JP2003110355A - 複合アンテナ - Google Patents

複合アンテナ

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JP2003110355A
JP2003110355A JP2001294529A JP2001294529A JP2003110355A JP 2003110355 A JP2003110355 A JP 2003110355A JP 2001294529 A JP2001294529 A JP 2001294529A JP 2001294529 A JP2001294529 A JP 2001294529A JP 2003110355 A JP2003110355 A JP 2003110355A
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antenna
dielectric
monopole antenna
monopole
circularly polarized
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JP2001294529A
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Akira Shigihara
亮 鴫原
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円偏波アンテナおよびモノポールアンテナを
組み合わせてなる薄型化に好適で信頼性の高い複合アン
テナを提供すること。 【解決手段】 所定角度傾斜させた放射導体33が四角
柱状の誘電体30の各側面32に設けられている円偏波
アンテナ3と、起立部40よりも先端側が傾斜部41と
なっているモノポ−ルアンテナ4とを、プリント基板2
上に並設して、4本の放射導体33を同位相で給電する
と共に、誘電体30の一側面32a内の放射導体33a
と傾斜部41とがハ字状に対向するように、起立部40
の立設位置を設定した。これにより、各放射導体33の
機械的な直交関係が保持されると共に、誘電体30によ
る波長短縮によって放射導体33の長さを短くでき、か
つ、折曲形状のモノポ−ルアンテナ4の高さ寸法も短く
できる。また、モノポ−ルアンテナ4に円偏波アンテナ
3との電磁結合の悪影響が及びにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静止衛星と移動体
間の通信に用いられる円偏波アンテナと地上波用のモノ
ポ−ルアンテナとを組み合わせた複合アンテナに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の移動体において、静止衛星と
通信したり衛星放送を受信したりするシステムでは、主
に円偏波が使用されることから、広い仰角範囲で良好な
円偏波が得られる小型の円偏波アンテナが望まれてい
る。
【0003】図6は、この種の円偏波アンテナの従来例
を示すものであり、同図(A)は円偏波アンテナの斜視
図、同図(B)は該円偏波アンテナの側面図である。こ
の円偏波アンテナ101は、接地板102と4本の導線
103とで構成されている。これら導線103は、同軸
ケーブル104の中心導体を延長したものである。ま
た、同軸ケーブル104の外導体は、接地板102に半
田付け箇所105で示すように半田付けされている。し
たがって、各導線103は、接地板102上に片持ち梁
状に固定されている。また、各導線103は、接地板1
02上に等間隔dで配置されており、それぞれ同一方向
へ所定角度αをもって傾斜している。
【0004】このように構成された円偏波アンテナ10
1においては、4本の導線103に同位相で給電して、
空間的に90°の位相差を作ることにより、ある仰角に
メインビ−ムが向き、その方向に円偏波を放射すること
ができ、さらにその仰角における円錐面のパターンは無
指向性となる。すなわち、円偏波アンテナ101の指向
性は、いずれの方位角方向から見ても図7に示すように
なり、斜線106の延長線上に静止衛星107が位置す
れば、円偏波アンテナ101を搭載した移動体がどのよ
うな方向に進行しても、円偏波アンテナ101の指向性
を常に静止衛星107に向かせることができる。ここ
で、目的の仰角が例えば30°〜60°の範囲である場
合、導線103の傾斜角αを約45°、導線103の長
さLを約0.65λо、対向する2本の導線103の間
隔dを約0.33λоに設定すれば、仰角に対して最適
な指向性を得ることができる(ただし、λоは使用する
電波の自由空間波長である)。
【0005】ところで、自動車等の移動体では、ビル陰
等において静止衛星からの電波が届きにくくなってしま
うので、かかる不感地帯での受信確率を高めるために、
静止衛星からの直接放送波と同様な内容を地上において
再送信するような衛星放送システムが考えられている。
地上波である垂直偏波を受信する際には、一直線状に起
立するモノポールアンテナが広く使用されているので、
例えば接地板102上に、かかる地上波用のモノポール
アンテナと衛星波用の円偏波アンテナ101とを並設し
て複合アンテナを構成すれば、ビル陰等においても良好
な受信感度を確保することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の円偏波アンテナ101およびモノポールアンテ
ナを採用して複合アンテナを構成した場合、高さ寸法が
不所望に増大してしまうため、車載用アンテナとしての
薄型化が満足されないという問題が生じる。すなわち、
接地板102上に約45°傾斜させた4本の導線103
を配置して各導線103を同位相で給電するように構成
した円偏波アンテナ101は、給電に際して移相器等が
不要となるため構造を簡略化できるという利点はあるも
のの、約45°傾斜させた長さ約0.65λоの導線1
03を接地板102上に搭載すると、円偏波アンテナ1
01の高さ寸法が約0.33λоとなるので、使用周波
数が例えば2.3GHz(λо=130mm)の場合、そ
の高さ寸法は約43(mm)まで大きくなってしまう。ま
た、地上波用のモノポールアンテナの全長は約λо/4
なので、接地板102上に一直線状に起立するモノポー
ルアンテナを立設すると、使用周波数が2.3GHzの
場合、その高さ寸法は約33(mm)となってしまう。し
たがって、円偏波アンテナ101もモノポールアンテナ
も車載用としては高さ寸法がやや大きく、実用化する上
で障害となる。しかも、円偏波アンテナ101の各導線
103は接地板102上に片持ち梁状に固定されている
だけで機械的な強度が低いため、自動車の振動によって
各導線103の間隔が変動してアンテナ特性が劣化した
り、同軸ケーブル104の外導体の半田付け箇所105
に大きなストレスが加わって接続不良を発生しやすいと
いう問題がある。
【0007】さらに、モノポールアンテナと円偏波アン
テナを並設した場合、両者が電磁結合して、モノポール
アンテナの水平面内指向性に歪みが生じやすいので、複
合アンテナの大型化を回避しつつモノポールアンテナと
円偏波アンテナを並設するためには特別な工夫が必要と
なる。
【0008】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、円偏波アンテナおよ
びモノポールアンテナを組み合わせてなる薄型化に好適
で信頼性の高い複合アンテナを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明の複合アンテナでは、所定角度傾斜させ
た放射導体が四角柱状の誘電体の各側面に設けられてい
る円偏波アンテナと、起立部よりも先端側が傾斜部とな
っている地上波用のモノポ−ルアンテナと、前記円偏波
アンテナおよび前記モノポ−ルアンテナが並設されてい
るプリント基板とを備え、前記モノポ−ルアンテナの前
記起立部を、前記誘電体の一側面の下辺で該側面内の前
記放射導体と離反している側を延長した線上の近傍に立
設すると共に、前記プリント基板を介して前記4本の放
射導体を同位相で給電するように構成した。
【0010】このように構成された複合アンテナにあっ
ては、衛星波用の円偏波アンテナが同位相で給電される
4本の放射導体を四角柱状の誘電体の各側面に設けてい
るので、各放射導体の機械的な直交関係が保持されて、
外部振動に起因するアンテナ特性の劣化や接続不良を低
減できると共に、比誘電率が大きい誘電体による波長短
縮によって必要とされる放射導体の長さが短くて済み、
それゆえ円偏波アンテナの高さ寸法を大幅な短縮するこ
とができる。また、地上波用のモノポ−ルアンテナが起
立部の先端側を傾斜させた折曲形状となっているため、
その高さ寸法を大幅に短縮することができる。したがっ
て、全体の高さ寸法を抑えた薄型の複合アンテナを安価
に製造できる。
【0011】しかも、かかる複合アンテナでは、モノポ
−ルアンテナの起立部を、円偏波アンテナの誘電体の一
側面の下辺で該側面内の放射導体と離反している側を延
長した線上の近傍に立設しているので、円偏波アンテナ
との電磁結合(相互結合)によってモノポ−ルアンテナ
の水平面内の指向性に極端な歪みが発生する心配がな
い。すなわち、モノポ−ルアンテナは、傾斜部を設けて
高さ寸法を抑えているため、一直線状に起立する従来の
モノポールアンテナに比べて電流の垂直方向成分が小さ
く、その分、円偏波アンテナとの電磁結合は弱まってい
るが、さらに、円偏波アンテナの側方に並設するモノポ
−ルアンテナの立設位置を、誘電体の一側面の下辺で該
側面内の放射導体と離反している側を延長した線上の近
傍に設定しておけば、誘電体の一側面の下辺で該側面内
の放射導体と接触している側を延長した線上の近傍や、
誘電体の中央の真横近傍にモノポ−ルアンテナを立設す
るよりも、円偏波アンテナとの電磁結合は弱くなるの
で、円偏波アンテナがモノポ−ルアンテナの水平面内指
向性にさほど悪影響を及ぼさなくなり、複合アンテナの
信頼性向上が図れる。この場合、モノポ−ルアンテナの
傾斜部を誘電体の一側面に対して略平行に該誘電体側へ
延びる直線部となしておけば、該傾斜部と該側面内の放
射導体とがハ字状に対向して、両者を流れる電流の水平
方向成分がほとんど打ち消し合うので、モノポ−ルアン
テナと円偏波アンテナとの電磁結合が一層弱まって好ま
しい。
【0012】また、かかる複合アンテナにおいて、円偏
波アンテナの誘電体の中央に軸線方向に延びる貫通孔を
設けておけば、誘電体を軽量化することができると共
に、所望周波数における円偏波の軸比を小さくすること
ができるので好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態について図面を
参照して説明すると、図1は実施形態例に係る複合アン
テナの斜視図である。図1において、符号1で総括的に
示す複合アンテナは、プリント基板2上に衛星波用の円
偏波アンテナ3と地上波用のモノポ−ルアンテナ4とを
並設して概略構成されている。
【0014】円偏波アンテナ3は、四角柱状(立方体
状)の誘電体30と、この誘電体30の各側面32に設
けられた計4本の放射導体33とで構成されており、誘
電体30の中央には軸線方向に延びる貫通孔31が形成
されている。この誘電体30はセラミック等の誘電体材
料で成形されており、プリント基板2上に接着剤等を用
いて固定されている。放射導体33は誘電体30の側面
32に印刷等の手法で形成されており、プリント基板2
に対して約45°傾斜させてある。
【0015】かかる円偏波アンテナ3を給電するプリン
ト基板2の表面2Aは、図2(A)に示すように、ほぼ
全面が銅箔等によって接地面となっており、この表面2
Aの4か所に長方形状の切り欠き部6が形成されてい
る。各切り欠き部6の内側には給電電極7が形成されて
おり、図2(B)に示すように、給電電極7はスルーホ
ール8を介してプリント基板2の裏面2Bのマイクロス
トリップライン9に接続されている。そして、誘電体3
0の各側面に形成された計4本の放射導体33の下端
が、それぞれプリント基板2の各給電電極7と半田付け
等により接続されている。また、プリント基板2の裏面
2Bにおいてスルーホール8を含むように形成されてい
る4本のマイクロストリップライン9は、その交点10
から各スルーホール8までの距離が等しくなるように設
定されている。交点10からは更に1本のマイクロスト
リップライン11が延出形成されており、このマイクロ
ストリップライン11の端部11Aが図示せぬRF増幅
部等に接続されている。これにより、4本の放射導体3
3が同位相で給電されることとなる。
【0016】また、かかる円偏波アンテナ3において、
放射導体33の長さや対向する2本の放射導体33どう
しの間隔は、前述した従来例と同様の寸法設定になって
いる。つまり、放射導体33の長さL1は、誘電体30
中での電波の波長をλ1としたとき、L1=0.65・λ
1となる。また、対向する2本の放射導体33どうしの
間隔d1は、放射導体33が約45°傾斜しているた
め、少なくともL1/√2は必要である。この間隔d1は
誘電体30の一辺の長さと同じであり、誘電体30に貫
通孔31内の空気層の影響を加味した等価比誘電率に対
応する誘電体中での電波の波長をλ2としたとき、d1=
0・33・λ2という関係を満足させねばならない。例
えば、誘電体30の比誘電率が35の場合、使用する電
波の自由空間波長をλоとして、誘電体30の一辺の長
さd1を約0.18λоに設定することができる。した
がって、使用する電波の周波数が前述した従来例と同様
に2.3GHz(λо=130mm)であるとすると、誘
電体30の一辺の長さd1が約23(mm)となり、大幅
な小型化が実現できることがわかる。なお、この円偏波
アンテナ3は、空間的に直交する偏波を発生する2本の
放射導体33を、90°の位相差が発生する距離を隔て
て配置して等振幅で励磁することにより、円偏波を得る
というものであり、対をなす放射導体33を2組(計4
本)用意して直交するように配置させているため、方位
角方向の全周にわたり均一な円偏波が得られるようにな
っている。
【0017】一方、モノポ−ルアンテナ4は図1に示す
ような折曲形状の棒状体であり、このモノポ−ルアンテ
ナ4は、プリント基板2に対して垂直に起立している起
立部40と、起立部40の上端から斜め上方へ延びてい
る傾斜部41とに区別される。図1に示すように、本実
施形態例ではモノポ−ルアンテナ4の起立部40を、誘
電体30の図示手前の側面32aの下辺で該側面32a
内の放射導体33aと離反している側(図示左側)を延
長した線上に立設しているが、この起立部40は後述す
るように、図1中の線Cよりも図示左側の領域内で線A
の近傍に立設してあればよい。また、モノポ−ルアンテ
ナの傾斜部41は、前記側面32aに対して略平行に誘
電体30側へ延びる直線部となっているので、この傾斜
部41と側面32a内の放射導体33aとはハ字状に対
向している。モノポ−ルアンテナ4の全体形状や立設位
置および向き等をこのように設定しておけば、円偏波ア
ンテナ3との電磁結合(相互結合)をかなり弱めること
ができるので、プリント基板2上に両アンテナ3,4を
並設してもモノポ−ルアンテナ4の水平面内の指向性に
は極端な歪みが生じなくなる。
【0018】図3は、かかるモノポ−ルアンテナ4の好
適な立設位置を調べるために行った実験の説明図であ
り、同図(A)中の符号a〜lはプリント基板2上の1
2箇所の測定点を示している。これらの測定点は全て図
1において誘電体30の図示左側の領域内に位置してお
り、プリント基板2の長手寸法をWとしたとき、プリン
ト基板2の図示右端から誘電体30に最も近い測定点
a,e,iまでの距離がW/2で、これら各点a,e,
iからさらにW/8だけ離れた位置がそれぞれ測定点
b,f,jであり、これら各点b,f,jからさらにW
/8だけ離れた位置がそれぞれ測定点c,g,kであ
り、これら各点c,g,kからさらにW/8だけ離れた
位置がそれぞれ測定点d,h,lとなっている。したが
って、プリント基板2の図示左端から測定点c,g,k
までの距離はW/8である。なお、図1および図3中の
符号Dはプリント基板2の短手寸法を示している。ま
た、測定点e,f,g,hはプリント基板2の短手方向
中央に位置しており、これら各点e,f,g,hから短
手方向片側(図1の奥側)にW/8だけずらした位置が
それぞれ測定点a,b,c,dとなっており、各点e,
f,g,hから短手方向他側(図1の手前側)にW/8
だけずらした位置がそれぞれ測定点i,j,k,lとな
っている。ただし、誘電体30は、その中心を通る軸線
がプリント基板2の図示右端からW/4だけ離れた短手
方向中央に位置するように設定されている。
【0019】そして、実験に際しては、図3(A)に示
すようにモノポ−ルアンテナ4は設置せずに、所定位置
に設置した誘電体30の各側面32に形成されている4
本の放射導体33を励振した状態で、図示せぬダイポー
ルアンテナを各測定点a〜lにおいてプリント基板2上
に垂直に立てることにより、12箇所の測定点a〜lの
受信レベルをそれぞれ測定した。図3(B)はその測定
結果を示すものであり、円偏波アンテナ3との電磁結合
の度合い(結合度)は測定点lにおいて特に小さくなっ
ている。図3(B)からわかることは、プリント基板2
上で長手方向に沿って並んでいる各測定点(例えばe,
f,g,h)を比較した場合は、当然予想されるように
誘電体30から離れるほど結合度は低下していくが、プ
リント基板2上で短手方向に沿って並んでいる各測定点
(例えばc,g,k)を比較した場合は、誘電体30に
極端に近い測定点a,e,iの列を除いて、図3(A)
の下側の測定点ほど結合度は小さくなっている。
【0020】すなわち、図1において誘電体30の図示
左側の領域に設置されるモノポ−ルアンテナは、各側面
32に形成されている放射導体33のうち隣接する側面
32b内の放射導体33bの影響を強く受けるが、各放
射導体33はいずれも上端部が強く励振されるため、モ
ノポ−ルアンテナの立設位置を該領域内の同図手前側に
設定するほど、放射導体33bの影響が低減して結合度
が小さくなる傾向にある。ただし、測定点iは側面32
a内の放射導体33aの影響を受けやすいため、測定点
eよりも結合度が若干大きくなっている。また、モノポ
−ルアンテナの立設位置を誘電体30から遠ざけるほ
ど、相互作用が弱まるため結合度は低下する。したがっ
て、図3(A)に示す12箇所の測定点a〜lの中では
測定点lの結合度が最も小さくなり、この測定点lの近
傍(特にハッチング部分)にモノポ−ルアンテナ4を立
設すれば、円偏波アンテナ3との電磁結合が弱まって電
波の水平面内指向性に歪みが生じにくくなることがわか
る。
【0021】図4は、本実施形態例の効果を検証するた
めの比較例である。図4に示す複合アンテナ5は、プリ
ント基板2および円偏波アンテナ3については図1に示
す複合アンテナ1と何ら相違しないが、一直線状に起立
するモノポールアンテナ50をプリント基板2上の前記
測定点gに立設した点が、複合アンテナ1と異なってい
る。ただし、モノポールアンテナ50の全長は、図1に
示すモノポ−ルアンテナ4の全長(起立部40の長さに
傾斜部41の長さを加えた値)と同等で、使用する電波
の波長の約4分の1に設定されている。かかる比較例に
おいて、地上波用のモノポールアンテナ50の水平面内
の垂直偏波パターンを測定すると、図5に破線G2で示
すように、衛星波用の円偏波アンテナ3との電磁結合の
影響で電波の指向性が歪み、特定の方向では受信感度が
極端に低下してしまう。これに対して、折曲形状のモノ
ポ−ルアンテナ4を前記測定点lの近傍に立設している
本実施形態例の場合、その水平面内の垂直偏波パターン
は図5に実線G1で示すように、電波の指向性に大きな
歪みがなく、極端な受信感度低下も起こらない。
【0022】このように本実施形態例に係る複合アンテ
ナ1にあっては、衛星波用の円偏波アンテナ3が、同位
相で給電される4本の放射導体33を四角柱状の誘電体
30の各側面32に設けているので、各放射導体33の
機械的な直交関係が保持されて、外部振動に起因するア
ンテナ特性の劣化や接続不良を低減できると共に、比誘
電率が大きい誘電体30による波長短縮によって、必要
とされる放射導体33の長さが短くて済む。それゆえ、
この円偏波アンテナ3の誘電体30の高さ寸法は、使用
する電波の波長が130mmのとき、約23(mm)にまで
抑えることができる。また、本実施形態例では、地上波
用のモノポ−ルアンテナ4が起立部40の先端側を傾斜
させた折曲形状となっているため、モノポ−ルアンテナ
4の高さ寸法を誘電体30と同程度にまで短縮すること
ができる。したがって、全体の高さ寸法が小さく、車載
用として好適な複合アンテナ1を安価に製造することが
可能となる。
【0023】また、本実施形態例に係る複合アンテナ1
では、地上波用のモノポ−ルアンテナ4が、傾斜部41
を設けて高さ寸法を抑えた折曲形状となっているので、
一直線状に起立する従来のモノポールアンテナ50に比
べて電流の垂直方向成分が小さく、その分、円偏波アン
テナ3との電磁結合が弱まっている。しかも、円偏波ア
ンテナ3の側方に並設するモノポ−ルアンテナ4の立設
位置を前記測定点lの近傍としているので、誘電体30
の一側面32aの下辺で放射導体33aと接触している
側を延長した線上の近傍や、誘電体30の中央の真横近
傍にモノポ−ルアンテナ4を立設する場合に比べて、円
偏波アンテナ3との電磁結合は弱い。さらに、モノポ−
ルアンテナ4の傾斜部41の向きを、誘電体30の一側
面32a内の放射導体33aとハ字状に対向するように
設定しているので、両者41,33aを流れる電流の水
平方向成分がほとんど打ち消し合うこととなる。これら
のことから、モノポ−ルアンテナ4の水平面内指向性に
円偏波アンテナ3の影響がさほど及ばなくなっており、
高い信頼性が期待できる複合アンテナ1となっている。
【0024】また、本実施形態例に係る複合アンテナ1
では、円偏波アンテナ3の誘電体30の中央に軸線方向
に延びる貫通孔31が設けてあるので、誘電体30がさ
ほど重くならず、所望周波数における円偏波の軸比特性
も良好となっている。なお、この貫通孔31を平面視円
形にしてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0026】衛星波用の円偏波アンテナが四角柱状の誘
電体の各側面に放射導体を設けた構成になっているの
で、各放射導体の機械的な直交関係が保持されて、外部
振動に起因するアンテナ特性の劣化や接続不良が低減で
きると共に、比誘電率が大きい誘電体による波長短縮に
よって、必要とされる放射導体の長さを短くすることが
できる。また、地上波用のモノポ−ルアンテナが、起立
部の先端側を傾斜させた折曲形状となっているので、そ
の高さ寸法を大幅な短縮することができる。したがっ
て、全体の高さ寸法を抑えた薄型の複合アンテナが安価
に製造できる。しかも、モノポ−ルアンテナの起立部
を、円偏波アンテナとの電磁結合の悪影響が及びにくい
場所に立設しているので、モノポ−ルアンテナの水平面
内指向性の歪みが大幅に抑制され、高信頼性の複合アン
テナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る複合アンテナの斜視
図である。
【図2】該複合アンテナを給電するプリント基板の要部
平面図である。
【図3】モノポ−ルアンテナの好適な立設位置を調べた
実験の説明図である。
【図4】実施形態例の効果を検証するための比較例であ
る。
【図5】モノポ−ルアンテナの水平面内の垂直偏波パタ
ーンを示す特性図である。
【図6】従来例に係る円偏波アンテナの斜視図である。
【図7】円偏波アンテナの指向性を示す説明図である。
【符号の説明】
1 複合アンテナ 2 プリント基板 3 円偏波アンテナ 4 モノポ−ルアンテナ 30 誘電体 31 貫通孔 32,32a,32b 側面 33,33a,33b 放射導体 40 起立部 41 傾斜部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定角度傾斜させた放射導体が四角柱状
    の誘電体の各側面に設けられている円偏波アンテナと、
    起立部よりも先端側が傾斜部となっている地上波用のモ
    ノポ−ルアンテナと、前記円偏波アンテナおよび前記モ
    ノポ−ルアンテナが並設されているプリント基板とを備
    え、前記モノポ−ルアンテナの前記起立部を、前記誘電
    体の一側面の下辺で該側面内の前記放射導体と離反して
    いる側を延長した線上の近傍に立設すると共に、前記プ
    リント基板を介して前記4本の放射導体を同位相で給電
    するように構成したことを特徴とする複合アンテナ。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記モノポ−
    ルアンテナの前記傾斜部を前記誘電体の前記一側面に対
    して略平行に該誘電体側へ延びる直線部となしたことを
    特徴とする複合アンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の記載において、前記
    誘電体の中央に軸線方向に延びる貫通孔を設けたことを
    特徴とする複合アンテナ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100386968C (zh) * 2004-02-03 2008-05-07 启碁科技股份有限公司 通讯装置及其天线组件
US7394429B2 (en) 2004-01-16 2008-07-01 Wistron Neweb Corporation Communication device and related antenna module
US8803749B2 (en) 2011-03-25 2014-08-12 Kwok Wa Leung Elliptically or circularly polarized dielectric block antenna
CN112585817A (zh) * 2018-10-10 2021-03-30 株式会社友华 天线、天线装置、以及车载用天线装置

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