JP2003136368A - 旋削加工システム - Google Patents

旋削加工システム

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JP2003136368A
JP2003136368A JP2001332344A JP2001332344A JP2003136368A JP 2003136368 A JP2003136368 A JP 2003136368A JP 2001332344 A JP2001332344 A JP 2001332344A JP 2001332344 A JP2001332344 A JP 2001332344A JP 2003136368 A JP2003136368 A JP 2003136368A
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turning
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JP2001332344A
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English (en)
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Seiji Beppu
征二 別府
Ken Fujita
藤田  憲
Toshiyuki Kinugasa
利行 衣笠
Hisashi Kano
尚志 金生
Takanobu Yamada
孝信 山田
Masakazu Kaneoka
正和 金岡
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋削加工において、精度よく被加工物を旋削
加工する。 【解決手段】 被加工物21はNC旋盤部11によって
所定の形状に旋削加工される。旋削加工の都度、レーザ
センサ12(発光部)によって被加工物に対してレーザ
光が発光され、レーザセンサコントローラ13はレーザ
センサ(受光部)で受光された受光光に応じて被加工物
の外形寸法計測値を求める。パソコン14では、外形寸
法計測値を少なくとも被加工物に付着した油膜に応じて
規定された油膜補正値で補正して補正後旋削指令値を生
成して、この補正後旋削指令値に応じてNC旋盤部11
を制御して被加工物を旋削加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物を旋削加
工する際に用いられるシステムに関し、特に、NC(数
値制御)旋削加工を行う際、旋削状況に応じて加工条件
を補正して被加工物を旋削加工するためのシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、旋削加工(例えば、NC旋削加
工)を行う際には、複数の工程に分けて被加工物を旋削
加工しており、例えば、試し削り、粗加工(疎加工)、
中加工、及び仕上げ加工の順に被加工物を旋削加工して
いる。旋削加工の際には、被加工物に対して種々の外的
要因(外乱)が作用する結果、予め設定した加工条件に
応じて被加工物を旋削加工しても、その加工精度が所望
の精度とならないことが多い。このため、各工程が終了
する都度その旋削精度を計測して、計測結果に応じて加
工条件を補正するようにしている。
【0003】従来、旋削精度を計測する際には、例え
ば、オペレータ等がマイクロメーター等を用いて各工程
が終了する都度、被加工物の旋削加工形状(加工精度)
を計測して、その計測結果に応じて加工条件等を補正す
るようにしている。
【0004】さらに、各工程が終了する都度、被加工物
の外形寸法(旋削加工形状)を自動的に計測して、この
計測結果に応じて、例えば、NC旋削機制御部が被加工
物の加工条件を補正して、被加工物を補正後の加工条件
に基づいて旋削加工することも行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
にして、被加工物の加工精度を計測して、その計測結果
に応じて加工条件を補正しても、計測精度がよくない
と、結果的に補正後の加工条件に悪影響を及ぼすことな
る。
【0006】例えば、前述のように、オペレータ等がマ
イクロメーター等を用いて旋削形状を計測した際には、
不可避的に計測精度にバラツキが生じてしまい、所望の
計測精度を得ることが難しい。しかも、旋削形状を精度
よく計測するには熟練が必要となる。
【0007】さらに、被加工物の旋削加工形状を計測す
る際には、外乱として、被加工物の温度、表面粗さの程
度、及び被加工物に付着した油膜等があり、このような
外乱を考慮して旋削加工形状を計測しないと、加工条件
を精度よく補正することができず、この結果、被加工物
を所定の旋削加工形状に加工することが困難となってし
まう。
【0008】例えば、図面精度±2.5μmの旋削加工
精度を確保するためには、±25μm程度の計測精度が
必要となる。従って、前述の外乱が計測精度に与える影
響を無視することはできない。
【0009】このような外乱を考慮して、従来の旋削加
工システムにおいては、被加工物を所望の旋削加工精度
で加工する際には、熟練オペレータ等が旋削加工形状を
計測して、この計測結果に応じて加工条件を補正しなけ
ればならず、不可避的に、旋削加工時間が長くなって、
加工コストがアップしてしまうという課題がある。
【0010】本発明の目的は、精度よく被加工物を旋削
加工することのできる旋削加工システムを提供すること
にある。
【0011】本発明の他の目的は加工コストが低減でき
る旋削加工システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、被加工
物を旋削加工する際に用いられる旋削加工システムであ
って、前記被加工物を旋削加工する都度前記被加工物の
外形寸法を計測して計測値を求める計測手段と、前記計
測値を少なくとも前記被加工物に付着した油膜に応じて
規定された油膜補正値で補正して補正後旋削指令値を生
成する指令値生成手段とを有し、前記補正後旋削指令値
に応じて前記被加工物を旋削するようにしたことを特徴
とする旋削加工システムが得られる。
【0013】このようにして、少なくとも油膜に応じた
油膜補正値に基づいて外形寸法計測値を補正するように
したから、精度よく被加工物の外形寸法を求めることが
できる。さらに、このようにして補正された外形寸法に
応じて補正後旋削指令値を生成するようにしたから、精
度よく被加工物を旋削加工することができる。
【0014】例えば、前記計測手段は、レーザ光を出射
する発光部と前記レーザ光を受光光として受光する受光
部とを備えるレーザセンサと、前記レーザ光の一部が前
記被加工物で遮られて前記受光部で前記受光光として受
光された際前記レーザ光の幅と前記受光光の幅とに基づ
いて前記計測値を求めるコントローラとを有している。
【0015】さらに、前記被加工物の表面温度を計測し
て計測表面温度を得る温度センサを備えて、前記指令値
生成手段が前記計測表面温度と前記被加工物の線膨張率
とに基づいて求められた温度補正値で前記計測値を補正
して前記補正後旋削指令値を生成するようにしてもよ
い。
【0016】このようにすれば、旋削加工によって被加
工物の表面温度が上昇することによる誤差を補正するこ
とができ、より精度よく被加工物を旋削加工することが
できる。
【0017】例えば、前記温度補正値は前記計測値−
(前記計測表面温度+室温)/前記線膨張率で求められ
る。
【0018】また、前記指令値生成手段が前記被加工物
の表面粗さに応じて設定された表面粗さ補正値に応じて
前記計測値を補正して前記補正後旋削指令値を生成する
ようにしてもよい。
【0019】このようにして、表面粗さ補正値で外形寸
法計測値を補正すれば、表面粗さに起因する計測誤差を
補正することができ、さらに精度よく被加工物を旋削加
工することができる。
【0020】例えば、前記表面粗さ補正値は前記被加工
物の送り量をf(mm/1回転)、旋削工具の刃先の半
径をrとした際、f/8rで求められる理論粗さであ
り、前記指令値生成手段は前記理論粗さを前記計測値に
加算して前記計測値を補正する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明
の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に
過ぎない。なお、以下の説明では、被加工物を円柱形状
に旋削加工する例をあげて説明するが、円柱形状に旋削
加工する場合に限らず、被加工物をその断面が対象とな
るように旋削加工する場合にも適用することができる。
【0022】図1を参照して、図示の旋削加工システム
は、NC旋盤部11、レーザセンサ(レーザスリットセ
ンサ)12、レーザセンサコントローラ13、及びパソ
コン(NC旋盤制御部)14を備えており、後述するよ
うにして、NC旋盤部11ではパソコン14から与えら
れる加工条件指令値に応じて被加工物21を旋削加工し
て、例えば、円柱状の加工物とする(旋削加工の際に
は、粗加工(疎加工)、中加工、及び仕上げ加工の各工
程順に旋削加工が行われる)。パソコン14には、予め
加工条件(設定加工条件)が設定されており、パソコン
14は設定加工条件に基づいてNC旋盤部11に加工条
件指令値を送出して旋削加工を行う。そして、この設定
加工条件は、後述するようにして、計測された補正値に
よって補正される。
【0023】被加工物21を旋削加工する際には、例え
ば、各工程が終了する都度、被加工物21の加工精度が
計測される。図示の例では、レーザセンサ12を用いて
被加工物21の加工精度(加工形状)が計測される。
【0024】図2を参照して、図示の例では、旋削加工
システムは第1及び第2のレーザセンサ12a及び12
bを有しており、第1及び第2のレーザセンサ12a及
び12bはそれぞれ発光部111及び112と受光部1
21及び122を有している。発光部111及び112
は第1のセンサ移動機構(図示せず)に搭載されてお
り、図中、実線矢印で示す方向に、発光部111及び1
12は第1のセンサ移動機構によって移動される。同様
にして、受光部121及び122は第2のセンサ移動機
構(図示せず)に搭載されており、受光部121及び1
22は発光部111及び112と同期して第2のセンサ
移動機構によって移動される。
【0025】NC旋盤部11のバイト11aによって被
加工物21を旋削して、一工程が終了すると、被加工物
21の外形寸法(外径)が計測される。被加工物21の
外形寸法を計測する際には、レーザコントローラ13に
よって発光部111及び112が駆動されて、発光部1
11及び112からの光(レーザ光)をそれぞれ受光部
121及び122で受光する。受光部121及び122
は受光光をそれぞれ第1及び第2の受光光としてレーザ
コントローラ13に与える。そして、レーザコントロー
ラ13では、第1及び第2の受光光に基づいて、後述す
るようにして、被加工物21の外形寸法(外径)を求め
る。この計測外径はパソコン14に与えられ、パソコン
14では、計測外径に基づいて設定加工条件を補正し
て、補正後の設定加工条件に基づいてNC旋盤部11を
制御することになる。
【0026】上述のようにして、レーザセンサ12a及
び12bで計測された外形寸法(計測結果)に基づい
て、パソコン14は設定加工条件を補正するが、この
際、被加工物21の温度、表面粗さによる誤差、及び被
加工物に付着した油膜等の外乱を考慮して設定加工条件
の補正が行われる。
【0027】旋削加工を行うと、不可避的に、被加工物
21の表面温度が上昇する。この際、被加工物21の中
心付近の温度は表面温度とは異なっている(中心付近の
温度の方が一般的に低い)。被加工物21の表面温度を
計測するため、図2に示すように、被加工物21の近傍
には温度センサ(例えば、赤外線センサ)22が配置さ
れている。温度センサ22で計測された被加工物21の
表面温度(計測表面温度)はパソコン14に与えられ、
パソコン14は計測表面温度に応じて外形寸法を室温
(例えば、20℃)における外形寸法に補正する。
【0028】いま、被加工物21の材質がステンレス鋼
(SUS304)であるとし、外径がφ60〜φ340
であるとすると、ステンレス鋼の熱伝導率(100℃)
は16.3(W/m・℃)、線膨張率(0〜100℃)
は17.3(10−6・℃ )であるから、外径(計
測表面温度)−中心(室温:計測値)間を、例えば、直
線補間した温度分布として温度補正値を求める。簡便な
手法としては、{計測表面温度+中心温度(室温:計測
値)}/2=平均温度として温度補正値を求めるように
してもよい。ここでは、平均温度に基づいて温度補正値
を求めることにすると、温度補正値=計測外径−{計測
表面温度+中心温度(室温:計測値)}/2・17.3
・10−6となる。
【0029】さらに、被加工物21の表面状態による計
測誤差補正を行う。レーザセンサで計測した計測値(外
径)は、マイクロメーターで計測した値よりも小さく現
れる傾向がある。このことは、旋削(切削)後の被加工
物21の表面粗さに起因している。いま、被加工物21
の送りをf(mm/1回転)で表し、刃先の半径をr
(mm)で表すと、理論粗さRmax=f/8rで表
される。そして、実際の粗さと理論粗さとの比を求める
と(実際の粗さ/理論粗さ)、約2倍となる。よって、
レーザセンサで計測された計測値(外径)に理論粗さを
加えて計測誤差補正を行うことになる。
【0030】また、旋削加工においては、不可避的に切
削油が被加工物21に付着する。このため、切削油付着
による計測誤差を補正する必要がある。一般に、被加工
物21の外径寸法を計測する際には、油膜を最小限にす
るために、被加工物21に対してエアーブローが行われ
る。エアーブロー圧力と油膜が最小限となる時間との関
係は、切削油の種類によって異なり、切削油の種類毎
に、エアーブロー圧力と油膜が最小限となる時間が予め
試験的に求められている。そして、切削試験を複数回行
って除去されなかった油膜に関する補正値値を切削油の
種類毎に求めておく。
【0031】図3を参照すると、いま、被加工物の加工
面がドライであると、マイクロメーターで計測した計測
値(外形寸法)を基準計測値とすると、レーザセンサで
計測した計測値は基準計測値よりも小さくなるがドライ
よりも若干大きくなる(図3(a))。同様に、被加工
物の加工面が水溶性物で覆われていると、レーザセンサ
で計測した計測値は基準計測値よりも小さくなる(図3
(b))。一方、被加工物の加工面が油性物(例えば、
油性切削油)で覆われていると、レーザセンサで計測し
た計測値は基準計測値よりも大きくなる(図3
(b))。このように、被加工物の加工面が切削油で覆
われていると、レーザセンサで計測した計測値は基準計
測値よりも大きくなるから、切削試験を複数回行って、
マイクロメーターによって計測した計測値とレーザセン
サで計測した計測値との誤差を求めて、例えば、その平
均値を油膜補正値とする。
【0032】ここで、図2及び図4を参照して、いま、
粗加工(疎加工)、中加工、及び仕上げ加工の各工程順
に被加工物21を旋削加工するとすると、パソコン14
には各工程毎に加工条件が設定されており(例えば、粗
加工条件、中加工条件、仕上げ加工条件)、各加工条件
には加工後の外形寸法が含まれている。なお、各工程は
さらに複数のステップに区分されるかもしれない。
【0033】まず、粗加工が開始されると(S1)、パ
ソコン14では粗加工条件に応じてNC旋盤部11を制
御して被加工物21を旋削する。粗加工が一旦終了とす
ると(S2)、第1及び第2の移動機構によってレーザ
センサ12a及び12bが所定の位置に移動されて、粗
加工後の被加工物(以下粗加工物と呼ぶ)21の外形寸
法が計測される(S3)。
【0034】ここで、図5を参照して、いま、発光部1
11及び発光部112から出射されたレーザ光の幅を
A、発光部111及び112間のストローク(発光部1
11から出射されるレーザ光の下側(又は上側)と発光
部112から出射されるレーザ光の下側(又は上側)と
の間隔)をL、受光部121で受光された受光光(第1
の受光光)の幅をA1、受光部122で受光された受光
光(第1の受光光)の幅をA2とすると、計測外形寸法
DmはDm=(A−A1)+(A−A2)+(L−A)
=L+A−(A1+A2)となる。
【0035】再び、図2及び図4を参照して、上述のよ
うにして、レーザコントローラ13では、計測外形寸法
Dmを計測して、計測外形寸法Dmをパソコン14に与
える。パソコン14では計測外形寸法Dmに応じて補正
後粗加工指令値Dhを生成する(S4)。
【0036】いま、パソコン14に設定された粗加工条
件中の設定外形寸法(設定粗外形寸法)をD0とする
と、パソコン14は、補正後粗加工指令値Dh=(Dm
−(D0×α×(t−室温)−B1−B2−B3−D
0)×βとして、補正後粗加工指令値Dhを求める。こ
こで、αは線膨張率であり、例えば、SUS304の場
合には、線膨張率α1=17.3×10−6が与えら
れ、SS400の場合には、線膨張率α2=11.7×
10−6が与えられる。tは温度センサ22で計測され
た計測表面温度であり、室温としては、例えば、20℃
が設定される。B1は前述した油膜補正値であり、B2
はレーザセンサ12a及び12bの位置決め補正値であ
る(前述のように、外形寸法を計測する際には、レーザ
センサ12a及び12bが移動される関係上、計測の都
度レーザセンサ12a及び12bの位置がずれることが
ある。従って、複数回の試験的旋削を行って位置ずれ誤
差を平均してこの平均値を位置決め補正値(初期誤差補
正値)とする)。B3はその他の補正値(誤差)であ
り、必要に応じて設定される。また、βは係数であり、
設定粗加工指令値(設定粗加工外形寸法)が直径寸法を
表している際には、β=1.0、設定粗加工指令値が半
径寸法を表している際には、β=0.5とする。なお、
前述の表面粗さによる計測誤差補正値は、設定粗外形寸
法(設定粗加工指令値)D0に含まれている。
【0037】上述のようにして、補正後粗加工指令値D
hを求めた後、パソコン14は補正後粗加工指令値Dh
>許容値であると(S5:必ず補正後粗加工指令値Dh
≧0である。つまり、補正後粗加工指令値Dh<0とな
ることはない)、パソコン14は補正後粗加工指令値D
hに基づいてNC旋盤部11を制御して再び粗加工を実
行する(S1を実行する)。そして、粗加工が終了する
と、前述のようにして、被加工物21の外形寸法が計測
されて、再びパソコン12では計測外形寸法に基づいて
補正後粗加工指令値を求める。そして、補正後粗加工指
令値Dh>許容値であれば、再びS1に戻る。一方、補
正後粗加工指令値Dhが許容値以下であれば、中加工に
進む(S6)。
【0038】中加工においても、粗加工と同様にして、
中加工が終了すると(S7)、外形寸法が計測されて、
補正後中加工指令値が求められる(この際には、設定中
加工指令値が用いられる:S8)。そして、補正後中加
工指令値が許容値以下となるまで、粗加工と同様にして
中加工が行われることになる。補正後中加工指令値が許
容値以下となると(S9)、仕上げ加工に進む(S1
0)。
【0039】仕上げ加工においても、粗加工と同様にし
て、仕上げ加工が終了すると(S11)、外形寸法が計
測されて、補正後仕上げ加工指令値が求められる(この
際には、設定仕上げ加工指令値が用いられる:S1
2)。そして、補正後仕上げ加工指令値が許容値以下と
なるまで、粗加工と同様にして仕上げ加工が行われるこ
とになる。補正後仕上げ加工指令値が許容値以下となる
と(S13)、旋削加工が終了する。
【0040】このようにして、被加工物の外形寸法を計
測して、この計測外形寸法を表面温度補正値、表面粗さ
補正値、及び油膜補正値で補正するようにしたから、被
加工物の外形寸法を精度よく求めることができ、この結
果、被加工物を精度よく旋削加工することができるばか
りでなく、加工コストを低減することができることにな
る。
【0041】上述の例では、レーザセンサの位置決め補
正値も用いているがこの補正値は必ずしも必要なく、例
えば、レーザセンサを固定しておけば、この補正値は不
要となる。また、表面温度補正値、表面粗さ補正値、及
び油膜補正値のうち計測誤差に最も寄与するのは油膜補
正値であり、油膜補正値を用いて計測外形寸法を補正す
るようにすれば、精度の高い外形寸法を求めることがで
きる。
【0042】さらに、上述の例では、1対のレーザセン
サを配置して、被加工物21の外形を計測するようにし
たが、レーザセンサは一つでもよい。この際には、発光
部及び受光部を同期させて被加工物の径方向に移動させ
て、第1の位置で前述のA1を計測して、第2の位置で
前述のA2を計測して、第1の位置と第2の位置とのス
トロークをLとして、外形寸法を求めるようにすればよ
い。
【0043】また、被加工物21の径がレーザ光(出射
光)の幅よりも小さければ、一つのレーザセンサを用い
て、レーザセンサを移動させることなく、外形寸法を計
測することができる。つまり、被加工物21で遮られた
レーザ光の幅が外形寸法となる。
【0044】なお、上述の例では、工程が終了する都
度、補正後加工指令値を生成するようにしたが、被加工
物を旋削加工しつつ加工指令値を補正後して旋削加工を
実施するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、被加
工物を旋削加工する都度、被加工物の外形寸法を計測し
て、計測値を少なくとも被加工物に付着した油膜に応じ
て規定された油膜補正値で補正して補正後旋削指令値を
生成し、補正後旋削指令値に応じて被加工物を旋削する
ようにしたから、精度よく被加工物の外形寸法を求める
ことができるという効果がある。さらに、このようにし
た補正された外形寸法に応じて補正後旋削指令値を生成
するようにしたから、精度よく被加工物を旋削加工する
ことができるという効果がある。そして、被加工物を精
度よく旋削加工できる結果、加工コストも低減できると
いう効果がある。
【0046】さらに、本発明では、被加工物の計測表面
温度と被加工物の線膨張率とに基づいて求められた温度
補正値で外形寸法計測値を補正して補正後旋削指令値を
生成するようにしたから、旋削加工によって被加工物の
表面温度が上昇することよる誤差を補正することがで
き、より精度よく被加工物を旋削加工することができる
という効果がある。
【0047】また、本発明では、被加工物の表面粗さに
応じて設定された表面粗さ補正値に応じて外形寸法計測
値を補正して補正後旋削指令値を生成するようにしたか
ら、表面粗さに起因する計測誤差を補正することがで
き、さらに精度よく被加工物を旋削加工することができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による旋削加工システムの一例を示す
ブロック図である。
【図2】 図1に示す旋削加工システムの一部を拡大し
て示す図である。
【図3】 マイクロメーターによる計測値とレーザセン
サによる計測値との誤差を説明するための図であり、
(a)は加工面がドライである状態を示す図、(b)は
加工面が水溶性物質で覆われた状態を示す図、(c)は
加工面が油性物質で覆われた状態を示す図である。
【図4】 図1に示す旋削加工システムの動作の一例を
説明するためのフローチャートである。
【図5】 被加工物の外形寸法を計測する手法の一例を
説明するための図である。
【符号の説明】
11 NC旋盤部 11a バイト 12,12a,12b レーザセンサ(レーザスリット
センサ) 111,112 発光部 121,122 受光部 13 レーザセンサコントローラ 14 パソコン(NC旋盤制御部) 21 被加工物 22 温度センサ(赤外線センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23B 1/00 B23B 1/00 N (72)発明者 衣笠 利行 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 金生 尚志 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 山田 孝信 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 金岡 正和 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 3C001 KA05 KA08 KB01 TA03 TB03 TB10 TC05 3C029 AA40 BB03 3C045 HA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物を旋削加工する際に用いられる
    旋削加工システムであって、前記被加工物を旋削加工す
    る都度前記被加工物の外形寸法を計測して計測値を求め
    る計測手段と、前記計測値を少なくとも前記被加工物に
    付着した油膜に応じて規定された油膜補正値で補正して
    補正後旋削指令値を生成する指令値生成手段とを有し、
    前記補正後旋削指令値に応じて前記被加工物を旋削する
    ようにしたことを特徴とする旋削加工システム。
  2. 【請求項2】 前記計測手段は、レーザ光を出射する発
    光部と前記レーザ光を受光光として受光する受光部とを
    備えるレーザセンサと、前記レーザ光の一部が前記被加
    工物で遮られて前記受光部で前記受光光として受光され
    た際、前記レーザ光の幅と前記受光光の幅とに基づいて
    前記計測値を求めるコントローラとを有することを特徴
    とする請求項1に記載の旋削加工システム。
  3. 【請求項3】 さらに前記被加工物の表面温度を計測し
    て計測表面温度を得る温度センサを有し、前記指令値生
    成手段は前記計測表面温度と前記被加工物の線膨張率と
    に基づいて求められた温度補正値で前記計測値を補正し
    て前記補正後旋削指令値を生成するようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載の旋削加工システム。
  4. 【請求項4】 前記温度補正値は前記計測値−(前記計
    測表面温度+室温)/前記線膨張率で求められることを
    特徴とする請求項3に記載の旋削加工システム。
  5. 【請求項5】 前記指令値生成手段は前記被加工物の表
    面粗さに応じて設定された表面粗さ補正値に応じて前記
    計測値を補正して前記補正後旋削指令値を生成するよう
    にしたことを特徴とする請求項3に記載の旋削加工シス
    テム。
  6. 【請求項6】 前記表面粗さ補正値は前記被加工物の送
    り量をf(mm/1回転)、旋削工具の刃先の半径をr
    とした際、f/8rで求められる理論粗さであり、前
    記指令値生成手段は前記理論粗さを前記計測値に加算し
    て前記計測値を補正するようにしたことを特徴とする請
    求項5に記載の旋削加工システム。
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