JP2003109661A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP2003109661A
JP2003109661A JP2001298618A JP2001298618A JP2003109661A JP 2003109661 A JP2003109661 A JP 2003109661A JP 2001298618 A JP2001298618 A JP 2001298618A JP 2001298618 A JP2001298618 A JP 2001298618A JP 2003109661 A JP2003109661 A JP 2003109661A
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electrolyte secondary
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Shuji Yamada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室温を超える温度で充放電を繰り返した際に
も放電容量の低下が少ない非水電解質二次電池を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 正極と、負極と、非水電解質とを具備し
た非水電解質二次電池において、前記非水電解質が、橋
架け環式有機化合物を含有することを特徴とする。本発
明において用いられる橋架け環式有機化合物としては、
無水endo−ビシクロ[2.2.2]オクト−5エン
−2,3ジカルボン酸、無水5−ノボルネン−2,3ジ
カルボン酸などが上げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解質二次電
池に関し、特にサイクル容量劣化を改善した非水電解質
二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来非水電解質二次電池の一例であるリ
チウムイオン二次電池としては、正極と、負極と、前記
正極及び前記負極の間に配置されるセパレータと、前記
セパレータに含浸される非水電解液とを具備した構造の
ものが高エネルギー密度、長寿命の電池として知られて
おり、このリチウムイオン二次電池は、携帯電話やノー
ト型パソコンなどの携帯情報端末用の電源として主に使
用されている。また、このリチウムイオン二次電池の高
エネルギー密度を有するという特徴を生かして、電気自
動車や電動工具などの電池として使うための研究開発が
始まっている。しかしながら、従来開発されたリチウム
イオン二次電池の材料を用いて電気自動車用の電池を製
造し、それを実装しようとした場合、新たな問題が発生
することが明らかになった。その問題とは、高温で充放
電を繰り返した場合に容量が急速に低下してしまうこと
(サイクル容量劣化)である。電気自動車や電動工具に
実装されるリチウムイオン二次電池は、動力用モーター
などの発熱部近くに配置されて、高い温度の下で長時間
使用される可能性が高い。携帯情報端末での使用されて
いるリチウムイオン二次電池に比較して、より高い温
度、より長い時間高温で使用されることが十分に予想さ
れるのである。従って、従来のリチウムイオン二次電池
に比べて高温でのサイクル容量劣化を改善することが重
要課題となっている。
【0003】一方、リチウムイオン二次電池の正極活物
質として一般に知られているのは、LiCoO、Li
NiO、LiMnなどであり、この中でLi
Mnは他と比較して、将来の供給の安定性が高
く、また価格も安いという特徴を有している。それは、
CoやNiに比べてMnの埋蔵量が多くて価格も安いか
らである。そこで、大量の電池を必要とする電気自動車
用に、安定して大量に安価で供給できるLiMn
を単独で、あるいはLiMnを正極活物質の
一部に用いたリチウムイオン二次電池が研究対象として
注目を集めている。
【0004】ところが、LiMnとくにLiM
を正極活物質に含む正極としたリチウムイオン
二次電池は、上記リチウムイオン二次電池の欠点である
60°付近の高温でのサイクル容量劣化が著しいという
問題点を依然として抱えていることが知られている。
【0005】従来、LiMnのサイクル容量劣化
を改善しようとする試みの中で、最も効果の高い方法は
Mnの一部を他の他の元素で置換する方法である。この
元素置換されたLiMnは、元素置換されていな
いものに比べて結晶の構造安定性が増し、その結果、リ
チウムイオンの結晶構造中からの脱離挿入を伴う充放電
サイクルを繰り返しても、結晶構造の崩れが少なく、サ
イクル容量劣化が改善されると解釈されている。しか
し、LiMnのサイクル容量劣化を元素置換によ
って改善する場合、LiMnの充放電容量の低下
という好ましくない副作用を伴う。そのため、元素置換
による改善には限界が存在した。このように、高エネル
ギー密度のリチウムイオン二次電池に置いて、サイクル
容量特性を改善することが求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記従来
の技術の問題点について、さらに検討を進めた結果、L
iMnのサイクル容量劣化は単に結晶の構造安定
性のみに起因するものではないことが明らかとなった。
例えば、元素置換されたLiMnは、置換元素の
種類と置換量を適切に選択することにより、負極にLi
金属を用いたリチウムイオン二次電池において高温サイ
クル劣化が改善されることがある。しかし、同一の元素
置換されたLiMnを正極活物質とし、負極活物
質として広く一般的に用いられている炭素系負極活物質
を負極としてリチウムイオン二次電池を作製した場合、
高温サイクル容量劣化が顕著に低下する。これは、Li
Mn を正極活物質に用いたリチウムイオン二次電
池のサイクル容量劣化が、正極活物質と負極活物質との
相互作用に影響を受けることを示している。
【0007】そこで、発明者らは、物理的には接触して
いない正極活物質と負極活物質が相互に影響してサイク
ル容量劣化が起こることの原因は、両者に接触している
電解質を媒体とした化学反応にあるとの推論を立て、電
解質の組成を検討した結果、橋架け環式有機化合物を添
加した電解質を用いた場合に、LiMnをはじめ
としたLiMnを正極活物質に用いたリチウム
イオン二次電池のサイクル容量劣化が大きく改善される
ことを発見し、本発明に至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は、室温を超える特に6
0°付近の温度で充放電を繰り返した際にも放電容量の
低下が少ない非水電解質二次電池を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる非水電解
質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質とを具備し
た非水電解質二次電池において、前記非水電解質が、橋
架け環式有機化合物を含有することを特徴とするもので
ある。
【0010】また、前記正極が、組成式LiMn
(但し、MはLi、Mn、O以外から選ばれる1
種類以上の元素であり、モル比w、xおよびyは0.5
≦w≦1.3、0.2≦x≦1、0≦y≦0.8をそれ
ぞれ示す)で表わされる正極活物質を少なくとも含んで
いることが好ましい。さらに、前記置換元素Mとして
は、Co,Ni,Al,Mg,Fe,Cu,Ge,G
a,Crの群から選ばれた少なくとも1種であることが
好ましい。
【0011】さらに、前記本発明において、橋架け環式
有機化合物が、複素環化合物との縮合複素環化合物であ
ることが好ましい。この橋架け環式有機化合物は、非水
電解質中に、0.5〜7%添加されていることが望まし
い。
【0012】橋架け環式有機化合物を含ませるべき非水
電解質の母体としては、例えば、非水溶媒に電解質を溶
解させることにより調製される液体状非水電解質(非水
電解液)、高分子材料に非水溶媒と電解質を保持させた
高分子ゲル状非水電解質等を挙げることができる。な
お、各非水電解質に含有される非水溶媒及び電解質に
は、後述する液状非水電解質において説明するものを使
用することができる。
【0013】前記ゲル状非水電解質に含まれる高分子材
料としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリアク
リレート、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエ
チレンオキシド(PEO)、あるいはアクリロニトリ
ル、アクリレート、フッ化ビニリデンもしくはエチレン
オキシドを単量体として含むポリマー等を挙げることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
【0015】以下、本発明に係わる非水電解質二次電池
の一例を説明する。この非水電解質二次電池は、図1に
見られるように正極2と、負極5と、前記正極及び前記
負極の間に配置されるセパレータ4と、前記セパレータ
に含浸される液状非水電解質とを具備する。
【0016】前記正極、セパレータ、負極及び液状非水
電解質について詳しく説明する。 1)正極 この正極は、集電体と、前記集電体に担持され、正極活
物質を含む正極層とを有する。前記正極は、例えば、前
記正極活物質、電気伝導助剤および結着剤を混合し、集
電体に圧着することにより作製されるか、もしくは前記
正極活物質、電気伝導助剤および結着剤を適当な溶媒に
懸濁させ、この懸濁物を集電体に塗布し、乾燥すること
により作製される。本発明において用いられる正極活物
質としては、リチウムイオン二次電池の正極活物質とし
て知られている物質を使用することができるが、特に、
組成式Li Mn(但し、MはLi、Mn、
O以外から選ばれる1種類以上の元素であり、モル比
w、xおよびyは0.5≦w≦1.3、0.2≦x≦
1、0≦y≦0.8をそれぞれ示す)で表わされる物質
が好ましい。前記組成式LiMnにおい
て、Mが、Co,Ni,Al,Mg,Fe,Cu,G
e,Ga,Crの群から選ばれた少なくとも1種である
ことが特に好ましい。前記電気伝導助剤としては、例え
ばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等をあ
げることができる。前記結着剤としては、例えばポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリ
デン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重
合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)等を用いることができる。前記正極活物質、電気伝
導助剤および結着剤の配合割合は、正極活物質80〜9
5重量%、電気伝導助剤3〜20重量%、結着剤2〜7
重量%の範囲にすることが好ましい。前記集電体として
は、多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性
基板を用いることができる。前記集電体を構成する材料
としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、ニッケ
ル等を挙げることができる。
【0017】2)セパレータ 前記セパレータとしては、例えば、合成樹脂製不織布、
ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フ
ィルム等を用いることができる。
【0018】3)負極 この負極は、リチウムを吸蔵(ドープ)・放出(脱ドー
プ)することが可能な材料を含む。かかる材料として
は、例えば、リチウム金属、リチウムを吸蔵・放出する
ことが可能なLi含有合金、リチウムを吸蔵・放出する
ことが可能な金属酸化物、リチウムを吸蔵・放出するこ
とが可能な金属硫化物、リチウムを吸蔵・放出すること
が可能な金属窒化物、リチウムを吸蔵・放出することが
可能なカルコゲン化合物、リチウムイオンを吸蔵・放出
することが可能な炭素材料等を挙げることができる。特
に、前記カルコゲン化合物あるいは前記炭素材料を含む
負極は、安全性が高く、かつ二次電池のサイクル寿命を
向上できるため、望ましい。前記リチウムイオンを吸蔵
・放出する炭素材料としては、たとえば、コークス、炭
素繊維、熱分解気相炭素物、黒鉛、樹脂焼成体、メソフ
ェーズピッチ系炭素繊維、メソフェーズピッチ球状カー
ボン等を挙げることができる。前述した種類の炭素材料
は、電極容量を高くすることができるため、望ましい。
前記カルコゲン化合物としては、二硫化チタン、二硫化
モリブデン、セレン化ニオブ、酸化スズ等を挙げること
ができる。このようなカルコゲン化合物を負極に用いる
と電池電圧は低下するものの前記負極の容量が増加する
ため、前記二次電池の容量が向上される。前記炭素材料
を含む負極は、例えば、前記炭素材料と結着剤とを溶媒
の存在下で混練し、得られた懸濁物を集電体に塗布し、
乾燥することにより作製される。この場合、結着剤とし
ては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−
プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)等を用いることができる。さ
らに、炭素材料および結着剤の配合割合は、炭素材料9
0〜98重量%、結着剤2〜10重量%の範囲にするこ
とが好ましい。また、前記集電体としては、例えばアル
ミニウム、ステンレス、ニッケル等の導電性基板を用い
ることができる。前記集電体は、多孔質構造にしても、
無孔にしても良い。
【0019】4)液状非水電解質(非水電解液) この液状非水電解質は、非水溶媒と、電解質と、橋架け
環式有機化合物とから成る。前記非水溶媒としては、例
えば、環状カーボネートや、鎖状カーボネート(例え
ば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、
ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチル
エチルカーボネート等)、環状エーテルや鎖状エーテル
(例えば、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテト
ラヒドロフラン等)、環状エステルや鎖状エステル(例
えば、γ−ブチロラクトン,γ−バレロラクトン,σ−
バレロラクトン,酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル、プロピオ
ン酸エチル、プロピオン酸プロピル等)などを挙げるこ
とができる。非水溶媒には、前述した種類の中から選ば
れる1種または2〜5種の混合溶媒が用いることができ
るが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0020】前記電解質としては、例えば、過塩素酸リ
チウム(LiClO),六フッ化リン酸リチウム(L
iPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フ
ッ化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメチ
ルスルホニルイミドリチウム(LiCFSO)、ビ
ストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[Li
N(CFSO]などのリチウム塩が挙げられ
る。かかる電解質としては、これから選ばれる1種又は
2〜3種のリチウム塩を用いることができるが、これら
に限定されるものではない。前記電解質の前記非水溶媒
に対する溶解量は、0.5〜2.0mol/Lの範囲内
にすることが望ましい。
【0021】次に本発明で用いられる橋架け環式有機化
合物とは、1分子中に橋架け環式炭化水素部分と、これ
に結合している複素環式部分もしくは、ケトン、エーテ
ル、エステル部分からなる有機化合物である。すなわ
ち、下記化学式1もしくは化学式2で表される化合物で
ある。
【化1】 上記化学式において、Aは橋架け環式炭化水素残基を表
し、Bは複素環式化合物残基を表し、またCはエーテ
ル、ケトン、もしくは、エステル残基を表す。
【0022】まず、本発明で用いられる上記Aで表され
る橋架け環式炭化水素を例示する。前記橋架け環式炭化
水素の構造としては、例えば環の構造が六角形で橋の途
中に炭素を一つ含むもの(式ア−1―a)がある。また
例えば、式ア−1―aのような構造のうち、結合の一つ
が二重結合になっているもの(式ア−1−b)、結合の
二つが二重結合になっているもの(式ア−1−c)があ
る。また例えば、式ア−1−aから式ア−1−cのよう
な構造のうち、炭素の一部が炭素以外の原子または分子
(例えばO、N、NH、NCHなど)に置き換わって
いてもよい。さらに、炭素の一部が炭素以外の原子また
は分子で置換される部分は2個所以上でもよい。
【0023】
【化2】
【0024】また、前記橋架け環式炭化水素の構造とし
ては、例えば環の構造が六角形で橋の途中に炭素を二つ
含むもの(式ア−2−a)がある。また例えば、式ア−
2−aのような構造のうち、結合の一つが二重結合にな
っているもの(式ア−2−b)、また、結合の二つが二
重結合になっているもの(式ア−2−e)、さらに、結
合の三つが二重結合になっているもの(式ア−2−f)
がある。また例えば、式ア−2−aから式ア−2−dの
ような構造のうち、炭素の一部が炭素以外の原子または
分子(例えばO、N、NH、NCHなど)に置き換わ
っていてもよい。さらに、炭素の一部が炭素以外の原子
または分子で置換される部分は2個所以上でもよい。
【0025】
【化3】
【0026】さらに、前記橋架け環式炭化水素の構造と
しては、例えば環の構造が七角形で橋の途中に炭素を一
つ含むもの(式イ−1−a)がある。また例えば、式イ
−1−aのような構造のうち、結合の一つが二重結合に
なっているもの(式イ−1−b、式イ−1−c)、さら
に、結合の二つが二重結合になっているもの(式イ−1
−d)がある。また例えば、式イ−1−aから式イ−1
−dのような構造のうち、炭素の一部が炭素以外の原子
または分子(例えばO、N、NH、NCH3など)に置
き換わっていてもよい。さらに、炭素の一部が炭素以外
の原子または分子で置換される部分は2個所以上でもよ
い。
【0027】
【化4】
【0028】さらに、前記橋架け環式炭化水素の構造と
しては、例えば環の構造が七角形で橋の途中に炭素を二
つ含むもの(式イ−2−a)がある。また例えば、式イ
−2−aのような構造のうち、結合の一つが二重結合に
なっているもの(式イ−2−b、式イ−2−c)、ま
た、結合の二つが二重結合になっているもの(式イ−2
−e、式イ−2−f)、さらに、結合の三つが二重結合
になっているもの(式イ−2−h)がある。また例え
ば、式イ−2−aから式イ−2−hのような構造のう
ち、炭素の一部が炭素以外の原子または分子(例えば
O、N、NH、NCHなど)に置き換わっていてもよ
い。さらに、炭素の一部が炭素以外の原子または分子で
置換される部分は2個所以上でもよい。
【0029】
【化5】
【0030】さらに、前記橋架け環式炭化水素の構造と
しては、例えば環の構造が八角形で橋の途中に炭素を一
つ含むもの(式ウ−1−a)がある。また例えば、式ウ
−1−aのような構造のうち、結合の一つが二重結合に
なっているもの(式ウ−1−b)、さらに、結合の二つ
が二重結合になっているもの(式ウ−1−c、式ウ−1
−d)がある。また例えば、式ウ−1−aから式ウ−1
−dのような構造のうち、炭素の一部が炭素以外の原子
または分子(例えばO、N、NH、NCHなど)に置
き換わっていてもよい。さらに、炭素の一部が炭素以外
の原子または分子で置換される部分は2個所以上でもよ
い。
【0031】
【化6】
【0032】さらに、前記橋架け環式炭化水素の構造と
しては、例えば環の構造が八角形で橋の途中に炭素を二
つ含むもの(式ウ−2−a)がある。また例えば、式ウ
−2−aのような構造のうち、結合の一つが二重結合に
なっているもの(式ウ−2−b、式ウ−2−c)、ま
た、結合の二つが二重結合になっているもの(式ウ−2
−d、式ウ−2−e、式ウ−2−f)、さらに、結合の
三つが二重結合になっているもの(式ウ−2−g、式ウ
−2−h)がある。また例えば、式ウ−2−aから式ウ
−2−hのような構造のうち、炭素の一部が炭素以外の
原子または分子(例えばO、N、NH、NCHなど)
に置き換わっていてもよい。さらに、炭素の一部が炭素
以外の原子または分子で置換される部分は2個所以上で
もよい。
【0033】
【化7】
【0034】前記橋架け環式炭化水素を構造式中に含む
有機物で、橋に含まれる炭素原子(または炭素原子に代
わる原子または分子)の数は一つよりは二つであること
が望ましい。また、前期橋架け環式炭化水素を構造式中
に含む有機物で、環内あるいは橋の途中に二重結合を含
むことが望ましい。また、前期橋架け環式炭化水素を構
造式中に含む有機物で、橋に含まれる炭素原子(または
炭素原子に代わる原子または分子)の数は一つよりは二
つであり、かつ、環内あるいは橋の途中に二重結合を含
むことが更に望ましい。
【0035】次に、本発明で用いられ、前記化学式1に
おいてBで表される複素環式化合物残基を例示する。
【0036】
【化8】
【0037】次に、本発明で用いられ、前記化学式2に
おいてCで表されるエーテル、ケトン、もしくは、エス
テル残基を例示する。
【0038】
【化9】
【0039】本発明において用いられる橋架け環式有機
化合物としては、以上に例示した橋架け環式化合物残
基、複素環式化合物残基及びエーテル、ケトン、もしく
は、エステル残基とを組み合わせたものであり、具体的
には下記化合物を用いることが好ましい。その理由は、
サイクル容量劣化が改善せれることのほかに、放電負荷
特性の低下や、放電容量の低下といった負の副次的効果
が少ないからである。
【0040】
【化10】
【0041】本発明においては、上記橋架け環式有機化
合物は、非水電解質中に0.5〜7%の範囲で添加して
用いられる。本発明の橋架け環式有機化合物の配合量が
上記範囲を下回った場合、サイクル特性劣化阻止の効果
を発揮し得ない。一方、配合量が上記範囲を上回った場
合、配合量増加に見合った効果の改善が見られず、電解
質の内部抵抗が上昇して好ましくない。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0043】(実施例1)正極活物質にLi1.05
1.9Mg0.05、電気伝導助剤にアセチレン
ブラックとカーボンブラック、結着剤にポリフッ化ビニ
リデンを用い、これらを溶剤とともに所定量混合してペ
ースト状にし、これをアルミニウムの集電体上に塗布お
よび乾燥して正極を作製した。負極活物質に炭素繊維、
結着剤にスチレン−ブタジエンゴムを用い、これらを溶
剤とともに所定量混合してペースト状にし、これを銅の
集電体上に塗布および乾燥して負極を作製した。非水電
解質として、以下に示す液状非水電解質を用いた。先
ず、エチルメチルカーボネートとエチレンカーボネート
とを2:1の割合で混合し、これにLiPFを1mo
l/Lの割合で溶解させた。次いでこれに、重量比で3
%の橋架け環式有機化合物である無水endo−ビシク
ロ[2.2.2]オクト−5エン−2,3ジカルボン酸
を溶解させて液状非水電解質を得た。なお、以下の実施
例ではこの無水endo−ビシクロ[2.2.2]オク
ト−5エン−2,3ジカルボン酸のことを「橋架け環式
有機物−A」と表記する。また、その構造式を下式に示
す。
【0044】
【化11】
【0045】電池缶、正極、液状非水電解質を含ませた
ポリプロピレン多孔質フィルムからなるセパレータ、負
極、電池蓋をそれぞれこの順序で積層し、ガスケットと
ともにかしめて封口し、図1に示す構造を有するボタン
型非水電解質二次電池を組み立てた。このボタン型非水
電解質二次電池を60℃で充放電を繰り返して、1サイ
クル目と50サイクル目の充放電容量を測定した。そし
て、50サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容
量で除算した値を100分率で表わし、これを50サイ
クル目の放電容量維持率として表1に示す。この放電容
量維持率は、値が大きいほどサイクル容量劣化が小さい
ことを意味しており好ましい。
【0046】(実施例2)電解液中に含まれる橋架け環
式有機化合物が無水5−ノボルネン−2,3ジカルボン
酸であることを除いて、実施例1と他は同じである。な
お、以下の実施例ではこの無水5−ノボルネン−2,3
ジカルボン酸のことを「橋架け環式有機物−B」と表記
する。また、その構造式を下式に示す。50サイクル目
の放電容量維持率を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【化12】
【0049】(比較例1)電解液が橋架け環式有機化合
物を含んでいないことを除いて、実施例1と同じであ
る。50サイクル目の放電容量維持率を表1に示す。
【0050】(比較例2)構造式の右側を実施例1およ
び実施例2と同じのまま、左側の環の中に橋架け構造を
持たない有機物(以下有機物−Iと表記する、構造式は
下図)を電解液に含ませた。この電解液を使用したこと
を除いて、実施例1と同じである。50サイクル目の放
電容量維持率を表1に示す。
【0051】
【化13】
【0052】(実施例3)正極活物質が、Li1.05
Mn1.9Mg0.05とLiCoOをそれぞれ
重量比で50:50の混合物であることを除いて、実施
例1と同じである。50サイクル目の放電容量維持率を
表1に示す。
【0053】(実施例4)電解液中に含まれる橋架け環
式有機化合物が橋架け環式有機化合物−Bであることを
除いて、実施例3と他は同じである。50サイクル目の
放電容量維持率を表1に示す。
【0054】(比較例3)電解液が橋架け環式有機化合
物を含んでいないことを除いて、実施例3と同じであ
る。50サイクル目の放電容量維持率を表1に示す。
【0055】(実施例5)正極活物質が、LiCoO
であることを除いて、実施例1と同じである。50サイ
クル目の放電容量維持率を表1に示す。
【0056】(比較例4)電解液が橋架け環式有機化合
物を含んでいないことを除いて、実施例5と同じであ
る。50サイクル目の放電容量維持率を表1に示す。
【0057】(実施例6〜153、比較例5〜21)正
極活物質および有機物として、表2ないし表20に示す
ものを用いたこと以外には実施例1と同様にしてボタン
型非水電解質二次電池を作製した。そして、実施例1と
同様にして放電容量維持率を測定した。その結果を、表
2〜表20に示す。
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】
【表10】
【0067】
【表11】
【0068】
【表12】
【0069】
【表13】
【0070】
【表14】
【0071】
【表15】
【0072】
【表16】
【0073】
【表17】
【0074】
【表18】
【0075】
【表19】
【0076】
【表20】
【0077】表1〜20から明らかなように、橋架け環
式有機化合物を電解液中に含んでいる実施例1から15
3は、それを含んでいない比較例1から21に比べて、
60℃でのサイクル容量劣化が大幅に改善されているこ
とがわかる。それとは逆に、橋架け構造を持たない点を
除いて他は実施例1および実施例2と同じ有機物を含ん
だ電解液の比較例2では、なにも含まない電解液の比較
例1よりもかえってサイクル容量劣化が大きくなってし
まっている。また、橋架け環式有機化合物を電解液中に
含んでいる場合の60℃でのサイクル容量劣化の改善
は、正極活物質によらずに有効であることも表1からわ
かる。ただし、正極に、組成式LiMn
(但し、MはLi、Mn、O以外から選ばれる1種類
以上の元素であり、モル比w、xおよびyは0.5≦w
≦1.3、0.2≦x≦1、0≦y≦0.8をそれぞれ
示す)で表わされる正極活物質を少なくとも含んでいる
場合に、特に改善効果が大きいことが表1からわかる。
なお、前述した実施例においては、ボタン型非水電解質
二次電池に適用した例を説明したが、本発明に係わる非
水電解質二次電池の形態はボタン型に限定されるもので
はなく、ボタン型の他に角型、円筒型、薄板型などにす
ることができる。また、外装材として、金属缶の代わり
にラミネートフィルムを使用することができる。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、6
0℃という高温において充放電を繰り返しても、容量の
減少の少ない非水電解質二次電池を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のボタン型非水電解質二次電池を示
す断面図。
【符号の説明】
1…正極缶 2…正極 3…正極集電体 4…セパレータ 5…負極 6…負極集電体 7…絶縁ガスケット 8…負極缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 修司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5H029 AJ05 AK03 AL02 AL06 AL11 AM03 AM04 AM05 AM07 EJ11 HJ01 HJ02 5H050 AA05 AA07 BA17 CA09 HA01 HA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極と、この正極と対向して形成された負
    極と、前記正極及び前記負極の間に介在して形成された
    非水電解質とを具備した非水電解質二次電池において、
    前記非水電解質が、橋架け環式有機化合物を含有するこ
    とを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】前記正極が、組成式LiMn
    (但し、MはLi、Mn、O以外から選ばれる1種類以
    上の元素であり、モル比w、xおよびyは0.5≦w≦
    1.3、0.2≦x≦1、0≦y≦0.8をそれぞれ示
    す)で表わされる正極活物質を少なくとも含んでいるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】前記組成式LiMnで表され
    る前記正極活物質において、前記Mが、Co,Ni,A
    l,Mg,Fe,Cu,Ge,Ga,Crの群から選ば
    れた少なくとも1種であることを特徴とする請求項2に
    記載の非水電解質二次電池。
  4. 【請求項4】前記橋架け環式有機化合物が、複素環式化
    合物との縮合環式化合物であるか、もしくは、エーテ
    ル、ケトン、あるいはエステル基を有する橋架け環式有
    機化合物であることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  5. 【請求項5】前記橋架け環式有機化合物が、前記非水電
    解質中に、0.5〜7%添加されていることを特徴とす
    る請求項4に記載の非水電解質二次電池。
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