JP2003111764A - 血管接合具 - Google Patents
血管接合具Info
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- JP2003111764A JP2003111764A JP2002222059A JP2002222059A JP2003111764A JP 2003111764 A JP2003111764 A JP 2003111764A JP 2002222059 A JP2002222059 A JP 2002222059A JP 2002222059 A JP2002222059 A JP 2002222059A JP 2003111764 A JP2003111764 A JP 2003111764A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】血管同士の接合を容易、迅速、確実に行うこと
ができる血管接合具を提供すること。 【解決手段】血管接合具1は、リング状の締め付け部材
4および受け部材を用いて第1の血管100の側部に第
2の血管200の端部を挟持し、接合するための血管接
合具であり、複数本の線状体で構成される係止部材2
と、一対の保持部材3と、リング状の締め付け部材4
と、締め付け部材4を押圧・移動する押圧部材5と、第
2の血管200を支持する血管支持部材6と、第2の血
管200に装着される受け部材とを備えている。各係止
部材2の先端には、線状体をほぼ直角に屈曲してなる係
止部(フック)21が形成されている。この係止部21
と保持部材3の先端面(挟持部)32とで、第1の血管
100の開口101の縁部102を挟持することができ
る。
ができる血管接合具を提供すること。 【解決手段】血管接合具1は、リング状の締め付け部材
4および受け部材を用いて第1の血管100の側部に第
2の血管200の端部を挟持し、接合するための血管接
合具であり、複数本の線状体で構成される係止部材2
と、一対の保持部材3と、リング状の締め付け部材4
と、締め付け部材4を押圧・移動する押圧部材5と、第
2の血管200を支持する血管支持部材6と、第2の血
管200に装着される受け部材とを備えている。各係止
部材2の先端には、線状体をほぼ直角に屈曲してなる係
止部(フック)21が形成されている。この係止部21
と保持部材3の先端面(挟持部)32とで、第1の血管
100の開口101の縁部102を挟持することができ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管同士を接合す
る血管接合具に関する。
る血管接合具に関する。
【0002】
【従来の技術】冠状動脈バイパス手術などの血管吻合手
技において、例えば、内胸動脈と左冠状動脈とをバイパ
スする場合、左冠状動脈の側部に切開を入れ、その開口
部に内胸動脈の端部をあてがい、これらを糸で縫合して
接続している。
技において、例えば、内胸動脈と左冠状動脈とをバイパ
スする場合、左冠状動脈の側部に切開を入れ、その開口
部に内胸動脈の端部をあてがい、これらを糸で縫合して
接続している。
【0003】この場合、吻合時の冠状動脈部に針を通す
手技は、医師の手腕(技量)に依存しているが、血管径
が小さく、また、視野が狭い状況下での作業、特に、心
拍動下での作業であるため、迅速かつ適正な吻合を行う
ことは、非常に困難であった。
手技は、医師の手腕(技量)に依存しているが、血管径
が小さく、また、視野が狭い状況下での作業、特に、心
拍動下での作業であるため、迅速かつ適正な吻合を行う
ことは、非常に困難であった。
【0004】また、かかる困難性から、手術に長時間を
要し、患者に対し大きな負担となっていた。
要し、患者に対し大きな負担となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、血管
の接合を容易かつ迅速に行なうことができる血管接合具
を提供することにある。
の接合を容易かつ迅速に行なうことができる血管接合具
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(31)の本発明により達成される。
(1)〜(31)の本発明により達成される。
【0007】(1) 第1の血管の側部に第2の血管を
接合するための血管接合具であって、前記第1の血管に
形成された開口の縁部に内側から係止し得る係止部を有
する少なくとも1つの係止部材と、前記係止部が前記第
1の血管の開口の縁部に係止した状態を保持する保持手
段とを備えることを特徴とする血管接合具。
接合するための血管接合具であって、前記第1の血管に
形成された開口の縁部に内側から係止し得る係止部を有
する少なくとも1つの係止部材と、前記係止部が前記第
1の血管の開口の縁部に係止した状態を保持する保持手
段とを備えることを特徴とする血管接合具。
【0008】(2) 前記第1の血管の開口の縁部近傍
に前記第2の血管の端部を重ね、これらを締め付けて固
定する締め付け部材を有する上記(1)に記載の血管接
合具。
に前記第2の血管の端部を重ね、これらを締め付けて固
定する締め付け部材を有する上記(1)に記載の血管接
合具。
【0009】(3) 前記締め付け部材は、リング状を
なしている上記(2)に記載の血管接合具。
なしている上記(2)に記載の血管接合具。
【0010】(4) 前記締め付け部材は、その径が変
化可能である上記(2)または(3)に記載の血管接合
具。
化可能である上記(2)または(3)に記載の血管接合
具。
【0011】(5) 前記締め付け部材の締め付け力を
受ける受け部材を有する上記(2)ないし(4)のいず
れかに記載の血管接合具。
受ける受け部材を有する上記(2)ないし(4)のいず
れかに記載の血管接合具。
【0012】(6) 第1の血管に形成された開口の縁
部近傍に第2の血管を重ね、リング状の締め付け部材
と、前記締め付け部材の締め付け力を受ける受け部材と
により両血管を締め付け、前記第1の血管の側部に第2
の血管を接合する血管接合具であって、前記第1の血管
の開口の縁部に内側から係止し得る係止部を有する少な
くとも1つの係止部材と、前記係止部が前記第1の血管
の開口の縁部に係止した状態を保持する保持手段とを備
えることを特徴とする血管接合具。
部近傍に第2の血管を重ね、リング状の締め付け部材
と、前記締め付け部材の締め付け力を受ける受け部材と
により両血管を締め付け、前記第1の血管の側部に第2
の血管を接合する血管接合具であって、前記第1の血管
の開口の縁部に内側から係止し得る係止部を有する少な
くとも1つの係止部材と、前記係止部が前記第1の血管
の開口の縁部に係止した状態を保持する保持手段とを備
えることを特徴とする血管接合具。
【0013】(7) 前記受け部材は、リング状をなし
ている上記(5)または(6)に記載の血管接合具。
ている上記(5)または(6)に記載の血管接合具。
【0014】(8) 前記受け部材は、その外周に溝を
有する上記(5)ないし(7)のいずれかに記載の血管
接合具。
有する上記(5)ないし(7)のいずれかに記載の血管
接合具。
【0015】(9) 前記第2の血管を前記受け部材と
ともに支持する血管支持部材を有する上記(5)ないし
(8)のいずれかに記載の血管接合具。
ともに支持する血管支持部材を有する上記(5)ないし
(8)のいずれかに記載の血管接合具。
【0016】(10) 前記血管支持部材は、互いに接
近・離間可能な一対の腕部を有する上記(9)に記載の
血管接合具。
近・離間可能な一対の腕部を有する上記(9)に記載の
血管接合具。
【0017】(11) 前記締め付け部材を前記第1の
血管と前記第2の血管との固定位置へ誘導するガイド部
と、前記締め付け部材を前記固定位置へ移動する移動手
段とを有する上記(2)ないし(10)のいずれかに記
載の血管接合具。
血管と前記第2の血管との固定位置へ誘導するガイド部
と、前記締め付け部材を前記固定位置へ移動する移動手
段とを有する上記(2)ないし(10)のいずれかに記
載の血管接合具。
【0018】(12) 前記固定位置は、前記係止部が
前記第1の血管の内面に係止する位置より前記開口から
見て遠い位置である上記(11)に記載の血管接合具。
前記第1の血管の内面に係止する位置より前記開口から
見て遠い位置である上記(11)に記載の血管接合具。
【0019】(13) 前記係止部材は、線状体で構成
されている上記(1)ないし(12)のいずれかに記載
の血管接合具。
されている上記(1)ないし(12)のいずれかに記載
の血管接合具。
【0020】(14) 前記係止部は、前記線状体の端
部を屈曲させて形成されたものである上記(13)に記
載の血管接合具。
部を屈曲させて形成されたものである上記(13)に記
載の血管接合具。
【0021】(15) 前記係止部材は、4〜6本設置
されている上記(13)または(14)に記載の血管接
合具。
されている上記(13)または(14)に記載の血管接
合具。
【0022】(16) 前記保持手段は、前記係止部と
の間で前記第1の血管の開口の縁部を挟持し得る挟持部
を有する保持部材である上記(1)ないし(15)のい
ずれかに記載の血管接合具。
の間で前記第1の血管の開口の縁部を挟持し得る挟持部
を有する保持部材である上記(1)ないし(15)のい
ずれかに記載の血管接合具。
【0023】(17) 前記係止部材は、前記保持部材
に対し、その長手方向に移動可能に設置されている上記
(16)に記載の血管接合具。
に対し、その長手方向に移動可能に設置されている上記
(16)に記載の血管接合具。
【0024】(18) 前記保持部材は、前記第2の血
管を通過可能なスリットを有する上記(16)または
(17)に記載の血管接合具。
管を通過可能なスリットを有する上記(16)または
(17)に記載の血管接合具。
【0025】(19) 前記保持部材は、内腔の横断面
形状がほぼ楕円状または長円状をなす管状の部材で構成
されている上記(18)に記載の血管接合具。
形状がほぼ楕円状または長円状をなす管状の部材で構成
されている上記(18)に記載の血管接合具。
【0026】(20) 前記係止部材は、4本設置され
ており、これらは、前記保持部材の長径方向の両端部お
よび短径方向の両端部のそれぞれの箇所に設置されてい
る上記(19)に記載の血管接合具。
ており、これらは、前記保持部材の長径方向の両端部お
よび短径方向の両端部のそれぞれの箇所に設置されてい
る上記(19)に記載の血管接合具。
【0027】(21) 前記スリットの幅は、前記保持
部材の全周長の1/10〜1/4である上記(18)な
いし(20)のいずれかに記載の血管接合具。
部材の全周長の1/10〜1/4である上記(18)な
いし(20)のいずれかに記載の血管接合具。
【0028】(22) 複数の係止部材を有し、それら
のうちの少なくとも2つの係止部材は、それらの距離が
変化可能である上記(1)ないし(21)のいずれかに
記載の血管接合具。
のうちの少なくとも2つの係止部材は、それらの距離が
変化可能である上記(1)ないし(21)のいずれかに
記載の血管接合具。
【0029】(23) 複数の係止部材を有し、それら
のうちの所定の係止部材同士の間に前記第2の血管を通
過可能に構成されている上記(1)ないし(22)のい
ずれかに記載の血管接合具。
のうちの所定の係止部材同士の間に前記第2の血管を通
過可能に構成されている上記(1)ないし(22)のい
ずれかに記載の血管接合具。
【0030】(24) 第1の血管に形成された開口の
縁部近傍に第2の血管を重ね、締め付け部材と、前記締
め付け部材の締め付け力を受ける受け部材とにより両血
管を締め付け、前記第1の血管の側部に第2の血管を接
合する血管接合具であって、周方向の一部に前記第2の
血管が通過可能なスリットを有する管状の保持部材と、
前記保持部材に対しその長手方向に移動可能に設置さ
れ、先端に前記第1の血管の開口の縁部に内側から係止
し得る係止部を有する線状体で構成された複数の係止部
材とを備えることを特徴とする血管接合具。
縁部近傍に第2の血管を重ね、締め付け部材と、前記締
め付け部材の締め付け力を受ける受け部材とにより両血
管を締め付け、前記第1の血管の側部に第2の血管を接
合する血管接合具であって、周方向の一部に前記第2の
血管が通過可能なスリットを有する管状の保持部材と、
前記保持部材に対しその長手方向に移動可能に設置さ
れ、先端に前記第1の血管の開口の縁部に内側から係止
し得る係止部を有する線状体で構成された複数の係止部
材とを備えることを特徴とする血管接合具。
【0031】(25) 前記締め付け部材および/また
は前記受け部材は、リング状をなしている上記(24)
に記載の血管接合具。
は前記受け部材は、リング状をなしている上記(24)
に記載の血管接合具。
【0032】(26) 前記係止部材は、前記保持部材
の管壁内に挿通されている上記(24)または(25)
に記載の血管接合具。
の管壁内に挿通されている上記(24)または(25)
に記載の血管接合具。
【0033】(27) 前記保持部材は、内腔の横断面
形状がほぼ楕円状または長円状をなすものである上記
(24)ないし(26)のいずれかに記載の血管接合
具。
形状がほぼ楕円状または長円状をなすものである上記
(24)ないし(26)のいずれかに記載の血管接合
具。
【0034】(28) 前記係止部材は、4本設置され
ており、これらは、前記保持部材の長径方向の両端部お
よび短径方向の両端部のそれぞれの箇所に設置されてい
る上記(27)に記載の血管接合具。
ており、これらは、前記保持部材の長径方向の両端部お
よび短径方向の両端部のそれぞれの箇所に設置されてい
る上記(27)に記載の血管接合具。
【0035】(29) 前記スリットは、周方向に隣接
する係止部材間に形成されている上記(24)ないし
(28)のいずれかに記載の血管接合具。
する係止部材間に形成されている上記(24)ないし
(28)のいずれかに記載の血管接合具。
【0036】(30) 前記スリットの幅は、前記保持
部材の全周長の1/10〜1/4である上記(24)な
いし(29)のいずれかに記載の血管接合具。
部材の全周長の1/10〜1/4である上記(24)な
いし(29)のいずれかに記載の血管接合具。
【0037】(31) 前記スリットは、前記保持部材
の先端面に開放している上記(24)ないし(30)の
いずれかに記載の血管接合具。
の先端面に開放している上記(24)ないし(30)の
いずれかに記載の血管接合具。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の血管接合具を添付
図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0039】図1〜図6は、それぞれ、本発明の血管接
合具の実施形態の構造および使用方法を示す縦断面図、
図7は、本発明の血管接合具の先端部の構成例を示す斜
視図、図8は、本発明の血管接合具の係止部材を血管の
開口(切開部)に装着する様子を示す平面図、図9は、
本発明の血管接合具における血管支持部材および受け部
材の構成を示す部分断面側面図、図10は、本発明の血
管接合具における締め付け部材の構成を示す斜視図、図
11は、本発明の血管接合具の先端部の他の構成例(保
持部材の他の構成例)を示す斜視図である。なお、以下
の説明では、図1〜図6および図10中の上側を「基
端」、下側を「先端」と言う。
合具の実施形態の構造および使用方法を示す縦断面図、
図7は、本発明の血管接合具の先端部の構成例を示す斜
視図、図8は、本発明の血管接合具の係止部材を血管の
開口(切開部)に装着する様子を示す平面図、図9は、
本発明の血管接合具における血管支持部材および受け部
材の構成を示す部分断面側面図、図10は、本発明の血
管接合具における締め付け部材の構成を示す斜視図、図
11は、本発明の血管接合具の先端部の他の構成例(保
持部材の他の構成例)を示す斜視図である。なお、以下
の説明では、図1〜図6および図10中の上側を「基
端」、下側を「先端」と言う。
【0040】本実施形態の血管接合具1は、第1の血管
100の側部に第2の血管200を接合するための血管
接合具であり、複数本の係止部材2と、一対の(2分割
された)保持部材3と、締め付け部材4と、締め付け部
材4を押圧・移動する押圧部材5と、第2の血管200
を支持する血管支持部材6と、第2の血管200に装着
される受け部材7とを備えている。以下、各部の構成に
ついて詳述する。
100の側部に第2の血管200を接合するための血管
接合具であり、複数本の係止部材2と、一対の(2分割
された)保持部材3と、締め付け部材4と、締め付け部
材4を押圧・移動する押圧部材5と、第2の血管200
を支持する血管支持部材6と、第2の血管200に装着
される受け部材7とを備えている。以下、各部の構成に
ついて詳述する。
【0041】図7に示すように、各保持部材3は、横断
面が半円弧状をなす長尺の部材で構成されている。保持
部材3の内部(壁部内)には、長手方向に延びる細孔3
1が3本ずつ形成されており、各細孔31内には、線状
体で構成される係止部材2が挿通されている。
面が半円弧状をなす長尺の部材で構成されている。保持
部材3の内部(壁部内)には、長手方向に延びる細孔3
1が3本ずつ形成されており、各細孔31内には、線状
体で構成される係止部材2が挿通されている。
【0042】係止部材2は、細孔31内で長手方向に移
動可能とされている。また、係止部材2は、回転するこ
ともできる。これにより、各係止部21は、それぞれ、
開口101の中心部から外方に向かって突出する姿勢を
取ることができる(図7、図8参照)。なお、図示の構
成では、各係止部材2は、ほぼ平行に配置されている
が、これに限らず、各係止部材2は、先端に向かってそ
れぞれが接近するように(血管接合具1の中心部に向か
うように)傾斜して設けられていてもよい。
動可能とされている。また、係止部材2は、回転するこ
ともできる。これにより、各係止部21は、それぞれ、
開口101の中心部から外方に向かって突出する姿勢を
取ることができる(図7、図8参照)。なお、図示の構
成では、各係止部材2は、ほぼ平行に配置されている
が、これに限らず、各係止部材2は、先端に向かってそ
れぞれが接近するように(血管接合具1の中心部に向か
うように)傾斜して設けられていてもよい。
【0043】係止部材2の先端部は、保持部材3の先端
面(挟持部)32から突出している。この係止部材2の
先端には、線状体の端部をほぼ直角に屈曲させて(折り
曲げて)形成された係止部(フック)21を有してい
る。この係止部21は、第1の血管100に形成された
開口(切開により形成された開口)101の縁部102
に内側から係止し得るものである。
面(挟持部)32から突出している。この係止部材2の
先端には、線状体の端部をほぼ直角に屈曲させて(折り
曲げて)形成された係止部(フック)21を有してい
る。この係止部21は、第1の血管100に形成された
開口(切開により形成された開口)101の縁部102
に内側から係止し得るものである。
【0044】図7中の矢印Aで示すように、両保持部材
3は、それらが接近・離間する方向に移動可能となって
いる。これにより、一方の保持部材3に設置された係止
部材(3本)2と、他方の保持部材3に設置された係止
部材(3本)2との距離を変化させることができ、よっ
て、開口101の大きさ、長さ(切開長)などに応じて
最適な条件で係止部21を係止することができる。
3は、それらが接近・離間する方向に移動可能となって
いる。これにより、一方の保持部材3に設置された係止
部材(3本)2と、他方の保持部材3に設置された係止
部材(3本)2との距離を変化させることができ、よっ
て、開口101の大きさ、長さ(切開長)などに応じて
最適な条件で係止部21を係止することができる。
【0045】なお、本発明では、保持部材3の矢印A方
向の移動を固定する手段を有していてもよく、あるいは
このような移動ができないような構成であってもよい。
向の移動を固定する手段を有していてもよく、あるいは
このような移動ができないような構成であってもよい。
【0046】両保持部材3同士の間には、図7中の上部
および下部にそれぞれ、保持部材3の長手方向に伸びる
スリット34が形成されている。このスリット34を介
して第2の血管200を保持部材3の内側に挿入するこ
ともできる。スリット34は、保持部材3の先端面32
まで形成され、先端面32に開放しているので、第2の
血管200を通過させて保持部材3の内側に挿入する作
業がし易い。
および下部にそれぞれ、保持部材3の長手方向に伸びる
スリット34が形成されている。このスリット34を介
して第2の血管200を保持部材3の内側に挿入するこ
ともできる。スリット34は、保持部材3の先端面32
まで形成され、先端面32に開放しているので、第2の
血管200を通過させて保持部材3の内側に挿入する作
業がし易い。
【0047】保持部材3の矢印A方向の移動を可能とし
た場合には、その移動に伴ってスリット34の幅も変化
するが、それ以外の場合には、スリット34の幅は一定
である。
た場合には、その移動に伴ってスリット34の幅も変化
するが、それ以外の場合には、スリット34の幅は一定
である。
【0048】係止部材2の本数は特に限定されないが、
好ましくは4〜6本程度とすることができる。本実施形
態では、合計6本の係止部材2を有しており、それらの
うちの最も離間距離が長い2つの係止部材は、一方の保
持部材3に設置された3本の係止部材のうちの中央の係
止部材2aと、他方の保持部材3に設置された3本の係
止部材のうちの中央の係止部材2bである。血管接合具
1は、この係止部材2a、2bが第1の血管100の開
口101の長手方向(切開方向)に沿って並ぶように使
用される。これにより、開口101の大きさ、長さ(切
開長)などに応じて最適な条件で係止部21を係止する
ことができる。
好ましくは4〜6本程度とすることができる。本実施形
態では、合計6本の係止部材2を有しており、それらの
うちの最も離間距離が長い2つの係止部材は、一方の保
持部材3に設置された3本の係止部材のうちの中央の係
止部材2aと、他方の保持部材3に設置された3本の係
止部材のうちの中央の係止部材2bである。血管接合具
1は、この係止部材2a、2bが第1の血管100の開
口101の長手方向(切開方向)に沿って並ぶように使
用される。これにより、開口101の大きさ、長さ(切
開長)などに応じて最適な条件で係止部21を係止する
ことができる。
【0049】保持部材3の先端面32は、係止部21と
の間で開口101の縁部102を挟持する挟持部を構成
している。すなわち、係止部材2を保持部材3に対し基
端方向へ相対的に移動することにより、係止部21と保
持部材3の先端面32との間で開口101の縁部102
を挟持することができる。このことから、保持部材3
は、係止部21が第1の血管100の開口101の縁部
102に係止した状態を保持する保持手段を構成するも
のである。
の間で開口101の縁部102を挟持する挟持部を構成
している。すなわち、係止部材2を保持部材3に対し基
端方向へ相対的に移動することにより、係止部21と保
持部材3の先端面32との間で開口101の縁部102
を挟持することができる。このことから、保持部材3
は、係止部21が第1の血管100の開口101の縁部
102に係止した状態を保持する保持手段を構成するも
のである。
【0050】保持部材3の構成材料としては、例えば、
ステンレス鋼、チタンまたはチタン合金、アルミニウム
等の各種金属材料、ポリカーボネート、アクリル樹脂、
ポリテトラフルオロエチレン(テフロン樹脂(「テフロ
ン」は登録商標))、ポリエチレン、ポリプロピレン等
の比較的硬質な樹脂材料等を用いることができる。
ステンレス鋼、チタンまたはチタン合金、アルミニウム
等の各種金属材料、ポリカーボネート、アクリル樹脂、
ポリテトラフルオロエチレン(テフロン樹脂(「テフロ
ン」は登録商標))、ポリエチレン、ポリプロピレン等
の比較的硬質な樹脂材料等を用いることができる。
【0051】また、係止部材2の構成材料としては、例
えば、ステンレス鋼、超弾性合金(Ni−Ti系合
金)、チタンまたはチタン合金等の各種金属材料、炭素
繊維等を用いることができる。この中でも、生体血管に
対する適合性に優れるという点で、超弾性合金、チタン
が特に好ましい。
えば、ステンレス鋼、超弾性合金(Ni−Ti系合
金)、チタンまたはチタン合金等の各種金属材料、炭素
繊維等を用いることができる。この中でも、生体血管に
対する適合性に優れるという点で、超弾性合金、チタン
が特に好ましい。
【0052】また、係止部材2の線径は、特に限定され
ないが、通常、0.05〜1.0mm程度が好ましく、
0.2〜0.5mm程度がより好ましい。
ないが、通常、0.05〜1.0mm程度が好ましく、
0.2〜0.5mm程度がより好ましい。
【0053】また、係止部(フック)21の長さは、特
に限定されないが、通常、0.1〜2.0mm程度が好
ましく、0.3〜1.0mm程度がより好ましい。この
ような範囲であれば、開口101の縁部への係止をより
確実に行ないつつ、開口101の縁部からの取り外しの
操作も容易に行なうことができる。
に限定されないが、通常、0.1〜2.0mm程度が好
ましく、0.3〜1.0mm程度がより好ましい。この
ような範囲であれば、開口101の縁部への係止をより
確実に行ないつつ、開口101の縁部からの取り外しの
操作も容易に行なうことができる。
【0054】なお、本発明において、係止部材2や保持
部材3の形状、構造、設置数、配置パターン等の条件
は、図示のものに限定されないことは、言うまでもな
い。
部材3の形状、構造、設置数、配置パターン等の条件
は、図示のものに限定されないことは、言うまでもな
い。
【0055】両保持部材3の周囲には、締め付け部材4
が巻きつけられて設置されている。この締め付け部材4
は、図10に示すように、リング状(C字状リング)を
なしており、弾性材料で構成されている。この弾性材料
としては、例えば、ステンレス鋼、チタンまたはチタン
合金、超弾性合金(Ni−Ti系合金)等の金属材料を
挙げることができる。
が巻きつけられて設置されている。この締め付け部材4
は、図10に示すように、リング状(C字状リング)を
なしており、弾性材料で構成されている。この弾性材料
としては、例えば、ステンレス鋼、チタンまたはチタン
合金、超弾性合金(Ni−Ti系合金)等の金属材料を
挙げることができる。
【0056】締め付け部材4は、自然状態(外力を付与
しない状態)では、図10(b)に示すように、収縮し
て縮径状態(一部が重なった状態)となっている。ま
た、締め付け部材4に広げるような力を作用させると、
図10(a)に示すように、拡張して拡径状態となる。
しない状態)では、図10(b)に示すように、収縮し
て縮径状態(一部が重なった状態)となっている。ま
た、締め付け部材4に広げるような力を作用させると、
図10(a)に示すように、拡張して拡径状態となる。
【0057】この締め付け部材4は、拡径状態(図10
(a)に示す状態)で、両保持部材3の外周にセットさ
れる(図1参照)。
(a)に示す状態)で、両保持部材3の外周にセットさ
れる(図1参照)。
【0058】なお、本発明において、締め付け部材の形
状や締め付けの方法は、上記のものに限定されないこと
は言うまでもない。例えば、糸で縛るような構成であっ
てもよい。
状や締め付けの方法は、上記のものに限定されないこと
は言うまでもない。例えば、糸で縛るような構成であっ
てもよい。
【0059】また、両保持部材3の外側には、締め付け
部材4を第1の血管100と第2の血管200との固定
位置300へ移動する移動手段として、締め付け部材4
を押圧・移動する押圧部材5が設置されている。
部材4を第1の血管100と第2の血管200との固定
位置300へ移動する移動手段として、締め付け部材4
を押圧・移動する押圧部材5が設置されている。
【0060】この押圧部材5は、保持部材3に対しその
長手方向に相対的に移動可能に設置されており、押圧部
材5の先端には、締め付け部材4を押圧する押圧部51
が形成されている。
長手方向に相対的に移動可能に設置されており、押圧部
材5の先端には、締め付け部材4を押圧する押圧部51
が形成されている。
【0061】例えば図1に示す状態で、押圧部材5を先
端方向へ移動して、締め付け部材4を押圧すると、締め
付け部材4は、拡径状態を維持しつつ、両保持部材3の
外周面(湾曲凸面)33に沿って、当該外周面33上を
摺動しながら先端方向に移動する。従って、両保持部材
3の外周面33は、締め付け部材4を第1の血管100
と第2の血管200との固定位置300へ誘導するガイ
ド面(ガイド部)を構成している。
端方向へ移動して、締め付け部材4を押圧すると、締め
付け部材4は、拡径状態を維持しつつ、両保持部材3の
外周面(湾曲凸面)33に沿って、当該外周面33上を
摺動しながら先端方向に移動する。従って、両保持部材
3の外周面33は、締め付け部材4を第1の血管100
と第2の血管200との固定位置300へ誘導するガイ
ド面(ガイド部)を構成している。
【0062】図9に示すように、血管支持部材6は、第
1の血管100と第2の血管200とを接合する際に、
第2の血管200を支持する。この際、第2の血管20
0の先端部には、締め付け部材4の締め付け力を受ける
リング状の受け部材7が装着され、この受け部材7とと
もに支持される。
1の血管100と第2の血管200とを接合する際に、
第2の血管200を支持する。この際、第2の血管20
0の先端部には、締め付け部材4の締め付け力を受ける
リング状の受け部材7が装着され、この受け部材7とと
もに支持される。
【0063】血管支持部材6は、基端部同士が固着され
た一対の腕部61を有している。両腕部61は、弾性材
料、例えばステンレス鋼等の金属材料あるいは硬質樹脂
で構成されており、弾性変形することにより互いに接近
・離間可能となっている。
た一対の腕部61を有している。両腕部61は、弾性材
料、例えばステンレス鋼等の金属材料あるいは硬質樹脂
で構成されており、弾性変形することにより互いに接近
・離間可能となっている。
【0064】両腕部の先端部(屈曲部)62は、それぞ
れ外方に向かって屈曲しており、受け部材7に係止して
脱落を防止することができる。
れ外方に向かって屈曲しており、受け部材7に係止して
脱落を防止することができる。
【0065】受け部材7は、例えば、ステンレス鋼、チ
タンまたはチタン合金等の各種金属材料、ポリカーボネ
ート、アクリル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(テ
フロン樹脂(「テフロン」は登録商標))、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の比較的硬質な樹脂材料、アパタ
イト等のセラミックス材料等で構成されている。
タンまたはチタン合金等の各種金属材料、ポリカーボネ
ート、アクリル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(テ
フロン樹脂(「テフロン」は登録商標))、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の比較的硬質な樹脂材料、アパタ
イト等のセラミックス材料等で構成されている。
【0066】受け部材7の内径は、第2の血管200の
外径とほぼ等しい程度とされる。このような受け部材7
の外周面には、全周にわたって溝71が形成されてい
る。この溝71は、円弧状に湾曲した凹面を有してい
る。このような溝71を設けることにより、締め付け部
材4により締め付けられた際に、第1の血管100の管
壁と第2の血管200の管壁とをより確実に挟持、固定
することができ、締め付け部材4の位置ずれや離脱(外
れ)等を防止することができる。
外径とほぼ等しい程度とされる。このような受け部材7
の外周面には、全周にわたって溝71が形成されてい
る。この溝71は、円弧状に湾曲した凹面を有してい
る。このような溝71を設けることにより、締め付け部
材4により締め付けられた際に、第1の血管100の管
壁と第2の血管200の管壁とをより確実に挟持、固定
することができ、締め付け部材4の位置ずれや離脱(外
れ)等を防止することができる。
【0067】特に、溝71が円弧状に湾曲した凹面を有
していることにより、血管の管壁との密着性が優れ、血
液の漏れ等をより確実に防止することができる。
していることにより、血管の管壁との密着性が優れ、血
液の漏れ等をより確実に防止することができる。
【0068】また、本実施形態では、締め付け部材4と
受け部材7とで、両血管の管壁同士を重ねて挟持するた
め、その固定が確実に行なわれる。特に、締め付け部材
4および受け部材7は、それぞれリング状をなしてお
り、第1の血管100の開口101の縁部102と第2
の血管200の先端部201のぼぼ全周をほぼ等しい力
で挟持することができるので、両血管の損傷も少なく、
接合強度が高く、接合部の隙間を生じず、血液の漏れ等
をより確実に防止することができるという利点がある。
受け部材7とで、両血管の管壁同士を重ねて挟持するた
め、その固定が確実に行なわれる。特に、締め付け部材
4および受け部材7は、それぞれリング状をなしてお
り、第1の血管100の開口101の縁部102と第2
の血管200の先端部201のぼぼ全周をほぼ等しい力
で挟持することができるので、両血管の損傷も少なく、
接合強度が高く、接合部の隙間を生じず、血液の漏れ等
をより確実に防止することができるという利点がある。
【0069】なお、第1の血管100、第2の血管20
0は、それぞれ、生体血管、人工血管のいずれでもよい
が、以下の説明では、生体血管同士の接合(吻合)を例
にして説明する。
0は、それぞれ、生体血管、人工血管のいずれでもよい
が、以下の説明では、生体血管同士の接合(吻合)を例
にして説明する。
【0070】次に、血管接合具1の使用方法の一例につ
いて説明する。 [1]第1の血管(例えば冠状動脈のようなバイパス血
管)100に対し、その長手方向に切開を入れ、開口1
01を形成する。
いて説明する。 [1]第1の血管(例えば冠状動脈のようなバイパス血
管)100に対し、その長手方向に切開を入れ、開口1
01を形成する。
【0071】[2]血管接合具1を、各係止部材2が保
持部材3の先端面32から十分な長さ突出した状態と
し、各係止部材2の先端部を開口101内に挿入し、そ
れらの係止部21を開口101の縁部(血管壁の内側)
102に当接させる(図1、図8参照)。このとき、各
係止部21は、開口101の中心から外側に向かって放
射状になるような姿勢にする。また、両保持部材3の離
間距離を調整することにより、係止部材2a、2bをそ
れぞれ開口101の長手方向両端に位置するように配置
する。
持部材3の先端面32から十分な長さ突出した状態と
し、各係止部材2の先端部を開口101内に挿入し、そ
れらの係止部21を開口101の縁部(血管壁の内側)
102に当接させる(図1、図8参照)。このとき、各
係止部21は、開口101の中心から外側に向かって放
射状になるような姿勢にする。また、両保持部材3の離
間距離を調整することにより、係止部材2a、2bをそ
れぞれ開口101の長手方向両端に位置するように配置
する。
【0072】[3]各係止部材2を基端方向へ引くかま
たは保持部材3を先端方向へ移動して、係止部21と保
持部材3の先端面(挟持部)32とで開口101の縁部
102の血管壁を挟みつつ、血管接合具1を基端方向へ
移動して、引っ張り上げる(図2参照)。この引き上げ
により形成された第1の血管100の盛り上がり部分
が、第1の血管100と第2の血管200との固定位置
300となる。
たは保持部材3を先端方向へ移動して、係止部21と保
持部材3の先端面(挟持部)32とで開口101の縁部
102の血管壁を挟みつつ、血管接合具1を基端方向へ
移動して、引っ張り上げる(図2参照)。この引き上げ
により形成された第1の血管100の盛り上がり部分
が、第1の血管100と第2の血管200との固定位置
300となる。
【0073】[4]一方、第2の血管(例えば内胸動脈
のような被バイパス血管)200を血管支持部材6によ
り支持する。その方法は、次の通りである。
のような被バイパス血管)200を血管支持部材6によ
り支持する。その方法は、次の通りである。
【0074】血管支持部材6の両腕部61を図9中の矢
印方向に押圧してこれらを一旦接近させ、それらの先端
部62を受け部材7の内側に通し、前記押圧力を解除す
る。これにより、両腕部61に離間しようとする力が生
じ、両腕部61が受け部材7の内面に当接するととも
に、先端部62が受け部材7の先端に係止し、保持され
る。この状態で、両腕部61間に第2の血管200を入
れ、その先端部201をめくって反転させ、受け部材7
に被せる(図9参照)。
印方向に押圧してこれらを一旦接近させ、それらの先端
部62を受け部材7の内側に通し、前記押圧力を解除す
る。これにより、両腕部61に離間しようとする力が生
じ、両腕部61が受け部材7の内面に当接するととも
に、先端部62が受け部材7の先端に係止し、保持され
る。この状態で、両腕部61間に第2の血管200を入
れ、その先端部201をめくって反転させ、受け部材7
に被せる(図9参照)。
【0075】[5]血管支持部材6により支持されてい
る第2の血管200を両保持部材3間(保持部材3の内
側)に挿入し、第2の血管200で覆われた受け部材7
が固定位置300にくるように位置決めする(図3参
照)。なお、第2の血管200の両保持部材3間(保持
部材3の内側)への挿入は、保持部材3の基端側から行
なう方法、スリット34を通過して行なう方法のいずれ
でもよい。
る第2の血管200を両保持部材3間(保持部材3の内
側)に挿入し、第2の血管200で覆われた受け部材7
が固定位置300にくるように位置決めする(図3参
照)。なお、第2の血管200の両保持部材3間(保持
部材3の内側)への挿入は、保持部材3の基端側から行
なう方法、スリット34を通過して行なう方法のいずれ
でもよい。
【0076】[6]保持部材3に対し押圧部材5を先端
方向へ移動して、締め付け部材4を押圧する。これによ
り、締め付け部材4は、拡径状態(図10(a)に示す
状態)を維持しつつ、両保持部材3の外周面33に沿っ
て、当該外周面33上を摺動しながら先端方向に移動す
る。締め付け部材4は、保持部材3の先端を越えると、
保持部材3からの反力がなくなるので、自らの収縮力
(弾性力)により縮径し、図10(b)に示す状態とな
る。これにより、第2の血管200と第1の血管100
の重なった部分、すなわち第2の血管の先端部201と
第1の血管の開口101の縁部102の近傍とが、それ
らの全周にわたり締め付け部材4と受け部材7との間で
挟持され(締め付けられ)、固定される(図4参照)。
方向へ移動して、締め付け部材4を押圧する。これによ
り、締め付け部材4は、拡径状態(図10(a)に示す
状態)を維持しつつ、両保持部材3の外周面33に沿っ
て、当該外周面33上を摺動しながら先端方向に移動す
る。締め付け部材4は、保持部材3の先端を越えると、
保持部材3からの反力がなくなるので、自らの収縮力
(弾性力)により縮径し、図10(b)に示す状態とな
る。これにより、第2の血管200と第1の血管100
の重なった部分、すなわち第2の血管の先端部201と
第1の血管の開口101の縁部102の近傍とが、それ
らの全周にわたり締め付け部材4と受け部材7との間で
挟持され(締め付けられ)、固定される(図4参照)。
【0077】受け部材7は、溝71を有しているため、
前述したように、強固かつ確実に固定・接合がなされ、
締め付け部材4と受け部材7との位置ずれや外れが防止
され、また、液密性にも優れるため、血液の漏れも生じ
ない。
前述したように、強固かつ確実に固定・接合がなされ、
締め付け部材4と受け部材7との位置ずれや外れが防止
され、また、液密性にも優れるため、血液の漏れも生じ
ない。
【0078】このような固定位置300は、各係止部材
2の係止部21が第1の血管100の内面(内皮)に係
止する位置よりも開口101から見て遠い位置にある。
これにより、次のような効果が得られる。すなわち、第
1の血管100の内面の係止部21が当接した部位10
3は、傷付き等により血流と接触した際に血栓を生じる
おそれがあるが、固定位置300がその部位103より
も開口101からより離れた位置にあるため、部位10
3は、血管接合部の外側に位置することとなり、血流と
は接触しない(図6、図8参照)。よって、血栓形成を
抑制することができる。
2の係止部21が第1の血管100の内面(内皮)に係
止する位置よりも開口101から見て遠い位置にある。
これにより、次のような効果が得られる。すなわち、第
1の血管100の内面の係止部21が当接した部位10
3は、傷付き等により血流と接触した際に血栓を生じる
おそれがあるが、固定位置300がその部位103より
も開口101からより離れた位置にあるため、部位10
3は、血管接合部の外側に位置することとなり、血流と
は接触しない(図6、図8参照)。よって、血栓形成を
抑制することができる。
【0079】[7]血管支持部材6を除去する(図5参
照)。その方法は、両腕部61を図9中の矢印方向に押
圧してこれらを接近させつつ、両腕部61の先端部62
を受け部材7の内側から抜き取り、次いで両腕部61を
基端方向に引くことにより行うことができる。
照)。その方法は、両腕部61を図9中の矢印方向に押
圧してこれらを接近させつつ、両腕部61の先端部62
を受け部材7の内側から抜き取り、次いで両腕部61を
基端方向に引くことにより行うことができる。
【0080】[8]血管接合具1を取り外して、第1の
血管100と第2の血管200の接合(吻合)操作を完
了する(図6参照)。
血管100と第2の血管200の接合(吻合)操作を完
了する(図6参照)。
【0081】血管接合具1を取り外す操作は、まず、各
係止部材2に対し両保持部材3を基端方向に移動して開
口101の縁部102の血管壁の挟持を解除し、次い
で、各係止部材2の係止部21を開口101の縁部10
2から取り外し、その後、血管接合具1を基端方向へ移
動することにより行なうことができる。
係止部材2に対し両保持部材3を基端方向に移動して開
口101の縁部102の血管壁の挟持を解除し、次い
で、各係止部材2の係止部21を開口101の縁部10
2から取り外し、その後、血管接合具1を基端方向へ移
動することにより行なうことができる。
【0082】なお、係止部21を開口101の縁部10
2から取り外す操作は、各係止部材2について順次行な
うのが好ましく、例えば、係止部材2を回転させて係止
部21を開口101の中心側に向けることなどにより、
その作業を容易に行なうことができる。
2から取り外す操作は、各係止部材2について順次行な
うのが好ましく、例えば、係止部材2を回転させて係止
部21を開口101の中心側に向けることなどにより、
その作業を容易に行なうことができる。
【0083】以上のような工程を経て接合(吻合)され
た第1の血管100と第2の血管200は、その接合が
強固かつ確実であるとともに、接合部付近に血栓が形成
されることも防止(または抑制)され、患者にとって長
期にわたり良好な状態が維持される。
た第1の血管100と第2の血管200は、その接合が
強固かつ確実であるとともに、接合部付近に血栓が形成
されることも防止(または抑制)され、患者にとって長
期にわたり良好な状態が維持される。
【0084】図11には、本発明における保持部材の他
の構成例が示されている。以下、この保持部材の構成お
よび作用について、前述した保持部材との相違点を中心
に説明し、同様の事項については説明を省略する。
の構成例が示されている。以下、この保持部材の構成お
よび作用について、前述した保持部材との相違点を中心
に説明し、同様の事項については説明を省略する。
【0085】図11に示す保持部材3は、管状をなして
いる。この場合、保持部材3の内腔36の横断面形状
は、ほぼ楕円状(または長円状)である。これにより、
第1の血管100の開口101に対応した形状となり、
各係止部材の係止部21の縁部102への係止をより容
易かつ確実に行なうことができる。なお、保持部材3の
横断面形状は、例えば円形など、前記以外の形状であっ
てもよい。
いる。この場合、保持部材3の内腔36の横断面形状
は、ほぼ楕円状(または長円状)である。これにより、
第1の血管100の開口101に対応した形状となり、
各係止部材の係止部21の縁部102への係止をより容
易かつ確実に行なうことができる。なお、保持部材3の
横断面形状は、例えば円形など、前記以外の形状であっ
てもよい。
【0086】保持部材3の管壁(壁部)内には、保持部
材3の長手方向に延びる細孔31が4本形成されてお
り、各細孔31内には、線状体で構成される係止部材2
が挿通されている。この場合、各係止部材2は、保持部
材3の周方向に沿ってほぼ等間隔で形成されている。保
持部材3の周方向における係止部材2の設置位置につい
て説明すると、保持部材3の長径方向(図11の横方
向)の両端部にそれぞれ係止部材2aおよび2bが、短
径方向(図11の縦方向)の両端部にそれぞれ係止部材
2cおよび2dが設けられている。
材3の長手方向に延びる細孔31が4本形成されてお
り、各細孔31内には、線状体で構成される係止部材2
が挿通されている。この場合、各係止部材2は、保持部
材3の周方向に沿ってほぼ等間隔で形成されている。保
持部材3の周方向における係止部材2の設置位置につい
て説明すると、保持部材3の長径方向(図11の横方
向)の両端部にそれぞれ係止部材2aおよび2bが、短
径方向(図11の縦方向)の両端部にそれぞれ係止部材
2cおよび2dが設けられている。
【0087】また、保持部材3には、その周方向の一
部、すなわち、図示の構成では、係止部材2bと係止部
材2dの間の部位に、スリット(欠損部)35が形成さ
れている。このスリット35は、前記スリット34と同
様に、保持部材3の長手方向に沿って伸びており、スリ
ット35の先端は、保持部材3の先端面32に開放して
いる。また、スリット35の基端は、保持部材3の基端
まで形成されているか、または保持部材3の途中の箇所
まで形成されている。
部、すなわち、図示の構成では、係止部材2bと係止部
材2dの間の部位に、スリット(欠損部)35が形成さ
れている。このスリット35は、前記スリット34と同
様に、保持部材3の長手方向に沿って伸びており、スリ
ット35の先端は、保持部材3の先端面32に開放して
いる。また、スリット35の基端は、保持部材3の基端
まで形成されているか、または保持部材3の途中の箇所
まで形成されている。
【0088】このスリット35は、第2の血管200が
通過可能なものである。すなわち、第1の血管100と
第2の血管200の接合(吻合)を行なう際、第2の血
管200は、スリット35を介して保持部材3の内腔3
6に導入される。
通過可能なものである。すなわち、第1の血管100と
第2の血管200の接合(吻合)を行なう際、第2の血
管200は、スリット35を介して保持部材3の内腔3
6に導入される。
【0089】スリット35の幅(保持部材3の周方向の
長さ)は、第2の血管200を通過させることができる
程度であれば特に限定されないが、保持部材3の全周長
の1/10〜1/4であるのが好ましく、1/6〜1/
4であるのがより好ましい。このスリット35の幅が小
さすぎると、第2の血管200を通過させる操作がし難
くなり、またこの幅が大きすぎると、4本以上の係止部
材2を周方向に等間隔で配置することが困難となるから
である。
長さ)は、第2の血管200を通過させることができる
程度であれば特に限定されないが、保持部材3の全周長
の1/10〜1/4であるのが好ましく、1/6〜1/
4であるのがより好ましい。このスリット35の幅が小
さすぎると、第2の血管200を通過させる操作がし難
くなり、またこの幅が大きすぎると、4本以上の係止部
材2を周方向に等間隔で配置することが困難となるから
である。
【0090】なお、スリット35の幅は、スリット35
の全長にわたって一定でも、異なっていてもよい。例え
ば、保持部材3の先端部付近において、スリット35の
幅が先端に向かって漸減または漸増するような箇所があ
ってもよい。さらには、スリット35の幅が先端に向か
って段階的に減少または増加する箇所があってもよい。
の全長にわたって一定でも、異なっていてもよい。例え
ば、保持部材3の先端部付近において、スリット35の
幅が先端に向かって漸減または漸増するような箇所があ
ってもよい。さらには、スリット35の幅が先端に向か
って段階的に減少または増加する箇所があってもよい。
【0091】また、スリット35の縁部(エッジ部)3
51、352は、面取りが成されているかまたは丸みを
帯びているのが好ましい。これにより、第2の血管20
0を通過させる際に、第2の血管200をスリット35
の縁部351、352で損傷することがより確実に防止
される。
51、352は、面取りが成されているかまたは丸みを
帯びているのが好ましい。これにより、第2の血管20
0を通過させる際に、第2の血管200をスリット35
の縁部351、352で損傷することがより確実に防止
される。
【0092】以上のような保持部材3を持つ血管接合具
1の使用方法についても、前記工程[5]において、第
2の血管200をスリット35を通過させて保持部材3
の内腔36への挿入する以外は、前述したのとほぼ同様
である。
1の使用方法についても、前記工程[5]において、第
2の血管200をスリット35を通過させて保持部材3
の内腔36への挿入する以外は、前述したのとほぼ同様
である。
【0093】図11に示すような保持部材3では、図7
に示す保持部材3のように、保持部材3同士の離間距離
を変更するための機構が不要であるため、血管接合具1
の構造をより簡素化することができるという効果があ
る。
に示す保持部材3のように、保持部材3同士の離間距離
を変更するための機構が不要であるため、血管接合具1
の構造をより簡素化することができるという効果があ
る。
【0094】以上、本発明の血管接合具を図示の実施形
態に基づいて説明したが、本発明はこれに限らず、各部
の構成は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと
置換することができる。
態に基づいて説明したが、本発明はこれに限らず、各部
の構成は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと
置換することができる。
【0095】また、上記の実施形態では、血管接合具1
は、係止部材2と、保持部材3と、締め付け部材4と、
押圧部材5と、血管支持部材6と、受け部材7とを具備
するものであるが、本発明の血管接合具は、これらの構
成要素のうち、少なくとも係止部材と保持部材(保持手
段)とを有していればよく、その他の構成要素の全部ま
たは一部は、有していなくてもよい。
は、係止部材2と、保持部材3と、締め付け部材4と、
押圧部材5と、血管支持部材6と、受け部材7とを具備
するものであるが、本発明の血管接合具は、これらの構
成要素のうち、少なくとも係止部材と保持部材(保持手
段)とを有していればよく、その他の構成要素の全部ま
たは一部は、有していなくてもよい。
【0096】また、前記各構成要素同士は、一体または
連結された状態でも、各々独立した部材でもよい。特
に、締め付け部材4や受け部材7は、手術毎に新たに使
用される部品であり、通常は、血管接合具1の本体とは
独立した別部材で構成されている。
連結された状態でも、各々独立した部材でもよい。特
に、締め付け部材4や受け部材7は、手術毎に新たに使
用される部品であり、通常は、血管接合具1の本体とは
独立した別部材で構成されている。
【0097】また、第2の血管が人工血管である場合、
受け部材7は、予め第2の血管に固着または一体化され
ているものでもよい。
受け部材7は、予め第2の血管に固着または一体化され
ているものでもよい。
【0098】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、血
管同士の接合(吻合)を容易かつ確実に、迅速に行なう
ことができ、患者の負担も軽減される。
管同士の接合(吻合)を容易かつ確実に、迅速に行なう
ことができ、患者の負担も軽減される。
【0099】特に、従来困難であった細径の血管の接
合、視野が狭い状況下での作業、心拍動下での作業等に
おいても、迅速かつ適正な血管接合を可能とする。
合、視野が狭い状況下での作業、心拍動下での作業等に
おいても、迅速かつ適正な血管接合を可能とする。
【0100】また、血管内面の係止部が係止した部位
は、吻合後は血流にさらされることがなく、さらに、吻
合後は血液に接する部分に異物が存在しないため、血栓
形成のおそれが少ない。
は、吻合後は血流にさらされることがなく、さらに、吻
合後は血液に接する部分に異物が存在しないため、血栓
形成のおそれが少ない。
【0101】また、操作の容易性に加え、遠隔操作が可
能なことから、例えば、開胸せずに心臓の血管接合を行
なう術式(内視鏡下手術)での適用も可能となるなど、
応用範囲が拡大する。
能なことから、例えば、開胸せずに心臓の血管接合を行
なう術式(内視鏡下手術)での適用も可能となるなど、
応用範囲が拡大する。
【0102】また、本発明の血管接合具は、接合する血
管の適用範囲(種類)も広く、両端を有する大伏在静脈
のような移植血管ばかりでなく、例えば、内胸動脈など
のような有茎グラフトでも簡易に接合することができ
る。
管の適用範囲(種類)も広く、両端を有する大伏在静脈
のような移植血管ばかりでなく、例えば、内胸動脈など
のような有茎グラフトでも簡易に接合することができ
る。
【図1】本発明の血管接合具の実施形態の構造および使
用方法を示す縦断面図である。
用方法を示す縦断面図である。
【図2】本発明の血管接合具の実施形態の構造および使
用方法を示す縦断面図である。
用方法を示す縦断面図である。
【図3】本発明の血管接合具の実施形態の構造および使
用方法を示す縦断面図である。
用方法を示す縦断面図である。
【図4】本発明の血管接合具の実施形態の構造および使
用方法を示す縦断面図である。
用方法を示す縦断面図である。
【図5】本発明の血管接合具の実施形態の構造および使
用方法を示す縦断面図である。
用方法を示す縦断面図である。
【図6】本発明の血管接合具の実施形態の構造および使
用方法を示す縦断面図である。
用方法を示す縦断面図である。
【図7】本発明の血管接合具の先端部の構造を示す斜視
図である。
図である。
【図8】本発明の血管接合具の係止部材を血管の開口
(切開部)に装着する様子を示す平面図である。
(切開部)に装着する様子を示す平面図である。
【図9】本発明の血管接合具における血管支持部材およ
び受け部材の構成を示す部分断面側面図である。
び受け部材の構成を示す部分断面側面図である。
【図10】本発明の血管接合具における締め付け部材の
構成(拡径状態および縮径状態)を示す斜視図である。
構成(拡径状態および縮径状態)を示す斜視図である。
【図11】本発明の血管接合具の先端部の他の構造を示
す斜視図である。
す斜視図である。
1 血管接合具
2、2a、2b、2c、2d 係止部材
21 係止部
3 保持部材
31 細孔
32 先端面
33 外周面
34、35 スリット
351、352 縁部
36 内腔
4 締め付け部材
5 押圧部材
51 押圧部
6 血管支持部材
61 腕部
62 先端部
7 受け部材
71 溝
100 第1の血管
101 開口
102 縁部
103 部位
200 第2の血管
201 先端部
300 固定位置
Claims (31)
- 【請求項1】 第1の血管の側部に第2の血管を接合す
るための血管接合具であって、 前記第1の血管に形成された開口の縁部に内側から係止
し得る係止部を有する少なくとも1つの係止部材と、 前記係止部が前記第1の血管の開口の縁部に係止した状
態を保持する保持手段とを備えることを特徴とする血管
接合具。 - 【請求項2】 前記第1の血管の開口の縁部近傍に前記
第2の血管の端部を重ね、これらを締め付けて固定する
締め付け部材を有する請求項1に記載の血管接合具。 - 【請求項3】 前記締め付け部材は、リング状をなして
いる請求項2に記載の血管接合具。 - 【請求項4】 前記締め付け部材は、その径が変化可能
である請求項2または3に記載の血管接合具。 - 【請求項5】 前記締め付け部材の締め付け力を受ける
受け部材を有する請求項2ないし4のいずれかに記載の
血管接合具。 - 【請求項6】 第1の血管に形成された開口の縁部近傍
に第2の血管を重ね、リング状の締め付け部材と、前記
締め付け部材の締め付け力を受ける受け部材とにより両
血管を締め付け、前記第1の血管の側部に第2の血管を
接合する血管接合具であって、 前記第1の血管の開口の縁部に内側から係止し得る係止
部を有する少なくとも1つの係止部材と、 前記係止部が前記第1の血管の開口の縁部に係止した状
態を保持する保持手段とを備えることを特徴とする血管
接合具。 - 【請求項7】 前記受け部材は、リング状をなしている
請求項5または6に記載の血管接合具。 - 【請求項8】 前記受け部材は、その外周に溝を有する
請求項5ないし7のいずれかに記載の血管接合具。 - 【請求項9】 前記第2の血管を前記受け部材とともに
支持する血管支持部材を有する請求項5ないし8のいず
れかに記載の血管接合具。 - 【請求項10】 前記血管支持部材は、互いに接近・離
間可能な一対の腕部を有する請求項9に記載の血管接合
具。 - 【請求項11】 前記締め付け部材を前記第1の血管と
前記第2の血管との固定位置へ誘導するガイド部と、前
記締め付け部材を前記固定位置へ移動する移動手段とを
有する請求項2ないし10のいずれかに記載の血管接合
具。 - 【請求項12】 前記固定位置は、前記係止部が前記第
1の血管の内面に係止する位置より前記開口から見て遠
い位置である請求項11に記載の血管接合具。 - 【請求項13】 前記係止部材は、線状体で構成されて
いる請求項1ないし12のいずれかに記載の血管接合
具。 - 【請求項14】 前記係止部は、前記線状体の端部を屈
曲させて形成されたものである請求項13に記載の血管
接合具。 - 【請求項15】 前記係止部材は、4〜6本設置されて
いる請求項13または14に記載の血管接合具。 - 【請求項16】 前記保持手段は、前記係止部との間で
前記第1の血管の開口の縁部を挟持し得る挟持部を有す
る保持部材である請求項1ないし15のいずれかに記載
の血管接合具。 - 【請求項17】 前記係止部材は、前記保持部材に対
し、その長手方向に移動可能に設置されている請求項1
6に記載の血管接合具。 - 【請求項18】 前記保持部材は、前記第2の血管を通
過可能なスリットを有する請求項16または17に記載
の血管接合具。 - 【請求項19】 前記保持部材は、内腔の横断面形状が
ほぼ楕円状または長円状をなす管状の部材で構成されて
いる請求項18に記載の血管接合具。 - 【請求項20】 前記係止部材は、4本設置されてお
り、これらは、前記保持部材の長径方向の両端部および
短径方向の両端部のそれぞれの箇所に設置されている請
求項19に記載の血管接合具。 - 【請求項21】 前記スリットの幅は、前記保持部材の
全周長の1/10〜1/4である請求項18ないし20
のいずれかに記載の血管接合具。 - 【請求項22】 複数の係止部材を有し、それらのうち
の少なくとも2つの係止部材は、それらの距離が変化可
能である請求項1ないし21のいずれかに記載の血管接
合具。 - 【請求項23】 複数の係止部材を有し、それらのうち
の所定の係止部材同士の間に前記第2の血管を通過可能
に構成されている請求項1ないし22のいずれかに記載
の血管接合具。 - 【請求項24】 第1の血管に形成された開口の縁部近
傍に第2の血管を重ね、締め付け部材と、前記締め付け
部材の締め付け力を受ける受け部材とにより両血管を締
め付け、前記第1の血管の側部に第2の血管を接合する
血管接合具であって、 周方向の一部に前記第2の血管が通過可能なスリットを
有する管状の保持部材と、 前記保持部材に対しその長手方向に移動可能に設置さ
れ、先端に前記第1の血管の開口の縁部に内側から係止
し得る係止部を有する線状体で構成された複数の係止部
材とを備えることを特徴とする血管接合具。 - 【請求項25】 前記締め付け部材および/または前記
受け部材は、リング状をなしている請求項24に記載の
血管接合具。 - 【請求項26】 前記係止部材は、前記保持部材の管壁
内に挿通されている請求項24または25に記載の血管
接合具。 - 【請求項27】 前記保持部材は、内腔の横断面形状が
ほぼ楕円状または長円状をなすものである請求項24な
いし26のいずれかに記載の血管接合具。 - 【請求項28】 前記係止部材は、4本設置されてお
り、これらは、前記保持部材の長径方向の両端部および
短径方向の両端部のそれぞれの箇所に設置されている請
求項27に記載の血管接合具。 - 【請求項29】 前記スリットは、周方向に隣接する係
止部材間に形成されている請求項24ないし28のいず
れかに記載の血管接合具。 - 【請求項30】 前記スリットの幅は、前記保持部材の
全周長の1/10〜1/4である請求項24ないし29
のいずれかに記載の血管接合具。 - 【請求項31】 前記スリットは、前記保持部材の先端
面に開放している請求項24ないし30のいずれかに記
載の血管接合具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002222059A JP2003111764A (ja) | 2001-08-03 | 2002-07-30 | 血管接合具 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001237088 | 2001-08-03 | ||
JP2001-237088 | 2001-08-03 | ||
JP2002222059A JP2003111764A (ja) | 2001-08-03 | 2002-07-30 | 血管接合具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003111764A true JP2003111764A (ja) | 2003-04-15 |
Family
ID=26619969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002222059A Pending JP2003111764A (ja) | 2001-08-03 | 2002-07-30 | 血管接合具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003111764A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101750362B1 (ko) | 2015-10-13 | 2017-06-23 | 한국기계연구원 | 혈관접합장치 |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002222059A patent/JP2003111764A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101750362B1 (ko) | 2015-10-13 | 2017-06-23 | 한국기계연구원 | 혈관접합장치 |
US10709450B2 (en) | 2015-10-13 | 2020-07-14 | Korea Institute Of Machinery & Materials | Blood vessel connecting apparatus |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050707 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081014 |