JP2003103484A - ロボットのインターロック設定方法 - Google Patents

ロボットのインターロック設定方法

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JP2003103484A
JP2003103484A JP2001299634A JP2001299634A JP2003103484A JP 2003103484 A JP2003103484 A JP 2003103484A JP 2001299634 A JP2001299634 A JP 2001299634A JP 2001299634 A JP2001299634 A JP 2001299634A JP 2003103484 A JP2003103484 A JP 2003103484A
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interlock
mutual interference
robots
interference
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JP2001299634A
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Masakatsu Kaneko
正勝 金子
Kaoru Shibata
薫 柴田
Ryo Nakajima
陵 中島
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のロボットが同時に動作する際に、1台の
ロボットに途中停止または動作速度低下が発生した場合
でも、複数のロボット同士が相互干渉を発生することが
なく、かつ、相互干渉のおそれがないときには他のロボ
ットは動作を続行させる。 【解決手段】第1の多関節ロボット50aを制御するロ
ボット動作プログラムAには、干渉エリア166bに進
入するより前段階の時刻T1にインターロック命令を実
行するように設定し、第2の多関節ロボット50bを制
御するロボット動作プログラムBには、干渉エリア16
6aに進入するより前段階の時刻T2にインターロック
命令を実行するように設定する。それぞれのインターロ
ック命令は、共有メモリ上のインターロックフラグが
「off」であるときにロボットの動作を続行させ、イン
ターロックフラグを「on」に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットのインタ
ーロック設定方法に関し、特に、複数のロボット同士の
干渉に関する検証を容易にするためのロボットのインタ
ーロック設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製造ラインに設置された多関節ロ
ボットを直接操作させて作業姿勢のティーチングを行お
うとすると、多関節ロボットの操作を熟知したオペレー
タが製造ラインの現場で作業を行わなければならないた
め、その分、作業が非効率的となってしまう。また、そ
の作業は、製造ラインを停止させた状態で行う必要があ
るために当該製造ラインの稼動率も低下してしまう。
【0003】そこで、近時前記ティーチング作業の効率
化を図るため、あるいは、前記製造ラインの稼動率を向
上させるために、オフラインによるティーチング(オフ
ラインティーチング)が行われている。すなわち、コン
ピュータ上に多関節ロボット並びに作業対象物であるワ
ークおよび周辺構造物のモデルを構築し、このモデルを
用いてティーチングデータを作成した後、前記ティーチ
ングデータを現場の多関節ロボットに供給するようにす
れば、ティーチングデータの作成中に製造ラインを停止
させる必要がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時、生産
性向上などを目的として、一度の工程において複数の多
関節ロボットを採用し、これらの多関節ロボットを同時
かつ集中的に動作させる作業形態が増えている。特に、
複雑な形状のワークに対して作業を行う場合には、多関
節ロボットを密集して配置させることもある。
【0005】このような作業形態においては、ワークや
他の障害物との干渉を回避することは当然ながら、多関
節ロボット同士の干渉も回避するように動作プログラム
を設定しなければならない。
【0006】そのために、例えば、複数台の多関節ロボ
ットをモデル化して表しておき、コンピュータによる仮
想空間上で同タイミングで動作させて干渉し合う箇所を
調査する手法(特開平10−264058号公報参照)
がある。この手法では、干渉し合う箇所を回避するステ
ップを設定したり、プログラムにインターロック情報を
付加することにより干渉を回避するようにしている。
【0007】しかしながら、この技術においては、個々
の多関節ロボットが同時に動作を開始し、規定時間通り
に動作を進行させる事例だけを想定しているので、何ら
かの理由により、一方の多関節ロボットが停止した場合
や動作タイミングが変わった場合には相互干渉が発生す
るおそれがある。また、好適なインターロック設定方法
がないために、たとえ実際には干渉が発生しない場合で
あっても、その判断ができないことから2台の多関節ロ
ボットを緊急停止せざるを得ない。
【0008】またこのような不具合は、多関節ロボット
に特有の問題ではなく、例えば無人搬送ロボット同士の
搬送路上の移動動作等についても同様の干渉のおそれが
ある。
【0009】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、複数のロボットが同時に動作する際に、
相互の動作時間のずれを考慮し、1台のロボットに途中
停止または動作速度低下が発生したときでも、複数のロ
ボット同士が相互干渉を発生することがなく、かつ、相
互干渉のおそれがないときには他のロボットは動作を続
行することを可能にするロボットのインターロック設定
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロボットの
インターロック設定方法は、複数のロボットに作業を行
わせる際の前記ロボット同士の相互干渉を阻止するロボ
ットのインターロック設定方法において、一のロボット
の動作行程または動作時間毎に、他のロボットの複数の
動作行程または動作時間を対応させて相互干渉の有無を
確認する第1のステップと、前記ロボットを制御する動
作プログラムで、相互干渉を発生する動作行程または動
作時間の所定の前段階に、相互干渉を阻止するインター
ロックを設定する第2のステップとを有することを特徴
とする。
【0011】そして、前記一のロボットを制御する動作
プログラムと前記他のロボットを制御する動作プログラ
ムとが共にアクセスすることが可能な共有メモリを用
い、前記インターロックは、最も早く前記前段階に到達
したロボットの動作プログラムが、前記共有メモリにイ
ンターロックフラグを設定するようにしてもよい。
【0012】また、前記動作プログラムで、相互干渉を
発生する前記動作行程または前記動作時間の経過後に、
前記インターロックを解除するようにしてもよい。
【0013】さらに、前記ロボットを制御する動作プロ
グラムで、相互干渉を発生する前記動作行程または前記
動作時間のうち所定の短時間以内に発生するもの同士を
包括して干渉エリアとして処理するようにしてもよい。
【0014】さらにまた、前記一のロボットの動作行程
または動作時間を示す第1座標軸と、前記第1座標軸に
対して非平行で、前記他のロボットの動作行程または動
作時間を示す第2座標軸とを有するグラフ上に、前記相
互干渉を発生する動作行程または動作時間をマークする
ようにしてもよい。
【0015】前記インターロックの設定を行う前記動作
プログラムを、前記ロボットを表す仮想空間上のモデル
に対して適用し、シミュレーション動作を行うことによ
って動作の検証を行うようにしてもよい。
【0016】これにより、複数のロボットの相互動作を
所定の動作行程または動作時間毎の組合せにより干渉の
有無を確認し、干渉が発生する箇所にはインターロック
を設定することができる。従って、複数のロボットが同
時に動作する際に、相互の動作時間のずれを考慮し、1
台のロボットに途中停止または動作速度低下が発生した
ときでも、複数のロボット同士が相互干渉を発生するこ
とがなく、かつ、相互干渉のおそれがないときには他の
ロボットは動作を続行させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るロボットのイ
ンターロック設定方法の実施の形態例を図1〜図15を
参照しながら説明する。
【0018】本実施の形態におけるロボットのインター
ロック設定方法は、基本的には、2台の多関節ロボット
の動作を所定間隔でサンプリングし、そのサンプリング
時間の組合せ毎に多関節ロボットの姿勢を求めて干渉の
有無を確認するものである。さらに、その結果に基づい
て、一方の多関節ロボットが途中停止した場合でも、相
互干渉が発生しないようにインターロックを設定する。
【0019】図1に示すように、本実施の形態において
使用するオフラインティーチング装置10は、溶接用の
第1の多関節ロボット50a、第2の多関節ロボット5
0bおよび第3の多関節ロボット50cの動作のティー
チングを行うものであり、作成されたティーチングデー
タに基づき作業対象物に対して所望の作業を行うロボッ
ト装置12と連係されている。
【0020】また、ロボット装置12は、第1〜第3の
多関節ロボット50a、50b、50cと、ティーチン
グデータに基づいて前記第1〜第3の多関節ロボット5
0a、50b、50cのそれぞれの動作制御を行うロボ
ット制御部22a、22b、22cとを備える。
【0021】図2に示すように、オフラインティーチン
グ装置10を構成する制御部14は、オフラインティー
チング装置10の全体の制御を行う制御手段としてのC
PU(コンピュータ)26と、記憶部であるROM28
およびRAM29と、ハードディスク34に対してデー
タのアクセスを行うハードディスクドライブ(HDD)
39と、モニタ16の画面上における描画制御を行う描
画制御回路30と、入力装置としてのキーボード18お
よびマウス20が接続されるインタフェース回路32
と、外部記録媒体36a(例えば、フレキシブルディス
クやコンパクトディスク等)を制御する記録媒体ドライ
ブ36とを有する。
【0022】ハードディスク34には、第1〜第3の多
関節ロボット50a、50b、50cの動作経路を設定
する機能等をもつ相互干渉検証プログラム35、および
図示しないOS等が格納されている。
【0023】図3に示すように、相互干渉検証プログラ
ム35は、RAM29およびハードディスク34等から
データを読み込む機能を持つデータ読込み部100と、
データを書き込む機能を持つデータ書込み部102と、
第1〜第3の多関節ロボット50a、50b、50cの
姿勢データを3次元CADによって定義されているロボ
ットモデルに設定して描画する画像作成部106を有す
る。
【0024】画像作成部106は、オペレータが設定す
るロボット姿勢設定コマンドと、描画コマンドとにより
API(Application Programming Interface)を用い
て多関節ロボットのモデルや、所定のグラフをモニタ1
6の画面に描画する機能を持つ。
【0025】さらに、相互干渉検証プログラム35は、
記録した相互干渉結果記録を分析する機能をもつ相互干
渉結果分析部114と、相互干渉を回避するためのイン
ターロックをロボット動作プログラムに付加する機能を
もつインターロック設定部116を有する。
【0026】データ読込み部100によって得られたデ
ータは、ロボット動作プログラム生成部108において
自動的にロボット動作プログラムに変換、生成されて相
互干渉確認部110に伝えられる。ロボット動作プログ
ラム生成部108では、オペレータの操作によって手動
的または半自動的にロボット動作プログラムを生成する
ことも可能である。
【0027】ロボット動作プログラムは、多関節ロボッ
ト50a、50b、50cを制御するプログラムであ
り、それぞれの多関節ロボット50a、50b、50c
に対して個別のロボット動作プログラムが適用される。
このロボット動作プログラムは、ロボット制御部22
a、22b、22cにそれぞれロードされた後に実行さ
れれるが、制御部14において、シミュレーションに適
用して仮実行することも可能である。
【0028】相互干渉確認部110は、RCSモジュー
ル等によって動作計画を計算する動作計画計算部110
aと、第1〜第3の多関節ロボット50a、50b、5
0c同士の相互干渉および他の障害物との干渉の有無を
検証する相互干渉計算部110bを有する。
【0029】さらに相互干渉確認部110は、RCSモ
ジュールによる任意時刻における第1〜第3の多関節ロ
ボット50a、50b、50cの姿勢を計算するロボッ
ト姿勢サンプリング部110cと、第1〜第3の多関節
ロボット50a、50b、50cのうち2台の多関節ロ
ボットの姿勢組合せの記憶領域を確保する姿勢組合せ部
110dと、ロボット動作プログラムをコンピュータ内
で実行するロボット動作実行部110eを有する。
【0030】相互干渉計算部110bは、3次元CAD
をベースにしており、コンピュータプログラム上の仮想
空間において、第1〜第3の多関節ロボット50a、5
0b、50cをソリッドモデルとして表し、互いのモデ
ル同士が相互干渉を起こすか否かを検証するものであ
り、相互干渉の有無を判断するとともに、モニタ16の
画面上にその様子を模写的に表示する機能を持つ。
【0031】なお、RCSモジュールとは、一般的な多
関節ロボットのモーション設計のためのソフトウェアで
あり、多関節ロボットの各軸の加減速度を決定する機能
等を持ち、ロボット動作データとしてロボット姿勢サン
プリング部110cに擬似的に与えるものである。
【0032】相互干渉確認部110において検証された
結果は相互干渉検証結果記録部112に伝えられ、第1
〜第3の多関節ロボット50a、50b、50cの姿勢
と、相互干渉判別結果と組合せの情報をデータ書込み部
102を介してハードディスク34にデータベース37
等の形式で記録する。
【0033】相互干渉結果分析部114は、相互干渉判
別結果と組合せの情報をデータ書込み部102から直接
的に読み込み、またはデータベース37としてデータ読
込み部100を介して読み込む。そしてこれらの情報を
分析し、その結果をインターロック設定部116に伝え
る。
【0034】インターロック設定部116では、相互干
渉を回避するためのインターロックをロボット動作プロ
グラムに付加し、相互干渉確認部110に再度伝える。
【0035】図4Aに示すように、ロボット制御部22
a、22b、22cは共有メモリ120を備えている。
この共有メモリ120は、各ロボット制御部22a、2
2b、22cで、ロボット制御部のCPU122が共有
メモリ120に書込みを行う度に、所定の割り込みプロ
グラムが実行されて、書込みを行った部分あるいは共有
メモリ120全体を他の全てのロボット制御部22a、
22b、22cへ転送する。そして、転送を受けた側で
もデータ受信割り込みプログラムが実行され、受信した
データを自身の共有メモリ120に書き込む。
【0036】また、これ以外にも図4Bおよび図4Cに
示す形態等が利用可能である。
【0037】図4Bの例では、共有メモリ120は、見
かけ上は自身のメモリ(図示せず)を示すように設定さ
れながら、実際にはリンクに接続した外部の記憶装置1
24に存在し、各ロボット制御部22a、22b、22
cがOSの機能により共有してアクセスできるようにし
たものである。
【0038】図4Cの例では、共有メモリ120を制御
部14内のRAM29に設定し、ロボット制御部22
a、22b、22cから共通にアクセスできるようにし
たものである。
【0039】また、これらの他にも所謂DMA(ダイレ
クトメモリアクセス)システムなどを採用してもよい。
【0040】これらの形態においては、共有メモリ12
0にはRAM29などのメモリアドレスと連続した同列
のメモリアドレスが割り当てられており、見かけ上、一
般のメモリと同様に扱うことが可能である。
【0041】図5に示すように、第1〜第3の多関節ロ
ボット50a、50b、50cは全て同構造であり、取
付台である第1ベース54に対して、先端側に向かって
順に、第2ベース56、第1リンク58、第2リンク6
0、第3リンク62、第4リンク64およびガン着脱部
66が接続されている。先端のガン着脱部66にはガン
ユニット(エンドエフェクタ)68が接続されている。
【0042】第2ベース56は鉛直軸である軸J1を中
心にして第1ベース54に対して旋回可能に軸支されて
いる。第1リンク58の基端部は水平軸である軸J2に
より第2ベース56に俯仰可能に軸支されている。ま
た、第2リンク60の基端部は水平軸である軸J3によ
り第1リンク58の先端部に揺動可能に軸支されてい
る。そして、第3リンク62は第2リンク60の先端側
に軸J4を共通の回転中心軸として接続されている。さ
らに、第4リンク64の基端部は軸J4に対して直角方
向の軸J5により第3リンク62の先端部に揺動可能に
軸支されている。ガン着脱部66は第4リンク64の先
端側に軸J6を共通の回転中心軸として接続されてい
る。
【0043】ガン着脱部66に接続されたガンユニット
68はいわゆるC型溶接ガンであり、アーチ状のアーム
74の両端部には、軸J6に沿って開閉する一対の電極
70、72を有する。この電極70、72は閉状態では
軸J6上の溶接作業点(以下、TCP(Tool Center Po
int)という。)で図示しないワークに接触する。
【0044】TCPから本体側の電極72の軸心に一致
する方向をベクトルZrとし、ベクトルZrに直交しガ
ンユニット68の外側に向く方向をベクトルXrとす
る。また、ベクトルXr、ベクトルZrに互いに直交す
る方向をベクトルYrとする。
【0045】軸J1〜J6の駆動機構並びに電極70、
72の開閉機構は、それぞれ図示しないアクチュエータ
により駆動され、TCPは軸J1〜J6のそれぞれの回
転角θ1〜θ6の値および第1〜第3の多関節ロボット
50a、50b、50cの各部寸法により決定される。
【0046】また、ガンユニット68はC型溶接ガンに
限らず、例えば図6に示すX型溶接ガン(共通の支軸に
軸支された開閉する一対のガンアームを備える溶接ガ
ン)68aであってもよい。
【0047】第1〜第3の多関節ロボット50a、50
b、50cに関する座標計算および制御上の基準点とし
て、軸J1と軸J2とが交差する点を座標原点80とし
て規定し、この座標原点80を起点として、鉛直上向き
方向を高さZ、回転角θ1がθ1=0であるときの軸J
2の方向を奥行Y、高さZと奥行Yに垂直な方向を幅X
として表す。この高さZ、幅Xおよび奥行Yにより3次
元直交座標を示すものとする。
【0048】図7に示すように、モニタ16の画面上に
表示されるグラフ150は、第1および第2の多関節ロ
ボット50a、50bの相互干渉を検証するためのもの
であり、第1の多関節ロボット50aの動作時間を示す
第1座標軸152と、第1座標軸152に原点Oで直交
し、第2の多関節ロボット50bの動作時間を示す第2
座標軸154とによって構成されている。
【0049】なお、第1および第2の多関節ロボット5
0a、50bの動作時間は原点Oからのオフセットとし
て扱うものであるから、以下の説明では動作時間をオフ
セット量として表記する。
【0050】第1座標軸152と第2座標軸154とに
よって挟まれた領域である作図領域158には、第1お
よび第2の多関節ロボット50a、50bの相互のオフ
セット量について相互関係を示す相互動作線160が描
画されている。また、第1および第2の多関節ロボット
50a、50bの教示姿勢点P1〜P8(図8参照)を
示す行程線162が描画されている。
【0051】さらに、第1および第2の多関節ロボット
50a、50bが相互干渉を起こす箇所を示すマーク1
64と、これらのマーク164同士を包括して表す干渉
エリア166が表示されている。
【0052】また、画面上の「Clear」と表記され
た擬似ボタン168をマウス20に連動したマウスカー
ソル170によって指定(以下、クリックという。)す
ると、マーク164および干渉エリア166の表示を消
去して初期状態に戻すことができる。
【0053】「Step」と表記された擬似ボタン17
2をクリックすると、2台の多関節ロボット50a、5
0bの各教示姿勢点P1〜P8における相互干渉の状態
を後述の姿勢記録テーブル200からデータとして読み
出して表示することができる。
【0054】さらに「Time」と表記された擬似ボタ
ン174をクリックすると、2台の多関節ロボット50
a、50bの所定時間毎における相互干渉の状態を姿勢
記録テーブル200からデータとして読み出して表示す
ることができる。
【0055】「Interval 1.0」の表示17
6は、サンプリング間隔が1[sec]であることを表
すものであり、例えばサンプリング間隔が0.1[se
c]であるときには「Interval 0.1」と表
示される。
【0056】図8に示すように、第1の多関節ロボット
50aの動作を途中の教示姿勢点Pn(n=1、2、3
…)における姿勢を記録するパステーブル180は、
「ガンユニットの向き」欄180a、「TCPの位置」
欄180bおよび「各軸角度」欄180cから構成され
ており、「各軸角度」欄180cは回転角θ1〜θ6か
ら構成されている。
【0057】図8の例では、8つの教示姿勢点P1〜P
8によってパステーブル180が構成されている例を示
しているが、動作経路が最終的に初期位置である教示姿
勢点P1に戻るごとき経路であるときには最終の教示姿
勢点P8をP1に置き換えるとよい。
【0058】なお、第2および第3の多関節ロボット5
0b、50cについても同様のパステーブルが存在す
る。
【0059】図9に示すように、姿勢記録テーブル20
0は、第1および第2の多関節ロボット50a、50b
についてオフセット量に応じた姿勢を記録したテーブル
である。この姿勢記録テーブル200は、パステーブル
180をより詳しく表現したもので、教示姿勢点Pn相
互間の姿勢についても記録しており、さらに第1および
第2の多関節ロボット50a、50bが相互干渉する姿
勢には干渉を示すチェックが記録されている。例えば、
図9のオフセット量4〜13において、多関節ロボット
50bについて記録されているチェックは、図7におけ
る干渉エリア166のうち干渉エリア166bの箇所に
おける相互干渉を示している。
【0060】なお、図9における「Pose_a_n」お
よび「Pose_b_n」(n=1〜80)は、第1およ
び第2の多関節ロボット50a、50bの姿勢を示すデ
ータを簡略化して表記したものであり、実際にはパステ
ーブル180と同様にガンユニットの向き、TCPの位
置および各軸角度から構成されている。
【0061】次に、このように構成されるオフラインテ
ィーチング装置10、および相互干渉検証プログラム3
5を用いて、多関節ロボット50a、50b、50cの
相互干渉を検証する方法について図10〜図15を参照
しながら説明する。
【0062】以下の説明では、第1および第2の多関節
ロボット50a、50bについて相互干渉を検証する方
法について説明する。
【0063】まず、図10のステップS1において、ロ
ボット動作プログラム生成部108が、パステーブル1
80などの必要なデータを読み込み、第1および第2の
多関節ロボット50a、50bについてそれぞれロボッ
ト動作プログラムを生成する。
【0064】第1の多関節ロボット50aを制御するロ
ボット動作プログラムをロボット動作プログラムA、第
2の多関節ロボット50bを制御するロボット動作プロ
グラムをロボット動作プログラムBとする。
【0065】次に、ステップS2において、動作計画計
算部110aがパステーブル180とRCSモジュール
に基づいて第1および第2の多関節ロボット50a、5
0bの動作計画を生成する。この動作計画は、パステー
ブル180で表されている教示姿勢点Pn間を動作速度
などの条件によって補間するものである。
【0066】この動作計画は、第1および第2の多関節
ロボット50a、50bの各80[sec]間の動作を
表し、それぞれ1[sec]毎にサンプリングした80
通りの姿勢によって構成されるものとする。
【0067】次に、ステップS3において、ロボット姿
勢サンプリング部110cが、生成された動作計画か
ら、各サンプリング時刻、すなわち各オフセット量にお
ける第1および第2の多関節ロボット50a、50bの
ロボット姿勢データを計算する。つまり、各サンプリン
グ時刻におけるTCPや各回転角θ1〜θ6を計算して
記憶する。
【0068】次に、ステップS4において、姿勢組合せ
生成部110dが、サンプリングした姿勢での総当たり
組合せを示す組合せデータ210(図11参照)を記録
するための記憶領域をRAM29上に確保する。
【0069】具体的には、第1および第2の多関節ロボ
ット50a、50bについてサンプリングの数、例えば
第1の多関節ロボット50aの動作についてのサンプリ
ングの数がaであり、第2の多関節ロボット50bの動
作についてのサンプリングの数がbであれば、a×bの
メモリをRAM29にその記憶領域29aとして確保す
る。
【0070】図10に示す例は、組合せデータ210を
模式的に示したものであり、第1の多関節ロボット50
aのサンプリング数(80)を横方向にとり、第2の多
関節ロボット50bのサンプリング数(80)を縦方向
にとることにより平面状に表している。
【0071】次に、ステップS5において、相互干渉計
算部110bが生成された組合せの全てに対して干渉判
別計算を行う。
【0072】つまり、前記ステップS4で生成した動作
の組合せの全てに対して、前記ステップS3で計算した
動作姿勢を適用する。そして各動作の組合せについて、
3次元CADの標準的な機能により、第1の多関節ロボ
ット50aと第2の多関節ロボット50bとが干渉を発
生しているか否かを確認する。
【0073】干渉が確認された組合せについては、組合
せデータ210上の相当するメモリに干渉を示すフラグ
を記録する。図11に示す例では、黒丸「●」により該
フラグを表している。
【0074】また、このフラグに基づいて、姿勢記録テ
ーブル200のチェック欄にも対応する箇所にチェック
を記録する。
【0075】次に、ステップS6において、相互干渉検
証結果記録部112が干渉判別結果として組合せデータ
210とロボット姿勢を示す姿勢記録テーブル200と
をまとめて、データベース37としてハードディスク3
4に記録する。
【0076】このようにして、第1および第2の多関節
ロボット50a、50bが動作する際の互いの干渉状況
を検証することができる。
【0077】次に、記録されたデータベース37等に基
づいて、相互干渉を検証するグラフを作成および表示
し、さらにロボット動作プログラムA、B中に相互干渉
を阻止するインターロックを設定する手順について図1
2〜図14を参照しながら説明する。
【0078】図12のステップS101において、オペ
レータが所定の操作をすることにより、ハードディスク
34に記録したデータベース37をRAM29に再度読
み込む。
【0079】次に、ステップS102において、データ
ベース37の組合せデータ210を表示するためのグラ
フ150の描画を開始する。
【0080】まず、第1の多関節ロボット50aのオフ
セット量を示す第1座標軸152と、第2の多関節ロボ
ット50bのオフセット量を示す第2座標軸154を描
画する(図7参照)。
【0081】第1座標軸152および第2座標軸154
には、適当な間隔でオフセット量を表す目盛りや時間表
示を付加する。
【0082】次に、ステップS103において、組合せ
データ210を参照し、干渉する箇所を示すフラグを、
第1座標軸152と第2座標軸154で挟まれた作図領
域158の対応する場所にマーク164として表示す
る。つまり、グラフ150のうち、図11に模式的に表
した組合データ210とほぼ同形態の基本部分が作図さ
れる。
【0083】次に、ステップS104において、第1お
よび第2の多関節ロボット50a、50bの相互のオフ
セット量の関係を示す相互動作線160を表示する。
【0084】通常は、第1および第2の多関節ロボット
50a、50bは同時に動作を開始し、しかも途中で動
作を停止することがないので、相互動作線160は、図
7に示すように原点Oを基準として45°の傾斜をもつ
直線となる。より具体的には、第1の多関節ロボット5
0aの任意のサンプリングがn番目であるとき、第2の
多関節ロボット50bのサンプリングもn番目となるの
で、原点Oと点(n、n)を接続すれば相互動作線16
0が得られる。
【0085】次に、ステップS105において、グラフ
150上に教示姿勢点P1〜P8を示す行程線162を
表示する。グラフ150はサンプリング時間つまりオフ
セット量を基準として作成しているので、教示姿勢点P
1〜P8の位置との関係を明らかにするために、行程線
162により関係を明示する。
【0086】次に、ステップS106において、相互干
渉を起こす箇所を示すマーク164のうち、互いに近い
距離にあるマーク164同士を包括して干渉エリア16
6として表示する。
【0087】つまり、行程線162によって分割された
区画165のうちマーク164が存在する区画165を
長方形の干渉エリア166として設定する。例えば、分
割された区画を第1および第2の多関節ロボット50a
の教示姿勢点P1〜P2の組合せとして表すと、図7に
示すように、区画165a等が干渉エリア166aとし
て設定される。また、隣り合う区画165同士がマーク
164を含んでいるときには、その隣り合う区画165
同士は一つの干渉エリア166として設定する。
【0088】これ以外にも、マーク164のうちグラフ
150上の距離が適当な閾値内にあるものを包括して、
円、楕円または長方形などの形状で囲うようにしてもよ
い。
【0089】このように、干渉エリア166を設定する
ことにより、分散しているマークをまとめて扱うことが
でき、しかも干渉エリア166は適当な数値(例えば中
心座標と半径)によって表すことができるので、解析を
行うときに処理しやすい。
【0090】このグラフ150はモニタ16の画面上に
表示されるだけでなく、図示しないプリンタによって印
刷され得ることはもちろんである。
【0091】次に、ステップS107において、相互干
渉結果分析部114がグラフ150上にマーク164お
よび干渉エリア166が存在するか、または組合せデー
タ210に干渉を示すフラグが存在するか否かを確認す
る。
【0092】ステップS108において、ステップS1
07の結果により、マーク164またはフラグが1つで
も存在するならばステップS109へ移り、マーク16
4またはフラグが存在しないときはステップS111へ
移る。
【0093】ステップS109においては、インターロ
ック設定部116が、干渉エリア166に進入する直前
または所定時間だけ前段階のロボット動作プログラム
A、Bに相互干渉を阻止するためのインターロックを設
定する。
【0094】例えば、図13に示すパターンのグラフ1
50に適用する場合には、ロボット動作プログラムAで
は、干渉エリア166bに進入するより時間tだけ前段
階の時刻T1において、次に示すインターロック命令を
実行するように設定する。
【0095】 check(); while(flg[i]==on) wait(); flg[i] = on; このインターロック命令について図14を参照しながら
説明する。図14においてステップS201は「chec
k();」、ステップS202は「while(flg[i]==on)」、
ステップS203は「wait();」、ステップS204は
「flg[i] = on;」に相当する。
【0096】ステップS201において、インターロッ
ク設定を行うための前処理を行う。具体的には、インタ
ーロック停止を行うことを前提として、多関節ロボット
の動作速度を減速させるなどの処理を行う。
【0097】次に、ステップS202において、インタ
ーロックフラグを示す変数「flg[i]」の状態を調べ、
「flg[i]」が「on」である最中はステップS203へ移
り、「on」以外、つまり「off」であるときには次の処
理ステップS204に移る。
【0098】インターロックフラグを示す変数「flg
[i]」は、「on」または「off」の値だけ受けつける2値
変数であり、前記共有メモリ120上に配置されてい
る。
【0099】また、「flg[i]」は、配列変数であり、
「i」は干渉エリア166の番号に対応した整数を示し
ている。例えば、干渉エリア166のうち干渉エリア1
66bが「1」と採番されているものとすれば、この干
渉エリア166bについてインターロック命令を実行す
るときには「i」は「1」に設定しておくものとする。
【0100】ステップS203においては、多関節ロボ
ットを一時停止させる処理を行う。
【0101】最後に、ステップS204において、変数
「flg[i]」に「on」を設定する。
【0102】このインターロック命令は、ロボット動作
プログラムBについても、干渉エリア166bに進入す
るより時間tだけ前段階の時刻T2に設定する。また、
干渉エリア166b以外の他の干渉エリア166につい
ても同様にしてインターロック命令を設定する。
【0103】次に、図12のステップS110におい
て、インターロック設定部116が、干渉エリア166
から脱した直後または所定時間だけ後段階のロボット動
作プログラムA、Bにインターロックを解除する命令を
設定する。
【0104】つまり、ロボット動作プログラムAでは、
干渉エリア166bから脱した直後の時刻T3におい
て、変数「flg[i]」に「off」を設定する命令を付加す
る。
【0105】このインターロックの解除命令は、ロボッ
ト動作プログラムBについても、干渉エリア166bか
ら脱した直後の時刻T4に設定する。また、干渉エリア
166b以外の他の干渉エリア166についても同様に
してインターロックの解除命令を設定する。
【0106】インターロックの解除命令を設定した後、
前記ステップS2およびステップS3と同様に動作計画
およびロボット姿勢データを計算、生成する。
【0107】次に、ステップS111において、生成し
たロボット動作プログラムA、Bおよび動作計画に基づ
いて、第1および第2の多関節ロボット50a、50b
のシミュレーション動作を行う。すなわち、ロボット動
作実行部110eの機能により、第1および第2の多関
節ロボット50a、50bを仮想空間状においてモデル
として表してコンピュータによりシミュレーション動作
を行って、動作の検証を行う。
【0108】通常は、図7の例に示すように、第1およ
び第2の多関節ロボット50a、50bの動作を示す相
互動作線160はマーク164および干渉エリア166
に接しないように設定されている。従って、正常の動作
をシミュレーションして観察するようにしても、インタ
ーロック命令の適否を判断することができない。このこ
とから、適当な手段により、第1または第2の多関節ロ
ボット50a、50bのいずれか一方を途中停止させる
などして、意図的に干渉エリア166に進入させるよう
するものとする。
【0109】ここで、上記のとおり設定したインターロ
ック命令が、シミュレーション動作おいて作用する様子
について図15を参照しながら説明する。
【0110】シミュレーション動作における相互動作線
160は、モニタ16の画面上に表示されたグラフ15
0(図13参照)において、第1および第2の多関節ロ
ボット50a、50bの相互動作をトレースするように
リアルタイム的に線が延びるように表示されるものとす
る。
【0111】まず、図15のステップS301におい
て、第1および第2の多関節ロボット50a、50bを
同時に動作を開始させると、図13に示すように、相互
動作線160のうち、開始部分160aに沿って動作す
る。
【0112】次に、ステップS302において、時刻T
2となり、ロボット動作プログラムBは、干渉エリア1
66bに対して設定したインターロック命令を実行す
る。
【0113】より具体的には、図14のステップS20
1で一時的に動作速度を減速した後に、ステップS20
2でflg[1]を確認する。flg[1]は初期状態において「of
f」として設定されているのでステップS203は無視
される。さらに、flg[1]に「on」を設定してシミュレー
ションを続行する。
【0114】次に、ステップS303において、時刻T
5となり、第2の多関節ロボット50bを意図的に停止
させる。この時刻T5は、T5<T4の時刻であり、イ
ンターロックの解除命令は実行されていない。これによ
り、相互動作線160は折れ曲がり、水平部分160b
に沿って、第1の多関節ロボット50aのみがシミュレ
ーション動作を続行する。
【0115】次に、ステップS304において、時刻T
1となり、ロボット動作プログラムAが、干渉エリア1
66bに対して設定したインターロック命令を実行す
る。
【0116】つまり、図14のステップS201で動作
速度を減速した後に、変数flg[1]を確認する。変数flg
[1]は、ロボット動作プログラムBによって「on」とし
て設定されているので、ステップS203が実行され
る。すなわち、その時点で第1の多関節ロボット50a
は一時停止する。このとき、相互動作線160は、干渉
エリア160aに接する点160cにおいて停止してい
る。
【0117】このように、共有メモリ120に配置され
た変数flg[1]によって、第1および第2の多関節ロボッ
ト50a、50bは、相互干渉を発生する箇所において
確実にインターロックを実行することができる。また、
ステップS201により、予め動作速度を低下しておく
ので、スムーズに停止することができるとともに、停止
時の行き過ぎ量が少ない。
【0118】次に、ステップS305において、第1お
よび第2の多関節ロボット50a、50bの双方が停止
してから時間Tx後に、意図的に停止させていた第2の
多関節ロボット50bの動作を再開する。相互動作線1
60は垂直方向へ延び、垂直部分160dに沿って第2
の多関節ロボット50bのみが動作を行う。
【0119】次に、ステップS306において、時刻T
4+Txとなり、ロボット動作プログラムBは、干渉エ
リア166bに対して設定したインターロックの解除命
令を実行する。つまり、flg[1]に「off」を設定する。
【0120】次に、ステップS307において、変数fl
g[1]を監視し続けていたロボット動作プログラムAは、
ステップS203の実行を終了する。すなわち、第1の
多関節ロボット50aの動作を再開する。また、flg[1]
に「on」を設定する。
【0121】こうして、干渉エリア166bを回避した
第1および第2の多関節ロボット50a、50bは、双
方が動作を再開することになり、相互動作線160は4
5°の傾斜となって右上がりに延びる。
【0122】次に、ステップS308において、時刻T
3+Txとなり、ロボット動作プログラムAは、インタ
ーロックの解除命令を実行しflg[1]に「off」を設定す
る。
【0123】なお、干渉エリア166b以外の干渉エリ
ア166についても、インターロック命令およびインタ
ーロック解除命令を同様に実行する。
【0124】このインターロックの機能は、シミュレー
ション動作だけでなく実機動作時にも同様に作用するこ
とはもちろんである。
【0125】このようにシミュレーションを行った後、
図12に戻り、ステップS112において、動作終了ま
での時間が想定したサイクルタイム内であるか否かを確
認する。
【0126】サイクルタイム内であれば処理を終了し、
サイクルタイムをオーバしていれば、所定の最適化処理
(ステップS113)を行うものとする。
【0127】このようにして、本実施の形態によれば、
第1の多関節ロボット50aのオフセット量毎に、第2
の多関節ロボット50bオフセット量を対応させて、各
オフセット量毎に相互干渉の有無を確認する。その結果
により、ロボット動作プログラムA、Bで相互干渉を発
生する動作時間の前段階に、相互干渉を阻止するインタ
ーロックを設定することにしたので、第1または第2の
多関節ロボットが不規則な動作あるいは一時停止をした
場合でも相互干渉を起こすおそれがない。
【0128】そして、インターロック命令は、ロボット
動作プログラムA、Bが共通してアクセスすることが可
能な共有メモリ120を用いて、この共有メモリ120
上のインターロックフラグを設定するので、確実なイン
ターロック動作を実現できる。
【0129】また、相互干渉を発生する前記動作時間を
経過後に、インターロック命令を解除するので、干渉エ
リア166を回避して動作を再開することができる。
【0130】さらに、本実施の形態によれば、相互干渉
を発生する箇所を示すマーク164(またはフラグ)所
定の短時間以内に発生するものマーク164同士を包括
して干渉エリア166として処理するので、設定するイ
ンターロック命令の数が不必要に増大することがなく、
適切な数だけ設定することができる。
【0131】インターロック命令では、実際には動作停
止をしないときであっても動作速度を減速することが一
般的である(例えば、前記ステップS201)が、この
動作速度の減速回数を少なく抑えることができる。
【0132】干渉エリア166は、教示姿勢点P1〜P
8によって区切られた区画165を単位としているので
設定が容易である。
【0133】また、第1の多関節ロボット50aのオフ
セット量を示す第1座標軸152と、第2の多関節ロボ
ット50bのオフセット量を示す第2座標軸154とか
ら構成されるグラフ150に、相互干渉を起こす箇所を
マーク164で表すようにしているので、オペレータに
とっても視覚的に理解しやすい。
【0134】さらにまた、インターロックの設定をした
ロボット動作プログラムA、Bを、シミュレーションに
よって動作検証を行うので、ロボット動作プログラム
A、Bの信頼性を向上させることができる。
【0135】以上の説明においては、グラフ150は第
1座標軸152および第2座標軸154ともオフセット
量を基準として表示する例について説明したが、教示姿
勢点P1〜P8を基準にして表示するようにしてもよ
い。
【0136】また、グラフ150は、第1〜第3の多関
節ロボット50a、50b、50cのいずれの組合せに
おいて作成することも可能であり、さらに、3台を同時
にシミュレーション動作させるようにしてもよい。
【0137】適用するロボットは、多関節ロボットに限
らず、例えばAGV(Automated Guided Vehicle、無人
搬送ロボット)等に適用して、搬送路上におけるロボッ
ト同士の干渉、衝突の検証に使用し、インターロックを
設定するようにしてもよい。
【0138】さらに、この発明に係るロボットのインタ
ーロック設定方法は、上述の実施の形態例に限らず、こ
の発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得
ることはもちろんである。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るロボ
ットのインターロック設定方法によれば、複数のロボッ
トが同時に動作する際に、相互の動作時間のずれを考慮
し、1台のロボットに途中停止または動作速度低下が発
生したときでも、複数のロボット同士が相互干渉を発生
することがなく、かつ、相互干渉のおそれがないときに
は他のロボットは動作を続行することができるという効
果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態で使用するオフラインティーチン
グ装置およびロボット装置を示す説明図である。
【図2】オフラインティーチング装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】相互干渉検証プログラムの構成を示すブロック
図である。
【図4】図4Aは、各ロボット制御部に共有メモリを設
けた例を示すブロック図であり、図4Bは、外部の記憶
装置に共有メモリを設けた例を示すブロック図であり、
図4Cは、制御部に共有メモリを設けた例を示すブロッ
ク図である。
【図5】多関節ロボットの構成を示す説明図である。
【図6】X型溶接ガンを示す説明図である。
【図7】多関節ロボットの相互干渉を検証するためのグ
ラフをモニタの画面に表示した状態を示す説明図であ
る。
【図8】パステーブルを示す説明図である。
【図9】姿勢記録テーブルを示す説明図である。
【図10】組合せデータを作成し記録する手順を示した
フローチャートである。
【図11】姿勢組合せデータを示す説明図である。
【図12】多関節ロボットの相互干渉を検証し、インタ
ーロック命令を設定する手順を示したフローチャートで
ある。
【図13】インターロックにより多関節ロボットの相互
干渉を回避する手順をグラフ上で示す説明図である。
【図14】インターロック命令の手順を示したフローチ
ャートである。
【図15】インターロックにより多関節ロボットの相互
干渉を回避する手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…オフラインティーチング装置 12…ロボッ
ト装置 14…制御部 16…モニタ 22a〜22c…ロボット制御部 26…CPU
(コンピュータ) 28…ROM 29…RAM 32…インタフェース回路 34…ハード
ディスク 37…データベース 50a〜50
c…多関節ロボット 100…データ読込み部 102…デー
タ書込み部 108…ロボット動作プログラム生成部 110…相互
干渉確認部 110a…動作計画計算部 110b…相
互干渉計算部 110c…ロボット姿勢サンプリング部 110d…姿
勢組合せ部 114…相互干渉結果分析部 116…イン
ターロック設定部部 120…共有メモリ 124…外部
の記憶装置 150…グラフ 152、15
4…座標軸 158…作図領域 160…相互
動作線 162…行程線 164…マー
ク 166…干渉エリア 180…パス
テーブル 200…姿勢記録テーブル 210…組合
せデータ
フロントページの続き (72)発明者 中島 陵 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C007 AS11 BS12 BT08 JS02 JS05 LS09 LS19 LS20 LV02 MS09 5H209 AA07 BB08 DD06 EE20 GG04 HH22 JJ01 JJ09 5H269 AB33 BB14 CC09 CC13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のロボットに作業を行わせる際の前記
    ロボット同士の相互干渉を阻止するロボットのインター
    ロック設定方法において、 一のロボットの動作行程または動作時間毎に、他のロボ
    ットの複数の動作行程または動作時間を対応させて相互
    干渉の有無を確認する第1のステップと、 前記ロボットを制御する動作プログラムで、相互干渉を
    発生する動作行程または動作時間の所定の前段階に、相
    互干渉を阻止するインターロックを設定する第2のステ
    ップとを有することを特徴とするロボットのインターロ
    ック設定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のロボットのインターロック
    設定方法において、 前記一のロボットを制御する動作プログラムと前記他の
    ロボットを制御する動作プログラムとが共にアクセスす
    ることが可能な共有メモリを用い、 前記インターロックは、最も早く前記前段階に到達した
    ロボットの動作プログラムが、前記共有メモリにインタ
    ーロックフラグを設定することを特徴とするロボットの
    インターロック設定方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のロボットのインタ
    ーロック設定方法において、 前記動作プログラムで、相互干渉を発生する前記動作行
    程または前記動作時間の経過後に、前記インターロック
    を解除することを特徴とするロボットのインターロック
    設定方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載のロボ
    ットのインターロック設定方法において、 前記ロボットを制御する動作プログラムで、相互干渉を
    発生する前記動作行程または前記動作時間のうち所定の
    短時間以内に発生するもの同士を包括して干渉エリアと
    して処理することを特徴とするロボットのインターロッ
    ク設定方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のロボ
    ットのインターロック設定方法において、 前記一のロボットの動作行程または動作時間を示す第1
    座標軸と、前記第1座標軸に対して非平行で、前記他の
    ロボットの動作行程または動作時間を示す第2座標軸と
    を有するグラフ上に、前記相互干渉を発生する動作行程
    または動作時間をマークすることを特徴とするロボット
    の相互干渉検証方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載のロボ
    ットのインターロック設定方法において、 前記インターロックの設定を行う前記動作プログラム
    を、前記ロボットを表す仮想空間上のモデルに対して適
    用し、シミュレーション動作を行うことによって動作の
    検証を行うことを特徴とするロボットのインターロック
    設定方法。
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