JP2003134060A - 希望波電力対干渉波電力比測定回路及び希望波電力対干渉波電力比測定方法 - Google Patents

希望波電力対干渉波電力比測定回路及び希望波電力対干渉波電力比測定方法

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JP2003134060A
JP2003134060A JP2001325115A JP2001325115A JP2003134060A JP 2003134060 A JP2003134060 A JP 2003134060A JP 2001325115 A JP2001325115 A JP 2001325115A JP 2001325115 A JP2001325115 A JP 2001325115A JP 2003134060 A JP2003134060 A JP 2003134060A
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JP
Japan
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value
wave power
power
desired wave
correction coefficient
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Application number
JP2001325115A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Minamida
智昭 南田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遅延プロファイル平均値、割り当てフィ
ンガ数、総受信電界の強さ等をパラメータとする電波伝
搬環境に応じて、希望波電力と干渉波電力を補正して希
望波電力対干渉波電力比の測定精度を向上させること。 【解決手段】 補正値算出部118は、遅延プロファイ
ル平均値検出部117により算出された平均値と、パワ
測定部105より出力されたパワ情報とから、希望波電
力と干渉波電力を補正する希望波補正係数と干渉波補正
係数を算出し、それぞれ希望波補正値バッファ119と
干渉波補正値バッファ120に出力する。乗算部115
で、希望波電力と希望波補正係数を乗算し、乗算部11
6で、干渉波電力と干渉波補正係数を乗算し、SIR算
出部121において、乗算結果から補正後希望波電力と
補正後干渉波電力との比を求め、dB値に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希望波電力対干渉
波電力比測定回路及び希望波電力対干渉波電力比測定方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】希望波電力対干渉波電力比(Signal to
Interference Ratio:以下、「SIR」という)は、C
DMA方式における送信電力制御などに必要なパラメー
タであり、その測定精度は高い方が好ましい。従来のS
IRの測定精度を高める方法としては、特開平11−2
37419号公報に記載されているものがある。このS
IR測定方法では、まず、RAKE合成前の逆拡散信号
それぞれに対して、希望波電力および干渉波電力を求
め、次にRAKE合成方法に応じて、合成後の希望波電
力と干渉波電力を演算してSIRを求める。このSIR
測定方法を用いて、本発明者が測定した結果によれば、
図7のようになった。図7は、SIRの測定結果を示す
グラフである。図7において、横軸が理想SIR値を、
縦軸が実測SIR値を示しており、参照符号11が理想
SIR値を、参照符号12が実測SIR値を示してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、参照符
号12が示すように、実測SIR値は緩やかなS字曲線
になり、線形を保つ部分(区間B)では、理想値と一致
するが、それ以外の部分においては理想値と一致しな
い。つまり、上記従来のSIR測定方法では、理想のS
IRを測定することができないということが判明した。
この誤差の生じる原因は、理想SIRが信号成分と雑音
成分とに分離できることを前提に考えられているが、C
DMA無線通信方式においては、純粋に信号成分と雑音
成分とに分離することができず、信号成分に雑音成分が
重畳し、雑音成分に信号成分が重畳してしまう。この重
畳分は、雑音成分の大きさに比例するわけではないの
で、誤差となって生じる。このため、CDMA無線通信
方式においては、SIRの測定精度が悪くなってしま
う。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、SIR測定誤差を電波伝搬環境に基づいて適応的
に補正してSIR測定精度を向上させることができる希
望波電力対干渉波電力比測定回路及び希望波電力対干渉
波電力比測定方法を提供することを目的とする。
【0005】なお、電波伝搬環境は遅延プロファイル平
均値、割当てフィンガ数、総受信電力、SIR(希望波
電力対干渉波電力比)等のパラメータによって推定され
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の希望波電力対干
渉波電力比測定回路は、受信信号から希望波電力を検出
する第1の検出手段と、前記受信信号から干渉波電力を
検出する第2の検出手段と、電波伝搬環境に基づいて希
望波補正係数と干渉波補正係数を算出する補正値算出手
段と、算出された前記希望波補正係数と前記干渉波補正
係数を用いて、前記第1の検出手段の結果と前記第2の
検出手段の結果をそれぞれ補正する手段と、前記補正手
段の結果を基に希望波電力対干渉波電力比を算出する手
段と、を具備する構成を採る。
【0007】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、受信した信号から遅延プロファイルを生成する遅
延プロファイル生成手段と、この遅延プロファイル生成
手段によって生成された遅延プロファイルの相関値の平
均値を算出する遅延プロファイル平均値検出手段と、受
信した信号から総受信電力を測定するパワ測定手段と、
前記遅延プロファイル平均値と前記総受信電力を基に予
め計算された理想希望波電力と第1の検出手段によって
検出された実測希望波電力との第1の誤差および予め計
算された理想干渉波電力と第2の検出手段によって検出
された実測干渉波電力との第2の誤差を推定し、前記第
1の誤差を補正する希望波補正係数と前記第2の誤差を
補正する干渉波補正係数を算出する補正値算出手段と、
前記実測希望波電力に前記希望波補正係数を乗算した補
正後希望波電力と前記実測干渉波電力に前記干渉波補正
係数を乗算した補正後干渉波電力との比を求める希望波
電力対干渉波電力比算出手段と、を具備する構成を採
る。
【0008】これらの構成によれば、電波伝搬環境、す
なわち遅延プロファイル平均値、総受信電力割当てフィ
ンガ数をもとに、適応的に補正係数を算出し、希望波電
力および干渉波電力それぞれに補正係数を乗じて補正す
るため、SIR値の誤差を補正することができ、精度の
高いSIR値を求めることができる。
【0009】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、遅延プロファイル平均値が第
1の閾値以下であり、総受信電力が第2の閾値以下の場
合、希望波補正係数1を算出する構成を採る。
【0010】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、遅延プロファイル平均値が第
1の閾値以下であり、総受信電力が第2の閾値を越える
場合、希望波補正係数が1を上回る値を算出する構成を
採る。
【0011】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、遅延プロファイル平均値が第
1の閾値を越える場合、希望波補正係数が1を下回る値
を算出する構成を採る。
【0012】これらの構成によれば、希望波電力の補正
係数を適応的に算出し、SIR値を求める前段階におい
て、精度の高い希望波電力を求めることができる。
【0013】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、遅延プロファイル平均値が第
3の閾値以下であり、総受信電力が第4の閾値以下の場
合、干渉波補正係数が1を上回る値を算出する構成を採
る。
【0014】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、遅延プロファイル平均値が第
3の閾値以下であり、総受信電力が第4の閾値を越える
場合、干渉波補正係数1を算出する構成を採る。
【0015】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、遅延プロファイル平均値が第
3の閾値を越える場合、干渉波補正係数1を算出する構
成を採る。
【0016】これらの構成によれば、干渉波電力の補正
係数を適応的に算出し、SIR値を求める前段階におい
て、精度の高い干渉波電力を求めることができる。
【0017】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、遅延プロファイル生成手段によって生成された遅
延プロファイルに基づいて相関値ピークの位相値とピー
ク値を検出し、前記相関値ピークの位相値にフィンガを
割当てた数を出力する同期位置検出手段を具備し、補正
値算出手段が、前記同期位置検出手段より出力された割
当てフィンガ数に基づいて希望波補正係数および干渉波
補正係数を算出する構成を採る。
【0018】この構成によれば、CDMA無線通信方式
では、RAKE合成を行う際、最大比合成によって合成
するため、所望の信号パワが割当てフィンガ数分大きく
なり、正確なSIRを求めることができない場合がある
が、割当てフィンガ数の逆数に比例する値を各補正係数
に乗算することにより、フィンガ1つあたりの希望波電
力および干渉波電力を算出し、所望の信号パワで正確な
SIRを求めることができる。
【0019】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、同期位置検出手段より出力された同期位置を示す
相関値を一時記憶する割当て相関値記憶手段と、前記割
当て相関値記憶手段に記憶された相関値列から最大とな
る相関値を検出するピーク検出手段と、を具備し、補正
値算出手段が、前記ピーク検出手段によって検出された
相関値のピーク値が所定の閾値を越える場合、遅延プロ
ファイル平均値と総受信電力の閾値判定結果に優先し
て、希望波補正係数および干渉波補正係数をそれぞれ1
として算出する構成を採る。
【0020】この構成によれば、相関値のピーク値が一
定の値を越えた場合、他の雑音成分と区別することがで
き、相対的に十分な希望波電力を確保できたことを意味
するため、補正の必要がないとみなすことができる。
【0021】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、割当てフィンガ数と割当て相
関値の平均値に基づいて希望波補正係数および干渉波補
正係数を算出する構成を採る。
【0022】この構成によれば、複数のフィンガに割当
てられたそれぞれの受信信号の電力にばらつきがある場
合、各補正係数を相関値の平均値で割ることで、受信信
号の電力のばらつきをなくすことができ、より正確なS
IR値を測定することができる。
【0023】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、割当てフィンガ数と割当て相
関値の最大値と最小値の差分に基づいて希望波補正係数
および干渉波補正係数を算出する構成を採る。
【0024】この構成によれば、複数のフィンガに割当
てられたそれぞれの受信信号の電力にばらつきがある場
合、各補正係数を相関値の平均値で割ることで、受信信
号の電力のばらつきをなくすことができ、さらに、最大
値と最小値の差がノイズのフロアレベルと最大信号レベ
ルの差と相関を持つことから、その差の逆数を乗ずるこ
とで、さらに電力のばらつきを少なくすることができ、
より正確なSIR値を測定することができる。
【0025】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定回
路は、補正値算出手段が、割当てフィンガ数と割当て相
関値の分散値に基づいて希望波補正係数および干渉波補
正係数を算出する構成を採る。
【0026】この構成によれば、分散値が大きいとき
は、雑音成分に比べて相対的に信号成分が強く受信され
ており、分散値が小さいときは、雑音成分に比べて信号
成分が弱く受信されていることから、信号成分の受信強
度を反映させる補正係数を算出することで、より正確な
SIR値を算出することができる。
【0027】本発明の基地局装置は、上記いずれかに記
載の希望波電力対干渉波電力比測定回路を具備する構成
を採る。
【0028】本発明の通信端末装置は、上記いずれかに
記載の希望波電力対干渉波電力比測定回路を具備する構
成を採る。
【0029】これらの構成によれば、電波伝搬環境をも
とに、適応的に補正係数を算出し、希望波電力および干
渉波電力それぞれに補正係数を乗じて補正するため、S
IR値の誤差を補正することができ、精度の高いSIR
値を用いて無線通信を行うことができる。
【0030】本発明の希望波電力対干渉波電力比測定方
法は、電波伝搬環境に応じて、希望波電力と干渉波電力
の誤差を適応的に推定し、前記希望波電力の誤差を補正
する希望波補正値と前記干渉波電力の誤差を補正する干
渉波補正値を算出し、希望波電力に前記希望波補正値を
乗算した補正後希望波電力と干渉波電力に前記干渉波補
正値を乗算した補正後干渉波電力との比を求めるように
した。
【0031】この方法によれば、電波伝搬環境をもと
に、適応的に補正係数を算出し、希望波電力および干渉
波電力それぞれに補正係数を乗じて補正するため、SI
R値の誤差を補正することができ、精度の高いSIR値
を求めることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図7に示したように、実測SIR
値が理想SIR値と一致しない部分を、希望波電力と干
渉波電力に分けて解析すると、希望波電力については、
その値がとても大きいところ(図7の区間Cに対応する
部分)では、理想希望波電力に対して小さな値をとるこ
とがわかった。同様に干渉波電力についても、その値が
大きくなるはずのところ(図7の区間Aに対応する部
分)では値の分散が大きく、平均値として小さくなる傾
向があった。この誤差の原因を希望波と干渉波に分けて
究明したところ、次のようになった。すなわち、電波伝
搬(例えば広帯域CDMA)において、希望波の成分
は、総受信電界に含まれる希望波数、その希望波自身の
強さ、希望波として捉えられる波数、それぞれの波の強
さの分布、によって大きく変化することがわかった。ま
た、干渉波の成分も同様に、総受信電界の強さ、伝搬状
況のフェージング度合い、いくつの波を割当てている
か、それぞれの波の強さ、によって大きく変化すること
がわかった。
【0033】本発明者は上記電波伝搬の特徴を、CDM
Aのコード同期に用いる、遅延プロファイルの形状より
導くことが出来ることを見出した。すなわち、本発明の
骨子は、遅延プロファイル平均値、割当てフィンガ数、
総受信電界の強さ等をパラメータとする電波伝搬環境に
応じて、希望波電力と干渉波電力を補正し、希望波電力
対干渉波電力比を算出することである。
【0034】なお、電波伝搬環境は、遅延プロファイル
平均値、割当てフィンガ数、総受信電力、SIR(希望
波電力対干渉波電力比)等のパラメータによって推定さ
れるものである。
【0035】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0036】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る希望波電力対干渉波電力比測定回路の構成
を示すブロック図である。この図において、送信局から
送信された無線信号は、アンテナ101を介して受信R
F部102で受信される。受信RF部102は、送信局
から送信された無線信号に対して復調処理を行い、ベー
スバンド信号に戻した後、ゲインコントロールアンプ1
03に出力する。ゲインコントロールアンプ103は、
後述するゲインコントローラ106の制御情報に基づい
て、ベースバンド信号を適当な信号振幅に増幅し、A/
Dコンバータ104に出力する。A/Dコンバータ10
4は、ゲインコントロールアンプ103により増幅され
た信号をディジタル信号に変換し、パワ測定部105と
マッチトフィルタ107、逆拡散部110に出力する。
パワ測定部105は、A/Dコンバータ104によりデ
ィジタル変換された信号の信号パワを測定し、総受信電
界を表す信号パワ(以下、パワ情報という)をゲインコ
ントローラ106と補正値算出部118に出力する。ゲ
インコントローラ106は、パワ測定部105より出力
されたパワ情報に基づいてゲインコントロールアンプ1
03の増幅度を制御する。
【0037】マッチトフィルタ107は、A/Dコンバ
ータ104によりディジタル変換された信号に対して送
信側と同一の拡散符号を乗算することにより相関をと
り、同期位置検出に必要な相関値の遅延プロファイルを
生成し、遅延プロファイルバッファ108に蓄積する。
【0038】遅延プロファイルバッファ108は、マッ
チトフィルタ107により生成された遅延プロファイル
を一時的に蓄積する。
【0039】同期位置検出部109は、遅延プロファイ
ルバッファ108に蓄積された遅延プロファイルから相
関値ピークの位相値(タイミング)を抽出し、フィンガ
割当てタイミングとして、逆拡散部110に報知する。
さらに、割当てフィンガ数とそれぞれの割当てた相関値
を保持する。
【0040】逆拡散部110は、A/Dコンバータ10
4より出力されたディジタル信号を、同期位置検出部1
09から報知されたフィンガ割当てタイミングで逆拡散
を始め、逆拡散された信号を同期検波部111に出力す
る。同期検波部111は、逆拡散された信号のチャネル
変動を補償する同期検波を行い、同期検波後の信号をR
AKE合成部112に出力する。RAKE合成部112
は、各フィンガで同期検波された信号をRAKE合成
し、合成後の信号を希望波電力検出部113と干渉波電
力検出部114に出力する。
【0041】希望波電力検出部113は、RAKE合成
後の信号から希望波電力を検出し、検出された希望波電
力を乗算部115に出力する。希望波電力は、次のよう
に検出される。例えば、電波伝搬環境によって生じる信
号の歪みを既知シンボルの位相回転量から測定し、その
測定値を用いてRAKE合成信号を補正した後のシンボ
ル平均点の振幅パワとして求められる。
【0042】干渉波電力検出部114は、RAKE合成
後の信号から干渉波電力を検出し、検出された干渉波電
力を乗算部116に出力する。干渉波電力は、次のよう
に検出される。例えば、電波伝搬環境によって生じる信
号の歪みを既知シンボルの位相回転量から測定し、その
測定値を用いてRAKE合成信号を補正した後のシンボ
ル平均点からの各シンボルのユークリッド距離の2乗平
均として求められる。
【0043】遅延プロファイル平均値検出部117は、
遅延プロファイルバッファ108に蓄えられた遅延プロ
ファイルの相関値の平均値を算出し、補正値算出部11
8に出力する。
【0044】補正値算出部118は、遅延プロファイル
平均値検出部117により算出された平均値と、パワ測
定部105により出力されたパワ情報とから、検出され
た希望波電力と干渉波電力を補正する希望波補正係数と
干渉波補正係数を算出し、それぞれ希望波補正値バッフ
ァ119と、干渉波補正値バッファ120に出力する。
なお、補正値算出部118の詳細については、後述す
る。
【0045】希望波補正値バッファ119は、補正値算
出部118により算出された希望波補正係数を一時保持
し、乗算部115に出力する。干渉波補正値バッファ1
20は、補正値算出部118により算出された干渉波補
正係数を一時保持し、乗算部116に出力する。
【0046】乗算部115は、希望波電力検出部113
により検出された希望波電力と希望波補正値バッファ1
19に保持されていた補正係数を乗算し、乗算結果をS
IR算出部121に出力する。乗算部116は、干渉波
電力検出部114により検出された干渉波電力と干渉波
補正値バッファ120に保持されていた補正係数を乗算
し、乗算結果をSIR算出部121に出力する。
【0047】SIR算出部121は、乗算部115と乗
算部116により得られた乗算結果から補正後希望波電
力と補正後干渉波電力との比を求め、dB値に変換した
後、SIR出力バッファ122に出力する。
【0048】SIR出力バッファ122は、SIR算出
部121より出力された補正後のSIR値を保持する。
【0049】次に、図1に示した希望波電力対干渉波電
力比測定回路の動作について説明する。送信局から送信
された信号は、アンテナ101を介して受信RF部10
2に受信される。受信RF部102により受信された信
号(受信信号)は、復調処理が行われ、ベースバンド信
号に周波数変換され、ゲインコントロールアンプ103
に出力される。
【0050】受信RF部102より出力されたベースバ
ンド信号は、ゲインコントロールアンプ103におい
て、ゲインコントローラ106の制御情報に基づいて、
適当な信号振幅に増幅され、A/Dコンバータ104に
出力される。
【0051】ゲインコントロールアンプ103により増
幅された信号は、A/Dコンバータ104において、デ
ィジタル信号に変換され、パワ測定部105とマッチト
フィルタ107と逆拡散部110に出力される。
【0052】A/Dコンバータ104によりディジタル
変換された信号は、パワ測定部105において、総受信
電界を表す信号パワが測定され、パワ情報がゲインコン
トローラ106と補正値算出部118に出力される。
【0053】ゲインコントローラ106では、パワ測定
部105より出力されたパワ情報に基づいて、ゲインコ
ントロールアンプ103の増幅度が制御される。
【0054】マッチトフィルタ107では、A/Dコン
バータ104によりディジタル変換された信号に基づい
て、同期検出に必要な相関値の遅延プロファイルが生成
され、遅延プロファイルバッファ108に蓄積される。
【0055】同期位置検出部109では、遅延プロファ
イルバッファ108に蓄積された遅延プロファイルか
ら、相関値のピークのタイミングが抽出され、フィンガ
割当てタイミングとして逆拡散部110に報知される。
また、割当てフィンガ数と、それぞれの割当てた相関値
が保持される。
【0056】A/Dコンバータ104によりディジタル
変換された信号は、逆拡散部110において、同期位置
検出部109によりフィンガに割当てられたタイミング
から逆拡散が開始される。逆拡散された信号は、同期検
波部111に出力される。
【0057】逆拡散部110により出力された逆拡散後
の信号は、同期検波部111において、チャネル変動が
補償され、同期検波後の信号がRAKE合成部112に
出力される。
【0058】同期検波部111により各フィンガで同期
検波が行われた信号は、RAKE合成部112におい
て、RAKE合成され、合成された信号が希望波電力検
出部113と干渉波電力検出部114に出力される。
【0059】RAKE合成部112によりRAKE合成
された信号は、希望波電力検出部113において、希望
波電力が検出され、検出された希望波電力が乗算部11
5に出力される。また、干渉波電力検出部114におい
て、干渉波電力が検出され、検出された干渉波電力が乗
算部116に出力される。
【0060】遅延プロファイル平均値検出部117で
は、遅延プロファイルバッファ108に蓄えられた遅延
プロファイルから、遅延プロファイルの相関値の平均値
が算出され、補正値算出部118に出力される。
【0061】補正値算出部118では、パワ測定部10
5より出力されたパワ情報と、遅延プロファイル平均値
検出部117より出力された遅延プロファイル平均値と
から希望波補正係数と干渉波補正係数が算出され、それ
ぞれ希望波補正値バッファ119と干渉波補正値バッフ
ァ120に出力される。
【0062】補正値算出部118により算出された希望
波補正係数は、希望波補正値バッファ119において、
一時保持され、乗算部115に出力される。補正値算出
部118により算出された干渉波補正係数は、干渉波補
正値バッファ120において、一時保持され、乗算部1
16に出力される。
【0063】乗算部115では、希望波電力検出部11
3により検出された希望波電力と、希望波補正値バッフ
ァ119により保持されている希望波補正係数とが乗算
され、補正後の希望波電力がSIR算出部121に出力
される。乗算部116では、干渉波電力検出部114に
より検出された干渉波電力と、干渉波補正値バッファ1
20により保持されている干渉波補正係数とが乗算さ
れ、補正後の干渉波電力がSIR算出部121に出力さ
れる。
【0064】乗算部115と乗算部116により乗算さ
れた結果は、SIR算出部121において、補正後希望
波電力と補正後干渉波電力との比が求められ、dB値に
変換され、SIR出力バッファ122に出力される。S
IR算出部121により算出されたSIR値は、SIR
出力バッファ122において保持される。
【0065】次に、補正値算出部118における補正値
算出方法について説明する。ここで、総受信電界の強さ
とは、拡散符号との相関関係はなく、ノイズや干渉も全
て含めた受信信号の強度を意味し、遅延プロファイル平
均値とは、受信信号と拡散符号との相関値を時間変化で
捉えた遅延プロファイルの相関値を平均化したものであ
り、受信品質を意味する。つまり、総受信電界の強さ
は、希望波電力と干渉波電力が含まれたパラメータであ
り、受信側が所望する信号強度を示していない。一方、
遅延プロファイル平均値は、希望波電力を示すパラメー
タとしてみなすことができる。そして、遅延プロファイ
ル平均値と総受信電力との比率から希望波電力と干渉波
電力の誤差を推定し、それぞれについての補正係数を算
出する。
【0066】補正値算出部118での希望波補正係数の
算出方法について述べる。例えば、遅延プロファイル平
均値が閾値(A)以下の場合で、総受信電力が閾値
(B)以下のとき、所望の希望波電力で受信できている
ものとみなし、希望波電力に関しては、図7における線
形な領域に一致するものとして希望波補正係数1が算出
される。また、遅延プロファイル平均値が閾値(A)以
下の場合で、総受信電力が閾値(B)を越えるとき、希
望波を覆い隠す干渉波が存在するものと考え、希望波電
力が小さい領域として希望波補正係数は、1を上回る値
が算出される。一方、遅延プロファイル平均値が閾値
(A)を越える場合、総受信電力に関係なく希望波電力
が大きい領域として希望波補正係数は、1を下回る値が
算出される。
【0067】また、補正値算出部118での干渉波補正
係数の算出方法について述べる。例えば、遅延プロファ
イル平均値が閾値(C)以下の場合で、総受信電力が閾
値(D)以下のとき、干渉波が大きく出力されている領
域と判断して、1を上回る値が算出される。また、遅延
プロファイル平均値が閾値(C)以下の場合で、総受信
電力が閾値(D)を越えるとき、干渉波電力に関して
は、図7における線形な領域に一致するものとし干渉波
補正係数1が算出される。一方、遅延プロファイルの平
均値が閾値(C)を越える場合、干渉波電力に関して
は、図7における線形な領域に一致するものとし、干渉
波補正係数1が算出される。
【0068】このようにして算出された希望波補正係数
を希望波電力に乗算し、干渉波補正係数を干渉波電力に
乗算することで、希望波電力と干渉波電力を補正するた
め、SIR値を求める前段階において、精度の高い希望
波電力および干渉波電力を求めることができる。
【0069】このように本実施の形態によれば、遅延プ
ロファイル平均値と、総受信電力をもとに、適応的に補
正係数を算出し、希望波電力および干渉波電力それぞれ
に補正係数を乗じて補正するため、SIR値の誤差を補
正することができ、精度の高いSIR値を求めることが
できる。
【0070】(実施の形態2)図2は、本発明の実施の
形態2に係る希望波電力対干渉波電力比測定回路の構成
を示すブロック図である。但し、図2において図1と共
通する部分には図1と同一の符号を付し、詳しい説明を
省略する。図2は、図1と比較して割当てフィンガ数バ
ッファ201を追加した構成を採る。
【0071】同期位置検出部109は、遅延プロファイ
ルバッファ108に蓄積された遅延プロファイルから相
関値のピークの位相値(タイミング)を抽出し、フィン
ガ割当てタイミングとして逆拡散部110と割当てフィ
ンガ数バッファ201に出力する。割当てフィンガ数バ
ッファ201は、同期位置検出部109が割当てたフィ
ンガ数を一時記憶し、補正値算出部202に出力する。
補正値算出部202は、パワ測定部105より出力され
たパワ情報と、遅延プロファイル平均値検出部117よ
り出力された遅延プロファイル平均値と、割当てフィン
ガ数バッファ201より出力された割当てフィンガ数か
ら、希望波補正係数と干渉波補正係数を算出し、それぞ
れ希望波補正値バッファ119と、干渉波補正値バッフ
ァ120に出力する。
【0072】補正値算出部202での希望波補正係数の
算出方法について述べる。例えば、遅延プロファイル平
均値が閾値(A)以下の場合で、総受信電力が閾値
(B)以下のとき、所望の希望波電力で受信できている
ものとみなし、希望波電力に関しては、図7における線
形な領域に一致するものとして希望波補正係数1が算出
される。また、遅延プロファイル平均値が閾値(A)以
下の場合で、総受信電力が閾値(B)を越えるとき、希
望波を覆い隠す干渉波が存在するものと考え、希望波電
力が小さい領域として希望波補正係数は、1を上回る値
が算出される。一方、遅延プロファイル平均値が閾値
(A)を越える場合、総受信電力に関係なく希望波電力
が大きい領域として希望波補正係数は、1を下回る値が
算出される。そして、上記いずれかの場合により算出さ
れた希望波補正係数に、割当てフィンガ数の逆数に比例
する値を乗算する。
【0073】また、補正値算出部202での干渉波補正
係数の算出方法について述べる。例えば、遅延プロファ
イル平均値が閾値(C)以下の場合で、総受信電力が閾
値(D)以下のとき、干渉波が大きく出力されている領
域と判断して、1を上回る値が算出される。また、遅延
プロファイル平均値が閾値(C)以下の場合で、総受信
電力が閾値(D)を越えるとき、干渉波電力に関して
は、図7における線形な領域に一致するものとし干渉波
補正係数1が算出される。一方、遅延プロファイルの平
均値が閾値(C)を越える場合、干渉波電力に関して
は、図7における線形な領域に一致するものとし、干渉
波補正係数1が算出される。そして、上記いずれかの場
合により算出された干渉波補正係数に、割当てフィンガ
数の逆数に比例する値を乗算する。
【0074】ここで、割当てフィンガ数の逆数に比例す
る値を各補正係数に乗算することについて説明する。C
DMA無線通信方式を用いた受信装置では、送信装置か
ら送信された信号を受信し、受信処理過程において、遅
延波数に応じたフィンガ割当てを行う。その後、RAK
E合成を行う際、最大比合成によって合成するため、所
望の信号パワが割当てフィンガ数分大きくなり、正確な
SIRを求めることができない場合がある。このため、
割当てフィンガ数の逆数に比例する値を各補正係数に乗
算することにより、フィンガ1つあたりの希望波電力お
よび干渉波電力を算出し、所望の信号パワで正確なSI
Rを求めることができる。
【0075】このようにして算出された希望波補正係数
を希望波電力に乗算し、干渉波補正係数を干渉波電力に
乗算することで、希望波電力と干渉波電力を補正するた
め、SIR値を求める前段階において、精度の高い希望
波電力および干渉波電力を求めることができる。
【0076】このように本実施の形態によれば、遅延プ
ロファイル平均値と、総受信電力と、割当てフィンガ数
をもとに、適応的に補正係数を算出し、希望波電力およ
び干渉波電力それぞれに補正係数を乗じて補正するた
め、SIR値の誤差を補正することができ、精度の高い
SIR値を求めることができる。
【0077】(実施の形態3)図3は、本発明の実施の
形態3に係る希望波電力対干渉波電力比測定回路の構成
を示すブロック図である。但し、図3において図2と共
通する部分には図2と同一の符号を付し、詳しい説明を
省略する。図3は、図2と比較して割当て相関値バッフ
ァ301とピーク検出部302を追加した構成を採る。
【0078】同期位置検出部109は、遅延プロファイ
ルバッファ108に蓄積された遅延プロファイルから相
関値のピークの位相値(タイミング)を抽出し、フィン
ガ割当てタイミングとして逆拡散部110と割当てフィ
ンガ数バッファ201、割当て相関値バッファ301に
出力する。
【0079】割当て相関値バッファ301は、同期位置
検出部109により検出された同期位置の相関値を一時
記憶し、ピーク検出部302に出力する。ピーク検出部
302は、割当てフィンガ数バッファ201より出力さ
れた割当てフィンガ数を基に、割当て相関値バッファ3
01より出力された相関値列から最大となる相関値を検
出する。
【0080】補正値算出部303は、パワ測定部105
により出力されたパワ情報と、遅延プロファイル平均値
検出部117より出力された遅延プロファイル平均値
と、割当てフィンガ数バッファ201より出力された割
当てフィンガ数と、ピーク検出部302により出力され
た相関値のピーク値とから、希望波補正係数と、干渉波
補正係数を算出しそれぞれ希望波補正値バッファ119
と干渉波補正値バッファ120に出力する。
【0081】補正値算出部303での希望波補正係数の
算出方法について述べる。例えば、遅延プロファイル平
均値が閾値(A)以下の場合で、総受信電力が閾値
(B)以下のとき、所望の希望波電力で受信できている
ものとみなし、希望波電力に関しては、図7における線
形な領域に一致するものとして希望波補正係数1が算出
される。また、遅延プロファイル平均値が閾値(A)以
下の場合で、総受信電力が閾値(B)を越えるとき、希
望波を覆い隠す干渉波が存在するものと考え、希望波電
力が小さい領域として希望波補正係数は、1を上回る値
が算出される。一方、遅延プロファイル平均値が閾値
(A)を越える場合、総受信電力に関係なく希望波電力
が大きい領域として希望波補正係数は、1を下回る値が
算出される。ただし、上記いずれの場合においても、相
関値のピーク値が一定の値を越えている場合は、希望波
補正係数1を算出する。
【0082】また、補正値算出部303での干渉波補正
係数の算出方法については、実施の形態2と同様なの
で、詳しい説明は省略する。ただし、相関値のピーク値
が一定の値を越えている場合は、干渉波補正係数1を算
出する。
【0083】ここで、相関値のピーク値が一定の値を越
えた場合について説明する。相関値のピーク値が一定の
値を越えた場合、他の雑音成分と区別することができ、
相対的に十分な希望波電力を確保できたことを意味す
る。つまり、図7における線形な領域に一致するものと
みなすことができるため、希望波補正係数および干渉波
補正係数を1として算出する。
【0084】このように本実施の形態によれば、遅延プ
ロファイル平均値と、総受信電力と、割当てフィンガ数
と、割当て相関値のピークをもとに、適応的に補正係数
を算出し、希望波電力および干渉波電力それぞれに補正
係数を乗じて補正するため、SIR値の誤差を補正する
ことができ、精度の高いSIR値を求めることができ
る。
【0085】(実施の形態4)図4は、本発明の実施の
形態4に係る希望波電力対干渉波電力比測定回路の構成
を示すブロック図である。但し、図4において図3と共
通する部分には図3と同一の符号を付し、詳しい説明を
省略する。図4は、図3と比較してピーク検出部302
を削除し、平均値検出部401を追加した構成を採る。
【0086】割当て相関値バッファ301は、同期位置
検出部109により検出された同期位置の相関値を一時
記憶し、平均値検出部401に出力する。平均値検出部
401は、割当てフィンガ数バッファ201より出力さ
れたフィンガ数を基に、割当て相関値バッファ301よ
り出力された相関値列から相関値の平均値を算出し、補
正値算出部402に出力する。
【0087】補正値算出部402は、パワ測定部105
より出力されたパワ情報と、遅延プロファイル平均値検
出部117より出力された遅延プロファイル平均値と、
割当てフィンガ数バッファ201より出力された割当て
フィンガ数と、平均値検出部401より出力された相関
値列の平均値とから、希望波補正係数と、干渉波補正係
数を算出しそれぞれ希望波補正値バッファ119と干渉
波補正値バッファ120に出力する。
【0088】補正値算出部402での希望波補正係数の
算出方法について述べる。例えば、遅延プロファイル平
均値が閾値(A)以下の場合で、総受信電力が閾値
(B)以下のとき、所望の希望波電力で受信できている
ものとみなし、希望波電力に関しては、図7における線
形な領域に一致するものとして希望波補正係数1が算出
される。また、遅延プロファイル平均値が閾値(A)以
下の場合で、総受信電力が閾値(B)を越えるとき、希
望波を覆い隠す干渉波が存在するものと考え、希望波電
力が小さい領域として希望波補正係数は、1を上回る値
が算出される。一方、遅延プロファイル平均値が閾値
(A)を越える場合、総受信電力に関係なく希望波電力
が大きい領域として希望波補正係数は、1を下回る値が
算出される。ただし、上記いずれの場合においても、相
関値のピーク値が一定の値を越えている場合は、希望波
補正係数1を算出する。そして、上記いずれかの場合に
より算出された希望波補正係数に、割当てフィンガ数の
逆数と割当て相関値の平均値の逆数を乗じたものに比例
する値をその値に乗算する。
【0089】また、補正値算出部402での干渉波補正
係数の算出方法については、実施の形態2と同様なの
で、詳しい説明は省略する。ただし、割当てフィンガ数
の逆数と割当て相関値の平均値の逆数を乗じたものに比
例する値を干渉波補正係数に乗算する。
【0090】ここで、割当て相関値の平均値に比例する
値を各補正係数に乗算することについて説明する。複数
のフィンガに割当てられたそれぞれの受信信号の電力に
ばらつきがある場合、各補正係数を相関値の平均値で割
ることで、受信信号の電力のばらつきを少なくすること
ができ、より正確なSIR値を測定することができる。
【0091】このように本実施の形態によれば、遅延プ
ロファイル平均値と、総受信電力と、割当てフィンガ数
と、割当て相関値の平均値をもとに、適応的に補正係数
を算出し、希望波電力および干渉波電力それぞれに補正
係数を乗じて補正するため、SIR値の誤差を補正する
ことができ、精度の高いSIR値を求めることができ
る。
【0092】(実施の形態5)図5は、本発明の実施の
形態5に係る希望波電力対干渉波電力比測定回路の構成
を示すブロック図である。但し、図5において図3と共
通する部分には図3と同一の符号を付し、詳しい説明を
省略する。図5は、図3と比較してピーク検出部302
を削除し、最大最小値幅検出部501を追加した構成を
採る。
【0093】割当て相関値バッファ301は、同期位置
検出部109により検出された同期位置の相関値を一時
記憶し、最大最小値幅検出部501に出力する。最大最
小値幅検出部501は、割当てフィンガ数バッファ20
1より出力された割当てフィンガ数を基に、割当て相関
値バッファ301より出力された相関値列のうち、最大
値と最小値の差分(最大最小値幅)を求め、補正値算出
部502に出力する。
【0094】補正値算出部502は、パワ測定部105
より出力されたパワ情報と、遅延プロファイル平均値検
出部117より出力された遅延プロファイル平均値と、
割当てフィンガ数バッファ201より出力された割当て
フィンガ数と、最大最小値幅検出部501により出力さ
れた相関値の最大最小値幅から、希望波補正係数と干渉
波補正係数を算出しそれぞれ希望波補正値バッファ11
9と干渉波補正値バッファ120に出力する。
【0095】補正値算出部502での希望波補正係数の
算出方法について述べる。例えば、遅延プロファイル平
均値が閾値(A)以下の場合で、総受信電力が閾値
(B)以下のとき、所望の希望波電力で受信できている
ものとみなし、希望波電力に関しては、図7における線
形な領域に一致するものとして希望波補正係数1が算出
される。また、遅延プロファイル平均値が閾値(A)以
下の場合で、総受信電力が閾値(B)を越えるとき、希
望波を覆い隠す干渉波が存在するものと考え、希望波電
力が小さい領域として希望波補正係数は、1を上回る値
が算出される。一方、遅延プロファイル平均値が閾値
(A)を越える場合、総受信電力に関係なく希望波電力
が大きい領域として希望波補正係数は、1を下回る値が
算出される。ただし、上記いずれの場合においても、相
関値のピーク値が一定の値を越えている場合は、希望波
補正係数1を算出する。そして、上記いずれかの場合に
より算出された希望波補正係数に、割当てフィンガ数の
逆数と割当て相関値の最大最小値幅の逆数を乗じたもの
に比例する値をその値に乗算する。
【0096】また、補正値算出部502での干渉波補正
係数の算出方法については、実施の形態2と同様である
ので、詳しい説明は省略する。ただし、割当てフィンガ
数の逆数と割当て相関値の最大最小値幅の逆数を乗じた
ものに比例する値を干渉波補正係数に乗算する。
【0097】ここで、割当て相関値の最大最小値幅の逆
数を各補正係数に乗算することについて説明する。割当
て相関値の最大値と最小値の差がノイズのフロアレベル
と最大信号レベルの差と相関を持つことから、その差の
逆数を乗ずることで、電力のばらつきを少なくすること
ができ、より正確なSIR値を測定することができる。
【0098】このように本実施の形態によれば、遅延プ
ロファイル平均値と、総受信電力と、割当てフィンガ数
と、割当て相関値の最大最小値幅をもとに、適応的に補
正係数を算出し、希望波電力および干渉波電力それぞれ
に補正係数を乗じて補正するため、SIR値の誤差を補
正することができ、精度の高いSIR値を求めることが
できる。
【0099】(実施の形態6)図6は、本発明の実施の
形態6に係る希望波電力対干渉波電力比測定回路の構成
を示すブロック図である。但し、図6において図3と共
通する部分には図3と同一の符号を付し、詳しい説明を
省略する。図6は、図3と比較してピーク検出部302
を削除し、分散検出部601を追加した構成を採る。
【0100】割当て相関値バッファ301は、同期位置
検出部109により検出された同期位置の相関値を一時
記憶し、分散検出部601に出力する。分散検出部60
1は、割当てフィンガ数バッファ201より出力された
割当てフィンガ数を基に、割当て相関値バッファ301
より出力された相関値列の分散値を求め、補正値算出部
602に出力する。
【0101】補正値算出部602は、パワ測定部105
より出力されたパワ情報と、遅延プロファイル平均値検
出部117より出力された遅延プロファイル平均値と、
割当てフィンガ数バッファ201より出力された割当て
フィンガ数と、分散値検出部601より出力された相関
値の分散値を受け取り、希望波補正係数と干渉波補正係
数を算出してそれぞれ希望波補正値バッファ119と干
渉波補正値バッファ120に出力する。
【0102】補正値算出部602での希望波補正係数の
算出方法について述べる。例えば、遅延プロファイル平
均値が閾値(A)以下の場合で、総受信電力が閾値
(B)以下のとき、所望の希望波電力で受信できている
ものとみなし、希望波電力に関しては、図7における線
形な領域に一致するものとして希望波補正係数1が算出
される。また、遅延プロファイル平均値が閾値(A)以
下の場合で、総受信電力が閾値(B)を越えるとき、希
望波を覆い隠す干渉波が存在するものと考え、希望波電
力が小さい領域として希望波補正係数は、1を上回る値
が算出される。一方、遅延プロファイル平均値が閾値
(A)を越える場合、総受信電力に関係なく希望波電力
が大きい領域として希望波補正係数は、1を下回る値が
算出される。そして、上記いずれかの場合により算出さ
れた希望波補正係数に、割当てフィンガ数の逆数と割当
て相関値の分散値を乗じたものに比例する値をその値に
乗算する。
【0103】補正値算出部602での干渉波補正係数の
算出方法については、実施の形態2と同様なので、詳し
い説明は省略する。ただし、割当てフィンガ数の逆数と
割当て相関値の分散値を乗じたものに比例する値をその
値に乗算する。
【0104】ここで、割当て相関値の分散値に比例する
値を各補正係数に乗算することについて説明する。分散
値が大きいときは、遅延プロファイル上のピークが少な
いことを意味しており、雑音成分に比べて相対的に信号
成分が強く受信されている。このとき、図7における線
形な領域に一致するものとみなすことができる。また、
分散値が小さいときは、遅延プロファイル上のピークが
多いことを意味しており、雑音成分に比べて信号成分が
弱く受信されている。これらのことから、信号成分の受
信強度を反映させる補正係数を算出することで、より正
確なSIR値を算出することができる。
【0105】このように本実施の形態によれば、遅延プ
ロファイル平均値と、総受信電力と、割当てフィンガ数
と、割当て相関値の分散値をもとに、適応的に補正係数
を算出し、希望波電力および干渉波電力それぞれに補正
係数を乗じて補正するため、SIR値の誤差を補正する
ことができ、精度の高いSIR値を求めることができ
る。
【0106】なお、上記各実施の形態では、遅延プロフ
ァイル平均値を用いて説明したが、電波の反射物や通信
端末の移動速度によって電波伝搬環境が異なる場合は、
遅延プロファイル分散値を用いた方が、精度の高いSI
R測定を行うことができることがある。このため、遅延
プロファイル平均値を用いるか遅延プロファイル分散値
を用いるかは、電波伝搬環境に依存する。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
希望波電力と干渉波電力の誤差を推定した上で補正する
ことにより、希望波電力対干渉波電力比の測定精度を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る希望波電力対干渉
波電力比測定回路の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2に係る希望波電力対干渉
波電力比測定回路の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態3に係る希望波電力対干渉
波電力比測定回路の構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態4に係る希望波電力対干渉
波電力比測定回路の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態5に係る希望波電力対干渉
波電力比測定回路の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態6に係る希望波電力対干渉
波電力比測定回路の構成を示すブロック図
【図7】測定SIRの理想値と実測値を示す図
【符号の説明】
101 アンテナ 102 受信RF部 103 ゲインコントロールアンプ 104 A/Dコンバータ 105 パワ測定部 106 ゲインコントローラ 107 マッチトフィルタ 108 遅延プロファイルバッファ 109 同期位置検出部 110 逆拡散部 111 同期検波部 112 RAKE合成部 113 希望波電力検出部 114 干渉波電力検出部 115、116 乗算部 117 遅延プロファイル平均値検出部 118、202、303、402、502、602 補
正値算出部 119 希望波補正値バッファ 120 干渉波補正値バッファ 121 SIR算出部 122 SIR算出部出力バッファ 201 割当てフィンガ数バッファ 301 割当て相関値バッファ 302 ピーク検出部 401 平均値検出部 501 最大最小値幅検出部 601 分散検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 EE01 EE21 EE31 5K042 CA12 DA01 DA16 EA01 EA03 FA06 FA11 GA02 GA12 GA15 NA04 5K047 AA11 BB01 GG34 HH15 KK13 MM11 MM24 5K067 CC10 DD44 DD45 DD48 GG11 LL01 LL11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号から希望波電力を検出する第1
    の検出手段と、 前記受信信号から干渉波電力を検出する第2の検出手段
    と、 電波伝搬環境に基づいて希望波補正係数と干渉波補正係
    数を算出する補正値算出手段と、 算出された前記希望波補正係数と前記干渉波補正係数を
    用いて、前記第1の検出手段の結果と前記第2の検出手
    段の結果をそれぞれ補正する手段と、 前記補正手段の結果を基に希望波電力対干渉波電力比を
    算出する手段と、を具備することを特徴とする希望波電
    力対干渉波電力比測定回路。
  2. 【請求項2】 受信した信号から遅延プロファイルを生
    成する遅延プロファイル生成手段と、 この遅延プロファイル生成手段によって生成された遅延
    プロファイルの相関値の平均値を算出する遅延プロファ
    イル平均値検出手段と、 受信した信号から総受信電力を測定するパワ測定手段
    と、 前記遅延プロファイル平均値と前記総受信電力を基に予
    め計算された理想希望波電力と第1の検出手段によって
    検出された実測希望波電力との第1の誤差および予め計
    算された理想干渉波電力と第2の検出手段によって検出
    された実測干渉波電力との第2の誤差を推定し、前記第
    1の誤差を補正する希望波補正係数と前記第2の誤差を
    補正する干渉波補正係数を算出する補正値算出手段と、 前記実測希望波電力に前記希望波補正係数を乗算した補
    正後希望波電力と前記実測干渉波電力に前記干渉波補正
    係数を乗算した補正後干渉波電力との比を求める希望波
    電力対干渉波電力比算出手段と、 を具備することを特徴とする希望波電力対干渉波電力比
    測定回路。
  3. 【請求項3】 補正値算出手段は、遅延プロファイル平
    均値が第1の閾値以下であり、総受信電力が第2の閾値
    以下である場合、希望波補正係数1を算出することを特
    徴とする請求項2に記載の希望波電力対干渉波電力比測
    定回路。
  4. 【請求項4】 補正値算出手段は、遅延プロファイル平
    均値が第1の閾値以下であり、総受信電力が第2の閾値
    を越える場合、希望波補正係数が1を上回る値を算出す
    ることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の希
    望波電力対干渉波電力比測定回路。
  5. 【請求項5】 補正値算出手段は、遅延プロファイル平
    均値が第1の閾値を越える場合、希望波補正係数が1を
    下回る値を算出することを特徴とする請求項2から請求
    項4のいずれかに記載の希望波電力対干渉波電力比測定
    回路。
  6. 【請求項6】 補正値算出手段は、遅延プロファイル平
    均値が第3の閾値以下であり、総受信電力が第4の閾値
    以下の場合、干渉波補正係数が1を上回る値を算出する
    ことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記
    載の希望波電力対干渉波電力比測定回路。
  7. 【請求項7】 補正値算出手段は、遅延プロファイル平
    均値が第3の閾値以下であり、総受信電力が第4の閾値
    を越える場合、干渉波補正係数1を算出することを特徴
    とする請求項2から請求項6のいずれかに記載の希望波
    電力対干渉波電力比測定回路。
  8. 【請求項8】 補正値算出手段は、遅延プロファイル平
    均値が第3の閾値を越える場合、干渉波補正係数1を算
    出することを特徴とする請求項2から請求項7のいずれ
    かに記載の希望波電力対干渉波電力比測定回路。
  9. 【請求項9】 遅延プロファイル生成手段によって生成
    された遅延プロファイルに基づいて相関値ピークの位相
    値とピーク値を検出し、前記相関値ピークの位相値にフ
    ィンガを割当てた数を出力する同期位置検出手段を具備
    し、 補正値算出手段は、前記同期位置検出手段より出力され
    た割当てフィンガ数に基づいて希望波補正係数および干
    渉波補正係数を算出することを特徴とする請求項2から
    請求項8のいずれかに記載の希望波電力対干渉波電力比
    測定回路。
  10. 【請求項10】 同期位置検出手段より出力された同期
    位置を示す相関値を一時記憶する割当て相関値記憶手段
    と、 前記割当て相関値記憶手段に記憶された相関値列から最
    大となる相関値を検出するピーク検出手段と、を具備
    し、 補正値算出手段は、前記ピーク検出手段によって検出さ
    れた相関値のピーク値が所定の閾値を越える場合、遅延
    プロファイル平均値と総受信電力の閾値判定結果に優先
    して、希望波補正係数および干渉波補正係数をそれぞれ
    1として算出することを特徴とする請求項2から請求項
    8のいずれかに記載の希望波電力対干渉波電力比測定回
    路。
  11. 【請求項11】 補正値算出手段は、割当てフィンガ数
    と割当て相関値の平均値に基づいて希望波補正係数およ
    び干渉波補正係数を算出することを特徴とする請求項2
    から請求項8のいずれかに記載の希望波電力対干渉波電
    力比測定回路。
  12. 【請求項12】 補正値算出手段は、割当てフィンガ数
    と割当て相関値の最大値と最小値の差分に基づいて希望
    波補正係数および干渉波補正係数を算出することを特徴
    とする請求項2から請求項8のいずれかに記載の希望波
    電力対干渉波電力比測定回路。
  13. 【請求項13】 補正値算出手段は、割当てフィンガ数
    と割当て相関値の分散値に基づいて希望波補正係数およ
    び干渉波補正係数を算出することを特徴とする請求項2
    から請求項8のいずれかに記載の希望波電力対干渉波電
    力比測定回路。
  14. 【請求項14】 請求項1から請求項13のいずれかに
    記載の希望波電力対干渉波電力比測定回路を具備するこ
    とを特徴とする基地局装置。
  15. 【請求項15】 請求項1から請求項13のいずれかに
    記載の希望波電力対干渉波電力比測定回路を具備するこ
    とを特徴とする通信端末装置。
  16. 【請求項16】 電波伝搬環境に応じて、希望波電力の
    誤差と干渉波電力の誤差を推定し、前記希望波電力の誤
    差を補正する希望波補正係数と前記干渉波電力の誤差を
    補正する干渉波補正係数を算出し、希望波電力に前記希
    望波補正係数を乗算した補正後希望波電力と干渉波電力
    に前記干渉波補正係数を乗算した補正後干渉波電力との
    比を求めることを特徴とする希望波電力対干渉波電力比
    測定方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003090372A1 (fr) * 2002-04-19 2003-10-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif et procede de mesure de rapport signal/brouillage
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JP2007318750A (ja) * 2006-05-19 2007-12-06 Mitsubishi Electric Information Technology Centre Europa Bv データ送信品質の指標を評価する方法、通信システム、及びデバイス
KR101513569B1 (ko) 2008-10-02 2015-04-21 삼성전자주식회사 광대역 무선통신 시스템에서 상향링크 스케줄링 우선순위 결정 장치 및 방법
JP5753605B1 (ja) * 2014-03-28 2015-07-22 アンリツ株式会社 干渉波電力測定装置及び干渉波電力測定方法並びにsir測定装置及びsir測定方法

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