JP2003135067A - G+C含量が高いrDNAのスペーサー領域のエンハンサーとしての利用 - Google Patents

G+C含量が高いrDNAのスペーサー領域のエンハンサーとしての利用

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JP2003135067A
JP2003135067A JP2001332861A JP2001332861A JP2003135067A JP 2003135067 A JP2003135067 A JP 2003135067A JP 2001332861 A JP2001332861 A JP 2001332861A JP 2001332861 A JP2001332861 A JP 2001332861A JP 2003135067 A JP2003135067 A JP 2003135067A
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rdna
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gene
dna
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Hideo Honda
秀夫 本田
Kenichi Yamaguchi
健一 山口
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、G+C含量が高いrDNAのスペ
ーサー領域を外来性の遺伝子に連結して生物または植物
細胞に組み込むことにより、該スペーサーを外来性遺
伝子の発現を増大させるエンハンサーとして機能させ
る。外来性遺伝子の発現を増大させた生物または植物
細胞を取得する。形質転換された生物あるいは植物細
胞において外来性遺伝子の発現を増大させることで物質
生産を行う、等を目的とする。 【解決手段】 G+C含量が高いrDNAのスペーサー
領域あるいは配列番号1に記載のDNAを含む外来性遺
伝子を構築し、それを生物または植物細胞に導入するこ
とで形質転換体における外来性遺伝子の発現を増大させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外来性遺伝子の発
現を増大させる方法、特に、G+C含量が高いリボソー
ムDNA(以下、rDNAと略記する)のスペーサー領
域のエンハンサーとしての利用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遺伝子組換えによる植物の機能改変はキ
メラ遺伝子の植物細胞への導入に依存し、導入された遺
伝子の発現はそのプロモーターに依存する。プロモータ
ーはRNAポリメラーゼが結合して転写レベルでの遺伝
子発現を開始する配列の他、空間的および時間的な遺伝
子発現制御に関与する配列や外的な刺激に応答する配列
を含み、各プロモーター独自の遺伝子発現様式を示す。
例えば、イネのクロロフィルa/b結合タンパク質(Ca
b)のプロモーターは緑葉において光誘導的に遺伝子の
発現を活性化する(Tada et al. EMBO J.(1986)10,18
03-1808)。外来遺伝子の発現レベルの上昇は、プロモ
ーターの転写活性を強化させるDNA配列であるエンハ
ンサーを外来遺伝子の構築体に加えることによりしばし
ば達成される。エンハンサーの機能は、近傍に存在する
プロモーターからの距離、相対位置、および方向性によ
って大きな影響を受けないことを特徴とする。また、エ
ンハンサーは本来機能しているものとは異なるプロモー
ターに連結した場合でも機能する場合が多く、また、エ
ンハンサー配列を反復させることでより発現レベルを高
めることが可能である。
【0003】Borysjukら(Nature Biotech. (2000), 1
8, 1303-1306)は、タバコの25SrDNAおよび18
SrDNA間に存在する配列であるAおよびT塩基に富
むaps(amplification-promoting sequnec)配列が外来
遺伝子の増幅と発現を促進することを明らかにしたが、
そのaps配列中には反復配列が9箇所存在し、酵母にお
いて遺伝子増幅に関与するARS(autonomously repli
cating sequence)の11塩基のコンセンサス配列(A/T)TT
TAT(A/G)TTT(A/T)に最低でも9塩基が一致する。一方、
イネのrDNAの2138ヌクレオチド配列から構成される
スペーサー領域はG+C含量が71%であり、A+T含量
よりかなり高いことが知られている(Takaiwa et al. P
lant Mol. Biol. (1990) 15: 933-935)。また、イネの
スペーサー領域にはタバコでみられたようなaps配列に
相当する配列は存在しない。イネのrDNAのスペーサ
ー領域には、トウモロコシ、コムギ、ニンジン、ハツカ
ダイコンなどで保存されるrDNAの転写開始点である
TATA(R)TA(N)GGG配列を3箇所含み、また、この保存性
の高い配列を含む3つの250塩基の反復配列が存在す
る。さらに前記250塩基の反復配列の一部に相当する100
塩基の配列も隣接して存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イネ
のrDNAのスペーサー領域に代表されるG+C含量が
高いrDNAのスペーサー領域を外来性の遺伝子に連結
して生物または植物細胞に導入することにより、植物細
胞における外来遺伝子の発現量を増大させるエンハンサ
ーとして機能させる方法を提供することである。
【0005】本発明のさらなる目的は、当該エンハンサ
ーの利用により、かつ植物の緑葉、根、塊茎、茎、葉、
花又は種子の1以上において発現する任意のプロモータ
ーの外来性遺伝子の発現機能を増大させる方法又は外来
性遺伝子がコードする蛋白質或いは該蛋白質の作用によ
り生産される物質の生産方法を提供することにある。
【0006】また、当該配列が得られた植物以外の植物
における外来遺伝子の発現を高める方法又はその様に外
来遺伝子の発現が高められた植物を提供することも本発
明の目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、G+C含
量が高いrDNAのスペーサー領域の配列、特にイネ由
来の当該配列が外来遺伝子の発現レベルを高めるエンハ
ンサーとして機能するということを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0008】即ち、本願発明は以下のとおりである。 [1] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれらに
由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩基
の総量が50%を上回るDNAを、外来性遺伝子のプロ
モーターを活性化するエンハンサーとして利用する方
法。 [2] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の全て又はrDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の内部の反復されたヌクレオチド配列に由来するヌ
クレオチド配列を含有し、そのG及びC塩基の総量が5
0%を上回るDNAが、3XSSC、20mM NaPO4(pH6.
8)からなるハイブリダイゼーション溶液中で65℃でハイ
ブリダーゼーションの後、0.2XSSCの洗浄溶液中で6
5℃で洗浄後に、rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
チド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
チド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列を含有
し、そのG及びC塩基の総量が50%を上回るDNAに
ハイブリダイズすることを特徴とする[1]記載の方
法。 [3] G及びC塩基をそれぞれ少なくとも25%有
する[1]又は[2]に記載の方法。 [4] G及びC塩基をそれぞれ少なくとも30%有
する[3]に記載の方法。 [5] G及びC塩基をそれぞれ少なくとも35%有
する[4]に記載の方法。 [6] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれらに
由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩基
の総量が50%を上回るDNAがイネ由来である[1]
〜[5]の何れか一項に記載の方法。 [7] DNAが単離及び/又は精製されたDNAで
ある、[1]〜[6]の何れか一項に記載の方法。 [8] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれらに
由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩基
の総量が50%を上回るDNAを、外来性遺伝子のプロ
モーターを活性化するエンハンサーとして利用して、1
以上の外来遺伝子のプロモーターの活性を高めることに
より植物の1以上の器官における1以上の外来性遺伝子
の発現を増大させる方法。 [9] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド配
列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれらに
由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩基
の総量が50%を上回るDNAが植物遺伝子から得られ
るか、又は合成により生成されるものであることを特徴
とする、[8]に記載の方法。 [10] 遺伝子プロモーターが植物における遺伝子
プロモーターである、[8]又は[9]に記載の外来性
遺伝子の発現を増大させる方法。 [11] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれら
に由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩
基の総量が50%を上回るDNAが植物の緑色又は非緑
色組織、特には該植物の根、塊茎、種子、茎、花又は葉
における遺伝子の発現を増大させる、[8]〜[10]
のいずれか1項に記載の外来性遺伝子の発現を増大させ
る方法。 [12] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれら
に由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩
基の総量が50%を上回るDNAを複数用いることを特
徴とする、[8]〜[11]のいずれか1項に記載の外
来性遺伝子の発現を増大させる方法。 [13] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれら
に由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩
基の総量が50%を上回るDNAが正常方向及び逆方向
の両者で作動する、[8]〜[12]のいずれか1項に
記載の外来性遺伝子の発現を増大させる方法。 [14] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれら
に由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩
基の総量が50%を上回るDNAが、発現させようとす
る遺伝子プロモーター又はターミネーターのいずれかに
結合する、[8]〜[13]のいずれか1項に記載の外
来性遺伝子の発現を増大させる方法。 [15] rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチド
配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれら
に由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩
基の総量が50%を上回るDNAと遺伝子プロモーター
とコード配列もしくは非コード配列及びターミネーター
配列を含むキメラ遺伝子。 [16] 前記のキメラ遺伝子が1を上回る該DNA
及び1を上回る遺伝子プロモーターを含むことを特徴と
する、[15]に記載のキメラ遺伝子。 [17] [15]又は[16]のいずれか1項に記
載のキメラ遺伝子を有する形質転換された植物。 [18] 形質転換された植物がジャガイモ、タバ
コ、綿花、レタス、メロン、カボチャ、キュウリ、エン
ドウマメ、セイヨウアブラナ、ダイズ、テンサイもしく
はヒマワリから選ばれる双子葉植物種、又はコムギ、オ
オムギ、ライムギ、イネもしくはトウモロコシから選ば
れる単子葉植物種である、[17]に記載の植物。 [19] [1]〜[14]のいずれか1項に記載の
方法により外来性遺伝子の発現が高められた細胞。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、遺伝子プロモーターの発現を増大させる方法
であって、rDNAのスペーサー領域をエンハンサーと
して用いて1以上の遺伝子プロモーターの活性を高める
ことにより植物の1以上の器官における1以上の遺伝子
の発現を増大させる方法である。また、当該エンハンサ
ーとして利用されるDNAはG及びC塩基に富むヌクレ
オチド配列であり、その含有するG及びC塩基の総量は
該ヌクレオチド配列の50%を上回るエンハンサーである
方法である。
【0010】本明細書中で用いられる場合、発現の増大
とは、本発明のエンハンサーと共に用いた場合の遺伝子
の発現が、本発明のエンハンサーとして利用されるDN
Aを用いずにその遺伝子の発現において見られるであろ
うものよりも大きいことを意味する。
【0011】本発明に係るエンハンサーとして利用され
るDNAは植物の遺伝子から得られるか、又は合成によ
り産生されることが出来る。エンハンサーとして利用さ
れるDNAは植物遺伝子の相同体であっても、合成によ
り産生された配列の相同体であってもよい。
【0012】本発明に係るエンハンサーとして利用され
るDNAは、イネのrDNAのスペーサー領域から得ら
れることができる。該エンハンサーとして利用されるD
NAは隣接する25SrDNAおよび18SrRNA配
列を含んでもプロモーターの発現を増大させることがで
きる。
【0013】そのようなエンハンサーとして利用される
DNAとしての機能を有するDNAとしては配列表の配
列番号1に記載の塩基配列を有するDNAが例示でき
る。そして当該配列番号1の486−2624番目の塩
基配列を有するDNAは全スペーサー領域であり、該全
スペーサー領域のみをエンハンサーとして利用してもよ
い。
【0014】好ましくは、植物の1以上の器官に組み込
まれる遺伝子の高められた発現は、そのエンハンサーと
して利用されるDNAが得られた植物とは異なる植物に
おけるものである。この相違は植物の型、すなわち系統
群(family)の相違であっても、又は同じ植物系統群の別
の植物であってもよい。
【0015】本発明は、遺伝子プロモーターのためのエ
ンハンサーであって、当該エンハンサーとして利用され
るDNAはG及びC塩基に富むヌクレオチド配列であ
り、その含有するG及びC塩基の総量がこのヌクレオチ
ド配列の50%を上回るDNAを提供する。このエンハン
サー配列は単離及び/又は精製されたされた配列が適切
でありうる。
【0016】このエンハンサーとして利用されるDNA
は、イネのrDNAスペーサー領域の配列、又はそれに
類似する配列であって、そのサブ配列、特にスペーサー
内の反復配列がエンハンサーとして活性であることがよ
り有利である。この反復配列は配列表の配列番号1の7
95-1667番目の塩基配列に相当する。
【0017】類似配列は相同体としても知られ得る。本
明細書中で用いられる場合、相同体という用語は、別の
ヌクレオチド配列と同一であるか又はそれに類似するヌ
クレオチド配列を有する核酸を意味する。その類似性
は、そのヌクレオチド配列が本発明によるエンハンサー
として作用可能となるのに十分なものでなければならな
い。好ましくは、遺伝子プロモーターは植物で機能する
遺伝子プロモーターである。
【0018】本発明にかかるエンハンサーとして利用さ
れるDNAは複数のエンハンサー用DNAを含んでいて
もよい。これら本発明に係るエンハンサーとして利用さ
れるDNAは、正常又は逆方向の両者において適切に作
動し得る。また、本発明に係るのエンハンサーとして利
用されるDNAは、発現させようとする遺伝子のプロモ
ーター又はターミネーターのいずれかに作動可能に結合
させ得ることが適切である。
【0019】また、本発明は、本発明に係るエンハンサ
ーとして利用されるDNA、遺伝子プロモーター、コー
ド配列もしくは非コード配列及びターミネーター配列を
含むキメラ遺伝子も提供する。ここで用いられる場合、
キメラ遺伝子という用語は、1種を上回る生物からの配
列を有する組換えDNA分子を意味する。
【0020】前記キメラ遺伝子は1種を上回るエンハン
サーとして利用されるDNA及び1種を上回るプロモー
ターを有していても良く、レポーター配列又は識別可能
な特徴を形質転換された植物に付与する他の任意の配列
を含むことが可能である。エンハンサーは、このキメラ
遺伝子に含まれる場合、正常の方向であっても逆方向で
あってもよい。
【0021】本発明における外来性遺伝子とは、宿主細
胞が本来有していない遺伝子を指しており、そのような
遺伝子は蛋白質をコードする領域とその上流に当該領域
の発現を制御するプロモーター領域(遺伝子プロモータ
ー)を少なくとも有し、更に所望によりその上流にトラ
ンジットペプチド配列や下流にターミネーター領域を有
していてもよい。この場合、これら蛋白質をコードする
領域以外のプロモーター領域およびターミネーター領域
等は必ずしもその由来が蛋白質をコードする領域と同一
である必要はなく、必要に応じて適宜選択可能である。
このような外来性遺伝子の例としては実施例1に記載の
アロエ緑葉由来NADPリンゴ酸酵素のcDNAを含む
ものや、実施例2に記載の大腸菌カタラーゼ遺伝子を含
むものがあげられる。
【0022】さらに本発明は、本発明による1以上のエ
ンハンサーとして利用されるDNAを用いることにより
その形質転換された植物中の1以上の遺伝子の発現が増
大している形質転換された植物を提供する。加えて本発
明は、本明細書の方法又はそのエンハンサーとしての利
用の結果として発現が増大している遺伝子を有する細胞
も提供する。
【0023】この形質転換された植物は、双子葉植物
種、例えばジャガイモ、タバコ、綿花、レタス、メロ
ン、カボチャ、キュウリ、エンドウマメ、セイヨウアブ
ラナ、ダイズ、テンサイもしくはヒマワリ、又は単子葉
植物種、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、イネもし
くはトウモロコシでありうる。植物を形質転換する方法
としては、形質転換因子としてアグロバクテリウム・ツ
メファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)また
は、アグロバクテリウム リゾゲネス(Agrobacteriumrh
izogenes)を用いたT−DNAによる植物細胞の形質転
換法、プロトプラストへの直接導入法(インジェクショ
ン法、エレクトロポレーション法等)、パーティクルガ
ン法等やその他の可能性が含まれるが、熟練した読者に
は公知であり、ここでは詳細な説明は省略する。一旦、
植物組織に導入されると、構造遺伝子の発現は、一過性
の発現系で測定され得て、あるいは植物ゲノム内への安
定に組み込まれるための選別ののち、決定されうる。技
術としては、植物組織のインビトロ培養、そして多くの
場合に、植物体への再分化が知られている。導入された
遺伝子を、もともと形質転換された植物から商業的に有
用な培養物に転移する技術は、当業者には知られてい
る。以下に示されている以外は、クローニング技術、D
NAの単離、増幅および精製、DNAリガーゼ、DNA
ポリメラーゼ、制限酵素およびそのようなものを含む酵
素反応の標準技術、PCR技術および種々の分離技術は
既知の標準技術であって、通常当業者に用いられてい
る。それらの標準技術は、例えばSambrrk et al.Molecu
lar Cloning 第2版 (1989) Cold Spring Harbor Labor
atory Press, New Yorkに記載されている。ここに用い
られている略号および命名は、当分野に標準的であると
思われ、ここに挙げられている専門雑誌に一般的に用い
られている。以下の実施例は、例示を目的として提供さ
れているのみであり、本発明の範囲を限定することを意
図しているのではない。
【0024】
【実施例】実施例1 コード領域としてアロエ緑葉由来
NADP型リンゴ酸酵素のcDNAを組込んだキメラ遺
伝子をイネで発現させた例 (1)発現ベクターの構築 アロエ緑葉由来NADP型リンゴ酸酵素のcDNAは以
前に本田らにより単離され、ヌクレオチド配列が決定さ
れたものを用いた(Honda et al. DNA Res. (1997) 4,
397-400; Honda et al. Gene (2000) 243, 85-92)。こ
れまでに2つのタイプのcDNAクローン、Ame1, Ame2
単離されているが、アロエに存在するNADP型リンゴ
酸酵素のいくつかのアイソザイムの中で緑葉において主
要なタイプに対応するAme1(Honda et al. Gene (2000)
243, 85-92)を本実施例に用いた。Ame1のcDNA領
域は、そのクローニングベクターであるpBluescript SK
+をSmaIとKpnIで同時に切断して調製した。また、Ca
bプロモーターを含む領域は、プラスミドpLHC4.4(Y.
Tada et al. EMBO J. (1991) 10, 1803-1808)をHidIII
とSmaIで同時に切断して調製した。こうして調製された
CabプロモーターとAme1のcDNAのDNA断片は、
あらかじめHindIIIとKpnIで切断したプラスミドベクタ
ーであるpUC19に同時にクローニングした。こうして得
られたプラスミドをさらにHindIIIとSacIで同時に切断
してCabプロモーター領域とAme1のcDNA領域を含
むDNA断片を調製し、あらかじめHindIIIとSacIで同
時に切断してGUS遺伝子を除去したバイナリーベクタ
ーpBI-HIにクローニングした。なお、pBI-HIにはハイグ
ロマイシン耐性遺伝子であるネオマイシンホスホトラン
スフェラーゼ遺伝子が含まれている。こうして得られた
発現ベクターをpBI-MCと命名した。また、pBI-MCにイネ
のrDNAのスペーサー領域を付加した発現ベクターを
以下のように構築した。まず、イネrDNAの1ユニッ
トを含むプラスミドpRR217(Takaiwa et al. Nucl. Aci
ds Res. (1985) 12, 5441-5448)から、スペーサー領域
全長とその両端の25SrDNA、17SrDNAをそ
れぞれ一部含む領域約3.2 kbをEcoRIとBamHIで同時に切
断して調製し、これをあらかじめEcoRIとBamHIで切断し
たプラスミドpBluescript SK+にクローニングした。こ
うして得られたプラスミドをさらにXhoIとXbaIで同時に
切断して約3.2 kb断片を再度調製し、あらかじめSalIと
XbaIで切断したpUC19にクローニングした。こうして得
られたプラスミドをpUC-SPと命名した。次に、pUC-SPを
Sse8387IとXbaIで同時に切断して約3.2 kb断片をさらに
調製し、これをpBI-MCのCabプロモーターの上流にあ
るSse8387IおよびXbaI認識部位にセンスの方向で挿入し
た。こうして得られた発現ベクターをpBI-MC/SP3.2と命
名した。以上の構築した発現ベクターの構造を図1に示
す。
【0025】(2)形質転換イネの取得 上記(1)で得られた植物形質転換用発現ベクターpBI-
MCあるいはpBI-MC/SPを保有するアグロバクテリウム・
ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)は、H
ieiらの方法(Hiei et al. Plant J. (1994) 6, 271-28
2)に従ってイネ胚盤由来カルスに感染させた。ただ
し、アグロバクテリウム・ツメファシエンスは菌株とし
てLBA4404を、イネはジャポニカ品種であるキヌヒカリ
を用いた。アグロバクテリウムを除菌後、発現ベクター
が組み込まれた形質転換イネカルスの選抜はハイグロマ
イシンを用いて行った。選抜した耐性カルスから植物体
を再生させ、形質転換イネを得た。形質転換イネは閉鎖
系のグロースチャンバーを用いて、24℃、湿度60
%、14時間日長(700μmol/m2/sec)に
環境条件を調整して形質転換イネを育成した。
【0026】(3) 形質転換イネの粗酵素液抽出 作出された形質転換イネについて、NADP型リンゴ酸
酵素の活性を測定するための粗酵素液の抽出を行った。
最上位展開葉0.3gを液体窒素中で粉砕後、1.5m
lの抽出バッファー(100mMTris−HCl(p
H7.5)、2mM EDTA、5%(W/V)グリセ
ロール、20%(W/V)エチレングリコール)、10
mg不溶性ポリビニールピロリドン、1mM DTTを
添加し完全に磨砕した。4℃、15000rpmで5分
間遠心して残さを沈殿させ、得られた上清を粗酵素液と
した。
【0027】(4) 形質転換イネのリンゴ酸酵素活性 25℃に加温した反応バッファー(50mM Tris
−HCl (pH7.5)、5mM MgCl2、0.5
mM NADP+)1mlに上記(3)で得られた粗酵
素液50μlを加えて混合した。これに1Mリンゴ酸ナ
トリウム水溶液5μlを添加して反応を開始した。酵素
活性は340nmの吸光度の変化から算出した(Saitou
et al. Plant Cell Physiol. (1994) 35, 1165-1171)。
発現ベクターを含まないコントロールイネの活性を1と
した場合の相対活性をそれぞれ図2、図3にまとめた。
イネrDNAのスペーサー領域を含まない発現ベクター
pBI-MCを導入したイネ6系統の酵素活性(図2、No.
1〜6)と当該スペーサー領域を含む発現ベクターpBI-
MC/SP3.2を導入したイネ8系統の酵素活性(図3、N
o.1〜8)との比較から、スペーサー領域は外来性の
キメラ遺伝子の発現を増大させるエンハンサーとして機
能していることが示された。
【0028】実施例2 コード領域として大腸菌カタラ
ーゼ遺伝子katEを組込んだキメラ遺伝子をイネで発現さ
せた例。 (1)発現ベクターの構築 大腸菌カタラーゼ遺伝子katEのヌクレオチド配列(von
Ossowski. J. Bacteriol(1991) 173, 514-520)をもと
に、当該遺伝子の翻訳開始点より下流の配列と翻訳開始
点の上流にNotIの認識部位を付加した、配列表の配列番
号2に記載されたセンス方向のPCRプライマーを合成
した。さらに、当該遺伝子の3'非翻訳領域を含み、なお
かつKpnIの認識部位を付加した、配列表の配列番号3に
記載されたアンチセンス方向のPCRプライマーを合成
した。これらのプライマーを用いて大腸菌ゲノムを鋳型
としたPCRを行い、katEの全コード領域の両端にNotI
およびKpnI認識部位が付与された約2.7 kbのDNA断片
を増幅した。その増幅断片をNotIとKpnIで同時に切断す
ることにより、それらの制限酵素の結合末端を有するD
NA断片を調製した。一方、竹内らによって単離された
トウモロコシのNADP-ME型リンゴ酸酵素cDNA(Takeu
chi et al. Planta (2000)211, 265-274)をSmaIとNotI
で同時に切断することにより、NADP-ME型リンゴ酸酵素
のトランジットペプチド領域に対応するDNA断片を調
製した。こうして調製されたトランジットペプチド領域
およびkatEのDNA断片は、あらかじめSmaIとKpnIで切
断しておいたpBI-MCI(実施例1(1))にセンスの方
向でクローニングした。こうして得られた得られた発現
ベクターをpBI-KTEと命名した。また、pBI-KTEのCab
プロモーターの上流にイネのrDNAのスペーサー領域
約3.2kbを付加した発現ベクターを実施例1(1)に記
載した方法と同様に構築し、pBI-KTE/SP3.2と命名し
た。さらに、また、pBI-KTEのCabプロモーターの上
流にイネrDNAのスペーサー領域内の反復配列約1.1k
bを付加した発現ベクターを以下のように構築した。ま
ず、当該反復配列の上流側の配列に対応する、配列表の
配列番号4に記載されたPCRプライマーと下流側の配
列に対応する、配列表の配列番号5に記載されたPCR
プライマーを合成した。これらのプライマーを用いてプ
ラスミドpRR217(Takaiwa et al. Nucl. Acids Res. (1
985) 12, 5441-5448)を鋳型としたPCRを行い、rD
NA内の反復配列を含む約1.1 kbを増幅した。増幅した
DNA断片はBKL Kit (TaKaRa co.)を用いて平滑化
し、プラスミドpUC118のHincII認識部位にクローニング
した。得られたクローン中から当該反復配列の上流にSs
e8387I認識部位および下流にXbaI認識部位を有するクロ
ーンを選び出し、それらの制限酵素の結合末端を有する
約1.1 kbのDNA断片(配列表の配列番号1の706−
1813番目の配列に相当する)を調製した。これをpB
I-KTEのCabプロモーターの上流にあるSse8387Iおよ
びXbaI認識部位にセンスの方向で挿入した。こうして得
られた発現ベクターをpBI-KTE/SP1.1と命名した。以
上、構築した発現ベクターの構造を図4に示す。これら
は、実施例1の(2)に記載された方法によりイネに導
入し、実施例1の(3)に記載された方法により粗酵素
液を抽出した。
【0029】(2) 形質転換イネのカタラーゼ酵素活
性 カタラーゼ活性の測定は活性酸素測定マニュアル(浅田
ら編、1992、講談社)に記載のある過酸化水素の減少に
よる測定法に従った。発現ベクターを含まないコントロ
ールイネの活性を1とした場合の相対活性をそれぞれ図
5、図6にまとめた。イネrDNAのスペーサー領域を含
まない発現ベクターpBI-KTEを導入したイネ13系統の酵
素活性(図5、No.1〜13)、当該スペーサー領域
約3.2kbを含む発現ベクターpBI-KTE/SP3.2を導入したイ
ネ5系統の酵素活性(図6、No.1〜5)、および当該
スペーサー領域内の反復配列を含む約1.1 kbを含む発現
ベクターpBI-KTE1.1を導入したイネ4系統の酵素活性
(図6、No.6〜9)の比較から、スペーサーなしの
場合ではコントロール比で1.5倍以下の酵素活性を示す
系統しか得られなかったが、約3.2 kbおよび約1.1 kbの
スペーサー領域を用いた場合には、全体的に酵素活性が
高く、中には2倍以上の酵素活性を示す系統が得られ
た。これらの結果と実施例1の結果から、rDNAのス
ペーサーの全長を含む領域およびスペーサー内の反復配
列は外来性のキメラ遺伝子の構造に関わりなく発現を増
大させるエンハンサーとして機能していることが示され
た。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、G+C含量が高いrD
NAのスペーサーを外来性の遺伝子の発現を増大させる
エンハンサーとして機能させることが可能になる。本発
明によれば、外来性遺伝子の発現を増大させた生物また
は植物細胞を取得することが可能になる。本発明によれ
ば、形質転換された生物あるいは植物細胞において外来
性遺伝子の発現を増大させることで外来性遺伝子に由来
する物質生産を行うことが可能になる。
【0031】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> MITSUI CHEMICALS, INC. <120> A use of spacer region of rDNA which contains a high percentage of G+C as enhancer <130> P0000516 <160> 5 <210> 1 <211> 3172 <212> DNA <213> Oriza sativa <400> 1 gaattcacca agtgttggat tgttcaccca ccaataggga acgtgagctg ggtttagacc 60 gtcgtgagac aggttagttt taccctactg atgaccgtgc cgcgatagta attcaaccta 120 gtacgagagg aaccgttgat tcacacaatt ggtcatcgcg cttggttgaa aagccagtgg 180 cgcgaagcta ccgtgtgccg gattatgact gaacgcctct aagtcagaat ccaagctagc 240 aagcggcgcc tgcgccgacg cccgccccga cccacgttag ggcgcagacc cccaagggcc 300 cgtgccaccg gccaagcccg gccggccgac gcgccgcggc cggccgcctt cgaagctccc 360 ttcccaacgg gcggcgggct gaatcctttg cagacgactt aaatacgcga cggggcattg 420 taagtggcag agtggccttg ctgccacgat ccactgagat ccagtccccg cgtcgcacgg 480 attcgtccct cccccctctc ccccgcgccc cgcgcaggtt cccccccgag gccgccccgg 540 tccggccaag tccccaggcc tctctaagtc cgccgcgctg gtgggaaggc acgaagggaa 600 aacgcgctcg ccaagtcccg aagagccacc gggcagactc caaggacggg acgacgggcg 660 ggctccgggc gcgcgccacg gacgacgggc ggttggacgg cgcccatgcc caccaagcct 720 ccaacgcgtg ccgccgcacg gaacccgcca aggtcctgag cacgtaccgc gcgagagcac 780 ccgcaccacg ccgggttcgg tccacgtccg ctcgccccag ctcccgagcg aaaaccgtgt 840 gcgagctgtg aagggctgga cgctaggggt gcgtggggct ggctatggcc cacgactata 900 gtagggggga agggatggcc gggctgccac gcgcacggca cccggttcgg tccacgttcg 960 gtcgccgggc cgaaccgacc ggcaaccgtg cgcgagttgg gaagggctgg ctcgtgcagc 1020 cacccaccgg ccgaccgacc gaaaacccga ttcggtcgac gttcggtccg ccgggcgacg 1080 cgccgaaaac tgtgtgcgag ctgtgaaggg ctggacgcta ggggtgcgtt gggctggcta 1140 tggccctaga ctatagtagg gggaagggat ggccgggctg ccacgcgcaa acggcacccg 1200 gttcggtcca cgttcgggcg accgggccga ccgaccggca cccgtgcgcg agttgggaag 1260 ggctggctcg tgcagccacc caccggccga ccgaccgaaa acccgattcg gtcgacgttc 1320 ggtccgccgg gcgaccggcc gaaaactgtg tgcgagctgt gaagggctgg acgctagggg 1380 tgcgttgggc tggctatggc cctagcctat agtaggggtg agcggatggc cgggctgcca 1440 cgcgcacggc gcccggttcg gtccacgttc ggtcggcggg gcgaccgacc gggaaccgtg 1500 cacgagttgg gaagggctgg ctcgtgcagc cacccaccgg ccgaccgacc gaaaacccga 1560 ttcggtccac gttcggtccg ccgggcgacc gaccgaaaac cgtgtgcgag ctgcacggca 1620 cccggttcgg tcggctgggc gaccgaccga aaaccgtgtt cgggcacgta gcctataccg 1680 ggccggggga ggtgacggga gggctaagcg gtgccctaga ccccgattcg gccgaccgac 1740 cggtagaacg gccatgcccg cgagtaaaac gcagccccga gccggtctga gggggacggg 1800 agagaacgag aaagctgtgt gcaccctgtg aagggccagg cgcggaggga cctgaggggg 1860 ctaggtgccc aaaacaccta tgggaaaacg actcacggca ctagcacgac cccggccgct 1920 gcggggtgtc gcacgtgaga tccttcccac cgcctcctag cctgctggca cgcggccctg 1980 gcgagtctcg ccacgggccg ttccgcacgg tttttgaggc acccgtgccg ccgaaagaac 2040 gggactcgct cccgacacct ctcccacgcg tggtggccct ccggtaggcc gtcctcccag 2100 cagaccagcc gtgctccgcg cggcaggatg cttgggcggc cttgccgccg tggctgcgta 2160 gcgtatgagc agctttggac cggtgtatgc tcgcaggacc ccgccctcgt gcggccgact 2220 gccggctccc gggccccgtc actccacggc cgtccacgcg ccgtgcacgc cccaggcttc 2280 aagagatgct tgcgcgctgc tacccgtccc acgggcagag gtgctcgcac acgtccgcgc 2340 ccgcgggcgc cccacccggc gtcccgcggc ggctcgacgg cgcgaggcgc gtgcgctcgc 2400 ggcgcccggc acccaagcgt acccgtcgcc aaggcacctg ctgacacttg gtcccggatg 2460 ccgcccacga tacaggctca cggcggcccc gccccgtgcc tacccataag cgagatgctc 2520 tcggaagacg acagcccgcc cggccgccgc ctggtccgcc gctcccgacc cgggggcggc 2580 ggcgcagcgc gtcggacggc gcgggcccgt cgcggaggac gtgctacctg gttgatcctg 2640 ccagtagtca tatgcttgtc tcaaagatta agccatgcat gtgcaagtat gaactaattc 2700 gaactgtgaa actgcgaatg gctcattaaa tcagttatag tttgtttgat ggtacgtgct 2760 actcggataa ccgtagtaat tctagagcta atacgtgcaa caaaccccga cttccgggag 2820 gggcgcattt attagataaa aggctgacgc gggctccgcc cgctgatccg atgattcatg 2880 ataactcgac ggatcgcacg gccctcgtgc cggcgacgca tcattcaaat ttctgcccta 2940 tcaactttcg atggtaggat aggggcctac catggtggtg acgggtgacg gagaattagg 3000 gttcgattcc ggagagggag cctgagaaac ggctaccaca tccaaggaag gcagcaggcg 3060 cgcaaattac ccaatcctga cacggggagg tagtgacaat aaataacaat accgggcgct 3120 ttagtgtctg gtaattggaa tgagtacaat ctaaatccct taacgagga tcc 3172 <210> 2 <211> 33 <212> DNA <400> 2 gcggcggccg ccatgtcgca acataacgaa aag 33 <210> 3 <211> 30 <212> DNA <400> 3 gcgggtacca tcgataatac tatccgtcag 30 <210> 4 <211> 23 <212> DNA <400> 4 atgcccacca agcctccaac gct 23 <210> 5 <211> 26 <212> DNA <400> 5 tttctcgttc tctcccgtcc ccctca 26
【図面の簡単な説明】
【図1】 アロエ由来NADP型リンゴ酸酵素遺伝子の
発現ベクターpBI-MCとpBI-MC/SP3.2の構造を示す図であ
る。
【図2】 発現ベクターpBI-MCを導入した1〜6の6系
統のイネにおけるNADP型リンゴ酸酵素活性を示す図
である。
【図3】 発現ベクターpBI-MC/SP3.2を導入した1〜6
の6系統のイネにおけるNADP型リンゴ酸酵素活性を
示す図である。
【図4】 大腸菌由来カタラーゼ遺伝子katEの発現ベク
ターの構造を示す図である。
【図5】 発現ベクターpBI-KTEを導入したイネにおけ
るカタラーゼ活性を示す図である。
【図6】 発現ベクターpBI-KTE/SP3.2を導入したイネ
(No.1〜5)、pBI-KTE/SP1.1を導入したイネ(N
o.6〜9)におけるカタラーゼ活性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B030 AA00 CA15 CA17 CA19 4B024 AA01 AA08 BA80 CA04 CA07 CA10 DA01 DA05 EA04 FA02 FA06 GA11 HA12 4B065 AA89X AA89Y AB01 BA02 CA23 CA44 CA46

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれ
    らに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC
    塩基の総量が50%を上回るDNAを、外来性遺伝子の
    プロモーターを活性化するエンハンサーとして利用する
    方法。
  2. 【請求項2】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の全て又はrDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列に由来す
    るヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC塩基の総量
    が50%を上回るDNAが、3XSSC、20mM NaPO4(p
    H6.8)からなるハイブリダイゼーション溶液中で65℃で
    ハイブリダーゼーションの後、0.2XSSCの洗浄溶液
    中で65℃で洗浄後に、rDNAのスペーサー領域のヌク
    レオチド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌク
    レオチド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列を含
    有し、そのG及びC塩基の総量が50%を上回るDNA
    にハイブリダイズすることを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 G及びC塩基をそれぞれ少なくとも25
    %有する請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 G及びC塩基をそれぞれ少なくとも30
    %有する請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 G及びC塩基をそれぞれ少なくとも35
    %有する請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれ
    らに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC
    塩基の総量が50%を上回るDNAがイネ由来である請
    求項1〜5の何れか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 DNAが単離及び/又は精製されたDN
    Aである、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれ
    らに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC
    塩基の総量が50%を上回るDNAを、外来性遺伝子の
    プロモーターを活性化するエンハンサーとして利用し
    て、1以上の外来遺伝子のプロモーターの活性を高める
    ことにより植物の1以上の器官における1以上の外来性
    遺伝子の発現を増大させる方法。
  9. 【請求項9】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオチ
    ド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこれ
    らに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及びC
    塩基の総量が50%を上回るDNAが植物遺伝子から得
    られるか、又は合成により生成されるものであることを
    特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 遺伝子プロモーターが植物における遺
    伝子プロモーターである、請求項8又は9に記載の外来性
    遺伝子の発現を増大させる方法。
  11. 【請求項11】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこ
    れらに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及び
    C塩基の総量が50%を上回るDNAが植物の緑色又は
    非緑色組織、特には該植物の根、塊茎、種子、茎、花又
    は葉における遺伝子の発現を増大させる、請求項8〜10
    のいずれか1項に記載の外来性遺伝子の発現を増大させ
    る方法。
  12. 【請求項12】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこ
    れらに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及び
    C塩基の総量が50%を上回るDNAを複数用いること
    を特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の
    外来性遺伝子の発現を増大させる方法。
  13. 【請求項13】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこ
    れらに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及び
    C塩基の総量が50%を上回るDNAが正常方向及び逆
    方向の両者で作動する、請求項8〜12のいずれか1項
    に記載の外来性遺伝子の発現を増大させる方法。
  14. 【請求項14】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこ
    れらに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及び
    C塩基の総量が50%を上回るDNAが、発現させよう
    とする遺伝子プロモーター又はターミネーターのいずれ
    かに結合する、請求項8〜13のいずれか1項に記載の外
    来性遺伝子の発現を増大させる方法。
  15. 【請求項15】 rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の全て、rDNAのスペーサー領域のヌクレオ
    チド配列の内部の反復されたヌクレオチド配列、又はこ
    れらに由来するヌクレオチド配列を含有し、そのG及び
    C塩基の総量が50%を上回るDNAと遺伝子プロモー
    ターとコード配列もしくは非コード配列及びターミネー
    ター配列を含むキメラ遺伝子。
  16. 【請求項16】 前記のキメラ遺伝子が1を上回る該D
    NA及び1を上回る遺伝子プロモーターを含むことを特
    徴とする、請求項15に記載のキメラ遺伝子。
  17. 【請求項17】 請求項15又は請求項16のいずれか
    1項に記載のキメラ遺伝子を有する形質転換された植
    物。
  18. 【請求項18】 形質転換された植物がジャガイモ、タ
    バコ、綿花、レタス、メロン、カボチャ、キュウリ、エ
    ンドウマメ、セイヨウアブラナ、ダイズ、テンサイもし
    くはヒマワリから選ばれる双子葉植物種、又はコムギ、
    オオムギ、ライムギ、イネもしくはトウモロコシから選
    ばれる単子葉植物種である、請求項17に記載の植物。
  19. 【請求項19】 本明細書の請求項1〜14のいずれか
    1項に記載の方法により外来性遺伝子の発現が高められ
    た細胞。
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