JP2003099314A - 文書のデータ構造、記憶媒体及び情報処理装置 - Google Patents

文書のデータ構造、記憶媒体及び情報処理装置

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JP2003099314A
JP2003099314A JP2001289781A JP2001289781A JP2003099314A JP 2003099314 A JP2003099314 A JP 2003099314A JP 2001289781 A JP2001289781 A JP 2001289781A JP 2001289781 A JP2001289781 A JP 2001289781A JP 2003099314 A JP2003099314 A JP 2003099314A
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Masami Koide
雅巳 小出
Akira Suzuki
明 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ある電子文書に対して行ったユーザの行為を
後になって確認できるようにする。 【解決手段】 1又は2以上のデジタル情報ファイル1
03、104と、デジタル情報ファイル103、104
の構造及び文書上での表示状態を特定する表示情報ファ
イル102と、コンピュータによって共に解釈、実行さ
れ、表示情報ファイル102に基づいて特定される表示
状態で1又は2以上のデジタル情報ファイル103、1
04をコンピュータのディスプレイ上に表示させるデジ
タル情報表示プログラムを含む動作プログラムファイル
105とによって文書のデータ構造を構築する。動作プ
ログラムファイル105は、ユーザ操作を検出してその
ユーザ操作を記録する機能を有するので、過去における
ユーザの行為を後になって確認することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ(デ
ジタル情報処理装置)において閲覧及び管理可能な文書
のデータ構造、この文書のデータ構造を格納する記憶媒
体及び情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ(デジタル情報処理
装置)を利用して閲覧等をすることができる情報伝達媒
体として、様々な形式の文書が誕生し、普及している。
このような文書の代表的な形式としては、例えば、テキ
スト、リッチテキスト、マルチメディア、PDF、HT
ML、MHTML、XML等がある。そこで、最初に、
これらの各種の形式の文書を、その発展経緯を踏まえな
がら概観する。
【0003】[テキスト、リッチテキスト、マルチメデ
ィア]コンピュータ(デジタル情報処理装置)によって
扱うことができるデジタル(電子)文書のうち、典型的
なものとしては、キャラクタコードによりテキストを表
現するテキスト文書、上記テキスト文書において複数の
文字フォントを使用することができるリッチテキスト文
書、さらに、図や画像、動画、音声等を貼り付ける事が
可能なマルチメディア文書がある。
【0004】通常、テキスト文書は、一般的なコンピュ
ータに共通するキャラクタコードを利用している。そこ
で、一般的なコンピュータでは、そのオペレーションシ
ステムに、そのようなテキスト文書を閲覧し編集するこ
とができるテキストエディタというアプリケーションソ
フトを付属しているのが一般的である。
【0005】また、電子メールで情報を送受信する場合
は、テキスト情報を送信して情報をやり取りすることが
できるし、最近では、リッチテキストによって表現され
た文書を送受信することができる電子メールソフトウェ
アも一般的になっている。
【0006】これに対して、マルチメディア文書には、
統一的なフォーマットが存在していないが、現在のとこ
ろ、マイクロソフト社のワード(商品名)等を含むオフ
ィス(商品名)が広く普及しているため、このオフィス
フォーマットがあたかも標準フォーマットとして扱われ
ているのが現状である。
【0007】しかしながら、マルチメディア文書にオフ
ィスフォーマットが利用されている場合には、ユーザ
は、そのマルチメディア文書を閲覧するだけでも、文書
作成機能を付属するマイクロソフト社のオフィスという
アプリケーションソフトウェアを購入し、自分のコンピ
ュータにインストールする必要がある。
【0008】[PDF]一方で、マルチメディア文書に
対応する文書フォーマットとして、アドビ社が開発した
PDFと言うフォーマットが知られている。このフォー
マットは、文書を作成するアプリケーションは有料にし
つつも、文書を閲覧するアプリケーションを無料で配布
することで、ワードフォーマットに見られるようなユー
ザの不利益の軽減に役立っている。
【0009】しかしながら、文書の閲覧に対する金銭的
なユーザ負担はなくなったが、PDF文書を閲覧しよう
とする場合、ユーザは、依然としてアドビ社の閲覧ソフ
トをインストールする必要がある。
【0010】[HTML]一方、近年では、インターネ
ットの普及により、情報をHTML(Hyper TextMarkup
Language)という言語で記述し、情報を伝達すること
が一般的となっている。
【0011】このHTML文書は、当初、ネットスケー
プ社が開発したナビゲータというアプリケーションソフ
トウェアで用いられる言語として広く普及し始め、イン
ターネットの急速な普及に貢献した。
【0012】その後、マイクロソフト社は、HTML言
語を用いるインターネットエクスプローラというソフト
ウェアを、自ら製造販売して広く世の中に普及している
オペレーションシステムであるウィンドウズに標準で組
み込んだ。これにより、ユーザには無料で配布している
かのような印象を与えると共に、アドビ社のPDFとは
異なって、わざわざユーザが閲覧ソフトをインストール
しなくてもすむようにした。現在、インターネットエク
スプローラは爆発的に普及し、インターネット閲覧の標
準フォーマットであるかのように扱われている。
【0013】ところが、このようなHTML文書は、そ
の発生の生い立ちより、通常の文書を作成するフォーマ
ットとしては、大きな欠点を有している。それは、イン
ターネットによる文書閲覧の手法として、ユーザのコン
ピュータは、HTMLで記述された情報が文書である場
合、HTMLのタグルールに従いビジュアルにその文書
を表示するのに対して、情報が画像である場合には、そ
の画像の情報は表示されているHTML情報内には存在
しないということである。つまり、情報が画像である場
合には、HTML情報内には単に画像の参照先や配置情
報のみが記述されており、ユーザのコンピュータにイン
ストールされている閲覧用のソフトウェアは、そのよう
な記述に基づいてサーバからユーザのコンピュータに画
像データをダウンロードし、配置情報に基づいて表示し
ているにすぎない。より詳細には、現在のHTML文書
は、テキスト情報と文書内の各情報をレイアウトするた
めの配置情報とを含む反面、それ以外の画像や動画等に
ついては、それらが格納されている参照先を記述してい
るだけで、実際の画像情報、動画情報は別の場所に格納
されているわけである。
【0014】このため、HTML文書の設置者側は、H
TML文書において画像やこれに類するコンテンツ等を
正常に表示するためには、HTML情報に記述された参
照先に画像ファイル等を配置しなければならないという
煩雑さがある。また、HTML文書の閲覧者であるユー
ザ側は、HTML文書を正しく扱うために、それらの参
照ファイルの位置や名前等に気を配る必要がある。そし
て、HTML文書の設置者側にとっても、ユーザ側にと
っても、そのような参照ファイル自体を保存管理しよう
とすると、その作業は極めて煩雑である。
【0015】[MHTML]これらの問題を解決するた
めに、インターネット標準団体のRFCでは、MHTM
L形式というマルチメディアコンテンツをHTML情報
と一緒に格納すると言うフォーマット形式を策定してい
る。MHTML形式によれば、画像等を含んだマルチメ
ディア文書を、この標準に対応している閲覧ソフトウェ
アで閲覧可能である。
【0016】しかしながら、MHTMLは、HTMLを
拡張しているために、幾つかの問題がある。
【0017】その一つは、画像データ等を通常のバイナ
リデータで保持するのではなく、16進の文字(0から
9とAからF)で表現された文字コードで保持すること
である。これは、HTMLで記述されたHTMLファイ
ルが、記述内容をテキストエディタで閲覧できるように
構築されていることに起因している。
【0018】別の問題として、MHTML文書は、画像
等がそれを表示する配置情報と同じファイルに格納され
ているために、簡単に画像のみを取り出したり、記述内
容を把握したりすることができないという問題もある。
【0019】このようなことから、現在の所、依然とし
て、パーソナルコンピュータにおいてローカルに利用す
る文書はワード文書、インターネット上での文書はHT
ML文書、という具合に住み分けがなされている。
【0020】[XML]これに対して、近年、XML
(Extensible Markup Language)という、インターネッ
トとローカル文書とを繋ぐ文書フォーマットも提案され
ている。
【0021】XMLの良いところは、HTMLのタグに
相当する箇所をユーザが定義できるようにすることで、
各ソフトメーカが独自のフォーマットで文書を含むデー
タをバイナリーで記述しているのを、タグにより、簡単
なテキストエディタで閲覧理解できるテキストフォーマ
ットで記述する点である。しかしながら、XMLは、デ
ータを記述するしかたを定義するものであり、実際の動
作をさせるには、これを解釈実行するプログラムとプロ
グラム実行環境とコンピュータ(デジタル情報処理装
置)とが必要である。このため、XMLで記述された文
書を表示させるには、そのためのプログラムが必要であ
り、また、XMLで記述された同一の文書を表示させる
場合でも、プログラムが異なると表示内容が異なってし
まう。同様に、コンピュータ(デジタル情報処理装置)
の種類やプログラム実行環境の種類によっても動作が異
なってしまう。
【0022】つまり、XMLでは、処理されるデータの
フォーマットは統一できても、これを実行するプログラ
ム及びコンピュータ(デジタル情報処理装置)の統一を
図ることができない。
【0023】[マルチプラットフォームのプログラム環
境]そこで、現在、コンピュータ(デジタル情報処理装
置)の種類、換言するとオペレーションシステムの種類
に依存しないマルチプラットフォームのプログラム環境
が提唱されている。その代表的なものがサンマイクロシ
ステム社のJAVAと、マイクロソフト社のNET構想
である。これにより文書をXMLフォーマットで記述
し、JAVA等のマルチプラットフォーム言語で記述さ
れた情報を処理することで、コンピュータ(デジタル情
報処理装置)の種類(オペレーションシステムの種類)
に依存することなく、文書の閲覧、作成等の処理が可能
な環境が整いつつある。
【0024】特開2000−353120公報には、X
MLフォーマットとJAVAとの組み合わせについて開
示されている。この特開2000−353120公報に
は、XML文書を読み込み、読み込んだ情報に基づいて
JAVAで記述されたプログラムを実行する、というも
のである。
【0025】特開平09−134349号公報等には、
XMLフォーマットでのデータ記述とそれによるプログ
ラム動作を規定する文書とが記載されている。
【0026】これら公報に記載されている例は、XML
等の記述に基づいてプログラムを起動し、それによりマ
ルチメディアコンテンツを表示したり、文書を表示した
りする、というものである。つまり、従来のデータとそ
れを実行するアプリケーションとの組み合わせに対し
て、データをXML等の記述子を使って記述する、とい
う概念である。これにより、文書等のデータを汎用的に
記述することができ、また、JAVA等を使って文書等
を表示するアプリケーションプログラムを作成し、この
アプリケーションプログラムによって文書を閲覧するこ
とで、異なるプラットフォームでも文書を閲覧すること
ができる。
【0027】しかしながら、文書表示するアプリケーシ
ョンプログラムをコンピュータ(デジタル情報処理装
置)にインストールする手間や、アプリケーションプロ
グラムのバージョンが変わってしまった場合には正常に
動作する保証がない、という問題がある。つまり、ある
文書を長期に渡って保管したい場合は、これを表示等す
るためのアプリケーションプログラムも一緒に保管する
必要があり、極めて煩雑である。
【0028】しかも、上記公報で紹介されたような文書
は、この文書を構成するファイルが複数になってしま
う、という別の問題もある。これに対しては、特開平1
1−143906号公報には、複数のWEBページファ
イルを本形式で格納するものが開示されているが、これ
は、見かけ上、本のような形式で表示するもので、上記
の一つの文書を一つのファイルとして管理するという内
容ではない。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】[第1の種類の課題]
現在、コンピュータの発達やインターネットの普及等を
背景として、デジタル情報で表現した電子文書が広く普
及している。このような電子文書を作成、編集、保存、
閲覧等するには、次の条件が必要となる。 1.実際に処理を実行するハードウェア(コンピュー
タ) 2.コンピュータに処理を行わせるオペレーションシス
テム(OS) 3.文書情報を読み出して表示、編集等を行うためのソ
フトウェア(アプリケーションソフトウェア) 4.文書内容を規定されたデジタル表現で表した文書情
報(データファイル) つまり、これらの4つの条件が揃わないと、電子文書を
閲覧することはできない。そして、これらの4条件のう
ち、コンピュータには、例えばウィンドウズ等のような
オペレーションシステムがインストールされており、コ
ンピュータとオペレーションシステムとは、1対1の関
係になっている。そこで、ユーザは、そのコンピュータ
及びオペレーションシステムに適合する代表的なアプリ
ケーションプログラムをコンピュータにインストール
し、文書を作成、閲覧等することになる。
【0030】したがって、電子文書を作成、編集、保
存、閲覧等するに際しては、コンピュータ及びオペレー
ションシステムとアプリケーションプログラムとの間の
互換性が重要となる。つまり、ある文書を閲覧等しよう
とする場合、閲覧者は、その文書の作成者が使用したア
プリケーションプログラムと同一又は互換性を有するア
プリケーションプログラムを自らのコンピュータにイン
ストールしていないと、その文書の閲覧等が不可能であ
る。この場合、文書の作成と閲覧とが同一のアプリケー
ションプログラムでなされたとしても、そのバージョン
が異なると閲覧等が正常に行い得ないこともある。この
ようなことから、電子文書の扱いは、甚だ不便である。
【0031】次に、電子文書の文書形式としては、前述
したように、テキスト、リッチテキスト、PDF、HT
ML、MHTML、XML等、様々な形式が存在するの
に対して、現在の普及度という点から述べるとすると、
マイクロソフト社のオフィス文書とWEBブラウザで閲
覧されるWEB文書とに大別されると言っても過言では
ない。ところが、マイクロソフト社のオフィス文書で
は、これを閲覧するためのオフィスアプリケーションが
必要とされるという問題がある。また、WEB文書は、
インターネットに特化した文書であるため、サーバ上に
存在する複数のファイルをブラウザで呼び出して表示す
るという構造上、単一の文書が複数のファイルによって
構成され、管理が煩雑であるという問題がある。
【0032】更に、近年、コンピュータ、とりわけパー
ソナルコンピュータの急速な普及とその処理能力の向上
とにより、デジタル文書は、従来の文字表現(テキス
ト)のみならず、静止画像、動画画像、音声を扱うこと
ができるようになってきた。そこで、パーソナルコンピ
ュータでは、従来の活字文書で培われてきた文書形態と
ラジオ、テレビジョンにより培われてきた映像とが融合
した複数のメディアをミックスした文書形態を作成し閲
覧することができるようになっている。そして、このよ
うな形態の文書は、今日のインターネットに代表される
ようなグローバルネットワークを通して配布、配信され
るようになってきている。このようなデジタル文書は、
一般的に、マルチメディア文書と呼ばれている。
【0033】ここで、マルチメディア文書には、複数の
メディアが含まれているが故に、その閲覧、再生にも複
数のアプリケーションプログラムが必要となる。つま
り、マルチメディア文書を閲覧、再生するためには、 1.閲覧のためにアプリケーションプログラムが必要 2.作成者と閲覧者との間に同一の作成、閲覧環境が必
要 3.単一の文書を表現するのに複数のファイルが必要 4.保管してある過去の文書を閲覧するには、閲覧用の
アプリケーションプログラムの保管が必要 等の多くの問題がある。したがって、一般ユーザにとっ
て、マルチメディア文書を扱うのは困難である。
【0034】[第2の種類の課題]電子文書に限らず、
文書一般として、その文書に対して加筆やページめくり
等のような操作をした場合、そのようなユーザ操作がど
のようになされたかを後になって確認できれば便利であ
ることが多い。ところが、電子文書の世界にあっても、
そのようなことを可能にするものはない。
【0035】これに対して、ユーザ操作を記録するとい
う面で共通性を有するものとして、マイクロソフトウェ
ア社のWordというアプリケーションソフトウェアの
機能の一つにみられるようなバージョン管理システムが
実用化されている。このようなバージョン管理システム
は、文書を編集したときの情報を保持しておき、後に以
前の版と差し替えることを可能とする。
【0036】しかしながら、このようなバージョン管理
システムは、あくまでもバージョン管理のためのもので
あり、「重要」、「疑問」などといった情報を付加するこ
とができない。
【0037】また、バージョン管理システムは、その時
点でのファイルの複製を残していくことから、ファイル
の大きさが小さい場合は問題ないが、ファイルサイズが
大きくなってくるとそれだけハードディスクの容量を必
要としてしまうという問題がある。
【0038】[第3の種類の課題]さらに、上述したよ
うなマルチメディア文書を会議などで使用する場合を考
慮する。会議などで電子文書を閲覧するに方法として考
えられるのは、 1.サーバに置かれた電子文書を、例えば大画面表示可
能な一つのコンピュータ(デジタル情報処理装置)で閲
覧する。 2.サーバに置かれた電子文書を会議の参加者が閲覧可
能な個々のコンピュータ(デジタル情報処理装置)から
Webブラウザなどで閲覧する。 3.サーバに置かれた電子文書を会議の参加者が閲覧可
能な個々のコンピュータ(デジタル情報処理装置)にダ
ウンロードして閲覧する。 の3種類であると考えられる。ところが、これらの3種
類の閲覧方法のそれぞれに次のような不都合がある。
【0039】上記1.の閲覧方法の場合、電子文書の操
作(起動、表示ページ変更、画像表示など)を行おうと
すると、その操作を行えるのはその権限を与えられた一
人に限られるか、もしくはその操作権限ないし操作デバ
イスを移譲しながら電子文書の操作をしなくてはならな
いという不便がある。また、この1.の閲覧方法では、
共通の文書を複数の者が閲覧しているに過ぎないため、
会議中(他の人が閲覧中)には、同一の電子文書中にお
ける他のページを個人的に閲覧したりすることができな
いという不便さもある。
【0040】上記2.の閲覧方法の場合、サーバに置か
れた文書を会議の参加者が閲覧可能な個々のコンピュー
タ(デジタル情報処理装置)で閲覧し、個々のコンピュ
ータ(デジタル情報処理装置)で操作可能であるが、他
の人が編集等を行っている場合には読み取り専用となっ
て操作を行うことができず、実質的には上記1.の方法
と何ら変わりはない。
【0041】上記3.の場合はというと、会議の参加者
が閲覧可能な個々のコンピュータ(デジタル情報処理装
置)に電子文書があるため、自由に閲覧、操作、編集が
可能である。しかしながら、電子文書の一つ一つが独立
してしまっているため、電子文書中の画像表示を会議の
参加者全員に閲覧させることは難しく、結果として、話
がうまく伝わらないというような問題が起こり得る。
【0042】ここで、電子文書(プログラム)を共有
し、リアルタイムで情報を共有していく技術の従来の一
例としては、マイクロソフト社のNetMeeting
でのプログラム共有という機能がある。この機能は、あ
るプログラムの操作に関して操作権のある者が操作を
し、操作権を持たない者はその操作の様子を閲覧するこ
とができるというものであり、操作権を相互に受け渡し
ていくことにより、情報共有やコラボレーションが可能
となる。
【0043】しかしながら、このようなNetMeet
ingでのプログラム共有の場合には、電子文書(プロ
グラム)の操作をするには一々その権利を譲り渡し合わ
なければならず、コラボレーションしようとするユーザ
には非常に使い勝手が悪いという問題がある。また、1
つの電子文書(プログラム)を共有するため、上記1.
と同様に、個人的に閲覧したいページがあっても見るこ
とができない。しかも、NetMeetingは、基本
的に1対1でしか行うことのできないアプリケーション
であり、多人数で共用しようとする場合には、現状では
別途サーバが必要になる。
【0044】さらに、特開平6−152778号公報、
特開平6−284242号公報、特開平8−9055号
公報には、加筆修正情報を送受信しながら文書を編集し
ていくという提案がなされている。このような発明にお
いては、共通の画面に対して処理を行う際に問題となる
操作権の受け渡しという煩雑な作業をなくす試みがなさ
れている。
【0045】しかしながら、これらの発明においては、
共通画面を持ち、複数人で加筆修正等の操作を行ってい
くため、個人的に閲覧していたい表示を維持できなかっ
たり、個人的には消去したくないものが消去されたりす
る、というような問題が生じかねない。
【0046】本発明の目的は、コンピュータに特定の動
作プログラムファイルを事前にインストールして環境を
整えることなく、所望のデジタル情報ファイルを閲覧可
能とすることである。
【0047】本発明の目的は、ある電子文書に対して行
ったユーザの行為を後になって確認することができるよ
うにすることである。
【0048】本発明の目的は、情報の普遍性を実現しな
がら、電子文書を会議などで使用する際の利便性を向上
させることである。
【0049】本発明の目的は、1又は2以上のデジタル
情報ファイルを、その形式の異同に拘らず、単一の文書
として扱うことができるようにし、これによって、文書
管理の容易化を図ることである。
【0050】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の文書のデ
ータ構造の発明は、文書上での表現実体となる1又は2
以上のデジタル情報ファイルと、前記デジタル情報ファ
イルの構造及び前記文書上での表示状態を特定する表示
情報ファイルと、コンピュータによって共に解釈、実行
され、前記表示情報ファイルに基づいて特定される表示
状態で前記1又は2以上のデジタル情報ファイルを前記
コンピュータのディスプレイ上に表示させるデジタル情
報表示プログラムと、前記デジタル情報を参照せずに特
有の機能を実行するための機能動作プログラムとを含む
動作プログラムファイルと、を具備し、前記機能動作プ
ログラムは、ユーザ操作を検出してそのユーザ操作を記
録する機能を有する。
【0051】したがって、動作プログラムファイルがコ
ンピュータによって解釈、実行されれば、表示情報ファ
イルによって特定される表示状態に従い1又は2以上の
デジタル情報ファイルがコンピュータのディスプレイ上
に表示される。このようなデジタル情報ファイル、表示
情報ファイル及び動作プログラムファイルは、組になっ
ているので、コンピュータによって動作プログラムファ
イルが解釈、実行されれば、デジタル情報ファイルの閲
覧が可能となり、動作プログラムファイルだけを単独で
コンピュータに事前インストールしなければならない煩
雑さがない。つまり、あるデジタル情報ファイルを閲覧
するには、それに適合する動作プログラムファイルをコ
ンピュータにインストールする必要があるが、本発明で
は、そのような動作プログラムファイルがデジタル情報
ファイルと共に組にされているため、デジタル情報ファ
イルの閲覧に際して動作プログラムファイルがコンピュ
ータによって解釈、実行されれば十分であり、そのよう
なデジタル情報ファイルを閲覧するかどうかわからない
時期から、あるいは、そのようなデジタル情報ファイル
を入手する以前から、閲覧しようとするデジタル情報フ
ァイルとは別個に動作プログラムファイルだけを単独で
コンピュータに事前インストールしなければならない煩
雑さからユーザを解放することが可能である。しかも、
ユーザ操作が記録されることから、過去におけるページ
めくり等のようなユーザ操作を後になって確認すること
が可能となる。
【0052】請求項2記載の発明は、請求項1記載の文
書のデータ構造において、前記デジタル情報ファイルと
前記表示情報ファイルと前記動作プログラムファイルと
を単一の文書としてカプセル化するカプセル化手段を具
備する。
【0053】したがって、デジタル情報ファイル、表示
情報ファイル及び動作プログラムファイルは、カプセル
化手段によって単一の文書としてカプセル化されている
ので、その取り扱いや管理が極めて容易となる。
【0054】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の文書のデータ構造において、前記コンピュータによ
って解釈、実行されているローカル文書に含まれている
前記機能動作プログラムは、別のコンピュータ上で動作
しているそのローカル文書と同一のデータ構造を備える
別の文書との間でのネットワークを介した通信を実行す
る機能と、その通信に関する通信情報を記録する機能
と、を有する。
【0055】したがって、文書が通信機能を備えること
により、文書間で情報のやり取りが可能になり、例えば
会議等での文書を媒介としたコミュニケーションの円滑
化が図られる。しかも、通信情報が記録されることか
ら、過去における通信の内容を後になって確認すること
が可能となる。
【0056】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の文書のデータ構造において、記録内容に対して
付加情報を記録する機能を有する。
【0057】したがって、ユーザ操作や通信の記録情報
という記録内容に意味付けをすることが可能となる。
【0058】請求項5記載の発明は、請求項4記載の文
書のデータ構造において、前記付加情報は、マーク又は
コメントである。
【0059】マークは、例えば、「重要」、「疑問」、
「チェック」等のようなマークを意味する。このような
マークを付することにより、後になってその記録を振り
返って見た場合に、重要な点や疑問点だった箇所を即座
に見つけることが可能となる。また、コメントを付加す
ることによって、例えば記録内容に対してどのようなこ
とを考えたかを後になって確認することが可能となる。
【0060】請求項6記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の文書のデータ構造において、記録に関する時間
情報を記録内容と対応付けて記録する機能を有する。
【0061】記録に関する時間情報は、例えばユーザ操
作や通信の記録がなされた時刻、そのような記録がなさ
れてからの経過時間等である。このような時間情報を記
録しておくことにより、記録内容における時間的な前後
関係が明確となる。
【0062】請求項7記載の発明は、請求項3記載の文
書のデータ構造において、前記通信情報を記録する機能
は、記録する前記通信情報をその情報の送信者毎に分別
して記録する。
【0063】したがって、通信情報の送信者毎に通信情
報が記録される。
【0064】請求項8記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の文書のデータ構造において、前記機能動作プロ
グラムは、前記ディスプレイ上に記録に関する履歴を時
間軸で表示する機能と、前記時間軸上での特定時点の指
定操作を受け付ける機能と、指定操作された特定時点に
おいて前記ディスプレイ上に表示されていた前記デジタ
ル情報ファイルを再表示する機能と、を有する。
【0065】したがって、デジタル情報ファイルに基づ
くディスプレイ表示内容に対応させての記録の履歴が明
確となり、後になってそのようなディスプレイ表示内容
と記録内容との変遷を確認することが可能となる。
【0066】請求項9記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の文書のデータ構造において、前記機能動作プロ
グラムは、記録に関する履歴を前記ディスプレイ上に表
示されていた前記デジタル情報ファイルの内容と共に前
記ディスプレイ上に再現する機能を有する。
【0067】ディスプレイ表示内容を伴う記録に関する
履歴の再現は、例えば、ユーザ操作や通信記録の再生、
早送り、巻き戻し、一時停止等によってなされる。記録
に関する履歴の再現がそのような形態でなされること
で、所望の形態で文書状態の変遷を確認することが可能
となる。
【0068】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
文書のデータ構造において、記録に関する履歴及び対応
するディスプレイ表示は、記録単位毎に再現される。
【0069】記録単位は、記録内容がユーザ操作である
場合にはユーザ操作の所望単位、記録内容が通信記録で
ある場合には通信単位等、各種の単位の設定が可能であ
る。そこで、例えば、送信元別、ユーザ操作のみ、送信
記録のみ、というような記録を、それぞれ再生、早送
り、巻き戻し、一時停止等の形態で閲覧が可能となる。
これにより、特定の送信者とのやり取りを再現したり、
自分の操作を再現したり、自分の送信内容を再現したり
というように、それぞれ用途に応じた記録の閲覧が可能
になる。
【0070】請求項11記載の発明は、請求項1、2又
は3記載の文書のデータ構造において、前記機能動作プ
ログラムは、記録単位を設定するための入力操作を受け
付け、入力された記録単位毎に記録動作を行う。
【0071】したがって、自分の記録したいタイミング
で記録したい内容を記録することが可能となる。
【0072】請求項12記載の記録媒体の発明は、文書
上での表現実体となる1又は2以上のデジタル情報ファ
イルと、前記デジタル情報ファイルの構造及び前記文書
上での表示状態を特定する表示情報ファイルと、コンピ
ュータによって共に解釈、実行され、前記表示情報ファ
イルに基づいて特定される表示状態で前記1又は2以上
のデジタル情報ファイルを前記コンピュータのディスプ
レイ上に表示させるデジタル情報表示プログラムと、前
記デジタル情報を参照せずに特有の機能を実行するため
の機能動作プログラムとを含む動作プログラムファイル
と、を具備し、前記機能動作プログラムは、ユーザ操作
を検出してそのユーザ操作を記録する機能を有する文書
のデータ構造を記憶する。
【0073】したがって、動作プログラムファイルがコ
ンピュータによって解釈、実行されれば、表示情報ファ
イルによって特定される表示状態に従い1又は2以上の
デジタル情報ファイルがコンピュータのディスプレイ上
に表示される。このようなデジタル情報ファイル、表示
情報ファイル及び動作プログラムファイルは、組になっ
ているので、コンピュータによって動作プログラムファ
イルが解釈、実行されれば、デジタル情報ファイルの閲
覧が可能となり、動作プログラムファイルだけを単独で
コンピュータに事前インストールしなければならない煩
雑さがない。つまり、あるデジタル情報ファイルを閲覧
するには、それに適合する動作プログラムファイルをコ
ンピュータにインストールする必要があるが、本発明で
は、そのような動作プログラムファイルがデジタル情報
ファイルと共に組にされているため、デジタル情報ファ
イルの閲覧に際して動作プログラムファイルがコンピュ
ータによって解釈、実行されれば十分であり、そのよう
なデジタル情報ファイルを閲覧するかどうかわからない
時期から、あるいは、そのようなデジタル情報ファイル
を入手する以前から、閲覧しようとするデジタル情報フ
ァイルとは別個に動作プログラムファイルだけを単独で
コンピュータに事前インストールしなければならない煩
雑さからユーザを解放することが可能である。しかも、
ユーザ操作が記録されることから、過去におけるページ
めくり等のようなユーザ操作を後になって確認すること
が可能となる。
【0074】請求項13記載の情報処理装置の発明は、
コンピュータとこのコンピュータによって閲覧可能な文
書のデータ構造とを含み、前記文書のデータ構造は、文
書上での表現実体となる1又は2以上のデジタル情報フ
ァイルと、前記デジタル情報ファイルの構造及び前記文
書上での表示状態を特定する表示情報ファイルと、コン
ピュータによって共に解釈、実行され、前記表示情報フ
ァイルに基づいて特定される表示状態で前記1又は2以
上のデジタル情報ファイルを前記コンピュータのディス
プレイ上に表示させるデジタル情報表示プログラムと、
前記デジタル情報を参照せずに特有の機能を実行するた
めの機能動作プログラムとを含む動作プログラムファイ
ルと、を具備し、前記機能動作プログラムは、ユーザ操
作を検出してそのユーザ操作を記録する機能を有する。
【0075】したがって、動作プログラムファイルがコ
ンピュータによって解釈、実行されれば、表示情報ファ
イルによって特定される表示状態に従い1又は2以上の
デジタル情報ファイルがコンピュータのディスプレイ上
に表示される。このようなデジタル情報ファイル、表示
情報ファイル及び動作プログラムファイルは、組になっ
ているので、コンピュータによって動作プログラムファ
イルが解釈、実行されれば、デジタル情報ファイルの閲
覧が可能となり、動作プログラムファイルだけを単独で
コンピュータに事前インストールしなければならない煩
雑さがない。つまり、あるデジタル情報ファイルを閲覧
するには、それに適合する動作プログラムファイルをコ
ンピュータにインストールする必要があるが、本発明で
は、そのような動作プログラムファイルがデジタル情報
ファイルと共に組にされているため、デジタル情報ファ
イルの閲覧に際して動作プログラムファイルがコンピュ
ータによって解釈、実行されれば十分であり、そのよう
なデジタル情報ファイルを閲覧するかどうかわからない
時期から、あるいは、そのようなデジタル情報ファイル
を入手する以前から、閲覧しようとするデジタル情報フ
ァイルとは別個に動作プログラムファイルだけを単独で
コンピュータに事前インストールしなければならない煩
雑さからユーザを解放することが可能である。しかも、
ユーザ操作が記録されることから、過去におけるページ
めくり等のようなユーザ操作を後になって確認すること
が可能となる。
【0076】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を、図面を
用いて説明する。
【0077】[文書(カプセル化文書)のデータ構造]
図1は、カプセル化された文書であるカプセル化文書の
データ構造を示す模式図である。
【0078】カプセル化文書101は、図1に示すよう
に、文書全体の構造、配置等の表示状態を表す表示情報
ファイルとしての文書配置情報102と、文書内のテキ
スト内容を表すデジタル情報ファイルとしてのテキスト
情報103と、その他の静止画像や動画画像を表すデジ
タル情報ファイルとしてのメディア情報104と、文書
内容を表示したりユーザ操作を検出したりする複数の動
作プログラムファイルとしてのプログラム105とから
構築されている。これらの情報は、それぞれ一般的なパ
ーソナルコンピュータのオペレーションシステムが管理
できる個別のファイル単位の構造となっている。
【0079】このようなカプセル化文書101は、フロ
ッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気テ
ープ等のような磁気的な記憶媒体、CD、CD−RO
M、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−
RAM等のような光学的な記憶媒体等、各種の記憶媒体
に格納することができ、記憶媒体の種類によっては容易
に持ち運び可能となる。また、カプセル化文書101
は、RANやインターネット等の各種の通信回線を介し
て伝送可能である。
【0080】図2は書庫ファイルのデータ構造の一例を
示す模式図、図3は書庫ファイルの別のデータ構造の一
例を示す模式図である。
【0081】カプセル化文書101を構成する各ファイ
ル102、103、104、105は、図2及び図3に
例示するように、書庫ファイル201という一つのファ
イルに格納されている。これにより、文書配置情報10
2(表示情報ファイル)と、テキスト情報103(デジ
タル情報ファイル)と、メディア情報104(デジタル
情報ファイル)と、プログラム105(動作プログラム
ファイル)とを単一の文書としてカプセル化するカプセ
ル化手段が構成されている。このような書庫ファイル2
01のファイル形式としては、一般的に、ZIP形式や
LHA形式等があり、これらの技術を利用しても良い。
【0082】ここで、書庫ファイル201は、複数のフ
ァイル102、103、104、105を一つのファイ
ル(書庫ファイル201)として格納するファイル構造
を有している。このような書庫ファイル201は、格納
機能及び解凍機能を有するアーカイバプログラムを用い
ることにより、ユーザの求めに応じて複数のファイル1
02、103、104、105を一つのファイル(書庫
ファイル201)として扱うことができる。
【0083】図2に例示する書庫ファイル201では、
複数のファイル102、103、104、105を格納
した書庫ファイル201に、各ファイル102、10
3、104、105が書庫ファイル201中のどの位置
にあるかを示すインデックス情報が付加されている。こ
れにより、ファイル102、103、104、105の
位置検索が可能となる。また、別の実施の形態として、
図3に例示する書庫ファイル201のように、ファイル
102、103、104、105毎にヘッダ情報を付加
し、その位置を指示することでファイル102、10
3、104、105の位置検索を可能とする手法を採用
しても良い。
【0084】このように、カプセル化文書101のファ
イル構造は、カプセル化文書101を構成する図1に示
すような複数のファイル102、103、104、10
5をインデックス(図2参照)又はヘッダ(図3参照)
で管理する書庫ファイル形式である。こうして、カプセ
ル化文書101は、複数のファイル102、103、1
04、105を一つの書庫ファイル201としてカプセ
ル化しているため、ユーザは、見かけ上複数のファイル
102、103、104、105を一つの文書として管
理し保管することができる。
【0085】図4はカプセル化文書101に格納されて
いるプログラムのデータ構造を示す模式図、図5はプロ
グラムに含まれている拡張プログラムに関する情報を規
定する表示情報ファイルのデータ構造を示す模式図であ
る。
【0086】カプセル化文書101に格納されている複
数の動作プログラムファイルであるプログラム105
は、図4に示すように、基本プログラム111と拡張プ
ログラム112とから構成されている。
【0087】基本プログラム111は、カプセル化文書
101の起動時に呼び出すことができるプログラムであ
り、全てのカプセル化文書101に共通して一つだけ存
在するプログラムである。この基本プログラム111
は、図示しない起動プログラムを含んでおり、パーソナ
ルコンピュータ301でのカプセル化文書101のアク
セスに応じて、パーソナルコンピュータ301に解釈、
実行され、起動される。
【0088】拡張プログラム112は、カプセル化文書
101に含まれている内容に応じて付加されるプログラ
ムであり、例えば、図5に示すように、表示メディアの
種類に応じて用意される。一例として、カプセル化文書
101に含まれているデジタル情報ファイルがテキスト
情報103のみである場合には、基本プログラム111
に加えて、拡張プログラム112のうちのText P
anelプログラム112aがカプセル化文書101に
格納されている。また、静止画像や動画画像等を表すデ
ジタル情報ファイルとしてのメディア情報104がカプ
セル化文書101に含まれている場合には、基本プログ
ラム111に加えて、拡張プログラム112のうちのI
mage Panelプログラム112b、Movei
Panelプログラム112c、3D Panelプ
ログラム112dがカプセル化文書101に格納されて
いる。この基本プログラム111は、図示しない起動プ
ログラムを含んでおり、パーソナルコンピュータ301
でのカプセル化文書101のアクセス、あるいは必要に
応じて、パーソナルコンピュータ301に解釈、実行さ
れ、起動される。
【0089】ここで、図5は、拡張プログラム参照ファ
イル113の一例を示しており、この拡張プログラム参
照ファイル113は、拡張プログラム112とこれに対
応するタグ114及び動作115を規定している。この
ような拡張プログラム参照ファイル113は、プログラ
ム105としてカプセル化文書101に格納されてい
る。
【0090】次に、文書配置情報102について説明す
る。文書配置情報102は、カプセル化文書101の各
メディアの配置、表示サイズや各メディアのファイル等
を記述するファイルである。本実施の形態では、これら
の情報の記述を汎用的なXML形式により記述してい
る。
【0091】図6は、XMLによって記述されたカプセ
ル化文書101の一例を示す模式図である。XMLは、
その一例を図6に示すように、各要素をタグというもの
で記述するファイル形式であり、タグという要素の集ま
りによって文書を記述する。この場合、タグの中にタグ
を記述するという入れ子構造をとることも可能であり、
各タグにはタグの属性をあらわすアトリビュートと呼ば
れるもので属性を付加することもできる。
【0092】図7は、図6に示すようにXMLで記述さ
れたカプセル化文書101の表示例を示す模式図であ
る。図7に表示例を示すようなカプセル化文書101
は、図6に例示するXMLの記述に基づいて表示され
る。まず、文書全体を表す<Document>という
タグが記述され、この中に文書の構造が記述されてい
る。そして、最初に表題を記述するために、<TEXT
>というタグを使用する場合の表示内容は、アトリビュ
ートが省略されている場合にタグ内の内容を表示する。
次のTEXTタグの例は、テキスト情報を“本文.TX
T”というファイルから読み込む例である。次のIMA
GEタグは、“画像.JPG”という静止画像をX、Y
座標を起点にWIDTH、HIGHTで指示されている
大きさで表示するという配置情報である。
【0093】このように、文書配置情報102は、XM
L形式によりファイルの指示や配置の指示を行う。
【0094】また、文書配置情報102は、XML形式
を例に挙げて説明したが、その他のHTML形式等の記
述言語を使用しても良いし、独自の記述形式を使用して
も良い。
【0095】そして、残りの静止画像、動画画像、3D
画像、音声情報等を表すメディア情報104は、汎用の
ファイルフォーマットでも良いし、特殊な仕様の場合に
は独自のフォーマットを使用しても良い。
【0096】これまでに述べてきたように、カプセル化
文書101のファイル構造は、文書全体の構造を表す文
書配置情報102と、これに対応して表示されるテキス
ト情報ファイルや画像ファイル等の複数のメディアファ
イル(テキスト情報103及びメディア情報104)
と、複数のプログラム105群から構成されている。
【0097】[カプセル化文書101の閲覧等]ここ
で、カプセル化文書101の基本的な動作である文書起
動から文書閲覧までの動作について説明する。そこで、
カプセル化文書101との対比のために、一般的なパー
ソナルコンピュータの動作と従来の文書閲覧動作とにつ
いて説明する。
【0098】図8は、一般的なパーソナルコンピュータ
301(コンピュータ)のハードウェア構成図である。
パーソナルコンピュータ301は、情報処理を行うCP
U302と、情報を格納するROM303及びRAM3
04等の一次記憶装置305と、処理結果等を保存する
HDD306(ハードディスクドライブ)等の二次記憶
装置307と、情報を外部に保管、配布、入手するため
のCD−ROM等のリムーバブルメディア308と、外
部の他のコンピュータと通信により情報を伝達するため
のネットワーク309、処理経過や結果等を操作者に表
示するディスプレイ310、操作者がパーソナルコンピ
ュータ301に命令や情報等を入力するためのキーボー
ド311やマウス312等から構成されており、これら
の各部間で送受信されるデータをバスコントローラ31
3が調停して動作している。
【0099】一般的に、パーソナルコンピュータ301
では、ユーザが電源を投入するとCPU302がROM
303内のローダーというプログラムを起動させ、HD
D306よりオペレーションシステムというコンピュー
タのハードウェアとソフトウェアとを管理するプログラ
ムをRAM304に読み込み、このオペレーションシス
テムを起動させる。このようなオペレーションシステム
は、ユーザの操作に応じてプログラムを起動したり、情
報を読み込んだり、保存を行ったりする。オペレーショ
ンシステムのうち代表的なものとしては、Window
s(登録商標)、UNIX(登録商標)等が知られてい
る。これらのオペレーションシステム上で走るプログラ
ムをアプリケーションと呼んでいる。
【0100】図9は、パーソナルコンピュータ301を
用いた従来の文書閲覧処理の流れを示すフローチャート
である。従来の文書の閲覧処理としては、図9に示すよ
うに、文書閲覧用のアプリケーションプログラムを起動
し(ステップS101)、起動したアプリケーションプ
ログラムからこのアプリケーションプログラムのフォー
マットに適合した文書ファイルを読み込み(ステップS
102)、これを表示するというものである(ステップ
S103)。また、このような処理は、文書ファイルを
ユーザがマウス312等で選択起動(例えばダブルクリ
ック)することで、選択された文書ファイルに関連付け
られたアプリケーションプログラムが起動する、という
仕組みになっているのが一般的である。つまり、従来の
パーソナルコンピュータ301における文書ファイルの
閲覧処理手法としては、全てアプリケーションプログラ
ムから文書データを読み込む、というものである。よっ
て、文書ファイルに含まれている文書を表示、編集等す
るためには、その文書に対応するアプリケーションプロ
グラムが不可欠である。
【0101】図10は、パーソナルコンピュータ301
を用いたカプセル化文書101の文書閲覧処理の流れを
示すフローチャートである。本実施の形態では、このよ
うなパーソナルコンピュータ301とカプセル化文書1
01とによって情報処理装置を構成している。
【0102】カプセル化文書101は、テキスト情報1
03及びメディア情報104というその実体データに対
応するアイコンをパーソナルコンピュータ301上に表
示するための図示しないアイコンに関するアイコンファ
イルを含んでいる。そこで、このアイコンファイルに従
ったアイコンがパーソナルコンピュータ301上に表示
されることから、ユーザがマウス312等でカプセル化
文書101の実体データに対応するアイコンを選択起動
(ダブルクリック)すると、カプセル化文書101内に
書庫ファイル201として書庫形式で格納されている基
本プログラム111が起動される(ステップS20
1)。基本プログラム111は、その起動後、文書を表
示させるための表示ウィンドウを作成する(ステップS
202)。そして、基本プログラム111は、XML等
で記述された書庫ファイル201内の文書配置情報10
2を読み込む(ステップS203)。
【0103】基本プログラム111は、文書配置情報1
02の読み込み後、タグ構造を解析して(ステップS2
04)、図5に例示するようなタグ名に対応する拡張プ
ログラム112を別スレッドで起動し、文書配置情報1
02に記述してあるアトリビュートを各拡張プログラム
112に渡す(ステップS205)。基本プログラム1
11は、このような処理をカプセル化文書101に格納
された文書配置情報102における全てのタグについて
処理終了まで行い(ステップS206)、これによっ
て、文書配置情報102に記述された複数の拡張プログ
ラム112が別スレッドで起動する(ステップS20
5)。
【0104】各拡張プログラム112は、基本プログラ
ム111より受け取ったアトリビュートを解析し(ステ
ップS207)、アトリビュートの内容に応じて必要な
テキスト情報103及びメディア情報104をカプセル
化文書101内の書庫ファイル201から読み込む(ス
テップS208)。そして、各拡張プログラム112
は、基本プログラム111が作成するウィンドウ内にお
けるアトリビュートに応じた大きさの領域にテキスト情
報103及びメディア情報104を表示する(ステップ
S209)。このような処理を行うことで、カプセル化
文書101は、複数のテキスト情報103及びメディア
情報104を基本プログラム111が確保したウィンド
ウに表示することができる。
【0105】また、拡張プログラム112は、そのよう
な表示後、各種のイベント発生を認識した場合は(ステ
ップS210のY)、認識したイベントに応じた処理を
実行する(ステップS211)。このように、カプセル
化文書101は、従来の文書とは根本的に異なる構造で
文書を表示することができる。
【0106】[カプセル化文書101に含まれているプ
ログラム105の記述手法]次に、カプセル化文書10
1に含まれているプログラム105の記述について説明
する。
【0107】プログラム105を記述する場合、複数の
手法が実施可能である。
【0108】第一の手法は、現在最もポピュラーな言語
であるCプログラム言語でプログラム105を作成し、
C言語コンパイラーによりCPU302が直接実行でき
る形式のネイティブコードを使用する例である。この場
合、基本プログラム111を実行形式(Windows
ではEXE形式)で作成し、各拡張プログラム112を
ライブラリ形式(WindowsではDLL形式)で作
成し、書庫構造で格納された文書配置情報102、デジ
タル情報ファイル(テキスト情報103及びメディア情
報104)及びこれらのプログラム105をインデック
スまたはヘッダによって検索し、検索されたプログラム
105を基本プログラム111に指定すれば良い。しか
しながら、この手法は、CPU302のコードがCPU
302の種類に限定されてしまうため、余り良い方法と
はいえない。
【0109】第二の手法は、JAVA言語等のインター
プリタ言語を使用する方法である。これは、実行コード
を使わず抽象的な中間コードでプログラムを構成し、実
行時にこの中間コードをCPU302に理解可能なネイ
ティブコードに変換し、これをCPU302が実行する
というものである。この手法を用いることで、CPU3
02の種類にとらわれないマルチプラットフォームでの
カプセル化文書101の利用が可能となる。
【0110】このように、本実施の形態のカプセル化文
書101では、まず基本プログラム111を起動させ、
起動プログラムは文書配置情報102から諸情報を読み
込み、それに適合する拡張プログラム112を動作させ
る、というものである。
【0111】また、拡張プログラム112は、前述した
ように、XML等で記述された文書配置情報102のタ
グの種類に対応したプログラムを用意しておき、その拡
張プログラム112を起動しても良いし、タグの属性情
報が読み込まれる各種のデジタル情報ファイル(テキス
ト情報103、メディア情報104)の種類に応じて拡
張プログラム112を起動しても良い。例えば、図11
に示すように、動画情報を表示再生する場合の動画の代
表的なフォーマットは複数あるため、その複数の動画を
全て表示するための一つの拡張プログラム112を作成
すると大きなプログラムになってしまう。そこで、図1
1に示すように、ファイルフォーマットに合わせて複数
の拡張プログラム112を用意し、カプセル化文書10
1内における特定の種類のファイルフォーマットに合う
拡張プログラム112をカプセル化すれば良い。
【0112】[拡張プログラム112]図12は、拡張
プログラム112の種類を示す模式図である。拡張プロ
グラム112は、図12に例示するように、デジタル情
報を表示再生するためのデジタル情報表示プログラム1
12Aであるばかりでなく、デジタル情報を読み込まず
に特定機能を提供する機能動作プログラム112Bであ
っても良い。あるいは、拡張プログラム112における
デジタル情報表示プログラム112Aと機能動作プログ
ラム112Bとは、それらを補佐する補助プログラム1
12Cを有していても良い。
【0113】ここで、機能動作プログラム112B及び
補助プログラム112Cによって実行される機能の例に
ついて説明する。
【0114】一例として、文書がパーソナルコンピュー
タ301のディスプレイ310の表示サイズに対して長
く、複数のページに跨るような文書を想定する。この場
合、図13に例示するように、例えば「次ページ」と記
載された機能パネルとしてのページめくりボタン118
をディスプレイ310に出現させれば良い。これは、図
14に示すように、<PAGE>というタグを文書配置
情報102に記述しておき、このタグに対応するPAG
E Buttonという拡張プログラム112の機能を
機能動作プログラム112Bに持たせておくことで実現
される。これにより、PAGE Buttonという機
能動作プログラム112Bが起動して文書内に図13の
ようなページめくりボタン118が出現し、ユーザがマ
ウス312クリック等の手法でそのボタンを押すとペー
ジがめくられる機能が提供される。
【0115】ここで、ユーザがボタンを押した場合、図
10に示すフローチャートに示すように、拡張プログラ
ム112は、イベントの検出を判定し(ステップS21
0のY)、対応するイベント動作を実行する(ステップ
S211)。ここでのイベント動作は、機能動作プログ
ラム112B及び補助プログラム112Cによって実行
されるページめくり機能である。
【0116】別の例として、例えば、ページ数、作成
日、総語数等のような文書情報を表示する機能を表示さ
せる機能動作プログラム112Bも実施可能である。
【0117】次いで、拡張プログラム112とそれを補
佐する補助プログラム112Cとによって実行される機
能の例として、動画画像再生機能での一例を紹介する。
動画画像再生機能においては、基本的な表示部分につい
てはどのような動画ファイルフォーマットでも共通して
用いることができるので、基本的な拡張プログラム11
2は同じものを使用するのに対して、動画のファイルフ
ォーマットに依存する部分については補助プログラム1
12Cにする、という例がある。例えば、図15に示す
ように、ファイルのエンコーディング部分を補助プログ
ラム112Cにする、というようなことが実施可能であ
る。
【0118】次いで、拡張プログラム112の具体的な
例を説明する。
【0119】まず、カプセル化文書101に、複数個の
デジタル情報ファイル(テキスト情報103、メディア
情報104)が含まれていることを前提とする拡張プロ
グラム112の機能を説明する。
【0120】拡張プログラム112は、ディスプレイ3
10に図示しないファイル特定用パネルを表示する。こ
のファイル特定用パネルというのは、カプセル化文書1
01に含まれている複数個のデジタル情報ファイル(テ
キスト情報103、メディア情報104)を選択指示可
能に列挙するパネルである。そこで、例えばマウス31
2によるクリック等の手法で任意のデジタル情報ファイ
ル(テキスト情報103、メディア情報104)が選択
指示されると、拡張プログラム112は、図10に示す
フローチャートに示すように、イベントの検出を判定し
(ステップS210のY)、対応するイベント動作を実
行する(ステップS211)。
【0121】ここでのイベント動作として、拡張プログ
ラム112は、選択指示されたデジタル情報ファイル
(テキスト情報103、メディア情報104)をディス
プレイ310に表示する動作を実行する。
【0122】次に、カプセル化文書101に、メディア
情報104として、静止画の画像ファイルが含まれてい
ることを前提とする拡張プログラム112の機能を説明
する。
【0123】図16に示すように、拡張プログラム11
2は、ディスプレイ310に表示される文書中に静止画
像121を表示する。そして、ディスプレイ310の文
書中に含まれる静止画像121の表示領域がマウス31
2によるクリック等によって選択指示されると、拡張プ
ログラム112は、図10に示すフローチャートに示す
ように、イベントの検出を判定し(ステップS210の
Y)、対応するイベント動作を実行する(ステップS2
11)。
【0124】ここでのイベント動作として、拡張プログ
ラム112は、図16に示すような拡大縮小表示用の別
フレームである機能パネル122を作成表示する。この
機能パネル122は、静止画像121の拡大又は縮小画
像123と共に拡大ボタン124及び縮小ボタン125
を提供する。そこで、拡張プログラム112は、いずれ
かのボタン124、125が選択指示されると、これに
対応して拡大率又は縮小率の変更処理を実行する。
【0125】静止画像を表示する拡張プログラム112
にこのような新たな機能を付加することで、ただ単に文
書中に静止画像121を貼り付けるのに比べ、格段にユ
ーザの視認性を向上させることができる。
【0126】なお、拡張プログラム112による拡大縮
小機能は、周知のあらゆる拡大縮小機能によっても実現
可能である。
【0127】次に、カプセル化文書101に、メディア
情報104として、立体画像ファイルが含まれているこ
とを前提とする拡張プログラム112の機能を説明す
る。
【0128】図17に示すように、拡張プログラム11
2は、ディスプレイ310に表示される文書中に立体画
像131を表示する。そして、ディスプレイ310の文
書中に含まれる立体画像131の表示領域がマウス31
2によるクリック等によって選択指示されると、拡張プ
ログラム112は、図10に示すフローチャートに示す
ように、イベントの検出を判定し(ステップS210の
Y)、対応するイベント動作を実行する(ステップS2
11)。
【0129】ここでのイベント動作として、拡張プログ
ラム112は、立体画像131を拡大、縮小又はそのま
ま表示する画像132を含むポップアップフレーム13
3を表示し、このポップアップフレーム133に視点を
切り替えるための視点変更用ボタン134を配置する。
そして、拡張プログラム112は、いずれかの視点変更
用ボタン134が選択指示されると、選択指示された視
点変更用ボタン134に応じて視点を切り替える。
【0130】これにより、ユーザの視認性を向上させる
ことができる。
【0131】次に、カプセル化文書101に、メディア
情報104として、動画画像ファイルが含まれているこ
とを前提とする拡張プログラム112の機能を説明す
る。
【0132】図18に示すように、拡張プログラム11
2は、ディスプレイ310に表示される文書中に動画画
像の1フレームによって規定される静止画像141を表
示する。そして、ディスプレイ310の文書中に含まれ
る静止画像141の表示領域がマウス312によるクリ
ック等によって選択指示されると、拡張プログラム11
2は、図10に示すフローチャートに示すように、イベ
ントの検出を判定し(ステップS210のY)、対応す
るイベント動作を実行する(ステップS211)。
【0133】ここでのイベント動作として、拡張プログ
ラム112は、静止画像141を拡大、縮小又はそのま
ま表示する画像142を含むポップアップフレーム14
3を表示し、このポップアップフレーム143に再生ボ
タン144、停止ボタン145及びポーズボタン146
からなる操作ボタン147を出現させる。そして、マウ
ス312クリック等の手法で操作ボタン147に含まれ
るいずれかのボタン144、145、146が選択指示
された場合、拡張プログラム112は、図10に示すフ
ローチャートに示すように、イベントの検出を判定し
(ステップS210のY)、対応するイベント動作を実
行する(ステップS211)。
【0134】ここでのイベント動作として、拡張プログ
ラム112は、選択指示されたのが再生ボタン144で
あれば静止画像として表示されている画像142を本来
の動画画像として再生し、選択指示されたのが停止ボタ
ン145であれば動画画像の再生を停止し、選択指示さ
れたのがポーズボタン146であれば動画画像の再生を
その時点で静止画画像として表示する。
【0135】更に、カプセル化文書101に、メディア
情報104として、音声情報ファイルが含まれているこ
とを前提とする拡張プログラム112の機能を説明す
る。
【0136】図19に示すように、拡張プログラム11
2は、ディスプレイ310に表示される文書中に機能パ
ネル及び再生パネルとしての音声再生ボタン151を表
示する。そして、ディスプレイ310の文書中に含まれ
る音声再生ボタン151の表示領域がマウス312によ
るクリック等によって選択指示されると、拡張プログラ
ム112は、図10に示すフローチャートに示すよう
に、イベントの検出を判定し(ステップS210の
Y)、対応するイベント動作を実行する(ステップS2
11)。
【0137】ここでのイベント動作として、拡張プログ
ラム112は、後述する音声読み上げ情報表示領域15
2を含むポップアップフレーム153を表示し、このポ
ップアップフレーム153に再生ボタン154、停止ボ
タン155及びポーズボタン156からなる操作ボタン
157を出現させる。そして、マウス312クリック等
の手法で操作ボタン157に含まれるいずれかのボタン
154、155、156が選択指示された場合、拡張プ
ログラム112は、図10に示すフローチャートに示す
ように、イベントの検出を判定し(ステップS210の
Y)、対応するイベント動作を実行する(ステップS2
11)。
【0138】ここでのイベント動作として、拡張プログ
ラム112は、選択指示されたのが再生ボタン154で
あればカプセル化文書101に含まれている音声情報フ
ァイル内の音声を再生し、選択指示されたのが停止ボタ
ン145であれば再生中の音声情報ファイル内の音声再
生を停止し、選択指示されたのがポーズボタン146で
あれば再生中の音声情報ファイル内の音声再生をその時
点で一時停止する。
【0139】拡張プログラム112は、更に別の機能と
して、再生ボタン154が選択指示されて音声情報ファ
イル内の音声が再生される場合、再生される音声をテキ
スト情報化した可視情報を音声読み上げ情報表示領域1
52に表示する機能をパーソナルコンピュータ301に
実行させる。このような動作は、文書を閲覧する場合に
文書閲覧装置(通常はパーソナルコンピュータ301)
の音声再生用のスピーカがOFFになっている場合や、
難聴者が文書を閲覧する場合に有効である。また、この
ような読み上げ機能は、パーソナルコンピュータ301
のスピーカ等の設定や障害者補助機能の設定等に基づい
て、自動的にポップアップ動作させても良い。
【0140】ここで、音声情報ファイルは、音声をサン
プリングしたような音声データとしてのデータ構造を有
するものであっても、テキストデータであっても良い。
テキストデータである場合、音声情報ファイルを再生す
るに際して、例えば音声合成LSI等を用い、そのテキ
ストデータを音声の特徴量で規定した音声データに変換
するというような手法で再生可能である。また、音声情
報ファイル内の音声の再生に際して実行される音声のテ
キスト情報化は、音声情報ファイルがテキストデータに
よって構成されている場合にはそのテキストデータをそ
のまま利用することができる。これに対して、音声情報
ファイルが音声データによって構成されている場合に
は、音声データを解析してテキスト情報化する処理が必
要となる。
【0141】以上幾つかの具体例を挙げたように、表示
又は再生させたい各種のデジタル情報の特性に応じて多
くの種類の拡張プログラム112をカプセル化文書10
1に用意することが考えられる。そこで、これらの拡張
プログラム112をマルチメディア文書の部品として用
意しておくことで、柔軟に多種多様なメディアに対応す
る拡張プログラム112を実現することができる。そし
て、この場合、カプセル化文書101内には必要な拡張
プログラム112のみを格納すれば良いので、カプセル
化文書101の取り扱いは極めて軽快なものとなる。
【0142】図20は、カプセル化文書101に含ませ
る拡張プログラム112の構造を示している。本実施の
形態のカプセル化文書101は、文書配置情報102を
基本プログラム111が読み取り、文書配置情報102
が参照しているデジタル情報ファイル(テキスト情報1
03、メディア情報104)に対応する拡張プログラム
112を起動し、起動した拡張プログラム112はデジ
タル情報ファイル(テキスト情報103、メディア情報
104)を表示再生する、というものである。また、各
拡張プログラム112は、それぞれユーザ操作を検出
し、ユーザ操作があったときは、対応する動作を行う。
この場合、デジタル情報ファイル(テキスト情報10
3、メディア情報104)を参照しない拡張プログラム
112の場合には、ただ単にユーザ操作を受け取ってそ
のユーザ操作に応じた動作を行う。
【0143】ユーザ操作には、マウス312のクリック
やキーボード311入力等が考えられる。マウス312
のクリックの場合は、マウス312のクリック位置がそ
れぞれの拡張プログラム112の表示占有範囲内かどう
かを判断し、自分の表示範囲でクリックされた場合に対
応する動作を行うようにすれば良い。キーボード311
入力の場合は、キーボード311によって移動可能な図
示しないカーソル位置がそれぞれの拡張プログラム11
2の表示占有範囲内かどうかを判断し、自分の表示範囲
で選択指示された場合に対応する動作を行うようにすれ
ば良い。例えば、図21に示すように、3つのデジタル
情報(PRG1、PRG2、PRG3)を表示している
文書の場合、一例として、図中の×印の部分でユーザが
マウス312をクリックした場合、PRG2の拡張プロ
グラム112がマウス312のクリックを検出し、対応
する動作を実行する。
【0144】このように、本実施の形態におけるカプセ
ル化文書101の文書形式は、各メディアの種類や表示
情報ファイルのタグの種類に関連した拡張プログラム1
12群からなり、最小である構成としては、基本プログ
ラム111と文書配置情報102からなっている。そし
て、カプセル化文書101は、ユーザがカプセル化文書
101内に格納したい情報に応じてデジタル情報ファイ
ル(テキスト情報103、メディア情報104)を準備
し、その情報を再生、表示できるような拡張プログラム
112を追加することで成立している。そして、本実施
の形態におけるカプセル化文書101は、そのような各
種ファイルを、単一のファイルとしてアーカイブ形式を
利用して格納している。
【0145】[拡張プログラム112を利用した通信機
能]次いで、拡張プログラム112を利用した通信機能
について説明する。
【0146】この通信機能というのは、ネットワーク3
09を介して接続されている2以上のパーソナルコンピ
ュータ301において起動しているカプセル化文書10
1の間で通信を実行させる機能である。
【0147】ここでは、カプセル化文書101の通信に
ついて述べるが、通信機能を実現するには、必ずしもカ
プセル化文書101であることが不可欠というわけでは
ない。もっとも、拡張プログラム112での機能追加と
いう観点からは、カプセル化文書において実現すること
がより有用である。
【0148】本実施の形態では、先に説明したカプセル
化文書101に通信機能を加える。その場合、通信機能
を指定するXMLのタグは、一例として、<com/>
とする。例えば基本プログラム111は、このタグを読
んだときに、通信機能を有する拡張プログラム112を
起動し、拡張プログラム112は、ディスプレイ310
に表示されるカプセル化文書101の表示中に図示しな
い通信ボタンを表示する。
【0149】図22は、1対1でのカプセル化文書10
1間における通信の確立処理の流れを示すフローチャー
トである。ここでは、便宜上、二つの別のパーソナルコ
ンピュータ301である端末Aで起動している文書Aと
端末Bで起動している文書Bという、二つのカプセル化
文書101間での通信の確立について説明する。
【0150】端末Aで起動している文書Aでは、通信ボ
タンをクリックしたことを拡張プログラム112が受け
取ると(ステップS301)、ソケットをオープンし、
通信待ち状態になる(ステップS302)。この際に使
用するポートは各文書に共通であれば良い。
【0151】次に、通信相手である端末Bで起動してい
る文書Bを指定する場合には(ステップS303)、自
身の文書識別コード401を送信する(ステップS30
4)。このステップS304での処理は、別スレッドで
行っても良い。
【0152】図23は、文書識別コード401を例示す
る模式図である。文書識別コード401は、自文書を特
定するための識別コードであり、その内容としては、図
23に例示するように、ID番号402、ネットワーク
アドレス番号(IPアドレス)403、ポート番号40
4、タイトル405、バージョン406及びユーザ名4
07という情報を含んでいる。
【0153】この際、自身の文書識別コード401の送
信(ステップS304)を伴う通信相手である文書Bの
指定は、文書Bのネットワークアドレス番号(IPアド
レス)403によって行っても良いし、文書Bのユーザ
名407によって行っても良い。
【0154】そして、送信先である文書Bが受信可能な
状態である場合、文書Bは、文書Aから通信確立要求を
受信する(ステップS351)。文書Aから通信確立要
求を受信した文書Bは、文書Aを通信相手として登録
し、文書Aに対して自身の文書識別コード401を送信
する(ステップS352)。この場合の文書識別コード
401は、文書Bのネットワークアドレス番号(IPア
ドレス)403でも、文書Bのユーザ名407でも、そ
の他の情報でも良い。
【0155】そこで、文書Aは文書Bから送信された文
書Bの文書識別コード401を受信し(ステップS30
5)、これによって、文書Aと文書Bとの間で通信が確
立する。以上の処理が、1対1でのカプセル化文書10
1における通信の確立処理である。
【0156】図24は、複数のカプセル化文書101間
における通信の確立処理の流れを示すフローチャートで
ある。このような複数のカプセル化文書101間におけ
る通信の確立処理については、ネットワーク309上に
置かれたパーソナルコンピュータ301の一機能である
リストサーバに依存している。このリストサーバの役割
や動作については後述する。
【0157】図24に示すように、あるカプセル化文書
101に表示されている通信ボタンがクリックされると
(ステップS401)、そのカプセル化文書101を起
動させているパーソナルコンピュータ301では、拡張
プログラム112に含まれている通信可能文書管理プロ
グラムとしてのリストサーバが起動しているかどうかを
判定し(ステップS402)、起動していなければ(ス
テップS402のN)リストサーバを起動する(ステッ
プS403)。そして、その際のPORTを、例えば5
000として決定しておく。また、文書自身の受信PO
RTを任意に取得する(ステップS404)。このポー
トは、文書状態取得用のポートであり、同一パーソナル
コンピュータ301で複数の通信可能なカプセル化文書
101を起動する場合には、それぞれのカプセル化文書
101毎に違う番号が割り振られる。リストサーバのポ
ートは、文書識別コード401の受信用ポートであり、
各パーソナルコンピュータ301に共通するポート番号
である。カプセル化文書101は、その文書状態受信用
PORT番号を含む自分の文書識別コード401(IP
アドレス403、ポート番号404、タイトル405、
バージョン406、ユーザ名407など)を、ネットワ
ーク309を介してリストサーバのPORT(ここで
は、5000)でブロードキャストする(ステップS4
05)。ブロードキャストは、例えばIPアドレス:25
5.255.255.255のブロードキャストアドレスに送信し、
サブネット内のすべてのパーソナルコンピュータ301
に識別コードを送信する。これは、すべてのパーソナル
コンピュータ301に自分の文書識別コード401を通
知するのが目的であり、ブロードキャストアドレスを利
用する必要は必ずしもない。この際、IPアドレスを一
つ一つ指定して送信しても良い。また、サブネット内だ
けでなく、ネットワーク309上の一つのパーソナルコ
ンピュータ301を選んで通信を行う場合には、ホスト
名もしくはIPアドレスなどのネットワークアドレスを
指定し、文書識別コード401を送信しても良い。以上
の一連の処理により、カプセル化文書101は、固有の
ポート番号で文書状態の通信を受けられる状態になる
(ステップS406)。また、ブロードキャストによる
通知を受け取ったリストサーバは、その識別コードを自
身のリストに加える。
【0158】ここで、リストサーバは、各パーソナルコ
ンピュータ301において通信可能なカプセル化文書1
01の管理を行う。この場合、リストサーバは、ネット
ワーク309上のすべての通信可能なカプセル化文書1
01を把握する機能を有する。また、リストサーバは、
カプセル化文書101が起動しているパーソナルコンピ
ュータ301上で既にリストサーバが起動している場合
には起動しない。これは、一つのパーソナルコンピュー
タ301において複数の通信可能なカプセル化文書10
1を起動した場合、それぞれのカプセル化文書101が
ネットワーク309上の通信可能なカプセル化文書10
1を把握するのでは、それぞれ重複した情報を持つこと
に他ならずに負荷が重くなるからである。このため、一
つのパーソナルコンピュータ301においては一つのリ
ストサーバだけを起動させるという処理が実行される。
これにより、複数のカプセル化文書101を起動した際
の通信文書管理の負担を一つのカプセル化文書101に
だけ集約することができる。
【0159】図25は、リストサーバでの処理の流れを
示すフローチャートである。リストサーバは、様々な要
求(識別コードデータ)を待ち受ける(ステップS45
1)。様々な要求の具体例としては、参加要求、退席要
求、リスト追加要求などである。
【0160】これらの要求は、データのヘッダに付され
た状態IDとして特定される。そこで、リストサーバ
は、要求を受信すると(ステップS452)、その状態
IDに基づいて要求の種類を判断し、処理を行う(ステ
ップS453)。そして、例えば参加要求を受け付けた
場合、リストサーバは、ローカルにその参加要求をして
きたカプセル化文書101と同じタイトルで同じバージ
ョンのカプセル化文書101があれば、そのローカルの
カプセル化文書101に参加要求を通知する(ステップ
S454)。
【0161】ローカルのカプセル化文書101を起動し
ているパーソナルコンピュータ301は、そのような参
加要求を受信し、通信可能なカプセル化文書101とし
て、起動中であるローカルのカプセル化文書101それ
自身のリストに加える。退席要求があった場合にはその
逆で、リストから削除していく。
【0162】図26は、複数のカプセル化文書101間
における通信を切断する処理(退席する際の処理)の流
れを示すフローチャートである。ある各パーソナルコン
ピュータ301において起動中のカプセル化文書101
において切断ボタンがクリックされると(ステップS4
11)、リストからの削除要求をブロードキャストし
(ステップS412)、これを各パーソナルコンピュー
タ301のリストサーバが受信すると(ステップS41
3)、各リストサーバはその切断ボタンがクリックされ
たカプセル化文書101を通信可能なカプセル化文書1
01のリストから削除する(ステップS414)。これ
により、各パーソナルコンピュータ301のリストサー
バが同タイトル同バージョンのローカル文書に削除要求
を出し(ステップS415)、ローカル文書の通信相手
リストから削除する(ステップS416)、という処理
が実行される。
【0163】ここで、既に二つの端末A、B(パーソナ
ルコンピュータ301)間で通信状態にある場合に、端
末C(パーソナルコンピュータ301)が通信に加わる
ときには、端末C(パーソナルコンピュータ301)か
らのブロードキャストで文書識別コード401を受信す
ることにより、端末A、B(パーソナルコンピュータ3
01)は端末C(パーソナルコンピュータ301)が加
わったことがわかる。しかしながら、端末C(パーソナ
ルコンピュータ301)は、その時点で通信可能なカプ
セル化文書101がどれだけあるかが分らない。そこ
で、リストサーバは、他のパーソナルコンピュータ30
1から参加要求があった場合、そのパーソナルコンピュ
ータ301に対して現在通信可能であるカプセル化文書
101のリストを、参加要求をしてきたパーソナルコン
ピュータ301に送信する機能をも有している。
【0164】ここでいうリストとは、通信時にやり取り
される文書固有の文書識別コード401の集合を意味す
る。この場合、ネットワーク309上にあるリストサー
バが起動しているすべてのパーソナルコンピュータ30
1から応答を出しても良いが、それぞれの端末(リスト
サーバ)は、ネットワーク上の通信可能文書のリストを
それぞれ持っているため、すべてのリストサーバから応
答するのは無駄である。したがって、ネットワーク30
9の負荷軽減を考え、何らかの方法で一つのパーソナル
コンピュータ301を選択し、新しく参加要求を出して
きたパーソナルコンピュータ301にリストを送信す
る。何らかの方法としては、参加要求を出してきたパー
ソナルコンピュータ301に一番近いIPアドレスを持
つパーソナルコンピュータ301がリストを送る役割を
果たす、というような方法が実施可能である。これらの
データのやりとりは、UDP、TCP/IPといった標
準的なプロトコルを用いて行われる。
【0165】以上のような処理により、それぞれのカプ
セル化文書101において通信可能な文書の一覧ができ
る。この一覧をカプセル化文書101中に、例えば同期
ボタンとして表示させることにより、そのボタンをクリ
ックすればそのカプセル化文書101に同期可能とな
る。また、通信可能なカプセル化文書101のすべてを
一度に同期することが可能なボタンも用意する。
【0166】図27は、カプセル化文書101の文書パ
ネル中に表示される同期ボタンの一例を示す模式図であ
る。図27に例示するように、カプセル化文書101の
ディスプレイ表示中に出現する文書パネル501には、
送信可能文書の一覧を同期ボタン502として表示す
る。同期ボタン502中、一番上の「すべてに送信」と
表示されている全指定ボタン503は、通信可能なカプ
セル化文書101のすべてに送信することを指定するボ
タンであり、その下の個別指定ボタン504は、それぞ
れに対応するカプセル化文書101に送信することを指
定するボタンである。図27には、個別指定ボタン50
4の表示を、ユーザ名/IPアドレス/ポート番号とい
う形態で示したが、例えば、表示はユーザ名だけにして
ネットワークアドレスはボタン上にマウスがきたときに
表示するとか、ホスト名を表示するとか、ユーザの画像
や動画像に置き換えてしまう等、各種の表示が可能であ
る。また、カプセル化文書101が受け取った情報が、
どこから送られてきたかを判別させるようにするため
に、送信者を表示するボタンをハイライトするなどする
こともできる。
【0167】これらの全指定ボタン503又は個別指定
ボタン504をクリックすると、カプセル化文書101
の状態、つまり文書状態が送信され、各カプセル化文書
101が同期する。文書状態のやり取りには、識別コー
ドにあるIPアドレスと文書それぞれが持つ文書状態受
信用のポート番号との組で直接やりとりを行う。この
際、文書状態のやり取りには、リストサーバは関与しな
い。
【0168】図28は、全指定ボタン503又は個別指
定ボタン504である同期ボタン502がクリックされ
た後の処理の流れを示すフローチャートである。まず、
全指定ボタン503又は個別指定ボタン504である同
期ボタン502がクリックされると(ステップS60
1)、カプセル化文書101内の拡張プログラム112
は、図10のステップS210においてイベント検出あ
りと判定し(ステップS210のY)、認識したイベン
トに応じた処理を実行する(ステップS211)。この
場合のイベントに応じた処理は、情報収集要求である。
つまり、送信側のパーソナルコンピュータ301では、
拡張プログラム112の処理によって、起動中であるカ
プセル化文書101の文書状態を取得する(ステップS
602)。ここでいう文書状態とは、文書のaページが
表示されていて、画像が表示装置の(x,y)座標の位
置にポップアップされている、というような情報の集ま
りを意味する。そして、拡張プログラム112は、取得
した文書状態を別のカプセル化文書101を起動してい
るパーソナルコンピュータ301に対して、標準的なプ
ロトコルを用いネットワーク309を介して送信する
(ステップS603)。
【0169】図29は、図28のフローチャートに示す
処理をより多元的に示す模式図である。全指定ボタン5
03又は個別指定ボタン504である同期ボタン502
のクリックによって拡張プログラム112がイベント検
出をした場合、拡張プログラム112は、状態送信要求
を行う。これにより、図29では拡張プログラム1、
2、3、…として示す拡張プログラム112内のモジュ
ールが状態送信を行い、これを図29では通信プログラ
ムとして示す拡張プログラム112内のモジュールが受
け取り、ネットワーク309を介しての送信を実行す
る。
【0170】すると、図28のフローチャートに戻り、
受信側のパーソナルコンピュータ301では、ネットワ
ーク309を介して文書状態情報を受信し(ステップS
611)、受信した文書状態情報に基づいて、起動中の
ディスプレイ表示しているカプセル化文書101のディ
スプレイ表示に反映させる。
【0171】図30は、文書Aと文書Bという二つのカ
プセル化文書101が同期している状態を示す模式図で
ある。これらの文書A及び文書Bは、内容的には同一の
カプセル化文書101である。一方のパーソナルコンピ
ュータ301で起動している文書Aはその文書の第13
ページ(P13)を表示し、もう一方のパーソナルコン
ピュータ301で起動している文書Bはその文書の第2
2ページ(P22)を表示している。このような状態
で、文書Aから文書Bに対して文書状態情報が送られる
と、文書Bでそれを受け取り、その状態が反映され、文
書Bの表示が文書Aと同じ第13ページ(P13)の表
示となる。
【0172】このような同期処理は、リアルタイムで行
われても良い。つまり、上述した処理の一例では、同期
ボタン502が押されたとき(もしくは離したとき)
に、そのアクションをイベントとして検出し、拡張プロ
グラム112が含んでいる各拡張プログラム1、2、
3、…に文書状態情報の収集要求を出したのに対して、
何らかのアクション、例えば、ページめくりや画像表
示、画像拡大する際に起きるイベントであるマウスクリ
ック後のリリース時点等を検出し、この検出に基づいて
拡張プログラム112が含んでいる各拡張プログラム
1、2、3、…に文書状態情報の収集要求を出し、拡張
プログラム112が含んでいる通信プログラムがこれを
受け取って送信することにより、各イベント発生時に常
に同期を取らせることも可能である。
【0173】同期処理を実行するに際して、同期が取ら
れるカプセル化文書101上でその同期を取るかどうか
を選択可能とするようにしても良い。図31は、そのよ
うな選択的な同期処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【0174】まず、文書Aから同期要求を文書Bに対し
て出す(ステップS701)。文書Bの選択は、文書B
についてのIPアドレスでもホスト名でもユーザ名でも
良く、その種類を問わない。
【0175】文書Bでは、その要求を受信し(ステップ
S751)、文書Bをパーソナルコンピュータ301上
で起動し閲覧しているユーザに対して、同期要求を許可
するかどうかを選択可能とする図示しないポップアップ
ウィンドウを出し、ユーザに同期要求を許可するかどう
かの選択をさせる(ステップS752)。ここで、ユー
ザが同期要求を拒否した場合には(ステップS752の
N)、その旨を文書Aに送信する(ステップS75
3)。これに対して、同期要求を許可する場合には(ス
テップS752のY)、文書Bは自身の文書状態情報を
取得し(ステップS754)、これを文書Aに送信する
(ステップS755)。
【0176】文書Aは、同期要求を文書Bに対して出し
た(ステップS701)後、返答待ち受け状態となり
(ステップS702)、ステップS753での同期要求
拒否のデータ又はステップS755での同期要求許可を
意味する文書状態情報のデータを文書Bから受信する
(ステップS703)。そこで、文書Aは、受信したデ
ータが文書状態情報であれば、その状態に文書の表示を
反映させ(ステップS704)、そうでなければ、「同
期は拒否されました」などと表示し、文書の状態はその
ままとする。
【0177】このようにして、複数のパーソナルコンピ
ュータ301においてカプセル化文書101の同期を取
っていくことにより、カプセル化文書101間での情報
のやり取りを行うことが可能となる。例えば、複数のパ
ーソナルコンピュータ301において起動しているある
カプセル化文書101のあるページを会議の参加者に見
せたい場合には、発言者はそのページを開いて同期ボタ
ン502をクリックすることにより、パーソナルコンピ
ュータ301において起動している同一内容を含む別の
カプセル化文書101においてそのページが開くように
し、これを閲覧させる、というような方法での情報の共
有やコラボレーションが可能になる。
【0178】図32は、リストサーバの移譲に際しての
処理を示すフローチャートである。前述したように、リ
ストサーバは各パーソナルコンピュータ301について
一つしか起動しない。したがって、複数のカプセル化文
書101が通信機能を発揮してオンラインになっている
場合には、最初にオンラインになった方のカプセル化文
書101に含まれているプログラムによってリストサー
バが起動する。リストサーバは、ネットワーク309上
で通信可能なカプセル化文書101の管理を行う重要な
役割を担っているので、リストサーバを起動しているカ
プセル化文書101が閉じられた場合には、その機能を
ネットワーク309上で対応するカプセル化文書101
を起動させているパーソナルコンピュータ301で閲覧
可能なオンライン中のカプセル化文書101に移譲す
る。以下、その処理の詳細を説明する。
【0179】図32に示すように、文書Aにおいてリス
トサーバが起動していたとする。この状態で、文書Aが
閉じられる旨のアクションを受け取ると(ステップS8
01)、まず、自身の拡張プログラム112でリストサ
ーバが起動しているのかどうかを確認する(ステップS
802)。これは、リストサーバ用のポートが自身の拡
張プログラム112で使われているかどうかを見れば容
易に判断がつく。その結果、リストサーバが自身の拡張
プログラム112から起動していなければ(ステップS
802のN)、何もせず終了ということになるのに対し
て(ステップS803)、自身の拡張プログラム112
から起動していれば(ステップS802のY)、移譲処
理に入る。
【0180】移譲処理では、まず、移譲する相手を見つ
けるために、自パーソナルコンピュータ301において
オンライン文書があるかどうかを確認する(ステップS
804)。これは、自分(リストサーバ)が持つ通信可
能文書リストをチェックすることにより、容易に判断可
能である。ここで、自パーソナルコンピュータ301に
おいて通信可能な他のカプセル化文書101がなければ
(ステップS804のN)、そのまま処理を終了する
(ステップS803)。そうでなければ(ステップS8
04のY)、自パーソナルコンピュータ301における
通信可能な他のカプセル化文書101のなかから、移譲
先を決定する(ステップS805)。決定方法は、「リ
ストの最初にあったもの」など、その手法を問わない。
移譲先が決定したら、その文書に対してリストサーバ起
動要求を出す。この際の送信先は、自パーソナルコンピ
ュータ301(ローカル)のIPアドレスと移譲先のカ
プセル化文書101における固有のポート番号との組に
なる。
【0181】移譲先となった文書Bでは、これを受け取
り、リストサーバの起動を試みる(ステップS85
1)。
【0182】これに対して、文書Aでは、リストサーバ
用のポートを閉じ(ステップS806)、要求待ちの状
態となる(ステップS807)。
【0183】そして、文書Bでは、文書Aでポートが使
用中である場合にはリストサーバ用のポートを開けない
ので、リストサーバのポートが開放されるまでリストサ
ーバ起動の試みを繰り返す。このような処理に関する別
の実施の形態としては、もう一つリストサーバ用のポー
トを用意して、一時的に二つのポートを利用する方法も
ある。文書Bは、リストサーバが起動したら(ステップ
S852のY)、リストの送信要求を文書Aに対して送
信する(ステップS853)。
【0184】文書Aでは、それを受け取り、文書Aから
起動していたリストサーバが保持していたリストを文書
Bのリストサーバ宛てに送信する(ステップS80
8)。送信後、文書Aは閉じられる(ステップS80
9)。
【0185】こうして、文書Bは、文書Aから送られて
きた通信可能文書リストを自身のリストに加える。これ
により、リストサーバの移譲が完了する(ステップS8
55)。
【0186】[拡張プログラム112を利用したユーザ
行為の記録再生機能]次いで、拡張プログラム112を
利用したユーザ行為の記録再生機能について説明する。
【0187】ここでは、カプセル化文書101の記録再
生機能について述べるが、機能再生機能を実現するに
は、必ずしもカプセル化文書101であることが不可欠
というわけではない。もっとも、拡張プログラム112
での機能追加という観点からは、カプセル化文書におい
て実現することがより有用である。
【0188】カプセル化文書101において、ユーザ操
作や通信情報といったユーザ行為を記録するために、一
例として、<RECORDER/>というXMLのタグ
を用意する。
【0189】プログラム105が<RECORDER/
>タグを読むと、ユーザ操作及び通信記録機能のための
拡張プログラム112である記録プログラムが起動し、
カプセル化文書101のディスプレイ表示中に図示しな
いレコーダボタンを表示する。
【0190】ここで、ユーザ操作及び通信の記録という
のは、ディスプレイ310でのカプセル化文書101の
表示内容が「xページの表示」であれば、データは、p
age=xといったような文書の表示状態を記録してい
く。
【0191】図33は、ディスプレイ310に表示され
ている文書での文書状態を収集する手順を例示する模式
図である。マウスクリックなどのイベントが発生したこ
とが図10のステップS210で検出されると、拡張プ
ログラム211である拡張プログラム1、2、3、…に
対して情報収集要求が発せられる。各拡張プログラム
1、2、3、…は、拡張プログラム211の一つである
ユーザ行為の記録再生用の記録プログラムに対して状態
情報を送信する。すると、記録プログラムはそのような
状態情報の集まりを取得し、これを記憶する。こうして
記録されるユーザ行為は、ユーザによるある特定の操作
の他、通信機能によって実現される各カプセル化文書1
01間での通信情報も含まれる。
【0192】一例として、通信情報の記録について説明
する。各カプセル化文書101間で通信が実行される際
には、各拡張プログラム1、2、3、…に文書状態情報
が送られてくるため、各拡張プログラム1、2、3、…
から送信されたそのような文書状態情報を受信した記録
プログラムは、これを記録する。
【0193】図34は、記録プログラムが記録する記録
データのデータ構造を例示する模式図である。図34に
示すように、記録データは記録単位毎に時系列で配列さ
れて保持されている。このような記録データの内容とし
ては、例えば、送信時のデータであれば、送信ID、送
信時の時刻、チェックの有無、文書状態等である。ま
た、送信元なら送信元の識別コード、ユーザ操作の記録
ならその文書の識別コードというように、記録される情
報の識別コードも併せて記録されている。
【0194】図35は、記録時のディスプレイ表示例を
示す模式図である。あるカプセル化文書101をディス
プレイ310に表示させている状態でその中に含まれて
いる図示しないレコーダボタンをクリックすると、プロ
グラム105はそのアクションを受け取り、図35に例
示するようなポップアップウィンドウ611がディスプ
レイ310にポップアップ表示される。このポップアッ
プウィンドウ611では、ユーザである自分が自らの操
作等によって明示的に記録した記録、送信記録、受信機
録がそれぞれどういうタイミングでなされたかを表示す
る。
【0195】ここで、ポップアップウィンドウ611の
各オブジェクトについて説明する。ポップアップウィン
ドウ611には、記録表示スライダ612、再生ボタン
614、早送りボタン615、巻き戻しボタン616、
一時停止ボタン617、メモボタン618、送信ボタン
619、受信ボタン620、チェックボックス621、
記録ボタン622及びチェックボタン623が出現して
いる。
【0196】また、ポップアップウィンドウ611に
は、記録経過表示フィールド624、時間表示フィール
ド625及びメモ書きフィールド626が用意されてい
る。記録経過表示フィールド624には、記録のメタフ
ァとなる記録識別子627が表示される。これらの記録
識別子627は、メモボタン618、送信ボタン61
9、受信ボタン620に対応させてそれらを縦軸として
扱い、時間の経過を横軸として対応する記録の様子を可
視的に示している。
【0197】記録表示スライダ612は、表示したい時
刻にバー613を移動させることにより、その時点の保
存された情報から文書状態を呼び出し、文書の表示をそ
の状態に変えるためのオブジェクトである。
【0198】図36は、記録表示スライダ612の操作
に応じて拡張プログラム112が実行する処理の流れを
示すフローチャートである。図36に示すように、記録
表示スライダ612で状態表示をさせたい記録を選択指
定すると(ステップS911)、選択したデータが時系
列記録データの何番目の記録であるかを取得する(ステ
ップS912)。例えば、その選択データが図34に例
示する時系列のN番目のデータであるとすると、時系列
の記録データからN番目のデータを読み込み(ステップ
S913)、図示しない記憶領域に記憶されている該当
する文書状態情報を取得して文書の状態をその情報に基
づいた内容で表示し、その状態を現在のディスプレイ表
示に反映する(ステップS914)。
【0199】再生ボタン614は、時系列に文書の状態
の変化を表示することを指定するためのボタンである。
また、早送りボタン615、巻き戻しボタン616、一
時停止ボタン617も、それらに付随する機能を指定す
るためのボタンである。さらに、メモボタン618、送
信ボタン619、「Aさん」、「Bさん」と表示されて
いる受信ボタン620、及びこれらのメモボタン61
8、送信ボタン619、受信ボタン620の左にあるチ
ェックボックス621は、再生するデータを選択するた
めのボタンである。
【0200】図37及び図38は、再生処理の流れを示
すフローチャートである。再生ボタン614がクリック
された旨をプログラム105が受け取ると(ステップS
921)、図35中に示す記録毎のチェックボックス6
21にチェックが入っているかどうかを確認する(ステ
ップS922)。
【0201】その結果、もしもチェックボックス621
にチェックが入ってない場合には、全記録を時系列で文
書に反映していく(ステップS923)。そのために
は、図38に示すように、まず、時系列の順番を特定す
るN=0番目の記録から読み出し(ステップS94
1)、N番目の記録を読み出して(ステップS94
2)、その情報を取得する(ステップS943)。そし
て、取得したデータの文書状態情報に基づいて文書表示
をその状態に変え、文書状態情報を反映させる(ステッ
プS944)。その後、データ列が終点かどうかを判断
し(ステップS945)、終わりでなければ(ステップ
S945のN)、データ番号Nを一つ進め(ステップS
945のY)、再度N番目のデータを読み取り(ステッ
プS942)、その情報を取得して(ステップS94
3)これを表示していく(ステップS945)。このよ
うな手順を、データの終点まで繰り返す(ステップS9
45、946)。
【0202】これに対して、チェックボックス621を
確認した結果、チェックのあるチェックボックス621
が1つ又は複数あった場合には、そのチェックのある記
録だけを再生していく。図37は、Aさんからの送信を
受信した記録に関してチェックが入っていた場合の再生
の処理を示す。つまり、チェックボックス621を確認
した結果、Aさんからの送信の受信記録に対してチェッ
クがあったため、ID=Aさんの記録のみ表示に反映さ
せていく(ステップS924)。それには、時系列の順
番を特定するN=0から始まり、N番目の記録を読み出
していく(ステップS925)。そして、N番目の記録
を読み出し(ステップS926)、そのデータ中のID
の情報を確認する(ステップS927)。
【0203】図34に示す記録プログラムが記録する記
録データのデータ構造を参照すると明確であるように、
記録内容にはIDが含まれている。このIDは、その記
録内容がどのような記録内容であるかについての情報を
示している。例えば、自分が送信した記録であれば、I
D=送信、Aさんからの送信を受信した記録であれば、
ID=Aさん、というように情報が格納されている。
【0204】そこで、図37のフローチャートに示すよ
うに、記録データ中のIDをチェックし、ID=Aさん
であった場合には(ステップS927のY)、その記録
の状態を文書に反映する(ステップS928)。そうで
ない場合には(ステップS927のN)、そのデータが
最後のデータであるかどうかをチェックし(ステップS
929)、最後のデータであれば終了(ステップS93
0)、まだデータがある場合にはN=N+1として(ス
テップS929のN)、次のデータを読み出していく
(ステップS925)。このような処理を、データが終
わるまで繰り返していくことによって、Aさんからの送
信を受信した記録のみを再生していくことができる。
【0205】次いで、記録ボタン622は、ユーザが明
示的に、つまり自らの意思で文書状態の記録を保存した
い場合に使用する。
【0206】チェックボタン623は、文書状態の記録
に対して、「重要」、「疑問」などの情報を付加する。
このようなチェックボタン623で情報が付加される
と、記録経過表示フィールド624において表示される
対応する記録識別子627の色が付加された情報に応じ
て変化する。
【0207】なお、チェックボタン623を記録ボタン
622と共に最初の文書パネル中に表示させておき、例
えば「重要」ボタンがクリックされたら、図34に示す
データ中のcheckをcheck=重要のようにして
文書状態を記録させるようにしても良い。
【0208】メモ書きフィールド626に書かれた内容
は記録データとともに記録される。この際の記録データ
は、コメント記入時に表示している記録データである。
【0209】また、記録時には、パーソナルコンピュー
タ301から時間情報を取得し、記録時間を文書状態の
記録とともに格納する。また、文書起動時の時刻を記憶
しておき、その時刻からの経過時刻を記憶しておいても
よい。いずれにしても、このような時間情報は、時間表
示フィールド625に表示される。
【0210】図39は、時刻設定処理を示すフローチャ
ートである。上述した再生、早送り、巻き戻し、一時停
止の処理の際の時間間隔の制御は、パーソナルコンピュ
ータ301から取得したような時刻に基づいて実施す
る。つまり、図39に示すように、例えばn番目の記録
からのn+1番目の記録を再生する場合、記憶データ列
のn番目を読み(ステップS951)、時間情報T
(n)を取得する(ステップS952)。これに応じて
取得した時間情報T(n)での内容に表示を反映し(ス
テップS953)、その後、n+1番目のデータを読み
に行く(ステップS954)。これによってn+1番目
のデータの時間情報T(n)を取得し(ステップS95
5)、n番目との時間差を計算し、その時間の分だけn
+1番目の記録データの反映を遅らせる(ステップS9
56)。早送りであれば、例えば、その時間を半分にす
る。
【0211】なお、記録を取っていく際に、常に一つ前
の記録データとの時間差を計算して予めデータの一部と
して格納しておき、再生時には、時間差を計算すること
なくそのデータを使うのも良い。
【0212】以上説明したような記録は、それぞれのカ
プセル化文書101によって行われるため、それぞれの
カプセル化文書101が独自の通信記録、操作記録を持
つことになる。
【0213】図40は、検索語句入力パネルを例示する
模式図である。図35に例示するようなポップアップウ
ィンドウ611を用意することなく、あるいは、そのよ
うなポップアップウィンドウ611に含ませて、図40
に例示するような検索語句入力パネル701をディスプ
レイ表示していも良い。このような検索語句入力パネル
701は、検索語句入力フィールド702と再生ボタン
703とを含み、一例として、検索語句入力フィールド
702に記録内容を再生したい人の名称を入力し、再生
ボタン703を押して使用する。再生ボタン703を押
すと、記録データ中の文書識別コード内におけるユーザ
名を調べ、該当するユーザ名に対応する記録を読み込
み、文書状態に反映させる、という処理を実行する。こ
の場合、ユーザ名に限らず、IPアドレスやホスト名
等、記録を特定することができる情報であればどのよう
な情報でも良い。
【0214】また、図40に例示する検索語句入力パネ
ル701を利用することで、例えば、図35に例示する
チェックボタン623に「重要」というチェックの入っ
た記録だけを再生することも可能である。この場合、検
索語句入力フィールド702に「重要」と入力する。
【0215】また、時刻の記録も取っていることから、
実時刻の指定、もしくは文書起動からの時間を検索語句
入力フィールド702に入力して、その時点での文書状
態を検索することもできる。
【0216】また、記録に対してコメントをつけられる
機能も有しているので(図35に示すメモ書きフィール
ド626)、コメント中の語句を検索して自分が見たい
記録を検索することも可能である。
【0217】さらには、例えば、「15ページ」という
ような、いわゆる文書状態で検索し、その時のコメント
を参照するような逆引きも可能である。
【0218】以上述べてきたのは文書状態の記録につい
てであったが、ミーティングなどに本実施の形態のカプ
セル化文書101を用いた場合、カプセル化文書101
に関する記録だけでなく、発言(音声)の記録を取って
も良い。この場合、文書状態の記録と発言の記録とを結
びつけて記録していくことにより、より綿密なミーティ
ングの記録を取っていくことが可能になる。このような
記録を取ると、周知の音声認識技術や音声合成技術を用
いることで、発言を検索することにより、その発言に関
連する文書状態を検索できたり、また逆に、ある文書状
態の記録からその時点の発言を聞いたりすることも容易
になる。また、ミーティング中の映像を録画しているの
であれば、文書状態の記録と映像とを結びつけて記録し
ても良い。
【0219】このように、本実施の形態におけるユーザ
の行為を記録する技術は、会議中の映像や音声を記録し
ていくミーティング記録システムというようなものと組
み合わせて使用すると、さらに有用であると考えられ
る。もしくは、組み合わせではなく、音声録音や映像録
画に関するプログラムを、本カプセル化文書101のプ
ログラムとして加えても良い。
【0220】
【発明の効果】請求項1記載の文書のデータ構造の発明
は、文書上での表現実体となる1又は2以上のデジタル
情報ファイルと、前記デジタル情報ファイルの構造及び
前記文書上での表示状態を特定する表示情報ファイル
と、コンピュータによって共に解釈、実行され、前記表
示情報ファイルに基づいて特定される表示状態で前記1
又は2以上のデジタル情報ファイルを前記コンピュータ
のディスプレイ上に表示させるデジタル情報表示プログ
ラムと、前記デジタル情報を参照せずに特有の機能を実
行するための機能動作プログラムとを含む動作プログラ
ムファイルと、を具備し、前記機能動作プログラムは、
ユーザ操作を検出してそのユーザ操作を記録する機能を
有するので、コンピュータによって動作プログラムファ
イルが解釈、実行されれば、デジタル情報ファイルの閲
覧が可能となり、動作プログラムファイルだけを単独で
コンピュータに事前インストールしなければならない煩
雑さを回避することができる。これにより、デジタル情
報ファイルを閲覧するかどうかわからない時期から、あ
るいは、そのようなデジタル情報ファイルを入手する以
前から、閲覧しようとするデジタル情報ファイルとは別
個に動作プログラムファイルだけを単独でコンピュータ
に事前インストールしなければならない煩雑さからユー
ザを解放することができる。しかも、ユーザ操作が記録
されることから、過去におけるページめくり等のような
ユーザ操作を後になって確認することができる。
【0221】請求項2記載の発明は、請求項1記載の文
書のデータ構造において、前記デジタル情報ファイルと
前記表示情報ファイルと前記動作プログラムファイルと
を単一の文書としてカプセル化するカプセル化手段を具
備するので、デジタル情報ファイル、表示情報ファイル
及び動作プログラムファイルの取り扱いや管理を極めて
容易にすることができる。
【0222】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の文書のデータ構造において、前記コンピュータによ
って解釈、実行されているローカル文書に含まれている
前記機能動作プログラムは、別のコンピュータ上で動作
しているそのローカル文書と同一のデータ構造を備える
別の文書との間でのネットワークを介した通信を実行す
る機能と、その通信に関する通信情報を記録する機能
と、を有するので、文書が通信機能を備えることによ
り、文書間で情報のやり取りが可能になり、例えば会議
等での文書を媒介としたコミュニケーションの円滑化を
図ることができる。しかも、通信情報が記録されること
から、過去における通信の内容を後になって確認するこ
とができる。
【0223】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の文書のデータ構造において、記録内容に対して
付加情報を記録する機能を有するので、ユーザ操作や通
信の記録情報という記録内容に意味付けをすることがで
きる。
【0224】請求項5記載の発明は、請求項4記載の文
書のデータ構造において、前記付加情報は、マーク又は
コメントであるので、例えば、マークとして「重要」、
「疑問」、「チェック」等のようなマークを付すること
で、後になってその記録を振り返って見た場合に、重要
な点や疑問点だった箇所を即座に見つけることができ、
また、コメントを付加することによって、例えば記録内
容に対してどのようなことを考えたかを後になって確認
することができる。
【0225】請求項6記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の文書のデータ構造において、記録に関する時間
情報を記録内容と対応付けて記録する機能を有するの
で、記録に関する時間情報として、例えばユーザ操作や
通信の記録がなされた時刻、そのような記録がなされて
からの経過時間等を記録しておくことにより、記録内容
における時間的な前後関係を明確にすることができる。
【0226】請求項7記載の発明は、請求項3記載の文
書のデータ構造において、前記通信情報を記録する機能
は、記録する前記通信情報をその情報の送信者毎に分別
して記録するので、通信情報の送信者毎に通信情報を記
録することができる。
【0227】請求項8記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の文書のデータ構造において、前記機能動作プロ
グラムは、前記ディスプレイ上に記録に関する履歴を時
間軸で表示する機能と、前記時間軸上での特定時点の指
定操作を受け付ける機能と、指定操作された特定時点に
おいて前記ディスプレイ上に表示されていた前記デジタ
ル情報ファイルを再表示する機能と、を有するので、デ
ジタル情報ファイルに基づくディスプレイ表示内容に対
応させての記録の履歴を明確化することができ、後にな
ってそのようなディスプレイ表示内容と記録内容との変
遷を確認することが容易となる。
【0228】請求項9記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の文書のデータ構造において、前記機能動作プロ
グラムは、記録に関する履歴を前記ディスプレイ上に表
示されていた前記デジタル情報ファイルの内容と共に前
記ディスプレイ上に再現する機能を有するので、記録に
関する履歴の再現等を、例えば、ユーザ操作や通信記録
の再生、早送り、巻き戻し、一時停止等に行えば、所望
の形態での文書状態の変遷を容易に確認することができ
る。
【0229】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
文書のデータ構造において、記録に関する履歴及び対応
するディスプレイ表示は、記録単位毎に再現されるの
で、特定の送信者とのやり取りを再現したり、自分の操
作を再現したり、自分の送信内容を再現したりというよ
うに、それぞれ用途に応じた記録の閲覧をすることがで
きる。
【0230】請求項11記載の発明は、請求項1、2又
は3記載の文書のデータ構造において、前記機能動作プ
ログラムは、記録単位を設定するための入力操作を受け
付け、入力された記録単位毎に記録動作を行うので、自
分の記録したいタイミングで記録したい内容を記録する
ことができる。
【0231】請求項12記載の記録媒体の発明は、文書
上での表現実体となる1又は2以上のデジタル情報ファ
イルと、前記デジタル情報ファイルの構造及び前記文書
上での表示状態を特定する表示情報ファイルと、コンピ
ュータによって共に解釈、実行され、前記表示情報ファ
イルに基づいて特定される表示状態で前記1又は2以上
のデジタル情報ファイルを前記コンピュータのディスプ
レイ上に表示させるデジタル情報表示プログラムと、前
記デジタル情報を参照せずに特有の機能を実行するため
の機能動作プログラムとを含む動作プログラムファイル
と、を具備し、前記機能動作プログラムは、ユーザ操作
を検出してそのユーザ操作を記録する機能を有する文書
のデータ構造を記憶するので、コンピュータによって動
作プログラムファイルが解釈、実行されれば、デジタル
情報ファイルの閲覧が可能となり、動作プログラムファ
イルだけを単独でコンピュータに事前インストールしな
ければならない煩雑さを回避することができる。これに
より、デジタル情報ファイルを閲覧するかどうかわから
ない時期から、あるいは、そのようなデジタル情報ファ
イルを入手する以前から、閲覧しようとするデジタル情
報ファイルとは別個に動作プログラムファイルだけを単
独でコンピュータに事前インストールしなければならな
い煩雑さからユーザを解放することができる。しかも、
ユーザ操作が記録されることから、過去におけるページ
めくり等のようなユーザ操作を後になって確認すること
ができる。
【0232】請求項13記載の情報処理装置の発明は、
コンピュータとこのコンピュータによって閲覧可能な文
書のデータ構造とを含み、前記文書のデータ構造は、文
書上での表現実体となる1又は2以上のデジタル情報フ
ァイルと、前記デジタル情報ファイルの構造及び前記文
書上での表示状態を特定する表示情報ファイルと、コン
ピュータによって共に解釈、実行され、前記表示情報フ
ァイルに基づいて特定される表示状態で前記1又は2以
上のデジタル情報ファイルを前記コンピュータのディス
プレイ上に表示させるデジタル情報表示プログラムと、
前記デジタル情報を参照せずに特有の機能を実行するた
めの機能動作プログラムとを含む動作プログラムファイ
ルと、を具備し、前記機能動作プログラムは、ユーザ操
作を検出してそのユーザ操作を記録する機能を有するの
で、コンピュータによって動作プログラムファイルが解
釈、実行されれば、デジタル情報ファイルの閲覧が可能
となり、動作プログラムファイルだけを単独でコンピュ
ータに事前インストールしなければならない煩雑さを回
避することができる。これにより、デジタル情報ファイ
ルを閲覧するかどうかわからない時期から、あるいは、
そのようなデジタル情報ファイルを入手する以前から、
閲覧しようとするデジタル情報ファイルとは別個に動作
プログラムファイルだけを単独でコンピュータに事前イ
ンストールしなければならない煩雑さからユーザを解放
することができる。しかも、ユーザ操作が記録されるこ
とから、過去におけるページめくり等のようなユーザ操
作を後になって確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カプセル化文書のデータ構造を示す模式図であ
る。
【図2】書庫ファイルのデータ構造の一例を示す模式図
である。
【図3】書庫ファイルの別のデータ構造の一例を示す模
式図である。
【図4】カプセル化文書に格納されているプログラムの
データ構造を示す模式図である。
【図5】プログラムに含まれている拡張プログラム参照
ファイルのデータ構造を示す模式図である。
【図6】XMLによって記述されたカプセル化文書の一
例を示す模式図である。
【図7】図6に示すようにXMLで記述されたカプセル
化文書の表示例を示す模式図である。
【図8】パーソナルコンピュータ(コンピュータ)のハ
ードウェア構成図である。
【図9】パーソナルコンピュータ(コンピュータ)によ
る従来の文書閲覧処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図10】パーソナルコンピュータ(コンピュータ)に
よるカプセル化文書の文書閲覧処理の流れを示すフロー
チャートである。
【図11】メディアの種類と拡張プログラムとの対応関
係を規定するファイルのファイル構造を示す模式図であ
る。
【図12】拡張プログラムの種類を示す模式図である。
【図13】ページめくりボタンが出現しているディスプ
レイ表示例を示す模式図である。
【図14】機能動作プログラムの記述例を示す模式図で
ある。
【図15】ファイルのエンコーディング部分に補助プロ
グラムを用いる処理を示す模式図である。
【図16】拡張プログラムによる表示画像の拡大縮小機
能を例示する模式図である。
【図17】拡張プログラムによる立体画像である表示画
像の視点変更機能を例示する模式図である。
【図18】拡張プログラムによる動画画像である表示画
像の静止画画像としての表示機能及びその再生機能を例
示する模式図である。
【図19】拡張プログラムによる音声再生機能及び再生
音声のテキスト情報化機能を例示する模式図である。
【図20】カプセル化文書に含ませる拡張プログラムの
構造を示す模式図である。
【図21】3つのデジタル情報(PRG1、PRG2、
PRG3)を表示している文書表示例を示す模式図であ
る。
【図22】1対1でのカプセル化文書における通信の確
立処理の流れを示すフローチャートである。
【図23】文書識別コードを例示する模式図である。
【図24】複数のカプセル化文書間における通信の確立
処理の流れを示すフローチャートである。
【図25】リストサーバでの処理の流れを示すフローチ
ャートである。
【図26】複数のカプセル化文書間における通信を切断
する処理(退席する際の処理)の流れを示すフローチャ
ートである。
【図27】カプセル化文書の文書パネル中に表示される
同期ボタンの一例を示す模式図である。
【図28】同期ボタンがクリックされた後の処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図29】図28のフローチャートに示す処理をより多
元的に示す模式図である。
【図30】文書Aと文書Bという二つのカプセル化文書
が同期している状態を示す模式図である。
【図31】選択的な同期処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図32】リストサーバの移譲に際しての処理を示すフ
ローチャートである。
【図33】ディスプレイに表示されている文書の文書状
態を収集する手順を例示する模式図である。
【図34】記録プログラムが記録する記録データのデー
タ構造を例示する模式図である。
【図35】記録時のディスプレイ表示例を示す模式図で
ある。
【図36】記録表示スライダの操作に応じて拡張プログ
ラムが実行する処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図37】再生処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図38】再生処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図39】時刻設定処理を示すフローチャートである。
【図40】検索語句入力パネルを例示する模式図であ
る。
【符号の説明】
102 表示情報ファイル(文書配置情報) 103 デジタル情報ファイル(テキスト情
報) 104 デジタル情報ファイル(メディア情
報) 105 動作プログラムファイル 112A デジタル情報表示プログラム 112B 機能動作プログラム 301 コンピュータ(パーソナルコンピュ
ータ) 309 ネットワーク 310 ディスプレイ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文書上での表現実体となる1又は2以上
    のデジタル情報ファイルと、 前記デジタル情報ファイルの構造及び前記文書上での表
    示状態を特定する表示情報ファイルと、 コンピュータによって共に解釈、実行され、前記表示情
    報ファイルに基づいて特定される表示状態で前記1又は
    2以上のデジタル情報ファイルを前記コンピュータのデ
    ィスプレイ上に表示させるデジタル情報表示プログラム
    と、前記デジタル情報を参照せずに特有の機能を実行す
    るための機能動作プログラムとを含む動作プログラムフ
    ァイルと、を具備し、前記機能動作プログラムは、ユー
    ザ操作を検出してそのユーザ操作を記録する機能を有す
    る文書のデータ構造。
  2. 【請求項2】 前記デジタル情報ファイルと前記表示情
    報ファイルと前記動作プログラムファイルとを単一の文
    書としてカプセル化するカプセル化手段を具備する請求
    項1記載の文書のデータ構造。
  3. 【請求項3】 前記コンピュータによって解釈、実行さ
    れているローカル文書に含まれている前記機能動作プロ
    グラムは、 別のコンピュータ上で動作しているそのローカル文書と
    同一のデータ構造を備える別の文書との間でのネットワ
    ークを介した通信を実行する機能と、 その通信に関する通信情報を記録する機能と、を有する
    請求項1又は2記載の文書のデータ構造。
  4. 【請求項4】 記録内容に対して付加情報を記録する機
    能を有する請求項1、2又は3記載の文書のデータ構
    造。
  5. 【請求項5】 前記付加情報は、マーク又はコメントで
    ある請求項4記載の文書のデータ構造。
  6. 【請求項6】 記録に関する時間情報を記録内容と対応
    付けて記録する機能を有する請求項1、2又は3記載の
    文書のデータ構造。
  7. 【請求項7】 前記通信情報を記録する機能は、記録す
    る前記通信情報をその情報の送信者毎に分別して記録す
    る請求項3記載の文書のデータ構造。
  8. 【請求項8】 前記機能動作プログラムは、 前記ディスプレイ上に記録に関する履歴を時間軸で表示
    する機能と、 前記時間軸上での特定時点の指定操作を受け付ける機能
    と、 指定操作された特定時点において前記ディスプレイ上に
    表示されていた前記デジタル情報ファイルを再表示する
    機能と、を有する請求項1、2又は3記載の文書のデー
    タ構造。
  9. 【請求項9】 前記機能動作プログラムは、記録に関す
    る履歴を前記ディスプレイ上に表示されていた前記デジ
    タル情報ファイルの内容と共に前記ディスプレイ上に再
    現する機能を有する請求項1、2又は3記載の文書のデ
    ータ構造。
  10. 【請求項10】 記録に関する履歴及び対応するディス
    プレイ表示は、記録単位毎に再現される請求項9記載の
    文書のデータ構造。
  11. 【請求項11】 前記機能動作プログラムは、記録単位
    を設定するための入力操作を受け付け、入力された記録
    単位毎に記録動作を行う請求項1、2又は3記載の文書
    のデータ構造。
  12. 【請求項12】 文書上での表現実体となる1又は2以
    上のデジタル情報ファイルと、 前記デジタル情報ファイルの構造及び前記文書上での表
    示状態を特定する表示情報ファイルと、 コンピュータによって共に解釈、実行され、前記表示情
    報ファイルに基づいて特定される表示状態で前記1又は
    2以上のデジタル情報ファイルを前記コンピュータのデ
    ィスプレイ上に表示させるデジタル情報表示プログラム
    と、前記デジタル情報を参照せずに特有の機能を実行す
    るための機能動作プログラムとを含む動作プログラムフ
    ァイルと、を具備し、前記機能動作プログラムは、ユー
    ザ操作を検出してそのユーザ操作を記録する機能を有す
    る文書のデータ構造を記憶する記憶媒体。
  13. 【請求項13】 コンピュータとこのコンピュータによ
    って閲覧可能な文書のデータ構造とを含み、 前記文書のデータ構造は、 文書上での表現実体となる1又は2以上のデジタル情報
    ファイルと、 前記デジタル情報ファイルの構造及び前記文書上での表
    示状態を特定する表示情報ファイルと、 コンピュータによって共に解釈、実行され、前記表示情
    報ファイルに基づいて特定される表示状態で前記1又は
    2以上のデジタル情報ファイルを前記コンピュータのデ
    ィスプレイ上に表示させるデジタル情報表示プログラム
    と、前記デジタル情報を参照せずに特有の機能を実行す
    るための機能動作プログラムとを含む動作プログラムフ
    ァイルと、を具備し、前記機能動作プログラムは、ユー
    ザ操作を検出してそのユーザ操作を記録する機能を有す
    る、情報処理装置。
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