JP2003106084A - 立坑掘削におけるキブル交換方法 - Google Patents

立坑掘削におけるキブル交換方法

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JP2003106084A JP2001304872A JP2001304872A JP2003106084A JP 2003106084 A JP2003106084 A JP 2003106084A JP 2001304872 A JP2001304872 A JP 2001304872A JP 2001304872 A JP2001304872 A JP 2001304872A JP 2003106084 A JP2003106084 A JP 2003106084A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キブル17A,17Bを交互に交換して掘削
ずりを立坑2内から搬出るためのキブル交換交換作業
を、スカフォード4上から安全で容易且つ迅速に行う立
坑掘削におけるキブル交換方法を提供する。 【解決手段】 ずり積み位置Zにあるキブル17Bを、
地上に巻上げ機を設置したキブル懸吊手段19で、地上
に移送してずり出しを行うずり出し工程と、スカフォー
ド4上の待避位置Yにあるキブル17Aを、スカフォー
ド4上に巻上げ機を設置したキブル移動手段20で、ス
カフォード4上の交換位置Xを介してずり積み位置Zに
設置するキブル設置工程と、ずり出しを終えたキブル1
7Bをキブル懸吊手段19で交換位置Xに戻した後に、
キブル移動手段20で待避位置Yに移送するキブル待避
工程とを備え、キブル17Aの懸吊をキブル懸吊手段1
9からキブル移動手段20に付け替える作業を、交換位
置Xにおいて懸吊状態のままで行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掘削ずりを立坑内
から搬出するために、2台のずりキブルを交互に交換し
て使用するキブル交換方法であって、特にキブルの交換
作業をスカフォード上において安全で容易且つ迅速に行
うことを可能にした立坑掘削におけるキブル交換方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術としては、例えば特開
昭62−25693号公報や特開平11−294063
号公報などに開示されているキブル交換方法があり、こ
れらのキブル交換方法を採用すると、ずり積み作業の中
断を少なくして、ずり出し作業を能率良く行うことがで
きると共に、キブル巻上機などの諸設備が小型で安価な
もので済むなどの利点がある。
【0003】前者の従来技術では、キブル通過孔を有し
て第1位置と第2位置との間を回転移動するターンテー
ブルを、スカフォードの下段デッキ上に設けると共に、
地上には第1の巻上げ機を中段デッキ下には第2の巻上
げ機を設け、キブルの交換作業はターンテーブル上に一
方のキブル(実キブル)と他方のキブル(空キブル)を
載置した状態で行われる。
【0004】この従来技術では、一方のキブルは地上と
第1位置との間を第1の巻上げ機で移送させ、他方のキ
ブルは坑底部と第2位置との間を第2の巻上げ機で移送
させるが、ターンテーブル上に載置した一方のキブルと
他方のキブルに対し、第1の巻上げ機と第2の巻上げ機
の吊りフックの付け替えを行うと共に、ターンテーブル
を回転させて第1位置と第2位置との間を回転移動させ
てキブルの交換作業が行われる。
【0005】後者の従来技術では、交換位置と待避位置
との間を水平移動し、交換位置ではキブル通過孔を閉塞
して待避位置ではキブル通過孔を解放するスライドテー
ブルを、スカフォードの下段デッキ上に設けると共に、
中段デッキ下には走行レールに沿って交換位置と待避位
置との間を水平移動する第2の巻上げ機を設け、地上に
は第1の巻上げ機を設けている。
【0006】この従来技術では、坑底部の実キブルを第
1の巻上げ機で地上に移送し、これが空キブルで第1位
置に戻ってくるまでの間に、待避位置にある空キブルを
第2の巻上げ機で交換位置に移動させ、キブル通過孔か
ら坑底部に移送させた後に、スライドテーブルを交換位
置に戻して地上から戻ってきた空キブルを載置し、第1
の巻上げ機から第2の巻上げ機に吊りフックの付け替え
を行うと共に、スライドテーブルを待避位置に移動させ
てキブルの交換作業が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術で
は、キブルの吊り柄に対する吊りフックを2台の巻上げ
機の間で付け替えを行っているが、この付け替え作業は
スカフォード上に設けたターンテーブル上又はスライド
テーブル上で行っているので、安全で容易且つ迅速に作
業を行うことが困難であった。
【0008】すなわち、従来技術ではターンテーブル又
はスライドテーブルによって、スカフォードの下段デッ
キ上の広い面積が占有されていると共に、ターンテーブ
ル又はスライドテーブルは回転又はスライド操作される
ので、下段デッキ上でキブル交換作業やその他の作業を
行っている作業者の行動が制約を受け、作業能率の向上
や安全作業の確保を損なう恐れがある。
【0009】また前者の従来技術では、スカフォードに
実キブルの載荷重が掛かるので、スカフォード巻上機を
小型化することや、比較的大型のキブルを使用して一度
に大量のずりを搬出することが困難であること、キブル
に対する吊りフックの着脱操作を頻繁に行うことが必要
であること等の課題もあった。
【0010】また後者の従来技術では、スライドテーブ
ルと第2の巻上げ機を併用し、交換位置と待避位置との
間を水平移動させているので、その操作が煩雑であると
共に、坑底部に吊り降ろしたキブルの吊り柄が一定では
無いことから、例え自動フックを用いても熟練者でない
と着脱操作は容易でないこと等の課題もあった。
【0011】そこで本発明では、従来技術による替えキ
ブル方式の利点であったずり積み作業の中断が少なくて
作業能率が良いことや、キブル巻上機などの諸設備が小
型で安価なもので済むことなどを生かしつつ、前記した
ような課題を解決し、スカフォード上におけるキブル交
換作業を安全で容易且つ迅速に行うことを可能にした立
坑掘削におけるキブル方法の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の立坑掘削におけ
るキブル交換方法は、坑底部のずり積み位置にある実キ
ブルを、地上に巻上げ機を設置したキブル懸吊手段で、
地上に移送してずり出しを行うずり出し工程と、スカフ
ォード上の待避位置にある空キブルを、スカフォード上
に巻上げ機を設置したキブル移動手段で、スカフォード
上の交換位置を介して前記ずり積み位置に設置するキブ
ル設置工程と、ずり出しを終えた空キブルを前記キブル
懸吊手段でスカフォード上の交換位置に戻した後に、前
記キブル移動手段で待避位置に移送するキブル待避工程
とを備え、空キブルの懸吊をキブル懸吊手段からキブル
移動手段に付け替える作業を、前記交換位置において懸
吊状態のままで行う。
【0013】このキブル交換方法によると、一方のキブ
ルでずり出し作業を行っている間に、他方のキブルでず
り積み作業が継続的に行われるので、従来技術のキブル
交換方法の場合と同様に作業能率が良く、スカフォード
上で実キブルを載置又は移動させないで大きな載荷重が
掛からず、スカフォード巻上機を小型化したり、比較的
大型のキブルを使用して一度に大量のずりを搬出するこ
とが可能である。
【0014】特に、空キブルの懸吊をキブル懸吊手段か
らキブル移動手段に付け替える作業を、前記交換位置に
おいて懸吊状態のままで行うことにより、従来技術のよ
うにターンテーブル又はスライドテーブルを使用する必
要がなく、スカフォードの下段デッキ上には広い作業領
域が確保され、キブル交換作業やその他の作業を行って
いる作業者の行動が制約されないので、作業能率の向上
や安全作業の確保を期待することができる。
【0015】前記キブル交換方法における前記付け替え
作業は、前記キブル懸吊手段の吊りフックをキブル上部
の吊り柄に係止させて懸吊した状態で、前記キブル移動
手段の吊りリングをキブル側部の吊りフックに係止させ
た後に、前記キブル懸吊手段の懸吊からキブルを解放す
ると共に、前記キブル移動手段によってキブルを懸吊さ
せる形態を採ることができる。
【0016】このキブル交換方法によると、キブル懸吊
手段でキブルを懸吊した状態でキブル移動手段との係止
作業が行われると共に、キブル周辺のスカフォード上に
はターンテーブルやスライドテーブルなどの作業を阻害
するものがないので、作業者は自由な位置に立って容易
且つ迅速に付け替え作業を行うことができる。
【0017】前記キブル交換方法における前記キブル懸
吊手段は、制御ロープの牽引操作で連結受け具と連結具
とを着脱させ、キブルロープを含む連結受け具側と吊り
フックを含む連結具側とに分離可能な着脱制御部を備
え、前記キブル懸吊手段の懸吊からキブルを解放する際
には、前記制御ロープの牽引操作で前記連結受け具側と
連結具側を分離させる形態を採ることができる。
【0018】このキブル交換方法によると、制御ロープ
の牽引操作によって容易且つ迅速にキブル懸吊手段の懸
吊からキブルを解放させ、キブル移動手段によるキブル
の懸吊状態に付け替えることができる。
【0019】前記キブル交換方法における前記キブル設
置工程では、吊り柄にキブル懸吊手段の連結具側を係止
させた空キブルを、前記キブル移動手段で懸吊してずり
積み位置に着地させた後に、吊りリングが繋着された吊
りチェーンを弛緩させ、キブル側部の吊りフックに係止
した吊りリングを自動的に脱落させる形態を採ることが
できる。
【0020】このキブル交換方法によると、作業者が坑
底部へ降りて交換作業を行わずに、キブル移動手段で空
キブルを吊り降ろすだけでずり積み位置へ容易且つ安全
に設置することができると共に、ずり積み後に実キブル
として地上へ移送する際には、吊り柄に係止させたキブ
ル懸吊手段の連結具側が有効に機能する。
【0021】前記キブル交換方法における前記ずり出し
工程では、実キブルの吊り柄に係止させたずり積み位置
にあるキブル懸吊手段の連結具側と、交換位置にあるキ
ブル懸吊手段の連結受け具側を、連結具側及び連結受け
具側に繋着した制御ロープをスカフォード上で牽引操作
して連結させる形態を採ることができる。
【0022】このキブル交換方法によると、作業者が坑
底部へ降りて交換作業を行わずに、スカフォード上で着
脱制御部に設けた各制御ロープを牽引操作することによ
って、熟練作業者でなくても連結受け具に連結具を迅速
且つ確実に連結させ、キブル懸吊手段によって実キブル
を地上に移送することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明による立坑掘削に
おけるキブル交換方法を、好適な実施形態を示す添付図
面に基づき詳細に説明するが、図1は本発明を適用した
立坑掘削設備の正面図、図2は同右側面図、図3〜5は
キブル懸吊手段における吊りフックの自動着脱操作を示
す説明図、図6はキブル移動手段の正面図、図7は同平
面図、図8はキブル移動手段とキブルとの着脱状態を示
す説明図、図9〜14は本発明の装置を用いて実施する
キブル交換の操作説明図である。
【0024】立坑掘削設備は、図1及び図2で示すよう
に、シーブ1に巻装したロープ2で立坑3内に懸吊した
スカフォード4を、地上の巻上機の操作で昇降移動可能
にすると共に、移動型枠5を用いて掘削内面に打設した
覆工コンクリート6に対して、水平方向に伸縮する複数
のグリッパー7で係止保持できるようにし、スカフォー
ド4は、上段デッキ8と中段デッキ9及び下段デッキ1
0の3段デッキで構成されている。
【0025】スカフォード4上には、地上から懸吊した
作業者用のエレベータ11に対する昇降プラットフォー
ム12、各デッキの間及び坑底部へ作業者が移動する梯
子13、コンクリートの打設作業を行うホッパ14や旋
回シュート15、ずり積込機16であるシャフトマッカ
ー、などの必要な機材が搭載されている。
【0026】ずり出し用のキブル17は2台(17A,
17B)が用意され、キブル17A,17Bが地上との
間を往復するずり出し通路を確保するために、スカフォ
ード4の各デッキに切欠状のキブル用通孔18を設ける
と共に、中段デッキ9と下段デッキ10の間には交換位
置Xと待避位置Yを設け、坑底部には各キブル17A,
17Bが交互に載置されるずり積み位置Zが、ずり出し
通路上の交換位置Xの直下に設定されている。
【0027】ずり出し作業の概要は、ずり積み位置Zで
実キブル状態にある一方のキブル17Bをキブル懸吊手
段19で懸吊し、地上にずり出しを行った後に空キブル
状態で交換位置Xに戻すが、その間に待避位置Yで空キ
ブル状態にある他方のキブル17Aをキブル移動手段2
0の巻上げ機21で懸吊し、交換位置Xに移動させた後
にずり積み位置Zに移動する一連の作業が繰り返され
る。
【0028】キブル懸吊手段19は、図3〜5で詳細を
示すように、キブル17の吊り柄23に係止保持させる
吊りフック22の上端側と、地上のキブル巻上げ機(図
示を省略)で懸吊されたキブルロープ24の下端側を、
雄形の連結具25と雌形の連結受け具26で着脱可能に
連結できるようにし、連結具25は中継ロープ27とロ
ープ固着具28を介して吊りフック22に取付け、連結
受け具26はロープ固着具29を介してキブルロープ2
4に取付ける。
【0029】連結具25は、中間部が膨出された紡錘形
で上端側には、スカフォード4上から手動で牽引操作す
る制御ロープ30が繋着され、制御ロープ30の途中に
は着脱具31を設け、制御ロープ30は牽引操作する上
部側(30a)と、連結受け具26及び吊りフック22
のある下部側(30b)に切り離しできる。
【0030】連結受け具26は、下端側が次第に縮径す
る円筒状の受け具本体26aと、複数に分割された(図
面では3分割)円弧状の楔片で形成したスライドコッタ
ー26bと、受け具本体26a上端の両側に設けた連結
部26cを備え、スライドコッター26bの各楔片には
手動で牽引操作する制御ロープ32が繋着され、連結部
26cはロープ固着具29に連結されている。
【0031】キブル懸吊手段19は、連結部26cを介
してロープ固着具29に連結されると共に、ロープ固着
具29に嵌合するライダー受け33で振れ止めされたキ
ブルロープ24に連結受け具26が取り付けられ、この
連結受け具26内に収容された連結具25は、下降位置
で縮径状態にあるスライドコッター26bの各楔片に狭
持されて係止保持される。(図3)
【0032】図3の状態から、制御ロープ30を牽引し
て連結具25を引き上げると共に、制御ロープ32を引
き上げると、受け具本体26a内のテーパー面に沿って
スライドコッター26bが引き上げられ、スライドコッ
ター26bが上昇位置で拡径状態になり(図4)、この
状態で制御ロープ30のみを緩めると、連結具25は連
結受け具26内から脱落する(図5)。
【0033】これにより、キブル懸吊手段19は、連結
受け具26に連結されたロープ固定具29と吊りロープ
24及び制御ロープ32による懸吊手段上部側と、連結
具25に連結された中継ロープ27とロープ固定具28
と吊りフック22及び制御ロープ32による懸吊手段下
部側とに分離が可能である。
【0034】キブル懸吊手段19は、懸吊手段上部側が
地上に設けた巻上げ機にキブルロープ24を介して常時
連結されると共に、懸吊手段下部側が2台の各キブル1
7A,17Bに吊りフック22を介してそれぞれ常時連
結され、替えキブルを行う際には、懸吊手段上部側に対
して懸吊手段下部側の付け替え作業を行う。
【0035】懸吊手段下部側の付け替え作業は、空キブ
ル17Aを懸吊していた懸吊手段下部側の制御ロープ3
0を、図5の状態で連結受け具26内から引き抜き、実
キブル17Bを懸吊する懸吊手段下部側の制御ロープ3
0を、連結受け具26内へ挿入させて行うが、この作業
を下段デッキ10上で容易に行うために、実キブル17
Bの制御ロープ30の上端側は下段デッキ10上の適所
に係止しておく。
【0036】キブル移動手段20は、図6及び図7で詳
細を示すように、ガイドレール34と移動梁部材35及
び巻上げ機21を備え、ガイドレール34はIビームや
H形鋼などによって形成され、中段デッキ9の下面側に
2本が並行状態で取り付けられている。
【0037】移動梁部材35には、長手方向両端側の上
面に取付金具38を介して走行ローラ37が枢着され、
この走行ローラ37は、減速機付きモータ36の回転駆
動でガイドレール34に沿って転動する駆動ローラ37
Aと、ガイドレール34に誘導されながら転動する従動
ローラ37Bとで構成されている。
【0038】移動梁部材35には、長手方向中間部の下
面側に巻上げ機21が装着されており、巻上げ機21か
ら繰り出される吊りチェーン39の先端に吊りリング4
0を設け、この吊りリング40が、キブル17の吊り柄
23基部に隣接して設けた吊りフック41と着脱できる
ようにしている。
【0039】なお、移動梁部材35の長手方向中央部
は、キブル通過孔18の中心を通過するキブルロープ2
4との干渉を避けるために、待避位置Y側へ湾曲させた
湾曲部35aを設けている。
【0040】キブル移動手段20は、空キブル状態で交
換位置Xに戻ってきたキブル17に対し、吊りフック2
2を吊り柄23に係止してキブルロープ24で懸吊した
ままの状態で、巻上げ機21から吊りチェーン39を繰
り出して吊りリング40を吊りフック41に係止させ、
これによりキブル17を吊着した後に吊り柄23に対す
る吊りフック22の係止を解除する。
【0041】吊り柄23に対する吊りフック22の解除
は、前記したようにキブル懸吊手段19の制御ロープ3
0,32を、下段デッキ10上の作業者が牽引操作して
行なわれ、キブル懸吊手段19の懸吊から解放されたキ
ブル17はキブル移動手段20によって懸吊され、減速
機付きモータ36の回転駆動でガイドレール34に沿っ
て待避位置Yとの間を水平移動できる。
【0042】図8はキブル移動手段20とキブル17と
の着脱状態を示すが、吊りリング40を吊りフック41
に係止させる作業は、図8(a)のように交換位置Xで
下段デッキ10上の作業者が行い、吊りフック41に対
して吊りリング40を解除する作業は、図8(b)のよ
うにキブル17をずり積み位置Zに着地させた状態で吊
りチェーン39を更に繰り出すと、自動的に解除され
る。
【0043】以上のように、キブル懸吊手段19とキブ
ル移動手段20を要部としてキブル交換装置が構成さ
れ、このキブル交換装置を用いて2台のキブル17(1
7A,17B)を、スカフォード4上で操作してキブル
交換を行いながらずり出し作業は実施されるが、その施
工手順を図9〜14で説明する。
【0044】これらの各図では、一方のキブル17Aは
空の状態(以下、空キブル17Aという)で、他方のキ
ブル17Bはずりが積み込まれた状態(以下、実キブル
17Bという)であり、各キブル17の吊り柄23には
それぞれ吊りフック22及び連結具25を含む制御ロー
プ30,32が連結されている。
【0045】図9の手順1では、地上から戻ってきた空
キブル17Aは、キブル懸吊手段19を介してキブルロ
ープ24で懸吊され、ずり出し通路上の交換位置Xにあ
り、キブル移動手段20はずり出し通路上から離れた待
避位置Yにあり、実キブル17Bは交換位置X直下のず
り積み位置Zにある状態を示している。
【0046】図10の手順2では、待避位置Yにあった
キブル移動手段20を交換位置Xへ水平移動させる状態
を示し、図11の手順3では、交換位置Xに移動させた
空キブル17Aに対し、キブル懸吊手段19による空キ
ブル17Aの懸吊はそのまま継続しながら、キブル移動
手段20の吊りリング40を吊りフック41に係止させ
ている状態を示している。
【0047】図12の手順4では、キブル懸吊手段19
による空キブル17Aの懸吊を、制御ロープ30,32
の牽引操作で解除した後に、キブル移動手段20で懸吊
した空キブル17Aを待避位置Yへ水平移動させた状態
を示し、図13の手順5では、坑底部に吊り降ろしたキ
ブル懸吊手段19の吊りフック22に対し、ずり積み位
置Zにある実キブル17Bの吊り柄23に係止させた状
態を示している。
【0048】図13における実キブル17Bは、地上に
設置した巻上げ機でキブルロープ24を巻上げることに
より、キブル懸吊手段19に懸吊された状態でずり出し
通路上に沿って地上に移送され、ずり出しを行った後に
図9の手順1のように空キブル状態で交換位置Xに戻っ
てくるが、その間に図14の手順6のように、待避位置
Yにある他方のキブル17Aをずり積み位置Zに設置す
る。
【0049】図14の手順6では、キブル17Aをキブ
ル移動手段20の巻上げ機21で懸吊し、交換位置Xに
移動させた後にずり積み位置Zに移動させるが、キブル
17Aが坑底部に着地した後も更に吊りチェーン39を
繰り出すと、図8(b)のように吊りフック41から吊
りリング40が自動的に外れ、その後にキブル移動手段
20を図9の手順1のように待避位置Yに戻す。
【0050】なお、ずり積み位置Zに移動させた空キブ
ル状態のキブル17Aは、新たな実キブルとしてずり積
み機16によるずり積み作業が行われるが、キブル17
Aにはずり積み完了後の地上への搬出に備えて、図5に
おけるキブル懸吊手段19の吊りフック22が吊り柄2
3に係止保持されている。
【0051】以上のように、このキブル交換方法では坑
底部のずり積み位置Zにあるキブル17Bを、地上に設
置した巻上げ機で懸吊してずり出し通路上にあるスカフ
ォード4のキブル通過孔18を介してずり出しを行い、
スカフォード4で待避していたキブル17Aを坑底部へ
吊り降ろすと共に、地上から戻ってきたキブル17Bを
スカフォード4で待避させる一連の繰り返し操作を行
う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるキブル交換方法を適用した立坑掘
削設備の正面図。
【図2】本発明によるキブル交換方法を適用した立坑掘
削設備の右側面図。
【図3】本発明の要部となるキブル懸吊手段における吊
りフックの自動着脱操作を示す説明図。
【図4】本発明の要部となるキブル懸吊手段における吊
りフックの自動着脱操作を示す説明図。
【図5】本発明の要部となるキブル懸吊手段における吊
りフックの自動着脱操作を示す説明図。
【図6】本発明の要部となるキブル移動手段の正面図。
【図7】本発明の要部となるキブル移動手段の平面図。
【図8】本発明の要部となるキブル移動手段とキブルと
の着脱状態を示す説明図。
【図9】本発明のキブル交換方法を用いたキブル交換の
操作手順1の説明図。
【図10】本発明のキブル交換方法を用いたキブル交換
の操作手順2の説明図。
【図11】本発明のキブル交換方法を用いたキブル交換
の操作手順3の説明図。
【図12】本発明のキブル交換方法を用いたキブル交換
の操作手順4の説明図。
【図13】本発明のキブル交換方法を用いたキブル交換
の操作手順5の説明図。
【図14】本発明のキブル交換方法を用いたキブル交換
の操作手順6の説明図。
【符号の説明】
1 シープ 2 ロープ 3 立坑 4 スカフォード 5 移動型枠 6 覆工コンクリート 7 グリッパー 8 上段デッキ 9 中段デッキ 10 下段デッキ 11 エレベータ 12 昇降プラットフォーム 13 梯子 14 ホッパ 15 旋回シュート 16 ずり積込機(シャフトマッカー) 17 キブル(17A,17B) 18 キブル用通孔 19 キブル懸吊手段 20 キブル移動手段 21 巻上げ機(チェーンブロック) 22 吊りフック 23 吊り柄 24 キブルロープ 25 連結具(雄形の) 26 連結受け具(雌形の) 27 中継ロープ 28 ロープ固着具 29 ロープ固着具 30 制御ロープ 31 着脱具 32 制御ロープ 33 ライダー受け 34 ガイドレール 35 移動梁部材 36 減速機付きモータ 37 走行ローラ 38 取付金具 39 吊りチェーン 40 吊りリング 41 吊りフック X 交換位置 Y 待避位置 Z ずり積み位置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 坑底部のずり積み位置にある実キブル
    を、地上に巻上げ機を設置したキブル懸吊手段で、地上
    に移送してずり出しを行うずり出し工程と、スカフォー
    ド上の待避位置にある空キブルを、スカフォード上に巻
    上げ機を設置したキブル移動手段で、スカフォード上の
    交換位置を介して前記ずり積み位置に設置するキブル設
    置工程と、ずり出しを終えた空キブルを前記キブル懸吊
    手段でスカフォード上の交換位置に戻した後に、前記キ
    ブル移動手段で待避位置に移送するキブル待避工程とを
    備え、空キブルの懸吊をキブル懸吊手段からキブル移動
    手段に付け替える作業を、前記交換位置において懸吊状
    態のままで行うことを特徴とした立坑掘削におけるキブ
    ル交換方法。
  2. 【請求項2】 前記付け替え作業は、前記キブル懸吊手
    段の吊りフックをキブル上部の吊り柄に係止させて懸吊
    した状態で、前記キブル移動手段の吊りリングをキブル
    側部の吊りフックに係止させた後に、前記キブル懸吊手
    段の懸吊からキブルを解放すると共に、前記キブル移動
    手段によってキブルを懸吊させる請求項1に記載した立
    坑掘削におけるキブル交換方法。
  3. 【請求項3】 前記キブル懸吊手段は、制御ロープの牽
    引操作で連結受け具と連結具とを着脱させ、キブルロー
    プを含む連結受け具側と吊りフックを含む連結具側とに
    分離可能な着脱制御部を備え、前記キブル懸吊手段の懸
    吊からキブルを解放する際には、前記制御ロープの牽引
    操作で前記連結受け具側と連結具側を分離させる請求項
    2に記載した立坑掘削におけるキブル交換方法。
  4. 【請求項4】 前記キブル設置工程では、吊り柄にキブ
    ル懸吊手段の連結具側を係止させた空キブルを、前記キ
    ブル移動手段で懸吊してずり積み位置に着地させた後
    に、吊りリングが繋着された吊りチェーンを弛緩させ、
    キブル側部の吊りフックに係止した吊りリングを自動的
    に脱落させる請求項2又は請求項3に記載した立坑掘削
    におけるキブル交換方法。
  5. 【請求項5】 前記ずり出し工程では、実キブルの吊り
    柄に係止させたずり積み位置にあるキブル懸吊手段の連
    結具側と、交換位置にあるキブル懸吊手段の連結受け具
    側を、連結具側及び連結受け具側に繋着した制御ロープ
    をスカフォード上で牽引操作して連結させる請求項3又
    は請求項4に記載した立坑掘削におけるキブル交換方
    法。
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