JP2003114344A - 高強度中空ファイバ - Google Patents

高強度中空ファイバ

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JP2003114344A
JP2003114344A JP2001309112A JP2001309112A JP2003114344A JP 2003114344 A JP2003114344 A JP 2003114344A JP 2001309112 A JP2001309112 A JP 2001309112A JP 2001309112 A JP2001309112 A JP 2001309112A JP 2003114344 A JP2003114344 A JP 2003114344A
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JP
Japan
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hollow fiber
thin film
polymer
silver
high strength
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001309112A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunobu Miyagi
光信 宮城
Yuji Matsuura
祐司 松浦
Geii Seki
芸尉 石
Yukio Abe
由起雄 阿部
Katsumasa Iwai
岩井克全
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miyagi Mitsunobu
Original Assignee
Miyagi Mitsunobu
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Publication date
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで製造することが可能な,石英ガラ
スキャピラリーと同程度の大きな強度をもつ金属中空フ
ァイバ、ならびに光を低損失で伝送可能な高強度の中空
ファイバを提供する。 【解決手段】 ガラスキャピラリーチューブの内面に形
成されたポリマー薄膜、およびそのポリマー薄膜の露出
面上に形成された金属薄膜を具備すること特徴とする光
伝送用中空ファイバであり,好ましくは金属薄膜の露出
面上に、対象の波長に対して最適な厚みを有する誘電体
薄膜が形成されたことを特徴とする中空ファイバ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度な光伝送用
の中空ファイバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】石英キャピラリーチューブ内に銀膜が形
成され、その後に環状オレフィンポリマーやポリイミド
等が内装された中空ファイバあるいは中空導波路は、炭
酸ガスレーザ、エルビウムヤグなどの赤外レーザの伝送
路として開発が進んでいる。また、この中空ファイバは
空気やガスをコアとして用いるため、端面破壊の可能性
も低く、また端面での反射がないので大きな光電力の伝
送に適しており、上記レーザ以外にも、石英系ファイバ
が使用可能な波長帯でも、歯科、皮膚科、耳鼻科、外科
などの医療分野への応用が展開されている。
【0003】この中空ファイバをレーザ治療に応用する
際、治療患部付近では小さな曲げ半径で曲げる必要があ
る。また、ラリンゴチップのような極めて小さな曲げ半
径を持つ低損失固定微小曲がり先端チップ実現の上で
は、高強度な低損失な中空ファイバも是非必要になって
くる。
【0004】従来、ポリイミドあるいは環状オレフィン
ポリマーが内装された銀中空ファイバを製作する際、石
英キャピラリーチューブ内面に銀膜が容易に形成される
銀鏡反応を用いていた。銀膜は硝酸銀をベースとした溶
液に還元剤溶液を混合し、その溶液を高速でパイプ内に
吸引、あるいは送液することによって形成される。この
時、石英キャピラリーチューブ内に存在する超微小欠陥
が硝酸銀溶液、あるいは還元剤溶液によって拡大された
り、これらの溶液が石英ガラスと反応し、欠陥が生じ、
銀中空ファイバはもともとの石英キャピラリーチューブ
に比較し、その強度が極端に弱まってしまう。それ故、
最悪の場合には、小さな曲げ半径で曲げると銀中空ファ
イバは折れるという欠点があった。
【0005】さらにまた、ポリマーを銀中空ファイバに
成膜し、赤外波伝送用の中空ファイバを製作する際、ポ
リマーが希釈された溶液を乾燥させたり、あるいは高温
で架橋反応などの反応を行なわせる必要がある。その時
の乾燥・架橋反応にあたっては100℃以上の温度が必要
であり、この温度が高まるにつれて、その中空ファイバ
の強度も弱まるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、もともとの素材となっている石英ガラスキャピラリ
ーと同程度の大きな強度をもつ金属中空ファイバ、なら
びに赤外波を低損失で伝送可能な高強度の中空ファイバ
を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、ガラスキャピラリーチューブの内面に形
成されたポリマー薄膜、およびそのポリマー薄膜の露出
面上に形成された金属薄膜を具備すること特徴とする光
伝送用中空ファイバを提供する。
【0008】ここで前記金属薄膜が金、銀、銅、アルミ
ニウム、ニッケル、モリブデンのいずれかであってもよ
く、また、前記ポリマー薄膜がフッ素樹脂、環状オレフ
ィン樹脂、ポリエチレンのいずれかであっても良い。さ
らに前記金属薄膜の露出面上に、対象の波長に対して最
適な厚みを有する誘電体薄膜が形成されたことを特徴と
する光伝送用中空ファイバであってもよい。
【0009】ここで、ガラスキャピラリーチューブの素
材は石英ガラスであることが好ましく、また十分な可撓
性が得られるように、その内径は1mm以下であること
が好ましい。
【0010】このファイバの製作手法は、まず、素材と
なる石英キャピラリーチューブ内に、有機溶剤で希釈さ
れたポリマーを送液し、乾燥することによって、銀鏡反
応でその強度が弱まる石英ガラスキャピラリーに対し、
ポリマー保護膜を形成する。このことによって、銀鏡反
応で引き起こされる可能性のある超微小欠陥の拡大を防
ぐことが出来る。さらにまた、銀鏡反応溶液で引き起さ
れる可能性のある欠陥をも防ぐことが可能となる。それ
故、次のプロセスで行なう銀鏡反応での銀成膜において
も、石英キャピラリーチューブと同程度の強度を持つ、
銀中空ファイバを製作できる。形成するポリマー保護膜
の厚さは、キャピラリ内面を保護するのに十分厚くする
必要があるが、極端に厚いポリマー膜はその表面の平滑
性が劣化することがあるため、適度な厚さとする必要が
あり、好ましくは、0.1μm以上かつ50μm以下であ
る。
【0011】上記のようにして、製作された銀中空ファ
イバに、上記で採用された保護膜と同じポリマーあるい
は別のポリマーを溶媒で希釈し、これを一定速度で送液
し、乾燥、反応させることによって、光伝送用中空ファ
イバを実現できる。この場合、乾燥温度を100℃以上に
する場合もあるが、高温にしてもこの中空ファイバの強
度は弱まることはない。このポリマー膜は対象の波長に
対して最適な厚みをもっていることが必要で、赤外波用
としては0.2μmから2μm程度であることが好ましい。
また赤外光ばかでなく、可視光であるパイロット光を伝
送する必要がある場合には、上記のポリマー膜の厚さを
僅かに制御すれば良い。
【0012】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一
例を詳述する。保護ポリマー膜としては、成膜機構が既
に知られている、環状オレフィンポリマー(COP)を用
いる。石英ガラスキャピラリーチューブにシクロヘキサ
ンで希釈されたこのポリマーを送液し、乾燥させること
によって、保護膜を形成する。この際、ポリマー送液前
に予めプライマーを流したり、あるいはプライマー入り
のポリマー希釈溶液を流し、内面処理を行なうことによ
り、環状オレフィンポリマーと石英ガラスとの密着性、
あるいは接着性を増すことも可能である。
【0013】ポリマーを高温で乾燥させることのよっ
て、強度は素材となっている石英キャピラリーチューブ
と変化はない。このキャピラリーチューブに銀鏡反応を
行い、銀中空ファイバを完成させる。
【0014】次に、この銀中空ファイバに、ここでは石
英に保護膜として用いたと同じCOPをコートし、赤外波
を伝送する中空ファイバを製作する。エルビウムヤグレ
ーザ光伝送に対しては、その膜厚は約0.3μm程度、一
酸化炭素レーザ光伝送に対しては、約0.6μm、炭酸ガ
スレーザ光伝送に対しては0.7-0.9μmとなるように、
シクロヘキサンで溶解されたCOPを送液・乾燥法によっ
てコートする。
【0015】赤外光ばかでなく、可視光であるパイロッ
ト光を伝送する必要がある場合には、上記のポリマー膜
の厚さを僅かに制御すれば良い。
【0016】銀中空ファイバの内面には、実施例で示し
たCOPの他にも、有機樹脂膜としては、ポリイミド、ポ
リエチレンを送液・乾燥法で、無機膜としては、石英膜
をゾル・ゲル法に基礎を置く、送液・乾燥法で成膜し、
高強度低損失赤外中空ファイバを製作することが可能で
ある。
【0017】
【発明の効果】以上要するに、本発明によれば次のよう
な優れた効果がある。
【0018】赤外の広い波長に対応する高強度中空フ
ァイバ実現可能である。 高強度実現のための中空ファイバ製作法が単純で、低
コストでの生産が可能である。 高強度中空ファイバは耐久性に優れている。 高強度故に、中空ファイバ組み込み型素子の実現を容
易にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 中空ファイバ 2 ガラスキャピラリーチューブ 3 ポリマー薄膜 4 金属薄膜 5 中空領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 祐司 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉(番地な し) 東北大学 (72)発明者 石 芸尉 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉(番地な し) 東北大学 (72)発明者 阿部 由起雄 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉(番地な し) 東北大学 (72)発明者 岩井克全 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉(番地な し) 東北大学 Fターム(参考) 2H050 AB67Y AC64 AD01 AD16 4G060 AA00 AB01 AC01 CA11 CA21 CB02 CB04 CB12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスキャピラリーチューブの内面に形成
    されたポリマー薄膜、およびそのポリマー薄膜の露出面
    上に形成された金属薄膜を具備すること特徴とする光伝
    送用中空ファイバ。
  2. 【請求項2】前記金属薄膜が金、銀、銅、アルミニウ
    ム、ニッケル、モリブデンのいずれかであることを特徴
    とする、請求項1に記載の中空ファイバ。
  3. 【請求項3】前記ポリマー薄膜がフッ素樹脂、環状オレ
    フィン樹脂、ポリエチレンのいずれかであることを特徴
    とする、請求項1に記載の中空ファイバ。
  4. 【請求項4】前記金属薄膜の露出面上に、対象の波長に
    対して最適な厚みを有する誘電体薄膜が形成されたこと
    を特徴とする光伝送用中空ファイバ。
JP2001309112A 2001-10-04 2001-10-04 高強度中空ファイバ Pending JP2003114344A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007210816A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Jsr Corp チューブ内面へのアルミニウム膜の成膜方法
JP2009524835A (ja) * 2006-01-30 2009-07-02 ザ ユニバーシティ オブ シドニー 光ファイバ線量計
JP2010535357A (ja) * 2007-07-31 2010-11-18 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. フォトニックガイド装置
JP2012128018A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Morita Mfg Co Ltd 中空導波路、及びレーザ治療器具
JP2013015858A (ja) * 2012-09-18 2013-01-24 Hewlett-Packard Development Company L P 偏光維持大コア中空導波路

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