JP2003117645A - コンプレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法 - Google Patents

コンプレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法

Info

Publication number
JP2003117645A
JP2003117645A JP2001314709A JP2001314709A JP2003117645A JP 2003117645 A JP2003117645 A JP 2003117645A JP 2001314709 A JP2001314709 A JP 2001314709A JP 2001314709 A JP2001314709 A JP 2001314709A JP 2003117645 A JP2003117645 A JP 2003117645A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
die
secondary conductor
rotor
cylinder
molten aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001314709A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuma Sakai
数馬 阪井
Katsuichi Idei
克一 出井
Yoshihiko Nagase
好彦 長瀬
Katsuyuki Takeda
勝幸 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2001314709A priority Critical patent/JP2003117645A/ja
Publication of JP2003117645A publication Critical patent/JP2003117645A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Induction Machinery (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量密度を高くして二次導体の品質を大幅に
向上することができるコンプレッサ用モータのロータに
用いる二次導体の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明のコンプレッサ用モータ2のロー
タ5に用いる二次導体42の製造方法は、シリンダー4
6をアルミニウム溶湯45中に浸漬して、このシリンダ
ー46内に流入させたアルミニウム溶湯45を射出ノズ
ル48から成形金型(ダイカスト成形金型)50内に射
出してダイカスト成形するホットチャンバーアルミダイ
カスト成形装置にて二次導体42をダイカスト成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンプレッサ用モ
ータのロータに用いる二次導体の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来よりコンプレッサ用モータのロータ
に用いる二次導体は、ダイカスト成形金型にてダイカス
ト成形されていた。該ロータ(二次導体)は、生産効率
を向上させるため成形速度の速い高速のダイカスト成形
が行なわれている。この場合、ダイカスト成形の成形速
度は、例えば、シリンダーの圧力を約60〜100MP
a、射出速度を約5m/sにて射出ノズルよりアルミニ
ウム溶湯を成形金型内に射出しロータ(二次導体)のダ
イカスト成形を行なっていた。
【0003】一方、現行のコンプレッサ用モータに用い
るロータ(二次導体)の一般的なアルミダイカスト成形
装置143を図4に示している。即ち、従来のロータ
(二次導体)のダイカスト成形方法は、アルミニウム合
金が溶融されたアルミニウム溶湯145がヒシャクで汲
み取られ鉄のスリーブ120内に注がれてシリンダー1
46内に流入する。
【0004】シリンダー146内に流入したアルミニウ
ム溶湯145は、左右に作動するプランジャー147に
より約60〜100MPaの高圧で押圧される。そし
て、高圧で押圧されたアルミニウム溶湯145は、シリ
ンダー146に接続された射出ノズル148から相互に
離接可能なキャビティ側金型151とコア側金型152
間に形成されたダイカスト成形金型150の成形型部1
53内に射出されることによりロータ(二次導体)のダ
イカスト成形が行なわれる。
【0005】そして、ダイカスト成形金型150の成形
型部153内から、ダイカスト成形されたロータ(二次
導体)を取り出す際、図示しないがキャビティ側金型1
51とコア側金型152に設けられた水管に水が流通さ
れダイカスト成形金型150が冷却される。この場合、
ダイカスト成形金型150は水管に水が流通されるので
約+200〜150℃に急速冷却される。ダイカスト成
形金型150が冷却されて、成形型部153内に射出さ
れたアルミニウム溶湯145が個化された後、キャビテ
ィ側金型151とコア側金型152が離間されイジェク
ターピン154にて成形型部153内のロータ(二次導
体)が離型されて取り出されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶融し
たアルミニウム溶湯をヒシャクで汲み取って鉄のスリー
ブからシリンダー内に流入させた後、プランジャーを動
作させて射出ノズルから成形金型内にアルミニウム溶湯
を射出する従来のロータ(二次導体)の成形方法では、
アルミニウム溶湯を汲み取ってシリンダー内に流入させ
る際、アルミニウム溶湯が空気に触れてしまう。このた
め、アルミニウム溶湯内に酸化物が混入して引け巣及び
表面に湯ジワなどが発生してしまいロータ(二次導体)
の品質が大幅に低下してしまうという問題があった。
【0007】また、ロータ(二次導体)の生産効率を向
上させるためダイカスト成形を高速で行なうと、射出ノ
ズルから成形金型内にアルミニウム溶湯を射出する際、
成形金型内の空気がアルミニウム溶湯内に巻き込まれて
しまうと共に、酸化物も巻き込まれてしまう。これによ
って、引け巣及び表面に湯ジワなどが発生してロータ
(二次導体)の品質が低下してしまう問題もあった。
【0008】また、ロータ(二次導体)を冷却して成形
金型から離型させる際、成形金型を水冷で急速に冷却す
ると、アルミダイカストの結晶粒が小さくなり二次導体
に電気を通し難くなってしまう。このため、アルミダイ
カストの二次導体を使用するモータの回転効率が低下し
てしまう問題もあった。
【0009】本発明は、係る従来技術の課題を解決する
ために成されたものであり、重量密度を高くして二次導
体の品質を大幅に向上することができるコンプレッサ用
モータのロータに用いる二次導体の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のコンプレ
ッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法は、
シリンダーをアルミニウム溶湯中に浸漬して、このシリ
ンダー内に流入させたアルミニウム溶湯を射出ノズルか
ら成形金型内に射出してダイカスト成形するホットチャ
ンバーアルミダイカスト成形装置にて二次導体をダイカ
スト成形することを特徴とするコンプレッサ用モータの
ロータに用いる二次導体の製造方法。
【0011】また、請求項2の発明のコンプレッサ用モ
ータのロータに用いる二次導体の製造方法は、上記に加
えて、シリンダー内に低圧を加えてアルミニウム溶湯を
射出ノズルから成形金型内に射出するものである。
【0012】また、請求項3の発明のコンプレッサ用モ
ータのロータに用いる二次導体の製造方法は、請求項1
又は請求項2に加えて、シリンダー内の圧力を10〜3
0MPaとしたものである。
【0013】また、請求項4の発明のコンプレッサ用モ
ータのロータに用いる二次導体の製造方法は、請求項
1、請求項2又は請求項3に加えて、成形金型の温度を
+400℃以上として二次導体をダイカスト成形すると
共に、アルミニウム溶湯を射出ノズルから成形金型内に
射出後、当該成形金型を所定温度にコントロールするも
のである。
【0014】請求項1の発明によれば、シリンダーをア
ルミニウム溶湯中に浸漬して、このシリンダー内に流入
させたアルミニウム溶湯を射出ノズルから成形金型内に
射出してダイカスト成形するホットチャンバーアルミダ
イカスト成形装置にて二次導体をダイカスト成形するの
で、例えば、従来のコールドチャンバーアルミダイカス
ト成形装置のように、成形金型内に射出されたアルミニ
ウム溶湯が空気に触れることなくロータ(二次導体)を
ダイカスト成形することができるようになる。これによ
り、アルミニウム溶湯内に酸化物が混入してロータ(二
次導体)に引け巣及び表面に湯ジワなどが発生してしま
うのを防止することが可能となる。従って、ロータ(二
次導体)の品質を大幅に向上させることができるように
なるものである。
【0015】請求項2の発明によれば、上記に加えて、
シリンダー内に加える圧力を例えば、請求項3の如く1
0〜30MPaと低圧にしたので、例えば、従来のシリ
ンダー内に加える圧力(60〜100MPa)でダイカ
スト成形金型内にアルミニウム溶湯を射出する場合に比
較して、アルミニウム溶湯をダイカスト成形金型内に低
速で射出させることができる。これにより、二次導体の
アルミニウム結晶粒を大きくすることができて二次導体
の重量密度を高くすることが可能となる。従って、二次
導体に電気を通し易くすることが可能となって、モータ
の回転効率を大幅に向上することができて極めて品質の
高いロータ(二次導体)を成形することができるように
なるものである。
【0016】請求項4の発明によれば、請求項1、請求
項2又は請求項3に加えて、成形金型の温度を+400
℃以上として二次導体をダイカスト成形すると共に、ア
ルミニウム溶湯を射出ノズルから成形金型内に射出後、
当該成形金型を所定温度にコントロールするので、アル
ミニウム溶湯の流動性を向上させることが可能となる。
これにより、シリンダー内の圧力を低圧にした場合でも
アルミニウム溶湯を射出ノズルから低速で成形金型内に
射出することができる。従って、射出ノズルから射出さ
れたアルミニウム溶湯に空気が巻き込まれるのを防止す
ることができ、二次導体に発生する巣を確実に防止する
ことができるようになるものである。
【0017】特に、ダイカスト成形金型を所定温度でコ
ントロールするようにしているので、ダイカスト成形し
たロータ(二次導体)の引けを大幅に少なくすることが
でき、極めて品質の高い二次導体を製造することができ
るようになるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は本発明を適用する密閉型電動圧
縮機(コンプレッサ)Cの縦断側面図例である。この図
において、1は密閉容器であり、密閉容器1内部の上側
にモータ(実施例では交流誘導モータ)2、下側にこの
モータ2で回転駆動される圧縮要素3が収納されてい
る。密閉容器1は予め2分割されたものにモータ2、圧
縮要素3を収納した後、高周波溶着などによって密閉さ
れたものである。
【0019】モータ2は、密閉容器1の内壁に固定され
た固定子4と、この固定子4の内側に回転軸6を中心に
して回転自在に支持されたロータ5とから構成されてい
る。そして、固定子4はロータ5に回転磁界を与える固
定子巻線7を備えている。
【0020】圧縮要素3は中間仕切板8で仕切られた第
1のロータリー用シリンダ9及び第2のロータリー用シ
リンダ10を備えている。各シリンダ9、10には回転
軸6で回転駆動される偏心部11、12が取り付けられ
ており、これら偏心部11、12は偏心位置がお互いに
180度位相がずれている。
【0021】13、14はそれぞれ各シリンダ9、10
内を回転する第1のローラ、第2のローラであり、それ
ぞれ偏心部11、12の回転でシリンダ内を回転する。
【0022】15、16はそれぞれ第1の枠体、第2の
枠体であり、第1の枠体15は中間仕切板8との間にシ
リンダ9の閉じた圧縮空間を形成させ、第2の枠体16
は同様に中間仕切板8との間にシリンダ10の閉じた圧
縮空間を形成させている。また、第1の枠体15、第2
の枠体16はそれぞれ回転軸6の下部を回転自在に軸支
する軸受部17、18を備えている。
【0023】19、20は吐出マフラーであり、それぞ
れ第1の枠体15、第2の枠体16を覆うように取り付
けられている。尚、シリンダ9と吐出マフラー19は第
1の枠体15に設けられた吐出孔(図示せず)にて連通
されており、シリンダ10と吐出マフラー20も第2の
枠体16に設けられた吐出孔(図示せず)にて連通され
ている。21は密閉容器1の外部に設けられたバイパス
管であり、吐出マフラー20の内部に連通している。
【0024】また、22は密閉容器1の上に設けられた
吐出管であり、23、24はそれぞれシリンダ9、10
へつながる吸入管である。また、25は密閉ターミナル
であり、この密閉ターミナル25は密閉容器1の外部か
ら固定子4の固定子巻線7へ電力を供給するものである
(密封ターミナル25と固定子巻線7とをつなぐリード
線は図示せず)。
【0025】図2は図1に示したロータ5(回転軸6に
圧入する前の状態)の一部断面図である。この図におい
て、28は回転子鉄心(所定の形状に打ち抜いた厚さ約
0.5mmの電磁鋼板(回転子用鉄板)を複数枚積層し
たもの)で、この電磁鋼板はそれぞれがお互いにカシメ
られて一体に積層されている(または溶接によって一体
に構成されている)。
【0026】回転子鉄心28の一端には第1エンドリン
グ30が設けられており、他端には第2エンドリング3
8が設けられている。第1エンドリング30には第1カ
シメボス31、32、第2カシメボス34、35が突設
され、第1カシメボス31、32にはオイル分離用のデ
ィスク26がカシメ固定されると共に、第2カシメボス
34、35には圧縮要素3に対するバランスウエイト3
3がカシメ固定されている。また、第2エンドリング3
8にはカシメボス39、40が突設され、このカシメボ
ス39、40には圧縮要素3に対するバランスウエイト
41がカシメ固定されている。
【0027】また、42は二次導体で回転子鉄心28の
側面に複数形成されると共に、二次導体42は回転子鉄
心28の周囲を通過して両エンドリング30、38を結
ぶスキュー付き形状を呈している。この二次導体42
と、前記第1エンドリング30、第1カシメボス31、
32、及び、第2カシメボス34、35、及び、第2エ
ンドリング38、カシメボス39、40から構成される
ロータ5はアルミニウムのダイカストによって一体にダ
イカスト成形されている。
【0028】一方、図3にロータ5のアルミダイカスト
成形装置43の断面図を示している。44は溶解炉、4
5はアルミニウム合金が溶融されたアルミニウム溶湯、
46はアルミニウム溶湯45にて容易に変形せず破損す
ることのない全体がセラミックス、或いは、内部が金属
で表面のみセラミックス処理されたシリンダー、47は
プランジャー、50はロータ5の成形金型としてのダイ
カスト成形金型である。該アルミダイカスト成形装置4
3は、溶解炉44とシリンダー46とが一体構造に構成
されており、このシリンダー46はアルミニウム溶湯4
5中に浸漬されると共に、シリンダー46の一側に設け
られたプランジャー47とから構成される、所謂ホット
チャンバーアルミダイカスト成形装置にて構成されてい
る。
【0029】溶解炉44は、図示しないが周囲に保温材
が設けられ、熱が溶解炉44外部に逃げないように構成
されると共に、溶解炉44内のアルミニウム溶湯45は
ダイカスト成形に必要な湯面高さが保たれるように常時
補給されるように構成されている。また、溶解炉44内
には保温ヒータ(図示せず)が浸漬されており、この加
熱ヒータによって溶解炉44内のアルミニウム溶湯45
は一定の高温度(約+720℃〜+730℃)に保持さ
れる。尚、従来のホットチャンバーアルミダイカスト成
形装置のアルミニウム溶湯の温度は一般的に約+450
℃〜+650℃であった。
【0030】アルミダイカスト成形装置43のシリンダ
ー46には、溶解炉44内のアルミニウム溶湯45を流
入させる流入孔46Aが設けられると共に、この流入孔
46Aはシリンダー46の側壁に設けられている。シリ
ンダー46の先端(プランジャー47の反対側)には射
出ノズル48が設けられており、この射出ノズル48
は、ロータ5のダイカスト成形を行なうダイカスト成形
金型(成形型部53)50内に連通している。
【0031】また、ダイカスト成形金型50は、キャビ
ティ側金型51と、このキャビティ側金型51に離接可
能なコア側金型52とから構成されている。これらキャ
ビティ側金型51とコア側金型52間にはロータ5の成
形型部53が彫り込まれている。また、ダイカスト成形
金型50(キャビティ側金型51及びキャビティ側金型
51)には図示しないが電熱ヒータ及び水が流通する水
管などからなる冷却装置が設けられており、この冷却装
置によってダイカスト成形金型50は冷却されると共に
一定温度に保持できるように構成されている。即ち、冷
却装置は、電熱ヒータの温度及び水管内を流通する水量
を制御してダイカスト成形金型50を約400℃〜45
0℃、好ましくは400℃〜420℃にコントロールで
きるように構成されている。
【0032】前記プランジャー47は上下動作可能に構
成されており、プランジャー47が上下動作することに
よりシリンダー46内に流入したアルミニウム溶湯45
に所定の圧力が加わるように構成されている。この場
合、シリンダー46の側壁に設けられた流入孔46Aか
ら溶解炉44内のアルミニウム溶湯45が流入し、プラ
ンジャー47が下降動作することによりシリンダー46
内のアルミニウム溶湯45に約10〜30MPa、好ま
しくは20MPaの圧力が加わるように構成されてい
る。即ち、従来のアルミダイカスト成形装置はシリンダ
ーの圧力が60〜100MPaと高圧なのに対して、本
発明のアルミダイカスト成形装置43はシリンダー46
の圧力を10〜30MPaと低圧に構成している。
【0033】また、ダイカスト成形金型50の成形速度
は、ロータ5をダイカスト成形する際、射出ノズル48
からアルミニウム溶湯45が成形型部53内に射出され
る速度を約3m/sの低速に構成している。即ち、射出
ノズル48からアルミニウム溶湯45が成形型部53内
に射出される従来のダイカスト成形金型の成形速度は約
5m/sであったが、本発明のダイカスト成形金型50
の成形速度は約3m/sと従来より低速に構成してい
る。
【0034】以上の構成で、次にコンプレッサ用モータ
2のロータ5に用いる二次導体42の製造方法を説明す
る。尚、アルミダイカスト成形装置43の溶解炉44内
には所定量のアルミニウム溶湯45が貯留されると共
に、アルミニウム溶湯45は所定の湯面高さが保たれヒ
ータにて保温されているものとする。また、キャビティ
側金型51とコア側金型52は相互に隙間なく密着して
いるものとする。先ず、アルミニウム溶湯45内に浸漬
されたシリンダー46のプランジャー47が上昇した状
態で、シリンダー46の流入孔46Aからアルミニウム
溶湯45がシリンダー46内に流入する。
【0035】そして、プランジャー47が動作(実施例
では下降する)してシリンダー46内のアルミニウム溶
湯45に約20MPaの圧力が加えられると、シリンダ
ー46内のアルミニウム溶湯45は射出ノズル48を通
ってダイカスト成形金型50内に低速(射出ノズル48
より約3m/sの速度でアルミニウム溶湯45が射出さ
れる)で射出され供給される。プランジャー47が下降
しきったところで、ダイカスト成形金型50の成形型部
53内にアルミニウム溶湯45が充填される。尚、図示
しないが成形型部53にはガス抜き口が設けられてお
り、アルミニウム溶湯45が成形型部53内に充填され
る際、アルミニウム溶湯45が充填され逃げ場を失った
成形型部53内の空気はガス抜き口から排出される。
【0036】成形型部53内にアルミニウム溶湯45が
充填されると回転子鉄心28の周囲を通過して両エンド
リング30、38を結ぶスキュー付き形状の二次導体4
2・・・が形成されると共に、第2エンドリング38、
カシメボス39、40などにアルミニウムのダイカスト
が流入する。更に、第1エンドリング30、第1カシメ
ボス31、32、第2カシメボス34、35に流入して
ロータ5がダイカスト成形される。
【0037】そして、成形型部53内にアルミニウム溶
湯45が充填された後、ダイカスト成形金型50(キャ
ビティ側金型51とコア側金型52)は冷却装置によっ
て冷却されると共に所定の一定温度(+420℃)にコ
ントロールされる。ダイカスト成形金型50が冷却装置
によって所定の温度に冷却されると成形型部53内に充
填されたアルミニウム溶湯45は個化しロータ5が成形
される。
【0038】プランジャー47が上昇するとシリンダー
46内は流入孔46A、溶解炉44を介して大気圧に解
放されるので、流入孔46Aからアルミニウム溶湯45
がシリンダー46内に流入すると共に、溶解炉44内の
アルミニウム溶湯45は所定の湯面高さに保たれヒータ
にて保温される。そして、キャビティ側金型51とコア
側金型52とが相互に離間され、成形型部53内でダイ
カスト成形されたロータ5が取り出され、これが繰り返
される。尚、54はダイカスト成形金型50(キャビテ
ィ側金型51とコア側金型52)からダイカスト成形品
(ロータ5)を離型させるためのイジェクターピンであ
る。
【0039】このように、シリンダー46をアルミニウ
ム溶湯45中に浸漬して、このシリンダー46内に流入
させたアルミニウム溶湯45を射出ノズル48からダイ
カスト成形金型50内に射出してダイカスト成形するホ
ットチャンバーアルミダイカスト成形装置にてロータ
(二次導体42)5をダイカスト成形するようにしてい
るので、従来のコールドチャンバーアルミダイカスト成
形装置のように、ダイカスト成形金型50内に射出され
たアルミニウム溶湯45が空気に触れることなくロータ
(二次導体42)5をダイカスト成形することができ
る。これにより、アルミニウム溶湯45内に酸化物が混
入してロータ(二次導体42)5に引け巣及び表面に湯
ジワなどが発生してしまうのを防止することができる。
【0040】また、シリンダー46内に加える圧力を1
0〜30MPaと従来のシリンダー46内に加える圧力
より低圧にしているので、従来のシリンダー46内に加
える圧力(60〜100MPa)でダイカスト成形金型
内にアルミニウム溶湯を射出する場合に比較して、アル
ミニウム溶湯45をダイカスト成形金型50内に低速で
射出させることができる。これにより、二次導体42の
アルミニウム結晶粒を大きくすることができて二次導体
42の重量密度を高くすることができるようになる。
【0041】また、ダイカスト成形金型50の温度を+
400℃以上として二次導体42をダイカスト成形する
と共に、アルミニウム溶湯45を射出ノズル48からダ
イカスト成形金型50内に射出した後、ダイカスト成形
金型50を所定温度にコントロールするようにしている
ので、ロータ(二次導体42)5のダイカスト成形時に
アルミニウム溶湯45の流動性を向上させることが可能
となる。これにより、シリンダー46内の圧力を低圧に
した場合でもアルミニウム溶湯45を射出ノズル48か
ら低速で成形金型内に射出することができる。
【0042】特に、ダイカスト成形金型50を所定温度
でコントロールできるように構成しているので、ダイカ
スト成形したロータ(二次導体42)5の引けを大幅に
少なくすることができる。これにより、極めて品質の高
い二次導体を製造することができるようになる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、シリ
ンダーをアルミニウム溶湯中に浸漬して、このシリンダ
ー内に流入させたアルミニウム溶湯を射出ノズルから成
形金型内に射出してダイカスト成形するホットチャンバ
ーアルミダイカスト成形装置にて二次導体をダイカスト
成形するので、例えば、従来のコールドチャンバーアル
ミダイカスト成形装置のように、成形金型内に射出され
たアルミニウム溶湯が空気に触れることなくロータ(二
次導体)をダイカスト成形することができるようにな
る。これにより、アルミニウム溶湯内に酸化物が混入し
てロータ(二次導体)に引け巣及び表面に湯ジワなどが
発生してしまうのを防止することが可能となる。従っ
て、ロータ(二次導体)の品質を大幅に向上させること
ができるようになるものである。
【0044】また、請求項2の発明によれば、上記に加
えて、シリンダー内に加える圧力を例えば、請求項3の
如く10〜30MPaと低圧にしたので、例えば、従来
のシリンダー内に加える圧力(60〜100MPa)で
ダイカスト成形金型内にアルミニウム溶湯を射出する場
合に比較して、アルミニウム溶湯をダイカスト成形金型
内に低速で射出させることができる。これにより、二次
導体のアルミニウム結晶粒を大きくすることができて二
次導体の重量密度を高くすることが可能となる。従っ
て、二次導体に電気を通し易くすることが可能となっ
て、モータの回転効率を大幅に向上することができて極
めて品質の高いロータ(二次導体)を成形することがで
きるようになるものである。
【0045】また、請求項4の発明によれば、請求項
1、請求項2又は請求項3に加えて、成形金型の温度を
+400℃以上として二次導体をダイカスト成形すると
共に、アルミニウム溶湯を射出ノズルから成形金型内に
射出後、当該成形金型を所定温度にコントロールするの
で、アルミニウム溶湯の流動性を向上させることが可能
となる。これにより、シリンダー内の圧力を低圧にした
場合でもアルミニウム溶湯を射出ノズルから低速で成形
金型内に射出することができる。従って、射出ノズルか
ら射出されたアルミニウム溶湯に空気が巻き込まれるの
を防止することができ、二次導体に発生する巣を確実に
防止することができるようになるものである。
【0046】特に、冷却時ダイカスト成形金型を所定温
度でコントロールするようにしているので、ダイカスト
成形したロータ(二次導体)の引けを大幅に少なくする
ことができ、極めて品質の高い二次導体を製造すること
ができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したコンプレッサの縦断側面図で
ある。
【図2】同図1のコンプレッサ用モータのロータ(回転
軸に圧入する前の状態)の一部断面図である。
【図3】ロータのアルミダイカスト成形装置の断面図で
ある。
【図4】従来のロータのアルミダイカスト成形装置の断
面図である。
【符号の説明】
C 密閉型電動圧縮機 2 モータ 4 固定子 5 ロータ 42 二次導体 43 アルミダイカスト成形装置 44 溶解炉 45 アルミニウム溶湯 46 シリンダー 46A 流入孔 47 プランジャー 48 射出ノズル 50 ダイカスト成形金型 51 キャビティ側金型 52 コア側金型 53 成形型部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長瀬 好彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 武田 勝幸 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダーをアルミニウム溶湯中に浸漬
    して、このシリンダー内に流入させたアルミニウム溶湯
    を射出ノズルから成形金型内に射出してダイカスト成形
    するホットチャンバーアルミダイカスト成形装置にて二
    次導体をダイカスト成形することを特徴とするコンプレ
    ッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シリンダー内に低圧を加えて前記ア
    ルミニウム溶湯を前記射出ノズルから成形金型内に射出
    することを特徴とする請求項1のコンプレッサ用モータ
    のロータに用いる二次導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シリンダー内の圧力を10〜30M
    Paとしたことを特徴とする請求項1又は請求項2のコ
    ンプレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記成形金型の温度を+400℃以上と
    して前記二次導体をダイカスト成形すると共に、前記ア
    ルミニウム溶湯を前記射出ノズルから前記成形金型内に
    射出後、当該成形金型を所定温度にコントロールするこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3のコン
    プレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方
    法。
JP2001314709A 2001-10-12 2001-10-12 コンプレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法 Pending JP2003117645A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314709A JP2003117645A (ja) 2001-10-12 2001-10-12 コンプレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314709A JP2003117645A (ja) 2001-10-12 2001-10-12 コンプレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003117645A true JP2003117645A (ja) 2003-04-23

Family

ID=19132974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001314709A Pending JP2003117645A (ja) 2001-10-12 2001-10-12 コンプレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003117645A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114769549A (zh) * 2022-04-27 2022-07-22 台州市重点机械厂 一种电机转子慢推增压式铸压工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114769549A (zh) * 2022-04-27 2022-07-22 台州市重点机械厂 一种电机转子慢推增压式铸压工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11198176B2 (en) Method for casting aluminum in rotor
CN103203445B (zh) 一种铸铜鼠笼转子的制备方法
CN100493777C (zh) 一种感应式电机铜鼠笼转子的压铸方法及压铸装置
EP1458510A2 (en) Process for the manufacture of an electric motor rotor
US6786272B2 (en) Apparatus and method for die casting
JPH09239070A (ja) ゴルフボール成形方法及びゴルフボール成形用金型
JPWO2014027598A1 (ja) シリンダヘッドの焼入れ方法とこれに用いる保温部材
KR101220890B1 (ko) 구리 농형 회전자 제작용 원심 주조 장치 및 그 원심 주조 방법
CN105903919B (zh) 利用离心浇注高通量制备宽冷速范围样品的设备及方法
US2003587A (en) Rotor for electric motors
JP2003117645A (ja) コンプレッサ用モータのロータに用いる二次導体の製造方法
JP2001516284A (ja) 改良された連続鋳型及び連続鋳造法
US5193607A (en) Method for precision casting of titanium or titanium alloy
JP2014136258A (ja) 電気分野で使用するための鋳物の製造方法
CN201140271Y (zh) 一种压铸感应式电机铜鼠笼转子的模具
JP3079853B2 (ja) かご形回転子の低圧鋳造方法
CN105772673A (zh) 一种鼠笼式电机转子压铸装置及其压铸方法
EP0457502A1 (en) Method and apparatus for precision casting
JPS63180360A (ja) 鋳造方法
SU1574359A1 (ru) Способ получени двухслойных валов с полой вставкой
JPH02174538A (ja) 回転子の製造方法
JP2867298B2 (ja) 銅合金金型を使用した低圧鋳造法
KR100209379B1 (ko) 모터로터의 쇼트 서큐이트 제조방법
CN100348350C (zh) 发动机缸体的重力浇铸方法
KR100528240B1 (ko) 저융점 금속을 이용한 원주방향 냉각 통로가 구현된다이캐스트 회전자 제작을 위한 회전자로부터 저융점금속스페이서의 원심분리방법