JP2003103927A - 色並置を提供する電気凝固印刷方法及び装置 - Google Patents

色並置を提供する電気凝固印刷方法及び装置

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JP2003103927A
JP2003103927A JP2002226437A JP2002226437A JP2003103927A JP 2003103927 A JP2003103927 A JP 2003103927A JP 2002226437 A JP2002226437 A JP 2002226437A JP 2002226437 A JP2002226437 A JP 2002226437A JP 2003103927 A JP2003103927 A JP 2003103927A
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colloid
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JP2002226437A
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Adrien Castegnier
カステニョール アドリエン
Guy Castegnier
カステニョール ギイ
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/10Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
    • B41C1/105Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by electrocoagulation, by electro-adhesion or by electro-releasing of material, e.g. a liquid from a gel

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1インチ当たり400本以上の高解像度を有
すると共に高鮮明度を有する多色刷りイメージを得る。 【解決手段】 以下の手順で多色刷りイメージが生成さ
れ、基体上に転写される。即ち、一定速度で移動する連
続不動態面を有する陽電解不活性電極を設ける(a)。陽
電極活性面を油性物質でコーティングする(b)。油性物
質によりコーティングされた陽電極面上に、電気凝固印
刷インク中に存在するコロイドの電気凝固により、所望
の有色刷りイメージを表す複数の有色画素を形成する
(c)。そのとき各画素は、それぞれが異なる色の凝固コ
ロイドの並置ドットで構成される。その有色画素を基体
に接触させ、その有色画素を陽電極面から基体上に転写
し、それにより基体に多色刷りイメージを印刷する
(d)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気凝固印刷の分野
における改良品に関する。更に詳細には、本発明は色並
置を提供する電気凝固印刷方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】1990年1月23日に発行された米国
特許第4、895、629号では、発明者は高速電気凝
固印刷方法及び装置について述べており、該方法及び装
置では、イメージを表す着色凝固コロイドのドットが形
成される不動態表面を有する回転シリンダーの形状の陽
電極を使用する。これらの着色凝固コロイドのドットは
その後に紙のような基体と接触して着色凝固インクが基
体に転写され、それによって基体にイメージが印刷され
る。この特許で説明しているように、陽電極への凝固コ
ロイドのドットの固着性を弱めると共に、抑制できない
腐食を防ぐために、陰電極を通電する前に陽電極の表面
に油性物質及び金属酸化物を含む分散液をコーティング
する。また、陰電極が通電され電気分解されることによ
り生じるガスが、陰電極と陽電極との間に溜まらないよ
うに、ガスを油性物質と反応させて消費させる。
【0003】陽電極と陰電極との間に画定される間隙に
注入される電気凝固印刷インクは、実質的にはポリマー
分散液からなり、該ポリマー分散液は電気凝固可能なコ
ロイド、分散媒体、可溶性電解質及び着色剤を含む。着
色剤に顔料を使用する場合、顔料をインクに均一に分散
させるために分散剤を添加する。コロイドが凝固した
後、残留する非凝固コロイドは、例えば、柔らかいゴム
スキージで表面を擦ることによって陽電極の表面から除
去され、結果として着色凝固コロイドが完全に露出し、
この凝固コロイドが後に基体に転写される。次に、陽電
極の表面が回転ブラシと洗浄水とでクリーニングされて
残留する凝固コロイドが除去される。
【0004】多色刷りイメージを希望する場合、陰電極
と陽電極、陽電極コーティングデバイス、インクインジ
ェクタ、ゴムスキージ及び陽電極クリーンニングデバイ
スが、印刷ユニットを構成するよう配列され、異なる着
色剤を使用する幾つかの印刷ユニットがタンデムに配置
されて凝固したコロイドの異なる色のイメージを形成
し、それらはそれぞれの転写ステーションで基体上に重
ねられて転写されて所望の多色刷りイメージを形成す
る。或いは、印刷ユニットは基体を各印刷ユニットによ
り形成された凝固したコロイドの色の付いたドットと接
触させる単一のローラの周囲に配置し、連続したウェブ
状の基体をそのローラの周囲を部分的に巻くと共にそれ
ぞれの転写ステーションを通過させて異なる色のイメー
ジを重ねた状態で印刷する。
【0005】多色刷りイメージは、また次のようにして
も形成できる。即ち、回転シリンダーの形をした単一陽
電極を設け、そして陰電極、陽電極コーティングデバイ
ス、インクインジェクタ、ゴムスキージ及び陽電極クリ
ーンニングデバイスにより印刷ユニットを構成し、それ
ぞれが異なる着色剤を使用する幾つかの印刷ユニットを
シリンダー状の陽電極の周りに配置することにより、凝
固したコロイドの幾つかの異なる色のイメージを形成
し、それらはそれぞれの転写ステーションで陽電極表面
から基体上に重ねられて転写されて所望の多色イメージ
を形成している。連続したウェブ状の基体は、部分的に
陽電極の周りに巻かれ、それぞれの転写ステーションを
通過することにより、異なる色のイメージが重ねられて
印刷される。このような配置構成は1996年7月23
日に発行された米国特許第5、538、601号に記述
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記多色印刷装置の各
印刷ユニットは、陽電極コーティングデバイス及びクリ
ーンニングデバイスを必要とするので、かかる装置は、
扱いにくいばかりでなく、大変高価なものとなる。更
に、凝固したコロイドの異なる色のイメージは、それぞ
れの転写ステーションで基体上に重ねられて転写され、
従ってこのように幾つかの転写ステーションがあること
になるので、異なる色のイメージが完全に重ね合わされ
て形成された多色刷りイメージを提供することは困難で
ある。
【0007】従って、本発明は上記欠点を克服し、高鮮
明な多色刷りイメージを提供することができる、低価格
で扱いにくくない、改良された多色電気凝固印刷方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の多色電気凝固印刷方法は、 a)所定の経路に沿って略一定速度で移動する連続した
不動態面であって、陽電極活性面を画成する不動態面を
有する陽極不活性電極を提供し、 b)前記陽電極活性面を油性物質でコーティングして、
その面上に、油性物質のミクロの液滴を形成し、 c)油性コーティングされた陽電極活性面上に、所望の
多色刷りイメージを表す複数の有色画素であって、各画
素が異なる色を有する凝固コロイドの並置されたドット
からなる複数の有色画素を形成し、そのステップ(c)
は、 i)それぞれが所定の断面寸法を有する柱形状をしてお
り、また端面が不動態化酸化膜に覆われた1列の陰電解
不活性電極であって、電気的に互いに絶縁され、陽電極
活性面から所定の一定の間隙だけ離れて平面内に配置さ
れた対応する複数の陰極活性面を画成するように直線状
に配置されると共に、電極間隙よりも狭い間隔をおいて
互いに配置される陰電解不活性電極を設け、 ii)前記電極間隙を、電気凝固性コロイド、分散媒体、
可溶性電解質及び着色剤を含むコロイド分散液よりなる
電気凝固印刷インクで満たし、 iii)−1.5から−40ボルトであって、15ナノ秒
から6マイクロ秒のパルス幅を有するパルス状バイアス
電圧であって、そのパルス幅に非線形的に反比例するバ
イアス電圧を印加し、 iv)前記陰電極のうち選択された電極に充分なトリガー
電圧を印加することにより、それらを通電させ、陽電極
活性面を移動させながら、前記通電された陰極活性面と
は反対の油性物質でコーティングされた陽電極活性面上
に、点単位で選択的にコロイドを凝固させ固着させ、そ
れにより有色凝固コロイドのドットを形成し、 v)前記陽電極活性面から残った凝固していないコロイ
ドを除去し、 vi)ステップ(i)から(v)までを数回繰り返し、前記
経路に沿って所定の位置に設けられる対応する数の印刷
ステージを画成し、各印刷ステージは異なる色の着色剤
を使って異なる色を有する凝固コロイドのドットを生成
し、各印刷ステージの陰電極の間隔は、各陰電極の断面
寸法の少なくとも3倍あることにより、異なる色を有す
る凝固コロイドのドットを並置させることができ、それ
により前記有色画素を形成する、ことにより実行され、 d)基体を前記有色画素に接触させて、陽電極活性面か
ら前記有色画素を基体上に転写し、それにより基体に多
色刷りイメージを印刷することを要旨とする。
【0009】請求項2に記載の多色電気凝固印刷方法
は、請求項1に記載の多色電気凝固印刷方法において、
パルス幅が4マイクロ秒であって−2ボルトのパルス状
バイアス電圧が前記陰電極に印加されることを要旨とす
る。
【0010】また、上記目的を達成するため、請求項3
に記載の多色電気凝固印刷装置は、陽電極活性面を画成
する不動態面を有する陽極不活性電極と、前記陽電極活
性面を所定の経路に沿って略一定速度で移動させる手段
と、前記陽電極活性面を油性物質でコーティングして、
その面上に、油性物質のミクロの液滴を形成する手段
と、前記経路に沿って所定の位置に配置された複数の印
刷ユニットであって、各印刷ユニットが、それぞれが所
定の断面寸法を有する柱形状をしており、また端面が不
動態化酸化膜に覆われた1列の陰電解不活性電極であっ
て、電気的に互いに絶縁され、陽電極活性面から所定の
一定の間隙だけ離れて平面内に配置された対応する複数
の陰極活性面を画成するように直線状に配置されると共
に、電極間隙よりも狭い間隔をおいて互いに配置される
陰電解不活性電極と、前記電極間隙を、電気凝固性コロ
イド、分散媒体、可溶性電解質及び着色剤を含むコロイ
ド分散液よりなる電気凝固印刷インクで満たす手段と、
−1.5から−40ボルトであって、15ナノ秒から6
マイクロ秒のパルス幅を有するパルス状バイアス電圧で
あって、そのパルス幅に非線形的に反比例するバイアス
電圧を印加する手段と、前記陰電極のうち選択された電
極に充分なトリガー電圧を印加することにより、それら
を通電させ、陽電極活性面を移動させながら、前記通電
された陰極活性面とは反対の油性物質でコーティングさ
れた陽電極活性面上に、点単位で選択的にコロイドを凝
固させ固着させ、それにより有色凝固コロイドのドット
を形成する手段と、前記陽電極活性面から残った凝固し
ていないコロイドを除去する手段と、を備え、各印刷ユ
ニットが、異なる色の着色剤を使って、油性コーティン
グされた陽電極活性面上に異なる色を有する凝固コロイ
ドのドットを生成し、各印刷ユニットの陰電極の間隔
は、各陰電極の断面寸法の少なくとも3倍あることによ
り、異なる色を有する凝固コロイドのドットを並置させ
ることができ、それにより所望の多色刷りイメージを表
す複数の有色画素であって、各画素が異なる色を有する
凝固コロイドの並置されたドットからなる複数の有色画
素を形成するような複数の印刷ユニットと、基体を前記
有色画素に接触させて、陽電極活性面から前記有色画素
を基体上に転写し、それにより基体に多色刷りイメージ
を印刷する手段と、を備えたことを要旨とする。
【0011】請求項4に記載の多色電気凝固印刷装置
は、請求項3に記載の多色電気凝固印刷装置において、
前記陰電極のそれぞれは、約10μmから約50μmの
直径を有する円形の断面を有していることを要旨とす
る。
【0012】請求項5に記載の多色電気凝固印刷装置
は、請求項4に記載の多色電気凝固印刷装置において、
前記電極間隙は、約35μmから約100μmであるこ
とを要旨とする。
【0013】請求項6に記載の多色電気凝固印刷装置
は、請求項3に記載の多色電気凝固印刷装置において、
前記陰電極は、クロム、ニッケル、ステンレス鋼、チタ
ンを有する群から選択される電解不活性金属により形成
されていることを要旨とする。
【0014】請求項7に記載の多色電気凝固印刷装置
は、請求項3に記載の多色電気凝固印刷装置において、
前記陽電極は長手方向中心軸を有する柱状電極であり、
前記陽電極活性面を移動させる前記手段は前記長手方向
軸を中心にして前記柱状陽電極を回転させる手段を含ん
でおり、前記各印刷ユニットは前記柱状陽電極の周りに
配置されていることを要旨とする。
【0015】請求項8に記載の多色電気凝固印刷装置
は、請求項7に記載の多色電気凝固印刷装置において、
前記陽電極は、ステンレス鋼で形成されていることを要
旨とする。
【0016】請求項9に記載の多色電気凝固印刷装置
は、請求項3に記載の多色電気凝固印刷装置において、
前記基体を有色画素に接触させる前記手段の下流に配置
され、残った凝固コロイドを前記陽電極活性面から除去
するクリーニング手段を更に備えたことを要旨とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0018】本発明の一実施形態によれば、多色電気凝
固印刷方法は、 a)所定の経路に沿って略一定速度で移動する連続した
不動態面であって、陽電極活性面を画成する不動態面を
有する陽極不活性電極を提供し、 b)前記陽電極活性面を油性物質でコーティングして、
その面上に、油性物質のミクロの液滴を形成し、 c)油性コーティングされた陽電極活性面上に、所望の
多色刷りイメージを表す複数の有色画素であって、各画
素が異なる色を有する凝固コロイドの並置されたドット
からなる複数の有色画素を形成し、 d)基体を前記有色画素に接触させて、陽電極活性面か
ら前記有色画素を基体上に転写し、それにより基体に多
色刷りイメージを印刷する、という各ステップを有して
いる。
【0019】本発明におけるそのステップ(c)は、 i)それぞれが所定の断面寸法を有する柱形状をしてお
り、また端面が不動態化酸化膜に覆われた1列の陰電解
不活性電極であって、電気的に互いに絶縁され、陽電極
活性面から所定の一定の間隙だけ離れて平面内に配置さ
れた対応する複数の陰極活性面を画成するように直線状
に配置されると共に、電極間隙よりも狭い間隔をおいて
互いに配置される陰電解不活性電極を設け、 ii)前記電極間隙を、電気凝固性コロイド、分散媒体、
可溶性電解質及び着色剤を含むコロイド分散液よりなる
電気凝固印刷インクで満たし、 iii)−1.5から−40ボルトであって、15ナノ秒
から6マイクロ秒のパルス幅を有するパルス状バイアス
電圧であって、そのパルス幅に非線形的に反比例するバ
イアス電圧を印加し、 iv)前記陰電極のうち選択された電極に充分なトリガー
電圧を印加することにより、それらを通電させ、陽電極
活性面を移動させながら、前記通電された陰極活性面と
は反対の油性物質でコーティングされた陽電極活性面上
に、点単位で選択的にコロイドを凝固させ固着させ、そ
れにより有色凝固コロイドのドットを形成し、 v)前記陽電極活性面から残った凝固していないコロイ
ドを除去し、 vi)ステップ(i)から(v)までを数回繰り返し、前記
経路に沿って所定の位置に設けられる対応する数の印刷
ステージを画成し、各印刷ステージは異なる色の着色剤
を使って異なる色を有する凝固コロイドのドットを生成
し、各印刷ステージの陰電極の間隔は、各陰電極の断面
寸法の少なくとも3倍あることにより、異なる色を有す
る凝固コロイドのドットを並置させることができ、それ
により前記有色画素を形成する、ことにより実行され
る。
【0020】本発明の他の実施形態によれば、多色電気
凝固印刷装置は、陽電極活性面を画成する不動態面を有
する陽極不活性電極と、前記陽電極活性面を所定の経路
に沿って略一定速度で移動させる手段と、前記陽電極活
性面を油性物質でコーティングして、その面上に、油性
物質のミクロの液滴を形成する手段と、前記経路に沿っ
て所定の位置に配置された複数の印刷ユニットであっ
て、各印刷ユニットが、それぞれが所定の断面寸法を有
する柱形状をしており、また端面が不動態化酸化膜に覆
われた1列の陰電解不活性電極であって、電気的に互い
に絶縁され、陽電極活性面から所定の一定の間隙だけ離
れて平面内に配置された対応する複数の陰極活性面を画
成するように直線状に配置されると共に、電極間隙より
も狭い間隔をおいて互いに配置される陰電解不活性電極
と、前記電極間隙を、電気凝固性コロイド、分散媒体、
可溶性電解質及び着色剤を含むコロイド分散液よりなる
電気凝固印刷インクで満たす手段と、−1.5から−4
0ボルトであって、15ナノ秒から6マイクロ秒のパル
ス幅を有するパルス状バイアス電圧であって、そのパル
ス幅に非線形的に反比例するバイアス電圧を印加する手
段と、前記陰電極のうち選択された電極に充分なトリガ
ー電圧を印加することにより、それらを通電させ、陽電
極活性面を移動させながら、前記通電された陰極活性面
とは反対の油性物質でコーティングされた陽電極活性面
上に、点単位で選択的にコロイドを凝固させ固着させ、
それにより有色凝固コロイドのドットを形成する手段
と、前記陽電極活性面から残った凝固していないコロイ
ドを除去する手段と、を備え、各印刷ユニットが、異な
る色の着色剤を使って、油性コーティングされた陽電極
活性面上に異なる色を有する凝固コロイドのドットを生
成し、各印刷ユニットの陰電極の間隔は、各陰電極の断
面寸法の少なくとも3倍あることにより、異なる色を有
する凝固コロイドのドットを並置させることができ、そ
れにより所望の多色刷りイメージを表す複数の有色画素
であって、各画素が異なる色を有する凝固コロイドの並
置されたドットからなる複数の有色画素を形成するよう
な複数の印刷ユニットと、基体を前記有色画素に接触さ
せて、陽電極活性面から前記有色画素を基体上に転写
し、それにより基体に多色刷りイメージを印刷する手段
と、を備えている。
【0021】本発明者は、陰電極の間隔が各陰電極の断
面寸法の少なくとも3倍となるように、各印刷ステージ
又はユニットの陰電極を配置することにより、所望の多
色刷りイメージを表す有色画素であって、各画素が異な
る色を有する凝固コロイドの並置されたドットからなる
有色画素を陽電極活性面上に形成できることを、全く予
期せず発見した。これらの有色画素は、その後、単一転
写ステーションにおいて、陽電極活性面から基体上に転
写でき、それにより基体上に多色刷りイメージが印刷さ
れる。更に、陽電極活性面を油性物質でコーティングす
るための単一陽電極コーティングデバイスが必要とされ
る。
【0022】電気凝固印刷に使用される陽電極は、陰電
極が通電すると、電極上の不動態化酸化膜が溶解するこ
とにより、コロイドの凝固を引き起こす3価のイオンが
生成されるように、3価のイオンを放出することができ
る電解不活性金属で形成されていなければならない。電
解不活性金属の適切な例はステンレス鋼、アルミニウ
ム、錫である。
【0023】1998年3月12日発行の米国特許第
5,750,593号に説明されているように、Cl-、B
r-及びI-、等の電解陰イオンが存在下において不動態化
酸化膜の崩壊が起こり、そしてハロゲン化陰イオンによ
りその不動態化膜からの酸素置換が次第に生じ、更にそ
のハロゲン化陰イオンによりその金属表面からの吸収酸
素の置換が生じる。不動態化膜の崩壊が一旦始まると、
その速度は、電解が印加されている下では爆発的に増し
ていく。従って、金属表面において可溶性ハロゲン化金
属が形成される。換言すれば、崩壊箇所において不動態
化酸化膜の局所的溶解が生じ、それにより金属イオンが
電解溶液の中に放出される。本願の電気凝固印刷方法に
おいて、ステンレス鋼又はアルミニウムでできた陽電極
が利用される場合には、かかる電極上で不動態化酸化膜
の溶解が起これば、Fe3+イオン又はAl3+イオンが生成さ
れる。その後、これらの3価のイオンによりコロイドの
凝固が始まる。
【0024】陽電極は、米国特許第4、661、222
号に記載される移動するエンドレスベルトの形態、或い
は米国特許第4、895、629号及び第5、538、
601号に記載される回転シリンダの形態でも使用可能
である。後者の場合、印刷ステージ或いはユニットは円
柱状の陽電極の周囲に設けられる。ステップ(c)の凝
固コロイドの粘性を増すために陽電極活性面とインクは
約35〜60度、好ましくは40度の温度に維持され、
有色凝固コロイドのドットをステップ(d)の転写の間
に一定に保ち、これにより有色凝固コロイドの基体への
転写性を向上させることができる。例えば、陽電極活性
面を所望の温度に加熱して、加熱された電極面にインク
を塗布して熱をインクに移す。
【0025】陰電極に通電する前に陽電極の表面を油性
物質でコーティングすると、陽電極への凝固インクのド
ットの固着性が弱まり、抑制できない陽電極の腐食を防
止することができる。また、油性物質を用いると、陰電
極の通電による電気分解で生じるガスが油性物質との反
応により消費され、陰電極と陽電極の間にガスが溜まる
ことはない。本発明者は、酸化金属と油性物質を混合す
る必要がもはやないことを見出し、現在入手可能な電極
上の不動態化酸化膜が、所望の反応を起こす触媒として
作用するのに充分な酸化金属を有するものと信じられ
る。
【0026】ステップ(b)において陽電極の表面をコ
ーティングするのに使用できる適切な油性物質の例は、
アラキドン酸、リノール酸、オレフィン酸及びパルミト
オレイン酸等の不飽和脂肪酸、また、コーンオイル、亜
麻仁油、オリーブオイル、ピーナッツオイル、大豆油、
サンフラワーオイル等の不飽和植物油である。オレイン
酸が特に好ましい。陽電極活性面の表面に形成されるミ
クロ液滴の大きさは約1〜約5μmである。
【0027】油性物質でコーティングされた陽電極活性
面は、ステップ(c)の前に陽電極活性面へのミクロ液
滴の固着力を増すように研磨するのが好ましい。例え
ば、馬の毛でできた半径方向に伸びた複数の剛毛を有し
先端が陽極面に接触する回転ブラシを使用することがで
きる。ブラシの回転により表面と接触する剛毛により生
じる摩擦が陽電極活性面へのミクロ液滴の固着力を増す
ことが分かっている。
【0028】円柱状の陽電極が垂直に伸びている場合、
上記電気凝固印刷方法のステップ(c)(ii)は、陽電
極に対して所定の高さに設けられた電極間隙に隣接して
設けられた流体放出手段から陽電極にインクを連続的に
放出し、インクを陽電極活性面に沿って下方に流し、そ
してインクは陽電極の回転に伴って陽電極により電極間
隙に運ばれて充填されるように行うのが良い。陽電極活
性面から下方に流れ落ちた余剰分のインクを回収し、そ
の回収したインクを流体放出手段に戻すのが好ましい。
【0029】一般に使用されるコロイドは、分子量の大
きな線状コロイド、即ち、約10、000〜1、00
0、000、好ましくは約100、000〜600、0
00の平均分子量のコロイドである。適切なコロイドと
は例えば、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、寒天等の
天然ポリマーや、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド
及びポリビニルアルコールなどの合成ポリマーである。
特に好ましいコロイドは、商標名ACCOSTRENGTH 86とし
てCyanamid Inc.で市販されている平均分子量が約25
0、000のアクリルアミド及びアクリル酸の陰イオン
共重合体である。コロイドを分散させるための媒体とし
て水を使用することにより所望のコロイド分散液を作る
のも好ましい。
【0030】好ましい電解質はリチウム塩化物、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムなどのハロゲ
ン化アルカリ金属、ハロゲン化アルカリ土類である。塩
化カリウムが特に好ましい。着色剤は染料や顔料を使用
できる。コロイドを着色するのに適した染料の例は、黒
に着色するためのDuasyn Acid Black、シアンに着色す
るためのDuasyn Acid Blue等のHOECHESTから市販されて
いる水溶性染料、またはシアンに着色するためのAnti-H
alo Dye Blue T. Pina、マゼンタに着色するためのAnti
-Halo Dye AC Magent Extra V01 Pina、黄色に着色する
ためのAnti-Halo Dye Oxonol Yellow N. Pina等のRIEDE
L-DEHAEにより市販されている染料である。着色剤とし
て顔料を使用する場合、黒に着色するためのCarbon Blo
ack Monarch等のCABOT CORPから市販されている顔料
や、シアンに着色するためのHostaperm Blue B2GやB3
G、マゼンタに着色するためのPermanent Rubine F6BやL
6B、黄色に着色するためのPermanent Yellow DGRやDHG
等のHOECHSTより市販されている顔料を使用することが
できる。染料をインクに均一に分散するために分散剤が
加えられる。適切な分散剤の例は商標名CLOSPERSE 2500
0でBoehme Filatex CanadaInc.より市販されている陰イ
オン分散剤である。
【0031】ステップ(c)(iii)において、パルス
幅が15ナノ秒〜6マイクロ秒であって−1.5〜−4
0ボルトのパルス状バイアス電圧が陰電極に印加され
る。これにより、縁部を腐食させることなく、陰電極同
士を電極間隙よりも狭い間隔で互いに近接して配置させ
得つつ、陰電極の表面上の望ましくないゼラチン状の付
着物や電気凝固印刷イメージ上の望ましくない低濃度の
にじみの生成を防ぐことができる。そのパルス状バイア
ス電圧のパルス幅が6マイクロ秒であって−1.5ボル
トよりも小さい場合には、各陰電極の導通に伴ってその
不動態化酸化膜がインク内に溶けだし、それにより金属
イオンが放出され、陰電極の縁部が腐食してしまう。一
方、パルス状バイアス電圧のパルス幅が15ナノ秒であ
って−40ボルトよりも大きい場合には、かかる電圧は
ゼラチン状の付着物や低濃度のにじみを形成させるに十
分な電圧である。パルス幅が15ナノ秒よりも短い場合
には、陰電極には縁部腐食が起こってしまい、6マイク
ロ秒よりも長い場合には、ゼラチン状の付着物や低濃度
のにじみが形成されてしまう。それ故、バイアス電圧に
おいて、そのパルス幅は、ゼラチン状の付着物や低濃度
のにじみを形成させるほどには大きなものであってはな
らないものの、陰電極の縁部腐食を防止できる程度に大
きくなければならない。従って、パルス幅が15ナノ秒
〜6マイクロ秒であって−1.5〜−40ボルト、好適
にはパルス幅が4マイクロ秒であって−2ボルトのパル
ス状バイアス電圧で動作させ、また陰電極同士を電極間
隙よりも狭い間隔で互いに十分に近接させて配置するこ
とにより、逆効果を生じさせることなく1インチ当たり
400本以上の高解像度を得ることができる。そして、
ステップ(c)(iv)において、トリガー電圧が選択さ
れた陰電極に印加され、それらの陰電極が導通し、それ
により、通電された陰極活性面とは反対の油性物質でコ
ーティングされた陽電極活性面上に、点単位で選択的に
コロイドを凝固させ固着させている。
【0032】陰電極はそれぞれ円柱状の形態を成し、断
面が円形で、その直径が約10μm〜約50μmである
のが好ましい。直径が約15μmの電極が好まれる。陽
電極と陰電極の間に画成される間隙は約35μm〜約1
00μmであり、間隙が小さいほど形成される凝固コロ
イドのドットがシャープになる。電極間隙が50μm台
の場合、陰電極は、約15μmの直径を有し、互いに約
48μmの距離だけ離れているのが望ましい。陰電極を
得るための電解不活性金属の適切な例は、クロム、ニッ
ケル、ステンレス鋼、チタンであるが、ステンレス鋼が
特に好ましい。
【0033】コロイドが凝固した後、凝固していない残
りのインクは、例えば柔らかいゴムスキージで表面を擦
ることにより陽電極活性面から除去され、有色凝固コロ
イドを完全に露呈させる。好ましくは、このように除去
された凝固していないコロイドは収集されて収集インク
と混合され、そしてその収集インクと混合された収集非
凝固コロイドは、前述の流体放出手段に回収される。
【0034】有色凝固コロイドの光学的濃度は、陰電極
に印加する電圧及び/又はパルス変調信号のパルス幅を
変えることにより変化させても良い。
【0035】ステップ(d)の後、陽電極活性面を普通
に洗浄し、残った凝固コロイドを除去する。好適な実施
形態では、陽電極は所定の方向に回転可能であり、残っ
た凝固していないコロイドは、陽電極の縦軸に平行に延
びた細長い回転ブラシにより陽電極活性面から除去され
る。そのブラシは、馬の毛ででき、その先端が陽電極活
性面に接触する半径方向に伸びた複数の剛毛を有してい
る。そして、陽電極の回転方向とは反対の方向にそのブ
ラシを回転させることにより、その剛毛を陽電極活性面
に剛毛を摩擦係合させ、ブラシのいずれかの側から、陽
電極活性面に対して洗浄液を圧力下で噴射する。この実
施形態では、陽電極活性面とインクは、洗浄液を加熱す
ることにより約35〜60度の温度に維持するのが好ま
しく、陽電極活性面が洗浄液に接触すると陽電極活性面
が加熱され、加熱された電極面にインクが塗布されると
熱がインクに伝えられる。
【0036】先ず多色電気凝固印刷装置が描かれている
図1を参照する。その多色電気凝固印刷装置は、回転シ
リンダーの形状をしており不活性化面12を有する中央
陽電極10と、その周囲に配置された、面12をクリー
ニングするための陽電極クリーニングデバイス14と、
面12を油性物質でコーティングする陽電極コーティン
グデバイス16と、油性物質がコーティングされた面1
2を研磨する研磨ブラシ18と、油性物質がコーティン
グされた面12上で、所望の多色刷りイメージを表す複
数の有色画素であって、その各画素が異なる色を有する
凝固コロイドの並置されたドットからなる複数の有色画
素を形成するように調整された4つの同一の印刷ユニッ
ト20と、で構成される。第一印刷ユニット20Aは、
黒色の凝固コロイドのドットを生成するように調整さ
れ、第二印刷ユニット20Bは、黄色の凝固コロイドの
ドットを生成するように調整され、第三印刷ユニット2
0Cは、マゼンタ色の凝固コロイドのドットを生成する
ように調整され、そして第四印刷ユニット20Dは、シ
アン色の凝固コロイドのドットを生成するように調整さ
れている。円柱状電極10は、垂直に延設され、モータ
(図示せず)により駆動されるシャフト22を有してい
る。つまりそのモータによりその電極はシャフト22と
一致する垂直軸に対して回転する。その装置は、更に、
圧力ローラ24を有しており、そのローラ24により連
続したウェブ状の基体が有色画素に接触し、陽電極面1
2からウェブ26への有色画素の転写が行われ、それに
よりウェブに多色刷りイメージが印刷される。
【0037】図2に最も的確に示されているように、陽
電極クリーニングデバイス14は、ハウジング32内に
配置された回転ブラシ28と2つの高圧注水器30とで
構成される。ブラシ28は、馬の毛ででき、その先端が
陽電極10の面12に接触する半径方向に伸びた複数の
剛毛34を有している。従って、ウェブ26への有色画
素の転写の後に面12上に残った凝固コロイドは、ブラ
シ28により除去され、注水器30により生成された水
の強力噴出により洗い流される。
【0038】陽電極コーティングデバイス16は、水平
延設分配ローラ36と、分配ローラ36に平行に延び、
圧力がかけられてそれと接触係合することによりニップ
(ロール間隙)40を形成するアプリケータローラ38
と、ローラ36に平行に延び、それと接触係合すること
によりニップ44を形成する転送ローラ42と、で構成
される。転送ローラ42は、圧力がかけられて陽電極1
0と接触係合することによりニップ46を形成し、陽電
極10が回転するとそれによりローラ42が駆動され得
る。コーティングデバイス16は、更に、油液としての
油性物質をアプリケータローラ38に供給するための補
給器48を含んでいる。
【0039】分配ローラ36は、酸化セラミック材料か
らなる周囲コーティング52が施された金属の個体コア
50を有している。コア50と一体化した一対のスタブ
シャフト54(1つのみ図示)が、ローラ36の先端か
ら外側に延設されている。アプリケータローラ38及び
転送ローラ42も金属の個体コア56を有しているが、
ポリウレタン性の周囲カバー58が備わっている。ロー
ラ36及び38は、分配ローラ36のシャフト54を駆
動するモータ(図示せず)により回転する。モータの駆
動により分配ローラ36が反時計回りに回転すると、そ
れがアプリケータローラ38に対して時計回りの回転を
与える。
【0040】補給器48は、アプリケータローラ38の
上部においてそれ上に油液を放出するように調整されて
いる。それによりその液体は重力の下、ローラ38に沿
って下に流れ、ローラ38の回転についてそれによりニ
ップ40まで運ばれる。ニップ40を通過するとその液
体は、分配ローラ36のセラミックコーティング52の
表面を均一に覆う膜を形成する。その膜は、油性物質を
含み、略均一の大きさであって均等に配列したミクロの
液滴に変化する。ローラ36上に形成されたミクロの液
滴は、そのローラによりニップ44に運ばれ、そこで転
送ローラ42上に移る。そしてそのミクロの液滴は、ロ
ーラ42によりニップ46に運ばれ、そこで陽電極10
上に移る。
【0041】陽電極10の油性物質でコーティングされ
た面12を研磨するために使用される研磨ブラシ18
は、ブラシ28と同様のものであり、馬の毛ででき、そ
の先端が面12に接触する半径方向に伸びた複数の剛毛
34を有している。ブラシ18が回転すると面12に接
触する剛毛34により生ずる摩擦が、ミクロの液滴の陽
電極面12上への固着が増すことが分かっている。
【0042】各印刷ユニット20は、油性物質でコーテ
ィングされた面12上に電気凝固印刷インクを放出する
装置60と、インク中に存在するコロイドを電気凝固さ
せて、油性物質でコーティングされた面12上に、有色
凝固コロイドのドットを形成する陰電極を備えた印刷ヘ
ッド62と、面12から、残った未凝固のコロイドを除
去する柔らかいゴムのスキージ66と、で構成される。
電気凝固印刷インクは、電解的凝固性ポリマー、分散媒
体、可溶性電解質及び着色剤を含むコロイド分散液によ
りなる。図3に示すように、各印刷ヘッドは、円柱状の
電極キャリア68を有しており、その円柱状電極キャリ
ア68は、それぞれが互いに電気的に絶縁され、電極キ
ャリア68の長手方向に沿って直線状に配列されて複数
の対応する陰電極活性面70を画する陰電極64を有し
ている。また、各印刷ヘッド62は、陰電極64の面7
0が陽電極面12から一定の所定間隙72だけ離れた面
内に配されるように、陽電極10に対して位置付けされ
る。また、電極64は、イメージ解像度を増すために、
電極間隙72よりも短い距離だけ互いに離れている。装
置60は、電極間隙72に隣接して配置され、その電極
間隙72を電気凝固印刷インクで満たす。
【0043】図4に示すように、各陰電極64は、円柱
状本体74を有しており、その円柱状本体74は、電解
不活性金属でできておりまた不動態化酸化膜76で覆わ
れている。かかる膜で覆われた電極本体74の端面は、
上述の陰電極活性面70を画成している。
【0044】図5は、各印刷ヘッド62の陰電極64
が、入力情報信号78に応じて、如何に通電されて有色
凝固コロイドのドットを形成するかを表した説明図であ
る。−1.5〜−40ボルトであって、15ナノ秒〜6
マイクロ秒のパルス幅を有するパルス状バイアス電圧を
陰電極64に印加するためのパルス状バイアス回路80
が設けられている。回路80により陰電極64に印加さ
れるパルス状バイアス電圧は、そのパルス幅に非線形的
に反比例している。駆動回路82は電極64のうちの選
択されたものをアドレス付けするためにも使用され、そ
れにより選択された電極にトリガー電圧が印加されてそ
れらは通電される。このような通電により、電極10を
回転させながら、通電された電極64の電極活性面70
とは反対の油性物質でコーティングされた陽電極10の
面12上に、点単位で選択的にコロイドを凝固させ固着
させ、それにより有色凝固コロイドの一列の対応ドット
を形成している。各印刷ユニット20に関係した駆動回
路82は、中央処理装置(図示せず)に接続されてい
る。
【0045】第1印刷ユニット20Aは、黒着色剤を含
むインクを利用し、黒色を有する凝固コロイドのドット
を生成している。第2印刷ユニット20Bは、黄着色剤
を含むインクを利用し、黄色を有する凝固コロイドのド
ットを生成している。第3印刷ユニット20Cは、マゼ
ンタ着色剤を含むインクを利用し、マゼンタ色を有する
凝固コロイドのドットを生成している。第4印刷ユニッ
ト20Dは、シアン着色剤を含むインクを利用し、シア
ン色を有する凝固コロイドのドットを生成している。各
印刷ユニット20の陰電極間隔は、各電極64の直径の
少なくとも3倍あり、それにより陽電極10の面12上
に異なる色の凝固コロイドのドットを形成する際にそれ
らが並置されることとなる。陽電極面12と陰電極活性
面70との間におけるインク内のコロイドの凝固は、そ
れらの面12及び70間の電解的に最も抵抗の少ない経
路に沿って生ずるのであるから、たとえ陽電極面12の
空き領域が通電電極64の陰電極活性面70に完全に相
対していなくても、それ以前に形成された異なる色の凝
固コロイドのドットに隣接する、面12の空き領域上に
コロイドの凝固が生じることとなる。その結果、所望の
多色刷りイメージを表す複数の有色画素が陽電極面12
上に形成され、各画素は異なる色の凝固コロイドの並置
ドットからなる。
【0046】図6は、陽電極10の表面上に形成された
典型的な画素の拡大平面図である。画素84は、印刷ユ
ニット20Aにより生成された黒色の凝固コロイドのド
ット86A、印刷ユニット20Bにより生成された黄色
の凝固コロイドのドット86B、印刷ユニット20Cに
より生成されたマゼンタ色の凝固コロイドのドット86
C、及び印刷ユニット20Dにより生成されたシアン色
の凝固コロイドのドット86Dで構成される。ドット8
6A、86B、86C及び86Dは互いに並置され、各
印刷ユニット20の陰電極64が約15マイクロメータ
の直径を有している場合には、各ドットは典型的にはそ
れぞれ約30マイクロメータの直径D1を有している。
従って、有色画素84は約60マイクロメータの直径D
2を有している。
【0047】有色画素84は、圧力ローラ24により、
陽電極面12からウェブ26上に転写され、それにより
ウェブに多色刷りイメージが印刷される。従って、この
ように1インチ当たり400本以上の高解像度を有する
と共に高鮮明度を有する多色刷りイメージが得られる。
【0048】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、1イン
チ当たり400本以上の高解像度を有すると共に高鮮明
度を有する多色刷りイメージが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施形態おける多色電気凝固印
刷装置であり、それぞれが異なる色の着色剤使用する4
つの印刷ユニットで構成される多色電気凝固印刷装置の
平面図である。
【図2】陽電極コーティングデバイス及びクリーニング
デバイスと共に印刷ユニットの1つを示す部分断面図で
ある。
【図3】印刷ユニットの1つの印刷ヘッドの部分長手方
向図である。
【図4】図3に表した印刷ヘッドの部分断面図であり、
陰電極の1つを示す図である。
【図5】各印刷ヘッドの陰電極がどのように情報の入力
信号に応じて通電されるかを示す説明図である。
【図6】図1に表された多色電気凝固印刷装置により形
成された有色画素の拡大平面図である。
【符号の説明】
10 中央陽電極 14 陽電極クリーニングデバイス 16 陽電極コーティングデバイス 18 研磨ブラシ 20 印刷ユニット 22 シャフト 24 ローラ 26 ウェブ 28 回転ブラシ 30 高圧注水器 32 ハウジング 34 剛毛 36 分配ローラ 38 アプリケータローラ 40 ニップ(ロール間隙) 42 転送ローラ 44 ニップ 46 ニップ 48 補給器 50 金属個体コア 52 セラミックコーティング 54 スタブシャフト 56 金属個体コア 58 周囲カバー 60 インク放出装置 62 印刷ヘッド 64 陰電極 66 スキージ 68 円柱状電極キャリア 70 陰電極活性面 72 電極間隙 74 円柱状本体 76 不動態化酸化膜 78 入力情報信号 80 パルス状バイアス回路 82 駆動回路 84 画素 86 ドット

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)所定の経路に沿って略一定速度で移
    動する連続した不動態面であって、陽電極活性面を画成
    する不動態面を有する陽極不活性電極を提供し、 b)前記陽電極活性面を油性物質でコーティングして、
    その面上に、油性物質のミクロの液滴を形成し、 c)油性コーティングされた陽電極活性面上に、所望の
    多色刷りイメージを表す複数の有色画素であって、各画
    素が異なる色を有する凝固コロイドの並置されたドット
    からなる複数の有色画素を形成し、そのステップ(c)
    は、 i)それぞれが所定の断面寸法を有する柱形状をしてお
    り、また端面が不動態化酸化膜に覆われた1列の陰電解
    不活性電極であって、電気的に互いに絶縁され、陽電極
    活性面から所定の一定の間隙だけ離れて平面内に配置さ
    れた対応する複数の陰極活性面を画成するように直線状
    に配置されると共に、電極間隙よりも狭い間隔をおいて
    互いに配置される陰電解不活性電極を設け、 ii)前記電極間隙を、電気凝固性コロイド、分散媒体、
    可溶性電解質及び着色剤を含むコロイド分散液よりなる
    電気凝固印刷インクで満たし、 iii)−1.5から−40ボルトであって、15ナノ秒
    から6マイクロ秒のパルス幅を有するパルス状バイアス
    電圧であって、そのパルス幅に非線形的に反比例するバ
    イアス電圧を印加し、 iv)前記陰電極のうち選択された電極に充分なトリガー
    電圧を印加することにより、それらを通電させ、陽電極
    活性面を移動させながら、前記通電された陰極活性面と
    は反対の油性物質でコーティングされた陽電極活性面上
    に、点単位で選択的にコロイドを凝固させ固着させ、そ
    れにより有色凝固コロイドのドットを形成し、 v)前記陽電極活性面から残った凝固していないコロイ
    ドを除去し、 vi)ステップ(i)から(v)までを数回繰り返し、前記
    経路に沿って所定の位置に設けられる対応する数の印刷
    ステージを画成し、各印刷ステージは異なる色の着色剤
    を使って異なる色を有する凝固コロイドのドットを生成
    し、各印刷ステージの陰電極の間隔は、各陰電極の断面
    寸法の少なくとも3倍あることにより、異なる色を有す
    る凝固コロイドのドットを並置させることができ、それ
    により前記有色画素を形成する、ことにより実行され、 d)基体を前記有色画素に接触させて、陽電極活性面か
    ら前記有色画素を基体上に転写し、それにより基体に多
    色刷りイメージを印刷することを特徴とする多色電気凝
    固印刷方法。
  2. 【請求項2】 パルス幅が4マイクロ秒であって−2ボ
    ルトのパルス状バイアス電圧が前記陰電極に印加される
    ことを特徴とする請求項1に記載の多色電気凝固印刷方
    法。
  3. 【請求項3】 陽電極活性面を画成する不動態面を有す
    る陽極不活性電極と、 前記陽電極活性面を所定の経路に沿って略一定速度で移
    動させる手段と、 前記陽電極活性面を油性物質でコーティングして、その
    面上に、油性物質のミクロの液滴を形成する手段と、 前記経路に沿って所定の位置に配置された複数の印刷ユ
    ニットであって、各印刷ユニットが、 それぞれが所定の断面寸法を有する柱形状をしており、
    また端面が不動態化酸化膜に覆われた1列の陰電解不活
    性電極であって、電気的に互いに絶縁され、陽電極活性
    面から所定の一定の間隙だけ離れて平面内に配置された
    対応する複数の陰極活性面を画成するように直線状に配
    置されると共に、電極間隙よりも狭い間隔をおいて互い
    に配置される陰電解不活性電極と、 前記電極間隙を、電気凝固性コロイド、分散媒体、可溶
    性電解質及び着色剤を含むコロイド分散液よりなる電気
    凝固印刷インクで満たす手段と、 −1.5から−40ボルトであって、15ナノ秒から6
    マイクロ秒のパルス幅を有するパルス状バイアス電圧で
    あって、そのパルス幅に非線形的に反比例するバイアス
    電圧を印加する手段と、 前記陰電極のうち選択された電極に充分なトリガー電圧
    を印加することにより、それらを通電させ、陽電極活性
    面を移動させながら、前記通電された陰極活性面とは反
    対の油性物質でコーティングされた陽電極活性面上に、
    点単位で選択的にコロイドを凝固させ固着させ、それに
    より有色凝固コロイドのドットを形成する手段と、 前記陽電極活性面から残った凝固していないコロイドを
    除去する手段と、 を備え、 各印刷ユニットが、異なる色の着色剤を使って、油性コ
    ーティングされた陽電極活性面上に異なる色を有する凝
    固コロイドのドットを生成し、各印刷ユニットの陰電極
    の間隔は、各陰電極の断面寸法の少なくとも3倍あるこ
    とにより、異なる色を有する凝固コロイドのドットを並
    置させることができ、それにより所望の多色刷りイメー
    ジを表す複数の有色画素であって、各画素が異なる色を
    有する凝固コロイドの並置されたドットからなる複数の
    有色画素を形成するような複数の印刷ユニットと、 基体を前記有色画素に接触させて、陽電極活性面から前
    記有色画素を基体上に転写し、それにより基体に多色刷
    りイメージを印刷する手段と、 を備えたことを特徴とする多色電気凝固印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記陰電極のそれぞれは、約10μmか
    ら約50μmの直径を有する円形の断面を有しているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の多色電気凝固印刷装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電極間隙は、約35μmから約10
    0μmであることを特徴とする請求項4に記載の多色電
    気凝固印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記陰電極は、クロム、ニッケル、ステ
    ンレス鋼、チタンを有する群から選択される電解不活性
    金属により形成されていることを特徴とする請求項3に
    記載の多色電気凝固印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記陽電極は長手方向中心軸を有する柱
    状電極であり、前記陽電極活性面を移動させる前記手段
    は前記長手方向軸を中心にして前記柱状陽電極を回転さ
    せる手段を含んでおり、前記各印刷ユニットは前記柱状
    陽電極の周りに配置されていることを特徴とする請求項
    3に記載の多色電気凝固印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記陽電極は、ステンレス鋼で形成され
    ていることを特徴とする請求項7に記載の多色電気凝固
    印刷装置。
  9. 【請求項9】 前記基体を有色画素に接触させる前記手
    段の下流に配置され、残った凝固コロイドを前記陽電極
    活性面から除去するクリーニング手段を更に備えたこと
    を特徴とする請求項3に記載の多色電気凝固印刷装置。
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