JP2003101254A - 回転抑制装置 - Google Patents

回転抑制装置

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JP2003101254A
JP2003101254A JP2001290651A JP2001290651A JP2003101254A JP 2003101254 A JP2003101254 A JP 2003101254A JP 2001290651 A JP2001290651 A JP 2001290651A JP 2001290651 A JP2001290651 A JP 2001290651A JP 2003101254 A JP2003101254 A JP 2003101254A
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Takashi Katagiri
孝 片桐
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SANDO KOGYOSHO KK
Santo Industries Co Ltd
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SANDO KOGYOSHO KK
Santo Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型電子機器のヒンジ部に取り付け、PD
A、ミニノートパソコン、サブノートパソコンにおける
液晶ディスプレイ体のような付属部品の回転を抑制す
る。 【解決手段】 付属部品に直接または間接的に取り付け
るシャフトと、該シャフトに嵌合して一体的に回動する
リテーナと、リテーナ側面の複数の孔にそれぞれ嵌入す
る硬球と、機器本体に取り付け且つシャフト貫通孔を形
成した連結部材とから構成し、適宜の弾性部材によって
リテーナで保持する複数の硬球を連結部材側に押し付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として小型電子
機器のヒンジ部に取り付ける回転抑制装置に関し、電子
手帳などのPDA(パーソナルデジタルアシスタント、
携帯情報端末)、ミニノートパソコン、サブノートパソ
コンにおける液晶ディスプレイ体のような付属部品の回
転を抑制する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ミニノートパソコンやPDAは、一般に
キーボードのような入力機構を有する機器本体を備える
うえに、液晶ディスプレイ体などの付属部品を機器本体
に対して開閉可能に取り付けている。これらの機器は、
持ち運びする際の便を考慮して可能な限り軽量化しなけ
ればならず、各部品について厳しい寸法制限がある。ま
た、液晶ディスプレイ体は、開口してから任意の回動位
置で静止できることを要し、このためにシャフトやコイ
ルバネなどで構成する回転抑制装置を取り付けなければ
ならない。
【0003】 典型的な回転抑制装置は、コイルバネの
弾力によって付属部品シャフトの回転を抑制することに
より、付属部品の開閉作動を適切に調整できずに強めの
開閉作動になり、ミニノートパソコンなどに適用すると
ヒンジ部を破損するおそれがある。この欠陥を改善する
ために、本発明者は、特公平7−59427号、特許第
2650149号および特許第2770297号などを
提案し、これらの装置によって付属部品のスムースな開
閉作動を可能とし、しかもある程度の小型化を達成して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公平7−59427
号に開示の装置は、やや大きい部品数が比較的多く、厳
しい小型化およびコストダウンの要求に対応できない場
合があり、特許第2650149号ではこの点をかなり
改善し、現在も実施されている。また、特許第2770
297号の装置は、より部品数を減らすことで小型化と
コストダウンを十分に達成し、ユーザーにきわめて好評
で製造量が急増している。特許第2770297号の装
置では、5〜10kg重の荷重で3万回以上の開閉試験
に合格し、耐久性の点でも全く問題がない。
【0005】 しかしながら、特許第2650149号
および特許第2770297号に開示の装置について
も、ノート型パソコンよりも小さいPDAやミニノート
パソコンに用いるには、いっそうの部品の耐久性と小型
化が必要であり、コストダウンの要求もいっそう厳し
い。このような用途であっても、所定の耐久性として一
定の荷重で数万回の開閉試験に合格することを要する。
【0006】 本発明は、付属部品の回転を抑制する装
置に関して、いっそうの耐久性と小型化について検討を
重ねた結果、小型機器のヒンジ部に取り付け、高い耐久
性と小型化が可能な回転抑制装置を提案することを目的
とするものである。本発明の他の目的は、所定の回転位
置でクリック音が発生して付属部品を安定保持できる回
転抑制装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る回転抑制装置は、液晶ディスプレイ体
などの付属部品を機器本体に回転可能に設置する小型機
器に用いる。本発明の回転抑制装置は、付属部品または
機器本体に直接または間接的に取り付けるシャフトと、
該シャフトに嵌合して一体的に回動するリテーナと、付
属部品または機器本体の他方に取り付け且つシャフト貫
通孔を形成した連結部材とからなる。この回転抑制装置
は、PDA、ミニノートパソコンやデジタルカメラのレ
ンズ回動部品などの小型電気機器に用いると好適であ
る。
【0008】 本発明の回転抑制装置は、リテーナ側面
の複数の孔にそれぞれ硬球を嵌入すると好ましい。この
回転抑制装置では、適宜の弾性部材によってリテーナで
保持する複数の硬球を連結部材側に押し付け、シャフト
または連結部材の回転の際に複数の硬球がすべり接触す
ることによってシャフト回転を抑制する。
【0009】 本発明の回転抑制装置は、連結部材また
は該部材に固着した保護板側面においてシャフト貫通孔
の周辺に環状溝を設けてもよい。この回転抑制装置で
は、適宜の弾性部材によってリテーナ側面の球部を連結
部材側に押し付け、シャフトまたは連結部材の回転の際
に複数の球部が環状溝に沿ってすべり接触することによ
ってシャフト回転を抑制する。
【0010】 また、本発明の回転抑制装置は、シャフ
トに複数枚の皿バネを嵌合してもよい。この回転抑制装
置では、皿バネによってリテーナ側面の球部を連結部材
側に押し付け、シャフトまたは連結部材の回転の際に複
数の球部がすべり接触することによってシャフト回転を
抑制する。
【0011】 さらに、本発明の回転抑制装置は、連結
部材または該部材に固着した保護板側面においてシャフ
ト貫通孔の周辺に2個以上の凹部を設けてもよい。この
回転抑制装置では、適宜の弾性部材によってリテーナ側
面の球部を連結部材側に押し付け、シャフトまたは連結
部材の回転の際に複数の球部がすべり接触することによ
ってシャフト回転を抑制し、複数の球部がともに連結部
材側の凹部に嵌るとクリック音が生じてより安定保持で
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る回転抑制装置1は、
図2に例示するように、液晶ディスプレイ体3やパネル
5などの付属部品と機器本体7とのヒンジ部8に取り付
ける。回転抑制装置1を取付ける電子機器は、付属部品
の開閉に大きいトルクを必要としない小型の機器であ
り、例えば、電子手帳などのPDA、ミニノートパソコ
ン、サブノートパソコン、開閉パネルのある携帯電話な
どである。回転抑制装置1は、付属部品の片側(図2参
照)または両側に設置する。
【0013】 回転抑制装置1は、図3に示すように、
一般に、先端部が塑性変形なシャフト10と、シャフト
貫通孔11を形成した連結部材12と、該シャフトと一
体的に回動するリテーナ14と、該リテーナで支持する
複数個の硬球16とで構成し、さらに皿バネ22とワッ
シャ24,26などを用いる。回転抑制装置1では、図
1と図3に例示のように、シャフト10がリテーナ14
とともに連結部材12に対して旋回しても、シャフト1
0を機器本体7に水平に固定し、連結部材12がシャフ
ト10の回りを旋回するように配置してもよい。
【0014】 リテーナ14は、図3のように貫通孔1
5を形成し、該貫通孔内に比較的硬い小硬球16を挿入
しても、リテーナ側面に半球形の球部を突出形成しても
よい。リテーナ14では、貫通孔15の代わりに円形の
盲孔を形成することも可能である。このリテーナにおけ
る貫通孔は、円周方向に等間隔に形成し、その数は通常
2〜8個であり、円周方向に2列以上配列してもよい。
【0015】 各硬球16またはリテーナ側面の球部
は、複数枚の皿バネ22のような適宜の弾性部材によっ
て連結部材側に押し付ける。この弾性部材は、シャフト
10に嵌装するコイルバネやバネ座金などでも、シャフ
ト頭部を押し上げるように連結部材に設置する板バネで
も使用可能である。この弾性部材によって、リテーナ1
4で保持する複数の硬球16を連結部材側に押し付け、
シャフト回転の際に各硬球16が自転せず、すべり接触
しながら移動することにより、付属部品の自重だけでシ
ャフト10が回転することを抑制できる。
【0016】 一方、連結部材12は、その側面が各硬
球16またはリテーナ側面の球部と接触するため、比較
的硬くて摩滅が少ないステンレス鋼などを用いたり、よ
り硬い材質の保護板94(図10)などを接触面に取り
付けると望ましい。連結部材12は、各硬球16とのす
べり接触面積を大きくするために環状溝18を設けた
り、焼き付けを防いでシャフト回動をスムースにするた
めにグリースなどの潤滑剤を接触面に塗布すると好まし
い。この連結部材の形状は、取り付ける機器の寸法や位
置に応じて適宜に変形すればよく、図1のようにU字形
断面でも、図8のようにプレート状でも、または図10
のように延長部98を形成することも任意である。
【0017】 シャフト10についても、所望に応じて
連結部材12と同様な変形を行い、例えば、六角ワッシ
ャ24(図1)の取付、U字断面の支持板71(図8)
のカシメ止め、延長部91(図10)の形成、六角また
は四角頭部の形成などを行う。シャフト10の回転は無
制限であっても、図8のようにシャフト外周面にストッ
パ73を設け、該ストッパを連結部材の回り止め74に
係止することにより、シャフト回転を適宜制限してもよ
い。
【0018】 回動時にクリック音を発生させるには、
図3に示すように、連結部材12の側面において、シャ
フト貫通孔11の周辺に凹部20を円周方向に等間隔に
2個以上設ける。各凹部20は、通常、環状溝18内に
おいてより深く形成することを要する。凹部20の数
は、図5のように2個であれば180度回転ごとに、図
6のように4個であれば90度回転ごとに、図7のよう
に3個であれば120度回転ごとにクリック音が発生す
る。各硬球16と凹部20とが嵌合状態になると、液晶
ディスプレイ体3などの付属部品を再回動する際により
大きい力を必要とし、該付属部品をいっそう安定保持で
きる
【0019】 回転抑制装置1において、リテーナ14
はシャフト10とともに、環状溝18を設けた連結部材
12に対して回転または静止できる。円盤状のリテーナ
14の厚みは、通常、硬球16の直径よりも小さく、隣
接のバネトレイ21(図1)や取付部材89(図10)
などで硬球16を押し付け、該リテーナで支持する硬球
16と環状溝18の内周面とが摩擦面となる。この結
果、リテーナ14は、液晶ディスプレイ体3などの付属
部品の任意の開口角度においてシャフト10の旋回を抑
制し、該付属部品を任意の開閉位置で静止できる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明は実施例に限定されるものではない。図1か
ら図4において、回転抑制装置1の一例を説明する。回
転抑制装置1は、図2に示すように、モペラ(商標名)
などのようなPDA2において液晶ディスプレイ体3を
有する付属部品すなわちパネル5と機器本体7とのヒン
ジ部8に設置する。好ましくは、回転抑制装置1は、P
DA2の設置場所に応じて全長を約15mm以下に定め
る。
【0021】 回転抑制装置1は、図1と図3から明ら
かなように、装置全体を一体化する金属シャフト10を
有し、さらにシャフト貫通孔11を形成した連結部材1
2と、該シャフトに嵌合して一体的に回動する円盤状の
リテーナ14と、該リテーナ側面の2個の貫通孔15に
それぞれ嵌入する硬球16,16とを備える。硬球16
は、非常に硬い高炭素クロム軸受鋼(規格:SUJ2)
の鋼球であると好ましい。
【0022】 連結部材12は、例えば、脚部17,1
7を持つU字形断面であり、シャフト貫通孔11の周辺
に各硬球16が嵌る比較的浅い環状溝18を設ける。ク
リック音を発生させるための凹部20は、環状溝18内
において、該溝よりも深く且つ直径方向に対向させて2
個形成し(図5参照)、該凹部の内周面は硬球16の周
面と対応する。さらに、回転抑制装置1は、片面開口の
中空筒形のバネトレイ21と、円環形の4枚の皿バネ2
2と、2または3枚の六角ワッシャ24とを有し、4枚
の皿バネ22はトレイ21内に収納可能な外径である。
各皿バネ22は、変形可能な湾曲断面であってリン酸塩
被膜を施す。他の部材として、円環形の樹脂スライダ2
5(商品名:ポリスライダー)およびワッシャ26,2
7を用いる。樹脂スライダ25は、ステンレス鋼などに
比べて焼き付きにくく、耐磨耗性が良好でシャフト10
の回転・静止がよりスムースになる。皿バネ22に隣接
するワッシャ27の外径は、該皿バネと同様にトレイ2
1の内径よりも小さい。
【0023】 円盤状のリテーナ14は、硬球16の直
径よりも小さい厚みを有し、その外径は一般にバネトレ
イ21のそれと等しいかまたは若干大きい。リテーナ1
4には、直径方向に2個の貫通孔15,15を形成し、
両貫通孔15は硬球16の直径よりも大きい内径であ
る。リテーナ14の中心貫通孔28(図3)は、シャフ
ト10の軸先部30を密に嵌入可能な異形断面であり、
該リテーナはシャフト10を介してバネトレイ21およ
び六角ワッシャ24とともに回転する。
【0024】 シャフト10は、図3から明らかなよう
に、大径の頭部32から円形断面の軸基部34が垂直に
延び、さらに前方に非円形断面の軸先部30を延設す
る。シャフト10をカシメ止めした際に、軸基部34が
連結部材12の貫通孔11と対応し、軸先部30はリテ
ーナ14、バネトレイ21および六角ワッシャ24の中
心貫通孔と対応する。シャフト10において、例えば、
頭部32の直径は4mmで厚みは2mm、軸基部34の
直径は2.5mmであり、軸先部30は直径を2.5m
m、加工変形幅を約1.7mmに定める。
【0025】 回転抑制装置1を組み立てるには、シャ
フト10の軸基部34および軸先部30に、ワッシャ2
6、樹脂スライダ25、連結部材12、リテーナ14、
バネトレイ21、4枚の皿バネ、ワッシャ27、3枚の
六角ワッシャ24を順次挿通し、軸先部30の先端部を
叩いてカシメ止めする。硬球16,16は、あらかじめ
リテーナ14の貫通孔15,15に入れておく。連結部
材12の外側面(環状溝18を含む)およびシャフト頭
部32の下端面にはグリースを塗布し、焼き付けを防
ぐ。この組み立てにより、硬球16,16は連結部材1
2の環状溝18と接触し、4枚の皿バネ22とワッシャ
27はバネトレイ21の中に入り込む。
【0026】 回転抑制装置1は、一般に、PDA2や
ミニノートパソコンなどのヒンジ片側に取り付ければよ
い(図2の図番8参照)。図4に例示するように、機器
本体7において、支持部36の左側面38はほぼ円形平
面であり、その平面に1対の細長い矩形溝40,40を
中心線対称に形成する。連結部材12の脚部17,17
を矩形溝40,40に挿入すると、該連結部材を支持部
36つまり機器本体7に固定できる。一方、図1に示す
ように、パネル5の左側突出部42は中空であり、その
内側壁に六角ワッシャ24の平面と対応する六角凹部4
4を成形する。回転抑制装置1をパネル突出部42内に
収納すれば、六角ワッシャ24が六角凹部44内に嵌り
込む。
【0027】 PDA2のパネル5である付属部品を開
閉すると、ヒンジ部8において、パネル5の回動ととも
に六角ワッシャ24が回転し、該六角ワッシャ24の回
転をシャフト10を介してリテーナ14およびバネトレ
イ21へ伝達する。リテーナ14の厚みが硬球16の直
径よりもわずかに小さいことにより、バネトレイ21の
外側面および連結部材12の環状溝18が硬球16と直
接接触する。回転抑制装置1では、4枚の皿バネ24に
よってリテーナ14で保持する硬球16,16を連結部
材12の側に押し付け、付属部品つまりシャフト10の
回転の際に硬球16,16が環状溝18に沿ってすべり
接触することにより、シャフト10の回転を抑制する。
この結果、パネル5のいずれの開口角度においてもシャ
フト10の旋回を抑制し、該パネルを任意の開閉位置で
静止することができる。
【0028】 また、パネル5つまりシャフト10の回
転により、硬球16,16が環状溝18に沿って滑動
し、連結部材側の凹部20,20に嵌ると軽いクリック
音が生じ、パネル5をいっそう安定保持できる。PDA
2において、硬球16,16が凹部20,20に嵌るの
は、パネル5を完全に閉じた時と、完全開口つまり18
0度開いた時である。パネル5を完全に閉じると、硬球
16,16が凹部20,20に嵌ってパネル5をいっそ
う安定保持できるので、小型のPDAにおいて機器本体
にパネル用ストッパや係止フックなどが不要になる。
【0029】 図8は本発明の変形例を示し、回転抑制
装置46は、例えば、デジタルカメラ48(図9)にお
いて、レンズ回動部50と機器本体51との一方のヒン
ジ部52に設置する。回転抑制装置46は、装置全体を
一体化するシャフト54を有し、さらにシャフト貫通孔
を形成した連結部材56と、該シャフトに嵌合して一体
的に回動する円盤状のリテーナ58と、該リテーナ側面
の4個の貫通孔にそれぞれ嵌入する4個の硬球60とを
備える。
【0030】 連結部材56は、機器本体51のケース
上方部62内において、該機器本体の内上壁から垂直に
立設したプレートであり、下端の水平折曲部64を機器
本体の内上壁にボルト止めする。プレート状の連結部材
56はシャフト54と直交配置し、図6に示すようにシ
ャフト貫通孔66の周辺に各硬球60が嵌る比較的浅い
環状溝68を設け、クリック音を発生させるための凹部
70は環状溝68よりも深く且つ円周方向に等間隔に4
個形成する。
【0031】 シャフト54は、その後端部をU字断面
の支持板71にカシメ止めするとともに、比較的長い大
径部72から円形断面の軸基部が延び、さらに前方に非
円形断面の軸先部69を延設する。大径部72の外周面
には、外方へ突き出たストッパ73を設け、該ストッパ
が連結部材56の突出回り止め74に係止されることに
より、シャフト54の回転を1回転以下に制限する。シ
ャフト先端部をカシメ止めした際に、軸基部が連結部材
56の貫通孔66と対応し、軸先部はリテーナ58、片
面開口のバネトレイ75およびワッシャ77の中心貫通
孔と対応する。他の部材として、4枚の皿バネ76と、
ステンレス鋼などに比べて焼き付きしにくい燐青銅ワッ
シャ78とを用いる。
【0032】 回転抑制装置46を組み立てるには、シ
ャフト54の軸基部および軸先部69に、燐青銅ワッシ
ャ78、連結部材56、リテーナ58、バネトレイ7
5、4枚の皿バネ76、ワッシャ77を順次挿通し、シ
ャフト先端部を叩いてカシメ止めする。この組み立てに
より、4個の硬球60は連結部材56の環状溝68と接
触し、4枚の皿バネ76とワッシャ77はバネトレイ7
5の中に入り込む。
【0033】 デジタルカメラ48のレンズ回動部50
を回すと、ヒンジ部52においてレンズ回動部50とと
もにシャフト54が回転し、該シャフトを介してリテー
ナ58およびバネトレイ75を回転する。回転抑制装置
46では、4枚の皿バネ76によって各硬球60を連結
部材56の側に押し付け、シャフト54の回転の際に各
硬球60が環状溝68に沿ってすべり接触する。この結
果、レンズ回動部50のいずれの回転位置においてもシ
ャフト54の旋回を抑制し、該回動部を任意の回転位置
で静止できる。
【0034】 また、レンズ回動部50つまりシャフト
54の回転により、各硬球60が環状溝68に沿って滑
動し、連結部材側の凹部70に嵌ると軽いクリック音が
生じ、レンズ回動部50をより安定保持できる。各硬球
60が凹部70に嵌るのは、レンズ回動部50を90度
回転ごとの正面、上面、背面、下面に向けた時の4位置
であり、前後に270度回転するとストッパ73が連結
部材56の回り止め74に係止され、レンズ回動部50
の回転を停止する。
【0035】 図10は本発明の別の変形例を示し、回
転抑制装置80は、例えば直径18mmという大径の割
りには薄肉である。回転抑制装置80は、装置全体を一
体化するシャフト82と、シャフト貫通孔を形成した連
結部材84と、該シャフトと一体的に回動する円盤状の
リテーナ86と、該リテーナ側面の4個の貫通孔にそれ
ぞれ嵌入する4個の硬球88と、取付部材89とを備え
る。取付部材89には、例えば、円盤部90の外周面か
ら接線方向に延長部91を延設し、該延長部の先端部9
2を折曲して取付用ボルト孔を形成する。
【0036】 連結部材84の円盤部93には、より硬
質で磨耗しにくい円盤状の保護板94を固着し、該保護
板の貫通孔95の周辺に各硬球88が嵌る比較的浅い環
状溝96を設ける。図11に示すように、円盤部93の
貫通孔周辺を直交方向において矩形状に切り欠き、この
切り欠きに対応させて保護板94の一部を連結部材84
の方へ打ち込み、この打ち込み97,97によって保護
板94を連結部材84に固着する。連結部材84には、
取付部材89と同様に、円盤部の外周面から接線方向に
延長部98を延設するが、該延長部98は延長部91と
反対向きであり、一般に延長部91より長くする。
【0037】 シャフト82は、円盤状の頭部99から
円形断面の軸基部および非円形断面の軸先部を延設し、
該シャフトをカシメ止めした際に、軸基部が連結部材8
4の円盤部93および保護板94の貫通孔95と対応
し、軸先部はリテーナ86および取付部材89の円盤部
90の中心貫通孔と対応する。回転抑制装置80を組み
立てるには、シャフト82の軸基部および軸先部に、頭
部99と同径の2枚の皿バネ100、連結部材84の円
盤部93、保護板94、リテーナ86、取付部材89の
円盤部90を順次挿通し、シャフト先端部を叩いてカシ
メ止めする。各硬球88は、あらかじめリテーナ86の
貫通孔に入れ、連結部材84の外側面(環状溝96を含
む)にはグリースを塗布しておく。この組み立てによ
り、4個の硬球88は保護板94の環状溝96と接触
し、皿バネ100によって各硬球88を環状溝96内へ
押圧する。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る回転抑制装置は、小型化が
急速に進行する電子機器に対応するような小型であり、
電子手帳などのPDA、ミニノートパソコン、サブノー
トパソコンにおけるヒンジ部の狭い空間に取り付け、液
晶ディスプレイ体などの付属部品を安定支持できる。本
発明の回転抑制装置は、液晶ディスプレイ体などの付属
部品を任意の開口位置で静止できる一方、該付属部品を
閉じる際に自重で急激に閉じることを効果的に防いでい
る。
【0039】 本発明の回転抑制装置では、比較的硬い
硬球またはリテーナ側面の球部が連結部材の環状溝内に
嵌入し、シャフトまたは連結部材を回転する際に複数の
硬球が自転せず、環状溝内ですべり接触することによ
り、シャフト回転を効果的に抑制する。本発明の回転抑
制装置は、基本的に全部品が金属製であることにより、
プラスチック製の製品よりも一般的に耐熱性に優れ、長
期間使用しても付属部品の開閉作動は殆ど一定であっ
て、数万回の開閉試験に耐えることができる。
【0040】 本発明の回転抑制装置は、硬球またはリ
テーナ側面の球部が連結部材側の凹部に嵌ることによ
り、所定の回転位置でクリック音が発生して付属部品を
より安定保持できる。この嵌合状態になると、液晶ディ
スプレイ体などの付属部品を再回動する際により大きい
力を必要とし、該付属部品をいっそう安定保持できるの
で、小型のPDAやミニノートパソコンでは機器本体に
おけるパネル用ストッパや係止フックが不必要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る回転抑制装置の一例を示す拡大
断面図である。
【図2】 図1の回転抑制装置をPDAに設置した例で
あり、該PDAのパネルを開いた状態を示す概略正面図
である。
【図3】 図1の回転抑制装置の分解斜視図である。
【図4】 図2のPDAの機器本体における支持部の左
側面を拡大して示す部分側面図である。
【図5】 連結部材などにおける環状溝と凹部の一例を
示す側面図である。
【図6】 環状溝と凹部の別の例を示す側面図である。
【図7】 環状溝と凹部のさらに別の例を示す側面図で
ある。
【図8】 本発明の変形例を示す拡大断面図である。
【図9】 図8の装置を設置したデジタルカメラの概略
斜視図である。
【図10】 本発明の別の変形例を一部切り欠いて示す
拡大側面図である。
【図11】 図10の保護板を示す部分正面図である。
【符号の説明】
1 回転抑制装置 5 パネル 7 機器本体 10 シャフト 12 連結部材 14 リテーナ 16,16 硬球 18 環状溝
フロントページの続き Fターム(参考) 3E084 AA05 AA14 AB10 BA02 CA03 DA03 FA08 GA06 GB06 KA16 3J105 AA02 AA03 AA12 AB11 AB22 AC07 DA04 DA15 4E360 AB16 BB02 BB17 BB22 BB27 BB28 BC06 EC14 EC16 ED04 ED08 ED23 GA06 GA08 GA26 GA52 GB26 GB46 GC03 GC11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 付属部品を機器本体に回転可能に設置す
    る小型機器に用いる回転抑制装置であって、付属部品ま
    たは機器本体の一方に直接または間接的に取り付けるシ
    ャフトと、該シャフトに嵌合して一体的に回動するリテ
    ーナと、リテーナ側面の複数の孔にそれぞれ嵌入する硬
    球と、付属部品または機器本体の他方に取り付け且つシ
    ャフト貫通孔を形成した連結部材とからなり、適宜の弾
    性部材によってリテーナで保持する複数の硬球を連結部
    材側に押し付け、シャフトまたは連結部材の回転の際に
    複数の硬球がすべり接触することによってシャフト回転
    を抑制する回転抑制装置。
  2. 【請求項2】 付属部品を機器本体に回転可能に設置す
    る小型機器に用いる回転抑制装置であって、付属部品ま
    たは機器本体の一方に直接または間接的に取り付けるシ
    ャフトと、該シャフトに嵌合して一体的に回動するリテ
    ーナと、付属部品または機器本体の他方に取り付け且つ
    シャフト貫通孔を形成した連結部材と、連結部材または
    該部材に固着した保護板側面においてシャフト貫通孔の
    周辺に設けた環状溝とからなり、適宜の弾性部材によっ
    てリテーナ側面の球部を連結部材側に押し付け、シャフ
    トまたは連結部材の回転の際に複数の球部が環状溝に沿
    ってすべり接触することによってシャフト回転を抑制す
    る回転抑制装置。
  3. 【請求項3】 付属部品を機器本体に回転可能に設置す
    る小型機器に用いる回転抑制装置であって、付属部品ま
    たは機器本体の一方に直接または間接的に取り付けるシ
    ャフトと、該シャフトに嵌合して一体的に回動するリテ
    ーナと、該シャフトに嵌合する複数枚の皿バネと、付属
    部品または機器本体の他方に取り付け且つシャフト貫通
    孔を形成した連結部材とからなり、皿バネによってリテ
    ーナ側面の球部を連結部材側に押し付け、シャフトまた
    は連結部材の回転の際に複数の球部がすべり接触するこ
    とによってシャフト回転を抑制する回転抑制装置。
  4. 【請求項4】 付属部品を機器本体に回転可能に設置す
    る小型機器に用いる回転抑制装置であって、付属部品ま
    たは機器本体の一方に直接または間接的に取り付けるシ
    ャフトと、該シャフトに嵌合して一体的に回動するリテ
    ーナと、付属部品または機器本体の他方に取り付け且つ
    シャフト貫通孔を形成した連結部材と、連結部材または
    該部材に固着した保護板側面においてシャフト貫通孔の
    周辺に設けた2個以上の凹部からなり、適宜の弾性部材
    によってリテーナ側面の球部を連結部材側に押し付け、
    シャフトまたは連結部材の回転の際に複数の球部がすべ
    り接触することによってシャフト回転を抑制し、複数の
    球部がともに連結部材側の凹部に嵌るとクリック音が生
    じてより安定保持できる回転抑制装置。
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