JP2003100277A - 親水性ゲル含有セパレーター及びその製造方法 - Google Patents

親水性ゲル含有セパレーター及びその製造方法

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JP2003100277A
JP2003100277A JP2001286551A JP2001286551A JP2003100277A JP 2003100277 A JP2003100277 A JP 2003100277A JP 2001286551 A JP2001286551 A JP 2001286551A JP 2001286551 A JP2001286551 A JP 2001286551A JP 2003100277 A JP2003100277 A JP 2003100277A
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hydrophilic
hydrophilic gel
gel
monomer
meth
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JP2001286551A
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Takeshi Fukuda
武司 福田
Yoshio Mimura
義雄 三村
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の電解液とセパレーターとを使用した場合
と同等の性能を有し、かつ電解液を構成する水の蒸発が
抑制され、漏液の起こらない親水性ゲル含有セパレータ
ー並びにその製造方法を提供する。 【解決手段】親水性ゲルを付着保持する多孔性基材から
なる親水性ゲル含有セパレーターとする。前記親水性ゲ
ルは、親水性アクリル系モノビニルモノマーと親水性ア
クリル系ポリビニルモノマーとを共重合して得られる重
合体であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池、電解コンデ
ンサーにおいてセパレーターとして使用可能な、親水性
ゲルを含浸・保持する親水性ゲル含有セパレーターに関
する。本発明の親水性ゲル含有セパレーターは、特にニ
ッケル水素電池用セパレーターとして好適である。
【0002】
【従来の技術】電池、電解コンデンサーはその構造にお
いて、電極間にイオンを透過させるサイズの孔を有する
多孔質膜であるセパレーターと電解液とからなる層が設
けられている。
【0003】従来から一般的に製造されているアルカリ
電池、ニッケル水素電池等においては、KOH水溶液が
電解液として使用されており、かかる電解液は強いアル
カリ性を示し、漏液すると電池を使用している機器を腐
食、損傷することになる。このため、電池、コンデンサ
ーにおいては漏液防止が重要な技術である。漏液防止の
ために、従来からケース内にゴムシール材等のシール材
料を使用して封入するなどの特別の配慮がなされている
が、なお完全ではなく、改善が求められている。
【0004】また使用中に、電解コンデンサーには、定
格より高い電圧が印加される場合があり、かかる場合に
はコンデンサーの温度が上昇して、電解液を構成する水
の蒸気圧が高くなり、また電気化学反応によって水素ガ
スも発生してコンデンサーの内圧が上昇する。その結
果、コンデンサーの内圧がケースやシールの耐圧限界を
超えると、水が気化して水素ガスと共に電解液が噴出す
るという問題があった。電池の場合にも充電中、使用中
の温度上昇により、同様な問題が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の電解液とセパレーターとを使用した場合と同等の性能
を有し、かつ電解液を構成する水の蒸発が抑制され、漏
液の起こらない親水性ゲル含有セパレーター並びにその
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の親水性ゲル含有
セパレーターは、親水性ゲルを付着保持する多孔性基材
からなることを特徴とする。
【0007】かかる構成を有するセパレーターを従来の
セパレーターに代えて使用すると、電解液は、親水性ゲ
ルに含浸保持され、その結果水の蒸発が抑制され、従来
よりはるかに漏液を起こしにくい電池、コンデンサーが
形成される。
【0008】前記親水性ゲルは、親水性アクリル系モノ
ビニルモノマーと親水性アクリル系ポリビニルモノマー
とを共重合して得られる重合体であることが好ましい。
【0009】かかる親水性ゲルを使用した親水性ゲル含
有セパレーターは水性電解液の保持率が高く、従ってイ
オン伝導性が高く、該親水性ゲル含有セパレーターを使
用することにより、従来の電解液とセパレーターとを使
用した場合と同等の性能を有する電池、コンデンサーを
形成可能である。
【0010】前記親水性アクリル系モノビニルモノマー
は、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩から選
択される少なくとも1種であり、前記親水性アクリル系
ポリビニルモノマーが、ポリオキシアルキレンポリオー
ルポリ(メタ)アクリレートであることが好ましい。
【0011】かかる親水性モノマーの使用により、特に
電解液保持率が高い親水性ゲル含有セパレーターが得ら
れる。
【0012】多孔質基材に対する親水性ゲルの付着量
は、特に限定されるものではないが、乾燥状態にて1〜
50g/m2 であることが好ましい。
【0013】付着量が少なすぎると電解液保持効果が十
分に発揮されず、漏液する可能性が高くなり、多すぎる
と乾燥工程後に多孔質基材から剥落する重合体の粒子が
多くなる。
【0014】本発明の親水性ゲル含有セパレーターの製
造方法は、親水性重合性モノマーを重合させて重合体と
する重合工程、前記重合体を溶媒と混合して親水性ゲル
分散液とする分散工程、前記親水性ゲル分散液を多孔性
基材に塗布、含浸させる塗布工程、及び前記親水性ゲル
分散液を塗布、含浸された前記多孔性基材を乾燥して親
水性ゲル含有セパレーターとする乾燥工程とからなるこ
とを特徴とする。
【0015】上述の製造方法により、セパレーターを含
み、溶剤である水の蒸発が抑制され、漏液の起こらない
親水性ゲル含有セパレーターを製造することができる。
【0016】上述の製造方法においては、前記親水性重
合性モノマーは、親水性アクリル系モノビニルモノマー
と親水性アクリル系ポリビニルモノマーとを含むもので
あることが好ましい。
【0017】前記親水性アクリル系モノビニルモノマー
が、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩から選
択される少なくとも1種であり、前記親水性アクリル系
ポリビニルモノマーが、ポリオキシアルキレンポリオー
ルポリ(メタ)アクリレートであることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に使用する原料について説
明する。多孔性基材は、従来、電池やコンデンサーのセ
パレーターとして使用されていた材料が限定なく使用可
能であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ四フッ
化エチレン等の樹脂の多孔質膜、不織布、クラフト紙や
マニラ紙などの紙類が例示される。樹脂製多孔質膜は、
架橋構造を有するものであってもよい。
【0019】本発明の親水性ゲル含有セパレーターの製
造においては、多孔性基材に塗布、含浸する親水性ゲル
分散液の溶媒は親水性溶媒であることが好ましいから、
上記のセパレーター材料のなかでも表面が親水性の材料
を使用することが好ましい。クラフト紙やマニラ紙など
の紙類は、親水性が高い素材であり、そのまま使用可能
である。ポリエチレンやポリプロピレンを素材として使
用したセパレーターの場合には、コロナ放電処理、プラ
ズマ処理などを行うことにより、親水性にして多孔性基
材として使用することができる。
【0020】本発明において使用する多孔性基材は、電
解液が親水性ゲルによって保持されるために従来のセパ
レーターよりも孔径が大きいものであってもよく、孔の
中にゲルが入り込んでいてもよい。
【0021】親水性アクリル系モノビニルモノマーであ
る(メタ)アクリル酸塩としては、アクリル酸カリウ
ム、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸リチウム、メタ
クリル酸カリウム、メタクリル酸ナトリウム、メタクリ
ル酸リチウム等の(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩、
アクリル酸アンモニウム、メタクリル酸アンモニウム等
の(メタ)アクリル酸アンモニウムが例示される。これ
らの化合物は、用途に応じて適宜選択使用される。例え
ば、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩は、ニッケル水
素電池用として好ましく、(メタ)アクリル酸アンモニ
ウムはアルミ電解コンデンサー用として好ましい。
【0022】(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸
塩とを併用する場合、(メタ)アクリル酸塩の比率
((メタ)アクリル酸の中和度)は、25〜100%で
あることが好ましい。
【0023】中和度が低すぎると電解液保持効果が低下
し、ゲル状電解質としたときのイオン伝導度が十分でな
い場合が生じる。
【0024】親水性アクリル系ポリビニルモノマーであ
るポリオキシアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリ
レートとしては、ポリオキシエチレングリコールジアク
リレート、ポリオキシエチレングリコールジメタクリレ
ート、ポリオキシエチレン−プロピレンジアクリレー
ト、ポリオキシエチレン−プロピレンジメタクリレー
ト、ポリオキシプロピレンジメタクリレート、ポリオキ
シプロピレンジアクリレート等が好適な化合物として例
示される。
【0025】ポリオキシアルキレンポリオールポリ(メ
タ)アクリレートを構成するポリオキシアルキレン基
は、オキシアルキレンの繰り返し単位数(重合度)が2
〜20であることが好ましく、4〜16であることがよ
り好ましい。オキシアルキレン基の繰り返し単位数が少
ないと親水性が不足し、多すぎるとゲル強度が低下す
る。ポリオキシアルキレン基は、ポリオキシエチレン基
又はポリオキシエチレン・プロピレン基であることがよ
り親水性が高く、好ましい。
【0026】親水性アクリル系モノビニルモノマーと親
水性アクリル系ポリビニルモノマーの混合比率は、モノ
ビニルモノマー:ポリビニルモノマーのモル比にて3
0:1〜1000:1であることが好ましい。この比が
30:1よりもポリビニルモノマーが多すぎると架橋密
度が高くなって電解液の保持率が低下し、親水性ゲル含
有セパレーターのイオン電動度が低下する。またモノビ
ニルモノマー:ポリビニルモノマーの比が1000:1
よりもポリビニルモノマーが多すぎると形成されるゲル
状電解質が流動性を帯びるようになり、好ましくない。
【0027】電解液成分として使用する電解質は、電
池、コンデンサーの電解質として公知であり、水溶性の
安定な電解質が用途に応じて適宜選択して使用される。
具体的には、KOH,NaOH,LiOH等が例示され
る。
【0028】本発明の親水性ゲル含有セパレーターの製
造方法は上述のように、親水性重合性モノマーを重合さ
せて重合体とする重合工程、前記重合体を溶媒と混合し
て親水性ゲル分散液とする分散工程、前記親水性ゲル分
散液を多孔性基材に塗布、含浸させる塗布工程、及び前
記親水性ゲル分散液を塗布、含浸された前記多孔性基材
を乾燥して親水性ゲル含有セパレーターとする乾燥工程
とを有する。
【0029】親水性重合性モノマーを重合させて重合体
とする重合工程は、溶液重合、バルク重合のいずれであ
ってもよい。溶液重合を行う場合、使用する溶剤は、モ
ノマーを溶解するものであれば、特に限定なく使用可能
である。本発明においては、モノマー、重合体のいずれ
もが親水性であり、水を溶媒として使用することが好ま
しい。
【0030】親水性モノマーとして(メタ)アクリル酸
とその(メタ)アクリル酸塩の双方を使用する場合にお
いては、(メタ)アクリル酸を例えば水酸化アルカリ金
属化合物やアンモニアの水溶液に溶解して重合させるこ
とにより、(メタ)アクリル酸とその金属塩の双方を含
有する親水性重合体が得られる。
【0031】水に代えて、もしくは水と共にアルコール
類、ジオキサン等のエーテル化合物、メチルセロソルブ
等のセロソルブ類等の親水性有機溶剤を使用することも
好適な態様であり、乾燥工程における乾燥時間を短縮す
る効果が得られる。
【0032】重合方法としては、重合開始剤を使用する
方法、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を使用する
方法等の公知の重合方法が使用可能である。水系溶媒を
使用し、重合開始剤を使用して重合体を製造する場合に
は、水が沸騰しない温度で重合する必要があり、レドッ
クス系重合開始剤を使用することが好ましく、とりわけ
重金属イオンを含有しないレドックス系重合開始剤の使
用が好適である。
【0033】かかる水系レドックス系開始剤としては、
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸リチウム、
過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩とL−アスコルビン酸
等の還元剤の組合せが好適なものとして例示される。こ
れらの開始剤は、公知の添加量にて使用する。
【0034】重合工程にて得られた親水性ゲルである重
合体は、親水性ゲル分散液として多孔性基材に塗布、含
浸する。重合体を親水性ゲル分散液とする方法として
は、重合体を粉砕して適宜の溶媒に分散する方法、重合
体を溶媒にて膨潤させた後に粉砕して分散液とする方法
のいずれによってもよい。溶液重合して全体として含溶
媒親水性ゲルとなったものにさらに溶媒を添加し、分散
機にて分散して微粒子状態に分散する方法、バルク重合
により得られた重合体もしくは含溶媒親水性ゲルを乾燥
して得られた重合体を微粉状に粉砕し、これを溶媒に分
散する方法等により分散可能であり、好ましい。
【0035】含溶媒親水性ゲルとなったものにさらに溶
媒を添加し、分散機にて分散する方法に使用する分散機
としては、適当なせん断力を有する撹拌機を使用するこ
とができ、ディゾルバー、ディスパー、ホモジナイザー
等の撹拌機を使用することができる。
【0036】含溶媒親水性ゲルに添加する溶媒として
は、重合工程において使用する溶媒と同じものが使用可
能であり、水であることがより好ましい。
【0037】セパレーター材料である多孔性基材に親水
性ゲル分散液を塗布、含浸する方法としては、公知の塗
装方法は限定なく使用可能である。具体的には、含浸法
(ディッピング法)、ロールコーターやドクターブレー
ド等を使用したコーティング法、スプレー塗装法等が例
示される。
【0038】本発明により得られた親水性ゲル含有セパ
レーターは、従来のセパレーターと同様に用途に応じた
サイズに裁断し、電極部材と積層して電池やコンデンサ
ーに使用可能である。本発明の親水性ゲル含有セパレー
ターを使用して電解液を電極間に充填すると、該電解液
は親水性ゲルに吸収、保持される。その結果、温度上昇
しても水の蒸気圧の上昇が従来より小さく、ケースが破
損しても電解液が漏洩することが防止される。
【0039】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。 (実施例1) <親水性ゲル含有セパレーターの作製>水酸化カリウム
(ナカライ製)34.4g(0.52mol)を110
gのイオン交換水に溶解して水酸化カリウム水溶液を調
製した。この水酸化カリウム水溶液とアクリル酸(ナカ
ライ製)50g(0.694mol)を混合して中和す
ることにより部分中和アクリル酸水溶液(中和度75
%)を得た。上記の部分中和アクリル酸水溶液100g
とポリエチレングリコールジアクリレート(ブレンマー
ADE−400,ポリエチレングリコールの重合度=
9,日本油脂製)0.70gを水148g中にて混合
し、得られた混合溶液に過硫酸カリウム0.67g,L
−アスコルビン酸0.04gを添加して混合して親水性
ゲル形成組成物Aを得た。得られた親水性ゲル形成組成
物Aを40℃にて1時間加熱することにより共重合体で
ある親水性ゲル(a1)を得た。得られた親水性ゲル
(a1)に水621gを加え、分散機としてディゾルバ
ーを使用して撹拌、分散して親水性ゲル分散液(b1)
を得た。多孔性基材として従来からセパレーターとして
使用されている不織布セパレーターWPSD40C10
0(日本高度紙工業社製)に親水性ゲル分散液(b1)
を目付量が30g/m2 となるように塗布し、乾燥して
親水性ゲル含有セパレーター(1)を得た。
【0040】<評価>得られた親水性ゲル含有セパレー
ター(1)に対して7M−KOH水溶液を、(ゲル付着
量):(7M−KOH水溶液)=1:10(重量比)と
なるように含浸させ、ゲル状電解質(1)を作製した。
上記ゲル状電解質(1)をPETフィルムに挟み込み、
加圧して電解液の滲み出しの有無を目視にて観察した
が、電解液の滲み出しは認められなかった。またゲル状
電解質(1)を加熱して電解液の蒸発量を測定した。測
定結果を図1に示した。
【0041】(実施例2) <親水性ゲル含有セパレーターの作製>実施例1と同様
にして親水性ゲル(a1)を得た。この親水性ゲル(a
1)をlcm角程度に切断した後、150℃で24時間
加熱乾燥させることにより、重合体粗粉末を得た。続い
て、該重合体粗粉末を遠心粉砕機を用いて微粉砕化する
ことにより、部分中和アクリル酸の親水性ゲル微粉末
(c)を作製した。次に、ポリアクリル酸カリウムゲル
微粉末(c)10gに水100gを加え、十分に撹拌
し、親水性ゲル分散液(b2)を調製した。この親水性
ゲル分散液(b2)を、実施例1と同様に不織布セパレ
ータWPSD40C100に目付量30g/m2 となる
ように塗布したのち、乾燥させることにより、親水性ゲ
ル含有セパレーター(2)を得た。
【0042】<評価>得られた親水性ゲル含有セパレー
ター(2)に対して7M−KOH水溶液を、(ゲル付着
量):(7M−KOH水溶液)=1:10(重量比)と
なるように含浸させ、ゲル状電解質(2)を作製した。
上記ゲル状電解質(2)をPETフィルムに挟み込み、
加圧して電解液の滲み出しの有無を目視にて観察した
が、電解液の滲み出しは認められなかった。またゲル状
電解質(2)を加熱して電解液の蒸発量を測定した。測
定結果を図1に示した。加熱蒸発量の測定は、温度80
℃の解放系での電解液の蒸発減量を測定することにより
行った。
【0043】(実施例3) <親水性ゲル含有セパレーターの作製>アンモニア水
(ナカライ製)45.5g(0.75mol)とアクリ
ル酸(ナカライ製)72g(1mol)を混合して中和
することにより、アクリル酸アンモニウム水溶液(中和
度75%)を得た。上記アクリル酸アンモニウム水溶液
100gとポリエチレングリコールジアクリレート ブ
レンマーADE−400(日本油脂製)1.48gを水
340g中にて混合し、開始剤として過酸化水素水0.
50g、L−アスコルビン酸0.08gを加えることに
より、ゲル形成組成物Bを得た。得られたゲル形成組成
物Bを40℃、l時間加熱することにより、親水性ゲル
(a2)を得た。次に、親水性ゲル(a2)に水110
4gを加え、実施例1と同様にして分散させ、親水性ゲ
ル分散液(b3)を調製した。多孔性基材として従来か
らセパレーターとして使用されているクラフト紙セパレ
ーター(日本高度紙工業製)に親水性ゲル分散液(b
3)を目付量が30g/m2 となるように塗布したの
ち、乾燥させ、親水性ゲル含有セパレーター(3)を得
た。
【0044】<評価>得られた親水性ゲル含有セパレー
ター(3)に対して1mol/Lのアジピン酸アンモニ
ウム水溶液を、(ゲル付着量):(アジピン酸アンモニ
ウム水溶液)=1:10(重量比)となるように含浸さ
せ、ゲル状電解質(3)を作製した。上記ゲル状電解質
(3)をPETフィルムに挟み込み、加圧して電解液の
滲み出しの有無を目視にて観察したが、電解液の滲み出
しは認められなかった。またゲル状電解質(3)を加熱
して電解液の蒸発量を測定した。測定結果を図2に示し
た。
【0045】(実施例4) <親水性ゲル含有セパレーターの作製>実施例3と同様
にして親水性ゲル(a2)を得た。この親水性ゲル(a
2)を1cm角程度に切断した後、150℃で24時間
加熱乾燥させることにより、重合体粗粉末を得た。続い
て、この重合体粗粉末を遠心粉砕機を用いて微粉砕化す
ることにより、部分中和アクリル酸の親水性ゲル微粉末
(d)を作製した。得られた親水性ゲル微粉末(d)1
0gに水100gを加えて十分に撹拌し、親水性ゲル分
散液(b4)を調製した。この親水性ゲル分散液(b
4)を実施例3と同様にクラフト紙セパレーター(日本
高度紙工業製)に目付量30g/m2となるように塗布
したのち、乾燥させ、親水性ゲル含有セパレーター
(4)を得た。
【0046】<評価>得られた親水性ゲル含有セパレー
ター(4)に対して1mol/Lのアジピン酸アンモニ
ウム水溶液を、(ゲル付着量):(アジピン酸アンモニ
ウム水溶液)=1:10(重量比)となるように含浸さ
せ、ゲル状電解質(4)を作製した。上記ゲル状電解質
(4)をPETフィルムに挟み込み、加圧して電解液の
滲み出しの有無を目視にて観察したが、電解液の滲み出
しは認められなかった。またゲル状電解質(4)を加熱
して電解液の蒸発量を測定した。測定結果を図2に示し
た。
【0047】(比較例1)実施例1、2にて使用した不
織布セパレーターWPS40C100に7M−KOH水
溶液を含浸させて実施例1と同様にして電解液の蒸発量
を測定した。測定結果を図1に示した。
【0048】(比較例2)実施例3、4にて使用したク
ラフト紙セパレーターに1mol/Lのアジピン酸アン
モニウム水溶液を含浸させて実施例2と同様にして電解
液の蒸発量を測定した。測定結果を図2に示した。
【0049】図1、2に示した結果より、本発明の親水
性ゲル含有セパレーターは電解液含有率が高く、しかも
水の蒸発が抑制され、従来よりはるかに漏液を起こしに
くい電池、コンデンサーが形成可能であることが分か
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、2のゲル状電解質と比較例1の加熱
による電解液蒸発量を示したグラフ
【図2】実施例3、4のゲル状電解質と比較例2の加熱
による電解液蒸発量を示したグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08F 220/06 H01G 9/02 311 220:20) Fターム(参考) 4J100 AJ02P AK03P AK13P AL66Q BA08Q BA09Q CA04 CA23 DA36 EA03 JA44 5H021 BB11 BB12 BB13 EE06 EE15 EE33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性ゲルを付着保持する多孔性基材か
    らなる親水性ゲル含有セパレーター。
  2. 【請求項2】 前記親水性ゲルは、親水性アクリル系モ
    ノビニルモノマーと親水性アクリル系ポリビニルモノマ
    ーとを共重合して得られる重合体である請求項1に記載
    の親水性ゲル含有セパレーター。
  3. 【請求項3】 前記親水性アクリル系モノビニルモノマ
    ーが、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩から
    選択される少なくとも1種であり、前記親水性アクリル
    系ポリビニルモノマーが、ポリオキシアルキレンポリオ
    ールポリ(メタ)アクリレートである請求項2に記載の
    親水性ゲル含有セパレーター。
  4. 【請求項4】 親水性重合性モノマーを重合させて重合
    体とする重合工程、前記重合体を溶媒と混合して親水性
    ゲル分散液とする分散工程、前記親水性ゲル分散液を多
    孔性基材に塗布、含浸させる塗布工程、及び前記親水性
    ゲル分散液を塗布、含浸された前記多孔性基材を乾燥し
    てゲル含有セパレーターとする乾燥工程とからなる親水
    性ゲル含有セパレーターの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記親水性重合性モノマーが、親水性ア
    クリル系モノビニルモノマーと親水性アクリル系ポリビ
    ニルモノマーとを含むものである請求項4に記載の親水
    性ゲル含有セパレーターの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記親水性アクリル系モノビニルモノマ
    ーが、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩から
    選択される少なくとも1種であり、前記親水性アクリル
    系ポリビニルモノマーが、ポリオキシアルキレンポリオ
    ールポリ(メタ)アクリレートである請求項5に記載の
    親水性ゲル含有セパレーターの製造方法。
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