JP2003127153A - ローラモールド及びそのローラモールドを使用した弾性発泡体ローラの製造方法 - Google Patents

ローラモールド及びそのローラモールドを使用した弾性発泡体ローラの製造方法

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JP2003127153A
JP2003127153A JP2001328933A JP2001328933A JP2003127153A JP 2003127153 A JP2003127153 A JP 2003127153A JP 2001328933 A JP2001328933 A JP 2001328933A JP 2001328933 A JP2001328933 A JP 2001328933A JP 2003127153 A JP2003127153 A JP 2003127153A
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roller mold
dimple
foam
layer
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JP2001328933A
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Shohei Morikawa
昌平 森川
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の任意の位置に任意の大きさの凹部(デ
ィンプル)を有する弾性発泡体ローラを製造するのに有
用なローラモールドおよびそのローラモールドを使用し
た弾性発泡体ローラの製造方法を提供すること。 【解決手段】 内表面にふっ素樹脂コート層を有する円
筒部材からなるローラモールドにおいて、該ふっ素樹脂
コート層の表面に、開口端が径0.1〜1mmの円形、
楕円形又は3角形以上の多角形で、深さ0.03〜1m
mのディンプルが設けられてなること、及び該ローラモ
ールド内に回転軸を配設し、発泡体形成材料の発泡成形
を行うこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に好
適な表面形状を有する弾性発泡体ローラの製造に使用さ
れるモールド(金型)及びそのモールドを使用した弾性
発泡体ローラの製造方法に関する。さらに詳しくは、表
面の任意の位置に任意の大きさの凹部(ディンプル)を
有する弾性発泡体ローラを製造するのに有用なローラモ
ールドおよびそのローラモールドを使用した弾性発泡体
ローラの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乾式電子写真装置等の画像形成装置に
は、一般に現像ローラ、転写ローラ、クリーニングロー
ラ、給紙ローラなどの、回転軸の外周に弾性発泡体層を
形成したローラが用いられている。これらのいわゆる弾
性発泡体ローラは、回転軸がセットされた円筒部材から
なるモールドに発泡体形成材料を注型して発泡硬化させ
る一体発泡成形法により製造されるのが一般的である。
この方法は、脱型後の切削処理や研削処理などを必要と
しないために、生産性に優れているが、回転軸の外周に
設けられた弾性発泡体層の表面に一般にスキン層といわ
れる薄い膜が形成され、その結果、その性能が阻害され
るため、該スキン層を研磨などにより、除去する必要が
あった。更に、弾性発泡体ローラは、例えばトナー供給
ローラにおけるトナー搬送性、掻取り性のように、用途
毎の要求性能に応じた表面形状を有している必要があ
る。
【0003】係る要望に対して、「型内面に弗素樹脂コ
ーティング層を形成すると共に、かかる弗素樹脂コーテ
ィング層に粗面加工したローラモールド」を使用する方
法や「型内面に、凹凸表面構造を与える複数の凸条に対
応した凹溝が形成され、更に特定の表面粗さに調整され
てなると共に、シリコーン系若しくは弗素系離型剤のコ
ーティング層が設けられてなるローラモールド」を使用
する方法が、各々提案されている。しかし、いずれの方
法によっても、スキン層は出来ないものの、用途毎の要
求性能に応じた表面形状を自在に形成することはできな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、任意な表面形状を有する弾性発泡体ローラを
製造するのに有用なローラモールドおよびそのローラモ
ールドを使用した弾性発泡体ローラの製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、内表面にふっ
素樹脂コート層を有する円筒部材からなるローラモール
ドにおいて、該ふっ素樹脂コート層の表面に、特定の大
きさのディンプルが設けられてなることにより、該ディ
ンプルに相似したディンプルを表面に有する弾性発泡体
層を有する弾性発泡体ローラを製造しうることを見出し
た。図1は、円筒部材2の内表面にふっ素樹脂コート層
3を形成してなるローラモールド1のふっ素樹脂コート
層3と、該ローラモールド1を使用して製造された回転
軸6の外周に弾性発泡体層7を形成してなる弾性発泡体
ローラ5の弾性発泡体層7とを対比させて示した断面図
であるが、弾性発泡体層7の表面の、ふっ素樹脂コート
層3の表面のディンプル4に対向する位置に、該ディン
プル4を転写した凸形状ではなく、該ディンプルと相似
する形状のディンプル8が形成されている。これは、ロ
ーラモールドの内表面の形状が弾性発泡体層表面に転写
されるという従来の知見からは予想し得ない結果であ
り、本発明は、係る新しい知見に基いてなされたもので
ある。即ち、本発明は、内表面にふっ素樹脂コート層を
有する円筒部材からなるローラモールドにおいて、該ふ
っ素樹脂コート層の表面に、開口端が径0.1〜1mm
の円形、楕円形又は3角形以上の多角形で、深さ0.0
3〜1mmのディンプルが設けられてなることを特徴と
するローラモールド及びそのローラモールド内に回転軸
を配設して発泡体形成材料の発泡成形を行うことによ
り、回転軸の外周に形成された弾性発泡体層の表面の、
ローラモールドのふっ素樹脂コート層表面のディンプル
と対向する位置に、該ディンプルと相似する形状のディ
ンプルを設けることを特徴とする弾性発泡体ローラの製
造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、内表面にふっ素樹脂コ
ート層を有する円筒部材からなるローラモールドにおい
て、該ふっ素樹脂コート層の表面に、開口端が径0.1
〜1mmの円形、楕円形又は3角形以上の多角形で、深
さ0.03〜1mmのディンプルが設けられてなること
を特徴とするローラモールドである。円筒部材として
は、特に特定されず、鉄、銅、アルミニウム、ステンレ
ススチール等の金属の他、ポリカ−ボネ−ト、ポリアミ
ド、ポリアセタ−ル、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポ
リフェニレンオキシド、ポリフェニレンエ−テル、ポリ
エ−テルスルホン、ポリサルホン、ポリフェニレンスル
フィド等のエンジニアリングプラスチックやセラミック
ス等が使用し得るが、強度、コスト等の点からステンレ
ススチールが最も適当である。なお、ローラモールド
は、固定の円筒形状だけでなく、円筒形状が長手方向に
複数に分割された割型であっても良く、円筒部材へのデ
ィンプル加工の容易さからは、むしろ割型のほうが好ま
しい。
【0007】コート層を形成するふっ素樹脂としては、
公知の何れの物も使用することが出来、例えば、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)、テトラフルオロエチレン−パフルオロ(アルキル
ビニルエーテル)共重合体(PFA)、テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パフルオロ(プ
ロピルビニルエーテル)3元共重合体(EPE)、ポリ
クロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ
化ビニリデン(PVDF)、エチレン−テトラフルオロ
エチレン交互共重合体(ETFE)、エチレン−クロロ
トリフルオロエチレン交互共重合体(ECTFE)、ポ
リ弗化ビニル(PVF)等を挙げることが出来るが、耐
熱性、離型性、安定性、耐薬品性等の点からポリテトラ
フルオロエチレンが特に好ましい。
【0008】上記の円筒部材の内表面に形成されたふっ
素樹脂コート層の表面に設けられるディンプルは、開口
端が径0.1〜1mmの円形、楕円形又は3角形以上の
多角形で、深さ0.03〜1mmであることが必要であ
り、これらの条件を満たさない場合には、前述のように
弾性発泡体層の表面にふっ素樹脂コート層表面のディン
プルと相似する凹形状(ディンプル)を形成することは
難しい。而して、特に径0.2〜0.7mmの円形、楕
円形又は3角形以上の多角形で、深さ0.1〜0.5m
mであることが好ましい。なお、開口端が円形の場合
は、径は直径を意味し、3又は4角形である場合は径は
1辺の長さを意味し、5角形以上の多角形である場合は
径は対角線の長さを意味する。また、楕円形の場合は、
例えば、径0.1〜1mmとは、短径が0.1mm以上
1mm未満、長径が0.1mmを超え1mm以下である
ことを意味する。
【0009】ディンプルの開口端の形状は円形、楕円形
又は3角形以上の多角形であるが、深さ方向の形状は、
開口端の形状のまま深さ方向に伸びた柱状でも良いが、
図1に4として示したように、断面が円弧状であるのが
好ましい。また、ディンプルの数(密度)については特
に制約はなく、自由に選択し得るが、ふっ素樹脂コート
層の表面1平方センチメートル当り10〜2500個設
けるのが適当である。但し、ディンプルは、図1(ロー
ラモールドのふっ素樹脂コート層の表面を展開して示し
た平面図)に示したように、ふっ素樹脂コート層の全表
面に均等に配置する必要はなく、弾性発泡体ローラに要
求される特性(表面形状)に応じ、部位によって、開口
端の形状、径、深さ及び配列を変えることができる。ふ
っ素樹脂コート層表面のディンプルは、内表面にディン
プルを設けた円筒部材の該表面にふっ素樹脂コートを行
うことにより設けられてなるものである。円筒部材の内
表面にディンプルを設ける方法については特に制約はな
いが、円筒部材の内表面にエッチング、切削、ポンチン
グなどの加工を施す方法や、ディンプルの形状に穴をあ
けたフィルムを円筒部材の内表面に張り付ける方法が適
当である。
【0010】本発明のローラモールドを使用した弾性発
泡体ローラの製造方法は、通常の一体発泡成形法と同様
であるが、以下に、その弾性発泡体ローラの製造方法に
ついて、弾性発泡体層がポリウレタン発泡体である場合
を例に挙げて説明する。まず、本発明のローラモールド
内に、回転軸をセットしたのち、内部の空隙部にポリウ
レタン発泡体形成材料を所定量注型し、通常15〜80
℃、好ましくは20〜65℃の範囲の温度において発泡
を開始させる。次に型内空隙部がポリウレタン発泡体で
埋められたのち、70〜120℃程度の温度でキュアを
行い、次いで脱型することにより、弾性発泡体ローラが
得られる。得られた弾性発泡体ローラは、既に図1に基
いて説明したように、弾性発泡体層7の表面の、ローラ
モールド1のふっ素樹脂コート層3表面のディンプル4
に対向する位置に、該ディンプル4と相似する形状のデ
ィンプル8を有するものである。なお、ディンプル8
は、ディンプル4と相似する形状ではあるが、その大き
さはディンプル4より、1〜20%程度大きくなるの
で、ディンプル4の大きさを決めるに際しては、そのこ
とを考慮するのが好ましい。
【0011】回転軸としては、例えば硫黄快削鋼などの
鋼材に亜鉛などのメッキを施した金属部材、アルミニウ
ム、ステンレス鋼、マグネシウム合金などの金属部材が
挙げられる。発泡体ローラにおける弾性発泡体層として
は特に制限はなく、ポリウレタン発泡体層、シリコーン
ゴム発泡体層、EPDM発泡体層など、いずれであって
もよいが、特にポリウレタン発泡体層(回転軸の外周に
ポリウレタン発泡体層を設けてなるローラを、以下、ポ
リウレタン発泡体ローラと称す。)が、性能などの点か
ら好適である。このポリウレタン発泡体ローラの製造に
おいては、ポリウレタン発泡体形成材料として、ポリオ
ール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤及び所望に
より用いられる導電性付与剤、触媒、整泡剤などを含有
するものが使用される。上記ポリウレタン発泡体形成材
料においては、ポリオール成分やポリイソシアネート成
分は、それらを反応させてなるプレポリマーの形で含ま
れていてもよい。
【0012】ポリオールあるいはプレポリマーの製造に
用いられるポリオール成分としては特に制限はなく、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、疎水
性ポリオールなどを挙げることができる。ここで、ポリ
エーテルポリオールとしては、グリセリン等にエチレン
オキシドやプロピレンオキシドを付加重合したポリオー
ル、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコー
ル、プロパンジオール、ブタンジオール等のポリオール
が好ましく用いられる。ポリエステルポリオールとして
は、ジカルボン酸とジオールやトリオールなどとの縮合
により得られる縮合系ポリエステルポリオール、ジオー
ルやトリオールをベースとしラクトンの開環重合により
得られるラクトン系ポリエステルポリオール、ポリエー
テルポリオールの末端をラクトンでエステル変性したエ
ステル変性ポリオールなどのポリオールが好ましく用い
られる。また、疎水性ポリオールとしては、ポリイソプ
レンポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加
ポリブタジエンポリオールなどが用いられる。これらの
ポリオール成分は、一種用いてもよく、二種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0013】一方、ポリイソシアネートあるいはプレポ
リマーの製造に用いられるポリイソシアネート成分とし
ては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニル
メタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロ
ンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソ
シアネート;水素添加トリレンジイソシアネート;ヘキ
サメチレンジイソシアネート等の不飽和結合を持たない
ポリイソシアネート類やそれらのイソシアヌレート、カ
ルボジイミド、グリコール等による変性物などが挙げら
れる。これらのポリイソシアネート成分は一種用いても
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】次に、発泡剤としては、製造プロセス上の
取扱いやすさ、気化や発泡のしやすさなどを考慮して、
一般に沸点が20〜60℃の範囲にある物理的発泡剤が
好ましく用いられる。そして、この発泡剤をポリウレタ
ン発泡体の原料として用いる場合、発泡剤単独では粘度
が低く、発泡機で安定した流量を得にくいため、ポリオ
ールなどの粘度の高い原料成分とあらかじめ混合して用
いるのが有利である。このような発泡剤としては、例え
ばn−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、メチ
レンクロリド、フロン134a(1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン)、フロン245fa(1,1,1,
3,3−ペンタフルオロプロパン)、フロン365mf
c(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)、フ
ロン356、フロン141b(1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン)、フロン142b(1−クロロ−1,
1−ジフルオロエタン)、フロン22(クロロジフルオ
ロメタン)、さらには水などが挙げられる。これらは単
独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0015】次に、本発明におけるポリウレタン発泡体
形成材料において、所望により用いられる導電性付与剤
としては、カーボンブラックやイオン導電剤などが挙げ
られる。カーボンブラックとしては、例えば電化ブラッ
ク、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのガ
スブラック、インクブラックを含むオイルファーネスブ
ラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ラン
プブラックなどが挙げられる。イオン導電剤としては、
例えばテトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモ
ニウム、ラウリルトリメチルアンモニウムなどのドデシ
ルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアン
モニウムなどのオクタデシルトリメチルアンモニウム、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメ
チルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニ
ウムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、
ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、アルキル硫
酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム
塩;リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム
などのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸
塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフ
ッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸
塩などが挙げられる。
【0016】これらの導電性付与剤は一種用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その
配合量は特に制限はなく、各種状況に応じて適宜選定さ
れるが、通常、高分子材料100重量部に対し、0.1
〜40重量部、好ましくは0.3〜20重量部の割合で
配合される。また、上記のカーボンブラックやイオン導
電剤と共に金属粉末や金属酸化物粉末などのフィラー系
導電剤を添加することができる。また、ポリウレタン発
泡体形成材料において、所望により用いられる触媒とし
ては、例えば有機金属触媒のジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンジアセテート、スタナスオクトエー
ト、ジブチルチンマーカブチド、ジブチルチンチオカル
ボキシレート、ジブチルチンジマレニート、ジオクチル
チンマーカブチド、ジオクチルチンチオカルボキシレー
ト、フェニル水銀、プロピオン酸銀、オクテン酸錫、ア
ミン触媒のトリエチルアミン、N,N,N′N′−テト
ラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、N
−メチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、ビス
(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7等が好まし
く用いられる。これらの触媒は、単独で用いてもよく、
二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】さらに、該ポリウレタン発泡体形成材料に
おいては、所望により用いられる整泡剤としては、例え
ばポリエーテルシリコーンオイル、ノニオン性界面活性
剤、イオン性界面活性剤などが挙げられ、これらは一種
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
以上、本発明を、内表面にふっ素樹脂コート層を有する
円筒部材からなるローラモールドであって、該ふっ素樹
脂コート層の表面に、開口端が径0.1〜1mmの円
形、楕円形又は3角形以上の多角形で、深さ0.03〜
1mmのディンプルが設けられてなるローラモールドに
ついて説明したが、内表面のふっ素樹脂コー層を離型剤
層に変えることも可能であり、而して本発明は、内表面
に離型剤層を有する円筒部材からなるローラモールドで
あって、該離型剤層の表面に、開口端が径0.1〜1m
mの円形、楕円形又は3角形以上の多角形で、深さ0.
03〜1mmのディンプルが設けられてなるローラモー
ルド及びそれを使用した弾性発泡体の製造方法をも包含
するものである。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 内径16mm、長さ250mmの円筒を長手方向に2分
割した形状のステンレスの内表面に、エッチングにより
開口端が直径0.4mmの円形で深さ0.2mmのディ
ンプルを、1平方センチメートル当り400個、全表面
にわたって設けた。次いで、このステンレスの内表面に
平均厚さ25μmのポリテトラフルオロエチレン層を設
け、割型形式のローラモールドを得た。なお、該ポリテ
トラフルオロエチレン層(ふっ素樹脂層)の表面のディ
ンプルの開口端の形状、径及び深さは、第1表に記載し
た如くである。
【0019】実施例2〜8 ポリテトラフルオロエチレン層の表面のディンプルの、
開口端の形状と径、深さ及び個数を第1表に記載した如
くに変更した以外は、実施例1と同様にして割型形式の
ローラモールドを得た。
【0020】調製例1 平均分子量5000,官能基数3のポリエーテルポリ
オール70重量部、スチレングラフトタイプのポリマ
ーポリオール30重量部、トリエチレンジアミン0.
3重量部、N−メチルモルフォリン0.2重量部、
水1.5重量部、シリコーン整泡剤1.5重量部及び
TDI−80/ポリメリックMDIの重量比率が50
/50のイソシアネートをインデックス105となる量
配合することにより、ポリウレタン発泡体形成材料を調
製した。このポリウレタン発泡体形成材料は、別途行わ
れたカップ内でのフリー発泡実験において、攪拌注入
後、温度25℃にて10秒で発泡を開始し、90秒間で
発泡を終了した。その際の密度は0.10g/ミリリッ
トルであった。
【0021】成形例1〜8 実施例1〜8で得られたローラモールド、鉄製シャフト
(径6mm、長さ260mm)、及び中央部にシャフト
保持用孔を設けた上蓋及び下蓋を用意した。まず、ロー
ラモールドの一方の開口部に下蓋を装着し、この下蓋の
シャフト保持用孔にシャフトを差し込んだ状態で円筒型
を立てた。次いで、このローラモールドに、調製例1で
得られたポリウレタン発泡体形成材料4gを発泡機から
注入し、ただちに上蓋をシャフト保持用孔にシャフトの
端部が入るようにローラモールドの開口部に装着した。
25℃で90秒間発泡させたのち、70℃で10分間キ
ュアした。次いで脱型して直径16mm、長さ230m
mのシャフト付きポリウレタン発泡体ローラを作製し
た。これらの発泡体ローラの、ポリウレタン層の表面に
は、ローラモールドのディンプルに対応する位置に、第
1表に記載する開口端の形状と径、深さを有するディン
プルが形成されていた。
【0022】
【表1】
【0023】成形例9 ふっ素樹脂を離型剤に代えた他は、実施例1と全く同様
にして得た、内表面に離型剤層を有する円筒部材からな
るローラモールドを使用して、成形例1と全く同様にし
てポリウレタン発泡体ローラを作製した。この発泡体ロ
ーラの、ポリウレタン層の表面には、実施例1の場合と
同様に、ローラモールドのディンプルに対応する位置
に、ディンプルが形成されていた。
【0024】
【発明の効果】本発明のローラモールドを使用すれば、
画像形成装置に好適な、表面にディンプルを有する弾性
発泡体ローラを製造することができ、しかも弾性発泡体
ローラに要求される特性に応じ、場所によって、弾性体
表面のディンプル開口端の形状、径、深さ及び配列を自
由に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ローラモールドのふっ素樹脂コート層と、弾
性発泡体ローラの弾性発泡体層とを対比させて示した断
面図である
【図2】 ローラモールドのふっ素樹脂コート層の表面
(曲面)を平面に展開して示した平面図である。
【符号の説明】
1 ローラモールド 2 円筒部材 3 ふっ素樹脂コート層 4 ディンプル 5 弾性発泡体ローラ 6 回転軸 7 弾性発泡体層 8 ディンプル
フロントページの続き Fターム(参考) 3J103 AA02 AA12 AA32 AA61 BA41 EA02 EA11 GA02 GA57 HA03 HA12 HA48 HA53 4F202 AA42 AD03 AD15 AG20 AG26 AH04 AJ09 AJ11 CA01 CB01 CB12 CD22 CK11 4F204 AA42 AD03 AD15 AG20 AG26 AH04 AJ09 AJ11 EA01 EB12 EB29

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内表面にふっ素樹脂コート層を有する円
    筒部材からなるローラモールドにおいて、該ふっ素樹脂
    コート層の表面に、開口端が径0.1〜1mmの円形、
    楕円形又は3角形以上の多角形で、深さ0.03〜1m
    mのディンプルが設けられてなることを特徴とするロー
    ラモールド。
  2. 【請求項2】 ディンプルの開口端が、直径0.1〜1
    mmの円形である請求項1に記載のローラモールド。
  3. 【請求項3】 ディンプルの開口端が、短径が0.1m
    m以上1mm未満、長径が0.1mmを超え1mm以下
    の楕円形である請求項1に記載のローラモールド。
  4. 【請求項4】 ディンプルの開口端が、1辺が0.1〜
    1mmの3又は4角形である請求項1に記載のローラモ
    ールド。
  5. 【請求項5】 ディンプルの開口端が、対角線が0.1
    〜1mmの5角形以上の多角形である請求項1に記載の
    ローラモールド。
  6. 【請求項6】 ディンプルが、ふっ素樹脂コート層の表
    面1平方センチメートル当り10〜2000個設けられ
    てなる請求項1〜5の何れかに記載のローラモールド。
  7. 【請求項7】 内表面にディンプルを設けた円筒部材の
    該内表面にふっ素樹脂コートを行ってなる請求項1〜6
    の何れかに記載のローラモールド。
  8. 【請求項8】 ふっ素樹脂コート層を構成するふっ素樹
    脂がポリテトラフルオロエチレンである請求項1〜7の
    何れかに記載のローラモールド。
  9. 【請求項9】 内表面に離型剤層を有する円筒部材から
    なるローラモールドにおいて、該離型剤層の表面に、開
    口端が径0.1〜1mmの円形、楕円形又は3角形以上
    の多角形で、深さ0.03〜1mmのディンプルが設け
    られてなることを特徴とするローラモールド。
  10. 【請求項10】 回転軸を配設した請求項1〜9の何れ
    かに記載のローラモールド内で発泡体形成材料の発泡成
    形を行うことにより、回転軸の外周に形成された弾性発
    泡体層の表面の、ローラモールド表面に設けられたディ
    ンプルと対向する位置に、該ディンプルと相似する形状
    のディンプルを設けることを特徴とする弾性発泡体ロー
    ラの製造方法。
  11. 【請求項11】 弾性発泡体層がポリウレタン発泡体か
    ら構成される請求項10に記載の弾性発泡体ローラの製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007121698A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Tokai Rubber Ind Ltd トナー供給ロール
US11576837B2 (en) 2019-10-03 2023-02-14 Jfxd Trx Acq Llc Multi-zonal roller and method of use thereof

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