JP2003133494A - 演算処理機構の冷却系及びこれを備えたコンピュータ - Google Patents

演算処理機構の冷却系及びこれを備えたコンピュータ

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JP2003133494A
JP2003133494A JP2001326920A JP2001326920A JP2003133494A JP 2003133494 A JP2003133494 A JP 2003133494A JP 2001326920 A JP2001326920 A JP 2001326920A JP 2001326920 A JP2001326920 A JP 2001326920A JP 2003133494 A JP2003133494 A JP 2003133494A
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processing mechanism
refrigerant
arithmetic processing
cooling
exchange resin
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JP2001326920A
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Hirohisa Kubota
裕久 久保田
Yoshimune Aosaki
義宗 青嵜
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応性が低く環境への影響が少ない水系冷媒
を使用しつつ、演算処理機構の高速化に伴う発熱量の増
大に応じた効率的な熱交換を可能とするとともに、小型
化、軽量化、低価格化を図る。 【解決手段】 基板2上に演算処理機構3が実装された
コンピュータ1に設けられ、水系冷媒を用いて演算処理
機構3を冷却する冷却系4であって、水系冷媒を冷却す
る冷媒冷却手段42と、冷媒冷却手段42により冷却さ
れた水系冷媒を用いて演算処理機構3を冷却する演算処
理機構冷却手段43と、冷媒冷却手段42及び演算処理
機構冷却手段43で使用される水系冷媒を耐熱性イオン
交換樹脂を用いて精製する冷媒精製手段44とを備えて
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、演算処理機構の冷
却系及びこれを備えたコンピュータに関し、より詳しく
は、コンピュータの基板上に設けられた演算処理機構を
水系冷媒を用いて冷却する冷却系、及び、この冷却系を
備えたコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの基板上に搭載されるCP
U(Central Processing Unit)等の演算処理機構は、
動作時に大量の発熱を伴うため、この熱を逃がして演算
処理機構を冷却する必要がある。特に、近年の演算処理
機構の急激な高速化に従って、動作時の発熱も大きくな
る傾向にあり、それに伴って冷却の重要性もより高まっ
ている。
【0003】演算処理機構の冷却のための手法として
は、従来、冷媒を循環させて演算処理機構と熱交換を行
なう手法や、ファンを用いて演算処理機構を直接空冷す
る手法等が用いられているが、小型化、省電力化、騒音
低減、価格削減等の観点から、冷媒を用いて熱交換を行
なう手法が好ましい。
【0004】この冷媒としては、従来、フロリナート
(住友スリーエム株式会社、登録商標)等のフッ素系冷
媒が挙げられる。フッ素系冷媒は、比抵抗が高い(10
5〜107MΩ)、劣化が少ない、メインテナンスが不要
である、等の利点を有するので、広く使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のフッ素
系冷媒は、価格が高い、比熱が低い、等の課題も有す
る。また、近年は、環境保護の見地から、反応性が高い
フッ素系化合物に代えて、反応性が低く環境への影響が
少ない水系冷媒等を使用したい、との要望が強まってい
る。
【0006】ところで、水系冷媒は、連続使用に伴って
周囲の通水管や電子部品から種々のイオンを溶解するの
で、次第に品質が劣化したり、絶縁性が低下したりす
る。水系冷媒を演算処理機構の冷却に使用する場合、特
に絶縁性の確保は極めて重要であるので、循環系にイオ
ン交換樹脂等を介装する等の手法により、水系冷媒を精
製する必要がある。
【0007】しかしながら、演算処理機構との熱交換後
の溶媒は高温となるのに対し、従来のイオン交換樹脂は
主に常温で機能するので、水系冷媒をイオン交換樹脂に
導入する前に、水系冷媒の温度を下げる必要が生じる。
一方、イオン交換樹脂の通過後にも、演算処理機構との
熱交換に供するために、水系冷媒の温度を調整する必要
がある。従って、イオン交換樹脂の前段及び後段に、水
系冷媒の温度調整を行なうための機能部(主に熱交換
部)を設けなければならず、冷却系の大型化・複雑化を
招くとともに、ひいてはコンピュータの大型化や価格の
増大を招いていた。
【0008】近年は、上述した演算処理機構の高速化に
加えて、他のコンピュータの各部品についても、より小
型で軽量、かつ低価格な製品が開発されており、総体で
あるコンピュータの性能の向上と小型化、軽量化、低価
格化が同時に進行している。従って、演算処理機構の冷
却系についても、より小型で軽量、かつ低価格であるこ
とが要請される。特に、ノート型やサブノート型等のラ
ップトップ・コンピュータにおいては、小型化、軽量化
の要請はより厳しいものとなる。
【0009】本発明は、こうした課題に鑑みてなされた
ものである。すなわち、本発明の目的は、反応性が低く
環境への影響が少ない水系冷媒を使用しつつ、演算処理
機構の高速化に伴う発熱量の増大に応じた効率的な熱交
換を可能とし、かつ、小型化、軽量化、低価格化を実現
した、演算処理機構の冷却系を提供するとともに、この
冷却系を備えたコンピュータを提供することに存する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、冷却系に耐熱性
イオン交換樹脂を介装することによって、演算処理機構
の冷却後における高温の水系冷媒をそのまま導入してイ
オン交換することが可能となり、熱交換の回数を削減し
て効率的な熱交換を実現できるとともに、イオン除去の
効率をも向上させることができ、上記目的が効果的に達
せられることを見出して、本発明を完成した。
【0011】即ち、本発明の要旨は、コンピュータの基
板上に実装された演算処理機構を、水系冷媒を用いて冷
却する冷却系であって、前記水系冷媒を冷却する冷媒冷
却手段と、該冷媒冷却手段により冷却された前記水系冷
媒を用いて、前記演算処理機構を冷却する演算処理機構
冷却手段と、該冷媒冷却手段及び該演算処理機構冷却手
段で使用される水系冷媒を、耐熱性イオン交換樹脂を用
いて精製する冷媒精製手段とを備えて構成されたことを
特徴とする、演算処理機構の冷却系に存する。
【0012】また、本発明の別の要旨は、基板及び該基
板上に実装された演算処理機構を備えたコンピュータで
あって、水系冷媒を用いて該演算処理機構を冷却する、
上記の演算処理機構の冷却系を備えたことを特徴とす
る、コンピュータに存する。
【0013】
【発明の実施の形態】〔I〕 演算処理機構の冷却系 本発明に係る演算処理機構の冷却系は、コンピュータの
基板上に実装された演算処理機構を、水系冷媒を用いて
冷却する冷却系であって、水系冷媒を冷却する冷媒冷却
手段と、冷媒冷却手段により冷却された水系冷媒を用い
て演算処理機構を冷却する演算処理機構冷却手段と、冷
却系で使用される水系冷媒を耐熱性イオン交換樹脂を用
いて精製する冷媒精製手段とを備えて構成されたこと
を、その特徴としている。
【0014】そして、本発明の実施の形態としては、水
系冷媒を循環させる循環系として冷却系を形成すること
が好ましく、さらに、この循環系に冷媒冷却手段、演算
処理機構冷却手段及び冷媒精製手段をこの順に介装する
構成(第1実施形態)、並びに、この循環系に冷媒冷却
手段及び冷媒精製手段をこの順に介装するとともに、演
算処理機構冷却手段を冷媒冷却手段に付設する構成(第
2実施形態)が、より好ましい形態として挙げられる。
以下、各実施形態について、図1及び図2を参照しなが
ら詳細に説明する。
【0015】〔I−1〕 第1実施形態 図1に、本発明の第1実施形態に係る演算処理機構の冷
却系の構成を模式的に示す。図1に示すように、本実施
形態の演算処理機構の冷却系4は、基板2上に演算処理
機構3が実装されたコンピュータ1に設けられ、水系冷
媒を用いて演算処理機構3を冷却するもので、冷媒駆動
手段41、冷媒冷却手段42、演算処理機構冷却手段4
3及び冷媒精製手段44が、この順に互いに通水管で連
結され、水系冷媒を循環させる循環系として構成されて
いる。なお、通水管としては、高温の水系冷媒を扱い得
る耐熱性かつ反応性の低い素材であれば、併用する水系
冷媒の種類や量、冷却系4の構造等に応じて、種々のも
のを選択して使用できる。
【0016】ここで、冷媒駆動手段41は、循環系であ
る冷却系4を水系冷媒が循環するように、後述する冷媒
精製手段44側から冷媒冷却手段42側からに向けて
(すなわち、図1の半時計回りの方向に)、水系冷媒を
駆動するものである。この冷媒駆動手段41としては、
流体である水系冷媒を吐出可能であるとともに、高温の
水系冷媒を扱い得る耐熱性のポンプであれば、併用する
水系冷媒の種類や量、冷却系4の構造等に応じて、種々
のものを選択して使用できる。また、その他にも、水系
冷媒の冷却系4内での温度変化に基づく対流と制御弁と
の組み合わせを用いて、水系冷媒を駆動するように冷媒
駆動手段41を構成してもよい。なお、冷媒駆動手段4
1は、図1に示された位置に限らず、冷却系4中におけ
る任意の位置に介装することが可能であり、複数個を設
けることも可能である。
【0017】また、冷媒冷却手段42は、水系冷媒を冷
却するもので、図示しない他の冷却用流体やペルチエ素
子等に水系冷媒を直接又は間接的に接触させて熱交換を
行なうことにより、水系冷媒を冷却できるようになって
いる。この冷媒冷却手段42としては、後述する冷媒精
製手段44から流入してくる高温の水系冷媒を扱い得る
耐熱性をそなえ、かつそれを冷却可能な熱交換器であれ
ば、併用する水系冷媒の種類や量、冷却系4の構造等に
応じて、種々のものを選択して使用できる。
【0018】さらに、演算処理機構冷却手段43は、冷
媒冷却手段42により冷却された水系冷媒を用いて演算
処理機構3を冷却するもので、演算処理機構3の一部と
熱伝導性の素材を介して接触するか、あるいは演算処理
機構3の一部を直接取り囲む様に形成された、水系冷媒
の滞留室を有している。そして、冷媒冷却手段42から
通水管を介して誘導された水系冷媒をこの貯留室内に滞
留させ、熱伝導性の素材を介して間接的に、あるいは直
接演算処理機構3に接触させることにより、演算処理機
構3を所望の温度に冷却できるように構成されている。
この演算処理機構冷却手段43としては、高温の流体で
ある水系冷媒を扱い得る耐熱性の素材であれば、併用す
る水系冷媒の種類や量、冷却系4の構造等に応じて、種
々のものを選択して使用できる。
【0019】また、冷媒精製手段44は、冷却系4で使
用される水系冷媒を、耐熱性イオン交換樹脂を用いて精
製するもので、通常、耐熱性イオン交換樹脂を公知のカ
ラム等に収納したものが用いられる。そして、上流側
(図1では演算処理機構冷却手段43側)から通水管を
通じて水系冷媒がカラム内に誘導されるとともに、耐熱
性イオン交換樹脂を通過した水系冷媒は通水管を通じて
下流側(図1では冷媒駆動手段41側)に誘導され、カ
ラム外に放出される様に構成されている。さらに、水系
冷媒が耐熱性イオン交換樹脂を通過する際に、耐熱性イ
オン交換樹脂によるイオン交換が行なわれ、水系冷媒中
に溶出しているイオン等が除去されるようになってい
る。カラムとしては、高温の水系冷媒を扱い得る耐熱性
かつ反応性の低い素材であれば、併用する水系冷媒の種
類や耐熱性イオン交換樹脂の種類等に応じて、種々のも
のを選択して使用できる。一方、耐熱性イオン交換樹脂
の詳細については、後に章を改めて詳述する。
【0020】冷却系4で用いる冷媒としては、水系冷媒
を使用する。水系冷媒としては、水,エチレングリコー
ル,プロピレングリコール,ブタンジオール,グリセリ
ン,ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコー
ル,ポリブタンジオール,ポリグリセリン、及びこれら
の混合物等の公知の種々のものが使用できるが、冷却性
と絶縁性の双方に優れていることから、水、エチレング
リコール、又は水とエチレングリコールとの混合物が好
ましい。具体的には、エチレングリコールと水をそれぞ
れ、通常は10:0〜0:10程度、好ましくは8:2
〜2:8程度の割合で混合したものを使用する。
【0021】以上の構成をそなえた演算処理機構の冷却
系4では、冷媒駆動手段41により駆動された水系冷媒
が、冷媒冷却手段42において冷却される。さらに、冷
却された水系冷媒は演算処理機構冷却手段43に導入さ
れ、これを用いて演算処理機構3の冷却が行なわれる。
演算処理機構3の冷却に使用された結果、水系冷媒は高
温となるとともに、各要素や通水管から漏出した各種の
イオンや不純物を含有して純度が低下する。この純度が
低下した水系冷媒は、高温状態のまま冷媒精製手段44
に導入され、耐熱性イオン交換樹脂によって精製される
ことにより、純粋な水系冷媒として再生される。こうし
て、水系冷媒は冷却系4内を循環しながら、継続して演
算処理機構3の冷却に使用されることになる。
【0022】以上、第1実施形態の演算処理機構の冷却
系4によれば、耐熱性イオン交換樹脂を用いた冷媒精製
手段44を冷却系4に介装することにより、反応性が低
く環境への影響が少ない水系冷媒を使用しつつ、冷却系
4の構成の簡略化を図ることができ、冷却系4の小型
化、軽量化、低価格化に寄与する。また、演算処理機構
3の冷却後における高温の水系冷媒をそのまま導入して
イオン交換することにより、演算処理機構3の高速化に
伴う発熱量の増大に応じた効率的な熱交換が可能とな
る。加えて、高温の状態のままイオン交換を行なうこと
ができるため、水系冷媒のイオン除去の効率が向上し、
水系冷媒の品質劣化や絶縁性の低下を効果的に防ぐこと
ができる。
【0023】なお、上述の第1実施形態では、冷媒駆動
手段41、冷媒冷却手段42、演算処理機構冷却手段4
3及び冷媒精製手段44が循環系として構成された場合
について述べたが、冷媒駆動手段41、冷媒冷却手段4
2及び演算処理機構冷却手段43のみで循環系を形成す
るとともに、演算処理機構冷却手段43の後段で通水管
を用いて循環系を並列分岐させ、この並列分岐部分に冷
媒精製手段44を介装する構成としても良い。この構成
では、演算処理機構3の冷却に使用され、高温となると
ともに純度が低下した水系冷媒のうち、一部が分岐され
て高温状態のまま冷媒精製手段44に導入され、純粋な
水系冷媒として再生された上で、再び循環系に合流す
る。これによって、水系冷媒が冷却系4を循環する際の
抵抗が少なくなり、冷媒駆動手段41に要求される駆動
力を低減できるので、冷媒駆動手段41の構造を簡素化
できるとともに、冷媒精製手段44の耐熱性イオン樹脂
の劣化を抑えることができる。
【0024】〔I−2〕 第2実施形態 図2に、本発明の第2実施形態に係る演算処理機構の冷
却系の構成を模式的に示す。なお、図2において、図1
と同様の構成要素については、同一の符号を付してい
る。図2に示すように、第2実施形態の演算処理機構の
冷却系4’も、基板2上に演算処理機構3が実装された
コンピュータ1に設けられ、水系冷媒を用いて演算処理
機構3を冷却するもので、先の第1実施形態と同様の冷
媒駆動手段41及び冷媒精製手段44に加えて、冷媒冷
却手段42’及び演算処理機構冷却手段43’をそなえ
て構成されている。そして、冷媒駆動手段41、冷媒冷
却手段42’及び冷媒精製手段44がこの順に互いに通
水管で連結され、水系冷媒を循環させる循環系として構
成されるとともに、演算処理機構冷却手段43’が冷媒
冷却手段42’に付設されている。なお、通水管として
は、第1実施形態と同様のものが用いられる。
【0025】ここで、冷媒冷却手段42’は、水系冷媒
を冷却するもので、水系冷媒を加圧して凝縮させる加圧
・凝縮部42’−1と、凝縮された水系冷媒を急速に減
圧して蒸発させる減圧・蒸発部42’−2とをそなえる
ことにより、蒸発時の気化熱によって水系冷媒を冷却す
る、一般的な冷凍装置が用いられる。この冷媒冷却手段
42’としては、後述する冷媒精製手段44から流入し
てくる高温の水系冷媒を扱い得る耐熱性をそなえ、かつ
それを冷却可能な冷凍装置であれば、併用する水系冷媒
の種類や量、冷却系4の構造等に応じて、種々のものを
選択して使用できる。
【0026】さらに、演算処理機構冷却手段43’は、
冷媒冷却手段42’により冷却された水系冷媒を用いて
演算処理機構3を冷却するもので、熱伝導性の素材から
構成され、冷媒冷却手段42’の減圧・蒸発部42’−
2に付設されるとともに、演算処理機構3の一部に接触
している。そして、演算処理機構3において発生した熱
を、この熱伝導性の素材を介して、減圧・蒸発部42’
−2により冷却された水系冷媒に伝達して吸熱させるこ
とにより、演算処理機構3を冷却できるように構成され
ている。この演算処理機構冷却手段43’としては、流
体である水系冷媒を冷却可能であるとともに、高温の水
系冷媒を扱い得る耐熱性の素材であれば、併用する水系
冷媒の種類や量、冷却系4の構造等に応じて、種々のも
のを選択して使用できる。
【0027】なお、冷却系4’で用いる冷媒としては、
水系冷媒として上述した水,エチレングリコール,プロ
ピレングリコール,ブタンジオール,グリセリン,ポリ
エチレングリコール,ポリプロピレングリコール,ポリ
ブタンジオール,ポリグリセリンに加えて、フロン、ア
ンモニア、シクロペンタン、メタノール、エタノール、
アセトン等、及びこれらのうち任意の複数種の混合物な
ど、公知の種々のものが使用できる。
【0028】以上の構成をそなえた演算処理機構の冷却
系4では、冷媒駆動手段41により駆動された水系冷媒
が、冷媒冷却手段42’において加圧されて凝縮した
後、減圧されて蒸発することにより冷却される。さら
に、水系冷媒の減圧・蒸発に伴う温度低下を利用して、
冷却演算処理機構冷却手段43’において演算処理機構
3の冷却が行なわれる。演算処理機構3の冷却に使用さ
れた結果、高温となるとともに純度が低下した水系冷媒
は、高温状態のまま冷媒精製手段44に導入され、耐熱
性イオン交換樹脂によって精製されることにより、純粋
な水系冷媒として再生される。こうして、第1実施形態
と同様に、水系冷媒は冷却系4内を循環しながら、継続
して演算処理機構3の冷却に使用されることになる。
【0029】以上、第2実施形態の演算処理機構の冷却
系によっても、第1実施形態の演算処理機構の冷却系と
同様に、構成の簡略化による小型化・軽量化・低価格化
や、熱交換効率及びイオン除去効率の向上、水系冷媒の
水系冷媒の品質劣化や絶縁性低下の防止等の各種効果を
得ることができる。
【0030】なお、本実施形態においても、先の第1実
施形態と同様に、冷媒精製手段44を循環系に直接介装
するのではなく、循環系の一部を並列分岐させて、この
並列分岐部分に冷媒精製手段44を介装するように構成
してもよい。これによって、上述したように、冷媒駆動
手段41の構成の簡素化や、冷媒精製手段44の耐熱性
イオン樹脂の劣化防止などの効果が期待できる。
【0031】ところで、本発明は、水系冷媒を高温のま
まイオン交換して精製することを趣旨としているため、
上述した各実施形態の機能要素にも、その趣旨に応じた
程度の耐熱性が要求される。従って、上記の記載にて
「耐熱性」とは、通常は50℃以上程度、好ましくは7
0℃以上程度、特に好ましくは85℃以上程度の温度の
水に耐えうることを指すものとする。水系冷媒を扱う各
機能要素をこの程度の高温に耐え得る設計とすることに
より、水系冷媒を充分な高温に保ったまま扱うことが可
能となり、熱交換の効率化やイオン除去の効率の向上等
の効果がより顕著となる。
【0032】〔II〕 耐熱性イオン交換樹脂 本発明の演算処理機構の冷却系4,4’に備えられる冷
媒精製手段44の耐熱性イオン交換樹脂としては、下記
一般式(1)で表される構造単位を有する強塩基性アニ
オン交換樹脂を使用することが好ましい。
【化3】
【0033】上記一般式(1)において、Aは炭素数3
〜8の直鎖若しくは分岐アルキレン基、又は、メチレン
基においてベンゼン環に結合する炭素数4〜8のアルキ
レンオキシメチレン基を表す。直鎖又は分岐アルキレン
基としては、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペン
タメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、
オクタメチレン基、メチルエチレン基及びエチルエチレ
ン基等が挙げられ、アルキレンオキシメチレン基として
は、テトラメチレンオキシメチレン基、ヘキサメチレン
オキシメチレン基等が挙げられる。Aはベンゼン環の任
意の位置に結合していても良いが、通常はm−位又はp
−位に結合している。Aの炭素数が8を超えると、上記
一般式(1)で表される構造単位の分子量が大きくなる
ため、イオン交換樹脂の交換容量が低下するので、好ま
しくない。置換基R1、R2及びR 3は、それぞれ独立し
て、炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下のヒド
ロキシアルキル基を表す。アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基及び
ヘキシル基が挙げられる。ヒドロキシアルキル基として
は、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒド
ロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基及びヒドロキシ
ヘキシル基が挙げられる。R1、R2及びR3それぞれの
炭素数が6を超えると、樹脂の交換容量が低下すると共
に、樹脂の有機汚染、熱安定性の低下につながるため好
ましくない。−N+123で表される基としては、ト
リメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基、
ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム基又はジメチル
ヒドロキシプロピルアンモニウム基が好ましく、トリメ
チルアンモニウム基又はジメチルヒドロキシエチルアン
モニウム基が、特に好ましい。
【0034】X-は、第4級アンモニウム基の対イオン
を表し、水酸イオン、Cl-、Br-、I-、炭酸イオ
ン、炭酸水素イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イ
オン、蟻酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオンが挙げら
れる。対イオンが水酸イオン以外のものである場合に
は、樹脂を水処理に用いる前に予め水酸イオンに転換し
ておくことが必要である。
【0035】本発明で使用する強塩基性アニオン交換樹
脂は、上記一般式(1)で表される構造単位と架橋基と
から構成されている。架橋基としては、ジビニルベンゼ
ン、ポリビニルベンゼン、アルキルビニルベンゼン及び
ジアルキルジビニルベンゼンが挙げられ、好ましくはジ
ビニルベンゼンである。強塩基性アニオン交換樹脂は、
上記一般式(1)の構造単位を1〜99モル%、架橋基
を構成する単位を0.1〜50モル%、好ましくは1〜
20モル%、更に好ましくは2〜10モル%含有してい
る。耐熱性イオン交換樹脂の交換容量を大きくするに
は、上記一般式(1)の構造単位の含有率を高くすれば
よい。強塩基性アニオン交換樹脂の重量当たりの交換容
量(中性塩分解容量)は、通常0.1〜5.0meq/
g(OH形)であり、好ましくは2.5〜5.0meq
/g、更に好ましくは3.2〜4.5meq/gであ
る。ここで、meq/gとは乾燥樹脂重量当たりの交換
容量を表す。
【0036】強塩基性アニオン交換樹脂の体積当たりの
中性塩分解容量は樹脂の水分含有率により異なるが、通
常0.1〜1.5meq/mL(OH形)であり、好ま
しくは0.5〜1.5meq/mL、更に好ましくは
0.7〜1.5meq/mL、特に好ましくは0.8〜
1.5meq/mLである。ここで、meq/mLとは
含水樹脂体積当たりの交換容量を表す。
【0037】上記一般式(1)で表される構造単位を有
する強塩基性アニオン交換樹脂としては、例えば特開平
4−349941号及び特開平7−289921号各公
報に記載されている樹脂が挙げられる。また、特開平1
0−245416号及び特開平10−245417号各
公報には、上記一般式(1)で表される構造単位を有す
る多孔性アニオン交換樹脂が記載されているが、本発明
では、これら多孔性アニオン交換樹脂も用いることがで
きる。
【0038】本発明では、上記一般式(1)で表される
構造単位を有する強塩基性アニオン交換樹脂は、単独で
用いることもでき、また、他のイオン交換樹脂と併用す
ることもできる。併用する樹脂としては、例えば弱塩基
性アニオン交換樹脂が挙げられる。この場合には、上記
一般式(1)で表される構造単位を有する強塩基性アニ
オン交換樹脂は、全体の体積に対して、通常10%以
上、好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上
の割合で使用する。強塩基性アニオン交換樹脂と弱塩基
性アニオン交換樹脂とは、混合床として用いても良く、
弱塩基性アニオン交換樹脂を強塩基性アニオン交換樹脂
の前段に配置しても良い。
【0039】更に、本発明では、上記の種々のアニオン
交換樹脂に加えて、カチオン交換樹脂を併用することも
できる。カチオン交換樹脂としては、下記一般式(2)
で表される構造単位と架橋単位とを有する強酸性カチオ
ン交換樹脂が挙げられる。
【0040】
【化4】
【0041】上記一般式(2)中、スルホン酸基はベン
ゼン環の任意の位置に結合しても良いが、通常はm−位
又はp−位に結合している。Y+は、スルホン酸基に配
位した対イオンを表し、水素イオン、Liイオン、Na
イオン、Caイオン、Baイオン、アンモニウムイオン
及びトリメチルアンモニウムイオン等が挙げられる。対
イオンが水素イオン以外のものである場合には、使用前
に予め対イオンを水素イオンに転換する。架橋基単位と
しては、ジビニルベンゼン、ポリビニルベンゼン、アル
キルビニルベンゼン、ジアルキルジビニルベンゼン等が
挙げられ、好ましくはジビニルベンゼンである。カチオ
ン交換樹脂は、上記一般式(2)の構造単位を1〜99
モル%、架橋基単位を0.1〜50モル%、好ましくは
1〜20モル%、更に好ましくは2〜10モル%含有し
ている。イオン交換容量を高くするには、上記一般式
(2)の構造単位の含有率を高くする。
【0042】また、本発明では、上記の強酸性カチオン
交換樹脂に代えて、又はこれと共に、カルボキシル基を
有する弱酸性カチオン交換樹脂を使用することもでき
る。強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂
とを併用する場合には、強酸性カチオン交換樹脂は、両
者の合計体積に対して、通常20%以上、好ましくは5
0%以上、更に好ましくは70%以上の割合で使用す
る。強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂
とは、混合床として用いても良く、弱酸性カチオン交換
樹脂を強酸性カチオン交換樹脂の前段に配置しても良
い。
【0043】なお、本発明で使用するイオン交換樹脂
は、そのイオン交換基の如何を問わず、約0.3〜1.
0mmの平均粒子径を有する球状粒子であることが好ま
しい。また、樹脂はゲル型及びホーラス型のいずれので
あっても良い。本発明においてアニオン交換樹脂とカチ
オン交換樹脂とを併用する場合には、両者はそれぞれ単
独床として用いても良く、また混合床として用いていも
良い。
【0044】混合床で使用するときのアニオン交換樹脂
とカチオン交換樹脂との混合比は、各イオン交換樹脂の
交換容量や水系冷媒の種類等により異なるが、アニオン
交換樹脂/カチオン交換樹脂の交換容量比が、0.1〜
10の範囲、特に0.3〜3の範囲であることが好まし
い。本発明では、水系冷媒をイオン交換樹脂床へ通過さ
せる速度は、処理すべき水系冷媒に溶出する不純物の組
成、イオン交換樹脂の粒径、水系冷媒の種類や温度等に
より異なるが、通常はSV1〜1000である。冷却系
から水系冷媒の一部を抜き出して精製した後冷却系に戻
す場合には、イオン交換樹脂への通過速度はSV20〜
1000が好ましく、冷却系の水系冷媒を処理してその
まま熱交換器へ供給する場合には、SV0.5〜50が
好ましい。
【0045】〔III〕 コンピュータ 本発明のコンピュータは、基板及び該基板上に実装され
た演算処理機構を備えたもので、演算処理機構を冷却す
るために、上述した本発明の演算処理機構の冷却系を備
えたことを、その特徴としている。
【0046】そして、本発明の実施の形態としては、基
板及び該演算処理機構を含む本体部と、本体部に対して
枢動可能に設けられた、ディスプレイを含む蓋部とから
なるラップトップ型コンピュータとして構成することが
好ましく、さらに、冷媒精製手段のイオン交換樹脂を、
本体部の底面に沿って設ける構成(第3実施形態)、並
びに、蓋部のディスプレイの周囲に沿って設ける構成
(第4実施形態)が、より好ましい形態として挙げられ
る。以下、各実施形態について、図3及び図4を参照し
ながら詳細に説明する。
【0047】〔III−1〕 第3実施形態 図3に、本発明の第3実施形態に係るコンピュータの構
成を模式的に示す。なお、図3において、図1及び図2
と同様の構成要素については、同一の符号を付してい
る。図3に示すように、本実施形態のコンピュータ1
は、本体部1−1と蓋部1−2とからなり、それぞれが
薄函状の筺体1−1C,1−2Cを用いて形成される。
本体側筺体1−1Cの片面(操作面)にはキーボードK
が設けられるとともに、筺体1−1C内には基板2及び
演算処理機構3と、その他のRAMやROM等の構成部
品が収められている。また、蓋部側筺体1−2Cは本体
側筺体1−1Cに枢動可能に接続され、本体側筺体1−
1Cの操作面と同じ側に当たる蓋側筺体1−2Cの片面
(操作面)にはディスプレイDが設けられる。
【0048】さらに、本体側筺体1−1C内には、水系
冷媒を用いて演算処理機構3を冷却する、演算処理機構
3の冷却系4が設けられている。この冷却系4の構成及
び動作は、上述した第1実施形態の冷却系4と同様であ
る。そして、演算処理機構冷却手段43が演算処理機構
3に設置され、冷媒駆動手段41及び冷媒冷却手段42
が基板2と本体側筺体1−1Cとの間の余剰空間に設け
られるとともに、基板2の裏側と本体側筺体1−1Cの
設置面(操作面と反対側の面)との間の余剰空間に、冷
媒精製手段44(耐熱性イオン交換樹脂)が薄広シート
状に設けられる。
【0049】本実施形態の構成によれば、形状や大きさ
に制限のあるラップトップ型のコンピュータ1でも、本
体側筺体1−1C内の基板2裏側の余剰空間に冷媒精製
手段44を配置することにより、コンピュータ1の形状
や大きさに影響を及ぼすことなく、冷媒精製手段44に
充分な空間を確保することができるので、演算処理機構
3の冷却系4に水系冷媒を用いた場合でも、水系冷媒の
イオン除去の効率を向上させ、水系冷媒の品質劣化や絶
縁性の低下を効果的に防ぐことができる。また、ラップ
トップ型コンピュータ1の運搬時や移動時に、水系冷媒
が薄広シート状の冷媒精製手段44内で自然に浸透・攪
拌されるので、冷媒駆動手段41に要求される駆動力が
低減され、冷媒駆動手段41の構造を簡素化できるとと
もに、冷媒精製手段44による水系冷媒の精製効率を向
上させることが可能となる。
【0050】〔III−2〕 第4実施形態 図4に、本発明の第4実施形態に係るコンピュータの構
成を模式的に示す。なお、図4において、図1乃至3と
同様の構成要素については、同一の符号を付している。
図4に示すように、本実施形態のコンピュータ1’も、
第3実施形態のコンピュータ1と同様の本体部1’−1
と蓋部1’−2とからなる。また、本体部1’−1側に
キーボードK、基板2及び演算処理機構3、その他のR
AMやROM等の構成部品が設けられ、蓋部1’−2側
にディスプレイDが設けられる点も同様である。
【0051】そして、本体側筺体1’−1C及び蓋部側
筺体1’−2C内に、水系冷媒を用いて演算処理機構3
を冷却する、演算処理機構3の冷却系4が設けられてい
る。この冷却系4の構成及び動作は、上述した第1実施
形態の冷却系4と同様である。そして、演算処理機構冷
却手段43が演算処理機構3に設置され、冷媒駆動手段
41及び冷媒冷却手段42が基板2と本体側筺体1’−
1Cとの間の余剰空間に設けられるとともに、蓋部側筺
体1’−2C内のディスプレイD周囲における余剰空間
に、冷媒精製手段44(耐熱性イオン交換樹脂)が細長
チューブ状に設けられる。
【0052】本実施形態の構成によれば、形状や大きさ
に制限のあるラップトップ型のコンピュータ1,1’で
も、蓋部側筺体1−2C,1’−2C内のディスプレイ
D周囲における余剰空間に冷媒精製手段44を配置する
ことにより、コンピュータ1の形状や大きさに影響を及
ぼすことなく、冷媒精製手段44に充分な長さの流路を
確保することができるので、演算処理機構3の冷却系4
に水系冷媒を用いた場合でも、水系冷媒のイオン除去の
効率を向上させ、水系冷媒の品質劣化や絶縁性の低下を
効果的に防ぐことができる。また、ラップトップ型コン
ピュータ1の使用時に、高温となった水系冷媒が対流に
よって上昇するので、冷媒駆動手段41として制御弁等
を用いれば水系冷媒を容易に蓋部1−2,1’−2側の
冷媒精製手段44に誘導することが可能となり、冷媒駆
動手段41の構造を簡素化できるとともに、冷媒精製手
段44による水系冷媒の精製効率を向上させることが可
能となる。
【0053】なお、上記第3及び第4の実施形態におい
ては、上述した第1実施形態による演算処理機構3の冷
却系4をコンピュータ1,1’に設けた場合について説
明したが、この冷却系4に代えて、上述した第2実施形
態の冷却系4’を設けても、同様の効果を得ることが可
能である。この場合の構成については、上述の第2実施
形態の記載、並びに第3及び第4の実施形態の記載か
ら、容易に導くことができる。
【0054】〔IV〕 その他 なお、上述の各実施形態において示した各機能要素の組
み合わせは、勿論、上述のものに限られる訳ではなく、
本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて自由に、同様の
機能を有する他の機能要素と交換したり、一部の機能要
素を削除したり、他の機能要素を追加したりすることが
可能であり、また、各機能要素の接続関係や順序につい
ても、適宜変更することが可能である。特に、ポンプや
制御弁等からなる冷媒駆動手段41は、装置の設計上の
要請や使用目的等に応じて適宜、追加,削除,移動が可
能であり、また、機能要素間を接続する通水管について
も、同様の要請や目的等に応じて適宜、追加,省略,分
岐が可能である。
【0055】以上、本発明につき実施形態を挙げて具体
的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定される
ものではなく、その要旨を越えない限りにおいて、種々
の形態で実施することが可能であるのは言うまでも無
い。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、冷却系に耐熱性イオン
交換樹脂を介装することにより、反応性が低く環境への
影響が少ない水系冷媒を使用しつつ、冷却系の構成の簡
略化を図ることができ、冷却系の小型化、軽量化、低価
格化に寄与する。また、演算処理機構の冷却後における
高温の水系冷媒をそのまま導入してイオン交換すること
により、演算処理機構の高速化に伴う発熱量の増大に応
じた効率的な熱交換が可能となる。加えて、高温の状態
のままイオン交換を行なうことができるため、水系冷媒
のイオン除去の効率が向上し、水系冷媒の品質劣化や絶
縁性の低下を効果的に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての演算処理機構の
冷却系の基本的な構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第2実施形態としての演算処理機構の
冷却系の基本的な構成を示す模式図である。
【図3】本発明の第3実施形態としての演算処理機構の
冷却系を備えたコンピュータの基本的な構成を一部破断
して模式的に示す斜視図である。
【図4】本発明の第4実施形態としての演算処理機構の
冷却系を備えたコンピュータの基本的な構成を一部破断
して模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1’ コンピュータ 1−1,1’−1 本体部 1−1C,1’−1C 本体側筺体 1−2,1’−2 蓋部 1−2C,1’−2C 蓋側筺体 2 基板 3 演算処理機構 4,4’ 演算処理機構の冷却系 41 冷媒駆動手段 42,42’ 冷媒冷却手段 43,43’ 演算処理機構冷却手段 44 冷媒精製手段 K キーボード D ディスプレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/42 H05K 7/20 P G06F 1/20 H01L 23/46 Z H05K 7/20 G06F 1/00 360A Fターム(参考) 4D025 AA10 BA08 BA14 BA15 BB11 5E322 DA01 EA11 FA01 5F036 AA01 BA05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータの基板上に実装された演算
    処理機構を、水系冷媒を用いて冷却する冷却系であっ
    て、 前記水系冷媒を冷却する冷媒冷却手段と、 該冷媒冷却手段により冷却された前記水系冷媒を用い
    て、前記演算処理機構を冷却する演算処理機構冷却手段
    と、 該冷却系で使用される水系冷媒を、耐熱性イオン交換樹
    脂を用いて精製する冷媒精製手段とを備えて構成された
    ことを特徴とする、演算処理機構の冷却系。
  2. 【請求項2】 該冷却系が、前記水系冷媒を循環させる
    循環系として形成され、該冷媒冷却手段、該演算処理機
    構冷却手段及び該冷媒精製手段が、この順に前記循環系
    に介装されていることを特徴とする、請求項1記載の演
    算処理機構の冷却系。
  3. 【請求項3】 該冷却系が、前記水系冷媒を循環させる
    循環系として形成され、該冷媒冷却手段及び該冷媒精製
    手段がこの順に前記循環系に介装されるとともに、該演
    算処理機構冷却手段が該冷媒冷却手段に付設されている
    ことを特徴とする、請求項1記載の演算処理機構の冷却
    系。
  4. 【請求項4】 該冷媒精製手段の該イオン交換樹脂とし
    て、下記一般式(1) 【化1】 (上記一般式(1)中、Aは、炭素数3〜8の直鎖もし
    くは分岐アルキレン基、又は、メチレン基にてベンゼン
    環に結合する炭素数4〜8のアルキレンオキシメチレン
    基を表し、R1、R2及びR3は各々独立に、炭素数6以
    下のアルキル基又は炭素数6以下のヒドロキシアルキル
    基を表し、X-は対イオンを表す。)で表される構造単
    位を有する強塩基性アニオン交換樹脂を使用することを
    特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の演算処
    理機構の冷却系。
  5. 【請求項5】 該イオン交換樹脂の交換容量が、OH形
    で0.8meq/mL以上であることを特徴とする、請
    求項1〜4の何れか1項に記載の演算処理機構の冷却
    系。
  6. 【請求項6】 該イオン交換樹脂として、該強塩基性ア
    ニオン交換樹脂に加えて弱塩基性アニオン交換樹脂を使
    用することを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に
    記載の演算処理機構の冷却系。
  7. 【請求項7】 該イオン交換樹脂として、該強塩基性ア
    ニオン交換樹脂に加えてカチオン交換樹脂を使用するこ
    とを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の演
    算処理機構の冷却系。
  8. 【請求項8】 前記水系冷媒を、まず該強塩基性アニオ
    ン交換樹脂で処理した後、該カチオン交換樹脂で処理す
    るように構成されたことを特徴とする、請求項7記載の
    演算処理機構の冷却系。
  9. 【請求項9】 前記水系冷媒を、該強塩基性アニオン交
    換樹脂と該カチオン交換樹脂との混合系で処理するよう
    に構成されたことを特徴とする、請求項7記載の演算処
    理機構の冷却系。
  10. 【請求項10】 該強塩基性アニオン交換樹脂と該カチ
    オン交換樹脂とが、交換容量比0.1〜10の割合で混
    合されていることを特徴とする、請求項9記載の演算処
    理機構の冷却系。
  11. 【請求項11】 該カチオン交換樹脂として、一般式
    (2) 【化2】 (上記一般式(2)中、Y+は対イオンを表す。)で表
    される構造単位を有する強酸性カチオン交換樹脂を使用
    することを特徴とする、請求項7〜10の何れか1項に
    記載の演算処理機構の冷却系。
  12. 【請求項12】 基板及び該基板上に実装された演算処
    理機構を備えたコンピュータであって、 水系冷媒を用いて該演算処理機構を冷却する、請求項1
    〜11の何れか1項に記載の演算処理機構の冷却系を備
    えたことを特徴とする、コンピュータ。
  13. 【請求項13】 該基板及び該演算処理機構を含む本体
    部と、該本体部に対して枢動可能に設けられたディスプ
    レイを含む蓋部とからなる、ラップトップ型コンピュー
    タとして構成されたことを特徴とする、請求項12記載
    のコンピュータ。
  14. 【請求項14】 該冷媒精製手段の該イオン交換樹脂
    が、該本体部の底面に沿って設けられたことを特徴とす
    る、請求項13記載のコンピュータ。
  15. 【請求項15】 該冷媒精製手段の該イオン交換樹脂
    が、該蓋部のディスプレイの周囲に沿って設けられたこ
    とを特徴とする、請求項13記載のコンピュータ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015195133A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 Hoya Candeo Optronics株式会社 光照射装置

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