JP2003099285A - 機能競合に関するテストケース生成方法とその装置、そのためのプログラム - Google Patents

機能競合に関するテストケース生成方法とその装置、そのためのプログラム

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JP2003099285A
JP2003099285A JP2001292202A JP2001292202A JP2003099285A JP 2003099285 A JP2003099285 A JP 2003099285A JP 2001292202 A JP2001292202 A JP 2001292202A JP 2001292202 A JP2001292202 A JP 2001292202A JP 2003099285 A JP2003099285 A JP 2003099285A
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Hiroyuki Mizuno
浩之 水野
Tetsuya Yamamoto
徹也 山本
Masayuki Hirayama
雅之 平山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の機能を持つソフトウェアの開発段階に
おいて、機能競合に関するテストケースを効率よく生成
する方法を提供する。 【解決手段】 テストケース生成装置は、テスト対象機
能の競合相手となる機能を特定する競合機能特定部1
0、競合状態を特定する競合状態特定部20、競合状態
にするための前提条件と操作、および競合時に期待され
る動作を特定する競合時動作特定部30、テストケース
を生成するテストケース生成部40、テストを実行する
テスト実行部50を備えている。機能仕様データベース
D1とフラグ仕様データベースD2が予め用意されてい
る。競合機能特定部10は、使用フラグ特定部11、競
合相手フラグ特定部12、および競合相手機能特定部1
3を含んでいる。競合時動作特定部30は、競合タイミ
ング分析部31と期待動作特定部32を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソフトウェアの信
頼性を向上させるためのテスト方法ならびに検証方法に
関するものであり、特に、複数の機能を持つソフトウェ
アに対して、機能の設計検証や動作をテストするための
テストケースを効率よく生成することで、品質向上と工
期短縮を実現するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ソフトウェアの開発においては、
プログラム設計段階、プログラム開発段階、テスト仕様
設計段階、テスト段階等の複数の段階を経て製品を完成
している。各段階の概要は次の通りである。まず、プロ
グラム設計段階では、機能仕様書を基に設計仕様書を作
成し、それに基づいてソフトウェアの各機能を作成す
る。次に、プログラム開発段階では、その設計仕様書に
基づいてプログラムを作成する。そして、テスト仕様設
計段階では、作成したプログラムが仕様通りに動作する
かを確かめるテストケースを記述したテスト仕様書を作
成する。また、テスト段階では、テストケースに沿った
テストを行い、実際にプログラムが仕様通りに動作する
かを確かめる。
【0003】このようなテスト段階において、複数の機
能を持つソフトウェアのテストを行う場合には、単体テ
スト、統合テスト、システムテストを段階的に行ってい
る。すなわち、ソフトウェアの各機能について機能単体
での動作が仕様通りに作られているかを確かめる単体テ
ストを行った後、複数の機能を順次組み合わせながら仕
様通りに動作するかを確かめる統合テストを行い、最終
的に、ソフトウェアのシステム全体を組み上げてシステ
ムテストを行っている。
【0004】ここで、複数の機能を組み合わせてテスト
する統合テストのレベルは、主に入力と出力の関係を見
ることでインタフェースの整合性を確かめる程度に留ま
り、複数の機能の同時動作を確かめるまでには至らない
場合が多い。この理由は、機能仕様書の段階で複数機能
の同時動作による仕様まで詳細に記述されていることが
少ないからである。
【0005】これに対して、複数機能の同時動作時にお
けるテストケースを生成する技術として、機能仕様から
作成した階層的な状態遷移図を用いて網羅的にテストケ
ースを生成する特開平7−253905号公報記載の技
術や、状態遷移図に加えてデータフローを用いる特開平
11−353348号公報記載の技術等が提案されてい
る。これらのテストケース生成技術は、機能動作におけ
る主要な動作部分に関するテストケースを生成するもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際のソフ
トウェアでは、主要な動作部分以外で発生する予期しな
いような動作が原因で不具合が発生することが多いた
め、上記のテストケース生成技術で生成されたテストケ
ースのみのテストではそのような不具合を発見すること
ができない場合がある。
【0007】予期しないような動作が発生する状況に対
するテストについては、ソースコードを検証しながら開
発者のノウハウなどに基づいてテストケースを生成する
ことになるが、場合によっては、実際にソフトウェアを
動作させ、検出された不具合に基づいてテストケースを
生成する必要がある。また、予期しないような動作が発
生する典型的な状況としては、複数の機能を持つソフト
ウェアにおいて複数の機能が同時に動作する場合に機能
間での競合が発生し、その結果として予期しないような
動作が発生する場合が考えられる。
【0008】しかし、開発者のノウハウに基づいて機能
競合のテストケースを生成する場合には、ソースコード
まで作成した段階で機能競合について検証することにな
るため、たとえ不具合が発見できたとしても修正が設計
段階まで及ぶこともある。そのような場合には、後戻り
の工数が大きくなる結果、工期が長くなり、コストも増
大する。
【0009】また、開発者のノウハウは、実際に検出さ
れた不具合事例などから得られるものなので、十分なノ
ウハウがない段階では、実際にソフトウェアを動作させ
た場合でも、効果的な検証が行えず、結果的に機能競合
による不具合を多数残したまま製品をリリースすること
になってしまう。また、進化型開発のように後付けで機
能を追加したり、変更したりする場合などには、ノウハ
ウを十分に生かすことができない。いずれの場合でも、
製品をリリースした後に発生した不具合を除去するため
のコストは、リリース前に比べて非常に大きくなる傾向
がある。
【0010】したがって、開発の早期段階で機能単体に
おける不具合だけでなく、機能の組み合わせにおける不
具合もなるべく多く除去しておくことにより、ソースコ
ードまで作成した段階から設計段階にまで遡る修正や、
製品リリース後の不具合の除去を回避することが必要と
なっている。
【0011】さらに、近年のソフトウェアに対する要求
は、複雑化、多様化の一途をたどっており、その規模も
肥大化している一方で、開発期間には限度があるため、
限られた時間の中で高品質の製品を開発する技術が望ま
れている。そのような状況下にも拘わらず、機能競合に
関するテストは、これまで効果的に実施されておらず、
開発されるソフトウェアの品質向上と工期短縮には限界
があった。
【0012】本発明は、上記した従来の問題点を解消す
るためになされたものであり、その目的は、複数の機能
を持つソフトウェアの開発段階において、機能競合に関
するテストケースを効率よく生成する方法を提供するこ
とで、機能競合に関するテストを効果的に実施可能とす
ることにより、開発されるソフトウェアの品質向上と工
期短縮を実現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ソフトウェアの複数の機能で使用される
フラグや共有データなどが機能競合の原因となることに
着目したものである。すなわち、本発明は、複数の機能
について相反するフラグの同時セットや共有データに対
する同時アクセスなどを原因とする機能競合が発生する
可能性がある場合に、そのような可能性のある機能の組
み合わせと状態を特定し、その状態における動作の分析
結果からテストケースを効率よく生成できるようにした
ものである。
【0014】なお、本発明において重要な用語の定義は
次の通りである。「機能競合」は、ソフトウェアの複数
の機能が競合する現象一般を包括的に示す広い概念であ
る。「競合状態」は、ソフトウェアの複数の機能が競合
する場合に、その複数の機能の状態を包括的に示す概念
である。
【0015】「要素」は、ソフトウェアの機能仕様デー
タ中で機能の動作を示すために使用される各種の要素を
包括的に示す概念であり、具体的には、機能競合の原因
となりうるフラグや共有データへのアクセス等を示して
いる。「相互に排他的関係」は、相反する動作を示すフ
ラグ間の関係や共有データへの異なるアクセス等の、相
互に他方を排斥してしまい、同時には成立しえないよう
な関係を示している。
【0016】請求項1の発明は、複数の機能を持つソフ
トウェアの機能競合に関するテストケースを生成する方
法において、機能特定ステップ、状態特定ステップ、動
作特定ステップ、テストケース生成ステップ、を含むこ
とを特徴としている。ここで、機能特定ステップは、ソ
フトウェアの複数の機能に関する機能仕様データを用い
て、第1の機能と第2の機能との組み合わせを特定する
ステップである。そして、状態特定ステップは、特定さ
れた第1と第2の機能が競合する状態を抽出し、競合状
態として特定するステップである。また、動作特定ステ
ップは、特定された競合状態から、機能仕様データを用
いて競合時の動作を分析し、その競合状態にするための
前提条件と操作、およびその競合時に期待される動作を
特定するステップであり、テストケース生成ステップ
は、特定された前提条件と操作および期待される動作を
用いてテストケースを生成するステップである。
【0017】請求項8の発明は、請求項1の発明を方法
の観点から把握したものであり、複数の機能を持つソフ
トウェアの機能競合に関するテストケースを生成する装
置において、請求項1の発明における各ステップに対応
する機能特定部、状態特定部、動作特定部、テストケー
ス生成部を備えたことを特徴としている。請求項9の発
明は、請求項1、8の発明をプログラムの観点から把握
したものであり、複数の機能を持つソフトウェアの機能
競合に関するテストケースを生成するためのプログラム
において、請求項1の発明における各ステップに対応す
る機能特定処理、状態特定処理、動作特定処理、テスト
ケース生成処理をコンピュータに実行させることを特徴
としている。
【0018】以上のような発明によれば、ソフトウェア
の機能仕様書が得られた段階あるいは機能仕様書に基づ
いて設計仕様書が作成された段階で、それらから得られ
る機能仕様データを用いて、相反するフラグの同時セッ
トや共有データに対する同時アクセスなどを原因とした
機能競合を生じる機能の組み合わせと状態を特定し、そ
の状態における動作の分析結果からテストケースを効率
よく生成することができる。したがって、ソースコード
まで作成した後に開発者の経験や検出された不具合から
テストケースを生成する場合に比べて、効果的な検証を
行うのに十分なテストケースを早期の段階で効率よく生
成することができるため、機能競合に関するテストを効
果的に実施可能であり、開発されるソフトウェアの品質
向上と工期短縮を実現することができる。
【0019】請求項2の発明は、請求項1のテストケー
ス生成方法において、機能特定ステップ、状態特定ステ
ップ、および動作特定ステップに次のような特徴を有す
るものである。すなわち、機能特定ステップにおいて
は、機能仕様データとこの機能仕様データ中で機能の動
作を示すために使用される複数の要素に関する要素仕様
データとを用いて、第1の要素を使用する第1の機能
と、前記第1の要素と相互に排他的関係にある第2の要
素を使用する第2の機能との組み合わせを特定する。ま
た、状態特定ステップにおいては、特定された第1と第
2の機能について、機能仕様データから第1の機能が前
記第1の要素を使用すると同時に第2の機能が第2の要
素を使用する状態を抽出し、競合状態として特定する。
さらに、動作特定ステップにおいては、特定された競合
状態から、機能仕様データおよび要素仕様データを用い
て競合時の動作を分析し、その競合状態にするための前
提条件と操作、およびその競合時に期待される動作を特
定する。
【0020】この発明によれば、機能競合の可能性があ
る機能の組み合わせと状態を容易に特定できるため、す
べての機能の組み合わせとすべての状態の組み合わせに
ついて機能競合の発生の可能性を検証する場合に比べ
て、検証対象を格段に少なくすることができ、テストケ
ースを極めて効率よく生成することができる。
【0021】請求項3の発明は、請求項2のテストケー
ス生成方法において、動作特定ステップが、競合タイミ
ング分析ステップと期待動作特定ステップとを含むこと
を特徴としている。ここで、競合タイミング分析ステッ
プは、特定された競合状態から機能仕様データを用いて
その競合状態の前後の状態およびそれらの状態間の遷移
条件を抽出して機能競合が発生する競合タイミングを分
析するステップである。また、期待動作特定ステップ
は、機能仕様データおよび要素仕様データと競合タイミ
ングの分析結果から競合時に期待される動作を特定する
ステップである。この発明によれば、機能競合が発生す
る競合タイミングを分析することにより、競合時に期待
される動作を容易に特定することができる。
【0022】請求項4の発明は、請求項3のテストケー
ス生成方法において、競合タイミング分析ステップが、
特定された競合状態と、それから抽出された前後の状態
および状態間の遷移条件とを用いて、競合前の状態に至
るまでの遷移条件から前提条件を特定し、競合前の状態
から競合状態への遷移条件から操作を特定するステップ
を含むことを特徴としている。この発明によれば、競合
状態にするための前提条件と操作を容易に特定すること
ができる。
【0023】請求項5の発明は、請求項4のテストケー
ス生成方法において、競合タイミング分析ステップが、
前提条件および操作を特定するステップの前に、特定さ
れた競合状態と、それから抽出された前後の状態および
状態間の遷移条件とを、共通の状態テンプレートに展開
させるステップを含むことを特徴としている。この発明
によれば、競合する個々の機能の状態や遷移条件を、共
通の状態テンプレートに展開させることにより、競合タ
イミングの分析を容易に行うことができる。
【0024】請求項6の発明は、請求項3から5までの
いずれか1項のテストケース生成方法において、要素仕
様データが、相互に排他的関係にある要素間の優先関係
を示す優先データを含み、期待動作特定ステップが、特
定された競合状態と優先データとを用いて、競合時に期
待される動作を特定するステップを含むことを特徴とし
ている。この発明によれば、相互に排他的関係にある要
素間の優先関係を示す優先データを用いて、競合時に期
待される動作を容易に特定することができる。
【0025】請求項7の発明は、請求項1から6までの
いずれか1項のテストケース生成方法において、状態特
定ステップが、特定された第1と第2の機能について、
機能仕様データから第1と第2の機能の状態遷移図を取
得し、その第1と第2の機能の状態遷移図を比較して競
合状態を特定することを特徴としている。この発明によ
れば、状態遷移図を用いて競合状態を容易に特定するこ
とができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下には、本発明の実施形態を図
面に沿って具体的に説明する。ただし、ここで記載する
実施形態は、本発明を何ら限定するものではなく、本発
明の一態様を例示するものにすぎない。
【0027】本発明は、典型的には、コンピュータをソ
フトウェアで制御することにより実現される。この場合
のソフトウェアは、コンピュータのハードウェアを物理
的に活用することで本発明の作用効果を実現するもので
あり、また、従来技術を適用可能な部分には好適な従来
技術が適用される。さらに、本発明を実現するハードウ
ェアやソフトウェアの具体的な種類や構成、ソフトウェ
アで処理する範囲などは自由に変更可能であり、例え
ば、本発明を実現するプログラムは本発明の一態様であ
る。
【0028】「1.装置構成」図1は、本発明を適用し
たテストケース生成装置の構成をデータの流れと共に示
すブロック図である。この図1に示すように、テストケ
ース生成装置は、テスト対象機能の競合相手となる機能
を特定する競合機能特定部10、競合状態を特定する競
合状態特定部20、競合状態にするための前提条件と操
作、および競合時に期待される動作を特定する競合時動
作特定部30、テストケースを生成するテストケース生
成部40、テストを実行するテスト実行部50を備えて
いる。また、機能仕様データベースD1とフラグ仕様デ
ータベースD2が予め用意されている。各部の詳細は次
の通りである。
【0029】まず、データベースD1,D2には、ソフ
トウェアの機能仕様書(以下、「仕様書」と略称する)
から設計仕様書(以下、「設計書」と略称する)を作成
した段階で、機能仕様データとフラグ仕様データが予め
保存されている。この場合、機能仕様データベースD1
に保存される機能仕様データは、当該ソフトウェアの各
機能の機能仕様に関するデータであり、各機能とそれに
使用されるフラグとの関係に関するデータを含んでい
る。また、フラグ仕様データベースD2に保存されるフ
ラグ仕様データは、当該ソフトウェアの各機能で使用さ
れるフラグの仕様に関するデータであり、相反するフラ
グ間の関係に関するデータを含んでいる。
【0030】競合機能特定部10は、使用フラグ特定部
11、競合相手フラグ特定部12、および競合相手機能
特定部13を含んでいる。使用フラグ特定部11は、テ
スト対象機能の仕様書1に基づいて作成された設計書2
から、その「テスト対象機能」で使用しているフラグを
抽出して「使用フラグ」として特定するようになってい
る。競合相手フラグ特定部12は、特定された「使用フ
ラグ」を用いてフラグ仕様データベースD2を参照する
ことで、「使用フラグ」と相反する関係にあるフラグを
抽出して「競合相手フラグ」として特定するようになっ
ている。競合相手機能特定部13は、特定された「競合
相手フラグ」を用いて機能仕様データベースD1を参照
することで、「テスト対象機能」の「使用フラグ」と相
反するその「競合相手フラグ」を用いる機能を抽出して
「競合相手機能」として特定するようになっている。
【0031】競合状態特定部20は、テスト対象機能の
設計書2から作成されたテキスト対象機能の状態遷移図
3と、競合相手機能特定ステップ13で特定された競合
相手機能とを用いて機能仕様データベースD1を参照す
ることで得られた競合相手機能の状態遷移図4とを比較
して競合状態を特定するようになっている。すなわち、
「テスト対象機能」について特定された「使用フラグ」
と、「競合相手機能」について特定された「競合相手フ
ラグ」とが同時にセットされることでフラグ競合が発生
する状態を特定するようになっている。
【0032】競合時動作特定部30は、競合タイミング
分析部31と期待動作特定部32を含んでいる。競合タ
イミング分析部31は、特定された競合状態を用いて、
各機能の状態遷移図3,4からその競合状態の前後の状
態およびそれらの状態間の遷移条件を抽出して機能競合
が発生するタイミングを詳細に分析し、その競合状態に
するための前提条件と操作を特定するようになってい
る。期待動作特定部32は、競合タイミングの分析結果
を用いて、フラグ仕様データベースD2と機能仕様デー
タベースD1を参照することで、その競合時において期
待される動作を特定するようになっている。
【0033】テストケース生成部40は、競合時動作特
定部30で得られた競合状態にするための条件、操作、
競合時における期待動作からテストケース5を生成する
ようになっている。テスト実行部50は、テストケース
生成部40で生成されたテストケース5をテスト対象機
能の設計書から作成されたソースコード6に対して実施
することで、競合時において実際に期待通り動作するか
否かをテストするようになっている。
【0034】「2.テストケース生成手順」図2と図3
は、図1のテストケース生成装置によるテストケース生
成手順の概要を示すフローチャートであり、図2は、競
合機能特定部10と競合状態特定部20による前半の手
順、図3は、競合時動作特定部30とテストケース生成
部40による後半の手順、をそれぞれ示している。
【0035】図4は、エレベータ制御ソフトウェアの機
能「管理人階呼び戻し運転」に関する機能仕様書の一例
を示す内容表示図である。また、図5は図4の仕様書に
基づいて作成された設計書の一例を示す内容表示図であ
り、図6は図5の設計書から作成された状態遷移図であ
る。
【0036】さらに、図7と図8は、当該エレベータ制
御ソフトウェアについてフラグ仕様データベースD2と
機能仕様データベースD1にそれぞれ保存されたフラグ
仕様データと機能仕様データの一例を示している。ここ
で、図7の(A)と(B)は、相反するフラグ間の関係
を示すフラグ相関関係図と相反するフラグ間の優先関係
を示すフラグ優先関係図であり、図8は、各機能とそれ
に使用されるフラグとの関係を示す機能−フラグ相関関
係図である。
【0037】以下には、エレベータの制御ソフトウェア
の開発段階で図4〜図6に示すような機能「管理人階呼
び戻し運転」をテスト対象機能とし、図7と図8に示す
ようなフラグ仕様データと機能仕様データを用いて機能
競合に関するテストケースを生成する場合を例とした具
体的なテストケース生成手順について、図2、図3のフ
ローチャートを参照しながら説明する。
【0038】「2−1.競合機能特定」図4〜図6に示
す機能「管理人階呼び戻し運転」をテスト対象機能とし
てテストケースを生成する場合には、まず、競合機能特
定部10の使用フラグ特定部11により、図5に示す設
計書からこの機能で使用されているフラグを特定する
(S201)。この例では、「戸開フラグ」、「管理人階
呼び戻し運転灯フラグ」が使用フラグとして特定され
る。
【0039】次に、競合機能特定部10の競合相手フラ
グ特定部12により、特定された使用フラグの中からテ
スト対象とするテスト対象フラグを選択し、それを用い
て(キーとして)フラグ仕様データベースD2を参照
し、図7の(A)に示すようなフラグ相関関係図を参照
することで、使用フラグと相反する関係にある競合相手
フラグが特定される(S202)。この例では、テスト
対象フラグとして「戸開フラグ」が選択され、競合相手
フラグとして「戸開禁止フラグ」が特定される。
【0040】続いて、競合機能特定部10の競合相手機
能特定部13により、特定された競合相手フラグ「戸開
禁止フラグ」を用いて(キーとして)機能仕様データベ
ースD1を参照し、図8に示すような機能−フラグ相関
関係図を参照することで、競合相手フラグ「戸開禁止フ
ラグ」を使用している機能が特定される(S203)。
この例では、機能「地震管制運転」、「クーラー排水運
転」、「最下階浸水運転」が競合相手機能として特定さ
れる。
【0041】「2−2.競合状態特定」テスト対象機能
「管理人階呼び戻し運転」と、特定された競合相手機能
「最下階浸水運転」との競合状態の特定においては、競
合状態特定部20により、それらの機能の状態遷移図か
ら相反するフラグが同時にセットされる状態を特定する
(S204〜S206)。ここで、テスト対象機能「管
理人階呼び戻し運転」の状態遷移図は図6で示される。
また、図9は、競合相手機能「最下階浸水運転」の状態
遷移図を示しているが、この状態遷移図は、機能仕様デ
ータベースD1中に予め保存されている「最下階浸水運
転」の機能仕様データを参照することで得られる。競合
状態特定の詳細は次の通りである。
【0042】競合状態特定部20はまず、テスト対象機
能「管理人階呼び戻し運転」の状態遷移図(図6)を参
照することで、テスト対象フラグ「戸開フラグ」がセット
される状態を特定する(S204)。この例では、状態
「管理人階、停止中」が特定される。次に、競合状態特
定部20は、競合相手機能「最下階浸水運転」の状態遷
移図(図9)を参照することで、競合相手フラグ「戸開
禁止フラグ」がセットされる状態を特定する(S20
5)。この例では、状態「最下階、減速中」「最下階、
停止中」が特定される。
【0043】続いて、競合状態特定部20は、テスト対
象機能「管理人階呼び戻し運転」について特定された状
態「管理人階、停止中」と競合相手機能「最下階浸水運
転」について特定された状態「最下階、減速中」、「最
下階、停止中」との組み合わせのうち、テスト対象フラ
グ「戸開フラグ」と競合相手フラグ「戸開禁止フラグ」が同
時にセットされる状態を特定する(S206)。
【0044】この例では、管理人階と最下階が同じ階に
設定されていれば停止中にフラグ競合発生の可能性があ
ることが判定される。ここで、管理人階と最下階が同じ
設定であることを「管理人階=最下階」と表すことにす
る。競合状態としては、「管理人階=最下階、停止中」が
特定される。図10はこの例における状態特定結果を示
す説明図である。
【0045】「2−3.競合時動作特定」競合時動作特
定部30の競合タイミング分析部31はまず、テスト対
象機能「管理人階呼び戻し運転」の状態遷移図(図6)
を参照することで、特定された競合状態「管理人階、停
止中」と、競合状態に入る前の競合前状態とそこから競
合状態への遷移条件、競合状態から抜けた後の競合後状
態と競合状態からそこへの遷移条件、を抽出する(S3
01)。
【0046】次に、競合タイミング分析部31は、競合
相手機能「最下階浸水運転」の状態遷移図(図9)を参
照することで、テスト対象機能と同様に、競合状態「最
下階、停止中」とその前後の状態、およびそれらの状態
間の遷移条件を抽出する(S302)。図11はこの例
における抽出結果、すなわち、2つの機能の競合状態と
前後の遷移を含めた状態遷移の部分図を並行的に示す説
明図である。
【0047】次に、競合タイミング分析部31は、テス
ト対象機能「管理人階呼び戻し運転」と競合相手機能
「最下階浸水運転」について抽出された状態遷移の部分
図を、遷移条件をキーとして、図12に示すような共通
の状態テンプレートに展開させる(S303)。図13
は、図11の状態遷移を図12の状態テンプレートに展
開させた結果を示している。
【0048】この場合、抽出された状態遷移と状態テン
プレートとの間で整合をとるために条件が付随される。
例えば、「管理人階呼び戻し運転」において、「管理人
階、減速中」という状態になるためには、[管理人階に
停止することが決定]という条件が成立している必要が
あり、また、「管理人階、加速中」において呼び登録が
消去されるためには、[戸開確認]がされる必要があ
る。図13中には、これらの条件が付随されている。
【0049】続いて、競合タイミング分析部31は、図
13に示すような状態テンプレートへの展開結果から、
テスト対象機能と競合相手機能について、図14に示す
ように、競合状態にするための前提条件と操作、および
競合状態から抜けるための操作を抽出する(S304〜
S306)。競合タイミング分析部31はまず、競合前
状態とそこに至るまでの条件から、競合状態にするため
の前提条件を特定する(S304)。この例では、競合
前状態「管理人階=最下階、減速中」とそこに至るまで
の条件[管理人階=最下階に停止することが決定]か
ら、競合状態にするための前提条件[管理人階=最下階
に停止することが決定し、管理人階=最下階、減速中]
が特定される。
【0050】また、競合タイミング分析部31は、図1
3に示すような状態テンプレートへの展開結果を参照
し、テスト対象機能と競合相手機能について、競合前状
態から競合状態への遷移条件から競合状態にするための
操作を特定する(S305)。この例において、競合前
状態「管理人階=最下階、減速中」から競合状態「管理
人階=最下階、停止中」への遷移は、エレベータの動作
として無条件に起こるため、前提条件を満たした状態に
おいて2つの機能が同時に動作することで自動的に競合
状態になることが判定される。よって、競合状態にする
ための操作として、機能「管理人階呼び戻し運転」の運
転中に[センサが最下階浸水を感知]または、機能「最
下階浸水運転」の運転中に[管理人階呼び戻し運転スイ
ッチON]が特定される。
【0051】さらに、競合タイミング分析部31は、図
13に示すような状態テンプレートへの展開結果を参照
し、テスト対象機能と競合相手機能について、競合状態
から競合後状態への遷移条件から競合状態から抜ける操
作を特定する(S306)。この例において、競合状態
「管理人階=最下階、停止中」から競合後状態「管理人
階=最下階、加速中」への遷移は、「最下階浸水運転」
によって最上階に登録される呼びに応答することで無条
件に起こるため、競合状態から抜ける特別な操作はない
ものと判定される。
【0052】競合時動作特定部30の競合時動作特定部
32は、図13に示すような状態テンプレートへの展開
結果を参照し、テスト対象機能と競合相手機能につい
て、図14に示すように、競合状態において期待される
動作と競合後状態において期待される動作を特定する
(S307、S308)。競合時動作特定部32はま
ず、図13に示すような状態テンプレートへの展開結果
を参照し、テスト対象機能と競合相手機能について、競
合状態とそこでセットされるフラグから、競合状態にお
いて期待される動作を特定する(S307)。
【0053】この場合、競合状態でセットされるフラグ
を用いてフラグ仕様データベースD1を参照し、図7の
(B)に示すようなフラグ優先関係図を参照すること
で、相反するフラグのうち優先度の低いフラグによる動
作を無効とする。図7の(B)において、「戸開フラグ」
は「戸開禁止フラグ」よりも優先度が低く設定されている
ので、競合時には「戸開フラグ」による動作は無効にな
る。よって、競合状態「管理人階=最下階、停止中」にお
いて期待される動作として、「戸閉したまま」が特定さ
れる。
【0054】次に、競合時動作特定部32は、図13に
示すような状態テンプレートへの展開結果を参照し、テ
スト対象機能と競合相手機能について、競合後状態とそ
こでセットされるフラグから競合後状態において期待さ
れる動作を特定する(S308)。この例では、「管理
人階呼び戻し運転」における競合後状態「管理人階=最
下階、加速中」において期待される動作として、「戸開
確認が行われた場合に管理人階への呼びが消去される」
が特定され、「最下階浸水運転」における競合後状態
「管理人階=最下階、加速中」において期待される動作と
して、「最上階への呼びに応答する」が特定される。
【0055】ここで、「管理人階呼び戻し運転」におけ
る競合後状態「管理人階=最下階、加速中」において期待
される動作は、「戸開確認が行われた場合に管理人階へ
の呼びが消去される」である。しかし、本来は戸開する
はずの競合状態「管理人階=最下階、停止中」におい
て、「最下階浸水運転」との機能競合がある場合には、
戸閉したままなので、競合後状態においても管理人階へ
の呼びは登録されたままとなる。
【0056】この場合には、競合後状態「管理人階=最
下階、加速中」において管理人階への呼びと最上階への
呼びの2つが作られ、かごが動作不能に陥る危険がある
ことが、競合時動作特定部30により警告される(S3
09のYES、S310)。その結果、開発者は、警告
された部分について解決する方法を設計書2にフィード
バックし、修正した後にソースコード6を作成すること
ができる。
【0057】「2−4.テストケース生成」テストケー
ス生成部40は、競合時動作特定部30で得られた競合
状態にするための前提条件、操作、および競合時におい
て期待される動作から、テスト実行部50で実行できる
形のテストケース5を生成する(S311)。この例で
は、図15に示すように、「管理人階呼び戻し運転」の
運転中に「最下階浸水運転」が開始する場合と逆の場合
について、2つのテストケースが生成される。
【0058】前者のテストケース、すなわち、「管理人
階呼び戻し運転」の運転中に「最下階浸水運転」が開始
する場合のテストケースの生成においては、競合時動作
特定部30からの出力から、「競合状態にするための前
提条件」として[管理人階呼び戻し運転中。管理人階=
最下階に停止することが決定。管理人階=最下階減速
中]が得られ、「競合状態にするための操作」として
[センサが最下階浸水を感知]が得られる。
【0059】また、「競合時に期待される動作」は、競
合時動作特定部30で得られた「競合状態において期待
される動作」、「競合状態から抜ける操作」、および
「競合後状態において期待される動作」、から生成され
る。この例では、「競合時に期待される動作」として、
[管理人階=最下階停止中になる。ドアは戸閉したま
ま。その後、最上階への呼びに応答する]が生成され
る。
【0060】そして、後者のテストケース、すなわち、
「最下階浸水運転」の運転中に「管理人階呼び戻し運
転」が開始する場合のテストケースも、競合時動作特定
部30で得られた「前提条件」、「操作」、および「期
待される動作」、から、同様に生成される。なお、テス
ト対象機能と競合相手機能の動作開始・終了タイミング
の前後関係のうち、他にとりうる組み合わせがある場合
(S312のYES)には、各組み合わせについて、S
304〜S311を繰り返し実行する。
【0061】「2−5.テスト実行」以上のようにして
テストケース生成部40で生成されたテストケース5に
よるテストを、テスト対象機能の設計書2から作成した
ソースコード6に対してテスト実行部50で実行するこ
とにより、ソースコード6が仕様通り動作するかを確認
することができる。
【0062】「3.実施形態の作用効果」以上のような
本実施形態によれば、ソフトウェアの機能仕様書が得ら
れた段階あるいは機能仕様書に基づいて設計仕様書が作
成された段階で、それらから得られる機能仕様データを
用いて、相反するフラグの同時セットを原因とする機能
競合機能を生じる機能の組み合わせと状態を特定し、そ
の状態における動作の分析結果からテストケースを効率
よく生成することができる。
【0063】したがって、ソースコードまで作成した後
に開発者の経験や検出された不具合からテストケースを
生成していた従来技術に比べて、効果的な検証を行うの
に十分なテストケースを早期の段階で効率よく生成する
ことができるため、機能競合に関するテストを効果的に
実施可能であり、開発されるソフトウェアの品質向上と
工期短縮を実現することができる。
【0064】特に、本実施形態においては、機能競合の
可能性がある機能の組み合わせと状態のみを容易に特定
できるため、すべての機能の組み合わせとすべての状態
の組み合わせについて機能競合の発生の可能性を検証す
る場合に比べて、検証対象を格段に少なくすることがで
き、テストケースを極めて効率よく生成することができ
る。
【0065】また、本実施形態においては、機能競合が
発生する競合タイミングを分析することにより、競合時
に期待される動作を容易に特定することができる。そし
て、競合タイミングの分析にあたっては、特定された競
合状態とそれから抽出された前後の状態および状態間の
遷移条件とを用いて、競合状態にするための前提条件と
操作を容易に特定することができる。特に、競合する個
々の機能の状態や遷移条件を、共通の状態テンプレート
に展開させることにより、競合タイミングの分析を容易
に行うことができる。
【0066】さらに、本実施形態においては、相反する
フラグ間の相関関係を示すデータと相反するフラグ間の
優先関係を示すデータを予め用意したことで、テスト対
象フラグに対し、フラグ競合を発生する可能性のある競
合相手フラグを容易に特定することができると共に、競
合時に期待される動作を容易に特定することができる。
また、本実施形態においては、テスト対象機能とそれに
対して特定された競合相手機能について、状態遷移図を
用いているため、両機能の状態遷移図を比較するだけで
競合状態を容易に特定することができる。
【0067】「4.他の実施形態」なお、本発明は、前
述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範
囲内で他にも多種多様な形態が実施可能である。
【0068】例えば、前記実施形態においては、相反す
る関係にあるフラグを有する機能の組み合わせを特定
し、フラグが同時にセットされる状態を特定したが、共
有データに対するアクセスを行う機能の組み合わせを特
定し、共有データに対する同時アクセスが行われる状態
を特定することも可能であり、あるいはまた、それら両
方の方法を組み合わせることも可能である。さらに、そ
れらに限らず、機能の動作を示すために使用され、機能
競合の原因となりうる各種の要素を用いて同様に機能の
組み合わせと競合状態を特定することが可能である。
【0069】また、それらの要素を使用せずに、テスト
対象機能を決めた後、すべての機能との組み合わせにお
いて、すべての状態の組み合わせについて機能競合の発
生の検証することも可能である。しかし、この場合のチ
ェック対象数は、(すべての機能の組み合わせ)×(す
べての状態の組み合わせ)となり、前記実施形態におけ
る手法を適用した場合のチェック対象数が、(相反する
フラグを使用する機能の組み合わせ)×(競合状態の
数)であるのに対し、非常に膨大な数となる。したがっ
て、一般的には、必要最小限のチェック対象について効
率よく機能競合の発生を検証可能な前記実施形態の方法
を使用することが望ましい。
【0070】また、前記実施形態においては、状態遷移
図を用いて競合状態の特定を行ったが、状態遷移図を用
いないで特定することも可能である。例えば、仕様によ
る記述に対して、使用するフラグとセットするタイミン
グを予め対応付けておき、その対応付けの行われている
範囲で仕様を記述すれば、状態遷移図を作成することな
く競合状態を特定することも可能である。例えば、「管
理人階に呼び戻してドアを開ける。」という仕様に対す
る対応付けは、図16に示すようになる。この方法は、
前記実施形態の方法に比べて前準備(対応付け)に手間
がかかるが、より進んだ方法といえる。なお、実際の運
用に当たっては、前記実施形態の方法を繰り返して蓄え
られたノウハウを用いて対応付けを行う形になると考え
られる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
相反するフラグの同時セットや共有データに対する同時
アクセスなどを原因とした機能競合を生じる機能の組み
合わせと状態を特定し、その状態における動作を分析す
ることにより、機能競合に関するテストケースを効率よ
く生成する方法を提供することが可能である。それによ
って、機能競合に関するテストを効果的に実施可能とす
ることができるため、開発されるソフトウェアの品質向
上と工期短縮を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したテストケース生成装置の構成
をデータの流れと共に示すブロック図。
【図2】図1のテストケース生成装置によるテストケー
ス生成手順の前半部分の概要を示すフローチャート。
【図3】図1のテストケース生成装置によるテストケー
ス生成手順の後半部分の概要を示すフローチャート。
【図4】エレベータ制御ソフトウェアの機能に関する機
能仕様書の一例を示す内容表示図。
【図5】図4の仕様書に基づいて作成された設計書の一
例を示す内容表示図。
【図6】図5の設計書から作成されたテスト対象機能の
状態遷移図。
【図7】エレベータ制御ソフトウェアのフラグ仕様デー
タの一例を示す図であり、(A)は、相反するフラグ間
の関係を示すフラグ相関関係図、(B)は、相反するフ
ラグ間の優先関係を示すフラグ優先関係図。
【図8】エレベータ制御ソフトウェアに関する機能仕様
データの一例を示す図であり、各機能とそれに使用され
るフラグとの関係を示す機能−フラグ相関関係図。
【図9】図6に示すテスト対象機能と競合する可能性の
ある機能として特定された競合相手機能の一例を示す状
態遷移図。
【図10】図1に示す競合状態特定部により図6に示す
テスト対象機能と図9に示す競合相手機能が競合する状
態を特定した結果の一例を示す説明図。
【図11】図1に示す競合タイミング分析部により図6
に示すテスト対象機能と図9に示す競合相手機能につい
て競合状態と前後の遷移を含めた状態遷移を抽出した結
果の一例を示す説明図。
【図12】図1に示す競合タイミング分析部により使用
する状態テンプレートの一例を示す説明図。
【図13】図1に示す競合タイミング分析部により図1
1に示す抽出結果を図12に示す状態テンプレートに展
開した結果の一例を示す説明図。
【図14】図1に示す競合タイミング分析部と競合時動
作特定部により、図13に示す展開結果から競合状態に
するための前提条件と操作、および競合時において期待
される動作を特定した結果の一例を示す説明図。
【図15】図14に示す特定結果から生成されたテスト
ケースの一例を示す内容表示図。
【図16】仕様による記述に対して使用するフラグとセ
ットするタイミングを予め対応付けておく場合の対応付
けの一例を示す内容表示図。
【符号の説明】
1…テスト対象機能の仕様書 2…テスト対象機能の設計書 3…テスト対象機能の状態遷移図 4…競合相手機能の状態遷移図 5…テストケース 6…ソースコード 10…競合機能特定部 11…使用フラグ特定部 12…競合相手フラグ特定部 13…競合相手機能特定部 20…競合状態特定部 30…競合時動作特定部 31…競合タイミング分析部 32…期待動作特定部 40…テストケース生成部 50…テスト実行部 D1…機能仕様データベース D2…フラグ仕様データベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 雅之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5B042 HH11 HH17

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の機能を持つソフトウェアの機能競
    合に関するテストケースを生成する方法において、 ソフトウェアの複数の機能に関する機能仕様データを用
    いて、第1の機能と第2の機能との組み合わせを特定す
    る機能特定ステップと、 特定された第1と第2の機能が競合する状態を抽出し、
    競合状態として特定する状態特定ステップと、 特定された競合状態から、前記機能仕様データを用いて
    競合時の動作を分析し、その競合状態にするための前提
    条件と操作、およびその競合時に期待される動作を特定
    する動作特定ステップと、 特定された前提条件と操作および期待される動作を用い
    てテストケースを生成するテストケース生成ステップ
    と、を含むことを特徴とする機能競合に関するテストケ
    ース生成方法。
  2. 【請求項2】 前記機能特定ステップにおいては、前記
    機能仕様データとこの機能仕様データ中で機能の動作を
    示すために使用される複数の要素に関する要素仕様デー
    タとを用いて、第1の要素を使用する第1の機能と、前
    記第1の要素と相互に排他的関係にある第2の要素を使
    用する第2の機能との組み合わせを特定し、 前記状態特定ステップにおいては、特定された第1と第
    2の機能について、前記機能仕様データから前記第1の
    機能が前記第1の要素を使用すると同時に前記第2の機
    能が前記第2の要素を使用する状態を抽出し、競合状態
    として特定し、 前記動作特定ステップにおいては、特定された競合状態
    から、前記機能仕様データおよび前記要素仕様データを
    用いて競合時の動作を分析し、その競合状態にするため
    の前提条件と操作、およびその競合時に期待される動作
    を特定する、ことを特徴とする請求項1に記載の機能競
    合に関するテストケース生成方法。
  3. 【請求項3】 前記動作特定ステップは、 特定された競合状態から前記機能仕様データを用いてそ
    の競合状態の前後の状態およびそれらの状態間の遷移条
    件を抽出して機能競合が発生する競合タイミングを分析
    する競合タイミング分析ステップと、 前記機能仕様データおよび前記要素仕様データと競合タ
    イミングの分析結果から競合時に期待される動作を特定
    する期待動作特定ステップとを含む、 ことを特徴とする請求項2に記載の機能競合に関するテ
    ストケース生成方法。
  4. 【請求項4】 前記競合タイミング分析ステップは、 特定された競合状態と、それから抽出された前後の状態
    および状態間の遷移条件とを用いて、競合前の状態に至
    るまでの遷移条件から前記前提条件を特定し、競合前の
    状態から競合状態への遷移条件から前記操作を特定する
    ステップを含む、ことを特徴とする請求項3に記載の機
    能競合に関するテストケース生成方法。
  5. 【請求項5】 前記競合タイミング分析ステップは、 前記前提条件および操作を特定するステップの前に、特
    定された競合状態と、それから抽出された前後の状態お
    よび状態間の遷移条件とを、共通の状態テンプレートに
    展開させるステップを含む、ことを特徴とする請求項4
    に記載の機能競合に関するテストケース生成方法。
  6. 【請求項6】 前記要素仕様データは、相互に排他的関
    係にある要素間の優先関係を示す優先データを含み、 前記期待動作特定ステップは、特定された競合状態と前
    記優先データとを用いて、競合時に期待される動作を特
    定するステップを含む、ことを特徴とする請求項3から
    5までのいずれか1項に記載の機能競合に関するテスト
    ケース生成方法。
  7. 【請求項7】 前記状態特定ステップにおいては、 特定された第1と第2の機能について、前記機能仕様デ
    ータからその第1と第2の機能の状態遷移図を取得し、
    その第1と第2の機能の状態遷移図を比較して競合状態
    を特定する、ことを特徴とする請求項1から6までのい
    ずれか1項に記載の機能競合に関するテストケース生成
    方法。
  8. 【請求項8】 複数の機能を持つソフトウェアの機能競
    合に関するテストケースを生成する装置において、 ソフトウェアの複数の機能に関する機能仕様データを用
    いて、第1の機能と第2の機能との組み合わせを特定す
    る機能特定部と、 特定された第1と第2の機能が競合する状態を抽出し、
    競合状態として特定する状態特定部と、 特定された競合状態から、前記機能仕様データを用いて
    競合時の動作を分析し、その競合状態にするための前提
    条件と操作、およびその競合時に期待される動作を特定
    する動作特定部と、 特定された前提条件と操作および期待される動作を用い
    てテストケースを生成するテストケース生成部と、を備
    えたことを特徴とする機能競合に関するテストケース生
    成装置。
  9. 【請求項9】 複数の機能を持つソフトウェアの機能競
    合に関するテストケースを生成するためのプログラムに
    おいて、 ソフトウェアの複数の機能に関する機能仕様データを用
    いて、第1の機能と第2の機能との組み合わせを特定す
    る機能特定処理と、 特定された第1と第2の機能が競合する状態を抽出し、
    競合状態として特定する状態特定処理と、 特定された競合状態から、前記機能仕様データを用いて
    競合時の動作を分析し、その競合状態にするための前提
    条件と操作、およびその競合時に期待される動作を特定
    する動作特定処理と、 特定された前提条件と操作および期待される動作を用い
    てテストケースを生成するテストケース生成処理と、を
    コンピュータに実行させることを特徴とするプログラ
    ム。
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