JP2003113735A - 内燃機関のノッキング検出装置 - Google Patents

内燃機関のノッキング検出装置

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JP2003113735A
JP2003113735A JP2001308489A JP2001308489A JP2003113735A JP 2003113735 A JP2003113735 A JP 2003113735A JP 2001308489 A JP2001308489 A JP 2001308489A JP 2001308489 A JP2001308489 A JP 2001308489A JP 2003113735 A JP2003113735 A JP 2003113735A
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Takeshi Nakamura
竹士 中村
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ノッキング信号とバックグラウンド信号のレ
ベルとの差があまりないような状態でも、正確にノッキ
ングを検出する 【解決手段】 少なくとも燃焼圧力を検出する燃焼圧検
出手段と、クランク角を検出するクランク角検出手段と
から、ノッキングが検出されているかどうかを判定する
ノッキング判定手段とを備えた内燃機関のノッキング検
出装置において、燃焼圧検出手段とクランク角検出手段
とから熱発生量を算出する熱発生量算出手段を設け、熱
発生量算出手段により算出された熱発生量のクランク角
に対する変化量を算出する変化量算出手段を設け、変化
量算出手段により算出された変化量が決められた判定条
件を満たす場合において、決められた検出期間内に、変
化量の絶対値が設定された値より大きいかどうかを判定
するノッキング判定手段を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内燃機関のノッキ
ング検出装置に係り、特にノッキング信号とバックグラ
ウンド信号のレベルとの差があまりないような状態(S
N比が小さい状態)においても、ノッキングを正確に検
出可能な内燃機関のノッキング検出装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関には、燃焼効率を向上
させるために、ノッキング検出装置が備えられている。
このノッキング検出装置は、例えば、点火プラグに筒内
圧センサを設け、筒内圧センサの出力に基づく燃焼室内
圧力波形のうち、ノッキング周波数付近の高周波数成分
を検出し、この高周波数成分の振動強さを数値化し、演
算処理によってノッキングの有無を判定しているものが
ある。
【0003】前記内燃機関のノッキング検出装置として
は、特開昭64−87874号公報に開示されるものが
ある。この公報に開示される内燃機関の点火時期制御装
置は、シリンダ内圧力とシリンダ容積から1サイクル内
の実効発熱量と燃料の有効燃焼割合を求め、このうちの
少なくとも一つの値を用いて実効発熱量または有効燃焼
割合が最大になるように点火時期を制御し、ノックの発
生に無関係に、常に最大トルクを与える点火時期に制御
している。
【0004】また、特開平6−66195号公報に開示
されるものがある。この公報に開示される内燃機関のノ
ッキング検出装置は、気筒内の燃焼圧力を検出する筒内
圧センサ、ノッキング周波数付近の高周波成分を抽出す
る第1の抽出手段、より高い機械ノイズの減衰する周波
数付近の高周波成分を抽出する第2の抽出手段、運転状
態検出手段、第1及び第2の抽出手段で抽出する夫々の
周波数成分に対応する基準値を発生する基準値発生手
段、比較手段、第1の抽出手段の出力の方が大きくなっ
た時点のクランク角を検出するクランク角検出手段、す
べての比較手段の結果よりもだ1及び第2の抽出手段の
出力の方が大きくなったときにノッキング発生と判定す
る判定手段、熱発生量の演算及びノッキング強度を判定
する制御装置により構成され、ノイズの影響を除去して
精度良くノッキング開始点及びノッキング強度を判定し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の内燃
機関のノッキング検出装置においては、ノッキングを検
知して点火時期をコントロールする際に、使用するデバ
イスに応じて、以下のような制御を行っていた。 (1)加速度ピックアップを用いた場合には、それらの
出力信号の平均値及び標準偏差値によりしきい値を算出
し、ノッキングの有無を検出している。 (2)また、燃焼圧センサを用いた場合には、ピーク・
ツー・ピーク(Peak−to−Peak)法(燃焼圧
高周波成分の最大値と、その積分値)によりしきい値を
算出し、ノッキングの有無を検出している。
【0006】ここで、図8の制御用フローチャートに沿
ってピーク・ツー・ピーク(Peak−to−Pea
k)法による従来制御を説明する。
【0007】制御用プログラムがスタート(202)す
ると、クランク角CAiを読み込むとともに、図9に示
す如く、筒内圧波形をモニタして燃焼圧である筒内圧P
iを読み込み(204)、ノックウィンド定義ATDC
10〜70degCA(206)に至る。このとき、ノ
ッキングが発生した場合には、図10に示す如く、ノッ
ク信号が筒内圧信号に乗る。
【0008】そして、4〜20kHzでフィルタリング
し、FFT等のバンドパスフィルタ処理(208)を行
い、高周波成分のみを抜き出す。
【0009】この高周波成分のみを抜き出しの後に、高
周波成分の最大値Pbiの積分値Pintを求める積分
計算を行うとともに、平均値Pmeanの計算(21
0)を行い、ノック係数Kfを計算する(212)。平
均値Pmeanは、ノック検出ウィンドの最小積分値
(通常、最新の30サイクル)から取り出す。また、前
記ノック係数Kfは、エンジン負荷とエンジン回転数と
のマップから求められる。
【0010】なお、一般に、図11に示す如く、ノッキ
ングの有無に対し、ベース信号とノック信号との差が微
少であるために、ヘビーノックは検出し易いが、ライト
ノックの検出が難しい状況にある。
【0011】また、ノック係数Kfの計算処理(21
2)の後に、平均値Pmeanとノック係数Kfとの積
によってしきい値σを計算する(214)。
【0012】このとき、しきい値の算出に関しては、通
常、ノッキングの発生していない時のバックグランドレ
ベルを平均し、平均値のx倍にノック判定用のしきい値
を設定し、このしきい値を越えた信号のレベルとその頻
度とでノック強度を推定する。
【0013】更に、高周波成分の最大値Pbiがしきい
値σ以上であるか否かの判断(216)を行い、この判
断(216)がYESの場合には、ノック判定信号を出
力(218)した後に、エンド(220)に移行させ、
判断(216)がNOの場合には、そのままエンド(2
20)に移行させる。
【0014】しかし、従来の技術においては、ノッキン
グの有無による出力信号差が小さくなると、正確なノッ
キング検出が難しくなるという不具合がある。
【0015】例えば、ノック信号とバックグラウンド信
号レベルとの差(「SN比」ともいう)が小さいエンジ
ンやライトノック等は、検出が困難となるものである。
【0016】この結果、加速度ピックアップを用いる方
策の場合には、ノッキングが無い状態での出力信号平均
値及び標準偏差値が、ノッキングが連続すると徐々に大
きくなり、ノック判定のしきい値は平均値及びしきい値
を元に計算されるため、それら平均値が増大すると、図
12に示す如く、しきい値も増大し、同じ強度のノッキ
ングを検出することができなくなるという不都合があ
る。
【0017】現在、このような不都合を回避するため
に、平均値及び偏差値の算出に重みを掛け、それら平均
値が大きく変化しないようにする方策がある。
【0018】しかし、これら重み付けが大き過ぎると、
図13に示す如く、一定速から加減速、例えば加速に変
化する場合に、平均値や偏差値が条件通りに動かず、つ
まり実際の条件な追従できず、強いノッキングが発生す
るという不都合がある。
【0019】また、また、燃焼圧センサを用いる方策の
場合には、上述した加速度ピックアップを用いる方策の
場合と同様な不都合があるとともに、精度の高い検知を
行うためには、クランク角分解能を上げる必要があり、
この点は自動車制御用として用いるには、大変に厳しい
条件である。
【0020】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を除去するために、燃焼圧力の検出可能な燃焼
圧検出手段と、クランク角の検出可能なクランク角検出
手段と、少なくとも燃焼圧検出手段とクランク角検出手
段とから、ノッキングが検出されているかどうかを判定
するノッキング判定手段とを備えた内燃機関のノッキン
グ検出装置において、前記燃焼圧検出手段とクランク角
検出手段とから熱発生量を算出する熱発生量算出手段を
設け、この熱発生量算出手段により算出された熱発生量
のクランク角に対する変化量を算出する変化量算出手段
を設け、この変化量算出手段により算出された変化量が
予め決められた判定条件を満たす場合において、予め決
められた検出期間内に、変化量の絶対値が設定された値
より大きいかどうかを判定するノッキング判定手段を設
けたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】上述の如く発明したことにより、
変化量算出手段により算出された変化量が予め決められ
た判定条件を満たす場合において、予め決められた検出
期間内に、ノッキング判定手段によって、変化量の絶対
値が設定された値より大きいかどうかを判定し、ノッキ
ング信号とバックグラウンド信号のレベルとの差があま
りないような状態(SN比が小さい状態)においても、
正確にノッキングを検出し、また、クランク角検出手段
の精度を特別に高くしなくとも、ノッキング検出の精度
を高めることが可能となり、コストを低廉に維持すると
ともに、信頼性を向上している。
【0022】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
に説明する。
【0023】図1〜図7はこの発明の実施例を示すもの
である。図7において、2は内燃機関(図示せず)のノ
ッキング検出装置である。
【0024】このノッキング検出装置2は、燃焼圧力の
検出可能な燃焼圧検出手段4と、クランク角の検出可能
なクランク角検出手段6と、前記燃焼圧検出手段4とク
ランク角検出手段6とから熱発生量を算出する熱発生量
算出手段8と、この熱発生量算出手段8により算出され
た熱発生量のクランク角に対する変化量を算出する変化
量算出手段10と、ノッキングが検出されているかどう
かを判定するノッキング判定手段12とを有する。
【0025】前記燃焼圧検出手段4は、燃焼圧センサか
らなり、内燃機関の図示しない気筒内の筒内圧波形をモ
ニタするものである。
【0026】また、前記クランク角検出手段6は、クラ
ンク角検出用センサからなり、従来のクランク各センサ
システムと同様のタイプであるとともに、クランク角分
解能を高めたものである。
【0027】前記ノッキング判定手段12は、この変化
量算出手段10により算出された変化量が予め決められ
た判定条件を満たす場合において、予め決められた検出
期間内に、変化量の絶対値が設定された値より大きいか
どうかを判定する構成を有する。
【0028】詳述すれば、従来は、燃料圧センサを用い
る場合に、ピーク・ツー・ピーク(Peak−to−P
eak)法によって検出を行っていたが、この発明の実
施例においては、燃焼圧検出手段4によって計測された
燃焼圧より熱発生量(「クランク角ベース」ともいう)
を計算し、その熱発生量の変化割合によってノッキング
を検知するものである。
【0029】そして、前記ノッキング判定手段12は、
設定された値として、熱発生量算出手段8より検出され
た熱発生量の最大値を用いる。
【0030】通常、燃焼圧検出手段4によって筒内圧波
形をモニタした際に、ノッキングのない状態の場合に
は、熱発生曲線がなだらかな山型を示す(図3参照)。
【0031】これに対して、ノッキングが発生すると、
熱発生曲線のなだらかな山型の中腹に、変動を表すスパ
イク状のひげが現れる(図4参照)。
【0032】すなわち、熱発生量の変化割合(Δ熱発生
量/Δクランクアングル)がある一定値以上を示した場
合に、ノッキングとなる。
【0033】そして、通常、燃焼している間は、熱発生
量が大きく変化することはないものであるが、大きく変
動するのは、何らかの圧力変動、すなわちノッキングが
筒内で発生しているからである。
【0034】ここで前記ノッキング検出装置2の制御内
容に関して説明する。
【0035】前記燃焼圧検出手段4によって筒内圧波形
をモニタした際に、ノッキングのない状態の場合には、
図3に示す如く、熱発生曲線がなだらかな山型を示す。
【0036】そして、前記燃焼圧検出手段4によって計
測された燃焼圧、つまり角クランクアングル(i=1、
2、3…)に対して筒内圧より、熱発生量算出手段8に
おいて次の式を用いて熱発生量Qiを計算する。
【数1】 n :各測定インターバル K :ポリトロープ指数 → K=Cp/Cv P :筒内圧 Cp:定圧比熱 V :体積 Cv:定積比熱 C :定数
【0037】このとき、上記の式によって求めた熱発生
量Qiに対して、ノッキングが発生すると、図4に示す
如く、熱発生曲線のなだらかな山型の中腹部位に、変動
を表すスパイク状のひげが現れる。通常、燃焼中の熱発
生量Qiは、熱発生曲線のなだらかな山型を示す(図3
参照)。
【0038】また、上記の式によって求めた熱発生量Q
iに対して、前記クランク角検出手段6によって検出し
たクランク角で前記変化量算出手段10により一次微分
を行うと、図5及び図6に示す如き状態とする。
【0039】このとき、前記変化量算出手段10のΔQ
i/ΔCAi(Δ熱発生量/Δクランクアングル)は、
変化量(「変化率」ともいう)を示しており、ノッキン
グが発生とすると、大きな変化量を示すことから、この
変化量をノッキング検出に利用する。なお、通常の信号
に対してノッキング信号が大きい(「SN比が大きい」
とも換言できる)ことから、ライトノックに対しても検
出精度が向上する。
【0040】更に、ノッキング検出条件に関しては、図
6に示す如く、加速度の符号が変化した後に、ある検出
期間S、つまり検出ウィンドを設定する。この予め決め
られた検出期間S内で、図4における熱発生量の最大値
Qimaxに比例した加速度条件を次の2つの式の如く
定め、この加速度条件を満足する信号、つまり変化量の
絶対値が設定された値より大きい場合に、前記ノッキン
グ判定手段12がノッキングと判定する。
【数2】
【数3】 σ:しきい値。回転数に応じて変化させる(ノイズ対策
のため) −:加速度が負(図4で下側に出るひげ) +:加速度が正(図4で上側に出るひげ)
【0041】次に、図1の内燃機関のノッキング検出装
置2の制御用フローチャートに沿って、作用を説明す
る。
【0042】制御用プログラムがスタート(102)す
ると、クランク角CAiを読み込むとともに、燃焼圧で
ある筒内圧Piを読み込む(104)。
【0043】そして、前記燃焼圧検出手段4によって計
測された燃焼圧、つまり角クランクアングル(i=1、
2、3…)に対して筒内圧より、熱発生量算出手段8に
おいて次の式を用いて熱発生量Qiを計算する(10
6)。
【数4】
【0044】また、前記変化量算出手段10において、
上記の式によって求めた熱発生量Qiを、前記クランク
角検出手段6によって検出したクランク角で一次微分計
算を行い、変化量ΔQi/ΔCAiを計算する(10
8)。この計算は、ノック判別用のベースデータを利用
して行う。
【0045】上述の変化量ΔQi/ΔCAiの計算処理
(108)の後に、 ΔQi/ΔCAi>0 から ΔQi/ΔCAi<0 へ変化し、且つ上記の変化量ΔQi/ΔCAiが所定値
以上、つまり 変化量ΔQi/ΔCAi≧所定値 であるか否かの判断(110)を行う。
【0046】この判断(110)がNOの場合には、前
記内燃機関のノッキング検出装置2の制御用プログラム
をエンド(122)させ、判断(110)がYESの場
合には、ノック検出ウィンド定義に移行させる(11
2)。
【0047】このとき、ノック検出ウィンド定義(11
2)においては、変化量ΔQi/ΔCAiの変化ポイン
トから、図6に示す如く、第1所定値Waにてウィンド
オープンとするとともに、その後、第2所定値Wb後、
ウィンドクローズとし、ある検出期間S、つまり検出ウ
ィンドを設定する。
【0048】更に、ノック検出ウィンド定義(112)
の後には、エンジン負荷とエンジン回転数とからなるマ
ップによりノック係数Kfを計算(114)し、熱発生
量の最大値Qimaxとノック係数Kfとの積によって
しきい値σを計算する(116)。
【0049】そして、予め決められた検出期間S内で、
変化量ΔQi/ΔCAiがしきい値σを越えている、つ
まり ΔQi/ΔCAi>σ または、変化量ΔQi/ΔCAiがしきい値−σ未満、
つまり ΔQi/ΔCAi<−σ であるか否かの判断(118)を行う。
【0050】この判断(118)がYESの場合には、
ノッキングが発生していると判定し、ノック判定出力
(120)を行った後に、エンド(122)に移行さ
せ、判断(118)がNOの場合には、そのままエンド
(122)に移行させる。
【0051】これにより、ノッキング信号とバックグラ
ウンド信号のレベルとの差があまりないような状態(S
N比が小さい状態)においても、正確にノッキングを検
出することが可能であり、実用上有利である。
【0052】また、前記クランク角検出手段6の精度を
特別に高くしなくとも、ノッキング検出の精度を高める
ことが可能となり、コストを低廉に維持し得て、経済的
に有利であるとともに、信頼性を向上し得るものであ
る。
【0053】更に、前記ノッキング判定手段12は、設
定された値として、熱発生量算出手段8より検出された
熱発生量の最大値Qimaxを用いることにより、熱発
生量の最大値Qimaxに比例した加速度条件を基準と
してノッキングを判定することができ、一定速状態から
加減速状態へ移行しても、実際の状態に加速度条件が追
従することとなり、ノッキング判定の判定精度を向上し
得る。すなわち、従来のピーク・ツー・ピーク(Pea
k−to−Peak)法では、積分値を利用しているた
め、ノッキングが連続した場合に、積分値も大きくな
り、ノッキング判定用の敷居値が増大し、ノック強度は
同じでも、ノッキング判定が困難となるものであるが、
この発明の実施例においては、1サイクルの熱発生量よ
り計算を行うとともに、ノック信号とバックグラウンド
信号レベルの差(SN比)が大きいため、ノイズや連続
サイクルでノッキングが発生しても、ノック検出が困難
となるおそれはないものである。
【0054】なお、この発明は上述実施例に限定される
ものではなく、種々の応用改変が可能である。
【0055】例えば、この発明の実施例における内燃機
関のノッキング検出装置の構成要素を、リーンリミット
制御や失火判定制御、排気ガス制御、燃焼音制御等の各
種制御に応用することも可能である。
【0056】また、機関温度やエンジン回転数、あるい
はその他の検出信号を記憶する制御手段を設け、この制
御手段にノッキングの発生状況を記憶させる特別構成と
することも可能である。
【0057】すなわち、前記制御手段に、ノッキングの
発生状況を表す各種検出信号を記憶させ、次回に同様な
各種検出信号が検出された場合には、制御手段がノッキ
ングと判定するものである。
【0058】さすれば、ノッキングの検出を容易に行う
ことができ、実用上有利である。
【0059】更に、上記の制御手段を活用し、ノッキン
グ検出を行う際に、従来のピーク・ツー・ピーク(Pe
ak−to−Peak)法と本願発明のものとを併用す
る特別構成とすることも可能である。
【0060】すなわち、制御手段が各種検出信号によっ
てノッキングの発生状況をモニタし、ノッキングの発生
状況にない場合には、従来のピーク・ツー・ピーク(P
eak−to−Peak)法を使用し、ノッキングの発
生状況となった場合に、本願発明のノッキング判定手段
を作動させ、部分的にノッキングの判定を行うものであ
る。
【0061】さすれば、ノッキングの発生状況にない場
合には、制御流れの簡略な従来のピーク・ツー・ピーク
(Peak−to−Peak)法を使用するとともに、
ノッキングの発生状況となった場合にのみ、本願発明の
ノッキング判定手段を作動させて、確認のために部分的
にノッキングの判定を行うことができ、ノッキングの判
定を簡略、且つ容易に行うことが可能となり、実用上有
利である。
【0062】
【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの本発明によ
れば、燃焼圧力の検出可能な燃焼圧検出手段と、クラン
ク角の検出可能なクランク角検出手段と、少なくとも燃
焼圧検出手段とクランク角検出手段とから、ノッキング
が検出されているかどうかを判定するノッキング判定手
段とを備えた内燃機関のノッキング検出装置において、
燃焼圧検出手段とクランク角検出手段とから熱発生量を
算出する熱発生量算出手段を設け、この熱発生量算出手
段により算出された熱発生量のクランク角に対する変化
量を算出する変化量算出手段を設け、この変化量算出手
段により算出された変化量が予め決められた判定条件を
満たす場合において、予め決められた検出期間内に、変
化量の絶対値が設定された値より大きいかどうかを判定
するノッキング判定手段を設けたので、ノッキング信号
とバックグラウンド信号のレベルとの差があまりないよ
うな状態(SN比が小さい状態)においても、正確にノ
ッキングを検出することが可能であり、実用上有利であ
る。また、前記クランク角検出手段の精度を特別に高く
しなくとも、ノッキング検出の精度を高めることが可能
となり、コストを低廉に維持し得て、経済的に有利であ
るとともに、信頼性を向上し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す内燃機関のノッキング
検出装置の制御用フローチャートである。
【図2】筒内圧とクランクアングルとの関係を示す図で
ある。
【図3】熱発生量とクランクアングルとの関係を示す図
である。
【図4】ライトノックとヘビーノックとの発生状況を示
す図である。
【図5】ノッキングの検出条件を示す図である。
【図6】ノッキングの検出条件を示す拡大図である。
【図7】内燃機関のノッキング検出装置のブロック図で
ある。
【図8】この発明の従来技術を示す内燃機関のノッキン
グ検出装置の制御用フローチャートである。
【図9】ピーク・ツー・ピーク(Peak−to−Pe
ak)法によるノッキングが発生していない時の筒内圧
とクランクアングルとの関係を示す図である。
【図10】ピーク・ツー・ピーク(Peak−to−P
eak)法によるノッキング発生時の筒内圧とクランク
アングルとの関係を示す図である。
【図11】高周波成分を取り出す状態の説明図である。
【図12】ノッキング検出の際のしきい値を示す図であ
る。
【図13】一定速時と化減速時とにおけるしきい値を示
す図である。
【符号の説明】
2 ノッキング検出装置 4 燃焼圧検出手段 6 クランク角検出手段 8 熱発生量算出手段 10 変化量算出手段 12 ノッキング判定手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼圧力の検出可能な燃焼圧検出手段
    と、クランク角の検出可能なクランク角検出手段と、少
    なくとも燃焼圧検出手段とクランク角検出手段とから、
    ノッキングが検出されているかどうかを判定するノッキ
    ング判定手段とを備えた内燃機関のノッキング検出装置
    において、前記燃焼圧検出手段とクランク角検出手段と
    から熱発生量を算出する熱発生量算出手段を設け、この
    熱発生量算出手段により算出された熱発生量のクランク
    角に対する変化量を算出する変化量算出手段を設け、こ
    の変化量算出手段により算出された変化量が予め決めら
    れた判定条件を満たす場合において、予め決められた検
    出期間内に、変化量の絶対値が設定された値より大きい
    かどうかを判定するノッキング判定手段を設けたことを
    特徴とする内燃機関のノッキング検出装置。
  2. 【請求項2】 前記ノッキング判定手段は、設定された
    値として、熱発生量算出手段より検出された熱発生量の
    最大値を用いる請求項1に記載の内燃機関のノッキング
    検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007113496A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Toyota Motor Corp 内燃機関の燃焼制御装置
JP2017218936A (ja) * 2016-06-06 2017-12-14 三菱重工業株式会社 ノッキング検出方法及びノッキング検出装置

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