JP2003125032A - Ip電話兼用型加入電話機 - Google Patents

Ip電話兼用型加入電話機

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JP2003125032A
JP2003125032A JP2001319885A JP2001319885A JP2003125032A JP 2003125032 A JP2003125032 A JP 2003125032A JP 2001319885 A JP2001319885 A JP 2001319885A JP 2001319885 A JP2001319885 A JP 2001319885A JP 2003125032 A JP2003125032 A JP 2003125032A
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address
subscriber
tcp
communication unit
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Hiroshi Sato
浩志 佐藤
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Dental Supply Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IPアドレス通知の信頼性向上を図り且つ加
入電話機としても使用できる「IP電話兼用型加入電話
機」を提供する。 【解決手段】 IP電話兼用型加入電話機10は自機に
割り当てられたIPアドレスを保持する保持手段、保持
手段に保持されているIPアドレスを公衆電話回線通信
部を使用して相手先の電話機に通知するIPアドレス通
知手段、そのIPアドレスの通知後にTCP/IP通信
部を介してIPアドレスが送られてきたか否かを判定す
る判定手段、その判定結果が肯定の場合にTCP/IP
通信部を介して送られてきたIPアドレスを取り込みそ
のIPアドレスを宛先にしてTCP/IP通信部経由で
データ通信を行うデータ通信手段、判定結果が否定の場
合に公衆電話回線通信部経由で音声通信を行う音声通信
手段として機能する中央制御部36を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターネットと
公衆電話回線とを選択的に使用して、相手側の電話機
(IP電話機または加入電話機)と相互に接続可能な
「IP電話兼用型加入電話機」に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、VoIP(Voice over
IP)と呼ばれる技術(音声信号をディジタル信号に
変換してIPパケット化する技術)を利用し、TCP/
IP(トランスミッション・コントロール・プロトコル
/インターネット・プロトコル)対応のネットワークを
介して、相互に音声通信を行うことが可能な電話端末、
いわゆる「IP電話機」が注目されている。
【0003】IP電話機は、既存の公衆電話回線(アナ
ログ回線またはISDN;インテグレーテッド・サービ
ス・デジタル・ネットワーク等のディジタル回線)に比
べて通信コストが格段に安いTCP/IP対応のネット
ワーク(たとえば、LAN;ローカルエリアネットワー
クやWAN;ワイドエリアネットワークなど)を通信回
線に利用できるため、とくに経費を抑えることができる
点で経済的なメリットがあり、たとえば、企業等におけ
る本支店間などの業務連絡用などにその実際の利用例を
見出すことができる。しかし、いまだその利用は一部の
範囲(LANやWANの内部など)に限られており、家
庭などへの私的利用を含め、広く一般に普及していると
はいい難い現状にある。
【0004】家庭などへのIP電話機の普及を推進する
場合、必然的にインターネット(Internet)に
接続できることが求められるが、インターネットに接続
するためには、IP電話機ごとに、TCP/IPで規定
された「グローバルIPアドレス」を取得して、それを
各々のIP電話機に割り当てなければならないからであ
る。
【0005】IPアドレスは、InterNICやJP
NIC(Japan Network Informa
tion Center)などの団体によって厳密に管
理される「グローバルIPアドレス」と、閉鎖的なネッ
トワーク環境(LANやWANなど)での使用が認めら
れている「プライベートIPアドレス」の二種類ある
が、インターネットに接続するためには、全地球的規模
でユニーク(唯一無二)な存在である「グローバルIP
アドレス」を用いなければならない。以下、単にIPア
ドレスという場合は、このグローバルIPアドレスを指
すものとする。
【0006】IPアドレスが持つアドレス空間は32ビ
ットである(現行のIPv4の場合)。これは、単純計
算で約43億台もの端末をインターネット上で識別でき
ることを意味する。しかし、すべての端末にIPアドレ
スを“固定”割り当て(静的割り当てともいう)した場
合、現在の爆発的なインターネット人口の増加を考慮す
ると、アドレス空間の枯渇は時間の問題ともいわれてい
ることから、有限なIPアドレス資源を有効利用するた
めに、IPアドレスの貸し出し(リース)、すなわち、
DHCP(Dynamic Host Configu
rationProtocol)を用いた動的IPアド
レスの割り当てが行われる。
【0007】図8(a)は、動的IPアドレスの割り当
て概念図である。なお、ここでは、インターネットに接
続する端末(端末3)を“パーソナルコンピュータ”と
しているが、これは説明の便宜である。パーソナルコン
ピュータ(端末3)をIP電話機とみなしても差し支え
ない。図において、インターネット1にはIPアドレス
が固定割り当てされたサーバ群2が接続されている。こ
のサーバ群2は、たとえば、企業などのホームページを
閲覧させるためのウェブサーバなどを含んでいる。
【0008】今、このインターネット1にユーザの端末
3を接続して、サーバ群2の任意サーバをアクセスする
ことを考えると、(1)まず、端末3は、インターネッ
ト1を介してDHCPサーバ4にIPアドレスのリクエ
ストを出す。(2)DHCPサーバ4は自己の管理する
IPアドレス範囲から未使用のIPアドレスを取り出
し、そのIPアドレスを端末3に割り当てる。(3)次
に、IPアドレスの割り当てを受けた端末3は、そのI
PアドレスをIPパケットの送信元アドレスにセットす
ると共に、IPパケットの送信先アドレスにサーバ群2
の任意サーバのIPアドレスをセットし、そのIPパケ
ットをインターネット1に送出することにより、(4)
当該任意サーバから所要のサービス、たとえば、ホーム
ページ等のコンテンツ供給を受けることができる。この
ように、インターネットの世界においては、IPアドレ
スによって識別された端末同士の間で一対一のパケット
交換を行うことができ、上述のホームページ閲覧をはじ
めとする様々なディジタルデータの相互伝送を行うこと
ができる。
【0009】図8(b)は、VoIPを用いた音声通話
システムの概念図である。インターネット1に接続され
たIP電話機5、6は、上記の手順(1)、(2)によ
り、それぞれIPアドレスが動的に割り当てられている
ものとする。今、たとえば、右側のIP電話機5(以
下、呼び出し元電話機という)のIPアドレスを便宜的
に「192.168.1.1」とし、左側のIP電話機
6(以下、呼び出し先電話機という)のIPアドレスも
便宜的に「192.168.1.2」とした場合、呼び
出し元電話機5から呼び出し先電話機6を呼び出す場合
は、呼び出し元電話機5の操作パネルで呼び出し先電話
機6のIPアドレス(192.168.1.2)を入力
すればよい。
【0010】なお、例示のIPアドレスは、いわゆるク
ラスCのプライベートIPアドレスの範囲に含まれる
が、これは、グローバルIPアドレスを例示した場合、
そのIPアドレスの保有者の特定につながるからであ
る。冒頭でも説明したように、インターネットに接続す
るためには、グローバルIPアドレスでなければならな
いので、例示のIPアドレス(192.168.1.
*)は、グローバルIPとみなすものとし、この「みな
し」は、本明細書全体を通じて適用されるものとする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
IP電話機にあっては、呼び出し先電話機6のIPアド
レスが分からない場合はその電話機を呼び出すことがで
きないので、事前に呼び出し先電話機6のIPアドレス
を発呼側(呼び出し元電話機5側)に知らせておく必要
があるものの、IPアドレスは一般加入電話機の電話番
号と違って馴染みがないため、どの情報を伝える(また
は伝えてもらう)べきかとまどうし、とりわけ、上述の
動的IPアドレスを利用している場合は、一度伝えたI
Pアドレスがすでに期限切れ(使用不可)になっている
こともあるので、かかる人為的に行われるIPアドレス
の通知手法は、充分な信頼性が得られないという「第一
の問題点」がある。
【0012】また、従来のIP電話機は、IP通話専用
の電話機であるため、既存の公衆電話回線用の電話機
(加入電話機)を別途に用意しなければならず、設備コ
ストがかかるという「第二の問題点」がある。
【0013】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、上記の第一の問題点及び第二の問題点に鑑みてな
されたものであり、公衆電話回線を併用することによ
り、人手をかけずにIPアドレスを通知することがで
き、以て、IPアドレス通知の信頼性向上を図り、とり
わけ、動的IPアドレスの割り当てに適用して好適であ
り、しかも、特別意識することなく加入電話機として
も使用できる「IP電話兼用型加入電話機」を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
公衆電話回線網を介して他の加入電話機との間で音声通
信を行うことが可能な公衆電話回線通信部と、TCP/
IP対応のネットワーク網を介して他のIP電話兼用型
加入電話機との間でデータ通信を行うことが可能なTC
P/IP通信部と、前記公衆電話回線通信部及びTCP
/IP通信部を選択的に使用して相手側の加入電話機ま
たはIP電話兼用型加入電話機との間の音声通信または
データ通信を制御する制御部とを備え、前記制御部は、
自機に割り当てられたIPアドレスを保持する保持手段
と、前記保持手段に保持されているIPアドレスを前記
公衆電話回線通信部を使用して相手先の加入電話機また
はIP電話兼用型加入電話機に通知するIPアドレス通
知手段と、前記IPアドレス通知手段によるIPアドレ
スの通知後に、前記TCP/IP通信部を介してIPア
ドレスが送られてきたか否かを判定する判定手段と、前
記判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記TCP/I
P通信部を介して送られてきたIPアドレスを取り込
み、そのIPアドレスを宛先にして前記TCP/IP通
信部経由で前記データ通信を行うデータ通信手段と、前
記判定手段の判定結果が否定の場合に、前記公衆電話回
線通信部経由で前記音声通信を行う音声通信手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0015】この発明では、自機=呼び出し元電話機と
なり、たとえば、呼び出し元電話機(自機)のIPアド
レスを「192.168.1.1」とし、その電話番号
を「03−1111−2222」とすると共に、呼び出
し先電話機のIPアドレスを「192.168.1.
2」とし、その電話番号を「03−3333−444
4」として、自機が電話番号(03−3333−444
4)を「呼び出す」場合を想定すると、まず、公衆電話
回線通信部経由で電話番号(03−3333−444
4)を呼び出し、次いで、公衆電話回線通信部経由で自
機のIPアドレス(192.168.1.1)を呼び出
し先電話機に通知する。そして、TCP/IP通信部経
由で呼び出し先電話機からのIPアドレス(192.1
68.1.2)が送られてきたか否かを判定し、送られ
てきていれば、呼び出し先電話機の種別がIP電話兼用
型加入電話機であると判断して、以降、そのIPアドレ
ス(192.168.1.2)を用いてTCP/IP通
信部経由で呼び出し先電話機との間のデータ通信を行
い、一方、IPアドレスが送られてきていなければ、呼
び出し先電話機の種別が加入電話機であると判断して以
降、公衆電話回線通信部経由で呼び出し先電話機との間
の音声通信を行う。
【0016】したがって、呼び出し先電話機が「IP電
話兼用型加入電話機」である場合には、その電話機に自
機のIPアドレス(192.168.1.1)を通知す
ることができると共に、呼び出し先電話機のIPアドレ
ス(192.168.1.2)も受け取ることができ
る。しかも、これらのIPアドレス交換を自動的に行う
ことができるので、IPアドレス通知の信頼性向上を図
り、とりわけ、動的IPアドレスの割り当てに適用して
好適なIP電話兼用型加入電話機を実現することができ
るから、前記の課題を達成することができる。
【0017】また、呼び出し先電話機の種別(加入電話
機であるかIP電話兼用型加入電話機であるか)に係わ
らず、一種類の電話機(IP電話兼用型加入電話機)を
用いて相手側電話機(加入電話機またはIP電話兼用型
加入電話機)との通話を支障なく行うことができるか
ら、前記の課題も達成することができる。
【0018】請求項2記載の発明は、公衆電話回線網を
介して他の加入電話機との間で音声通信を行うことが可
能な公衆電話回線通信部と、TCP/IP対応のネット
ワーク網を介して他のIP電話兼用型加入電話機との間
でデータ通信を行うことが可能なTCP/IP通信部
と、前記公衆電話回線通信部及びTCP/IP通信部を
選択的に使用して相手側の加入電話機またはIP電話兼
用型加入電話機との間の音声通信またはデータ通信を制
御する制御部とを備え、前記制御部は、自機に割り当て
られたIPアドレスを保持する保持手段と、前記公衆電
話回線通信部を介して他の加入電話機またはIP電話兼
用型加入電話機からの呼び出しを受け付ける受付手段
と、前記受付手段により他の加入電話機またはIP電話
兼用型加入電話機からの呼び出しが受け付けられた場
合、当該受け付けの直後に前記公衆電話回線通信部を介
してIPアドレスが送られてきたか否かを判定する判定
手段と、前記判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記
公衆電話回線通信部を介して送られてきたIPアドレス
を取り込み、そのIPアドレスを宛先にして前記TCP
/IP通信部経由で、前記保持手段に保持されているI
Pアドレスを呼び出し元のIP電話兼用型加入電話機に
通知するIPアドレス通知手段とを備えたことを特徴と
するものである。
【0019】この発明では、自機=呼び出し先電話機と
なり、たとえば、呼び出し元電話機のIPアドレスを
「192.168.1.1」とし、その電話番号を「0
3−1111−2222」とすると共に、呼び出し先電
話機(自機)のIPアドレスを「192.168.1.
2」とし、その電話番号を「03−3333−444
4」として、自機が電話番号(03−1111−222
2)の電話機から「呼び出される」場合を想定すると、
まず、公衆電話回線通信部経由で当該電話機から呼び出
された場合、その電話機のIPアドレス(192.16
8.1.1)が送られてきたか否かを判定し、送られて
きていれば、呼び出し元電話機の種別がIP電話兼用型
加入電話機であると判断して、そのIPアドレス(19
2.168.1.1)を宛先にしてTCP/IP通信部
経由で自機のIPアドレス(192.168.1.2)
を呼び出し元電話機に通知すると共に、以降、そのIP
アドレス(192.168.1.1)を用いてTCP/
IP通信部経由で呼び出し元電話機との間のデータ通信
を行い、一方、IPアドレスが送られてきていなけれ
ば、呼び出し元電話機の種別が加入電話機であると判断
して、以降、公衆電話回線通信部経由で呼び出し元電話
機との間の音声通信を行う。
【0020】したがって、呼び出し元電話機が「IP電
話兼用型加入電話機」である場合には、その電話機に自
機のIPアドレス(192.168.1.2)を通知す
ることができると共に、呼び出し元電話機のIPアドレ
ス(192.168.1.1)も受け取ることができ
る。しかも、これらのIPアドレス交換を自動的に行う
ことができるので、IPアドレス通知の信頼性向上を図
り、とりわけ、動的IPアドレスの割り当てに適用して
好適なIP電話兼用型加入電話機を実現することができ
るから、前記の課題を達成することができる。
【0021】また、呼び出し元電話機の種別(加入電話
機であるかIP電話兼用型加入電話機であるか)に係わ
らず、一種類の電話機(IP電話兼用型加入電話機)を
用いて、相手側電話機(加入電話機またはIP電話兼用
型加入電話機)との通話を支障なく行うことができるか
ら、前記の課題も達成することができる。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記公衆電話回線通信部を
介して送受信されるIPアドレスは、DTMF信号また
はそれに相当する周波数信号によって変調されたもので
あることを特徴とする。
【0023】この発明では、DTMF信号またはそれに
相当する周波数信号を用いてIPアドレスの通知が行わ
れる。したがって、単なる数値の羅列に過ぎないIPア
ドレスを、公衆電話回線を介して支障なく通知すること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明における
様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他
の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あ
くまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によ
って本発明の思想が限定されないことは明らかである。
また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャ
および周知の回路構成等(以下「周知事項」)について
はその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔
にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一
部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は
本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるの
で、以下の説明に当然含まれている。
【0025】まず、本実施の形態の「IP電話兼用型加
入電話機」(以下単に「IP電話機という」)の構成を
説明する。図1は、IP電話機10の一例外観図(a)
及びその一部背面図(b)である。IP電話機10は、
見栄えよくデザイン(意匠)されたボディ11の表面
(図では上面だが、これに限らない。見やすく操作しや
すい面であればよい)に、“0”〜“9”までの数字キ
ーやアスタリスク(“*”)キー及びシャープ
(“#”)キーなどからなるダイアルキー群12と、各
種のコマンドキーやカーソルキーなどからなるコマンド
キー群13と、液晶ディスプレイなどを用いた平面型表
示装置14と、スピーカ拡声穴15とを備え、さらに、
ボディ11の背面部11aに、送受話器16のカールコ
ード17を接続するための接続口18、公衆電話回線ケ
ーブル19を接続するための接続口20、インターネッ
トケーブル21を接続するための接続口22、AC電源
アダプタ23からの直流電源ケーブル24を接続するた
めの電源コネクタ25を備えている。
【0026】図2は、IP電話機10の電気的ブロック
図である。この図において、ボディ11の内部には、音
声処理部31、スピーカ32、拡声部33、操作制御部
34、表示制御部35、中央制御部36、公衆電話回線
用通信部37及びインターネット用通信部38などが実
装されている。
【0027】これら各部は、次の機能を有する。 <音声処理部31>音声処理部31は、送受話器16か
らの送話信号を中央処理部36で処理可能な信号形式に
変換し、または、中央処理部36からの受話信号(相手
側の電話機から送られてきた受話信号)を送受話器16
で再生可能な信号形式に変換して送受話器16に出力す
るものである。
【0028】<スピーカ32及び拡声部33>拡声部3
3は、中央処理部36から出力される呼び出し信号(相
手側の電話機からの呼び出し信号、すなわち、着信信
号)やDTMF(Dial ToneMulti Fr
equency)信号を所定の信号形式に変換して増幅
し、スピーカ32を駆動して所定音量で拡声出力するも
のである。また、このスピーカ32及び拡声部33は、
例示のIP電話機10が「スピーカホン機能」を有して
いる場合に送受話器16の送話用スピーカの代わりに用
いられるものであってもよい。この場合、不図示のマイ
クロフォンが当然必要になる。
【0029】<操作制御部34>操作制御部34は、ボ
ディ11の前面に設けられたダイアルキー群12及びコ
マンドキー群13からのキー操作信号を取り込み、それ
らのキー操作信号を中央処理部36で処理可能な信号形
式に変換して中央処理部36に出力すると共に、それら
のダイアルキー群12及びコマンドキー群13に発光式
のキーボタンが含まれている場合には、中央処理部36
からのランプ点灯または点灯色変更信号に従って該当す
るキーボタンのランプ(不図示)を点灯させ、または、
その点灯色を変更するものである。
【0030】<表示制御部35>表示制御部35は、中
央処理部36からの表示信号に従って、ボディ11の前
面に設けられた平面型表示装置14の文字列表示または
グラフィック表示を制御するものであり、また、平面型
表示装置14にタッチパネルが設けられている場合に
は、タッチパネルのタッチ座標を検出して、その座標信
号を中央処理部36に出力するものである。
【0031】<中央制御部36>中央処理部36は、特
に限定しないが、マイクロプログラム制御方式によって
IP電話機10の全体動作を集中制御するものであり、
発明の要旨に記載の「制御部」に相当するものである。
【0032】図3は、中央制御部36のブロック構成図
である。中央制御部36は、入出力インターフェース3
6a、マイクロコンピュータユニット(以下「CPUと
略す」)36b、揮発性情報記憶部(以下「RAM」と
略す)36c、読み出し専用不揮発性情報記憶部(以下
「ROM」と略す)36d、及び、電気的書き換え可能
不揮発性情報記憶部(以下「EEPROM」と略す)3
6eなどを備えて構成されている。
【0033】入出力インターフェース36aには、音声
処理部31からの送話信号、操作制御部34からのキー
ボタン信号、平面型表示装置14がタッチパネル付きの
場合は表示制御部35からタッチパネルのタッチ座標信
号などが入力されると共に、公衆電話回線用通信部37
やインターネット用通信部38からの呼び出し信号及び
通話信号が入力される。また、入出力インターフェース
36aからは、音声処理部31への受話信号、操作制御
部34へのキーボタン点灯(または点灯色変更)信号、
表示制御部35への表示信号などが出力されると共に、
公衆電話回線用通信部37やインターネット用通信部3
8への呼び出し信号及び通話信号などが出力される。
【0034】CPU36bは、発明の要旨に記載の「I
Pアドレス通知手段」、「判定手段」、「データ通信手
段」、「音声通信手段」、「受付手段」の機能を有する
ものであり、ROM36dにあらかじめ格納されている
制御プログラムをRAM36cにロードし、その制御プ
ログラムを実行することにより、入出力インターフェー
ス36aを介して各部(音声処理部31、操作制御部3
4、表示制御部35、公衆電話回線用通信部37、イン
ターネット用通信部38)から所要のデータを取り込み
つつ、IP電話機10の全体動作の制御に必要な各種演
算処理を行い、その演算結果として得られる様々な制御
データを入出力インターフェース36aを介して各部
(音声処理部31、拡声部33、操作制御部34、表示
制御部35、公衆電話回線用通信部37、インターネッ
ト用通信部38)に出力するものである。
【0035】中央制御部36は、CPU36bなどのハ
ードウェアリソースと、ROM36dに格納された制御
プログラムなどのソフトウェアリソースとの有機的結合
によって、所定の制御処理機能を実現するものであり、
とりわけ、本発明にとって欠くことのできない処理機能
(後で詳細を説明する「呼び出し処理」(図5参照)や
「待ち受け処理」(図6参照)を実行することによって
得られる機能)を実現することができるものである。
【0036】なお、RAM36cは、CPU36bのワ
ークエリアとして使用されるものであり、ROM36d
は、上記の制御プログラム及びそのプログラムの実行に
必要な各種固定データをあらかじめ格納するものであ
り、また、EEPROM36eは、発明の要旨に記載の
「保持手段」としての機能を有し、ユーザ固有の可変デ
ータ(少なくとも自機のIPアドレス)を書き換え可能
に格納するものである。このユーザ固有の可変データに
は、DHCPによって動的に割り当てられた自機のIP
アドレスが含まれるほか、それ以外にも、たとえば、自
機の電話番号、相手先の電話番号(短縮番号)データ、
着信履歴、発信履歴などが含まれる。
【0037】<公衆電話回線用通信部37>公衆電話回
線用通信部37は、発明の要旨に記載の「公衆電話回線
通信部」に相当するものであり、アナログ電話回線(一
般加入電話回線)やディジタル電話回線(ISDN)ま
たは携帯電話回線(PHS:Personal Han
dy−Phone System回線含む)などによっ
て構成された公衆電話回線網41を介して、任意の電話
番号を呼び出し、当該電話番号を持つ電話機との間で呼
が確立した後に、その電話機との間で音声通話(一般加
入電話回線の場合はアナログ信号による音声通話、IS
DN回線の場合はディジタル信号による音声通話)を行
うことができるものであり、また、相手側の電話機から
の呼び出し時には、それに応答して呼の確立を行うこと
ができるものである。なお、公衆電話回線網41は、そ
の一部に自営電話回線(コードレス回線や構内電話回線
など)を含んでいてもよい。
【0038】<インターネット用通信部38>インター
ネット用通信部38は、発明の要旨に記載の「TCP/
IP通信部」に相当するものであり、TCP/IP対応
のネットワーク、典型的にはインターネット網42を介
してデータ通信を行うことができるものである。詳しく
は、パケット通信(ただし、TCP/IPパケットによ
るもの)方式のデータ通信であって、そのパケットの送
信先アドレスに相手先電話機のIPアドレスをセット
し、そのパケットの送信元アドレスに自機のIPアドレ
ス(EEPROM36に格納されているもの)をセット
して、インターネット網42に接続された端末間で双方
向のデータ通信を行うことができるものである。
【0039】ここで、インターネット網42は、発明の
要旨に記載の「ネットワーク網」に相当するものであ
る。このインターネット網42は、IP電話機10から
インターネットサービスプロバイダ(ISP)までの間
の通信回線を含んでいてもよい。この通信回線には、た
とえば、一般加入電話回線やISDN回線あるいはAD
SL(Asymmetric Digital Sub
scriber Line)回線が介在するケース、ま
たは、CATV(Community Antenna
TeleVision)のケーブルや光ファイバーな
どが介在するケース、若しくは、LANやWANが介在
するケース等さまざまな形態が考えられるが、本実施の
形態ではこれらのケースを特段限定しない。要は、イン
ターネット用通信部38から見てTCP/IP対応のネ
ットワークとして利用できる通信回線であればよい。
【0040】次に、作用を説明する。図4は、一例とし
て、本発明の技術思想を適用した2台のIP電話機5
1、52(いずれも前記のIP電話機10に相当するも
の)の間で行われる通話を説明するための概念図であ
る。この図において、インターネット網42にはIP電
話機51、52が接続されており、また、これらのIP
電話機51、52は公衆電話回線網41にも接続されて
いる。
【0041】以下、便宜的に図面右側のIP電話機51
を「呼び出し元電話機」ということにし、その電話番号
を「03−1111−2222」、そのIPアドレスを
「192.168.1.1」と仮定すると共に、図面左
側のIP電話機52を「呼び出し先電話機」ということ
にし、その電話番号を「03−3333−4444」、
そのIPアドレスを「192.168.1.2」と仮定
することにする。
【0042】本実施の形態における呼び出し元電話機5
1と呼び出し先電話機52は、その呼び出しに際して、
以下の特徴的な手順を実行する。 <(A)呼び出し元電話機51のIPアドレス通知>ま
ず、呼び出し元電話機51は、公衆電話回線用通信部3
7を用いて公衆電話回線網41経由で、呼び出し先電話
機52の電話番号(03−3333−4444)を呼び
出し、同じく、公衆電話回線用通信部37を用いて公衆
電話回線網41経由で、呼び出し元電話機51のIPア
ドレス(192.168.1.1)を呼び出し先電話機
52に通知する。なお、公衆電話回線用通信部37を用
いて行われるIPアドレス通知の技術的仕組みは、後で
説明する。
【0043】<(B)呼び出し先電話機52のIPアド
レス通知>呼び出し先電話機52は、公衆電話回線用通
信部37経由で呼び出しを受け付けた後に、同じく、公
衆電話回線用通信部37経由で、呼び出し元電話機51
のIPアドレス(192.168.1.1)を受け取る
と、インターネット用通信部38をインターネット網4
2に接続する。そして、呼び出し元電話機51のIPア
ドレス(192.168.1.1)をIPパケットの送
信先アドレスにセットすると共に、そのIPパケットの
送信元アドレスに自身のIPアドレス(192.16
8.1.2)をセットして、当該IPパケットをインタ
ーネット用通信部38経由でインターネット網42に送
出する。なお、公衆電話回線用通信部37経由で行われ
るIPアドレス受け取りの技術的仕組みは、後で説明す
る。
【0044】呼び出し元電話機51は、インターネット
用通信部38を用いてインターネット網42からのパケ
ットをモニタし、送信先アドレスに自己のIPアドレス
(192.168.1.1)がセットされたパケットを
検出すると、そのパケットを取り込み、当該パケットの
送信元アドレスにセットされたIPアドレス(192.
168.1.2)を受け取る。
【0045】<(C)両電話機11、12間の相互接続
>これらの手順(A)、(B)を実行することにより、
呼び出し元電話機51は、呼び出し先電話機52のIP
アドレス(192.168.1.2)を知ることがで
き、且つ、呼び出し先電話機52も、呼び出し元電話機
51のIPアドレス(192.168.1.1)を知る
ことができるので、以降、両電話機51、52間で、イ
ンターネット用通信部38とインターネット網42経由
の相互接続を支障なく行うことができるようになり、V
oIP技術を利用したIP電話システムを構築すること
ができる。
【0046】<呼び出し処理>図5は、呼び出し元電話
機51の中央処理部36で実行される制御プログラムに
含まれる「呼び出し処理」の概略フローチャートを示す
図である。以下、このフローチャートを参照しつつ、呼
び出し元電話機51における呼び出し処理を説明する
と、たとえば、電話番号(03−3333−4444)
の電話機(呼び出し先電話機52)を呼び出す場合は、
まず、呼び出し元電話機51の公衆電話回線用通信部3
7を用いて公衆電話回線網41に接続し(ステップS1
1)、呼び出し相手の電話番号(この場合(03−33
33−4444))を発呼する(ステップS12)。そ
して、呼び出し先電話機52の応答を待ち(ステップS
13)、応答があった場合は、次に、自機のIPアドレ
ス(この場合(162.168.1.1))を同じく公
衆電話回線網41経由で呼び出し先電話機52に通知す
る(ステップS14)。そして、インターネット用通信
部38を用いてインターネット網42に接続し(ステッ
プS15)、インターネット網42から送られてくるI
Pパケットの送信先アドレスをモニタして、自機のIP
アドレス(192.168.1.1)が送信先アドレス
にセットされているIPパケットを所定時間内に検出し
たか否かを判定する(ステップS16)。
【0047】ここで、後で説明する「待ち受け処理」で
も明らかになるが、呼び出し先電話機52が本発明のI
P電話機(IP電話兼用型加入電話機)である場合は、
その電話機(呼び出し先電話機52)のIPアドレスを
送信元アドレスにセットしたIPパケットを送り返す仕
組みになっているため、したがって、この場合(呼び出
し先電話機52が本発明のIP電話機である場合)は、
上記のステップS16の判定結果が“YES”となり、
呼び出し元電話機51は、公衆電話回線用通信部37と
公衆電話回線網41との接続を解除(切断)し(ステッ
プS19)、上記のIPパケットの送信元アドレスにセ
ットされていたIPアドレス(呼び出し先電話機52の
IPアドレス(192.168.1.2))を宛先にし
て、所要のIPパケット(そのペイロード部に送話情報
を含ませたもの)を生成し、以降、このIPパケット
を、インターネット用通信部38経由でインターネット
網42に送り出すことにより、呼び出し先電話機52と
の間のIP通話を行う(ステップS20)。
【0048】一方、呼び出し先電話機52が本発明のI
P電話機(IP電話兼用型加入電話機)でない場合、す
なわち、通常の加入電話機である場合は、言うまでもな
く、その呼び出し先電話機52はIPパケットの送信機
能を有さないため、上記のステップS16の判定結果は
“YES”とならず、同判定結果は所定時間の経過後に
“NO”となる。この場合は、呼び出し先電話機52が
通常の加入電話機であるから、インターネット用通信部
38とインターネット網42との接続を解除(切断)し
(ステップS17)、呼び出し元電話機51は、公衆電
話回線用通信部37を用いて公衆電話回線網41経由
で、呼び出し先電話機52との間の通常の音声通話を行
う(ステップS18)。
【0049】したがって、この「呼び出し処理」によれ
ば、呼び出し先電話機52の種類(加入電話機である
か、または、本発明のIP電話機であるか)に応じて自
動的に適切な回線(公衆電話回線網41/インターネッ
ト網42)が選択されるから、ユーザは呼び出し先電話
機52の種類を全く意識することなく、一台の電話機
(呼び出し元電話機51)で、音声通話またはIP通話
を行うことができ、きわめて使い勝手の良いIP電話兼
用型加入電話機を実現することができる。
【0050】<待ち受け処理>図6は、呼び出し先電話
機52の中央処理部36で実行される制御プログラムに
含まれる「待ち受け処理」の概略フローチャートを示す
図である。以下、このフローチャートを参照しつつ、呼
び出し先電話機52における待ち受け処理を説明する
と、たとえば、IPアドレス(162.168.1.
1)の電話機(本発明を適用した呼び出し元電話機5
1)から呼び出される場合は、まず、呼び出し先電話機
52は、公衆電話回線要通信部37を用いて公衆電話回
線網41からの着信を受け付けるまで待機する(ステッ
プS31)。なお、この待機中に、発呼操作を行う(ス
テップS32)場合は、図5の「呼び出し処理」を実行
する(ステップS33)。
【0051】今、ステップS30で着信を受け付ける
と、次に、公衆電話回線網41経由で呼び出し元電話機
51からIPアドレス(192.168.1.1)が通
知されてきたか否かを判定する(ステップS34)。
【0052】ここで、呼び出し元電話機51が本発明の
IP電話機である場合は、前記の「呼び出し処理」によ
り、IPアドレスが通知されてくるようになっているか
ら、ステップS34の判定結果は“YES”になる。し
たがって、この場合は、公衆電話回線用通信部37と公
衆電話回線網41との接続を解除(切断)すると共に、
インターネット用通信部38とインターネット網42と
の接続を開始し(ステップS35)、そのインターネッ
ト網42経由で自機のIPアドレス(192.168.
1.2)を呼び出し元電話機51に返送(ステップS3
7)した後、インターネット網42を介して呼び出し元
電話機51との間でIPパケットの交換を行いながら、
以降のIP通話を行う(ステップS37)。
【0053】一方、呼び出し元電話機51が通常の加入
電話機である場合は、当然ながらその加入電話機からI
Pアドレスが通知されてこないため、ステップS34の
判定結果は“NO”となる。この場合は、インターネッ
ト網42に接続することなく、公衆電話回線網41に接
続したままの状態で、呼び出し元電話機51(加入電話
機)との間で通常の音声通話を行う(ステップS38)
【0054】したがって、この「待ち受け処理」によれ
ば、呼び出し元電話機51の種類(加入電話機である
か、または、本発明のIP電話機であるか)に応じて自
動的に適切な回線(公衆電話回線網41/インターネッ
ト網42)が選択されるから、ユーザは呼び出し元電話
機51の種類を全く意識することなく、一台の電話機
(呼び出し先電話機52)で、音声通話またはIP通話
を行うことができ、きわめて使い勝手の良いIP電話兼
用型加入電話機を実現することができる。
【0055】<まとめ>以上のとおりであるから、本実
施の形態の「IP電話兼用型加入電話機」によれば、図
7(a)にその概念図を示すように、双方が本発明のI
P電話機である場合には、公衆電話回線網41を介して
呼び出し元電話機51のIPアドレス(192.16
8.1.1)を呼び出し先電話機52へ通知することが
でき、それに応答して、呼び出し先電話機52のIPア
ドレス(192.168.1.2)をインターネット網
42経由で呼び出し元電話機51に返送し、双方の電話
機51、52の間でIPアドレスの交換を行うことがで
きる。したがって、人手をかけずに最新のIPアドレス
を互いに通知し合うことができ、以て、IPアドレス通
知の信頼性向上を図り、とりわけ、動的IPアドレスの
割り当てに適用して好適な「IP電話兼用型加入電話
機」を実現することができるから、本発明の課題の一つ
()を達成することができる。
【0056】また、一方(たとえば呼び出し先電話機5
2)が通常の加入電話機である場合は、図7(b)にそ
の概念図を示すように、呼び出し先電話機52からのI
Pアドレス応答がないため、以降は、公衆電話回線網4
1経由で通常の音声通話を行うことができるから、特別
意識することなく通常の電話機(加入電話機)としても
使用できる「IP電話兼用型加入電話機」を提供するこ
とができ、本発明の課題の他の一つ()も達成するこ
とができる。
【0057】このように、本実施の形態においては、最
新のIPアドレスを交換し合うことができ、特に動的I
Pアドレスを適用するIP電話機に用いて好適なばかり
か、相手側の電話機の種別を全く意識する必要がない点
できわめて使い勝手の良い「IP電話兼用型加入電話
機」を提供することができ、この点において、家庭など
への普及を大いに期待することができるという社会的有
益性のある技術を提供することができる。
【0058】<公衆電話回線網41を介して行われるI
Pアドレス通知及び受け取り>ここで、公衆電話回線網
41を介して行われるIPアドレス通知及び受け取りの
技術的事項を説明する。先に説明したとおり、IPアド
レスは、四つの3桁数字をドット(“.”)記号で区切
った形式(999.999.999.999)を持って
いるが、呼び出し元電話機51から呼び出し先電話機5
2に通知されるIPアドレスは、公衆電話回線網41を
介して行われるために、そのままの形式(生のIPアド
レス)で送ることができない。そこで、本実施の形態で
は、DTMF信号を用いてIPアドレスを変調し、その
変調信号を公衆電話回線網41を介して呼び出し先電話
機52に送り、呼び出し先電話機52でその変調信号を
元のDTMF信号に復調してIPアドレスを再生するこ
とにより、呼び出し先電話機52にIPアドレスを通知
できるようにする。
【0059】DTMF信号とは、プッシュ式の電話機な
どで、ボタンを押すたびに発信される音のことである。
プッシュ音やトーン信号と呼ばれることもある。一つの
ボタンを押すと二種類の高さの音が発信されるようにな
っており、通常、交換局はこの信号音を元に電話番号を
割り出している。高音系四種類と低音系四種類からそれ
ぞれ1音ずつを組み合わせるため、「0」から「9」ま
での数字、「*」「#」、「A」から「D」までのアル
ファベットの合計16種類を表現することができる。
【0060】たとえば、IPアドレスの「192.16
8.1.1」を送る場合、各桁の数値を先頭から順次に
取り出し、その数値に対応するDTMF信号を発生する
という動作を最後の桁になるまで繰り返せばよい。な
お、このようにして生成されたDTMF信号列の最初と
尾張に任意のDTMF信号からなるスタートコードとス
トップコード(たとえば、“##”など)を付加するこ
とが望ましい。また、IPアドレスの区切り記
号(“.”)については、他の記号に置き換えて送って
もよいし、または、無視しても(送出しなくても)構わ
ない。無視した場合は呼び出し先電話機52で3桁の再
生数値ごと区切り記号(“.”)を発生して挿入すれば
よい。
【0061】なお、ここでは、DTMF信号を例示した
が、これは、プッシュ式の電話機に用いられている既存
のDTMF発生回路や復調回路を利用できるからであ
る。したがって、コスト面を考慮しないのであれば、D
TMF信号に相当する他の周波数信号(少なくとも
“0”〜“9”までの数値を周波数で表現できるもの)
を用いてもよいことはもちろんである。
【0062】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、呼び出し
先電話機が「IP電話兼用型加入電話機」である場合に
は、その電話機に自機のIPアドレス(192.16
8.1.1)を通知することができると共に、呼び出し
先電話機のIPアドレス(192.168.1.2)も
受け取ることができる。しかも、これらのIPアドレス
交換を自動的に行うことができるので、IPアドレス通
知の信頼性向上を図り、とりわけ、動的IPアドレスの
割り当てに適用して好適なIP電話兼用型加入電話機を
実現することができるから、前記の課題を達成するこ
とができる。
【0063】また、また、呼び出し先電話機の種別(加
入電話機であるかIP電話兼用型加入電話機であるか)
に係わらず、一種類の電話機(IP電話兼用型加入電話
機)を用いて相手側電話機(加入電話機またはIP電話
兼用型加入電話機)との通話を支障なく行うことができ
るから、前記の課題も達成することができる。
【0064】請求項2記載の発明によれば、呼び出し元
電話機が「IP電話兼用型加入電話機」である場合に
は、その電話機に自機のIPアドレス(192.16
8.1.2)を通知することができると共に、呼び出し
元電話機のIPアドレス(192.168.1.1)も
受け取ることができる。しかも、これらのIPアドレス
交換を自動的に行うことができるので、IPアドレス通
知の信頼性向上を図り、とりわけ、動的IPアドレスの
割り当てに適用して好適なIP電話兼用型加入電話機を
実現することができるから、前記の課題を達成するこ
とができる。
【0065】また、呼び出し元電話機の種別(加入電話
機であるかIP電話兼用型加入電話機であるか)に係わ
らず、一種類の電話機(IP電話兼用型加入電話機)を
用いて、相手側電話機(加入電話機またはIP電話兼用
型加入電話機)との通話を支障なく行うことができるか
ら、前記の課題も達成することができる。
【0066】請求項3記載の発明によれば、DTMF信
号またはそれに相当する周波数信号を用いてIPアドレ
スの通知が行われる。したがって、単なる数値の羅列に
過ぎないIPアドレスを、公衆電話回線を介して支障な
く通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】IP電話機10の一例外観図及びその一部背面
図である。
【図2】IP電話機10の電気的ブロック図である。
【図3】中央制御部36のブロック構成図である。
【図4】一例として、本発明の技術思想を適用した2台
のIP電話機51、52の間で行われる通話を説明する
ための概念図である。
【図5】呼び出し元電話機51の中央処理部36で実行
される制御プログラムに含まれる「呼び出し処理」の概
略フローチャートを示す図である。
【図6】呼び出し先電話機52の中央処理部36で実行
される制御プログラムに含まれる「待ち受け処理」の概
略フローチャートを示す図である。
【図7】双方が本発明のIP電話機である場合及び一方
が通常の加入電話機である場合のそれぞれの接続概念図
である。
【図8】動的IPアドレスの割り当て概念図およびVo
IPを用いた音声通話システムの概念図である。
【符号の説明】 10・・・・IP電話機(IP電話兼用型加入電話機) 36・・・・中央制御部(制御部) 36b・・・・CPU(IPアドレス通知手段、判定手段、
データ通信手段、音声通信手段、受付手段) 36e・・・・EEPROM(保持手段) 37・・・・公衆電話回線用通信部(公衆電話回線通信部) 38・・・・インターネット用通信部(TCP/IP通信
部) 41・・・・公衆電話回線網 42・・・・インターネット網(ネットワーク網)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 公衆電話回線網を介して他の加入電話機
    との間で音声通信を行うことが可能な公衆電話回線通信
    部と、 TCP/IP対応のネットワーク網を介して他のIP電
    話兼用型加入電話機との間でデータ通信を行うことが可
    能なTCP/IP通信部と、 前記公衆電話回線通信部及びTCP/IP通信部を選択
    的に使用して相手側の加入電話機またはIP電話兼用型
    加入電話機との間の音声通信またはデータ通信を制御す
    る制御部とを備え、 前記制御部は、 自機に割り当てられたIPアドレスを保持する保持手段
    と、 前記保持手段に保持されているIPアドレスを前記公衆
    電話回線通信部を使用して相手先の加入電話機またはI
    P電話兼用型加入電話機に通知するIPアドレス通知手
    段と、 前記IPアドレス通知手段によるIPアドレスの通知後
    に、前記TCP/IP通信部を介してIPアドレスが送
    られてきたか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記TCP/
    IP通信部を介して送られてきたIPアドレスを取り込
    み、そのIPアドレスを宛先にして前記TCP/IP通
    信部経由で前記データ通信を行うデータ通信手段と、 前記判定手段の判定結果が否定の場合に、前記公衆電話
    回線通信部経由で前記音声通信を行う音声通信手段とを
    備えたことを特徴とするIP電話兼用型加入電話機。
  2. 【請求項2】 公衆電話回線網を介して他の加入電話機
    との間で音声通信を行うことが可能な公衆電話回線通信
    部と、 TCP/IP対応のネットワーク網を介して他のIP電
    話兼用型加入電話機との間でデータ通信を行うことが可
    能なTCP/IP通信部と、 前記公衆電話回線通信部及びTCP/IP通信部を選択
    的に使用して相手側の加入電話機またはIP電話兼用型
    加入電話機との間の音声通信またはデータ通信を制御す
    る制御部とを備え、 前記制御部は、 自機に割り当てられたIPアドレスを保持する保持手段
    と、 前記公衆電話回線通信部を介して他の加入電話機または
    IP電話兼用型加入電話機からの呼び出しを受け付ける
    受付手段と、 前記受付手段により他の加入電話機またはIP電話兼用
    型加入電話機からの呼び出しが受け付けられた場合、当
    該受け付けの直後に前記公衆電話回線通信部を介してI
    Pアドレスが送られてきたか否かを判定する判定手段
    と、 前記判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記公衆電話
    回線通信部を介して送られてきたIPアドレスを取り込
    み、そのIPアドレスを宛先にして前記TCP/IP通
    信部経由で、前記保持手段に保持されているIPアドレ
    スを呼び出し元のIP電話兼用型加入電話機に通知する
    IPアドレス通知手段とを備えたことを特徴とするIP
    電話兼用型加入電話機。
  3. 【請求項3】 前記公衆電話回線通信部を介して送受信
    されるIPアドレスは、DTMF信号またはそれに相当
    する周波数信号によって変調されたものであることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載のIP電話兼用型
    加入電話機。
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