JP2003136684A - 多色刷りオフセット印刷方法 - Google Patents

多色刷りオフセット印刷方法

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JP2003136684A
JP2003136684A JP2001335790A JP2001335790A JP2003136684A JP 2003136684 A JP2003136684 A JP 2003136684A JP 2001335790 A JP2001335790 A JP 2001335790A JP 2001335790 A JP2001335790 A JP 2001335790A JP 2003136684 A JP2003136684 A JP 2003136684A
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Ryosuke Takahara
亮介 高原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 この発明は多色刷りオフセット印刷方法であ
って、印刷機においてインラインで走行している印刷シ
−トの表面から多色刷り画像をとり込み、この画像の濃
度情報によってインキ供給系の分割ブレ−ドの開度を調
整しながら、連続的にオフセット印刷する方法を提案す
る。 【解決手段】 走行中に印刷シ−ト1の表面に可視光線
を照射して、表面の多色刷り画像を幅方向の単位エリア
11毎に区分して光の画像としてとり込み、このとり込
んだ単位エリア毎の光の画像をスペクトル分解する一
方、これらスペクトルをCCD撮像素子により電気信号
に変換して、インキ供給系200の各分割ブレ−ド20
2の配列順に対応するデ−タ列として記憶させ、このデ
−タ列を予め記憶した基準レベルと比較し演算し、この
デ−タが基準レベルから外れたときに、該当分割ブレ−
ドに指令を与えてその開度を調整しながら、前記印刷シ
−ト1を連続的にオフセット印刷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多色刷りオフセット印刷
方法に係り、詳しくは、印刷機などから排紙されて走行
する印刷シ−トの表面の多色刷り画像に可視光線を照射
して、光の画像としてとり込む一方、この光の画像をス
ペクトル分解して、CCD撮像素子に電気信号として記
憶し、この記憶した電気信号と予め記憶した基準レベル
とを比較し演算して、基準レベルから外れたときは、そ
れに該当する分割ブレ−ドに指令を送ってその開度を調
整しながら、自動的、つまり、ほとんど人手によらず
に、連続的にオフセット印刷する方法に関するものであ
る。
【0002】なお、この明細書で自動的とは、必ずしも
全てが自動的に印刷されることを意味するのでなく、ほ
とんど人手によることなく、印刷中にインキの供給など
調整を印刷機を停止することなく印刷できることを示
す。
【0003】また、多色刷り印刷は画像は図柄、模様な
どの形象のほかに、印刷された画線なども含まれる。ま
た、多色刷りとは少なくとも2色又はそれ以上の刷りを
含み、ちなみに、色材の3原色、黄色(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)のほか、黒色(K)の4色刷り
や、これに特色を加えた5色、6色、7色、以上の多色
刷りも含まれ、これら各色のステ−ションにインキを送
って印刷する場合のほか、少なくとも一つのステ−ショ
ンにインキを送って印刷する場合も含まれる。
【0004】
【従来の技術】普通、オフセット印刷においては、原稿
や校正印刷のもつ色調、濃度がどの程度印刷シ−トに具
現されたことかが重要である。製版から印刷機による印
刷までの各過程できわめて重要なテ−マである。
【0005】オフセット印刷において色調や濃度は版の
網点によって表現され、この版の網点部分に印刷過程で
一定厚さのインキをのせてそのインキがオフセットされ
て印刷されるため、製版過程において網点の再現性を確
保することが必要である。
【0006】平たくいうと、オフセット印刷などの版
は、原稿画像を色材の3原色まで分解してから、ドット
発生器などを用いて画像の濃淡が所謂網点(ドット)と
して表現された網ネガチブ(網ポジチブ)などをつく
り、これを焼付けて平版や版などを調製する。この版は
オフセット印刷機の版胴に巻付けられ、この版の非画像
部に湿し水を供給する一方、親油性の画像部にインキが
供給され、この画像部に供給されたインキがブラケット
胴上に移され、つまり、オフされ、このブラケット胴と
圧胴との間で印刷シ−トは加圧され、ブラケット胴上の
インキが印刷シ−トの上に移されて印刷される。移され
たインキの中に含まれる溶剤などは印刷シ−ト中に含浸
され、画像部のインキの中に含まれる顔料が印刷シ−ト
上に固定されて、つまり、セットされ、このようなとこ
ろからオフセット印刷といわれている。
【0007】したがって、印刷シ−トに対する原稿の色
調や濃度の再現性を高めるのには、製版過程で原稿の色
調や濃度などのト−ンを網点として処理して網ネガチブ
を作製するプロセスや、これを版に焼付けるプロセスが
きわめて重要である。
【0008】また、製版過程で網点が細かく区分されて
網点再現性にすぐれる版がつくられていても、この版に
インキを供給し、これが転写されて印刷シ−ト上に網点
が具現化されて形成されていることが重要もあり、これ
によってはじめて画像の濃淡が表現できる。
【0009】すなわち、色の再現性は印刷シ−トそのも
のの紙質やインキの発色度に左右される。また、印刷シ
−ト上の網点は、インキの粘度および流動性、網点部分
へのインキの細りや太り(いわゆるドットゲインの発
生)、網点部分内のインキ濃度の不均一などに左右さ
れ、これらの事が発生すると、原稿に較べて発色が弱く
なり、画像中の細線がかすみ、切れたりする。
【0010】このため、多色刷りオフセット印刷された
印刷シ−トにおいては、これらのところの技術的改善が
なされている。しかし、その改善はオフセット印刷その
ものを改善したものでなく、それに使用する諸機器の改
善である。ちなみに、インキ供給系をみても、オ−トプ
リセットインキングシステム、遠隔操作によるインキキ
−作動システム、インキキ−分割開閉システム、自動イ
ンキ供給システムなどが提案されているが、印刷プロセ
スそのものは作業員の職人的技倆によっている。
【0011】このところから、製版のときに版の余白の
側部にカラ−パッチ(colourpatch)又はべ
たパッチといわれる3原色の色階列をべた刷り部を形成
しておき、印刷のときにこの余白部分にべた刷りして、
これを目安として画像の濃度を管理することも行なわれ
ている。
【0012】すなわち、版の余白部にスクリ−ン線で規
定される単位区域内に面積比100%の網点を形成して
おき、その部分に印刷のときにそれぞれの色のインキを
のせて、これを基準として網点であらわされる濃淡を判
断している。
【0013】この判断はマニュアル操作であるため、印
刷を一時停止して印刷シ−トをオフラインに抜きとるこ
とが必要であるが、これは生産性の上から支障がある。
また、カラ−パッチだけからでは、印刷シ−トの色調や
濃度の検討は画像の濃淡を形成する網点の性状がある程
度推定できることに外ならないし、検討そのものがマニ
ュアル管理であるため、誤差も大きい。
【0014】更に説明すると、カラ−パッチそのものは
印刷画像でなく、あくまで、製版の時に側方の欄外に、
参考のために設けられたものであって、C(シアン)、
M(マゼンタ)、Y(黄)の透明色素による色材の3原
色に対応する面積比100%の網点である。
【0015】この各カラ−パッチは面積比100%であ
っても網点区域であることから、画像の色調や濃度を決
定している網点と同等のものであると一応推定できるこ
とから、画像部の図柄や画線もカラ−パッチもその網点
には同じ条件でインキがのせられているとみることがで
きる。
【0016】しかし、画像の濃淡はそれに応じた面積比
で網点が製版過程でつくられていても、画像の網点とカ
ラ−パッチの網点とでは必ずしも同じ条件でインキが供
給されて印刷されているとは限らない。
【0017】先に説明したとおり、オフセット印刷では
版あるいはブラケットに転移(オフ)されたインキが印
刷シ−トに転移されて固定(セット)されて印刷され
る。このオフ、つまり転移はブラケット上のインキの全
量が印刷シ−トの上に転移することを前提としている
が、印刷条件に左右されて必ずしも全量が転移しない。
【0018】このために、印刷機による印刷プロセスで
はこのインキの転移率が重要なファクタ−として検討さ
れ、その転移率は印刷条件によっては左右され、画像の
個々の網点でも相違していることも知られている。つま
り、転移率をみても、カラ−パッチと画像の網点でも異
なっている。
【0019】さらに、転移率は印刷速度、印圧、インキ
の粘度および流動性、界面特性、乾燥性などの印刷条件
によって左右される。とくに、これらインキの性質、性
状は印刷作業中経時的に変化するものであり、カラ−パ
ッチからのみでは推定できるものでない。
【0020】また、画像の各網点には、ミクロ的にみる
と、所望のとおりの態様でインキがのっていない。この
ことによって、網点の細りや太り(ドットゲインともい
われる)、網点内インキ濃度の不均一などや、さらに、
網点抜け(インキが抜けていること)が発生し、これに
よって色も所望の程度まで発色しない。
【0021】これらのところから、カラ−パッチによる
管理はある程度有効が認められる程度にとどまって、イ
ンキ濃度や性状、印刷機の運転条件などはル−ペなどを
用いて職人などの現場におけるマニュアル管理にほとん
どが依存している。
【0022】また、印刷シ−トの画像濃度管理技術や装
置なども提案されているが、これらによっても、印刷中
に印刷シ−トからサンプルを抜きとって、これをオフラ
インの濃度管理装置にかけて検査されているのが現状で
ある。
【0023】また、印刷機のインラインで画像の濃度を
調整するために、それに見合ってインキの供給量を調整
する自動インキ供給システム等も開発されている。しか
し、このシステムは校正刷り又は原稿にもとずいて予め
決めたインキの基準供給量にもとずいて管理するもので
あって、印刷機においてインラインで印刷シ−ト上の画
像濃度を検出し、この濃度にもとずいてインキ供給系の
分割ブレ−ドの開度を自動的に調整するシステムでな
い。
【0024】要するに、現在のところでは、印刷機でオ
フセット印刷する際に、連続的に印刷シ−トの画像濃度
を測定し、この結果を直ちに印刷機による印刷プロセス
に反映させ、自動的にインキ供給量などを調整しなが
ら、オフセット印刷する方法やそれに用いる機器は提案
されていない。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点の解
決を目的とし、具体的には、オフセット印刷機から排紙
される印刷シ−トをその走行中に紙面全体にわたってイ
ンラインで観察して多色刷り画像をとり込み、これを直
ちにスペクトル分解して画像の濃度や色調を測定し、そ
の結果を反映させてインキの供給をほとんど人手によら
ずに調整し、この調整を人手によらずに行ないながら、
オフセット印刷する方法を提案する。
【0026】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明方法は
走行中に印刷シ−トの表面に可視光線を照射して、表面
の多色刷り画像を幅方向の単位エリア毎に区分して光の
画像としてとり込み、このとり込んだ単位エリア毎の光
の画像をスペクトル分解する一方、これらスペクトルを
CCD撮像素子により電気信号に変換して、インキ供給
系の各分割ブレ−ドの配列順に対応するデ−タ列として
記憶させ、このデ−タ列を予め記憶した基準レベルと比
較し演算し、このデ−タが基準レベルから外れたとき
に、該当分割ブレ−ドに指令を与えてその開度を調整し
ながら、印刷シ−トを連続的にオフセット印刷すること
を特徴とする。
【0027】そこで、以上の通りの手段たる構成ならび
にその作用について図面によってさらに詳しく説明する
と、つぎのとおりである。
【0028】なお、図1は本発明方法を実施する装置の
一つの実施例の配置図である。
【0029】図2は図1に示す装置を用いて本発明方法
でオフセット印刷される多色刷り印刷シ−トの一例の平
面図であって、この印刷の際に印刷シ−トの表面を区分
する幅方向の単位エリアの一例を示す。
【0030】図3は本発明方法でとり込んだ単位エリア
の光の画像をプリズム部を用いてスペクトル分解したと
きの一例の説明図である。
【0031】図4は図3のプリズム部によるスペクトル
分解に代って回折格子を分在させたスペクトル分解する
スペクトル分解部の一例の説明図である。
【0032】図5は本発明方法によって分解されたスペ
クトルがCCD撮像素子において連続的なデ−タ列とし
て記憶されるメモリ−の一例の説明図である。
【0033】まず、図1において符号100は多色刷り
オフセット印刷機を一般的に示し、符号110はライン
状の光源、120はレンズ部、130はプリズム部、1
40はスリット部、150は回折格子を介在させたスペ
クトル分解部、160はCCD撮像素子、170は比較
演算部、180はインキ供給系などに指令を与えるCP
U、190は印刷シ−トの幅方向の濃度をインキ供給系
の分割ブレ−ド毎に表示するディスプレイ部、200は
インキ供給系を示す。
【0034】この印刷機100は少なくとも2色、通常
は4色又はそれ以上刷られる多色刷り印刷機であって、
各色毎のステ−ション(図示せず)が一つのライン上に
並べられている。それぞれのステ−ションにはインキ供
給系200からインキが供給され、印刷シ−ト1の表面
には各色毎の画像が重ね刷りされ、多色刷り画像が印刷
される。
【0035】印刷機100の少なくとも一つのステ−シ
ョンにおいて、版胴101上には平板状の版が巻付けら
れ、版の表面には画像部と非画像部とから形成され、画
像部における図柄や画線などの濃淡は大小の網点(ドッ
ト)によって表わされている。この版胴101の版の画
像部には所定色のインキが供給される。その部分は親油
性であるため、はじめに湿し水が与えられたときでも水
は飛散され、この部分にインキが付けられる。非画像部
に親油性でないため、湿し水でしめらされ、インキは飛
散されて付着しない。版胴101の画像部に供給された
インキはブラケット胴102の表面に転写され、この転
写されたインキによって印刷シ−ト1上に画像が印刷さ
れ、セットされる。
【0036】インキを供給するインキ供給系200はイ
ンキつぼ201、インキロ−ラ202、分割ブレ−ド2
03から成っている。分割ブレ−ド202は印刷シ−ト
1の紙幅方向の各部位に対応して分割されて構成され、
各部位に対してインキが供給できるように構成され、各
部位に対するインキの供給量はそれぞれのブレ−ド20
2の開度によって制御され、ブレ−ド202はモ−タ2
03、例えばステップモ−タによって駆動される。
【0037】要するに、印刷シ−ト1はブラケット胴1
02と圧胴103の間を通過する間に所定の印圧が加え
られ、ブラケット胴102上に転写されたインキが印刷
シ−ト1の表面に転写され、これが固定セットされて印
刷される。
【0038】また、このオフセット印刷機のインキ供給
系200は、従来から行なわれているように、CPUユ
ニット180で予め、版における画像面積率から各分割
ブレ−ド202の開度を演算しそれによりインキ供給量
が調整できるように構成されている。このため、このC
PUユニット180による指令系を用いて、後記のよう
に、比較演算部170からの指令によって分割ブレ−ド
202の開度を調整し、インキ供給量を自動的に調整す
ることができるが、本発明方法では別個の指令系によっ
て分割ブレ−ド202の開度を調整することもできる。
【0039】以上のとおりに構成されるオフセット印刷
機100において、この印刷機100から排紙される印
刷シ−ト1の表面には所定の画像2(図2参照)が印刷
され、例えば、最大で150m/分で印刷機100内を
走行し印刷され、順次に排出される。
【0040】このように印刷機100内をインラインで
走行する印刷シ−ト1においてその表面の画像2などを
含めた画像部を、図2に示すように、幅方向の単位エリ
ア11毎に区分し、この区分された画像を光の画像とし
てレンズ部120を介してプリズム部130(図3参
照)又はスペクトル分解部150内にとり込ませる。な
お、この区分はとり込ませるために分けるのであって、
印刷シ−ト1上に必ずしも線分がひかれるものでない。
【0041】このように単位エリア11毎に分けてその
エリア内に含まれる画像2をとり込ませると、印刷の
間、印刷シ−ト1は連続的に走行していることから、印
刷シ−ト1の幅方向にわたって配置したライン状の光源
110を走行させることなく照射することによって印刷
シ−ト1の全面にわたって画像2を観察できる。とく
に、印刷シ−ト1は固定したままのライン状の光源11
0を移動させることなく印刷シ−ト1の全面にわたって
撮像できるが、少なくともレンズ部120を走行させる
こともできる。
【0042】すなわち、ライン状の光源110を高速で
走行する印刷シ−ト1の上に配置し光を照射すると、光
は印刷シ−ト1に対して幅方向にライン状として延在す
る光としてあたる。その反射光は線状の光、平たくいう
と、図2に見られるように、印刷シ−ト1を幅方向に分
けた矩形又は線状の単位エリア11によって画像2を分
けたものを光画像として取出すことができる。
【0043】取出された光画像はレンズ部120を介し
てとり込まれ、光画像はとり込まれたら直ちに図3に示
すようにプリズム部130によって直ちにスペクトル分
解されるか、また、図4に示すように、スリット部14
0を経てスペクトル分解部150に入ってスペクトル分
解される。
【0044】このようにプリズム部130またはスペク
トル分解部150によって分解されたスペクトルはCC
D撮像素子160に入る。そこで、光電変換されて各ス
ペクトルのもつエネルギ−に対応する量の電荷となり、
この電気信号の濃度情報がCCD撮像素子160のメモ
リ−161(図5参照)内に記憶され、これにもとずい
てインキ供給系200の各分割ブレ−ド203の開度を
制御する。
【0045】CCD撮像素子160は、一般にCCDカ
メラなどといわれるものとしても構成でき、光ダイオ−
ドやホトトラジスタなどの光電変換部と変換された電気
信号を移送し変換するCCD素子とから成っている。こ
のため、光電変換部によって、とり込まれた単位エリア
11毎の光画像か分解されたスペクトルはそれぞれのエ
ネルギ−に対応する電荷をもつ電気信号に変換され、こ
の電気信号はCCD素子によって送られて一定の順序の
もとで、つまり、印刷シ−ト1の走行にともなう単位エ
リアの順にしたがって連続的に電気信号としてCCD撮
像素子160のメモリ−161にとり込まれて記憶され
る。
【0046】この場合、各単位エリア11の光画像は印
刷シ−ト1の幅方向にわたって延在する画像に相当し、
この画像の各部位に対応してインキ供給系200の分割
ブレ−ド203が配列されているため、CCD素子のメ
モリ−(なかでもシ−ケンスメモリ−)に一定の順序で
とり込まされた電気信号は単位エリア内の各部位の濃度
をあらわし、CCD素子のメモリ−の各画素は画像の連
続的な濃度分布を与えることとなる。
【0047】つまり、CCD撮像素子160のCCD素
子により移動される電気信号は単位エリア毎に撮像した
画像の濃淡そのものであり、印刷シ−ト1を区分した単
位エリアを全面にわたって連続的にメモリ−にとり込む
と、その一連の電気信号は印刷1の全面にわたる画像の
濃淡をそのままあらわす。このため、これを濃度情報と
して、後に示すとおり、校正原稿の画像の濃度基準とを
較べると、確実に印刷時の管理もできる。
【0048】上記のところで、単位エリア11毎に多色
刷り画像を区分して光画像としてとり込み、これをスペ
クトル分解するときに、図3に示すように三角プリズム
により分解するよりも、図4に示すように、回折格子を
介してスペクトル分解するのが好ましい。
【0049】図4に示すスペクトル分解部150には、
レンズ部120からとり込んだ単位ユニット11の光画
像がスリット部140を通ってとり込まれる。
【0050】すなわち、ライン状の光源110からほと
んど自然光又はそれに近い光が照射される。この自然光
又はそれに近い光は進行方向と振動方向とが直交する横
波であり、実際にはあらゆる方向に振動している。この
ため、後記のスペクトルの波長に応じた拡きを小さくす
るには、スリット部140を通過させて振動方向を一
定、つまり平面方向におさえて平行な光線束に調整す
る。
【0051】この調整した光はスペクトル分解部150
に入り、単位エリア11で区分された光画像はスペクト
ル分解され、可視光線の波長領域内のスペクトルに分け
るが、図3の場合と異なって回折格子を介在させて分解
する。
【0052】図4に示すスペクトル分解部150はプリ
ズム151とプリズム153との間に回折格子152を
介在させたものである。プリズムのほかに回折格子15
2が介在させ、回折格子152のスリットの間隔が分解
されたスペクトルの波長に対応して構成されているた
め、交互に屈折、回折がくり返され、プリズム151に
よって分解されたスペクトルの波長の大きさによっての
拡きは同じか又は同程度に調整される。
【0053】これに対し、図3に示すプリズム部130
によってスペクトル分解すると、プリズム部130の2
つの面131、132で屈折し、とくに、2つの面13
1、132は平行になく交わるため、スペクトルS
はその波長に応じた屈折角で出射して拡がり、仮り
に衝立133に達したとすると、スペクトルS〜S
は大きく拡くが、この状態でスペクトル分解が達成でき
る。したがって、このスペクトルの拡きを配慮してCC
D撮像素子160で電気信号に変換して比較演算すれ
ば、これを濃度情報として用いても単位エリア11の各
部位に対するインキの供給量を調整することができる。
【0054】すなわち、図3で示すように、一般的な三
角プリズムのプリズム部130によると、スペクトルが
波長毎にスペクトルS〜Sに分解できるのは、2つ
の面131、132が平行でなく交差しているからであ
り、それ故にスペクトル分解にはどうしても三角プリズ
ムが必要となる。反面、三角プリズムであると、2つの
面がこのように交差しているから、分解されたスペクト
ルで拡くことになる。この拡きは波長の関数であるか
ら、波長の長いスペクトルSの拡きは大きく、波長の
短かいスペクトルSの拡きは小さくなる。
【0055】しかし、この拡きがスペクトルの波長によ
って変化し、分解されたスペクトルの間で少なくとも同
程度でないと、濃度情報としては好ましくない面があ
り、その処理が複雑になる面がある。例えば、この濃度
情報で比較、演算する場合、波長の小さい領域(つまり
短波領域)と波長の大きい領域とでは濃度情報の精度が
大幅に異なることになって、これによって画像の濃度を
評価するのは好ましく、複雑な演算式が必要となる面が
ある。
【0056】この点、回折格子を介在させたスペクトル
分解部150であると、プリズム151、153はとも
に傾斜面と垂直面とから成っているが、これら両面間の
プリズム角が小さく、両面は平行に近い。このため、光
がはじめにプリズム151の傾斜面で屈折して分散して
も、分散の程度は小さく波長に応じて拡きが小さい。
【0057】この波長による拡きが低くおさえられたス
ペクトルはほとんど拡かせることなく回折格子152に
入り、回折格子152の細かい間隙又はスリットを通る
間に、波長の大小に応じた回折効果が与えられて、波長
の大小又は長短による拡きは同程度か同じ割合に調整さ
れる。
【0058】このように拡きが調整されたスペクトルは
そのままプリズム153に入り、プリズム153の傾斜
面で屈折させて序々に拡かせ、このようにして波長の大
小又は長短による影響を低くおさえてスペクトル分解す
る。
【0059】以上のようにプリズム部130やスペクト
ル分解部150、さらに、他のプリズムなどを具えた分
解機器によって分解されたものでも、そのスペクトルは
波長又は振動数に応じたエネルギ−をもつ。このエネル
ギ−は、上記のようにCCD撮像素子160に入り、電
気信号に変換されてこれら電荷はCCD素子によって一
定の順序で取出し移動され、メモリ−161に記憶され
る。
【0060】このメモリ−161には印刷シ−ト1上、
なかでも、単位エリア11の濃度変化を電荷量として具
現化してあらわすことができるため、これをメモリ−1
61の各画素162にあてはめることができればいずれ
の態様にも記憶若しくは書き込むことができる。
【0061】例えば、図5に示すように、CCD撮像素
子160のメモリ−161は印刷シ−ト1上の画像を区
分けした単位エリア11毎に用意されたものであって、
その縦軸にスペクトル波長をとり、横軸に単位エリア1
1の長さ(通常の印刷シ−ト1の幅)をとると、単位エ
リア上の画像、細かく云うと、各部位の網点のある程度
の集合の濃度を示す電荷が記憶され、濃淡を示す。この
場合、プリズム部130によってスペクトル分解したと
きには、縦軸の波長の分布はスペクトルの波長の長短に
よって変わり、これが濃度情報となる。これに対し、回
折格子を介在したスペクトル分解部150によってスペ
クトル分解したときは、波長の長短にかかわらず縦軸の
波長の分布が少なくとも同じ割合になるために、そのま
ま単位エリアの各部位やそのところの網点の濃度があら
わされる。
【0062】さらに、印刷シ−ト1の幅方向にわたる単
位エリア11の画像濃度がメモリ−161の画素162
にあらわされるから、その画素にはインキ供給系200
の各分割ブレ−ド202を対応させることができ、この
濃度情報によりインキ供給量を自動的に調整できる。ま
た、メモリ−161のものは画素162がきわめて多
く、それにともなって記憶される濃度情報も多いところ
から、図柄や画像に微妙な中間色も記憶でも、印刷シ−
ト1の全体にわたって画像濃度が検出できる。
【0063】以上のように記憶された濃度情報は比較演
算部170に入る。そこで、予め記憶させておいた校正
画像の基準レベルと比較、演算し、その指令をCPU1
80を介して各分割ブレ−ド202に与え、その濃度は
基準レベルと併せてディスプレイ部190に表示する。
【0064】すなわち、印刷シ−ト1上において区切ら
れた幅方向にわたる単位エリア11毎の濃度情報は、例
えば500×500画素といわれるようにきわめて多数
の画素162で記憶される。このため、この濃度情報は
印刷シ−ト1上のきわめて小さい網点画像そのものに近
い情報となり、網点や色の再現性も相当の程度あらわし
ている。
【0065】さらに、このようにきわめて多数の単位エ
リア毎の濃度情報を比較演算部170で校正原稿の基準
情報とを比較し、この比較を印刷シ−ト1の走行に合わ
せて全面にわたって行なうと、きわめて微小も差異も検
出できる。この差異は実用上は無視してもさしつかえの
ないものまで含まれることとなるが、基準情報にもとず
いて基準レベルを定め、基準レベルから外れたか否かを
検討すれば十分である。
【0066】また、比較演算部170に比較するとき
に、単位エリア11の幅方向にわたる各部位の濃度は分
解されたスペクトル強度にもとずくものであるのに対
し、それぞれのインキ供給系200において使用するイ
ンキは色材にもとずくものである。このため、スペクト
ル強度にもとずく濃度情報は色材にもとずく情報に変換
し、この濃度情報のもとで比較が行なわれるのが好まし
い。
【0067】この変換は、人間が光の3原色を分けて観
測し、この観測結果を脳ずいで合成して色を知覚してい
るとみられることからして、上記のとおりに得られる濃
度分布からの分光分布にもとずいて行なうことができ、
この面について提案されている換算式によって演算する
ことによって換算できる。
【0068】また、このように比較演算部170におい
て比較、演算し、この結果、単位エリア11の濃度分布
が基準レベルから外れているときには、その部位に該当
する分割ブレ−ド202に指令を与えて開度を調整す
る。
【0069】開度の調整はCPU180からの指令によ
って行なわれ、基準レベルはCPU180からの指令に
より設定される。また、単位エリア11の各部位の濃度
はディスプレイ部190に基準レベルと併せて表示し、
印刷シ−ト1の画像の濃度が分割ブレ−ド202と対応
して表示する。
【0070】また、このような濃度管理は多色刷り印刷
機の各ステ−ション毎に行なわれ、ちなみに、Y(黄
色)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4
色、さらに、これに所謂特色を加え、6色又は7色、ち
なみに、ライトグリ−ン、ライトオレンジなどに変換し
て、各ステ−ションに指令を与えながら、自動的にオフ
セットできる。
【0071】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、本発明方法
は、走行中に印刷シ−トの表面に可視光線を照射して表
面の多色刷り画像を幅方向の単位エリア毎に区分してと
り込んで、画像濃度を測定するため、とり込むための測
定手段は走査させることなく固定したままで、印刷シ−
トの全面にわたって測定できる。
【0072】また、とり込まれた画像は紙幅方向にわた
る単位エリアとして区分けされたものであるため、測定
される各部位の画像濃度はインキ供給系の分割ブレ−ド
を介してのインキ供給量と対応し、印刷中にインキ供給
量を調整しつつ、印刷できる。
【0073】また、とり込んだ多色刷り画像をスペクト
ル分解し、インキ供給装置の各分割ブレ−ドに対応させ
て電気信号として記憶する一方、これら電気信号と予め
記憶させておいた基準レベルとを比較、演算するため、
この比較、演算の結果は各分割ブレ−ドの開度調整にそ
のまま対応し、基準レベルから外れたときであっても、
印刷機を止めることなく指令を送って該当する分割ブレ
−ドの開度を調整でき、その調整された量のインキを自
動的に印刷セクションに送ってオフセット印刷すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する装置の一つの実施例の配
置図である。
【図2】図1に示す装置を用いて本発明方法でオフセッ
ト印刷される多色刷り印刷シ−トの一例の平面図であ
る。
【図3】本発明方法でとり込んだ単位エリアの光の画像
をプリズムによってスペクトル分解したときの一例の説
明図である。
【図4】図3のプリズムによるスペクトル分解の代りに
回折格子を分在させてスペクトル分解したときの一例の
説明図である。
【図5】本発明方法によって分解されたスペクトルがC
CD撮像素子において連続的なデ−タ列として記憶され
るメモリ−の一例の説明図である。
【符号の説明】
1 印刷シ−ト 100 多色刷りオフセット印刷機 101 版胴 110 ライン状の光源 120 レンズ部 130 プリズム部 140 スリット部 150 スペクトル分解部 160 CCD撮像素子 170 比較演算部 180 CPU 190 ディスプレイ部 200 インキ供給系
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月31日(2002.10.
31)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 多色刷りオフセット印刷方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は多色刷りオフセット印
刷方法に係り、詳しくは、印刷機などで走行中の印刷シ
−トの表面にその幅方向にわたって可視光線を照射し、
その反射光としてとり込んで、スペクトルに分光し、こ
のスペクトルを変換した電気信号を記憶、比較、演算
し、この演算結果にもとずいて分割ブレ−ドの開度を個
々に調整しながら、ほとんど人手によらずに、連続的に
オフセット印刷する方法に関する。
【0002】 なお、この明細書で自動的とは、必ずし
も全てが自動的に印刷されることを意味するのでなく、
ほとんど人手によることなく、印刷中にインキの供給な
ど調整を印刷機を停止することなく印刷できることを示
す。
【0003】 また、多色刷り印刷は画像は図柄、模様
などの形象のほかに、印刷された画線なども含まれる。
また、多色刷りとは少なくとも2色又はそれ以上の刷り
を含み、ちなみに、色材の3原色、黄色(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)のほか、黒色(K)の4色刷り
や、これに特色を加えた5色、6色、7色、以上の多色
刷りも含まれ、これら各色のステ−ションにインキを送
って印刷する場合のほか、少なくとも一つのステ−ショ
ンにインキを送って印刷する場合も含まれる。
【0004】
【従来の技術】 オフセット印刷では、原稿や校正刷り
のもつ色合いや濃度がどの程度印刷シ−トに再現されて
いるかが重要であり、製版から印刷までのきわめて重要
なテ−マでもある。
【0005】 この印刷画像の色合いや濃度は版の網
点、なかでも、網点の集合によって表現され、この網点
に一定厚さのインキがのせられ、オフされて印刷シ-ト
に再現されて印刷される。
【0006】 すなわち、オフセット印刷版は、原稿画
像を色分解し、分解された各色毎に画像を網点(ドッ
ト)やこの面積率として表現してつくられ、この版を印
刷機の版胴に巻付けて印刷される。印刷のときは、この
版の非画像部は湿し水で湿らせておいて画像部の網点に
インキが供給され、このインキがゴム胴に移され、対応
するゴム胴との間で印刷シ−トは加圧されて印刷シ−ト
上に画像が印刷される。
【0007】 このため、原稿や校正刷りのもつ色合い
や濃度の再現性を高めるのには、原稿の色合いや濃度な
どを網点やその面積率として処理する製版プロセスが印
刷プロセスとともに重要である。
【0008】 換言すると、製版プロセスで細かく区分
された区域内に網点が適正に形成されていることが重要
である。併せて、この網点にインキが定常的に供給さ
れ、このインクが印刷シ−ト上に転写される印刷プロセ
スが重要である。これらによってはじめて原稿などのも
つ画像の色合いや濃淡が表現される。
【0009】 そこで、印刷プロセスのみをみると、色
の再現性は印刷シ−トの紙質やインキの発色度に左右さ
れる。画像の色合いや濃淡を形成する網点による印刷の
成否は、インキの粘度および流動性に左右される。これ
が悪化すると、網点部分におけるインキの細りや太り
(いわゆるドットゲインの発生)や、網点内のインキ濃
度の不均一などが発生し、これらが発生すると、原稿に
較べて発色が弱くなり、画像中の細線がかすみ、切れた
りする欠陥が生じる。
【0010】 これらのところについては、種々の技術
的改善がなされているが、その改善は使用する諸機器の
改善にとどまっている。ちなみに、インキ供給系をみて
も、オ−トプリセットインキングシステム、遠隔操作に
よるインキキ−作動システム、インキキ−分割開閉シス
テム、自動インキ供給システムなどが提案されている
が、印刷プロセスそのものは依然として作業者の職人的
技倆によっている。
【0011】 このところから、製版のときに版の余白
の側部にカラ−パッチ(colour patch)又
はべたパッチといわれる3原色の色階列を、面積率乃至
面積比100%の網点を用いて、余白部分にべた刷りし
ておき、これを目安として色合いや画像の濃度を目視す
ることも行なわれている。さらに、このベタパッチを光
学的手段で検出して画像処理する技術も提案されてい
る。
【0012】 すなわち、版の余白部にスクリ−ン線で
規定される単位区域内に面積比100%の網点を形成し
ておき、その部分に印刷のときにそれぞれの色のインキ
をのせて、これを基準として濃淡を判断する技術であ
る。
【0013】 しかし、この技術はマニュアル操作であ
るため、印刷を一時停止して印刷シ−トをオフラインに
抜きとることが必要となる。また、カラ−パッチだけで
は、色合いや濃度の形成に関与する網点の性状がある程
度推定できるだけであって、検討そのものがマニュアル
管理であるため、誤差も大きい。
【0014】 更に詳しく説明すると、カラ−パッチそ
のものは、あくまで、製版の時に側方の欄外に参考のた
めに設けられたものであって、C(シアン)、M(マゼ
ンタ)、Y(黄)の透明色素による色材の3原色に対応
する面積比100%の網点でもある。
【0015】 したがって、各カラ−パッチは画像の色
合いや濃度を形成する網点と同等のものでない。しか
し、カラ−パッチによる場合は、同等であると一応推定
し図柄や画線などの画像にもカラ−パッチとは同じ条件
でインキがのせられているとみて、判断が行なわれてい
る。
【0016】 また、画像の濃淡はそれに応じた面積率
でつくられた網点によって表現されるもので、画像を形
成する網点はカラ−パッチの網点とは面積率で異なり、
カラ−パッチと同じ条件でインキが供給されているとは
限らない。
【0017】 すなわち、オフセット印刷では版あるい
はブラケットに転移(オフ)されたインキが印刷シ−ト
に転移されて固定(セット)されて印刷される。このオ
フの間、換言すると、転移の間には、ブラケット上のイ
ンキの全量が印刷シ−トの上に転移することとしてい
る。しかし、この条件は印刷条件に左右され、必ずしも
全量が転移するとは限らない。
【0018】 印刷機における印刷プロセスでは、イン
キの転移率が重要なファクタ−であり、転移率は印刷機
の運転条件によっては左右され、個々の網点でも相違し
ている。
【0019】 さらに、転移率は印刷速度、印圧、イン
キの粘度および流動性、界面特性、乾燥性などの印刷条
件によって左右される。とくに、これらインキの性質、
性状は印刷作業中経時的に変化するものであり、カラ−
パッチで推定することは不可能である。
【0020】 例えば、印刷画像の網点を個々にみる
と、インキがのっている態様はさまざまである。すなわ
ち、個々の網点には細りや太り(ドットゲインともいわ
れる)、網点内インキ濃度の不均一などや、さらに、網
点抜け(インキが抜けていること)が発生し、これに左
右されて所望の色合いや濃度まで発色しないことが多
い。
【0021】 このようなことから、カラ−パッチによ
る管理はある程度有効が認められるが、インキ濃度や性
状、印刷機の運転条件などは、職人がル−ペなどを用い
て現場で行なうマニュアル管理に依存しているケ−スが
多い。
【0022】 また、印刷シ−トの画像濃度管理技術や
装置なども提案されているが、これらによっても、印刷
中に印刷シ−トからサンプルを抜きとって、これをオフ
ラインの濃度管理装置にかけて検査されているのが現状
である。
【0023】 また、印刷機のインラインで画像の濃度
を調整するために、それに見合ってインキの供給量を調
整する自動インキ供給システム等も開発されている。し
かし、このシステムは校正刷り又は原稿にもとずいて予
め決めたインキの基準供給量にもとずいて管理するもの
であって、印刷機においてインラインで印刷シ−ト上の
画像濃度を検出し、この濃度にもとずいてインキ供給系
の分割ブレ−ドの開度を自動的に調整するシステムでな
い。
【0024】 現在のところでは、印刷機でオフセット
印刷する際に、連続的に印刷シ−トの画像濃度を測定
し、この結果を直ちに印刷機による印刷プロセスに反映
させ、自動的にインキ供給量などを調整しながら、オフ
セット印刷する方法やそれに用いる機器は提案されてい
ない。
【0025】 さらに、印刷過程における色や濃度の管
理には人間の感覚作用による認識という、日常事象がき
わめて重要なファクタになっているため、最近は、この
人間の感覚作用に認識の中から見出された普遍法則にも
とずいて成立するパタ−ン認識技術とコンピュ−タ技術
の発展とによって、印刷シ−ト上の印刷画像をCCDカ
メラなどによって認識記憶し、この認識画像を予め記憶
しておいた基準画像と比較して印刷シ−トの色の濃淡や
印刷欠陥を検出する方法や装置も提案されている。
【0026】 例えば、日本国特開平06−24690
5号公報および特開平06−246906号公報には、
多色刷り印刷シ−ト上の画像からの反射光としてCCD
カメラによって撮像するとともに、この反射光をR、
G、Bの3成分に分光し、各成分をデンタル変換して比
較検討するか、この成分をH(色相)、S(彩度)、I
(明度)に変換して比較検討する装置が提案されてい
る。
【0027】 この検査装置における印刷シ−ト上の多
色刷り画像の認識はCCDカメラにより行なわれてい
る。CCDカメラには、受光素子が3列に分けて配列さ
れた1列目の受光素子の前にRフィルタが設けられ、2
列目の受光素子の前にGフィルタが設けられ、3列目の
受光素子の前にBフィルタが設けられ、CCDカメラに
入る反射光は3つのカラ−フィルタを通ることによって
R、G、Bの各成分に分けられる。
【0028】 しかしながら、このようにCCDカメラ
によって撮像した画像は、受光素子の前におかれたカラ
−フィルタ−によって、R、G、Bの各成分に分光され
たものであるため、得られる画像がどうしても虫食い状
態になって高画質のものが得られない。
【0029】 また、R、G、Bフィルタを透過した各
成分は一定波長の成分に限られ、原稿のもつ連続的な色
合いや濃淡などを取出すことができない。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は上記欠点の
解決を目的とし、具体的には、オフセット印刷機から排
紙される印刷シ−トをその走行中に紙面全体にわたって
インラインで観察して多色刷り画像をとり込み、これを
直ちにスペクトルに分解して画像の濃度や色調を測定
し、その結果を反映させてインキの供給をほとんど人手
によらずに調整し、この調整を人手によらずに行ないな
がら、オフセット印刷する方法を提案する。
【0031】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明方法
は走行中に印刷シ−トの表面にその幅方向にわたって可
視光線を照射して、その反射光の各点の光を屈折、回折
および屈折させて分散させることにより、その光路に対
し垂直または略々垂直な方向に略々同じ割合で拡がるス
ペクトルに分散させる一方、このスペクトルをCCD撮
像素子により電気信号に変換して比較演算部に送ってイ
ンキ供給系の各分割ブレ−ドに対応する情報として記
憶、比較および演算し、この結果に基いてインキ供給系
の分割ブレ−ドに個別的に指令を与えてその開度を調整
しながら、印刷シ−トを連続的に印刷することを特徴と
する。
【0032】 そこで、以上の通りの手段たる構成なら
びにその作用について図面によってさらに詳しく説明す
ると、つぎのとおりである。
【0033】 なお、図1は本発明方法を実施する装置
の一つの実施例の配置図である。
【0034】 図2は図1に示す装置においてオフセッ
ト印刷される印刷シ−トの一例の平面図である。
【0035】 図3は本発明で用いる分光装置の一例の
説明図である。
【0036】 図4は本発明方法によって連続的なデ−
タ列として記憶されるメモリ−の一例の説明図である。
【0037】 まず、図1において符号1は印刷シ−
ト、100は多色刷りオフセット印刷機における一つの
印刷ステ−ション、110はライン状の光源、120は
レンズ部、140はスリット部、150は分光装置、1
60はCCDカメラなどのCCD撮像素子、170は比
較演算部、180はインキ供給系などに指令を与えるC
PU、190は印刷シ−トの幅方向の濃度をインキ供給
系の分割ブレ−ド毎に表示するディスプレイ部、200
はインキ供給系を示す。
【0038】 図1において、印刷ステ−ション100
は多色刷り印刷機の一つの印刷ステ−ションを示し、こ
の印刷ステ-ション100が並べられて少なくとも2
色、通常は4色又はそれ以上刷られる多色刷りされる。
それぞれの印刷ステ−ション100にはインキ供給系2
00からインキが供給され、印刷シ−ト1の表面には各
色毎の画像が重ね刷りされ、多色刷り画像が印刷され
る。
【0039】 印刷機の少なくとも一つの印刷ステ−シ
ョン100において、版胴101上には平板状の版が巻
付けられ、版の表面には画像部と非画像部とから形成さ
れ、画像部において図柄や画線などやその濃淡は大小の
網点(ドット)によって表わされている。この版胴10
1の版の画像部には所定色のインキが供給される。その
部分は親油性であるため、非画像部には予め湿し水が与
えられているため、インキは飛散され、画像部にのみイ
ンキが付けられる。版胴101の版の画像部に供給され
たインキはブラケット胴102の表面に転写され、この
転写されたインキによって印刷シ−ト1上に移されて画
像が印刷され、インキ中の顔料が固定されてセットされ
る。
【0040】 インキを供給するインキ供給系200
は、印刷シ-ト1の紙幅方向の各部位毎に対応するよ
う、分割した供給室から構成され、各室にインキつぼ2
01、インキロ−ラ202および分割ブレ−ド203が
連結されている。したがって、各供給室からのインキは
分割ブレ−ド202によって印刷シ−ト1の紙幅方向の
各部位に対してインキが供給できる。各部位に対するイ
ンキの供給量はそれぞれのブレ−ド202の開度によっ
て制御され、ブレ−ド202はモ−タ203、例えばス
テップモ−タによって駆動される。
【0041】 要するに、印刷シ−ト1はブラケット胴
102と圧胴103の間を通過する間に所定の印圧が加
えられ、ブラケット胴102上に転写されたインキが印
刷シ−ト1の表面に転写され、これが固定セットされて
印刷される。
【0042】 また、このオフセット印刷機のインキ供
給系200は、CPUユニット180で、予め、版にお
ける画像面積率乃至網点の面積率から各分割ブレ−ド2
02の開度を演算し、それによりインキ供給量が調整で
きるように構成される。このため、このCPUユニット
180による指令系を用いて、後記のように、比較演算
部170からの指令によって分割ブレ−ド202の開度
を調整し、インキ供給量を自動的に調整する。なお、本
発明方法では、このように構成しなくとも、別個の指令
系によって分割ブレ−ド202の開度を調整することも
できる。
【0043】 以上のとおりに、オフセット印刷機にお
いて、各セクション100から排紙される印刷シ−ト1
の表面には所定の画像2(図2参照)が印刷され、例え
ば、最大で150m/分で各セクション100内を走行
し印刷され、順次に排出される。
【0044】 このようにインラインで走行する印刷シ
−ト1においてその幅方向にライン状光源110から白
色光を照射して表面の画像2などを含めた画像部を、図
2に示すように、幅方向にわたる単位エリア11毎の反
射光として印刷画像をレンズ部120を介して分光装置
150にとり込んでスペクトルに分光する。分光装置1
50は、図3に示すように、一対のプリズム151、1
53に回折格子152を組み合わせて構成する。
【0045】 このようにライン状に白色光を照射して
単位エリア11毎の反射光として、連続的に走行してい
る印刷シ−ト1の全面にわたって観察できる。とくに、
印刷シ−ト1は固定したままのライン状の光源110を
移動させることなく印刷シ−ト1の全面にわたって撮像
できるが、少なくともレンズ部120を走行させること
もできる。
【0046】 すなわち、ライン状の光源110を高速
で走行する印刷シ−ト1の上に配置し光を照射すると、
光は印刷シ−ト1に対して幅方向にライン状として延在
する光としてあたる。その反射光は線状の光、平たくい
うと、図2に見られるように、印刷シ−ト1の表面を全
面にわたって単位エリア11毎の連続した反射光として
取出すことができる。
【0047】 取出された反射光はレンズ部120を介
して分光部150にとり込まれてスペクトル分散され、
この分散による拡きの割合をスペクトル波長による影響
をおさえて分散される。
【0048】 このように分散されたスペクトルは、例
えば、CCDカメラなどのCCD撮像素子160に入
る。CCDカメラなどのCCD撮像素子160において
は、分散されたスペクトルは光電変換され、各スペクト
ルのエネルギ−に対応する電気信号はコンピュ−タなど
の比較演算部170において一旦メモリ−161(図4
参照)に記憶し、これにもとずいて比較演算部170で
比較演算して、インキ供給系200において各分割ブレ
−ド203の開度を制御し、印刷シ-ト1上の各対応部
位へのインキ供給量を調整し、印刷作業中にインキ量な
どが自動的に調整して、色合いや濃度を調整する。
【0049】 すなわち、CCD撮像素子160はCC
Dカメラなどといわれるものであって、CCD素子その
ものは元来電気回路の機能素子として取り扱われていた
が、これに光電変換機能を加えることによって撮像素子
として用いられるようになっているものである。したが
って、CCDカメラで光電変換された電気信号は、CC
D素子160によって一定の順序のもとで比較演算部1
70に送られ、メモリ−161に記憶され、予め記憶さ
れている基準電気情報と比較し色合い、濃度が演算され
る。
【0050】 この色合い、濃度は単位エリア11にお
ける各部位のものであり、この部位はインキ供給系20
0の各供給室の分割ブレ−ド203に対応しているた
め、この色合いや濃度分布によって、インキ供給系20
0を自動的に調整すると、印刷中であっても欠陥のない
印刷ができる。
【0051】 しかしながら、このように分光装置15
0によって分散させる場合、分散プリズムによる分散で
は、プリズムの屈折率がプリズム角と入射光線と出射光
線の間のふれ角とによって決まるように、ふれ角が短波
長側で大きく長波長側で小さいこともあって、各色の波
長のもつ強さがあらわれた分散となる。それをそのまま
利用して画像の色合いや濃度を求めても、実際に刷られ
た印刷シ−ト1の色合いや濃度とは似ても似つかないも
のとなる。
【0052】 このところから、分光装置150では、
図3に示すように、分散プリズム151、153のプリ
ズム角を小さく調整するために板状に近い形状に構成
し、分散プリズム151によって分散されたスペクトル
は直ちに回折格子152により回折して分散し、さら
に、プリズム角を小さく調整した分散プリズム153を
用いて分散する。
【0053】 分光装置150は、図3に示すように、
スリット150の後に、プリズム151、回折格子15
2およびプリズム153の分光素子を配列して構成す
る。
【0054】 一対のプリズム151、153の間に回
折格子152が介挿されていると、入射した線状光4に
おける各点の光が屈折、回折、屈折によって分散され
て、線状光4の光路と直交する垂直方向に線状光4の各
点の光が分散し、この分散によって形成される二次元の
板状画像は、各スペクトル光の波長の大小によって拡く
ことなく、二次元の板状画像上における分散による拡き
の程度は同じか又は同程度になる。
【0055】 すなわち、従来から、白色光などの分光
手段としてプリズムや回折格子が用いられている。プリ
ズムは平行でない平面を2つ以上もつ透明体である。白
色光に含まれるスペクトルの屈折率が波長によって異な
ることを利用して分光するものであるから、どうして
も、線状光の各点の光の分散は、ふれ角が短波側のスペ
クトルで大きく長波側のスペクトルで小さくなるため、
長波長の赤色光の屈折率が小さく、大きく屈折しない。
これに対し、短波長の紫色光はエネルギ−が高いことも
あって、大きい屈折率で大きく屈折することとなる。
【0056】 このため、線状光の各点の光の光路に対
する垂直な方向の分散は、赤色光で小さく紫色光で大き
くなる。このような拡きはコンピュ−タなどの比較演算
装置170で色合いや濃度を検出するときに好ましくな
い。
【0057】 このようなところから、分光装置150
において、プリズム151、回折格子152およびプリ
ズム153を交互に組み合わして配置し、しかも、プリ
ズム151、153はいずれもプリズム角が小さく、板
状に又はそれに近く構成する。
【0058】 このように分散させると、プリズム15
1、153は、プリズム角は15°以内程度で側面が互
いに略々平行に近いため、プリズム151に入射した光
は屈折率が低くおさえられて分散されている。要する
に、プリズム151で屈折される光スペクトルは波長に
応じて大きく拡がることがなく、屈折による分散の程度
は小さくおさえられて分散される。
【0059】 したがって、エネルギ−の大きい短波側
の紫色光であっても、屈折は小さくおさえられて分散さ
れ、長波側の赤色光でも、屈折による拡きを低くおさえ
られて分散される。つまり、短波側と長波側の光であっ
ても、分散は波長による影響を少なくして行なわれる。
【0060】 続いて、プリズム151には回折格子1
52が接触あるいは接近させて配置される。このため、
分散の程度が低くおさえられた各スペクトルは、直ち
に、回折格子152に入る。
【0061】 回折格子152においては回折し、干渉
し、波長に合わせて回折格子の溝を介しておくと、分散
の程度がおさえられているスペクトルは重なりを除去し
強め合いはっきりと分散されたスペクトルが抽出でき
る。
【0062】 この場合、その回折の程度、すなわち、
回折角は波長の大きさにほぼ比例し、このことはプリズ
ムの屈折による分散の程度は逆になり、プリズム151
による分散で各スペクトルの波長の大きさに応じた拡き
の影響が残っているが、それは修正できる。
【0063】 このように分散されたスペクトルは、直
ちに、プリズム153に入射する。
【0064】 この分散も、プリズム151と同様に構
成したプリズム153によって行なう。
【0065】 つまり、CCD撮像素子160により移
動される電気信号は単位エリア毎に撮像した画像の濃淡
そのものであり、印刷シ−ト1を区分した単位エリアを
全面にわたって連続的にメモリ−にとり込むと、その一
連の電気信号は印刷1の全面にわたる画像の濃淡をその
ままあらわす。このため、これを濃度情報として、後に
示すとおり、校正原稿の画像の濃度基準とを較べると、
確実に印刷時の管理もできる。
【0066】 以上のように記憶された濃度情報は比較
演算部170に入る。そこで、予め記憶させておいた校
正画像の基準レベルと比較、演算し、その指令をCPU
180を介して各分割ブレ−ド202に与え、その濃度
は基準レベルと併せてディスプレイ部190に表示す
る。
【0067】 すなわち、印刷シ−ト1上において区切
られた幅方向にわたる単位エリア11毎の濃度情報は、
例えば500×500画素といわれるようにきわめて多
数の画素162で記憶される。このため、この濃度情報
は印刷シ−ト1上のきわめて小さい網点画像そのものに
近い情報となり、網点や色の再現性も相当の程度あらわ
している。
【0068】 さらに、このようにきわめて多数の単位
エリア毎の濃度情報を比較演算部170で校正原稿の基
準情報とを比較し、この比較を印刷シ−ト1の走行に合
わせて全面にわたって行なうと、きわめて微小も差異も
検出できる。この差異は実用上は無視してもさしつかえ
のないものまで含まれることとなるが、基準情報にもと
ずいて基準レベルを定め、基準レベルから外れたか否か
を検討すれば十分である。
【0069】 また、比較演算部170に比較するとき
に、単位エリア11の幅方向にわたる各部位の濃度は分
解されたスペクトル強度にもとずくものであるのに対
し、それぞれのインキ供給系200において使用するイ
ンキは色材にもとずくものである。このため、スペクト
ル強度にもとずく濃度情報は色材にもとずく情報に変換
し、この濃度情報のもとで比較が行なわれるのが好まし
い。
【0070】 この変換は、人間が光の3原色を分けて
観測し、この観測結果を脳ずいで合成して色を知覚して
いるとみられることからして、上記のとおりに得られる
濃度分布からの分光分布にもとずいて行なうことがで
き、この面について提案されている換算式によって演算
することによって換算できる。
【0071】 また、このように比較演算部170にお
いて比較、演算し、この結果、単位エリア11の濃度分
布が基準レベルから外れているときには、その部位に該
当する分割ブレ−ド202に指令を与えて開度を調整す
る。
【0072】 開度の調整はCPU180からの指令に
よって行なわれ、基準レベルはCPU180からの指令
により設定される。また、単位エリア11の各部位の濃
度はディスプレイ部190に基準レベルと併せて表示
し、印刷シ−ト1の画像の濃度が分割ブレ−ド202と
対応して表示する。
【0073】 また、このような濃度管理は多色刷り印
刷機の各ステ−ション毎に行なわれ、ちなみに、Y(黄
色)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4
色、さらに、これに所謂特色を加え、6色又は7色、ち
なみに、ライトグリ−ン、ライトオレンジなどに変換し
て、各ステ−ションに指令を与えながら、自動的にオフ
セットできる。
【0074】
【発明の効果】 以上詳しく説明したとおり、本発明方
法は、走行中に印刷シ−トの表面に可視光線を照射して
表面の多色刷り画像を幅方向の単位エリア毎に区分して
とり込んで、画像濃度を測定するため、とり込むための
測定手段は走査させることなく固定したままで、印刷シ
−トの全面にわたって測定できる。
【0075】 また、とり込まれた画像は紙幅方向にわ
たる単位エリアとして区分けされたものであるため、測
定される各部位の画像濃度はインキ供給系の分割ブレ−
ドを介してのインキ供給量と対応し、印刷中にインキ供
給量を調整しつつ、印刷できる。
【0076】 また、とり込んだ多色刷り画像をスペク
トル分解し、インキ供給装置の各分割ブレ−ドに対応さ
せて電気信号として記憶する一方、これら電気信号と予
め記憶させておいた基準レベルとを比較、演算するた
め、この比較、演算の結果は各分割ブレ−ドの開度調整
にそのまま対応し、基準レベルから外れたときであって
も、印刷機を止めることなく指令を送って該当する分割
ブレ−ドの開度を調整でき、その調整された量のインキ
を自動的に印刷セクションに送ってオフセット印刷する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法を実施する装置の一つの実施例の
配置図である。
【図2】 図1に示す装置においてオフセット印刷され
る印刷シ−トの一例の平面図である。
【図3】 本発明で用いる分光装置の一例の説明図であ
る。
【図4】 本発明方法によって連続的なデ−タ列として
記憶されるメモリ−の一例の説明図である。
【符号の説明】 1 印刷シ−ト 100 多色刷りオフセット印刷機 101 版胴 110 ライン状の光源 120 レンズ部 130 プリズム部 140 スリット部 150 スペクトル分解部 160 CCD撮像素子 170 比較演算部 180 CPU 190 ディスプレイ部 200 インキ供給系
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】削除

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行中に印刷シ−トの表面に可視光線を
    照射して、表面の多色刷り画像を幅方向の単位エリア毎
    に区分して光の画像としてとり込み、このとり込んだ単
    位エリア毎の光の画像をスペクトル分解する一方、これ
    らスペクトルをCCD撮像素子により電気信号に変換し
    て、インキ供給系の各分割ブレ−ドの配列順に対応する
    デ−タ列として記憶させ、このデ−タ列を予め記憶した
    基準レベルと比較し演算し、このデ−タが基準レベルか
    ら外れたときに、該当分割ブレ−ドに指令を与えてその
    開度を調整しながら、前記印刷シ−トを連続的にオフセ
    ット印刷することを特徴とする多色刷りオフセット印刷
    方法。
  2. 【請求項2】 前記CCD撮像素子に、とり込んだ前記
    光の画像を電気信号に変換する光電変換部と、この電気
    信号をとり出すCCD素子とを組み込んで成ることを特
    徴とする請求項1記載の多色刷りオフセット印刷方法。
  3. 【請求項3】 前記単位エリアを、前記印刷シ−トの走
    行方向に直交又は略々直交する線状エリアとすることを
    特徴とする請求項1記載の多色刷りオフセット印刷方
    法。
JP2001335790A 2001-10-31 2001-10-31 多色刷りオフセット印刷方法 Pending JP2003136684A (ja)

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