JP2003138466A - 染色方法、装飾品および染色装置 - Google Patents

染色方法、装飾品および染色装置

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JP2003138466A
JP2003138466A JP2001333373A JP2001333373A JP2003138466A JP 2003138466 A JP2003138466 A JP 2003138466A JP 2001333373 A JP2001333373 A JP 2001333373A JP 2001333373 A JP2001333373 A JP 2001333373A JP 2003138466 A JP2003138466 A JP 2003138466A
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dyeing
nozzle
liquid
dyed
work
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Hiroo Jo
弘雄 條
Koichi Yamaguchi
浩一 山口
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】美的外観に優れた装飾品、特に、見る方向によ
ってその色調(色合い)が変化する装飾品を提供するこ
と、および、かかる装飾品を製造することができる、環
境に優しい染色方法、染色装置を提供すること。 【解決手段】本発明の染色方法は、主としてプラスチッ
ク材料で構成されたワーク1の少なくとも被染色部を加
温しつつ、染色液2を、ノズル4a(染色液噴射用ノズ
ル)の染色液噴射口41aから噴射して、被染色部に染
色液2を衝突、含浸させることにより、被染色部の表面
付近を染色する染色方法であって、染色液2を、被染色
部の法線方向に対し、所定角度傾斜させて衝突させるこ
とに特徴を有する。この所定角度は、その絶対値が5〜
80°であるのが好ましい。これは、ワーク1とノズル
4aとを、相対的に傾斜させることにより行うことがで
きる。また、ワーク1の構成材料の融点をTmp[℃]
としたとき、被染色部の温度は、(Tmp−50)〜
(Tmp−5)[℃]であるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染色方法、装飾品
および染色装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは、加工性に優れ、複雑な
形状に成形することが容易であるという利点を有してい
るため、装飾品の構成材料として広く用いられている。
【0003】従来、着色した装飾品を得る場合、ペレッ
ト状のプラスチック原料を顔料等と混練し、得られた混
練物を所望の形状に成形していた。
【0004】しかしながら、色彩の異なる部位を有する
装飾品(例えば、着色された部位と着色されていない部
位とを有する装飾品や、複数の色で着色された装飾品)
を得るためには、各部位に対応する色彩の部材を形成
し、これを組み立てる必要があり、製造工程が煩雑であ
った。また、このような方法では、見る方向によってそ
の色調(色合い)が変化する装飾品、複雑な着色パター
ンの装飾品を製造するのは、実質的に不可能であった。
また、このような方法では、一般に、一色あたりのロッ
トサイズが大きく、少量多品種の場合には、無駄が多く
なる。
【0005】また、プラスチックを所望の形状に成形し
た後、その表面に塗装を施すことにより、着色した装飾
品を得ることもできるが、この場合、プラスチックで構
成された部材と、塗料との密着性が不十分であり、摩擦
等により、塗装が容易に剥離する場合があった。また、
このような方法では、多量の廃液が発生するため、環境
問題を生じるおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、美的
外観に優れた装飾品、特に、見る方向によってその色調
(色合い)が変化する装飾品を提供すること、および、
かかる装飾品を製造することができる、環境に優しい染
色方法、染色装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(35)の本発明により達成される。
【0008】(1) 主としてプラスチック材料で構成
された部材の少なくとも被染色部を加温しつつ、染色液
を、染色液噴射用ノズルの染色液噴射口から噴射して、
前記被染色部に衝突、含浸させることにより、前記被染
色部の表面付近を染色する染色方法であって、前記染色
液を、前記被染色部の法線方向に対し、所定角度傾斜さ
せて衝突させることを特徴とする染色方法。
【0009】(2) 前記部材と、前記染色液噴射用ノ
ズルとを、相対的に傾斜させることにより、前記所定角
度を調整する上記(1)に記載の染色方法。
【0010】(3) 前記部材および/または前記染色
液噴射用ノズルは、傾斜角度調整手段により変位可能で
ある上記(1)または(2)に記載の染色方法。
【0011】(4) 前記所定角度の絶対値は、5〜8
0°である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の
染色方法。
【0012】(5) 前記部材と、前記染色液噴射用ノ
ズルとを、相対的に移動させつつ、前記染色液を噴射す
ることにより、所望の染色パターンを形成する上記
(1)ないし(4)のいずれかに記載の染色方法。
【0013】(6) 前記部材と、前記染色液噴射用ノ
ズルとは、2次元方向に、相対的に移動可能である上記
(5)に記載の染色方法。
【0014】(7) 前記部材と、前記染色液噴射用ノ
ズルとは、3次元方向に、相対的に移動可能である上記
(5)に記載の染色方法。
【0015】(8) 前記染色液噴射用ノズルは、駆動
手段により移動可能である上記(5)ないし(7)のい
ずれかに記載の染色方法。
【0016】(9) 前記被染色部の表面付近に定着し
なかった余剰の前記染色液を回収し、再利用に供する上
記(1)ないし(8)のいずれかに記載の染色方法。
【0017】(10) 回収された前記染色液は、前記
染色液噴射口から噴射させる前記染色液を貯留する液溜
りに戻されることにより、再利用に供される上記(9)
に記載の染色方法。
【0018】(11) 回収された前記染色液は、フィ
ルタにより不純物の少なくとも一部を除去した後、前記
液溜りに戻される上記(10)に記載の染色方法。
【0019】(12) 前記部材より下方に、余剰の前
記染色液を回収するための回収容器を設置する上記
(9)ないし(11)のいずれかに記載の染色方法。
【0020】(13) 染色液吸引口を有する染色液吸
引用ノズルを用いて、余剰の前記染色液を吸引、回収す
る上記(9)ないし(12)のいずれかに記載の染色方
法。
【0021】(14) 前記染色液噴射用ノズルと、前
記染色液吸引用ノズルとは、循環型ノズルとして、一体
的に形成されたものである上記(13)に記載の染色方
法。
【0022】(15) 前記染色液吸引口は、前記染色
液噴射口の外周の少なくとも一部に形成されたものであ
る上記(14)に記載の染色方法。
【0023】(16) 前記循環型ノズルは、前記染色
液噴射口および前記染色液吸引口の外周の少なくとも一
部に、気流カーテンを形成するガス噴射口を有するもの
である上記(14)または(15)に記載の染色方法。
【0024】(17) 前記ガス噴射口から噴射するガ
スの噴射圧力は、0.5〜10[kgf/cm]であ
る上記(16)に記載の染色方法。
【0025】(18) 前記ガス噴射口から噴射するガ
スは、温風である上記(16)または(17)に記載の
染色方法。
【0026】(19) 前記部材の構成材料の融点をT
mp[℃]としたとき、前記被染色部の温度は、(T
mp−50)〜(Tmp−5)[℃]である上記(1)
ないし(18)のいずれかに記載の染色方法。
【0027】(20) 前記染色液の噴射圧力は、2〜
15[kgf/cm]である上記(1)ないし(1
9)のいずれかに記載の染色方法。
【0028】(21) 前記被染色部を温風により加温
するのと同時に、前記染色液を噴射する上記(1)ない
し(20)のいずれかに記載の染色方法。
【0029】(22) 前記温風は、温風用ノズルの温
風噴射ノズルから噴射するものである上記(21)に記
載の染色方法。
【0030】(23) 前記染色液噴射用ノズルと、前
記温風用ノズルとは、一体的に形成されたものである上
記(22)に記載の染色方法。
【0031】(24) 前記温風の噴射圧力は、0.5
〜10[kgf/cm]である上記(21)ないし
(23)のいずれかに記載の染色方法。
【0032】(25) 前記部材は、予め、温風および
/または温湯により予備加温される上記(1)ないし
(24)のいずれかに記載の染色方法。
【0033】(26) 前記染色液の噴射は、加温雰囲
気下で行う上記(1)ないし(25)のいずれかに記載
の染色方法。
【0034】(27) 前記染色液は、加温された状態
で噴射され、前記被染色部を加温する上記(1)ないし
(26)のいずれかに記載の染色方法。
【0035】(28) 上記(1)ないし(27)のい
ずれかに記載の染色方法により染色されたことを特徴と
する装飾品。
【0036】(29) 装飾品は、時計用外装部品であ
る上記(28)に記載の装飾品。
【0037】(30) 上記(1)ないし(27)のい
ずれかに記載の染色方法を実施するための染色装置であ
って、部材の被染色部を染色するための染色液を噴射す
る染色液噴射用ノズルと、前記部材と、前記染色液噴射
用ノズルとを、相対的に傾斜させる傾斜角度調整手段と
を有することを特徴とする染色装置。
【0038】(31) 主としてプラスチックで構成さ
れる部材の被染色部に、染色液を、前記被染色部の法線
方向に対し、所定角度傾斜させて衝突させることによ
り、前記被染色部を染色するための染色装置であって、
前記染色液を噴射する染色液噴射用ノズルと、前記部材
と、前記染色液噴射用ノズルとを、相対的に傾斜させる
傾斜角度調整手段とを有することを特徴とする染色装
置。
【0039】(32) 少なくとも前記被染色部を加温
する加温手段を有する上記(30)または(31)に記
載の染色装置。
【0040】(33) 前記染色液を貯留する液溜りを
有する上記(30)ないし(32)のいずれかに記載の
染色装置。
【0041】(34) 前記被染色部の表面付近に定着
しなかった余剰の前記染色液を回収する回収手段を有す
る上記(30)ないし(33)のいずれかに記載の染色
装置。
【0042】(35) 前記回収手段は、回収した前記
染色液を前記液溜りに戻すよう構成されている上記(3
4)に記載の染色装置。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の染色方法、装飾品
および染色装置の好適な実施形態について、添付図面を
参照しつつ説明する。
【0044】<第1実施形態>まず、本発明の染色方
法、装飾品および染色装置の第1実施形態について説明
する。
【0045】図1は、本発明の染色装置の第1実施形態
を模式的に示す図、図2は、図1に示す染色装置のノズ
ル傾斜機構およびZ軸駆動機構の構成を模式的に示す
図、図3は、図1に示す染色装置の駆動手段および傾斜
角度調整手段の構成を示す概略図である。
【0046】図1に示すように、染色装置3は、染色液
2の各成分を混合する混合器8と、加圧された染色液2
を収納する圧力タンク10と、染色液2をワーク(染色
を施すべき部材)1に対して噴射するノズル(染色液噴
射用ノズル)4aと、加温手段と、余剰の染色液を回収
する回収手段とを有している。
【0047】図1に示すように、本発明の染色方法で
は、染色液2をノズル(染色液噴射用ノズル)4aの先
端側に設けられた染色液噴射口41aから噴射して、ワ
ーク1の被染色部(染色を施す部分)に染色液2を衝
突、含浸させることにより、被染色部の表面付近を染色
する。
【0048】ワーク1は、主としてプラスチック材料で
構成されている。ワーク1を構成するプラスチック材料
としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂が挙げ
られ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィ
ン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリスチレン、ポリアミド(例:ナイロン
6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナ
イロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン
6−12、ナイロン6−66)、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリ−(4−メ
チルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、
ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニト
リル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−ス
チレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアル
コール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合
体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシ
クロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステ
ル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテル
イミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオ
キシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォ
ン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファ
イド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリ
マー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニ
リデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフ
ィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエス
テル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポ
リイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系
等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエス
テル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれら
を主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が
挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合
わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることが
できる。
【0049】なお、ワーク1は、プラスチック材料以外
の成分を含むものであってもよい。また、被染色部が、
主としてプラスチック材料で構成されるものであれば、
プラスチック材料を含まない材料で構成された部位を有
するものであってもよい。
【0050】また、ワーク1の製造方法は、特に限定さ
れないが、圧縮成形、押出成形、射出成形、光造形等が
挙げられる。また、ワーク1の形状は、特に限定され
ず、いかなるものであってもよい。
【0051】このようなワーク1の被染色部に、ノズル
4aの染色液噴射口41aから噴射した染色液2を衝
突、含浸させることにより、被染色部の表面付近を染色
する。
【0052】本発明は、染色液2の噴射時において、少
なくとも被染色部が加温された状態であることに特徴を
有する。すなわち、本発明は、ワーク1の少なくとも被
染色部を加温しつつ、染色液2をノズル4aから噴射し
て、被染色部に染色液2を衝突させる点に特徴を有す
る。
【0053】被染色部を加温することにより、ワーク1
を構成するプラスチック材料のエネルギー状態が高くな
り、分子間力(分子間結合の結合力)が小さくなる。こ
のような状態の被染色部に、染色液2を衝突させること
により、被染色部の表面付近において、ワーク1を構成
するプラスチック材料の分子間に、染色液2を構成する
色素が侵入し易くなる。その結果、最終的に得られる装
飾品は、染色液2を構成する色素が、被染色部の表面付
近に確実に定着(固着)されたものとなり、摩擦等によ
る色落ち等を生じ難いものとなる。
【0054】本実施形態では、染色液2の噴射と同時
に、加温手段としてのヒーター14aで、被染色部を含
むワーク1全体を加温している。このようにして、ワー
ク1を加温することにより、ワーク1の温度をコントロ
ールし易くなる。その結果、安定した条件で被染色部の
染色を行うことができ、ワーク1の染色ムラの発生等を
より効果的に防止することが可能となる。
【0055】このように本実施形態では、ヒーター14
aを用いることにより、染色液2の噴射と同時に、ワー
ク1全体を加温しているが、ワーク1を加温する方法
は、特に限定されない。すなわち、染色液2の噴射時に
おいて、ワーク1の少なくとも被染色部が加温された状
態となっていればよく、ワーク1を加温する方法は、い
かなるものであってもよい。ここで、被染色部(ワーク
1)の「加温された状態」とは、その温度が室温より高
くなっている状態のことを指す。
【0056】したがって、ワーク1は、染色液2を噴射
する前に、予め加温(予備加温)しておいたものであっ
てもよい。
【0057】ワーク1を予備加温する場合、例えば、温
風および/または温湯を用いることができる。
【0058】温風は、例えば、被染色部を、選択的に加
温することが容易にでき、その結果、得られる装飾品の
染色パターンをより鮮明なものにすることができるとい
う利点がある。
【0059】また、温湯は、ワーク1を浸漬して加温す
ることができるため、ワーク1全体の温度を高くするこ
とができる。このため、被染色部が比較的広範囲にわた
る場合であっても、染色処理の間、ワーク1を比較的高
い温度に保持することができる。したがって、ワーク1
の予備加温に温湯を用いることにより、被染色部に対す
る染色の効率が特に優れたものとなる。
【0060】また、例えば、染色液2の噴射を加温雰囲
気下で行うことによっても、染色液2の噴射と同時に、
被染色部を含むワーク1全体を加温することもできる。
このようにして、ワーク1を加温することにより、ワー
ク1の温度をコントロールし易くなる。その結果、安定
した条件で被染色部の染色を行うことができ、ワーク1
の染色ムラの発生等をより効果的に防止することが可能
となる。
【0061】ワーク1の構成材料の融点(染色液2噴射
時の雰囲気圧での融点)をTmp[℃]としたとき、被
染色部の温度は、(Tmp−50)〜(Tmp−5)
[℃]であるのが好ましく、(Tmp−20)〜(T
mp−10)[℃]であるのがより好ましい。
【0062】被染色部の温度が前記下限値未満である
と、染色液2の噴射圧力等によっては、被染色部の染色
が不十分となる可能性がある。
【0063】一方、被染色部の温度が前記上限値を超え
ると、染色液2の噴射圧力等によっては、染色液2の衝
突時等に、被染色部においてワーク1の変形を招く可能
性がある。
【0064】ただし、ワーク1の構成材料として、熱硬
化性樹脂を含むものを用いた場合、染色液2の噴射時に
は、被染色部が熱硬化に至っていない状態であるのが好
ましい。
【0065】染色液2としては、ワーク1の色相、彩
度、明度を変化させるものであれば、いかなるものを用
いてもよいが、例えば、顔料、染料等を含む液体(不溶
性の成分が液体中に分散したもの等を含む)を用いるこ
とができる。この中でも、経時的な変質、劣化が特に少
ないという点から、顔料を含むものを用いるのが好まし
い。
【0066】顔料としては、例えば、フタロシアニング
リーン、フタロシアニンブルー等のフタロシアニン系顔
料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、縮合アゾイ
エロー、ペンゾイミダゾロンイエロー、ジニトロアニリ
ンオレンジ、ペンズイミダゾロンオレンジ、トルイジン
レッド、パーマネントカーミン、パーマネントレッド、
ナフトールレッド、縮合アゾレッド、ベンズイミダゾロ
ンカーミン、ベンズイミダゾロンブラウン等のアゾ系顔
料、アントラピリミジンイエロー、アントラキノニルレ
ッド等のアントラキノン系顔料、銅アゾメチンイエロー
等のアゾメチン系顔料、キノフタロンイエロー等のキノ
フタロン系顔料、イソインドリンイエロー等のイソイン
ドリン系顔料、ニッケルジオキシムイエロー等のニトロ
ソ系顔料、ペリノンオレンジ等のペリノン系顔料、キナ
クリドンマゼンタ、キナクリドンマルーン、キナクリド
ンスカーレット、キナクリドンレッド等のキナクリドン
系顔料、ペリレンレッド、ペリレンマルーン等のペリレ
ン系顔料、ジケトピロロピロールレッド等のピロロピロ
ール系顔料、ジオキサジンバイオレット等のジオキサジ
ン系顔料のような有機顔料、カーボンブラック、ランプ
ブラック、ファーネスブラック、アイボリーブラック、
黒鉛、フラーレン等の炭素系顔料、黄鉛、モリブデート
オレンジ等クロム酸塩系顔料、カドミウムイエロー、カ
ドミウムリトポンイエロー、カドミウムオレンジ、カド
ミウムリトポンオレンジ、銀朱、カドミウムレッド、カ
ドミウムリトポンレッド等の硫化物系顔料、オーカー、
チタンイエロー、チタンバリウムニッケルイエロー、べ
んがら、鉛丹、アンバー、褐色酸化鉄、亜鉛鉄クロムブ
ラウン、酸化クロム、コバルトグリーン、コバルトクロ
ムグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトブル
ー、セルリアンブルー、コバルトアルミニウムクロムブ
ルー、鉄黒、マンガンフェライトブラック、コバルトフ
ェライトブラック、銅クロムブラック、銅クロムマンガ
ンブラック等の酸化物系顔料、ビリジアン等の水酸化物
系顔料、紺青等のフェロシアン化物系顔料、群青等のケ
イ酸塩系顔料、コバルトバイオレット、ミネラルバイオ
レット等のリン酸塩系顔料、その他(例えば硫化カドミ
ウム、セレン化カドミウム等)のような無機顔料等のう
ちの、1種または2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0067】また、染料としては、例えば、アゾ染料、
アントラキノン染料、インジゴイド染料、硫化染料、ト
リフェニルメタン染料、ピラゾロン染料、スチルベン染
料、ジフェニルメタン染料、キサンテン染料、アリザリ
ン染料、アクリジン染料、キノンイミン染料(アジン染
料、オキサジン染料、チアジン染料等)、チアゾール染
料、メチン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、シアニン
色素等のうちの、1種または2種以上を組み合わせて用
いることができる。
【0068】図示の構成では、染色液2は、流路51、
52、53から供給される各成分を、モータ7により、
混合器8内で混合することにより、調製されたものであ
る。
【0069】流路51、52、53から供給される各成
分の供給量は、それぞれ、バルブ61、62、63で調
整することが可能である。したがって、バルブ61、6
2、63により、各成分の供給量を経時的に変化させる
ことにより、ノズル4aの染色液噴射口41aから噴射
される染色液2の組成を経時的に変化させることができ
る。
【0070】また、複数個のワーク1を染色する場合、
流路51、52、53から供給される各成分の供給量
を、適宜変化させることにより、各ワーク1毎に、その
色彩、染色パターン等を容易に変更することができる。
このため、本発明の染色装置、染色方法は、少量多品種
生産に適している。
【0071】流路51、52、53から供給される各成
分の組成は、特に限定されず、最終的に得られる染色液
2が、ワーク1の色彩、色調を変化させるものであれば
いかなるものであってもよい。例えば、流路51、5
2、53から供給される成分のうち少なくとも一つが前
述したような顔料、染料を含むものであってもよい。ま
た、流路51、52、53から供給される成分は、化学
反応により、前述したような顔料、染料を生成するもの
であってもよい。また、流路51、52、53のうち少
なくとも一つは、染色液2中の色素の濃度を調整するた
めの希釈液等を供給するものであってもよい。
【0072】混合器8内で調製された染色液2は、ポン
プ9により、圧力タンク10内に送り出される。ポンプ
9と圧力タンク10との間には、逆流防止バルブ11が
設置されており、染色液2が圧力タンク10から逆流し
ないような構成となっている。圧力タンク10内に送り
込まれた染色液2は、加圧状態となっている。したがっ
て、圧力調整バルブ12を開くことにより、圧力タンク
10内の染色液は、流路13に送り出され、ノズル(染
色液噴射用ノズル)4aの染色液噴射口41aから噴射
する。
【0073】染色液2の噴射圧力(ノズル4aの内圧
と、雰囲気圧との差圧)は、2〜15[kgf/c
]であるのが好ましく、5〜8[kgf/cm
であるのがより好ましい。
【0074】染色液の噴射圧力が前記下限値未満である
と、被染色部の温度等によっては、被染色部の染色が不
十分となる可能性がある。
【0075】一方、染色液の噴射圧力が前記上限値を超
えると、被染色部の温度等によっては、被染色部におい
てワーク1の変形を招く可能性がある。
【0076】また、染色液2の噴射圧力は、圧力調整バ
ルブ12の調節等により、経時的に変化させてもよい。
【0077】さて、本発明では、染色液2を、被染色部
の法線方向に対し、所定角度傾斜させて衝突させるこ
と、すなわち、染色液2を、被染色部に対して斜め方向
から衝突させることに特徴を有している。
【0078】これにより、染色が施された被染色部を、
染色液2を衝突させた方向から見たときと、これと反対
側から見たときとでは(すなわち、見る方向により)、
その色調(色合い)が変化して見えるようにすることが
できる。
【0079】このように、染色液2を、被染色部の法線
方向に対し、所定角度傾斜させて衝突させる方法として
は、如何なる方法を用いてもよいが、ワーク1と、ノズ
ル4aとを、相対的に傾斜させる方法を用いるのが好ま
しい。これにより、染色液2を被染色部に対して衝突さ
せる角度(傾斜角度)を、より精度よく調整することが
できる。
【0080】この場合、ワーク1、ノズル4aの少なく
とも一方が変位可能となっていればよく、図1および図
2に示す構成では、ワーク1は固定されており、一方、
ノズル傾斜機構232により、ノズル4aが変位可能と
なっている。このように、ノズル4aが変位可能である
と、ワーク1の表面上における、染色液2の液ダレ等の
発生をより効果的に防止することができる。
【0081】ノズル傾斜機構232は、ノズル4aの軸
方向に対し、ほぼ垂直になるように設置されたノズル傾
斜用モータ232aを有しており、その出力軸232b
の端部にノズル4aが固着されている。
【0082】ノズル傾斜用モータ232aは、正転およ
び逆転可能になっており、ノズル4aの先端部(下端
部)を、図1および図2中紙面前後方向に変位させるこ
とができる。これにより、ノズル4aを、ワーク1に対
して、図1および図2中紙面前後方向に傾斜させること
ができる。
【0083】図3に示すように、ノズル傾斜用モータ2
32aは、ノズル傾斜回路231を介して制御部22に
電気的に接続されており、ノズル傾斜用モータ232a
の作動(回転方向、回転量等)は、制御部22により制
御されている。
【0084】このようなノズル傾斜用モータ232aと
しては、例えば、ステッピングモータ、サーボモータ、
直流モータ、超音波モータ等が挙げられる。ノズル傾斜
用モータ232aとして、このようなモータを用いるこ
とにより、前記傾斜角度をより容易かつ精度よく調整す
ることができる。
【0085】なお、本実施形態では、ノズル傾斜機構2
32およびノズル傾斜回路231により、ワーク1とノ
ズル4aとを相対的に傾斜させる傾斜角度調整手段が構
成されている。
【0086】また、前記所定角度(傾斜角度)は、特に
限定されないが、その絶対値が、5〜80°程度とする
のが好ましく、10〜60°程度とするのがより好まし
く、20〜50°程度とするのがさらに好ましい。所定
角度を前記範囲内に設定して、被染色部の染色を行うこ
とにより、染色が施された被染色部では、見る方向によ
って変化する色調(色合い)をより明確にすることがで
きる。
【0087】なお、図示の構成では、傾斜角度調整手段
(ノズル傾斜機構232)は、ノズル4aをワーク1に
対して、図1および図2中紙面前後方向に傾斜させるも
のであったが、図1および図2中左右方向に傾斜させる
ものであってもよく、これら双方に傾斜させるものであ
ってもよい。
【0088】また、染色液2は、ワーク1とノズル4a
とを相対的に移動させつつ、噴射するのが好ましい。こ
れにより、ワーク1の表面に、所望の染色パターンを、
容易に形成することができる。
【0089】ワーク1と、ノズル4aとは、2次元方向
に、相対的に移動可能であるのが好ましい。これによ
り、被染色部の面積が比較的大きい場合でも、所望の染
色パターンを容易に形成することが可能となる。
【0090】さらに、ワーク1と、ノズル4aとは、3
次元方向に、相対的に移動可能であるのがより好まし
い。これにより、例えば、ワーク1が凹凸を有するよう
な複雑な形状のものであっても、所望の染色パターンを
容易に形成することができる。また、ワーク1と、ノズ
ル4aとが、3次元方向に、相対的に移動可能である
と、ワーク1の各部位での染色の濃淡等を容易に変化さ
せることができる。このため、装飾品が、特に複雑な染
色パターンを有するものであっても、容易に製造するこ
とができる。
【0091】ワーク1と、ノズル4aとが相対的に移動
するためには、ワーク1、ノズル4aの少なくとも一方
が移動すればよいが、図3に示す構成では、駆動手段1
5により、ノズル4aが移動可能となっている。このよ
うに、ノズル4aが移動可能であると、ワーク1の表面
上における、染色液2の液ダレ等の発生をより効果的に
防止することができる。このため、特に鮮明な染色パタ
ーンを形成することができる。
【0092】さらに、ワーク1と、ノズル4aとを相対
的に移動させつつ、染色液2の組成、噴射圧力等を経時
的に変化させることにより、各部位での色彩や、染色の
濃淡等を、容易に変化させることが可能となる。その結
果、装飾品が、特に複雑な染色パターンを有するもので
あっても、容易に製造することができる。
【0093】本実施形態では、ノズル4aは、駆動手段
15により、3次元方向に移動可能とされている。
【0094】図3に示すように、駆動手段15は、互い
に直交するX軸、Y軸、Z軸の3軸方向に、ノズル4a
を移動させるための手段としてのX軸駆動機構152、
Y軸駆動機構154およびZ軸駆動機構156と、これ
らにそれぞれ電気的に接続されたX軸駆動回路151、
Y軸駆動回路153およびZ軸駆動回路155とを有し
ている。
【0095】さらに、各駆動回路151、153、15
5は、それぞれ、制御部22に電気的に接続されてお
り、この制御部22の制御により、各駆動機構152、
154、156は、それぞれ作動する。
【0096】Z軸駆動機構156は、ノズル4aが固着
されたノズル傾斜機構232をZ軸方向に移動可能にな
っている。
【0097】図2に示すように、Z軸駆動機構156
は、正転および逆転可能なZ軸駆動モータ156aを有
している。Z軸駆動モータ156aの軸には、送りネジ
156bが固着され、この送りネジ156bには、昇降
部材156cが螺合により装着されている。また、昇降
部材156cには、前記ノズル傾斜機構232のノズル
傾斜用モータ232aが固着されている。
【0098】Z軸駆動モータ156aの回転により、送
りネジ156bが回転(正転または逆転)すると、昇降
部材156cは、ノズル4aが固着されたノズル傾斜機
構232と一体的に、図2中上下方向に移動する。
【0099】なお、昇降部材156cは、図示しない回
り止め手段により、Z軸駆動モータ156aの軸線を中
心に回転するのが防止されるようになっている。
【0100】また、X軸駆動機構152およびY軸駆動
機構154は、ノズル4aが固着されたノズル傾斜機構
232とZ軸駆動機構156とを、一体的にX軸および
Y軸方向に移動可能になっている。
【0101】以上述べたように、ノズル4aの染色液噴
射口41aから噴射された染色液2は、少なくともその
一部が被染色部の表面付近に含浸(固着)し、被染色部
を染色するが、噴射された染色液2の全てが、ワーク1
の染色に消費されるわけではない。すなわち、噴射され
た染色液2のうち少なくとも一部は、余剰の染色液2と
して残存することとなる。
【0102】染色装置3は、この余剰の染色液2を、回
収手段により回収し、再利用に供することができるよう
構成されている。染色装置3が、このような染色液2の
回収手段を有するものであることにより、廃液の発生量
をより確実に減少させることができる。したがって、環
境に優しい染色方法により、装飾品を提供することがで
きる。
【0103】図示の構成では、回収容器16と、循環器
17と、流路18aと、フィルタ19とで構成される回
収手段を有している。
【0104】余剰の染色液2は、ワーク1の下方に設け
られた回収容器16に貯留する。回収容器16に貯留し
た余剰の染色液2は、循環器17により、流路18a、
フィルタ19を介して、混合器(液溜り)8内に送り込
まれる。混合器8内に送り込まれた染色液2は、必要に
応じて、流路51、52、53から供給される各成分と
混合され、再利用に供される。
【0105】このように、回収した染色液2を液溜りで
ある混合器8内に送り込むことにより、染色液2を効率
よく再利用することができる。
【0106】また、循環器17と混合器8との間(混合
器8の上流側)に設けられたフィルタ19は、流路18
aに送り込まれた染色液2中に含まれる不純物の少なく
とも一部を除去する機能を有する。これにより、染色液
噴射口41aから噴射される染色液2の組成を、長期間
にわたって安定したものとすることができ、染色液2の
再利用の効率がさらに向上する。
【0107】また、混合器8の上流側にフィルタ19を
設けることにより、回収された染色液2中に異物が混入
した場合であっても、この異物を除去することができ
る。このため、混合器8内に送り込まれる染色液2は、
再利用に適したものとなる。
【0108】また、フィルタ19を設けることにより、
特に、ノズル内や、バルブ(逆流防止バルブ、圧力調整
バルブ)等に詰まり、染色装置の故障の原因となる比較
的大きな異物を効率よく除去することができる。その結
果、染色装置3の故障の発生をより効果的に防止するこ
とができるという利点もある。
【0109】また、フィルタ19は、取り外し可能なも
のであるのが好ましい。このようにフィルタ19が取り
外し可能であると、染色液2を長期間にわたって再利用
することにより、フィルタ19の不純物を除去する能力
が低下した場合であっても、フィルタ19の清掃または
交換により、さらに長期間にわたって染色液2を再利用
することが可能となる。
【0110】なお、フィルタ19は、混合器8内で調整
された染色液2中に含まれていた成分の少なくとも一部
(例えば、染色液2中に含まれていた複数種の色素のう
ち少なくとも1種)を除去する機能を有するものであっ
てもよい。これにより、染色液2の再調製が容易にな
り、染色液2の再利用の効率をさらに向上させることが
できる。以上説明したような染色装置、染色方法によ
り、本発明の装飾品が得られる。
【0111】本発明の装飾品は、装飾性を備えた物品で
あればいかなるものでもよいが、例えば、置物等のイン
テリア、エクステリア用品、宝飾品、時計ケース、時計
バンド、文字盤、時計用針、りゅーず等の時計用外装部
品、地板、回路受、輪列受、各番車、曜日表示板、日付
表示板等の時計用内装部品、メガネ、ネクタイピン、カ
フスボタン、指輪、ネックレス、ブレスレット、ブロー
チ、ペンダント、イヤリング、ピアス等の装身具、ライ
ターまたはそのケース、ゴルフクラブ等のスポーツ用
品、銘板、パネル、賞杯、その他ハウジング等を含む各
種機器部品、各種容器等が挙げられる。この中でも特
に、時計用外装部品が好ましい。時計用外装部品は、装
飾品として外観の美しさが要求されるとともに、実用品
として、耐久性、耐摩耗性等が要求されるが、本発明の
染色方法によればこれらの要件を満足することができ
る。
【0112】また、本発明によれば、多色性に富む装飾
品を容易に得ることができる。特に、射出成形の繰り返
しによる多色成形に比べ、低コストで装飾品を製造する
ことができるとともに、色彩の異なる部位の境界付近で
の剥離の発生等を防止することができる。
【0113】また、本発明によれば、見る方向によっ
て、その色調(色合い)が変化する装飾品を得ることが
できる。
【0114】また、本発明によれば、装飾パターンの多
様化を図ることができる。すなわち、本発明によれば、
幾何学的パターン、絵画的な模様、紋章等の染色パター
ンを有する装飾品を得ることができる。
【0115】さらに、本発明では、染色液2として蛍光
物質を含むものを用いることにより、前記蛍光物質を被
染色部の表面付近に含浸させることができるため、照度
の低い暗闇中等においても優れた外観を有する装飾品を
得ることができる。
【0116】<第2実施形態>次に、本発明の染色方
法、装飾品および染色装置の第2実施形態について説明
する。
【0117】図4および図5は、それぞれ、本発明の染
色装置の第2実施形態を模式的に示す図である。このう
ち、図4は、傾斜角度調整手段の作動前の状態を示す図
であり、図5は、傾斜角度調整手段の作動状態を示す図
である。
【0118】以下、第2実施形態の染色装置、染色方法
および装飾品について、前記第1実施形態との相違点を
中心に説明し、同様の事項の説明については、その説明
を省略する。
【0119】図4および図5に示す染色装置3は、加温
手段の構成および傾斜角度調整手段の構成が異なり、そ
れ以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0120】すなわち、加温手段が、ワーク1を加温す
るのに代わり、染色液2を加温するようになっており、
一方、傾斜角度調整手段が、ノズル4aに代わり、ワー
ク1を変位可能になっている。
【0121】以下、これらの点について、それぞれ説明
する。本実施形態では、加温手段としてのヒーター14
bが流路13の外周に設置されている。
【0122】このように、ヒーター14bが流路13の
外周に設置されることにより、流路13内の染色液2を
加温することができる。その結果、染色液2は、加温さ
れた状態でノズル4aから噴射されることとなり、被染
色部を加温することができる。このように、被染色部
は、染色液2により加温されるものであってもよい。
【0123】また、加温された染色液2を用いることに
より、被染色部を選択的に加温することができるため、
ワーク1が比較的耐熱性に劣る材料で構成されたもので
あっても、適用することができる。
【0124】また、被染色部を選択的に加温することに
より、得られる装飾品の染色パターンを、より鮮明なも
のとすることができるという利点もある。
【0125】さて、本実施形態の傾斜角度調整手段は、
ワーク1を設置(セット)するワーク設置台241と、
ワーク傾斜機構242と、ユニバーサル固定部243と
を有している。
【0126】ワーク設置台241とワーク傾斜機構24
2とは、連結部244により回動可能に連結され、ワー
ク設置台241とユニバーサル固定部243とは、連結
部245により回動可能に連結されている。本実施形態
では、各連結部244、245には、それぞれ、ヒンジ
構造を有している。なお、各連結部244、245の構
造は、これに限定されず、例えば、変形可能な薄板等で
もよい。
【0127】ワーク設置台241は、平板状の部材で構
成されおり、そのノズル4aに対向する面上にワーク1
が設置される。
【0128】ワーク設置台241の一端(図4中左側)
には、連結部244を介して、後述するワーク傾斜機構
242の昇降部材242cが連結されている。
【0129】このワーク傾斜機構242は、ノズル4a
の軸方向に対し、ほぼ平行になるように設置されたワー
ク傾斜用モータ242aを有している。本実施形態で
は、このワーク傾斜用モータ242aは、回収容器16
の底部に固定(固着)されている。
【0130】また、ワーク傾斜用モータ242aの軸に
は、送りネジ242bが固着され、この送りネジ242
bには、昇降部材242cが螺合により装着されてい
る。
【0131】ワーク傾斜用モータ242aは、正転およ
び逆転可能になっており、昇降部材242cを、図4中
上下方向に変位させることができる。
【0132】このワーク傾斜用モータ242aとして
は、前記第1実施形態のノズル傾斜用モータ232aで
挙げたものを用いることができる。
【0133】また、ワーク傾斜用モータ242aは、図
示しないワーク傾斜回路を介して制御部22に電気的に
接続されており、ワーク傾斜用モータ242aの作動
(回転方向、回転量等)は、制御部22により制御され
ている。
【0134】なお、このワーク傾斜回路は、傾斜角度調
整手段の一部を構成するものである。
【0135】また、ワーク設置台241の他端(図4中
右側)には、連結部245を介して、後述するユニバー
サル固定部243のスライド部材243aが連結されて
いる。
【0136】ユニバーサル固定部243は、水平方向
(図4中左右方向)にスライド可能なスライド部材24
3aと、ピン243cと、固定台243dとを有してい
る。
【0137】スライド部材243aは平板状の部材で構
成され、そのほぼ中央部には、図4中左右方向にスリッ
ト(長穴)243bが形成されている。このスリット2
43bの幅は、ピン243cの本体部分の直径より若干
大きく、また、ピン243cの頭部分の直径より小さく
設定されている。
【0138】ピン243cは、このスリット243bを
貫通した状態で、固定台243dに固定されている。こ
れにより、スライド部材243aがスライド可能に支持
されている。すなわち、スリット243bがピン243
cの本体部分に沿って移動することにより、スライド部
材243aが水平方向にスライドする。
【0139】このような傾斜角度調整手段では、ワーク
傾斜回路の制御により、ワーク傾斜用モータ242aを
回転すると、送りネジ242bが回転し、昇降部材24
2cが、例えば上方向に移動する(図5参照)。このと
き、ワーク設置台241は、昇降部材242cに連結さ
れた側(図4中左側)が斜上方向に引き上げられる。一
方、ワーク設置台241のスライド部材243aに連結
された側(図4中右側)は、ユニバーサル固定部243
により、上下方向の移動が規制されているため、図4中
左方向に移動する。なお、スライド部材243aは、ス
ライド可能であるため、ワーク設置台241(ワーク
1)の移動は、円滑になされる。
【0140】これにより、図5に示すように、ワーク1
(ワーク設置台241)は、各連結部244、245に
おいて、昇降部材242cおよびスライド部材243a
に対して屈曲した状態となる。すなわち、ワーク1(ワ
ーク設置台241)が、ノズル4aに対して、その左側
を右側より高い位置にして傾斜(変位)する。
【0141】一方、ワーク傾斜用モータ242aを、前
記と逆方向に回転すると、ノズル4aに対して、ワーク
1がその右側を左側より高い位置にして傾斜する。
【0142】なお、図示の構成では、傾斜角度調整手段
は、ワーク1をノズル4aに対して、図4および図5中
左右方向に傾斜させるものであったが、図4および図5
中紙面前後方向に傾斜させるものであってもよく、これ
ら双方に傾斜させるものであってもよい。
【0143】<第3実施形態>次に、本発明の染色方
法、装飾品および染色装置の第3実施形態について説明
する。図6は、本発明の染色装置の第3実施形態を模式
的に示す図である。
【0144】以下、第3実施形態の染色装置、染色方法
および装飾品について、前記第1実施形態および第2実
施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明に
ついては、その説明を省略する。
【0145】図6に示す染色装置3は、加温手段の構成
および傾斜角度調整手段の構成が異なり、それ以外は、
前記第1実施形態と同様である。
【0146】すなわち、加温手段が、ワーク1を加温す
るのに代わり、染色液2を加温するようになっており、
一方、傾斜角度調整手段が、ノズル4aおよびワーク1
の双方を変位可能になっている。
【0147】以下、これらの点について、それぞれ説明
する。本実施形態では、加温手段としてのヒーター14
cが混合器8内に設置されている。
【0148】このように、混合器8内にヒーター14c
が設置されることにより、前記第2実施形態と同様に、
加温された状態の染色液2を、ノズル4aから噴射させ
ることができる。
【0149】また、混合器8内にヒーター14cが設け
られることにより、流路51、52、53から供給され
る各成分を混合する場合等において、各成分の拡散速度
が大きくなる。このため、混合器8内で調整される染色
液2は、より均一に混合されたものとなる。その結果、
ノズル4aから噴射される染色液2は、安定した組成を
有するものとなり、染色ムラの発生等をより効果的に防
止することが可能となる。
【0150】さて、本実施形態の傾斜角度調整手段は、
ノズル傾斜機構242と、ワーク傾斜機構251とを有
している。なお、ノズル傾斜機構242については、前
記第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0151】ワーク傾斜機構251は、ワーク傾斜用モ
ータ251aを有している。このワーク傾斜用モータ2
51aの出力軸251bは、ワーク1が固定された回収
容器16の底部の一端(図6中右端)に固着(固定)さ
れている。
【0152】また、ワーク傾斜用モータ251aは、正
転および逆転可能になっている。したがって、ワーク傾
斜用モータ251aを回転すると、回収容器16の出力
軸251bが固定されたのと反対側の端部(図6中左
側)を、出力軸251bを中心として図6中上下方向に
回動(変位)させることができる。これにより、ワーク
1をノズル4aに対して、図6中左右方向に傾斜させる
ことができる。
【0153】このワーク傾斜用モータ251aとして
は、前記第1実施形態のノズル傾斜用モータ232aで
挙げたものを用いることができる。
【0154】また、ワーク傾斜用モータ251aは、図
示しないワーク傾斜回路を介して制御部22に電気的に
接続されており、ワーク傾斜用モータ251aの作動
(回転方向、回転量等)は、制御部22により制御され
ている。
【0155】なお、このワーク傾斜回路は、傾斜角度調
整手段の一部を構成するものである。
【0156】このように、本実施形態の傾斜角度調整手
段では、ノズル4aとワーク1との双方が変位可能とさ
れており、さらに、それらを互いに異なる方向に傾斜さ
せることができるように構成されている。これにより、
得られる装飾品には、より多彩な色調(色合い)の変化
を与えることができる。
【0157】また、本実施形態では、余剰の染色液2を
排出する排出口が、回収容器16の底部の最も回動中心
側に形成されている。これにより、余剰の染色液2をよ
り無駄なく回収することができる。
【0158】<第4実施形態>次に、本発明の染色方
法、装飾品および染色装置の第4実施形態について説明
する。図7は、本発明の染色装置の第4実施形態を模式
的に示す図である。
【0159】以下、第4実施形態の染色装置、染色方法
および装飾品について、前記第1実施形態〜第3実施形
態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明につい
ては、その説明を省略する。
【0160】図7に示す染色装置3は、ノズルの形状お
よび加温手段の構成が異なり、それ以外は、前記第1実
施形態と同様である。
【0161】すなわち、ノズル4bは、その先端側に、
染色液2を噴射する染色液噴射口41bと、ヒーター
(加温手段)201を内蔵する送風装置20から送り出
された温風を噴射する温風噴射口42とを有する。
【0162】ノズル4bが温風を噴射する構造を有する
ものであると、被染色部を加温すると同時に、染色液2
を噴射することができる。これにより、被染色部に対す
る染色の効率をさらに向上させることができる。
【0163】また、温風による加温と同時に染色液2を
噴射することにより、雰囲気の温度が比較的低い場合で
あっても、被染色部を加温状態とすることができる。し
たがって、染色装置3を、恒温室(恒温槽)内に設置し
なくても、被染色部の温度を、容易に制御することが可
能となる。
【0164】また、これにより、被染色部を選択的に加
温することができるため、ワーク1が比較的耐熱性に劣
る材料で構成されたものであっても、適用することがで
きる。
【0165】また、被染色部を選択的に加温することに
より、得られる装飾品の染色パターンを、より鮮明なも
のとすることができるという利点もある。
【0166】ノズル4bの温風噴射口42から噴射され
る温風の噴射圧力(ノズル4bの内圧と、雰囲気圧との
差圧)は、0.5〜10[kgf/cm]であるのが
好ましく、3〜7[kgf/cm]であるのがより好
ましい。温風の噴射圧力が前記範囲内の値であると、被
染色部に対する染色の効率を、特に優れたものとするこ
とができる。
【0167】なお、本実施形態の傾斜角度調整手段に
は、前記第1実施形態と同様の構成が採用されている
が、これに限定されず、前記第1実施形態〜前記第3実
施形態の構成のいずれを採用してもよい。
【0168】<第5実施形態>次に、本発明の染色方
法、装飾品および染色装置の第5実施形態について説明
する。図8は、本発明の染色装置の第5実施形態を模式
的に示す図である。
【0169】以下、第5実施形態の染色装置、染色方法
および装飾品について、前記第1実施形態〜第4実施形
態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明につい
ては、その説明を省略する。
【0170】図8に示す染色装置3は、ノズルの形状お
よび回収手段の構成が異なり、それ以外は、前記第3実
施形態と同様である。
【0171】すなわち、ノズル4cは、その先端側に、
染色液2を噴射する染色液噴射口41cと、被染色部の
表面付近に定着(固着)しなかった余剰の染色液2を吸
引する染色液吸引口43とを有している。
【0172】また、染色液吸引口43から吸引された染
色液2は、各前記実施形態と同様に、循環器17によ
り、流路18b、フィルタ19を介して、混合器8内に
送り込まれ、再利用に供される。
【0173】染色液噴射口41cから噴射された染色液
2は、図8中矢印で示すように、被染色部の表面に衝突
する。噴射された染色液2のうち、被染色部の表面付近
に定着(固着)しなかった分は、被染色部の表面で跳ね
返り、染色液吸引口43により速やかに吸引される。こ
のように余剰の染色液2が、染色液吸引口43により速
やかに吸引されることにより、染色液2が、目的とする
被染色部以外の部位と接触するのが効果的に抑制され
る。このため、液ダレ等による不本意な染色をより効果
的に防止することができ、結果として、特に鮮明な染色
パターンを形成することが可能となる。
【0174】染色液吸引口43は、染色液噴射口41c
の外周の少なくとも一部に形成されているのが好まし
い。これにより、余剰の染色液2を効率良く回収するこ
とができる。
【0175】さらに、ノズル4cは、気流カーテンを形
成するためのガスを噴射するガス噴射口44を有してい
る。ガス噴射口44から噴射するガスは、特に限定され
ず、例えば、エア(空気)であっても、不活性ガスであ
ってもよい。
【0176】このようなガス噴射口44により気流カー
テンが形成されると、染色液2が広い範囲にわたって飛
散するのを、容易に防止することができ、染色液2を目
的とする被染色部に選択的に衝突させることができる。
このため、染色液2が、目的とする被染色部以外の部位
と接触することによる不本意な染色をより効果的に防止
することができる。その結果、特に鮮明な染色パターン
を形成することが可能となる。
【0177】このようなガス噴射口44は、染色液噴射
口41cおよび染色液吸引口43の外周の少なくとも一
部に形成されているのが好ましい。これにより、不本意
な染色をさらに効果的に防止することが可能となり、結
果として、特に鮮明な染色パターンを形成することが可
能となる。
【0178】ガス噴射口44から噴射されるガスは、温
風であるのが好ましい。本実施形態では、ガス噴射口4
4から噴射されるガスは、ヒーター(加温手段)211
を内蔵する送風装置21から送り出された温風である。
【0179】このように、ガス噴射口44から温風を噴
射することにより、ワーク1の被染色部付近が加温され
た状態となり(被染色部付近の温度が低下するのを防止
することができ)、被染色部に対する染色の効率が特に
優れたものとなる。
【0180】ノズル4cのガス噴射口44から噴射され
るガスの噴射圧力(ノズル4cの内圧と、雰囲気圧との
差圧)は、0.5〜10[kgf/cm]であるのが
好ましく、3〜7[kgf/cm]であるのがより好
ましい。ガスの噴射圧力が前記範囲内の値であると、被
染色部に対する染色の効率を、特に優れたものとするこ
とができる。
【0181】なお、本実施形態の傾斜角度調整手段に
は、前記第1実施形態と同様の構成が採用されている
が、これに限定されず、前記第1実施形態〜前記第3実
施形態の構成のいずれを採用してもよい。
【0182】以上、本発明の染色方法、装飾品および染
色装置の好適な実施形態について説明したが、本発明
は、これらに限定されるものではない。
【0183】例えば、前述した各実施形態では、いずれ
も、染色液は、混合器内で各成分を適宜混合し、調製す
るものとして説明したが、染色液は、予め調製したもの
を用いてもよい。
【0184】また、前述した各実施形態では、いずれ
も、染色液の成分を供給するノズルを3本有する染色装
置を用いた染色方法について説明したが、ノズルは、2
本以下でもよいし、4本以上であってもよい。
【0185】また、前述した各実施形態では、いずれ
も、駆動手段が互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の3軸
方向に制御、駆動されるものであったが、例えば、R、
θ、Zの円柱座標方向に制御、駆動されるものであって
もよい。
【0186】また、前記第2、第3、第5実施形態で
は、それぞれ、加温手段としてのヒーターが、染色液の
流路の外周、混合器内に設けられた構成について説明し
たが、加温手段の設置箇所は、特に限定されない。
【0187】また、前記第4実施形態では、染色装置の
ノズルとして、染色液を噴射するためのノズル(染色液
噴射用ノズル)と、温風を噴射するためのノズル(温風
用ノズル)とが、一体的に形成された構成のものについ
て説明したが、これらは、別々に設けられたものであっ
てもよい。
【0188】また、前記第5実施形態では、染色装置の
ノズルとして、染色液を噴射するためのノズル(染色液
噴射用ノズル)と、余剰の染色液を吸引するためのノズ
ル(染色液吸引用ノズル)とが、一体的に形成された構
成のもの(循環型ノズル)について説明したが、これら
は、別々に設けられたものであってもよい。
【0189】また、前述した各実施形態では、ワーク
(部材)とノズル(染色液噴射用ノズル)とを相対的に
傾斜させる目的を、被染色部を見る方向により、その色
調(色合い)が変化して見えるようにすることとして説
明したが、前記目的は、これに限定されるものではな
い。
【0190】また、本発明では、前述した各実施形態の
うちの、任意の2以上の構成を組み合わせたものであっ
てもよい。
【0191】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、美
的外観に優れた装飾品、特に、見る方向によってその色
調(色合い)が変化する装飾品、および、かかる該装飾
品を製造することができる、環境に優しい染色方法、染
色装置を提供することができる。
【0192】また、染色液の使用量を節約することがで
きるため、装飾品の生産コストの低減にも寄与する。
【0193】また、染色された部位の色落ち等が生じ難
く、耐久性、耐摩耗性に優れた装飾品が得られる。
【0194】また、複数個の部材を染色する場合、各部
材毎に、その色彩、染色パターン等を容易に変更するこ
とができるため、少量多品種生産に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の染色装置の第1実施形態を模式的に
示す図である。
【図2】 図1に示す染色装置のノズル傾斜機構および
Z軸駆動機構の構成を模式的に示す図である。
【図3】 図1に示す染色装置の駆動手段および傾斜角
度調整手段の構成を示す概略図である。
【図4】 本発明の染色装置の第2実施形態を模式的に
示す(傾斜角度調整手段の作動前の状態を示す)図であ
る。
【図5】 本発明の染色装置の第2実施形態を模式的に
示す(傾斜角度調整手段の作動状態を示す)図である。
【図6】 本発明の染色装置の第3実施形態を模式的に
示す図である。
【図7】 本発明の染色装置の第4実施形態を模式的に
示す図である。
【図8】 本発明の染色装置の第5実施形態を模式的に
示す図である。
【符号の説明】
1……ワーク 2……染色液 3……染色装置 4a、
4b、4c……ノズル41a、41b、41c ……染
色液噴射口 42……温風噴射口 43……染色液吸引
口 44……ガス噴射口 51、52、53……流路
61、62、63……バルブ 7……モータ 8……混
合器 9……ポンプ 10……圧力タンク 11……逆
流防止バルブ 12……圧力調整バルブ 13……流路
14a、14b、14c……ヒーター 15……駆動
手段 151……X軸駆動回路152……X軸駆動機構
153……Y軸駆動回路 154……Y軸駆動機構1
55……Z軸駆動回路 156……Z軸駆動機構 15
6a……Z軸駆動モータ 156b……送りネジ 15
6c……昇降部材 16……回収容器 17……循環器
18a、18b……流路 19……フィルタ 20…
…送風装置201……ヒーター 21……送風装置 2
11……ヒーター 22……制御部231……ノズル傾
斜回路 232……ノズル傾斜機構 232a……ノズ
ル傾斜用モータ 232b……出力軸 241……ワー
ク設置台 242……ワーク傾斜機構 242a……ワ
ーク傾斜用モータ 242b……送りネジ 242c…
…昇降部材 243……ユニバーサル固定部 243a
……スライド部材243b……スリット 243c……
ピン 243d……固定台 244……連結部 245
……連結部 251……ワーク傾斜機構 251a……
ワーク傾斜用モータ 252b……出力軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 5/00 D06P 5/00 D 4H057 7/00 7/00 Fターム(参考) 3B154 AA05 AB40 BA07 BB02 BB12 BB35 BC10 BC47 BD01 BE07 BF02 BF16 CA41 DA13 DA28 4D073 AA01 BB03 CA01 CA04 CA06 CB03 CB12 CB19 DB26 DC19 DC22 DD11 4D075 AA01 AA36 AA37 AA53 AA65 AA72 BB22X BB93X CA02 CA13 CA32 CA48 CB36 DA03 DA06 DA23 DB36 DB37 DB38 DB39 DB40 DB43 DB46 DB47 DB48 DB49 DB50 DB53 DB55 DC16 DC38 DC41 EA07 EB01 4F033 RA01 RA11 4F042 AA01 CA01 CA06 CA08 CB02 CB03 CB08 CB10 CB19 CB20 CB25 CB26 CC07 CC15 CC22 DF07 DF11 DF35 4H057 AA02 AA03 DA02 FA16 FA23 GA04 HA01 HA02 JA10 JA14

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてプラスチック材料で構成された
    部材の少なくとも被染色部を加温しつつ、染色液を、染
    色液噴射用ノズルの染色液噴射口から噴射して、前記被
    染色部に衝突、含浸させることにより、前記被染色部の
    表面付近を染色する染色方法であって、 前記染色液を、前記被染色部の法線方向に対し、所定角
    度傾斜させて衝突させることを特徴とする染色方法。
  2. 【請求項2】 前記部材と、前記染色液噴射用ノズルと
    を、相対的に傾斜させることにより、前記所定角度を調
    整する請求項1に記載の染色方法。
  3. 【請求項3】 前記部材および/または前記染色液噴射
    用ノズルは、傾斜角度調整手段により変位可能である請
    求項1または2に記載の染色方法。
  4. 【請求項4】 前記所定角度の絶対値は、5〜80°で
    ある請求項1ないし3のいずれかに記載の染色方法。
  5. 【請求項5】 前記部材と、前記染色液噴射用ノズルと
    を、相対的に移動させつつ、前記染色液を噴射すること
    により、所望の染色パターンを形成する請求項1ないし
    4のいずれかに記載の染色方法。
  6. 【請求項6】 前記部材と、前記染色液噴射用ノズルと
    は、2次元方向に、相対的に移動可能である請求項5に
    記載の染色方法。
  7. 【請求項7】 前記部材と、前記染色液噴射用ノズルと
    は、3次元方向に、相対的に移動可能である請求項5に
    記載の染色方法。
  8. 【請求項8】 前記染色液噴射用ノズルは、駆動手段に
    より移動可能である請求項5ないし7のいずれかに記載
    の染色方法。
  9. 【請求項9】 前記被染色部の表面付近に定着しなかっ
    た余剰の前記染色液を回収し、再利用に供する請求項1
    ないし8のいずれかに記載の染色方法。
  10. 【請求項10】 回収された前記染色液は、前記染色液
    噴射口から噴射させる前記染色液を貯留する液溜りに戻
    されることにより、再利用に供される請求項9に記載の
    染色方法。
  11. 【請求項11】 回収された前記染色液は、フィルタに
    より不純物の少なくとも一部を除去した後、前記液溜り
    に戻される請求項10に記載の染色方法。
  12. 【請求項12】 前記部材より下方に、余剰の前記染色
    液を回収するための回収容器を設置する請求項9ないし
    11のいずれかに記載の染色方法。
  13. 【請求項13】 染色液吸引口を有する染色液吸引用ノ
    ズルを用いて、余剰の前記染色液を吸引、回収する請求
    項9ないし12のいずれかに記載の染色方法。
  14. 【請求項14】 前記染色液噴射用ノズルと、前記染色
    液吸引用ノズルとは、循環型ノズルとして、一体的に形
    成されたものである請求項13に記載の染色方法。
  15. 【請求項15】 前記染色液吸引口は、前記染色液噴射
    口の外周の少なくとも一部に形成されたものである請求
    項14に記載の染色方法。
  16. 【請求項16】 前記循環型ノズルは、前記染色液噴射
    口および前記染色液吸引口の外周の少なくとも一部に、
    気流カーテンを形成するガス噴射口を有するものである
    請求項14または15に記載の染色方法。
  17. 【請求項17】 前記ガス噴射口から噴射するガスの噴
    射圧力は、0.5〜10[kgf/cm]である請求
    項16に記載の染色方法。
  18. 【請求項18】 前記ガス噴射口から噴射するガスは、
    温風である請求項16または17に記載の染色方法。
  19. 【請求項19】 前記部材の構成材料の融点をT
    mp[℃]としたとき、前記被染色部の温度は、(T
    mp−50)〜(Tmp−5)[℃]である請求項1な
    いし18のいずれかに記載の染色方法。
  20. 【請求項20】 前記染色液の噴射圧力は、2〜15
    [kgf/cm]である請求項1ないし19のいずれ
    かに記載の染色方法。
  21. 【請求項21】 前記被染色部を温風により加温するの
    と同時に、前記染色液を噴射する請求項1ないし20の
    いずれかに記載の染色方法。
  22. 【請求項22】 前記温風は、温風用ノズルの温風噴射
    ノズルから噴射するものである請求項21に記載の染色
    方法。
  23. 【請求項23】 前記染色液噴射用ノズルと、前記温風
    用ノズルとは、一体的に形成されたものである請求項2
    2に記載の染色方法。
  24. 【請求項24】 前記温風の噴射圧力は、0.5〜10
    [kgf/cm]である請求項21ないし23のいず
    れかに記載の染色方法。
  25. 【請求項25】 前記部材は、予め、温風および/また
    は温湯により予備加温される請求項1ないし24のいず
    れかに記載の染色方法。
  26. 【請求項26】 前記染色液の噴射は、加温雰囲気下で
    行う請求項1ないし25のいずれかに記載の染色方法。
  27. 【請求項27】 前記染色液は、加温された状態で噴射
    され、前記被染色部を加温する請求項1ないし26のい
    ずれかに記載の染色方法。
  28. 【請求項28】 請求項1ないし27のいずれかに記載
    の染色方法により染色されたことを特徴とする装飾品。
  29. 【請求項29】 装飾品は、時計用外装部品である請求
    項28に記載の装飾品。
  30. 【請求項30】 請求項1ないし27のいずれかに記載
    の染色方法を実施するための染色装置であって、 部材の被染色部を染色するための染色液を噴射する染色
    液噴射用ノズルと、 前記部材と、前記染色液噴射用ノズルとを、相対的に傾
    斜させる傾斜角度調整手段とを有することを特徴とする
    染色装置。
  31. 【請求項31】 主としてプラスチックで構成される部
    材の被染色部に、染色液を、前記被染色部の法線方向に
    対し、所定角度傾斜させて衝突させることにより、前記
    被染色部を染色するための染色装置であって、 前記染色液を噴射する染色液噴射用ノズルと、 前記部材と、前記染色液噴射用ノズルとを、相対的に傾
    斜させる傾斜角度調整手段とを有することを特徴とする
    染色装置。
  32. 【請求項32】 少なくとも前記被染色部を加温する加
    温手段を有する請求項30または31に記載の染色装
    置。
  33. 【請求項33】 前記染色液を貯留する液溜りを有する
    請求項30ないし32のいずれかに記載の染色装置。
  34. 【請求項34】 前記被染色部の表面付近に定着しなか
    った余剰の前記染色液を回収する回収手段を有する請求
    項30ないし33のいずれかに記載の染色装置。
  35. 【請求項35】 前記回収手段は、回収した前記染色液
    を前記液溜りに戻すよう構成されている請求項34に記
    載の染色装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018057972A (ja) * 2018-01-22 2018-04-12 株式会社三洋物産 被覆層形成システム
CN115045059A (zh) * 2022-06-15 2022-09-13 嘉兴市庆联纺织印染股份有限公司 一种面料加工用残液回收装置及其回收方法

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