JP2003133847A - 小型アンテナ及びそれを用いた電子部品 - Google Patents
小型アンテナ及びそれを用いた電子部品Info
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Abstract
望の垂直偏波成分を得ることができる上に、VSWRの
周波数帯域を広くし得る小型アンテナ及びそれを内蔵す
るPCカード等の電子部品を提供する。 【解決手段】 基板202と、基板202上に実装され
る樹脂から成るチップ部品204とで構成され、基板2
02は、背面202bに形成された接地導体206と、
主面202a上に形成された第1の短絡用導体配線20
8と、それらを接続するスルーホール210とを含む。
チップ部品204は、その下面204b上に形成され、
基板202上の第1の短絡用導体配線208と対向する
第2の短絡用導体配線212と、上面204aに形成さ
れた放射用導体214と、端面204cに形成され、第
2の短絡用導体配線212と放射用導体214とを接続
する短絡用導体216と、側面204dに形成され、放
射用導体214と接続された給電用導体配線218とを
含む。
Description
それを用いた電子部品に関し、特に、移動体たる電子機
器に装荷された電子部品内の無線通信回路に付属し、他
の移動体、又は固定された無線通信装置との間での電波
伝播に用いられる小型アンテナに関する。
コンピュータ(Personal Computer、
以下、PCと呼ぶ)の低価格化と共にその普及率が高ま
り、一人に一台の時代に入りつつある。かかるPC等の
コンピュータを用いて処理される情報は、職場や家庭で
通信ネットワークを介して共有されることが多い。ま
た、その通信ネットワークは、職場や家庭等の中のみで
はなく、駅や空港等の公共の場所においても繋がる必要
がある。しかしながら、従来、通信ネットワークと端末
であるPC等とは、ケーブルを介して有線接続されてい
たため、上記の通信ネットワークに接続できる場所は、
電話回線の引出口のある所等に限定されていた。そこ
で、上記の必要性を満足する手段として無線通信が利用
されるようになりつつある。
ュータ端末として、ラップトップ型或いはノート型PC
が多く普及するようになった。かかるコンパクトな構成
のコンピュータ端末に無線通信機能を付加するために
は、製造当初より無線通信機能を内臓させるか、或い
は、PCカードスロット等の拡張スロットに無線通信の
モジュール(例えば、無線LANカード)を挿入する
か、のいずれかの方法によらなければならない。特に、
既存のコンピュータに後から無線通信機能を追加するに
は、拡張スロットを使用する方法によるしかない。
て、かかる拡張スロットは、PCカード等の拡張カード
を挿入するように、通常、キーボードと平行に設けられ
ている。
アンテナを内臓させる場合、無線通信に一般的に用いら
れている垂直偏波を発生するためには、アンテナは、例
えば1/4波長程度と、上述したキーボードとは垂直方
向に十分大きくなければならない。ところが、例えば、
PCカードは、通常、約4mmと非常に薄い形状であ
り、例えば、この厚さで1/4波長とする場合には、約
19GHzと比較的高い周波数帯域で用いられるアンテ
ナにならざるを得ない。
り、PCカードをPCカードスロットに完全に挿入した
状態でPCカードの一部がスロットからはみ出るような
設計とし、そのはみ出る部分のみがより厚い形状とし、
そのより厚い部分にアンテナを設置している。
に組み込まれる小型アンテナとして、逆Fアンテナが知
られている。この逆Fアンテナは、λ/4モノポールア
ンテナの先端を折り曲げたL型アンテナを低姿勢化し、
給電点位置付近に短絡部を設けて給電点でのインピーダ
ンス整合を取り易くしたものである。この線状逆Fアン
テナを更に低姿勢化し、帯域幅を拡げ、またインピーダ
ンス整合を取り易くするためには、地板に対する水平部
分を板状にすればよく、この形状のアンテナを板状逆F
アンテナと呼んでいる。
図1(A)に示すように、接地導体102上に平行に板
状導体104を設置し、その片端104aを短絡板10
6により接地導体102と接続し、更に、板状導体10
4の当該接地した片端104aと開放端104bとの間
の適当な位置に給電線108を介して給電することによ
り動作する。板状導体104を接地導体102に近づけ
る程、低背形状となるが、上述したように、所望される
垂直偏波成分が減少する一方、水平偏波成分が増加して
しまう。また、アンテナの放射抵抗が小さくなり、電圧
/定在波比(Voltage/Standing Wa
ve Ratio、以下、VSWRと呼ぶ)の周波数帯
域が狭くなる。尚、接地導体102と板状導体104と
の間は、誘電体であれば良い。従って、図1(A)に示
すように、空間(空気)でも良いが、通常は、製造工程
において、実装基板101上にマウンタを用いて実装す
る際の便宜等の理由から、図1(B)に示すように、接
地導体102と板状導体104との間に樹脂を充填した
チップ部品103を実装基板101上に実装する構成が
採用されている。
出し部分のみを厚くした形状のPCカードでは、例え
ば、ラップトップ型或いはノート型PCにおいて、拡張
スロットがPCカードの厚み方向に隣接して設置されて
いる場合、上下一方のスロットにしか挿入できない。即
ち、もう一枚、同様にはみ出し部分のみを厚くした形状
のPCカードを使いたい場合であっても、両方のPCカ
ードを同時には挿入できない虞れがある。この点から
は、PCカードを、はみ出し部分のみを厚くしないで均
一な厚みの構造とするのが望ましいが、上述したよう
に、所望される垂直偏波成分が減少してしまう。
ド等に内臓しても、所望の垂直偏波成分を得ることがで
きる上に、VSWRの周波数帯域を広くすることができ
る逆Fアンテナ等の小型アンテナ及びその小型アンテナ
を内蔵するPCカード等の電子部品を提供することを目
的とする。
PCカード等に内臓される逆Fアンテナでは、PCカー
ド等の内部の実装基板上に配置されるため、その実装基
板の分だけ更にアンテナとしての厚みが減るという点に
着目し、実装される基板の厚み分をアンテナとして利用
できる小型アンテナを案出し、垂直偏波放射成分の増加
とVSWRの広帯域化を実現するようにした。
と、該基板の主面上に実装されるチップ部品とで構成さ
れる小型アンテナにおいて、前記基板は、前記主面の背
面に形成された接地導体と、前記主面上に形成された第
1の短絡用導体配線と、それら接地導体と第1の短絡用
導体配線とを接続するスルーホールとを含み、前記チッ
プ部品は、該チップ部品の被実装面上に形成され、前記
基板上の第1の短絡用導体配線と対向する第2の短絡用
導体配線と、該チップ部品の前記被実装面と反対側の表
面に形成された放射用導体と、該チップ部品の端面に形
成され、前記第2の短絡用導体配線と前記放射用導体と
を接続する短絡用導体と、該チップ部品の少なくとも側
面に形成され、前記放射用導体と接続された給電用導体
配線とを含むことを特徴とする。
ずチップ部品が実装される基板の厚みを含めた全体をア
ンテナの高さとして利用できるので、垂直偏波放射成分
の増加とVSWRの広帯域化を図れる。
が好適であり、また、前記チップ部品は、誘電体のブロ
ックに、前記第2の短絡用導体配線、放射用導体、短絡
用導体、給電用導体配線が形成されて成ることを特徴と
し、該誘電体のブロックは、樹脂又はセラミックのいず
れかにより構成することができる。
導体配線、放射用導体、短絡用導体、給電用導体配線が
形成された誘電体ブロックを基板上に実装することで逆
Fアンテナを形成し得るので、放射用導体と基板(或い
は基板上の接地導体)との間が空間(空気)である逆F
アンテナに比べ、マウンタ等の圧力により放射用導体の
高さにバラツキが生じることがないので、実装面で有利
であり製造工程において利点がある。
配置された給電線を含み、前記チップ部品の前記給電用
導体配線は、前記チップ部品の前記短絡用導体が形成さ
れた端面とは異なる面に配置された線状電極により構成
され、該線状電極を介して前記給電線と前記放射用導体
とを接続しても良い(直接給電)。
置された給電線を含み、前記チップ部品の給電用導体配
線は、前記チップ部品の前記短絡用導体が形成された端
面とは異なる面に配置された線状電極と、該線状電極と
一体的に形成され、前記チップ部品の前記表面に前記放
射用導体と所定の間隔をおいて隣接して配置された容量
結合電極とにより構成され、前記給電線と前記線状電極
とが接続されることにより、該容量結合電極が前記放射
用導体と容量結合するようにしても良い(容量結合給
電)。尚、前記線状電極が半スルーホールにより構成さ
れていても良い。
電子機器に無線通信機能を付与するカード状の電子部品
に前記小型アンテナを用いるのが望ましい。これによ
り、当該電子部品を均一な厚みのカード状に構成して
も、所望の垂直偏波成分を得ることができる上に、VS
WRの周波数帯域を広くすることができる。
該電子機器に無線通信機能を付与するカード状の電子部
品であって、上記容量結合電極が設けられた構成の小型
アンテナが2個用いられ、該2個の小型アンテナのう
ち、第1の小型アンテナは、その線状電極が前記チップ
部品の前記短絡用導体が形成された端面と隣り合う第1
の側面に配置されると共にその容量結合電極が前記チッ
プ部品の表面上に前記第1の側面側に偏寄しつつ前記放
射用導体と所定の間隔をおいて隣り合うものであり、第
2の小型アンテナは、その線状電極が前記第1の小型ア
ンテナの前記第1の側面とは反対側の第2の側面に配置
されると共にその容量結合電極が前記チップ部品の表面
上に前記第2の側面側に偏寄しつつ前記放射用導体と所
定の間隔をおいて隣り合うものであり、これら第1及び
第2の小型アンテナを前記カード状の電子部品の非挿入
側の両端部に配置したことを特徴とする。
の非挿入側の両端部からそれぞれ外側により指向性を有
する電波が放射されるので、空間ダイバーシティ効果が
より高められる。
面を参照しつつさらに具体的に説明する。
型アンテナの基本構成を示す組図(断面図)である。図
3(A)、(B)は、図2に示す小型アンテナの基本構
成を示す分解図(断面図)であり、(A)は被実装部
(チップ部品)の断面図、(B)は基板の断面図であ
る。上記図面及び以下の説明から明らかなように、本実
施形態では、本発明の小型アンテナを逆Fアンテナによ
り構成した。
に、本実施形態の逆Fアンテナ200は、基板202
と、基板202の主面(上面)202a上に実装される
樹脂のブロック体から成るチップ部品204とで構成さ
れる。基板202は、主面202aの背面202bに形
成された接地導体206と、主面202a上に形成され
た第1の短絡用導体配線208と、それら接地導体20
6と第1の短絡用導体配線208とを接続するスルーホ
ール210とを含む。チップ部品204は、その被実装
面(下面)204b上に形成され、基板202上の第1
の短絡用導体配線208と対向する第2の短絡用導体配
線212と、被実装面(下面)204bと反対側の表面
(上面)204aに形成された放射用導体214と、チ
ップ部品の端面204cに形成され、第2の短絡用導体
配線212と放射用導体214とを接続する短絡用導体
216と、チップ部品の側面204dに形成され、放射
用導体214と接続された給電用導体配線218とを含
む。尚、チップ部品204は、誘電体のブロックに、前
記第2の短絡用導体配線、放射用導体、短絡用導体、給
電用導体配線が形成されて成るものであれば良く、樹脂
以外にも、例えば、セラミックにより構成することもで
きる。
は、チップ部品204の表面(上面)204aに形成さ
れた放射用導体214、短絡用導体216及び第2の短
絡用導体配線212、基板202の上面202a上に形
成された第1の短絡用導体配線208、スルーホール2
10及び基板202の背面202bに形成された接地導
体206が電気的に接続されており、共振器を構成して
いる。従って、その使用状態において、例えば、給電用
導体配線218を経由して信号を給電すると、この共振
器が励振され、一部の電磁界が外部に向かって放射され
ることで、アンテナ(送信アンテナ)として機能する。
00では、電流は、給電用導体配線218から放射用導
体214、短絡用導体216、第2の短絡用導体配線2
12、第1の短絡用導体配線208、スルーホール21
0を介して接地導体206まで流れる。従って、スルー
ホール210も含めてアンテナとして作用し、チップ部
品204のみならず基板202の厚みを含めた全体をア
ンテナの高さとして利用できる。
01を含まないチップ部品103の厚みだけをアンテナ
の高さとして用いる従来の逆Fアンテナに比べ、垂直偏
波放射成分を増加させると共に、VSWRを広帯域化さ
せることも可能である。
型(逆F)アンテナの基本構成を示す斜視図である。
本実施例の逆Fアンテナ300の基本的な構成は、上述
した第1の実施形態の逆Fアンテナ200と略同様であ
り、同様の部分には、同様の参照符号を付してその詳し
い説明を省略する。
202は、更に、主面202a上に配置された給電線3
03を含み、チップ部品204の給電用導体配線218
は、短絡用導体216が形成された端面204cとは異
なる側面204dに配置された線状電極218´により
構成され、線状電極218´を介して給電線303と放
射用導体214とを接続した。従って、本実施例は、給
電線303から線状電極218´を介して放射用導体2
14に直接給電する構成と言える。尚、本実施例では、
放射用導体214をチップ部品204の表面(上面)2
04a上で、図示の如きパターン形状に形成した。ま
た、スルーホール210は、基板202の主面202a
上に形成された第1の短絡用導体配線208の幅方向に
沿って6個形成されている。尚、線状電極218´は、
短絡用導体216等他の電極に比べて幅が狭いことを意
味するだけであり、厳密な意味で「線状」である必要は
ない。従って、線状電極218´を側面204dに半ス
ルーホールにより構成しても良い。
も、チップ部品204のみならず基板202の厚みを含
めた全体をアンテナの高さとして利用できる。従って、
従来の逆Fアンテナに比べ、垂直偏波放射成分を増加さ
せると共に、VSWRを広帯域化させることも可能であ
る。
0.8mm、チップ部品204の厚さ2mm、接地導体
206を無限接地板とし、放射用導体214の長さが8
mm、幅が6mmになるように、本実施例の逆Fアンテ
ナ300を製作した。そして、従来例と本実施例の逆F
アンテナ300のそれぞれにつき、水平面内放射パター
ンを測定した。尚、導体は理想的には完全導体として測
定した。 [垂直偏波放射成分の増加]図5、図6は、それぞれ従
来例と実施例1の水平面内放射パターンを示す図であ
る。即ち、図1(A)及び(B)の接地導体(102)
面の延長線上、図4の接地導体(206)面の延長線上
で、それぞれ垂直偏波放射成分のみを観察した結果を示
している。図6から明らかなように、図6における実施
例1の水平面内放射パターンを示す略楕円の方が、図5
における従来例の水平面内放射パターンを示す略楕円よ
り20%ほど大きめになっている。これにより、実施例
1では、従来例に比べて垂直偏波放射成分が増加してい
ることが分かった。 [VSWRの広帯域化]図7、図8は、それぞれ従来例
と実施例1の反射特性を表すグラフであり、図9は、両
者の反射特性を比較して示す表である。即ち、図7及び
図9に示すように、従来例において、縦軸の値が−10
dBとなる周波数は低域側は、4.78GHzであり、
高域側は、4.975GHzである。一方、図8及び図
9に示すように、実施例1において、縦軸の値が−10
dBとなる周波数は低域側は、4.6GHzであり、高
域側は、4.855GHzである。また、図9に示すよ
うに、中心周波数は、従来例が4.877GHzであ
り、実施例1は4.726GHzである。これらより帯
域幅の割合(%)を求めると、従来例では3.999%
に過ぎないのが、実施例1では5.396%に増加して
いる。これにより、実施例1では従来例に比べVSWR
の広帯域化が図られていることが分かる。 [実施例2]図10は、本発明の実施例2の小型(逆
F)アンテナの基本構成を示す斜視図である。
構成は、上述した第1の実施形態の逆Fアンテナ200
と略同様であり、同様の部分には、同様の参照符号を付
してその詳しい説明を省略する。
202は、更に、主面202a上に配置された給電線4
03を含み、チップ部品204の給電用導体配線218
は、短絡用導体216が形成された端面204cとは異
なる、該端面204cと反対側の端面204eに配置さ
れた線状電極218Aと、線状電極218Aと一体的に
形成され、チップ部品204の表面204aに放射用導
体214と所定の間隔をおいて隣接して配置された容量
結合電極218Bとにより構成され、給電線403と線
状電極218Aとが接続されることにより、容量結合電
極218Bが放射用導体214と容量結合されている。
従って、本実施例は、給電線403及び線状電極218
Aから容量結合電極218Bと放射用導体214との容
量結合を介して放射用導体214に給電する構成(容量
結合給電)と言える。尚、本実施例でも、線状電極21
8Aは、短絡用導体216等他の電極に比べて幅が狭い
ことを意味するだけであり、厳密な意味で「線状」であ
る必要はない。従って、線状電極218Aを端面204
eに半スルーホールにより構成しても良い。
も、チップ部品204のみならず基板202の厚みを含
めた全体をアンテナの高さとして利用できる。従って、
従来の逆Fアンテナに比べ、垂直偏波放射成分を増加さ
せると共に、VSWRを広帯域化させることも可能であ
る。
は、容量結合(電極)がある方向(図10中に矢印で示
す)に電波がより強く放射されるという指向性を確認し
た。
ンテナ300と同様に、本実施例2の逆Fアンテナ40
0を製作した。そして、実施例1の逆Fアンテナ300
と実施例2の逆Fアンテナ400のそれぞれにつき、垂
直面内(アンテナを実装面202aと側面GND216
のそれぞれと垂直に中心で切断した面)放射パターンを
測定した。尚、導体は理想的には完全導体として測定し
た。
施例2の垂直面内放射パターンを示す図である。図11
から明らかなように、図11における実施例1の垂直面
内放射パターンでは、図12の実施例2に比べて放射指
向性がGND側を向いていることが分かる。換言すれ
ば、図12からも明らかなように、実施例2の垂直面内
放射パターンでは、放射指向性をGND側面から見て容
量結合側に指向性が寄っている。 [実施例3]図13は、本発明の実施例3の小型(逆
F)アンテナの基本構成を示す斜視図である。
構成は、上述した実施例2の逆Fアンテナ400と略同
様であり、同様の部分には、同様の参照符号を付してそ
の詳しい説明を省略する。
線503が基板202の主面202a上で基板202の
側面側から延び、給電用導体配線218は、チップ部品
204の短絡用導体216が形成された端面204cと
隣り合う側面204dに配置された線状電極218A1
と、線状電極218A1と一体的に形成され、チップ部
品204の表面204a上に側面204d側に偏寄しつ
つ放射用導体214と所定の間隔をおいて隣接して配置
された容量結合電極218B1とにより構成され、給電
線503と線状電極218A1とが接続されることによ
り、容量結合電極218B1が放射用導体214と容量
結合されている。従って、本実施例は、給電線503及
び線状電極218A1から容量結合電極218B1と放
射用導体214との容量結合を介して放射用導体214
に給電する構成(容量結合給電)と言える。尚、本実施
例でも、線状電極218A1は、短絡用導体216等他
の電極に比べて幅が狭いことを意味するだけであり、厳
密な意味で「線状」である必要はない。従って、線状電
極218A1を側面204dに半スルーホールにより構
成しても良い。
も、チップ部品204のみならず基板202の厚みを含
めた全体をアンテナの高さとして利用できる。従って、
従来の逆Fアンテナに比べ、垂直偏波放射成分を増加さ
せると共に、VSWRを広帯域化させることも可能であ
る。
は、容量結合(電極)がある方向(図13中に矢印で示
す)に電波がより強く放射されるという指向性が得られ
る。
ンテナ400と同様に、本実施例3の逆Fアンテナ50
0を製作した。そして、実施例2の逆Fアンテナ400
と実施例3の逆Fアンテナ500のそれぞれにつき、水
平面内放射パターンを測定した。尚、導体は理想的には
完全導体として測定した。
施例3の水平面内放射パターンを示す図である。図14
から明らかなように、図14における実施例2の水平面
内放射パターンは、最大放射方向が90度の方向を示し
ているのに対し、図15から明らかなように、図15に
おける実施例3の水平面内放射パターンは、最大放射方
向が90度の方向からおよそ75度方向までずれてい
る。このように、実施例3の逆Fアンテナ500でも、
容量結合(電極)がある方向(図13中に矢印で示す)
に電波がより強く放射されるという指向性を確認でき
た。尚、図16に、本実施例3の垂直面内放射パターン
を測定した結果を示す。
垂直面内放射パターンでも、図12に示した実施例2と
同様に、放射指向性をGND側面から見て容量結合側に
指向性が寄っている。
明の第2の実施形態に係る電子部品について説明してお
く。本実施形態の電子部品は、PC等の電子機器に挿着
されることによりPC等の電子機器に無線通信機能を付
与するカード状の電子部品(PCカード)としての無線
LANカードである。
ANカード)がそのPCカードスロットに挿着された状
態を示すPCの側面図、図18は、その挿着された状態
を示すPCの斜視図である。
ド)170は、上述した本発明の第1の実施形態の逆F
アンテナを内臓している。これにより、当該電子部品
(無線LANカード)を均一な厚み(図18に示すよう
に、完全にPCカードスロットに挿着された状態でのは
み出し部分の厚みが他の部分と均一)のカード状に構成
しても、所望の垂直偏波成分を得ることができる上に、
VSWRの周波数帯域を広くすることができる。 尚、
図17及び図18に示すように、本実施形態の電子部品
(無線LANカード)170には、上述した第1の実施
形態の逆Fアンテナを電子部品(無線LANカード)1
70の非挿入側(はみ出し部分)の両端部にそれぞれ配
置する(尚、図示の便宜上これら逆Fアンテナを黒く塗
りつぶした矩形で示す)ことにより、空間ダイバーシテ
ィアンテナを構成している。
個のアンテナに、上述した実施例3の逆Fアンテナが用
いられ、該2個の逆Fアンテナのうち、第1の逆Fアン
テナは、図13に示すように、その線状電極218A1
がチップ部品204の短絡用導体216が形成された端
面204cと隣り合う第1の側面204dに配置される
と共にその容量結合電極218B1がチップ部品204
の表面204a上に第1の側面204d側に偏寄しつつ
放射用導体214と所定の間隔をおいて隣接して配置さ
れたものである。一方、第2の逆Fアンテナは、その線
状電極(図示せず)が第1の小型アンテナの第1の側面
204dとは反対側の第2の側面204f(図13参
照)に配置されると共にその容量結合電極(図示せず)
がチップ部品204の表面204a上に第2の側面20
4f側に偏寄しつつ放射用導体214と所定の間隔をお
いて隣接して配置されたものである。これら第1及び第
2の逆Fアンテナは、それぞれ容量結合電極をPCの外
部に向けた状態で電子部品(無線LANカード)170
内に配置されている。かかる構成によれば、電子部品
(無線LANカード)170の非挿入側の両端部からそ
れぞれ外側により指向性を有する電波が放射されるの
で、空間ダイバーシティ効果がより高められる。
Nカード)170に、容量結合給電方式の上記実施例3
の逆Fアンテナを容量結合電極をPCの外部に向けた状
態で用いているので、放射される電磁界がPC外部に指
向性を持つことになる。従って、かかる電磁界が電子部
品(無線LANカード)170の挿入側等PC内部側に
配置されているRF回路等に影響を及ぼしてしまうのを
防止することもできる。尚、実施例2の逆Fアンテナを
容量結合電極をPCの外部に向けた状態で用いれば同様
の効果が得られる。
アンテナにつき、図面を参照して説明する。
小型アンテナの基本構成を示す斜視図である。上記図面
及び以下の説明から明らかなように、本実施形態では、
本発明の小型アンテナを逆Lアンテナにより構成した。
ンテナ600は、基板202と、基板202の主面(上
面)202a上に実装される樹脂のブロック体から成る
チップ部品204とで構成される。基板202は、主面
202aの背面202bに形成された接地導体206
と、主面202a上にチップ部品204に隣接してそれ
ぞれ形成された第1及び第2の短絡用導体配線208A
及び208Bと、それら接地導体206と第1及び第2
の短絡用導体配線208A及び208Bとを接続するス
ルーホール210A及び210Bとを含む。第1の短絡
用導体配線208Aと第2の短絡用導体配線208Bと
は、間隔をおいて平行に配置されている。そして、これ
ら第1の短絡用導体配線208Aと第2の短絡用導体配
線208B間には、信号線606が配置され、この信号
線606は、チップ部品204の端面204cに延設さ
れてチップ部品204の表面204a上に形成された放
射用導体214と接続されている。また、基板202の
背面には、接地導体206が形成されている。
おいても、チップ部品204のみならず基板202の厚
みを含めた全体をアンテナの高さとして利用できる。従
って、基板202の主面(上面)202a上に接地導体
を形成する逆Lアンテナ(図示せず)に比べ、垂直偏波
放射成分を増加させると共に、放射抵抗が増大し、VS
WRを広帯域化させることも可能である。
ナとして利用できるので、垂直偏波成分が増加すると同
時に放射抵抗が増大し、VSWRの広帯域化を実現し得
る。従って、均一な厚みのPCカード等に内臓しても、
所望の垂直偏波成分を得ることができる上に、VSWR
の周波数帯域を広くすることができる逆Fアンテナ等の
小型アンテナ及びその小型アンテナを内蔵するPCカー
ド等の電子部品を提供することができる。
り、(A)は、その概略構造を示す側面図、(B)は、
実装基板に樹脂を充填したチップ部品が実装される構成
の逆Fアンテナを示す断面図である。
の基本構成を示す組図(断面図)である。
解図(断面図)であり、(A)は被実装部(チップ部
品)の断面図、(B)は基板の断面図である。
基本構成を示す斜視図である。
る。
ある。
表である。
の基本構成を示す斜視図である。
である。
である。
の基本構成を示す斜視図である。
である。
である。
である。
(無線LANカード)がそのPCカードスロットに挿着
された状態を示すPCの側面図である。
(無線LANカード)がそのPCカードスロットに挿着
された状態を示すPCの斜視図である。
ナの基本構成を示す斜視図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 基板と、該基板の主面上に実装されるチ
ップ部品とで構成される小型アンテナにおいて、 前記基板は、前記主面の背面に形成された接地導体と、
前記主面上に形成された第1の短絡用導体配線と、それ
ら接地導体と第1の短絡用導体配線とを接続するスルー
ホールとを含み、前記チップ部品は、該チップ部品の被
実装面上に形成され、前記基板上の第1の短絡用導体配
線と対向する第2の短絡用導体配線と、該チップ部品の
前記被実装面と反対側の表面に形成された放射用導体
と、該チップ部品の端面に形成され、前記第2の短絡用
導体配線と前記放射用導体とを接続する短絡用導体と、
該チップ部品の少なくとも側面に形成され、前記放射用
導体と接続された給電用導体配線とを含むことを特徴と
する小型アンテナ。 - 【請求項2】 前記小型アンテナは逆Fアンテナである
ことを特徴とする請求項1に記載の小型アンテナ。 - 【請求項3】 前記チップ部品は、誘電体のブロック
に、前記第2の短絡用導体配線、放射用導体、短絡用導
体、給電用導体配線が形成されて成ることを特徴とする
請求項2に記載の小型アンテナ。 - 【請求項4】 前記誘電体のブロックは、樹脂又はセラ
ミックのいずれかにより構成されていることを特徴とす
る請求項3に記載の小型アンテナ。 - 【請求項5】 前記基板は、更に、前記主面上に配置さ
れた給電線を含み、前記チップ部品の前記給電用導体配
線は、前記チップ部品の前記短絡用導体が形成された端
面とは異なる面に配置された線状電極により構成され、
該線状電極を介して前記給電線と前記放射用導体とを接
続したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に
記載の小型アンテナ。 - 【請求項6】 前記基板は、更に、前記主面上に配置さ
れた給電線を含み、前記チップ部品の給電用導体配線
は、前記チップ部品の前記短絡用導体が形成された端面
とは異なる面に配置された線状電極と、該線状電極と一
体的に形成され、前記チップ部品の前記表面に前記放射
用導体と所定の間隔をおいて隣接して配置された容量結
合電極とにより構成され、前記給電線と前記線状電極と
が接続されることにより、該容量結合電極が前記放射用
導体と容量結合することを特徴とする請求項1乃至4の
何れか一項に記載の小型アンテナ。 - 【請求項7】 前記線状電極が半スルーホールにより構
成されていることを特徴とする請求項5又は6の何れか
一項に記載の小型アンテナ。 - 【請求項8】 電子機器に挿入されることにより該電子
機器に無線通信機能を付与するカード状の電子部品であ
って、請求項1乃至7の何れか一項に記載の小型アンテ
ナが用いられていることを特徴とする電子部品。 - 【請求項9】 電子機器に挿入されることにより該電子
機器に無線通信機能を付与するカード状の電子部品であ
って、請求項6に記載の小型アンテナが2個用いられ、
該2個の小型アンテナのうち、第1の小型アンテナは、
その線状電極が前記チップ部品の前記短絡用導体が形成
された端面と隣り合う第1の側面に配置されると共にそ
の容量結合電極が前記チップ部品の表面上に前記第1の
側面側に偏寄しつつ前記放射用導体と所定の間隔をおい
て隣り合うものであり、第2の小型アンテナは、その線
状電極が前記第1の小型アンテナの前記第1の側面とは
反対側の第2の側面に配置されると共にその容量結合電
極が前記チップ部品の表面上に前記第2の側面側に偏寄
しつつ前記放射用導体と所定の間隔をおいて隣り合うも
のであり、これら第1及び第2の小型アンテナを前記カ
ード状の電子部品の非挿入側の両端部に配置したことを
特徴とする電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001329000A JP3809999B2 (ja) | 2001-10-26 | 2001-10-26 | 小型アンテナ及びそれを用いた電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001329000A JP3809999B2 (ja) | 2001-10-26 | 2001-10-26 | 小型アンテナ及びそれを用いた電子部品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003133847A true JP2003133847A (ja) | 2003-05-09 |
JP3809999B2 JP3809999B2 (ja) | 2006-08-16 |
Family
ID=19144971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001329000A Expired - Lifetime JP3809999B2 (ja) | 2001-10-26 | 2001-10-26 | 小型アンテナ及びそれを用いた電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3809999B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8912958B2 (en) | 2008-03-28 | 2014-12-16 | Kyocera Corporation | Radio communication device |
JP2015185214A (ja) * | 2014-03-20 | 2015-10-22 | セイコーエプソン株式会社 | コネクター、無線通信モジュール、無線通信装置、及び、電子機器 |
-
2001
- 2001-10-26 JP JP2001329000A patent/JP3809999B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8912958B2 (en) | 2008-03-28 | 2014-12-16 | Kyocera Corporation | Radio communication device |
JP2015185214A (ja) * | 2014-03-20 | 2015-10-22 | セイコーエプソン株式会社 | コネクター、無線通信モジュール、無線通信装置、及び、電子機器 |
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JP3809999B2 (ja) | 2006-08-16 |
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