JP2003101338A - 誘電体漏れ波アンテナ - Google Patents

誘電体漏れ波アンテナ

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JP2003101338A
JP2003101338A JP2001289383A JP2001289383A JP2003101338A JP 2003101338 A JP2003101338 A JP 2003101338A JP 2001289383 A JP2001289383 A JP 2001289383A JP 2001289383 A JP2001289383 A JP 2001289383A JP 2003101338 A JP2003101338 A JP 2003101338A
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waveguide
metal
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metal wall
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Tamotsu Teshirogi
扶 手代木
Aya Yamamoto
綾 山本
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Anritsu Corp
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Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で簡易に構成でき、低コストにできるよ
うにする。 【解決手段】 誘電体基板23に2つの金属壁27、2
8で挟まれた誘電体導波路26を形成し、誘電体導波路
26内の電磁波を金属柱29を並べて構成された第2の
金属壁28の各結合窓30から、誘電体基板23の第2
の金属壁28の外側の導波路外誘電体部23eに同相で
放射し、その導波路外誘電体部23eの一面側に設けら
れた複数の金属ストリップ35によって誘電体基板23
の一面側から漏出させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体漏れ波アン
テナの給電系の構造を簡単化するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ミリ波帯あるいは準ミリ波帯で効率がよ
いアンテナとして、誘電体漏れ波アンテナがある。
【0003】図23は、この誘電体漏れ波アンテナ10
の構造を示すものであり、地板導体11上に誘電体基板
12を重ね合わせるように配置して、地板導体11と誘
電体基板12との間で電磁波を一端12a側から他端1
2b側へ伝送する伝送路13を形成し、その誘電体基板
12の表面に、伝送路の電磁波伝送方向に所定の間隔を
あけて複数の金属ストリップ14を平行に設けて、伝送
路13内の電磁波を誘電体基板12の表面から漏出させ
る。
【0004】このような誘電体漏れ波アンテナ10で、
誘電体基板12の一端12a側にその幅方向に位相の揃
った電磁波を給電すれば、誘電体基板12の表面各部か
ら同一方向に位相が揃った直線偏波の電磁波を漏出させ
ることができる。
【0005】このように直線偏波の電磁波を漏出させる
ために、従来の誘電体漏れ波アンテナ10では、例えば
図24に示すように、電磁ホーンや導波管等の放射体1
5から放射される球面波や円筒波を、誘電体基板12の
一端側に延長形成された誘電体レンズ16によって誘電
体基板12の幅方向に位相が揃った電磁波に変換して伝
送路内に給電したり、あるいは図25に示すように、放
射体15から放射される球面波や円筒波を反射鏡17で
反射させて誘電体基板12の幅方向に位相が揃った電磁
波に変換して誘電体基板12の一端側に給電していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように放射体15や反射鏡17を用いて誘電体基板12
の伝送路に電磁波を給電する構造の誘電体漏れ波アンテ
ナでは、アンテナ全体の外形や厚さがこれらの給電系に
よって大きくなってしまい、部座で車載レーダや車々間
通信のように自動車の限られた空間に設置する必要があ
るシステムで使用することが困難になる。また、構造が
複雑でコストが高くなるという問題もある。
【0007】本発明は、この問題を解決して、より小型
で簡易に構成でき、低コスト化が可能な誘電体漏れ波ア
ンテナを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の誘電体漏れ波アンテナは、
地板導体と、前記地板導体の一面側に重なり合うように
配置された誘電体基板と、前記誘電体基板の一面側から
反対面側に連続し、前記誘電体基板の厚さ方向と直交す
る方向に延びた第1の金属壁と、前記誘電体基板の一面
側から反対面側に連続し、前記誘電体基板の厚さ方向と
直交し且つ前記第1の金属壁と平行な方向に延び、該第
1の金属壁との間に挟んだ前記誘電体基板の一部と前記
第1の金属壁とともに、前記挟んだ誘電体基板の長さ方
向に電磁波を伝送する誘電体導波路を形成する第2の金
属壁と、前記誘電体導波路に電磁波を給電する給電部
と、前記第1の金属壁と第2の金属壁の少なくとも一方
の金属壁に、前記誘電体導波路内を伝送する電磁波の導
波路内波長の整数倍にほぼ等しい間隔で設けられ、前記
誘電体導波路内の電磁波を前記誘電体基板の前記少なく
とも一方の金属壁の外側の部分に出力させる複数の結合
窓と、前記誘電体基板の前記少なくとも一方の金属壁の
外側の部分の一面側に前記誘電体導波路と平行に設けら
れ、前記複数の結合窓から出力される電磁波を前記誘電
体基板の前記地板導体と反対側の面から漏出させる複数
の金属ストリップとを備えた誘電体漏れ波アンテナであ
って、前記少なくとも一方の金属壁は、前記誘電体基板
の一面側から反対面側に貫通し、前記誘電体基板の厚さ
方向と直交する方向に前記導波路内波長に対して十分短
い間隔で並んだ複数の金属柱によって構成されている。
【0009】また、本発明の請求項2の誘電体漏れ波ア
ンテナは、請求項1の誘電体漏れ波アンテナにおいて、
前記誘電体導波路内の前記各結合窓の近傍には、前記誘
電体導波路内の電磁波を散乱させて前記結合窓からの電
磁波の放射を補助する散乱用金属柱が設けられている。
【0010】また、本発明の請求項3の誘電体漏れ波ア
ンテナは、請求項1の誘電体漏れ波アンテナにおいて、
前記誘電体基板の前記各結合窓が設けられている部分の
一面側には、前記各結合窓から放射される電磁波の電界
方向を前記誘電体基板の厚さ方向に揃えるための電界調
整用金属ストリップが設けられている。
【0011】また、本発明の請求項4の誘電体漏れ波ア
ンテナは、請求項1の誘電体漏れ波アンテナにおいて、
前記誘電体基板の前記少なくとも一方の金属壁の外側の
部分には、前記各結合窓から放射されるグレーティング
ローブを抑圧するための金属柱が設けられている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1、図2は、本発明を適用した
誘電体漏れ波アンテナ20の構造を示している。
【0013】この誘電体漏れ波アンテナ20は、金属の
地板導体21の一面側にスペーサ22を介して、外形が
矩形の誘電体基板23を隙間をあけた状態で対向するよ
うに配置している。
【0014】この誘電体基板23は、地板導体21との
間で電磁波をその厚さ方向と直交する方向に伝送する伝
送路を形成する。なお、地板導体21と誘電体基板23
との隙間は、地板導体21による導体損を減少させるた
めのものである。
【0015】誘電体基板23の一端側には誘電体導波路
26が形成されている。この誘電体導波路26は、図3
にその一部を示しているように、誘電体基板23の一面
23a側から反対面23b側に連続し、誘電体基板23
の厚さ方向に直交する方向に延びた端面23cを覆う第
1の金属壁27と、誘電体基板23の一面23a側から
反対面23b側に連続し、誘電体基板23の厚さ方向と
直交し且つ第1の金属壁27と平行な方向に延びた第2
の金属壁28と、第1の金属壁27と第2の金属壁28
との間で挟まれた四角柱状の誘電体部分23d(以下、
導波路内誘電体部と記す)とによって形成されている。
【0016】誘電体導波路26を構成する金属壁のう
ち、誘電体基板23の内側に設けられている第2の金属
壁28は、誘電体基板23の一面23a側から反対面2
3b側に貫通する金属柱29を、誘電体導波路26内を
伝送する電磁波の管内波長λgに対して十分短い間隔で
第1の金属壁27と平行な方向に並べて形成されてい
る。
【0017】各金属柱29は、誘電体基板23の一面2
3a側から反対面23b側に金属製のピンを貫通させて
形成したり、スルーホール加工、即ち、誘電体基板23
の一面23a側から反対面23b側に貫通する穴(断面
形状は円形、楕円状、長円状のいずれでもよい)の内周
に金属メッキを施すことにより形成されている。
【0018】この第2の金属壁28には、所定幅wにわ
たって金属柱29が欠落されて形成された結合窓30
が、導波路内波長λgの整数倍にほぼ等しい間隔uで設
けられている。この結合窓30は、第2の金属壁28に
よって誘電体基板23のうちの導波路内誘電体部23d
と第2の金属壁28の外側の部分23e(以下、導波路
外誘電体部と記す)とを結合させ、誘電体導波路26内
の電磁波を導波路外誘電体部23eへ放射させる。
【0019】また、誘電体導波路26の一端側には、給
電部を構成する導波管33の一端側が接続されている。
【0020】誘電体基板23の第2の金属壁28の外側
の導波路外誘電体部23eの一面23a側には、複数の
結合窓30から同相出力される電磁波を誘電体基板23
の一面23a側から漏出させるための所定幅sの複数の
金属ストリップ35が、所定間隔dをあけて誘電体導波
路26とほぼ平行に設けられている。
【0021】したがって、導波管33から誘電体導波路
26に給電された電磁波は、図4に示すように、その導
波路内波長λgの整数倍とほぼ等しい間隔uで設けられ
た各結合窓30から第2の金属壁28の外側の導波路外
誘電体部23eに各金属ストリップ35とほぼ平行な等
位相面Pをもって放射され、誘電体基板23の一面23
a側からは、位相が揃った直線偏波の電磁波が金属スト
リップ35の幅sと間隔dによって決まる方向と強さで
放射される。
【0022】このように実施形態の誘電体漏れ波アンテ
ナ20では、誘電体基板23に2つの金属壁27、28
で挟まれた誘電体導波路26を形成し、誘電体導波路2
6内の電磁波を金属柱29を並べて構成された第2の金
属壁28の各結合窓30から、誘電体基板23の第2の
金属壁28の外側の導波路外誘電体部23eに同相で放
射し、その導波路外誘電体部23eの一面側に設けられ
た複数の金属ストリップ35によって誘電体基板23の
一面側から漏出させている。
【0023】このため、従来のように電磁ホーン、誘電
体レンズ、あるいは反射鏡等を設ける必要がなく、誘電
体基板23に形成した誘電体導波路26に電磁波を給電
するだけで誘電体基板23の金属ストリップ35が設け
られている導波路外誘電体部23eに同相給電すること
ができ、アンテナ全体をより小型化できるとともに、印
刷・エッチングおよびスルーホールメッキ加工だけで簡
易にアンテナを製作でき、低コスト化できる。
【0024】また、前記した誘電体漏れ波アンテナ20
では、第1の金属壁27を誘電体基板23の端面23c
を覆う膜状に形成していたが、図5、図6に示す誘電体
漏れ波アンテナ20′のように、第1の金属壁27′
を、第2の金属壁28と同様に、導波路内波長λgに比
べて十分小さい間隔で並べた金属柱29によって構成し
てもよい。このようにすれば、誘電体基板23の端面2
3cに対する加工が不要となり、金属柱29の加工のみ
で第1の金属壁27′と第2の金属壁28を形成するこ
とができ、製造工程を簡単化することができる。
【0025】また、前記した誘電体漏れ波アンテナ20
では、誘電体導波路26の一端側から導波管33を介し
て電磁波を給電していたが、誘電体導波路26の中央部
から電磁波を給電することも可能である。
【0026】例えば、図7、図8に示す誘電体漏れ波ア
ンテナ40のように、マイクロストリップ線路基板41
を、誘電体基板23の誘電体導波路26を形成している
導波路内誘電体部23dの上面側中央部に載せ、このマ
イクロストリップ線路基板41の下面側のアース用金属
膜41aに誘電体導波路26と直交するスロット42を
設け、マイクロストリップ線路基板41の上面側に金属
ストリップ43をスロット42と交差するように設け
て、この金属ストリップ43に供給された電磁波をスロ
ット42を介して、誘電体導波路26内に電磁波を給電
する。
【0027】この誘電体漏れ波アンテナ40の場合、図
9に示しているように、スロット42から誘電体導波路
26の中央部に入力された電磁波は、導波路内誘電体部
23d内を左右に分かれて両端方向へ伝送し、第2の金
属壁28に設けられた各結合窓30から金属ストリップ
35とほぼ平行な等位相面Pで誘電体基板23の第2の
金属壁28の外側の導波路外誘電体部23eへ放射さ
れ、その導波路外誘電体部23eの一面23a側から位
相が揃った直線偏波の電磁波が金属ストリップ35の幅
sと間隔dで決まる方向と強さで漏出する。
【0028】また、この誘電体漏れ波アンテナ40で
は、誘電体導波路26の上面側にマイクロストリップ線
路基板41を設けていたが、図10、図11に示す誘電
体漏れ波アンテナ40′のように、誘電体導波路26の
下面側にマイクロストリップ線路基板41を設けてもよ
い。
【0029】なお、上記の誘電体漏れ波アンテナ40、
40′のように、マイクロストリップ線路基板41を用
いて誘電体基板23に設けられた誘電体導波路26に電
磁波を給電する方法を用いると、マイクロストリップ線
路基板41上に給電のための高周波回路を実装すること
が可能となり、アンテナを含めたシステムの小型化が容
易となる。
【0030】また、上記のように第2の金属壁28に設
けた複数の結合窓30から導波路外誘電体部23eに電
磁波を放射する場合、図12の(a)に示しているよう
に、結合窓30の近傍において、金属柱29と直交する
方向(誘電体基板23の厚さ方向と直交する方向)の電
界が発生して効率を低下させる場合がある。
【0031】このように場合には、図13、図14に示
す誘電体漏れ波アンテナ60のように、各結合窓30の
上部(または下部でもよい)を覆う電界調整用金属スト
リップ61を設けることにより、図12の(b)に示し
ているように各結合窓30の近傍の横方向電界成分の発
生を抑圧して、導波路外誘電体部23eへ放射する電磁
波の電界方向を金属柱29と平行な方向(誘電体基板2
3の厚さ方向と平行な方向)に揃えることができる。
【0032】なお、これらの電界調整用金属ストリップ
61は、第2の金属壁28を構成している金属柱29と
非導通でよく、また導通させてもよい。
【0033】また、上記誘電体漏れ波アンテナ20、2
0′、40、40′、60のように、第1の金属壁27
(27′)と第2の金属壁28との間に形成した誘電体
導波路26では、その間に挟まれた導波路内誘電体部2
3dの中央部が最も電界が強く、第1の金属壁27(2
7′)および第2の金属壁28へ近づく程電界が弱くな
るので、第1の金属壁27(27′)と第2の金属壁2
8の間隔によっては、第2の金属壁28の結合窓30か
ら所望の電界強度の電磁波を放射できない場合が発生す
る。
【0034】このような場合には、図15、図16に示
す誘電体漏れ波アンテナ70のように、誘電体導波路2
6内の各結合窓30の近傍に、電磁波を散乱させるため
の散乱用金属柱71を設けて、各結合窓30から強い電
界の電磁波を放射させることもできる。
【0035】なお、誘電体導波路26内を伝送する電磁
波は、その先端へ向かうほど減衰するので、各結合窓3
0から同強度の電磁波を放射させるためには、先端へ向
かう程散乱量が大きくなるように、先端側の散乱用金属
柱71ほど誘電体導波路26の中央側に近づくようにす
る。
【0036】また、このような散乱用金属柱71を設け
た場合、この散乱用金属柱71から給電側に反射する成
分が発生して、効率を低下させる場合がある。
【0037】このような場合には、図17に示す誘電体
漏れ波アンテナ80のように、各散乱用金属柱71に対
して電磁波の伝送方向に導波路内波長λgの1/4の距
離rだけ離れた位置に金属柱81をそれぞれ設け、図1
8に示しているように、各散乱用金属柱71による反射
成分γを、金属柱81の反射成分γ′によって相殺する
こともできる。
【0038】また、前記した各誘電体漏れ波アンテナ2
0〜70では、誘電体基板23の一面側に金属ストリッ
プ35が設けられているが、例えば図19に示すよう
に、各金属ストリップ35に対して導波路内波長λgの
1/4ずつずれた位置に金属ストリップ35と同一幅の
金属ストリップ55を設け、各金属ストリップ35によ
る反射成分γを各金属ストリップ55による反射成分
γ′で相殺してもよい。なお、この金属ストリップ55
は、図19に示しているように金属ストリップ35と反
対面側に設けても、同一面側に設けてもよい。
【0039】また、上記誘電体漏れ波アンテナ20〜7
0では、誘電体基板23の一端側に誘電体導波路26を
形成していたが、図20、図21に示す誘電体漏れ波ア
ンテナ90のように、誘電体基板23の中央を横切るよ
うに誘電体導波路91を形成し、その誘電体導波路91
の両側の誘電体基板23の一面側から電磁波を漏出させ
ることも可能である。
【0040】この場合、誘電体導波路91の第1の金属
壁27′には、第2の金属壁28の各結合窓30と同一
位置にそれぞれ結合窓92が設けられ、この第1の金属
壁27′の外側の部分(導波路外誘電体部)23fの一
面側には、金属ストリップ93が誘電体導波路91と平
行に設けられている。
【0041】したがって、マイクロストリップ線路基板
41(または前記導波管33でもよい)から誘電体導波
路91に給電された電磁波は、導波路内誘電体部23d
内を伝送して、第1の金属壁27′の各結合窓92およ
び第2の金属壁28の各結合窓30から導波路外誘電体
部23fおよび導波路外誘電体部23eへ同相で出力さ
れ、これらの導波路外誘電体部23f、23eの一面側
に設けられている金属ストリップ93、35によって誘
電体基板23の一面側から漏出される。
【0042】なお、一般的な誘電体漏れ波アンテナの場
合、電磁波の放射方向を誘電体基板23の表面に直交す
る方向に設定すると各金属ストリップ35による反射成
分が同相で入力側に戻ってしまうので、放射方向が誘電
体基板23の表面に直交する方向に対して僅かに傾くよ
うに金属ストリップの幅と間隔を設定している。
【0043】したがって、上記の誘電体漏れ波アンテナ
90において、金属ストリップ93の幅s′および間隔
d′を、金属ストリップ35の幅sおよび間隔dと等し
く設定した場合、図21に示しているように、導波路外
誘電体部23eから放射される電磁波のビーム方向B1
に対して、導波路外誘電体部23fから放射される電磁
波のビーム方向B2が異なり、それらを合成したビーム
の幅が広がる。
【0044】このため、車載レーダのように鋭い指向性
が要求される場合には、導波路外誘電体部23eから放
射される電磁波のビーム方向B1と一致するビーム方向
B2′に導波路外誘電体部23fから電磁波が放射され
るように金属ストリップ93の幅s′および間隔d′を
金属ストリップ35と異なる値に設定する。
【0045】また、前記した誘電体漏れ波アンテナ90
では、誘電体導波路91内の各結合窓30、92の近傍
に散乱用金属柱71を設けて、誘電体導波路91内の電
磁波の放射を補助しているが、この散乱用金属柱71と
ともに、各結合窓30、92の上面側(あるいは下面
側)に前記した電界調整用金属ストリップ61を設けて
誘電体基板23の厚さ方向と直交する電界成分の放射を
抑圧してもよく、誘電体漏れ波アンテナ90以外の前記
した各誘電体漏れ波アンテナについても、この散乱用金
属柱71と電界調整用金属ストリップ61のいずれか一
方、あるいは両方を用いることができる。
【0046】なお、上記した各誘電体漏れ波アンテナの
ように、結合窓30の間隔uを導波路内波長λgの整数
倍に設定した場合、誘電体基板23の比誘電率や厚さ等
の条件によって、グレーティングローブが発生する可能
性がある。
【0047】例えば、周波数が76.5GHz(自由空
間波長3.92mm)、誘電体基板23として比誘電率
9.6、厚さ0.64mmのアルミナを用いた場合、第
1の金属壁27と第2の金属壁28の間隔を2.5mm
とすると、誘電体導波路26の導波路内波長λgは2.
38mm、導波路外誘電体部23eにおける波長λsは
2.19mmとなる。
【0048】ここで、結合窓30の間隔uを導波路内波
長λgと等しく設定すると、導波路外誘電体部23eに
おける波長λsより結合窓30の間隔uの方が大きくな
って、第2の金属壁28に直交する放射成分以外に、約
67°の方向にグレーティングローブが発生し、両者の
干渉によって希望する特性が得られなくなる。
【0049】このような場合には、例えば、図22に示
すように、第2の金属壁28の前の導波路外誘電体部2
3eに、λs/2より大でλsより小となる所定間隔p
で金属柱95を第2の金属壁28と平行に設けること
で、グレーティングローブの発生を防止することができ
る。
【0050】なお、このグレーティングローブ防止用の
金属柱95は、前記した全ての誘電体漏れ波アンテナに
ついて適用できる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の誘電体漏れ波アンテナは、地板導体と、前記地板導体
の一面側に重なり合うように配置された誘電体基板と、
前記誘電体基板の一面側から反対面側に連続し、前記誘
電体基板の厚さ方向と直交する方向に延びた第1の金属
壁と、前記誘電体基板の一面側から反対面側に連続し、
前記誘電体基板の厚さ方向と直交し且つ前記第1の金属
壁と平行な方向に延び、該第1の金属壁との間に挟んだ
前記誘電体基板の一部と前記第1の金属壁とともに、前
記挟んだ誘電体基板の長さ方向に電磁波を伝送する誘電
体導波路を形成する第2の金属壁と前記誘電体導波路に
電磁波を給電する給電部と、前記第1の金属壁と第2の
金属壁の少なくとも一方の金属壁に、前記誘電体導波路
内を伝送する電磁波の導波路内波長の整数倍にほぼ等し
い間隔で設けられ、前記誘電体導波路内の電磁波を前記
誘電体基板の前記少なくとも一方の金属壁の外側の部分
に出力させる複数の結合窓と、前記誘電体基板の前記少
なくとも一方の金属壁の外側の部分の一面側に前記誘電
体導波路と平行に設けられ、前記複数の結合窓から出力
される電磁波を前記誘電体基板の前記地板導体と反対側
の面から漏出させる複数の金属ストリップとを備えた誘
電体漏れ波アンテナであって、前記少なくとも一方の金
属壁は、前記誘電体基板の一面側から反対面側に貫通
し、前記誘電体基板の厚さ方向と直交する方向に前記導
波路内波長に対して十分短い間隔で並んだ複数の金属柱
によって構成されている。
【0052】このため、従来のように電磁ホーン、誘電
体レンズ、あるいは反射板等を設ける必要がなく、誘電
体基板に設けられた誘電体導波路に給電部を介して電磁
波を給電するだけで、金属ストリップが設けられている
部分へ同相給電が行え、アンテナ全体をより小型化で
き、高能率で、製造が容易で低コストなアンテナを実現
できる。
【0053】また、本発明の請求項2の誘電体漏れ波ア
ンテナは、請求項1の誘電体漏れ波アンテナにおいて、
前記誘電体導波路内の前記各結合窓の近傍には、前記誘
電体導波路内の電磁波を散乱させて前記結合窓からの電
磁波の放射を補助する散乱用金属柱が設けられている。
【0054】このため、誘電体導波路内の電磁波をさら
に効率よく結合窓から放射することができ、より高能率
化することができる。
【0055】また、本発明の請求項3の誘電体漏れ波ア
ンテナは、請求項1の誘電体漏れ波アンテナにおいて、
前記誘電体基板の前記各結合窓が設けられている部分の
一面側には、前記各結合窓から放射される電磁波の電界
方向を前記誘電体基板の厚さ方向に揃えるための電界調
整用金属ストリップが設けられている。
【0056】このため、各結合窓から電界方向が揃った
電磁波を放射することができ、さらに高能率化すること
ができる。
【0057】また、本発明の請求項4の誘電体漏れ波ア
ンテナは、請求項1の誘電体漏れ波アンテナにおいて、
前記誘電体基板の前記少なくとも一方の金属壁の外側の
部分には、前記各結合窓から放射されるグレーティング
ローブを抑圧するための金属柱が設けられている。
【0058】このため、グレーティングローブによる特
性の乱れがない所望特性のアンテナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の誘電体漏れ波アンテナの正
面図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】実施形態の要部を拡大した斜視図
【図4】実施形態の要部の動作を説明するための図
【図5】他の実施形態の誘電体漏れ波アンテナの正面図
【図6】図5のB−B線断面図
【図7】他の実施形態の要部の動作を説明するための図
【図8】図7のC−C線断面図
【図9】他の実施形態の要部の動作を説明するための図
【図10】他の実施形態の誘電体漏れ波アンテナの正面
【図11】図10のD−D線断面図
【図12】結合窓近傍の電界の方向を示す図
【図13】他の実施形態の誘電体漏れ波アンテナの正面
【図14】図13のE−E線断面図
【図15】他の実施形態の誘電体漏れ波アンテナの正面
【図16】図15のF−F線断面図
【図17】他の実施形態の誘電体漏れ波アンテナの正面
【図18】誘電体導波路内の反射波の抑圧の原理を説明
するための図
【図19】電磁漏出部内の反射波を抑圧するための構成
を示す図
【図20】他の実施形態の誘電体漏れ波アンテナの正面
【図21】図20のG−G線断面図
【図22】他の実施形態の誘電体漏れ波アンテナの正面
【図23】誘電体漏れ波アンテナの構成を示す概略図
【図24】従来の給電方法の一例を示す図
【図25】従来の給電方法の一例を示す図
【符号の説明】
20……誘電体漏れ波アンテナ、21……地板導体、2
2……スペーサ、23……誘電体基板、26……誘電体
導波路、27、27′……第1の金属壁、28……第2
の金属壁、29……金属柱、30……結合窓、33……
導波管、35……金属ストリップ、40、40′……誘
電体漏れ波アンテナ、41……マイクロストリップ線路
基板、41a……アース用金属膜、42……スロット、
43……金属ストリップ、55……金属ストリップ、6
0……誘電体漏れ波アンテナ、61……電界調整用金属
ストリップ、70……誘電体漏れ波アンテナ、71……
散乱用金属柱、80……誘電体漏れ波アンテナ、90…
…誘電体漏れ波アンテナ、91……誘電体導波路、92
……結合窓、93……金属ストリップ、95……金属柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J045 AA21 AB05 CA01 DA04 DA11 EA07 FA01 HA01 HA02 LA01 LA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地板導体と、 前記地板導体の一面側に重なり合うように配置された誘
    電体基板と、 前記誘電体基板の一面側から反対面側に連続し、前記誘
    電体基板の厚さ方向と直交する方向に延びた第1の金属
    壁と、 前記誘電体基板の一面側から反対面側に連続し、前記誘
    電体基板の厚さ方向と直交し且つ前記第1の金属壁と平
    行な方向に延び、該第1の金属壁との間に挟んだ前記誘
    電体基板の一部と前記第1の金属壁とともに、前記挟ん
    だ誘電体基板の長さ方向に電磁波を伝送する誘電体導波
    路を形成する第2の金属壁と、 前記誘電体導波路に電磁波を給電する給電部と、 前記第1の金属壁と第2の金属壁の少なくとも一方の金
    属壁に、前記誘電体導波路内を伝送する電磁波の導波路
    内波長の整数倍にほぼ等しい間隔で設けられ、前記誘電
    体導波路内の電磁波を前記誘電体基板の前記少なくとも
    一方の金属壁の外側の部分に出力させる複数の結合窓
    と、 前記誘電体基板の前記少なくとも一方の金属壁の外側の
    部分の一面側に前記誘電体導波路と平行に設けられ、前
    記複数の結合窓から出力される電磁波を前記誘電体基板
    の前記地板導体と反対側の面から漏出させる複数の金属
    ストリップとを備えた誘電体漏れ波アンテナであって、 前記少なくとも一方の金属壁は、前記誘電体基板の一面
    側から反対面側に貫通し、前記誘電体基板の厚さ方向と
    直交する方向に前記導波路内波長に対して十分短い間隔
    で並んだ複数の金属柱によって構成されていることを特
    徴とする誘電体漏れ波アンテナ。
  2. 【請求項2】前記誘電体導波路内の前記各結合窓の近傍
    には、前記誘電体導波路内の電磁波を散乱させて前記結
    合窓からの電磁波の放射を補助する散乱用金属柱が設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の誘電体漏れ
    波アンテナ。
  3. 【請求項3】前記誘電体基板の前記各結合窓が設けられ
    ている部分の一面側には、前記各結合窓から放射される
    電磁波の電界方向を前記誘電体基板の厚さ方向に揃える
    ための電界調整用金属ストリップが設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の誘電体漏れ波アンテナ。
  4. 【請求項4】前記誘電体基板の前記少なくとも一方の金
    属壁の外側の部分には、前記各結合窓から放射されるグ
    レーティングローブを抑圧するための金属柱が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の誘電体漏れ波ア
    ンテナ。
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