JP2003130555A - 溶融金属収容容器の出湯孔の閉塞装置 - Google Patents

溶融金属収容容器の出湯孔の閉塞装置

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JP2003130555A
JP2003130555A JP2001328913A JP2001328913A JP2003130555A JP 2003130555 A JP2003130555 A JP 2003130555A JP 2001328913 A JP2001328913 A JP 2001328913A JP 2001328913 A JP2001328913 A JP 2001328913A JP 2003130555 A JP2003130555 A JP 2003130555A
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molten steel
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Minoru Sato
稔 佐藤
Hideyo Omori
英世 大森
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INTOCAST JAPAN KK
YAMATO TAIKA RENGA SEIZOSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気炉の操業に際して炉底に設けられた出鋼
孔から溶鋼を排出する際に、出鋼の末期における溶鋼へ
のスラグの混入を確実に防止することができる電気炉の
出鋼孔の閉塞装置を提供する。 【解決手段】 電気炉1の本体5内に収容された溶鋼の
表面を浮遊し、この電気炉1の底部に設けられた出鋼孔
3cからの溶鋼の排出に伴って溶鋼の表面が低下すること
により、出鋼孔3cに嵌合して出鋼孔3cを閉塞する浮遊体
12を備える。この浮遊体12は、出鋼孔3cからの溶鋼の排
出に伴って生じる、電気炉1内における溶鋼の旋回流に
よってこの浮遊体12を中心軸周りに回転させる、浮遊体
12の底部に設けられた突設部13の側面にらせん状に設け
られた溝14を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属収容容器
の出湯孔の閉塞装置に関する。より具体的には、本発明
は、例えば、電気炉の操業に際して炉底に設けられた出
鋼孔から溶鋼を排出する際に、出鋼される溶鋼にスラグ
が混入することを確実に防止できる電気炉の出鋼孔の閉
塞装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気炉により溶製される鋼の高品
質化に伴い、溶鋼への介在物の混入をできるだけ抑制す
ることが望まれている。電気炉操業における介在物は、
主に、精錬時に発生したスラグが出鋼作業中に発生する
渦乱流、および出鋼末期のスラグ層の混入による物、さ
らには炉体や取鍋等の耐火物等に起因して、混入する。
特に、電気炉炉底出鋼方式により電気炉から取鍋へ受鋼
する際には、電気炉の炉体を所定の角度だけ傾転させて
炉底部に設けられた出鋼孔を介して出鋼するが、出鋼の
末期には、不可避的に溶鋼とともにスラグが流出してし
まう。
【0003】溶鋼排出時における溶鋼へのスラグの混入
を防止するために、転炉の場合には、出鋼孔を閉塞する
ためのスラグカットダーツをストッパとして用いて転炉
炉体を180度傾転させることにより溶鋼を排出する
が、使用後には閉塞のために用いたダーツを炉内に残し
て回収せず、転炉炉体の180度の傾転時に自然に炉外
に排出することとしている。
【0004】しかしながら、電気炉の場合には、その構
造上炉体を180度傾転させることができないためにス
ラグカットダーツが炉内に残存することとなり、これで
は次の操業ができない。したがって、転炉のスラグカッ
トダーツを電気炉に流用することはできない。
【0005】また、転炉のスラグカットダーツは、湯面
上を浮遊する本体と、この本体の底部に設けられた脚部
とを有する。この脚部は、出鋼口へ本体を導くためだけ
に設けられるが、スラグカットダーツの溶鋼中での滞留
時間が長いとこの脚部が溶損する場合がある。また、転
炉の形状により出鋼時溶湯が深い場合もある。これらの
場合、出鋼口へ本体を導く機能を充分に維持するために
は、溶損する分を見込んで脚部を長く設定する必要があ
る。しかし、これによる溶湯の抵抗により脚部が折れ曲
がったり、溶損により出鋼口を閉塞できなくなるおそれ
もある。このため、これらの観点からも、転炉のスラグ
カットダーツを、その回収および再利用が要求される電
気炉にそのまま流用することはできない。
【0006】このため、電気炉では、溶鋼とともに流出
する酸化したスラグの量を減らすため、出鋼操業時、ア
ーク炉の傾動速度をできるだけ高精度かつ低速で制御し
たり、出鋼孔に内装されるスリーブレンガの保守管理を
充分に行う等の操業管理を綿密に行って、操業してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、電気炉に
より溶製した溶鋼を炉外に排出する際には、溶鋼へのス
ラグの混入を有効に防止することができなかったため、
従来は操業管理を綿密に行うといった対応しかとること
ができず、製造コストが著しく上昇していた。
【0008】ここに、本発明の目的は、溶融金属収容容
器の出湯孔の閉塞装置を提供することであり、より具体
的には、例えば、電気炉の操業に際して炉底に設けられ
た出鋼孔から溶鋼を排出する際に、出鋼の末期における
溶鋼へのスラグの混入を確実に防止することができる電
気炉の出鋼孔の閉塞装置を提供することであって、これ
により、電気炉による鋼の溶製コストを抑制するととも
に溶製される鋼の高清浄度化を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融金属収容
容器内に収容された溶融金属の表面を浮遊し、この溶融
金属収容容器の底部に設けられた出湯孔からの溶融金属
の排出に伴って溶融金属の表面が低下することにより、
出湯孔に嵌合して出湯孔を閉塞する浮遊体を備え、この
浮遊体が、出湯孔からの溶融金属の排出に伴って生じ
る、溶融金属収容容器内における溶融金属の旋回流によ
ってこの浮遊体を中心軸周りに回転させる回転力発生構
造を有することを特徴とする溶融金属収容容器の出湯孔
の閉塞装置である。
【0010】この本発明にかかる溶融金属収容容器の出
湯孔の閉塞装置では、回転力発生構造が、浮遊体の底部
に設けられた突設部の側面にらせん状に設けられた溝で
あることが例示される。
【0011】これらの本発明にかかる溶融金属収容容器
の出湯孔の閉塞装置では、浮遊体が、上部に設けられた
自在継手を介して水平面内で移動自在に支持されること
が例示される。
【0012】この本発明にかかる溶融金属収容容器の出
湯孔の閉塞装置では、自在継手が、上下方向へ移動自在
に支持されることが例示される。さらに、これらの本発
明にかかる溶融金属収容容器の出湯孔の閉塞装置では、
溶融金属収容容器が、電気炉炉体であることが例示され
る。
【0013】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明にかかる溶融金属収容容器の出湯孔の閉塞装置の実施
の形態を、添付図面を参照しながら説明する。なお、第
1の実施の形態の説明では、溶融金属収容容器が電気炉
炉体である場合を例にとるが、本発明は電気炉には限定
されず、後述する第2の実施の形態にも示すように、例
えば転炉等の電気炉以外の溶融金属収容容器にも同様に
適用することができる。
【0014】図1は、本実施の形態の閉塞装置2を適用
した電気炉1を、一部を簡略化するとともに破断した状
態で示す説明図である。同図を参照しながら、この電気
炉1について簡単に説明する。
【0015】同図に示すように、本実施の形態で用いる
電気炉1は、窪んだ中央部3aを有する底部3、および
底部3の外縁部に立設された周壁4からなる本体5と、
本体5の上部開口を閉塞する蓋6とからなる。
【0016】なお、図1では図面の理解を容易とするた
め蓋6の一部は破断した状態で示してある。蓋6は、出
鋼孔3cの略直上に位置する位置に、後述する閉塞装置
2を所定位置に配置するための作業孔6aが設けられて
いる。
【0017】底部3の外周の一部には、外側へ向けて延
設された突設部3bが設けられており、この突設部3b
に穿設された貫通孔には軸支棒7が挿設される。これに
より、底部3は軸支棒7により回転自在に支持されてい
る。
【0018】また、底部3の中心に関して突設部3bの
反対側には、本体5内で溶製された溶鋼を炉外へ排出す
るための出鋼孔3cが下方へ向けて穿設される。なお、
この出鋼孔3cは、溶製時には、炉体の外側に設置され
ているメカストッパーとその上部スリーブレンガ内にオ
リビンサンドを詰め閉鎖される。
【0019】底部3の下方には、支持ブロック8が配置
される。支持ブロック8は、図示するように、略L字型
の縦断面を有する箱体であり、支持ブロック8の一つの
平面8bは、軸支棒7を回転中心として傾転する電気炉
1のストッパとして機能し、非常時には、底部3の外面
に当接して本体5を支持する。支持ブロック8のもう一
つの平面8aには、底部3の外面に装着された係止具9
に回転自在に接続された電気炉傾転用シリンダ10が、
係止具11を介して回転自在に搭載されている。このた
め、この電気炉傾転用シリンダ10を起動することによ
り、本体5は軸支棒7を回転中心として傾転できるよう
に構成されている。
【0020】なお、図示していないが、この本体5は、
いわゆるアーク炉であり、三極の電極と溶解する鋼塊と
の間に放電を発生させ、輻射熱およびジュール熱により
加熱、溶解を行うか、または、上部からの電極を陽極と
し、底部耐火材施工部を陰極として同様の操業を行う。
【0021】本実施の形態では、蓋6に設けられた作業
孔6aを介して、閉塞装置2を構成する浮遊体12が本
体5の内部に配置される。次に、この浮遊体12につい
て詳細に説明する。
【0022】図2は、浮遊体12の正面図である。この
図2と図1中の拡大図とから理解されるように、浮遊体
12は、略円錐状の浮子型の本体12aを有する浮遊体
であり、本体5内で溶製された溶鋼の湯面を浮遊するも
のである。
【0023】この浮遊体12の本体12aは、耐熱性、
高耐食性さらには割れ抵抗性を十分に有した材料、例え
ば、マグネシアカーボン系煉瓦にピッチ含浸ベーキング
処理を施して得られる材料により、構成される。なお、
マグネシアカーボン系煉瓦に対するピッチ含浸ベーキン
グ処理とは、180〜220℃の温度での加熱養生によ
って強度を高めた、マグネシアカーボン質(MgO:7
0〜90質量%、炭素分:10〜25%)のプレス成形
品を、200℃以上に加熱し、この成形品を密閉容器に
入れて真空状態に保持し、250〜300℃に加熱され
たタールまたはピッチを密閉容器内に注入し、7〜10
kg/cm2 に5〜15時間加熱保持した後、密閉容器
から成形体を取り出し、350〜500℃の加熱処理を
行ってタールまたはピッチに含有される揮発分を除去
し、さらに成形体表面に残留するタールまたはピッチの
残滓をサンドブラスト処理等で除去することによって、
マグネシアカーボン質のプレス成形品を、空隙部に揮発
分を含まない炭素分が充填されて、全体が通気性のない
密閉固体とする処理である。
【0024】浮遊体12の本体12aの底部中心12b
には、下方へ向けて円柱状の突設部13が設けられる。
この突設部13は、浮遊体12の本体12aと同様に、
耐熱性、高耐食性さらには割れ抵抗性を十分に有した材
料、例えば、マグネシアカーボン系煉瓦にピッチ含浸ベ
ーキング処理を施して得られる材料により構成されてお
り、多数回の繰り返し使用が可能なように構成されてい
る。
【0025】この突設部13の側面13aには、回転力
発生構造として、らせん状に溝(スリット)14が設け
られている。この溝14は、突設部13がキャスタブル
材で製造されることから、突設部13の半割りの型の内
面に溝に相当する突設部を成形しておき、この型内にキ
ャスタブルを流し込むことにより形成される。
【0026】本実施の形態の浮遊体12は、この回転力
発生構造としての溝14を有するため、本体5の出鋼孔
3cからの溶鋼の排出に伴って生じる、本体5内におけ
る溶鋼の旋回流によって、浮遊体12には鉛直方向への
中心軸周りの回転力が発生し、この回転力により、浮遊
体12は中心軸周りに自転する。
【0027】このため、出鋼孔3cからの溶鋼の排出時
に、浮遊体12は、この自転によって、出鋼時の渦流乱
流を防止するとともに出鋼孔3cへ向けて迅速に移動す
ることができる。
【0028】図1に示すように、浮遊体12の本体12
aの上部には、第1の連結部材15が、その連結面を例
えば耐火モルタルでシールされて固定される。この第1
の連結部材15は、第1のユニバーサルジョイント16
を介して第2の連結部材17に接続される。また、第2
の連結部材17は、第2のユニバーサルジョイント18
を介して第3の連結部材19に接続される。さらに、こ
の第3の連結部材19には、複数の滑車21により架け
渡されたワイヤ22に接続されたチェーン20が接続さ
れる。
【0029】さらに、ワイヤ22は、ウィンチ23によ
り払い出しおよび巻き取りが可能に構成される。このた
め、ウィンチ23を動作させることにより、第1のユニ
バーサルジョイント16、第2のユニバーサルジョイン
ト18、第1の連結部材15、第2の連結部材17、第
3の連結部材19およびチェーン20により構成される
浮遊体支持装置26は、昇降することができる。
【0030】このように、本実施の形態の浮遊体12
は、第1のユニバーサルジョイント16または第2のユ
ニバーサルジョイント18により変位自在に支持され
た、第1の連結部材15、第2の連結部材17、第3の
連結部材19およびチェーン20の4つの部材により懸
垂されて支持される。
【0031】また、浮遊体12は、その上部に設けられ
た第1のユニバーサルジョイント16または第2のユニ
バーサルジョイント18により支持されるため、水平面
内で移動自在に支持される。
【0032】また、本実施の形態の浮遊体12は、上述
した4つの部材により懸垂されて支持されるため、使用
時におけるスラグとの接触に伴ってこれらの部材のいず
れかが溶損した場合には、その溶損した部材だけを交換
することができるため、この浮遊体12は、低コストで
多数回の繰り返し使用が可能である。
【0033】また、本実施の形態では、複数の滑車21
およびウィンチ23は、周壁4の外面に固定された搭載
台25に搭載されている。このため、浮遊体12のみな
らず浮遊体支持装置26も、いずれも、電気炉1の傾転
に追随して、電気炉1の傾転角度と同じ角度だけ傾転す
ることができる。
【0034】この浮遊体支持装置26は、原料投入時
や、炉蓋が旋回や出鋼閉塞を防ぐためのオリビンサンド
投入時等に周辺機器と干渉することを防ぐために、実際
には多関節のマニュピレータ装置等で構成されている。
よって、支持装置の待機位置は、出鋼口(点検口)から
かなり離れた位置に待機させている。
【0035】本実施の形態の閉塞装置2を適用した電気
炉1は、以上のように構成される。次に、この本実施の
形態の閉塞装置2を適用した電気炉1により溶製された
鋼を炉外へ排出する状況を説明する。
【0036】浮遊体12は、まず、電気炉1からの溶鋼
の排出前に、ウィンチ23は払い出しの状態としておい
て、電気炉1の本体5の上部にある点検口6aから本体
5の内部に装入される。この際、浮遊体12の本体5の
内部への装入に関して、複雑な制御は一切不要である。
これにより、浮遊体12は、電気炉1の本体5内に存在
する溶鋼の湯面、すなわち溶鋼とスラグとの間を浮遊す
る。
【0037】次に、本体5を傾転させることによる出鋼
時には、浮遊体12は出鋼孔3cから離間してスラグと
溶鋼との間を浮遊するため、出鋼孔3cからの排出に伴
って本体5内の溶鋼に乱流が発生することが防止され
る。
【0038】ここで、本実施の形態の浮遊体12には、
回転力発生構造としての溝14が設けられているため、
その回転軸を回転中心として自転が生じる。これによ
り、本実施の形態の浮遊体12は、二つのユニバーサル
ジョイント16、18により変位自在に支持されている
ために本体5の傾転によって出鋼孔3cの中心から偏心し
た位置に移動しても、迅速に出鋼孔3cに向けて移動・
接近することができる。
【0039】浮遊体12は、排出に伴う本体5の内部に
おける湯面の低下に伴って、出鋼孔3cにさらに接近
し、最終的に出鋼孔3cを塞ぐ。これにより、浮遊体1
2は、電気炉1の本体5内に収容された溶鋼の表面を浮
遊し、底部3に設けられた出鋼孔3cからの溶鋼の排出
に伴って溶鋼の表面が低下することにより、出鋼孔3c
に嵌合してこの出鋼孔3cを閉塞することができ、電気
炉1からの排出流の中にスラグが混入することをできる
だけ早期に防止することができる。
【0040】なお、本実施の形態において、排出される
溶鋼に混入するスラグの流出量をさらに簡易にコントロ
ールするには、浮遊体12が溶鋼内を沈降して出鋼孔3
cを閉塞するまでの時間を調整すればよく、このために
は浮遊体12の比重を適宜調整しておけばよい。浮遊体
12の比重を適宜調整することにより、機械的または電
気的な特別な制御を行わなくとも、排出される溶鋼に混
入するスラグの流出量を所望の量にコントロールするこ
ともできる。
【0041】そして、排出を終了した電気炉1の本体5
が元の水平位置に復帰したら、ウィンチ23を巻き取り
の状態として浮遊体12を引き上げて電気炉1の外部に
搬出し、次の出鋼まで待機させる。このような操作を以
降繰り返しながら、電気炉1が操業される。
【0042】このような本実施の形態によれば、以下に
列記する効果が奏せられる。 (1)電気炉により溶製される鋼の清浄度を高めること
ができるため、脱酸剤の使用量の低減と、合金鉄の歩溜
まり向上とをともに図ることができる。
【0043】(2)電気炉により溶製される鋼の清浄度
を高めることができるため、鋼中の介在物の量を低減す
ることができる。 (3)取鍋溶鋼中へのスラグの巻込みの減少により復P
および復Crの抑制を図ることができる。
【0044】(4)混入されるスラグ量が低減されるた
め、スラグ改質材の減少または中止を図ることができ
る。 (5)混入されるスラグ量が低減されるため、取鍋耐火
物の溶損減少を図ることができる。
【0045】(6)混入されるスラグ量が低減されるた
め、取鍋へのスラグ付着等の低減を図ることができる。 (7)混入されるスラグ量が低減されるため、出鋼時に
取鍋外へのスラグの飛散を減少することができる。
【0046】(8)混入されるスラグ量が低減されるた
め、出鋼口への地金付着を抑制できる。 (9)混入されるスラグ量が低減されるため、出鋼孔に
内装されたチューブの取替頻度を低減することができ
る。
【0047】(10)混入されるスラグ量が低減される
ため、炉内により多くの酸化スラグを残すことができ
る。 (11)炉底出鋼操業における流出スラグコントロール
を簡素化できる。
【0048】(12)混入されるスラグ量が低減される
ため、炉外精錬作業の短縮を図ることができる。 (13)混入されるスラグ量が低減されるため、より高
品位製品の生産が可能になる。
【0049】(14)スラグの混入を略完全に防止でき
るため、除去装置(スラグドラッカー等)が不要にな
る。 (15)電気炉を出た溶鋼は、その後、精錬工程を経て
製品とされるが、電気炉出鋼時にスラグカットすること
により、還元精錬効率が向上する。具体的には、炉内ス
ラグ物質としてFeO、MnO、SiO2 といった低級酸化物
が多いために精錬工程での還元スラグ精錬時の脱酸およ
び脱硫を阻害するが、混入されるスラグの混入を抑制で
きるため、精錬工程での還元スラグ精錬時の脱酸および
脱硫が抑制される。
【0050】(16)製品として介在物フリーの高品質
材の品質を、より向上させることができる。 (17)普通鋼についても、精錬工程で使用される副原
料(石灰)の低減を図ることができる。
【0051】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を説明する。なお、以降の説明では、上述
した第1の実施の形態と相違する部分を説明し、同じ部
分については同一の符合を付すことにより重複する説明
を適宜省略する。
【0052】図3は、本実施の形態の浮遊体12−1を
有する閉塞装置2−1の正面図である。本実施の形態
は、閉塞装置2−1を用いて転炉の出鋼口の閉塞を行う
ものである。
【0053】閉塞装置2−1は、図3に示すように、浮
遊体12−1が半円球(直径350mm、高さ200m
m)であって、突設部13−1が直径50mm、高さ1
110mmであり、全長が1550mmの部材の突設部
13−1の外面13a−1に、溝14−1が設けられて
いる。
【0054】この溝14−1は、高さが約3〜5mmで
幅が5〜10mm程度であり、ピッチが300〜400
mmの螺旋状に配置されている。なお、本実施の形態と
は異なり、溝14−1は、連続した螺旋状の溝ではな
く、例えば突設部13−1の中心に対して120度間隔
で、断続的に形成された螺旋状の溝であってもよい。
【0055】なお、本実施の形態は、電気炉ではなく転
炉において使用するものであるため、第1の実施の形態
では用いた浮遊体支持装置26は用いていない。この本
実施の形態の浮遊体12−1を有する閉塞装置2−1を
転炉に適用すると、転炉内に発生する溶鋼流により浮遊
体12−1にその回転中心を回転軸とする強い回転力
(自転力)が加わり、浮遊体12−1の溶鋼中への沈込
みが、溝14−1を設けられていない従来の浮遊体より
も迅速に行われるようになり、排出される溶鋼へのスラ
グの混入が殆どなくなる。
【0056】すなわち、従来の浮遊体の沈み込みは、ス
ラグの比重とダーツの比重との関係、およびスラグの粘
性による条件で試行錯誤を繰り返しながら比重を調整し
ていた。これに対し、本実施の形態では、突設部13−
1の外面13a−1に溝14−1を設けることにより浮
遊体12−1が迅速に溶鋼中に沈み込むため、比重の不
適切な設定によるスラグカット率の低下を防止でき、具
体的にはスラグカット率を、従来の95%未満から95
%以上略100%に向上することができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り、溶融金属収容容器の出湯孔の閉塞装置を提供するこ
と、より具体的には、例えば、電気炉の操業に際して炉
底に設けられた出鋼孔から溶鋼を排出する際に、出鋼の
末期における溶鋼へのスラグの混入を防止することがで
きる電気炉の出鋼孔の閉塞装置を提供することが可能と
なり、これにより、例えば電気炉による鋼の溶製コスト
を抑制するとともに溶製される鋼の高清浄度化を図るこ
とができる。
【0058】かかる効果を有する本発明の意義は、極め
て著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の閉塞装置を適用した電気炉
を、一部を簡略化するとともに破断した状態で示す説明
図である。
【図2】第1の実施の形態の閉塞装置における浮遊体の
正面図である。
【図3】第2の実施の形態の浮遊体を有する閉塞装置の
正面図である。
【符号の説明】
1 電気炉 3c 出鋼孔 5 本体 12 浮遊体 13 突設部 14 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 英世 千葉県市川市千鳥町1番地 株式会社大和 耐火煉瓦製造所内 Fターム(参考) 4K045 AA04 BA02 CA10 RA00 RB01 RC12 4K055 AA03 AA04 JA11 JA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属収容容器内に収容された溶融金
    属の表面を浮遊し、該溶融金属収容容器の底部に設けら
    れた出湯孔からの前記溶融金属の排出に伴って前記溶融
    金属の表面が低下することにより、前記出湯孔に嵌合し
    て該出湯孔を閉塞する浮遊体を備え、 該浮遊体は、前記出湯孔からの前記溶融金属の排出に伴
    って生じる、前記溶融金属収容容器内における前記溶融
    金属の旋回流によって該浮遊体を中心軸周りに回転させ
    る回転力発生構造を有することを特徴とする溶融金属収
    容容器の出湯孔の閉塞装置。
  2. 【請求項2】 前記回転力発生構造は、前記浮遊体の底
    部に設けられた突設部の側面にらせん状に設けられた溝
    である請求項1に記載された溶融金属収容容器の出湯孔
    の閉塞装置。
  3. 【請求項3】 前記浮遊体は、上部に設けられた自在継
    手を介して水平面内で移動自在に支持される請求項1ま
    たは請求項2に記載された溶融金属収容容器の出湯孔の
    閉塞装置。
  4. 【請求項4】 前記自在継手は、上下方向へ移動自在に
    支持される請求項3に記載された溶融金属収容容器の出
    湯孔の閉塞装置。
  5. 【請求項5】 前記溶融金属収容容器は電気炉炉体であ
    る請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載され
    た溶融金属収容容器の出湯孔の閉塞装置。
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