは本発明の電気光学装置の他の態様で
は、前記張り出し部は、前記本線部から微小隙間を隔て
て分離されている。
【0024】この態様によれば、張り出し部は本線部か
ら分離されているものの、それらの隙間は微小であるの
で、この隙間に対応して生じ得る、凸部における沈み込
みを低減或いは殆ど無くすことが可能となる。逆に、張
り出し部とデータ線とを電気的に切り離せるので、走査
線及びデータ線間における寄生容量を低減する上で便利
である。
【0025】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記データ線の下地となる層間絶縁膜は、平坦化されてい
る。
【0026】この態様によれば、平坦化された層間絶縁
膜上にデータ線が形成されており、その張り出し部も平
坦化された層間絶縁膜上に形成されている。従って、そ
の下方に形成される配線や素子のパターンによらずに、
凸部が形成されていない領域では、積極的に平坦化され
た表面となり、凸部が形成されている領域では、画素電
極の下地表面は、積極的に所定高さ且つ所定形状の凸部
が形成された表面となる。この結果、各画素の開口領域
に位置する画素電極の中央部分については積極的に平坦
化された表面上に形成されるので、当該画素電極と対向
電極との間に挟持される電気光学物質の層厚のばらつき
に起因した、液晶の配向不良等の電気光学物質の動作不
良が低減される。また、データ線の下方に位置する他の
配線や素子、或いは蓄積容量等の存在を利用して、画素
電極の縁の高さを調節する(即ち、多数存在する各膜に
おける若干のパターンずれが組み合わされるので、最終
的に形成される最上層における凹凸の高さや形状を設計
通りにすることが基本的に困難である)技術と比べて、
凸部の高さや形状を遥かに精度良く制御可能である。こ
のため、最終的に横電界による液晶の配向不良等の電気
光学物質の動作不良を確実に低減でき、装置信頼性を向
上できる。
【0027】尚、このような層間絶縁膜の平坦化は、C
MP(Chemical Mechanical Polishing: 化学的機械研
磨)処理により実施してもよいし、SOG(Spin on Gl
ass)膜の形成等、流動性のある絶縁膜材料の塗布によ
り実施してもよいし、配線又は素子を含むパターンの溝
内への埋め込みにより実施してもよい。
【0028】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記データ線の下地となる層間絶縁膜に、前記本線部は埋
め込まれていると共に前記張り出し部は埋め込まれてい
ない。
【0029】この態様によれば、本線部上における画素
電極の下地表面を、平坦に形成できると同時に、張り出
し部上における画素電極の下地表面を、凸状に形成でき
る。即ち、画素電極の下地表面に走査線に沿ったストラ
イプ状の凸部を形成できる。
【0030】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記データ線の下層側に蓄積容量を更に備える。
【0031】この態様によれば、データ線の下層側にお
ける、データ線や走査線に重なる各画素の非開口領域に
蓄積容量を作り込むことが可能となる。しかも、その上
方における画素電極の下地表面に、データ線の張り出し
部によって、凸部を形成できる。
【0032】この蓄積容量が作り込まれた態様では、前
記蓄積容量は、平面的に見て前記走査線に重なる領域に
作り込まれており、前記凸部における前記走査線の幅方
向の幅は、前記蓄積容量におけるそれより狭いように構
成してもよい。
【0033】このように構成すれば、蓄積容量の幅より
も狭い幅の凸部により、横電界の影響を低減可能である
と共に凸部により液晶等の電気光学物質の動作不良を生
じる領域を狭い領域内に抑えることが可能となる。
【0034】この蓄積容量が作り込まれた態様では、前
記蓄積容量は、少なくともその一方の容量電極が遮光膜
からなるように構成してもよい。
【0035】このように構成すれば、蓄積容量における
導電性の遮光膜からなる固定電位側容量電極や画素電位
側容量電極により薄膜トランジスタを遮光することによ
って、光入射に基づく光電効果による光リーク電流の発
生を低減できる。この結果、内蔵遮光膜を蓄積容量とは
別個に作り込むことと比べて、第1基板上における積層
構造及び製造プロセスの単純化を図れる。
【0036】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記張り出し部の上側に、前記凸部による段差を緩和する
膜を更に備える。
【0037】この態様によれば、張り出し部の上側に、
例えばSOG膜を形成したり、プラズマCVD(Chemic
al Vapor Deposition)により酸化シリコン膜を形成す
ることにより、凸部による段差を緩和する。このため、
凸部による段差に起因した液晶の配向不良の如き、電気
光学物質における動作不良を低減できる。
【0038】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記第1の画素電極群及び前記第2の画素電極群は夫々、
前記走査線に沿った前記画素電極の配列である。
【0039】この態様によれば、前述の1H反転駆動に
おいて横電界が生じる、異なる画素電極群に属する相隣
接する画素電極(即ち、逆極性の電位が印加される画素
電極)間にのみ凸部を設けることとなり、横電界が殆ど
生じない同一の画素電極群に属する相隣接する画素電極
(即ち、同一極性の電位が印加される画素電極)間に
は、凸部を設けないこととなる。従って、前述の1H反
転駆動において、有効な個所にのみ形成された凸部によ
って、極めて効果的に横電界による悪影響を低減でき
る。そして、横電界の悪影響を低減するのに寄与しない
凸部に起因して、段差による電気光学物質の動作不良を
招くこともないので有利である。
【0040】尚、このようなストライプ状の凸部を設け
るのに代えて、異なる画素電極群に含まれる相隣接する
画素電極相互間における間隙に相対的に高い凸部を設
け、同一画素電極群に含まれる相隣接する画素電極相互
間における間隙に相対的に低い凸部を設けるようにして
も、類似の効果は得られる。
【0041】また、ドット反転にも本発明の電気光学装
置は有効である。
【0042】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記画素電極上に、所定方向にラビング処理された配向膜
を更に備える。
【0043】この態様によれば、データ線の張り出し部
に応じて凸部を形成するので、凸部でラビング処理が擦
り上げ又は擦り下げになる領域を走査線上における比較
的狭い領域内に抑えることができ、最終的に横電界によ
る配向不良を低減しつつ電気光学物質の動作不良を低減
できる。
【0044】本発明の電気光学装置の他の態様では、前
記張り出し部は、前記本線部と異なる材料から構成され
ている。
【0045】この態様によれば、張り出し部と本線部と
は、相異なる材料から構成されるので、例えば製造プロ
セスにおいて、本線部を先に形成し、張り出し部を後に
形成することも可能となる。或いは本線部を導電材料か
ら形成すると共に張り出し部を電気絶縁材料から形成し
てもよい。そしてこの際、データ線の下地となる層間絶
縁膜に本線部を埋め込み、張り出し部を埋め込まないよ
うに形成してもよい。
【0046】本発明の電気光学装置の製造方法の他の態
様では、前記薄膜トランジスタは、貼り合わせSOI(S
ilicon On Insulator)による単結晶半導体層を含んでな
る。
【0047】この態様によれば、単結晶半導体を能動層
に用いた薄膜トランジスタを形成することによって、そ
のトランジスタ特性を向上させることができる。このよ
うな貼り合わせにおいては、一般に支持基板と単結晶層
表面を平坦かつ鏡面化して両者を接合するため、素子や
配線形成後の凹凸形状を自由に制御することが難しい
が、上述のようにデータ線の張り出し部を利用して、画
素電極の下地表面に凸部を形成できる。
【0048】本発明の電子機器は上記課題を解決するた
めに、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種
態様も含む)を具備してなる。
【0049】本発明の電子機器は、上述した本発明の電
気光学装置を具備してなるので、明るく高品位の画像表
示が可能な、投射型表示装置、液晶テレビ、携帯電話、
電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又は
モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーシ
ョン、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各
種電子機器を実現できる。
【0050】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。以下の各実施形態は、本発明の電気
光学装置を液晶装置に適用したものである。
【0052】(第1実施形態)先ず本発明の第1実施形
態の電気光学装置について、図1から図6を参照して説
明する。図1は、電気光学装置の画像表示領域を構成す
るマトリクス状に形成された複数の画素における各種素
子、配線等の等価回路である。図2は、データ線、走査
線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接
する複数の画素群の平面図である。図3は、図2のA−
A’断面図であり、図4は、図2のB−B’断面図であ
る。図5は、第1実施形態における平坦な層間絶縁膜上
に形成されたデータ線の本線部及び張り出し部を抜粋し
て示す部分斜視図である。また、図6は、第1実施形態
で用いられる1H反転駆動方式における各電極における
電圧極性と横電界が生じる領域とを示す画素電極の図式
的平面図である。尚、図3から図5においては、各層や
各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、
各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0053】図1において、本実施形態における電気光
学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成さ
れた複数の画素には夫々、画素電極9aと当該画素電極
9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成
されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該
TFT30のソースに電気的に接続されている。データ
線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、こ
の順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数
のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するよ
うにしても良い。また、TFT30のゲートに走査線3
aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走
査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gm
を、この順に線順次で印加するように構成されている。
画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続
されており、スイッチング素子であるTFT30を一定
期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6
aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定
のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電気光
学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの
画像信号S1、S2、…、Snは、後述する対向基板に
形成された対向電極との間で一定期間保持される。液晶
は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序
が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能に
する。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単
位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減
少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単
位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増
加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じ
たコントラストを持つ光が出射する。ここで、保持され
た画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9a
と対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容
量70を付加する。
【0054】図2において、電気光学装置のTFTアレ
イ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9
a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けら
れており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデー
タ線6a及び走査線3aが設けられている。
【0055】本実施形態では特に、データ線6aは、図
2中縦方向に走査線3aと交差して延びる本線部61a
と、走査線3aに沿って図2中横方向に張り出した張り
出し部62aとを有する。
【0056】また、半導体層1aのうち図2中右上がり
の斜線領域で示したチャネル領域1a’に対向するよう
に走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電
極を含む。
【0057】このように、走査線3aとデータ線6aの
本線部61aとの交差する個所には夫々、チャネル領域
1a’に走査線3aの一部がゲート電極として対向配置
された画素スイッチング用のTFT30が設けられてい
る。
【0058】図2から図4に示すように、データ線6a
の下地をなす第2層間絶縁膜42は、その上面が平坦化
されている。そして、データ線6aの本線部61aの存
在によって、画素電極9aの下地表面をなす第3層間絶
縁膜43には、図2中縦方向に延びるストライプ状の凸
部401が構築されている。他方、張り出し部61bの
存在により、画素電極9aの下地表面をなす第3層間絶
縁膜43には、図2中横方向に延びるストライプ状の凸
部402が構築されている。このように構成された張り
出し部61a及び凸部402に係る構成及び作用効果に
ついては、後に図5及び図6を参照して更に詳述する。
【0059】蓄積容量70は、TFT30の高濃度ドレ
イン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側
容量電極としての中継層71と、固定電位側容量電極と
しての容量線300の一部とが、誘電体膜75を介して
対向配置されることにより形成されている。
【0060】容量線300は、例えば金属又は合金を含
む導電性の遮光膜からなり上側遮光膜(内蔵遮光膜)の
一例を構成すると共に固定電位側容量電極としても機能
する。容量線300は、例えばTi、Cr、W、Ta、
Mo、Pd等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含
む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイ
ド、これらを積層したもの等からなる。或いは、容量線
300は、Al(アルミニウム)、Ag(銀)等の他の
金属を含んでもよい。但し、容量線300は、例えば導
電性のポリシリコン膜等からなる第1膜と高融点金属を
含む金属シリサイド膜等からなる第2膜とが積層された
多層構造を持ってもよい。
【0061】他方、中継層71は、例えば導電性のポリ
シリコン膜からなり画素電位側容量電極として機能す
る。中継層71は、画素電位側容量電極としての機能の
他、上側遮光膜としての容量線300とTFT30との
間に配置される、光吸収層或いは上側遮光膜の他の例と
しての機能を持ち、更に、画素電極9aとTFT30の
高濃度ドレイン領域1eとを中継接続する機能を持つ。
但し、中継層71も、容量線300と同様に、金属又は
合金を含む単一層膜若しくは多層膜から構成してもよ
い。
【0062】容量線300は平面的に見て、走査線3a
に沿ってストライプ状に伸びており、TFT30に重な
る個所が図2中上下に突出している。そして、図2中縦
方向に夫々延びるデータ線6aの本線部61aと図2中
横方向に夫々延びる容量線300とが相交差して形成さ
れることにより、TFTアレイ基板10上におけるTF
T30の上側に、平面的に見て格子状の上側遮光膜(内
蔵遮光膜)が構成されており、各画素の開口領域を規定
している。
【0063】TFTアレイ基板10上におけるTFT3
0の下側には、下側遮光膜11aが格子状に設けられて
いる。下側遮光膜11aは、前述の如く上側遮光膜の一
例を構成する容量線300と同様に、例えば、Ti、C
r、W、Ta、Mo、Pd等の高融点金属のうちの少な
くとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、
ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。
【0064】容量電極としての中継層71と容量線30
0との間に配置される誘電体膜75は、例えば膜厚5〜
200nm(ナノメートル)程度の比較的薄いHTO
(HighTemperature Oxide)膜、LTO(Low Temperatu
re Oxide)膜等の酸化シリコン膜、あるいは窒化シリコ
ン膜等から構成される。蓄積容量70を増大させる観点
からは、膜の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘
電体膜75は薄い程良い。
【0065】また容量線300は、画素電極9aが配置
された画像表示領域からその周囲に延設され、定電位源
と電気的に接続されて、固定電位とされる。係る定電位
源としては、TFT30を駆動するための走査信号を走
査線3aに供給するための後述の走査線駆動回路や画像
信号をデータ線6aに供給するサンプリング回路を制御
する後述のデータ線駆動回路に供給される正電源や負電
源の定電位源でもよいし、対向基板20の対向電極21
に供給される定電位でも構わない。更に、下側遮光膜1
1aについても、その電位変動がTFT30に対して悪
影響を及ぼすことを避けるために、容量線300と同様
に、画像表示領域からその周囲に延設して定電位源に接
続するとよい。
【0066】画素電極9aは、中継層71を中継するこ
とにより、コンタクトホール83及び85を介して半導
体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続
されている。即ち、本実施形態では、中継層71は、蓄
積容量70の画素電位側容量電極としての機能及び光吸
収層としての機能に加えて、画素電極9aをTFT30
へ中継接続する機能を果たす。このように中継層71を
利用すれば、層間距離が例えば2000nm程度に長く
ても、両者間を一つのコンタクトホールで接続する技術
的困難性を回避しつつコンタクトホール及び溝で両者間
を良好に接続でき、画素開口率を高めること可能とな
り、コンタクトホール開孔時におけるエッチングの突き
抜け防止にも役立つ。
【0067】図3及び図4に示すように、電気光学装置
は、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置さ
れる透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ
基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基
板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英
基板からなる。
【0068】TFTアレイ基板10には、画素電極9a
が設けられており、その上側には、ラビング処理等の所
定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。
画素電極9aは例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜
などの透明導電性膜からなる。また配向膜16は例え
ば、ポリイミド膜などの有機膜からなる。
【0069】他方、対向基板20には、その全面に渡っ
て対向電極21が設けられており、その下側には、ラビ
ング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設
けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの
透明導電性膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド
膜などの有機膜からなる。
【0070】対向基板20には、格子状又はストライプ
状の遮光膜を設けるようにしてもよい。このような構成
を採ることで、前述の如く上側遮光膜を構成する容量線
300及びデータ線6aと共に当該対向基板20上の遮
光膜により、対向基板20側からの入射光がチャネル領
域1a’や低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領
域1cに侵入するのを、より確実に阻止できる。更に、
このような対向基板20上の遮光膜は、少なくとも入射
光が照射される面を高反射な膜で形成することにより、
電気光学装置の温度上昇を防ぐ働きをする。尚、このよ
うに対向基板20上の遮光膜は好ましくは、平面的に見
て容量線300とデータ線6aとからなる遮光層の内側
に位置するように形成する。これにより、対向基板20
上の遮光膜により、各画素の開口率を低めることなく、
このような遮光及び温度上昇防止の効果が得られる。
【0071】このように構成された、画素電極9aと対
向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ
基板10と対向基板20との間には、後述のシール材に
より囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封
入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素
電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜1
6及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50
は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合し
た液晶からなる。シール材は、TFTアレイ基板10及
び対向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、
例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であ
り、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイ
バー或いはガラスビーズ等のギャップ材が混入されてい
る。
【0072】更に、画素スイッチング用TFT30の下
には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜1
2は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する
機能の他、TFTアレイ基板10の全面に形成されるこ
とにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時におけ
る荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用T
FT30の特性の劣化を防止する機能を有する。
【0073】図3において、画素スイッチング用TFT
30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有して
おり、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチ
ャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1
a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶
縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aの低濃度ソース領域
1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃
度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備え
ている。
【0074】走査線3a上には、高濃度ソース領域1d
へ通じるコンタクトホール81及び高濃度ドレイン領域
1eへ通じるコンタクトホール83が各々開孔された第
1層間絶縁膜41が形成されている。
【0075】第1層間絶縁膜41上には中継層71及び
容量線300が形成されており、これらの上には、コン
タクトホール81及び85が各々開孔された第2層間絶
縁膜42が形成されている。
【0076】第2層間絶縁膜42上にはデータ線6aが
形成されており、これらの上には、中継層71へ通じる
コンタクトホール85が形成された第3層間絶縁膜43
が形成されている。画素電極9aは、このように構成さ
れた第3層間絶縁膜43の上面に設けられている。
【0077】尚、本実施形態では、図3及び図4に示し
たように、蓄積容量70、走査線3a、TFT30等の
第2層間絶縁膜42下に存在する各種部材に応じて段差
が生じるのを、第2層間絶縁膜42の表面を平坦化処理
することで緩和している。例えば、この平坦化は、例え
ばCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理等で
研磨することにより、或いは有機SOG(Spin On Glas
s)を用いて平らに形成することで実施している。但し、
このように第2層間絶縁膜42に平坦化処理を施すのに
代えて又は加えて、TFTアレイ基板10、下地絶縁膜
12及び第1層間絶縁膜41のうち少なくとも一つに溝
を掘って、蓄積容量70、走査線3a、TFT30等を
埋め込むことにより平坦化処理を行ってもよい。
【0078】次に、図2から図4に加えて図5及び図6
を参照して、上述した電気光学装置の実施形態におけ
る、張り出し部61a及び凸部402に係る構成及び作
用効果について詳述する。
【0079】図5に示すように、第1実施形態では、デ
ータ線6aは、平坦化された第2層間絶縁膜42上に形
成された本線部61aと、張り出し部62aとを備えて
いる。従って図4に示すように、TFTアレイ基板10
上において、第2層間絶縁膜42の下側に形成された蓄
積容量70、走査線3a及び下側遮光膜11aの存在と
は無関係に、張り出し部62aの存在に起因した凸部4
02が、平面的に見て走査線3aに沿ってストライプ状
に構築されている。
【0080】ここで図6を参照して、本実施形態で採用
する1H反転駆動方式における、相隣接する画素電極9
aの電圧極性と横電界の発生領域との関係について説明
する。
【0081】即ち、図6(a)に示すように、n(但
し、nは自然数)番目のフィールド或いはフレームの画
像信号を表示する期間中には、画素電極9a毎に+又は
−で示す液晶駆動電圧の極性は反転されず、行毎に同一
極性で画素電極9aが駆動される。その後図6(b)に
示すように、n+1番目のフィールド或いは1フレーム
の画像信号を表示するに際し、各画素電極9aにおける
液晶駆動電圧の電圧極性は反転され、このn+1番目の
フィールド或いは1フレームの画像信号を表示する期間
中には、画素電極9a毎に+又は−で示す液晶駆動電圧
の極性は反転されず、行毎に同一極性で画素電極9aが
駆動される。そして、図6(a)及び図6(b)に示し
た状態が、1フィールド又は1フレームの周期で繰り返
されて、本実施形態における1H反転駆動方式による駆
動が行われる。この結果、本実施形態によれば、直流電
圧印加による液晶の劣化を避けつつ、クロストークやフ
リッカの低減された画像表示を行える。尚、1H反転駆
動方式によれば、1S反転駆動方式と比べて、縦方向の
クロストークが殆ど無い点で有利である。
【0082】図6(a)及び図6(b)から分かるよう
に、1H反転駆動方式では、横電界の発生領域C1は常
時、縦方向(Y方向)に相隣接する画素電極9a間の間
隙付近となる。
【0083】そこで図4及び図5に示すように本実施形
態では、張り出し部62aを利用して、走査線3a上に
走査線3aに沿ったストライプ状の凸部402を形成
し、この凸部402上に配置された画素電極9aの縁付
近における縦電界を強めると共に横電界を弱めるように
する。より具体的には、図4に示すように、凸部402
上に配置された画素電極9aの縁付近と対向電極21と
の距離を凸部402の高さの分だけ狭める。従って、図
6に示した横電界の発生領域C1において、画素電極9
aと対向電極21との間における縦電界を強めることが
できるのである。そして、図4において、相隣接する画
素電極9a間の間隙は一定であるため、間隙が狭まる程
に強まる横電界の大きさも一定である。このため、図6
に示した横電界の発生領域C1において横電界に対する
縦電界を強めることができる。
【0084】更に、絶縁膜からなる凸部402の存在に
より、横電界の強度も弱められると共に、横電界が存在
する凸部402に置き換えられた分だけ横電界を受ける
液晶部分が減るので、当該横電界の液晶層50に対する
作用を減ずることができる。
【0085】これらの結果として縦電界をより支配的に
することにより、横電界の発生領域C1における横電界
による液晶の配向不良を防止できるのである。
【0086】以上の結果、本実施形態によれば、1H反
転駆動方式において発生する横電界の特性に着目して、
横電界の発生領域C1では、データ線6aの張り出し部
62aを利用して凸部402を設けることで、相対的に
縦電界を強めることにより横電界による悪影響を低減す
る。このように横電界による液晶の配向不良を低減する
ことにより、液晶の配向不良個所を隠すための遮光膜も
小さくて済む。従って、各画素の開口率を高めることが
でき、最終的にコントラスト比が高く且つ明るく高品位
の画像表示が可能となる。
【0087】特に本実施形態によれば、データ線6aの
下方に形成した蓄積容量70、TFT30、走査線3
a、下側遮光膜11a等の存在を利用して凸部を構築す
る場合と比べて、一旦平坦化された面上に形成した張り
出し部62aを利用して凸部402を構築するので、凸
部402の高さや形状を遥かに精度良く制御可能であ
る。このため、最終的に横電界による液晶の配向不良を
確実に低減でき、装置信頼性を向上できる。
【0088】更に本実施形態では、図4に示したように
凸部402における走査線3aの幅方向の幅W1は、蓄
積容量70における幅W2より狭いので、凸部402に
より液晶の配向不良を生じる領域を、蓄積容量70の幅
W2に依存しない、比較的狭い領域内に抑えることが可
能とされている。
【0089】尚、本実施形態では、凸部402における
長手状に伸びる上面の幅方向の縁に、画素電極9aの縁
が位置するように構成するのが好ましい。このように構
成すれば、当該縁における画素電極9aと対向電極21
との間の距離を凸部402の高さを最大限に利用して短
くすることができる。同時に、凸部402における上面
の幅を最大限に生かして横電界が生じる相隣接する画素
電極9a間の間隔を広げられる。これらにより、凸部4
02の形状を極めて効率的に利用して、横電界の発生領
域C1において横電界に対して縦電界を強めることが可
能となる。
【0090】以上説明した第1実施形態及び以下に説明
する各実施形態では、画素スイッチング用のTFTは、
トップゲート型とされているが、ボトムゲート型のTF
Tであってもよい。加えて、TFT30は、貼り合わせ
SOIによる単結晶半導体層を含んでなるように構成し
てもよい。
【0091】更にまた、以上説明した第1実施形態及び
以下に説明する各実施形態では、画素電位側容量電極を
含む中継層71が誘電体膜75の下側にあり、固定電位
側容量電極を含む容量線300が誘電体膜75の上側に
あるが、この上下関係は、反対でもよいし、或いは、画
素電位側容量電極を上下から二つの固定電位側容量電極
で挟持するように構成してもよい。
【0092】更にまた、以上説明した第1実施形態及び
以下に説明する各実施形態では、データ線6aの張り出
し部62aの上側に、凸部402による段差を緩和する
膜を形成してもよい。より具体的には、例えばSOG膜
を第3層間絶縁膜43上に形成してもよいし、プラズマ
CVDにより酸化シリコン膜を第3層間絶縁膜43上に
形成してもよい。このように構成すれば、凸部402に
よる段差を緩和することで、凸部402による段差に起
因した液晶の配向不良を低減できる。
【0093】(製造プロセス)次に、上述した第1実施
形態の電気光学装置の製造プロセスについて、図7を参
照して説明する。ここに、図7は、図4に示したB−
B’断面に概ね対応する個所における断面構造を工程ご
とに示す工程図である。
【0094】先ず図7(a)の工程では、シリコン基
板、石英基板、ガラス基板等の基板10を用意する。こ
こで、好ましくはN2(窒素)等の不活性ガス雰囲気
下、約850〜1300℃、より好ましくは1000℃
の高温でアニール処理し、後に実施される高温プロセス
において基板10に生じる歪みが少なくなるように前処
理しておく。
【0095】続いて、このように処理された基板10の
全面に、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPd等の金属
や金属シリサイド等の金属合金膜を、スパッタリング法
などにより、100〜500nm程度の膜厚、好ましく
は約200nmの膜厚の遮光層を形成した後、フォトリ
ソグラフィ及びエッチングにより、図2に示したような
パターンの下側遮光膜11aを画像表示領域10a内に
形成する。
【0096】次に図7(b)の工程では、下側遮光膜1
1aの上に、例えば、常圧又は減圧CVD法等によりT
EOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガス、
TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMO
P(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を
用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリ
ケートガラス膜、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等か
らなる下地絶縁膜12を形成する。
【0097】続いて、下地絶縁膜12の上に、減圧CV
D等によりアモルファスシリコン膜を形成しアニール処
理を施することにより、ポリシリコン膜を固相成長させ
る。或いは、アモルファスシリコン膜を経ないで、減圧
CVD法等によりポリシリコン膜を直接形成する。次
に、このポリシリコン膜に対し、フォトリソグラフィ工
程、エッチング工程等を施すことにより、図2に示した
所定パターンを有する半導体層1aを画像表示領域10
a内に形成する。更に、熱酸化すること等により、ゲー
ト絶縁膜となる絶縁膜2を形成する。この結果、半導体
層1aの厚さは、約30〜150nmの厚さ、好ましく
は約35〜50nmの厚さとなり、絶縁膜2の厚さは、
約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30〜100
nmの厚さとなる。
【0098】続いて、減圧CVD法等によりポリシリコ
ン膜を約100〜500nmの厚さに堆積し、更にP
(リン)を熱拡散して、このポリシリコン膜を導電化し
た後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等によ
り、図2に示した所定パターンを有する走査線3aを画
像表示領域10a内に形成する。次に、低濃度及び高濃
度の2段階で不純物イオンをドープすることにより、低
濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、高濃
度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを含む、
LDD構造の画素スイッチング用TFT30の半導体層
1aを画像表示領域10a内に形成する。
【0099】次に図7(c)の工程では、例えば、常圧
又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、
PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、
窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等からなる第1層間絶
縁膜41を形成する。続いて、ドライエッチング又はウ
エットエッチング若しくはこれらの組み合わせにより、
第1層間絶縁膜41にコンタクトホール81、83等を
開孔する。
【0100】続いて、減圧CVD法等によりポリシリコ
ン膜を堆積し、更にリン(P)を熱拡散し、このポリシ
リコン膜を導電化して中継層71を形成する。更に、減
圧CVD法、プラズマCVD法等により高温酸化シリコ
ン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜からなる誘電体膜7
5を膜厚50nm程度の比較的薄い厚さに堆積した後、
Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPd等の金属や金属シ
リサイド等の金属合金膜を、スパッタリングにより容量
線300を形成する。これらにより、画像表示領域10
a内に、蓄積容量70を形成する。
【0101】続いて、例えば常圧又は減圧CVD法やT
EOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BP
SGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化
シリコン膜等からなる層間絶縁膜42Sを形成する。
【0102】次に図7(d)の工程では、層間絶縁膜4
2Sの表面をCMP処理により平坦化する。具体的に
は、例えば研磨プレート上に固定された研磨パッド上
に、シリカ粒を含んだ液状のスラリー(化学研磨液)を
流しつつ、スピンドルに固定した基板表面(層間絶縁膜
42Sの側)を、回転接触させることにより、層間絶縁
膜42Sの表面を研磨する。そして、容量線300が露
出する前に、時間管理により或いは適当なストッパ層を
TFTアレイ基板10上の所定位置に形成しておくこと
により、研磨処理を停止する。この結果、膜厚が、例え
ば約500〜1500nmであると共に上面が平坦化さ
れた第2層間絶縁膜42が完成する。
【0103】尚、このようなCMP処理に代えて又は加
えて、第2層間絶縁膜42をSOG膜から形成すること
で、或いは第2層間絶縁膜42上にSOG膜を形成する
ことで、第2層間絶縁膜42の上面の平坦化を行っても
よい。
【0104】次に図7(e)の工程では、第2層間絶縁
膜42に対する反応性イオンエッチング、反応性イオン
ビームエッチング等のドライエッチングにより、コンタ
クトホール81を開孔した後、第2層間絶縁膜42上の
全面に、スパッタリング等により、遮光性のAl等の低
抵抗金属や金属シリサイド等を金属膜として、約100
〜500nmの厚さ、好ましくは約300nmに堆積す
る。そして、フォトリソグラフィ及びエッチングによ
り、所定パターンを有するデータ線6aを画像表示領域
10a内に形成する。この際特に、データ線6aが本線
部61aのみならず、張り出し部62aを有するように
当該パターニングを行うようにする。
【0105】続いて、例えば常圧又は減圧CVD法やT
EOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BP
SGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化
シリコン膜等からなる第3層間絶縁膜43を形成する。
ここでは特に、張り出し部62aの存在に応じて凸部4
02が構築される。
【0106】続いて、第3層間絶縁膜43に対する反応
性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等
のドライエッチングにより、中継層71に至るコンタク
トホール85(図3参照)を開孔し、スパッタ処理等に
よりITO膜を形成し、更にフォトリソグラフィ及びエ
ッチングを行なうことにより、画素電極9aを形成す
る。その後、この上にポリイミド系の配向膜の塗布液を
塗布し、更に所定のプレティルト角を持つように且つ所
定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜16
が形成される。
【0107】以上説明した製造プロセスにより、上述し
た第1実施形態の電気光学装置を構成するTFTアレイ
基板10を比較的容易に製造できる。
【0108】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態における電気光学装置について、図8を参照して説
明する。第2実施形態における基本的な構造は、概ね上
述した第1実施形態の場合と同様である。図8は、第2
実施形態における第2層間絶縁膜42に埋め込まれたデ
ータ線6bの本線部61b及び、第2層間絶縁膜42上
に形成された張り出し部62bを抜粋して示す部分斜視
図である。
【0109】図8に示すように、第2実施形態では、平
坦化された第2層間絶縁膜42の上面にはデータ線6b
の本線部61bが埋め込まれている。これに対し、デー
タ線6bの張り出し部62bは、第2層間絶縁膜42に
埋め込まれておらず、第2層間絶縁膜42上に形成され
ている。その他の構成については、上述した第1実施形
態の場合と同様である。
【0110】第2実施形態によれば、本線部61b上に
おける画素電極9aの下地表面を平坦に形成できると同
時に、張り出し部62b上における画素電極9aの下地
表面を、凸状に形成できる。即ち、画素電極9aの下地
表面に走査線3aに沿ったストライプ状の凸部を形成で
き、その他の領域については平坦にできる。
【0111】従って、当該電気光学装置を前述の1H反
転駆動方式で駆動する場合に、横電界の発生領域におい
て横電界を低減するのに優れており、しかも横電界が殆
ど発生しない領域においては、段差に起因した液晶の配
向不良を低減できるので有利である。
【0112】尚、このようなデータ線6bは、例えば前
述の第1実施形態の製造プロセスにおいて、第2層間絶
縁膜42を平坦化後に、本線部61bを埋め込むための
溝を掘り、本線部61bを溝内に形成すると同時に張り
出し部62bを形成すれば製造できる。或いは、例えば
前述の第1実施形態の製造プロセスにおいて、第2層間
絶縁膜42を平坦化後に、本線部61bを埋め込むため
の溝を掘り、この溝内にダマシン法でAl膜等を埋め込
むことで、本線部61bを形成し、その上にAl膜のパ
ターニング等によって張り出し部62bを形成すれば製
造できる。
【0113】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態における電気光学装置について、図9を参照して説
明する。第3実施形態における基本的な構造は、概ね上
述した第1実施形態の場合と同様である。図9は、第3
実施形態における第2層間絶縁膜42上に形成されたデ
ータ線6cの本線部61c及び張り出し部62cを抜粋
して示す部分斜視図である。
【0114】図9に示すように、第3実施形態では、平
坦化された第2層間絶縁膜42の上面にはデータ線6c
が形成されており、データ線6cの張り出し部62c
は、本線部61cの片側に張り出すように形成されてい
る。その他の構成については、上述した第1実施形態の
場合と同様である。
【0115】第3実施形態によれば、片側に張り出した
張り出し部62cの存在により、画素電極9aの下地表
面に走査線3aに沿ったストライプ状の凸部を形成でき
る。
【0116】尚、このようなデータ線6cは、例えば前
述の第1実施形態の製造プロセスにおいて、データ線6
aのパターニングに若干の変更を加えれば、製造でき
る。
【0117】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態における電気光学装置について、図10を参照して
説明する。第4実施形態における基本的な構造は、概ね
上述した第1実施形態の場合と同様である。図10は、
第4実施形態における第2層間絶縁膜42上に形成され
たデータ線6dの本線部61d及び張り出し部62dを
抜粋して示す部分斜視図である。
【0118】図10に示すように、第4実施形態では、
平坦化された第2層間絶縁膜42の上面にはデータ線6
dが形成されており、データ線6dの張り出し部62d
は、本線部61dから、僅かの間隙を隔てて分離されて
いる。その他の構成については、上述した第1実施形態
の場合と同様である。
【0119】第4実施形態によれば、分離された張り出
し部62dの存在により、画素電極9aの下地表面に走
査線3aに沿ったストライプ状の凸部を形成できる。
【0120】そして特に本実施形態によれば、張り出し
部62dは本線部61dから分離されているものの、そ
れらの隙間は微小であるので、この隙間に対応して生じ
得る、凸部における沈み込みを低減或いは殆ど無くすこ
とが可能となる。逆に、張り出し部62dと本線部61
dとを電気的に切り離せるので、走査線3a及びデータ
線6d間における寄生容量を低減できる。
【0121】尚、このようなデータ線6dは、例えば前
述の第1実施形態の製造プロセスにおいて、データ線6
aのパターニングに若干の変更を加えれば、製造でき
る。
【0122】(第5実施形態)次に、本発明の第5実施
形態における電気光学装置について、図11を参照して
説明する。第5実施形態における基本的な構造は、概ね
上述した第1実施形態の場合と同様である。図11は、
第5実施形態における第2層間絶縁膜42上に形成され
たデータ線6eの本線部61e及び張り出し部62eを
抜粋して示す部分斜視図である。
【0123】図11に示すように、第5実施形態では、
平坦化された第2層間絶縁膜42の上面にはデータ線6
eが形成されており、データ線6eの張り出し部62e
の先端63は、隣接する本線部61eの張り出し部62
eの先端63と僅かな間隙を隔てて相互に係合する平面
形状を有する。その他の構成については、上述した第1
実施形態の場合と同様である。
【0124】第5実施形態によれば、張り出し部62e
の存在により、画素電極9aの下地表面に走査線3aに
沿ったストライプ状の凸部を形成できる。
【0125】そして特に本実施形態によれば、相対向す
る張り出し部62eの先端63は僅かな隙間を隔てて相
互に係合するので、この隙間に対応して生じ得る、凸部
における沈み込みを低減可能或いは殆ど無くすことが可
能となる。
【0126】尚、このようなデータ線6dは、例えば前
述の第1実施形態の製造プロセスにおいて、データ線6
aのパターニングに若干の変更を加えれば、製造でき
る。
【0127】(第6実施形態)次に、本発明の第6実施
形態における電気光学装置について、図12を参照して
説明する。第6実施形態における基本的な構造は、概ね
上述した第1実施形態の場合と同様である。図12は、
第6実施形態における第2層間絶縁膜42に埋め込まれ
たデータ線6fの本線部61f及び、第2層間絶縁膜4
2上に形成された張り出し部62fを抜粋して示す部分
斜視図である。
【0128】図12に示すように、第6実施形態では、
平坦化された第2層間絶縁膜42の上面にはデータ線6
fの本線部61fが埋め込まれている。これに対し、デ
ータ線6fの張り出し部62fは、第2層間絶縁膜42
に埋め込まれておらず、第2層間絶縁膜42上に形成さ
れている。更に、この張り出し部62fは、本線部61
fとは別材料から構成されている。より具体的には、こ
のような張り出し部62fは、金属等の導電膜の他、絶
縁膜からなってもよい。その他の構成については、上述
した第1実施形態の場合と同様である。
【0129】第6実施形態によれば、本線部61f上に
おける画素電極9aの下地表面を平坦に形成できると同
時に、張り出し部62f上における画素電極9aの下地
表面を、凸状に形成できる。即ち、画素電極9aの下地
表面に走査線3aに沿ったストライプ状の凸部を形成で
き、その他の領域については平坦にできる。
【0130】従って、当該電気光学装置を前述の1H反
転駆動方式で駆動する場合に、横電界の発生領域におい
て横電界を低減するのに優れており、しかも横電界が殆
ど発生しない領域においては、段差に起因した液晶の配
向不良を低減できるので有利である。
【0131】尚、このようなデータ線6fは、例えば前
述の第1実施形態の製造プロセスにおいて、第2層間絶
縁膜42を平坦化後に、本線部61fを埋め込むための
溝を掘り、本線部61fを溝内に形成した後に、その上
に別材料から張り出し部62fを形成すれば製造でき
る。或いは、例えば前述の第1実施形態の製造プロセス
において、第2層間絶縁膜42を平坦化後に、本線部6
1fを埋め込むための溝を掘り、この溝内にダマシン法
でAl膜等を埋め込むことで、本線部61fを形成した
後に、その上に別材料から張り出し部62fを形成すれ
ば製造できる。
【0132】(電気光学装置の全体構成)以上のように
構成された各実施形態における電気光学装置の全体構成
を図13及び図14を参照して説明する。尚、図13
は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成
要素と共に対向基板20の側から見た平面図であり、図
14は、図13のH−H’断面図である。
【0133】図13において、TFTアレイ基板10の
上には、シール材52がその縁に沿って設けられてお
り、その内側に並行して、画像表示領域10aの周辺を
規定する額縁としての遮光膜53が設けられている。シ
ール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号
を所定タイミングで供給することによりデータ線6aを
駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子
102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられ
ており、走査線3aに走査信号を所定タイミングで供給
することにより走査線3aを駆動する走査線駆動回路1
04が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられてい
る。走査線3aに供給される走査信号遅延が問題になら
ないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良
いことは言うまでもない。また、データ線駆動回路10
1を画像表示領域10aの辺に沿って両側に配列しても
よい。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像
表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路10
4間をつなぐための複数の配線105が設けられてい
る。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇
所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20と
の間で電気的に導通をとるための導通材106が設けら
れている。そして、図14に示すように、図13に示し
たシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当
該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着され
ている。
【0134】尚、TFTアレイ基板10上には、これら
のデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に
加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミ
ングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6a
に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行
して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時
の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検
査回路等を形成してもよい。
【0135】以上図1から図14を参照して説明した実
施形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動回
路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わり
に、例えばTAB(Tape Automated bonding)基板上に
実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周
辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及
び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板
20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の
出射光が出射する側には各々、例えば、TN(Twisted
Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モ
ード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(P
olymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モー
ドや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラック
モードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、
偏光板などが所定の方向で配置される。
【0136】以上説明した実施形態における電気光学装
置は、プロジェクタに適用されるため、3枚の電気光学
装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられ、各
ライトバルブには各々RGB色分解用のダイクロイック
ミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々
入射されることになる。従って、各実施形態では、対向
基板20に、カラーフィルタは設けられていない。しか
しながら、画素電極9aに対向する所定領域にRGBの
カラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板20上に
形成してもよい。このようにすれば、プロジェクタ以外
の直視型や反射型のカラー電気光学装置について、各実
施形態における電気光学装置を適用できる。また、対向
基板20上に1画素1個対応するようにマイクロレンズ
を形成してもよい。あるいは、TFTアレイ基板10上
のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジスト等
でカラーフィルタ層を形成することも可能である。この
ようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明
るい電気光学装置が実現できる。更にまた、対向基板2
0上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積するこ
とで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイク
ロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイッ
クフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカラー電
気光学装置が実現できる。
【0137】(電子機器の実施形態)次に、以上詳細に
説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子
機器の一例たる投射型カラー表示装置の実施形態につい
て、その全体構成、特に光学的な構成について説明す
る。ここに図15は、投射型カラー表示装置の図式的断
面図である。
【0138】図15において、本実施形態における投射
型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100
は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装
置100を含む液晶モジュールを3個用意し、夫々RG
B用のライトバルブ100R、100G及び100Bと
して用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プ
ロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白
色光源のランプユニット1102から投射光が発せられ
ると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイック
ミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光
成分R、G、Bに分けられ、各色に対応するライトバル
ブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。こ
の際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、
入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レ
ンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して
導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及
び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成
分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成
された後、投射レンズ1114を介してスクリーン11
20にカラー画像として投射される。
【0139】本発明は、上述した実施形態に限られるも
のではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる
発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能で
あり、そのような変更を伴なう電気光学装置及び電子機
器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の電気光学装置におけ
る画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に
設けられた各種素子、配線等の等価回路である。
【図2】 第1実施形態の電気光学装置におけるデータ
線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板
の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】 図2のA−A’断面図である。
【図4】 図2のB−B’断面図である。
【図5】 第1実施形態における層間絶縁膜上に形成さ
れたデータ線の本線部及び張り出し部を抜粋して示す部
分斜視図である。
【図6】 第1実施形態で用いられる1H反転駆動方式
における各電極における電圧極性と横電界が生じる領域
とを示す画素電極の図式的平面図である。
【図7】 第1実施形態の電気光学装置における断面構
造をその製造プロセスの工程ごとに示す工程図である。
【図8】 本発明の第2実施形態における層間絶縁膜上
に形成されたデータ線の本線部及び張り出し部を抜粋し
て示す部分斜視図である。
【図9】 本発明の第3実施形態における層間絶縁膜上
に形成されたデータ線の本線部及び張り出し部を抜粋し
て示す部分斜視図である。
【図10】 本発明の第4実施形態における層間絶縁膜
上に形成されたデータ線の本線部及び張り出し部を抜粋
して示す部分斜視図である。
【図11】 本発明の第5実施形態における層間絶縁膜
上に形成されたデータ線の本線部及び張り出し部を抜粋
して示す部分斜視図である。
【図12】 本発明の第6実施形態における層間絶縁膜
上に形成されたデータ線の本線部及び張り出し部を抜粋
して示す部分斜視図である。
【図13】 実施形態の電気光学装置におけるTFTア
レイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基
板の側から見た平面図である。
【図14】 図13のH−H’断面図である。
【図15】 本発明の電子機器の実施形態である投射型
カラー表示装置の一例たるカラー液晶プロジェクタを示
す図式的断面図である。
【符号の説明】
1a…半導体層 1a’…チャネル領域 1b…低濃度ソース領域 1c…低濃度ドレイン領域 1d…高濃度ソース領域 1e…高濃度ドレイン領域 2…絶縁膜 3a…走査線 6a〜6f…データ線 9a…画素電極 10…TFTアレイ基板 11a…下側遮光膜 12…下地絶縁膜 16…配向膜 20…対向基板 21…対向電極 22…配向膜 30…TFT 50…液晶層 61a〜61f…データ線の本線部 62a〜62f…データ線の張り出し部 70…蓄積容量 71…中継層 75…誘電体膜 81、83、85…コンタクトホール 300…容量線 401、402…凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 338 G09F 9/30 338 9/35 9/35 H01L 21/336 H01L 29/78 612D 29/786 Fターム(参考) 2H090 HA04 LA01 LA04 MB01 2H091 FA34Y GA02 GA07 GA13 LA17 2H092 GA28 JA24 JA28 JB62 KA03 NA13 PA06 PA09 5C094 AA06 AA10 AA53 BA03 BA43 CA19 EA04 EA07 FA04 5F110 AA30 BB01 CC02 DD02 DD03 DD05 DD12 DD13 DD14 DD25 EE09 EE45 FF02 FF23 GG02 GG13 GG25 GG47 HJ11 HL03 HL05 HL08 HM15 HM19 NN03 NN22 NN23 NN24 NN25 NN26 NN35 NN36 NN46 NN54 NN72 NN73 PP01 QQ19

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の第1及び第2基板間に電気光学物
    質が挟持されてなり、 前記第1基板上に、第1の周期で反転駆動されるための
    第1の画素電極群及び該第1の周期と相補の第2の周期
    で反転駆動されるための第2の画素電極群を含むと共に
    平面配列された複数の画素電極と、該画素電極に接続さ
    れた薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに接続さ
    れた走査線と、前記薄膜トランジスタに接続されており
    且つ前記走査線の上側を前記走査線に交差して延びる本
    線部及び該本線部から前記走査線に沿って張り出した張
    り出し部を含むデータ線とを備え、 前記第2基板上に前記複数の画素電極に対向する対向電
    極を備え、 前記第1基板上における前記画素電極の下地表面には、
    前記張り出し部の存在に応じて平面的に見て前記走査線
    を挟んで相隣接する画素電極の間隙となる領域に凸部が
    形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記張り出し部は、平面的に見て前記本
    線部から前記走査線に沿って両側に張り出していること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 【請求項3】 相隣接する本線部から張り出していると
    共に相対向する二つの張り出し部の先端は、所定距離を
    隔てて相互に係合する平面形状を有することを特徴とす
    る請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記張り出し部は、平面的に見て前記本
    線部から前記走査線に沿って片側に張り出していること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  5. 【請求項5】 前記張り出し部は、前記本線部から微小
    隙間を隔てて分離されていることを特徴とする請求項1
    に記載の電気光学装置。
  6. 【請求項6】 前記データ線の下地となる層間絶縁膜
    は、平坦化されていることを特徴とする請求項1から5
    のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 【請求項7】 前記データ線の下地となる層間絶縁膜
    に、前記本線部は埋め込まれていると共に前記張り出し
    部は埋め込まれていないことを特徴とする請求項1から
    6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 【請求項8】 前記データ線の下層側に蓄積容量を更に
    備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項
    に記載の電気光学装置。
  9. 【請求項9】 前記蓄積容量は、平面的に見て前記走査
    線に重なる領域に作り込まれており、 前記凸部における前記走査線の幅方向の幅は、前記蓄積
    容量におけるそれより狭いことを特徴とする請求項8に
    記載の電気光学装置。
  10. 【請求項10】 前記蓄積容量は、少なくともその一方
    の容量電極が遮光膜からなることを特徴とする請求項8
    又は9に記載の電気光学装置。
  11. 【請求項11】 前記張り出し部の上側に、前記凸部に
    よる段差を緩和する膜を更に備えたことを特徴とする請
    求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の画素電極群及び前記第2の
    画素電極群は夫々、前記走査線に沿った前記画素電極の
    配列であることを特徴とする請求項1から11のいずれ
    か一項に記載の電気光学装置。
  13. 【請求項13】 前記画素電極上に、所定方向にラビン
    グ処理された配向膜を更に備えたことを特徴とする請求
    項1から12のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  14. 【請求項14】 前記張り出し部は、前記本線部と異な
    る材料から構成されていることを特徴とする請求項1か
    ら13のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  15. 【請求項15】 前記薄膜トランジスタは、貼り合わせ
    SOI(Silicon On Insulator)による単結晶半導体層を
    含んでなることを特徴とする請求項1から14のいずれ
    か一項に記載の電気光学装置。
  16. 【請求項16】 請求項1から15のいずれか一項に記
    載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子
    機器。
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