JP2003106891A - 液体検出センサ - Google Patents
液体検出センサInfo
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- JP2003106891A JP2003106891A JP2001300903A JP2001300903A JP2003106891A JP 2003106891 A JP2003106891 A JP 2003106891A JP 2001300903 A JP2001300903 A JP 2001300903A JP 2001300903 A JP2001300903 A JP 2001300903A JP 2003106891 A JP2003106891 A JP 2003106891A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 液体収容容器内に付着する気泡及び水滴によ
る影響を加味した検出領域を確保しつつ、外壁反射光等
による影響を低減して正確な液体検出を可能にする。 【解決手段】 液体検出センサを起動させると、投光用
光ファイバF1から光が出射され偏光フィルタ30によ
りP偏光だけが反射板28を介して液体収容容器の側壁
25に照射される。このP偏光は側壁25に対してブリ
ュースター角で入射するから、側壁25の外側面では反
射せずに側壁25内に入光することになる。入光した光
は偏光面が保存されずにP偏光及びS偏光を含む光とし
て側壁25の内壁面に入射する。内壁壁に接する液体が
なければ、この入射光のうちS偏光は側壁25面で反射
して再び側壁25内を通過して受光窓29及び反射板を
介して受光部24に到達することになる。内側壁に接す
る液体31(屈折率n3)があれば、ほとんど全ての入
射光が液体内に進行し受光部24に到達することはな
い。
る影響を加味した検出領域を確保しつつ、外壁反射光等
による影響を低減して正確な液体検出を可能にする。 【解決手段】 液体検出センサを起動させると、投光用
光ファイバF1から光が出射され偏光フィルタ30によ
りP偏光だけが反射板28を介して液体収容容器の側壁
25に照射される。このP偏光は側壁25に対してブリ
ュースター角で入射するから、側壁25の外側面では反
射せずに側壁25内に入光することになる。入光した光
は偏光面が保存されずにP偏光及びS偏光を含む光とし
て側壁25の内壁面に入射する。内壁壁に接する液体が
なければ、この入射光のうちS偏光は側壁25面で反射
して再び側壁25内を通過して受光窓29及び反射板を
介して受光部24に到達することになる。内側壁に接す
る液体31(屈折率n3)があれば、ほとんど全ての入
射光が液体内に進行し受光部24に到達することはな
い。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体の液位や有無
を光学的に検出する液体検出センサに関する。 【0002】 【従来の技術】この種の液体検出センサとしては、例え
ば特開平8-320248号等に開示されたものがあるが、その
基本的原理は、いずれも図8に示すように透光性の容器
の側壁1に投光部2から光を照射し、側壁1の内側で反
射した光を受光する位置に受光部3を設けた構成であ
る。同図(A)に示すように、投光部2からの光の照射
域に液体が存在しない場合には、側壁1の内側で光が正
反射して受光部3に到達するが、同図(B)に示すよう
に、液体が存在すると、その正反射率が大きく減少する
ために、投光部2からの光の大部分は側壁1を貫通する
ようになって受光部3に到達しなくなる。従って、受光
部3に入射する光量を計測することにより、液体の有無
を判別できるのである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、投光部2か
らの光は容器の側壁1の外側でも反射するから、受光部
3には容器の側壁1の内側で正反射した光(以下「内壁
反射光4」)だけでなく、側壁1の外側で正反射した光
(以下「外壁反射光5」)も入射することがある。この
外壁反射光5は容器内の液体の有無にかかわらず常に受
光部3に入射するからS/N比が低下し正確な液体検出
を行うことができないおそれがある。 【0004】そこで、特開平4-66820号では、容器の側
壁面に対する投光部2及び受光部3の入射角θ(図8参
照)を60度以上にすると液体の有無による受光部3で
の受光量レベルの差が大きくなるという実験結果に基づ
いて、この入射角θを大きくすることでS/N比の向上
を図ったものが開示されている。しかしながら、こうし
た構成では投光部2から出射された光が受光部3に直接
入射することがあり、前記外壁反射光5と共にやはりS
/N比低下の要因になり得る。 【0005】このような問題に対して、投光部2と受光
部3との間に遮光部を設けたり、或いは投光部2からの
光を絞ったりすることで、投光部2からの直接光や外壁
反射光5が受光部3に入射するのを防止する方法が考え
られる。実開昭51-51766号には、前者の方法が開示され
ている。図9に示すように、投光部2及び受光部3の間
に非透光部材6Aを設けて、投光部2からの直接光及び
外壁反射光5の光路を遮断して、内壁反射光4のみ通過
可能に構成されている。このような構成であれば受光部
3には内壁反射光4のみが入射することになるからS/
N比を向上させることができ、もってより正確な液体検
出を行うことが可能になる。 【0006】ところで、正確な液体検出を行うために
は、投光部2からの直接光や外壁反射光5による影響だ
けでなく、検出領域の範囲についても考慮する必要があ
る。即ち、容器に液体が供給されたり液体を排出したり
すると、液体内に気泡が生じて容器の側壁1の内側に付
着する。気泡が付着した部分では液体がない場合と同様
に投光部2からの光は側壁1の内側で正反射して受光部
3に至ることになる。従って検出領域に液体が存在する
場合でも気泡の付着によって受光部3での受光量レベル
が液体がないときの受光量レベル側に近づいてしまう。
逆に、検出領域に液体が存在しないときには、容器の側
壁1の内側に水滴が付着して受光部3での受光量レベル
が液体の存在するときの受光量レベル側に近づくことも
ある。従って、気泡や水滴の影響を避けるために検出領
域をある程度広く確保する必要がある。 【0007】ところが、容器のなかにはその側壁が極め
て薄いものも多く、このような容器内の液体を、上述し
た非透光部材6Aを用いた液体検出センサを使って検出
する場合には、確保できる検出領域の面積に制約が生じ
るという新たな問題が発生する。このことについて、図
10に示すように側壁1の厚さが異なる2種類(厚さt
1<t2)の容器を例に挙げて詳説する。同図(A)に
示すように、容器の側壁1がある程度の厚み(t2)が
あれば内壁反射光4の光路R1と、外壁反射光5の光路
R2とはほどんど重複することがなく、外壁反射光5の
光路R2を前記非透光部材6A等で遮断しても検出領域
W1に影響を与えることはない。ところが、同図(B)
に示すように、側壁1が薄くなると(t1)、内壁反射
光4の光路R1と外壁反射光5の光路R2とが重なり合
うことになる。ここで、同図(C)に示すように外壁反
射光5の光路を遮断して内壁反射光4のみ通過する光路
R3のみ開放するように非透光部材6Bを設けると、検
出領域がW1からW2へと狭くなってしまうのである。
従って、側壁1が薄いと、気泡や水滴の影響を受け易く
なり正確な液体検出が行えないという問題が再び発生す
るのである。 【0008】また、液体検出センサ自体が正規の位置に
配置されていない場合にもやはりS/N比の低下を招く
結果になり得る。即ち、例えば図11(A)に示す位置
に投光部2及び受光部3が配置された状態を正規の位置
とする。この位置では受光部3に、内壁反射光4のほと
んどが入光すると共に、外壁反射光5の一部が入光する
ことになる。これに対して液体検出センサが容器の側壁
1から離れた位置(同図でg2(>g1))に配置される
と、今度は受光部3に、内壁反射光4の一部だけが入光
すると共に、外壁反射光5のほとんどが入光することに
なるから、上記正規の位置の場合に比べてS/N比が低
下することになってしまうのである。このことは上述し
た非透光部材6B等を設けたものであっても同様であ
る。つまり、このものが容器の側壁1から離れた位置に
配置されると、図12(B)に示すように非投光部材6
Bと容器の側壁1との間に隙間が生じてしまい、外壁反
射光5の全てを遮光することができなくなりやはりS/
N比の低下という問題が生じることになる(同図(A)
(B)参照)。 【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、液体収容容器内に付着する気泡及び水
滴による影響を加味した検出領域を確保しつつ、外壁反
射光等による影響を低減して正確な液体検出が可能な液
体検出センサを提供するところにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る液体検出センサは、光を透過可能で、
かつ少なくとも光が照射される部分について入射した光
の偏光面が保存されない材質で形成された液体収容容器
に対して外部から光を照射する投光部と、投光部からの
光のうち液体収容容器の内壁面で反射して再び液体収容
容器の外部に出射される内壁反射光を受光可能な受光部
とを備えて、液体収容容器のうち投光部からの光の照射
部分の内壁面に接する液体の有無により変化する受光部
での受光量に基づいて動作する液体検出センサにおい
て、投光部は、当該投光部から出射され液体収容容器に
至る光の液体収容容器に対する入射角が略ブリュースタ
ー(Brewster)角になるよう配されていると共に、投光
部から液体収容容器へ向う光、及び、液体収容容器から
受光部へ向う光の少なくともいずれか一方の光路途中に
配されて、入射面の面方向に平行な偏光面を有する成分
の光の通過を許容し、かつ入射面の面方向に垂直な偏光
面を有する成分の光の通過を阻止する偏光手段を備えて
いるところに特徴を有する。 【0011】なお、「入射面」とは、液体収容容器への
入射光の光軸と、出射光の光軸とを含む平面をいう。 【0012】 【発明の作用及び効果】本発明の作用について図1及び
図2を参照しつつ説明する。なお、同図は説明を簡単に
するために、投光部から出射された光のうち液体収容容
器の外壁で正反射される外壁反射光 、及び内壁で正反
射される内壁反射光についてはそれらの光束の中心の光
路のみを矢印で示してある。本発明の構成によれば、投
光部は、そこから出射され液体収容容器に至る光の液体
収容容器に対する入射角が略ブリュースター角になるよ
う配されている。また、入射面の面方向に平行な偏光面
を有する成分の光(以下、「P偏光」という)の通過を
許容し、かつ入射面に垂直な偏光面を有する成分の光
(以下、「S偏光」という)の通過を阻止する偏光手段
が、投光部から液体収容容器へ向う光、及び、液体収容
容器から受光部へ向う光の少なくともいずれか一方の光
路途中に配されている。 【0013】ここで、例えば、図1に示すように、偏光
手段11を投光部から液体収容容器12へ向う光の光路
途中に配した場合、その偏光手段11により液体収容容
器12に向う光はP偏光(同図で点線両矢印)だけとな
る。そして、その光の液体収容容器12に対する入射角
θ1が略ブリュースター角になるよう構成されているか
ら、そのP偏光は液体収容容器12の外壁では反射せず
に液体収容容器内12に入射する。そして、この入射し
た光は液体収容容器12内で偏光面が保存されずにP偏
光及びS偏光(同図で実線両矢印)を偏光方向が不規則
な光として内壁面に向う。このとき、内壁面に接する液
体がなければ偏光方向が不規則な光のうちS偏光はその
内壁面で反射して再び液体収容容器12の外部に出射さ
れ受光部に到達することになる(同図(A)参照)。一
方、内壁面に接する液体13があれば内壁面での正反射
率が大きく減少し受光部に到達しなくなり(同図(B)
参照)、もって受光部に入射する光量を測定することで
液体収容容器12内の液体13の有無や液位等の判別が
可能になる。 【0014】また、例えば図2に示すように、偏光手段
11を液体収容容器12から受光部へ向う光の光路途中
に配した場合、投光部からの光のうちS偏光のみが外壁
反射光として受光部側に向うことになり、P偏光は液体
収容容器12内に進行することになる。ここで、内壁面
に接する液体がない場合には当該内壁面で反射して偏光
面が保存されず、P偏光及びS偏光を含む偏光方向が不
規則な光として受光部側に向う。そして、S偏光のみを
含む外壁反射光及び偏光方向が不規則な光のうちのS偏
光が偏光手段11によりその通過が阻止され、偏光方向
が不規則な光のうちP偏光のみ受光部に到達することに
なる。一方、内壁面に接する液体13があれば内壁面で
の正反射率が大きく減少し受光部に到達しなくなり(同
図(B)参照)、もって受光部に入射する光量を測定す
ることで液体収容容器12内の液体13の有無や液位等
の判別が可能になる。 【0015】このような構成であれば、外壁反射光が受
光部に入射することはない。従って、従来の液体検出セ
ンサのように投光部及び受光部間に非透光部材を設ける
構成を採ることなくS/N比向上を図ることができると
共に、側壁が薄い液体収容容器についても気泡及び水滴
による影響を加味した検出領域を確保することができ
る。更に、液体検出センサ自体が正規の位置から多少ず
れた位置に配されても、従来のものとは異なりS/N比
低下を抑制することができる。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1及び図
3ないし図7によって説明する。本実施形態に係る液体
検出センサ20は、図3に示すように、投光用光ファイ
バF1からの光を投光レンズ21を通して出射する投光
部22と、投光部22から出射された光のうち液体収容
容器の側壁25で反射した光を受光レンズ23を通して
集光して受光用光ファイバF2に与える受光部24とが
ケース26内に収容された構成となっている。本実施形
態では、投光部22及び受光部24は共に液体収容容器
側に向けられて液体収容容器内の液面と平行な方向に並
列状態で配置され、それらの前方には表面が金属(例え
ば、ステンレスやアルミ等)製の一対の反射板28,2
8がそれぞれ設けられている。投光部22から出射され
た光は一方の反射板28によって投光窓27の方向に導
かれて液体収容容器の側壁25に至り、そこで反射して
受光窓29を通過した光が他方の反射板28により受光
部24に導かれるよう構成されている。また、液体検出
センサ20は、例えばケース26に貫通形成された取付
穴H,Hに図示しないボルト等を通して図示しない支持
部に固着される。 【0017】液体検出の基本的原理は従来のものと同様
であり、液体収容容器のうち投光部22からの光の照射
領域に液体が存在しない場合には、投光部22からの光
の一部は側壁25内に入射して内壁で反射して再び外部
に出射されて受光部24に到達する。一方、液体収容容
器の照射領域まで液体が満たされた場合には、内壁面で
の正反射率が大きく減少するために、投光部22からの
光の大部分は側壁25を貫通し受光部24に到達しなく
なる。従って、受光用光ファイバF2の端部に接続され
た図示しないコントローラ部において受光部24から伝
送される受光量レベルを測定することで液体収容容器内
の液体の有無を検出することができるのである。 【0018】さて、本実施形態では、図3に示すよう
に、投光部22は、その投光部22から出射され液体収
容容器に至る光の、液体収容容器に対する入射角θ1が
ブリュースター角になるように配置されている。ここ
で、ブリュースター角とは、P偏光の反射光がなくなる
入射角という。より詳しくは、図5に示すように、屈折
率n1の透明物質と屈折率n2の透明物質とが滑らかな面
で接した状態で、その界面に光が入射すると、その一部
は反射し他の一部は透過する。この入射光と反射光との
パワー比(以下、「反射率」という)は、各透明物質の
屈折率、光の偏光方向及び入射角によって異なる。屈折
率n1の媒質を進行した光の入射角をθ1、屈折率n2の
媒質に進行した光の屈折角をθ2とすると、P偏光の反
射率Rp及びS偏光の反射率Rsは、 【0019】 【数1】 でそれぞれ現すことができる。 【0020】図6は、屈折率n1が”1”の透明物質と
屈折率n2が”1.5”の透明物質との界面に光を照射
した場合の入射角及び反射率の関係を示したグラフであ
る。同図からも分かるように、入射角が大きくなるにつ
れて、S偏光の反射率Rsは増大するのに対して、P偏
光の反射率Rpは一旦0%に低下した後に増大すること
が分かる。つまり、P偏光の反射率Rpが0%になると
きの入射角がブリュースター角であり、この入射角θ1
は、tanθ1=n2/n1を演算することで求めることがで
きる。 【0021】また、投光部22の前面に、入射面の面方
向に平行な偏光面(図3及び図7で紙面方向に平行な偏
光面)を有する成分の光(以下、「P偏光」という)の
通過を許容し、かつ入射面に垂直な偏光面(同図で奥行
き方向の偏光面)を有する成分の光(以下、「S偏光」
という)の通過を阻止する偏光フィルタ30(本発明の
「偏光手段」に相当する)が設けられている。 【0022】また、本発明で使用される液体収容容器
は、光を透過可能で、かつ入射した光の偏光面が保存さ
れない材質で形成されたものであり、例えば溶融したプ
ラスチックを金型等によって成形したのちに急速冷却し
て製造されたものが一般的である。なお、この方法に
は、射出成形、押出し成形、ブロー成形、真空成形や圧
空成形等が用いられ、急速冷却の際に内部に不均一な応
力がかかることで例えば屈折率にムラが生じる。これが
原因で入射した光の偏光面が保存されないといった現象
が起こる。また、結晶性樹脂では、透明性が低く、光が
散乱されることによりやはり偏光面が保存されないとい
った現象が一般的に生じる。 【0023】次いで本実施形態に係る液体検出センサ2
0の作用効果について図3及び図7を参照しつつ説明す
る。なお、図7は説明を簡単にするために、投光部22
から出射された光のうち液体収容容器の外壁で正反射さ
れる外壁反射光 、及び内壁で正反射される内壁反射光
についてはそれらの光束の中心の光路のみを矢印で示し
てある。投光用及び受光用の光ファイバF1,F2の端
部に接続された図示しないコントローラ部を起動させる
と、投光用光ファイバF1から光が出射され、その光は
投光レンズ21を介して略平行光に変えられた後、偏光
フィルタ30によりP偏光だけが反射板28を介して液
体収容容器の側壁25に照射されることになる(図7参
照)。ここで、上述したように、このP偏光は側壁25
に対してブリュースター角で入射するから、側壁25の
外側面では反射せずに側壁25内に入光することにな
る。入光した光は偏光面が保存されずにP偏光及びS偏
光を含む光として側壁25の内壁面に入射する。ここ
で、内壁壁に接する液体がなければ、この入射光のうち
S偏光は側壁25面で反射して再び側壁25内を通過し
て受光窓29及び反射板を介して受光部24に到達する
ことになる(同図(A))。一方、内側壁に接する液体
31(屈折率n3)があれば、ほとんど全ての入射光が
液体内に進行し受光部24に到達することはない(同図
(B))。 【0024】このような構成であれば、液体収容容器の
外壁で反射する外壁反射光が受光部24に入射すること
はない。従って、外壁反射光が受光部24に入光するこ
とによるS/N比の低下という問題を回避するすること
ができる。また、外壁反射光が受光部24に入光するの
を阻止するために非透光部材を設ける必要もないから、
たとえ液体収容容器の側壁25が薄いものであっても検
出領域の面積が制約されることはなく、もって気泡及び
水滴による影響を加味した検出領域を確保することがで
きる。更に、従来説明の欄で述べたように液体検出セン
サ20自体が正規の位置から多少ずれた位置に配された
場合でも、受光部24に入光する外壁反射光の占率の増
大によりS/N比を低下させるといった問題を回避する
ことができる。 【0025】<他の実施形態>本発明は、前記実施形態
に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するよ
うな実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、
下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実
施することができる。 (1)上記実施形態では、偏光フィルタ30は投光部2
2側に設けた構成を説明したが、これに限らず、本発明
の作用効果の欄で説明したように受光部24側に設けた
構成であってもよい。また、投光部22側及び受光部2
4側の両方に設ける構成であってもよい。 【0026】(2)上記実施形態では、偏光フィルタ3
0は投光部22の前面に設けた構成を説明したが、投光
部22から出射され液体収容容器の側壁25に至る光の
光路途中であれば、例えば投光窓27に配置する構成で
あってもよい。 【0027】(3)上記実施形態で、液体収容容器は、
全体が光を透過可能でかつ入射した光の偏光面が保存さ
れない材質で形成されたものを例に挙げて説明したが、
これに限らず、例えば液体収容容器のうち光が照射され
る部分についてのみこのような材質で形成されたもので
あってもよく、あるいは、液体収容容器の内壁を粗面に
した構成であってもよい。 【0028】(4)上記実施形態では、液体収容容器に
入射する光の入射角が正確にブリュースター角とになる
ように投光部22を配したが、必ずしも正確にその角度
に設定しなくても、ブリュースター角の近傍の角度でも
P偏光の反射率が小さく側壁25内に入光するから、本
発明の作用・効果を得ることができる。
を光学的に検出する液体検出センサに関する。 【0002】 【従来の技術】この種の液体検出センサとしては、例え
ば特開平8-320248号等に開示されたものがあるが、その
基本的原理は、いずれも図8に示すように透光性の容器
の側壁1に投光部2から光を照射し、側壁1の内側で反
射した光を受光する位置に受光部3を設けた構成であ
る。同図(A)に示すように、投光部2からの光の照射
域に液体が存在しない場合には、側壁1の内側で光が正
反射して受光部3に到達するが、同図(B)に示すよう
に、液体が存在すると、その正反射率が大きく減少する
ために、投光部2からの光の大部分は側壁1を貫通する
ようになって受光部3に到達しなくなる。従って、受光
部3に入射する光量を計測することにより、液体の有無
を判別できるのである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、投光部2か
らの光は容器の側壁1の外側でも反射するから、受光部
3には容器の側壁1の内側で正反射した光(以下「内壁
反射光4」)だけでなく、側壁1の外側で正反射した光
(以下「外壁反射光5」)も入射することがある。この
外壁反射光5は容器内の液体の有無にかかわらず常に受
光部3に入射するからS/N比が低下し正確な液体検出
を行うことができないおそれがある。 【0004】そこで、特開平4-66820号では、容器の側
壁面に対する投光部2及び受光部3の入射角θ(図8参
照)を60度以上にすると液体の有無による受光部3で
の受光量レベルの差が大きくなるという実験結果に基づ
いて、この入射角θを大きくすることでS/N比の向上
を図ったものが開示されている。しかしながら、こうし
た構成では投光部2から出射された光が受光部3に直接
入射することがあり、前記外壁反射光5と共にやはりS
/N比低下の要因になり得る。 【0005】このような問題に対して、投光部2と受光
部3との間に遮光部を設けたり、或いは投光部2からの
光を絞ったりすることで、投光部2からの直接光や外壁
反射光5が受光部3に入射するのを防止する方法が考え
られる。実開昭51-51766号には、前者の方法が開示され
ている。図9に示すように、投光部2及び受光部3の間
に非透光部材6Aを設けて、投光部2からの直接光及び
外壁反射光5の光路を遮断して、内壁反射光4のみ通過
可能に構成されている。このような構成であれば受光部
3には内壁反射光4のみが入射することになるからS/
N比を向上させることができ、もってより正確な液体検
出を行うことが可能になる。 【0006】ところで、正確な液体検出を行うために
は、投光部2からの直接光や外壁反射光5による影響だ
けでなく、検出領域の範囲についても考慮する必要があ
る。即ち、容器に液体が供給されたり液体を排出したり
すると、液体内に気泡が生じて容器の側壁1の内側に付
着する。気泡が付着した部分では液体がない場合と同様
に投光部2からの光は側壁1の内側で正反射して受光部
3に至ることになる。従って検出領域に液体が存在する
場合でも気泡の付着によって受光部3での受光量レベル
が液体がないときの受光量レベル側に近づいてしまう。
逆に、検出領域に液体が存在しないときには、容器の側
壁1の内側に水滴が付着して受光部3での受光量レベル
が液体の存在するときの受光量レベル側に近づくことも
ある。従って、気泡や水滴の影響を避けるために検出領
域をある程度広く確保する必要がある。 【0007】ところが、容器のなかにはその側壁が極め
て薄いものも多く、このような容器内の液体を、上述し
た非透光部材6Aを用いた液体検出センサを使って検出
する場合には、確保できる検出領域の面積に制約が生じ
るという新たな問題が発生する。このことについて、図
10に示すように側壁1の厚さが異なる2種類(厚さt
1<t2)の容器を例に挙げて詳説する。同図(A)に
示すように、容器の側壁1がある程度の厚み(t2)が
あれば内壁反射光4の光路R1と、外壁反射光5の光路
R2とはほどんど重複することがなく、外壁反射光5の
光路R2を前記非透光部材6A等で遮断しても検出領域
W1に影響を与えることはない。ところが、同図(B)
に示すように、側壁1が薄くなると(t1)、内壁反射
光4の光路R1と外壁反射光5の光路R2とが重なり合
うことになる。ここで、同図(C)に示すように外壁反
射光5の光路を遮断して内壁反射光4のみ通過する光路
R3のみ開放するように非透光部材6Bを設けると、検
出領域がW1からW2へと狭くなってしまうのである。
従って、側壁1が薄いと、気泡や水滴の影響を受け易く
なり正確な液体検出が行えないという問題が再び発生す
るのである。 【0008】また、液体検出センサ自体が正規の位置に
配置されていない場合にもやはりS/N比の低下を招く
結果になり得る。即ち、例えば図11(A)に示す位置
に投光部2及び受光部3が配置された状態を正規の位置
とする。この位置では受光部3に、内壁反射光4のほと
んどが入光すると共に、外壁反射光5の一部が入光する
ことになる。これに対して液体検出センサが容器の側壁
1から離れた位置(同図でg2(>g1))に配置される
と、今度は受光部3に、内壁反射光4の一部だけが入光
すると共に、外壁反射光5のほとんどが入光することに
なるから、上記正規の位置の場合に比べてS/N比が低
下することになってしまうのである。このことは上述し
た非透光部材6B等を設けたものであっても同様であ
る。つまり、このものが容器の側壁1から離れた位置に
配置されると、図12(B)に示すように非投光部材6
Bと容器の側壁1との間に隙間が生じてしまい、外壁反
射光5の全てを遮光することができなくなりやはりS/
N比の低下という問題が生じることになる(同図(A)
(B)参照)。 【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、液体収容容器内に付着する気泡及び水
滴による影響を加味した検出領域を確保しつつ、外壁反
射光等による影響を低減して正確な液体検出が可能な液
体検出センサを提供するところにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る液体検出センサは、光を透過可能で、
かつ少なくとも光が照射される部分について入射した光
の偏光面が保存されない材質で形成された液体収容容器
に対して外部から光を照射する投光部と、投光部からの
光のうち液体収容容器の内壁面で反射して再び液体収容
容器の外部に出射される内壁反射光を受光可能な受光部
とを備えて、液体収容容器のうち投光部からの光の照射
部分の内壁面に接する液体の有無により変化する受光部
での受光量に基づいて動作する液体検出センサにおい
て、投光部は、当該投光部から出射され液体収容容器に
至る光の液体収容容器に対する入射角が略ブリュースタ
ー(Brewster)角になるよう配されていると共に、投光
部から液体収容容器へ向う光、及び、液体収容容器から
受光部へ向う光の少なくともいずれか一方の光路途中に
配されて、入射面の面方向に平行な偏光面を有する成分
の光の通過を許容し、かつ入射面の面方向に垂直な偏光
面を有する成分の光の通過を阻止する偏光手段を備えて
いるところに特徴を有する。 【0011】なお、「入射面」とは、液体収容容器への
入射光の光軸と、出射光の光軸とを含む平面をいう。 【0012】 【発明の作用及び効果】本発明の作用について図1及び
図2を参照しつつ説明する。なお、同図は説明を簡単に
するために、投光部から出射された光のうち液体収容容
器の外壁で正反射される外壁反射光 、及び内壁で正反
射される内壁反射光についてはそれらの光束の中心の光
路のみを矢印で示してある。本発明の構成によれば、投
光部は、そこから出射され液体収容容器に至る光の液体
収容容器に対する入射角が略ブリュースター角になるよ
う配されている。また、入射面の面方向に平行な偏光面
を有する成分の光(以下、「P偏光」という)の通過を
許容し、かつ入射面に垂直な偏光面を有する成分の光
(以下、「S偏光」という)の通過を阻止する偏光手段
が、投光部から液体収容容器へ向う光、及び、液体収容
容器から受光部へ向う光の少なくともいずれか一方の光
路途中に配されている。 【0013】ここで、例えば、図1に示すように、偏光
手段11を投光部から液体収容容器12へ向う光の光路
途中に配した場合、その偏光手段11により液体収容容
器12に向う光はP偏光(同図で点線両矢印)だけとな
る。そして、その光の液体収容容器12に対する入射角
θ1が略ブリュースター角になるよう構成されているか
ら、そのP偏光は液体収容容器12の外壁では反射せず
に液体収容容器内12に入射する。そして、この入射し
た光は液体収容容器12内で偏光面が保存されずにP偏
光及びS偏光(同図で実線両矢印)を偏光方向が不規則
な光として内壁面に向う。このとき、内壁面に接する液
体がなければ偏光方向が不規則な光のうちS偏光はその
内壁面で反射して再び液体収容容器12の外部に出射さ
れ受光部に到達することになる(同図(A)参照)。一
方、内壁面に接する液体13があれば内壁面での正反射
率が大きく減少し受光部に到達しなくなり(同図(B)
参照)、もって受光部に入射する光量を測定することで
液体収容容器12内の液体13の有無や液位等の判別が
可能になる。 【0014】また、例えば図2に示すように、偏光手段
11を液体収容容器12から受光部へ向う光の光路途中
に配した場合、投光部からの光のうちS偏光のみが外壁
反射光として受光部側に向うことになり、P偏光は液体
収容容器12内に進行することになる。ここで、内壁面
に接する液体がない場合には当該内壁面で反射して偏光
面が保存されず、P偏光及びS偏光を含む偏光方向が不
規則な光として受光部側に向う。そして、S偏光のみを
含む外壁反射光及び偏光方向が不規則な光のうちのS偏
光が偏光手段11によりその通過が阻止され、偏光方向
が不規則な光のうちP偏光のみ受光部に到達することに
なる。一方、内壁面に接する液体13があれば内壁面で
の正反射率が大きく減少し受光部に到達しなくなり(同
図(B)参照)、もって受光部に入射する光量を測定す
ることで液体収容容器12内の液体13の有無や液位等
の判別が可能になる。 【0015】このような構成であれば、外壁反射光が受
光部に入射することはない。従って、従来の液体検出セ
ンサのように投光部及び受光部間に非透光部材を設ける
構成を採ることなくS/N比向上を図ることができると
共に、側壁が薄い液体収容容器についても気泡及び水滴
による影響を加味した検出領域を確保することができ
る。更に、液体検出センサ自体が正規の位置から多少ず
れた位置に配されても、従来のものとは異なりS/N比
低下を抑制することができる。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1及び図
3ないし図7によって説明する。本実施形態に係る液体
検出センサ20は、図3に示すように、投光用光ファイ
バF1からの光を投光レンズ21を通して出射する投光
部22と、投光部22から出射された光のうち液体収容
容器の側壁25で反射した光を受光レンズ23を通して
集光して受光用光ファイバF2に与える受光部24とが
ケース26内に収容された構成となっている。本実施形
態では、投光部22及び受光部24は共に液体収容容器
側に向けられて液体収容容器内の液面と平行な方向に並
列状態で配置され、それらの前方には表面が金属(例え
ば、ステンレスやアルミ等)製の一対の反射板28,2
8がそれぞれ設けられている。投光部22から出射され
た光は一方の反射板28によって投光窓27の方向に導
かれて液体収容容器の側壁25に至り、そこで反射して
受光窓29を通過した光が他方の反射板28により受光
部24に導かれるよう構成されている。また、液体検出
センサ20は、例えばケース26に貫通形成された取付
穴H,Hに図示しないボルト等を通して図示しない支持
部に固着される。 【0017】液体検出の基本的原理は従来のものと同様
であり、液体収容容器のうち投光部22からの光の照射
領域に液体が存在しない場合には、投光部22からの光
の一部は側壁25内に入射して内壁で反射して再び外部
に出射されて受光部24に到達する。一方、液体収容容
器の照射領域まで液体が満たされた場合には、内壁面で
の正反射率が大きく減少するために、投光部22からの
光の大部分は側壁25を貫通し受光部24に到達しなく
なる。従って、受光用光ファイバF2の端部に接続され
た図示しないコントローラ部において受光部24から伝
送される受光量レベルを測定することで液体収容容器内
の液体の有無を検出することができるのである。 【0018】さて、本実施形態では、図3に示すよう
に、投光部22は、その投光部22から出射され液体収
容容器に至る光の、液体収容容器に対する入射角θ1が
ブリュースター角になるように配置されている。ここ
で、ブリュースター角とは、P偏光の反射光がなくなる
入射角という。より詳しくは、図5に示すように、屈折
率n1の透明物質と屈折率n2の透明物質とが滑らかな面
で接した状態で、その界面に光が入射すると、その一部
は反射し他の一部は透過する。この入射光と反射光との
パワー比(以下、「反射率」という)は、各透明物質の
屈折率、光の偏光方向及び入射角によって異なる。屈折
率n1の媒質を進行した光の入射角をθ1、屈折率n2の
媒質に進行した光の屈折角をθ2とすると、P偏光の反
射率Rp及びS偏光の反射率Rsは、 【0019】 【数1】 でそれぞれ現すことができる。 【0020】図6は、屈折率n1が”1”の透明物質と
屈折率n2が”1.5”の透明物質との界面に光を照射
した場合の入射角及び反射率の関係を示したグラフであ
る。同図からも分かるように、入射角が大きくなるにつ
れて、S偏光の反射率Rsは増大するのに対して、P偏
光の反射率Rpは一旦0%に低下した後に増大すること
が分かる。つまり、P偏光の反射率Rpが0%になると
きの入射角がブリュースター角であり、この入射角θ1
は、tanθ1=n2/n1を演算することで求めることがで
きる。 【0021】また、投光部22の前面に、入射面の面方
向に平行な偏光面(図3及び図7で紙面方向に平行な偏
光面)を有する成分の光(以下、「P偏光」という)の
通過を許容し、かつ入射面に垂直な偏光面(同図で奥行
き方向の偏光面)を有する成分の光(以下、「S偏光」
という)の通過を阻止する偏光フィルタ30(本発明の
「偏光手段」に相当する)が設けられている。 【0022】また、本発明で使用される液体収容容器
は、光を透過可能で、かつ入射した光の偏光面が保存さ
れない材質で形成されたものであり、例えば溶融したプ
ラスチックを金型等によって成形したのちに急速冷却し
て製造されたものが一般的である。なお、この方法に
は、射出成形、押出し成形、ブロー成形、真空成形や圧
空成形等が用いられ、急速冷却の際に内部に不均一な応
力がかかることで例えば屈折率にムラが生じる。これが
原因で入射した光の偏光面が保存されないといった現象
が起こる。また、結晶性樹脂では、透明性が低く、光が
散乱されることによりやはり偏光面が保存されないとい
った現象が一般的に生じる。 【0023】次いで本実施形態に係る液体検出センサ2
0の作用効果について図3及び図7を参照しつつ説明す
る。なお、図7は説明を簡単にするために、投光部22
から出射された光のうち液体収容容器の外壁で正反射さ
れる外壁反射光 、及び内壁で正反射される内壁反射光
についてはそれらの光束の中心の光路のみを矢印で示し
てある。投光用及び受光用の光ファイバF1,F2の端
部に接続された図示しないコントローラ部を起動させる
と、投光用光ファイバF1から光が出射され、その光は
投光レンズ21を介して略平行光に変えられた後、偏光
フィルタ30によりP偏光だけが反射板28を介して液
体収容容器の側壁25に照射されることになる(図7参
照)。ここで、上述したように、このP偏光は側壁25
に対してブリュースター角で入射するから、側壁25の
外側面では反射せずに側壁25内に入光することにな
る。入光した光は偏光面が保存されずにP偏光及びS偏
光を含む光として側壁25の内壁面に入射する。ここ
で、内壁壁に接する液体がなければ、この入射光のうち
S偏光は側壁25面で反射して再び側壁25内を通過し
て受光窓29及び反射板を介して受光部24に到達する
ことになる(同図(A))。一方、内側壁に接する液体
31(屈折率n3)があれば、ほとんど全ての入射光が
液体内に進行し受光部24に到達することはない(同図
(B))。 【0024】このような構成であれば、液体収容容器の
外壁で反射する外壁反射光が受光部24に入射すること
はない。従って、外壁反射光が受光部24に入光するこ
とによるS/N比の低下という問題を回避するすること
ができる。また、外壁反射光が受光部24に入光するの
を阻止するために非透光部材を設ける必要もないから、
たとえ液体収容容器の側壁25が薄いものであっても検
出領域の面積が制約されることはなく、もって気泡及び
水滴による影響を加味した検出領域を確保することがで
きる。更に、従来説明の欄で述べたように液体検出セン
サ20自体が正規の位置から多少ずれた位置に配された
場合でも、受光部24に入光する外壁反射光の占率の増
大によりS/N比を低下させるといった問題を回避する
ことができる。 【0025】<他の実施形態>本発明は、前記実施形態
に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するよ
うな実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、
下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実
施することができる。 (1)上記実施形態では、偏光フィルタ30は投光部2
2側に設けた構成を説明したが、これに限らず、本発明
の作用効果の欄で説明したように受光部24側に設けた
構成であってもよい。また、投光部22側及び受光部2
4側の両方に設ける構成であってもよい。 【0026】(2)上記実施形態では、偏光フィルタ3
0は投光部22の前面に設けた構成を説明したが、投光
部22から出射され液体収容容器の側壁25に至る光の
光路途中であれば、例えば投光窓27に配置する構成で
あってもよい。 【0027】(3)上記実施形態で、液体収容容器は、
全体が光を透過可能でかつ入射した光の偏光面が保存さ
れない材質で形成されたものを例に挙げて説明したが、
これに限らず、例えば液体収容容器のうち光が照射され
る部分についてのみこのような材質で形成されたもので
あってもよく、あるいは、液体収容容器の内壁を粗面に
した構成であってもよい。 【0028】(4)上記実施形態では、液体収容容器に
入射する光の入射角が正確にブリュースター角とになる
ように投光部22を配したが、必ずしも正確にその角度
に設定しなくても、ブリュースター角の近傍の角度でも
P偏光の反射率が小さく側壁25内に入光するから、本
発明の作用・効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】投光部側に偏光手段を設けた場合のP偏光及び
S偏光の光路を説明するための模式図 【図2】受光部側に偏光手段を設けた場合のP偏光及び
S偏光の光路を説明するための模式図 【図3】本発明の第1実施形態に係る液体検出センサの
平断面図 【図4】その正面図 【図5】光の反射及び屈折の関係を示す簡略図 【図6】反射率と入射角との関係を示すグラフ 【図7】P偏光及びS偏光の光路を説明するための模式
図 【図8】液体検出センサの原理を示す断面図 【図9】非透光部材を設けた従来の液体検出センサの断
面図 【図10】液体収容容器の側壁25の厚さと検出領域の
広狭との関係を示す模式図 【図11】液体検出センサが側壁25から離れて配置さ
れた場合の光路を示す模式図 【図12】非透光部材を備えた液体検出センサが側壁2
5から離れて配置された場合の光路を示す模式図 【符号の説明】 20…液体検出センサ 22…投光部 24…受光部 25…側壁 30…偏光フィルタ 31…液体 F1,F2…光ファイバ θ1…入射角
S偏光の光路を説明するための模式図 【図2】受光部側に偏光手段を設けた場合のP偏光及び
S偏光の光路を説明するための模式図 【図3】本発明の第1実施形態に係る液体検出センサの
平断面図 【図4】その正面図 【図5】光の反射及び屈折の関係を示す簡略図 【図6】反射率と入射角との関係を示すグラフ 【図7】P偏光及びS偏光の光路を説明するための模式
図 【図8】液体検出センサの原理を示す断面図 【図9】非透光部材を設けた従来の液体検出センサの断
面図 【図10】液体収容容器の側壁25の厚さと検出領域の
広狭との関係を示す模式図 【図11】液体検出センサが側壁25から離れて配置さ
れた場合の光路を示す模式図 【図12】非透光部材を備えた液体検出センサが側壁2
5から離れて配置された場合の光路を示す模式図 【符号の説明】 20…液体検出センサ 22…投光部 24…受光部 25…側壁 30…偏光フィルタ 31…液体 F1,F2…光ファイバ θ1…入射角
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 光を透過可能で、かつ少なくとも光が照
射される部分について入射した光の偏光面が保存されな
い材質で形成された液体収容容器に対して外部から光を
照射する投光部と、 前記投光部からの光のうち前記液体収容容器の内壁面で
反射して再び前記液体収容容器の外部に出射される内壁
反射光を受光可能な受光部とを備えて、 前記液体収容容器のうち前記投光部からの光の照射部分
の内壁面に接する液体の有無により変化する前記受光部
での受光量に基づいて動作する液体検出センサにおい
て、 前記投光部は、当該投光部から出射され前記液体収容容
器に至る光の、前記液体収容容器に対する入射角が略ブ
リュースター角になるよう配されていると共に、 前記投光部から前記液体収容容器へ向う光、及び、前記
液体収容容器から受光部へ向う光の少なくともいずれか
一方の光路途中に配されて、入射面の面方向に平行な偏
光面を有する成分の光の通過を許容し、かつ前記入射面
の面方向に垂直な偏光面を有する成分の光の通過を阻止
する偏光手段を備えていることを特徴とする液体検出セ
ンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001300903A JP2003106891A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 液体検出センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001300903A JP2003106891A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 液体検出センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003106891A true JP2003106891A (ja) | 2003-04-09 |
Family
ID=19121397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001300903A Pending JP2003106891A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 液体検出センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003106891A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010044014A (ja) * | 2008-08-18 | 2010-02-25 | Mitsubishi Electric Corp | 水位検知装置及び加熱調理器 |
JP2010071970A (ja) * | 2008-08-18 | 2010-04-02 | Mitsubishi Electric Corp | 水位検知装置、水位検知方法、蒸気回収装置及び加熱調理器 |
JP2012145477A (ja) * | 2011-01-13 | 2012-08-02 | Panasonic Corp | 非接触液体検知構成 |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001300903A patent/JP2003106891A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010044014A (ja) * | 2008-08-18 | 2010-02-25 | Mitsubishi Electric Corp | 水位検知装置及び加熱調理器 |
JP2010071970A (ja) * | 2008-08-18 | 2010-04-02 | Mitsubishi Electric Corp | 水位検知装置、水位検知方法、蒸気回収装置及び加熱調理器 |
JP2012145477A (ja) * | 2011-01-13 | 2012-08-02 | Panasonic Corp | 非接触液体検知構成 |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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