JP2003095835A - 抗菌剤 - Google Patents

抗菌剤

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JP2003095835A JP2001293498A JP2001293498A JP2003095835A JP 2003095835 A JP2003095835 A JP 2003095835A JP 2001293498 A JP2001293498 A JP 2001293498A JP 2001293498 A JP2001293498 A JP 2001293498A JP 2003095835 A JP2003095835 A JP 2003095835A
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Satoshi Kondo
敏 近藤
Hidenori Kondo
秀徳 近藤
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KONDO RYOKUKA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クスノキ科タブノキ属植物の根皮、樹皮、枝葉
等から侵出、抽出あるいは乾留された水溶性成分を有効
成分として含む抗菌剤、除菌剤を提供すること。 【解決手段】クスノキ科タブノキ属植物の根皮、樹皮又
は枝葉などから浸出、煎出あるいは乾留して得られる水
溶性成分を主たる有効成分として含むところに構成特徴
があり、例えば紙などに代表される不織布(衛生材料)
に含浸させて市販のウエットティシュのように構成する
こともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクスノキ科タブノキ
属植物の根皮、樹皮、枝葉等から浸出、煎出、抽出ある
いは乾留された水溶性成分を含む抗菌剤と、該抗菌剤を
含浸させた抗菌衛生材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タブノキ属の植物は、クスノキ科に属す
る常緑高木である。日本では、タブノキ(Machilus Thu
nbergii)、別称イヌグスや、ホソバタブ(Machijus ja
ponica)、別称アカガシが自生している。タブノキは、
本州中南部、四国、九州、沖縄及び韓国、中国などに分
布し、比較的温暖な地方の海岸沿いに多い常緑高木であ
る。一方ホソバは、本州近畿以西、小笠原、四国、九
州、沖縄及び韓国などに分布し、比較的温暖な地方の山
地に自生する常緑高木である。この木の樹皮は、韓国で
は「厚朴」の代用品として用いられており「薄朴」とも
呼ばれている。「厚朴」はモクレン科のホウノキ(Magn
olia obovata ) の樹皮が利用されているが、中国で
は、Magnolia ojjicinalisの樹皮が用いられている。
【0003】一方、特開平5−97647号公報には、
クスノキ科タブノキ属植物の樹皮、葉の溶媒抽出物を含
む化粧品が開示されており、この化粧品によると、皮膚
の美白作用としっとり感が得られることが開示されてい
る。また、特開昭63−196514号公報には、クス
ノキ科タブノキ属植物の樹皮、葉の有機溶媒抽出物を原
虫性疾患の予防治療剤として使用できることが開示され
ている。また、クスノキ科タブノキ属植物の根あるいは
樹皮は、薬として捻挫傷筋や転筋足腫などに使用されて
いる。
【0004】一方、ぶどう球菌やレンサ球菌に代表され
るグラム陽性菌、緑膿菌や枯草菌に代表されるグラム陰
性桿菌等、様々な病原性細菌による皮膚感染症に対して
は、特に化膿菌に対して感受性が期待される抗生物質や
半合成抗生物質、あるいは化学抗菌剤等の抗菌剤が使用
されている。従来の化学抗菌剤としては、ナリジキシン
酸系やニトロフラゾン系のあるいはサルファ剤等があ
り、また、ペニシリン系抗生物質であるグリセオフルビ
ンは、抗真菌、皮膚糸状菌感染症に対して内服投与され
ている。また、黄色ブドウ状球菌、大腸菌などの増殖を
抑制することは、公衆衛生特には食中毒防止などの観点
からも、大きな意義がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、タブノキ
(Machilus Thunbergii、別称イヌグス)の樹皮より浸
出あるいは抽出された水溶性成分を含む水溶液が、真菌
水虫や皮膚疾患(湿疹、掻痒、皮膚掻痒症など)の止痒
作用があることを見出し、さらに、タブノキの根皮、枝
葉等から抽出された水溶性成分を含む水溶液にも、上記
と同様の作用効果があることを見出した。さらに、前記
ホソバタブ、インド産のMachilus Mascrantrha、台湾産
同属植物オホバタブ(Machilus Kusanoi)、アリサンタ
ブ(Machilus arisaensis)、エオイタブ(Machilus zu
ihoensisi)、アオダスモドキ(Mascrantrha pseudolon
gifollia)等、他のタブノキ属植物も同様の作用がある
ことが判明し、本発明を完成したものである。
【0006】なお、クスノキ科タブノキ属植物を、真菌
症(水虫)などの皮膚細菌感染症の軽快や治癒を目的と
した抗菌剤として、あるいは良好な衛生環境を保持する
ことを目的とする除菌剤として利用された例はない。
【0007】したがって、本発明の目的は、クスノキ科
タブノキ属植物の根皮、樹皮、枝葉等から侵出、抽出あ
るいは乾留された水溶性成分を有効成分として含む抗
菌、除菌剤を提供せんとするところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に採用した本発明の手段の要旨は、叙上の特許請求の範
囲に記載のとおりである。
【0009】すなわち、請求項1の発明は、クスノキ科
タブノキ属植物の根皮、樹皮又は枝葉などから浸出ある
いは抽出された水溶性成分が主たる有効成分として含ま
れているところに構成特徴を有する抗菌、除菌剤を、そ
の要旨とするものである。
【0010】請求項2の発明は、クスノキ科タブノキ属
植物の根皮、樹皮又は枝葉などから乾留された乾留液中
の水溶性成分が主たる有効成分として含まれているとこ
ろに構成特徴を有する抗菌、除菌剤を、その要旨とする
ものである。
【0011】請求項3の発明は、前記植物が、タブノキ
(Machilus Thunbergii)又はホソバタブ(Machijus ja
ponica)のいずれかであることを特徴とする請求項1又
は2記載の抗菌、除菌剤を、その要旨とするものであ
る。
【0012】請求項4の発明は、上記請求項1〜3のい
ずれかに記載の抗菌、除菌剤を、衛生材料に含浸させて
なる衛生材を、その要旨とするものである。ただし、本
明細書において、”衛生材料”とは、脱脂綿、海綿、ガ
ーゼ、ばんそうこう、包帯及びこれらに類するもの(織
布、不織布(紙)、編物など)をいい、そして、いわゆ
るウエットティシュ形態(携帯用も含む)に形成されて
いても構わないもおとする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の態様を実施
例に基づいて説明するが、これらはその代表例の例示し
たに過ぎない。
【0014】まず、タブノキ(別称イヌグス)やホソバ
タブ(別称アカガシ)は国内に自生しており、その入手
は容易である。また、タブノキの葉、樹皮の粉末はタブ
粉という名称で線香の原料として利用されているので、
これを購入し使用することもできる。
【0015】タブノキの樹皮、根皮あるいは枝葉を細片
化して水を加え、あるいはタブ粉に水を加え、浸出ある
いは煎じて、水溶性成分を抽出する。ただし、抽出時間
や温度等の物理的条件は、原材の種類や形状(特には細
片化度、切度)などによって適宜決定される事項であ
る。既知の水溶性成分としては、ケルセチン、ディスチ
リン、dl-カテキン、粘液質等が公知である。粘液質の
構成単糖はD−キシロースと、L−アラビノースであ
り、主鎖は、D−キシロピラノースのβ結合よりなり、
それにL−アラビノフラノースが側鎖として分枝する構
造を有するアラビノキシランである(村瀬ら、農化.,
45(4), 156〜161, (1971))。
【0016】また、タブノキの樹皮、根皮あるいは枝葉
を細片化して、あるいはタブ粉に親水性溶媒例えばエタ
ノール、メタノール、アセトン等で抽出した抽出液を、
減圧濃縮してエキスとなし、このエキスに用時水を加え
て水溶液としても構わない。しかし、皮膚に適用する外
用剤であるから、エタノール、或いは、水とエタノール
の混合液(蒸留酒を含む)で抽出することが好ましいこ
とは当然のことである。
【0017】さらにまた、タブノキの樹皮、根皮あるい
は枝葉を細片化して、例えば木酢を製造するように、外
気侵入を遮断し乾留することで得られる乾留液も、本発
明に係わる水溶性成分に該当するものとするが、この場
合、例えば低沸点アルカロイド類などの難溶性有機成分
が混入することがあるため、有機溶媒にて前記乾留液中
の前記有機成分を抽出除去するとか、他の公知分離方法
にて前記有機成分を分離除去すると、かかる有機成分が
アレルゲンとなったり、予期せぬ他の薬効を奏すること
がないから好ましい。
【0018】本発明は、原材としてクスノキ科タブノキ
属植物の根皮、樹皮、枝葉を原則使用するものである。
その理由は、これら植物の枝幹、樹幹、根の心材部に
は、ベンジルイソキノリン系アルカイド、例えばN−ノ
ルアルメパビン(norarmeoavine)が含まれており、な
お、前記抽出液や乾留液を濃縮して高濃度溶液となし、
用事、水で希釈するようにすると、一般に可溶成分濃度
が高濃度であればあるほど安定性が増すので、長期間に
わたって安定保存できるようになるから好ましい。
【0019】また、前記抽出液や乾留液、その部分精製
品を凍結乾燥法やスプレードライ法にて粉体化し、用
事、水や蒸留酒などの親水性溶媒に溶かし、必要ならば
さらに親水性溶媒で希釈し、これを適用するようにして
も構わない。
【0020】また、前記抽出液や乾留液、その部分精物
に、公知保湿剤や各種薬剤等を添加して、例えばローシ
ョン剤、乳剤、クリーム剤、軟膏、パスタ剤、リニメン
ト剤、軟膏剤など、目的に応じてその利用形態を考えれ
ばよい。ただし、タブノキ属植物の抽出物を配合した本
発明となる外皮用止痒剤は、共存させる他の薬剤の種類
などによって止痒効果が異なることがあるが、根皮、樹
皮、枝葉の重量あたり10倍量の水にて浸出あるいは煎
出した抽出液の濃度に換算して、5倍蒸発濃縮液から5
0倍希釈液の濃度範囲、好ましくは3倍蒸発濃縮液から
10倍希釈液の濃度範囲である。当該抽出液を5倍以上
に蒸発濃縮しようとしても粘度が高くなって(軟エキス
状になって)それ以上蒸発濃縮することが困難である傾
向があり、当該抽出液を50倍以上に希釈すると、期待
する止痒効果が得られない傾向がある。
【0021】
【実施例】以下に実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなん
ら限定されるものではない。先ず、実施例で使用したタ
ブノキ属植物の抽出物の製造法について述べる。
【0022】(実施例1)タブノキ(Machilus Thunber
gii)の樹皮を細片化してなる原料40gに、精製水4
00mlを加え、48時間、冷浸(15〜25℃)し、
可溶成分をろ別した。
【0023】(実施例2)タブノキ(Machilus Thunber
gii)の根皮を細片化してなる原料40gに、精製水4
00mlを加え、48時間温浸(35〜45℃)し、可
溶成分をろ別した。
【0024】(実施例3)タブノキ(Machilus Thunber
gii)の枝葉(心材を含む)を細片化してなる原料40
gに、精製水400mlを加え、パーコレーション法
(室温1〜35℃)にて24時間パーコレートし、可溶
成分を製造した。
【0025】(実施例4)タブノキ(Machilus Thunber
gii)の樹皮を細片化してなる原料40gに、蒸留酒
(35度)400mlを加え、48時間冷浸(15〜2
5℃)し、可溶成分をろ別した。
【0026】(実施例5)タブノキ(Machilus Thunber
gii)の根皮を細片化してなる原料40gに、蒸留酒
(35度)400mlを加え、48時間温浸(35〜4
5℃)し、可溶成分をろ別した。
【0027】(実施例6)タブノキ(Machilus Thunber
gii)の枝葉(心材を含む)を細片化してなる原料40
gに、蒸留酒(35度)精製水400mlを加え、パー
コレーション法(室温1〜35℃)にて24時間パーコ
レートし、可溶成分を製造した。
【0028】(実施例7)タブノキ(Machilus Thunber
gii)の樹皮を細片化した乾燥原料40gに、水400
mlを加え、48時間冷浸(15〜25℃)し、可溶成
分をろ別した。ついで、抽出液を凍結乾燥してアモルフ
ァス粉体を得、エタノール200mlに再溶解、一夜静
置した後、沈殿部と可溶部とを分離したところ、可溶部
に止痒効果が認められた。
【0029】沈殿部からアルカロイドを確認することは
できず、その主たる成分は、主鎖がD−キシロピラノー
スのβ結合よりなり、それにL−アラビノフラノースが
側鎖として分枝する構造を有するアラビノキシランであ
ることが解った。
【0030】可溶部には、糖質とポリフェノールが含ま
れていることが解り、クロマトグラフィーにて分離分析
すると、ケルセチン(quercetin)やカテキン等を検出
することができた。
【0031】なお、実施例1〜6の各抽出液について同
様に分析したところ、当該可溶部並びに沈殿部の主たる
成分は、実施例7と同様であった。
【0032】つぎに、実施例1〜3の抽出液について、
以下に示す抗菌試験を行った。
【0033】(1)ドロップ法:試料に菌液を滴下し、
37℃で24時間保存後、試料上の生菌数を算定した。
【0034】まず、試験菌液は、各種菌下部を普通寒天
培地(日水製薬)で37℃、18〜24時間培養後、ブ
イヨンを加えた滅菌液(1L中に乾燥ブイヨン0.3g
を溶かした)に菌株を浮遊させ、約104CFU(コロ
ニーフォーメーションユニット)/mLになるように調
整した。
【0035】ついで、本実施例1〜3の抽出原液0.2
mLを滴下した。24時間または48時間静置した後
に、リン酸緩衝生理食塩水0.8mLにて菌液をシャー
レ中に流した。この溶液中の生菌数を、普通寒天培地
(日水製薬)を用いた混釈平板培養液(37℃、24時
間)により測定し、1mL当りのCFU値に換算した。
抽出原に代えてリン酸緩衝生理食塩0.2mLを滴下
し、以下同様に操作したものを比較例とした。得られた
結果を表1に示した。
【0036】[表1] 試料 保存時間 大腸菌 黄色ブドウ球菌 実施例1 24 7 1.8 x 102 48 5 1.3 x 101 実施例2 24 6 3.5 x 101 48 6 1.1 x 101 実施例3 24 6 2.9 x 102 48 6 3.4 x 101 比較例1 24 10 1.6 x 106 48 10 2.1 x 106
【0037】比較例では、大腸菌及び黄色ブドウ球菌が
ともに多量繁殖しているのに対して、上記実施例1〜3
によれば、いずれの菌もその繁殖が著しく阻止されてお
り、優れた抗菌性能を発揮することが解った。
【0038】なお、上記実施例4〜6については、抽出
溶媒が蒸留酒であり、溶媒自体に抗菌作用があるので、
抗菌作用に関してそれ以上は検討しなかった。
【0039】ところで、本発明は前記実施例に限定され
るものではなく、例えば和紙などの不織布(衛生材料)
に含浸させ、市販のウエットティシュのようにするな
ど、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、適宜設計変更
して実施できる。
【0040】ついで、皮膚感染症と思われる疾患で悩ん
でいたボランティアー男女6名による使用テストの結果
を説明する。
【0041】(使用テスト1:男性、51歳)臀部に吹
き出物ができて痛かったが、実施例1の抽出液(5倍希
釈)を脱脂綿に含浸させ、1日3回、患部に塗布したと
ころ、2日目に腫れが引き、痛みがなくなり、吹き出が
完治された.。
【0042】(使用テスト2:女性、75歳)足に水虫
ができ、指の間が白く炎症し割れ目もあったが、実施例
2の抽出液(原液)を綿棒を使用して患部に毎日朝夜2
回塗布したところ、2日目に割れ目が消えた。ついで、
1週間後から毎日朝夜2回、実施例6の抽出液を患部に
塗布したところ1週間で完治した。
【0043】(使用テスト3:女性、37歳)接触性皮
膚炎と診断されており、お尻が荒れ(発疹ができ)、汗
をかくたびに掻痒甚だしかったが、実施例1〜6抽出液
(2倍希釈液)を含浸させたガーゼにて患部を覆い(毎
日2回交換)すると、7日目位から掻痒感が軽快され、
2週間目位から発疹が消失し、3週間後には完治した。
【0044】(使用テスト4:男性、43歳)実施例5
の抽出液を、毎日2回、綿棒を使用して病変部に1週間
連続塗布したところ、耳の中のただれがほとんどなくな
った。
【0045】(使用テスト5:女性、27歳)腕部の肌
荒れが甚だしく、実施例5の抽出液(原液)を入浴後に
塗布した。1週間程で肌荒れがほとんどなくなり、2週
間後には元の綺麗な肌に戻った。
【0046】(使用テスト6:男性、58歳)間擦部
(内股)並びに臀部の掻痒甚だしく、水で2倍希釈した
実施例7の可溶部を毎日塗布した。2日後からかゆみ感
が緩解し、ほとんど痒みを感じなくなった。
【0047】この結果から、本発明の抽出物中に含まれ
る有効成分は、アラビノキシランではなく、ケルセチン
(quercetin)やカテキン等に代表されるポリフェノー
ル類であると思われるがその実態は明らかではなく、従
って、抗菌作用に関する作用メカニズムも不明である。
【0048】なお、使用テスト1乃至8において、使用
体験者より、憂慮すべき生理的病理的愁訴はなく、使用
時の違和感や不快感もなかった。
【0049】
【発明の効果】以上、タブノキ(Machilus Thunbergi
i)の樹皮、根皮、枝葉より浸出、煎出あるいは乾留し
て得られる抽出物は、真菌症(水虫)などの皮膚細菌感
染症の症状の緩解、軽快あるいは治癒、あるいは、黄色
ブドウ球菌などの増殖を阻害する抗菌剤として、さらに
は、良好な衛生環境を保持することを目的とした除菌剤
として使用できるなど、極めて実効性に優れた作用効果
を奏するものと云える。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月5日(2001.10.
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】請求項4の発明は、上記請求項1〜3のい
ずれかに記載の抗菌、除菌剤を、衛生材料に含浸させて
なる衛生材を、その要旨とするものである。ただし、本
明細書において、”衛生材料”とは、脱脂綿、海綿、ガ
ーゼ、ばんそうこう、包帯及びこれらに類するもの(織
布、不織布(紙)、編物など)をいい、そして、いわゆ
るウエットティシュ形態(携帯用も含む)に形成されて
いても構わないもとする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】ついで、本実施例1〜3の抽出原液0.2
mLを滴下した。24時間または48時間静置した後
に、リン酸緩衝生理食塩水0.8mLにて菌液をシャー
レ中に流した。この溶液中の生菌数を、普通寒天培地
(日水製薬)を用いた混釈平板培養液(37℃、24時
間)により測定し、1mL当りのCFU値に換算した。
抽出原液に代えてリン酸緩衝生理食塩0.2mLを滴下
し、以下同様に操作したものを比較例とした。得られた
結果を表1に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C088 AB33 AC05 AC11 BA09 MA63 NA14 ZA90 4H011 AA02 BA01 BB22 BC03 BC18 DA13 DD07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クスノキ科タブノキ属植物の根皮、樹皮又
    は枝葉などから浸出、煎出あるいは抽出された水溶性成
    分が主たる有効成分として含まれていることを特徴とす
    る抗菌剤。
  2. 【請求項2】クスノキ科タブノキ属植物の根皮、樹皮又
    は枝葉などから乾留された乾留液中の水溶性成分が主た
    る有効成分として含まれていることを特徴とする抗菌
    剤。
  3. 【請求項3】前記植物が、タブノキ(Machilus Thunber
    gii)又はホソバタブ(Machijus japonica)のいずれか
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の抗菌剤。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌剤
    を、衛生材料に含浸させてなる衛生材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013203700A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Mandom Corp 体臭抑制剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013203700A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Mandom Corp 体臭抑制剤

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