JP2003112431A - インクジェット式プリンタのインク残量検出装置及び検出方法 - Google Patents
インクジェット式プリンタのインク残量検出装置及び検出方法Info
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- JP2003112431A JP2003112431A JP2001309818A JP2001309818A JP2003112431A JP 2003112431 A JP2003112431 A JP 2003112431A JP 2001309818 A JP2001309818 A JP 2001309818A JP 2001309818 A JP2001309818 A JP 2001309818A JP 2003112431 A JP2003112431 A JP 2003112431A
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Abstract
の共振による振動素子の残留振動を確実に検出して、イ
ンク検出精度及び信頼性を高めるようにした、インクジ
ェット式プリンタのインク残量検出装置及びインク残量
検出方法を提供すること。 【解決手段】 インクタンク内に設けた振動素子12に
励振パルスを印加する励振パルス生成部13と、インク
タンク内のインク等の媒体との共振により振動素子に発
生する残留振動に基づく振動素子からの逆起電力波形の
パルスの周波数を検出する検出部14と、検出部で検出
された周波数に基づいてインクの有無を判定する判定部
15とを備えたインクジェット式プリンタのインク残量
検出装置10であって、上記励振パルス生成部13が、
インクタンク内のインクとの共振による振動素子の残留
振動に対応するパルス幅を有する励振パルスを発生する
ように、インク残量検出装置10を構成する。
Description
プリンタのインク残量検出装置及び検出方法に関し、特
に、音響インピーダンスの変化を検出してインクジェッ
ト式プリンタのインクタンクにおけるインク残量を検出
するための技術に関する。
圧力発生室を加圧する圧力発生手段と、加圧されたイン
クをインク滴として吐出するノズル開口とを備えたイン
クジェット式記録ヘッドが搭載されたキャリッジと、流
路を介して記録ヘッドに供給されるインクを収容するイ
ンクタンクとを備えており、連続印刷が可能なように構
成されている。
れた時点で、ユーザが簡単に交換できるように、記録装
置に対して着脱可能なカートリッジとして構成されてい
るものが一般的である。
ク消費の管理方法としては、記録ヘッドによって吐出さ
れるインク滴のカウント数と、印字ヘッドのメンテナン
ス行程で吸引されたインク量とをソフトウェアにより積
算し、計算上でインク消費を管理する方法や、インクカ
ートリッジに直接液面検出用の電極を二本取り付けるこ
とによって、実際にインクが所定量消費された時点を検
知することにより、インク消費を管理する方法等が知ら
れている。
滴の吐出数や吸引されたインク量を積算してインク消費
を計算上で管理する方法は、使用環境により、例えば使
用室内の温度や湿度の高低,インクカートリッジの開封
後の経過時間,ユーザサイドでの使用頻度の違い等によ
って、インクカートリッジ内の圧力やインクの粘度が変
化してしまい、計算上のインク消費量と実際の消費量と
の間に無視できない誤差が生じてしまうという問題があ
った。また、同一カートリッジを一旦外し、再度装着し
た場合には、積算されたカウント値が一旦リセットされ
てしまうので、実際のインク残量が分からなくなってし
まうという問題もあった。
を管理する方法は、インク消費のある一点の実量を検出
できるため、インク残量を高い信頼性で管理することが
できる。しかしながら、インクの液面を検出するために
は、インクが導電性である必要があるので、使用できる
インクの種類が限定されてしまう。また、電極とインク
カートリッジとの間の液密構造が複雑化するという問題
がある。さらに、電極の材料としては、通常は導電性が
良好で耐腐蝕性も高い貴金属を使用するので、インクカ
ートリッジの製造コストが高くなってしまうという問題
もあった。さらに、二本の電極をそれぞれインクカート
リッジの別な場所に装着する必要があるため、製造工程
が複雑化し、結果として製造コストが高くなってしまう
という問題もあった。
圧電素子等の振動素子の残留振動周波数に基づいて、イ
ンクの有無を検出するようにしたインク残量検出装置も
提案されている。即ち、圧電素子等の振動素子と、かか
る振動素子に接する媒体(インク、空気等)とが共振状
態である時の、圧電素子等の振動素子の残留振動周波数
とは、圧電素子等の振動素子とこれに接する媒体との共
振周波数のことであり、上記のインク残量検出装置は、
この共振周波数の変化によって媒体であるインクの状態
を検知するものである。
は、省電力の観点から、駆動電圧を低く設定する傾向が
広まってきており、インクジェット式プリンタにおいて
も、駆動電圧の低電圧化の要求が高まってきている。
従来例えば5Vの駆動電圧により圧電素子をパルス駆動
することにより、上述した残留振動周波数を求めるよう
にしている。
て、上記圧電素子の駆動電圧を例えば3.3Vに設定す
ると、低電圧化により、圧電素子に付与される振動が小
さくなるので、上述した残留振動の振幅も小さくなり、
この残留振動による検出信号のレベルが低下することに
なる。
て、インクタンク内のインクの有無を検出する場合に、
検出信号のレベルが低下することから、例えばインクジ
ェット式プリンタのモータ類等のノイズの影響を受けや
すくなり、インク検出精度が低下すると共に、場合によ
っては検出が困難になってしまう。
り、圧電素子等の振動素子に励振を付与して、振動素子
に接するインク等の媒体との共振による残留振動を確実
に検出して、インク検出精度及び信頼性を高めるように
したインクジェット式プリンタのインク残量検出装置及
びインク残量検出方法を提供することにある。
め、本発明では、インクタンク内のインクとの共振によ
る圧電素子等の振動素子の残留振動の周期に合わせて、
インクタンク内に設けられた圧電素子等の振動素子に対
して、複数個の励振パルスを付与して、残留振動の振幅
を大きくするようにした。
リンタのインク残量検出装置では、インクタンク内に設
けられた振動素子と、この振動素子に対して励振パルス
を印加する励振パルス生成部と、インクタンク内の媒体
との共振による残留振動に基づく振動素子からの逆起電
力波形のパルスの周波数を検出する検出部と、検出部で
検出された周波数に基づいてインクの有無を判定する判
定部とを備えたインクジェット式プリンタで使用される
インクタンクのインク残量検出装置であって、上記励振
パルス生成部が、インクタンク内のインクとの共振によ
る振動素子の残留振動に対応するパルス幅を有する励振
パルスを発生することを特徴とする。
リンタのインク残量検出方法では、インクタンク内に設
けられた振動素子に対して励振パルスを印加して、イン
クタンク内の媒体との共振による残留振動に基づく振動
素子からの逆起電力波形のパルスの周波数を検出し、検
出された周波数に基づいてインクの有無を判定するイン
クジェット式プリンタで使用されるインクタンクのイン
ク残量検出方法であって、上記励振パルスが、インクタ
ンク内のインクとの共振による振動素子の残留振動に対
応するパルス幅を有する励振パルスであることを特徴と
する。
クとの共振による振動素子の残留振動に対応するパルス
幅を有する励振パルスを、インクタンク内に設けられた
振動素子に対して印加する。これにより、振動素子に励
振を付与すると、インクタンク内のインクと共振して、
この共振による残留振動が振動素子に発生する。これを
受けて、振動素子には、残留振動により逆起電力波形の
パルスが発生するので、この逆起電力波形の周波数を検
出して、その周波数に基づいて、インクタンク内におけ
るインクの有無を判定することができる。
のインクとの共振による残留振動に対応するパルス幅を
有しているので、この励振パルスとインクとの共振によ
る残留振動による逆起電力波形のパルスが重なることに
なり、振動素子の残留振動がより大きくなる。
小さくても、即ち励振パルス生成部の駆動電圧が低くて
も、インクとの共振による振動素子の残留振動を確実に
検出し、インクの有無を正確に判定することが可能にな
る。
ては、上記励振パルス生成部が、インクタンク内のイン
クとの共振による振動素子の残留振動の周期に対応する
周期の複数個の励振パルスを発生することを特徴とす
る。
ては、上記励振パルスが、インクタンク内のインクとの
共振による振動素子の残留振動の周期に対応する周期の
複数個の励振パルスであることを特徴とする。
タンク内のインクとの共振による振動素子の残留振動の
周期に対応する周期の複数個の励振パルスであることか
ら、励振パルスによる振動素子の振動によって、インク
タンク内のインクとの共振による振動素子の残留振動の
振幅がより大きくなる。
小さくても、即ち励振パルス生成部の駆動電圧が低くて
も、振動素子の残留振動をより一層確実に検出して、イ
ンクの有無をより一層正確に判定することが可能にな
る。
ては、上記励振パルス生成部が、インクタンク内のイン
クが有るとき及び無いときの媒体との、即ち、インク及
び空気との共振による振動素子の残留振動に対応して、
それぞれ異なるパルス幅及び異なる周期を有する二個の
励振パルスを前もって登録されており、インクが有ると
きの励振パルスを振動素子に印加して、振動素子の逆起
電力波形のパルスのレベルが低い場合には、インクが無
いときの励振パルスを出力することを特徴とする。
ては、上記励振パルスが、インクタンク内のインクが有
るとき及び無いときの媒体との、即ち、インク及び空気
との共振による振動素子の残留振動に対応して、それぞ
れ異なるパルス幅及び異なる周期を有するように前もっ
て登録された二個の励振パルスであって、インクが有る
ときの励振パルスを振動素子に印加して、振動素子の逆
起電力波形のパルスのレベルが低い場合には、インクが
無いときの励振パルスを出力することを特徴とする。
クが有るとき及び無いときの媒体との、即ち、インク及
び空気との共振による振動素子の残留振動に対応して、
それぞれの残留振動に対応するパルス幅及び異なる周期
を有する二種類の励振パルスを前もって登録しておき、
先ずインクが有るときの励振パルスを振動素子に印加
し、共振による残留振動に基づく振動素子の逆起電力波
形のパルスを検出して、インクの有無を判定する。
ルスのレベルが低い場合には、続いてインクが無いとき
の励振パルスを振動素子に印加し、残留振動による振動
素子の逆起電力波形のパルスを検出して、インクの有無
を判定する。
の有無に応じて、それぞれ適宜のパルス幅及び周期を有
する励振パルスを振動素子に印加することによって、大
きな振幅の残留振動を発生させて、振動素子の逆起電力
波形のパルスのレベルを高くして、インクの有無を確実
に判定することができる。
ては、上記検出部が、振動素子からの逆起電力波形のパ
ルスを二値化してカウントし、所定番目から所定数のパ
ルスの間の時間を計測し、この時間に基づいて逆起電力
波形のパルスの周波数を検出することを特徴とする。
ては、振動素子からの逆起電力波形のパルスを二値化し
てカウントし、所定番目から所定数のパルスの間の時間
を計測し、この時間に基づいて逆起電力波形のパルスの
周波数の検出を行なうことを特徴とする。
力波形のパルスを二値化することにより、パルスの振幅
の変化を吸収し、このパルスを正確にカウントする。そ
して、インク等との共振による振動素子の残留振動の安
定化を待って、所定番目から所定数のパルスの間の時間
を計測することにより、単位時間当たりのパルス数の計
算により、容易にこのパルスの周波数を検出することが
できる。
ては、上記励振パルス生成部が、物性の異なる少なくと
も二種類のインクのそれぞれとの共振による振動素子の
残留振動に対応して、それぞれ異なるパルス幅及び異な
る周期を有する少なくとも二つの励振パルスを前もって
登録されており、一の励振パルスを振動素子に印加し
て、振動素子の逆起電力波形のパルスのレベルが低い場
合には、他の種類の励振パルスを出力することを特徴と
する。
いては、上記励振パルスが、物性の異なる少なくとも二
種類のインクのそれぞれとの共振による振動素子の残留
振動に対応して、それぞれ異なるパルス幅及び異なる周
期を有するように前もって登録された少なくとも二つの
励振パルスであって、一の励振パルスを振動素子に印加
して、振動素子の逆起電力波形のパルスのレベルが低い
場合には、他の励振パルスを出力することを特徴とす
る。
関して、それぞれのインクとの共振による振動素子の残
留振動に対応するパルス幅及び異なる周期を有する複数
種類の励振パルスを前もって登録しておき、これらの複
数種類の励振パルスを順次に振動素子に印加することに
よって、当該インクの物性に合わせた振動素子の逆起電
力波形のパルスを利用して、インクの有無を有効に判定
することができる。
形態に係るインク残量検出装置について説明する。尚、
以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例である
から、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、
本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定
する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもの
ではない。
の一実施形態の構成を示している。図1において、イン
ク残量検出装置10は、インクジェット式プリンタのイ
ンクタンク11内に設けられた振動素子としての圧電素
子12と、この圧電素子12に対して励振パルスを印加
するため励振パルス生成部13と、この圧電素子12に
発生するインクとの共振による残留振動に基づく逆起電
力波形のパルスを検出する検出部14と、インクの有無
を判定する判定部15と、これらの励振パルス生成部1
3,検出部14及び判定部15を制御する制御部20
と、から構成されている。
は、実際にはインクジェット式プリンタのヘッドにて、
各色毎のインクタンク11に対してそれぞれ設けられて
いる。
あって、印加される電圧により変位して、媒体、即ち、
インクタンク11内のインク或いは空気と共振し、この
共振による残留振動を生じるように構成されている。
尚、この残留振動によって、圧電素子12には逆起電力
波形のパルスが発生する。
ルスを前もって登録してあり、これらの励振パルスを選
択して出力するように構成されている。
の種類の励振パルスは、インクタンク11内にインクが
有るときのインクとの共振による残留振動に対応したパ
ルス幅及び周期を有する二個の励振パルスであり、第二
の励振パルスは、インクタンク11内にインクが無いと
きの空気との共振による残留振動に対応したパルス幅及
び周期を有する二個の励振パルスである。
6,パルス数計数部17及びパルス幅測定部18から構
成されている。
に、圧電素子12からの逆起電力波形のパルスをオペア
ンプ16aにより増幅すると共に、コンパレータ16b
により基準電圧Vrefと比較して、逆起電力波形のパ
ルスが基準電圧Vrefより高い場合に信号を出力する
ことにより、二値化するように構成されている。
らの二値化された逆起電力波形のパルスをカウントし
て、所定番目から所定数のパルス(例えば5番目から8
番目のパルス)の間の時間だけHレベルとなる時間計測
パルスを発生する。
部17からの時間計測パルスのパルス幅を測定して、単
位時間当たりのパルス数を計算して、逆起電力波形のパ
ルスの周波数を検出する。
た逆起電力波形のパルスの周波数に基づいて、インクタ
ンク内の圧電素子12が設けられた高さ位置におけるイ
ンクの有無を判定し、判定結果を例えばプリンタの本体
に設けられた制御部に出力する。
U等から構成されており、本発明によるインク残量検出
方法に従って、励振パルス生成部13,検出部14及び
判定部15を制御して、後述するようにインク残量の検
出を行なうようになっている。
がその機能を備えるように構成されていてもよい。
置10は、以上のように構成されており、本発明による
インク残量検出方法に基づいて、図3のフローチャート
に従って、以下のように動作する。
測定フラグをクリアした後、ステップA2にて、励振パ
ルス生成部13により、ターゲット周波数即ち励振パル
スとしてインクが有るときの第一の励振パルスを選択し
て、この第一の励振パルスを発生させる。
に示す励振パルスが印加されることにより振動する。イ
ンクタンク11内のインクは、圧電素子12の振動によ
り共振する結果、圧電素子12には、この共振による残
留振動を発生する。
は、検出部14を制御して、以下のようにして圧電素子
12の残留振動の周波数を測定する。
内のインクとの共振による残留振動により、図4(B)
に示すように、逆起電力パルスを発生する。
ように、増幅部16のオペアンプ16aで増幅された
後、図4(D)に示すように、コンパレータ16bによ
り基準電圧Vrefと比較して、二値化される。
電力パルスの二値化信号をカウントして、図4(E)に
示すように、所定番目から所定数のパルス(図示の場
合、5番目から8番目のパルス)の間の時間だけHレベ
ルとなる時間計測パルスを発生する。
時間計測パルスのパルス幅を測定して、このパルス幅か
ら残留振動周波数を求める。
は、例えば所定時間内に上記時間計測パルスの生成を確
認する等により、インクとの共振による圧電素子12の
残留振動の周波数測定が成功したか否かを判定し、成功
した場合には、ステップA5にて、その周波数を出力し
て、判定部15により、インクの有無を判定して、イン
ク残量検出の動作を終了する。
インク有りの場合の周波数範囲内か、あるいはインク無
しの場合の周波数範囲内かを判別することにより、イン
クの有無を判定する。
たはインク無しの場合の周波数範囲内の何れにも該当し
ない場合には、ステップA4における測定失敗の場合と
同様に処理されてもよい。
留振動の周波数測定が失敗した場合には、制御部20
は、ステップA6にて、ターゲット周波数即ち圧電素子
12の励振パルスとしてインクが無いときの第二の励振
パルスを選択して、この第二の励振パルスを発生させ
る。
ンクタンク11内のインク或いは空気と共振する。圧電
素子12は、インク或いは空気との共振により残留振動
を発生する。
は、後述するように検出部14を制御して、圧電素子1
2の残留振動の周波数を測定する。
は、残留振動の周波数測定が成功したか否かを判定し、
成功した場合には、同様にステップA5にて、その周波
数を出力して、判定部15により、インクの有無を判定
して、インク残量検出の動作を終了する。
たはインク無しの場合の周波数範囲内の何れにも該当し
ない場合には、ステップA8における測定失敗の場合と
同様に処理されてもよい。
グが立っていない場合には、制御部20は、ステップA
10にて、再測定フラグを立てた後、ステップA11に
て、インクジェット式プリンタのプリンタヘッドを移動
させるためのキャリッジモータ及び紙送りモータが停止
し、さらにインク吐出が停止するまで待って、ステップ
A2に戻る。これにより、上記キャリッジモータ及び紙
送りモータによるノイズやインク吐出の際の印刷指令に
伴う信号によるノイズ等の影響を排除して、再度インク
残量検出を行なう。
測定フラグが立っている場合には、上記ステップA10
からステップA11を経て、ステップA2からステップ
A8にてインク残量の再測定を行なっているので、制御
部20は、ステップA12にて、インク残量検出失敗と
して、例えばインクジェット式プリンタの印刷動作を停
止させる等の適宜の処理を行なって、インク残量検出の
動作を終了する。
生成部13は、インク有りの場合及びインク無しの場合
の圧電素子12の残留振動に対応した二種類の励振パル
スが前もって登録されており、先ずインク有りの場合の
第一の励振パルスにより、残留振動の周波数を測定し
て、測定失敗したときには、インク無しの場合の第二の
励振パルスにより残留振動の周波数を測定するようにし
ている。
残留振動周波数の測定(図3のステップA3、A7の内
容)は、図5に示したフローチャートに従って、以下の
ようになされる。
テップA2にてターゲット周波数をインクありに設定し
たら、図5のフローチャートにおいて、先ず、ステップ
B1にて、制御部20が励振パルス生成部13により、
ターゲットパルスとしての第一の励振パルスのパルス数
(Pn)を1個(Pn=1)に設定する。ステップB2
にて、励振パルス生成部13は、この第一の励振パルス
(インクありに合わせたパルス)を1個発生させ、この
励振パルスを圧電素子12に印加する。
は、検出部14を制御して、圧電素子12に発生するイ
ンクとの共振による残留振動に基づく逆起電力パルスを
増幅部16のオペアンプ16aにより増幅し、ステップ
B4にて、コンパレータ16bにより基準電圧Vref
と比較して二値化する。
て、パルス数計数部17により、上記二値化信号をカウ
ントして、所定番目から所定数のパルス(例えば5番目
から8番目のパルス)の間の時間だけHレベルとなる時
間計測パルスを発生させ、パルス幅測定部18により、
上記時間計測パルスのパルス幅を計測し、圧電素子12
の残留振動の周波数を測定する。
て、所定時間内にパルス幅の計測ができたか否か、即ち
時間計測がタイムアウトしたか否かを判定し、タイムア
ウトした場合(ステップB6でYes)には、ステップ
B7にて、nが最大値に達したか否か判定し、nが最大
値に達してない場合には、ステップB8にて、パルス数
を1個増やして(n=n+1)2個として、ステップB
2に戻り、再測定する。これを繰り返し、ステップB7
にて、nが最大値に達するまで(Pn=Pnmax)パ
ルス数を増やしても検出できなかった場合は(ステップ
B7でYes)、ステップB9にて、インク残量検出
(測定)失敗として、上述した図3のフローチャートの
ステップA4からA6に進む。即ち、ターゲットパルス
として第二の励振パルス(インク無しに合わせたパル
ス)を設定する。
アウトしなかった場合には、制御部20は、ステップB
10にて、残留振動の周波数がインク有りの場合の周波
数範囲内か否かを判定し、残留振動の周波数がインク有
りの周波数内である場合には、ステップB11にて、イ
ンク有りと判定し、インク残量検出(測定)成功とな
り、上述した図3のフローチャートのステップA4から
A5に進む。
波数がインク有りの周波数内でない場合には、ステップ
B12にて、残留振動の周波数がインク無しの場合の周
波数範囲内か否かを判定し、残留振動の周波数がインク
無しの周波数内である場合には、ステップB13にて、
インク無しと判定し、同様に、インク残量検出(測定)
成功となり、上述した図3のフローチャートのステップ
A4からA5に進む。
振動の周波数がインク無しの周波数内でない場合には、
インクの有無の判定ができないので、ステップB7に進
んで、タイムアウトと同様の処理を行う。即ち、Pnm
axまでパルス数を増やしていきながら、測定を繰り返
す。尚、図3のステップA7の動作(A7からA8に進
む場合)も、以上と同様に、図5のフローチャートに従
う。
用して、インクタンク11内のインクとの共振による圧
電素子12の残留振動周波数を測定することにより、よ
り一層正確なインクの有無の判定を行なうことができ
る。
6とパルス数計数部17との間に、励振パルスの周波数
帯域のみを透過させるフィルタを設けることにより、上
記ステップB12の処理を省略して、ステップB13に
進むようにしてもよい。
して、例えばピエゾ素子等の圧電素子が使用されている
が、これに限らず、例えば電歪素子,磁歪素子等の他の
圧電素子、あるいは他の振動素子を使用してもよい。
クタンク11は一つのみ図示されているが、これに限ら
ず、所謂4色または6色のカラー印刷を行なうインクジ
ェット式プリンタにおいては、各色毎のインクタンク毎
に振動素子を備えて、各振動素子毎に、インク等の媒体
との共振による残留振動に基づく逆起電力波形のパルス
を検出して、インク残量の検出を行なうようにしてもよ
いことは明らかである。
クタンク11内にインク残量検出装置10を1個のみ設
ける例について説明したが、インクタンク11の内壁面
に高さ(深さ)位置を異ならせて複数のインク残量検出
装置を設置しておき、それぞれのインク残量検出装置に
印加する励振パルスをインク有り用/無し用と切替えな
がら測定してもよい。このようにすれば、インクの有無
だけでなく、インクの残量レベルを測定することも可能
となる。
ク有り用の励振パルスとインク無し用の励振パルスの2
種類の励振パルスを予め登録しておくようにしたが、物
性、例えば、粘度の異なるインクを使用する場合を想定
して、複数種類の励振パルスを予め登録しておくように
することも可能である。
ンクタンク内のインクとの共振による振動素子の残留振
動に対応するパルス幅を有する励振パルスを、インクタ
ンク内に設けられた振動素子に対して印加して、残留振
動により振動素子に発生する逆起電力波形のパルスの周
波数を検出し、その周波数に基づいて、インクタンク内
におけるインクの有無を判定することができる。
が、インクタンク内のインクとの共振による振動素子の
残留振動に対応するパルス幅及び周期を有しているの
で、この励振パルスと残留振動による逆起電力波形のパ
ルスが重なることになり、振動素子の残留振動がより大
きくなる。
小さくても、即ち励振パルス生成部の駆動電圧が低くて
も、振動素子の残留振動を確実に検出し、インクの有無
を正確に判定することが可能になる。
の構成を示すブロック図である。
幅部の具体的構成例を示す配線図である。
検出の動作を示すフローチャートである。
号を示すタイムチャートである。
けるインク残量検出の動作の要部を示すフローチャート
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 インクタンク内に設けられた振動素子
と、この振動素子に対して励振パルスを印加する励振パ
ルス生成部と、インクタンク内の媒体との共振による残
留振動に基づく振動素子からの逆起電力波形のパルスの
周波数を検出する検出部と、検出部で検出された周波数
に基づいてインクの有無を判定する判定部とを備えたイ
ンクジェット式プリンタで使用されるインクタンクのイ
ンク残量検出装置であって、 上記励振パルス生成部が、インクタンク内のインクとの
共振による振動素子の残留振動に対応するパルス幅を有
する励振パルスを発生することを特徴とするインクジェ
ット式プリンタのインク残量検出装置。 - 【請求項2】 上記励振パルス生成部が、インクタンク
内のインクとの共振による振動素子の残留振動の周期に
対応する周期の複数個の励振パルスを発生することを特
徴とする請求項1に記載のインクジェット式プリンタの
インク残量検出装置。 - 【請求項3】 上記励振パルス生成部が、インクタンク
内のインクが有るとき及び無いときの振動素子の残留振
動に対応して、それぞれ異なるパルス幅及び異なる周期
を有する二個の励振パルスを前もって登録されており、
最初にインクが有るときの励振パルスを振動素子に印加
して、振動素子の逆起電力波形のパルスのレベルが低い
場合には、インクが無いときの励振パルスを出力するこ
とを特徴とする、請求項1または2に記載のインクジェ
ット式プリンタのインク残量検出装置。 - 【請求項4】 上記検出部が、振動素子からの逆起電力
波形のパルスを二値化してカウントし、所定番目から所
定数のパルスの間の時間を計測し、この時間に基づいて
逆起電力波形のパルスの周波数を検出することを特徴と
する、請求項1から3の何れかに記載のインクジェット
式プリンタのインク残量検出装置。 - 【請求項5】 上記励振パルス生成部が、物性の異なる
少なくとも二種類のインクのそれぞれとの共振による振
動素子の残留振動に対応して、それぞれ異なるパルス幅
及び異なる周期を有する少なくとも二つの励振パルスを
前もって登録されており、一の励振パルスを振動素子に
印加して、振動素子の逆起電力波形のパルスのレベルが
低い場合には、他の種類の励振パルスを出力することを
特徴とする、請求項1から4の何れかに記載のインクジ
ェット式プリンタのインク残量検出装置。 - 【請求項6】 インクタンク内に設けられた振動素子に
対して励振パルスを印加して、インクタンク内の媒体と
の共振による残留振動に基づく振動素子からの逆起電力
波形のパルスの周波数を検出し、検出された周波数に基
づいてインクの有無を判定する、インクジェット式プリ
ンタで使用されるインクタンクのインク残量検出方法で
あって、 上記励振パルスが、インクタンク内のインクとの共振に
よる振動素子の残留振動に対応するパルス幅を有する励
振パルスであることを特徴とするインクジェット式プリ
ンタのインク残量検出方法。 - 【請求項7】 上記励振パルスが、インクタンク内のイ
ンクとの共振による振動素子の残留振動の周期に対応す
る周期の複数個の励振パルスであることを特徴とする、
請求項6に記載のインクジェット式プリンタのインク残
量検出方法。 - 【請求項8】 上記励振パルスが、インクタンク内のイ
ンクが有るとき及び無いときの振動素子の残留振動に対
応して、それぞれ異なるパルス幅及び異なる周期を有す
るように前もって登録された二個の励振パルスであっ
て、最初にインクが有るときの励振パルスを振動素子に
印加して、振動素子の逆起電力波形のパルスのレベルが
低い場合には、インクが無いときの励振パルスを出力す
ることを特徴とする、請求項6または7に記載のインク
ジェット式プリンタのインク残量検出方法。 - 【請求項9】 振動素子からの逆起電力波形のパルスを
二値化してカウントし、所定番目から所定数のパルスの
間の時間を計測し、この時間に基づいて逆起電力波形の
パルスの周波数の検出を行なうことを特徴とする、請求
項6から8の何れかに記載のインクジェット式プリンタ
のインク残量検出方法。 - 【請求項10】 上記励振パルスが、物性の異なる少な
くとも二種類のインクのそれぞれとの共振による振動素
子の残留振動に対応して、それぞれ異なるパルス幅及び
異なる周期を有するように前もって登録された少なくと
も二つの励振パルスであって、一の励振パルスを振動素
子に印加して、振動素子の逆起電力波形のパルスのレベ
ルが低い場合には、他の励振パルスを出力することを特
徴とする、請求項6から9の何れかに記載のインクジェ
ット式プリンタのインク残量検出方法。
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