JP2003102579A - 板 材 - Google Patents

板 材

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JP2003102579A
JP2003102579A JP2001304543A JP2001304543A JP2003102579A JP 2003102579 A JP2003102579 A JP 2003102579A JP 2001304543 A JP2001304543 A JP 2001304543A JP 2001304543 A JP2001304543 A JP 2001304543A JP 2003102579 A JP2003102579 A JP 2003102579A
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plate
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covering
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Nobuyuki Terado
信幸 寺戸
Osamu Sakai
理 坂井
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Kokuyo Co Ltd
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Kokuyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】板金材を素材として用いた家具等の意匠デザイ
ンの自由度を高める。 【解決手段】家具等の構造体を製造する際の構成部材と
して用いられる板材11について、板金材を素材とする
主部材3と非板金材を素材とする被覆部材4とから構成
されるものとし、前記被覆部材4に、前記主部材3の切
り放し端面3aを被う当たり面41を設け、この当たり
面41に前記切り放し端面3aを当てた状態で主部材3
と被覆部材4とを厚み方向に接合することによって、被
覆部材4が主部材3の隣接位置に配置されるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に家具等の構造
体の構成部材として用いられるのに好適な、板材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】板金材を素材として家具等を製造する場
合には、ユーザが板金材のエッジで負傷することを防止
するべく、縁部を折り曲げ加工してエッジが露出しない
ようにすることが多い。また、折り曲げ加工することに
より、素材の剛性を増すこともできる。このように、板
金材を素材として使用するときには、通常、折り曲げ加
工が施される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、折り曲
げ加工の折れ目は直線状となることから、板金材の縁部
に折り曲げ加工を施すことにより、家具等の外郭形状を
直線を主体としたものに限定してしまう。家具等の外郭
形状に非直線形状を取り入れるためには、板金材の縁部
を湾曲形状あるいは屈曲形状とする必要があるが、この
ときには折り曲げ加工を施すことが不可能になる。即
ち、板金材のエッジが露出してユーザによる使用の妨げ
となる、あるいは、家具等の剛性を担保する事ができな
いという問題が生じる。よって、板金材を素材として製
造される家具等にあっては、外郭線が非直線形状となる
ようなデザインを取り入れることが困難であった。
【0004】以上の問題に鑑み、本発明は、板金材を素
材として用いた家具等の意匠デザインの自由度を高める
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の問題を解決すべ
く、本発明は、家具等の構造体を製造する際の構成部材
として用いられる板材について、板金材を素材とする主
部材と非板金材を素材とする被覆部材とから構成される
ものとし、前記被覆部材に、前記主部材と厚み方向に接
合する接合面と、前記主部材の切り放し端面の一部又は
全部を被うための当たり面とを設け、この当たり面に前
記切り放し端面の一部又は全部を密接又は近接させた状
態で、主部材と被覆部材とを接合することによって、被
覆部材が主部材の隣接位置に配置されるようにした。
【0006】このようなものであれば、主部材の縁部を
切り放したものとしても、その端面を被覆部材が適切に
被覆する。同時に、被覆部材に設けた接合面と主部材と
が厚み方向に接合していることにより、当該主部材の縁
部の剛性が担保される。よって、主部材の縁部に曲げ加
工を施す必要がなくなる。結果として、主部材の縁端を
非直線形状に切り放して、板材の縁部の外郭線を湾曲形
状又は屈曲形状に形成することが可能となる。即ち、本
発明は、非直線形状の実現、板金材のエッジの隠蔽並び
に剛性の確保を同時に実現することができるものであ
る。
【0007】加えて、板金材を切り離した切り放し端を
主部材の縁端として設定することにより、当該切り放し
端を板材の縁部の外郭線の形状に相似のものとすること
ができ、概ね板金材が表出して仕上がりが美麗な板材と
なる。
【0008】なお、ここに言う非板金材とは、形状を適
宜に成型することができるものであって、折り曲げ加工
を施す必要がないような素材すべてを内包する概念であ
り、例として樹脂、ゴム、木材等を挙げることができ
る。
【0009】また、前記被覆部材には、前記当たり面と
概略平行な第二の当たり面をさらに設け、前記主部材を
構成する板金材を折り曲げることによってなる折り曲げ
面と前記第二の当たり面とが当たった状態で主部材と被
覆部材とが結合するように構成すれば、構造的により安
定したものとなる。
【0010】さらに、前記主部材を、複数枚の板金材を
用いて構成するものとすれば、そのうちの少なくとも1
枚を化粧板とすることができる。加えて、その他の板金
材は適宜折り曲げ加工等を施すことで剛性を強化し、当
該板材を補強する役目を担わせることもできる。
【0011】前記主部材と前記被覆部材とを結合する手
段の例としては、ボルトによる締結を挙げることができ
る。また、前記被覆部材を構成する素材としては、樹脂
を用いるのが好適である。
【0012】そして、家具等の構造体の天板又は側板又
は底板として上記の板材を用いることで、板金材を主体
としながら当該構造体の外郭形状を自由にデザインでき
るようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照して説明する。図1に示すものは、本発明に係
る板材を筐体1の側板11として用いたワゴンWであ
る。
【0014】当該ワゴンWについて簡単に説明しておく
と、このものは、上段、中段及び下段の3段に配置した
引出2と、これら引出を出し入れ可能に保持する構造体
たる筐体1とから構成される。各引出2は、高さ寸法こ
そ異なるが、基本的には同一構成のものであり、物品を
収納する収納空間を有した図示しない収納体と、この収
納体の前面に取り付けた鏡板21とを具備する。鏡板2
1は、その前面が側面視前方に膨出する部分円弧状をな
し、後面が鉛直面である不等厚のもので、前記後面を収
納体の側壁及び底壁の前端に押し当てて収納空間の前方
への開口を閉塞するように収納体に固定してある。筐体
1は、引出2を出し入れするために前面を開口させた概
略直方体形状をなすもので、その側壁の前端を、側面視
前方に膨出する部分円弧状をなすように設定している。
【0015】しかして本実施形態では、前記ワゴンWの
筐体1を板金材を主体として構成するものとし、筐体1
の側板11に、本発明に係る板材を用いている。
【0016】図2に示すように、側板11は、主部材3
の縁端に、その端面3aを被う被覆部材4を接合してな
るものである。そして、図3及び図4に示すように、主
部材3は、筐体1の側壁として外面に露出する化粧板3
1と筐体1の内壁として引出を保持する内板32とから
構成される。ちなみに、図2ないし図4は、筐体1の左
側の側板11を示すものであり、筐体1の右側の側板に
関してはちょうど左右が反転した形となる。
【0017】化粧板31並びに内板32は、板金材を素
材とするものである。これらの縁端面31a、32aは
ともに、筐体1の側面視前方に膨出する部分円弧形状に
相似するように、板金材を部分円弧に沿って切り離して
形成される。主部材3の縁部の端面3aは、同一の部分
円弧形状となっている化粧板31の縁部の切り放し端面
31a並びに内板32の縁部の切り放し端32aの面を
合わせた状態で化粧板31と内板32とを接合すること
によって成り立っている。加えて、内板32には、折り
曲げ線が上下方向に沿ったものとなるように折り曲げる
折り曲げ加工を施しており、折り曲げ加工位置より前方
の部分の内面側を被覆部材4と接合する接合面321と
するとともに、折り曲げ加工によって生じる前向きの折
り曲げ面322をも被覆部材4と当たる当たり面として
用いる。また、前記接合面321の複数箇所に、ボルト
5をねじ込むためのナット部323を内方に突き出して
設けている。このとき、バーリング加工によって雌ねじ
孔を形成するものとしてもよい。
【0018】本実施形態において、被覆部材4はABS
樹脂を素材として製造される。被覆部材4は、前面を側
面視部分円弧状となるように膨出させ、後面を鉛直面と
した、例えるならば蒲鉾を上下方向に引き延ばしたよう
な形状を有している。そして、側面の前端部を、上記の
主部材3の切り放し端面3aの厚さ分、即ち化粧板31
の厚さに内板32の厚さを加算した分だけ外方に突出さ
せ、この突出部分の後向面を当たり面41として設定し
ている。また、側面の、前記当たり面41の位置より後
方の部分を、前記主部材3と接合する接合面42として
いる。この接合面42には、主部材3の内板32に設け
たナット部323の位置に対応して、当該ナット部32
3を挿入するためのナット部収容穴43を設け、さら
に、前記ナット部収容穴43の底面から接合面42と反
対側の側面に向けて被覆部材4を貫通するボルト孔44
を設けている。なお、被覆部材4の後面は、第二の当た
り面45としている。
【0019】主部材3と被覆部材4とを結合する際に
は、図4に示したように、主部材3に設けたナット部3
23が被覆部材4に設けたナット部収容穴43に収まる
ように、主部材3の接合面321と被覆部材4の接合面
42とを重ね合わせる。このとき、被覆部材4の当たり
面41に主部材3の縁部の端面3aが当たり、同時に、
被覆部材4の第二の当たり面45に主部材3の折り曲げ
面322が当たる。そして、被覆部材4のボルト孔44
にボルト5をねじ込むことにより、主部材3と被覆部材
4とが締結される。当たり面41が主部材3の縁部の端
面3aの厚さに対応する寸法で設けられているため、主
部材3と被覆部材4との接合後にあっては主部材3の表
面(化粧板31の表面)と被覆部材4の表出部分とが連
続性をもったものとなる。なお、主部材3の接合面32
1と被覆部材4の接合面42との間に多少の不整合が存
在していても、ボルト5によって締め付けることにより
両接合面321、42が引きつけられて密着するため支
障は生じない。
【0020】結果として、縁端部が部分円弧形状となっ
ている板材が構成される。この板材を筐体1の側板11
として用いることにより、外郭形状が側面視部分円弧状
となるようなワゴンWの筐体1を、板金材を主体として
製造することが可能となる。主部材3の縁部の端面3
a、即ち、化粧板31並びに内板32の切り放し端面3
1a、32aは、被覆部材4によって適切に被われる。
また、内板32を折り曲げ加工していることによって、
引出2を保持するために十分な剛性が担保される。
【0021】従って本実施形態によれば、筐体1の側板
11として用いられる板材について、板金材を素材とす
る主部材3と非板金材を素材とする被覆部材4とから構
成されるものとし、前記被覆部材4に、前記主部材3の
切り放し端面3aを被う当たり面41を設け、この当た
り面41に主部材3の切り放し端面3aを当てた状態で
主部材3と被覆部材4とを結合することにより、被覆部
材4が主部材3の隣接位置に配置され、前記被覆部材4
を側面視部分円弧状に形成することで、当該板材の縁部
の外郭線を部分円弧状に形成することを可能としてい
る。そして、化粧板31の縁部の切り放し端面31a
を、前記主部材3の縁辺として設定することにより、概
ね化粧板31が表出して被覆部材4の露出を最小限に抑
えており、美麗な仕上がりが得られる。さらに、前記主
部材3と前記被覆部材4との双方に、板材の厚み方向に
接合する接合面321、42を設け、両接合面を接合し
ていることで、当該板材の縁部の剛性を担保している。
以上により、主部材3の縁部に曲げ加工を施す必要がな
くなるため、主部材3の切り放し端面3aの形状をもっ
て板材の縁部の外郭形状とすることができるようになっ
ている。
【0022】前記被覆部材4には、前記当たり面41と
概略平行な第二の当たり面45をさらに設け、前記主部
材3を構成する内板32を折り曲げることによってなる
折り曲げ面322と前記第二の当たり面45とが当たっ
た状態で主部材3と被覆部材4とが結合していること
で、主部材3と被覆部材4との結合が安定する。本実施
形態において、主部材3の縁部の端面3aは板金材の切
り放し端でありその厚みが比較的小さいものであるか
ら、このことが特に有効となる。
【0023】前記主部材3を、複数枚の板金材を用いて
構成するものとすれば、そのうちの少なくとも1枚を化
粧板31とすることができる。加えて、その他の板金
材、即ち内板32は適宜折り曲げ加工等を施すことで剛
性を強化し、当該板材を補強する役目を担わせることも
できる。
【0024】前記主部材3と前記被覆部材4とを結合す
る手段として、ボルト5による締結を用いており、主部
材3と被覆部材4とが着脱自在に結合される。加えて、
本実施形態においては、内板32にナット部323を設
け、かつ当該ナット部323を被覆部材4のナット部収
容穴43内に収容していることによって、化粧板31並
びに被覆部材4によってナット部323が隠蔽されてユ
ーザの目に触れることがないという効果をも奏してい
る。
【0025】前記被覆部材4を構成する素材として樹脂
を用いることとすれば、可塑性があり、任意の形に成型
できるという樹脂の特長を利用することができ、板材の
縁部の形状の自由度を高めることにつながる。
【0026】ところで、本実施形態では、主部材3を化
粧板31と内板32との2枚の板金材から構成していた
が、上端部若しくは下端部又は後端部においてちょうど
コの字型となるように折り曲げ加工を施した1枚の板金
材によって主部材3を構成しても、前記化粧板31並び
に内板32の役割を果たし得るものとなることは言うま
でもない。
【0027】さらに、本実施形態の変形例として、図5
に示すように、化粧板33の縁部の端面33aのみが被
覆部材4の当たり面41に当たるような構成としてもよ
い。この例では、化粧板33の縁部の内面側を被覆部材
の接合面42と重なり合う接合面331に設定してい
る。そして、ナット332は前記接合面331に溶接す
るものとして、当該ナット332がユーザの目に触れな
いようにする。板材の剛性を担保するために、折り曲げ
加工を施した内板34を化粧板33の内面側に接合して
いるが、この内板の34のエッジは、被覆部材4による
被覆ではなく折り曲げによって隠蔽している。
【0028】なお、本発明は以上に詳述した実施形態に
限られるものではない。板材の縁部の外郭線の形状は、
部分円弧状に限られない。また、本発明に係る板材の用
途としては、上述のようなワゴンWの筐体1の側板11
には限られない。家具等の構造体の天板、側板又は底板
として本発明に係る板材を用いることも可能であって、
例えば、本棚や机の天板として前記板材を用いてもよ
い。
【0029】その他、各部の具体的構成は上記実施形態
に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲で種々変形が可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。即ち、
本発明に係る、家具等の構造体を製造する際の構成部材
として用いられる板材は、板金材を素材とする主部材と
非板金材を素材とする被覆部材とから構成されるものと
し、前記被覆部材に、前記主部材と厚み方向に接合する
接合面と、前記主部材の切り放し端面の一部又は全部に
密接又は近接して当該切り放し端面の一部又は全部を被
う当たり面とを設けたことにより、当該板材の縁部の外
郭線を湾曲形状又は屈曲形状に形成することができる。
同時に、板金材のエッジは被覆部材によって適切に被わ
れ、さらに、剛性が確保されて、家具等の構造体の構成
部材として用いられるのに好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図。
【図2】同実施形態に係る筐体側板(板材)の要部斜視
図。
【図3】同実施形態に係る筐体側板(板材)の要部分解
斜視図。
【図4】同実施形態に係る筐体側板(板材)の要部水平
断面図。
【図5】筐体側板(板材)の変形例を示す要部水平断面
図。
【符号の説明】
1…筐体(構造体) 11…側板 3…主部材 3a…主部材の切り放し端面 31…化粧板 31a…化粧板の切り放し端面 32…内板 32a…内板の切り放し端面 321…接合面 322…折り曲げ面 323…ナット部 4…被覆部材 41…当たり面 42…接合面 43…ナット部収容穴 44…ボルト孔 45…第二の当たり面 5…ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B250 AA13 BA02 CA11 EA12 FA15 GA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板金材を素材とする主部材と非板金材を素
    材とする被覆部材とを用いて構成される板材であって、
    前記被覆部材に、前記主部材と厚み方向に接合する接合
    面と、前記主部材の切り放し端面の一部又は全部に密接
    又は近接して当該切り放し端面の一部又は全部を被う当
    たり面とを設けたことを特徴とする板材。
  2. 【請求項2】前記被覆部材には、前記当たり面と概略平
    行な第二の当たり面をさらに設け、前記主部材を構成す
    る板金材を折り曲げることによってなる折り曲げ面と前
    記第二の当たり面とが当たった状態で主部材と被覆部材
    とが結合していることを特徴とする請求項1記載の板
    材。
  3. 【請求項3】前記主部材が、複数枚の板金材から構成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2記載の板材。
  4. 【請求項4】前記主部材と前記被覆部材とがボルトによ
    って締結されていることを特徴とする請求項1、2又は
    3記載の板材。
  5. 【請求項5】前記被覆部材が樹脂を素材としていること
    を特徴とする請求項1、2、3又は4記載の板材。
  6. 【請求項6】天板又は側板又は底板のうち少なくとも1
    つ以上を具備して構成される構造体であって、前記天板
    又は側板又は底板が請求項1、2、3、4又は5記載の
    板材を用いてなるものであることを特徴とする構造体。
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